JP2000037119A - 乗用田植機 - Google Patents

乗用田植機

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JP2000037119A
JP2000037119A JP10207746A JP20774698A JP2000037119A JP 2000037119 A JP2000037119 A JP 2000037119A JP 10207746 A JP10207746 A JP 10207746A JP 20774698 A JP20774698 A JP 20774698A JP 2000037119 A JP2000037119 A JP 2000037119A
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JP
Japan
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rice transplanter
main clutch
riding rice
arm
transplanter according
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Application number
JP10207746A
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English (en)
Inventor
Takeo Kuboshita
竹男 久保下
Mikio Okuyama
幹夫 奥山
Hiroyuki Miki
三木  博幸
Kazuo Aoki
青木  一夫
Tsuyoshi Inoue
強 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地上からの機体操縦操作を容易に行うことが
できる乗用田植機を提供する。 【解決手段】 地上操縦用の操作アーム15を、走行機
体3の前端部に、起立位置と前方への倒伏位置とに切り
換え揺動可能に装備する。ここで、前記倒伏位置では、
前記操作アーム15の下方揺動を規制するとともに、上
方に自由揺動可能とし、かつ、前記起立位置では、操作
アーム15の後方への揺動を規制するとともに前方に自
由に揺動可能とし、また、前記倒伏位置を前上がり傾斜
姿勢に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用田植機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】乗用田植機においては、機体を圃場へ出
し入れしたり、トラックの荷台などへ積み降ろしする際
に、機体が相当大きく前後傾斜することがあり、このよ
うな場合には作業者が地上に降りて操縦できることが望
ましい。このような要望に応える手段として、例えば、
特開平7‐96839号公報あるいは特開平7‐968
40号公報に開示されているように、前輪を操向させる
ピットマンアームに補助ハンドルレバーを取り付け、地
上に立った作業者が機体の前部において補助ハンドルレ
バーを揺動操作することで、ピットマンアームを強制操
作する手段が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記提案手段による
と、圃場への機体の出し入れやトラックの荷台などへの
機体の積み降ろしを、作業者が地上から操縦して行うこ
とができるのであるが、補助ハンドルレバーはピットマ
ンアームと一体に左右回動することになるので、機体に
搭乗して操縦する通常の作業走行時には、この補助ハン
ドルレバーをピットマンアームから取り外しておくこと
ができるように脱着可能に構成しておく必要があった。
【0004】しかし、水田作業を行う田植機において
は、機体前部の下部に位置するピットマンアームには当
然泥が付着しやすいものであり、このピットマンアーム
に設けた補助ハンドルレバー連結部に泥が付着すると、
補助ハンドルレバーの脱着が困難になるおそれもあり、
実用上では問題があった。
【0005】また、乗用田植機は後輪を主推進車輪とし
ているので、前進で登坂走行させる場合、推進反力で機
体前部が浮き気味となり、前輪の接地圧が低下して前輪
による推進力が低下することがあるが、このような場
合、地上の作業者が機体前部を押し下げて機体前部の浮
き上がりを抑制するのであるが、従来の補助ハンドルレ
バーはピットマンアームに連結されたものであったた
