JP2000135009A - 乗用水田作業機 - Google Patents

乗用水田作業機

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JP2000135009A
JP2000135009A JP10310430A JP31043098A JP2000135009A JP 2000135009 A JP2000135009 A JP 2000135009A JP 10310430 A JP10310430 A JP 10310430A JP 31043098 A JP31043098 A JP 31043098A JP 2000135009 A JP2000135009 A JP 2000135009A
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Japan
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operation arm
arm
working machine
riding
posture
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JP10310430A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Miki
三木  博幸
Takeo Kuboshita
竹男 久保下
Kyuhei Ouchi
久平 大内
Mikio Okuyama
幹夫 奥山
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地上からの機体操縦操作を容易に行うことの
できる乗用水田作業機を提供する。 【解決手段】 走行機体3の前部に、地上操縦用の操作
アーム16を、機体側に後退した格納姿勢と、機体前方
に突出した作用姿勢とに切り換え可能に装備し、作用姿
勢における操作アーム16の先端部と前輪1の軸心との
距離L1 が、前輪1と後輪2との軸心間距離L2 より大
きく、かつ、操作アーム16自体の長さL3 を、前輪1
と後輪2との軸心間距離L2 より小さく設定してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用田植機や乗用
水田直播機などの乗用水田作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】乗用田植機においては、機体を圃場へ出
し入れしたり、トラックの荷台などへ積み降ろしする際
に、機体が大きく前後に傾斜することがあり、このよう
な場合には作業者が地上に降りて操縦することが望まし
い。このような要望に応える手段として、例えば、特開
平7‐96839号公報あるいは特開平7‐96840
号公報に開示されているように、前輪を操向させるピッ
トマンアームに補助ハンドルレバーを取り付け、地上に
立った作業者が機体の前部において補助ハンドルレバー
を揺動操作することで、ピットマンアームを強制操作す
る手段が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記提案手段による
と、圃場への機体の出し入れやトラックの荷台などへの
機体の積み降ろしを、作業者が地上から操縦して行うこ
とができるのであるが、補助ハンドルレバーはピットマ
ンアームと一体に左右回動することになるので、機体に
搭乗して操縦する通常の作業走行時には、この補助ハン
ドルレバーをピットマンアームから取り外しておくこと
ができるように脱着可能に構成しておく必要があった。
【0004】しかし、水田作業を行う田植機において
は、機体前部の下部に位置するピットマンアームには当
然泥が付着しやすいものであり、このピットマンアーム
に設けた補助ハンドルレバー連結部に泥が付着すると、
補助ハンドルレバーの脱着が困難になるおそれもあり、
実用上では問題があった。
【0005】また、乗用田植機は後輪を主推進車輪とし
ているので、前進で登坂走行させる場合、推進反力で機
体前部が浮き気味となり、前輪の接地圧が低下して前輪
による推進力が低下することがあるが、このような場
合、地上の作業者が機体前部を押し下げて機体前部の浮
き上がりを抑制することが望ましいのであるが、従来の
補助ハンドルレバーはピットマンアームに連結されたも
のであったため、この補助ハンドルレバーに加えた力で
機体前部を押し下げるような操作を行うと、ピットマン
アームを変形させたり損傷させるおそれがあった。
【0006】本発明は、このような点に着目してなされ
たものであって、地上からの機体操縦操作を容易に行う
ことができる乗用作業機を提供することを主たる目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】〔請求項1に係る発明の
構成、作用および効果〕
【0008】(構成) 請求項1に係る発明の乗用水田
作業機は、走行機体の前部に、地上操縦用の操作アーム
を、機体側に後退した格納姿勢と、機体前方に突出した
作用姿勢とに切り換え可能に装備し、作用姿勢における
操作アームの先端部と前輪の軸心との距離が、前輪と後
輪との軸心間距離より大きく、かつ、前記操作アーム自
体の長さを、前輪と後輪との軸心間距離より小さく設定
してあることを特徴とする。
【0009】(作用) 上記構成によると、圃場内での
作業走行や、路上での移動走行時、あるいは、非作業時
には、操作アームを邪魔にならないように格納姿勢に後
