JP4621834B2 - 魚肉を原料とした練り製品の製造方法 - Google Patents

魚肉を原料とした練り製品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、魚肉由来の筋肉タンパク質の熱変性や凍結変性を強く抑制する効果のある筋肉タンパク質変性抑制剤、魚肉由来の筋肉タンパク質溶解剤および魚肉すり身用加熱ゲル形成剤、ならびに魚肉を原料とした練り製品の製造方法に関する。
魚肉由来の練り製品は、一般に魚肉に食塩を加え、調味料等を加えて擂潰することにより魚肉中のタンパク質を溶解させ、これによって得られる肉糊を成形し、加熱して凝固させた加熱ゲル化食品である。その製造原理は、魚肉中のミオシン等の筋肉タンパク質を食塩等の塩で均一に溶解してペースト状とし、これを加熱することにより熱変性させてゲルのネットワークを形成するというものである。
また、魚肉由来の練り製品を製造するために、現在では、専ら冷凍すり身が用いられている。冷凍すり身は大量処理、魚価維持が図れることから世界各地で製造され、「SURIMI」は世界共通語ともなっている。
練り製品の品質要素としてゲル強度は最も重要な要素であるが、ゲルの機械的弱さは網目の不均一性に起因する。これは不均一性に基づく欠陥が一箇所でもあれば、そこに応力が集中し、ゲルが壊れるためである。すなわち、すり身や冷凍すり身を製造する段階で魚肉中の筋肉タンパク質を変性させず、練り製品を製造する段階でいかにより完全に、かつ均一に溶解できるかが、品質の良い練り製品を製造するうえで重要となる。
ただし、従来のすり身の製造においては、魚肉採集や夾雑物除去、擂潰等の過程において生じる摩擦熱等により魚肉中の筋肉タンパク質が熱変性すれば、これにより完全に、かつ均一に溶解させることができなくなり、弾性に富んだ加熱ゲルを製造することができず、その結果、練り製品の品質が劣るという問題がある。他方、従来の冷凍すり身の製造においては、すり身を凍結することにより、魚肉由来の筋肉タンパク質が変性してしまい、同様に練り製品の品質が劣るという問題も生じていた。
そこで、従来より、タンパク質の熱変性や凍結変性の抑制剤として糖類が用いられている。特に糖アルコールであるソルビトールは魚肉由来の筋肉タンパク質の変性抑制剤として用いられている。例えば、主としてスケトウダラから製造される冷凍すり身には、1年程度の冷凍貯蔵性を付与するため、4〜8重量%のソルビトールが添加されている。
一方、魚肉由来の練り製品を製造するに際し、従来、魚肉由来の筋肉タンパク質を完全に溶解するために食塩が用いられている。食塩を添加することによってタンパク質が完全に溶解され、ゾル状になり、このゾルが加熱によって網目状に絡み合って弾力のある練り製品ができる。なお、魚肉由来の練り製品を製造するため、通常は2〜3重量%の食塩が添加されている。
つまり、従来の魚肉由来の練り製品は、糖類と食塩を相当量添加することにより製造されているのである。このため、従来の魚肉由来の練り製品は甘く塩辛い食品であるという認識がされており、これを敬遠する動きや改善を求める声もある。
昨今、ソルビトールに代わる魚肉由来の筋肉タンパク質の熱変性の抑制剤として、グルコン酸ナトリウムが報告されている(非特許文献1)。ソルビトールが、グルコースを還元しアルデヒド基をヒドロキシ基に変換して得られる糖アルコールであるのに対し、グルコン酸は、グルコースの1位の炭素を酸化することによって生成するカルボン酸であり、互いの化学構造が極めて近似していること、および水溶液中では糖の一種であるグルコノラクトンと平衡状態にあることから、糖類の一種としてグルコン酸ナトリウムを用いる試みがなされている(非特許文献1)。
また、グルコン酸ナトリウムは塩であり、塩溶作用を有するため、食塩に代わる添加剤として同時に用いることができないかという試みも、魚肉やイカ肉由来の練り製品の製造においてなされている(非特許文献1又は2)。
他方、グルタミン酸ナトリウムが魚肉由来の筋肉タンパク質の凍結変性を抑制するとの報告もある(非特許文献3)。
