JP2000283888A - 加工用レーザ集光光学系の検査方法およびその装置 - Google Patents

加工用レーザ集光光学系の検査方法およびその装置

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JP2000283888A
JP2000283888A JP11086984A JP8698499A JP2000283888A JP 2000283888 A JP2000283888 A JP 2000283888A JP 11086984 A JP11086984 A JP 11086984A JP 8698499 A JP8698499 A JP 8698499A JP 2000283888 A JP2000283888 A JP 2000283888A
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Atsushi Sugibashi
敦史 杉橋
Motoi Kido
基 城戸
Shinji Matsuo
慎二 松尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工用レーザ集光光学系を簡便に検査するこ
とができる検査方法およびその装置を提供する。 【解決手段】 加工用レーザ光を伝送光学系11を介し
て加工ヘッド25に伝送し、加工ヘッド25の集光ミラ
ー27で集光して加工材Sを加工する方法において、前
記加工用レーザ光と同軸に、かつ加工用レーザ光より低
出力の測定用レーザ光を加工ヘッド25に伝送し、加工
ヘッド25出側で測定用レーザ光のビームスポット径ま
たは強度を測定して集光ミラー27の反射率を検査す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高出力レーザ光
を用いて鋼板その他を接合、切断などを行うレーザ加工
における加工用レーザ集光光学系の検査方法およびその
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高出力レーザは、自由度が高く溶接、切
断などの加工に広く用いられている。しかし、レーザ光
を加工材上で非常に小さく集光し、高出力密度状態で加
工を行うため、加工時に加工材から多くのスパッタが飛
散する。飛散したスパッタは、加工材の近くに設置せざ
るを得ない高出力レーザの集光ミラーまたはレンズ表面
に付着する(以下、集光ミラーを例として説明する)。
レーザ加工を繰り返すうちに集光ミラーの反射率(レン
ズでは透過率)が低下し、加工材に到達するレーザ出力
が低下するだけでなく、その状態を放置すると集光ミラ
ーでのレーザ光吸収が進行し、集光ミラーの破損につな
がる。このため、高出力レーザ加工装置では、集光ミラ
ーの表面状態を適宜検査し、ミラー面に付着したスパッ
ターなどを除去し、正常に保つことが必須条件になる。
【0003】集光ミラーが取り付けられた加工ヘッド
は、水冷装置などを備えており、複雑な構造となってい
る。しかも、一般に加工ヘッドは近付きにくいライン内
などの場所に設置されている。このため、加工ヘッドか
ら集光ミラーを取り外して検査することは困難であっ
た。加工ヘッドに装着したままで集光ミラーの汚れ具合
を検査することが望まれるが、有効な手段はなかった。
【0004】特公平5−33341号公報に記載の発明
では、伝送ミラーの途中にビームサンプラーを設置し、
ミラー間の高出力レーザの出力を測定し、ミラーによる
レーザ光反射率を算出して伝送ミラーの汚れを監視す
る。途中の伝送ミラーの汚れを検出するには良いが、加
工点付近にビームサンプラーを設置するスペースがない
ので、一番汚れやすい集光ミラーの汚れを検出すること
はできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、加工用レ
ーザ集光光学系を簡便に検査することができる検査方法
およびその装置を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の加工用レーザ
集光光学系の検査方法は、加工用レーザ光を伝送光学系
を介して加工ヘッドに伝送し、加工ヘッドの集光光学系
で集光して加工材を加工する方法において、前記加工用
レーザ光と同軸にかつ加工用レーザ光より低出力の測定
用レーザ光を加工ヘッドに伝送し、加工ヘッド出側で測
定用レーザ光のビームスポット径または強度を測定して
集光光学系の反射率または透過率を検査する。
【0007】この発明の検査方法では、集光光学系を加
工ヘッドに組み込んだままで、集光光学系の反射率また
は透過率を検査することができる。したがって、検査作
業は簡便となり、短時間で作業を終えることができる。
【0008】この発明の加工用レーザ集光光学系の検査
装置は、加工用レーザ発振器と、加工用レーザ光を伝送
する伝送光学系と、伝送光路に出入可能なシャッタと、
シャッタから反射された加工用レーザ光を吸収するビー
ムダンパと、伝送光学系からの加工用レーザを加工材に
集光する集光光学系を持つ加工ヘッドとを備えたレーザ
加工装置において、前記加工用レーザ光より低出力の測
定用レーザ光を出力する測定用レーザ発振器と、前記シ
ャッタの出側で前記伝送光路に出入可能であり、測定用
レーザ発振器からの測定レーザ光を加工用レーザ光と同
軸となるように偏向する可動ミラーと、加工ヘッド出側
に配置した測定用レーザ光のビームスポット径または強
度を測定するビーム測定装置とを備えている。
【0009】この発明の加工用レーザ集光光学系の検査
