JP2000044546A - ジフルオロメタンスルホニルアニリド誘導体、その製造方法及びそれを有効成分とする除草剤 - Google Patents

ジフルオロメタンスルホニルアニリド誘導体、その製造方法及びそれを有効成分とする除草剤

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JP2000044546A
JP2000044546A JP10214635A JP21463598A JP2000044546A JP 2000044546 A JP2000044546 A JP 2000044546A JP 10214635 A JP10214635 A JP 10214635A JP 21463598 A JP21463598 A JP 21463598A JP 2000044546 A JP2000044546 A JP 2000044546A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水田に発生する難防除雑草を含む広範囲の雑
草の除去に有効で、しかも哺乳動物に対して安全な除草
剤として有用な新規化合物を提供する。 【解決手段】 除草活性を有する一般式 【化1】 (R1は水素原子、アルキル基又はアルコキシアルキル
基)で表わされるジフルオロメタンスルホニルアニリド
誘導体又はその塩とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なジフルオロメ
タンスルホニルアニリド誘導体又はその塩、その製造方
法及びそれを有効成分とした除草剤とその製造方法に用
いられる新規な原料化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、2‐位置にピリミジニル含有
基をもつN‐フルオロメタンスルホニルアニリド誘導
体、例えば2‐ピリミジニルメチル置換又は2‐ピリミ
ジニルオキシ若しくはチオキシ置換アニリンのN‐トリ
フルオロメタンスルホニル誘導体が除草作用を有するこ
とは知られている(特表平7−501053号公報、W
O93/09099号公報)。また、2‐位置にピリミ
ジニルヒドロキシメチル基をもつアニリンのN‐トリフ
ルオロメタンスルホニル誘導体が植物生長調節作用を有
することも知られている(WO96/41799号公
報)。しかしながら、2‐位置にピリミジニル含有基を
もつアニリンのN‐ジフルオロメタンスルホニル誘導体
の中で、除草作用を有する化合物はまだ知られていな
い。
【0003】ところで、近年、水稲栽培においては、水
田に発生してくる有害植物で、従来の除草剤では効果的
防除の難しい草種、いわゆる難防除雑草の防除が問題に
なってきている。これらの雑草は発生が不均一であり、
したがって長期間にわたって防除しなければならない。
また、イネと同じ科に属するイネ以外のイネ科雑草、例
えばタイヌビエなども、同様に長期間にわたっての発生
が認められ、しかも生育が旺盛であることより、その防
除も重要な問題である。現在、これらの雑草に対し高い
活性を有し、同時に防除可能な除草剤の開発には至って
いない。このため、難防除雑草も含め、イネ科雑草にも
高い除草活性を有し、水田に発生してくる広範な雑草を
長期にわたって防除でき、しかも哺乳動物に対し安全性
の高い薬剤の開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、水田に発生する難防除雑草を含む広範囲
の雑草の除去に有効で、しかも哺乳動物に対して安全な
除草剤として有用な新規化合物を提供することを目的と
してなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、除草活性
を有する新規化合物を開発するために鋭意研究を重ねた
結果、2‐位置にピリミジニルヒドロキシメチル基をも
つアニリンのN‐ジフルオロメタンスルホニル誘導体が
低薬量で広範囲の除草活性を有し、特にイネ科の雑草に
対し優れた効果を示す上に、哺乳動物に対する高い安全
性を有することを見出し、この知見に基づいて本発明を
なすに至った。
【0006】すなわち、本発明は、除草活性を有する一
般式
【化9】 (式中のR1は水素原子、アルキル基又はアルコキシア
ルキル基である)で表わされるジフルオロメタンスルホ
ニルアニリド誘導体又はその塩を提供するものである。
【0007】これらの化合物は、いずれも文献未載の新
規化合物であり、例えば反応式
【化10】 (式中のXはハロゲン原子であり、R1は前記と同じ意
味をもつ)に従い、2‐置換アニリン誘導体(II)に
ジフルオロメタンスルホニルハライド又はジフルオロメ
タンスルホン酸無水物を反応させるか、あるいは反応式
【化11】 (式中のR1は前記と同じ意味をもつ)に従い、2‐
(4,6‐ジメトキシピリミジン‐2‐イルカルボニ
ル)‐N‐ジフルオロメタンスルホニルアニリド誘導体
(III)を還元処理することによって得られる。これ
らの製造方法において用いられる一般式(II)及び一
般式(III)で表わされる化合物も文献未載の新規化
合物である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の一般式(I)で表わされ
る化合物中のR1は、水素原子、アルキル基又はアルコ
