JP2001041933A - ワイヤーロープの磁気探傷装置 - Google Patents

ワイヤーロープの磁気探傷装置

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JP2001041933A
JP2001041933A JP11217901A JP21790199A JP2001041933A JP 2001041933 A JP2001041933 A JP 2001041933A JP 11217901 A JP11217901 A JP 11217901A JP 21790199 A JP21790199 A JP 21790199A JP 2001041933 A JP2001041933 A JP 2001041933A
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shaped
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤーロープと検出器の相対移動を円滑に
行うことができるワイヤーロープの磁気探傷装置の提
供。 【解決手段】 検出部11を、コの字形状の鉄心14
と、鉄心14に巻装され、交流電流を供給される励磁コ
イル15と、鉄心14の両端部に設けられ、励磁コイル
15に励磁される磁極14A,14Bと、磁極14A,
14B間に架設され、ワイヤーロープ50,50A,5
0BのそれぞれをガイドするU字ガイド部17およびJ
字ガイド部21,22と、U字ガイド部17の中央に位
置し、ワイヤーロープ50の損傷部で生じる漏洩磁束を
検出する検出コイル16とによって構成し、U字ガイド
部17およびJ字ガイド部21,22にワイヤーロープ
50,50A,50Bが接触した状態のままで移動する
ことを防止した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばエレベータ
の乗かごを吊り下げるワイヤーロープ等の損傷部を検出
するのに好適なワイヤーロープの磁気探傷装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ワイヤーロープは、エレベータの乗かご
を吊り下げる場合や、クレーン等により荷を吊り下げる
場合に多く使用されている。このように使用されるワイ
ヤーロープは、劣化に伴い損傷し、素線の破損や断線が
生じる。この素線の破損や断線が進行すると、ワイヤー
ロープ自体が断線し、重大な事故につながるおそれがあ
る。
【0003】そこで、例えばエレベータに使用されるワ
イヤーロープに関しては、保守員が定期的に、ワイヤー
ロープの素線に破損や断線がないかどうかを点検する点
検作業が行われている。この点検作業は、JIS430
5に規定されているロープ判定基準に従い、昇降機検査
士または保全技術者が直接目視で損傷部の損傷程度を確
認しなければならない。ところが、建物の高層化に伴い
ワイヤーロープも長くなるため、高層ビル等の建物にお
けるワイヤーロープの点検作業は困難になっている。
【0004】このような困難を解消するために、従来か
らワイヤーロープの損傷部を磁気により検出する磁気探
傷装置が用いられている。
【0005】例えば特開平9−210968号公報で
は、近接して複数本平行に架設されたワイヤーロープを
点検する際に用いられる磁気探傷装置が挙げられてる。
【0006】この磁気探傷装置は、ワイヤーロープを磁
化し、このワイヤーロープの損傷部から漏れる漏洩磁束
を検出する検出器と、この検出器で検出された漏洩磁束
を判定する判定回路とが備えられる。
【0007】検出器は、U字溝が形成され、点検対象の
ワイヤーロープを磁化する一対の磁極と、この一対の磁
極を励磁する2つの永久磁石とを有する。一対の磁極間
の中央には、一対の誘導コイルから成り、磁化されたワ
イヤーロープが一対の磁極に対し相対移動した場合に、
ワイヤーロープの損傷部から漏れる漏洩磁束を検出する
検出コイルが設けられる。
【0008】また、この検出器は、一対の磁極のそれぞ
れに形成されるU字溝間に、断面形状がU字形状の非磁
性ガイド部材が架設され、複数平行に架設されるワイヤ
ーロープのうちの、点検対象のワイヤーロープをガイド
するガイド部を有する。
【0009】このガイド部の両側には、点検対象のワイ
ヤーロープに隣接するワイヤーロープが接触する接触板
が設けられる。この接触板の一方の端部付近には、隣接
するワイヤーロープの接触面がガイド部側に傾斜し、隣
接するワイヤーロープに接触しない傾斜面が設けられ
る。
【0010】このように構成される磁気探傷装置は、複
数平行に架設されたワイヤーロープを点検する場合、点
検対象のワイヤーロープを検出器のガイド部内に位置さ
せる。
【0011】そして、ワイヤーロープを一対の磁極間で
軸方向に相対移動させる。もしくは検出器をワイヤーロ
ープの軸方向に沿って相対移動させる。
【0012】このとき、ワイヤーロープは、永久磁石に
よって磁極を介して磁化される。このワイヤーロープ
は、検出器に対して相対移動する。このワイヤーロープ
に損傷部がある場合、この損傷部から漏洩磁束が生じ
る。この損傷部が検出コイルとすれ違うとき、検出コイ
ルはこの漏洩磁束によって誘導出力を発生する。このと
き、検出コイルを構成する一対の誘導コイル間では、差
動出力が生じる。判定回路は、この差動出力を処理す
る。これにより、ワイヤーロープの損傷部が検出され
る。
【0013】また、このとき、隣接するワイヤーロープ
は、接触板に吸引され、接触板の傾斜面を除いた部分に
接触した状態で、このガイド部の接触板に沿って、この
接触面との間で相対移動する。これらの隣接するワイヤ
ーロープは、表面に形成されるストランドによる凹凸が
接触板の一方の端部に接触することなく接触板に対して
相対移動する。これにより、振動によるノイズを低減さ
せることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の磁気探傷装置では、永久磁石によってワイヤーロー
プを磁化すると、点検対象のワイヤーロープはガイド部
に吸引されて接触したまま相対移動する。また、隣接す
るワイヤーロープは、ガイド部の両側の接触板に吸引さ
れて接触したまま相対移動する。これにより、ワイヤー
ロープと検出器との相対移動が円滑に行われない。
【0015】これにより、例えば、エレベータの昇降路
内に架設されるワイヤーロープを点検する場合、検出器
がワイヤーロープに引き付けられるため、軸方向に移動
するワイヤーロープに対し、検出器を定位置に安定した
状態で保持することが困難である。
【0016】また、例えば、保守員が検出器を手に持
ち、この検出器を移動させて、ワイヤーロープに対して
相対移動させる場合、ガイド部が点検対象のワイヤーロ
ープに接触したり離れたりすることがあり、検出器の操
作が困難である。
【0017】本発明の目的は、ワイヤーロープと検出器
の相対移動を円滑に行うことができるワイヤーロープの
磁気探傷装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に係る発明は、ワイヤーロープを磁化す
る一対の磁極と、この一対の磁極が設けられる鉄心と、
この鉄心に巻装され、交流電流が流されることにより一
対の前記磁極を励磁する励磁コイルと、この一対の磁極
間の中央に位置し、一対の前記磁極により磁化された前
