JP2004249312A - レーザ溶接状態監視装置及びレーザ溶接状態監視方法 - Google Patents

レーザ溶接状態監視装置及びレーザ溶接状態監視方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004249312A
JP2004249312A JP2003041183A JP2003041183A JP2004249312A JP 2004249312 A JP2004249312 A JP 2004249312A JP 2003041183 A JP2003041183 A JP 2003041183A JP 2003041183 A JP2003041183 A JP 2003041183A JP 2004249312 A JP2004249312 A JP 2004249312A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
laser
workpiece
camera
recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003041183A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Aoki
誠二 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2003041183A priority Critical patent/JP2004249312A/ja
Publication of JP2004249312A publication Critical patent/JP2004249312A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

【課題】レーザ溶接欠陥の原因調査を容易に実施することができるレーザ溶接状態監視装置及びレーザ溶接状態監視方法を提供することを目的とする。
【解決手段】レーザ発振器から加工対象物に対してレーザ光を照射し、前記加工対象物が溶接される溶接状態を監視するレーザ溶接状態監視装置において、前記レーザ光による前記加工対象物の溶接状態を撮影するカメラと、前記カメラにより撮影された映像を記録する記録部と、前記加工対象物の溶接状態を判定する溶接判定部とを有し、前記記録部は、前記溶接判定部より得られる判定信号に基づいて、前記カメラにより撮影された映像を記録することにより上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ溶接状態監視装置及びレーザ溶接状態監視方法に係り、特に、効率的にレーザ溶接欠陥状態を記録し、溶接欠陥における原因調査を容易に行うことができるレーザ溶接状態監視装置及びレーザ溶接状態監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザ溶接は、レーザ発振器から出力されたパルス状或いは連続レーザ光を加工対象物(ワーク)に照射して溶接を行う。また、レーザ溶接における溶接欠陥検査は、検査員による目視や検査機器を使用して全ての溶接箇所を確認しながら溶接欠陥検査が行われていた。
【0003】
また、最近では、溶接欠陥を容易に判別するため、溶接欠陥箇所からのレーザ散乱光を検出し、検出されたレーザ散乱光をフォトダイオードを用いて電気信号に変換し、前記電気信号のレベルから欠陥の有無を検出するための欠陥検出手段を備えたレーザ溶接欠陥検出装置が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
更に、溶接光であるプラズマ光及び反射光を複数の光ファイバと複数のフォトダイオードとで電気信号に変換して、複数の電気信号のレベルに基づいて溶接欠陥を検出する方法も用いられている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
なお、特許文献1及び特許文献2には、欠陥を検出する場合に、その欠陥情報を示すデータを表示装置に出力して表示させたり、記憶装置に出力して記憶させることができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−58046号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2000−42769号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の方法を用いて記録される情報は、フォトダイオードを用いて出力される電気信号に基づくものであり、実際の溶接状態を把握することはできない。そのため、欠陥を検出できたとしても、加工された部分が実際にどのようになっているかは、溶接された加工対象物を直接参照する必要があるため、欠陥原因の調査に時間を要してしまう。