キシアルキル基があるが、このアルキル基としては、炭
素数が1〜6個の直鎖状又は枝分れ状アルキル基、例え
ばメチル基、エチル基、n‐プロピル基、イソプロピル
基、n‐ブチル基、イソブチル基、sec‐ブチル基、
tert‐ブチル基、n‐ペンチル基、1‐メチルブチ
ル基、n‐ヘキシル基などを、またアルコキシアルキル
基としては、全炭素数が2〜6個の直鎖状又は枝分れ状
アルコキシアルキル基、例えばメトキシメチル基、メト
キシエチル基、エトキシエチル基、3‐エトキシプロピ
ル基、1‐メチル‐3‐メトキシブチル基などが好まし
い。
【0009】次に、一般式(I)で表わされる化合物の
塩としては、この化合物のスルホニルアミド基部分と塩
基との塩であり、このような塩としては、ナトリウム
塩、カリウム塩を挙げることができる。
【0010】このような一般式(I)で表わされる化合
物は、例えば前記の化10で示される反応式に従い、一
般式(II)で表わされる2‐置換アニリン誘導体にジ
フルオロメタンスルホニルハライド又はジフルオロメタ
ンスルホン酸無水物を反応させるか、あるいは前記の化
11に示される反応式に従い、一般式(III)で示さ
れる2‐(4,6‐ジメトキシピリミジン‐2‐イルカ
ルボニル)‐N‐ジフルオロメタンスルホニルアニリド
誘導体を還元処理することによって製造することができ
る。
【0011】前者の方法は通常、不活性溶媒、例えばペ
ンタン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族又は脂
環族炭化水素類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化
水素類、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン
化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、1,4‐ジオキサンなどのエーテル類、酢酸メチ
ル、酢酸エチルなどのエステル類、アセトニトリル、プ
ロピオニトリルなどのニトリル類、N,N‐ジメチルホ
ルムアミド、N,N‐ジメチルスルホキシド、スルホラ
ンなどの非プロトン性極性溶媒及びこれらの混合溶媒
中、塩基の存在下で行われる。この際用いられる塩基
は、アニリンと酸ハライドとの反応に慣用されているも
の、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの
アルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウムなどのアルカ
リ土類金属水酸化物、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、N,N‐ジメチルアニリン、ピリジンなどの有機
塩基であり、中でもピリジンが好ましい。反応温度とし
ては−70〜250℃、好ましくは−20〜40℃の範
囲で選ばれる。反応時間は原料化合物の種類や反応温度
などに左右されるが、5分〜7日間程度である。
【0012】また、後者の方法は通常、不活性溶媒、例
えばメタノール、エタノールなどのアルコール類や、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4‐ジオキ
サンなどのエーテル類や、酢酸メチル、酢酸エチルなど
のエステル類や、アセトニトリル、プロピオニトリルな
どのニトリル類や、N,N‐ジメチルホルムアミド、
N,N‐ジメチルスルホキシド、スルホランなどの非プ
ロトン性極性溶媒及びこれらの混合溶媒中で行われる。
また、還元処理は、還元剤として、例えば水素化ホウ素
ナトリウムなどのアルカリ金属水素錯化合物類の存在
下、反応温度は−70℃から溶媒の沸点、好ましくは−
20〜40℃の範囲の温度で行われる。反応時間は原料
化合物の種類や反応温度などに左右されるが、5分〜7
日間程度である。
【0013】これらの製造方法において原料として用い
られる一般式(II)及び一般式(III)の化合物
も、文献未載の新規化合物である。
【0014】これらの化合物は、例えば「ジャーナル・
オブ・ジ・アグリカルチュラル・フード・ケミストリー
(J.Agr.Food Chem.)」,第22巻,
第6号,第1111ページ(1974年)、「ジャーナ
ル・オブ・ケミカル・リサーチズ(J.Chem.Re
searches)」,1977年,第186ページ又
は「ヘテロサイクルズ(Heterocycle
s)」,第38巻,第1号,第125ページに記載され
ているスルホニルアニリド類の製造方法に準じた方法に
より、以下に示す反応順序に従って、それぞれ対応する
2‐(4,6‐ジメトキシピリミジン‐2‐イル)‐2
‐(2‐ニトロフェニル)アセトニトリル(IV)から
容易に製造することができる。
【0015】
【化12】 (式中のR1及びXは前記と同じ意味をもつ)
【0016】すなわち、一般式(II)の化合物は、例
えば2‐ニトロフェニルアセトニトリル誘導体に2‐ハ
ロゲノ又はアルキルスルホニル‐4,6‐ジメトキシピ
リミジンを塩基の存在下反応させるか、あるいは2‐ハ
ロゲノニトロベンゼン誘導体に2‐(4,6‐ジメトキ
シピリミジン‐2‐イル)アセトニトリルを塩基の存在
下反応させることにより得られる2‐(4,6‐ジメト
