JP2000262252A - タンパク質変性抑制剤、冷凍変性が抑制された擂潰食肉およびその製造方法ならびに練り製品の製造方法 - Google Patents

タンパク質変性抑制剤、冷凍変性が抑制された擂潰食肉およびその製造方法ならびに練り製品の製造方法

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照夫 古和田
Mitsutake Sato
光毅 佐藤
Takeo Shimomura
武生 下村
Masami Yamashita
正美 山下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】冷凍変性抑制効果の高いタンパク質変性抑制
剤、ドリップ抑制剤、冷凍によるスポンジ化抑制剤、魚
肉摺身の座り生成能強化剤、冷凍変性が抑制された擂潰
食肉およびその製造方法、冷凍変性が抑制されたリン酸
塩無添加食品および擂潰鳥獣肉、擂潰食肉の冷凍貯蔵方
法、練り製品の製造方法、座り生成能強化方法ならびに
魚肉摺身の歩留り向上方法を提供する。 【解決手段】糖質と、擂潰食肉のpHを7を越え10未
満の範囲のアルカリ側に調整可能なpH調整剤とを含む
ことを特徴とするタンパク質変性抑制剤、そのタンパク
質変性抑制剤を用いて調製される擂潰食肉及びその製造
方法並びに練り製品の製造方法を提供することによって
解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、擂潰食肉、特に魚
肉冷凍摺身に適したタンパク質変性抑制剤、ドリップ抑
制剤、冷凍によるスポンジ化抑制剤、魚肉摺身の座り生
成能強化剤、冷凍変性が抑制された擂潰食肉およびその
製造方法、冷凍変性が抑制されたリン酸塩無添加食品お
よび擂潰鳥獣肉、擂潰食肉の冷凍貯蔵方法、練り製品、
特に蒲鉾、魚肉ソーセージおよび擂潰鳥獣肉加工食品の
製造方法、座り生成能強化方法ならびに歩留り向上方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の食品業界では、食品添加物の使用
制限或いは使用削除の動きが強まってきた感がある。こ
のような消費者マインドないし社会的環境から、食品加
工業者は市場ニーズに合致した商品造りを志向し、食品
添加物をできるだけ使用しない方向を打ち出してきてい
る。特に、魚肉、畜肉製品では、リン酸塩の使用を取り
止める傾向が一段と強くなっており、とりわけ、魚肉練
り製品からのリン酸塩の追放運動が急速に展開してきて
いる。
【0003】しかし、リン酸塩を使用しないで魚肉製品
を製造するには、その加工適正を維持するために大変難
しい課題を克服しなければならない。リン酸塩を使用し
ない冷凍摺身(無リン摺身)は、現状では砂糖のみの処
方(陸上冷凍摺身では生肉摺身に対し砂糖5重量%、洋
上摺身では生肉摺身に対し砂糖8重量%の添加)で生産
されるが、その場合、冷凍に伴うタンパク質の変性抑制
力が弱く、長期間にわたり良好な品質を維持することが
できない。このため、部分的とは言え、依然として生摺
身を使用しなければならない現状である。換言すれば、
生摺身は冷凍摺身に比べて品質の劣化が速く、そのた
め、水延ばしがきかず、経済的なメリットがなく、品質
保証期間が冷蔵で3乃至4日間しかないにもかかわら
ず、生摺身の使用を余儀なくされている。
【0004】従来の一般的な冷凍摺身では、砂糖5重量
%とリン酸塩0.2重量%との使用によりタンパク質の
変性抑制が試みられている。魚肉タンパク質は、凍結さ
れると容易に変性を起こし、塩に対して可溶化する能力
を失ってしまう。この変性の機構は未だ解明されていな
いが、その要因はカルシウム、マグネシウムの影響によ
りタンパク質が変性するためと考えられており、その観
点からタンパク質の変性抑制にリン酸塩が使用されてき
た。
【0005】また、砂糖は、魚肉の筋原繊維中の水の凍
結による氷の結晶を微細化し、タンパク質の脱水を防ぐ
と考えられている。魚肉のミオシンは、冷凍中に桿状分
子が分子間架橋を作って会合し多数の分子の会合が進む
と塊となって凝集する。冷凍変性は、水の状態変化が引
き金になると考えられている。一般に生体組織の中で
は、タンパク質その他の成分は十分に水和した状態で存
在しており、分子の表面は水和水で覆われた状態となっ
ている。その結果として、タンパク質の高次構造が安定
化している。水素結合、疎水結合となる分子内結合は、
水和状態と不可分の関係にあると考えられている。食品
が凍結されたときには、水の氷結と移動が起こるので、
タンパク質分子を囲む水は除去され、水和水の一部また
は大部分がはぎ取られる。その結果、タンパク質分子
は、ある程度まで著しく脱水されることになり、分子間
の架橋の結合力が弱められ切断されて、高次構造の混乱
を引き起こすと考えられている。従って、砂糖の効果
は、物理的に氷点降下を起こすことにより、氷の結晶を
微細化し、タンパク質の損傷を防ぐことによるものと考
えられる。
【0006】しかしながら、無リン摺身の品質の安定
化、すなわち、冷蔵、冷凍貯蔵中のタンパク質の変質、
変性の抑制は、砂糖のみでは極めて困難で、冷蔵、冷凍
貯蔵中に容易にタンパク質は変性し、ゲル化、スポンジ
化して著しく保水力を失ってしまう。
【0007】このような知見下、従来のタンパク質変性
抑制剤および冷凍摺身の製造方法として、特公昭47−
23385号公報に示すものがある。すなわち、冷凍前
の摺身のpHを7.5〜9に調整したのち凍結すること
により、冷凍変性を抑制する技術である。また、特開平
7−135927号公報および特開平8−9931号公
報に示すものがある。すなわち、魚肉摺身にトレハロー
スを添加することにより、冷凍変性を抑制する技術であ
る。また、平成9年度水産加工新原料開発事業報告書
(平成10年7月 水産庁漁政部水産加工課発表)に
は、トカゲエソおよびタチウオを挽肉にした後、電解水
(pH10〜11)によるアルカリ晒しを行い、脱水
後、蔗糖、トレハロースを添加して凍結することによ
り、ゲル形成能が改善された冷凍摺身を調製する技術が
開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水晒し
を行う際にアルカリ性の電解水を用いた従来の技術やト
レハロースを用いた従来の技術では、ドリップにより歩
留りが低下する、冷凍によりスポンジ化が起こる、魚肉
摺身の座り生成能が弱いなど、冷凍変性抑制効果が十分
ではなく、より効果の高い技術の開発が要望されてい
る。また、平成9年度水産加工新原料開発事業報告書に
記載の従来技術では、アルカリ晒しにより歩留りが低下
するうえに、アルカリ晒しに用いた電解水の排水処理の
問題を生じる。なお、一般に、アルカリが残存した摺身
を用いて作った蒲鉾は歯ざわりのもろい製品になるとさ
れているため、アルカリ晒しの後にはアルカリ成分を除
去する工程を必要とするなど、アルカリ晒しは処理後の
摺身のpHがアルカリ性にならないように配慮して行わ
れる。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、冷凍変性抑制効果の高いタンパク
質変性抑制剤、ドリップ抑制剤、冷凍によるスポンジ化
抑制剤、魚肉摺身の座り生成能強化剤、冷凍変性が抑制
された擂潰食肉およびその製造方法、冷凍変性が抑制さ
れたリン酸塩無添加食品および擂潰鳥獣肉、擂潰食肉の
冷凍貯蔵方法、練り製品、特に蒲鉾、魚肉ソーセージお
よび擂潰鳥獣肉加工食品の製造方法、座り生成能強化方
法ならびに歩留り向上方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るタンパク質変性抑制剤、ドリップ抑制
剤、冷凍によるスポンジ化抑制剤および魚肉摺身の座り
生成能強化剤は、ソルビット、トレハロースまたはそれ
