JP2010186834A - レーザ共振器内光学部品の損傷診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザ共振器内から光学部品を取り出すことなく、レーザ共振器内の光学部品の損傷を診断することができるレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置を提供する。
【解決手段】レーザ共振器1内に診断用レーザ光を投射する診断用レーザ光学部50と、診断用レーザ光学部50から発せられ、レーザ共振器1内を経由した診断用レーザ光の強度を測定するレーザ強度計70と、レーザ共振器1内に入射する診断用レーザ光の位置を移動させるステージ移動機構56と、レーザ強度計70により測定されたレーザ強度の変化の情報に基づいて、光学部品3a,3bの損傷を判断する損傷判断手段65と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ共振器内に設置された光学部品の損傷を診断するレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置に関する。
共振器内に出力鏡と終端鏡の他に、レンズ、反射鏡などの光学部品を有するレーザ装置において、これらの光学部品が損傷していないかどうかを確認することは、困難を伴う場合がある。その困難は主に次の2点である。1つには、光学部品を検査するために共振器から光学部品を取り出すと、検査後に元通りに再配置した際に、検査前の配置と微妙に異なる角度、位置で配置され、レーザの出力が落ちたり、発振モードが変わってしまったりすることがある。また1つには、光学部品を検査するために共振器から光学部品を取り出すと、大気中の粉塵が光学部品に付着し、付着した粉塵に起因して光学部品が損傷する場合がある。
本発明のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置に直接関連するものではないが、レンズ、反射鏡などの光学部品をレーザ装置から取り出すことなく、レーザ装置の損傷を診断する装置の従来の一例が、特許文献1で開示されている。特許文献1では、レーザスポットの状態を2次元撮像装置(CCDカメラ)を用いて撮像し、その画像を画像処理することによりレーザ伝送系の異常を診断するレーザ伝送系診断装置を開示する。特許文献1の段落番号0005には、レーザ伝送系診断装置の構成の記載、すなわち「・・・大出力のレーザーを用いて溶接を行うレーザー溶接装置のレーザー伝送系を診断するためのレーザー伝送系診断装置であって、溶接に供されるレーザーと同じ伝送経路を通って出射される低出力レーザーと、レーザー溶接装置における溶接点に対応する位置に配置した半透明の光散乱板と、該光散乱板表面に焦点位置をもつレンズを通して該光散乱板上を撮像する2次元撮像装置と、該撮像装置から得られる画像の特徴から前記の伝送系の正常,非正常を判別する画像処理装置とからなるレーザー伝送系診断装置・・・」が記載されている。
特開平10−263860号公報
特許文献1で開示された技術は、診断用の低出力レーザを用いてレーザ伝送系の診断を行い、早期にその異常を発見しようとするものであるが、異常を診断する箇所がレーザ伝送系である点で、レーザ共振器(共振器内光学部品)の診断を行う本発明と相違する。すなわち、特許文献1で開示された技術では、診断用レーザが、診断対象の光学系を経由してレーザ共振器の外部に集光されるものであり、レーザ共振器内の光学部品に集光されるものではないため、レーザ共振器内の光学部品を診断することには適用できないものであった。
本発明は、上記した点に鑑み、レーザ共振器内から光学部品を取り出すことなく、レーザ共振器内の光学部品の損傷を診断することができるレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置は、レーザ光を部分反射すると共に前記レーザ光の一部を出射する出力鏡と、光を部分反射または全反射する終端鏡と、該出力鏡と該終端鏡の間に配置された、レンズまたは反射鏡またはプリズムの少なくとも1つを含む光学部品と、前記出力鏡と前記終端鏡の間に配置され、前記出力鏡と前記終端鏡の間で前記レーザ光を発振するレーザ励起部とを備えたレーザ共振器内の前記光学部品の損傷を診断するレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置であって、前記レーザ共振器内に診断用レーザ光を投射する診断用レーザ光学部と、該診断用レーザ光学部から発せられ、前記レーザ共振器内を経由した前記診断用レーザ光の強度を測定するレーザ強度計と、前記レーザ共振器内に入射する前記診断用レーザ光の位置を移動させる移動機構と、前記レーザ強度計により測定されたレーザ強度の変化の情報に基づいて、前記光学部品の損傷を判断する損傷判断手段と、を備えている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1に記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置において、前記移動機構が、前記診断用レーザ光を該診断用レーザ光の投射方向に対して垂直な平面方向に移動できる。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置において、前記診断用レーザ光の集光特性を変化させる集光特性変更手段をさらに備える。
