JP2023013182A - ワイヤロープ検査システム、および、ワイヤロープ検査システムの位置決め方法 - Google Patents

ワイヤロープ検査システム、および、ワイヤロープ検査システムの位置決め方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023013182A
JP2023013182A JP2021117171A JP2021117171A JP2023013182A JP 2023013182 A JP2023013182 A JP 2023013182A JP 2021117171 A JP2021117171 A JP 2021117171A JP 2021117171 A JP2021117171 A JP 2021117171A JP 2023013182 A JP2023013182 A JP 2023013182A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire rope
detachable
section
positioning
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021117171A
Other languages
English (en)
Inventor
肇 武本
Hajime Takemoto
芳夫 高見
Yoshio Takami
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2021117171A priority Critical patent/JP2023013182A/ja
Priority to US17/729,269 priority patent/US20230018455A1/en
Priority to EP22170412.5A priority patent/EP4119940A1/en
Priority to CN202210665873.9A priority patent/CN115616066A/zh
Publication of JP2023013182A publication Critical patent/JP2023013182A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/72Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating magnetic variables
    • G01N27/82Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating magnetic variables for investigating the presence of flaws
    • G01N27/83Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating magnetic variables for investigating the presence of flaws by investigating stray magnetic fields
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/72Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating magnetic variables
    • G01N27/82Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating magnetic variables for investigating the presence of flaws
    • G01N27/90Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating magnetic variables for investigating the presence of flaws using eddy currents
    • G01N27/9093Arrangements for supporting the sensor; Combinations of eddy-current sensors and auxiliary arrangements for marking or for rejecting
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B7/00Other common features of elevators
    • B66B7/12Checking, lubricating, or cleaning means for ropes, cables or guides
    • B66B7/1207Checking means
    • B66B7/1215Checking means specially adapted for ropes or cables
    • B66B7/123Checking means specially adapted for ropes or cables by analysing magnetic variables

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)
  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)

Abstract

Figure 2023013182000001
【課題】ワイヤロープの検査を行う可搬型の検知部をワイヤロープに対して正確に配置するための作業負担を軽減することが可能なワイヤロープ検査システム、および、ワイヤロープ検査システムの位置決め方法を提供することである。
【解決手段】このワイヤロープ検査システム100は、検査対象であるワイヤロープWに対して磁束を印加する励磁部10と、励磁部10により磁束が印加されるワイヤロープWの磁束を検知する検知部20と、少なくとも検知部20が配置され、ワイヤロープWの近傍に固定されている固定部2に着脱可能に取り付けられる着脱部1と、ワイヤロープWを基準とした所定の位置に検知部20が配置されるように、着脱部1の固定部2に対する位置を位置決めする位置決め部80と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、ワイヤロープ検査システム、および、ワイヤロープ検査システムの位置決め方法に関する。
従来、ワイヤロープ(磁性体)を検査する磁性体検査装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、ワイヤロープに対して設けられた励磁部と、ワイヤロープの磁束(磁界)を検知する検知コイルとを備えるワイヤロープ検査装置(磁性体検査装置)が開示されている。上記特許文献1に記載のワイヤロープ検査装置では、励磁部により磁束が印加されることにより生じるワイヤロープの磁束の変化を検知コイルにより検知するように構成されている。
国際公開第2019/171667号
ここで、上記特許文献1には記載されていないが、検知コイルによって精度よくワイヤロープの検査を行うためには、ワイヤロープと検知コイルとの隙間を小さくするように検知コイルの位置を正確に配置する必要がある。その場合に、ワイヤロープ検査装置を、ワイヤロープに対して常時設置せずに、検査を行う場合にのみワイヤロープに対して設置して検査後に取り外す可搬型とする場合には、検査を行うたびにワイヤロープに対して検知コイルを正確に配置する必要がある。そのため、検査を行うたびに検知コイルを正確に配置する作業が検査作業者にとって負担となる。このため、ワイヤロープの検査を行う可搬型の検知コイル(検知部)をワイヤロープに対して正確に配置するための作業負担を軽減することが望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ワイヤロープの検査を行う可搬型の検知部をワイヤロープに対して正確に配置するための作業負担を軽減することが可能なワイヤロープ検査システム、および、ワイヤロープ検査システムの位置決め方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面におけるワイヤロープ検査システムは、検査対象であるワイヤロープに対して磁束を印加する励磁部と、励磁部により磁束が印加されるワイヤロープの磁束を検知する検知部と、少なくとも検知部が配置され、ワイヤロープの近傍に固定されている固定部に着脱可能に取り付けられる着脱部と、ワイヤロープを基準とした所定の位置に検知部が配置されるように、着脱部の固定部に対する位置を位置決めする位置決め部と、を備える。
この発明の第2の局面におけるワイヤロープ検査システムの位置決め方法は、検査対象であるワイヤロープの磁束を検知する検知部がワイヤロープを基準とした所定の位置に配置されるように、ワイヤロープの近傍に固定されている固定部に対して、固定部のワイヤロープに対する相対位置を調整するための位置決め治具を取り付けるステップと、位置決め治具がワイヤロープに沿うように固定部の位置を調整することによって、少なくとも検知部が配置され、固定部に着脱可能に取り付けられる着脱部の固定部に対する位置を位置決めする位置決め部の配置を設定するステップと、固定部に着脱部を取り付けることによって、配置が設定された位置決め部により着脱部の固定部に対する位置を位置決めするステップと、検知部によりワイヤロープの磁束を検知するステップと、を備える。
上記第1の局面におけるワイヤロープ検査システムと、上記第2の局面におけるワイヤロープ検査システムの位置決め方法とでは、ワイヤロープを基準とした所定の位置に検知部が配置されるように、着脱部の固定部に対する位置を位置決めする位置決め部を備える。これにより、着脱可能な可搬型の着脱部の固定部に対する位置が位置決め部によって位置決めされるため、着脱部に配置される可搬型の検知部を、ワイヤロープを基準とした所定の位置に容易に配置することができる。そのため、ワイヤロープの検査を行うための正確な位置に可搬型の検知部を容易に配置することができる。その結果、ワイヤロープの検査を行う可搬型の検知部をワイヤロープに対して正確に配置するための作業負担を軽減することができる。
一実施形態によるワイヤロープ検査システムの全体構成を示した正面図である。 一実施形態によるワイヤロープ検査システムの全体構成を示した側面図である。 一実施形態によるワイヤロープ検査システムの全体構成を示したブロック図である。 全磁束法による検査を説明するための図である。 検知部の検知コイルの構成を説明するための図である。 一実施形態によるワイヤロープ検査装置の構成を示した斜視図である。 通常運転時における着脱部および固定部の構成を示した図である。 検査運転時における着脱部および固定部の構成を示した図である。 固定部における保持部の移動を説明するための図である。 一実施形態による位置決め部を示した図である。 位置決め治具の構成を説明するための図である。 複数のエレベータにおける複数の固定部および一の着脱部を示した図である。 一実施形態によるワイヤロープ検査システムの位置決め方法を説明するためのフローチャート図である。 一実施形態によるワイヤロープ検査システムにおいて、位置決め部の配置が設定された状態での着脱部の固定部に対する位置の位置決め方法を説明するためのフローチャート図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1~図12を参照して、本発明の一実施形態によるワイヤロープ検査システム100の構成について説明する。なお、以下の説明において、「直交」とは、90度および90度近傍の角度をなして交差することを意味する。また、「平行」とは、平行および略平行を含む。