らと他の糖質との組み合わせと、擂潰食肉のpHをアル
カリ側に調整可能なpH調整剤とを含むことを特徴とす
る。pH調整剤は、もとのpHよりアルカリ側に調整可
能なものであれば、調整後のpHが酸性であってもよい
が、望ましくは、調整後のpHを7を越え10未満、望
ましくは7.5を越え9.5未満の範囲のアルカリ性に
するものであることが好ましい。特に、本発明に係るタ
ンパク質変性抑制剤、ドリップ抑制剤、冷凍によるスポ
ンジ化抑制剤および魚肉摺身の座り生成能強化剤におい
て、前記pH調整剤は炭酸ナトリウムおよび/または炭
酸カリウムを含むことが好ましい。この場合、炭酸ナト
リウムおよび/または炭酸カリウムは、ソルビット、ト
レハロースまたはそれらと他の糖質との組み合わせの重
量に対し、0.05重量%乃至10倍の範囲で含まれる
ことが好ましく、1乃至5重量%の範囲で含まれること
が特に好ましい。
【0011】本発明に係るタンパク質変性抑制剤、ドリ
ップ抑制剤、冷凍によるスポンジ化抑制剤および魚肉摺
身の座り生成能強化剤は、さらに乳化剤を含むことが好
ましい。乳化剤には、ショ糖脂肪酸エステルが好まし
い。乳化剤は、pH調整剤に対し10重量%乃至10倍
の範囲で含まれることが好ましく、等量乃至2倍の範囲
で含まれることが特に好ましい。乳化剤は、氷の結晶の
生成を抑制することにより、冷凍変性を抑制する効果を
もたらす。また、本発明に係るタンパク質変性抑制剤、
ドリップ抑制剤、冷凍によるスポンジ化抑制剤および魚
肉摺身の座り生成能強化剤は、さらに配当体甘味料を含
むことが好ましい。配糖体甘味料には、例えば、グリチ
ルリチン酸ナトリウム塩、甘草エキス、ステビア甘味料
などを使用することができる。配糖体甘味料は、pH調
整剤が呈する塩味の塩カドをとることを主な使用目的と
して利用され、他に甘味付けや乳化安定作用の目的にも
利用される。なお、本発明に係るドリップ抑制剤は、歩
留り向上剤として取り扱われてもよい。
【0012】本発明に係る冷凍変性が抑制された擂潰食
肉は、本発明に係るタンパク質変性抑制剤を含有し、p
Hが7を越え10未満の範囲のアルカリ側にあることを
特徴とする。特に、本発明に係る冷凍変性が抑制された
擂潰食肉は、擂潰食肉に対し1乃至20重量%のトレハ
ロースと、0.01乃至10重量%の炭酸ナトリウムお
よび/または炭酸カリウムとを含み、pHが7.5を越
え9.5未満の範囲であることが好ましい。本発明に係
る冷凍変性が抑制されたリン酸塩無添加食品は、本発明
に係るタンパク質変性抑制剤を含有し、pHが7を越え
10未満、望ましくは7.5を越え9.5未満の範囲の
アルカリ側にあることを特徴とする。リン酸塩無添加食
品の対象となる食品は、リン酸塩を使用しない魚肉摺
身、擂潰鳥獣肉(擂潰畜肉を含む)などの擂潰食肉のほ
か、チーズ、卵使用食品などであってもよい。しかしな
がら、本発明に係るタンパク質変性抑制剤は、リン酸塩
とともに使用しても構わない。また、本発明に係る冷凍
変性が抑制された擂潰鳥獣肉は、本発明に係るタンパク
質変性抑制剤を含有し、pHが6を越え10未満、望ま
しくは7を越え10未満、さらに望ましくは7.5を越
え9.5未満の範囲のアルカリ側にあることを特徴とす
る。
【0013】本発明に係る冷凍変性が抑制された擂潰食
肉の製造方法は、擂潰食肉に対しソルビット、トレハロ
ースまたはそれらと他の糖質との組み合わせと、pH調
整剤とをそれぞれ含有せしめ、擂潰食肉のpHを7を越
え10未満の範囲のアルカリ側に調整することを特徴と
する。特に、本発明に係る冷凍変性が抑制された擂潰食
肉の製造方法は、擂潰食肉に対し1乃至20重量%のト
レハロースと、0.01乃至10重量%の炭酸ナトリウ
ムおよび/または炭酸カリウムとをそれぞれ含有せし
め、擂潰食肉をpHが7.5を越え9.5未満の範囲に
調整することが好ましい。例えば、擂潰食肉は魚肉摺身
から成る。魚肉摺身またはその他の擂潰食肉には、さら
に他の添加剤として、例えば、コーンスターチ、甘薯澱
粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、大麦澱粉などの澱粉質、グ
ルタミン酸ナトリウム、食塩などの調味料、ソルビン酸
などの保存料、ショ糖脂肪酸エステルなどの乳化剤、グ
リチルリチン酸ナトリウム塩、甘草エキス、ステビア甘
味料などの配糖体甘味料、さらには、必要に応じて、着
色料、着香料など1または複数の添加剤を含有せしめて
もよい。乳化剤は、擂潰食肉に対し0.01乃至1重量
%の範囲で含有せしめることが好ましく、特に0.1乃
至0.2重量%の範囲で含有せしめることが好ましい。
【0014】本発明に係る擂潰食肉の冷凍貯蔵方法は、
擂潰食肉に対して、ソルビット、トレハロースまたはそ
れらと他の糖質との組み合わせと、pH調整剤とをそれ
ぞれ含有せしめ、擂潰食肉のpHを7を越え10未満、
望ましくは7.5を越え9.5未満の範囲のアルカリ側
に調整した後、その擂潰食肉を冷凍貯蔵することを特徴
とする。
【0015】本発明に係る練り製品、特に蒲鉾および魚
肉ソーセージの製造方法は、魚肉摺身に対して、1乃至
20重量%のトレハロースと、0.01乃至10重量%
の炭酸ナトリウムおよび/または炭酸カリウムとを含有
せしめることによって、pHを7を越え10未満、望ま
しくは7.5を越え9.5未満の範囲のアルカリ側に調
整した魚肉摺身を原材料に用いたことを特徴とする。
【0016】本発明に係る擂潰鳥獣肉加工食品の製造方
法は、擂潰鳥獣肉に対して、1乃至20重量%のトレハ
ロースと、0.01乃至10重量%の炭酸ナトリウムお
よび/または炭酸カリウムとを含有せしめることによっ
て、pHを6を越え10未満、望ましくは7を越え10
未満、さらに望ましくは7.5を越え9.5未満の範囲
の範囲に調整した擂潰鳥獣肉を原材料に用いたことを特
徴とする。
【0017】本発明に係る座り生成能強化方法および歩
留り向上方法は、魚肉摺身に対して、1乃至20重量%
のト魚肉摺身に対して、ソルビット、トレハロースまた
はそれらと他の糖質との組み合わせと、pH調整剤とを
それぞれ含有せしめ、魚肉摺身のpHを7を越え10未
満、望ましくは7.5を越え9.5未満の範囲のアルカ
リ側に調整することを特徴とする。
【0018】本発明において、他の糖質は、例えば、グ
ルコース、マルトース、ラクトース、フラクトースなど
の還元糖であっても、砂糖(スクロース)、ラフィノー
スなどの非還元糖であっても、さらには、マンニット、
ラクチトール、マルチトールなどの糖アルコールであっ
てもよい。しかしながら、本発明で使用する糖質として
は、トレハロースが特に好ましく、ソルビットまたはソ
ルビットとトレハロースとの組み合わせも好ましいが、
製造コストの面からは、トレハロースと、ソルビットお
よび/または砂糖との組み合わせが好ましい。
【0019】周知のとおり、トレハロースには、互いに
結合様式が相違するα,α体、α,β体及びβ,β体と
呼ばれる3種類の異性体が存在する。これらは、同様の
タンパク質変性抑制作用を発揮するので、いずれもこの
発明において有利に用いることができる。したがって、
この発明のタンパク質変性抑制剤においては、これらの
異性体の1または複数が全体として有効量含まれてさえ
いれば、その調製方法、性状及び純度は問わない。トレ
ハロースは種々の方法で調製することができる。
【0020】この発明はトレハロースの調製に関するも
のではないので詳細な説明は割愛するけれども、経済性
を問題にするのであれば、特開平7−143876号公
報、特開平7−213283号公報、特開平7−322
883号公報、特開平7−298880号公報、特開平
8−66187号公報、特開平8−66188号公報、
特開平8−336388号公報及び特開平8−8458