また、請求項4記載の発明は、請求項3に記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置において、前記集光特性変更手段は、前記診断用レーザ光が前記レーザ共振器内の前記光学部品のうち、2つ以上の部品の位置で集光されるように集光特性を変化させる。
また、請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置において、前記レーザ共振器内の複数の前記光学部品のうち、少なくとも1つの前記光学部品が損傷しているという情報を出力する出力手段を備える。
また、請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置において、前記集光特性変更手段により前記診断用レーザ光の集光特性を変化させた際に、前記レーザ強度計により測定されたレーザ強度の変化の情報に基づいて、前記レーザ共振器内の複数の前記光学部品のうち、損傷している前記光学部品を特定する損傷部品特定手段を備える。
また、請求項7記載の発明は、請求項6に記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置において、前記損傷部品特定手段は、前記レーザ強度の変化の情報を比較し、該レーザ強度が最も低い状態において前記診断用レーザ光の集光位置に近い前記光学部品が損傷していると判断する。
また、請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置において、前記損傷判断手段は、前記診断用レーザ光で前記レーザ共振器内の前記光学部品の表面を走査した際に、前記レーザ強度の出力値を積算した積算値が所定の閾値に満たない場合に、少なくとも1つの前記光学部品が損傷していると判断する。
また、請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置において、前記診断用レーザ光をパルス発振させ、前記レーザ強度の変化の波形のうち、前記パルス発振の周波数に同期する成分だけを取り出す同期成分抽出手段を備え、該同期成分抽出手段により取り出された成分に基づいて前記光学部品の損傷を診断する。
従来、レーザ共振器内の光学部品の損傷の診断を行うために共振器から光学部品を取り出すと、検査後に元通りに再配置した際に、検査前の配置と微妙に異なる角度、位置で配置され、レーザの出力が落ちたり、発振モードが変わってしまったりすることがあったが、本発明ではレーザ共振器から光学部品を取り出さずに損傷の診断を行うことができ、従来の問題点を回避することができる。また、光学部品を検査するために共振器から光学部品を取り出すと、大気中の粉塵が光学部品に新たに付着して損傷する場合があるが、本発明では光学部品を取り出さないで損傷の診断をできるからこれを避けることができる。
本発明のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置の一実施形態の基本構成例を示す機能ブロック図である。 図1に示す損傷診断装置のコントローラの詳細図である。 図1に示す損傷診断装置にて、折返鏡の損傷部に診断用レーザが照射された状態を示し、診断用レーザ光の焦点が折返鏡の損傷部にない場合(レーザ光が損傷部に集光されていない場合)を説明する説明図である。 同じく図1に示す損傷診断装置にて、折返鏡の損傷部に診断用レーザが照射された状態を示し、診断用レーザ光の焦点が折返鏡の損傷部にある場合(レーザ光が損傷部に集光されている場合)を説明する説明図である。 本発明の損傷診断装置により診断されるレーザ発振器の一例を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。本発明の損傷診断装置は、レーザ共振器内の光学部品の損傷を診断する装置であって、レーザ共振器内に診断用レーザ光を投射する診断用レーザ光学部と、診断用レーザ光学部から発せられ、レーザ共振器内を経由した診断用レーザ光の強度を測定するレーザ強度計と、このレーザ強度計により測定されたレーザ強度の変化の情報に基づいて、光学部品の損傷を判断する損傷判断手段と、を備えている。損傷判断手段は、診断用レーザ光学部、ステージ移動機構、図示しないレーザ電源などを制御するコントローラに含まれている。また、本発明の損傷診断装置は、レーザ共振器内に入射する診断用レーザ光の位置を移動させる移動機構を備えている。このステージ移動機構により、診断用レーザ光が診断用レーザ光の投射方向に対して垂直な平面方向、すなわち二次元方向に移動できる。また、本発明の損傷診断装置は、レーザ共振器内の複数の光学部品のうち、少なくとも1つの光学部品が損傷しているという情報を出力する表示部(出力手段)を備えている。