退させておく。また、畦越えや車両への機体の積み降ろ
し等を行う際には、走行機体を低速で自走させるととも
に、機体前部の操作アームを前方に突出した作用姿勢に
切り換え、地上から操作アームを押さえ込み操作して機
体前部の浮き上がりを抑えたり、操作アームを前方に牽
引して推進を補助したり、あるいは、操作アームを左右
に振って多少の機体方向修正を行う。
【0010】また、圃場内や地道において、後輪が凹部
に落ち込んだり、後輪が地上の突起物にぶつかって乗り
越え移動しにくくなったような場合には、作用姿勢に突
出させた操作アームに体重を掛ける等して強く押し下げ
操作することで、乗用走行機体に前輪を中心とする前下
がり方向の回転モーメントを与えて、機体後部を浮き上
げ気味にし、後輪を凹部や突起物を乗り越えさせたりす
ることができる。
【0011】この場合、作用姿勢における操作アームの
先端部と前輪の軸心との距離が、前輪と後輪との軸心間
距離より大きく設定してあるので、後輪には操作アーム
の先端部を押さえ込む荷重より大きい荷重が上向きに働
くことになる。ここで、操作アームが長いほど機体に与
える回動モーメントは大きくできるが、その反面、操作
アームが長いと格納に支承をきたすことになる。しか
し、操作アーム自体の長さは、前輪と後輪との軸心間距
離より小さく設定してあるので、比較的小さいスペース
で格納することができる。
【0012】(効果) 従って、請求項1に係る発明に
よれば、前方に突出させた作用姿勢の操作アームを操作
することで、地上からの機体操縦を容易に行うことがで
きるとともに、特に、操作アームの寸法設定を合理的に
行うことで、操作性を優れたものにしながら、スペース
を余りとることなく格納を容易に行うことが可能とな
り、実用上便利に使用することができるようになった。
【0013】〔請求項2に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0014】(構成) 請求項2に係る発明の乗用水田
作業機は、請求項1記載の発明において、前記操作アー
ムを、機体前部に配備したエンジンボンネットの前方箇
所で起伏揺動自在に配備するとともに、この操作アーム
の基部を幅広に構成して機体前部に枢支連結し、かつ、
操作アームの横幅を前記エンジンボンネットの横幅内に
納まる寸法に設定してある。
【0015】(作用) 上記構成によると、大きい横幅
をもって操作アームの基部を機体への支持させることが
できる。また、エンジンボンネットの前方箇所で起立格
納された幅広の操作アームは、エンジンボンネットから
横外方に突出するようなことがない。
【0016】(効果) 従って、請求項2に係る発明に
よれば、操作アームの基部を機体へ幅広く強固に支持さ
せることができ、操作アームの加えた操作荷重を確実の
走行機体に伝達して、地上操縦を的確に行うことがで
き、請求項1の発明の上記効果を的確に発揮させること
ができる。しかも、起立格納された操作アームがエンジ
ンボンネットから横方向にはみだすことがないので、エ
ンジンボンネット近くに配備される他の装置部品や機能
部の邪魔になることを回避できる。
【0017】〔請求項3に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0018】(構成) 請求項3に係る発明の乗用水田
作業機は、請求項2記載の発明において、前記エンジン
ボンネットの横外側に乗降通路を設けてある。
【0019】(作用) 上記構成によると、起立格納さ
れた幅広の操作アームは、エンジンボンネット横の乗降
通路に突出することがない。
【0020】(効果) 従って、請求項3に係る発明に
よれば、エンジンボンネット横の乗降通路を通って畦と
運転部との間を行き来する際に、幅広の操作アームが邪
魔になることはなく、畦からの乗降を容易に行うことが
でき、請求項2の発明の上記効果を一層顕著に発揮す
る。 〔請求項4に係る発明の構成、作用および効果〕
【0021】(構成) 請求項4に係る発明の乗用水田
作業機は、請求項2または3に記載の発明において、起
立格納した前記操作アームの先端高さを、エンジンボン
ネットの高さと略同等に設定してある。
【0022】(作用) 上記構成によると、通常の搭乗
走行を行う際に、搭乗して着座した運転作業者が意識し
て監視しなくても、エンジンボンネット越しに操作アー
ムが正しく格納されているかどうかが一見して判断でき
る。しかも、その起立格納した操作アームの高さは、エ
ンジンボンネットの高さと略同程度であり、前方視界を
妨げることはない。
【0023】(効果) 従って、請求項4に係る発明に
よれば、畦越えや車両からの機体の下ろしにおいて操作
アームを使用した後、操作アームの格納を忘れて移動走
行や圃場での作業走行に移ったとしても、搭乗した運転
作業者が的確に格納忘れを認識でき、突出させた操作ア
ームを不用意に他物にぶつけるような事故を未然に回避
する上で有効となる。また、起立格納した操作アームで
前方視界を妨げられるようなことなく搭乗操縦を軽快に
行うことができる。
【0024】〔請求項5に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0025】(構成) 請求項5に係る発明の乗用水田
作業機は、請求項2ないし4のいずれか一項に記載の発
明において、起伏揺動可能に支持した前記操作アームの
先端側に照準用のセンターマスコットを取付け、この操
作アームの基端枢支部に、起伏回動に摩擦抵抗を付与す