【0009】
本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであり、特に、欠陥状況を効率的に記録し、また、溶接欠陥における原因調査を容易に行うことができる高精度なレーザ溶接を行うためのレーザ溶接状態監視装置及びレーザ溶接状態監視方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本件発明は、以下の特徴を有する課題を解決するための手段を採用している。
【0011】
請求項1に記載された発明は、レーザ発振器から加工対象物に対してレーザ光を照射し、前記加工対象物が溶接される溶接状態を監視するレーザ溶接状態監視装置において、前記レーザ光による前記加工対象物の溶接状態を撮影するカメラと、前記カメラにより撮影された映像を記録する記録部と、前記加工対象物の溶接状態を判定する溶接判定部とを有し、前記記録部は、前記溶接判定部より得られる判定信号に基づいて、前記カメラにより撮影された映像を記録することを特徴とする。
【0012】
ここで、溶接光とは、加工対象物をレーザ光にて溶接する過程で発生するプラズマ光や、照射レーザ光の反射光や、周囲の光が含まれる。
【0013】
請求項1記載の発明によれば、溶接判定部における判定信号に基づいて、溶接欠陥と判定される溶接地点の溶接状態を効率的に記録することができる。
【0014】
これにより、記録部にて記録される映像から溶接状況を容易に確認することができ、溶接欠陥の原因調査を容易に行うことができる。更に、溶接欠陥と判定された溶接状態のみを記録することができるため、記録容量を削減できる。
【0015】
請求項2に記載された発明は、前記記録部は、前記溶接判定部より得られる判定信号に基づいて、前記カメラにより撮影された映像を所定の時間、又は、所定の画像フレーム数記録することを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、溶接直前からの溶接状態の流れを映像により正確に把握することができる。また、記録する時間又は画像フレーム数を設定することで、必要最小限の映像のみを記録することができる。特に、画像フレームの場合は、溶接状態を撮影するカメラの撮影速度に応じて、画像フレームをあるフレーム間隔毎に抽出し、間引いた映像を記録することもできるため、更に効率的な映像の記録が可能となる。
【0017】
請求項3に記載された発明は、前記溶接判定部より得られる判定信号に基づいて、前記加工対象物の溶接地点に再度前記レーザ光を照射するよう制御する制御部を有することを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、溶接判定部より得られる判定信号に基づいて、溶接欠陥と判定された溶接地点に再度レーザ溶接の処理を行うことにより、加工対象物の加工品質を向上させることができる。
【0019】
請求項4に記載された発明は、前記カメラは、前記加工対象物に照射されるレーザ光の光軸と同軸上に設置することを特徴とする。
【0020】
請求項4記載の発明によれば、加工対象物の溶接地点の溶接状態を正面から撮影することができる。これにより、溶接状態を詳細に観測することができる。
【0021】
請求項5に記載された発明は、前記カメラは、前記加工対象物の溶接地点を障害なく撮影できる位置に設置することを特徴とする。
【0022】
ここで、障害物とは、ハーフミラーや、集光レンズ等のレーザ光学系等や、レーザ溶接により生じるスパッタ又はダストを含む。
【0023】
請求項5記載の発明によれば、より鮮明に溶接状態を撮影することができる。また、カメラの撮影速度を減少させても溶接欠陥の原因調査に支障が生じることがない映像が取得できるため、撮影速度を減少させた分の記憶するデータ量を削減することができる。
【0024】
請求項6に記載された発明は、レーザ発振器から加工対象物に対してレーザ光を照射し、前記加工対象物が溶接される溶接状態を監視するレーザ溶接状態監視方法において、前記レーザ光による前記加工対象物の溶接状態をカメラにより撮影する撮影段階と、前記撮影段階により撮影された映像を記録する記録段階と、前記加工対象物の溶接状態を判定する溶接判定段階とを有し、前記記録段階は、前記溶接判定段階より得られる判定信号に基づいて、前記カメラにより撮影された映像を記録することを特徴とする。
【0025】
請求項6記載の発明によれば、溶接判定段階における判定信号に基づいて、溶接欠陥と判定される溶接地点の溶接状態を効率的に記録することができる。