(ワイヤロープ検査システムの構成)
図1および図2に示すように、ワイヤロープ検査システム100は、ワイヤロープ検査装置101と、処理装置102とを備える。ワイヤロープ検査システム100は、エレベータ103に設けられたワイヤロープWの検査を行う。具体的には、ワイヤロープ検査システム100は、検査対象であるエレベータ103のワイヤロープWの異常(素線断線など)を検査するためのシステムである。
また、ワイヤロープ検査システム100は、ワイヤロープWの内部の磁束を測定する全磁束法により、目視により確認しにくいワイヤロープWの異常を確認可能なシステムである。ワイヤロープWに異常部分(素線断裂、減肉、さびなど)が含まれる場合には、異常部分における磁束が正常部分とは異なる。全磁束法は、ワイヤロープWの表面の異常部分からの漏洩磁束を測定する方法と異なり、ワイヤロープWの内部の異常部分をも測定可能な方法である。また、ワイヤロープ検査システム100は、処理装置102に対する検査作業者による入力操作に基づいて、ワイヤロープWの検査が行われる(開始される)ように構成されている。
(エレベータの構成)
図1~図3に示すように、エレベータ103は、かご室103a、巻上機103b、制御装置103c、および、ワイヤロープWを備える。かご室103aは、人および積み荷などを積載する。巻上機103bは、かご室103aを昇降させるためにワイヤロープWを移動させる。たとえば、巻上機103bは、図示しないモータを駆動させることによって、かご室103aを吊り下げるワイヤロープWを巻き上げる。なお、巻上機103bは、特許請求の範囲における「駆動部」の一例である。
具体的には、巻上機103bは、シーブ103d、シーブ103e、および、フレーム103fを含む。シーブ103dおよびシーブ103eには、ワイヤロープWが巻き付けられる。巻上機103bでは、図示しないモータが、シーブ103dに接続されている。そして、図示しないモータによってシーブ103dが回転することによって、ワイヤロープWが上下方向(Z方向)に移動する。フレーム103fは、巻上機103bを設置するための本体部分(筐体)である。なお、フレーム103fは、特許請求の範囲における「本体部分」の一例である。
エレベータ103は、たとえば、ダブルラップ方式(フルラップ方式)のロープ式エレベータである。ダブルラップ方式とは、巻上機103bのシーブ103dから、そらせ車であるシーブ103eへと導かれたワイヤロープWを再度シーブ103dに戻すことによって、シーブ103dに2回ワイヤロープWを掛ける構造である。
制御装置103cは、エレベータ103の各部の動作を制御する制御盤を含む。また、制御装置103cは、無線通信モジュールなどを含み、ワイヤロープ検査装置101および処理装置102と通信可能に構成されている。そして、制御装置103cは、処理装置102に対する入力操作に基づいて、人および積み荷を載置した状態で動作する通常運転時と、ワイヤロープWの検査を行う検査運転時とにおいて、エレベータ103のかご室103aの移動速度(運転速度)を変更させるように構成されている。たとえば、通常運転時には、運転速度(ワイヤロープWの移動速度)が100m/分以上500m/分以下程度であり、検査運転時には、運転速度は10m/分以上40m/分以下程度である。また、ワイヤロープWの振動は、エレベータ103の運転速度に応じて大きくなる。
ワイヤロープWは、磁性を有する素線材料が編みこまれる(たとえば、ストランド編みされる)ことにより形成されており、長尺材からなる磁性体である。ワイヤロープWは、劣化による切断が生じることを未然に防ぐために、ワイヤロープ検査装置101により状態(傷等の有無)が検査される。ワイヤロープWの磁束の計測の結果、劣化の程度が決められた基準を超えたと判断されるワイヤロープWは、検査作業者により交換される。なお、図1に示す例では、便宜上、ワイヤロープWを1本しか図示していないが、エレベータ103は、複数本のワイヤロープWを備えている。たとえば、エレベータ103は、5本のワイヤロープW(図2参照)を備える。
(処理装置の構成)
図3に示すように、処理装置102は、通信部102a、制御部102b、記憶部102c、および、表示部102dを備える。処理装置102は、ワイヤロープ検査装置101によるワイヤロープWの磁束の計測結果の表示、ワイヤロープ検査装置101によるワイヤロープWの磁束の計測結果に基づく解析などを行う。具体的には、処理装置102は、後述する検知部20の検知コイル21からの検知信号(計測結果)を取得するとともに、取得された検知信号に基づいて、ワイヤロープWの異常の有無を判定するように構成されている。処理装置102は、たとえば、ワイヤロープWの検査を行う検査作業者が用いるパーソナルコンピュータである。
通信部102aは、ワイヤロープ検査装置101、および、エレベータ103の制御装置103cと通信可能に構成されている。通信部102aは、通信用のインターフェースである。具体的には、通信部102aは、無線LAN、および、Bluetooth(登録商標)などによる無線通信が可能な無線通信モジュールを含む。処理装置102は、通信部102aを介して、ワイヤロープ検査装置101によるワイヤロープWの計測結果(磁束信号)を受信する。また、処理装置102は、エレベータ103(エレベータ103の制御装置103c)側からエレベータ103の運転モードの情報(運転モードの切り替えの情報)を取得可能に構成されている。
制御部102bは、処理装置102の各部を制御する。制御部102bは、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、メモリなどを含んでいる。制御部102bは、通信部102aを介して受信したワイヤロープWの計測結果(検知信号)に基づいて、素線断線(素線切れ)などのワイヤロープWの傷み(異常)を解析する。
記憶部102cは、たとえば、フラッシュメモリを含む記憶媒体であり、検知コイル21からのワイヤロープWの計測結果、制御部102bによるワイヤロープWの計測結果の解析結果などの情報を記憶(保存)する。
表示部102dは、たとえば液晶モニタであり、ワイヤロープWの計測結果、制御部102bによるワイヤロープWの計測結果の解析結果などの情報を表示する。
(ワイヤロープ検査装置の構成)
次に、本実施形態におけるワイヤロープ検査装置101の構成について説明する。
図3に示すように、ワイヤロープ検査装置101は、ワイヤロープWの磁束(磁界)を測定するための構成として、励磁部10、検知部20、制御基板30、および、磁界印加部40を備える。
本実施形態では、励磁部10は、ワイヤロープWに対して磁界(磁束)を印加するように構成されている。具体的には、励磁部10は、ワイヤロープWの磁化の状態を励振する(振動させる)励振コイル11を含む。検知部20は、検知コイル21を含む。本実施形態では、検知コイル21は、励磁部10により磁界が印加されるワイヤロープWの磁束を検知する。また、検知コイル21は、全磁束法によってワイヤロープWの内部の磁束を検知することによって、磁束信号を検知信号として出力する。励磁部10および検知部20の詳細は後述する。
制御基板30は、処理部31、磁束信号取得部32、および、通信部33を含む。制御基板30は、処理部31からの制御信号に基づいて、励磁部10(励振コイル11)の動作を制御する。また、制御基板30は、処理部31による制御処理によって、ワイヤロープ検査装置101の各部の制御を行なう。処理部31は、CPUなどのプロセッサ、メモリ、および、AD変換器などを含む。
磁束信号取得部32は、検知部20(検知コイル21)からの磁束信号を取得(受信)する。磁束信号取得部32は、増幅器を含む。そして、磁束信号取得部32は、取得した磁束信号を増幅して処理部31に出力(送信)する。
通信部33は、処理装置102およびエレベータ103の制御装置103cと通信可能に構成されている。通信部33は、無線LAN、および、Bluetooth(登録商標)などによる無線通信が可能な無線通信モジュールを含む。通信部33は、取得された磁束信号を処理装置102に出力(送信)する。なお、通信部33を介した、ワイヤロープ検査装置101と、処理装置102およびエレベータ103の制御装置103cとの接続は、有線接続であってもよい。
また、磁界印加部40は、ワイヤロープWに対して、予め磁界を印加することによって、ワイヤロープWの磁化の方向を整える。磁界印加部40は、たとえば、永久磁石である。なお、磁界印加部40の詳細は後述する。
〈全磁束法による異常検知〉
図4および図5に示すように、検査運転時において、本実施形態によるワイヤロープ検査システム100では、シーブ103dとかご室103aとの間に配置されたワイヤロープ検査装置101に対して、シーブ103dの回転によってワイヤロープWがZ1方向(鉛直上方向)に向かって導かれる。ワイヤロープ検査装置101に導かれたワイヤロープWは、まず磁界印加部40によって、予め磁界が整えられる。そして、励磁部10の励振コイル11が、予め磁界の整えられた(整磁された)ワイヤロープWの磁界(磁束)を励振する。そして、検知部20の検知コイル21が、整磁された後に励振された状態のワイヤロープWの磁束を検知する。すなわち、本実施形態では、検知コイル21は、磁界印加部40により予め磁界が印加された後(整磁された後)に、ワイヤロープWの磁束を検知するように構成されている。
磁界印加部40は、ワイヤロープWの延びる方向と直交する方向(X方向)に配置される1対の磁界印加部40aおよび磁界印加部40bを含む。1対の磁界印加部40aおよび40bは、ワイヤロープWを挟み込むようにワイヤロープWの短手方向(ワイヤロープWの延びる方向と直交する方向、X方向)の両側に配置される。具体的には、磁界印加部40aは、ワイヤロープWのX1方向側に配置される。そして、磁界印加部40bは、ワイヤロープWのX2方向側に配置される。そして、磁界印加部40は、磁界印加部40aのX2方向に向けられたN極(斜線あり)と磁界印加部40bのX1方向に向けられたN極(斜線あり)とがワイヤロープWを挟んで対向するように設けられている。磁界印加部40aおよび40bは、ワイヤロープWの磁化の方向を略均一に整えるために、比較的強い磁界を印加することが可能に構成されている。