装置では、検査時にシャッタを伝送光路に位置させて加
工用レーザ光の加工ヘッドへの伝送を遮断する。そし
て、可動ミラーを伝送光路に位置させ、測定用レーザ光
を加工ヘッドに伝送する。加工ヘッドの集光光学系で集
光された測定用レーザ光のビームスポット径または強度
を測定して集光光学系を検査する。
【0010】この発明の装置では、加工用レーザ光と測
定用レーザ光とを切り換えて、集光光学系の反射率また
は透過率を検査する。検査中に加工用レーザ光は出力を
低下して待機させておけば、検査終了後にただちに加工
作業に移ることができる。また、上述のように検査作業
は短時間ですむ。したがって、加工作業の合間であって
も検査することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を、レーザ
溶接機用集光ミラーの検査を例として説明する。図1
は、45kWCO2 レーザで鋼板を接合するレーザ溶接機
を示している。加工用CO2 レーザ発振器10からの加
工用レーザ光LW は、伝送光学系11を介して加工ヘッ
ド25に伝送される。伝送光学系11は3枚の平面ミラ
ー12、15、16と2枚の凹面ミラー13、14から
なり、途中にシャッタ20が配置されている。シャッタ
20は、伝送光路OPに出入可能である。シャッタ開
時、つまりシャッタ20が伝送光路OPの外にあるとき
は、加工用レーザ光LW (太点線で示す)は加工ヘッド
25に伝送される。非加工時は、シャッタ20を伝送光
路OP内に位置させ、加工用レーザ光LW をビームダン
パ22で吸収する。
【0012】加工ヘッド25は、平面ミラー26と集光
ミラー27とを備えている。集光ミラー27は、凹面鏡
からなっている。集光ミラー27で集光された加工用レ
ーザ光LW は、加工ノズル28を経て加工材Sに集光さ
れる。
【0013】伝送光路OPの側方に、測定用HeNeレ
ーザ発振器30が配置されている。測定用HeNeレー
ザ発振器30から出力される測定用レーザ光LM (細線
で示す)の出力は、少なくとも加工ノズル28出側で集
光ミラー27の汚れによるビームスポット径の変化が検
出できる大きさでなければならない。例えば、2〜10
mW程度である。測定用HeNeレーザ発振器30の出側
に、エキスパンダレンズ31、平面ミラー32および可
動ミラー33が置かれている。可動ミラー33も、伝送
光路OPに出入可能である。可動ミラー33が伝送光路
OP内にあるときは、平面ミラー32で反射された測定
用レーザ光LM は加工用レーザ光LW と同軸となるよう
に偏向され、加工ヘッド25に伝送される。エキスパン
ダレンズ31の作用については、あとで述べる。
【0014】レーザ溶接機は、測定用レーザ光LM のス
ポットビーム径を測定するビーム測定装置35が設備さ
れいる。ビーム測定装置35は、すりガラス36、光学
フィルタ37、およびCCDカメラ38を備えている。
すりガラス36および光学フィルタ37は、CCDカメ
ラ38に近接して配置されている。測定用レーザ光L M
は半透明のすりガラス36面に集光され、すりガラス3
6を透過する。光学フィルタ37は、測定用レーザ光L
M の出力強度を調整する。測定用レーザ光LMのビーム
スポット径を測定する装置としては、2次元の半導体フ
ォトディテクタや、CCDカメラで撮影する方式などが
ある。この実施の形態では、CCDカメラ38による方
式を用いている。半透明のすりガラス36上に集光され
た測定用レーザ光LM のビームスポットをCCDカメラ
38で撮影し、画像処理装置40で雑音除去など画像処
理したのち、測定用レーザ光LM のビームポット径を求
める。
【0015】通常加工用レーザ光LW のビーム径に対
し、測定用レーザ光LM のビーム径はきわめて細かく、
そのままでは集光ミラー27のごく狭い範囲の汚れしか
測定できない。この実施の形態では、測定用HeNeレ
ーザ発振器30の出側に測定用レーザ光LM のビーム径
を拡大するエキスパンダレンズ31を設置している。エ
キスパンダレンズ31は、測定用レーザ光LM のビーム
径を加工用レーザ光LWのビーム径とほぼ同等の大きさ
にし、集光ミラー27の広い範囲にわたり汚れを測定で
きるようにしている。
【0016】すりガラス36、光学フィルタ37、およ
びCCDカメラ38は、一体として伸縮アーム42に取
り付けられている。伸縮アーム42をカメラコントロー
ラ44で制御して、CCDカメラ38等を移動する。
【0017】集光ミラー27の検査は、上記装置を用い
て加工の合間に行われる。検査中は、伝送光路OPをシ
ャッタ20で遮断し、加工用レーザ光LW をビームダン
パ22に入射する。可動ミラー33を伝送光路OPに位
置させ、測定用レーザ光LMを加工ヘッド25に伝送す
る。一方、伸縮アーム42を駆動してCCDカメラ38
を加工ノズル28の直下に挿入し、CCDカメラ38で
すりガラス36上の測定用レーザ光LM のビームスポッ
トを撮影する。ビームスポットの映像信号は画像処理装
置40に送られ、ビームスポット径が測定される。集光
ミラー27がスパッタ、粉塵などで汚れると、レーザ光
が拡散反射され、ビームスポット径が大きくなる。集光
ミラーの汚れ(反射率)と測定用レーザ光LM のビーム
スポット径との関係はあらかじめ実験で求めておく。図
2は、加工ヘッド内集光ミラー27の加工用レーザ光L
W の反射率と、その時の測定用レーザ光LM のビームス
ポット径の大きさとを測定した結果を示している。非常
によい相関があり、測定用レーザ光LM のビームスポッ
ト径により、集光ミラー27の反射率の低下を測定する
ことができる。使用可能反射率の下限を決めておき、測