記ワイヤーロープが、一対の前記磁極に対し軸方向に相
対移動したときに生じる磁束変化を検出する検出コイル
とを有する検出部を具備するとともに、一対の前記磁極
間に架設され、一方の前記磁極位置から他方の前記磁極
位置へ相対移動する前記ワイヤーロープをガイドするガ
イド部を具備する検出器を備えるワイヤーロープの磁気
探傷装置において、前記検出器に接続され、前記検出器
で検出された磁束変化を表示する表示部を具備し、前記
検出器を制御する制御装置を備えるとともに、前記鉄心
がコの字形状に形成され、一対の前記磁極が、前記コの
字形状の鉄心の両端部のそれぞれに設けられる磁極から
成るとともに、前記ガイド部は、前記一対の磁極のそれ
ぞれに設けられるU字溝と、これらU字溝間に架設さ
れ、断面形状がU字形状に形成されるU字ガイド部材と
を有し、点検対象のワイヤーロープをガイドするU字ガ
イド部を具備するとともに、前記ガイド部は、一対の前
記磁極のそれぞれに前記U字溝を挟んで線対称に形成さ
れ、かつ断面形状がJ字形状に形成される4つのJ字切
り欠き部と、前記U字溝の一方側に位置する2つの前記
切り欠き部間に架設され、断面形状がJ字形状に形成さ
れたJ字ガイド部材と、前記U字溝の他方側に位置する
2つの前記J字切り欠き部間に架設され、断面形状がJ
字形状に形成されたJ字ガイド部材とを有し、要時に、
前記点検対象のワイヤーロープに隣接するワイヤーロー
プをガイドする2つのJ字ガイド部を具備する構成にし
てある。
【0019】このように構成した請求項1に係る発明で
は、ワイヤーロープを点検する際、点検対象のワイヤー
ロープが、U字ガイド部内に位置する。また、隣接する
ワイヤーロープが、J字ガイド部の曲面に沿って位置す
る。
【0020】励磁コイルには、交流電流が流される。こ
の励磁コイルは、一対の磁極を励磁する。この一対の磁
極は、周波数に応じてS極とN極が交互に入れ替わる。
これにより、点検対象のワイヤーロープは、一対の磁極
の極の入れ替わりに応じて振動する。また、隣接するワ
イヤーロープも、一対の磁極の極の入れ替わりに応じて
振動する。
【0021】そして、この点検対象のワイヤーロープ
は、一対の磁極に対して軸方向に相対移動する。また、
隣接するワイヤーロープも、一対の磁極に対して軸方向
に相対移動する。
【0022】U字ガイド部は、一対の磁極間で軸方向に
相対移動する点検対象のワイヤーロープをガイドする。
また、J字ガイド部は、一対の磁極間で軸方向に相対移
動する隣接するワイヤーロープをガイドする。
【0023】検出コイルは、点検対象のワイヤーロープ
に生じる磁束変化を検出する。点検対象のワイヤーロー
プに損傷がある場合、その損傷部からは漏洩磁束が発生
する。検出コイルは、損傷部が通過するとき漏洩磁束に
より起電力を発生する。これにより、損傷部が検出され
る。
【0024】表示部は、検出コイルにより発生した起電
力をもとに、漏洩磁束による磁束変化を表示する。
【0025】このように、U字ガイド部に沿って相対移
動する点検対象のワイヤーロープは、一対の磁極の極の
入れ替わりに応じて振動し、磁極側に接触した状態のま
ま相対移動することはない。また、J字ガイド部に沿っ
て相対移動する隣接するワイヤーロープは、一対の磁極
の極の入れ替わりに応じて振動し、磁極側に接触した状
態のまま相対移動することはない。これにより、点検対
象のワイヤーロープおよび隣接するワイヤーロープと検
出器との相対移動を円滑に行うことができる。
【0026】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
係る発明において、前記交流電流が、周波数が50Hz
もしくは60Hzの電源にから供給されることを特徴と
している。
【0027】このように構成した請求項2に係る発明で
は、ワイヤーロープを点検する際、検出器を励磁コイル
を50Hzもしくは60Hzの電源、すなわち一般の電
灯電源に接続する。これにより、励磁コイルに簡単に交
流電流を供給することができる。
【0028】また、請求項3に係る発明は、請求項1に
係る発明において、前記U字ガイド部およびJ字ガイド
部に、防音シートが貼り付けられることを特徴としてい
る。
【0029】このように構成した請求項3に係る発明で
は、ワイヤーロープを点検する際、ワイヤーロープは、
一対の磁極が互いに交流電流の周波数に応じてS極とN
極とが入れ替ることに伴い、この極の入れ替りに応じて
振動する。点検対象のワイヤーロープおよび隣接するワ
イヤーロープのそれぞれが、振動してU字ガイド部およ
びJ字ガイド部に接触すると、その衝撃により衝撃音が
発生する。このとき、防音シートは、その衝撃を吸収す
る。これにより、衝撃音を和らげることができる。
【0030】また、請求項4に係る発明は、請求項1に
係る発明において、前記検出コイルは、前記U字ガイド
部材の外壁面の形状に対応した形状に形成され、前記外
壁面に沿って貼り付けられることを特徴としている。
【0031】このように構成した請求項4に係る発明で
は、検出コイルが磁束変化を検出する際、検出コイル
は、U字ガイド部を介して検出対象のワイヤーロープを
囲むように位置する。これにより、ワイヤーロープの損
傷部の位置に関係なく、損傷部から生じる漏洩磁束を確
実に検出することができる。
【0032】また、請求項5に係る発明は、請求項1に
係る発明において、前記制御装置は、前記磁束変化の大
きさが所定の大きさを超えたことを、報知する報知部を
有することを特徴としている。
【0033】このように構成した請求項5に係る発明で
は、ワイヤーロープを点検する際、表示部は、ワイヤー
ロープの損傷部で発生した漏洩磁束による磁束変化を表
示する。この表示と同時に、報知部は、漏洩磁束により
所定の大きさを超えた磁束変化が発生したことを報知す
る。これにより、保守員は、目だけでなく耳でも損傷部
が検出されたことを知ることできる。
【0034】また、請求項6に係る発明は、請求項1に
係る発明において、前記表示部が、前記磁束変化をパル
スで表示するパルス表示部と、前記磁束変化をアナログ
で表示するアナログ表示部とを有することを特徴として
いる。
【0035】このように構成した請求項6に係る発明で
は、ワイヤーロープを点検する際、パルス表示部は、ワ
イヤーロープの損傷部で生じた漏洩磁束などによる大き
な磁束変化を表示する。一方、アナログ表示部は、大き
な磁束変化の他に、ワイヤーロープの振動に伴う微細な
磁束変化なども表示する。これにより、パルス表示部で
は、磁束変化を大まかに見ることができ、アナログ表示
部では、磁束変化を細かく見ることができる。
【0036】また、請求項7に係る発明は、請求項6に
係る発明において、前記パルス表示部が、前記磁束変化
の大きさに応じて点灯する複数のランプから成るととも
に、前記アナログ表示部が、指針の振り幅の大きさによ
って前記磁束変化の大きさを表示することを特徴として
いる。
【0037】また、請求項8に係る発明は、請求項1に
係る発明において、前記制御装置は、前記磁束変化をア
ナログ信号に変換して出力するアナログ出力端子と、前
記磁束変化をパルス信号に変換して出力するパルス出力
端子を具備し、前記アナログ出力端子および前記パルス
出力端子に接続され、前記磁束変化をアナログ波形とパ
ルス波形によって記録するレコーダを具備するととも
に、このレコーダが記録するパルス波形のしきい値の設
定を調整可能なしきい値調整スイッチを具備することを
