WO2013191258A1 - 酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を含有する飲料 - Google Patents

酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を含有する飲料 Download PDF

Info

Publication number
WO2013191258A1
WO2013191258A1 PCT/JP2013/066994 JP2013066994W WO2013191258A1 WO 2013191258 A1 WO2013191258 A1 WO 2013191258A1 JP 2013066994 W JP2013066994 W JP 2013066994W WO 2013191258 A1 WO2013191258 A1 WO 2013191258A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
beverage
aqueous medium
acid
subjected
hop
Prior art date
Application number
PCT/JP2013/066994
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
金子 裕司
簡利 眞鍋
慈将 谷口
幹生 形山
Original Assignee
キリンホールディングス株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by キリンホールディングス株式会社 filed Critical キリンホールディングス株式会社
Priority to US14/409,591 priority Critical patent/US10660351B2/en
Priority to BR112014032125A priority patent/BR112014032125A2/pt
Priority to EP13806158.5A priority patent/EP2865744A4/en
Priority to AU2013278296A priority patent/AU2013278296B9/en
Priority to NZ703843A priority patent/NZ703843A/en
Priority to JP2014521513A priority patent/JP6199287B2/ja
Publication of WO2013191258A1 publication Critical patent/WO2013191258A1/ja

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L2/00Non-alcoholic beverages; Dry compositions or concentrates therefor; Their preparation
    • A23L2/52Adding ingredients
    • A23L2/56Flavouring or bittering agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12CBEER; PREPARATION OF BEER BY FERMENTATION; PREPARATION OF MALT FOR MAKING BEER; PREPARATION OF HOPS FOR MAKING BEER
    • C12C13/00Brewing devices, not covered by a single group of C12C1/00 - C12C12/04
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12CBEER; PREPARATION OF BEER BY FERMENTATION; PREPARATION OF MALT FOR MAKING BEER; PREPARATION OF HOPS FOR MAKING BEER
    • C12C3/00Treatment of hops
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23VINDEXING SCHEME RELATING TO FOODS, FOODSTUFFS OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES AND LACTIC OR PROPIONIC ACID BACTERIA USED IN FOODSTUFFS OR FOOD PREPARATION