定したビームスポット径が下限ビームスポット径(管理
値)未満となると、集光ミラー27を加工ヘッド25か
ら取り外しに付着したスパッタなどを除去し、または取
り替える。
【0018】この実施の形態では、測定用レーザ光のビ
ームスポット径の変化により、集光ミラーの反射率を測
定し、集光ミラーを検査する方式を用いたが、直接He
Neレーザの出力(強度)を加工ノズル出口で測定する
ことで集光ミラーを検査することも可能である。すりガ
ラス、光学フィルタ、およびCCDカメラからなる検出
装置を、レーザ出力計に変更することで出力測定が可能
になる。HeNeレーザの出力計としては、市販の出力
計などを用いてもよいし、フォトディテクタ素子を用い
てもよい。集光ミラーの加工用レーザ光反射率と測定用
レーザ光の強度とは、図2の曲線と同様の関係を示す。
また、集光ミラーが集光レンズであってもよい。集光レ
ンズの場合は、反射率の代わりに透過率を測定する。
【0019】
【発明の効果】この発明では、測定用レーザ光の集光光
学系を加工ヘッドに組み込んだままで、集光光学系の反
射率または透過率を検査することができるので、検査作
業は簡便となり、短時間で作業を終えることができる。
したがって、加工作業の合間であっても検査することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示すもので、ビーム測
定装置を備えたレーザ溶接機の構成図である。
【図2】集光ミラーの加工用C02 レーザ光の反射率と
測定用HeNeレーザ光のビームスポット径との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】 10 加工用CO2 レーザ発振器 11 伝送光学系 20 シャッタ 22 ビームダンンパ 25 加工ヘッド 27 集光ミラー 28 加工ノズル 30 測定用HeNeレーザ発振器 31 エキスパンダレンズ 33 可動ミラー 35 ビーム測定装置 36 すりガラス 37 光学フィルタ 38 CCDカメラ 40 画像処理装置 LW 加工用レーザ光 LM 測定用レーザ光 S 加工材
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01S 3/00 H01S 3/00 B (72)発明者 松尾 慎二 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内 Fターム(参考) 2G065 AA04 AA11 AB09 BA04 BB05 BB11 BB21 BB24 BB44 BC11 BD01 CA29 DA20 2G086 HH07 4E068 AA00 CA01 CA06 CA07 5F072 AA01 AA05 JJ20 KK05 KK30 YY06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工用レーザ光を伝送光学系を介して加
    工ヘッドに伝送し、加工ヘッドの集光光学系で集光して
    加工材を加工する方法において、前記加工用レーザ光と
    同軸にかつ加工用レーザ光より低出力の測定用レーザ光
    を加工ヘッドに伝送し、加工ヘッド出側で測定用レーザ
    光のビームスポット径または強度を測定して集光光学系
    の反射率または透過率を検査することを特徴とする加工
    用レーザ集光光学系の検査方法。
  2. 【請求項2】 加工用レーザ発振器と、加工用レーザ光
    を伝送する伝送光学系と、伝送光路に出入可能なシャッ
    タと、シャッタから反射された加工用レーザ光を吸収す
    るビームダンパと、伝送光学系からの加工用レーザを加
    工材に集光する集光光学系を持つ加工ヘッドとを備えた
    レーザ加工装置において、前記加工用レーザ光より低出
    力の測定用レーザ光を出力する測定用レーザ発振器と、
    前記シャッタの出側で前記伝送光路に出入可能であり、
    測定用レーザ発振器からの測定レーザ光を加工用レーザ
    光と同軸となるように偏向する可動ミラーと、加工ヘッ
    ド出側に配置した測定用レーザ光のビームスポット径ま
    たは強度を測定するビーム測定装置とを備えたことを特
    徴とする加工用レーザ集光光学系の検査装置。
JP11086984A 1999-03-29 1999-03-29 加工用レーザ集光光学系の検査方法およびその装置 Withdrawn JP2000283888A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007024638A (ja) * 2005-07-14 2007-02-01 Toyota Motor Corp レーザートーチの検査システムおよび検査方法
CN102589846A (zh) * 2011-12-14 2012-07-18 长春理工大学 一种远场激光命中率动态测试系统
JP2016010809A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 株式会社ディスコ レーザー加工装置
EP3023188A1 (en) * 2014-11-18 2016-05-25 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Laser welding method

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Effective date: 20060606