め、この補助ハンドルレバーに加えた力で機体前部を押
し下げるような操作を行うと、ピットマンアームを変形
させたり損傷させるおそれがあった。
【0006】本発明は、このような点に着目してなされ
たものであって、地上からの機体操縦操作を容易に行う
ことができる乗用田植機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】〔請求項1に係る発明の
構成、作用および効果〕
【0008】(構成) 請求項1に係る発明の乗用田植
機は、地上操縦用の操作アームを、走行機体の前端部
に、起立位置と前方への倒伏位置とに切り換え揺動可能
に装備してあることを特徴とする。
【0009】(作用) 上記構成によると、搭乗して運
転する通常の走行時には操作アームを起立位置に格納し
ておき、畦越えやトラックなどの車両への機体積み降ろ
しの際には、操作アームを前方の倒伏位置に切り換え、
この倒伏位置の操作アームに横方向から力を加えること
で多少の機体の向き修正を行うことができ、また、倒伏
位置の操作アームに上方から力を加えることで機体前部
の押さえ込みを行うことができ、また、倒伏位置の操作
アームを前方に引くことで、登坂を補助することができ
る。
【0010】(効果) 従って、請求項1に係る発明に
よれば、倒伏させた操作レバーを地上から操作すること
で、機体向き修正、機体前部の押さえ込み、機体引き上
げ、などの各種の操作を行うことができ、地上からの操
縦が容易に行える。しかも、操作アームを格納状態と使
用状態の選択は、操作アームを単に起伏するだけでよ
く、脱着する手段に比較して取扱い性に優れたものとな
っている。
【0011】〔請求項2に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0012】(構成) 請求項2に係る発明の乗用田植
機は、請求項1記載の発明において、前記倒伏位置で
は、前記操作アームの下方揺動を規制するとともに、上
方に自由揺動可能とし、かつ、前記起立位置では、操作
アームの後方への揺動を規制するとともに前方に自由に
揺動可能としてある。
【0013】(作用) 上記構成によると、ロックを解
除する等の特別な操作を必要とすることなく、操作アー
ムを使用姿勢である倒伏位置と格納姿勢である起立位置
に切り換えることができるとともに、倒伏位置に切り換
えれば直ちに使用することができる。
【0014】(効果) 従って、請求項2に係る発明に
よれば、操作アームの姿勢切り換えを迅速に行うことが
でき、取扱い性が高いものとなった。
【0015】〔請求項3に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0016】(構成) 請求項3に係る発明の乗用田植
機は、請求項2記載の発明において、前記倒伏位置を前
上がり傾斜姿勢に設定してある。
【0017】(作用) 上記構成によると、操作アーム
を前方に倒伏した姿勢に切り換えて使用している際に、
誤って操作アームを機体前方の障害物にぶつけたとして
も、前上がり傾斜姿勢の操作アームは接当反力によって
上方に揺動する。
【0018】(効果) 従って、請求項3に係る発明に
よれば、操作アームの衝突損傷を未然に回避することが
でき、安全性にも優れている。
【0019】〔請求項4に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0020】(構成) 請求項4に係る発明の乗用田植
機は、請求項1の発明において、前記操作アームを揺動
範囲内の複数位置で固定可能に構成してある。
【0021】(作用) 上記構成によると、選択した各
位置で操作アームに下向きあるいは上向きの力を掛けて
機体を操作することができる。
【0022】(効果) 従って、請求項4に係る発明に
よれば、操作アームを前方に倒伏して地上から使用する
場合に、走行機体に傾斜角度や作業者の体格などの使用
状況に応じて操作アームの使用角度を選択して、機体を
無理なく的確に操縦するとが容易となる。
【0023】〔請求項5に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0024】(構成) 請求項5に係る発明の乗用田植
機は、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の発明に
おいて、前記操作アームをアーチ形に構成して、その左
右の基端部を走行機体の前端固定部に連結してある。
【0025】(作用) 上記構成によると、操作アーム