また、励振コイル11は、ワイヤロープWの延びる方向(Z方向)に沿って、複数(5本)のワイヤロープWの全てをまとめて巻回するように設けられる。そして、励振コイル11は、ワイヤロープWに対して検知コイル21の外側を巻回するように設けられている。励振コイル11は、励振交流電流が流れることにより、ワイヤロープWが延びる方向(Z方向)に沿った磁束(磁界)をコイル内部(コイルの輪の内側)に発生させる。そして、励振コイル11は、発生させた磁束(磁界)をワイヤロープWに印加する。具体的には、処理部31による制御によって励磁部10(励振コイル11)に一定の大きさかつ一定の周波数を有する交流電流(励振電流)が流されることにより、ワイヤロープWの延びる方向(Z方向)に振動するように磁界が印加される。すなわち、ワイヤロープWにおいて、磁界印加部40によって予め整えられた磁界(磁束)が、励磁部10によってZ1方向への磁界とZ2方向への磁界が周期的に現れるように振動させられる。
〈検知コイルによる磁束の検知〉
検知コイル21は、ワイヤロープWが延びる方向と直交する方向(X1方向側)に配置されている第1検知コイル21aと、ワイヤロープWに対して第1検知コイル21aが配置される側とは反対側(X2方向側)において第1検知コイル21aとともにワイヤロープWを取り囲むように配置されている第2検知コイル21bとを含む。そして、検知コイル21は、第1検知コイル21aと第2検知コイル21bとの2つのコイルによって1つのワイヤロープWを挟み込むように配置される。なお、検知コイル21は、複数(5本)のワイヤロープWの各々に設けられる。すなわち、複数(5本)のワイヤロープWの各々に、第1検知コイル21aと第2検知コイル21bとの2つのコイルが設けられる。
図5に示すように、第1検知コイル21aと第2検知コイル21bとは、それぞれ独立した鞍型コイル(サドル型コイル)である。第1検知コイル21aと第2検知コイル21bとの各々は、ワイヤロープWの半周ずつを覆うように配置されている。したがって、第1検知コイル21aと第2検知コイル21bとを併せることによって、ワイヤロープWの周囲を全周に亘って取り囲む検知コイル21が構成される。また、検知コイル21(第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21b)は、それぞれ、フレキシブル基板に設けられた導体パターンによって構成されている。また、第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21bは、ワイヤロープWの延びる方向に沿って、ワイヤロープWの周りに巻回されるように設けられている。すなわち、ワイヤロープWの延びる方向(Z方向)に沿って、2つの鞍型コイルによってワイヤロープWの全周を巻回するように検知コイル21が設けられている。なお、本明細書では、「巻回する」とは、1周以上に亘って巻き回す(巻き付ける)ことのみならず、1周分以下(たとえば、半周)の回数(角度)分だけ巻き回すことも含む概念として記載している。
また、第1検知コイル21aと第2検知コイル21bの各々は、ワイヤロープWの延びる方向(Z方向)に沿って巻回するように設けられていることにより、ワイヤロープWの延びる方向(X方向)に沿ってコイルの内側を貫く向きの磁束を検知(測定)する。そして、検知コイル21(第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21b)は、励磁部10(励振コイル11)によって周期的に時間変化させられる磁束(磁界)の変化を検知するように構成されている。また、検知コイル21(第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21b)は、検知した磁束を示す磁束信号(検知信号)を制御基板30の磁束信号取得部32に対して出力する。たとえば、5本のワイヤロープWに対して磁束の検知を行った場合には、合計で10個の磁束信号が磁束信号取得部32によって取得される。
(着脱部および固定部の構成)
図6に示すように、本実施形態では、ワイヤロープ検査装置101は、着脱部1および固定部2を備える。本実施形態では、着脱部1は、固定部2に対して着脱可能に取り付けられる。そして、固定部2は、ワイヤロープWの近傍に固定されている。具体的には、固定部2は、巻上機103bのフレーム103fに固定されている。そして、着脱部1は、巻上機103bのシーブ103dからかご室103aに延びる部分のワイヤロープWを取り囲むように固定部2に取り付けられる。本実施形態のワイヤロープ検査システム100は、通常運転時において、着脱部1が固定部2から取り外された状態で、エレベータ103を動作させるとともに、検査運転時において、着脱部1を固定部2に取り付けた状態で検査運転を行うように構成されている。
〈着脱部〉
図7および図8に示すように、本実施形態では、着脱部1は、第1着脱部1aと第2着脱部1bとに分割可能に構成されている。第1着脱部1aは、ワイヤロープWの延びる方向(Z方向)に直交する方向(X方向)の一方側(X1方向側)に配置される。そして、第2着脱部1bは、ワイヤロープWの延びる方向(Z方向)に直交する方向(X方向)の他方側(X2方向側)に配置される。そして、着脱部1は、第1着脱部1aと第2着脱部1bとが組み合わされた状態で、固定部2に取り付けられる。
また、図6に示すように、着脱部1は、複数の連結金具1cを含む。連結金具1cは、第1着脱部1aおよび第2着脱部1bを組み合わせた状態で固定する。また、着脱部1は、係合部1dを含む。係合部1dは、後述する固定部2の固定金具2dが係合する。たとえば、係合部1dは、第2着脱部1bのY1方向側の面とY2方向側の面とのそれぞれに1つずつ設けられており、ピン形状を有する。連結金具1cによって組み合わされた状態で固定されている第1着脱部1aおよび第2着脱部1bは、係合部1dに対して固定金具2dを係合させることによって、固定部2に固定されて取り付けられる。
また、図7および図8に示すように、着脱部1は、直方体形状を有する。また、着脱部1は、励磁部10および検知部20が配置される着脱可能な可搬型の筐体である。すなわち、本実施形態によるワイヤロープ検査装置101の励磁部10および検知部20は、可搬型である。そして、励磁部10および検知部20は、分割された状態の第1着脱部1aおよび第2着脱部1bにそれぞれ配置されている。具体的には、励磁部10の励振コイル11は、第1着脱部1aおよび第2着脱部1bが組み合わせられた状態において、ワイヤロープWの周りに巻回するようにコイルループを形成する。たとえば、励磁部10は、第1着脱部1aおよび第2着脱部1bが組み合わせられたときに接続されるコネクタ部(図示せず)を含む。すなわち、第1着脱部1aおよび第2着脱部1bが組み合わされることによって、コネクタ部が接続されることによってワイヤロープWの周りを巻回するように励振コイル11がコイルループを形成する。
そして、検知部20の第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21bは、それぞれ、第1着脱部1aおよび第2着脱部1bに配置されている。そして、第1着脱部1aおよび第2着脱部1bが組み合わせられることにより、検知部20(第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21b)は、ワイヤロープWの周りに配置される。
また、同様に、制御基板30は、着脱部1に配置されている。たとえば、制御基板30は、着脱部1のうちの第1着脱部1a側に配置されている。制御基板30は、第1着脱部1aおよび第2着脱部1bが組み合わせられる場合に、第1着脱部1aおよび第2着脱部1bの各々に設けられた図示しないコネクタ部が接続されることによって、第2着脱部1b側に配置されている第2検知コイル21bからの検知信号を取得するように構成されている。
〈固定部〉
図6に示すように、本実施形態では、固定部2は、着脱部取付部2aを含む。着脱部取付部2aは、着脱部1が取り付けられる。着脱部取付部2aは、たとえば、直方体形状の着脱部1が載置される板状の載置台である。具体的には、着脱部取付部2aは、内部にワイヤロープWが通されるU字形状を有している。また、着脱部取付部2aは、ワイヤロープWに対する相対位置を調整可能に構成されている。具体的には、着脱部取付部2aは、フレーム103fに固定される基台部2bに対して、位置調整可能(移動可能)に取り付けられている。着脱部取付部2aの位置の調整の詳細は後述する。
また、固定部2は、複数の締結部材2cを含む。複数の締結部材2cは、たとえば、ネジまたはボルトなどである。固定部2は、複数の締結部材2cによって基台部2bが巻上機103bのフレーム103fに固定されている。
そして、固定部2は、固定金具2dを含む。固定金具2dは、着脱部取付部2aに設けられている。そして、固定金具2dは、着脱部取付部2aの着脱部1が取り付けられる取付面に沿って回動可能に設けられている。固定金具2dが回動することにより着脱部1の係合部1dと係合することによって、着脱部取付部2aに取り付けられた(載置された)着脱部1が、固定部2に対して固定される。また、固定金具2dは、着脱部取付部2aに2つ配置されている。
図3および図6に示すように、固定部2は、磁界印加部40、ローラ部50、保持部60、および、距離調整機構70を含む。なお、ローラ部50は、特許請求の範囲における「移動抑制部」の一例である。
図7および図8に示すように、ローラ部50は、X1方向側に配置されるローラ部50aと、X2方向側に配置されるローラ部50bとを含む。本実施形態では、ローラ部50は、ワイヤロープWに当接することによってワイヤロープWの延びる方向(Z方向)に直交する方向(XY平面に沿う方向)におけるワイヤロープWの移動(振動)を抑制する。ローラ部50aおよびローラ部50bには、ワイヤロープWが当接する溝部が設けられている。ローラ部50aおよび50bは、Y方向に沿って配置された回転軸を中心として回転可能に構成されている。ローラ部50aおよび50bの各々が、X方向の両側から挟み込むようにワイヤロープWに対して当接することによって、ワイヤロープWの移動(振動)が抑制される。
また、本実施形態では、固定部2は、保持部60を含む。保持部60は、固定部2において、磁界印加部40およびローラ部50を保持する。具体的には、固定部2のX1方向側に保持部60aが配置されており、固定部2のX2方向側に保持部60bが配置されている。そして、保持部60aは、磁界印加部40aとローラ部50aとを保持する。また、保持部60bは、磁界印加部40bとローラ部50bとを保持する。
そして、本実施形態では、保持部60は、ワイヤロープWからの離間距離を変更可能に構成されている。具体的には、保持部60aおよび60bは、X方向に沿って互いに近づく方向と、互いに離間する方向とに距離調整機構70によって移動させられる。詳細には、本実施形態では、距離調整機構70は、保持部60を移動させることによって、検査運転時において、保持部60(磁界印加部40およびローラ部50)とワイヤロープWとの離間距離を比較的小さくすることが可能である。そして、距離調整機構70は、通常運転時において、保持部60を移動させることによって、保持部60(磁界印加部40およびローラ部50)とワイヤロープWとの離間距離を比較的大きくすることが可能である。