特徴としている。
【0038】このように構成した請求項8に係る発明で
は、ワイヤーロープを点検する際、点検対象のワイヤー
ロープの使用期間などを考慮して損傷程度を予想し、し
きい値を設定する。そして、保守員は、レコーダで記録
されたパルス波形の中に、しきい値を超える波形の変化
が含まれているかどうかを確認する。これにより、ワイ
ヤーロープの損傷部の損傷の程度を大まかに把握するこ
とができる。
【0039】また、請求項9に係る発明は、請求項1に
係る発明において、前記制御装置は、前記励磁コイルに
流す前記交流電流の周波数を、前記ワイヤーロープの内
部の損傷を検出する場合を考慮した低周波数と、前記ワ
イヤーロープの表面の損傷を検出する場合を考慮した高
周波数とに切り替え可能な周波数切替スイッチを具備す
ることを特徴としている。
【0040】このように構成した請求項9に係る発明で
は、ワイヤーロープを点検する際、励磁コイルに低周波
の交流電流を流し、ワイヤーロープの内部に生じた損傷
を検出する。また、励磁コイルに交流電流を流し、ワイ
ヤーロープの表面に生じた損傷を検出する。このように
すれば、損傷部がワイヤーロープの内部にあるのか、表
面にあるのかを把握でき、ワイヤーロープの損傷部の損
傷程度を目視して確認する場合にその損傷部を簡単に探
し当てることができる。
【0041】また、請求項10に係る発明は、請求項9
に係る発明において、前記低周波数が50Hzもしくは
60Hzに設定されるとともに、前記高周波数が10K
Hz〜20KHzに設定されることを特徴としている。
【0042】また、請求項11に係る発明は、請求項1
に係る発明において、前記検出器は、上面に取っ手が設
けられ、この取っ手を握る手の指の届く位置に、前記励
磁コイルへの前記交流電流の供給と停止を操作可能なス
イッチとを有することを特徴としている。
【0043】このように構成した請求項11に係る発明
では、ワイヤーロープを点検する際、励磁コイルへの交
流電流の供給と停止を適宜操作し、長時間に渡って励磁
コイルに交流電流が励磁コイルに供給されることを防止
する。これにより、必要以上の電流が励磁コイルに流れ
ることがなく、励磁コイルの過熱を防止することができ
る。
【0044】また、請求項12に係る発明は、請求項1
に係る発明において、前記検出器は、この前記励磁コイ
ルで発生した熱を外部に逃がす複数の穴を有する放熱部
を具備することを特徴としている。
【0045】このように構成した請求項12に係る発明
では、ワイヤーロープを点検する際、励磁コイルに交流
電流が供給されると、この励磁コイルは加熱される。こ
のとき、この熱は、複数の穴から熱が放熱される。これ
により、励磁コイルの過熱を防止することができる。
【0046】また、請求項13に係る発明は、請求項1
に係る発明において、前記検出器が、前記ワイヤーロー
プおよびこのワイヤーロープの周囲を照らす照明灯を具
備することを特徴としている。
【0047】このように請求項13に係る発明は、請求
項1に係る発明において、ワイヤーロープを点検する
際、例えばエレベータの昇降路内のように作業現場が暗
い場合には、照明灯によりワイヤーロープおよびワイヤ
ーロープの周囲がれらされる。これにより、昇降路内に
架設されるワイヤーロープに沿ってガイド部を簡単に配
置できる。
【0048】また、請求項14に係る発明は、請求項1
に係る発明において、前記検出器が、少なくとも一方の
側面に、前記検出器を立設可能な平坦部を有することを
特徴としている。
【0049】このように構成した請求項14に係る発明
では、ワイヤーロープを点検する際、検出器を使用しな
いときは、平坦状の部材などに立設させて置くことがで
きる。
【0050】また、請求項15に係る発明は、請求項1
に係る発明において、前記検出器は、一方の側面に、前
記検出部を吊り下げることが可能なリング部材を有する
ことを特徴としている。
【0051】このように構成した請求項15に係る発明
では、ワイヤーロープを点検する際、例えばエレベータ
の昇降路の天井などに一方の端部を固定した紐体の他方
の端部を、リング部材に取り付ける。これにより、軸方
向に移動する点検対象のワイヤーロープに対し、検出器
を定位置に安定させた状態で保持することができる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明のワイヤーロープの
探傷装置を図に基づいて説明する。
【0053】図1は、本発明の実施形態の全体構成を示
す斜視図、図2は、図1の検出器を示す正面図、図3
は、図1の検出器を示す一方の側面図、図4は、検出器
を示す下面図、図5は、図1の検出器に備えられる検出
部を示す説明図、図6は、図1の検出器に備えられる検
出部の構造を示す説明図、図7は、図1の検出器のガイ
ド部を示す側面図、図8は、図6のU字ガイド部材を矢
印D1方向から見た場合のU字拡開部を示す説明図、図
9は、図6のJ字ガイド部材を矢印D2方向から見た場
合のJ字拡開部示す説明図、図10は、図1の検出器を
巻上機の設置枠に立設させた状態を示す説明、図11
は、図1の制御装置の正面図、図12は、図1の制御装
置の側面図、図13は、図1の検出器を吊り下げた状態
を示す斜視図である。
【0054】本実施形態は、例えばエレベータの昇降路
内に架設されるワイヤーロープの点検作業の際に用い、
次のように構成してある。
【0055】本実施形態は、図1に示すように、ワイヤ
ーロープの損傷部を検出する検出器1と、この検出器1
に接続され、検出器1を制御する制御装置3とを備え
る。
【0056】検出器1は、図5,6に示すように、検出
部11と、この検出部11を覆う検出器ケース9とを具
備する。
【0057】この検出部11は、ワイヤーロープ50を
磁化する一対の磁極14A、14Bを有するコの字形状
の鉄心14を具備する。この鉄心14には、この鉄心1
4を励磁する励磁コイル15を巻装してある。また、一
対の磁極14A,14B間には、磁化されたワイヤーロ
ープ50が、一対の磁極14A,14Bに対して相対移
動しているときに生じる磁束変化を検出する検出コイル
16を設けてある。
【0058】また、この検出部11には、図7に示すよ
うに、ワイヤーロープ50の軸方向の移動をガイドする
ガイド部、すなわち点検対象のワイヤーロープ50をガ
イドするU字ガイド部17と、ワイヤーロープ50に平
行に架設され、ワイヤーロープ50に隣接するワイヤー
ロープ50A,50BのそれぞれをガイドするJ字ガイ
ド部21,22を設けてある。検出コイル16は、U字
ガイド部17の中央に配置される。
【0059】U字ガイド部17は、図6,7に示すよう
に、一対の磁極14A,14BのそれぞれにU字形状に
形成されるU字溝18,18Aと、これらのU字溝1
8,18A間に架設され、断面形状がU字形状に形成さ
れるU字ガイド部材17Aとによって設けてある。この
U字ガイド部材17Aは、例えば非磁性体であるステン
レスから成り、U字形状の凹曲面部分は、ワイヤーロー
プ50の周側面の形状に対応している。
【0060】また、U字ガイド部材17Aは、図8に示
すように、中間部分の内壁面が所定位置から端部に向か
って徐々に広がるように形成されるU字拡開部17a,
17bを有する。
【0061】また、U字ガイド部材17Aには、図7に
示すように、U字ガイド部材17Aの内面を覆う防音シ
ート23を貼り付けてある。