Nippon Suisan Gakkaishi, 65(5), 886-891(1999) Nippon Suisan Gakkaishi, 69(4), 637-642(2003) J. Biochem (Tokyo). 1975 Apr; 77(4): 853-62 Nippon Suisan Gakkaishi, 70(6), 922-927(2004) 2. 新素材応用製品開発事業(平成16年度長崎県総合水産試験場事業報告, 2005.08.01) J. Food Science, vol71, Nr. 6, 2006 2006年度日本水産学会大会講演要旨集, 2006. 3. 30
しかしながら、上記非特許文献1においては、いずれも糖類であるグルコン酸ナトリウムとソルビトールとの、魚肉由来の筋肉タンパク質の熱変性に対する抑制効果について比較がなされているが、両者にさほど効果の差はなく、また、凍結変性を抑制する効果については何ら両者の比較がなされていない。
また、上記非特許文献2おいては、グルコン酸ナトリウムがスルメイカ外套筋タンパク質を溶解し、かつ加熱ゲルである練り製品の物性を向上させること、および魚肉に内在しないがスルメイカ肉には内在する金属依存型プロテアーゼの働きを抑制することについての記載はされているが、グルコン酸ナトリウムが魚肉由来の筋肉タンパク質の熱変性や凍結変性を抑制することについて何ら記載がされていない。
さらに、上記非特許文献3においては、グルタミン酸ナトリウムが魚肉由来の筋肉タンパク質に対し優れた凍結変性効果を有するとの記載があるものの、従来より、グルタミン酸ナトリウムはうま味調味料として一般に用いられているように、非常に強い味を呈することから、これを練り製品の製造に用いることは味覚的に好ましいものではなく、実際に変性抑制剤として用いるのは困難である。
一方、本発明者等は、これまで困難とされていたイカ肉を用いた練り製品を製造することについて、クエン酸ナトリウム等の有機酸塩を添加することにより成功し、発表を行っている(非特許文献4〜7)。
しかしながら非特許文献4〜7には、クエン酸ナトリウム等の有機酸塩がスルメイカ外套膜筋肉タンパク質を溶解し、かつ加熱ゲルである練り製品の物性を向上させること、およびスルメイカ肉に内在する金属依存型プロテアーゼの働きを抑えることにより自己消化を抑制することついて記載はされているものの、クエン酸ナトリウム塩等の有機酸塩が筋肉タンパク質の熱変性や凍結変性を抑制することについての記載はない(非特許文献4〜7)。
本発明は、従来、魚肉由来の筋肉タンパク質変性抑制剤として知られている糖類や、グルコン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウムの問題点を解決するためになされたものであって、魚肉由来の筋肉タンパク質の熱変性や凍結変性に優れた効果を有することから添加量が微量で足り、溶液ではほとんど無味であって、食品添加物として従来より認められ、かつサプリメント成分として多用される等健康機能性を有した、人体にも安全な筋肉タンパク質変性抑制剤を提供すること、さらに魚肉由来の筋肉タンパク質を溶解し、練り製品の物性を同時に向上させることができる魚肉由来の筋肉タンパク質溶解剤や魚肉すり身用加熱ゲル形成剤を提供すること、これらを添加した魚肉すり身やその製造方法、さらには練り製品の製造方法を提供することを目的としている。
本発明に係る筋肉タンパク質変性抑制剤の特徴は、クエン酸塩を有効成分として含んでなり、魚肉由来筋肉タンパク質の熱変性および/または凍結変性を抑制する点にある。なお、本発明における筋肉タンパク質変性抑制剤は、魚肉由来すり身用として用いられることが好ましい。
また、本発明に係る魚肉由来すり身用添加剤は、クエン酸塩を有効成分として含んでなり、魚肉由来の筋肉タンパク質の熱変性および/または凍結変性を抑制し、かつ前記魚肉由来の筋肉タンパク質を溶解する点にある。