    • A23V2002/00Food compositions, function of food ingredients or processes for food or foodstuffs

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)

Abstract

 本発明は、香味の改善された飲料に関する。より詳細には、酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を含有する、香味の改善された飲料に関する。 

Description

酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を含有する飲料 関連出願
 本特許出願は、先に出願された日本国における特許出願である特願2012-139219号(出願日:2012年6月20日)に基づく優先権の主張を伴うものである。かかる先の特許出願における全開示内容は、引用することにより本明細書の一部とされる。
 ホップはヨーロッパ原産のクワ科多年草(学名:Humulus luplus)であり、その毬果(雌花が成熟したもの)を一般にはホップと呼びビールの苦味、香りづけに用いられることで有名であり、長く人々が摂取してきている。これらの苦味、香りは、ホップのルプリン部分(毬果の内苞の根元に形成される黄色の顆粒)よりもたらされる。ホップはまた、民間薬としても用いられており、その効用としては、特開昭50-70512号公報(特許文献1)および特開昭59-59623号公報(特許文献2)において、鎮静効果、入眠・安眠効果、食欲増進、健胃作用、利尿作用、抗糖尿病作用が報告がされている。
 最近では、ホップ毬果よりルプリン部分を除いたホップ苞に由来するポリフェノール類に関し、特開2001-321166号公報(特許文献3)、特開2001-131080号公報(特許文献4)などでリパーゼ阻害作用、体重増加抑制作用等があるとの報告もされている。このように、ホップは多数の健康機能を有しているが、一方で、フムロン類・イソフムロン類に代表されるα酸やイソα酸などの苦味成分を多数有しており、快適に摂取することが極めて困難である。
 ホップを酸化熟成させることでα酸・イソα酸などが酸化分解し、苦味が穏やかになることが、特開2008-212041号公報(特許文献5)で報告されている。
 一方、近年、缶やペットボトル等の容器に充填された多くの嗜好性飲料が開発され、市販もされている。嗜好性飲料では、爽やかさ、豊かさ、高級感等を醸し出す香味を付与することが消費を喚起する上で重要である。しかしながら、このような香味を付与するために添加物を飲料に加えれば、飲料本来の風味はしばしば損なわれてしまう。そこで、飲料の風味を損なうことなく、良好な香味を飲料に付与することが、従前検討されている。
 例えば、特開2010-268774号公報(特許文献6)には、麦茶入り飲料本来の風味を損なうことなく、容器詰め麦茶入り飲料における好ましくない後味を改善して嗜好性を改善するため、飲料に焙煎された大麦及び/又はハト麦の水抽出物と、ハーブの水抽出物の粉末体とを配合することが記載されている。
 さらに、特開2008-136367号公報(特許文献7)には、高濃度ポリフェノールを含有する茶飲料に、焙煎茶葉を含む茶葉抽出成分とαシクロデキストリンとを添加することにより、焙煎茶による焙煎香とαシクロデキストリンのマスキング作用との相乗効果から、ポリフェノール由来の匂い、苦味、渋味が抑制され、優れた香味を有する茶飲料が提供できることが記載されている。
 そしてビールのように、良質な呈味や香気を付与するためにホップを活用することがある。特開2011-83266号公報(特許文献8)では、ホップ枝葉と毬果等を原料としてホップ茶を製造したことが報告されている。しかしながら、独特の強烈な苦味を有していることから、ホップを茶など本来苦味の少ない飲料に添加すると、その風味を損なってしまう。
 上述したように、不快臭(オフフレーバー)の除去を目的とした麦汁煮沸工程や冷蔵熟成工程を経る飲料種では不快臭が除去されるが、茶や炭酸などの清涼飲料のような製造工程でオフフレーバーの除去工程を経ない飲料に活用すると、飲料本来の風味を損なってしまうものであった。
特開昭50-70512号公報 特開昭59-59623号 特開2001-321166号公報 特開2001-131080号公報 特開2008-212041号公報 特開2010-268774号公報 特開2008-136367号公報 特開2011-83266号公報
 本発明者らは、今般、鋭意検討した結果、酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を用いて、飲料本来の風味を損なうことなく、効果的に飲料の香味を改善しうることを見出した。本発明はかかる知見に基づくものである。