【0062】また、U字ガイド部材17Aの中央には、
検出コイル16を貼り付けてある。この検出コイル16
は、U字ガイド部材17Aの外壁面のU字形状の対応し
た形状に形成してあり、この外壁面に沿って貼り付けて
ある。
【0063】また、U字ガイド部材17Aと鉄心14と
の間に形成される空間には、樹脂が充填してある。
【0064】なお、U字ガイド部17は、長手方向の長
さ寸法が、例えば8cm程度に設定してある。
【0065】J字ガイド部21は、図6,7に示すよう
に、一対の磁極14A,14BのそれぞれにJ字形状に
形成されるJ字切り欠き部18C,18Dと、これらの
切り欠き部18C,18D間に架設されるJ字ガイド部
材21Aとによって設けてある。また、J字ガイド部2
2は、同図6,7に示すように、一対の磁極14A,1
4BのそれぞれにJ字形状に形成されるJ字切り欠き部
18B,18Eと、これらの切り欠き部18B,18E
間に架設されるJ字ガイド部材22Aとによって設けて
ある。
【0066】J字切り欠き部18B,18Cは、U字溝
18を挟んで線対称に設けられ、J字切り欠き部18
D,18Eは、U字溝18Aを挟んで線対称に設けてあ
る。J字ガイド部材21A,22AはJ字形状の凹曲面
部分をワイヤーロープ50A,50Bのそれぞれの周側
面の曲面形状に対応させてある。
【0067】J字ガイド部材21Aは、図9に示すよう
に、中間部分の壁面が所定位置から端部に向かって徐々
に広がるように形成されるJ字拡開部21a,21bを
有する。J字ガイド部材22Aは、同図9に示すよう
に、中間部分の壁面が所定位置から端部に向かって徐々
に広がるように形成されるJ字拡開部22a,22bを
有する。
【0068】また、J字ガイド部材21A,22Aのそ
れぞれには、図7に示すように、防音シート24A,2
4Bを貼り付けあてる。
【0069】なお、J字ガイド部21,22は、長手方
向の長さ寸法が、U字ガイド部17と同寸法の8cm程
度に設定してある。
【0070】検出器ケース9は、検出器1の上面、正
面、背面および下面のガイド部17,21,22を除く
部分を覆う1枚の板体と、一方の側面を覆う板体から成
る平坦部9Bと、他方の側面を覆う板体9Aとから成
る。検出器1は、一方の側面の平坦部9Bによって、検
出器1を卓上などに立設させることが可能である。
【0071】なお、平坦部9Bの中央には、図示しない
ねじ穴が設けてある。このねじ穴は、巻上機の設置枠4
7に取り付けられる図示しない所定の固定具に、検出器
1を設置する場合に、検出器1と固定具とを螺着するも
のである。
【0072】また、この検出器1の上面には、図1,2
に示すように、取っ手10を設けてある。この取っ手1
0は絶縁体から成る。この取っ手10の付近には、この
取っ手10を握る手の指が届く範囲に、励磁コイル15
への交流電流の供給および供給の停止を操作可能なスイ
ッチ12を設けてある。このスイッチ12は、押した状
態で回動させるとロックし、励磁コイル15への通電状
態を保持する。
【0073】また、この検出器1は、検出器ケース9の
下部から突出する検出部11部分の長手方向の両側に設
けられ、検出器1内部の励磁コイル15で発生した熱を
逃がす放熱部44を具備する。この放熱部44は、複数
の穴を有する板体から成る。
【0074】また、この検出器1の上面には、ジャック
13を設けてある。ジャック13は、検出器1と制御装
置3とを電気的に接続する接続コード5の一方の端子が
接続される。
【0075】また、この検出器1の板体9Aには、図1
1に示すように、リング部材19を設けてある。このリ
ング部材19には、天井等に一端が固定される紐体46
の他端が取り付けられ、検出器1を吊り下げ可能に形成
してある。
【0076】また、この検出器1には、図3に示すよう
に、ワイヤーロープ50およびワイヤーロープ50の周
囲を照らす照明灯20を設けてある。
【0077】制御装置3は、図1,11に示すように、
コンセント40を有する。コンセント40は、電源コー
ド7を介して、コンセント45に接続される。コンセン
ト45は、電圧が100Vで周波数が50Hzもしくは
60Hzの電灯電源である。
【0078】また、制御装置3は、主電源38と、この
主電源38がONかOFFのいずれの状態であるかを示
すパイロットランプ39と、ヒューズ37とゲイン校正
トリマー36とを有する。
【0079】また、制御装置3は、同図1,11に示す
ように、コンセント41、パルス信号を出力するパルス
出力端子31、アナログ信号を出力するアナログ出力端
子32を有する。この制御装置3には、レコーダ4が接
続される。このレコーダ4は、コンセント41に接続コ
ード6を介して電気的に接続される。接続コード6は、
また、このレコーダ4は、パルス出力端子31およびア
ナログ出力端子32に送信コード8を介して接続され
る。このレコーダ4は、制御装置3から送信コード8を
介して送信されるパルス信号およびアナログ信号に基づ
いて、パルス波形およびアナログ波形を記録紙4Aに記
録し、排出する。
【0080】また、制御装置3は、同図1,11に示す
ように、ジャック42を有する。このジャック42は、
接続コード5の一方の端子が接続される。この接続コー
ド5は他方の端子が検出器1のジャック13に接続され
る。
【0081】また、制御装置3は、同図1,11に示す
ように、検出器1によって検出された磁束変化を表示す
る表示部、すなわちアナログ表示部28と、パルス表示
部29とを具備する。アナログ表示部28は、指針28
の振り幅によって磁束変化の大きさを表示する。パルス
表示部29は、複数のランプが点灯するランプの個数に
よって磁束変化の大きさを表示する。このパルス表示部
29は、例えば10個の直線状に並べられたランプから
成る。パルス表示部29の10個のランプは、磁束変化
の大きさに応じて点灯し、磁束変化の大きさを10段階
で表示する。
【0082】また、制御装置3は、同図1,11に示す
ように、磁束変化が所定の大きさを超えたことを報知す
る報知部27を具備する。この報知部27はブザーから
成る。
【0083】また、制御装置3は、同図1,11に示す
ように、検出部11の励磁コイル15に供給する交流電
流の周波数を、ワイヤーロープ50の内部の損傷を検出
することを考慮した低周波と、ワイヤーロープ50の表
面の損傷を検出することを考慮した高周波とに切り替え
ることが可能な周波数切替スイッチ35を具備する。こ
の周波数切替スイッチ35は、低周波の場合、周波数が
電灯電源45の周波数、すなわち50Hzもしくは60
Hzに設定され、高周波の場合、周波数が10KHz〜
20KHz、例えば15KHzに設定される。
【0084】また、制御装置3は、同図1,11に示す
ように、パルスのしきい値の設定を調整するしきい値切
調整スイッチ30を具備する。このしきい値調整スイッ
チ30は、レコーダ4が記録するパルス波形のしきい値
の設定を調整する。このしきい値調整スイッチ30は、
しきい値を例えば5段階に切り替えること可能である。
【0085】また、制御装置3は、アナログ表示部28
の表示の仕方を切り替える表示切替スイッチ28を具備
する。この表示切替スイッチ28は、表示アナログ表示
部28の指針28Aの目盛りの0の位置を、中央にする
設定する場合と、左端に設定する場合とのいずれかに切
り替えることが可能ある。そして、左端を0に切り替え
た場合、指針28Aの振れる速度が遅くなるように設定