具体的には、図9に示すように、距離調整機構70は、ハンドル部71と、2つのネジ棒72および73と、2つの歯付きプーリ74および75と、歯付きベルト76を含む。距離調整機構70では、検査作業者によってハンドル部71がX方向を回転軸として回転させられることによって、Y2方向側のネジ棒72が回転する。また、ハンドル部71が回転させられることによって、Y2方向側の歯付きプーリ74が回転する。この歯付きプーリ74が回転することによって、歯付きベルト76が移動する。そして、歯付きベルト76の移動に伴って歯付きプーリ74の回転と同期してY1方向側の歯付きプーリ75が回転する。そして、Y1方向のネジ棒73が歯付きプーリ75と共に回転する。すなわち、ハンドル部71が回転させられることによって、ネジ棒72とネジ棒73とが同期して回転する。
ネジ棒72および73は、X1方向側において保持部60aと螺合し、X2方向側において保持部60bと螺合する。そして、ネジ棒72および73は、X1方向側とX2方向側とにおいて、ネジ山の向きが逆方向になるように構成されている。これにより、ネジ棒72および73を回転させた場合には、保持部60aおよび60bは、互いに近接する方向と、互いに離間する方向とに移動させられる。したがって、磁界印加部40およびローラ部50は、固定部2において、検査作業者がハンドル部71を回転させることによって、検査運転時の位置に配置されるようにワイヤロープWに近づけられるとともに、通常運転時の位置に配置されるようにワイヤロープWから遠ざけられるように構成されている。なお、ハンドル部71は、着脱可能に構成されている。したがって、ハンドル部71は、検査運転を行うために保持部60(磁界印加部40およびローラ部50)を移動させる際に取り付けられ、通常運転時では取り外される。
(位置決め部)
図3および図10に示すように、本実施形態では、ワイヤロープ検査装置101は、位置決め部80を備える。位置決め部80は、検査運転時にワイヤロープWを基準とした所定の位置に励磁部10および検知部20が配置されるように、着脱部1の固定部2に対する位置を位置決めする。なお、図10では、X2方向側の磁界印加部40bおよびローラ部50bを省略している。
具体的には、位置決め部80は、エレベータ103の巻上機103bのシーブ103dからかご室103aに延びる部分のワイヤロープWを取り囲む所定の位置に励磁部10および検知部20が配置されるように、固定部2の着脱部取付部2aに取り付けられた状態の着脱部1の固定部2に対する位置を位置決めする。すなわち、着脱部1の固定部2に対する位置が位置決め部80によって位置決めされることによって、検知部20および励磁部10は、ワイヤロープWの周りに巻回するように、ワイヤロープWの周りの検査を行う所定に位置(検査位置)に配置される。
そして、本実施形態では、位置決め部80は、着脱部1に設けられた位置決め用孔部81と、固定部2に設けられた位置決めピン82とを含む。位置決め用孔部81は、位置決めピン82と係合する。すなわち、固定部2に設けられた位置決めピン82が、着脱部1に設けられた位置決め用孔部81と係合する(位置決め用孔部81に挿入される)ことによって、着脱部1の固定部2に対する位置が位置決めされる。なお、位置決めピン82は、特許請求の範囲における「第1係合部」の一例である。また、位置決め用孔部81は、特許請求の範囲における「第2係合部」の一例である。
また、第2着脱部1bには、2つの位置決め用孔部81が設けられている。一方で、第1着脱部1aには、位置決め用孔部81は設けられていない。そして、固定部2の着脱部取付部2aには、2つの位置決め用孔部81に対応するように2つの位置決めピン82が設けられている。そして、本実施形態では、位置決め部80は、分割可能に構成されている第1着脱部1aと第2着脱部1bとが組み合わせられた状態で、ワイヤロープWを基準とした所定の位置に検知部20が配置されるように、着脱部1の固定部2に対する位置を位置決めする。
(位置決め部の配置の設定)
図11に示すように、本実施形態のワイヤロープ検査装置101では、エレベータ103に対して固定部2を固定する際に、ワイヤロープWに対する位置決め部80(位置決めピン82)の相対的な配置が設定される。具体的には、位置決め部80の位置決めピン82が配置されている着脱部取付部2aのワイヤロープWに対する相対位置が調整されることによって、ワイヤロープWを基準とした所定の位置に励磁部10および検知部20が配置されるように位置決め部80の位置決めピン82の位置が調整される。
具体的には、固定部2は、着脱部取付部2aの位置を調整するためのプル用ネジ2eおよびプッシュ用ネジ2fを含む。本実施形態では、プル用ネジ2eおよびプッシュ用ネジ2fは、ワイヤロープWの延びる方向に直交する面内(XY平面内)における着脱部取付部2aの位置と、ワイヤロープWが延びる方向(Z方向)に対する着脱部取付部2aの傾きとを調整する。なお、プル用ネジ2eおよびプッシュ用ネジ2fは、特許請求の範囲における「位置調整部」の一例である。
プル用ネジ2eは、着脱部取付部2aに設けられた孔部を貫通するとともに、基台部2bに設けられた孔部と螺合する。プル用ネジ2eに対して設けられた着脱部取付部2aの孔部は、プル用ネジ2eのネジ部の幅よりも大きい。したがって、プル用ネジ2eが基台部2bに螺合した状態で、着脱部取付部2aは、XY平面内において微調整可能である。そして、プッシュ用ネジ2fは、着脱部取付部2aに設けられた孔部に螺合するとともに、基台部2bの外表面に当接する。すなわち、基台部2bには、プッシュ用ネジ2fのための孔部が設けられていない。したがって、プッシュ用ネジ2fを着脱部取付部2aの孔部に螺合させることによって、基台部2bに対する着脱部取付部2aのZ方向の位置が微調整可能である。
また、プル用ネジ2eおよびプッシュ用ネジ2fは、それぞれ、着脱部取付部2aの四隅に1本ずつ(合計4本ずつ)設けられている。そして、プル用ネジ2eおよびプッシュ用ネジ2fを用いることによって、着脱部取付部2aは、位置を微調整されながら基台部2bに取り付けられる。この時に、基台部2bに固定された4つの位置調整用金具2gが用いられる。位置調整用金具2gに設けられたネジによって着脱部取付部2aの四隅における側面が押圧されることによって、着脱部取付部2aのXY平面内の位置が微調整される。なお、位置調整用金具2gは、プル用ネジ2eおよびプッシュ用ネジ2fによる位置調整が完了した後に、取り外される。
本実施形態では、上記のように着脱部取付部2aの位置を調整することによって、位置決め部80の位置決めピン82の配置が設定される。ここで、本実施形態では、着脱部取付部2aの位置の調整は、位置決め治具90を用いることによって、ワイヤロープWを基準とした所定の位置に着脱部取付部2aが配置されるよう行われる。本実施形態では、位置決め治具90は、固定部2(着脱部取付部2a)のワイヤロープWに対する相対位置を調整するために用いられる。
位置決め治具90は、孔部91と係合部92とを有する。孔部91および係合部92は、それぞれ、着脱部1の位置決め用孔部81と、着脱部1の係合部1dに対応する。すなわち、位置決め治具90は、着脱部1と同様に着脱部取付部2aに取り付けられる。また、位置決め治具90は、ワイヤロープWに沿うように溝部93が設けられており、溝部93の延びる方向と、着脱部取付部2aに接する面とが直交するように構成されている。そして、着脱部取付部2aに取り付けられた状態の位置決め治具90の溝部93が、ワイヤロープWの延びる方向に沿うように、着脱部取付部2aの配置が調整される。すなわち、着脱部取付部2aの着脱部1が取り付けられる面が、ワイヤロープWの延びる方向に直交するように、着脱部取付部2aの傾きが調整される。また、位置決め治具90の溝部93の位置は、着脱部1に含まれる検知部20の位置と対応するように設けられている。そのため、位置決め治具90の溝部93にワイヤロープWが当接するように、着脱部取付部2aのXY平面内の位置を調整することによって、ワイヤロープWを基準とした所定の位置に検知部20が配置されるように、位置決めピン82の位置が設定される。なお、位置決め治具90は、位置調整用金具2gと同様に、位置調整が完了した後に、取り外される。
(複数のエレベータ)
また、図12に示すように、本実施形態では、ワイヤロープ検査システム100は、エレベータ103に加えて、複数のエレベータ104、および、エレベータ105のワイヤロープWを検査可能に構成されている。エレベータ104および105の構成は、エレベータ103と同様である。
そして、本実施形態では、ワイヤロープ検査システム100は、複数のエレベータ103~104ごとに配置される複数の固定部2、固定部402、および、固定部502を備える。固定部402は、エレベータ104に配置されており、固定部502は、エレベータ105に配置されている。固定部402および固定部502の構成は、固定部2と同様である。そして、本実施形態では、ワイヤロープ検査システム100は、複数の固定部2、固定部402、および、固定部502に対して、共通して用いられる一の着脱部1を備える。すなわち、前述した固定部2に取り付けられる着脱部1は、固定部402および固定部502に対して、共通して取付可能に構成されている。すなわち、本実施形態では、位置決め部80は、共通の一の着脱部1の複数の固定部2、402、および、502の各々に対する位置を位置決めするように構成されている。
具体的には、固定部402および502には、固定部2と同様に位置決めピン82が設けられている。そして、固定部402および502の各々において、固定部2と同様に、予め、共通の位置決め治具90を用いることによって、ワイヤロープWに対する位置決めピン82の位置および角度が設定(調整)される。すなわち、ワイヤロープ検査システム100では、複数の固定部2、402、および、502が、ワイヤロープWに対して、同様の位置関係の状態で一の着脱部1が取り付けられるように位置決めされる。
すなわち、ワイヤロープ検査システム100では、複数のエレベータ103、104、および、105の各々において、同様の条件(相対位置)によって、着脱部1の検知部20(検知コイル21)が、ワイヤロープWを基準とした所定の位置に配置されるように構成されている。
(本実施形態によるワイヤロープ検査システムの位置決め方法)
次に、図13および図14を参照して、本実施形態のワイヤロープ検査システム100の位置決め方法について説明する。なお、以下の説明では、固定部2に対して着脱部1を取り付ける場合の例について説明するが、固定部402および固定部502に着脱部1を取り付ける場合にも、同様の方法で取り付けが行われる。
図13に示すように、まず、ステップ201において、エレベータ103の巻上機103bのフレーム103fに対して、固定部2が固定される。
次に、ステップ202において、検知部20がワイヤロープWを基準とした所定の位置に配置されるように、固定部2の着脱部取付部2aに対して位置決め治具90が取り付けられる。
次に、ステップ203において、位置決め治具90がワイヤロープWに沿うように固定部2(着脱部取付部2a)の位置を調整することによって、着脱部1の固定部2に対する位置を位置決めする位置決め部80(位置決めピン82)の配置が設定される。
次に、ステップ204において、固定部2の着脱部取付部2aに対して着脱部1を取り付けることによって、ワイヤロープWに対する配置が設定された位置決め部80(位置決めピン82)により着脱部1の固定部2に対する位置が位置決めされる。
次に、ステップ205において、着脱部1に含まれる検知部20によって、ワイヤロープWの磁束が検知される。
