WO2014002150A1 - 圧力センサ - Google Patents

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Abstract

 圧力センサは、ダイヤフラム(24)上に第1~第4ゲージ抵抗(25a~25d)が配置され、一端(21)が固定されたセンサ部(10)と、前記センサ部(10)を固定する支持部材(40)とを備える。前記ダイヤフラムには、第1対から第4対のピエゾ抵抗素子(26a~26h)が配置される。各対の二つのピエゾ抵抗素子は、各々反対の抵抗値変化方向を有し、前記支持部材までの距離が互いに等しい。第3対と第4対の各ピエゾ抵抗素子は、前記第1対と第2対の各ピエゾ抵抗素子より前記支持部材までの距離が長い。各ゲージ抵抗は、対応する二つのピエゾ抵抗素子を直列に接続した合成抵抗からなり、当該二つのピエゾ抵抗素子は、同一の抵抗値変化方向を有する。

Description

圧力センサ 関連出願の相互参照
 本開示は、2011年1月26日に出願された日本出願番号2011-14284号と、2012年6月29日に出願された日本出願番号2012-147834号に基づくもので、ここにその記載内容を援用する。
 本開示は、ピエゾ抵抗素子が形成されたセンサ部が支持部材に片持ち支持されてなる圧力センサに関するものである。
 従来より、ダイヤフラムを有すると共にこのダイヤフラムにブリッジ回路を構成する第1~第4ゲージ抵抗が形成され、圧力に応じたセンサ信号を出力するセンサ部と、このセンサ部を片持ち支持する支持部材とを有する圧力センサが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
 図6に示されるように、上記圧力センサは、センサ部J10は直方体形状とされていると共に長手方向の一端に固定端J21を有しており、当該固定端J21が支持部材J40に接合されて片持ち支持されている。また、センサ部J10は、(001)面を主表面とするシリコン基板J20を用いて構成され、このシリコン基板J20にダイヤフラムJ24が形成されている。なお、センサ部J10の長手方向は[110]方向と平行な方向とされている。
 ダイヤフラムJ24は、外形輪郭線が第1~第4辺J24a~J24dを有する正方形状とされ、相対する第1、第3辺J24a、J24cが[-110]方向と平行とされていると共に相対する第2、第4辺J24b、J24dが[110]方向と平行とされており、第1辺J24aが固定端J21側に位置するように形成されている。このようなダイヤフラムJ24では、圧力が印加されると第1~第4辺J24a~J24dの中央部が歪みやすいため、歪みが印加されると抵抗値が変化する第1~第4ゲージ抵抗J25a~J25dは第1~第4辺J24a~J24dの中央部と隣接する部分にそれぞれ形成されている。
 上記圧力センサでは、センサ部J10が支持部材J40に片持ち支持されているため、センサ部J10の裏面全体が支持部材J40に接合されている場合と比較して、外部温度が変化したときにダイヤフラムJ24に生じる熱応力を低減することができる。つまり、第1~第4ゲージ抵抗J25a~J25に印加される熱応力を低減することができる。
 しかしながら、上記圧力センサでは、外部温度が変化したときに、第1~第4ゲージ抵抗J25a~J25dに印加される熱応力を低減することができるものの、完全に無くすことはできない。この場合、ダイヤフラムJ24のうち固定端J21に近い部分には大きな熱応力が生じ、ダイヤフラムJ24のうち固定端J21から遠い部分には固定端J21側より小さな熱応力が生じる。
 つまり、第1ゲージ抵抗J25aに大きな熱応力が印加され、第3ゲージ抵抗J25cに小さな熱応力が印加される。このため、外部温度が変化したときに第1~第4ゲージ抵抗J25a~J25dには異なる熱応力が印加されることになり、センサ信号が温度に対して非線形となってしまう(図10参照)。この場合、外部回路等にてセンサ信号の温特補正を行うことが可能であるが、センサ信号が温度に対して非線形な信号であると温特補正が複雑になってしまう。
 なお、上記では、(001)面を主表面とするシリコン基板J20を有するセンサ部J10を用いて構成された圧力センサを例に挙げて説明したが、例えば、(011)面を主表面とするシリコン基板J20を有するセンサ部J10を用いて圧力センサを構成した場合も同様である。
 さらに、上記圧力センサでは、センサ部J10が支持部材J40に片持ち支持されているため、センサ部J10の裏面全体が支持部材J40に接合されている場合と比較して、外部温度が変化したときにダイヤフラムJ24に生じる熱応力を低減することができ、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 しかしながら、上記圧力センサでは、外部温度が変化したときに、ダイヤフラムJ24に生じる熱応力を低減することができるものの、完全に無くすことはできない。この場合、ダイヤフラムJ24のうち固定端J21に近い部分には大きな熱応力が生じ、ダイヤフラムJ24のうち固定端J21から遠い部分には固定端J21側より小さな熱応力が生じる。具体的には、ダイヤフラムJ24のうち固定端J21側に位置する第1辺J24aの中央部に最も大きな熱応力が生じる。そして、上記圧力センサでは、第1辺J24aの中央部に隣接して第1ピエゾ抵抗J25aが形成されている。
 このため、外部温度が変化したときに第1~第4ピエゾ抵抗素子J25a~J25dには異なる熱応力が印加されることになり、第1~第4ピエゾ抵抗素子J25a~J25dに印加される熱応力の差分がノイズ(オフセット)として出力され、圧力検出精度が低下してしまうという問題がある。特に、第1辺J24aの中央部に隣接して形成された第1ピエゾ抵抗素子J25aには大きな熱応力が印加されることになり、他の第2~第4ピエゾ抵抗素子J25b~J25dとの抵抗値の変化の差が大きい。
特開2002-350260号公報
 本開示は、センサ部を片持ち支持してなる圧力センサにおいて、センサ信号が非線形となることを抑制することができる圧力センサを提供することを目的とする。
 本開示の第一の態様において、圧力センサは、一方向を長手方向とし、前記長手方向の一端が固定端とされていると共に前記一端と反対側の他端が自由端とされており、薄肉のダイヤフラムと、前記ダイヤフラムにブリッジ回路を構成する複数のピエゾ抵抗素子が配置されたセンサ部と、前記センサ部の前記一端を固定する支持部材と、を有する。前記ダイヤフラムは、前記長手方向と垂直に交差する外形輪郭線の第1辺を有する形状を有する。前記第1辺は、前記一端側に配置されている。前記複数のピエゾ抵抗素子は、前記ダイヤフラムの前記一辺の中点周りの領域以外の所定の領域に配置されている。
 このような圧力センサでは、ダイヤフラムは、一端側に一辺を有する外形とされているため、外部温度が変化したときに一辺の中点周りの領域(中央部)に最も大きな熱応力が生じることになるが、ピエゾ抵抗素子は一辺の中点周りの領域外に形成されている。このため、外部温度が変化したときに最も大きな熱応力が生じる部分にピエゾ抵抗素子が形成されている従来の圧力センサと比較して、各ピエゾ抵抗素子に印加される熱応力の差分を低減することができ、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 さらに、このような圧力センサでは、ブリッジ回路から出力された検出信号を増幅回路で所定倍に増幅し、増幅した増幅信号に基づいて圧力が測定される。このため、各ピエゾ抵抗素子に印加される熱応力の最大値の絶対値が大きい程、増幅した増幅信号の誤差が大きくなる。しかしながら、上記の圧力センサでは、ピエゾ抵抗素子を一辺の中点周りの領域外に形成しているため、外部温度が変化したときにピエゾ抵抗素子に印加される熱応力の最大値の絶対値も小さくすることができる。したがって、さらに、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 本開示の第二の態様において、圧力センサは、一方向を長手方向とし、前記長手方向の一端が固定端とされていると共に前記一端と反対側の他端が自由端とされており、薄肉のダイヤフラムと、前記ダイヤフラムにブリッジ回路を構成する複数のピエゾ抵抗素子が配置されたセンサ部と、前記センサ部の前記一端を固定する支持部材と、を有する。前記ダイヤフラムは、円形状の外形輪郭線を有する。前記長手方向と平行であって前記ダイヤフラムの中心を通る直線は、前記ダイヤフラムの前記外形輪郭線と、2交点で交差する。前記複数のピエゾ抵抗素子は、前記固定端側に位置する交点の周りの領域以外の所定の領域に形成されている。
 このような圧力センサでは、各ピエゾ抵抗素子に印加される熱応力の差分を低減することができ、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 さらに、このような圧力センサでは、外部温度が変化したときにピエゾ抵抗素子に印加される熱応力の最大値の絶対値も小さくすることができる。したがって、さらに、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 本開示の第三の態様において、圧力センサは、一方向を長手方向とし、前記長手方向の一端が固定端とされていると共に前記一端と反対側の他端が自由端とされており、薄肉のダイヤフラムと、前記ダイヤフラムにブリッジ回路を構成する複数のピエゾ抵抗素子が配置されたセンサ部と、前記センサ部の前記一端を固定する支持部材と、を有する。前記ダイヤフラムは、三角形状を有する外形輪郭線を持つ。三角形状は、頂角と第1~第3辺とを有する。前記頂角は、前記一端側に配置される。前記複数のピエゾ抵抗素子は、前記頂角周りの領域以外の所定の領域に形成されている。
 このような圧力センサでは、各ピエゾ抵抗素子に印加される熱応力の差分を低減することができ、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 さらに、このような圧力センサでは、外部温度が変化したときにピエゾ抵抗素子に印加される熱応力の最大値の絶対値も小さくすることができる。したがって、さらに、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 本開示の第四の態様において、圧力センサは、一方向を長手方向とし、前記長手方向の一端が固定端とされていると共に前記一端と反対側の他端が自由端とされており、薄肉のダイヤフラムと、前記ダイヤフラムにブリッジ回路を構成する第1~第4ゲージ抵抗が配置されたセンサ部と、前記センサ部の前記一端を固定する支持部材と、を備える。前記ダイヤフラムには、第1対から第4対のピエゾ抵抗素子が配置される。各ピエゾ抵抗素子は、印加される力に応じて抵抗値が増大したり、減少する方向を示す抵抗値変化方向を有する。各対の二つのピエゾ抵抗素子は、各々反対の抵抗値変化方向を有する。第1対は、第1ピエゾ抵抗素子と第5ピエゾ抵抗素子からなり、第2対は、第2ピエゾ抵抗素子と第6ピエゾ抵抗素子からなり、第3対は、第3ピエゾ抵抗素子と第7ピエゾ抵抗素子からなり、第4対は、第4ピエゾ抵抗素子と第8ピエゾ抵抗素子からなる。第1対と第2対の各ピエゾ抵抗素子は、前記支持部材までの距離が互いに等しい。第3対と第4対の各ピエゾ抵抗素子は、前記第1対と第2対の各ピエゾ抵抗素子より前記支持部材までの距離が長く、かつ前記支持部材までの距離が互いに等しい。前記第1ゲージ抵抗は、前記第1ピエゾ抵抗素子と第8ピエゾ抵抗素子を直列に接続した合成抵抗からなり、前記第1ピエゾ抵抗素子と第8ピエゾ抵抗素子は、同一の抵抗値変化方向を有する。前記第2ゲージ抵抗は、前記第2ピエゾ抵抗素子と第7ピエゾ抵抗素子を直列に接続した合成抵抗からなり、前記第2ピエゾ抵抗素子と第7ピエゾ抵抗素子は、同一の抵抗値変化方向を有する。前記第3ゲージ抵抗は、前記第3ピエゾ抵抗素子と第6ピエゾ抵抗素子を直列に接続した合成抵抗からなり、前記第3ピエゾ抵抗素子と第6ピエゾ抵抗素子は、同一の抵抗値変化方向を有する。前記第4ゲージ抵抗は、前記第4ピエゾ抵抗素子と第5ピエゾ抵抗素子を直列に接続した合成抵抗からなり、前記第4ピエゾ抵抗素子と第5ピエゾ抵抗素子は、同一の抵抗値変化方向を有する。
 上記の圧力センサにおいて、第1~第4ゲージ抵抗は、それぞれ大きな熱応力が印加されるピエゾ抵抗素子と、小さな熱応力が印加されるピエゾ抵抗素子とが直列接続された合成抵抗にて構成されている。このため、ダイヤフラムに熱応力が生じた場合、第1~第4ゲージ抵抗に印加される熱応力の大きさの差を低減することができる。したがって、第1~第4ゲージ抵抗の熱応力に起因する抵抗値変化の大きさの差を低減することができ、センサ信号が非線形となることを抑制することができる。