る摩擦抵抗付与手段を備えるとともに、前記操作アーム
を起立付勢する付勢手段を備え、かつ、格納姿勢付近で
は、摩擦抵抗が起立付勢力に打ち勝って操作アームを起
立状態に摩擦保持するよう構成してある。
【0026】(作用) 上記構成によると、操作アーム
を前方に突出した作用姿勢から格納姿勢に起立揺動させ
る場合、付勢手段が起立を補助するので、操作アームを
強度の大きくするために重量の大きいものにしても、起
立格納操作を軽快に行える。
【0027】また、操作アームの起立格納姿勢をある程
度の範囲で摩擦保持できるので、この操作アームに装備
したセンターマスコットを、操作アームの起立格納範囲
内で調節することが可能となり、運転作業者が見やすい
ようにセンターマスコットの前後位置を調節設定でき
る。機体中心に位置するセンターマスコットを、圃場面
に形成した走行基準線に合わせるように走行機体を走行
させることで、今回の作業経路を先の作業行程に沿わせ
ることができ、あるいは、前方の畦などにある目標物に
センターマスコットを合わせて走行することで、走行機
体を直進走行させることができる。
【0028】(効果) 従って、請求項5に係る発明に
よれば、操作アームの取扱い性が向上して使い勝手の良
いものになるとともに、操作アームの格納姿勢での保持
構造を利用してセンターマスコットの前後位置調節をも
可能とし、一層機能性に優れたものとなって、便利に使
用できるものである。
【0029】〔請求項6に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0030】(構成) 請求項6に係る発明の乗用水田
作業機は、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の発
明において、前方に向けて延出された停止レバーを前記
走行機体に配備するとともに、前記操作アームを最も前
方に突出させた作用姿勢において、この操作アームの先
端部を把持した作業者が、前記停止レバーを操作できる
よう、その記停止レバーの長さを設定してある。
【0031】(作用) 上記構成によると、操作アーム
を作用姿勢にして地上から操縦している際に、機体の停
止が必要となった場合、操作アームを一方の手で把持し
て機体の向きが変わらないようにした状態で、停止レバ
ーを他方の手で操作することができる。
【0032】(効果) 従って、請求項6に係る発明に
よれば、操作アームから手を放すことなく直ちに機体停
止を行うことができ、操作アームを利用して畦越えや車
両への積み降ろしを行っている際の機体緊急停止を迅速
確実に行うことができ、取扱い性に優れたものとなる。
【0033】
【発明の実施の形態】図1に、本発明に係る乗用水田作
業機の一例としての乗用田植機が示されている。この乗
用田植機は、操向可能な前輪1と主推進車輪としての後
輪2を備えた四輪駆動型の走行機体3の後部に、油圧駆
動されるリンク機構4を介して苗植付け装置5を昇降可
能に連結して構成されている。走行機体3の前部に搭載
されたエンジン6と、前輪1を支持したミッションケー
ス7とがベルト伝動装置8を介して連動連結され、ミッ
ションケース7内でギヤ変速および正逆転切換えされた
動力で前輪1が駆動されるとともに、ミッションケース
7から取り出された走行用変速動力が後部伝動ケース9
に軸伝達されて、後輪2が前輪1と同調した速度で駆動
され、かつ、ミッションケース7の後部から取り出され
た作業用動力が前記苗植付け装置5に軸伝達されるよう
になっている。
【0034】図2〜図4に示すように、走行機体3の前
部には前記エンジン6を収容したエンジンボンネット1
0が配備されるとともに、その左右の横外側には予備苗
のせ台11が立設され、かつ、エンジンボンネット10
と予備苗のせ台11との間に、圃場に降りることなく畦
と運転部との間を行き来する際に利用する乗降通路12
が形成されている。
【0035】走行機体3の前端下部にはバッテリ搭載用
の前フレーム13が備えられるとともに、この前フレー
ム13の前部から左右側部を囲むように設けられたガー
ドフレーム14の前部が、パイプ材をU形に屈曲した牽
引フレーム15で構成されている。そして、前記ガード
フレーム14の左右外側に、地上操縦用の操作アーム1
6が横向きの支点a周りに起伏揺動可能に取付けられて
いる。この操作アーム16は、丸パイプ材を下拡がりの
アーチ形に屈曲するとともにその中間部を補強用のステ
ー16aで連結して剛性に高いA字形に構成したもので
あり、前記乗降通路12での歩行移動を妨げないように
エンジンボンネット10の横幅内に納まる幅に構成され
るとともに、鉛直に起立された時に操作アーム16の上
端が、運転座席17に着座した作業者がエンジンボンネ
ット10越しに目視確認できるよう、ボンネット高さと
同等か、それより少し高い程度に設定されている。ま
た、操作アーム16の左右基端部が、前フレーム14の
左右側部に起伏揺動可能にボルト18で枢支連結される
とともに、一方のボルト連結箇所に装備した皿バネ19
を締めつけることで、操作アーム16の起伏揺動に適度
の摩擦抵抗が付与され、手動では任意に起伏操作でき、
かつ、起立した姿勢を摩擦保持することができるように
なっている。
【0036】また、前記前フレーム14の左右外側には
ストッパ20が溶接固定されており、図6(イ)で示す
ように、操作アーム16の基部がこのストッパ20の前
端に接当することで操作アーム16の起立限界が規制さ
れるとともに、図6(ロ)で示すように、操作アーム1