してある。
【0086】また、制御装置3は、同図1,11に示す
ように、アナログ表示部28とパルス表示部29の表示
を0に戻すリセットスイッチ34を具備する。
【0087】また、制御装置3には、図1に示すよう
に、上部に例えば革製の携帯用バンド26が設けてあ
る。また、制御装置3には、図12に示すように、背面
に複数の脚部43を設けてある。これらの脚部43は、
制御装置3を設置する平坦な設置面と、この設置面に対
向する制御装置3の背面とを、平行に離隔させる。
【0088】このように構成した本実施形態は、例えば
エレベータの昇降路内に架設されたワイヤーロープの点
検作業を行う際に、次のように用いる。
【0089】まず、保守員は、図1に示すように、ワイ
ヤーロープ50の損傷部を検出するための準備を行う。
すなわち、検出器1と、制御装置3とを接続コード5を
介して接続する。また、保守員は、レコーダ4を制御装
置3に、接続コード6および送信コード8を介して接続
する。また、保守員は、制御装置3を電源コード7を介
してコンセント45に接続する。
【0090】次に、保守員は、制御装置3の主電源38
をONにする。このとき、パイロットランプ39が点灯
する。
【0091】次に、保守員は、ワイヤーロープ20を例
えば速度45m/minで移動させる。
【0092】次に、保守員は、取っ手10を握り、検出
器1をワイヤーロープ50の長手方向に沿って配置す
る。
【0093】このとき、保守員は、図10に示すよう
に、巻上機の設置枠47などの平坦な部分に検出器1を
一時的に立設させておく。そして、設置枠47に図示し
ない所定の固定具を取り付けたのち、この固定具と検出
器1とを螺着し、検出器1を固定する。
【0094】また、このとき、保守員は、紐体46の一
端を天井等に取り付け、他端を固定した検出器1のリン
グ部材19に取り付ける。
【0095】また、このとき、作業現場が暗い場合に
は、検出器1の照明灯20を点灯させ、ワイヤーロープ
50Aおよびその周辺を照らす。
【0096】検出器1が配置されたワイヤーロープ50
は、図7に示すように、U字ガイド部17の内部に位置
する。このワイヤーロープ50は、磁極14A,14B
に対して軸方向に相対移動する。また、ワイヤーロープ
50Aは、同図7に示すように、J字ガイド部21に沿
って位置する。このワイヤーロープ50Aは、磁極14
A,14Bに対して軸方向に相対移動する。また、ワイ
ヤーロープ50Bは、J字ガイド部22に沿って位置す
る。このワイヤーロープ50Bは、磁極14A,14B
に対して軸方向に相対移動する。
【0097】次に、保守員は、スイッチ12を押し、励
磁コイル16へ交流電流を流す。このとき、保守員は、
スイッチ12のON、OFFを適宜操作する。また、こ
のとき、比較的長い時間励磁コイル16に電流を流す必
要がある場合には、スイッチ12を押した状態で回動さ
せて、励磁コイル16への通電状態を保持する。
【0098】放熱部44は、励磁コイル16で発生する
熱を複数の穴から検出器1の外部に放熱する。
【0099】励磁コイル16は、磁極14A,14Bを
励磁する。これらの磁極14A,14Bは、交流電流の
周波数の周期に応じ、互いにN極とS極とが入れ替わ
る。
【0100】ワイヤーロープ50は、U字ガイド部17
内で磁極14A,14Bによって磁化される。このワイ
ヤーロープ50は、磁極14A,14Bの極の入れ替り
に応じて振動しながら、磁極14A,14Bに対し相対
移動する。また、ワイヤーロープ50A,50Bのそれ
ぞれも、ワイヤーロープ50と同様に、磁極14A,1
4Bによって磁化され、振動しながら磁極14A,14
Bに対し相対移動する。
【0101】U字ガイド部材17AのU字拡開部17
a,17bは、内壁面がワイヤーロープ50に対して徐
々に離隔しているので、ワイヤーロープ50はU字ガイ
ド部材17の長手方向の端部の縁に接触することなく、
U字ガイド部17内を移動する。また、J字ガイド部材
21AのJ字拡開部21a,21bは、ワイヤーロープ
50Aに対向する壁面がこのワイヤーロープ50Aに対
して徐々に離隔しているので、ワイヤーロープ50Aは
J字ガイド部材21Aの長手方向の縁に接触することな
く、J字ガイド部21に沿って移動する。また、同様
に、J字ガイド部材22AのJ字拡開部22a,22b
は、ワイヤーロープ50Bに対向する壁面がこのワイヤ
ーロープ50Bに対して徐々に離隔しているので、ワイ
ヤーロープ50BはJ字ガイド部材22Aの長手方向の
縁に接触することなく、J字ガイド部22に沿って移動
する。
【0102】防音シート23は、振動するワイヤーロー
プ50がU字ガイド部材17Aの内壁面に接触した場
合、その衝撃を吸収し、衝撃音を和らげる。また、防音
シート24Aは、振動するワイヤーロープ50AがJ字
ガイド部材21Aの壁面に接触した場合、その衝撃を吸
収し、衝撃音を和らげる。また、防音シート24Bは、
振動するワイヤーロープ50BがJ字ガイド部材22A
の壁面に接触した場合、その衝撃を吸収し、衝撃音を和
らげる。
【0103】保守員は、ワイヤーロープ50の表面につ
いて探傷する際、制御装置3の周波数切替スイッチ35
を切り替える。すなわち、ワイヤーロープ50の表面に
ついて探傷する場合、周波数を15KHzに設定する。
また、ワイヤーロープ50の内部について探傷する場
合、周波数を50Hzもしくは60Hzに設定する。
【0104】次に、保守員は、制御装置3のしきい値調
整スイッチ30を切り替える。このしきい値は、例えば
ワイヤーロープ50の使用された期間等から損傷の程度
を予想して設定する。
【0105】次に、保守員は、検出器1で検出される磁
束変化を、パルス表示部29およびアナログ表示部28
で見る。このとき、保守員は、表示切替スイッチ33を
適宜切り替えて、アナログ表示部28の目盛りの左端を
0に設定し、かつ指針28Aの振れる速度を遅くし、指
針28Aの振り幅を読み取るようにしてもよい。
【0106】そして、保守員は、アナログ表示部28、
パルス表示部29、報知部27、およびレコーダ4によ
って、ワイヤーロープ50に損傷部の有無および損傷部
の損傷程度を診断する。
【0107】すなわち、ワイヤーロープ50の損傷を含
まない部分が磁極14A,14B間で相対移動している
場合、磁極14A,14Bの極が互いに入れ替わること
に伴って、ワイヤーロープ50はほぼ一定の周期および
ほぼ一定の振幅で振動しているので、検出コイル16の
内側には一定の磁束変化が生じる。これにより、検出コ
イル16は、ほぼ一定の大きさおよびほぼ一定の周期で
変化する起電力を発生する。
【0108】このとき、アナログ表示部28では、指針
28Aは、ほぼ一定の振り幅および、ほぼ一定の周期で
振れる。また、このとき、パルス表示部29は、ほぼ一
定の個数のランプをほぼ一定の周期で点灯させる。点灯
するランプの個数は、2個以下である。
【0109】また、このとき、レコーダ4は、起伏の少
ないパルス波形と、ほぼ一定の振幅およびほぼ一定の周
期で変化するアナログ波形を記録紙4Aに記録し、この
記録紙4Aを排出する。
【0110】また、ワイヤーロープ50の損傷部を含む
部分が磁極14A,14B間で相対移動した場合、損傷
部では漏洩磁束が発生しているので、損傷部が検出コイ
ル16とすれ違うとき、漏洩磁束が検出コイル16内側
を通過する。このとき発生する磁束変化は、損傷してい