 本開示についての上記目的およびその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
図1は、本開示の第1施形態における圧力センサの平面図であり、 図2は、図1中のII-II線に沿った断面図であり、 図3は、第1~第4ゲージ抵抗が構成するブリッジ回路の回路図であり、 図4は、図1に示すダイヤフラムの拡大図であり、 図5(a)は第1ピエゾ抵抗素子を示す図であり、図5(b)は第5ピエゾ抵抗素子を示す図であり、 図6は、従来の圧力センサの平面図であり、 図7は、図6に示す第1~第4ゲージ抵抗が構成するブリッジ回路の回路図であり、 図8は、図6中のVIII-VIII線に沿った応力分布を示す図であり、 図9は、図6に示す第1~第4ゲージ抵抗の抵抗値変化を示す図であり、 図10は、従来の圧力センサのセンサ信号と温度との関係を示す図であり、 図11は、図3に示す第1~第4ゲージ抵抗の抵抗値変化を示す図であり、 図12は、図1に示す圧力センサのセンサ信号と温度との関係を示す図であり、 図13(a)は本開示の第2実施形態におけるダイヤフラムの平面図であり、図13(b)は図13(a)中のB方向に沿って熱応力をシミュレーションした結果であり、図13(c)は図13(a)中のC方向に沿って熱応力をシミュレーションした結果であり、 図14(a)はアスペクト比が1であるダイヤフラムの平面図であり、図14(b)は図14(a)中のD方向に沿って熱応力をシミュレーションした結果であり、図14(c)は図14(a)中のE方向に沿って熱応力をシミュレーションした結果であり、 図15(a)はアスペクト比が1より小さいダイヤフラムの平面図であり、図15(b)は図15(a)中のF方向に沿って熱応力をシミュレーションした結果であり、図15(c)は図15(a)中のG方向に沿って熱応力をシミュレーションした結果であり、 図16は、本開示の第3実施形態におけるダイヤフラムの平面図であり、 図17(a)から図17(e)は、本開示の他の実施形態におけるセンサ部の断面図であり、 図18(a)から図18(d)は、本開示の他の実施形態におけるダイヤフラムの平面図であり、 図19(a)から図19(c)は、本開示の他の実施形態におけるダイヤフラムの平面図であり、 図20(a)は本開示の第4施形態における圧力センサの平面図であり、図20(b)は図20(a)中のXXB-XXB断面図であり、 図21は、ブリッジ回路の回路図であり、 図22は、外部温度が150℃であるときのダイヤフラムに生じる熱応力を示すシミュレーション結果であり、 図23は、外部温度が-40℃であるときのダイヤフラムに生じる熱応力を示すシミュレーション結果であり、 図24は、本開示の第5施形態におけるダイヤフラムの平面図であり、 図25は、本開示の第6施形態における圧力センサの平面図であり、 図26(a)はダイヤフラムのアスペクト比が1より小さいセンサ部の平面図であり、図26(b)および図26(c)は外部温度が150℃であるときにダイヤフラムに生じる熱応力を示すシミュレーション結果であり、 図27(a)はダイヤフラムのアスペクト比が1であるセンサ部の平面図であり、図27(b)および図27(c)は外部温度が150℃であるときにダイヤフラムに生じる熱応力を示すシミュレーション結果であり、 図28(a)はダイヤフラムのアスペクト比が1より大きいセンサ部の平面図であり、図28(b)および図28(c)は外部温度が150℃であるときにダイヤフラムに生じる熱応力を示すシミュレーション結果であり、 図29は、本開示の第7実施形態における圧力センサの平面図であり、 図30は、本開示の他の実施形態におけるセンサ部の断面構成を示す図であり、 図31は、本開示の他の実施形態におけるダイヤフラムの平面図である。 図32は、本開示の他の実施形態におけるダイヤフラムに生じる熱応力を示すシミュレーション結果であり、 図33は、本開示の他の実施形態におけるダイヤフラムの平面図である。
 (第1実施形態)
 本開示の第1実施形態について説明する。図1および図2に示されるように、圧力センサは、センサ部10と、樹脂材料等を用いて構成され、センサ部10を片持ち支持する支持部材40とを有する構成とされている。
 センサ部10は、シリコン基板20とガラス基板等の台座30とを有して構成され、一方向を長手方向とする直方体形状とされており、長手方向の一端が固定端21とされていると共に当該一端と反対側の他端が自由端22とされている。そして、固定端21が接着剤等の接合部材50を介して支持部材40に接合されている。すなわち、センサ部10は支持部材40に片持ち支持されている。なお、センサ部10の長手方向とは、[110]方向に沿った方向のことである。
 シリコン基板20は、直方体形状とされており、本実施形態では主表面が(001)面とされ、主表面では[110]軸および[-110]軸が直交した状態で存在している。そして、このシリコン基板20には、固定端21側より自由端22側に表面から異方性エッチング等されることにより構成された断面が台形形状の凹部23が形成されており、この凹部23に伴って薄肉部となった部分によりダイヤフラム24が構成されている。
 ダイヤフラム24を自由端22側に形成するのは、ダイヤフラム24を固定端21側に形成した場合と比較して、外部温度が変化したときにダイヤフラム24に生じる熱応力が小さくなるためである。
 ダイヤフラム24は、本実施形態では、外形輪郭線(図1(a)中の破線で示した線)が〈110〉方向と平行となる第1~第4辺24a~24bを有して構成され、平面形状が正方形状とされている。具体的には、第1~第4辺24a~24dのうち相対する第1辺24aと第3辺24cとが[-110]方向と平行とされており、相対する第2辺24bと第4辺24dとが[110]方向と平行とされている。そして、ダイヤフラム24は、第1辺24aが固定端21側に位置するように形成されている。
 また、ダイヤフラム24は、シリコン基板20の中心を通り、[110]方向に延びる軸が当該ダイヤフラム24の中心を通るように形成されている。言い換えると、ダイヤフラム24は、シリコン基板20の中心を通る[110]軸を基準として対称形状とされている。
 なお、本実施形態では、[110]方向が本開示の第1方向に相当し、[-110]方向が本開示の第2方向に相当している。
 そして、ダイヤフラム24上には、応力によって抵抗値が変動する第1~第4ゲージ抵抗25a~25dが図3に示されるようにホイートストンブリッジ回路(以下では、単にブリッジ回路という)を構成するように形成されている。以下に、第1~第4ゲージ抵抗25a~25dについて具体的に説明する。
 第1~第4ゲージ抵抗25a~25dは、第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hを用いて構成されており、第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26dは、図4に示されるように、印加される力に応じて抵抗値の増減が反対となる2つのピエゾ抵抗素子を組として組毎にダイヤフラム24に形成されている。
 本実施形態では、第1、第5ピエゾ抵抗素子26a、26eが第1組、第2、第6ピエゾ抵抗素子26b、26fが第2組、第3、第7ピエゾ抵抗素子26c、26gが第3組、第4、第8ピエゾ抵抗素子26d、26hが第4組とされている。そして、ダイヤフラム24のうち第2辺24bの中央部に隣接して第1組の第1、第5ピエゾ抵抗素子26a、26eが形成されていると共に、第4辺24dの中央部に隣接して第2組の第2、第6ピエゾ抵抗素子26b、26fが形成されており、これら2組のピエゾ抵抗素子26a、26e、26b、26fは支持部材40までの距離が互いに等しくされている。また、ダイヤフラム24のうち第3辺24cの中央部に隣接して第3、第4組の第3、第4、第7、第8ピエゾ抵抗素子26c、26g、26d、26hが支持部材40までの距離が互いに等しくされた状態で形成されている。
 言い換えると、本実施形態の第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hは、ダイヤフラム24のうち第1辺24aの中点周りの領域外に形成されているともいえる。つまり、第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hは、第1辺24aの中点近傍を除く領域に形成されており、第1辺24aの中点に接しないように形成されている。すなわち、第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hは、外部温度が変化したとき、ダイヤフラム24に最も大きな熱応力が生じる部分を除く領域に形成されている。換言すると、第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hは、全体としてダイヤフラム24のうち自由端22側に形成されている。
 なお、第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hを第2~第4辺24b~24dの中央部に隣接して形成するのは、上記のように、シリコン基板20の主表面を(001)面とした場合には、ダイヤフラム24に圧力が印加されたときに第2~第4辺24b~24dの中央部が歪みやすいためである。
 このような第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hは、一方向に延設された直線部分がその端部で繰り返し折り返された折れ線形状とされ、同じ大きさとされている。具体的には、第1~第4ピエゾ抵抗素子26a~26dは、[-110]方向に延設された直線部分を有し、第5~第8ピエゾ抵抗素子26e~26hは、[110]方向に延設された直線部分を有している。このため、第1、第2、第7、第8ピエゾ抵抗素子26a、26b、26g、26hは、ダイヤフラム24に生じる力に応じて抵抗値が増加し、第3~第6ピエゾ抵抗素子26c~26fは、ダイヤフラム24に生じる力に応じて抵抗値が減少する。
 また、第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hは、抵抗値を決定する直線部分を囲む領域Aが正方形状とされている。つまり、図5に示されるように、第1、第5ピエゾ抵抗素子26a、26eを例に挙げて説明すると、第1、第5ピエゾ抵抗素子26a、26eは90°回転させることによって一致する形状とされており、同じ感度を有するものとされている。
 そして、上記のように構成された第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hにて第1~第4ゲージ抵抗25a~25bが構成されている。具体的には、図3に示されるように、第1ゲージ抵抗25aは第1ピエゾ抵抗素子26aと第8ピエゾ抵抗素子26hとが直列接続されて構成され、第2ゲージ抵抗25bは第2ピエゾ抵抗素子26bと第7ピエゾ抵抗素子26gとが直列接続されて構成されている。また、第3ゲージ抵抗25cは第3ピエゾ抵抗素子26cと第6ピエゾ抵抗素子26fとが直列接続されて構成され、第4ゲージ抵抗25dは第4ピエゾ抵抗素子26dと第5ピエゾ抵抗素子26eとが直列接続されて構成されている。
 すなわち、第1~第4ゲージ抵抗25a~25dは、第1、第2組における1つのピエゾ抵抗素子と、第3、第4組のうち第1、第2組における1つのピエゾ抵抗素子と印加される力に応じた抵抗値の増減の符号が同じとなる1つのピエゾ抵抗素子と、が直列接続された合成抵抗にて構成されている。
 そして、本実施形態では、第2、第3ゲージ抵抗25b、25cの共通接続点から定電流が供給され、第1、第3ゲージ抵抗25a、25cの共通接続点および第2、第4ゲージ抵抗25b、25dの共通接続点の電位差から圧力の検出が行われるようになっている。
 なお、第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hは、それぞれシリコン基板20に形成された拡散配線やシリコン基板20上に形成された金属配線等の図示しない配線を介して電気的に接続される。この場合、配線はダイヤフラム24の内部に形成されていてもよいし、ダイヤフラム24の外部に形成されていてもよい。