キシピリミジン‐2‐イル)‐2‐(2‐ニトロフェニ
ル)アセトニトリル(IV)を、酸化的脱シアノ化し
て、一般式(V)の化合物を生成させ、次いでこの化合
物のニトロ基をアミノ基に還元して一般式(VI)の化
合物を形成させ、さらにこの化合物のカルボニル基をヒ
ドロキシメチル基に還元することによって製造すること
ができる。
【0017】この一般式(IV)の化合物を一般式
(V)の化合物に変える酸化的脱シアノ化は、先ず酸化
剤により酸化したのち、塩基で処理することにより行わ
れる。この反応は通常、不活性溶媒、例えばペンタン、
ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族又は脂環族炭化
水素類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、
ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水
素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4
‐ジオキサンなどのエーテル類、アセトン、メチルエチ
ルケトンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチルなど
のエステル類、アセトニトリル、プロピオニトリルなど
のニトリル類、N,N‐ジメチルホルムアミド、N,N
‐ジメチルスルホキシド、スルホランなどの非プロトン
性極性溶媒、水及びこれらを組み合わせた混合溶媒中で
行われる。第一段階で用いる酸化剤としては、例えばm
‐クロロ過安息香酸などの有機過酸類がある。また、第
二段階で用いる塩基としては、この種の脱シアノ化反応
に慣用される塩基の中から任意に選ぶことができる。こ
のような塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシ
ウムなどのアルカリ土類金属水酸化物、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、N,N‐ジメチルアニリン、ピ
リジンなどの有機塩基がある。この際の反応温度は−7
0〜250℃、好ましくは−20〜40℃の範囲から選
ばれる。反応時間は、使用される酸化剤、塩基の種類及
び反応温度に左右されるが、通常5分〜7日間である。
【0018】一般式(V)の化合物のニトロ基をアミノ
基に還元して一般式(VI)のアニリン誘導体とする反
応は、不活性溶媒中、触媒の存在下、還元剤により行う
ことができる。この際用いる不活性溶媒としては、例え
ばメタノール、エタノールなどのアルコール類、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4‐ジオキサン
などのエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエス
テル類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニト
リル類、N,N‐ジメチルホルムアミド、N,N‐ジメ
チルスルホキシド、スルホランなどの非プロトン性極性
溶媒及びこれらの混合溶媒などがある。また、還元剤と
しては、例えば、鉄、亜鉛、スズのような金属類が、触
媒としては、例えば、酢酸のような有機酸が用いられ
る。この反応は、通常20℃ないし溶媒の沸点の範囲内
の温度で行われる。反応時間は、使用する還元剤、触媒
及び反応温度に左右されるが、通常5分から7日間であ
る。
【0019】次に、このようにして得られた一般式(V
I)の化合物のカルボニル基をヒドロキシメチル基へ変
換する還元反応は、前記した一般式(III)の化合物
を還元処理して、本発明化合物(I)を製造する場合と
同様にして行うことができる。
【0020】他方、一般式(III)の化合物は、例え
ば2‐(4,6‐ジメトキシピリミジン‐2‐イル)‐
2‐(2‐ニトロフェニル)アセトニトリル(IV)を
還元して、そのニトロ基をアミノ基に変換して一般式
(VII)の化合物とし、次いでこれに塩基の存在下、
ジフルオロメタンスルホニルハライド又はジフルオロメ
タンスルホン酸無水物を反応させて、一般式(VII
I)のインドール化合物を製造し、このインドール化合
物を酸化開環することにより得ることができる。
【0021】上記の一般式(IV)の化合物のニトロ基
をアミノ基に還元する反応は、不活性溶媒中、触媒の存
在下での水素添加により行われる。この際の不活性溶媒
としては、一般式(V)の化合物を製造する場合と同じ
ものを用いることができる。触媒としては、白金パラジ
ウム、パラジウム炭素のような接触還元に慣用される触
媒の中から任意に選んで用いることができる。一般式
(VII)の化合物とジフルオロメタンスルホニルハラ
イド又はジフルオロメタンスルホン酸無水物との反応
は、前記した一般式(II)の化合物にジフルオロメタ
ンスルホニルハライド又はジフルオロメタンスルホン酸
無水物を反応させて、本発明化合物(I)を製造する場
合と同様にして行うことができる。
【0022】次に、一般式(VIII)のインドール誘
導体を酸化開環する反応は、先ずこの化合物を酸化剤で
処理したのち、塩基で処理することにより行われる。こ
の反応は通常、不活性溶媒、例えばペンタン、ヘキサ