【0026】
これにより、記録段階にて記録される映像に基づいて溶接状況を容易に確認することができ、溶接欠陥の原因調査を容易に行うことができる。更に、溶接欠陥と判定された溶接状態のみを記録することができるため、記録容量を削減できる。
【0027】
請求項7に記載された発明は、前記記録段階は、前記溶接判定段階より得られる判定信号に基づいて、前記カメラにより撮影された映像を所定の時間、又は、所定の画像フレーム数記録することを特徴とする。
【0028】
請求項7記載の発明によれば、溶接直前からの溶接状態の流れを映像により正確に把握することができる。また、記録する時間又は画像フレーム数を設定することで、必要最小限の映像のみを記録することができる。特に、画像フレームの場合は、溶接状態を撮影するカメラの撮影速度に応じて、画像フレームをあるフレーム間隔毎に抽出し、間引いた映像を記録することもできるため、更に効率的な映像の記録が可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明は、レーザ溶接状態監視装置において、レーザ溶接の状態を撮影するためのカメラ(高速度カメラ)を設置し、映像情報を記録することで、溶接欠陥検査を行う検査員は、前記高速度カメラで撮影された映像情報を用いて容易に溶接検査を行うことができる。更に、フォトダイオード等の電気信号から溶接判定を行う溶接判定装置から出力される溶接欠陥判定信号に基づいて撮影された映像情報を溶接欠陥された加工対象地点の溶接状態のみを記録する。これにより、溶接欠陥部分のみの映像を抽出することで、映像情報を全て蓄積する場合と比較して記録容量を減少させることができ、更に、抽出された映像情報を用いて溶接欠陥の原因調査を容易に行うことができる。
【0030】
ここで、高速度カメラは、フィルムを用いる方式や、CCD(Charge Coupled Device)を用いる方式等がある。フィルムを用いる方式は、毎秒数千万フレームの高速撮影が可能であるが、容量が膨大になるため、長時間の撮影を行うことは困難である。また、CCDを用いた方式では、半導体メモリの増設により映像を長時間撮影することは可能であるが、撮影速度については、毎秒1万フレーム程度である。本発明においては、撮影速度として毎秒約500フレーム以上であればよいため、上述のどちらの方式も用いることができる。なお、本発明における高速度カメラの実施形態においては、CCDカメラを用いるが高速度カメラの機種・撮影方式についてはこの限りではない。
【0031】
次に、本発明における実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0032】
図1は、本発明におけるレーザ溶接状態監視装置の第1の実施形態を示す図である。
【0033】
図1のレーザ溶接状態監視装置は、レーザ発振器11と、レーザトーチ12と、反射光センサ13と、反射光用ミラー14と、プラズマ光センサ15と、プラズマ光用ハーフミラー16と、レーザ溶接判定部17と、CCDカメラ18と、モニタ19と、制御部20と、記録部21とを有するよう構成されている。また、レーザトーチ12には、レーザ光反射ミラーと22と、集光レンズ23とを有し、架台24の上に載置された加工対象物25に対するレーザ溶接を行う。
【0034】
レーザ発振器11は、レーザ溶接を行うためのレーザ光を出射する。ここで、レーザ光はYAGレーザを用いるが、YAGレーザに限らず、COレーザ、エキシマレーザ等を用いることができる。
【0035】
レーザ発振器11から出射されたレーザ光は、レーザトーチ12に入力され、レーザトーチ12内にあるレーザ光反射ミラー22により加工対象物25の方向へ反射される。レーザ光反射ミラー22より反射されたレーザ光は、集光レンズ23で集光されて架台24に載置された加工対象物25へ照射してレーザ溶接を行う。
【0036】
ここで、架台24は、XYZθテーブルであり、レーザトーチ12に対して前後左右方向(X、Y方向)及び上下方向(Z方向)への移動が可能であり、かつ架台24を照射軸に対して傾斜角θ分傾かせることもできる。このように架台24を移動させることで加工対象物25の多種の加工形状を形成することが可能となる。また、加工対象物25の移動方法については、上述の限りではなく、例えば、コンベアの上に加工対象物25を設置して加工位置の移動を行ってもよい。
【0037】