図5は、本発明の診断適用対象となるレーザ発振器1の例を説明する図である。本例では、ガスによってレーザを励起するガスレーザとなっているが、この例に限られず、固体レーザ等、ガスレーザ以外のレーザ発振器にも本発明を適用することができる。炭酸ガス、窒素ガス、アルゴンガス等のレーザ媒体を含んだレーザ発振用の媒質ガス(以下、レーザガスと称する)は、レーザガス圧調整部40より、放電管11a,11bを含む密閉容器10内に満たされる。この放電管11a,11b内にて、レーザガスは励起されてレーザ活性状態となる。これらの励起部は、この例では、レーザ電源20より電力供給されレーザガスに放電する放電管であるが、例えば、光、あるいは化学反応による励起方式のものであってもよい。放電管11a,11bは、出力鏡4と終端鏡2との間に挟まれて配置されているため、放電管11a,11bより生じた光は出力鏡4と終端鏡2との間で増幅され、レーザ発振し、レーザ光が発生する。ここで出力鏡4は部分透過鏡であり、出力鏡4を透過したレーザ光は出力レーザ光90となって出力される。
終端鏡2は全反射鏡または、出力鏡4より高い反射率を持つ部分透過鏡である。部分透過鏡である場合は、部分的に透過したレーザ光は、図示しないレーザ出力測定器に入射し、レーザ光90の強度を推定するために用いられる場合がある。折返鏡3a,3bは、全反射鏡である。単純な構成の共振器であればこのような折返鏡は不要であるが、一般に、励起部を多数持つ共振器では、多数の折返鏡が必要になる。制御部30は、レーザ電源20の動作を制御する機能を持つ。ここまで説明したレーザ共振器1の基本的構成は、従来と同様である。また、折返鏡3a,3bやレーザガス圧調整部40は必須の要素ではない。
図1は、本発明のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置の一実施形態の基本構成例を示す機能ブロック図である。ここでは、内部光学部品の診断のために、出力鏡および終端鏡は取り外してあるが、条件によってはこれら出力鏡および終端鏡を取り付けたままで診断可能な場合がある。本実施形態の装置40は、折返鏡3a,3bの損傷を診断するものであるが、これには限定されず、レンズや、プリズムや、球面鏡等が共振器内にある場合、これらの損傷を診断することもできる。診断用レーザ発振器59は、例えば、数mW出力の、ヘリウムネオンレーザ、YAGレーザ、YAG第2高調波を出力するグリーンレーザなど、比較的小型、低出力のレーザ発振器を想定している。
診断用レーザ発振器59は、ステージ55の上に配置されており、ステージ移動機構56により紙面上下方向及び紙面に垂直な方向に移動できるようになっている。すなわち、診断用レーザ光59が、レーザ共振器1内に入る位置は、レーザ共振器1のレーザ光に対して垂直な平面方向、すなわち、2次元方向で平行移動できるようになっている。本実施形態では、診断用レーザ発振器59のビームは、レンズ53a,53bにより、拡大されているが、これに制限されるものではない。
レンズ交換装置51は、診断用レーザ発振器59のビーム光路上に、レンズ52a,52bのどちらか片方を選択可能に配置する装置である。レンズ52a,52bが光路上にある様子を、それぞれ、図2,3に示す。レンズ52aが光路上にある場合、診断用レーザ光は92qのように折返鏡3a上に集光され、レンズ52bが光路上にある場合、診断用レーザ光は92rのように折返鏡3b上に集光される。60a,60b,60qは折返鏡3a,3b上の損傷である。この損傷により、レーザ光は吸収されたり散乱されたりする。この損傷がある場合には、レーザ光90は出力が低下したり、ビームのモードが乱れたりする。なお、この損傷は、レーザ共振器1内に不純物が入り、その不純物が折返鏡3a,3b上に載ってビームを受けて焼損するなどで発生する。レーザ共振器1の運転を続けているとこの損傷の増加を避けることができない。
レーザ強度計70は、終端鏡2の位置に配置されており、共振器1内光学部品を経由してこの位置に届いた診断用レーザ発振器59のレーザ光の強度を測定する。ここでは終端鏡2は取り外されているが、終端鏡2が部分反射鏡であれば、終端鏡2を取り付けたまま、レーザ強度計70を装着することも可能である。また、終端鏡2が部分反射鏡であれば、レーザ光90の強度は終端鏡2の透過光強度にほぼ比例するので、終端鏡2の透過光強度を基にレーザ光90の強度を推定する用途に兼用することも可能である。