魚肉由来すり身が加熱ゲルを形成するための条件は、魚肉由来すり身に含まれる魚肉由来の筋肉タンパク質が溶解する際に変性していないこと、または既に溶解しているが変性していないことである。本発明における筋肉タンパク質変性抑制剤は、クエン酸塩を有効成分として含んでなるが、前記有効成分であるクエン酸塩としては、非常に強い熱変性および/または凍結変性抑制効果を有するクエン酸ナトリウムであることがより好ましい。クエン酸ナトリウムは魚肉由来の筋肉タンパク質を溶解する効果も強く、中性ないし微アルカリ性を呈し、タンパク質を最も安定に保つことができるからであり、また、溶液はほとんど無味であるため、不要な味の付加を防止し、練り製品の本来の味を引き出すこともできるからである。
ところで、筋肉タンパク質が変性せず、安定した構造を保つためには、筋肉タンパク質に含まれる筋原繊維タンパク質が構造を維持する必要があり、前記構造の維持にはミオシンの性質が影響する。また、ミオシンが加熱ゲルを生成するといわれていることから、本発明における筋肉タンパク質としては、筋原繊維タンパク質が好ましく、筋原繊維タンパク質としてはミオシンがより好ましい。
次に、本発明に係る魚肉由来すり身の特徴は、前記筋肉タンパク質変性抑制剤を添加し、かつ糖類を添加しない点、または前記魚肉由来すり身用添加剤を添加し、かつ糖類及び食塩を添加しない点にある。すなわち、これを原料とすることにより、魚肉が生来有する自然な味を引き出した練り製品を製造することが可能となる。
また、本発明に係る魚肉由来すり身の製造方法の特徴は、原料となる魚から採取した魚肉に対してミンチ処理を行うミンチ工程と、前記魚肉にクエン酸塩を添加するクエン酸塩添加工程とを備え、かつ糖類を添加する工程を備えない点にあり、本発明に係る魚肉由来冷凍すり身の製造方法の特徴は、原料となる魚から採取した魚肉に対してミンチ処理を行うミンチ工程と、前記魚肉にクエン酸塩を添加するクエン酸塩添加工程と、前記ミンチ工程後および前記クエン酸塩添加工程後の魚肉を凍結する凍結工程とを備え、かつ糖類を添加する工程を備えない点にある。さらに、本発明に係る魚肉由来練り製品の製造方法の特徴は、原料となる魚から採取した魚肉に対してミンチ処理を行うミンチ工程と、前記魚肉にクエン酸塩を添加するクエン酸塩添加工程と、前記ミンチ工程後および前記クエン酸塩添加工程後の魚肉を凍結する凍結工程と、前記凍結工程後の魚肉を解凍する解凍工程と、前記解凍工程後の魚肉に対して加熱処理を行う加熱工程とを備え、かつ糖類を添加する工程と食塩を添加する工程とを備えない点にある。なお、本発明におけるクエン酸塩としては、クエン酸ナトリウムが好ましい。
本発明に係る筋肉タンパク質変性抑制剤によれば、魚肉由来の筋肉タンパク質の熱変性や凍結変性に優れた効果を有することから添加量が少量で足り、溶液ではほとんど無味であって、より人体に安全な添加物として使用することができる。さらに、本発明に係る魚肉すり身用添加剤によれば、前記の効果に加え、魚肉由来の筋肉タンパク質を溶解し、練り製品の物性を同時に向上させることができる。また、本発明に係る魚肉由来すり身によれば、魚肉由来の筋肉タンパク質が熱変性、凍結変性していない練り製品の原料、さらには魚肉由来の筋肉タンパク質が完全に溶解した練り製品の原料の提供が可能となる。さらに、本発明に係る魚肉由来すり身の製造方法、魚肉由来冷凍すり身の製造方法、または魚肉由来練り製品の製造方法によれば、魚肉が生来有する自然な味を引き出した、弾力性に富んだ練り製品を製造することが可能となる。
本発明における筋肉タンパク質変性抑制剤は、クエン酸塩を有効成分として含んでなるものであって、魚肉由来の筋肉タンパク質の熱変性および/または凍結変性を抑制することを特徴とするものである。すなわち、本発明においては、クエン酸塩が魚肉由来の筋肉タンパク質の熱変性または凍結変性を主体的に抑制するのであれば、筋肉タンパク質変性抑制剤を構成する他の成分については特に限られない。例えば、クエン酸塩そのものであってもよく、水等の溶媒にクエン酸塩を溶解した溶液等であってもよい。
なお、本実施形態においては、好適なクエン酸塩としてクエン酸ナトリウムを用いているが、クエン酸塩であればこれに限定されず、例えば、本発明で使用できるクエン酸塩として同じアルカリ金属塩であるクエン酸カリウム等や、アルカリ土類金属塩であるクエン酸カルシウム、重金属塩であるクエン酸銅(II)等が挙げられる。