ン、シクロヘキサンなどの脂肪族又は脂環族炭化水素
類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジク
ロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素
類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4‐
ジオキサンなどのエーテル類、アセトン、メチルエチル
ケトンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチルなどの
エステル類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどの
ニトリル類、N,N‐ジメチルホルムアミド、N,N‐
ジメチルスルホキシド、スルホランなどの非プロトン性
極性溶媒、水及びこれらを組み合わせた混合溶媒中で行
われる。酸化剤としては、例えばm‐クロロ過安息香酸
などの有機過酸類が用いられる。塩基としては、この種
の反応に慣用されるもの、例えば水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、水酸化カル
シウムなどのアルカリ土類金属水酸化物、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン、N,N‐ジメチルアニリン、
ピリジンなどの有機塩基が用いられる。反応温度は−7
0〜250℃、好ましくは−20〜40℃の範囲から選
ばれる。反応時間は使用される塩基、反応温度に左右さ
れるが、通常5分から7日間である。
【0023】次に、前記一般式(I)で表わされる化合
物を有効成分とする除草剤は、粉剤、水和剤、乳剤、微
粒剤、顆粒など、一般の除草剤に慣用されている剤型に
製剤することができる。この際に用いられる賦形剤、添
加剤としては、通常の除草剤の製剤に慣用されているも
のの中から、使用目的に応じ任意に選ぶことができる。
すなわち、製剤化に際して用いられる担体としては、例
えばタルク、ベントナイト、クレー、カオリン、けいそ
う土、ホワイトカーボン、バーミキュライト、炭酸カル
シウム、消石灰、けい砂、硫安、尿素などの固体担体
や、イソプロピルアルコール、キシレン、シクロヘキサ
ン、メチルナフタレンなどの液体担体などが挙げられ
る。また、界面活性剤又は分散剤としては、例えばアル
キルベンゼンスルホン酸金属塩、ジナフチルメタンジス
ルホン酸金属塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルア
リールスルホン酸塩ホルマリン縮合物、リグニンスルホ
ン酸塩、ポリオキシエチレングリコールエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノアルキレートなどが挙げられ
る。補助剤としては、例えばカルボキシメチルセルロー
ス、ポリエチレングリコール、アラビアゴムなどが挙げ
られる。
【0024】この除草剤の使用に際しては適当な濃度に
希釈して散布するか又は直接施用する。本発明の除草剤
は茎葉散布、土壌施用又は水面施用などの形で使用され
る。本発明の除草剤における有効成分の配合割合につい
ては使用目的に応じて適宜選ばれるが、粉剤又は粒剤と
する場合は0.01〜10重量%、好ましくは0.05
〜5重量%の範囲で選ぶのがよい。また、乳剤及び水和
剤とする場合は1〜50重量%、好ましくは5〜30重
量%の範囲で選ぶのがよい。
【0025】本発明の除草剤の施用量は使用される化合
物の種類、対象雑草、発生傾向、環境条件、使用する剤
型等によって変わるが、粉剤又は粒剤のようにそのまま
使用する場合は、有効成分として10アール当り0.1
g〜5kg,好ましくは1g〜1kgの範囲で選ぶのが
よい。また、乳剤又は水和剤のように液状で使用する場
合は、0.1〜50,000ppm、好ましくは10〜
10,000ppmの範囲で選ぶのがよい。また、本発
明の除草剤は、必要に応じて殺虫剤、殺菌剤、他の除草
剤、植物生長調節剤、肥料などと併用してもよい。
【0026】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0027】参考例1;2‐(4,6‐ジメトキシピリ
ミジン‐2‐イルカルボニル)‐N‐ジフルオロメタン
スルホニルアニリドの製造 (1) 2‐(2‐ニトロフェニル)アセトニトリル5
0g(0.31モル)をジメチルホルムアミド500m
lに溶かし、60%水素化ナトリウム24.7g(0.
62モル)を加えて、室温で2時間撹拌した。次いで
4,6‐ジメトキシ‐2‐メタンスルホニルピリミジン
68g(0.31モル)を加え、80℃で1時間撹拌
し、反応させた。反応液を水中に注加し、希塩酸で中和
した後、酢酸エチルで抽出した。水洗、乾燥の後、溶媒
を減圧留去し、残査をエタノールより再結晶化すること
により、2‐(4,6‐ジメトキシピリミジン‐2‐イ
ル)‐2‐(2‐ニトロフェニル)アセトニトリル7
3.3g(収率79%)を白色粉末(融点88〜89
℃)として得た。
【0028】(2) (1)で得た2‐(4,6‐ジメ
トキシピリミジン‐2‐イル)‐2‐(2‐ニトロフェ
ニル)アセトニトリル3.0g(10ミリモル)と、1
0%パラジウム炭素0.3gをメタノール100mlに
