JP2000012923A - レーザ加工装置の光学部品の劣化診断装置及び方法 - Google Patents

レーザ加工装置の光学部品の劣化診断装置及び方法

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JP2000012923A
JP2000012923A JP10179945A JP17994598A JP2000012923A JP 2000012923 A JP2000012923 A JP 2000012923A JP 10179945 A JP10179945 A JP 10179945A JP 17994598 A JP17994598 A JP 17994598A JP 2000012923 A JP2000012923 A JP 2000012923A
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intensity
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Kazuhiro Saida
和宏 才田
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 関連光学部品の劣化を早期に検出して、加工
不良品の発生を最小限に抑え得るレーザ加工装置の光学
部品の劣化診断装置を提供すること。 【解決手段】 レーザ発振器2のレーザ窓21,22等
のようなレーザ加工装置1の光学部品の劣化診断装置3
は、レーザ発振器2から出射されたレーザ光Bのビーム
断面内の一方向に関する強度分布特性Cを検出する分布
特性検出装置39と、分布特性検出装置39で検出した
強度分布特性Cに基づいて、レーザ発振器2の光学部品
21,22等の劣化を判別する判別装置40とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ加工装置の
光学部品の劣化の診断に係る。
【0002】この明細書において、光学部品について、
「劣化」とは、レーザ光の特性に好ましくない変化をも
たらすような光学部品の特性の変化をいい、部品の母材
の材質自体の変化や部品のコーティング膜のような補助
材の部分的剥離等の変化のみでなく、部品表面の汚れ等
を含む。
【0003】また、「加工」は、穴明や切断のような機
械的な加工だけでなく、アニーリングやクエンチなどの
熱処理やこれに伴う表面改質などを含み、更に、物質の
化学的な構造などを変える処理を含む。
【0004】
【従来の技術】レーザ光を利用して種々の加工が行われ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、関連光
学部品が劣化してレーザ光の特性が劣化すると、所定の
加工が行われ難くなる虞がある。従って、この劣化に気
づかないままレーザ加工を行うと、加工不良品が生じる
虞が高くなり、加工品の歩留りが低下する。
【0006】本発明は前記諸点に鑑みなされたものであ
って、その目的とするところは、関連光学部品の劣化を
早期に検出して、加工不良品の発生を最小限に抑え得る
レーザ加工装置の光学部品の劣化診断装置及び方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるレーザ加工
装置の光学部品の劣化診断装置は、前記した目的を達成
すべく、レーザ加工装置のレーザ発振器から出射された
レーザ光のビーム断面内の一方向に関する強度分布特性
を検出する分布特性検出手段と、分布特性検出手段で検
出した強度分布特性に基づいて、レーザ加工装置の光学
部品の劣化を判別する劣化判別手段とを有する。
【0008】本発明の劣化診断装置では、「レーザ光の
強度分布特性に基づいて、レーザ加工装置の光学部品の
劣化を判別する劣化判別手段」が設けられているから、
レーザ光の強度分布特性を知るだけで光学部品の劣化が
判別手段によって判別・診断され得る。また、本発明の
劣化診断装置では、「レーザ発振器から出射されたレー
ザ光のビーム断面内の一方向に関する強度分布特性を検
出する分布特性検出手段」が設けられているから、レー
ザ発振器からのレーザ光を分布特性検出手段で受光する
だけで、レーザ発振器から出射されたレーザ光の強度分
布特性を検出し得る。従って、本発明の劣化診断装置で