に加えた横向きの力を走行機体の前部に的確に伝えるこ
とができるとともに、アーム先端に横向きの握り部が形
成されることになり、前方への引っ張り操作や後方向へ
の押し操作が行い易いものとなる。
【0026】(効果) 従って、請求項5に係る発明に
よれば、操作アームを使ってに機体向き修正操作や推進
補助操作を軽快に行うことができ、地上からの機体操縦
が容易となる。
【0027】〔請求項6に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0028】(構成) 請求項6に係る発明の乗用田植
機は、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の発明に
おいて、前記操作アームを横向きに姿勢変更可能に構成
してある。
【0029】(作用) 上記構成によると、操作アーム
を前方に倒伏することで上記したように使用できるとと
もに、操作アームを横向きにすることで、機体前進方向
に壁などがある状態での地上からの操縦を、機体前部の
横側箇所から行うことが可能となる。
【0030】(効果) 従って、請求項6に係る発明に
よれば、地上からの操縦条件に応じた位置から操作アー
ムを利用しての機体操縦が可能となり、操作性の面で一
層優れたものとなる。
【0031】〔請求項7に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0032】(構成) 請求項7に係る発明の乗用田植
機は、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の発明に
おいて、前記走行機体の前部に主クラッチレバーを配備
してある。
【0033】(作用) 上記構成によると、自走する走
行機体を操作アームを用いて地上から操縦している際
に、主クラッチペダルに手を伸ばさなくても、機体前部
の主クラッチレバーを操作することで直ちに走行機体を
停止することができる。
【0034】(効果) 従って、請求項7に係る発明に
よれば、地上から操縦していても簡単に走行機体を停止
することができ、取扱い性に優れている。
【0035】〔請求項8に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0036】(構成) 請求項8に係る発明の乗用田植
機は、請求項7記載の発明において、前記主クラッチレ
バーのクラッチ切り操作に連動して制動作動するブレー
キを備えてある。
【0037】(作用) 上記構成によると、主クラッチ
レバーによって主クラッチを切って推進移動を停止する
と、直ちに制動がかかって機体停止が行われる。
【0038】(効果) 従って、請求項8に係る発明に
よれば、走行機体が前後に傾斜している状態で主クラッ
チを切っても機体は自重でずり落ち移動することがな
く、安全確実に機体停止を行うことができる。
【0039】〔請求項9に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0040】(構成) 請求項9に係る発明の乗用田植
機は、請求項7または8記載の発明において、前記主ク
ラッチレバーによって入り切りされる主クラッチを、エ
ンジンとミッションケースとを連動連結するベルト伝動
装置のテンションクラッチで構成し、前記ブレーキを、
前記ベルト伝動装置の従動側のプーリを摩擦制動するも
のに構成してある。
【0041】(作用・効果) 上記構成によると、ベル
ト伝動装置を有効に利用して構造簡単にブレーキを構成
することができ、安価に実施することができる。
【0042】〔請求項10に係る発明の構成、作用およ
び効果〕
【0043】(構成) 請求項10に係る発明の乗用田
植機は、請求項7ないし9のいずれか一項に記載の発明
において、前記主クラッチレバーは、主クラッチペダル
をクラッチ切り側にのみ片当たり状態で接当操作するも
のであり、主クラッチペダルの踏み込み操作では主クラ
ッチレバーが操作されないよう構成してある。
【0044】(作用) 上記構成によると、地上から主
クラッチレバーを操作して主クラッチを切った場合には
同時にブレーキも作動するが、主クラッチペダルを踏み
込み操作(一般に左足による)して主クラッチを切った
場合にはブレーキが作動することがなく、必要に応じて
別に設けられたブレーキペダルの踏み込み操作(一般に
右足による)で所望の機体停止を行うことになる。例え
ば、走行中にギヤ変速を行うためにペダル操作で主クラ
ッチを切る場合にはブレーキペダルの踏み込みは行わな