また、図14に示すように、本実施形態のワイヤロープ検査システム100による位置決め方法では、1回目(最初)に図13のステップ201~ステップ205が実行された後に2回目以降に着脱部1を固定部2に取り付ける場合には、ステップ204およびステップ205のみを実行することによって、着脱部1の固定部2に対する位置が位置決めされた状態で着脱部1が固定部2に取り付けられるとともに、ワイヤロープWの磁束が検知される。これにより、最初に固定部2をワイヤロープWの近傍に固定する際に位置決め治具90を用いて固定部2(着脱部取付部2a)の位置を調整することにより位置決め部80の配置が設定されるため、着脱部1を固定部2に取り付けるたびに位置決め部80の配置を設定することなく、すでに配置が設定された状態の位置決め部80により位置決めされた状態で着脱部1を固定部2に取り付けることができる。そのため、複数回に亘って着脱部1を固定部2に対して着脱する場合に、着脱部1をワイヤロープWの周りの所定の位置(検査位置)に容易に配置することができる。なお、固定部402および固定部502においても、同様に、一度位置決め部80の配置を設定することにより、2回目以降はすでに位置決め部80の配置が設定された状態で着脱部1を容易に取り付けることができる。そのため、複数のエレベータ103~105に対して共通の着脱部1を用いる場合に、固定部2、固定部402、および、固定部502の各々に対して着脱部1を容易に取り付ける(付け替える)ことができる。
(本実施形態の効果)
本実施形態のワイヤロープ検査システム100では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態のワイヤロープ検査システム100では、上記のように、ワイヤロープWを基準とした所定の位置に検知部20が配置されるように、着脱部1の固定部2に対する位置を位置決めする位置決め部80を備える。これにより、着脱可能な可搬型の着脱部1の固定部2に対する位置が位置決め部80によって位置決めされるため、着脱部1に配置される可搬型の検知部20を、ワイヤロープWを基準とした所定の位置に容易に配置することができる。そのため、ワイヤロープWの検査を行うための正確な位置に可搬型の検知部20を容易に配置することができる。その結果、ワイヤロープWの検査を行う可搬型の検知部20をワイヤロープWに対して正確に配置するための作業負担を軽減することができる。
また、本実施形態では、以下のように構成したことによって、更なる効果が得られる。
すなわち、本実施形態では、励磁部10は、検知部20と共に着脱部1に配置され、位置決め部80は、ワイヤロープWを基準とした所定の位置に検知部20および励磁部10が配置されるように、着脱部1の固定部2に対する位置を位置決めする。このように構成すれば、位置決め部80によって着脱部1の位置が位置決めされることにより、検査対象であるワイヤロープWに磁束を印加する励磁部10を、検知部20とともに正確な位置に容易に配置することができる。そのため、検知部20に加えて励磁部10を可搬型とする場合にも、励磁部10および検知部20をワイヤロープWに対して正確に配置するための作業負担を軽減することができるので、ワイヤロープWの検査を行う検査作業者の作業負担をより軽減することができる。
また、本実施形態では、位置決め部80は、固定部2に設けられた位置決めピン82(第1係合部)と、着脱部1に設けられ、位置決めピン82と係合する位置決め用孔部81(第2係合部)とを含み、固定部2に設けられた位置決めピン82が、着脱部1に設けられた位置決め用孔部81と係合することによって、着脱部1の固定部2に対する位置を位置決めする。このように構成すれば、固定部2に設けられた位置決めピン82を、着脱部1に設けられた位置決め用孔部81に挿入する(係合させる)ことによって、着脱部1の固定部2に対する位置が位置決めされるため、着脱部1の位置をより容易に位置決めすることができるとともに、検査が終了した後に、固定部2から着脱部1を容易に取り外すことができる。そのため、位置決めピン82と位置決め用孔部81とを設けることによって、着脱部1を固定部2に対して容易に着脱させることができるとともに、着脱部1の固定部2に対する位置を容易に位置決めすることができる。
また、本実施形態では、固定部2は、着脱部1が取り付けられ、ワイヤロープWに対する相対位置を調整可能に構成されている着脱部取付部2aと、ワイヤロープWの延びる方向に直交する面内における着脱部取付部2aの位置と、ワイヤロープWが延びる方向に対する着脱部取付部2aの傾きとを調整するプル用ネジ2eおよびプッシュ用ネジ2f(位置調整部)とを含み、位置決め部80は、着脱部取付部2aに取り付けられた状態の着脱部1の固定部2に対する位置を位置決めする。このように構成すれば、着脱部1が取り付けられる着脱部取付部2aのワイヤロープWに対する相対位置を調整することができるので、ワイヤロープWに対する着脱部1の位置をより正確に調整することができる。そのため、着脱部取付部2aの位置を調整することによって、検知部20をより正確に所定の位置に配置することができる。
また、本実施形態では、着脱部1は、ワイヤロープWの延びる方向に直交する方向の一方側に配置される第1着脱部1aと、他方側に配置され、第1着脱部1aに組み合わされる第2着脱部1bとに、分割可能に構成されており、位置決め部80は、第1着脱部1aと第2着脱部1bとが組み合わせられた状態で、ワイヤロープWを基準とした所定の位置に検知部20が配置されるように、着脱部1の固定部2に対する位置を位置決めする。このように構成すれば、着脱部1が第1着脱部1aと第2着脱部1bとに分割可能に構成されているため、ワイヤロープWの端部を着脱部1の内部に通すように挿入することなく、着脱部1を分割することによってワイヤロープWを取り囲むように着脱部1を容易に配置することができる。そのため、着脱部1に配置された検知部20をワイヤロープWの周りに容易に配置することができるので、ワイヤロープWの周りに検知部20を配置するための検査作業者の作業負担を軽減することができる。
また、本実施形態では、検知部20は、エレベータ103のかご室103aを吊り下げるワイヤロープWの磁束を検知するように構成されており、固定部2は、エレベータ103のかご室103aを昇降させるためにワイヤロープWを移動させる巻上機103b(駆動部)のフレーム103f(本体部分)に固定されている。このように構成すれば、エレベータ103のワイヤロープWを巻き上げる巻上機103bのフレーム103fに固定されている固定部2に対して、着脱可能に構成されている着脱部1を位置決め部80により位置決めしながら取り付けることができる。そのため、エレベータ103のワイヤロープWの近傍に検知部20を容易に配置することができるので、検知部20をワイヤロープWの検査が行われる所定の位置に容易に配置することができる。その結果、エレベータ103のかご室103aを吊り下げるワイヤロープWを検査する場合に、検知部20を正確に配置するための検査作業者の作業負担を軽減することができる。
また、本実施形態では、位置決め部80は、巻上機103b(駆動部)のワイヤロープWが巻き付けられるシーブ103dからかご室103aに延びる部分のワイヤロープWを取り囲む所定の位置に検知部20が配置されるように、着脱部1の固定部2に対する位置を位置決めする。ここで、検知部20をワイヤロープWに対して所定の位置に配置するために、たとえば、着脱部1を巻上機103bの2つのシーブ103dとシーブ103eとの間に配置する場合には、巻上機103bの下側に潜り込むようにして着脱部1を取り付ける必要がある。この場合には、着脱部1を固定部2に取り付けるための作業負担が大きくなる。これに対して、本実施形態では、位置決め部80は、巻上機103bのワイヤロープWが巻き付けられるシーブ103dからかご室103aに延びる部分のワイヤロープWを取り囲む所定の位置に検知部20が配置されるように、着脱部1の固定部2に対する位置を位置決めする。このように構成すれば、巻上機103bの下側に潜り込むことなく、固定部2に対して位置決めされながら着脱部1を巻上機103bの外側から容易に取り付けることができる。そのため、巻上機103bのシーブ103dからかご室103aに延びる部分のワイヤロープWを取り囲む所定の位置に検知部20を配置するように構成することによって、着脱部1を固定部2に取り付けるための作業負担をより軽減することができる。
また、本実施形態では、固定部2は、複数のエレベータ103~105ごとに配置される複数の固定部2(402、502)を含み、着脱部1は、複数の固定部2(402、502)に対して共通して用いられる一の着脱部1を含み、位置決め部80は、複数の固定部2(402、502)の各々に対する共通の一の着脱部1の位置を位置決めする。このように構成すれば、複数のエレベータ103~105の各々に配置された複数の固定部2(402、502)に対して、共通の一の着脱部1を用いることができるので、複数の固定部2(402、502)の各々に対して、別個の着脱部1を用いる場合に比べて、システムの構成を簡略化することができる。また、位置決め部80によって、複数の固定部2(402、502)の各々に対する共通の一の着脱部1の位置を位置決めすることができるため、複数のエレベータ103~105の各々のワイヤロープWを検査する場合に、共通の着脱部1を容易に位置決めして配置することができる。そのため、複数のエレベータ103~105の各々のワイヤロープWを共通の着脱部1に配置された検知部20によって検査する場合にも、検知部20を所定の位置に配置するための検査作業者の作業負担を軽減することができる。
また、本実施形態では、固定部2は、ワイヤロープWに対して予め磁界を印加することによってワイヤロープWの磁化の方向を整える磁界印加部40と、磁界印加部40を保持する保持部60とを含む。このように構成すれば、ワイヤロープWに対して予め磁界を印加する磁界印加部40が、固定部2の保持部60に保持された状態で配置されているため、磁界印加部40によって予め磁界を整えられた状態のワイヤロープWに対して、着脱部1に配置された検知部20によってより精度よく検査を行うことができる。また、たとえば、本実施形態のように、2つの磁界印加部40aおよび40bをワイヤロープWに対して互いに同極の磁極を向けるように配置する場合には、2つの磁界印加部40aおよび40b同士が互いに反発しあう。この場合に、磁界印加部40(磁界印加部40aおよび40b)を着脱部1に配置する場合には、2つの磁界印加部40aおよび40b同士の互いに反発し合う力の大きさに逆らいながら着脱部1をワイヤロープWの周りに配置する必要がある。このため、磁界印加部40aおよび40b同士の反発し合う力に起因して、着脱部1を配置するための検査作業者の作業負担が増加すると考えられる。これに対して、本実施形態では、着脱部1ではなく固定部2に磁界印加部40(磁界印加部40aおよび40b)が配置されている。そのため、2つの磁界印加部40aおよび40bをワイヤロープWに対して互いに同極の磁極を向けるように配置する場合にも、磁界印加部40aおよび40b同士の反発し合う力に逆らいながら着脱部1を配置する必要がないため、検知部20をワイヤロープWに対して所定の位置に配置するための検査作業者の作業負担の増加を抑制することができる。