ない部分が検出コイル16とすれ違う場合よりも大き
い。これにより、検出コイル16は、損傷していない部
分が検出コイル16とすれ違う場合よりも大きな起電力
を発生する。
【0111】このとき、アナログ表示部28は、振り幅
が大きくなる。また、パルス表示部29では、3個以上
のランプが点灯する。
【0112】また、このとき、報知部27は、ブザー音
を鳴らし、保守員に所定の損傷程度以上の損傷部が検出
されたことを報知する。この報知部27は、例えばパル
ス表示部29の3個以上のランプが点灯するときに、ブ
ザー音を鳴らす。
【0113】また、このとき、レコーダ4は、大きく変
化したパルス波形、すなわちしきい値を大きく上回るパ
ルス波形を記録する。また、レコーダ4は、パルス波形
と並行してアナログ波形を記録紙4Aに記録し、この記
録紙4Aを排出する。保守員は、アナログ波形の変化、
およびパルス波形の変化、すなわちパルス波形の中にし
きい値を超える波形を見て損傷程度を把握する。
【0114】そして、JIS4305に規定されている
ロープ判定基準に従い、昇降機検査士または保全技術者
が、直接目視で損傷部の損傷程度を確認する。
【0115】すなわち、保守員は、まず、ワイヤーロー
プ50の長手方向に沿って、検出器1のU字ガイド部1
7を損傷部が検出された位置に配置する。
【0116】次に、制御装置3のリセットスイッチ34
で、アナログ表示部28およびパルス表示部29の表示
を0に戻す。
【0117】次に、保守員は、取っ手10を握って検出
器1をワイヤーロープ50に対して相対移動させる。そ
して、アナログ表示部28およびパルス表示部29を見
ながら、また報知部27のブザー音を聞くことによって
損傷の位置を探し当て、その損傷部の損傷程度を目視で
確認する。
【0118】このように、本実施形態では、交流電流に
よって励磁される磁極14A,14Bによって、ワイヤ
ーロープ50,50A,50Bを磁化する。また、ワイ
ヤーロープ50,50A,50Bのそれぞれを、U字ガ
イド部17,J字ガイド部21,22によってガイドす
る。これらにより、ワイヤーロープ50,50A、50
Bと検出器1との相対移動を円滑に行うことができる。
したがって、ノイズ等の発生を防止でき、検出精度を向
上させることができる。
【0119】また、本実施形態では、U字ガイド部材1
7AのU字拡開部17a,17bは、内壁面がワイヤー
ロープ50に対して徐々に離隔しているので、ワイヤー
ロープ50はU字ガイド部材17の長手方向の端部の縁
に接触することなく、U字ガイド部17内を移動する。
同様に、J字ガイド部材21AのJ字拡開部21a,2
1bは、ワイヤーロープ50Aに対向する壁面がこのワ
イヤーロープ50Aに対して徐々に離隔しているので、
ワイヤーロープ50AはJ字ガイド部材21Aの長手方
向の縁に接触することなく、J字ガイド部21に沿って
移動する。また、同様に、J字ガイド部材22AのJ字
拡開部22a,22bは、ワイヤーロープ50Bに対向
する壁面がこのワイヤーロープ50Bに対して徐々に離
隔しているので、ワイヤーロープ50BはJ字ガイド部
材22Aの長手方向の縁に接触することなく、J字ガイ
ド部22に沿って移動する。これらの点においてもノイ
ズを低減させることができる。
【0120】また、本実施形態では、制御装置3を10
0V電灯電源のコンセント45に接続する。これによ
り、励磁コイル16に簡単に交流電流を供給できる。し
たがって、ワイヤーロープの点検作業を円滑に行うこと
ができる。
【0121】また、本実施形態では、防音シート23
は、振動するワイヤーロープ50がU字ガイド部材17
Aの内壁面に接触した場合、その衝撃を吸収し、衝撃音
を和らげる。また、防音シート24Aは、振動するワイ
ヤーロープ50AがJ字ガイド部材21Aの壁面に接触
した場合、その衝撃を吸収し、衝撃音を和らげる。ま
た、防音シート24Bは、振動するワイヤーロープ50
BがJ字ガイド部材22Aの壁面に接触した場合、その
衝撃を吸収し、衝撃音を和らげる。これらにより、ワイ
ヤーロープ50,50A,50Bと検出器1との相対移
動中の騒音を防止することができる。
【0122】また、本実施形態では、検出コイル16が
U字ガイド部17の外壁面形状に沿って貼り付けられ、
この検出コイル16は、ワイヤーロープ50を囲むよう
に位置する。これにより、ワイヤーロープ50の損傷部
の位置に関係なく、損傷部から生じる漏洩磁束を確実に
検出することができる。したがって、ワイヤーロープの
損傷部の検出精度を向上させることができる。
【0123】また、本実施形態では、損傷部で生じた漏
洩磁束により検出コイル16の内側を通過する磁束変化
が所定の大きさを超えた場合、報知部27がブザー音を
鳴らし、損傷部が検出されたことを報知する。これによ
り、保守員は、アナログ表示部28およびパルス表示部
29から目をはずしていても、耳で損傷部が検出された
ことを知ることができる。したがって、保守員の負担を
少なくすることができる。
【0124】また、本実施形態では、アナログ表示部2
8は、漏洩磁束などによる大きな磁束変化の他に、ワイ
ヤーロープ50の振動などに伴う微細な磁束変化をも表
示する。パルス表示部29は、漏洩磁束などによる大き
な磁束変化のみを表示する。これにより、パルス表示部
29によって大まかな磁束変化を見ることができ、アナ
ログ表示部28で磁束変化を細かく見ることができる。
したがって、ワイヤーロープ50を効率よく診断するこ
とができ、作業能率を向上させることができる。
【0125】また、本実施形態では、パルス表示部29
が磁束変化の大きさに応じてランプを点灯させ、検出さ
れた損傷部の損傷の程度を示す。これにより、損傷の程
度を簡単に把握することができる。また、作業現場が暗
い場合でもランプが点灯するので簡単に損傷程度を把握
することができる。
【0126】また、本実施形態では、表示切替スイッチ
33を適宜切り替えて、アナログ表示部28の目盛りの
左端を0に設定し、かつ指針28Aの振れる速度を遅く
する。これにより、指針28Aの振り幅を正確に読み取
ることができ、損傷部の誤診を防止することができる。
【0127】また、本実施形態では、しきい値調整スイ
ッチ30によりしきい値を設定し、レコーダ4に記録さ
れるパルス波形の中にしきい値を超える波形が含まれて
いるかどうかを確認する。これにより、ワイヤーロープ
50の損傷部の損傷程度を大まかに把握することができ
る。したがって、この点においてもワイヤーロープ50
を効率よく診断することができる。
【0128】また、本実施形態では、周波数切替スイッ
チ35によって、周波数を50Hzもしくは60Hz
と、15KHzとのいずれかに設定する。これにより、
ワイヤーロープ50の損傷位置に関係なく、確実に損傷
部を検出することができ、また損傷部がワイヤーロープ
50の表面にあるのか内部にあるのかを把握できる。し
たがって、保守員が、目視して損傷部の損傷程度を確認
する際に、その損傷部を簡単に探し当てることができ、
作業能率を向上させることができる。
【0129】また、本実施形態では、検出器1に設けた
スイッチ12により、励磁コイルの通電のON、OFF
を適宜操作する。また、比較的長い時間励磁コイル16
に電流を流す必要がある場合には、スイッチ12を押し
た状態で回動させて、励磁コイル16への通電状態を保
持する。これにより、励磁コイル16に必要以上の電流
が流れず、励磁コイル16の過熱を防止することができ