6号公報のいずれかに開示された非還元性糖質生成酵素
及びトレハロース遊離酵素を澱粉部分加水分解物に作用
させる方法が好適である。この方法によるときには、廉
価な材料である澱粉から、トレハロースのα,α体が高
収量で得られる。ちなみに、斯かる方法により調製され
た市販品としては、食品級トレハロース粉末(商品名
『トレハオース』、純度98%以上、株式会社林原商事
販売)及び食品級トレハロースシロップ(商品名『トレ
ハスター』、純度28%以上、株式会社林原商事販売)
がある。
【0021】なお、トレハロースのα,α体は、例え
ば、特開平7−170977号公報、特開平8−263
号公報及び特開平8−149980号公報のいずれかに
記載されたマルトース・トレハロース変換酵素を作用さ
せるか、あるいは、公知のマルトース・ホスホリラーゼ
及びトレハロース・ホスホリラーゼを組合わせて作用さ
せることによっても得ることができる。トレハロースの
α,β体を調製するには、例えば、特開平4−1446
94号公報及び特開平4−179490号公報に記載さ
れた方法にしたがって澱粉部分加水分解物と乳糖との混
合物にシクロマルトデキストリン・グルカノトランスフ
ェラーゼとβ−ガラクシダーゼをこの順序で作用させれ
ばよい。また、β,β体は公知の化学合成により得るこ
とができる。
【0022】なお、この発明においては、トレハロース
は必ずしも単離されておらずともよく、調製方法に特有
な他の糖質との未分離組成物としての形態、あるいは、
この発明の目的を逸脱しない範囲で、他の適宜物質との
混合物としての形態であってもよい。pH調整剤は、無
機塩であっても、有機酸塩であってもよいが、炭酸塩な
どの無機塩、特に、炭酸ナトリウムおよび/または炭酸
カリウムが好ましい。
【0023】擂潰食肉は、鳥獣肉であっても、魚肉であ
ってもよく、生で保存されるものであっても、冷凍保存
されるものであってもよいが、本発明に係る冷凍変性が
抑制された擂潰食肉の製造方法は、冷凍魚肉摺身の製造
に効果的である。本発明に係るタンパク質変性抑制剤
は、擂潰食肉のほか、チーズ、卵製品その他のタンパク
質含有食品で使用してもよく、特に、リン酸塩無添加食
品でリン酸塩の代わりとして使用することが好ましい。
【0024】本発明に係る練り製品の製造方法で、魚肉
摺身は、スケソウダラ、その他、例えば、キグチ、シロ
グチ、クログチ、ハモ、エソ、シタビラメ、ヒゴチ、カ
ナガシラ、タチウオ、アジ、ニベ、ムツ、タラ、メバ
ル、カマス、ヨシキリザメ、シュモクザメ、オナガザ
メ、アオザメ、ホシザメ、クロカワカジキ、エイ、オキ
ギス、カレイ、イワシ、ワラヅカ、ホッケなどの練り製
品の原材料として使用されるいかなる魚肉であってもよ
い。練り製品は、蒲鉾、ちくわ、はんぺん、魚肉ソーセ
ージその他いかなる練り製品であってもよく、これらは
蒸煮、焙焼、湯煮、油ちょう、その他公知の加熱方法お
よび成形方法で製造することができる。
【0025】本発明において、糖質にトレハロースを用
い、pH調整剤に炭酸ナトリウムおよび/または炭酸カ
リウムを用い、擂潰食肉にスケソウダラの摺身を用いる
場合、トレハロースの添加量は、摺身に対し1乃至20
重量%が好ましく、特に5重量%程度が最適であり、炭
酸ナトリウムおよび/または炭酸カリウムの添加量は、
摺身に対し0.1乃至0.2重量%が好ましく、特に炭
酸ナトリウム0.1重量%程度が最適である。この場
合、スケソウダラの肉は、pHが7を越え10未満の範
囲のアルカリ側、通常、pH7.5を越え9.5未満の
範囲となり、生の状態でも、冷凍状態でも極めて高い保
水力およびゲル化力を有し、品質の安定した生摺身また
は冷凍摺身を製造することができる。また、本発明にお
いては、トレハロースが奏する魚肉の脂質の劣化防止作
用をも期待することができる。
【0026】本発明において、擂潰食肉をpH7を越え
10未満の範囲のアルカリ側に調整するのが好適なの
は、その理由は定かではないものの以下の理由が想定さ
れる。擂潰食肉、特に、魚肉タンパク質は、pH6.0
付近を境に急激に塩に対する溶出性が落ちる。また、ア
ルカリ性側または酸性側では、粘度が急激に低下する。
すなわち、タンパク質は、pH6.0以下の酸性側ある
いはpH10以上のアルカリ側では、粘度が低下して筋
肉中のタンパク質の安定性が著しく低下する。また、食
肉繊維、特に、魚肉繊維は、pH7付近、通常pH7.
5以上で著しく膨潤する。このような膨潤効果に関し、
本発明者らは、従来使用されてきたリン酸塩に斯かる膨
潤効果があることを確認するとともに、意外にも、炭酸
塩、とりわけ、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムに高い
膨潤効果があることを見出した。
【0027】本発明は、広範囲のpH域における擂潰食
肉の膨潤現象と、その膨潤現象に基づくタンパク質変性
抑制効果に着目してなされたものである。本発明のタン
パク質変性抑制機構は、筋原繊維中のアクトミオシンが
高いpH領域で保水性を高め、その水の自由水を糖質の
水和力で強固にキャッチすることにより、タンパク質の
変質、変性を抑制するものと考えられる。特に、本発明
に係るタンパク質変性抑制剤は、擂潰食肉の冷凍変性に
対する抑制効果が高く、ドリップ抑制作用および冷凍に
よるスポンジ化抑制作用が顕著である。また、本発明に
係るタンパク質変性抑制剤は、特に長期間の冷凍貯蔵に
対する冷凍変性の抑制に効果的である。本発明に係る魚
肉摺身の座り生成能強化剤は、魚肉摺身の座り生成能を
高め、練り製品の弾力を保ち、品質を高める。
【0028】
【発明の効果】本発明に係るタンパク質変性抑制剤、冷
凍変性が抑制された擂潰食肉およびその製造方法、擂潰
食肉の冷凍貯蔵方法ならびに練り製品、特に蒲鉾および
魚肉ソーセージの製造方法によれば、冷凍魚肉摺身を初
めとする冷凍擂潰食肉一般に対する変性抑制効果が高
く、リン酸塩を使用しなくても冷凍に伴うタンパク質変
性を極めて効果的に抑制することができる。本発明に係
る冷凍変性が抑制されたリン酸塩無添加食品は、冷凍に
伴うタンパク質変性を極めて効果的に抑制することがで
きるうえ、リン酸塩を使用しないため、リン酸塩の使用
を嫌う消費者マインドに応えることができる。特に、本
発明に係るドリップ抑制剤および歩留り向上方法によれ
ば、擂潰食肉のドリップを効果的に抑制し、歩留りを向
上させることができる。また、本発明に係る冷凍による
スポンジ化抑制剤によれば、冷凍による擂潰食肉のスポ
ンジ化を効果的に抑制することができる。また、本発明
に係る魚肉摺身の座り生成能強化剤および座り生成能強
化方法によれば、魚肉摺身の座り生成能を高め、練り製
品の品質を高めることができる。また、本発明に係る冷
凍変性が抑制された擂潰鳥獣肉およびその加工食品の製
造方法によれば、冷凍擂潰鳥獣肉に対する変性抑制効果
が高く、リン酸塩を使用しなくても冷凍に伴うタンパク
質変性を極めて効果的に抑制することができる。
【0029】
【試験例1】各種塩類の濃度と魚肉摺身のpHおよび膨
潤度との関係をみるため、以下の試験を行った。まず、
水晒しをしたスケソウダラ生肉に対し5重量%の糖質お
よび所定濃度の塩類を加えた。この調製した摺身100
gに脱塩水900gを加えてホモジナイズし、サンプル
を調製した。サンプルは、調製後、直ちにpHを測定
し、冷蔵庫にて12時間放置した後、摺身の膨潤度を目
視で観察した。その結果を表1に示す。なお、表1で、
「−」は全く膨潤しないもの、「+」は僅かに膨潤する
もの、「++」は膨潤するもの、「+++」は極めて良
く膨潤するものを示す。
【0030】
【表1】
【0031】表1から、有機酸塩では、0.2重量%の
濃度でもpHは7.5に達せず、膨潤度が高かったもの
はリン酸塩のみであったが、炭酸ナトリウムでは、0.