 また、図3中では、第1、第2ゲージ抵抗25a、25bと重ねて記載した紙面上側に向かう矢印は、ダイヤフラム24に力が印加されたときに抵抗値が増加することを示しており、第3、第4ゲージ抵抗25c、25dと重ねて記載した紙面下側に向かう矢印は、ダイヤフラム24に力が印加されたときに抵抗値が減少することを示している。
 そして、図2に示されるように、このようなシリコン基板20の裏面には、ガラス基板やシリコン基板等で構成される直方体形状の台座30が接合されており、台座30のうち凹部23の底面と対向する領域には凹部31が形成されている。そして、この凹部31とシリコン基板20により圧力基準室27が形成されている。本実施形態では、この圧力基準室27が真空圧とされているが、例えば、大気圧とされていてもよい。
 以上が本実施形態における圧力センサの構成である。次に、上記センサ部10に熱応力が印加されたときのセンサ信号について、従来の圧力センサと比較しつつ説明する。
 まず、従来の圧力センサについて説明する。従来の圧力センサでは、図6および図7に示されるように、ダイヤフラムJ24は、本実施形態のダイヤフラム24と同じ形状とされ、第1~第4ゲージ抵抗J25a~J25dはブリッジ回路を構成するように第1~第4辺J24a~J24dの中央部に隣接して形成されている。
 そして、ダイヤフラムJ24に熱応力が生じた場合、図8に示されるように、熱応力は第1辺J24a側(固定端21側)が最も大きくなり、第3辺J24c側(自由端22側)に向かって次第に小さくなる。このため、第1~第4ゲージ抵抗J25a~J25dの抵抗値変化は、図9に示されるように、第1ゲージ抵抗J25aの抵抗値の変化の大きさ(ΔRa)が第2、第4ゲージ抵抗J25b、J25dの抵抗値の変化の大きさ(ΔRb)より大きくなり、第2、第4ゲージ抵抗J25b、J25dの抵抗値の変化の大きさ(ΔRb)が第3ゲージ抵抗J25cの抵抗値の変化の大きさ(ΔRc)より大きくなる。そして、第1ゲージ抵抗J25aの抵抗値Raは次式で示される。
 (数1)Ra=R-ΔRa
 なお、Rは基準抵抗値であり、抵抗値変化の大きさとは絶対値のことである。また、第2、第4ゲージ抵抗J25b、J25dの抵抗値Rb、Rdは次式で示される。
 (数2)Rb=Rd=R+ΔRb
 そして、第3ゲージ抵抗J25cの抵抗値Rcは次式で示される。
 (数3)Rc=R-ΔRc
 このため、従来の圧力センサから出力されるセンサ信号は次式となる。
 (数4)
 
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 したがって、従来の圧力センサでは、センサ信号が図10に示されるように温度に対して非線形となる。
 これに対し、本実施形態では、第1組の第1、第5ピエゾ抵抗素子26a、26eを第2辺24bの中央部に隣接して形成し、第2組の第2、第6ピエゾ抵抗素子26b、26fを第4辺24dの中央部に隣接して形成しているため、第1、第2組の第1、第5、第2、第6ピエゾ抵抗素子26a、26e、26b、26fに印加される熱応力がほぼ同じになる。また、第3、第4組の第3、第7、第4、第8ピエゾ抵抗素子26c、26g、26d、26fを第3辺24cの中央部に隣接して形成しているため、第3、第7、第4、第8ピエゾ抵抗素子26c、g26、26d、26fに印加される熱応力がほぼ同じとなる。
 そして、第1~第4ゲージ抵抗25a~25dは、上記のように、第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hが適宜直列接続された合成抵抗にて構成されている。つまり、第1~第4ゲージ抵抗25a~25dは、抵抗値変化の大きさが大きい第1、第2、第5、第6ピエゾ抵抗素子26a、26b、26e、26fと、抵抗値変化の大きさが小さい第3、第4、第7、第8ピエゾ抵抗素子26c、26d、26g、26hとが直列接続されて構成されている。このため、ダイヤフラム24に熱応力が生じると、第1~第4ゲージ抵抗25a~25bは、図11に示されるように、抵抗値変化の大きさがほぼ同じΔRとなる。したがって、センサ信号は次式となる。
 (数5)ΔV=ΔR・I
 このため、本実施形態の圧力センサでは、センサ信号が図12に示されるように温度に対して非線形となることを抑制することできる。なお、ここでは、ブリッジ回路に定電流を供給するものを例に挙げて説明したが、ブリッジ回路に定電圧を供給するものも同様の結果となる。
 以上説明したように、本実施形態の圧力センサでは、第1~第4ゲージ抵抗25a~25dは、第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hを適宜直列に接続した合成抵抗にて構成されている。このため、ダイヤフラム24に熱応力が生じた場合、第1~第4ゲージ抵抗25a~25dに印加される熱応力の大きさの差を低減することができる。したがって、第1~第4ゲージ抵抗25a~25dの熱応力に起因する抵抗値変化の差を低減することができ、センサ信号が非線形となることを抑制することができる。また、センサ信号が非線形となることを抑制することができるため、外部回路にて温特補正を行う際に、温度補償抵抗等を備えるのみで温特補正を行うことができ、温特補正を行う際の演算が複雑になることを抑制することができる。
 さらに、ダイヤフラム24は、シリコン基板20の中心を通る[110]軸を基準として対称形状とされている。このため、ダイヤフラム24に熱応力が生じた場合、第1、第5ピエゾ抵抗素子26a、26eに印加される熱応力と、第2、第6ピエゾ抵抗素子26b、26fに印加される熱応力との差を小さくすることができる。
 また、本実施形態では、第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hは、ダイヤフラム24のうち第1辺24aの中点周りの領域外に形成されている。このため、センサ信号が非線形となることをさらに抑制することができる。
 すなわち、上記のように第1~第4ゲージ抵抗25a~25dを構成することによってセンサ信号が非線形となることを抑制することができるが、例えば、第1、第5ピエゾ抵抗素子26a、26eが[110]方向に並んで配置されているため、第1ピエゾ抵抗素子26aと第5ピエゾ抵抗素子26eとに印加される熱応力が僅かに異なる。このため、第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hをダイヤフラム24に最も熱応力が印加される第1辺24aの中点周りの領域外に形成することにより、第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hに印加される熱応力の大きさ自体を小さくすることができる。つまり、第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hに印加される熱応力の大きさの差を小さくすることができ、第1~第4ゲージ抵抗25a~25dに印加される熱応力の大きさの差を小さくすることができる。このため、さらにセンサ信号が非線形となることを抑制することができる。
 さらに、本実施形態では、ダイヤフラム24は、シリコン基板20のうち自由端22側に形成されている。このため、シリコン基板20のうちダイヤフラム24と支持部材40との間で支持部材40から印加される熱応力を緩和することができ、ダイヤフラム24に生じる熱応力自体を小さくすることができる。
 (第2実施形態)
 本開示の第2実施形態について説明する。本実施形態の圧力センサは、第1実施形態に対してダイヤフラム24の形状を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
 図13(a)から図13(c)に示されるように、ダイヤフラム24は、([-110]方向の長さ)/([110]方向の長さ)の比をアスペクト比とすると、アスペクト比が1より大きくなる矩形状とされている。このような圧力センサでは、外部温度が変化したとき、ダイヤフラム24に生じる熱応力そのものを小さくすることができる。つまり、第1~第4ゲージ抵抗25a~25dに印加される熱応力自体を小さくすることができる。
 すなわち、図14(a)から図14(c)に示されるように、アスペクト比が1であるダイヤフラム24を基準とすると、図13(a)から図13(c)に示されるように、アスペクト比が1より大きいダイヤフラム24では、ピエゾ抵抗効果に寄与する熱応力が減少しているが、図15(a)から図15(c)に示されるように、アスペクト比が1より小さいダイヤフラム24ではピエゾ抵抗効果に寄与する熱応力が増加している。
 なお、図13(b)、(c)~図15(b)、(c)では、丸が[110]方向の熱応力、四角が[-110]方向の熱応力、三角がピエゾ抵抗効果に寄与する熱応力(図中では単に寄与応力と示す)を示している。また、図13(b)、(c)~図15(b)、(c)は、外部温度が150℃であるときのシミュレーション結果である。
 これは、以下の理由であると考えられる。すなわち、センサ部10は、[110]方向を長手方向とする直方体形状とされており、固定端21が支持部材40に固定されているため、外部温度が変化したときに、[-110]方向を軸として湾曲しやすくなる。すなわち、自由端22が鉛直方向に変位しやすくなる。また、ダイヤフラム24はアスペクト比に応じて湾曲しやすくなる方向が変わり、アスペクト比が1より大きい場合には[110]方向を軸として湾曲しやすくなり、アスペクト比が1より小さい場合には[-110]方向を軸として湾曲しやすくなる。
 つまり、アスペクト比が1以下とされているダイヤフラム24では、外部温度が変化したとき、センサ部10が湾曲しやすい方向とダイヤフラム24の湾曲しやすい方向とが同じ方向になり、ダイヤフラム24に生じる熱応力が大きくなる。これに対しアスペクト比が1より大きくされているダイヤフラム24では、センサ部10の湾曲しやすい方向とダイヤフラム24の湾曲しやすい方向とが交差するため、アスペクト比が1以下とされている圧力センサと比較して、ダイヤフラム24に生じる熱応力そのものが小さくなる。
 したがって、本実施形態では、ダイヤフラム24に生じる熱応力そのものを小さくすることができ、さらにセンサ信号が非線形となることを抑制することができる。
 (第3実施形態)
 本開示の第3実施形態について説明する。本実施形態の圧力センサは、第1実施形態に対してシリコン基板20の主表面の面方位を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
 図16に示されるように、本実施形態のシリコン基板20は、主表面が(011)面とされており、主表面には[01-1]軸および[100]軸が直交した状態で存在している。このように、主表面が(011)面であるシリコン基板20を用いた場合には、ダイヤフラム24に測定媒体から圧力が印加されたとき、中心から[01-1]軸方向に沿って中央領域と周辺領域とで大きな差がでることになる。
 したがって、本実施形態では、ダイヤフラム24のうち中央部に第1組の第1、第5ピエゾ抵抗素子26a、26eおよび第2組の第2、第6ピエゾ抵抗素子26b、26fが形成されている。
 このように、シリコン基板20として主表面が(011)面である基板を用いても、上記第1実施形態と同様に、第1~第4ゲージ抵抗25a~25dが第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hを適宜直列に接続した合成抵抗にて構成されていれば同様の効果を得ることができる。
 (他の実施形態)
 上記各実施形態では、センサ部10の固定端21を支持部材40に接合部材50を介して固定する例について説明したが、例えば、センサ部10の固定端21を樹脂封止して支持部材40に固定してもよい。
 また、上記各実施形態において、第1、第2組の第1、第2、第5、第6ピエゾ抵抗素子26a、26b、26e、26fをダイヤフラム24のうち第1辺24aの中央部に隣接して形成し、第3、第4組の第3、第4、第7、第8ピエゾ抵抗素子26c、26d、26g、26hをダイヤフラム24のうち第3辺24cの中央部に隣接して形成してもよい。同様に、第1組の第1、第5ピエゾ抵抗素子26a、26eをダイヤフラム24のうち第2辺24bの中央部に隣接して形成すると共に第2組の第2、第6ピエゾ抵抗素子26b、26fをダイヤフラム24のうち第4辺24dの中央部に隣接して形成し、第3、第4組の第3、第4、第7、第8ピエゾ抵抗素子26c、26d、26g、26hをダイヤフラム24のうち第1辺24aの中央部に隣接して形成してもよい。