ここで、一般にタンパク質の変性とは、生体高分子であるタンパク質が生理的条件での高次構造や低次構造を失い変化することをいい、熱変性とは高温による変性を、凍結変性とは低温による変性をいう。タンパク質が熱変性や凍結変性を生じた場合、高次構造のみならず一次構造の破壊を生じていることもある。また、タンパク質立体構造の熱力学的安定性は、天然状態と変性状態の自由エネルギーの差である変性自由エネルギーΔGdで決まるのであり、ある一定の温度になると変性が起きるということではない。しかしながら、凍結変性については、通常、0℃ 以下の温度で起きると考えられている。さらに、抑制とは、一般には急激に進もうとするものを抑え留めることをいうが、本発明においては、魚肉由来筋肉タンパク質の変性速度を抑えることをいう場合を含む。
本実施形態においては、魚肉由来の筋肉タンパク質の変性抑制作用を判定するため、ミオシンの生理活性であるCa-ATPase活性の消失からミオシンの変性速度を算出する方法{大泉徹他:魚類筋原繊維の加熱変性に対する糖及び糖アルコールの保護効果の定量考察. 日水誌, 47, 901-908(1981)}を用いて、筋肉タンパク質の変性抑制作用を判定している。以下、本実施形態における前記方法を加熱変性抑制作用を判定する方法と、凍結変性抑制作用を判定する方法とに分けて、具体的に説明する。
まず、加熱変性抑制作用を判定する方法について説明する。クエン酸ナトリウム等の添加物を含む魚肉由来の筋原繊維タンパク質またはミオシンを、加熱後氷冷し、変性反応を停止する。そして、魚肉由来筋肉タンパク質のCa-ATPase活性の加熱後の変化を一次反応式に従って解析し、変性速度恒数(KD)を求めることにより確認する方法である。Ca-ATPase活性は、0.5M KCl, 25mM Tris-maleate(pH7.0), 5mM CaCl 2 , 1mM ATP, および、加熱氷冷後の0.2〜0.3mg/mlの魚肉由来筋肉タンパク質からなる反応組成液を調製し、遊離する無機リン酸を定量することにより測定する。そして、得られたCa-ATPase活性と加熱時間から変性速度恒数を求める。その結果、変性速度恒数の値が小さい場合は魚肉由来筋肉タンパク質の変性抑制作用が強く、変性速度恒数の値が大きい場合は、変性抑制作用が弱いと判定することができる。
次に、凍結変性抑制作用を判定する方法について説明する。熱変性抑制作用の判定方法が経時的であるのに対し、本方法は、凍結時間を一定としてどのくらいのCa-ATPase活性が残存しているかを、クエン酸ナトリウムなどの添加物の濃度を変化させて判定するものである。このとき、変性速度恒数の絶対値による比較ではなく、相対値による比較を行っている。なお、Ca-ATPase活性の測定方法は前記と同様である。
また、本実施形態において調製したミオシンは硫安分画法により調製しているが、これに限られず、例えば、ゲル濾過クロマトグラフィーやイオン交換クロマトグラフィー等の公知の手法を用いて調製することができる。また、タンパク質の変性抑制作用を判定する方法として前記方法に限定されることはなく、例えば、X線回折法や核磁気共鳴分光法等による構造解析を行うことで筋肉タンパク質の変性抑制作用をみる等、あらゆる方法が挙げられる。
また、本実施形態における魚肉としてコイ肉を使用しているが、本発明において魚種は特に限定されず、本発明で使用することができる魚種として、淡水魚、塩水魚、汽水魚や、干潟や湿地等の陸上である程度生きることができる魚等、あらゆる魚種が挙げられる。
さらに、本実施形態においては、変性抑制作用を評価するにあたり、まずミオシンを用いて比較を行い、次に筋原繊維を用いて比較を行っている。これは、ミオシンそのものの安定性に対する作用を確認した上で、筋肉モデルである筋原繊維の安定性に対する作用を評価するためである。すなわち本発明において、筋肉タンパク質としては筋原繊維タンパク質またはミオシンに限られず、例えば、アクチンやアクトミオシン等であってもよい。