 したがって、香味改善作用を有する、酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を含有させてなる飲料の提供をその目的としている。
 本発明によれば以下の発明が提供される。
 (1)酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を含有する、香味の改善された飲料。
 (2)前記酸化処理により得られるホップ酸化反応産物のHPLC分析による総ピーク面積に対するイソα酸、α酸およびβ酸のピーク面積の割合が20%以下である、(1)に記載の飲料。
 (3)水性媒体抽出物が臭気除去処理を施されたものである、(1)または(2)に記載の飲料。
 (4)飲料中の7α-トリシクロオキシイソコフムロン、7α-トリシクロオキシイソフムロンおよび7α-トリシクロオキシイソアドフムロンの合計含有量が0.00825~44ppmである、(1)~(3)のいずれか一つに記載の飲料。
 (5)酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を飲料に含有させる工程を含む、香味の改善された飲料の製造方法。
 (6)前記水性媒体抽出物またはそれを含有する飲料に臭気除去処理を施す工程をさらに含む、(5)に記載の製造方法。
 (7)飲料中の7α-トリシクロオキシイソコフムロン、7α-トリシクロオキシイソフムロンおよび7α-トリシクロオキシイソアドフムロンの合計含有量が0.00825~44ppmである、(5)または(5)に記載の方法。
 (8)酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を飲料に含有させる工程を含む、飲料の香味改善方法。
 (9)前記水性媒体抽出物またはそれを含有する飲料に臭気除去処理を施す工程をさらに含む、(6)に記載の方法。
 (10)酸化処理に付したホップを水性媒体で抽出する工程を含む、香味改善剤の製造方法。
 (11)前記水性媒体抽出物に臭気除去処理を施す工程をさらに含む、(10)に記載の製造方法。
 (12)酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を有効成分とする、飲料の香味改善剤。
 (13)臭気除去処理を施されてなる(12)に記載の香味改善剤。
 (14)飲料の香味改善剤としての、酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物の使用。
 (15)上記水性媒体抽出物が臭気除去処理を施されてなる、請求項14に記載の使用。
 (16)飲料中の7α-トリシクロオキシイソコフムロン、7α-トリシクロオキシイソフムロンおよび7α-トリシクロオキシイソアドフムロンの合計含有量が0.00825~44ppmである、(14)または(15)に記載の使用。
 本発明によれば、効果的に飲料の香味を改善することができる。
ホップを酸化処理して得られた生成物(実施例1)のHPLCチャートである。 ホップを酸化処理して得られた生成物(実施例1)のHPLCチャートの拡大図である。 酸化処理されていないホップのHPLCチャートである。 酸化処理されていないホップのHPLCチャートの拡大図である。 ホップを酸化処理して得られた生成物のHPLCチャートの拡大図である。Aが7α-トリシクロオキシイソコフムロン、Bが7α-トリシクロオキシイソアドフムロン、Cが7α-トリシクロオキシイソフムロンに対応する。
発明の具体的説明
 ホップ酸化反応産物
 本発明により提供されるホップ酸化反応産物は、ホップを空気中の酸素に接触させて酸化処理することにより得ることができる。本発明において酸化処理とは特に限定されるものではないが、酸化効率の観点から、好ましくは60℃~80℃、8時間~120時間の条件下で酸化処理を行うことができる。酸化処理の手法は後述する。また、本発明においてホップは、ルプリン部を含有するものであれば任意の形態のものでよく、収穫して乾燥させる前のもの、収穫して乾燥したもの、圧縮したもの、粉砕したもの、ペレット状に加工したものなど用いることができる。また、ルプリン部を選択的に濃縮したペレットを用いることもできる。さらに、異性化処理をしたペレットを用いることもできる。
 ホップには、α酸(フムロン類)、β酸(ルプロン類)、イソα酸(イソフムロン類)などの酸性樹脂成分が含まれている。本発明において「フムロン類」は、フムロン、アドフムロン、コフムロン、ポストフムロン、およびプレフムロンを含む意味で用いられる。また、本発明において「ルプロン類」はルプロン、アドルプロン、コルプロン、ポストルプロン及びプレルプロンを含む意味で用いられる。さらに、本発明において「イソフムロン類」は、イソフムロン、イソアドフムロン、イソコフムロン、イソポストフムロン、イソプレフムロン、Rho-イソフムロン、Rho-イソアドフムロン、Rho-イソコフムロン、Rho-イソポストフムロン、Rho-イソプレフムロン、テトラハイドロイソフムロン、テトラハイドロイソアドフムロン、テトラハイドロイソコフムロン、テトラハイドロイソプレフムロン、テトラハイドロイソポストフムロン、ヘキサハイドロイソフムロン、ヘキサハイドロイソアドフムロン、ヘキサハイドロイソコフムロン、ヘキサハイドロイソポストフムロン、ヘキサハイドロイソプレフムロンを含む意味で用いられる。なお、イソフムロン類にはシスおよびトランス立体異性体が存在するが、特に断りがない限りその両者を含む意味で用いられる。