 さらに、上記各実施形態では、センサ部10は、表面に凹部23が形成されたシリコン基板20と、当該シリコン基板20の裏面に接合される台座30とを有するものを例に挙げて説明したが、例えば、センサ部10は次のような構成とされていてもよい。
 図17(a)に示されるように、シリコン基板20の裏面から断面が台形となる凹部23を形成してダイヤフラム24を構成してもよい。また、図17(b)に示されるように、図17(a)の変形例として、凹部23は断面が矩形であってもよい。そして、図17(c)に示されるように、シリコン基板20を薄膜化すると共に台座30に凹部31を形成し、シリコン基板20のうち凹部31と対向する領域にダイヤフラム24を構成してもよい。さらに、図17(d)に示されるように、第1実施形態の変形例としてシリコン基板20の表面から形成した凹部23の断面が矩形状となるようにしてもよい。また、図17(e)に示されるように、センサ部10をシリコン基板20のみで構成し、シリコン基板20の内部に圧力基準室27を構成する空洞部28を形成するようにしてもよい。このシリコン基板20は、例えば、シリコンで構成された基板の表面に凹部を形成した後、LPCVD法等により凹部を閉塞するように基板上にエピタキシャル層を形成することにより、凹部により空洞部28が構成されて製造される。
 さらに、上記第1、第3実施形態では、ダイヤフラム24として正方形状のものを例に挙げて説明したが、ダイヤフラム24の形状はこれに限定されるものではない。
 例えば、図18(a)に示されるように、ダイヤフラム24は、第1~第4辺24a~24dを有し、さらに、第1辺24aと第2辺24bとを結ぶ第5辺24e、第2辺24bと第3辺24cとを結ぶ第6辺24f、第3辺24cと第4辺24dとを結ぶ第7辺24g、第4辺24dと第1辺24aとを結ぶ第8辺24hを有する八角形状とされていてもよい。また、図18(b)に示されるように、ダイヤフラム24は、第1~第4辺24a~24dを有し、第1辺24aが第3辺24cより短くされた台形形状とされていてもよい。なお、特に図示しないが、第3辺24cが第1辺24aより短くされた台形形状とされていてもよい。
 そして、図18(c)に示されるように、ダイヤフラム24は円形状とされていてもよい。この場合、 [110]方向と平行であってダイヤフラム24の中心を通る直線がダイ
ヤフラム24の外形を構成する外形輪郭線と交差する交点のうち、固定端21側に位置する交点周りの領域外に第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hを形成することができる。すなわち、外部温度が変化したときには、ダイヤフラム24のうち最も固定端21に近い部分に最も大きな熱応力が生じるため、この部分を除く領域に第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hを形成することができる。
 さらに、図18(d)に示されるように、ダイヤフラム24は、第1~第3辺24a~24cを有すると共に固定端21側に頂角24iを有し、第2辺24bが[-110]方向と平行となる三角形状とされていてもよい。この場合、ダイヤフラム24のうち頂角24i周りの領域に最も大きな熱応力が生じるため、この部分を除く領域に第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hを形成することができる。
 また、上記第2実施形態では、ダイヤフラム24としてアスペクト比が1より大きい矩形状のものを例に挙げて説明したが、ダイヤフラム24の形状はこれに限定されるものではない。
 図19(a)に示されるように、図18(a)に示した八角形状のダイヤフラム24において、アスペクト比が1以上となるようにすることができる。また、図19(b)に示されるように、図18(a)に示したダイヤフラム24において、第1~第4辺24a~24dを繋ぐ各角部に丸みを持たせた略矩形状とすることもできる。さらに、図19(c)に示されるように、図18(c)に示したダイヤフラム24において、アスペクト比が1以上となる楕円形状とすることができる。
 これら図18(a)から図18(d)および図19(a)から図19(c)に示されるようなダイヤフラム24としても、上記のように、第1~第4ゲージ抵抗25a~25dを第1~第8ピエゾ抵抗素子26a~26hを適宜直列に接続した合成抵抗にて構成し、第1~第4ゲージ抵抗25a~25dに印加される熱応力の大きさの差を小さくすることにより、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
 なお、図18(a)から図18(d)および図19(a)から図19(c)では、シリコン基板20の主表面が(001)面である場合について説明したが、図18(a)から図18(d)および図19(a)から図19(c)に示したダイヤフラム24の形状は主表面が(011)面であるシリコン基板20についても適用可能である。この場合は、例えば、上記第3実施形態と同様に、ダイヤフラム24のうち中央部に第1組の第1、第5ピエゾ抵抗素子26a、26eおよび第2組の第2、第6ピエゾ抵抗素子26b、26fを形成すればよい。
(第4実施形態)
 本開示の第4実施形態について説明する。図20(a)は本実施形態の圧力センサの平面図、図20(b)は図20(a)中のXXB-XXB断面図である。
 図20に示されるように、圧力センサは、センサ部110と、樹脂材料等を用いて構成され、センサ部110を片持ち支持する支持部材140とを有する構成とされている。
 センサ部110は、シリコン基板120とガラス基板等の台座130とを有して構成され、一方向を長手方向とする直方体形状とされており、長手方向の一端が固定端121とされていると共に当該一端と反対側の他端が自由端122とされている。そして、固定端121が接着剤等の接合部材150を介して支持部材140に接合されている。すなわち、センサ部110は支持部材140に片持ち支持されている。なお、本実施形態における長手方向とは、[110]方向である。
 シリコン基板120は、直方体形状とされており、本実施形態では主表面が(001)面とされ、主表面では[110]軸および[-110]軸が直交した状態で存在している。そして、このシリコン基板120には、固定端121側より自由端122側に表面から異方性エッチング等されることにより構成された断面が台形形状の凹部123が形成されており、この凹部123に伴って薄肉部となった部分によりダイヤフラム124が構成されている。ダイヤフラム124を自由端122側に形成するのは、ダイヤフラム124を固定端121側に形成した場合と比較して、外部温度が変化したときにダイヤフラム124に生じる熱応力が小さくなるためである。
 また、シリコン基板120の裏面には、ガラス基板やシリコン基板等で構成される直方体形状の台座130が接合されており、台座130のうち凹部123の底面と対向する領域には凹部131が形成されている。そして、この凹部131とシリコン基板120により圧力基準室126が形成されている。本実施形態では、この圧力基準室126が真空圧とされているが、例えば、大気圧とされていてもよい。
 ダイヤフラム124は、本実施形態では、外形輪郭線(図20(a)中の破線で示した線)が〈110〉方向と平行となる第1~第4辺124a~124bを有して構成され、平面形状が正方形状とされている。具体的には、第1~第4辺124a~124dのうち相対する第1辺124aと第3辺124cとが[-110]方向と平行とされており、相対する第2辺124bと第4辺124dとが[110]方向と平行とされている。そして、ダイヤフラム124は、第1辺124aが固定端121側に位置するように形成されている。なお、本実施形態では、[110]方向が本開示の第1方向に相当し、[-110]方向が本開示の第2方向に相当している。
 また、ダイヤフラム124上には、応力によって抵抗値が変動する第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dがホイートストンブリッジ(フルブリッジ)回路を構成するように形成されている。具体的には、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dは、ダイヤフラム124のうち第1辺124aの中点周りの領域外に形成されている。つまり、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dは、第1辺124aの中点近傍を除く領域に形成されており、第1辺124aの中点に接しないように形成されている。言い換えると、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dは、外部温度が変化したとき、ダイヤフラム124に最も大きい熱応力が生じる部分を除く領域に形成されている。
 本実施形態では、第1、第3ピエゾ抵抗素子125a、125cが第3辺124cの中央部に隣接して形成され、第2ピエゾ抵抗素子125bが第2辺124bの中央部に隣接して形成され、第4ピエゾ抵抗素子125dが第4辺124dの中央部に隣接して形成されている。すなわち、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dは、全体としてダイヤフラム124のうち自由端122側に形成されている。第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dを第2~第4辺124b~124dの中央部に隣接して形成するのは、上記のように、シリコン基板120の主表面を(001)面とした場合には、ダイヤフラム124に圧力が印加されたときに第2~第4辺124b~124dの中央部が歪みやすいためである。
 図21は、ブリッジ回路の回路図である。図21に示されるように、本実施形態では、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dは、第1ピエゾ抵抗素子125aが第2、第4ピエゾ抵抗素子125b、125dと直列接続されており、第3ピエゾ抵抗素子125cが第2、第4ピエゾ抵抗素子125b、125dと直列されて4辺形の閉回路を形成している。なお、図21中では、第1、第3ピエゾ抵抗素子125a、125cと重ねて記載した紙面下側に向かう矢印は、ダイヤフラム124に圧力が印加されたときに抵抗値が減少することを示しており、第2、第4ピエゾ抵抗素子125b、125dと重ねて記載した紙面上側に向かう矢印は、ダイヤフラム124に圧力が印加されたときに抵抗値が増加することを示している。
 なお、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dは、例えば、拡散等により形成された抵抗とされ、直線が繰り返し折り返された折れ線形状とされている。そして、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dは、本実施形態では、ダイヤフラム124に応力が印加されたときに抵抗値が変化する方向を長手方向とした折れ線形状とされており、当該長手方向は[110]方向とされている。すなわち、本実施形態では、長手方向に延設された部分が抵抗値が変化する部分となる。
 次に、外部温度が変化したときにダイヤフラム124に生じる熱応力について説明する。図22(a)から図22(c)は、外部温度が150℃であるときにダイヤフラム124に生じる熱応力を示すシミュレーション結果であり、図22(a)は従来の圧力センサにおけるダイヤフラムJ24の応力分布図、図22(b)は本実施形態の圧力センサにおけるダイヤフラム124の応力分布図、図22(c)はダイヤフラム124のうち第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dの形成領域に生じる応力の平均値を示す図である。また、図23(a)から図23(c)は、外部温度が-40℃であるときにダイヤフラム124に生じる熱応力を示すシミュレーション結果であり、図23(a)は従来の圧力センサにおけるダイヤフラムJ24の応力分布図、図23(b)は本実施形態の圧力センサにおけるダイヤフラム124の応力分布図、図23(c)はダイヤフラム124のうち第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dの形成領域に生じる熱応力の平均値を示す図である。なお、従来の圧力センサとは、上記図6で示されるように、第1~第4辺J24a~J24dの中央部に隣接して第1~第4ピエゾ抵抗素子J25a~J25dがそれぞれ形成された圧力センサのことである。