は、レーザ発振器からのレーザ光を分布特性検出手段で
受光するだけで、レーザ光のレーザ光の強度分布特性を
検出し、更に、この検出結果に基づいて、レーザ加工装
置の光学部品の劣化を判別・診断し得る。
【0009】ここで、「強度分布特性」とは、ビーム断
面内の一方向に沿ってみたビームの強度分布を特徴づけ
る量をいい、例えば、強度ピーク値や、半値幅や、左立
上り幅や、右立上り幅がこれに含まれる。光学部品の劣
化すなわちレーザ光の劣化は、これらの強度分布特性に
変化を与え、直接的には、この変化が、レーザ加工の際
の加工品の品質に影響を及ぼす。「左立上り幅」及び
「右立上り幅」とは、強度分布の各側においてテール部
分を除くような下限位置(例えば強度ピーク値の10%
程度の強度になる幅方向位置)と強度分布のピーク付近
の比較的強度変化の少ない部分を除くような上限位置
(例えば強度ピーク値の90%程度の強度になる幅方向
位置)との間の間隔(幅)をいう。
【0010】なお、レーザ光の強度分布特性は、ビーム
断面内の少なくとも一方向についてみればよいが、所望
ならば、ビーム断面内の複数の交差する方向(例えば直
交する二方向)についてみるようにしてもよい。一方向
についてみる場合、この一方向は、加工の際のビーム断
面形状を考慮して、当該ビーム断面の特定の方向に一致
させてもよい。被加工部材に照射される加工用ビームが
例えば細長いビーム断面の場合には、前記一方向を、幅
方向又は長手方向(軸方向)に一致させてもよい。ま
た、一対の放電電極がビームの進行方向に直交する方向
(放電方向)に沿って対向(対面)しているレーザ発振
器の場合、この一方向は、該放電方向又はこれに直交す
る方向でもよい。
【0011】分布特性検出手段は、好ましくは、ビーム
プロファイラのような一次元の強度分布検出器と、この
強度分布から分布特性を求める特性演算器とからなる。
強度分布検出器は、例えば、直線状に分布したCCDや
フォトダイオードアレイのように、一方向に沿って所定
の区間毎に離散的に又は連続的に強度を検出して該強度
を例えば電圧の形で出力する。なお、強度分布検出器と
しては、平面状に分布したCCDのように二次元の強度
分布を検出するものでもよい。強度分布検出器は、好ま
しくは、ビーム断面の一方向の強度分布の全体を検出し
得る大きさの受光面を備える。
【0012】好ましくは、レーザ発振器からのロービー
ム(raw beam)の出射方向に振れ(ゆらぎ)があって
も、強度分布を確実に検出し得るように、強度分布検出
器の受光面を一方向のビーム幅よりも大きくする。この
ために、好ましくは、ビームを前記一方向に集光する集
光手段が、強度分布検出器の手前に、すなわちビームの
進行方向に関して強度分布検出器の上流側に、設けられ
る。集光手段は、ロービームのビーム断面内での強度分
布を実際上そのまま反映するようにビームを集光すべ
く、シリンドリカルレンズのようなものが好ましい。但
し、TFT型液晶表示装置用のアクティブマトリックス
形成に用いるべく水素化アモルファスシリコンa−S
i:H(以下では、「アモルファスシリコン」という)
を少なくとも部分的に多結晶化する場合のように、ビー
ムホモジナイザによってロービームを細長い断面(例え
ば、0.5−1mm×200−300mm)で断面内の
強度の均一化した加工用ビームに変換して被加工物に照
射・加工する(アニールする)ような場合、集光手段も
加工用ビームと同様な特性のビームを与え得るように、
集光手段として同様なビームホモジナイザを用いてもよ
い。
【0013】特性演算器で所望の強度分布特性を求め得
る限り、強度分布検出器は、強度分布の全情報を与える
(検出する)ものでなくてもよい。例えば、強度分布特
性として、半値幅を用いる場合、半値幅を求めるために
必要な情報は、強度ピーク値と、強度が強度ピーク値の
1/2になる二つの幅方向位置のみであるから、最低限
これらの情報を求め得るように、強度分布を検出し得る
ものであればよい。
【0014】なお、パルスの平均出力のバラツキが大き
いような場合には、特性演算器は、生の特性値を求める
代わりに、規格化した又は換算した特性値を求めるよう
にしてもよい。規格化(換算)は、例えば、各ショット
のパルスエネルギを1とする(特性値を該エネルギ値で
割る)ような規格化でも、より簡便に、強度ピーク値を
1とするような規格化でもよい。所望ならば、劣化によ