05重量%の濃度でもpHは7.5を越えており、膨潤
度も高かった。
【0032】
【試験例2】糖質にトレハロースを用い、塩類に炭酸ナ
トリウムを用いた場合の、魚肉摺身のpHおよび膨潤度
をみるため、試験例1で糖質および塩類に表2の上段に
示すものを用いて、試験例1と同様の試験を行った。そ
の結果を表2に示す。表2で、膨潤度は表1と同一の基
準で示している。なお、試験例及び後記実施例を通じ
て、トレハロースには、食品級トレハロース粉末(商品
名『トレハオース』、純度98%以上、株式会社林原商
事販売)を用いた。
【0033】
【表2】
【0034】表2から、トレハロース単独の使用では、
pHは7.5に達せず、膨潤度も低かったが、炭酸ナト
リウムと併用することにより、pHは7.5を越えてお
り、膨潤度も高くなった。
【0035】
【試験例3】各種塩類のモル濃度と魚肉摺身のpHとの
関係をみるため、以下の試験を行った。まず、(水晒し
をしたスケソウダラ生肉の摺身の重量):(脱塩水の重
量)=1:8に調製し、この摺身と脱塩水とをホモジナ
イズした。その摺身を90g秤量し、表3の左欄に示す
各種塩類の0.1M/Lを用いて100mlのメスフラ
スコで所定の濃度に調製し、pHメーターでpHを測定
した。その結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】表3から、0.01M乃至0.03Mの使
用量でpH7.5を越え9.5未満の範囲のレベルに到
達できるのは、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび水
酸化ナトリウムのみで、他の有機酸塩類ではそのレベル
に到達できなかった。ピロリン酸ナトリウム、ポリリン
酸ナトリウムなどの縮合リン酸塩では、炭酸ナトリウム
または炭酸カリウムの3倍量を加えてもpH9.0に到
達することができない。縮合リン酸塩の高濃度の使用
は、栄養学的に問題があるばかりでなく、鳥獣肉または
魚肉練り製品では、肉質のダレ現象を起こすため、0.
2重量%以上の使用は望ましくない。
【0038】
【試験例4】トレハロースの魚肉タンパク質に対する冷
凍変性抑制効果(冷凍変性防止効果)をみるため、以下
の試験を行った。試験は、スケソウダラの生肉に対しト
レハロース5重量%または比較例としてソルビット5重
量%を添加したものを用いて、凍結前後で経日的に蒲鉾
を造り、折曲げテストにより判定した。その結果を表4
に示す。折曲げテストでは、ケーシング蒲鉾を0.5m
mの厚さに切り、以下の基準で判定した。すなわち、表
4で、「AA」は4つ折りにして亀裂ができないもの、
「A」は4つ折りにして亀裂ができるもの、「B」は2
つ折りにして亀裂ができないもの、「C」は2つ折りに
して亀裂ができるものを示す。
【0039】
【表4】
【0040】表4から、トレハロースは、ソルビットに
比べて凍結3ヵ月後の効果が良好であったほかは、ソル
ビットとほぼ同様の効果を示すことがわかる。
【0041】
【試験例5】ソルビットまたはトレハロースと各種塩類
とを併用した場合の魚肉タンパク質に対する冷凍変性抑
制効果をみるため、以下の試験を行った。まず、水晒し
をしたスケソウダラの生肉に対し表5の左欄に示す糖質
および塩類を所定の量加えて、摺身を造り、−20℃で
凍結して冷凍摺身を造った。その冷凍摺身を使用して蒲
鉾を造り、試験例4と同一の折曲げテストにより判定し
た。その結果を表5に示す。
【0042】
【表5】
【0043】表5から、ソルビットまたはトレハロース
とリン酸ナトリウムとの組み合わせで変性抑制効果が最
も高かったが、トレハロースと炭酸ナトリウムとの組み
合わせや、ソルビットと炭酸ナトリウムとの組み合わせ
でも、かなり高い変性抑制効果が得られることがわか
る。
【0044】
【試験例6】トレハロースと組み合わせる炭酸ナトリウ
ムのタンパク質変性抑制に最適な濃度をみるため、表6
の左欄に示すように、トレハロース5重量%と0.1乃
至0.3重量%で異なる濃度の炭酸ナトリウムとをスケ
ソウダラの生肉に対し加えて、摺身を調製した。また、
比較のため、ソルビット5重量%とリン酸塩0.2重量
%とをスケソウダラの生肉に加えて、摺身を調製した。
それらの摺身を用いて、凍結前、凍結貯蔵7日後、30
日後、60日後にそれぞれケーシング蒲鉾を製造し、官
能評価を行った。なお、ケーシング蒲鉾は、食塩3重量
%、無澱粉、加水20重量%の条件で製造した。官能評
価は、弾力について、極めて弾力があるものを「5.
0」、弾力があるものを「4.0」、普通を「3.
0」、弾力が弱いものを「2.0」、弾力がないものを
「1.0」で評価し、硬さについて、極めて硬いものを
「5.0」、硬いものを「4.0」、普通を「3.
0」、ややもろいものを「2.0」、極めてもろいもの
を「1.0」で評価した。その結果を表6に示す。
【0045】
【表6】
【0046】表6から、5重量%のトレハロースに0.
1重量%の炭酸ナトリウムを組み合わせたとき、ソルビ
ットとリン酸塩との組み合わせとほぼ同様の高い変性抑
制効果が得られることがわかる。
【0047】
【実施例1】スケソウダラの生肉に対し砂糖5重量%を
加えて摺身を調製し、食塩3重量%、無澱粉、加水量
0、15、30の各重量%の条件でケーシング蒲鉾を製
造した(試験区1)。また、スケソウダラの生肉に対し
トレハロース5重量%と炭酸ナトリウム0.1重量%と
を加えて摺身を調製し、食塩3重量%、無澱粉、加水量
0、15、30の各重量%の条件でケーシング蒲鉾を製
造した(試験区2)。蒲鉾の製造は、摺身の凍結前、凍
結直後、凍結貯蔵30日後、凍結貯蔵60日後にそれぞ
れ行った。製造した蒲鉾について、pHを測定し、ま
た、フードレオメーター(プランジャーΦ:5mm)で
弾力を測定した。また、各蒲鉾について、試験例6と同
一の5点評価法で官能的に弾力、硬さを判定するととも
に、試験例4と同一の折曲げテストで判定した。その結
果を表7乃至表10に示す。
【0048】
【表7】
【0049】
【表8】
【0050】
【表9】
【0051】
【表10】
【0052】表7乃至表10の結果から、試験区2では
試験区1に比べて弾力、硬さ、折曲げテストの評価が高
く、特に、冷凍貯蔵後30日目および60日目でその差
が顕著であることがわかる。
【0053】
【実施例2】スケソウダラの生肉に対し砂糖5重量%を
加えて摺身を調製し、さらに表11の左欄に示す重量%
の加水を行い、食塩3重量%、無澱粉の条件でケーシン
グ蒲鉾を製造した(試験区1)。また、スケソウダラの
生肉に対しトレハロース5重量%と炭酸ナトリウム0.