 また、図22(a)、図22(b)および図23(a)、図23(b)では、濃淡によってダイヤフラム124に生じる熱応力を示しており、濃度が薄くなるほどピエゾ抵抗効果に寄与する部分の引張応力が大きいことを示し、濃度が濃くなるほどピエゾ抵抗効果に寄与する成分の圧縮応力が大きいことを示している。そして、図22(c)および図23(c)では、実線棒グラフが従来の圧力センサにおける第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dの形成領域に生じる熱応力を示し、破線棒グラフが本実施形態の圧力センサにおける第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dの形成領域に生じる熱応力を示している。棒グラフは、左から順に8つ並んでいるが、左端に位置する2つの棒グラフが第1ピエゾ抵抗素子125aの形成領域に生じる平均応力を示し、左から2番目に位置する2つの棒グラフが第2ピエゾ抵抗素子125bの形成領域に生じる平均応力を示し、左から3番目に位置する2つの棒グラフが第3ピエゾ抵抗素子125cの形成領域に生じる平均応力を示し、右端に位置する2つの棒グラフが第4ピエゾ抵抗素子125dの形成領域に生じる平均応力を示している。
 図22(a)から図23(c)に示されるように、外部温度が150℃または-40℃の場合には、センサ部110が湾曲等するためダイヤフラム124に熱応力が生じる。このとき、ダイヤフラム124のうち固定端121に最も近い第1辺124aの中点周りの領域、つまり中央部に生じる熱応力が最も大きくなり、熱応力はその部分から放射状に広がって小さくなっていく。
 そして、従来の圧力センサでは、第1~第4辺J24a~J24dのそれぞれの中央部に隣接して第1~第4ピエゾ抵抗素子J25a~J25dが形成されているため、外部温度が変化したとき、第1辺J24aの中央部に隣接して形成された第1ピエゾ抵抗素子J25aには第2~第4ピエゾ抵抗素子J25b~J25dと比較して、大きな熱応力が印加される。言い換えると、第1ピエゾ抵抗素子J25aは、ダイヤフラムJ24のうち最も大きな熱応力が生じる部分に形成されている。
 これに対し、本実施形態では、第1ピエゾ抵抗素子125aを、第3ピエゾ抵抗素子125cと共に第3辺124cの中央部に隣接して形成しているため、第1ピエゾ抵抗素子125aに印加される熱応力を第3ピエゾ抵抗素子125cに印加される熱応力とほぼ同じにすることができる。すなわち、本実施形態の圧力センサでは、外部温度が150℃または-40℃に変化したとき、従来の圧力センサと比較して、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dに印加される熱応力の差を低減することができる。このため、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 また、上記構成の圧力センサは、ブリッジ回路から出力された検出信号を増幅回路で所定倍に増幅し、増幅した増幅信号に基づいて圧力が測定される。このため、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dに印加される熱応力の最大値が大きい程増幅信号の誤差が大きくなる。しかしながら、本実施形態では、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dを第1辺124aの中点周りの領域外に形成しているため、外部温度が変化したときに第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dに印加される熱応力の最大値の絶対値も小さくすることができる。すなわち、例えば、外部温度が150℃であるときには、従来の圧力センサでは、第1ピエゾ抵抗素子125aに印加される3MPaが応力の最大値となるが、本実施形態の圧力センサでは、第2、第4ピエゾ抵抗素子125b、125dに印加される1.8MPaが応力の最大値となる。したがって、増幅した増幅信号の誤差を低減することができ、圧力検出精度が低下することをさらに抑制することができる。
 以上説明したように、本実施形態の圧力センサでは、第1、第3ピエゾ抵抗素子125a、125cを第3辺124cの中央部に隣接して形成し、第2ピエゾ抵抗素子125bを第2辺124bの中央部に隣接して形成し、第4ピエゾ抵抗素子125dを第4辺124dの中央部に隣接して形成している。このため、外部温度の変化によってダイヤフラム124に熱応力が生じたとき、ダイヤフラム124における最も大きな熱応力が生じる部分に第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dを形成していないため、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dに印加される熱応力の差を低減することができ、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 さらに、ダイヤフラム124における最も大きな熱応力が生じる部分に第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dを形成していないため、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dに印加される熱応力の絶対値の最大値を低減することができる。したがって、増幅した増幅信号の誤差を低減することができ、圧力検出精度が低下することをさらに抑制することができる。
 すなわち、例えば、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dを第1辺124aの中央部に隣接して形成することにより、外部温度が変化したときに各ピエゾ抵抗素子125a~125dに印加される熱応力の差を低減することも考えられるが、この圧力センサでは、印加される熱応力が大きくなって増幅信号の誤差が大きくなる。これに対し、本実施形態では、増幅信号の誤差を抑制しつつ、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 (第5実施形態)
 本開示の第5実施形態について説明する。本実施形態の圧力センサは、第4実施形態に対して第2、第4ピエゾ抵抗素子125b、125dを形成する場所を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。図24は、本実施形態におけるダイヤフラム124の平面図である。
 図24に示されるように、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dは、それぞれ互いに隣接して形成されていると共に第3辺124cに隣接して形成されている。そして、第2ピエゾ抵抗素子125bは第1ピエゾ抵抗素子125aを挟んで第3ピエゾ抵抗素子125cと反対側に形成されており、第4ピエゾ抵抗素子125dは第3ピエゾ抵抗素子125cを挟んで第1ピエゾ抵抗素子125aと反対側に形成されている。
 この場合は、ダイヤフラム124に測定媒体から圧力が印加されたとき、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dが全て第3辺124cに隣接して形成されているため、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dには同符号の応力が印加されることになる。すなわち、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dには、引っ張り応力または圧縮応力のうち同じ応力が印加されることになる。このため、図21に示すブリッジ回路から出力を発現させるために、本実施形態では、第1、第3ピエゾ抵抗素子125a、125cの長手方向を[110]方向とし、第2、第4ピエゾ抵抗素子125b、125dの長手方向を[-110]方向としている。すなわち、第1、第3ピエゾ抵抗素子125a、125cの長手方向と、第2、第4ピエゾ抵抗素子125b、125dの長手方向とが直交するようにしている。なお、図24中の第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dに示した矢印は、長手方向の向きを示している。
 このような圧力センサでは、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dがそれぞれ第3辺124cに隣接して形成されているため、上記第1実施形態と比較して、外部温度が変化したときに第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dに印加される熱応力の差をさらに低減することができる。また、上記第1実施形態と比較して、第2、第4ピエゾ抵抗素子125b、125dが固定端121からさらに離れた位置に形成されているため、外部温度が変化したときに第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dに印加される熱応力の最大値の絶対値を低減することができる。したがって、上記第1実施形態と比較して、外部温度が変化したときにさらに圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 (第6実施形態)
 本開示の第6実施形態について説明する。本実施形態の圧力センサは、第5実施形態に対してダイヤフラム124の形状を変更したものであり、その他に関しては第5実施形態と同様であるため、説明を省略する。図25は、本実施形態における圧力センサの平面図である。
 図25に示されるように、ダイヤフラム124は、([-110]方向の長さ)/([110]方向の長さ)の比をアスペクト比とすると、アスペクト比が1より大きくなる矩形状とされている。このような圧力センサでは、外部温度が変化したとき、ダイヤフラム124に生じる熱応力そのものを低減することができ、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 図26(a)はダイヤフラム124のアスペクト比が1より小さいセンサ部110の平面図、図27(a)はダイヤフラム124のアスペクト比が1であるセンサ部の平面図、図28(a)はダイヤフラム124のアスペクト比が1より大きいセンサ部の平面図である。図26(b)、図26(c)~図28(b)、図28(c)は、外部温度が150℃であるときのダイヤフラム124に生じる熱応力を示すシミュレーション結果であり、図26(a)~図28(c)において、図26(b)-図28(b)は図26(a)から図28(a)中のX方向に沿って熱応力をシミュレーションした結果であり、図26(c)から図28(c)は図26(a)から図28(a)中のY方向に沿って熱応力をシミュレーションした結果である。
 なお、図26(b)、図26(c)~図28(b)、図28(c)では、丸が[110]方向の熱応力、四角が[-110]方向の熱応力、三角がピエゾ抵抗効果に寄与する熱応力(図中では単に寄与応力と示す)を示している。また、図26(a)~図28(a)では、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dは省略して示してある。
 図27(a)から図27(c)に示されるように、アスペクト比が1であるダイヤフラム124を基準とすると、図28(a)から図28(c)に示されるように、アスペクト比が1より大きいダイヤフラム124では、ピエゾ抵抗効果に寄与する熱応力が減少しているが、図26(a)から図26(c)に示されるように、アスペクト比が1より小さいダイヤフラム124ではピエゾ抵抗効果に寄与する熱応力が増加している。
 これは、以下の理由であると考えられる。すなわち、センサ部110は、[110]方向を長手方向とする直方体形状とされており、固定端121が支持部材140に固定されているため、外部温度が変化したときに、[-110]方向を軸として湾曲しやすくなる。すなわち、自由端122が鉛直方向に変位しやすくなる。また、ダイヤフラム124はアスペクト比に応じて湾曲しやすくなる方向が変わり、アスペクト比が1より大きい場合には[110]方向を軸として湾曲しやすくなり、アスペクト比が1より小さい場合には[-110]方向を軸として湾曲しやすくなる。