反射光センサ13は、レーザ発振器11から出射されるレーザ光を波長に基づいて反射光用ミラー14にて反射させ、反射光を受光して電気信号に変換し、レーザ溶接判定部17へ出力する。また、プラズマ光センサ15は、溶接の過程で発生するプラズマ光の波長によりプラズマ光用ハーフミラー16にて反射された光を電気信号に変換し、レーザ溶接判定部17へと出力する。レーザ溶接判定部17は、反射光センサ13とプラズマ光センサ15からの電気信号を受信し、レーザ溶接の欠陥判定を行う。ここで、欠陥判定は、上述した特許文献と同様の処理行うことができる。
【0038】
ここで、欠陥検出を行う溶接判定について、特許文献1にて開示されている溶接判定について簡単に説明すると、欠陥検出のための処理アルゴリズムは、ディジタル電圧信号から予め定められた高周波成分を除去するためのローパスフィルタと、このローパスフィルタの出力を微分して微分信号を出力するための微分処理部と、前記ディジタル電圧信号の値が第1の閾値L1よりも低い第2の閾値L2よりも低いかどうかで第1の欠陥を検出するための第1の処理手段と、前記微分信号の値が変化量0の場合を基準としてこの値を間にした第3の閾値L3と第4の閾値L4(但しL3>L4)の範囲を越えているかどうかを検出する第2の処理手段と、該第2の処理手段の検出結果と前記第1の処理手段の検出結果とを受けて前記第2の処理手段のみから出力がある時に、これを第3の欠陥として欠陥種類判別処理部とで実現されている。上述の構成を有することで、容易に欠陥検出を行うことができる。
【0039】
CCDカメラ18(高速度カメラ)は、加工対象物25にレーザ光が照射されてレーザ溶接が行われている状態を撮影する。撮影した映像情報は、モニタ19を通して表示することができる。また、撮影した映像情報は、制御部20へ出力される。
【0040】
制御部20は、CCDカメラ18から撮影された映像情報とレーザ溶接判定部17からの判定結果に基づいて、溶接欠陥と判定される該当する加工対象地点の溶接されている時点の溶接の様子を撮影した映像情報を記録部21に出力する。ここで、レーザ溶接判定部17により判定結果が出力されるまで、溶接状態を撮影した映像は、一時的に制御部20に蓄積されている。レーザ溶接判定部17からの判定結果、溶接欠陥でないと判断される場合は、一時的に蓄積されていた映像情報を消去する。また、溶接欠陥であると判定された場合は、蓄積された映像情報を記録部21に記録する。なお、記録される映像情報の時間は、溶接対象及び条件により異なるが、1溶接部あたり約0.1〜2.0秒程度が好ましい。
【0041】
また、記録部21に記録される映像情報の時間は、秒数の限定に限らす、撮影速度に基づいて、所定の画像フレーム数を記憶することもできる。この場合は、CCDカメラ18から制御部20に対して映像情報だけではなく、撮影速度同期出力信号を制御部20に出力する。
【0042】
例えば、CCDカメラ18の撮影速度が5000FPS(FPS:1秒当たりの走査フレーム数)とした場合、10フレーム間隔で500FPSとなるように間引いた映像を抽出して記録することにより、記録容量を更に減少させることができる。なお、間引くフレーム間隔や記録するフレーム数については、高速度カメラの撮影速度に基づいて設定することが好ましい。なお、上述した間引き処理は制御部20で行う。
【0043】
これにより、溶接欠陥の溶接状態を効率的に記録することができる。なお、上述した制御部20の機能は、レーザ溶接判定部17に備えるよう構成してもよい。
【0044】
記録部21では、制御部20から送られた信号を記録する。記録する情報は、映像情報、欠陥判定信号、欠陥判定のあった加工対象地点、時間等の各種情報が記録され、溶接欠陥の検査を行う検査員は、記録部21に記録された情報を参照することにより、欠陥状態、加工地点を取得することができ、欠陥原因調査を容易に行うことができる。
【0045】
ここで、上述のレーザ溶接状態監視装置を用いた溶接処理の流れについてフローチャートを用いて説明する。
【0046】
図2は、本発明における溶接処理手順を示す一例のフローチャートである。
【0047】
まず、レーザ溶接状態監視装置は、架台24を移動して加工対象物25の加工位置の調整を行う(S01)。なお、この時点では、CCDカメラ18は、溶接地点が撮影されており、撮影された映像情報は、制御部20にて一時的に蓄積されている。次に、レーザ発振器11からレーザ光を出射し(S02)、加工対象物25の溶接を行う(S03)。加工対象物25が溶接加工された後、溶接時に生じた反射光及びプラズマ光から、反射光センサ13及びプラズマ光センサ15により電気信号に変換して、レーザ溶接判定部17にて溶接欠陥の判定処理を行う(S04)。その後、判定結果から溶接欠陥があるか否かの判断を行う(S05)。判定の結果、溶接欠陥があると判定された場合は(S05にて、YES)、CCDカメラ18にて撮影し、制御部20で蓄積されている映像情報から溶接欠陥と判定された加工対象地点の溶接状態を撮影した映像情報を記録部21に出力し記録を行う(S06)。また、制御部20は、レーザ溶接判定部17から出力される欠陥判定信号等の各種情報も映像情報と関連付けられて記録部21に記録を行う。