次に、本発明における魚肉由来すり身用添加剤は、魚肉由来の筋肉タンパク質を溶解する作用を有している。ここで、タンパク質の溶解とは、一般にはタンパク質が単分子に分散した状態をいい、タンパク質の変性とは異なる概念である。例えば、本実施形態では、繊維状である筋原繊維タンパク質またはミオシンが、添加されたクエン酸ナトリウムによって単分子に分散してゾルを形成することがタンパク質の溶解に該当する。つまり、本発明においては、魚肉由来の筋肉タンパク質にクエン酸塩を添加すると、クエン酸塩は魚肉由来の筋肉タンパク質の熱変性や凍結変性を抑制しつつ溶解することから、本発明におけるクエン酸塩は筋肉タンパク質の変性を抑制する作用と筋肉タンパク質を溶解する作用とを併せ持つといえる。
次に、本発明における魚肉由来すり身の製造方法、魚肉由来冷凍すり身の製造方法、および魚肉由来練り製品の製造方法は、いずれも原料となる魚から採取した魚肉に対してミンチ処理を行うミンチ工程と、前記魚肉にクエン酸塩を添加するクエン酸塩添加工程とを備えることを特徴としているが、筋肉タンパク質の熱変性の原因としてミンチ処理により生じる摩擦熱等が挙げられることから、前記クエン酸塩添加工程は前記ミンチ工程後に限られず、例えば、原料となる魚から採取した魚肉にクエン酸塩を添加した後ミンチ処理を行うといったように、前記クエン酸塩添加工程を前記ミンチ工程の前に備えてもよく、ミンチ処理を行いながらクエン酸塩を添加するといったように前記ミンチ工程に前記クエン酸塩添加工程を組み込む形で備えてもよい。
また、本発明における魚肉由来すり身の製造方法および魚肉由来冷凍すり身の製造方法は糖類を添加する工程を備えないことを、魚肉由来練り製品の製造方法は糖類を添加する工程と食塩を添加する工程とを備えないことを特徴としている。前記糖類を添加する工程や前記食塩を添加する工程を備えないとは、本発明における魚肉由来すり身の製造、魚肉由来冷凍すり身の製造、および魚肉由来練り製品の製造の一連の工程において、糖類や塩類の添加処理が行われないという趣旨である。
なお、魚肉由来すり身、魚肉由来冷凍すり身、または魚肉由来練り製品の各製造工程として、洗浄工程や除燐処理工程、フィレ加工等の魚体処理工程、水晒し工程、夾雑物除去工程、脱水工程、擂潰工程等も挙げられるが、本発明における魚肉由来すり身の製造方法、魚肉由来冷凍すり身の製造方法、および魚肉由来練り製品の製造方法は、これらの工程の全てを備えても、これらの工程のいずれかを備えてもよく、またはいずれの工程も備えなくてもよい。
また、本発明における魚肉由来冷凍すり身の製造方法と魚肉由来練り製品の製造方法とが備える、前記魚肉を凍結する凍結工程は、前記ミンチ工程と前記クエン酸塩添加工程とを経た後に備えられているが、前記凍結工程前であって前記ミンチ工程および前記クエン酸塩添加工程後に備えられた任意の工程を経た後であっても良い。本発明における魚肉由来練り製品の製造方法が備える、前記凍結工程後の魚肉を解凍する解凍工程、および前記解凍工程後の魚肉に対して加熱処理を行う加熱工程もまた、前記解凍工程前であって前記凍結工程後に備えられた任意の工程を経た後であってもよく、前記加熱工程前であって前記解凍工程後に備えられた任意の工程を経た後であってもよい。なお、本実施形態における魚肉由来すり身の製造方法、魚肉由来冷凍すり身の製造方法および魚肉由来練り製品の製造方法の各工程を、各々、図5〜7に示す。
以下、本発明に係る筋肉タンパク質熱変性抑制剤および筋肉タンパク質凍結変性抑制剤の実施例について説明する。なお、本発明の範囲は、これらの実施例によって示される特徴に限定されない。
[実施例1]筋肉タンパク質ミオシンに対するクエン酸ナトリウムの熱変性抑制作用