8の基部延長部がストッパ20の下面に接当すること
で、操作アーム16の前方へ倒伏限界が規制されるよう
になっている。そして、限界まで起立された操作アーム
16は略鉛直の格納姿勢となり、限界まで倒伏された作
用姿勢の操作アーム16は少し前上がり傾斜した状態と
なる。
【0037】また、倒伏作用姿勢の操作アーム16を押
し下げ操作したり、前方に引っ張り操作しやすいよう
に、操作アーム16の先端部は、横握りできるに足る適
当な幅の横向き握り部16bに構成されている。また、
操作アーム16におけるステー16aの後面には、機体
の左右中心を示す照準具としてのセンターマスコット2
1が支点bを中心に起伏回動自在に装備されるととも
に、ステー16aの前面には、操作アーム16の商用ニ
ックネームや本機の機種名などを表示した銘板22が貼
付けられている。
【0038】そして、図5に示すように、限界まで倒伏
させた作用姿勢における操作アーム16の先端部と前輪
1の軸心との距離L1 が、前輪1と後輪2との軸心間距
離(ホイール・ベース)L2 より大きく、かつ、前記操
作アーム16自体の長さL3が、前輪1と後輪2との軸
心間距離L2 より小さく設定されている。このような寸
法設定を採用することで、作用姿勢の操作アーム16の
先端部を押し下げ操作して前輪1の接地荷重を高めた
り、更に強く操作アーム16を押し下げ操作して、後輪
2を浮き上がらせたりすることができるようになってい
る。
【0039】前記操作アーム16は、手動で任意に起伏
揺動操作できるのであるが、比較的重量の大きい操作ア
ーム16の起立揺動操作を補助するために、以下のよう
な起立付勢機構30が備えられている。つまり、図6お
よび図7に示すように、操作アーム16における左側の
支点近くに備えた連係金具16cから後方に向けてロッ
ド31が延出されるとともに、このロッド31が前フレ
ーム14の左側に設けた固定ブラケット32を挿通して
後方に突出され、ロッド31の先端部に備えたバネ受け
座金33と固定ブラケット32との間にコイルバネ34
が装着され、操作アーム16が起立姿勢から前方に倒伏
揺動されるに連れてロッド31が前方に引き出されてコ
イルバネ34が圧縮変形され、このコイルバネ34の弾
性復元力によって操作アーム16が起立方向に付勢され
るようになっている。
【0040】ここで、操作アーム16が鉛直の起立限界
位置から少し前方に揺動させた範囲θでは、コイルバネ
34による起立付勢力よりも支点aにおける摩擦抵抗の
方が大きく設定されており、この揺動範囲θでは操作ア
ーム16を任意の起立角度で保持しておくことができ
る。つまり、センターマスコット21の位置を、ある程
度の範囲で前後に位置調節して保持することができ、セ
ンターマスコット21を運転者の見やすい位置に設定し
て使用することができるようになっている。また、操作
アーム16を大きく前方に倒伏させた状態では、コイル
バネ34による起立付勢力が支点aにおける摩擦抵抗よ
り大きいので、操作アーム16から手を放せばある程度
起立した位置までは自動的に復帰揺動する。
【0041】なお、前記ロッド31とコイルバネ34の
組付けは以下のように行われる。つまり、先ず、図7
(ロ)に示すように、組付け前のロッド31にバネ受け
座金33およびコイルバネ34を装着し、バネ受け座金
33に受け止めさせたコイルバネ34を治具などを用い
て圧縮するとともに、ロッド31の中間に予め形成した
ピン孔35に仮止めピン36を挿入し、圧縮したコイル
バネ34の復元を阻止した状態にする。次に、コイルバ
ネ34を圧縮装着したロッド31を、固定ブラケット3
2に横向きに切り欠き形成したロッド挿通孔37に側方
から挿入し、ロッド31の前端を、予め支点aに装着し
た操作アーム16の下端部に枢支連結する。次に、操作
アーム16を支点a周りに前方に大きく倒伏操作して、
図6(ロ)中に示す位置までロッド31を前方に引き出
す。これによって、予め圧縮したコイルバネ34の前端
を受け止めていた仮止めピン36が固定ブラケット32
のロッド挿通孔37を前方に通過する。この時、コイル
バネ34は固定ブラケット32に受け止められて更に圧
縮変形されるのに対して、仮止めピン36はコイルバネ
34から外れて固定ブラケット32の前方に露出するこ
とになり、コイルバネ34の反力を受けない自由状態に
なっている仮止めピン36はロッド31から簡単に抜き
取ることができ、これによって、ロッド31とコイルバ
ネ34の組付けが完了する。
【0042】また、操作アーム16の基部近くには、こ
の操作アーム16が前方に倒伏されると、前輪1の操向
を制限規制する操向牽制機構40が以下のように構成さ
れ配備されている。つまり、図6および図7に示すよう
に、前記ミッションケース7の前端部に固設したブラケ
ット41に、操向牽制部材42が支軸43を介して横向
き軸心c周りに回動可能に取付けられるとともに、ミッ
ションケース7に装備された前輪操向用のピットマンア
ーム44の上面に、前記操向牽制部材42が係合作用す
る突起45が設けられている。また、前記支軸43に外
嵌装着した捩じりバネ46の上方延出端46aが前記ロ
ッド31の後端部に巻き付けられてピン47で外れ止め
支持されるとともに、捩じりバネ46の下方延出端46
bが前記操向牽制部材42に係止連結されており、ロッ
ド31の前方移動に伴って捩じりバネ34の上方延出端
46aが前方に押圧移動されることで、捩じりバネ46
全体が支軸43周りに回動して下方延出端46bが後方