懸濁させ室温にて1夜撹拌しつつ水素添加を行った。固
体をろ去したのち、メタノールを減圧留去し、残査をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒、酢酸エ
チル:ヘキサン=1:1)にて精製することにより、2
‐(2‐アミノフェニル)‐2‐(4,6‐ジメトキシ
ピリミジン‐2‐イル)アセトニトリル1.8g(収率
67%)を淡黄色あめ状物質として得た。
【0029】(3) (2)で得た2‐(2‐アミノフ
ェニル)‐2‐(4,6‐ジメトキシピリミジン‐2‐
イル)アセトニトリル4.0g(14.8ミリモル)
と、ピリジン2.5g(31.6ミリモル)とジフルオ
ロメタンスルホニルクロリド2.8g(18.6ミリモ
ル)をクロロホルム100mlに溶かし、室温において
1夜撹拌した。反応液を希塩酸及び飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
溶媒、酢酸エチル:ヘキサン=1:3)にかけて分離精
製することにより、2‐アミノ‐1‐ジフルオロメタン
スルホニル‐3‐(4,6‐ジメトキシピリミジン‐2
‐イル)インドール2.0g(収率35%)を淡黄色粉
末(融点156〜158℃)として得た。
【0030】(4) (3)で得た2‐アミノ‐1‐ジ
フルオロメタンスルホニル‐3‐(4,6‐ジメトキシ
ピリミジン‐2‐イル)インドール2.0g(5.2ミ
リモル)と、50%m‐クロロ過安息香酸2.0g
(5.8ミリモル)とをクロロホルム30mlに溶か
し、室温において12時間撹拌した。次いで、10%水
酸化ナトリウム水溶液15mlを加え室温において1時
間撹拌したのち、クロロホルム50mlを加え、有機層
を5%希塩酸、飽和食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を
減圧留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒、酢酸エチル:n‐ヘキサン=1:5)に
より精製することにより、2‐(4,6‐ジメトキシピ
リミジン‐2‐イルカルボニル)‐N‐ジフルオロメタ
ンスルホニルアニリド1.0g(収率52%)を白色粉
末(融点131〜133℃)として得た。
【0031】参考例2;2‐[(4,6‐ジメトキシピ
リミジン‐2‐イル)ヒドロキシメチル]‐6‐メトキ
シメチルアニリンの製造 (1) 60%水素化ナトリウム11.2g(0.28
モル)をジメチルホルムアミド100mlに懸濁させ氷
水浴で10℃以下に冷却し、撹拌しながらこの中に2‐
(4,6‐ジメトキシピリミジン‐2‐イル)アセトニ
トリル25g(0.14モル)をジメチルホルムアミド
100mlに溶解した溶液を滴下した。滴下終了後、室
温において水素の発生がなくなるまで撹拌した。再び氷
水浴で10℃以下に冷却し、撹拌しながら2‐クロロ‐
6‐メトキシメチルニトロベンゼン28g(0.14モ
ル)をジメチルホルムアミド100mlに溶解した溶液
を滴下後、室温において12時間撹拌を継続したのち、
反応液を氷水中に注加し、10%塩酸で酸性にしたの
ち、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水、水で
洗浄したのち、乾燥、減圧濃縮し、析出した粗結晶をエ
タノールとイソプロピルエーテルの混合溶媒で洗浄する
ことにより、2‐(4,6‐ジメトキシピリミジン‐2
‐イル)‐2‐(3‐メトキシメチル‐2‐ニトロフェ
ニル)アセトニトリル31g(収率64%)を赤褐色粉
末(融点112〜113℃)として得た。
【0032】(2) (1)で得た2‐(4,6‐ジメ
トキシピリミジン‐2‐イル)‐2‐(3‐メトキシメ
チル‐2‐ニトロフェニル)アセトニトリル3.5g
(10ミリモル)と、50%m‐クロロ過安息香酸6.
0g(17ミリモル)とをクロロホルム30mlに溶解
し、室温において12時間撹拌した。次いで10%水酸
化ナトリウム水溶液15mlを加え室温において1時間
撹拌したのち、クロロホルム50mlを加え、有機層を
5%希塩酸、飽和食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を減
圧留去し、結晶残査をエタノール−ジイソプロピルエー
テルにより洗浄することにより、(4,6‐ジメトキシ
ピリミジン‐2‐イル) 3‐メトキシメチル‐2‐ニ
トロフェニルケトン2.8g(収率84%)を白色粉末
(融点111〜113℃)として得た。
【0033】(3) (2)で得た(4,6‐ジメトキ
シピリミジン‐2‐イル) 3‐メトキシメチル‐2‐
ニトロフェニルケトン3.3g(10ミリモル)と、鉄
粉3g(54ミリモル)と、水20mlと、酢酸エチル
150mlと酢酸1mlの混合物を50℃において5時
間反応させた。反応液中の不溶物をろ過助剤を用いてろ
別し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を
減圧留去し結晶残査をジイソプロピルエーテルで洗浄す
ることにより、2‐(4,6‐ジメトキシピリミジン‐
2‐イルカルボニル)‐6‐メトキシメチルアニリン
2.4g(収率80%)を黄色結晶(融点100〜10
1℃)として得た。
【0034】(4) (3)で得た2‐(4,6‐ジメ