 後記実施例によると、ホップを酸化処理に付すことによりα酸、β酸、イソα酸の含有量が低減され、これら以外の成分の含有量が増加する。したがって、ホップを酸化処理に付すことにより得られる「ホップ酸化反応産物」の例としては、実施例1と同様のHPLC分析を実施した場合に、酸化反応産物のうちHPLC総ピーク面積に対するα酸、β酸およびイソα酸のピーク面積の割合が、好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下であるものが挙げられる。
 本発明の酸化反応産物に含まれるα酸、β酸、イソα酸以外の成分は、HPLC等の周知の分析手段により容易に検出することができる。例えば、実施例1に記載の手順で調製された酸化処理に付したホップには、α酸、β酸およびイソα酸以外の化合物が含まれている。したがって、本発明の酸化反応産物の例としては、実施例1のHPLC分析を実施した場合に、酸化反応産物のうちHPLCの総ピーク面積に対するα酸、β酸およびイソα酸以外の成分のピーク面積の割合が、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上であるものが挙げられる。
 より具体的な態様によれば、ホップ酸化反応産物中のα酸、β酸およびイソα酸以外の成分は、実施例1と同様のHPLC条件で測定した場合に、保持時間9.7分付近、保持時間11.8分付近および保持時間12.3分付近に特徴的なピークを少なくとも示す。ここで、「付近」とは、保持時間について、±0.2分の測定誤差を好ましくは意味する。
酸化処理
 本発明の酸化反応産物は、ホップを酸化処理することにより製造することができる。酸化処理は、好ましくはホップを空気中で加熱することにより行われる。加熱温度は特に限定されないが、好ましい上限は100℃であり、より好ましい上限は80℃である。加熱温度を100℃以下とする場合には異性化よりも酸化を優先的に進行させる上で有利である。また、好ましい加熱温度の下限は60℃である。加熱温度を60℃以上とする場合には酸化反応を効率的に進行させる上で有利である。また、反応時間も特に限定されるものではなく、ホップの品種や反応温度により適宜決定することができる。例えば、60℃であれば48~120時間、80℃であれば8~24時間が好ましい。さらにホップの形態は酸素と接触できれば特に限定されるものではないが、好ましくは粉末状にすることにより、反応時間を短縮できる。また、高湿の環境下で保管してもよい。
 酸化処理により、ホップに含まれているα酸、β酸およびイソα酸は酸化物へ変化しうる。これらの成分の酸化の程度は、上述するHPLCなどにより分析し確認することができる。
 酸化処理に付されるホップはビール添加物として市販されており、本発明では市販品を使用することができる。例えば、ホップ毬花を圧縮しペレット状にしたもの(Type90ペレット)、ルプリン部分が選択的に濃縮されたペレット(Type45ペレット)、または異性化処理したホップペレット(例えば、Isomerized Pellets (HopSteiner社))、などを用いることができる。
抽出処理
 本発明のホップ酸化反応産物に当たる酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物は、上記酸化処理に付したホップを水性媒体により抽出して得ることができる。水性媒体による抽出工程は、ホップ酸化反応産物の苦味を低減する上で好ましい。
 本発明の抽出工程は、例えば、酸化処理に付したホップまたはそのホップ酸化反応産物を水性媒体中で一定時間浸漬、混合するなどの公知手法により行うことができる。
 本発明の水性媒体の好適な例としては、水、水性飲料液(茶、コーヒー、麦汁液、果汁等)、蒸留水、無機塩水溶液または各種緩衝液が挙げられるが、好ましくは水または水性飲料液であり、より好ましくは水または茶である。このような水ベースの水性媒体を用いると有機溶媒の除去工程が不要になり、飲料の製造において有利である。また、抽出は他原料(茶葉・コーヒー・穀物原料)と同時に行ってもよい。
 本発明の水性媒体のpHは、特に限定されないが、好ましくは、中性または酸性であり、より好ましくはpH4~7程度である。中性または酸性領域で抽出を行うことは、ホップ酸化反応産物の苦味および不快臭を低減する上で好ましい。