に移動し、もって、この下方延出端46bに係止された
操向牽制部材42が軸心c周りに図中反時計方向に回動
されて、操向牽制部材42の下端部に設けた係合作用部
42aがピットマンアーム44の突起45に前方から弾
性的に係合作用し、ロッド31の前方移動量が多くなる
に連れて捩じりバネ46の捩じり変形量が大きくなっ
て、係合作用部42aの突起45への係合押圧作用が強
くなってゆく。
【0043】そして、図7(イ)中に示すように、前記
突起45は前方に向かう山形に形成されるとともに、操
向牽制部材42の前記係合作用部42aは後ろ向きに開
放されたV形に形成されており、ピットマンアーム44
が直進位置から多少左右に操向されていても、V形の係
合作用部42aが山形の突起45に押圧係合されること
で、ピットマンアーム44が直進位置に修正されてその
位置に安定良く係合保持される。従って、操作アーム1
6を前方に大きく倒伏させると、ピットマンアーム44
が直進位置に安定保持され、路面の凹凸などによって前
輪1が勝手に操向されてしまうことが牽制阻止される。
【0044】ただし、操向牽制部材42の係合作用部4
2aはピットマンアーム44の突起45に弾性的に係合
されているので、運転部のステアリングハンドル23を
無理に回動操作すれば、突起45が操向牽制部材42を
捩じりバネ46に抗して前方に押しやりながら係合作用
部42aを乗り越え移動させるように、ピットマンアー
ム44を操向操作することが可能である。つまり、操作
アーム16が倒伏操作されて操向牽制機構40が作動状
態にあると、前輪1が路面の凹凸などによって勝手には
操向されないが、別の作業者が無理にステアリングハン
ドル23をきれば前輪1を操向させることができるので
ある。
【0045】前記ベルト伝動装置8は、図10に示すよ
うに、エンジン6の出力軸6aとミッションケース7の
入力軸7aのそれぞれに、伝動比の異なる2組の出力プ
ーリ51a,51bおよび入力プーリ52a,52bに
それぞれベルト53a,53bを巻回し、各ベルト53
a,53bに作用するテンションローラ54a,54b
のいずれかを選択作用させることで、「高」「低」2段
の変速を行うよう構成された、いわゆるダブルテンショ
ン式の変速機能を備えており、各テンションローラ54
a,54bを備えたテンションアーム55a,55b
が、運転座席17の左横脇に配備された副変速レバー2
4に、2組のリンク機構56a,56bを介して連係さ
れている。なお、前記ミッションケース7内の主ギヤ変
速装置を3段に変速操作して、移動走行用の「高速」、
植付け走行用の「低速」、および、畦越えや車両への積
み降ろしの「超低速」の切り換え選択を行う主変速レバ
ー25が、運転部ステップ26の中央前部に横移動操作
可能に立設されるとともに、前後揺動によってミッショ
ンケース7内でのギヤシフトを行って前進と後進の選択
を行うシャトルレバー27がステアリングハンドル23
の左脇に配備されている。
【0046】ここで、2段の変速を行う前記2組のテン
ションローラ54a,54bが主クラッチ57としても
機能するよう構成されている。つまり、運転部ステップ
26の左側前部に配備された主クラッチペダル58のペ
ダルアーム58aに接当部59が備えられるとともに、
前記ベルト伝動装置8における両テンションアーム55
a,55bの基端延長部が前記接当部59に対向配備さ
れており、主クラッチペダル58を踏み込み操作するこ
とで、両テンションアーム55a,55bが共に「クラ
ッチ切り」側に操作されて、エンジン6からミッション
ケース7への伝動を断つ、いわゆる、テンションクラッ
チ式の主クラッチ57が構成されている。また、この主
クラッチ57の伝動下手には、ミッションケース7の入
力軸7aを制動して機体停止を行うブレーキ60が備え
られている。
【0047】図11および図12に示すように、前記主
クラッチペダルアーム58aを遊嵌支持した支点軸61
に、前記主クラッチ57とブレーキ60を同時操作する
ための停止レバー62と、ブレーキアーム63とがそれ
ぞれが遊嵌支持されて前方に延出されるとともに、主ク
ラッチペダルアーム58aと停止レバー62は、それぞ
れ捩じりバネ64,65によって上方に復帰付勢されて
いる。なお、支点軸61の先端には、主クラッチペダル
アーム58a、停止レバー62、および、ブレーキアー
ム63の抜け止めを図る座金66がボルト67を介して
装着されており、図14に示すように、この座金66の
延出端が機体フレームを構成する横フレーム68に回動
不能に係合されるとともに、座金66の一部がボルト6
7の頭部偏平面に係合するよう屈曲され、もって、ボル
ト67の回り止めがなされている。
【0048】前記停止レバー62は、主クラッチペダル
アーム58aに上方から交差するよう配備されており、
停止レバー62を下方に揺動操作すると、主クラッチペ
ダルアーム58aが上方からの停止レバー62の片当た
りによって押し下げ操作されて主クラッチ57が切ら
れ、主クラッチペダル58が踏み込み操作された時に
は、停止レバー62は復帰位置に残されるようになって
いる。なお、停止レバー62は、前記乗降通路12での
歩行移動の邪魔にならないように、エンジンボンネット
10の左側面に接近して配備されている。ここで、エン
ジンボンネット10の左右側面は外方に三次元的に凸曲
した湾曲面に形成されるとともに、停止レバー62がボ
ンネット側面の凸曲頂部よりも前方にまで延出されてい
るので、レバー本体をボンネット側面に接近して配置し