る。
【0130】また、本実施形態では、放熱部44が、励
磁コイル16で発生する熱を検出器1の外部に放熱す
る。これにより、励磁コイル16の過熱を防止すること
ができる。
【0131】また、本実施形態では、検出器1の照明灯
20を点灯させ、ワイヤーロープ50Aおよびその周辺
を照らす。これにより、検出器1をワイヤーロープ50
に簡単に配置することができる。したがって、ワイヤー
ロープの点検作業を円滑に行うことができる。
【0132】また、本実施形態では、検出器1の平坦部
9Bを、巻上機の設置枠47に取り付けた所定の固定具
に設置する。これにより、軸方向に移動するワイヤーロ
ープ50に対し、検出器1を定位置に安定した状態で保
持することができる。したがって、検出器1を支える保
守員の負担を少なくすることができる。
【0133】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る発明で
は、交流電流によって励磁される磁極によって、ワイヤ
ーロープが磁化される。また、点検対象のワイヤーロー
プおよび隣接するワイヤーロープのそれぞれを、U字ガ
イド部およびJ字ガイド部のそれぞれによってガイドす
る。これらにより、点検対象のワイヤーロープおよび隣
接するワイヤーロープと検出器との相対移動を円滑に行
うことができる。したがって、ノイズ等の発生を防止で
き、検出精度を向上させることができる。
【0134】また、請求項2に係る発明では、制御装置
を100V電灯電源に接続する。これにより、励磁コイ
ルに簡単に交流電流を供給できる。したがって、ワイヤ
ーロープの点検作業を円滑に行うことができる。
【0135】また、請求項3に係る発明では、防音シー
トは、点検対象のワイヤーロープが振動することにより
U字ガイド部材の内壁面に接触した場合、その衝撃を吸
収し、衝撃音を和らげる。また、防音シートは、隣接す
るワイヤーロープが振動することによりJ字ガイド部材
の壁面に接触した場合、その衝撃を吸収し、衝撃音を和
らげる。これらにより、点検対象のワイヤーロープおよ
び隣接するワイヤーロープと検出器との相対移動中に生
じる騒音を防止することができる。
【0136】また、請求項4に係る発明では、検出コイ
ルがU字ガイド部の外壁面形状に沿って貼り付けられ、
この検出コイルは、点検対象のワイヤーロープを囲むよ
うに位置する。これにより、ワイヤーロープの損傷部の
位置に関係なく、損傷部から生じる漏洩磁束を確実に検
出することができる。したがって、ワイヤーロープの損
傷部の検出精度を向上させることができる。
【0137】また、請求項5に係る発明では、損傷部で
生じた漏洩磁束により検出コイルの内側を通過する磁束
変化が所定の大きさを超えた場合、報知部は損傷部が検
出されたことを報知する。これにより、保守員は、アナ
ログ表示部およびパルス表示部から目をはずしていて
も、耳で損傷部が検出されたことを知ることができる。
したがって、保守員の負担を少なくすることができる。
【0138】また、請求項6,7に係る発明では、アナ
ログ表示部は、漏洩磁束などによる大きな磁束変化の他
に、ワイヤーロープの振動などに伴う微細な磁束変化を
も表示する。パルス表示部は、漏洩磁束などによる大き
な磁束変化のみを表示する。これにより、パルス表示部
によって大まかな磁束変化を見ることができ、アナログ
表示部によって磁束変化を細かく見ることができる。し
たがって、ワイヤーロープを効率よく診断することがで
き、作業能率を向上させることができる。
【0139】また、請求項8に係る発明では、しきい値
調整スイッチによってしきい値を設定し、レコーダに記
録されるパルス波形の中にしきい値を超える波形が含ま
れているかどうかを確認する。これにより、点検対象の
ワイヤーロープの損傷部の損傷程度を大まかに把握する
ことができる。したがって、この点においてもワイヤー
ロープを効率よく診断することができる。
【0140】また、請求項9,10に係る発明では、周
波数切替スイッチによって、交流電流の周波数を、点検
対象のワイヤーロープの内部の損傷部を検出する場合を
考慮した低周波数と、点検対象のワイヤーロープの表面
の損傷部を検出する場合を考慮高周波数とのいずれかに
設定する。これにより、ワイヤーロープの損傷位置に関
係なく、確実に損傷部を検出することができ、また、損
傷部が点検対象のワイヤーロープの表面にあるのか内部
にあるのかを把握できる。したがって、保守員が、目視
して損傷部の損傷程度を確認する際に、その損傷部を簡
単に探し当てることができ、作業能率を向上させること
ができる。
【0141】また、請求項11に係る発明では、検出器
に設けたスイッチにより、励磁コイルへの交流電流の供
給と停止を適宜操作する。これにより、励磁コイルに必
要以上の電流が流れず、励磁コイルの過熱を防止するこ
とができる。
【0142】また、請求項12に係る発明では、放熱部
が、励磁コイルで発生する熱を検出器の外部に放熱す
る。これにより、励磁コイルの過熱を防止することがで
きる。
【0143】また、請求項13に係る発明では、検出器
に設けた照明灯を点灯させ、点検対象のワイヤーロープ
およびその周辺を照らす。これにより、検出器を点検対
象のワイヤーロープに簡単に配置することができる。し
たがって、ワイヤーロープの点検作業を円滑に行うこと
ができる。
【0144】また、請求項14に係る発明では、検出器
を使用しないときは、検出器を立設させておくことがで
きる。これにより、検出器を支える保守員の負担を少な
くすることができる。
【0145】また、請求項15に係る発明では、紐体の
一端を、昇降路の天井などに固定し、他端をリング部材
に取り付け、検出器を吊り下げる。これにより、軸方向
に移動する点検対象のワイヤーロープに対し、検出器の
位置を定位置で安定させて保持することができる。した
がって、検出器を支える保守員の負担を少なくすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の全体構成を示す斜視図であ
る。
【図2】図1の検出器を示す正面図である。
【図3】図1の検出器を示す一方の側面図である。
【図4】図1の検出器を示す下面図である。
【図5】図1の検出器に備えられる検出部を示す説明図
である。
【図6】図1の検出器に備えられる検出部の構造を示す
説明図である。
【図7】図1の検出器のガイド部を示す側面図である。
【図8】図6のU字ガイド部材を矢印D1方向から見た
場合のU字拡開部を示す説明図である。
【図9】図6のJ字ガイド部材を矢印D2方向から見た
場合のJ字拡開部示す説明図である。
【図10】図1の検出器を巻上機の設置枠に立設させた
状態を示す説明図である。
【図11】図1の制御装置の正面図である。
【図12】図1の制御装置の側面図である。
【図13】図1の検出器を吊り下げた状態を示す斜視図
【符号の説明】