トキシピリミジン‐2‐イルカルボニル)‐6‐メトキ
シメチルアニリン3.1g(10ミリモル)をテトラヒ
ドロフランと水との混合溶媒(容量比1:1)50ml
に溶解し、室温で撹拌しながらこの中へ水素化ホウ素ナ
トリウム0.6g(16ミリモル)を加え、さらに2時
間室温で撹拌を続けた。次いで氷水50mlを加え、酢
酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、乾燥し
た。溶媒を減圧留去し、結晶残査をジイソプロピルエー
テルで洗浄することにより、2‐[(4,6‐ジメトキ
シピリミジン‐2‐イル)ヒドロキシメチル]‐6‐メ
トキシメチルアニリン2.8g(収率92%)を白色粉
末(融点40〜42℃)として得た。
【0035】参考例3;2‐[(4,6‐ジメトキシピ
リミジン‐2‐イル)ヒドロキシメチル]‐6‐エチル
アニリンの製造 (1) 参考例2の(1)における2‐クロロ‐6‐メ
トキシメチルニトロベンゼンの代りに、2‐フルオロ‐
6‐エチルニトロベンゼンを用い、参考例2の(1)と
同様に処理することにより、2‐(4,6‐ジメトキシ
ピリミジン‐2‐イル)‐2‐(3‐エチル‐2‐ニト
ロフェニル)アセトニトリルを茶褐色粉末(融点113
〜114℃)として得た。収率は66.6%であった。
【0036】(2) (1)で得た2‐(4,6‐ジメ
トキシピリミジン‐2‐イル)‐2‐(3‐エチル‐2
‐ニトロフェニル)アセトニトリルを参考例2の(2)
と同様に処理することにより、(4,6‐ジメトキシピ
リミジン‐2‐イル) 3‐エチル‐2‐ニトロフェニ
ルケトンを白色粉末(融点116〜117℃)として得
た。収率は100%であった。
【0037】(3) (2)で得た(4,6‐ジメトキ
シピリミジン‐2‐イル) 3‐エチル‐2‐ニトロフ
ェニルケトンを参考例2の(3)と同様に処理すること
により、2‐(4,6‐ジメトキシピリミジン‐2‐イ
ルカルボニル)‐6‐エチルアニリンを黄色粉末(融点
122〜123℃)として得た。収率は64%であっ
た。
【0038】(4) (3)で得た2‐(4,6‐ジメ
トキシピリミジン‐2‐イルカルボニル)‐6‐エチル
アニリンを参考例2の(4)と同様に処理することによ
り、2‐[(4,6‐ジメトキシピリミジン‐2‐イ
ル)ヒドロキシメチル]‐6‐エチルアニリンを白色粉
末(融点85〜86℃)として得た。収率は93.7%
であった。
【0039】実施例1 参考例1で得た2‐(4,6‐ジメトキシピリミジン‐
2‐イルカルボニル)‐N‐ジフルオロメタンスルホニ
ルアニリド1.0g(2.7ミリモル)をテトラヒドロ
フランと水との等容混合溶媒50mlに溶解し、室温で
撹拌しながら水素化ホウ素ナトリウム0.2g(5.4
ミリモル)を加え、さらに2時間室温で撹拌を続けた。
次いで氷水50mlを加え、酢酸エチルで抽出し、有機
層を飽和食塩水で洗浄、乾燥した。溶媒を減圧留去し、
結晶残査をジイソプロピルエーテルで洗浄することによ
り、2‐[(4,6‐ジメトキシピリミジン‐2‐イ
ル)ヒドロキシメチル]‐N‐ジフルオロメタンスルホ
ニルアニリド0.8g(収率80%)を白色粉末(融点
103〜105℃)として得た。
【0040】実施例2 参考例2で得た2‐[(4,6‐ジメトキシピリミジン
‐2‐イル)ヒドロキシメチル]‐6‐メトキシメチル
アニリン4.0g(13.1ミリモル)と、ピリジン
2.0g(25.3ミリモル)とをジクロロメタン30
mlに溶解し、−10℃において撹拌しながらこの中へ
ジフルオロメタンスルホニルクロリド3.6g(23.
9ミリモル)を滴下した。次いで室温において7日間撹
拌を続けた後、反応液を氷水中に注加し、ジクロロメタ
ンで抽出した。有機層を5%希塩酸、飽和食塩水で洗
浄、乾燥後、減圧留去し、残査をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶出溶媒、酢酸エチル:ヘキサン=
1:3)で分離精製することにより、2‐[(4,6‐
ジメトキシピリミジン‐2‐イル)ヒドロキシメチル]
‐6‐メトキシメチル‐N‐ジフルオロメタンスルホニ
ルアニリド2.0g(収率36%)を無色粒状結晶(融
点76〜77℃)として得た。
【0041】実施例3 参考例3で得た2‐[(4,6‐ジメトキシピリミジン
‐2‐イル)ヒドロキシメチル]‐6‐エチルアニリン
4.0g(13.8ミリモル)と、ピリジン2.0g
(25.3ミリモル)とをジクロロメタン30mlに溶
解し、−10℃において撹拌しながらこの中へジフルオ
ロメタンスルホニルクロリド3.6g(23.9ミリモ
ル)を滴下した。室温において3日間撹拌を続けた後、
反応液を氷水中に注加し、ジクロロメタンで抽出した。
有機層を5%希塩酸、飽和食塩水で洗浄、乾燥後、減圧
留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出溶媒、酢酸エチル:ヘキサン=1:3)で分離精
製することにより、2‐[(4,6‐ジメトキシピリミ
ジン‐2‐イル)ヒドロキシメチル]‐6‐エチル‐N
‐ジフルオロメタンスルホニルアニリド2.4g(収率
43%)を白色粉末(融点120〜121℃)として得
た。
【0042】試験例1 100cm2のプラスチックポットに水田土壌を充填