 本発明の水性媒体の抽出温度は、特に限定されないが、水性媒体のpH、抽出時間、酸化処理に付したホップの量等に応じて適宜調整することができ、好ましくは20~75℃であり、より好ましくは20~60℃である。このような低温で抽出処理を行うことは、苦味および不快臭を低減する上で好ましい。
 酸化処理に付したホップの抽出時間は、特に限定されないが、短時間が好ましい。より具体的には、抽出時間は、好ましくは0.5~10分であり、より好ましくは0.5~5分である。このような短時間で抽出を行った場合、かえって苦味および不快臭を低減できるのは意外な事実である。
 ホップ酸化反応産物の水性媒体抽出物(好ましくは水抽出物)中のホップ酸化反応産物のα酸酸化物、イソα酸酸化物およびβ酸酸化物の合計濃度は、乾燥重量基準で、例えば、1~80w/w%であり、好ましくは1~50w/w%であり、より好ましくは5~30w/w%である。
臭気除去処理
 また、本発明の酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物にあっては、酸化処理に付したホップまたはその抽出物の不快臭をさらに低減すること勘案して、所望により臭気除去処理を実施することが好ましい。臭気除去処理を行った場合、ホップの有する苦味および苦味除去の加熱熟成工程の過程で生じる脂肪酸臭などの不快臭を大きく低減することができ、水性媒体抽出物を快適に摂取し、または飲食品本来の風味を損なうことなく、香味を付与する上で特に有利である。本発明の臭気除去処理工程は、本発明の香味改善効果が奏される限り、抽出工程前に行っても、後に行ってもよいが、好ましくは抽出工程後に行われる。
 本発明の臭気除去処理の手法は、不快臭を除去しうる限り特に限定されないが、例えば、加熱処理、乾燥処理、脱気処理、減圧処理、粉末化処理またはそれらの組み合わせを用いることができ、より具体的には、煮沸、減圧脱気、減圧濃縮、噴霧乾燥、凍結乾燥、高温短時間加熱処理、高温短時間殺菌等が挙げられる。上記処理工程を適用することは、酸化処理に付したホップの不快臭を除去する上で特に有利である。また、酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物に、加熱処理または高温短時間加熱殺菌など飲料の一般的な殺菌工程を適用することにより、不快臭を選択的に除去できることは意外な事実である。なお、臭気処理のさらなる具体的な条件は、最終的に得られる水性媒体抽出物の香味改善効果を勘案して当業者が適宜設定することができる。
 その他の成分
 本発明の酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物は、上述のようにして得られた酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物をそのまま用いてもよいが、他の食品衛生上許容可能な添加物をさらに含んでいてもよい。
 上記の他の食品衛生上許容可能な添加物としては、特に限定されないが、例えば、例えば、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、酸味料、乳化剤、強化剤、製造用剤および香料などを適宜添加してもよい。
 また、本発明の酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物は、液状、粉状、顆粒状などのいずれの形状を有するものであってもよい。
飲料の製造方法/その他
 本発明によれば、飲料中に上記酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を含有させることにより、香味の改善された飲料を提供することができる。
 本発明の酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を飲料に含有させる工程では、水性媒体抽出物を飲料の最終製品に加えても、飲料の製造工程前および製造工程中に加えてもよく、飲料の製造工程には加熱工程(例えば、煮込み工程)を含んでいてもよい。また、本発明の水性媒体抽出物は、摂食時や直前に飲料に加えてもよい。さらに、本発明の水性媒体抽出物を2回以上に分けて、飲料に加えてもよい。
 また、飲料製造中に、水または水性飲料液に酸化処理に付したホップを加えて、本発明の酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を飲料中で生成させてもよい。飲料中で酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を生成させた場合、不快臭のさらなる除去を勘案して、飲料に対して臭気除去工程を適用してもよい。