また、本実施形態では、固定部2は、ワイヤロープWに当接することによってワイヤロープWの延びる方向に直交する方向におけるワイヤロープWの移動を抑制するローラ部50(移動抑制部)を含み、保持部60は、磁界印加部40およびローラ部50を保持する。このように構成すれば、固定部2に配置されたローラ部50によって、ワイヤロープWの延びる方向に直交する方向におけるワイヤロープWの移動(ワイヤロープWの振動)を抑制することができるので、ワイヤロープWに対して検知部20をより近くまで近寄らせて配置することができる。そのため、検知部20による検出感度(検出精度)をより向上させることができる。また、固定部2側にローラ部50を設けることによって、着脱部1側にローラ部50を設ける場合に比べて着脱部1の構成が複雑化することを抑制することができるので、着脱部1の重量を比較的小さくすることができる。そのため、ローラ部50によってワイヤロープWの振動を抑制するように構成する場合にも、着脱部1をワイヤロープWに配置する際の作業負担を軽減することができる。
また、本実施形態では、保持部60は、ワイヤロープWからの離間距離を変更可能に構成されており、固定部2は、保持部60を移動させることによって、検査運転時において離間距離を比較的小さくすることが可能であるとともに、通常運転時において離間距離を比較的大きくすることが可能である距離調整機構70を含む。このように構成すれば、固定部2に設けられた距離調整機構70によって、検査運転時のみにおいて、保持部60に保持されている磁界印加部40およびローラ部50(移動抑制部)をワイヤロープWに近づけることができる。そのため、通常運転時において、保持部60(磁界印加部40およびローラ部50)をワイヤロープWから遠ざけることができるので、保持部60(磁界印加部40およびローラ部50)をワイヤロープWに近づけることに起因して、ワイヤロープWの移動(動作)が妨げられることを抑制することができる。
また、本実施形態では、検知部20は、ワイヤロープWの延びる方向に沿ってワイヤロープWの周りに巻回される検知コイル21を含み、位置決め部80は、ワイヤロープWを取り囲む所定の位置において検知部20の検知コイル21がワイヤロープWの周りに巻回されるように、着脱部1の固定部2に対する位置を位置決めする。このように構成すれば、ワイヤロープWの周りを巻回するように検知コイル21を配置することによって、ワイヤロープWの内部の全体の磁束の測定を行う全磁束法によってワイヤロープWの検査を行う場合にも、位置決め部80が着脱部1の位置を位置決めすることによって、着脱部1に配置される検知コイル21を所定の位置に容易に配置することができる。その結果、全磁束法によって、ワイヤロープWの検査を行う場合にも、検知コイル21を正確に配置するための検査作業者の作業負担を軽減することができる。
(本実施形態によるワイヤロープ検査システムの位置決め方法の効果)
本実施形態のワイヤロープ検査システムの位置決め方法では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態のワイヤロープ検査システムの位置決め方法では、上記のように、ワイヤロープWを基準とした所定の位置に検知部20が配置されるように、着脱部1の固定部2に対する位置を位置決めする位置決め部80を備える。これにより、着脱可能な可搬型の着脱部1の固定部2に対する位置が位置決め部80によって位置決めされるため、着脱部1に配置される可搬型の検知部20を、ワイヤロープWを基準とした所定の位置に容易に配置することができる。そのため、ワイヤロープWの検査を行うための正確な位置に可搬型の検知部20を容易に配置することができる。その結果、ワイヤロープWの検査を行う可搬型の検知部20をワイヤロープWに対して正確に配置するための作業負担を軽減することが可能なワイヤロープ検査システムの位置決め方法を提供することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、励磁部10を、検知部20と共に着脱部1に配置するように構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、励磁部10を、固定部2に配置するようにしてもよい。また、同様に、制御部(制御基板30)を着脱部1ではなく固定部2に配置するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、固定部2に設けられた位置決めピン82を、着脱部1に設けられた位置決め用孔部81に挿入することによって、着脱部1の固定部2に対する位置が位置決めされる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、着脱部1側に位置決め用のピンを設けるとともに、固定部2側に設けられた孔部に着脱部1側のピンを挿入することによって、着脱部1の位置が位置決めされるように構成してもよい。また、位置決めピンではなく、たとえば、ガイドレールまたはツメ状の係合部などによって、着脱部1の固定部2に対する位置が位置決めされるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、着脱部1が取り付けられる着脱部取付部2aが、ワイヤロープWに対する相対位置を調整可能に構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、固定部2の位置決めピン82自体のワイヤロープWに対する位置および角度が調整可能に構成されていてもよい。また、巻上機103b(駆動部)に対する固定部2の位置および角度を調整することによって、ワイヤロープWを基準とした所定の位置に検知部20が配置されるように位置決め部80の位置が設定(調整)されるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、着脱部1が第1着脱部1aおよび第2着脱部1bに分割可能に構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、着脱部1が2つに分割されず、ヒンジなどの可動部を着脱部1に設けることによって、着脱部1を固定部2に着脱可能に取り付けるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、検知部20がエレベータ103のかご室103aを吊り下げるワイヤロープWの磁束を検知する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、検知部20を、クレーン装置などのエレベータ以外の装置に設けられたワイヤロープWの磁束を検知するように構成してもよい。また、ワイヤロープW単体に対して磁束を検知するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、巻上機103b(駆動部)のシーブ103dからかご室103aに延びる部分のワイヤロープWを取り囲む所定の位置に検知部20が配置される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、検知部20を、巻上機103bに設けられたシーブ103dとシーブ103eとの間の部分におけるワイヤロープWを取り囲むように配置するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、複数のエレベータ103~105ごとに配置される複数の固定部2(402、502)に対して、共通の一の着脱部1を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、複数の固定部2(402、502)ごとに別個に用いられるように複数の着脱部を備えるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、固定部2に配置された磁界印加部40によって予め磁界が整えられた状態のワイヤロープWの磁束を検知する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、磁界印加部40を設けずに、磁界を整えないで磁束を検知するようにしてもよい。また、磁界印加部40を、固定部2ではなく着脱部1に配置するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、固定部2が、ワイヤロープWに当接することによってワイヤロープWの延びる方向に直交する方向におけるワイヤロープWの移動(振動)を抑制するローラ部50を含む例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ローラ部50(移動抑制部)を固定部2ではなく着脱部1に配置するようにしてもよい。また、ワイヤロープWに当接しながら回転するローラ部50ではなく、ワイヤロープWに対して摺動しながら当接することによって、ワイヤロープWの移動を抑制する摺動部を移動抑制部として設けるようにしてもよい。また、ローラ部50および摺動部のような移動抑制部を設けずに、ワイヤロープWの検査を行うように構成してもよい。
また、上記実施形態では、固定部2を、保持部60を移動させることによって、ワイヤロープWと保持部60との離間距離を検査運転時において比較的小さくするとともに、通常運転時において比較的大きくすることが可能であるように構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、検査運転時と通常運転時とにおいて、保持部60とワイヤロープWとの離間距離を変更しないように構成してもよい。また、磁界印加部40と移動抑制部(ローラ部50)とのいずれか一方のみの離間距離を変更可能に構成してもよい。
また、上記実施形態では、全磁束法によるワイヤロープWの磁束の検知を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、検知部20を、ワイヤロープWの外表面からの漏洩磁束を検知するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、検知部20の2つの第1検知コイル21aおよび第2検知コイル21bが、それぞれ独立した鞍型コイル(サドル型コイル)である例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、検知部20を、第1着脱部1aと第2着脱部1bとを組み合わせることによって、ワイヤロープWの周りに巻回されるように1つのソレノイドコイルを形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、励振コイル11がワイヤロープWに対して検知コイル21の外側を巻回するように設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、励磁部10と検知部20とを、ワイヤロープWの延びる方向に沿って並べて配置してもよい。