 つまり、アスペクト比が1以下とされているダイヤフラム124では、外部温度が変化したとき、センサ部110が湾曲しやすい方向とダイヤフラム124の湾曲しやすい方向とが同じ方向になり、ダイヤフラム124に生じる熱応力が大きくなる。これに対しアスペクト比が1より大きくされているダイヤフラム124では、センサ部110の湾曲しやすい方向とダイヤフラム124の湾曲しやすい方向とが交差するため、アスペクト比が1以下とされている圧力センサと比較して、ダイヤフラム124に生じる熱応力そのものを低減することができる。
 したがって、本実施形態では、ダイヤフラム124に生じる熱応力そのものを低減することができ、さらに圧力検出精度が低下することを抑制することができる。なお、本実施形態では、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dが第3辺124cに隣接して形成されている例について説明したが、上記第1実施形態のように、第2ピエゾ抵抗素子125bが第2辺124bの中央部に隣接して形成されていると共に第4ピエゾ抵抗素子125dが第4辺124dの中央部に隣接して形成されていてもよい。
 (第7実施形態)
 本開示の第7実施形態について説明する。本実施形態の圧力センサは、第4実施形態に対してシリコン基板120の主表面の面方位を変更したものであり、その他に関しては第4実施形態と同様であるため、説明を省略する。図29は、本実施形態における圧力センサの平面図である。
 図29に示されるように、本実施形態のシリコン基板120は、主表面が(011)面とされており、主表面には[01-1]軸および[100]軸が直交した状態で存在している。このように、主表面が(011)面であるシリコン基板120を用いた場合には、ダイヤフラム124に測定媒体から圧力が印加されたとき、中心から[01-1]軸方向に沿って中央領域と周辺領域とで大きな差がでることになる。したがって、本実施形態では、第1、第3ピエゾ抵抗素子125a、125cがダイヤフラム124の中央部に配置されており、第2、第4ピエゾ抵抗素子125b、125dが第3辺124cの中央部に隣接して形成されている。
 このように、シリコン基板120として主表面が(011)面である基板を用いても、上記第4実施形態と同様に、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dが第1辺124aの中点周りの領域外に形成されているため、外部温度が変化したときに圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 (他の実施形態)
 上記各実施形態では、センサ部110の固定端121を支持部材140に接合部材150を介して固定する例について説明したが、例えば、センサ部110の固定端121を樹脂封止して支持部材140に固定してもよい。
 また、上記各実施形態では、センサ部110は、裏面に凹部123が形成されたシリコン基板120と、当該シリコン基板120の裏面に接合される台座130とを有するものを例に挙げて説明したが、例えば、センサ部110は次のような構成とされていてもよい。図30(a)から図30(e)は、他の実施形態におけるセンサ部110の断面構成を示す図である。
 図30(a)に示されるように、シリコン基板120の裏面から断面が台形となる凹部123を形成してダイヤフラム124を構成してもよい。また、図30(b)に示されるように、図30(a)の変形例として、凹部123は断面が矩形であってもよい。そして、図30(c)に示されるように、シリコン基板120を薄膜化すると共に台座130に凹部131を形成し、シリコン基板120のうち凹部131と対向する領域にダイヤフラム124を構成してもよい。さらに、図30(d)に示されるように、図20(b)の変形例として、シリコン基板120の表面から形成した凹部123の断面が矩形状となるようにしてもよい。また、図30(e)に示されるように、センサ部110をシリコン基板120のみで構成し、シリコン基板120の内部に圧力基準室126を構成する空洞部127を形成するようにしてもよい。このシリコン基板120は、例えば、シリコンで構成された基板の表面に凹部を形成した後、LPCVD法等により凹部を閉塞するように基板上にエピタキシャル層を形成することにより、凹部により空洞部127が構成されて製造される。
 さらに、上記第1、第2実施形態では、ダイヤフラム124として正方形状のものを例に挙げて説明したが、ダイヤフラム124の形状はこれに限定されるものではない。図31(a)から図31(d)は、他の実施形態におけるダイヤフラム124の拡大平面図である。
 図31(a)に示されるように、ダイヤフラム124は、第1~第4辺124a~124dを有し、さらに、第1辺124aと第2辺124bとを結ぶ第5辺124e、第2辺124bと第3辺124cとを結ぶ第6辺124f、第3辺124cと第4辺124dとを結ぶ第7辺124g、第4辺124dと第1辺124aとを結ぶ第8辺124hを有する八角形状とされていてもよい。この場合、例えば、上記第4実施形態と同様に、第1、第3ピエゾ抵抗素子125a、125cを第3辺124cに隣接して形成し、第2ピエゾ抵抗素子125bを第2辺124bの中央部に隣接して形成し、第4ピエゾ抵抗素子125dを第4辺124dの中央部に隣接して形成することができる。
 さらに、図31(b)に示されるように、ダイヤフラム124は、第1~第4辺124a~124dを有し、第1辺124aが第3辺124cより短くされた台形形状とされていてもよい。また、特に図示しないが、第3辺124cが第1辺124aより短くされた台形形状とされていてもよい。この場合、例えば、上記第5実施形態と同様に、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dを第3辺124cと隣接して形成することができる。なお、上記第1実施形態と同様に、第2辺124bの中央部と隣接する位置に第2ピエゾ抵抗素子125bを形成すると共に第4辺124dの中央部と隣接する位置に第4ピエゾ抵抗素子125dを形成してもよい。
 また、図31(c)に示されるように、ダイヤフラム124は円形状とされていてもよい。この場合、 [110]方向と平行であってダイヤフラム124の中心を通る直線がダイヤフラム124の外形を構成する外形輪郭線と交差する交点のうち、固定端121側に位置する交点周りの領域外に第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dを形成することができる。すなわち、外部温度が変化したときには、ダイヤフラム124のうち最も固定端121に近い部分に最も大きな熱応力が生じるため、この部分を除く領域に第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dを形成することができる。
 具体的には、図31(c)では、ダイヤフラム124の中心より自由端122側に第1、第3ピエゾ抵抗素子125a、125cを形成し、中心を通る[-110]軸上であって、中心より[-110]方向側に第2ピエゾ抵抗素子125bを形成し、中心より[1-10]方向側に第4ピエゾ抵抗素子125dを形成している。
 さらに、図31(d)に示されるように、ダイヤフラム124は、第1~第3辺124a~124cを有すると共に固定端121側に頂角126を有し、第2辺124bが[-110]方向と平行となる三角形状とされていてもよい。図32(a)から図32(b)は、他の実施形態におけるダイヤフラムに生じる熱応力を示すシミュレーション結果であり、図32(a)は外部温度が150℃であるときのシミュレーション結果、図32(b)は外部温度が-40℃であるときのシミュレーション結果である。図32(a)から図32(b)に示されるように、外部温度が150℃または-40℃の場合には、ダイヤフラム124のうち頂角126周りの領域に最も大きな熱応力が生じている。このため、図31(d)に示されるように、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dをダイヤフラム124のうち頂角126周りの領域に形成することができ、例えば、上記第5実施形態と同様に、第2辺124bに隣接して形成することができる。
 以上図31(a)から図31(d)に示されるダイヤフラム124を備えた圧力センサでは、[110]方向や[-110]方向と非平行な辺を有するため、[-110]方向や[110]方向を軸として湾曲しにくくなる。このため、センサ部110の湾曲しやすい方向とダイヤフラム124の湾曲しやすい方向とが異なり、上記第6実施形態のように、ダイヤフラム124に生じる熱応力そのものを低減することができる。
 なお、図31(a)から図31(d)では、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dを形成する位置に関しては一例を示したにすぎず、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dは外部温度が変化したときにダイヤフラム124に最も大きな熱応力が生じる部分を除く領域に形成されていれば、従来の圧力センサと比較して、検出精度が低下することを抑制することができる。
 また、上記第6実施形態では、ダイヤフラム124としてアスペクト比が1より大きい矩形状のものを例に挙げて説明したが、ダイヤフラム124の形状はこれに限定されるものではない。図33(a)から図33(c)は他の実施形態におけるダイヤフラム124の拡大平面図である。
 図33(a)に示されるように、図31(a)に示した八角形状のダイヤフラム124において、アスペクト比が1以上となるようにすることができる。この場合、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dを第3辺124cに隣接して形成することができる。また、図33(b)に示されるように、図25に示したダイヤフラム124において、第1~第4辺124a~124dを繋ぐ各角部に丸みを持たせた略矩形状とすることもできる。さらに、図33(c)に示されるように、図31(c)に示したダイヤフラム124において、アスペクト比が1以上となる楕円形状とすることができる。この場合、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dは、ダイヤフラム124の中心より自由端122側に配置することができる。
 なお、図31および図33(a)から図33(c)では、シリコン基板120の主表面が(001)面である場合について説明したが、図31および図33(a)から図33(c)に示したダイヤフラム124の形状は主表面が(011)面であるシリコン基板120についても適用可能である。この場合は、例えば、上記第7実施形態と同様に、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dのうち、第1、第3ピエゾ抵抗素子125a、125cをダイヤフラム124の中央部に形成することができる。
 さらに、上記各実施形態では、ダイヤフラム124にホイートストンブリッジ(フルブリッジ)回路を構成する第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dが形成されている例について説明したが、例えば、ダイヤフラム124にハーフブリッジ回路を構成する第1、第2ピエゾ抵抗素子125a、125bのみが形成されていてもよい。
 そして、上記各実施形態では、第1~第4ピエゾ抵抗素子125a~125dは、ダイヤフラム124に応力が印加されたときに抵抗値が変化する方向を長手方向としたものを例に挙げて説明したが、例えば、ダイヤフラム124に応力が印加されたときに抵抗値が変化する方向を短手方向とする折り返し形状とされていてもよい。また、第1~第4ピエゾ抵抗125a~125dは、折れ線形状とされていなくてもよく、例えば、直線とされていてもよい。
 本開示は、下記の態様を有する。