 また、本発明の水性媒体抽出物を飲料へ含有させる手法としては、本発明の水性媒体抽出物を飲料に加えてもよいし、飲料を本発明の水性媒体抽出物に加えてもよく、または飲料と、本発明の水性媒体抽出物と混合して用いてもよい。飲料を本発明の水性媒体抽出物に加えるとは、例えば、本発明の水性媒体抽出物が既に存在する容器などに、飲料を加える態様も含まれる。
 本発明の水性媒体抽出物を含有させる飲料は、特にその種類は限定されず、他の食品原料調味料または香味改善剤などが含有されてなる飲料であってもよい。本発明の飲料の好適な例としては、水ベースの水性飲料であり、具体的な例としては、緑茶飲料、烏龍茶飲料、紅茶飲料、果汁ジュース、野菜ジュース、スポーツ飲料、アイソトニック飲料、コーヒー飲料、炭酸飲料、栄養ドリンク剤、美容ドリンク剤等の非アルコール飲料、ワイン、清酒、梅酒、ウィスキー、ブランデー、焼酎、ラム、ジン、リキュール類等のアルコール飲料が挙げられる。また、本発明の一つの態様によれば、本発明の飲料は、容器詰飲料の形態とされる。なお、本発明の水性媒体抽出物は、水性飲料以外の飲料または飲食品に適用してもよく、本発明にはかかる態様も包含される。
 飲料中の本発明の水性媒体抽出物の含有量は、特に限定されず、飲料の種類および性質に応じて当業者が適宜決定することができるが、例えば、飲料1ml当たり、酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を乾燥質量換算で好ましくは0.01mg以上であり、より好ましくは0.05~2mgであり、さらに好ましくは0.1~1mgである。
 また、本発明の水性媒体抽出物は、α酸酸化物、イソα酸酸化物およびβ酸酸化物を含有しており、これらの酸化物は「7α-トリシクロイソフムロン等」を含有する。ここで、「7α-トリシクロイソフムロン等」とは、7α-トリシクロオキシイソコフムロン(tricyclooxyisocohumulone)(7α-TCOIcoH:式1)、7α-トリシクロオキシイソフムロン(tricyclooxyisohumulone)(7α-TCOIH:式2)、7α-トリシクロオキシイソアドフムロン(tricyclooxyisoadhumulone)(7α-TCOIadH:式3)が含まれる化合物群である。本明細書では、以下、7α-TCOIcoH、7α-TCOIHおよび7α-TCOIadHをまとめて7α-TCOIHsという。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
 また、ホップ酸化反応産物の水性媒体抽出物中のα酸酸化物、イソα酸酸化物、およびβ酸酸化物中における7α―TCOIHsの合計割合は、乾燥重量基準で、例えば、0.1~50w/w%であり、好ましくは0.5~30w/w%であり、より好ましくは1.5~20w/w%である。
 また、飲料中の本発明の7α-TCOIHsの含有量は、特に限定されず、飲料の種類および性質に応じて当業者が適宜決定することができるが、例えば、飲料中の香味を改善するために、飲料中で0.00825~44ppm、好ましくは0.1~20ppm、より好ましくは0.4~16ppmとすることができる。
 また、本発明の酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物は、上述の通り、香味改善効果が求められている飲料に添加することにより、その香味を効果的に改善することができる。したがって、本発明の別の態様によれば、酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を有効成分とする、香味改善剤が提供される。本発明における香味改善の効果は、例えば、爽やか感付与、高級感付与、清涼感付与、ボディ感付与、呈味改善、後味改善、加熱殺菌臭のマスキングなどが挙げられる。したがって、一つの態様によれば、本発明の香味改善剤は、爽やか感付与剤、高級感付与剤、清涼感付与、ボディ感付与、呈味改善、後味改善、加熱殺菌臭のマスキングである。
 また、本発明の一つの態様によれば、本発明の水性媒体抽出物を飲料に含有させる工程を含む、香味の改善された飲料の製造方法が提供される。
 また、本発明の別の態様によれば、本発明の水性媒体抽出物を飲料に含有させる工程を含む、飲料の香味改善方法が提供される。
 また、本発明のさらに別の態様によれば、飲料の香味改善剤としての、本発明の水性媒体抽出物の使用が提供される。
 本発明の飲料の製造方法および本発明の香味改善方法は、本発明の飲料に関する上記記載に基づいて実施することができる。
 なお、酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物の他、飲料に使用可能な他の添加物を飲料へ含有させる場合には、他の添加物は水性媒体抽出物と同時に飲料に加えてもよく、別々に加えてもよい。さらに、水性媒体抽出物を飲料に使用可能な他の添加物と混合して、飲料へ加えてもよい。
 以下の例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1:酸化処理に付したホップの調製および分析