いが、走行を停止する時にはペダル操作で主クラッチを
切るとともにブレーキペダルを踏み込み操作する。
【0045】(効果) 従って、請求項10に係る発明
によれば、地上からの主クラッチ操作と、搭乗しての運
転中のペダル操作による主クラッチ操作を、それぞれに
適した状態で行うことができ、操作性の面で優れたもの
となっている。
【0046】〔請求項11に係る発明の構成、作用およ
び効果〕
【0047】(構成) 請求項11に係る発明の乗用田
植機は、請求項7ないし10のいずれか一項に記載の発
明において、前記走行機体の前部横側に配備した予備苗
のせ台を、後部の縦軸心周りに後方に回動退避可能に構
成してある。
【0048】(作用) 上記構成によると、予備苗のせ
台を後方に回動退避しておくことで、主クラッチレバー
周りを大きく空けておくことができる。
【0049】(効果) 従って、請求項11に係る発明
によれば、地上からの操縦を行う時には、主クラッチレ
バー周りを大きく空けて操作しやすい状態をもたらして
おくことができ、迅速な機体停止が要求されることの多
い地上からの操縦を良好に行うことができる。
【0050】
【発明の実施の形態】図1に、本発明に係る乗用田植機
が示されている。この乗用田植機は、前輪1および後輪
2を備えた四輪駆動型の走行機体3の後部に、油圧駆動
されるリンク機構4を介して4条植えの苗植付け装置5
が昇降可能に連結されて構成されている。走行機体3の
前部に搭載されたエンジン6のエンジン出力軸7と、前
輪1を軸支したミッションケース8の入力軸9とがベル
ト伝動装置10を介して連動連結され、ミッションケー
ス8でさらにギヤ変速されて前輪1が駆動されるととも
に、ミッションケース8から取り出された変速出力が、
後輪2を軸支した後部伝動ケース11に軸伝達され、か
つ、ミッションケース8の後部から取り出された作業用
動力が前記苗植付け装置5に軸伝達されるようになって
いる。
【0051】走行機体3の前端下部にはバッテリ12を
支持したバッテリ台13が備えられるとともに、このバ
ッテリ台13の下部を囲むように配備されたガードフレ
ーム14の左右外側面に、地上操縦用の操作アーム15
が前後に起伏揺動可能に取付けられている。この操作ア
ーム15は丸パイプ材を下拡がりのアーチ形に屈曲形成
したものであり、その左右基端部が前記ガードフレーム
14の左右側部に支点aを中心に前後に起伏揺動可能に
ボルト16で連結されるとともに、このボルト16を適
度に締めつけることで、操作アーム15が勝手に揺動し
ない適度の摩擦抵抗が付与され、手動では任意に起伏操
作でき、かつ、起立した姿勢を摩擦保持することができ
るようになっている。
【0052】また、前記ガードフレーム14の横外側面
にはストッパ17が溶接固定されており、図4中の実線
で示すように、操作アーム15の基部がこのストッパ1
7の前端に接当することで、操作アーム15が起立位置
以上に後方に揺動するのが阻止されるとともに、図4中
の仮想線で示すように、操作アーム15の基部延長部が
ストッパ17の下面に接当することで、操作アーム15
が前方倒伏位置以上に前方に揺動するのが阻止されるよ
うになっている。そして、起立位置では操作アーム15
は略鉛直に起立した姿勢となり、前方への倒伏位置では
操作アーム15は数十度の角度で前上がり傾斜した倒伏
姿勢となる。
【0053】また、倒伏位置の操作アーム15を押し下
げ操作したり、前方に引っ張り操作しやすいように、操
作アーム13の先端部は、は横握りできるに足る適当な
幅の横向き握り部15aに構成されている。また、操作
アーム15の先端近くには、機体の左右中心を示す照準
具としてのセンターマスコット18が支点bを中心に起
伏回動自在に装備されている。
【0054】前記ベルト伝動装置10は、図7に示すよ
うに、前記出力軸7と入力軸9に取り付けた伝動比の異
なる2組のプーリ21a,21bおよび22a,22b
にそれぞれベルト23a,23bを巻回し、各ベルト2
3a,23bに作用するテンションローラ24a,24
bのいずれかを選択作用させることで、「高」「低」2
段の変速を行うよう構成された、いわゆるダブルテンシ
ョン式の変速機能を備えており、各テンションローラ2
4a,24bのアーム25a,25bが、運転座席26
の左横脇に配備された副変速レバー27に、2組のリン
ク機構28a,28bを介して連係されている。なお、
前記ミッションケース8内のギヤ変速装置を操作する主
変速レバー29は、運転ステップ30の中央前部に立設
されている。