る特性値の変動の仕方を予め測定しておいて、レーザ発
振器に適した規格化の仕方を選択すればよい。
【0015】劣化判別手段は、劣化判別器を有する。劣
化判別器には所定の特性値の基準値が予め設定され、劣
化判別器は、検出した特性値が基準値よりも大きいかど
うか(強度ピーク値などの場合)、又は基準値よりも小
さいかどうか(半値幅や左右の立上り幅などの場合)を
判別して、非劣化条件を満たさない場合(劣化条件を満
たす場合)、関連光学部品の劣化が生じている旨を示す
劣化信号を発する。この劣化信号は、例えば、警報器に
送られ、警報などの形で報知される。
【0016】なお、劣化判別器は、各パルスについて検
出・演算した特性値を基準値と比較して上記の判別・報
知処理をするようにしてもよいが、その代わりに、複数
個のパルス、例えば、10個程度、若しくは100個程
度、又は1,000個若しくはそれ以上の所定個数(シ
ョット数)のパルスについて、検出・演算した特性値を
平均化して、この平均検出特性値を基準値と比較するよ
うにしてもよい。また、劣化判別器による各パルスの判
別を上記のように個々のパルスについて行って判別結果
を記憶器に格納しておき、複数個のパルス、例えば、1
0個程度、若しくは100個程度、又は1,000個若
しくはそれ以上の所定個数のパルスについてみた場合
に、所定割合を超える個数のパルスが劣化していると判
別されたとき、劣化信号を発するようにしてもよい。
【0017】劣化診断の対象となる光学部品は、例え
ば、ガスレーザの場合、放電管のレーザ窓(レーザ光透
過窓)である。光共振器を構成するミラーが放電管の壁
よりも外側に設けられている場合、光共振器を構成する
ミラーも劣化診断対象光学部品になる。その他、レーザ
発振器本体から被加工物までの光学系を構成する光学部
品も、劣化診断対象になり得る。なお、ガスレーザ以外
のレーザの場合でも、例えば、放電励起式の固体レーザ
では、放電に起因して汚損され易い放電管のレーザ窓
は、診断対象光学部品に含まれる。
【0018】本発明は、方法の観点では、レーザ加工装
置のレーザ発振器から出射したレーザ光を集光し、集光
したビームのビーム断面内の一方向の強度分布を検出
し、検出した強度分布から強度分布特性を求め、この強
度分布特性からレーザ加工装置の光学部品の劣化を診断
することからなるレーザ加工装置の光学部品の劣化診断
方法を提供するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施の形態を添
付図面に示した好ましい一実施例に基づいて説明する。
【0020】
【実施例】図1の(a)に示したレーザ加工装置1は、
レーザ発振器2と、光学部品劣化診断装置3と、被加工
物6の加工用光学系7と、被加工物6の加工装置本体8
とを有する。この例では、劣化診断装置3よりも上流側
のレーザ発振器2の光学部品が劣化診断対象になる。レ
ーザ加工装置1は、例えば、被加工物としてのガラス基
板6上のアモルファスシリコン薄膜の少なくとも一部を
多結晶化するレーザアニーリング装置である。
【0021】レーザ発振器2は、例えばレーザガスとし
てXeClのような希ガスハライドを用いた放電励起エ
キシマレーザ発振器からなり、ロービームBを出す。レ
ーザ発振器2は、レーザガスの放電・励起を行わせる放
電管20と、放電管20の対向壁に形成されたレーザ窓
21,22を介してエキシマレーザ光の発振を行わせる
光共振器形成用のフロントミラー23及びリアミアラー
24とを有する。なお、放電管20の放電領域には、レ
ーザガス供給・排気系(図示せず)を介してレーザガス
が循環される。レーザ発振器2の発振は、起動制御器2
5からのトリガ信号Trによって制御される。
【0022】レーザ発振器2のレーザ窓21,22は、
特に、レーザ発振器2の長期的な使用等によって汚れ易
い。また、場合によっては、損傷を受ける虞もある。ま
た、光共振器用のフロント及びリアミラー23,24
も、長期的な使用の間に、汚損される。従って、この例
の場合、診断対象となる光学部品は、レーザ窓21,2
2、及びフロント及びリアミラー23,24である。レ
ーザ発振器2自体の種類や構造、レーザ発振器2の使用
条件及び使用環境等によってこれらの光学部品のうちど
の光学部品が特に損傷を受け易いか、並びに各部品がビ
ームBのビーム断面に平行な平面でみてどの部分にどの