ステージ55が矢印81の方向に移動すると、折返鏡3aの位置での診断用レーザ光は80aの方向に移動し、折返鏡3bの位置での診断用レーザ光は80bの方向に移動し、レーザ強度計70bの位置での診断用レーザ光は矢印82の方向に移動する。このようにステージ55の移動により、診断用レーザ光を、調査対象の光学部品(折返鏡3a,3b)の表面上を走査させることができる。また、ステージ55はステージ移動機構56により紙面に垂直な方向に移動することができるので、診断用レーザ光を、調査対象の光学部品の全面に渡って走査させることができる。なお、厳密には、診断用レーザ発振器59の位置から、同一折返鏡3a,3bの各点までの距離は各点によって異なるので、折返鏡3a,3bの全面に渡って集光を保ちながら走査させることは不可能である。但し、診断用レーザ発振器59の位置から折返鏡3a,3bまでの距離に比べ、折返鏡3a,3bの大きさは十分に小さいのでその影響は無視できる。すなわち、実質的には、折返鏡3a,3bの全面に渡ってほぼ集光を保ちながら走査させることは可能である。
この例では、診断装置のコントローラ58が、自動ステージ移動機構56を制御し、レーザ強度計70の出力情報を元にして、自動診断プログラムを実行する。この自動診断プログラムでは、まず、レーザ強度計70の強度を監視しながら、診断用レーザ光を折返鏡3a,3bの全面に渡って走査するようになっている。なお、診断用レーザの集光位置は、折返鏡3a,3bのどちらでも良いが、ここでは折返鏡3aに集光した状態の状態で走査する。走査の途中で、光学部品上に損傷がある位置に診断用レーザ光が来ると、その損傷によりレーザ光が減衰するので、レーザ強度計70で観測されるレーザ強度が低下する。これにより、光学部品の損傷の有無が検査できる。自動診断プログラムでは、レーザ強度がある閾値以下になった場合、いずれかの光学部品に損傷があったとみなして走査を停止する。またこの場合、コントローラ58は、「少なくとも1つの光学部品が損傷している」という情報をディスプレイなどの表示部72に出力するようにプログラムされている。但し、以上の方法のみでは、診断用レーザ光が複数の光学部品を経由している場合は、どの光学部品が損傷しているかは、判らない。どの光学部品が損傷しているかを判定するためには、診断用レーザ光の集光状態を変えることで可能になる。例は次のようなものである。
レーザ光の走査の途中で、光学部品上に損傷を発見したら、その位置で走査を停止したまま、診断用レーザ光学部50のレーザ光の集光特性を変化させる。損傷の可能性のある各光学部品の位置に焦点が来るように、次々と集光特性を変化させる。これは、前述のレンズ交換装置51により可能である。この例を、図2及び3に示す。
図2及び3では共に、自動診断プログラムが折返鏡3b上の損傷60qを発見し、走査を停止したところである。図2では、診断用レーザ光は92qのように折返鏡3a上に集光されている、また、図3では、診断用レーザ光は92rのように折返鏡3b上に集光されている。それらの各場合において、損傷部品特定手段66(図2)によりレーザ強度計70で観測されるレーザ強度を比較し、レーザ強度が最も低い状態の集光位置に近い光学部品を、損傷候補とすることができる。その理由は、損傷部における診断用レーザ光のビーム径が損傷部の大きさより小さい場合には光損失が比較的大きくなり、損傷部における診断用レーザ光のビーム径が損傷部の大きさより大きい場合には光損失が比較的小さくなるからである。すなわち、図2では、折返鏡3b上のビーム径が損傷60qよりも大きいので、レーザ強度計70に入射する診断用レーザ光の強度は比較的高いが、図3では、折返鏡3b上のビーム径が損傷60qよりも小さいので、レーザ強度計70に入射する診断用レーザ光の強度は比較的低い。この強度の比較によって、本例では、「折返鏡3b」が損傷していると判定することができる。この例では、コントローラ58は、損傷している光学部品がどれであるかの情報を表示部72に出力するようにプログラムされている。
また、特許請求の範囲の請求項9に記載されているように、診断用レーザ光学部50のレーザ光をパルス発振させ、レーザ強度計により測定されるレーザ強度変化の波形のうち、前記パルス発振の周波数に同期する成分だけを取り出す同期成分抽出手段67(図2)を備えると、レーザ強度計70に太陽光や照明光などの定常光が混じって入射している場合に、より正確な診断が可能になる。なぜなら、周波数に同期する成分だけを取り出すことにより、太陽光や照明光などの定常光の影響を排除することが可能になるからである。パルス発振の周波数に同期する成分だけを取り出す同期成分抽出手段67しては、レーザ強度変化の波形をフーリエ変換したり、ロックインアンプを用いたりすることで可能である。
また、請求項8に記載されているように、前記診断用レーザ光が、レーザ共振器1内の光学部品の全面を走査する際に、レーザ強度計70の出力を積算し、その積算値がある閾値に満たない場合に、損傷判断手段65(図2)により少なくとも1つの光学部品が損傷していると判断し、その情報を表示部72に出力することで、共振器光学部品に複数の損傷がある場合に、総合的な判断をすることができる。