ても、レバー握り部62aをボンネット側面から離して
握り操作しやすい状態に配備することができる。
【0049】また、前記ブレーキアーム63の先端に
は、前記ベルト伝動装置8における入力プーリ52a,
52bのうちの外方の入力プーリ52aのベルト巻掛け
溝に作用するブレーキパッド70が備えられるととも
に、停止レバー62とブレーキアーム63とが、圧縮コ
イルバネ71を外嵌したロッド72を介して連動連結さ
れており、停止レバー62を押し下げて主クラッチ57
を切り操作するのに伴って、ブレーキアーム63も下方
に操作されて、従動側プーリ52aに摩擦制動がかかる
ように前記ブレーキ60が構成されている。ここで、停
止レバー62を押し下げ操作すると、主クラッチ57が
完全に切られる前にブレーキ60が先行して利き始める
ように主クラッチ57とブレーキ60の作動タイミング
が設定されている。
【0050】なお、図13に示すように、ブレーキアー
ム63が復帰したブレーキ解除位置においても、前記ブ
レーキパッド70は入力プーリ52aの溝内に少し係入
されており、ブレーキアーム63が多少横移動しても、
ブレーキ作用時にはブレーキパッド70が正しく入力プ
ーリ52aの溝内に圧入されるようになっている。ま
た、ロッド72の下端に備えたピン73の装着位置を調
節することで、ブレーキ解除位置におけるブレーキアー
ム63の基準位置を調節することができ、ブレーキが利
き始めるタイミングを調整することができる。また、ロ
ッド72の上部に装着したバネ受けピン74を位置調節
することで、圧縮コイルバネ71の初期圧縮状態を調節
することができ、これによって、ブレーキ作動時におけ
るブレーキパッド70の入力プーリ52aへの押圧力を
調整することができる。
【0051】また、図11および図12に示すように、
左側の乗降通路12には、踏み込まれた主クラッチペダ
ル58の掛け金具58bに係合する係止レバー75が、
支点d周りに前後揺動可能かつ前方へ復帰付勢されて配
備され、踏み込まれた主クラッチペダル58を係止レバ
ー75で係止保持して、主クラッチ切り状態を保持する
ことができるようになっている。
【0052】また、前記係止レバー75の停止レバー6
2側の側面には頭付き係止ピン76が備えられている。
この頭付き係止ピン76は、停止レバー62の揺動操作
経路からは外れているが、図11(ロ)および図12中
の仮想線で示すように、片手で停止位置(主クラッチ切
りおよびブレーキ作動状態)まで揺動操作した停止レバ
ー62を、そのまま無理に係止レバー75側に弾性変形
させて頭付き係止ピン76に下方より係止させること
で、この停止レバー54を停止位置に保持しておくこと
が可能となっている。
【0053】さらに、前記停止レバー62の上方露出分
には、主クラッチペダル58の右端部に後方から重複す
る踏み込み部62aが付設されており、運転座席17に
着座した状態で、上記のように頭付き係止ピン76によ
って停止位置に係止保持されている停止レバー62の踏
み込み部62aを踏み込み操作して停止レバー62を更
に下方に揺動させると、頭付き係止ピン76から外れた
停止レバー62は元の横方向位置に弾性復帰し、この状
態で踏み込み部62aの踏み込みを解除すると、停止レ
バー62は頭付き係止ピン76に干渉することなく初期
位置(主クラッチ入りおよびブレーキ解除状態)まで復
帰揺動し、これに伴って主クラッチペダル58もクラッ
チ入り位置に復帰することになる。
【0054】エンジンボンネット10横の乗降通路12
の外側に配備された予備苗のせ台11は、アーチ形に形
成された支柱80を機体側に固定された支持台81に立
設し、この支柱80に複数段の苗のせ板82を外向き片
持ち状に装備して構成されたものであり、予備苗のせ台
11全体を支柱80における後部支柱80b側の縦軸心
eを中心にして約180度後方に回動することで、苗の
せ板82の機体横外方への張出しを回避した状態に予備
苗のせ台11を格納することができ、機体を車両に積載
する場合や、ガレージに格納する場合に便利なものとな
っている。特に、左側の予備苗のせ台13を後方へ回動
退避させると、停止レバー62の周辺が広く空き、上記
のように操作アーム16を利用して地上操縦する場合に
レバー操作が容易となる。
【0055】なお、前記予備苗のせ台11の支柱80
は、その回動軸心である縦軸心eが鉛直に設定されてい
るのに対して、正規の使用姿勢では少しの角度(例えば
数度)だけ機体内側に傾斜されており、予備苗のせ台1
1全体を後部支柱80bの縦軸心eを中心にして約18
0度後方に回動すると、支柱80が機体外側に傾斜する
ことになる。これによって、後方に回動した予備苗のせ
台13の苗のせ板82が機体内側に大きく入り込んで、
シャトルレバー27などに干渉するのを回避している。
【0056】予備苗のせ台11の苗のせ板82には、苗
すくい板83に載せつけ支持したマット状苗を載置収容
することになり、予備苗を苗植付け装置5に補給して残
った使用済みの苗すくい板83を最上部の苗のせ板82
上に保管しておくように構成されている。つまり、前記
支柱80の上部には、アーチ形に屈曲形成された押さえ
棒84が支柱前後に亘って支点f周りに上下回動可能に
差し込み架設されるとともに、押さえ棒84と後部支柱
80bとに亘ってトッグルバネ85が装着され、図19
に示すように、押さえ棒84を上方に振り上げた非作用
姿勢と苗のせ板82上に載りかかる作用姿勢とにデッド
ポイントDPを越えて切り換え保持可能に構成されてい
る。従って、予備苗が満載されている時には、押さえ棒