【0048】
また、S05にて溶接欠陥と判定されなかった場合は、制御部20にある該当溶接地点の溶接状態を撮影した映像情報を消去する(S07)。これにより、溶接欠陥と判定された加工対象地点のみの溶接状態のみを記録部21に蓄積することで膨大な記録容量を必要とせず、効率的にデータ収集を行うことができ、更に、記録された映像情報等から溶接欠陥の原因調査を容易に行うことができる。
【0049】
次に、全ての加工地点について加工終了であるかを判断し(S08)、他に加工対象地点がない場合は(S08にて、YES)、処理を終了し、他に加工対象地点がある場合は(S08にて、NO)、S01〜S07までの処理を継続して行う。
【0050】
これにより、レーザ溶接状態判定を高精度に行うことができ、加工対象物の品質を向上させることができる。
【0051】
ここで、第1の実施形態における高速度カメラ(CCDカメラ18)の位置は、プラズマ光用ハーフミラー16の上部に、レーザ光の照射光路と同軸上に設置されているが、本発明においてはこの限りではなく、例えば、同軸光路上ではなくレーザトーチ12等の障害がなく撮影できる加工対象物25の加工地点付近に設置されてもよい。ここで、本発明における高速度カメラの設置位置の例を図を用いて説明する。
【0052】
図3は、本発明における高速度カメラの設置位置の一例を示す図である。
【0053】
図3(a)は、上述した本発明における第1の実施形態である。また、図3(b)は、CCDカメラ18(高速度カメラ)をレーザトーチ12に設置し、CCDカメラ18の位置をレーザ溶接地点に常に向いているように調整して設置されている。図3(b)の構成により、CCDカメラ18がハーフミラー等を介さず、直接近距離で撮影することができるため、例えば、撮影速度を減らした撮影でも溶接状態を鮮明に撮影することができ、これにより映像情報の容量を減少させることができる。なお、図3(a)及び図3(b)において、CCDカメラ18にて撮影された映像情報は、モニタ部19にて表示することができる。
【0054】
また、第1の実施形態では、加工対象地点が溶接欠陥であると判定された場合、CCDカメラ18で撮影した映像情報を記録部21に記録する処理を行っていたが、溶接欠陥であると判定された場合に、その溶接欠陥地点の溶接を再度行うよう制御部20にて制御させることもできる。その場合、制御部20からレーザ発振器11及び架台24に対して再処理を行うための制御信号を出力することにより、加工対象物の品質を向上させることができる。
【0055】
ここで、上述の内容を第2の実施形態として図を用いて説明する。
【0056】
図4は、本発明におけるレーザ溶接状態監視装置の第2の実施形態を示す図である。
【0057】
図4のレーザ溶接状態監視装置は、レーザ発振器41と、レーザトーチ42と、反射光センサ43と、反射光用ミラー44と、プラズマ光センサ45と、プラズマ光用ハーフミラー46と、レーザ溶接判定部47と、CCDカメラ48と、モニタ49と、制御部50と、記録部51と、架台54とを有するよう構成されている。また、レーザトーチ42には、レーザ光反射ミラーと52と、集光レンズ53とからなり、架台54の上に載置された加工対象物25に対するレーザ溶接を行う。
【0058】
まず、レーザ発振器41は、レーザ溶接を行うためのレーザ光を出射する。ここで、レーザ光はYAGレーザを用いるが、YAGレーザに限らず、COレーザ、エキシマレーザ等を用いることができる。
【0059】
次に、レーザ発振器41から出射されたレーザ光は、レーザトーチ42に入力され、レーザトーチ42内にある反射レンズ52で加工対象物25の方向へ反射される。反射されたレーザ光は、集光レンズ53で集光されて、架台54に載置された加工対象物25へ照射しレーザ溶接を行う。なお、架台54は、XYZθテーブルであり、レーザトーチ42に対して前後左右方向(X、Y方向)及び上下方向(Z方向)への移動が可能であり、かつ架台54を照射軸に対して傾斜角θ分傾かせることもできる。このように、架台54を移動させることで、加工対象物25の多種の加工形状を形成することが可能となる。
【0060】
反射光センサ43は、反射光用ミラー44からの反射光を受光して電気信号に変換し、レーザ溶接判定部47へ出力する。また、プラズマ光センサ45は、プラズマ光用ハーフミラー46からの反射光を電気信号に変換し、レーザ溶接判定部47へと出力する。レーザ溶接判定装置47は、変換された電気信号を受信しレーザ溶接の欠陥判定を行う。