【0055】ここで、2段の変速を行う前記2組のテン
ションローラ24a,24bが主クラッチ31としても
機能するよう構成されている。つまり、運転ステップ3
0の左側前部に配備された主クラッチペダル32のペダ
ルアーム32aに接当部33が備えられるとともに、前
記ベルト伝動装置10における両テンションローラ24
a,24bのアーム25a,25bの基端延長部が前記
接当部33に対向配備されており、主クラッチペダル3
2を踏み込み操作することで、両テンションローラ24
a,24bが共にクラッチ切り側に切り操作されて、エ
ンジン6からミッションケース8への伝動を断つ、いわ
ゆる、テンションクラッチ式の主クラッチ31が構成さ
れているのである。
【0056】そして、前記主クラッチペダルアーム32
aの支点軸34には、機体前方に向かう主クラッチレバ
ー35とブレーキアーム36とがそれぞれが遊嵌支持さ
れるとともに、主クラッチペダルアーム32aと主クラ
ッチレバー35はそれぞれねじりバネ37,38によっ
て上方に揺動復帰されている。
【0057】前記主クラッチレバー35は、主クラッチ
ペダルアーム32aに上方から交差するよう配備されて
おり、主クラッチレバー35を下方に揺動操作すると、
主クラッチペダルアーム32aが上方からの片当たりに
よって押し下げ操作されて主クラッチ31が切られ、主
クラッチペダル32が踏み込み操作された時には、主ク
ラッチレバー35は復帰位置に残されるようになってい
る。
【0058】また、前記ブレーキアーム36の先端に
は、前記ベルト伝動装置10における従動側の一方のプ
ーリ22aのベルト巻掛け溝に押圧作用するブレーキ片
42が備えられるとともに、主クラッチレバー35とブ
レーキアーム36とが、圧縮バネ43を外嵌したロッド
44を介して弾性融通をもって連動連結されており、主
クラッチレバー35を押し下げて主クラッチ31を切り
操作するのに伴って、ブレーキアーム36のブレーキ片
42がプーリ22aに弾性的に押圧されて、切られた主
クラッチ31の下手側伝動系が制動されるようブレーキ
41が構成されている。
【0059】なお、運転ステップ30の左前部には、踏
み込まれた主クラッチペダル32の掛け金具32bに係
合する係止レバー45が、支点c周りに前後揺動可能か
つ前方へ復帰付勢されて配備されており、クラッチ切り
位置に踏み込まれた主クラッチペダル32を係止レバー
45で係止維持することができるとともに、主クラッチ
レバー35に備えた係止ピン35aを係止レバー45で
係止して、主クラッチレバー35をクラッチ切りおよび
ブレーキ作動位置に保持することもできるようになって
いる。
【0060】また、走行機体3の前部の左右横側部に
は、エンジンボンネット50の横側に乗降用通路51を
空けた状態で予備苗のせ台52が配備されている。この
予備苗のせ台52は、アーチ形に形成された支柱54を
機体側の支持台55に立設し、この支柱54に複数段の
苗のせ板56を外向き片持ち状に装備して構成されたも
のであり、予備苗のせ台52全体を支柱54における後
部支柱54bを中心にして後方に回動退避させることが
可能となっている。
【0061】後部支柱54bは、支持台55に立設固定
された後部支軸57に縦軸心d周りに回動自在に外嵌さ
れて、セットボルト58によって抜け止め支持されると
ともに、前部支柱54aの下端が、支持台55に立設固
定された前部支軸59の上端に突き合わせ対向された状
態で連結されている。つまり、前部支柱54aの下端に
は、機体内側に向けて開放された横断面形状がU形の位
置決め金具60が下方に突出して備えられ、この位置決
め金具60を前部支軸59に横外側方から嵌合させるこ
とで、前部支軸59と前部支柱54aとが同心状に位置
決めして上下に突き合わされる。また、位置決め金具6
0には、支軸61を介して回動可能、かつ、レバー62
によって回動操作可能な掛け金具63が装備されてお
り、同心状に位置決めして上下に突き合わた上で、掛け
金具61を前部支軸59の背部に係止させることで、前
部支柱54aが前部支軸59から横外方に離脱するのを
阻止するよう構成されている。また、レバー62を逆に
操作して掛け金具63を前部支軸59から外すことで、
予備苗のせ台52全体を後部の縦軸軸心d周りに後方に
約180°回動させることができ、これによって機体前
部の左側箇所、つまり、主クラッチレバー35周りを大
きく空けて操作しやすい状態を得ることができるように
なっている。
【0062】なお、後部支柱54bの下部には、先に植