84を上方に振り上げた非作用姿勢に切り換え保持して
おき、苗補給が行われて最上段の苗のせ板82が空く
と、この苗のせ板82上に使用済みの苗すくい板83を
置き、図19中の仮想線で示すように、作用姿勢に切り
換えた押さえ棒84で苗すくい板83を弾性的に押さえ
込み挟持することで、使用済みの苗すくい板83が風な
どで吹き飛ばされないように回収保管しておくのであ
る。
【0057】図15に示すように、予備苗のせ台11の
後部支柱80bは、支持台81に立設固定された後部支
軸86に縦軸心e周りに回動自在に外嵌されて、セット
ボルト87によって抜け止め支持されるとともに、前部
支柱80aの下端が、支持台81に立設固定された前部
支軸88の上端に突き合わせ対向された状態で連結され
ている。つまり、図16および図17に示すように、前
部支柱80aの下端には、機体内側に向けて開放された
横断面形状がU形の位置決め金具89が下方に突出して
備えられ、この位置決め金具89を前部支軸88に横外
側方から嵌合させることで、前部支軸88と前部支柱8
0aとが同心状に位置決めして上下に突き合わされる。
【0058】また、前部支柱80aの下部には横向きの
支軸90が横スライド自在に貫通装備され、この支軸9
0の機体内側の突出端に掛け金具91が遊嵌装着される
とともに、支軸90に外嵌装着したバネ92によって掛
け金具91が支軸90とともに前部支軸88側に付勢さ
れている。前記掛け金具91にはレバー93が連設され
ており、位置決め金具89を前部支軸88に横外側方か
ら嵌合させて、前部支軸88と前部支柱80aとを同心
状に位置決めして上下に突き合わせた状態でレバー93
を支軸90周りに上方に回動することで、掛け金具91
を前部支軸88の背部に係止して、前部支柱80aが前
部支軸88から横外方に離脱するのが阻止される。な
お、前部支軸88の外周面には係止溝94が環状に形成
されるとともに、位置決め金具89の内面には係止ピン
95が突設されており、前部支柱80aが前部支軸88
に突き合わせ連結された状態では、係止溝94に係止ピ
ン95が係合されて、前部支柱80aが前部支軸88に
対して上方にも外れないようになっている。
【0059】また、レバー93を逆に前方に振出し操作
して掛け金具91を前部支軸88から外すことで、予備
苗のせ台11全体を後部の縦軸心e周りに後方に回動さ
せることができる。
【0060】なお、後部支軸86には、先に植えた苗列
になぞって機体を走行させる場合に使用する苗マーカー
100が装備されている。この苗マーカー100は、後
部支軸86に固着したブラケット101にマーカーアー
ム102を縦向き支点gを中心に揺動可能に連結すると
ともに、このマーカーアーム102の先端に装着するマ
ーカー棒103を、ゴム製キャップ104ごと上下に貫
通させて構成したものであり、ゴム製キャップ104と
の貫通部の摩擦抵抗によってマーカー棒103を任意の
高さにスライドさせて位置保持することができるように
なっている。
【0061】また、図18に示すように、前記ブラケッ
ト101にはバネ板材からなる係止金具105が片持ち
状に設けられており、予備苗のせ台11が後方に約18
0度回動されると、後部支柱80bの下端近くに固着し
た縦向きピン106が係止金具105に弾性係合され
て、予備苗のせ台11が後方回動状態に保持されるよう
になっている。
【0062】本発明の乗用田植機は以上のように構成さ
れたものであり、作業者が運転座席17に搭乗して運転
する通常の作業走行時には、図1ないし図3に示すよう
に、操作アーム16を起立姿勢に切り換え保持するとと
もに、センターマスコット21を起立させておく。この
場合、主クラッチペダル58を踏み込んで主クラッチ5
7を切り操作しても停止レバー62は残ったままである
ので、ブレーキ60が制動操作されることはない。
【0063】田植機を圃場への出し入れするための畦越
え移動、あるいは、田植機をトラックなどの荷台に積み
降ろしす場合など、走行機体3が前後に傾斜して搭乗運
転が困難な場合には、主変速レバー25を「超低速」に
選択するとともに、副変速レバー24を「低速」に選択
し、かつ、アクセル操作によってエンジン出力を適当に
高くセットし、高トルクで微速走行できる状態にして走
行機体3を自走させながら作業者が地上に降りて操縦す
ることになり、この場合、前輪1を直進状態にして操作
アーム16を前方に大きく突出した作用姿勢に切り換え
る。
【0064】例えば、図20に示すように、前上がり傾
斜で前進する場合、推進反力で走行機体3の前部が浮き
気味になることがあるが、このような場合は、操作アー
ム18を押し下げ操作して機体前部に下向きの荷重をか
けることで機体前部の浮き上がりを抑制することができ
る。また、路面が悪くて登り難い場合には、操作アーム
18を前方に引いて、登坂を補助することができる。ま
た、必要に応じて操作アーム16を左右に押し引きする
ことで、強制的に機体の方向修正を行うことができる。
そして、このような操作において、前輪1は走行牽制機
構40によって直進方向に安定保持され、路面の凹凸な
どによって前輪1が勝手に操向されて思わぬ方向に機体
が移動するようなことはない。
【0065】また、地上からの操縦中に機体停止を行う
には、停止レバー62を押し下げ操作すれば、主クラッ
チ57が切られるとともに、ブレーキ60が制動操作さ
れて機体は直ちに停止する。この場合、ブレーキ60が
先に利くので、主クラッチ57だけが先に切られて、自