 本開示の第一の態様において、圧力センサは、一方向を長手方向とし、前記長手方向の一端が固定端とされていると共に前記一端と反対側の他端が自由端とされており、薄肉のダイヤフラムと、前記ダイヤフラムにブリッジ回路を構成する第1~第4ゲージ抵抗が配置されたセンサ部と、前記センサ部の前記一端を固定する支持部材と、を備える。前記ダイヤフラムには、第1対から第4対のピエゾ抵抗素子が配置される。各ピエゾ抵抗素子は、印加される力に応じて抵抗値が増大したり、減少する方向を示す抵抗値変化方向を有する。各対の二つのピエゾ抵抗素子は、各々反対の抵抗値変化方向を有する。第1対は、第1ピエゾ抵抗素子と第5ピエゾ抵抗素子からなり、第2対は、第2ピエゾ抵抗素子と第6ピエゾ抵抗素子からなり、第3対は、第3ピエゾ抵抗素子と第7ピエゾ抵抗素子からなり、第4対は、第4ピエゾ抵抗素子と第8ピエゾ抵抗素子からなる。第1対と第2対の各ピエゾ抵抗素子は、前記支持部材までの距離が互いに等しい。第3対と第4対の各ピエゾ抵抗素子は、前記第1対と第2対の各ピエゾ抵抗素子より前記支持部材までの距離が長く、かつ前記支持部材までの距離が互いに等しい。前記第1ゲージ抵抗は、前記第1ピエゾ抵抗素子と第8ピエゾ抵抗素子を直列に接続した合成抵抗からなり、前記第1ピエゾ抵抗素子と第8ピエゾ抵抗素子は、同一の抵抗値変化方向を有する。前記第2ゲージ抵抗は、前記第2ピエゾ抵抗素子と第7ピエゾ抵抗素子を直列に接続した合成抵抗からなり、前記第2ピエゾ抵抗素子と第7ピエゾ抵抗素子は、同一の抵抗値変化方向を有する。前記第3ゲージ抵抗は、前記第3ピエゾ抵抗素子と第6ピエゾ抵抗素子を直列に接続した合成抵抗からなり、前記第3ピエゾ抵抗素子と第6ピエゾ抵抗素子は、同一の抵抗値変化方向を有する。前記第4ゲージ抵抗は、前記第4ピエゾ抵抗素子と第5ピエゾ抵抗素子を直列に接続した合成抵抗からなり、前記第4ピエゾ抵抗素子と第5ピエゾ抵抗素子は、同一の抵抗値変化方向を有する。
 上記の圧力センサにおいて、第1~第4ゲージ抵抗は、それぞれ大きな熱応力が印加されるピエゾ抵抗素子と、小さな熱応力が印加されるピエゾ抵抗素子とが直列接続された合成抵抗にて構成されている。このため、ダイヤフラムに熱応力が生じた場合、第1~第4ゲージ抵抗に印加される熱応力の大きさの差を低減することができる。したがって、第1~第4ゲージ抵抗の熱応力に起因する抵抗値変化の大きさの差を低減することができ、センサ信号が非線形となることを抑制することができる(図12)。
 代案として、前記ダイヤフラムは、前記長手方向と垂直に交差する外形輪郭線の第1辺を有する形状を有してもよい。当該第1辺は、前記一端側に配置されている。各ピエゾ抵抗素子は、前記ダイヤフラムの、前記第1辺の中点周りの領域以外の所定の領域に配置されている。この場合、第1~第8ピエゾ抵抗素子に印加される熱応力自体を小さくすることができ、センサ信号が非線形となることをさらに抑制することができる。
 代案として、前記センサ部は、シリコン基板を有し、また、直方体形状を有してもよい。前記ダイヤフラムは、前記シリコン基板に配置される。前記ダイヤフラムは、第1辺と第2~第4辺を有する外形輪郭線を持った多角形状である。前記長手方向は第1方向と定義され、当該長手方向と垂直な方向は第2方向と定義される。相対する第1辺と第3辺は、前記第2方向と平行であり、相対する第2辺と第4辺とが前記第1方向と平行である。前記第1辺が前記固定端側に位置している。
 さらに、代案として、前記シリコン基板は主表面が(001)面とされてもよい。前記第1対のピエゾ抵抗素子が、前記ダイヤフラムの前記第2辺の中央部に隣接して形成される。前記第2対のピエゾ抵抗素子が、前記ダイヤフラムの前記第4辺の中央部に隣接して形成される。前記第3対および第4対のピエゾ抵抗素子が、前記ダイヤフラムの前記第3辺の中央部に隣接して形成されている。
 代案として、前記シリコン基板は主表面が(011)面とされてもよい。前記第1対および第2対のピエゾ抵抗素子は、前記ダイヤフラムの中央部に形成されている。前記第3対および前記第4対のピエゾ抵抗素子は、前記ダイヤフラムの前記第3辺の中央部に隣接して形成されている。
 代案として、前記第1辺の長さと前記第2辺の長さの比は、アスペクト比と定義される。前記アスペクト比は、1以上である。この場合、ダイヤフラムに生じる熱応力自体を小さくすることができ、第1~第8ピエゾ抵抗素子に印加される熱応力自体を小さくすることができる。このため、センサ信号が非線形となることをさらに抑制することができる。
 代案として、前記ダイヤフラムは、前記センサ部の中心を通り、長手方向と平行な軸に対して、対称であってもよい。
 代案として、各ピエゾ抵抗素子は、直線部分と当該直線部分の端部を折り返した折り返し部分とを有する折れ線形状とされてもよい。重なり合う前記直線部分によって囲まれる領域は、正方形状とされている。各ピエゾ抵抗素子の領域は、同一の大きさである。
 本開示の第二の態様において、圧力センサは、一方向を長手方向とし、前記長手方向の一端が固定端とされていると共に前記一端と反対側の他端が自由端とされており、薄肉のダイヤフラムと、前記ダイヤフラムにブリッジ回路を構成する複数のピエゾ抵抗素子が配置されたセンサ部と、前記センサ部の前記一端を固定する支持部材と、を有する。前記ダイヤフラムは、前記長手方向と垂直に交差する外形輪郭線の第1辺を有する形状を有する。前記第1辺は、前記一端側に配置されている。前記複数のピエゾ抵抗素子は、前記ダイヤフラムの前記一辺の中点周りの領域以外の所定の領域に配置されている。
 このような圧力センサでは、ダイヤフラムは、一端側に一辺を有する外形とされているため、外部温度が変化したときに一辺の中点周りの領域(中央部)に最も大きな熱応力が生じることになるが、ピエゾ抵抗素子は一辺の中点周りの領域外に形成されている。このため、外部温度が変化したときに最も大きな熱応力が生じる部分にピエゾ抵抗素子が形成されている従来の圧力センサと比較して、各ピエゾ抵抗素子に印加される熱応力の差分を低減することができ、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 さらに、このような圧力センサでは、ブリッジ回路から出力された検出信号を増幅回路で所定倍に増幅し、増幅した増幅信号に基づいて圧力が測定される。このため、各ピエゾ抵抗素子に印加される熱応力の最大値の絶対値が大きい程、増幅した増幅信号の誤差が大きくなる。しかしながら、上記の圧力センサでは、ピエゾ抵抗素子を一辺の中点周りの領域外に形成しているため、外部温度が変化したときにピエゾ抵抗素子に印加される熱応力の最大値の絶対値も小さくすることができる。したがって、さらに、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 代案として、前記センサ部は、シリコン基板を有し、また、直方体形状を有してもよい。前記ダイヤフラムは、前記シリコン基板に形成されている。前記ダイヤフラムは、前記第1辺と第2~第4辺を有する外形輪郭線を持った多角形状である。前記長手方向は第1方向と定義され、当該長手方向と垂直な方向は第2方向と定義される。相対する第1辺と第3辺は、前記第2方向と平行であり、相対する第2辺と第4辺は、前記第1方向と平行である。前記第1辺が前記固定端側に位置している。
 さらに、前記シリコン基板は主表面が(001)面とされてもよい。前記複数のピエゾ抵抗素子は、第1から第4ピエゾ抵抗素子を有する。前記第1、第3ピエゾ抵抗素子は前記ダイヤフラムの前記第3辺の中央部に隣接して形成される。前記第2ピエゾ抵抗素子は前記ダイヤフラムの前記第2辺の中央部に隣接して形成される。前記第4ピエゾ抵抗素子は前記ダイヤフラムの前記第4辺の中央部に隣接して形成されている。
 このような圧力センサでは、シリコン基板の主表面が(001)面とされているため、ダイヤフラムに圧力が印加されたときに第1~第4辺の中央部が歪みやすくなる。このため、従来の圧力センサと比較して、感度をほぼ維持しつつ、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 代案として、前記シリコン基板は主表面が(001)面とされてもよい。前記複数のピエゾ抵抗素子は、第1から第4ピエゾ抵抗素子を有する。前記第1~第4ピエゾ抵抗素子は、前記ダイヤフラムの前記第3辺に隣接して配置される。前記第2ピエゾ抵抗素子を挟んで前記第1ピエゾ抵抗素子と前記第3ピエゾ抵抗素子とが直列接続されている。前記第4ピエゾ抵抗素子を挟んで前記第1ピエゾ抵抗素子と前記第3ピエゾ抵抗素子が直列接続されている。前記第1、第3ピエゾ抵抗素子は、前記ダイヤフラムに圧力が印加されたときに抵抗値が変化する抵抗値変化部を有する。前記第1、第3ピエゾ抵抗素子の抵抗値変化部は、前記第1方向に延設されている。前記第2、第4ピエゾ抵抗素子は、前記ダイヤフラムに圧力が印加されたときに抵抗値が変化する抵抗値変化部を有する。前記第2、第4ピエゾ抵抗素子の抵抗値変化部は、第2方向に延設されている。
 このような圧力センサでは、第1~第4ピエゾ抵抗素子が固定端より最も遠くなる第3辺に隣接して形成されている。このため、第1~第4ピエゾ抵抗素子に印加される熱応力の差を低減することができ、さらに圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 代案として、前記シリコン基板は主表面が(011)面とされてもよい。前記複数のピエゾ抵抗素子は、第1から第4ピエゾ抵抗素子を有する。前記第1、第3ピエゾ抵抗素子は前記ダイヤフラムの中央部に形成される。前記第2、前記第4ピエゾ抵抗素子は前記ダイヤフラムの前記第3辺の中央部に隣接して形成されている。
 代案として、前記第1辺の長さと前記第2辺の長さの比は、アスペクト比と定義される。前記アスペクト比は、1以上であってもよい。
 このような圧力センサでは、外部温度が変化したとき、ダイヤフラムに生じる熱応力そのものを低減することができ、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 本開示の第三の態様において、圧力センサは、一方向を長手方向とし、前記長手方向の一端が固定端とされていると共に前記一端と反対側の他端が自由端とされており、薄肉のダイヤフラムと、前記ダイヤフラムにブリッジ回路を構成する複数のピエゾ抵抗素子が配置されたセンサ部と、前記センサ部の前記一端を固定する支持部材と、を有する。前記ダイヤフラムは、円形状の外形輪郭線を有する。前記長手方向と平行であって前記ダイヤフラムの中心を通る直線は、前記ダイヤフラムの前記外形輪郭線と、2交点で交差する。前記複数のピエゾ抵抗素子は、前記固定端側に位置する交点の周りの領域以外の所定の領域に形成されている。
 このような圧力センサでは、各ピエゾ抵抗素子に印加される熱応力の差分を低減することができ、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 さらに、このような圧力センサでは、外部温度が変化したときにピエゾ抵抗素子に印加される熱応力の最大値の絶対値も小さくすることができる。したがって、さらに、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 代案として、前記ダイヤフラムの前記外形輪郭線は、前記長手方向の長さより当該長手方向と垂直方向の長さが長い、楕円形状とされてもよい。
 このような圧力センサでは、ダイヤフラムに生じる熱応力そのものを低減することができ、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 本開示の第四の態様において、圧力センサは、一方向を長手方向とし、前記長手方向の一端が固定端とされていると共に前記一端と反対側の他端が自由端とされており、薄肉のダイヤフラムと、前記ダイヤフラムにブリッジ回路を構成する複数のピエゾ抵抗素子が配置されたセンサ部と、前記センサ部の前記一端を固定する支持部材と、を有する。前記ダイヤフラムは、三角形状を有する外形輪郭線を持つ。三角形状は、頂角と第1~第3辺とを有する。前記頂角は、前記一端側に配置される。前記複数のピエゾ抵抗素子は、前記頂角周りの領域以外の所定の領域に形成されている。
 このような圧力センサでは、各ピエゾ抵抗素子に印加される熱応力の差分を低減することができ、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 さらに、このような圧力センサでは、外部温度が変化したときにピエゾ抵抗素子に印加される熱応力の最大値の絶対値も小さくすることができる。したがって、さらに、圧力検出精度が低下することを抑制することができる。
 本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。

Claims (17)