コイ(Cyprinus carpio)の背肉から加藤等の方法{加藤登他:魚類筋原繊維ATPaseの生化学的研究. 日水誌, 43, 857-867(1977)}に従い、筋原繊維を調製した後、ATP-Mg存在下、0.5M KClに筋原繊維を溶解して、硫安分画法により40〜55%硫安画分をミオシンとして用いた。得られたミオシンをクエン酸ナトリウム(和光純薬社製)存在下、恒温水槽にて35℃で加熱し、経時的にその一部を取り出して氷冷した後、0.5M KCl, 25mM Tris-maleate(pH7.0), 5mM CaCl 2 , 1mM ATPに加えて反応組成液を作製し、25℃において反応させた。5%過塩素酸を加えて反応を停止させて濾過した後、遊離した無機リン酸をリンモリブデン酸法にて比色定量し、変性速度恒数の対数値を求めた。
[比較例1]筋肉タンパク質ミオシンに対するソルビトール、酢酸ナトリウム、およびグルタミン酸ナトリウムの熱変性抑制作用
実施例1と同様の方法で、ソルビトール、酢酸ナトリウム、またはグルタミン酸ナトリウム(いずれも和光純薬社製)を加えた場合の変性速度恒数の対数値を求めた。
実施例1および比較例1の結果を図1に示す。いずれの化合物を加えた場合においてもミオシンの変性速度は低下した。これは、いずれの化合物もミオシンに対する安定化作用を有していることを示している。また、図1に示すように、クエン酸ナトリウム、ソルビトール、酢酸ナトリウム、またはグルタミン酸ナトリウムの各々1Mの添加による変性速度の低下の度合は、クエン酸ナトリウムは1.7、ソルビトールは0.7、酢酸ナトリウムは1.1、グルタミン酸ナトリウムは1.7であった。すなわち、クエン酸ナトリウムは、タンパク質における安定化作用が従来最も強いといわれていたグルタミン酸ナトリウムに匹敵する安定化作用を有していることがわかる。
[実施例2]筋原繊維タンパク質に対するクエン酸ナトリウムの熱変性抑制作用
実施例1と同様の方法で得られた筋原繊維をクエン酸ナトリウム(同上)存在下、筋原繊維はアクトミオシンにより安定化されているため恒温水槽にて42℃で加熱し、経時的にその一部を取り出して氷冷した後、0.5M KCl, 25mM Tris-maleate(pH7.0), 5mM CaCl 2 , 1mM ATPに加えて反応組成液を作製し、25℃において反応させた。5%過塩素酸を加えて反応を停止させて濾過した後、遊離した無機リン酸をリンモリブデン酸法にて比色定量し、変性速度恒数の対数値を求めた。
[比較例2]筋原繊維タンパク質に対するソルビトール、酢酸ナトリウム、およびグルタミン酸ナトリウムの熱変性抑制作用
実施例2と同様の方法で、ソルビトール、酢酸ナトリウム、またはグルタミン酸ナトリウム(同上)を加えた場合の変性速度恒数の対数値を求めた。
実施例2および比較例2の結果を図2に示す。いずれの化合物を加えた場合においても筋原繊維タンパク質の変性速度は低下し、いずれの化合物も安定化作用を有していることを示した。また、図2に示すように、クエン酸ナトリウム、ソルビトール、酢酸ナトリウム、またはグルタミン酸ナトリウムの各々1Mの添加による変性速度の低下の度合は、クエン酸ナトリウムは0.9、ソルビトールは0.6、酢酸ナトリウムは0.3、グルタミン酸ナトリウムは0.9であった。ミオシンを用いた場合と比較して全体的に効果は小さいが、クエン酸ナトリウムは、グルタミン酸ナトリウムに匹敵する安定化作用を有していること、およびソルビトールに比べて約2倍の強い安定化作用を有していることがわかる。
なお、上記非特許文献1によれば、グルコン酸ナトリウムはソルビトールの約1.5倍強く筋原繊維タンパク質の熱変性を抑制するとのことであるから、クエン酸ナトリウムは、グルコン酸ナトリウムの少なくとも1.3倍の強い安定化作用を有していることがわかる。
[実施例3]筋原繊維タンパク質に対するクエン酸ナトリウムの凍結変性抑制作用
実施例1と同様の方法で得られた筋原繊維をクエン酸ナトリウム(同上)存在下、-20℃で凍結保存した。約1ヶ月後に取り出し、0.5M KCl, 25mM Tris-maleate(pH7.0), 5mM CaCl 2 , 1mM ATPに加えて反応組成液を作製し、25℃において反応させた。5%過塩素酸を加えて反応を停止させて濾過した後、遊離した無機リン酸をリンモリブデン酸法にて比色定量し、Ca-ATPase活性を求め、どれだけの変性が生じているかをCa-ATPase活性の低下により解析した。