えた苗列になぞって機体を走行させる場合に使用する苗
マーカー64の支持アーム65を支持したブラケット6
6が突設されるとともに、後部支軸57からはストッパ
ー67が立設されており、上記のように予備苗のせ台全
体を後方に約180°回動させると、前記ブラケットが
前記ストッパーに接当して、それ以上の後退回動が阻止
されるようになっている。
【0063】また、図11に示すように、前部支軸59
の横外側面には係止孔68が形成されるとともに、これ
に外嵌される位置決め金具60の内面には、前記係止孔
68に挿入される位置決めピン69が突設されており、
前部支柱54aが前部支軸59に突き合わせ連結された
状態では、前部支柱54aが前部支軸59に対して上下
方向にも外れないようになっている。
【0064】本発明の乗用田植機は以上のように構成さ
れたものであり、作業者が運転座席26に搭乗して運転
する通常の作業走行時には、図1ないし図3に示すよう
に、操作アーム15を起立位置に揺動保持するととも
に、センターマスコット18を起立させておく。この場
合、主クラッチペダル32を踏み込んで主クラッチ31
を切り操作しても主クラッチレバー35が残ったままで
あるので、ブレーキ41は制動作動することはない。
【0065】田植機を圃場への出し入れするため、ある
いは、田植機をトラックなどの荷台に積み降ろしす場合
など、走行機体3が大きく傾斜して搭乗運転が困難な場
合には、走行機体3を微速で自走させながら作業者が地
上に降りて操縦することになり、図6に示すように、操
作アーム15を倒伏位置まで倒し込んだ姿勢にし、この
操作アーム15を左右に押し引きして多少の機体方向修
正を行う。この場合、例えば図12に示すように、前上
がり傾斜で前進する際、推進反力で走行機体3の前部が
浮き気味になることがあるが、このような場合は、操作
アーム15を押し下げ操作することで機体前部の浮き上
がりを抑制することができる。また、足場が悪くて登り
難い場合には、操作アーム15を前方に引いて、登坂を
補助することができる。
【0066】また、地上からの操縦中に機体停止を行う
には、主クラッチレバー35を押し下げ操作すれば、主
クラッチ31が切られるとともに、ブレーキ40が制動
作動して機体は直ちに停止する。そして、機体停止状態
を維持したい場合には、係止レバー45を用いて主クラ
ッチレバー32を押し下げ操作位置に係止保持させれば
よい。
【0067】なお、図13に示すように、田植機をトラ
ック荷台70に積み込む際に、主クラッチの切り遅れに
よって、倒伏位置の操作アーム15をトラックの運転室
後枠71にぶつけてしまうようなことがあっても、操作
アーム15は前上がりの傾斜姿勢にあり、かつ、上方へ
の揺動が許されているので、後枠71との接当反力で操
作アーム15が無理なく上方に揺動後退される。
【0068】〔他の実施形態〕本発明は、以下のような
形態で実施することもできる。 図14に示すように、前記操作アーム15を支持し
たガードフレーム14に支点a周りに複数の係止孔73
を設け、操作アーム15の基部15bに挿抜可能に装着
した連結ピン74を前記係止孔73のいずれかに選択挿
入することで、操作アーム15を起立位置と前方倒伏位
置との間の複数位置で固定できるように構成して実施す
ることもできる。 図15に示すように、前記操作アーム15を、先端
部にループ状の横向き握り部15aを備えた棒状のアー
ムで構成し、上記のように横向き支点a周りの揺動によ
って起立位置と前方倒伏位置との範囲で姿勢変更可能に
構成するととともに、縦向き支点e周りに横方向にも向
き変更可能に構成し、機体前部の横方向から操作アーム
15を操作するように構成するもよい。これによると、
トラック荷台上の狭い場所などで機体向きの修正を行う
場合に便利となる。 図16に示すように、簡易には、主クラッチペダル
32のペダルアーム32aに直接に主クラッチレバー3
5を連結するとともに、主クラッチペダル32aと前記
ブレーキアーム36とを圧縮バネ43とロッド44を介
して連係するもよい。ただし、この構造では、主クラッ
チペダル32の踏み込み操作によってもブレーキ41が
制動作動することになる。 運転ステップ30の右側に配備した左右一対のサイ
ドブレーキペダル72によって操作される左右後輪2に
対するサイドブレーキ(図示せず)を、主クラッチレバ
ー35によって操作されるブレーキとして利用すること
もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用田植機の全体側面図
【図2】機体前部の斜視図