し、入水、代掻きしたのち、タイヌビエ、コナギ及びホ
タルイの各種子を0.5cmの深さに播種し、さらに2
葉期の水稲を移植深度2cmで2本移植し、水深3cm
に湛水した。翌日実施例1〜3で得た化合物のそれぞれ
10重量部にポリオキシエチレンオクチルフェニルエー
テル0.5重量部、β‐ナフタレンスルホン酸ホルマリ
ン縮合物ナトリウム塩0.5重量部、けいそう土20重
量部及びクレー69重量部を混合して調製した水和剤を
水で希釈して、その有効成分量(g/10アール)が表
1に示す薬量になるように水面に滴下したのち、温室内
で育成し、28日後に以下の基準に従って除草効果を評
価した。その結果を表1に示す。
【0043】なお、比較のために式
【化13】 で示される2‐[(4,6‐ジメトキシピリミジン‐2
‐イル)ヒドロキシメチル]‐N‐トリフルオロメタン
スルホニルアニリド(WO96/41799号の化合物
番号10−111のもの)を用い、同様の試験を行い、
その結果を表1に併記した。
【0044】除草効果(生育抑制程度)の基準 5:90%以上 4:70%以上90%未満 3:50%以上70%未満 2:30%以上50%未満 1:10%以上30%未満 0:10%未満
【0045】
【表1】
【0046】また、この試験において水稲に対する薬害
はほとんど認められなかった。
【0047】試験例2 200cm2のプラスチックポットに水田土壌を充填
し、入水、代掻きしたのち、コナギ、ホタルイの各種子
を0.5cmの深さに播種し、ウリカワの塊茎を埋め込
み、水深3cmに湛水した。翌日実施例1で得た化合物
及び試験例1で用いたのと同じ比較化合物を有効成分と
して試験例1と同様にして調製した水和剤を水で希釈し
て、その有効成分量が表2に示す薬量になるように水面
に滴下処理した。次いでその翌日から2日間に、1日当
り水深2cmの落水操作を行い、その都度2cmの給水
を行ったのち、温室内で育成し、処理後28日目に試験
例1と同じ基準により除草効果を評価した。その結果を
表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】試験例3 200cm2のプラスチックポットに水田土壌を充填
し、入水、代掻きしたのち、タイヌビエの種子を0.5
cmの深さに播種し、さらに2葉期の水稲を移植深度2
cmで2本移植し、翌日のタイヌビエが発芽する前及び
タイヌビエが3葉期になった時点で、実施例1〜3で得
た化合物及び試験例1で用いたのと同じ比較化合物を有
効成分として試験例1と同様にして調製した水和剤を水
で希釈して、その有効成分量が表3に示す薬量になるよ
うに水面に滴下処理したのち、温室内で育成し、処理後
28日目に試験例1と同様の基準により除草効果を評価
した。その結果を表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】なお、この試験において、水稲に対する薬
害はほとんど認められなかった。以上の試験結果から、
本発明の化合物は、公知の類似構造をもつ化合物に比べ
少ない使用量で、特にタイヌビエのようなイネ科雑草に
対し、優れた除草効果を示すことが分かる。
【0052】試験例4 催奇形性試験 「毒性に関する試験成績を作成するに当たっての指針」
(農林水産省)に記載された方法に準じ、実施例1〜3
で得た化合物及び試験例1で用いたのと同じ比較化合物
を秤量後、0.5%カルボキシメチルセルロース水溶液
に懸濁し、それぞれSD系妊娠ラット10頭に対して、
妊娠6日目から15日目まで連続的に強制経口投与し
た。また、対照群には0.5%カルボキシメチルセルロ
ース水溶液のみを投与した。各化合物の投与量はSD系
非妊娠ラット3頭を用いて、10日間連続投与予備試験
を行い、投与可能な最大耐量とした。妊娠20日目に母
体を帝王切開し、子宮内検査(生存胎児数、吸収胚数、
死亡胎児数、性比、胎児重量)及び胎児外表検査を行っ
た。また、胎児を70%エタノールで固定し、軟部組織
を水酸化カリウムで融解後、骨格をアリザリンレッドS
で染色し、骨格検査を行った。その結果を表4に示す。
これらの検査において、全く異常が認められなかった場
合を合格、少しでも異常が認められた場合は不合格とし
た。
【0053】
【表4】
【0054】これより、比較化合物、実施例1〜3で得
た化合物をそれぞれSD系妊娠ラットに対して妊娠6日
目から15日目まで連続経口投与した結果、いずれも対
照群と比較して母体重量の増加抑制が認められた。子宮
内検査では胎児重量の低下が比較化合物、実施例1及び
3で得た化合物の投与群においても認められた。外表奇
形は比較化合物で前肢の欠指症及び短指症がそれぞれ認
められ、実施例1〜3で得た化合物についてはいずれも
認められなかった。
【0055】製剤例1 実施例1で得た化合物10重量部にポリオキシエチレン
オクチルフェニルエーテル0.5重量部、β‐ナフタレ
ンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩0.5重量
部、けいそう土20重量部及びクレー69重量部を混合
粉砕して水和剤を調製した。
【0056】製剤例2 実施例2で得た化合物10重量部にポリオキシエチレン
オクチルフェニルエーテル0.5重量部、β‐ナフタレ
ンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩0.5重量