[比較例3]筋原繊維タンパク質に対するソルビトール、酢酸ナトリウム、およびグルタミン酸ナトリウムの凍結変性抑制作用
実施例3と同様の方法で、ソルビトール、酢酸ナトリウム、またはグルタミン酸ナトリウム(同上)を加えた場合のCa-ATPase活性を求めた。
実施例3および比較例3の結果を図3に示す。筋原繊維タンパク質にいずれの化合物も加えない場合はCa-ATPase活性がほとんど失われていることがわかり、その結果著しい変性が起きていることが明らかとなった。一方、筋原繊維タンパク質に各々の化合物を加えた場合は、加えられた量が増加するにつれて失われる活性が小さくなることがわかった。また、図3に示すように、最も凍結変性を抑制する作用が小さいのは酢酸ナトリウム、次いでソルビトールであり、クエン酸ナトリウムとグルタミン酸ナトリウムはいずれも最も強い凍結変性抑制作用を奏した。
[実施例4]筋原繊維タンパク質に対するクエン酸ナトリウムの溶解性
実施例1と同様の方法で得られた筋原繊維を0.1 M食塩、20 mM Tris-HCl緩衝液(pH7.5)に懸濁して筋原繊維懸濁液を調製し、0℃で6〜24時間保持した後、前記懸濁液の350nmにおける吸光値を測定し、濁度とした。また、前記懸濁液にクエン酸ナトリウムを加え、速やかに遠心分離(コクサン社製,20,000×g,25分間)して、上清に回収されるタンパク質の量を比色法により測定し、遠心分離前の前記懸濁液のタンパク質濃度に対する相対値を可溶化タンパク質量(相対値)とした。
[比較例4]筋原繊維タンパク質に対するソルビトール、食塩、酢酸ナトリウム、およびグルタミン酸ナトリウムの溶解性
実施例4と同様の方法で、ソルビトール、食塩、酢酸ナトリウム、またはグルタミン酸ナトリウム(いずれも和光純薬製)を加えた場合の可溶化タンパク質量を求めた。
実施例4および比較例4の結果を図4に示す。筋原繊維タンパク質にいずれの化合物も加えない場合、タンパク質は不溶のままである。また、図4に示すように、ソルビトールについてはかなりの高濃度である0.6Mまで加えたにもかかわらず全く溶解しなかったが、クエン酸ナトリウムについては0.1M加えた段階で、食塩については約0.2M加えた段階で、酢酸ナトリウムについては0.6M加えた段階で完全に溶解したことがわかり、グルタミン酸ナトリウムについては、0.6M加えた段階で40%未満のタンパク質が溶解するだけで、完全に溶解しなかったことがわかる。すなわち、クエン酸ナトリウムは食塩と比較しても非常に強い溶解作用があることがわかった。
なお、ミオシンや筋原繊維タンパク質のCa-ATPase活性に基づき、実際に魚肉由来すり身や魚肉由来冷凍すり身として魚肉由来練り製品の原料となり得るか否かについて、公知の評価方法{川島孝省,新井健一他:スケトウダラ冷凍すり身中のアクトミオシン含量とかまぼこの弾性との関係について. 日水誌, 39, 1201-1209(1973)、S. Koseki, K. Konno, et al.:Quality evaluation of frozen surimi by using pH stat for ATPase assay. Fish. Sci. 71, 388-396 (2005)}を用いて評価することができる。クエン酸ナトリウムを用いて熱変性や凍結変性が抑制され、または溶解された本実施形態におけるミオシンや筋原繊維タンパク質は、実際に魚肉由来すり身や魚肉由来冷凍すり身として魚肉由来練り製品の原料となり得ることがわかっている。
以上のような本実施形態によれば、
1.健康機能性を有した、人体にも安全な筋肉タンパク質変性抑制剤や魚肉由来すり身用添加剤を提供することができる。
2.甘味がなく、塩辛くなく、かつ魚肉が生来有する自然な味を引き出した魚肉由来練り製品を提供することができる。
3.少量の添加量で魚肉由来すり身の筋肉タンパク質の熱変性や凍結変性を抑制し、かつ溶解することができ、弾力性の富んだ練り製品を比較的安価に提供することができる。