1重量%と加えて摺身を調製し、さらに表11の左欄に
示す重量%の加水を行い、食塩3重量%、無澱粉の条件
でケーシング蒲鉾を製造した(試験区2)。蒲鉾の製造
は、摺身の凍結前、凍結直後、凍結貯蔵30日後、凍結
貯蔵60日後にそれぞれ行った。製造した蒲鉾につい
て、フードレオメーター(プランジャーΦ:5mm)で
弾力を測定した。測定した弾力を基に、〔水延ばし効果
(%)〕=〔試験区2の弾力値(g/cm2 )〕×10
0/〔試験区1の弾力値(g/cm2 )〕の式で水延ば
し効果を算出した。その結果を表11に示す。
【0054】
【表11】
【0055】表11の結果から、試験区2では試験区1
に比べて水延ばし効果が高く、特に、冷凍貯蔵後30日
目および加水量30重量%でその差が顕著であることが
わかる。
【0056】
【実施例3】スケソウダラの生肉に対しソルビット8重
量%を加え、摺身を調製した。本摺身に対して、食塩3
重量%、無澱粉、加水量、0.15,30の各重量%の
条件でケーシング蒲鉾を製造した(試験区−1)。ま
た、スケソウダラの生肉に対しトレハロース5重量%と
炭酸ナトリウム0.1重量%、乳化剤0.2重量%とを
加えて摺身を調製した。本摺身に対して、食塩3重量
%、無澱粉、加水量、0.15,30の各重量%の条件
でケーシング蒲鉾を製造した(試験区−2)。蒲鉾の製
造は、摺身の貯蔵後60日、90日目にそれぞれ行っ
た。製造した蒲鉾について、実施例1と同様の方法で弾
力、官能評価、折曲げテストを行った。また、白度(L
値)を測定した。それらの結果を表12乃至表13に示
す。表12乃至表13に示すように、トレハロース5重
量%と炭酸ナトリウム0.1重量%、乳化剤0.2重量
%とを加えた試験区−2では、水延ばし効果が高く、高
含水量の冷凍摺身を作ることができた。
【0057】
【表12】
【0058】
【表13】
【0059】
【実施例4】糖質の違いによるタンパク質の冷凍変性抑
制効果の差を調べるため、以下の試験を行った。
【0060】〔冷凍摺身の調製方法〕水晒しをしたスケ
ソウダラ生肉に、表14に示す処方(各%は重量%)で
摺身を調製し、コンタクトフリーザーにて一晩凍結し、
−20℃で貯蔵した。
【0061】
【表14】
【0062】〔解凍ドリップの測定方法〕凍結貯蔵後2
10日目および360日目に解凍ドリップを測定した。
解凍ドリップの測定は、冷凍摺身片(30mm×30m
m×3乃至4mm:重量:3.7乃至4.9g)を濾紙
(「東洋濾紙」2番、Φ=125mm)上に置き、10
℃に保った冷蔵庫中で5時間放置した際のドリップの重
量を測定することにより行った。その重量から以下の計
算式で解凍減量率を求めた。
【0063】解凍減量率=〔(解凍前の重量−解凍後の
重量)/(解凍前の重量)〕×100
【0064】〔蒲鉾の調製方法〕また、調製した冷凍摺
身を用い、食塩3重量%を加えて擂潰し、加水量20重
量%の水を加え、ケーシングに充填した後、90℃で3
0分間ボイルを行い、蒲鉾を作った。
【0065】〔蒲鉾評価方法〕できあがった蒲鉾につい
てフードレオメーターによるゲル強度の測定(プランジ
ャー:Φ=5mm)、官能評価、ハンター白度の測定を
行い、各摺身の蒲鉾適正能を調べた。さらに、その蒲鉾
について、破断荷重、破断応力、破断変形および破断歪
率を以下の計算式で求めた。それらの結果を表15およ
び表16に示す。
【0066】破断荷重(gf)=破断点の荷重
【0067】破断応力(N/m2 )=〔(破断荷重g
f)×10-3×(重力加速度)〕/〔(接触面積mm
2 )×10-8
【0068】破断変形(mm)=破断の変形
【0069】破断歪率(%)=〔(破断変形mm)/
(サンプルmm)〕×100 略した)。また、色彩色差計(・ミノルタ製「CR−3
00」)により白度(L値)を測定した。
【0070】
【表15】
【0071】
【表16】
【0072】表15および表16に示すように、冷凍変
性に対する糖質の単独の抑制効果は、官能評価で見る
と、炭酸ナトリウム、乳化剤との組み合わせ効果では、
トレハロース>ソルビット>砂糖の順であり、pH7.
5以上で顕著であった。冷凍変性に対する糖質の濃度に
よる抑制効果の増大は、官能評価で見ると、各種糖質で
認められた。その効果は、5重量%または10重量%使
用区では、トレハロース>ソルビット>砂糖の順であっ
た。各種糖質を併用した場合の抑制効果は、砂糖+ソル
ビットの併用区よりソルビット+トレハロースの併用区
の方が良好であった。なお、観察によれば、トレハロー
スを使用した試験区では、氷結晶を微細にし、凍結中の
氷の成長を防ぐ効果が見られた。
【0073】
【実施例5】タンパク質変性抑制剤のスケソウダラの陸
上摺身に対する冷凍変性抑制効果を以下の方法で調べ
た。
【0074】〔冷凍摺身の調製方法〕水晒しをしたスケ
ソウダラ生肉に、(1)試験区−1(砂糖8重量%)、
(2)試験区−2(トレハロース5重量%+炭酸ナトリ
ウム0.1重量%+乳化剤0.2重量%)のタンパク質
変性抑制剤を加えて摺身を調製後、コンタクトフリーザ
ーにて一晩凍結し、−20℃で貯蔵した。
【0075】〔摺身の評価方法〕凍結貯蔵後60日目お
よび180日目に水分量を測定した。水分重量%は、1
10℃で22時間乾燥後の重量と比較して求めた。ま
た、塩すり前と塩すり後の摺身のpHを求めた。pH
は、塩すり前後の摺身の10重量%水溶液で測定した。
【0076】〔蒲鉾の調製方法〕また、凍結貯蔵後60
日目および180日目の調製した冷凍摺身を用い、食塩
3重量%を加え、カッターで擂潰し、加水量0、15重
量%、20重量%の水を加え、ケーシングに充填した
後、90℃で30分間ボイルを行い、蒲鉾を作った。
【0077】〔蒲鉾評価方法〕できあがった蒲鉾につい
てフードレオメーターによるゲル強度の測定(プランジ
ャー:Φ=5mm)、官能評価、ハンター白度の測定を
行い、各摺身の蒲鉾適正能を調べた。さらに、その蒲鉾
について、実施例4と同様の方法で破断荷重および破断
変形を求めた。さらに、その蒲鉾について、折り曲げテ
ストを行った。折り曲げテストは、試験例4と同様の方
法で行った。それらの結果を表17および表18に示
す。
【0078】
【表17】
【0079】
【表18】
【0080】表17および表18に示すように、試験区
−2は、特に凍結貯蔵後180日目で、試験区−1に比
べて蒲鉾形成能、破断強度、官能評価、折り曲げテスト
の各結果で著しく優れた結果を示した。また、試験区−
1では水延ばし効果が全く認められなかったのに対し、
試験区−2では加水量が増しても蒲鉾形成能を有してい
た。
【0081】
【実施例6】タンパク質変性抑制剤のスケソウダラの陸
上摺身に対する冷凍変性抑制効果を以下の方法で調べ
た。
【0082】〔冷凍摺身の調製方法〕水晒しをしたスケ
ソウダラ生肉に、(1)試験区−1(砂糖8重量%)、
(2)試験区−2(トレハロース5重量%+炭酸ナトリ
ウム0.1重量%+乳化剤0.2重量%)のタンパク質
変性抑制剤を加えて摺身を調製後、コンタクトフリーザ
ーにて一晩凍結し、−20℃で貯蔵した。
【0083】〔摺身の評価方法〕凍結前、凍結直後、凍
結貯蔵後30日目、60日目、90日目、210日目お