部、けいそう土20重量部、ホワイトカーボン5重量部
及び炭酸カルシウム64重量部を混合粉砕して水和剤を
調製した。
【0057】製剤例3 実施例3で得た化合物10重量部にポリオキシエチレン
オクチルフェニルエーテル0.5重量部、β‐ナフタレ
ンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩0.5重量
部、けいそう土20重量部、ホワイトカーボン5重量部
及びクレー64重量部を混合粉砕して水和剤を調製し
た。
【0058】製剤例4 実施例1で得た化合物30重量部にキシレンとイソホロ
ンの等量混合物60重量部及びポリオキシエチレンソル
ビタンアルキレートとポリオキシエチレンアルキルアリ
ールポリマーとアルキルアリールスルホネートの等量混
合物10重量部を混合して乳剤を調製した。
【0059】製剤例5 実施例3で得た化合物10重量部、タルクとベントナイ
トを1:3の重量比で混合した増量剤80重量部、ホワ
イトカーボン5重量部、及びポリオキシエチレンソルビ
タンアルキレートとポリオキシエチレンアルキルアリー
ルポリマーとアルキルアリールスルホネートの等量混合
物5重量部に水10重量部を加え、よく練ってペースト
状としたものを直径0.7mmのふるい穴から押し出し
て乾燥したのち、0.5〜1mmの長さに切断して粒剤
を調製した。
【0060】
【発明の効果】本発明化合物は低薬量で適用草種及び適
用期幅の広い除草活性を有し、特にイネ科の雑草に対し
優れた防除効果を有するとともに、催奇形性がないなど
哺乳動物に対する安全性が高い除草剤として、あるいは
その製造原料として有用な新規物質である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中谷 昌央 静岡県磐田郡福田町塩新田408番地の1 株式会社ケイ・アイ研究所内 (72)発明者 田丸 雅敏 静岡県磐田郡福田町塩新田408番地の1 株式会社ケイ・アイ研究所内 (72)発明者 檀上 毅志 静岡県小笠郡菊川町町加茂1809番地 (72)発明者 小野 至正 静岡県静岡市敷地2丁目13番地の10 (72)発明者 柳沢 克忠 静岡県小笠郡菊川町半済3061番地の88 Fターム(参考) 4H011 AB01 AB02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中のR1は水素原子、アルキル基又はアルコキシア
    ルキル基である)で表わされるジフルオロメタンスルホ
    ニルアニリド誘導体又はその塩。
  2. 【請求項2】 R1が水素原子である請求項1記載のジ
    フルオロメタンスルホニルアニリド誘導体又はその塩。
  3. 【請求項3】 R1がアルキル基である請求項1記載の
    ジフルオロメタンスルホニルアニリド誘導体又はその
    塩。
  4. 【請求項4】 アルキル基がエチル基である請求項3記
    載のジフルオロメタンスルホニルアニリド誘導体又はそ
    の塩。
  5. 【請求項5】 R1がアルコキシアルキル基である請求
    項1記載のジフルオロメタンスルホニルアニリド誘導体
    又はその塩。
  6. 【請求項6】 アルコキシアルキル基がメトキシメチル
    基である請求項5記載のジフルオロメタンスルホニルア
    ニリド誘導体又はその塩。
  7. 【請求項7】 一般式 【化2】 (式中のR1は水素原子、アルキル基又はアルコキシア
    ルキル基である)で表わされる2‐置換アニリン誘導体
    にジフルオロメタンスルホニルハライド又はジフルオロ
    メタンスルホン酸無水物を反応させ、次いで生成物を所
    望に応じその塩に変えることを特徴とする、一般式 【化3】 (式中のR1は前記と同じ意味をもつ)で表わされるジ
    フルオロメタンスルホニルアニリド誘導体又はその塩の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 一般式 【化4】 (式中のR1は水素原子、アルキル基又はアルコキシア
    ルキル基である)で表わされるジフルオロメタンスルホ
    ニルアニリド誘導体を還元処理し、次いで生成物を所望
    に応じその塩に変えることを特徴とする、一般式 【化5】 (式中のR1は前記と同じ意味をもつ)で表わされるジ
    フルオロメタンスルホニルアニリド誘導体又はその塩の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 一般式 【化6】 (式中のR1は水素原子、アルキル基又はアルコキシア
    ルキル基である)で表わされるジフルオロメタンスルホ
    ニルアニリド誘導体又はその塩を有効成分とする除草
    剤。
  10. 【請求項10】 一般式 【化7】 (式中のR1は水素原子、アルキル基又はアルコキシア
    ルキル基である)で表わされる2‐置換アニリン誘導
    体。
  11. 【請求項11】 一般式 【化8】 (式中のR1は水素原子、アルキル基又はアルコキシア
    ルキル基である)で表わされるジフルオロメタンスルホ
    ニルアニリド誘導体。
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