2 検出器 3 制御装置 4 レコーダ 5 接続コード 6 接続コード 7 電源コード 8 送信コード 9 検出器ケース 9A 平坦部 10 取っ手 11 検出部 12 スイッチ 13 ジャック 14 鉄心 14A 磁極 14B 磁極 15 励磁コイル 16 検出コイル 17 U字ガイド部 17A U字ガイド部材 17a U字拡開部 18 U字溝 18A U字溝 18B J字切り欠き部 18C J字切り欠き部 18D J字切り欠き部 18E J字曲面 19 リング部材 20 照明灯 21 J字ガイド部 21A J字ガイド部材 21a J字拡開部 22 J字ガイド部 22A J字ガイド部材 22a J字拡開部 23 防音シート 24 防音シート 24A 防音シート 26 携帯用バンド 27 報知部 28 アナログ表示部 28A 指針 29 パルス表示部 30 しきい値調整スイッチ 31 パルス出力端子 32 アナログ出力端子 33 表示切替スイッチ 34 リセットスイッチ 35 周波数切替スイッチ 36 ゲイン校正トリマー 37 ヒューズ 38 主電源 39 パイロットランプ 40 コンセント 41 コンセント 42 ジャック 43 脚部 44 放熱部 45 コンセント 46 紐体 47 設置枠 50 ワイヤーロープ 50A ワイヤーロープ 50B ワイヤーロープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G053 AA11 AB22 BA14 BB03 BB05 BC14 CA03 CB28 DB14 DB20 DB28 3F304 BA09 3F305 BC36

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤーロープを磁化する一対の磁極
    と、この一対の磁極が設けられる鉄心と、この鉄心に巻
    装され、交流電流が流されることにより一対の前記磁極
    を励磁する励磁コイルと、この一対の磁極間の中央に位
    置し、一対の前記磁極により磁化された前記ワイヤーロ
    ープが、一対の前記磁極に対し軸方向に相対移動したと
    きに生じる磁束変化を検出する検出コイルとを有する検
    出部を具備するとともに、一対の前記磁極間に架設さ
    れ、一方の前記磁極位置から他方の前記磁極位置へ相対
    移動する前記ワイヤーロープをガイドするガイド部を具
    備する検出器を備えるワイヤーロープの磁気探傷装置に
    おいて、 前記検出器に接続され、前記検出器で検出された磁束変
    化を表示する表示部を具備し、前記検出器を制御する制
    御装置を備えるとともに、 前記鉄心がコの字形状に形成され、一対の前記磁極が、
    前記コの字形状の鉄心の両端部のそれぞれに設けられる
    磁極から成り、 前記ガイド部は、一対の前記磁極のそれぞれに設けられ
    るU字溝と、これらU字溝間に架設され、断面形状がU
    字形状に形成されるU字ガイド部材とを有し、点検対象
    のワイヤーロープをガイドするU字ガイド部を具備する
    とともに、 前記ガイド部は、一対の前記磁極のそれぞれに前記U字
    溝を挟んで線対称に形成され、かつ断面形状がJ字形状
    に形成される4つのJ字切り欠き部と、前記U字溝の一
    方側に位置する2つの前記切り欠き部間に架設され、断
    面形状がJ字形状に形成されたJ字ガイド部材と、前記
    U字溝の他方側に位置する2つの前記J字切り欠き部間
    に架設され、断面形状がJ字形状に形成されたJ字ガイ
    ド部材とを有し、要時に、前記点検対象のワイヤーロー
    プに隣接するワイヤーロープをガイドする2つのJ字ガ
    イド部を具備することを特徴とするワイヤーロープの磁
    気探傷装置。
  2. 【請求項2】 前記交流電流が、周波数が50Hzもし
    くは60Hzの電源にから供給されることを特徴とする
    請求項1記載のワイヤーロープの磁気探傷装置。
  3. 【請求項3】 前記U字ガイド部および前記J字ガイド
    部に、防音シートが貼り付けられることを特徴とする請
    求項1記載のワイヤーロープの磁気探傷装置。
  4. 【請求項4】 前記検出コイルは、前記U字ガイド部材
    の外壁面の形状に対応した形状に形成され、前記外壁面
    に沿って貼り付けられることを特徴とする請求項1記載
    のワイヤーロープの磁気探傷装置。
  5. 【請求項5】 前記制御装置は、前記磁束変化の大きさ
    が所定の大きさを超えたことを報知する報知部を具備す
    ることを特徴とする請求項1記載のワイヤーロープの磁
    気損傷装置。
  6. 【請求項6】 前記表示部が、前記磁束変化をパルスで
    表示するパルス表示部と、前記磁束変化をアナログで表
    示するアナログ表示部から成ることを特徴とする請求項
    1記載のワイヤーロープの磁気探傷装置。
  7. 【請求項7】 前記パルス表示部が、前記磁束変化の大
    きさに応じて点灯する複数のランプから成るとともに、
    前記アナログ表示部が、指針の振り幅の大きさによって
    前記磁束変化の大きさを表示することを特徴とする請求
    項6記載のワイヤーロープの磁気探傷装置。
  8. 【請求項8】 前記制御装置は、前記磁束変化をアナロ
    グ信号に変換して出力するアナログ出力端子と、前記磁
    束変化をパルス信号に変換して出力するパルス出力端子
    を有し、前記アナログ出力端子および前記パルス出力端
    子に接続され、前記磁束変化をアナログ波形とパルス形
    波によって記録するレコーダを具備するとともに、この
    レコーダが記録する前記パルス波形のしきい値の設定を
    調整可能なしきい値調整スイッチを具備することを特徴
    とする請求項1記載のワイヤーロープの磁気探傷装置。
  9. 【請求項9】 前記制御装置は、前記励磁コイルに流す
    前記交流電流の周波数を、前記ワイヤーロープの内部の
    損傷を検出する場合を考慮した低周波数と、前記ワイヤ
    ーロープの表面の損傷を検出する場合を考慮した高周波
    数とに切り替え可能な周波数切替スイッチを具備するこ
    とを特徴とする請求項1記載のワイヤーロープの磁気探
    傷装置。
  10. 【請求項10】 前記低周波数が50Hzもしくは60
    Hzに設定されるとともに、前記高周波数が10KHz
    〜20KHzに設定されることを特徴とする請求項9記
    載のワイヤーロープの磁気探傷装置。
  11. 【請求項11】 前記検出器は、上面に取っ手が設けら
    れ、この取っ手を握る手の指の届く位置に、前記励磁コ
    イルへの前記交流電流の供給と供給の停止とを操作可能
    なスイッチとを有することを特徴とする請求項1記載の
    ワイヤーロープの磁気探傷装置。
  12. 【請求項12】 前記検出器は、この前記励磁コイルで
    発生した熱を外部に逃がす複数の穴を有する放熱部を具
    備することを特徴とする請求項1記載のワイヤーロープ
    の磁気探傷装置。
  13. 【請求項13】 前記検出器は、前記ワイヤーロープお
    よびこのワイヤーロープの周囲を照らす照明灯を具備す
    ることを特徴とする請求項1記載のワイヤーロープの磁
    気探傷装置。
  14. 【請求項14】 前記検出器は、少なくとも一方の側面
    に、前記検出器を立設可能な平坦部を有することを特徴
    とする請求項1記載のワイヤーロープの磁気探傷装置。
  15. 【請求項15】 前記検出器は、一方の側面に、前記検
    出部を吊り下げることが可能なリング部材を有すること
    を特徴する請求項1記載のワイヤーロープの磁気探傷装
    置。
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