本実施形態のクエン酸ナトリウム、ソルビトール、酢酸ナトリウム、またはグルタミン酸ナトリウムによるミオシンの熱変性に対する抑制効果を比較したグラフである。○は実施例1におけるクエン酸ナトリウム、●は比較例1における酢酸ナトリウム、□は比較例1におけるグルタミン酸ナトリウム、■は比較例1におけるソルビトールについてであり、縦軸は変性速度恒数KDの対数値、横軸はこれら化合物を加えた量(M)を示す。 本実施形態のクエン酸ナトリウム、ソルビトール、酢酸ナトリウム、またはグルタミン酸ナトリウムによる筋原繊維タンパク質の熱変性に対する抑制効果を比較したグラフである。○は実施例2におけるクエン酸ナトリウム、●は比較例2における酢酸ナトリウム、□は比較例2におけるグルタミン酸ナトリウム、■は比較例2におけるソルビトールについてであり、縦軸は変性速度恒数KDの対数値、横軸はこれら化合物を加えた量(M)を示す。 本実施形態のクエン酸ナトリウム、ソルビトール、酢酸ナトリウム、またはグルタミン酸ナトリウムによる筋原繊維タンパク質の凍結変性に対する抑制効果を比較したグラフである。○は実施例3におけるクエン酸ナトリウム、●は比較例3における酢酸ナトリウム、□は比較例3におけるグルタミン酸ナトリウム、■は比較例3におけるソルビトールについてであり、縦軸はCa-ATPase活性の値、横軸はこれら化合物を加えた量(mM)を示す。 本実施形態のクエン酸ナトリウム、食塩、ソルビトール、酢酸ナトリウム、またはグルタミン酸ナトリウムによる筋原繊維タンパク質の溶解性を比較したグラフである。○は実施例4におけるクエン酸ナトリウム、●は比較例4における酢酸ナトリウム、▲は比較例4における食塩、□は比較例4におけるグルタミン酸ナトリウム、■は比較例4におけるソルビトールについてであり、縦軸は回収されたタンパク質であるミオシンの可溶化タンパク質質量(相対値)、横軸はこれら化合物を加えた量(M)を示す。 本実施形態の魚肉由来すり身の製造方法を構成する各工程を説明するブロック図である。 本実施形態の魚肉由来冷凍すり身の製造方法を構成する各工程を説明するブロック図である。 本実施形態の魚肉由来練り製品の製造方法を構成する各工程を説明するブロック図である。

Claims (3)

  1. 魚肉を原料とした、添加物として糖、ソルビトールおよびグルコン酸ナトリウム、ならびに食塩のいずれも添加しない練り製品の製造方法であって、下記(a)魚肉冷凍すり身製造工程と(b)魚肉冷凍すり身解凍加熱処理工程とを備えることを特徴とする前記製造方法;
    (a)下記(i)、(ii)及び(iii)のいずれかの工程を備える魚肉冷凍すり身製造工程;
    (i)原料となる魚から採取した魚肉に対してミンチ処理を行うミンチ工程と、
    前記ミンチ工程後の魚肉に対してクエン酸塩を添加するクエン酸塩添加工程と、
    前記クエン酸塩添加工程後の魚肉を凍結する凍結工程と
    を備える魚肉冷凍すり身製造工程、
    (ii)原料となる魚から採取した魚肉に対してミンチ処理を行いながらクエン酸塩を添加するミンチ−クエン酸塩添加工程と、
    前記ミンチ−クエン酸塩添加工程後の魚肉を凍結する凍結工程と
    を備える魚肉冷凍すり身製造工程、
    (iii)原料となる魚から採取した魚肉に対してクエン酸塩を添加するクエン酸塩添加工程と、
    前記クエン酸塩添加工程後の魚肉に対してミンチ処理を行うミンチ工程と、
    前記ミンチ工程後の魚肉を凍結する凍結工程と
    を備える魚肉冷凍すり身製造工程、
    (b)(a)魚肉冷凍すり身製造工程により製造した魚肉冷凍すり身を解凍する解凍工程と、
    前記解凍工程後の魚肉を加熱する加熱工程と
    を備える魚肉冷凍すり身解凍加熱処理工程。
  2. 添加物として糖、ソルビトールおよびグルコン酸ナトリウム、ならびに食塩のいずれも添加しない練り製品が、添加物としてクエン酸塩のみを添加した練り製品である、請求項1に記載の製造方法。
  3. クエン酸塩がクエン酸ナトリウムである、請求項1または請求項2に記載の製造方法。
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