また、上記実施形態では、ワイヤロープ検査装置101の検知部20によって取得された検知信号を、通信部33を介して装置外部(処理装置102)に出力する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ワイヤロープ検査装置101に報知部または表示部を設けることによって、ワイヤロープ検査装置101において、検知部20からの信号に基づく検知結果(検査結果)を検査作業者に報知するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、検知コイル21を複数(5本)のワイヤロープWの各々に設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、検知コイル21を、1以上4以下のワイヤロープWの磁束を検知するように構成してもよいし、6以上のワイヤロープの磁束を検知するように構成してもよい。また、複数のワイヤロープWの磁束を1つの検知コイル21によって検知するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、ワイヤロープWを挟んで互いに対向するように設けられた磁界印加部40aおよび磁界印加部40bが、それぞれN極をワイヤロープW側に向けるように配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、2つの磁界印加部が、N極とS極とをそれぞれワイヤロープWに向けるように配置されていてもよい。また、2つの磁界印加部は、互いに対向する方向ではなく、ワイヤロープWの延びる方向に沿ってN極とS極とを配置するように配置されていてもよい。その場合、2つの磁界印加部は同じ向きでもよいし異なる向きでもよい。また、磁界印加部は、ワイヤロープWの延びる方向に沿って平行な向きから、斜めにずれた向きに磁界を印加するように配置されていてもよい。また、1つの磁界印加部を、ワイヤロープWの延びる方向と交わる方向の片側に配置してよい。
また、上記実施形態では、磁界印加部40を永久磁石によって構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、磁界印加部を、電磁石によって構成してもよい。
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(項目1)
検査対象であるワイヤロープに対して磁束を印加する励磁部と、
前記励磁部により磁束が印加される前記ワイヤロープの磁束を検知する検知部と、
少なくとも前記検知部が配置され、前記ワイヤロープの近傍に固定されている固定部に着脱可能に取り付けられる着脱部と、
前記ワイヤロープを基準とした所定の位置に前記検知部が配置されるように、前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする位置決め部と、を備える、ワイヤロープ検査システム。
(項目2)
前記励磁部は、前記検知部と共に前記着脱部に配置され、
前記位置決め部は、前記ワイヤロープを基準とした前記所定の位置に前記検知部および前記励磁部が配置されるように、前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする、項目1に記載のワイヤロープ検査システム。
(項目3)
前記位置決め部は、前記固定部に設けられた第1係合部と、前記着脱部に設けられ、前記第1係合部と係合する第2係合部とを含み、前記固定部に設けられた前記第1係合部が、前記着脱部に設けられた前記第2係合部と係合することによって、前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする、項目1または2に記載のワイヤロープ検査システム。
(項目4)
前記固定部は、前記着脱部が取り付けられ、前記ワイヤロープに対する相対位置を調整可能に構成されている着脱部取付部と、前記ワイヤロープの延びる方向に直交する面内における前記着脱部取付部の位置と、前記ワイヤロープが延びる方向に対する前記着脱部取付部の傾きとを調整する位置調整部とを含み、
前記位置決め部は、前記着脱部取付部に取り付けられた状態の前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする、項目1~3のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査システム。
(項目5)
前記着脱部は、前記ワイヤロープの延びる方向に直交する方向の一方側に配置される第1着脱部と、他方側に配置され、前記第1着脱部に組み合わされる第2着脱部とに、分割可能に構成されており、
前記位置決め部は、前記第1着脱部と前記第2着脱部とが組み合わせられた状態で、前記ワイヤロープを基準とした前記所定の位置に前記検知部が配置されるように、前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする、項目1~4のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査システム。
(項目6)
前記検知部は、エレベータのかご室を吊り下げる前記ワイヤロープの磁束を検知するように構成されており、
前記固定部は、前記エレベータの前記かご室を昇降させるために前記ワイヤロープを移動させる駆動部の本体部分に固定されている、項目1~5のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査システム。
(項目7)
前記位置決め部は、前記駆動部の前記ワイヤロープが巻き付けられるシーブから前記かご室に延びる部分の前記ワイヤロープを取り囲む前記所定の位置に前記検知部が配置されるように、前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする、項目6に記載のワイヤロープ検査システム。
(項目8)
前記固定部は、複数の前記エレベータごとに配置される複数の前記固定部を含み、
前記着脱部は、前記複数の固定部に対して共通して用いられる一の前記着脱部を含み、
前記位置決め部は、前記複数の固定部の各々に対する共通の前記一の着脱部の位置を位置決めする、項目6または7に記載のワイヤロープ検査システム。
(項目9)
前記固定部は、前記ワイヤロープに対して予め磁界を印加することによって前記ワイヤロープの磁化の方向を整える磁界印加部と、前記磁界印加部を保持する保持部とを含む、項目1~8のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査システム。
(項目10)
前記固定部は、前記ワイヤロープに当接することによって前記ワイヤロープの延びる方向に直交する方向における前記ワイヤロープの移動を抑制する移動抑制部をさらに含み、
前記保持部は、前記磁界印加部および前記移動抑制部を保持する、項目9に記載のワイヤロープ検査システム。
(項目11)
前記保持部は、前記ワイヤロープからの離間距離を変更可能に構成されており、
前記固定部は、前記保持部を移動させることによって、検査運転時において前記離間距離を比較的小さくすることが可能であるとともに、通常運転時において前記離間距離を比較的大きくすることが可能である距離調整機構を含む、項目9または10に記載のワイヤロープ検査システム。
(項目12)
前記検知部は、前記ワイヤロープの延びる方向に沿って前記ワイヤロープの周りに巻回される検知コイルを含み、
前記位置決め部は、前記ワイヤロープを取り囲む前記所定の位置において前記検知部の前記検知コイルが前記ワイヤロープの周りに巻回されるように、前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする、項目1~11のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査システム。
(項目13)
検査対象であるワイヤロープの磁束を検知する検知部が前記ワイヤロープを基準とした所定の位置に配置されるように、前記ワイヤロープの近傍に固定されている固定部に対して、前記固定部の前記ワイヤロープに対する相対位置を調整するための位置決め治具を取り付けるステップと、
前記位置決め治具が前記ワイヤロープに沿うように前記固定部の位置を調整することによって、少なくとも前記検知部が配置され、前記固定部に着脱可能に取り付けられる着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする位置決め部の配置を設定するステップと、
前記固定部に前記着脱部を取り付けることによって、配置が設定された前記位置決め部により前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めするステップと、
前記検知部により前記ワイヤロープの磁束を検知するステップと、を備える、ワイヤロープ検査システムの位置決め方法。
1 着脱部
1a 第1着脱部
1b 第2着脱部
2、402、502 固定部
2a 着脱部取付部
2e プル用ネジ(位置調整部)
2f プッシュ用ネジ(位置調整部)
10 励磁部
20 検知部
21 検知コイル
40 磁界印加部
50 ローラ部(移動抑制部)
60 保持部
70 距離調整機構
80 位置決め部
81 位置決め用孔部(第2係合部)
82 位置決めピン(第1係合部)
90 位置決め治具
100 ワイヤロープ検査システム
101 ワイヤロープ検査装置
103、104、105 エレベータ
103a かご室
103b 巻上機(駆動部)
103d シーブ
103f フレーム(本体部分)

Claims (13)

  1. 検査対象であるワイヤロープに対して磁束を印加する励磁部と、
    前記励磁部により磁束が印加される前記ワイヤロープの磁束を検知する検知部と、
    少なくとも前記検知部が配置され、前記ワイヤロープの近傍に固定されている固定部に着脱可能に取り付けられる着脱部と、
    前記ワイヤロープを基準とした所定の位置に前記検知部が配置されるように、前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする位置決め部と、を備える、ワイヤロープ検査システム。
  2. 前記励磁部は、前記検知部と共に前記着脱部に配置され、
    前記位置決め部は、前記ワイヤロープを基準とした前記所定の位置に前記検知部および前記励磁部が配置されるように、前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする、請求項1に記載のワイヤロープ検査システム。
  3. 前記位置決め部は、前記固定部に設けられた第1係合部と、前記着脱部に設けられ、前記第1係合部と係合する第2係合部とを含み、前記固定部に設けられた前記第1係合部が、前記着脱部に設けられた前記第2係合部と係合することによって、前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする、請求項1または2に記載のワイヤロープ検査システム。
  4. 前記固定部は、前記着脱部が取り付けられ、前記ワイヤロープに対する相対位置を調整可能に構成されている着脱部取付部と、前記ワイヤロープの延びる方向に直交する面内における前記着脱部取付部の位置と、前記ワイヤロープが延びる方向に対する前記着脱部取付部の傾きとを調整する位置調整部とを含み、
    前記位置決め部は、前記着脱部取付部に取り付けられた状態の前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする、請求項1~3のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査システム。