ような損傷を受け易いかは異なり得る。以下では、説明
の簡単化のために、光学部品としてのレーザ窓21の表
面が汚れる場合を例にとって説明する。
【0023】光学部品劣化診断装置3は、ロービームB
の一部Bbを劣化診断用に分岐させて取出すビームスプ
リッタ30と、分岐ビームBbの強度を調整するアッテ
ネータ(減衰器)31と、減光されたビームBcを細長
いビーム断面形状になるように、図のX方向に集光する
集光手段としてのシリンドリカルレンズ32と、細長く
集光された劣化診断用ビームBdを受光面33で受光し
てビームBdの幅方向Xの強度分布Iを検出する強度分
布検出器としてのビームプロファイラ34と、ビームプ
ロファイラ34で検出した強度分布Iから強度分布特性
値Cを求める特性演算・表示器35と、検出・演算され
た強度分布特性値Cを所定個数Npのレーザパルスにつ
いて平均化して平均分布特性値Cavを求める平均分布
特性演算器36と、平均分布特性値Cavを基準値Cr
と比較して平均値Cavが基準値Cr以上の場合に劣化
信号Dを発する劣化判別器37と、劣化判別器37から
劣化信号Dを受けた場合警報を発する警報器38とを有
する。この例では、分布特性として、例えば、半値幅を
採る。
【0024】この例では、分布特性検出手段39は、ビ
ームプロファイラ34と特性演算・表示器35とからな
り、判別手段40は、劣化判別器37と警報器38とか
らなる。なお、平均分布特性演算器36は、分布特性検
出手段39の一部とみなしても、劣化判別手段40の一
部とみなしてもよい。
【0025】ビームプロファイラ34は、図1の(b)
に示したようにX方向に延びた受光面33を有し、Y方
向に延びたビームBdを受光面33で受光してビームB
dの幅方向強度分布Iを検出する。なお、ビームBdの
検出器34に対するY方向位置変動に対する強度分布I
の変動を最小限にすべく、ビームBdのY方向の中央部
分が受光面33上に照射されるように、シリンドリカル
レンズ32及びビームプロファイラ34を配置すること
が好ましい。但し、ビームBdのY方向の端部近傍にお
けるX方向強度分布Iを検出する方が、光学部品21の
劣化をより高感度に検出し得るような事情がある場合に
は、Y方向端部近傍の強度分布Iを検出するようにして
もよい。また、図1の(b)に示したように、受光面3
3はビームBdの幅よりもX方向にかなり長いから、ポ
インティングスタビリティに欠けるエキシマレーザ発振
器2のようにロービームBの向きが図1の(a)におい
て矢印Rで示したように振れても、この振れに伴うビー
ムBdの振れは、ビームBd1またはビームBd2のよ
うに受光面33の範囲内にとどまり、同様に強度分布I
を検出し得る。
【0026】ビームプロファイラ34は、ビームBdの
強度分布I(x,t)を一つのパルス毎に時間積分また
は時間平均してなる強度分布I(x)を与えるように構
成されていても、強度分布I(x,t)をある時間間隔
毎にサンプリングして得た値を強度分布I(x,tj)
として求め一つのパルスについてこれを平均して強度分
布I(x)を与えるように構成されていても、パルスの
ピーク出力を与える時点tpにおける強度分布I(x,
tp)を代表値として強度分布I(x)を与えるように
構成されていてもよい。当然ながら、ビームプロファイ
ラ34の出力信号は、アナログの電圧波形であってもデ
ジタルデータでもよい。例えばプロファイラ34のX方
向に走査してアナログの電圧波形としてシリアルに出力
を取出す場合、左又は右の立上り幅は、電圧出力波形の
立上り又は立下り時間に対応することになる。
【0027】いずれの場合でも、ビームプロファイラ3
4から各レーザパルスビームBd毎に、図2において実
線で示したような強度分布I=Ii(x)が得られる。
ここで、特性演算・表示器35は、分布特性値Cとし
て、Ii(x)が最大値となる強度ピーク値(最大波高
値)Iimax、出力IiがIimax/2になる半値
幅ΔXi1/2、強度Iiがピーク値の例えば10%及
び90%になる位置(点)の間の幅で規定される右及び
左の立上り幅ΔXi,ΔXi等のうちの少なくとも
一つを求めるように構成されている。なお、演算・表示
器35は、特性値Cの演算を行うと共に例えば強度分布
I(x)の波形をディスプレイ35aに表示するように
構成されていてもよい。これによって、劣化していない