【図3】機体前部の平面図
【図4】操作アーム取付け部位の側面図
【図5】操作アーム取付け部位の正面図
【図6】操作アームを倒伏位置に切り換えた状態の機体
前部を示す側面図
【図7】ベルト変速装置の関連部分の側面図
【図8】ブレーキの側面図
【図9】ブレーキの平面図
【図10】ブレーキの正面図
【図11】予備苗のせ台の支柱基部を示す縦断側面図
【図12】前部支柱の固定構造を拡大した横断平面図
【図13】使用形態の一例を示す概略側面図
【図14】使用形態の他の例を示す概略側面図
【図15】操作アーム支持構造の別実施形態を示す側面
【図16】別の実施形態の操作アームを備えた機体前部
の平面図
【図17】主クラッチレバーおよびブレーキの別の実施
形態を示す側面図
【符号の説明】
3 走行機体 10 ベルト伝動装置 15 操作アーム 22a プーリ 31 主クラッチ 32 主クラッチペダル 35 主クラッチレバー 41 ブレーキ 52 予備苗のせ台 d 縦軸心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 博幸 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 青木 一夫 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 井上 強 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2B062 AA02 AA08 AB01 BA05 BA22 BA23 CA12 2B064 AA02 AA05 AA07 AB01 AC01 CA02 CA10 CA11 CA28 3J070 AA03 BA10 BA18 BA19 BA28 CC01 CD21 DA24

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地上操縦用の操作アームを、走行機体の
    前端部に、起立位置と前方への倒伏位置とに切り換え揺
    動可能に装備してあることを特徴とする乗用田植機。
  2. 【請求項2】 前記倒伏位置では、前記操作アームの下
    方揺動を規制するとともに、上方に自由揺動可能とし、
    かつ、前記起立位置では、操作アームの後方への揺動を
    規制するとともに前方に自由に揺動可能としてある請求
    項1記載の乗用田植機。
  3. 【請求項3】 前記倒伏位置を前上がり傾斜姿勢に設定
    してある請求項2記載の乗用田植機。
  4. 【請求項4】 前記操作アームを揺動範囲内の複数位置
    で固定可能に構成してある請求項1または2記載の乗用
    田植機。
  5. 【請求項5】 前記操作アームをアーチ形に構成して、
    その左右の基端部を走行機体の前端固定部に連結してあ
    る請求項1ないし4のいずれか一項に記載の乗用田植
    機。
  6. 【請求項6】 前記操作アームを横向きに姿勢変更可能
    に構成してある請求項1ないし5のいずれか一項に記載
    の乗用田植機。
  7. 【請求項7】 前記走行機体の前部に主クラッチレバー
    を配備してある請求項1ないし6のいずれか一項に記載
    の乗用田植機。
  8. 【請求項8】 前記主クラッチレバーのクラッチ切り操
    作に連動して制動作動するブレーキを備えてある請求項
    7記載の乗用田植機。
  9. 【請求項9】 前記主クラッチレバーによって入り切り
    される主クラッチを、エンジンとミッションケースとを
    連動連結するベルト伝動装置のテンションクラッチで構
    成し、前記ブレーキを、前記ベルト伝動装置の従動側の
    プーリを摩擦制動するものに構成してある請求項7また
    は8記載の乗用田植機。
  10. 【請求項10】 前記主クラッチレバーは、主クラッチ
    ペダルをクラッチ切り側にのみ片当たり状態で接当操作
    するものであり、主クラッチペダルの踏み込み操作では
    主クラッチレバーが操作されないよう構成してある請求
    項7ないし9のいずれか一項に記載の乗用田植機。
  11. 【請求項11】 前記走行機体の前部横側に配備した予
    備苗のせ台を、後部の縦軸心周りに後方に回動退避可能
    に構成してある請求項7ないし10のいずれか一項に記
    載の乗用田植機。
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