  1.  一方向を長手方向とし、前記長手方向の一端(21、121)が固定端とされていると共に前記一端(21、121)と反対側の他端(22、122)が自由端とされており、薄肉のダイヤフラム(24、124)と、前記ダイヤフラム(24、124)にブリッジ回路を構成する複数のピエゾ抵抗素子(26a~26h、125a~125d)が配置されたセンサ部(10、110)と、
     前記センサ部(10、110)の前記一端(21、121)を固定する支持部材(40、140)と、を有し、
     前記ダイヤフラム(24、124)は、前記長手方向と垂直に交差する外形輪郭線の第1辺(24a、124a)を有する形状を有し、
     前記第1辺(24a、124a)は、前記一端側に配置されており、
     前記複数のピエゾ抵抗素子(26a~26h、125a~125d)は、前記ダイヤフラム(24、124)の前記一辺(24a、124a)の中点周りの領域以外の所定の領域に配置されている圧力センサ。
  2.  前記センサ部(10、110)は、シリコン基板(20、120)を有し、また、直方体形状を有し、
     前記ダイヤフラム(24、124)は、前記シリコン基板(20、120)に形成されており、
     前記ダイヤフラム(24、124)は、前記第1辺(24a、124a)と第2~第4辺(25b~24d、124b~124d)を有する外形輪郭線を持った多角形状であり、
     前記長手方向は第1方向と定義され、当該長手方向と垂直な方向は第2方向と定義され、
     相対する第1辺(24a、124a)と第3辺(24c、124c)は、前記第2方向と平行であり、相対する第2辺(24b、124b)と第4辺(24d、124d)は、前記第1方向と平行であり、
     前記第1辺(24a、124a)が前記固定端側に位置している請求項1に記載の圧力センサ。
  3.  前記シリコン基板(120)は主表面が(001)面とされ、
     前記複数のピエゾ抵抗素子(125a~125d)は、第1から第4ピエゾ抵抗素子(125a~125d)を有し、
     前記第1、第3ピエゾ抵抗素子(125a、125c)は前記ダイヤフラム(124)の前記第3辺(124c)の中央部に隣接して形成され、
     前記第2ピエゾ抵抗素子(125b)は前記ダイヤフラム(124)の前記第2辺(124b)の中央部に隣接して形成され、
     前記第4ピエゾ抵抗素子(125d)は前記ダイヤフラム(124)の前記第4辺(124d)の中央部に隣接して形成されている請求項2に記載の圧力センサ。
  4.  前記シリコン基板(120)は主表面が(001)面とされ、
     前記複数のピエゾ抵抗素子(125a~125d)は、第1から第4ピエゾ抵抗素子(125a~125d)を有し、
     前記第1~第4ピエゾ抵抗素子(25a~125d)は、前記ダイヤフラム(124)の前記第3辺(124c)に隣接して配置され、
     前記第2ピエゾ抵抗素子(125b)を挟んで前記第1ピエゾ抵抗素子(125a)と前記第3ピエゾ抵抗素子(125c)とが直列接続されており、
     前記第4ピエゾ抵抗素子(125d)を挟んで前記第1ピエゾ抵抗素子(125a)と前記第3ピエゾ抵抗素子(125c)が直列接続されており、
     前記第1、第3ピエゾ抵抗素子(125a、125c)は、前記ダイヤフラム(124)に圧力が印加されたときに抵抗値が変化する抵抗値変化部を有し、
     前記第1、第3ピエゾ抵抗素子(125a、125c)の抵抗値変化部は、前記第1方向に延設されており、
     前記第2、第4ピエゾ抵抗素子(125b、125d)は、前記ダイヤフラム(124)に圧力が印加されたときに抵抗値が変化する抵抗値変化部を有し、
     前記第2、第4ピエゾ抵抗素子(125b、125d)の抵抗値変化部は、第2方向に延設されている請求項2に記載の圧力センサ。
  5.  前記シリコン基板(120)は主表面が(011)面とされ、
     前記複数のピエゾ抵抗素子(125a~125d)は、第1から第4ピエゾ抵抗素子(125a~125d)を有し、
     前記第1、第3ピエゾ抵抗素子(125a、125c)は前記ダイヤフラム(124)の中央部に形成され、
     前記第2、前記第4ピエゾ抵抗素子(125b、125d)は前記ダイヤフラム(124)の前記第3辺(124c)の中央部に隣接して形成されている請求項2に記載の圧力センサ。
  6.  前記第1辺(24a)の長さと前記第2辺(24b)の長さの比は、アスペクト比と定義され、
     前記アスペクト比は、1以上である請求項2ないし5のいずれか1つに記載の圧力センサ。
  7.  一方向を長手方向とし、前記長手方向の一端(21、121)が固定端とされていると共に前記一端(21、121)と反対側の他端(22、122)が自由端とされており、薄肉のダイヤフラム(24、124)と、前記ダイヤフラム(24、124)にブリッジ回路を構成する複数のピエゾ抵抗素子(26a~26h、125a~125d)が配置されたセンサ部(10、110)と、
     前記センサ部(10、110)の前記一端(21、121)を固定する支持部材(40、140)と、を有し、
     前記ダイヤフラム(24、124)は、円形状の外形輪郭線を有し、
     前記長手方向と平行であって前記ダイヤフラム(24、124)の中心を通る直線は、前記ダイヤフラム(24、124)の前記外形輪郭線と、2交点で交差し、
     前記複数のピエゾ抵抗素子(26a~26d、125a~125d)は、前記固定端側に位置する交点の周りの領域以外の所定の領域に形成されている圧力センサ。
  8.  前記ダイヤフラム(24、124)の前記外形輪郭線は、前記長手方向の長さより当該長手方向と垂直方向の長さが長い、楕円形状とされている請求項7に記載の圧力センサ。
  9.  一方向を長手方向とし、前記長手方向の一端(21、121)が固定端とされていると共に前記一端(21、121)と反対側の他端(22、122)が自由端とされており、薄肉のダイヤフラム(24、124)と、前記ダイヤフラム(24、124)にブリッジ回路を構成する複数のピエゾ抵抗素子(26a~26h、125a~125d)が配置されたセンサ部(10、110)と、
     前記センサ部(10、110)の前記一端(21、121)を固定する支持部材(40、140)と、を有し、
     前記ダイヤフラム(24、124)は、三角形状を有する外形輪郭線を持ち、
     三角形状は、頂角(24i、126)と第1~第3辺(24a~24c、124a~124c)とを有し、
     前記頂角(24i、126)は、前記一端側に配置され、
     前記複数のピエゾ抵抗素子(26a~26h、125a~125d)は、前記頂角(24i、126)周りの領域以外の所定の領域に形成されている圧力センサ。
  10.  一方向を長手方向とし、前記長手方向の一端(21)が固定端とされていると共に前記一端と反対側の他端(22)が自由端とされており、薄肉のダイヤフラム(24)と、前記ダイヤフラムにブリッジ回路を構成する第1~第4ゲージ抵抗(25a~25d)が配置されたセンサ部(10)と、
     前記センサ部(10)の前記一端(21)を固定する支持部材(40)と、を備え、
     前記ダイヤフラム(24)には、第1対から第4対のピエゾ抵抗素子(26a~26h)が配置され、
     各ピエゾ抵抗素子(26a~26h)は、印加される力に応じて抵抗値が増大したり、減少する方向を示す抵抗値変化方向を有し、
     各対の二つのピエゾ抵抗素子(26a~26h)は、各々反対の抵抗値変化方向を有し、
     第1対は、第1ピエゾ抵抗素子(26a)と第5ピエゾ抵抗素子(26e)からなり、第2対は、第2ピエゾ抵抗素子(26b)と第6ピエゾ抵抗素子(26f)からなり、第3対は、第3ピエゾ抵抗素子(26c)と第7ピエゾ抵抗素子(26g)からなり、第4対は、第4ピエゾ抵抗素子(26d)と第8ピエゾ抵抗素子(26h)からなり、
     第1対と第2対の各ピエゾ抵抗素子(26a、26b、26e、26f)は、前記支持部材(40)までの距離が互いに等しく、
     第3対と第4対の各ピエゾ抵抗素子(26c、26d、26g、26h)は、前記第1対と第2対の各ピエゾ抵抗素子(26a、26b、26e、26f)より前記支持部材(40)までの距離が長く、かつ前記支持部材(40)までの距離が互いに等しく、
     前記第1ゲージ抵抗(25a)は、前記第1ピエゾ抵抗素子(26a)と第8ピエゾ抵抗素子(26h)を直列に接続した合成抵抗からなり、前記第1ピエゾ抵抗素子(26a)と第8ピエゾ抵抗素子(26h)は、同一の抵抗値変化方向を有し、
     前記第2ゲージ抵抗(25b)は、前記第2ピエゾ抵抗素子(26b)と第7ピエゾ抵抗素子(26g)を直列に接続した合成抵抗からなり、前記第2ピエゾ抵抗素子(26b)と第7ピエゾ抵抗素子(26g)は、同一の抵抗値変化方向を有し、
     前記第3ゲージ抵抗(25c)は、前記第3ピエゾ抵抗素子(26c)と第6ピエゾ抵抗素子(26f)を直列に接続した合成抵抗からなり、前記第3ピエゾ抵抗素子(26c)と第6ピエゾ抵抗素子(26f)は、同一の抵抗値変化方向を有し、
     前記第4ゲージ抵抗(25d)は、前記第4ピエゾ抵抗素子(26d)と第5ピエゾ抵抗素子(26e)を直列に接続した合成抵抗からなり、前記第4ピエゾ抵抗素子(26d)と第5ピエゾ抵抗素子(26e)は、同一の抵抗値変化方向を有する圧力センサ。
  11.  前記ダイヤフラム(24)は、前記長手方向と垂直に交差する外形輪郭線の第1辺(24a)を有する形状を有し、
     当該第1辺(24a)は、前記一端側に配置されており、
     各ピエゾ抵抗素子(26a~26h)は、前記ダイヤフラム(24)の、前記第1辺(24a)の中点周りの領域以外の所定の領域に配置されている請求項10に記載の圧力センサ。
  12.  前記センサ部(10)は、シリコン基板(20)を有し、また、直方体形状を有し、
     前記ダイヤフラム(24)は、前記シリコン基板(20)に配置され、
     前記ダイヤフラム(24)は、第1辺と第2~第4辺(24b~24d)を有する外形輪郭線を持った多角形状であり、
     前記長手方向は第1方向と定義され、当該長手方向と垂直な方向は第2方向と定義され、
     相対する第1辺(24a)と第3辺(24c)は、前記第2方向と平行であり、相対する第2辺(24b)と第4辺(24d)とが前記第1方向と平行であり、
     前記第1辺(24a)が前記固定端側に位置している請求項11に記載の圧力センサ。
  13.  前記シリコン基板(20)は主表面が(001)面とされ、
     前記第1対のピエゾ抵抗素子(26a、26e)が、前記ダイヤフラム(24)の前記第2辺(24b)の中央部に隣接して形成され、
     前記第2対のピエゾ抵抗素子(26b、26f)が、前記ダイヤフラム(24)の前記第4辺(24d)の中央部に隣接して形成され、
     前記第3対および第4対のピエゾ抵抗素子(26c、26d、26g、26h)が、前記ダイヤフラム(24)の前記第3辺(24c)の中央部に隣接して形成されている請求項12に記載の圧力センサ。
  14.  前記シリコン基板(20)は主表面が(011)面とされ、
     前記第1対および第2対のピエゾ抵抗素子(26a、26b、26e、26f)は、前記ダイヤフラム(24)の中央部に形成され、
     前記第3対および前記第4対のピエゾ抵抗素子(26c、26d、26g、26h)は、前記ダイヤフラム(24)の前記第3辺(24c)の中央部に隣接して形成されている請求項12に記載の圧力センサ。
  15.  前記第1辺(24a)の長さと前記第2辺(24b)の長さの比は、アスペクト比と定義され、
     前記アスペクト比は、1以上である請求項12ないし14のいずれか1つに記載の圧力センサ。
  16.  前記ダイヤフラム(24)は、前記センサ部(10)の中心を通り、長手方向と平行な軸に対して、対称である請求項10ないし15のいずれか1つに記載の圧力センサ。
  17.  各ピエゾ抵抗素子(26a~26h)は、直線部分と当該直線部分の端部を折り返した折り返し部分とを有する折れ線形状とされ、
     重なり合う前記直線部分によって囲まれる領域(A)は、正方形状とされており、
     各ピエゾ抵抗素子(26a~26h)の領域(A)は、同一の大きさである請求項10ないし16のいずれか1つに記載の圧力センサ。
     
     
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