ときの強度分布、及び劣化が生じたときの強度分布を視
認し得る。
【0028】劣化診断対象光学素子としてのレーザ窓2
1の汚れが進むと、ビームプロファイラ34で検出され
出力される強度分布I(x)が、図2において、例え
ば、想像線で示したような強度分布Id(x)に変わ
る。ここでは、ビームBdは、全体に強度が落ち且つビ
ーム幅が拡がるように変わったと想定している。即ち、
ビームBdの強度分布Idでは、強度ピーク値Id
maxが落ち、半値幅ΔXd /2が大きくなり、右及
び左の立上り幅ΔXd,ΔXdが大きくなってい
る。
【0029】ピーク値Imaxが落ちるのは、例えば、
レーザ窓21の汚れによってレーザ窓21でのレーザ光
の透過率が低下するような場合である。半値幅ΔX
1/2が大きくなるのは、例えば、レーザ窓21の汚れ
によってレーザ窓21を通過するレーザ光が散乱された
りレーザ窓21の不均一な汚れによりレーザ窓21での
レーザ光の吸収が不均一に起こりレーザ窓21に温度分
布が生じレーザ窓21に不均一な屈折率分布が生じたり
すること(一種の熱レンズ効果のような現象)により、
レーザビームの出射方向のバラツキが大きくなるような
場合である。このような場合、左及び右の立上り幅ΔX
,ΔXも大きくなり易い。前述の通り、以下では、
特性値Cとして半値幅ΔX1/2を選んだとして説明す
る。
【0030】平均分布特性演算器36には、例えば、レ
ーザ発振器2の起動制御部25からのトリガパルスTr
が入力され、平均分布特性演算器36はトリガパルスT
rを受ける毎に、各パルスビームBdの特性値Cを加算
し、トリガパルスTrの数が所定値Npに達すると、平
均値Cavを求めて、この平均特性値Cavを判別器3
7に送る。
【0031】判別器37は、検出した平均特性値Cav
を劣化基準値Crと比較して、平均特性値(この例では
平均半値幅)Cavが基準値Crを上回ると劣化信号D
を発し、警報器38を作動させる。なお、判別器37に
おける比較に関して、丁度同一であるかどうかというこ
とは実際上無意味であるから、「上回る」または「超え
る」というのは、「以上になる」というのと実際上同義
である。
【0032】劣化基準値Crは、例えば、レーザ発振器
の種類毎に予め求めておくことが好ましいが、経験的に
わかっている場合には、それを用いてもよい。例えば、
ある種のCOレーザでは、20%程度のパルスエネル
ギの減少が劣化判断の基準になる。なお、エキシマレー
ザについていえば、ここで種類とは、単に、レーザガス
の種類だけでなく、放電励起の仕方や、放電電極の形状
や配置、レーザガスの流し方、レーザの出力の大きさ、
レーザ窓の母材やコーティング材の材質やサイズなどを
いう。但し、所望ならば、これらの種類の差異のうちの
一部の差異については、無視して、同一の基準値Crを
定めてもよい。
【0033】レーザ加工に際しては、一方では、ビーム
スプリッタ30を透過した大半の(エネルギ割合で例え
ば99%程度)加工用レーザビームBaは、ミラー70
で偏向された後、ビームホモジナイザ71を通り、細長
く且つ強度分布の均一化されたホモジナイズ面がガラス
基板6の表面に形成されるようにガラス基板6上に照射
されて、ガラス基板6の表面のアニールを行う。このア
ニールの間、基板6は、熱処理チャンバ80内において
ステージ81上でX方向に連続的または間欠的に移動さ
れ、基板6の表面に対してアニール用レーザ光Baが走
査される。一枚の基板6のアニール処理が完了すると基
板6が未処理基板6に交換されてアニールが繰返され
る。このレーザアニールの間、劣化診断装置30は、レ
ーザ光Bの一部をビームスプリッタ30を介して取出
し、ビームBdの劣化、従ってレーザ発振器2の(例え
ばレーザ窓21の)劣化の有無をリアルタイムでモニタ
する。ビームBaによる基板6のレーザアニールのため
の許容限度を超えるビームBの劣化が生じた場合には、
警報器38から警報が発せられ、レーザアニール作業の
停止を促す。従って、警報が出たときアニール中の基板
6のアニール作業を中断するか、又はアニール工程を所
定の手順通りに完了した後、レーザ発振器2を停止させ
て、例えば、劣化した光学素子を交換し、アニール作業
を再開すればよい。なお、劣化診断基準値Crとして、
ある程度フェイルセイフな値を選んでおくことにより、