よび360日目の摺身について、実施例5の場合と同様
に水分、pHを求めた。
【0084】〔蒲鉾の調製および評価方法〕凍結前およ
び各凍結期間の摺身を用いて、実施例5の場合と同様に
蒲鉾を作り、評価を行った。それらの結果を表19乃至
表25に示す。
【0085】
【表19】
【0086】
【表20】
【0087】
【表21】
【0088】
【表22】
【0089】
【表23】
【0090】
【表24】
【0091】
【表25】
【0092】表21乃至表25に示すように、試験区−
2では、高含水率の冷凍摺身を作ることができるととも
に、水延ばし効果の高い冷凍摺身を作ることができた。
また、試験区−1では、凍結貯蔵後90日目で蒲鉾形成
能を失うのに対し、試験区−2は360日目でも蒲鉾形
成能を有しており、冷凍期間による差が顕著であった。
【0093】
【実施例7】タンパク質変性抑制剤の雑魚摺身に対する
冷凍変性抑制効果を以下の方法で調べた。
【0094】〔冷凍摺身の調製方法〕冷凍ドンコ70重
量%、生ホッケ12重量%、冷凍さば6重量%、生ドン
コとナヨとボラとの混合12重量%から成る摺身に、
(1)試験区−1(実施例5と同一の砂糖6重量%)、
(2)試験区−2(トレハロース5重量%+炭酸ナトリ
ウム0.1重量%+乳化剤0.2重量%)のタンパク質
変性抑制剤を加えて摺身を調製後、コンタクトフリーザ
ーにて一晩凍結し、−20℃で貯蔵した。
【0095】〔摺身の評価方法〕凍結直後、凍結貯蔵後
14日目、2カ月目および4ヵ月目の摺身について、実
施例5の場合と同様に水分、pHを求めた。
【0096】〔蒲鉾の調製および評価方法〕各凍結期間
の摺身を用いて、実施例5の場合と同様に蒲鉾を作り、
評価を行った。それらの結果を表26乃至表29に示
す。
【0097】
【表26】
【0098】
【表27】
【0099】
【表28】
【0100】
【表29】
【0101】表26乃至表29に示すように、試験区−
2では、冷凍貯蔵後2ヵ月目の結果で、試験区−1より
タンパク質の冷凍変性抑制効果が高く、高度の蒲鉾形成
能を有していた。
【0102】
【実施例7】タンパク質変性抑制剤の白グチ摺身に対す
る冷凍変性抑制効果を以下の方法で調べた。
【0103】〔冷凍摺身の調製方法〕白グチの生肉に、
トレハロース5重量%+炭酸ナトリウム0.1重量%+
乳化剤0.2重量%をそれぞれ加えて摺身を調製後、−
25℃で凍結貯蔵した。
【0104】〔摺身の評価方法〕凍結前、凍結貯蔵後9
0日目の摺身について、実施例5の場合と同様に水分、
pHを求めた。
【0105】〔蒲鉾の調製および評価方法〕各摺身を用
いて、実施例5の場合と同様に蒲鉾を作り、評価を行っ
た。それらの結果を表30に示す。
【0106】
【表30】
【0107】表30に示すように、本実施例により蒲鉾
として適正なものを作ることができた。
【0108】
【実施例8】タンパク質変性抑制剤のホッケ摺身に対す
る冷凍変性抑制効果を以下の方法で調べた。
【0109】〔冷凍摺身の調製方法〕水晒しをしたホッ
ケの生肉に、(1)試験区−1(砂糖8重量%)、
(2)試験区−2(ソルビット5重量%+炭酸ナトリウ
ム0.1重量%+乳化剤0.2重量%)(3)試験区−
3(トレハロース5重量%+炭酸ナトリウム0.1重量
%+乳化剤0.2重量%)のタンパク質変性抑制剤を加
えて摺身を調製後、コンタクトフリーザーにて一晩凍結
し、−20℃で貯蔵した。
【0110】〔摺身の評価方法〕凍結前および凍結貯蔵
後30日目の摺身について、実施例5の場合と同様に水
分、pHを求めた。
【0111】〔蒲鉾の調製および評価方法〕凍結前およ
び凍結貯蔵後30日目の摺身を用いて、実施例5の場合
と同様に蒲鉾を作り、評価を行った。それらの結果を表
31および表32に示す。
【0112】
【表31】
【0113】
【表32】
【0114】表31および表32に示すように、トレハ
ロース5重量%+炭酸ナトリウム0.1重量%+乳化剤
0.2重量%のタンパク質変性抑制剤を加えたもの(試
験区−3)では、高含水量の摺身を作ることができた。
また、凍結貯蔵後30日目では、試験区−3のタンパク
質変性抑制剤を加えたものでは、砂糖8重量%を加えた
もの(試験区−1)に比べてタンパク質の変性率が低
く、蒲鉾形成能が高かった。なお、ホッケを用いた本実
施例では、スケソウダラを用いた実施例5などの場合に
比べてpHシフトが小さかった。
【0115】
【実施例9】タンパク質変性抑制剤のトリミンチ肉およ
び豚ミンチ肉に対する冷凍変性抑制効果を以下の方法で
調べた。
【0116】〔ミンチ肉の調製方法〕市販のトリミンチ
肉(菜彩鶏)およびブタミンチ肉(国産)を、(1)試
験区−1(無添加)、(2)試験区−2(砂糖5重量%
を添加)、(3)試験区−3(トレハロース5重量%+
炭酸ナトリウム0.1重量%+乳化剤0.2重量%を添
加)に調製し、混合器(「クックマスター」)で25秒
混合後、プラスチックシャーレ蓋(Φ:90mm、深さ
10mm)で成形してラップで包み、フリーザーにより
−20℃で凍結貯蔵した。
【0117】〔ミンチ肉の評価方法〕(1)凍結貯蔵後
1日目および26日目の冷凍ミンチ肉について水分量を
測定した。水分重量%は、110℃で20時間乾燥後の
重量と比較して求めた。(2)また、10倍希釈液によ
りミンチ肉のpHを求めた。(3)ドリップについて、
東洋濾紙(2番、Φ:125mm)2枚重ねに冷凍パテ
を載せ、解凍前と10℃冷蔵庫で2時間解凍後の重量を
測定して求めた。その重量から、解凍減量率(%)=
〔(解凍前重量−解凍後重量)/解凍前重量〕×100
の計算式で解凍減量率(%)を求めた。(4)加熱縮み
について調べるため、ホットプレートを用い、200℃
で表:1分、裏:1分、表:1分、裏:1分の加熱を行
い、加熱後の重量を測定した。その重量から、加熱減量
率(%)=〔(加熱前重量−加熱後重量)/加熱前重
量〕×100の計算式で加熱減量率(%)を求めた。
(5)官能評価は、ジューシーさ、固さについて評価し
た。それらの結果を表33および表34に示す。
【0118】
【表33】
【0119】
【表34】
【0120】表33および表34に示すように、ミンチ
肉のpHは、試験区−3(トレハロース5重量%+炭酸
ナトリウム0.1重量%+乳化剤0.2重量%を添加)
では、試験区−1に比べてトリミンチ肉で0.5、豚ミ
ンチ肉で約1.0の上昇を示し、対象肉により上昇に違
いが見られた。試験区−3では、解凍後のドリップがト
リミンチ肉、豚ミンチ肉ともに防止され、特に豚ミンチ
肉で顕著に防止された。試験区−3では、豚ミンチ肉の
加熱による縮みが試験区−1および試験区−2に比べて
小さかった。
【0121】
【実施例10】タンパク質変性抑制剤の豚もも肉に対す
る冷凍変性抑制効果を以下の方法で調べた。
【0122】〔ミンチ肉の調製方法〕国産豚もも塊肉を
3mm目チョッパーでミンチにし、(1)試験区−1
(炭酸ナトリウム0.093重量%)、(2)試験区−
2(炭酸ナトリウム0.185重量%)、(3)試験区
−3(トレハロース5重量%+炭酸ナトリウム0.1重
量%+乳化剤0.2重量%)、(4)試験区−4(トレ
ハロース5重量%+炭酸ナトリウム0.193重量%+