【0061】
CCDカメラ48は、加工対象物25にレーザ光が照射され、レーザ溶接されている様子を撮影する。撮影した映像情報はモニタ49を通して表示することができる。また、撮影した映像情報は制御部50へ出力される。制御部50では、CCDカメラ48から撮影された映像情報と、レーザ溶接判定部47からの判定結果に基づいて、溶接欠陥を判断される場合は、記録部51に映像情報を記録し溶接欠陥のある加工地点に対して再度レーザ溶接を行うようレーザ発振器41と架台54に制御信号を出力する。
【0062】
架台54では、送られた制御信号に基づき、溶接欠陥のあった加工対象地点の位置調整を行う。また、レーザ発振器41は、制御部50から送られた制御信号に基づいて、架台54にて位置調整を行った加工対象物25について、レーザ溶接を行う。
【0063】
ここで、再処理の溶接状態は、CCDカメラ48により撮影され、その映像情報は制御部50へ出力されるが、レーザ溶接判定については、1回目の溶接において、加工対象地点の状態が変化しているため、同一の判定条件では、溶接欠陥と判定される可能性が高い。そこで、再処理の場合は、レーザ溶接判定部47の結果に関係なく、映像情報を記録部51に出力して記録し、処理を終了する。
【0064】
これにより、1回目の溶接処理で溶接欠陥が検出されて記録部51にて溶接状態が記録されるため、溶接欠陥の原因調査を容易に行うことができ、更に、溶接欠陥と判定された部分について、再度レーザ溶接を行うことにより、加工対象物の加工品質を向上させることができる。
【0065】
上述したように、本発明によれば、高速度カメラからの映像を効率的に記録することができ、記録された映像からレーザ溶接欠陥の原因調査を容易に実施することができる。また、溶接欠陥と判定された溶接状態のみを記録することができるため、記録容量を削減できる。
【0066】
また、記録する時間又は画像フレーム数を設定することで、必要最小限の映像のみを記録することができる。特に、画像フレームの場合は、溶接状態を撮影するカメラの撮影速度に応じて、画像フレームをあるフレーム間隔毎に抽出し、間引いた映像を記録することもできるため、更に効率的な映像の記録が可能となる。
【0067】
また、溶接欠陥を検出した場合に、その加工地点の加工を再度行うよう制御することにより、加工対象物の品質を向上させることができる。
【0068】
なお、本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求した本発明の範囲から逸脱することなく、種々の変形例や実施例が考えられる。
【0069】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、高速度カメラからの映像を効率的に記録することができ、記録された映像からレーザ溶接欠陥の原因調査を容易に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるレーザ溶接状態監視装置の第1の実施形態を示す図である。
【図2】本発明における加工処理手順を示す一例のフローチャートである。
【図3】本発明における高速度カメラの設置位置の一例を示す図である。
【図4】本発明におけるレーザ溶接状態監視装置の第2の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
11,41 レーザ発振器
12,42 レーザトーチ
13,43 反射光センサ
14,44 反射光用ミラー
15,45 プラズマ光センサ
16,46 プラズマ光用ハーフミラー
17,47 レーザ溶接判定部
18,48 CCDカメラ(高速度カメラ)
19,49 モニタ
20,50 制御部
21,51 記録部
22,52 レーザ光反射ミラー
23,53 集光レンズ
24,54 架台
25 加工対象物
31 全反射ミラー

Claims (7)

  1. レーザ発振器から加工対象物に対してレーザ光を照射し、前記加工対象物が溶接される溶接状態を監視するレーザ溶接状態監視装置において、
    前記レーザ光による前記加工対象物の溶接状態を撮影するカメラと、
    前記カメラにより撮影された映像を記録する記録部と、
    前記加工対象物の溶接状態を判定する溶接判定部とを有し、
    前記記録部は、前記溶接判定部より得られる判定信号に基づいて、前記カメラにより撮影された映像を記録することを特徴とするレーザ溶接状態監視装置。
  2. 前記記録部は、
    前記溶接判定部より得られる判定信号に基づいて、前記カメラにより撮影された映像を所定の時間、又は、所定の画像フレーム数記録することを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接状態監視装置。