由になった機体が下方にずり落ちるようなことはない。
また、機体前方に居る作業者が操作アーム16の先端握
り部16bを片手で把持したまま、他方の手を延ばして
停止レバー62の握り部62bを掴むことができる。
【0066】そして、機体停止状態を維持したい場合に
は、停止位置の停止レバー62をそのまま少し横に偏位
させて係止レバー75の頭付き係止ピン76に係止保持
させればよい。また、停止レバー62の停止位置からの
解除は、手動で頭付き係止ピン76から離脱させるか、
運転座席17から踏込み部62aを1回踏み込み操作し
て戻せばよい。
【0067】〔他の実施形態〕前記操作アーム16とし
ては、機体前端部に起伏揺動可能に装備されたものに限
られるものではなく、例えば、図21に示すように、左
右の乗用通路12の下側において、前後にスライド出退
可能に装備したU字形のものに構成して実施することも
できる。この場合、後退した格納姿勢の操作アーム16
の前端部を機体前端部のプロテクタに利用することもで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用田植機の全体側面図
【図2】機体前部の正面図
【図3】機体前部の斜視図
【図4】機体前部の平面図
【図5】操作アームを作用姿勢に切り換えた機体前部の
側面図
【図6】(イ)格納姿勢の操作アームの基部を示す側面
図 (ロ)作用姿勢の操作アームの基部を示す側面図
【図7】(イ)格納姿勢の操作アームの基部を示す平面
図 (ロ)付勢機構の組付け手順を示す平面図
【図8】操向牽制機構の構成部材を示す斜視図
【図9】操作アームの基部を示す正面図
【図10】ベルト変速装置とその操作構造を示す側面図
【図11】(イ)制動解除状態のブレーキを示す側面図 (ロ)制動状態のブレーキを示す側面図
【図12】主クラッチおよびブレーキの操作部を示す平
面図
【図13】ブレーキの正面図
【図14】支点軸端部の側面図
【図15】左側の予備苗のせ台の下部を機体内側から見
た一部切欠き側面図
【図16】図15におけるx−x線断面図
【図17】前部支柱固定構造を示す横断平面図
【図18】後部支柱下部の横断平面図
【図19】予備苗のせ台上部の縦断正面図
【図20】地上操縦状態を示す側面図
【図21】他の実施形態の操作アームを備えた機体前部
の斜視図
【符号の説明】
1 前輪 2 後輪 3 乗用走行機体 16 操作アーム 21 センターマスコット 62 停止レバー L1 操作アーム先端分と前輪軸心との距離 L2 前輪と後輪との軸心間距離 L3 操作アームの長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大内 久平 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 奥山 幹夫 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2B043 BA02 BB06 CA01 CB03 DA20 2B062 AA02 AA03 AB01 BA11 BA22 BA25 BA41 BA71

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体の前部に、地上操縦用の操作ア
    ームを、機体側に後退した格納姿勢と、機体前方に突出
    した作用姿勢とに切り換え可能に装備し、作用姿勢にお
    ける操作アームの先端部と前輪の軸心との距離が、前輪
    と後輪との軸心間距離より大きく、かつ、前記操作アー
    ム自体の長さを、前輪と後輪との軸心間距離より小さく
    設定してあることを特徴とする乗用水田作業機。
  2. 【請求項2】 前記操作アームを、機体前部に配備した
    エンジンボンネットの前方箇所で起伏揺動自在に配備す
    るとともに、この操作アームの基部を幅広に構成して機
    体前部に枢支連結し、かつ、操作アームの横幅を前記エ
    ンジンボンネットの横幅内に納まる寸法に設定してある
    請求項1記載の乗用水田作業機。
  3. 【請求項3】 前記エンジンボンネットの横外側に乗降
    通路を設けてある請求項2記載の乗用水田作業機。
  4. 【請求項4】 起立格納した前記操作アームの先端高さ
    を、エンジンボンネットの高さと略同等に設定してある
    請求項2ないし3のいずれか一項に記載の乗用水田作業
    機。
  5. 【請求項5】 起伏揺動可能に支持した前記操作アーム
    の先端側に照準用のセンターマスコットを取付け、この
    操作アームの基端枢支部に、起伏回動に摩擦抵抗を付与
    する摩擦抵抗付与手段を備えるとともに、前記操作アー
    ムを起立付勢する付勢手段を備え、かつ、格納姿勢付近
    では、摩擦抵抗が起立付勢力に打ち勝って操作アームを
    起立状態に摩擦保持するよう構成してある請求項2ない
    し4のいずれか一項に記載の乗用水田作業機。
  6. 【請求項6】 前方に向けて延出された停止レバーを前
    記走行機体に配備するとともに、前記操作アームを最も
    前方に突出させた作用姿勢において、この操作アームの
    先端部を把持した作業者が、前記停止レバーを操作でき
    るよう、その停止レバーの長さを設定してある請求項1
    ないし5のいずれか一項に記載の乗用水田作業機。
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