乳化剤0.2重量%)、(5)試験区−5(ソルビット
5重量%+炭酸ナトリウム0.1重量%+乳化剤0.2
重量%)、(6)試験区−6(無添加)、をそれぞれ添
加して、均一混合した。次に、混合器(「クックマスタ
ー」)で30秒(10秒×3回)混合後、その50gを
プラスチックシャーレ蓋(Φ:90mm、深さ10m
m)で成形してラップで包み、フリーザーにより−20
℃で凍結貯蔵した。
【0123】〔ミンチ肉の評価方法〕凍結前と凍結保管
3日目の冷凍ミンチ肉について実施例10の場合と同様
の評価を行った。但し、ドリップについては、東洋濾紙
(2番、Φ:125mm)2枚重ねに冷凍パテを載せ、
解凍前と10℃冷蔵庫で3時間解凍後の重量を測定して
求めた。評価の結果を表35乃至表38に示す。なお、
水分量については、75重量%であった。
【0124】
【表35】
【0125】
【表36】
【0126】
【表37】
【0127】
【表38】
【0128】表35乃至表38に示すように、トレハロ
ースおよび炭酸ナトリウムを含む試験区−3および試験
区−4では、凍結前、凍結保管3日目の両方で、トレハ
ロースを含まない試験区−1および試験区−2とそれぞ
れ比較したとき、加熱の縮み、ドリップがともに減少し
た。また、試験区−3と試験区−4との比較から、トレ
ハロースおよび炭酸ナトリウムを使用した場合にpHを
高くすると、加熱の縮みやドリップを減少させる効果が
高くなることがわかった。さらに、試験区−3とトレハ
ロースの代わりにソルビットを用いた試験区−5との比
較から、トレハロースを用いた場合には、ソルビットを
用いた場合に比べて、凍結前、凍結保管3日目の両方で
加熱による重量変化が若干小さくなることがわかった。
【0129】
【実施例11】タンパク質変性抑制剤を含む冷凍摺身を
用いて揚げ蒲鉾、蒲鉾および魚肉ソーセージを製造し
た。
【0130】〔冷凍摺身の調製方法〕水晒しをしたスケ
ソウダラ生肉に、(1)試験区−1(砂糖8重量%)、
(2)試験区−2(トレハロース5重量%+炭酸ナトリ
ウム0.1重量%+乳化剤0.2重量%)のタンパク質
変性抑制剤を加えて摺身を調製後、コンタクトフリーザ
ーにて一晩凍結し、−20℃で120日貯蔵した。
【0131】〔揚げ蒲鉾の製造〕前述の凍結貯蔵後12
0日目の冷凍摺身を使用して、表39の配合でカッター
により擂潰し、丸天を作ってフライヤーにより170℃
の温度で揚げて揚げ蒲鉾を作った。
【0132】
【表39】
【0133】〔揚げ蒲鉾の評価方法〕専門パネルにより
5点法で弾力、硬さの評価の官能検査を行った。また、
10名の一般パネルにより一対比較法による評価を行っ
た。その結果を表40に示す。
【0134】
【表40】
【0135】表40に示すように、試験区−2では、弾
力、硬さともに良好な官能評価を得た。一対比較法の結
果によれば、試験区−2は、試験区−1に比べて嗜好的
に好まれるという結果であった。
【0136】〔ケーシング蒲鉾の製造〕前述の凍結貯蔵
後120日目の冷凍摺身を使用して、表39の配合でカ
ッターにより擂潰し、座りのないものでは直ちに、座り
のあるものでは37℃で60分間放置した後、ケーシン
グに充填して90℃で30分間ボイルを行い、ケーシン
グ蒲鉾を作った。
【0137】〔ケーシング蒲鉾の評価方法〕専門パネル
により5点法で弾力、硬さの評価の官能検査を行った。
また、10名の一般パネルにより一対比較法による評価
を行った。また、フードレオメーターによるゲル強度の
測定(プランジャー:5mm)、ハンター白度の測定を
行い、各摺身の蒲鉾適正能を調べた。その結果を表42
に示す。
【0138】
【表41】
【0139】表41に示すように、試験区−2は、試験
区−1に比べて弾力、硬さともに良好な官能評価を得
た。この結果は、TG製剤(トランスグルタミナーゼ)
を使用した場合に顕著であった。このことは、試験区−
2では、アクトミオシン区のタンパク質の冷凍変性率が
小さく、試験区−1に比べて座りやすいことを示してい
る。
【0140】〔板蒲鉾の製造〕前述の凍結貯蔵後120
日目の冷凍摺身を使用して、表42の配合でカッターに
より擂潰し、板付けを行い90℃、30分蒸煮して板蒲
鉾を作った。
【0141】
【表42】
【0142】〔板蒲鉾の評価方法〕専門パネルにより5
点法で弾力、硬さの評価の官能検査を行った。また、1
0名の一般パネルにより一対比較法による評価を行っ
た。その結果を表43に示す。
【0143】
【表43】
【0144】表43に示すように、板蒲鉾でも、試験区
で前述の揚げ蒲鉾やケーシング蒲鉾と同様の良好な結果
が得られた。
【0145】〔魚肉ソーセージの製造〕前述の凍結貯蔵
後120日目の冷凍摺身を使用して、表44の配合でカ
ッターにより擂潰し、ケーシングに充填して95℃で3
0分間ボイルを行い、魚肉ソーセージを作った。
【0146】
【表44】
【0147】〔魚肉ソーセージの評価方法〕専門パネル
により5点法で弾力、硬さの評価の官能検査を行った。
また、10名の一般パネルにより一対比較法による評価
を行った。なお、保存試験に関しては、37℃に保存し
て肉眼により保存性を判定した。その結果を表45に示
す。
【0148】
【表45】
【0149】表45に示すように、魚肉ソーセージで
も、試験区−2は試験区−1に比べて弾力、硬さともに
優れており、保存結果も良好であった。
【0150】
【実施例12】水晒しをしたスケソウダラ生肉に、表4
6に示す処方(各%は重量%)で試験区−1乃至4の各
摺身を調製し、コンタクトフリーザーにて一晩凍結し、
−20℃で貯蔵した。
【0151】
【表46】
【0152】各摺身について組織観察をするため、以下
の(1)乃至(7)の手順で標本を作成した。 (1)−20℃の各凍結材料を、解凍、固定、脱水を兼
ねて氷冷した純アルコールに投入した。 (2)解凍とほぼ同時に厚さ3mmの組織にし、純アル
コールで再固定、脱水をした。 (3)キシレン透徹、パラフィン包埋し、ミクロトーム
で厚さ4μmに薄切りした。 (4)スライドグラス上に伸展し乾燥した。 (5)キシレンで脱パラフィンし、下降系アルコールで
水に戻した。 (6)ヘマトキシリン、エオジン染色、アルコール脱
水、キシレン透徹、樹脂封入を行った。 (7)位相差顕微鏡にて観察し、写真撮影を行った。そ
の写真を模写した図を図1に示す。
【0153】図1に示すように、各サンプルとも構造は
良好に保持されていた。一見するとスケソウダラの摺身
は、スクロース、ソルビット、トレハロースに構造の違
いがあったが、雑魚ではトレハロースサンプルの氷晶が
細かい他、スクロースサンプルとに大きな違いは認めら
れなかった。スケソウダラの標本において、スクロース
サンプル(試験区−4)は縦横に四角形に近い氷晶が入
り、蛋白繊維は魚網状構造を示しているが、スクロース
濃度が5重量%(試験区−1)より8重量%(試験区−
4)の方で繊維が細かい。すなわち、氷晶が多い傾向に
あった。ソルビットサンプル(試験区−2)は、氷晶が
細かく、方向に一定の傾向を持たない泡沫状に見える。
さらに、蛋白繊維は他のサンプルより一番細い傾向にあ
った。トレハロースサンプル(試験区−3)は、蛋白繊
維が一番太く、その間に幾分方向性があるような細かい