  3. 前記溶接判定部より得られる判定信号に基づいて、前記加工対象物の溶接地点に再度前記レーザ光を照射するよう制御する制御部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ溶接状態監視装置。
  4. 前記カメラは、前記加工対象物に照射されるレーザ光の光軸と同軸上に設置することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のレーザ溶接状態監視装置。
  5. 前記カメラは、前記加工対象物の溶接地点を障害なく撮影できる位置に設置することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のレーザ溶接状態監視装置。
  6. レーザ発振器から加工対象物に対してレーザ光を照射し、前記加工対象物が溶接される溶接状態を監視するレーザ溶接状態監視方法において、
    前記レーザ光による前記加工対象物の溶接状態をカメラにより撮影する撮影段階と、
    前記撮影段階により撮影された映像を記録する記録段階と、
    前記加工対象物の溶接状態を判定する溶接判定段階とを有し、
    前記記録段階は、前記溶接判定段階より得られる判定信号に基づいて、前記カメラにより撮影された映像を記録することを特徴とするレーザ溶接状態監視方法。
  7. 前記記録段階は、
    前記溶接判定段階より得られる判定信号に基づいて、前記カメラにより撮影された映像を所定の時間、又は、所定の画像フレーム数記録することを特徴とする請求項6に記載のレーザ溶接状態監視方法。
JP2003041183A 2003-02-19 2003-02-19 レーザ溶接状態監視装置及びレーザ溶接状態監視方法 Pending JP2004249312A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003041183A JP2004249312A (ja) 2003-02-19 2003-02-19 レーザ溶接状態監視装置及びレーザ溶接状態監視方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003041183A JP2004249312A (ja) 2003-02-19 2003-02-19 レーザ溶接状態監視装置及びレーザ溶接状態監視方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004249312A true JP2004249312A (ja) 2004-09-09

Family

ID=33024836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003041183A Pending JP2004249312A (ja) 2003-02-19 2003-02-19 レーザ溶接状態監視装置及びレーザ溶接状態監視方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004249312A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102554463A (zh) * 2012-02-14 2012-07-11 中国科学院福建物质结构研究所 应用于激光切割的同轴ccd成像系统
CN102735611A (zh) * 2012-06-21 2012-10-17 宁德新能源科技有限公司 锂离子电池电阻焊接强度的检测方法和装置
CN105598579A (zh) * 2016-03-29 2016-05-25 深圳英诺激光科技有限公司 基于两个同轴ccd进行视觉定位的激光加工装置及方法
KR101793573B1 (ko) * 2016-11-22 2017-11-03 윈포시스(주) 3차원 프린터의 성형 위치 기록 장치 및 이를 구비한 3차원 프린터
WO2018043869A1 (ko) * 2016-08-31 2018-03-08 윈포시스 주식회사 3차원 프린터의 성형 공정 감시 장치 및 이를 구비한 3차원 프린터
KR101872935B1 (ko) * 2017-01-12 2018-07-02 윈포시스(주) 3d 프린팅 가공 검사용 장치
KR101874095B1 (ko) * 2017-03-21 2018-08-02 윈포시스(주) 3차원 프린터의 멜팅풀 검사 장치 및 이를 구비한 3차원 프린터