このように本実施形態によれば、レーザ共振器内から光学部品を取り出すことなく、レーザ共振器内の光学部品の損傷を診断することができるから、光学部品を損傷させることなく、短い時間で診断を行うことができ、レーザ加工の生産性を高めることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 レーザ装置
2 終端鏡
3a,3b 折返鏡
4 出力鏡
11a,11b 励起部
20 レーザ電源
30 制御部
40 損傷診断装置
50 診断用レーザ光学部
51 レンズ交換部(集光特性変更手段)
56 ステージ移動機構
58 コントローラ
59 診断用レーザ発振器
65 損傷判断手段
66 損傷部品特定手段
67 同期成分抽出手段
70 レーザ強度計
72 表示部(出力手段)

Claims (9)

  1. レーザ光を部分反射すると共に前記レーザ光の一部を出射する出力鏡と、光を部分反射又は全反射する終端鏡と、該出力鏡と該終端鏡の間に配置された、レンズまたは反射鏡またはプリズムの少なくとも1つを含む光学部品と、前記出力鏡と前記終端鏡の間に配置され、前記出力鏡と前記終端鏡の間で前記レーザ光を発振するレーザ励起部とを備えたレーザ共振器内の前記光学部品の損傷を診断するレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置であって、
    前記レーザ共振器内に診断用レーザ光を投射する診断用レーザ光学部と、
    該診断用レーザ光学部から発せられ、前記レーザ共振器内を経由した前記診断用レーザ光の強度を測定するレーザ強度計と、
    前記レーザ共振器内に入射する前記診断用レーザ光の位置を移動させるステージ移動機構と、
    前記レーザ強度計により測定されたレーザ強度の変化の情報に基づいて、前記光学部品の損傷を判断する損傷判断手段と、
    を備えることを特徴とする、レーザ共振器内光学部品の損傷診断装置。
  2. 前記ステージ移動機構が、前記診断用レーザ光を該診断用レーザ光の投射方向に対して垂直な平面方向に移動できることを特徴とする、請求項1に記載のレーザ共振器内光学部品の診断装置。
  3. 前記診断用レーザ光学部は、前記診断用レーザ光の集光特性を変化させる集光特性変更手段を備えた、請求項1又は2に記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置。
  4. 前記集光特性変更手段は、前記診断用レーザ光が前記レーザ共振器内の前記光学部品のうち、2つ以上の部品の位置で集光されるように集光特性を変化させることを特徴とする、請求項3に記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置。
  5. 前記レーザ共振器内の複数の前記光学部品のうち、少なくとも1つの前記光学部品が損傷しているという情報を出力する出力手段を備えた、請求項1〜4のいずれか1項に記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置。
  6. 前記集光特性変更手段により前記診断用レーザ光の集光特性を変化させた際に、前記レーザ強度計により測定されたレーザ強度の変化の情報に基づいて、前記レーザ共振器内の複数の前記光学部品のうち、損傷している前記光学部品を特定する損傷部品特定手段を備えた、請求項1〜5のいずれか1項に記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置。
  7. 前記損傷部品特定手段は、前記レーザ強度の変化の情報を比較し、該レーザ強度が最も低い状態において前記診断用レーザ光の集光位置に近い前記光学部品が損傷していると判断する、請求項6に記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置。
  8. 前記損傷判断手段は、前記診断用レーザ光で前記レーザ共振器内の前記光学部品の表面を走査した際に、前記レーザ強度の出力値を積算した積算値が所定の閾値に満たない場合に、少なくとも1つの前記光学部品が損傷していると判断する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置。
  9. 前記診断用レーザ光をパルス発振させ、前記レーザ強度の変化の波形のうち、前記パルス発振の周波数に同期する成分だけを取り出す同期成分抽出手段を備え、該同期成分抽出手段により取り出された成分に基づいて前記光学部品の損傷を診断することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のレーザ共振器内光学部品の損傷診断装置。
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