氷晶が認められるが、これらに規則性はない。これらの
サンプルを比べると、面積あたりの蛋白繊維の量はトレ
ハロースサンプル(試験区−3)が一番多い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例12で製造したスケソウダラ冷
凍摺身の組織の写真の模写図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 光毅 宮城県仙台市泉区明通4−19−1 青葉化 成株式会社泉開発研究所内 (72)発明者 下村 武生 宮城県仙台市泉区明通4−19−1 青葉化 成株式会社泉開発研究所内 (72)発明者 山下 正美 宮城県仙台市青葉区本町2−9−5 コア 本町ビル8階株式会社林原商事仙台営業所 内 Fターム(参考) 4B034 LB07 LC05 LC06 LK01X LK12X LK13X LK14X LK29X LP01 LP16 LY04

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソルビット、トレハロースまたはそれらと
    他の糖質との組み合わせと、擂潰食肉のpHをアルカリ
    側に調整可能なpH調整剤とを含むことを特徴とするタ
    ンパク質変性抑制剤。
  2. 【請求項2】前記pH調整剤は炭酸ナトリウムおよび/
    または炭酸カリウムを含むことを特徴とするタンパク質
    変性抑制剤。
  3. 【請求項3】さらに乳化剤を含むことを特徴とする請求
    項1または2記載のタンパク質変性抑制剤。
  4. 【請求項4】さらに配糖体甘味料を含むことを特徴とす
    る請求項1,2または3記載のタンパク質変性抑制剤。
  5. 【請求項5】ソルビット、トレハロースまたはそれらと
    他の糖質との組み合わせと、擂潰食肉のpHをアルカリ
    側に調整可能なpH調整剤とを含むことを特徴とするド
    リップ抑制剤。
  6. 【請求項6】ソルビット、トレハロースまたはそれらと
    他の糖質との組み合わせと、擂潰食肉のpHをアルカリ
    側に調整可能なpH調整剤とを含むことを特徴とする冷
    凍によるスポンジ化抑制剤。
  7. 【請求項7】ソルビット、トレハロースまたはそれらと
    他の糖質との組み合わせと、擂潰食肉のpHをアルカリ
    側に調整可能なpH調整剤とを含むことを特徴とする魚
    肉摺身の座り生成能強化剤。
  8. 【請求項8】請求項1,2,3または4に記載のタンパ
    ク質変性抑制剤を含有し、pHが7を越え10未満の範
    囲のアルカリ側にあることを特徴とする冷凍変性が抑制
    された擂潰食肉。
  9. 【請求項9】請求項1,2,3または4に記載のタンパ
    ク質変性抑制剤を含有し、pHが7を越え10未満の範
    囲のアルカリ側にあることを特徴とする冷凍変性が抑制
    されたリン酸塩無添加食品。
  10. 【請求項10】請求項1,2,3または4に記載のタン
    パク質変性抑制剤を含有し、pHが6を越え10未満の
    範囲にあることを特徴とする冷凍変性が抑制された擂潰
    鳥獣肉。
  11. 【請求項11】擂潰食肉に対して、1乃至20重量%の
    トレハロースと、0.01乃至10重量%の炭酸ナトリ
    ウムおよび/または炭酸カリウムとを含み、pHが7.
    5を越え9.5未満であることを特徴とする冷凍変性が
    抑制された擂潰食肉。
  12. 【請求項12】擂潰食肉に対して、ソルビット、トレハ
    ロースまたはそれらと他の糖質との組み合わせと、pH
    調整剤とをそれぞれ含有せしめ、擂潰食肉のpHを7を
    越え10未満の範囲のアルカリ側に調整することを特徴
    とする冷凍変性が抑制された擂潰食肉の製造方法。
  13. 【請求項13】擂潰食肉に対して、1乃至20重量%の
    トレハロースと、0.01乃至10重量%の炭酸ナトリ
    ウムおよび/または炭酸カリウムとをそれぞれ含有せし
    め、擂潰食肉のpHを7.5を越え9.5未満の範囲に
    調整することを特徴とする冷凍変性が抑制された擂潰食
    肉の製造方法。
  14. 【請求項14】擂潰食肉が魚肉摺身であって、その魚肉
    摺身に澱粉質、調味料、保存剤、乳化剤及び配糖体甘味
    料から選ばれる1または複数の添加剤を含有せしめるこ
    とを特徴とする請求項13に記載の冷凍変性が抑制され
    た擂潰食肉の製造方法。
  15. 【請求項15】擂潰食肉に対して、ソルビット、トレハ
    ロースまたはそれらと他の糖質との組み合わせと、pH
    調整剤とをそれぞれ含有せしめ、擂潰食肉のpHを7を
    越え10未満の範囲のアルカリ側に調整した後、その擂
    潰食肉を冷凍貯蔵することを特徴とする擂潰食肉の冷凍
    貯蔵方法。
  16. 【請求項16】魚肉摺身に対して、1乃至20重量%の
    トレハロースと、0.01乃至10重量%の炭酸ナトリ
    ウムおよび/または炭酸カリウムとを含有せしめること
    によって、pHを7を越え10未満の範囲のアルカリ側
    に調整した魚肉摺身を原材料に用いたことを特徴とする
    練り製品の製造方法。
  17. 【請求項17】魚肉摺身に対して、1乃至20重量%の
    トレハロースと、0.01乃至10重量%の炭酸ナトリ
    ウムおよび/または炭酸カリウムとを含有せしめること
    によって、pHを7を越え10未満の範囲のアルカリ側
    に調整した魚肉摺身を原材料に用いたことを特徴とする
    蒲鉾の製造方法。
  18. 【請求項18】魚肉摺身に対して、1乃至20重量%の
    トレハロースと、0.01乃至10重量%の炭酸ナトリ
    ウムおよび/または炭酸カリウムとを含有せしめること
    によって、pHを7を越え10未満の範囲のアルカリ側
    に調整した魚肉摺身を原材料に用いたことを特徴とする
    魚肉ソーセージの製造方法。
  19. 【請求項19】擂潰鳥獣肉に対して、1乃至20重量%
    のトレハロースと、0.01乃至10重量%の炭酸ナト
    リウムおよび/または炭酸カリウムとを含有せしめるこ
    とによって、pHを6を越え10未満の範囲に調整した
    擂潰鳥獣肉を原材料に用いたことを特徴とする擂潰鳥獣
    肉加工食品の製造方法。
  20. 【請求項20】魚肉摺身に対して、ソルビット、トレハ
    ロースまたはそれらと他の糖質との組み合わせと、pH
    調整剤とをそれぞれ含有せしめ、魚肉摺身のpHを7を
    越え10未満の範囲のアルカリ側に調整することを特徴
    とする座り生成能強化方法。
  21. 【請求項21】魚肉摺身に対して、ソルビット、トレハ
    ロースまたはそれらと他の糖質との組み合わせと、pH
    調整剤とをそれぞれ含有せしめ、魚肉摺身のpHを7を
    越え10未満の範囲のアルカリ側に調整することを特徴
    とする歩留り向上方法。
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