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102554463A (zh) * 2012-02-14 2012-07-11 中国科学院福建物质结构研究所 应用于激光切割的同轴ccd成像系统
CN102735611A (zh) * 2012-06-21 2012-10-17 宁德新能源科技有限公司 锂离子电池电阻焊接强度的检测方法和装置
CN105598579A (zh) * 2016-03-29 2016-05-25 深圳英诺激光科技有限公司 基于两个同轴ccd进行视觉定位的激光加工装置及方法
WO2018043869A1 (ko) * 2016-08-31 2018-03-08 윈포시스 주식회사 3차원 프린터의 성형 공정 감시 장치 및 이를 구비한 3차원 프린터
CN108602124A (zh) * 2016-08-31 2018-09-28 唯因弗Sys株式会社 三维打印机的成型工艺监控装置以及具备其的三维打印机
CN108602124B (zh) * 2016-08-31 2021-06-22 唯因弗Sys株式会社 三维打印机的成型工艺监控装置以及具备其的三维打印机
KR101793573B1 (ko) * 2016-11-22 2017-11-03 윈포시스(주) 3차원 프린터의 성형 위치 기록 장치 및 이를 구비한 3차원 프린터
KR101872935B1 (ko) * 2017-01-12 2018-07-02 윈포시스(주) 3d 프린팅 가공 검사용 장치
KR101874095B1 (ko) * 2017-03-21 2018-08-02 윈포시스(주) 3차원 프린터의 멜팅풀 검사 장치 및 이를 구비한 3차원 프린터

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5357030B2 (ja) 溶接時に溶接品質を光学的に判定するための方法および装置
JP4680052B2 (ja) 標本撮像装置及びこれを備える標本分析装置
JPH0825069A (ja) レーザ溶接装置、溶接状態管理方法及びスパークプラグ用中心電極の製造方法
US11975410B2 (en) Laser welding quality inspection method and laser welding quality inspection apparatus
JP2006082129A (ja) レーザ溶接品質評価方法および装置
JP2004249312A (ja) レーザ溶接状態監視装置及びレーザ溶接状態監視方法
TWI607253B (zh) 自動對焦系統、方法及影像檢測儀器
JPH0996513A (ja) 画像取得装置
JP2009034731A (ja) 溶接部可視化装置
US5880844A (en) Hybrid confocal microscopy
JP5042503B2 (ja) 欠陥検出方法
JP2885040B2 (ja) レーザ溶接の溶接品質管理方法
JP2005111538A (ja) レーザ溶接品質検査方法及び装置
JP2007171582A (ja) 標本撮像装置及びこれを備える標本分析装置
JPH04127984A (ja) レーザ溶接方法及び装置
JP2023064612A (ja) レーザ溶接品質判定システムおよびレーザ溶接品質判定方法
JP4924931B2 (ja) ステンシルマスクの検査方法および装置
JPH0712753A (ja) 溶接状態のモニタ装置
JP4441129B2 (ja) レーザスポット重ね溶接における溶接状態判定方法および装置
EP0939294A1 (en) Determining topographical values
JP2007003332A (ja) 板状体側面の欠陥検出方法及び欠陥検出装置
JPH10206127A (ja) 鋼帯溶接部の形状計測装置
JPH11201944A (ja) レーザーアブレーション装置
JP2004074264A (ja) 溶接部可視化装置とこれを用いた溶接制御装置及び方法
JP4147390B2 (ja) レーザ溶接品質検査方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060606

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061003

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061204

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070814