警報が発せられた際加工中の基板6に対する加工を最後
まで継続して該加工基板を良品として利用し得るように
しても、また、警報後、所定数以下の数の基板(例えば
同一ロット内の残りの基板6)に対する加工を行いこれ
らの加工基板6を良品として利用し得るようにしてもよ
い。いずれにしても、劣化診断装置3は、光学部品の過
度な劣化が生じる前に加工処理を止めて、光学部品の交
換やクリーニング等を行うことを可能にし、加工不良品
が生じるのを最小限にし得、レーザ加工品の歩留りを向
上させ得る。
【0034】警報器38は、劣化を報知し得るものであ
れば、音響信号を発するものでも、光信号や電気信号等
を発するものでも信号の種類は問わない。また、劣化信
号Dが出た場合、警報器38で警報を発する代わりに、
又は警報を発すると共に、レーザ加工装置1が所定のタ
イミングで停止されるようにしてもよい。
【0035】以上においては、一つの光学部品が劣化し
た場合の例について説明したけれども、複数の光学部品
のうちのいずれか一つ又は二つ以上の光学部品の劣化も
同様に検出し得ることは明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による好ましい一実施例のレーザ加工装
置を説明するもので、(a)は装置の全体の模式的な説
明図、(b)はビームプロファイラによるビームの強度
分布の検出の仕方の説明図。
【図2】図1の装置における強度分布及び強度分布特性
値並びにその変動を説明するための説明用のグラフ。
【符号の説明】
1 レーザ加工装置 2 レーザ発振器 3 劣化診断装置 7 加工用光学系 8 レーザ加工装置本体 20 放電管 21,22 レーザ(光透過)窓 23,24 ミラー 30 ビームスプリッタ 31 アッテネータ 32 シリンドリカルレンズ 33 受光面 34 強度分布検出器(ビームプロファイラ) 35 分布特性演算・表示器 36 平均分布特性演算器 37 劣化判別器 38 警報器 39 分布特性検出手段 40 劣化判別手段 70 ビームホモジナイザ 80 熱処理チャンバ B,Ba,Bb,Bc,Bd,Bd1,Bd2 レーザ
ビーム C 強度分布特性(値) Cav 平均分布特性(値) Cr 分布特性基準値 I 強度分布 Id 劣化後の強度分布 Ii 劣化前の強度分布 Iimax,Idmax 強度のピーク値 X,Y 方向 x X方向の座標値 ΔX1/2,ΔXi1/2,ΔXd1/2 半値幅 ΔX,ΔXi、ΔXd 左立上り幅 ΔX,ΔXi、ΔXd 右立上り幅
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01J 1/02 G01J 1/02 L G01M 11/00 G01M 11/00 T

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ加工装置のレーザ発振器から出射
    されたレーザ光のビーム断面内の一方向に関する強度分
    布特性を検出する分布特性検出手段と、 分布特性検出手段で検出した強度分布特性に基づいて、
    レーザ加工装置の光学部品の劣化を判別する劣化判別手
    段とを有するレーザ加工装置の光学部品の劣化診断装
    置。
  2. 【請求項2】 強度分布特性が、ビームの強度ピーク
    値、半値幅、左立上り幅、及び右立上り幅からなるグル
    ープから選択された少なくとも一つの特性である請求項
    1に記載の劣化診断装置。
  3. 【請求項3】 レーザ発振器がガスレーザからなり、光
    学部品がレーザ発振器の放電管のレーザ窓である請求項
    1又は2に記載の劣化診断装置。
  4. 【請求項4】 分布特性検出手段の手前に、レーザ光を
    前記一方向に集光する集光手段を有する請求項1から3
    までのいずれか一つの項に記載の診断劣化装置。
  5. 【請求項5】 レーザ加工装置のレーザ発振器から出射
    したレーザ光を集光し、集光したビームのビーム断面内
    の一方向の強度分布を検出し、検出した強度分布から強
    度分布特性を求め、この強度分布特性からレーザ加工装
    置の光学部品の劣化を診断することからなるレーザ加工
    装置の光学部品の劣化診断方法。
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