  5. 前記着脱部は、前記ワイヤロープの延びる方向に直交する方向の一方側に配置される第1着脱部と、他方側に配置され、前記第1着脱部に組み合わされる第2着脱部とに、分割可能に構成されており、
    前記位置決め部は、前記第1着脱部と前記第2着脱部とが組み合わせられた状態で、前記ワイヤロープを基準とした前記所定の位置に前記検知部が配置されるように、前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする、請求項1~4のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査システム。
  6. 前記検知部は、エレベータのかご室を吊り下げる前記ワイヤロープの磁束を検知するように構成されており、
    前記固定部は、前記エレベータの前記かご室を昇降させるために前記ワイヤロープを移動させる駆動部の本体部分に固定されている、請求項1~5のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査システム。
  7. 前記位置決め部は、前記駆動部の前記ワイヤロープが巻き付けられるシーブから前記かご室に延びる部分の前記ワイヤロープを取り囲む前記所定の位置に前記検知部が配置されるように、前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする、請求項6に記載のワイヤロープ検査システム。
  8. 前記固定部は、複数の前記エレベータごとに配置される複数の前記固定部を含み、
    前記着脱部は、前記複数の固定部に対して共通して用いられる一の前記着脱部を含み、
    前記位置決め部は、前記複数の固定部の各々に対する共通の前記一の着脱部の位置を位置決めする、請求項6または7に記載のワイヤロープ検査システム。
  9. 前記固定部は、前記ワイヤロープに対して予め磁界を印加することによって前記ワイヤロープの磁化の方向を整える磁界印加部と、前記磁界印加部を保持する保持部とを含む、請求項1~8のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査システム。
  10. 前記固定部は、前記ワイヤロープに当接することによって前記ワイヤロープの延びる方向に直交する方向における前記ワイヤロープの移動を抑制する移動抑制部をさらに含み、
    前記保持部は、前記磁界印加部および前記移動抑制部を保持する、請求項9に記載のワイヤロープ検査システム。
  11. 前記保持部は、前記ワイヤロープからの離間距離を変更可能に構成されており、
    前記固定部は、前記保持部を移動させることによって、検査運転時において前記離間距離を比較的小さくすることが可能であるとともに、通常運転時において前記離間距離を比較的大きくすることが可能である距離調整機構を含む、請求項9または10に記載のワイヤロープ検査システム。
  12. 前記検知部は、前記ワイヤロープの延びる方向に沿って前記ワイヤロープの周りに巻回される検知コイルを含み、
    前記位置決め部は、前記ワイヤロープを取り囲む前記所定の位置において前記検知部の前記検知コイルが前記ワイヤロープの周りに巻回されるように、前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする、請求項1~11のいずれか1項に記載のワイヤロープ検査システム。
  13. 検査対象であるワイヤロープの磁束を検知する検知部が前記ワイヤロープを基準とした所定の位置に配置されるように、前記ワイヤロープの近傍に固定されている固定部に対して、前記固定部の前記ワイヤロープに対する相対位置を調整するための位置決め治具を取り付けるステップと、
    前記位置決め治具が前記ワイヤロープに沿うように前記固定部の位置を調整することによって、少なくとも前記検知部が配置され、前記固定部に着脱可能に取り付けられる着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めする位置決め部の配置を設定するステップと、
    前記固定部に前記着脱部を取り付けることによって、配置が設定された前記位置決め部により前記着脱部の前記固定部に対する位置を位置決めするステップと、
    前記検知部により前記ワイヤロープの磁束を検知するステップと、を備える、ワイヤロープ検査システムの位置決め方法。
JP2021117171A 2021-07-15 2021-07-15 ワイヤロープ検査システム、および、ワイヤロープ検査システムの位置決め方法 Pending JP2023013182A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021117171A JP2023013182A (ja) 2021-07-15 2021-07-15 ワイヤロープ検査システム、および、ワイヤロープ検査システムの位置決め方法
US17/729,269 US20230018455A1 (en) 2021-07-15 2022-04-26 Wire rope inspection system and positioning method for wire rope inspection system
EP22170412.5A EP4119940A1 (en) 2021-07-15 2022-04-28 Wire rope inspection system and positioning method for wire rope inspection system
CN202210665873.9A CN115616066A (zh) 2021-07-15 2022-06-13 钢丝绳检查系统和钢丝绳检查系统的定位方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021117171A JP2023013182A (ja) 2021-07-15 2021-07-15 ワイヤロープ検査システム、および、ワイヤロープ検査システムの位置決め方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023013182A true JP2023013182A (ja) 2023-01-26

Family

ID=81392943

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021117171A Pending JP2023013182A (ja) 2021-07-15 2021-07-15 ワイヤロープ検査システム、および、ワイヤロープ検査システムの位置決め方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20230018455A1 (ja)
EP (1) EP4119940A1 (ja)
JP (1) JP2023013182A (ja)
CN (1) CN115616066A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116675087B (zh) * 2023-06-07 2023-10-24 苏州宇昊电梯配件有限公司 用于电梯对重块的自动化悬挂式处理装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100244821A1 (en) * 2007-11-13 2010-09-30 Mitsubishi Electric Corporation Rope tester device
WO2011148456A1 (ja) * 2010-05-25 2011-12-01 三菱電機株式会社 ワイヤロープ探傷装置
CN203461661U (zh) * 2013-08-05 2014-03-05 华中科技大学 一种摩擦式矿井提升机钢丝绳在线检测装置
CN106461611B (zh) * 2014-04-28 2019-12-27 东京制纲株式会社 钢丝绳的检查装置
EP3764094B1 (en) 2018-03-08 2023-12-27 Shimadzu Corporation Magnetic body inspection device

Also Published As

Publication number Publication date
US20230018455A1 (en) 2023-01-19
CN115616066A (zh) 2023-01-17
EP4119940A1 (en) 2023-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10222351B2 (en) Wire rope inspection apparatus
KR102198678B1 (ko) 자성체의 검사 장치 및 자성체의 검사 방법
TW200526506A (en) Flaw detection apparatus for wire rope of elevator
CN111684276A (zh) 磁性体检查装置
CN112997074B (zh) 磁性体检查装置和磁性体检查系统
JP2023013182A (ja) ワイヤロープ検査システム、および、ワイヤロープ検査システムの位置決め方法
JP7239057B2 (ja) ワイヤロープ検査装置およびワイヤロープ検査システム
JP3547342B2 (ja) ワイヤーロープの磁気探傷装置
WO2022054315A1 (ja) ワイヤロープ検査装置およびワイヤロープ検査システム
EP4141436A1 (en) Wire rope inspection device
JP2019214457A (ja) ロープテスタ支持具及びロープテスタ装置
WO2020246130A1 (ja) ワイヤロープ検査システムおよびワイヤロープ検査方法
JP5191315B2 (ja) 重量測定装置
JP7491386B2 (ja) ワイヤロープ検査装置、ワイヤロープ検査システム、および、ワイヤロープ検査方法
JP2011063439A (ja) ロープ検査装置
JP7302530B2 (ja) ワイヤロープ検査装置
JP7491244B2 (ja) ワイヤロープ検査装置およびワイヤロープ検査システム
JP7491236B2 (ja) ワイヤロープ検査方法、ワイヤロープ検査システムおよびワイヤロープ検査装置
JP2023158971A (ja) ワイヤロープ検査装置
WO2022118582A1 (ja) ワイヤロープ検査装置、および、ワイヤロープ検査システム
WO2022118494A1 (ja) ワイヤロープ検査装置、および、ワイヤロープ検査システム
WO2023053512A1 (ja) ワイヤロープ検査装置およびワイヤロープ検査方法
JP2017218265A (ja) エレベーターのロープ診断装置およびロープ診断方法
WO2023281590A1 (ja) 測定方法及び測定用装置
JP2023037489A (ja) ワイヤロープ検査方法、ワイヤロープ検査システム、および、ワイヤロープ検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231101