 ペレット状のハラタウペルレ種(HPE種)ホップを試験に供した。このホップをミルで粉砕し、80℃で24時間まで加熱反応時間を保持した。得られた生成物について以下のように前処理を実施した後、HPLC分析に供した。
〔反応産物分析前処理〕
 採取した生成物を10%w/vとなるようエタノールに添加し、50℃で1時間抽出を行った。得られた抽出液をエタノールで10倍に希釈した。
[HPLC構成装置]
ホンプ:LC-10ADvp×3(SHIMADZU)
デガッサー:DGU-20A5(SHIMADZU)
システムコントローラー:CBM-20A(SHIMADZU)
オートサンプラー:SIL-20ACHT(SHIMADZU)
カラムオーブン:CTO-20AC(SHIMADZU)
フォトダイオードアレー検出器:SPD-M20A(SHIMADZU)
波形解析ソフトウェア:LCSolution(SHIMADZU)
[HPLC条件]
カラム:Alltima C18 2.1mm I.D. x 100mm 粒子径3μm
流速:0.6mL/min
溶出溶媒A:水/リン酸、1000/0.2, (v/v) + EDTA(free) 0.02%(w/v)
溶出溶媒B:アセトニトリル
溶出溶媒C:水
注入量:3μL
カラム温度:40℃
検出波長: 270nm(酸化反応産物、イソα酸、α酸、β酸)
グラジエントプログラム: 
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 上記分析条件にて、検出波長270nmで検出される全ピークの合計面積値(mAU・min)中のα酸、β酸、イソα酸のピークの面積値の比率(%)を算出した。波形解析にあたって、溶媒ピークやインジェクションショックによる負ピークが生じる領域は解析除外領域とした。
 上記実施例1の生成物の分析時のHPLCクロマトグラムを図1Aに示す。また、図1Bに拡大図を示し、30分以降の解析時に用いた面積を斜線で示す。
 酸化処理を行わなかった際の分析時クロマトグラムを図2Aに示す。また、図2Bに拡大図を示した。α酸、β酸のピークについては、この分析時のα酸(a1、a2、a3)、β酸(b1、b2)の保持時間を基準とした。a1、a2、a3は順にコフムロン、フムロン、アドフムロンであり、b1、b2はそれぞれコルプロン、ルプロンおよびアドルプロンである。
 各分析サンプルにおける検出波長270nmで検出される全ピークの合計面積値(mAU・min)中のα酸、β酸、イソα酸のピークの面積値の比率(%)は表2の通りであった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
 上記結果から明らかなように、酸化処理して得られた生成物ではα酸、β酸およびイソα酸の全ピークに対する比率がかなり低下しており、未処理に比べα酸、β酸およびイソα酸が90%程度減少していた。
 また、酸化反応によりα酸、β酸およびイソα酸以外のピーク(ホップ酸化反応産物)が新たに出現していた。すなわち図1Aにおいて矢印A1およびA2で分画される範囲のピーク(α酸、β酸のピークを除く)がこれに該当する。検出波長270nmで検出される全ピークの合計面積値(mAU・min)中の矢印A1およびA2で分画される範囲のピーク(α酸、β酸のピークを除く)の面積値の比率(%)は表3の通りであった。 
 なお、矢印Aで分画される範囲のピーク面積値は、保持時間3分から25分までピーク面積値A1と、保持時間32分から39分までピーク面積値A2(α酸、β酸のピークを除く)との総和である。ここで、A1における「保持時間25分まで」とは、trans-イソコフムロンと同定されているピークの出現までを意味する。
 また、図1左の矢印A1で分画される範囲には、保持時間9.7分付近、保持時間11.8分付近、保持時間12.3分付近に特徴的なピークが認められた。
 また、図1A右の矢印A2で分画される範囲には、ショルダーピークが認められ、その始点が保持時間32分付近、そのトップ点(α酸、β酸のピークを除く)は保持時間35分~36分付近、終点は保持時間39分付近であった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
 ここで、全ピークに対する矢印A1で分画される範囲のピークの面積値の比率(%)は、78.0%であった。
 なお、上記分析方法にてホップまたは上記生成物に含まれるα酸、β酸、イソα酸の定量分析が可能である。定量分析用の標準品としては、α酸、β酸およびイソα酸は、例えばAmerican Society of Brewing Chemists(ASBC)から入手可能なInternal Calibration StandardsのICE-2、ICS-I2、ICS-T2などが利用できる。
ホップ酸化反応産物中のα酸酸化物、イソα酸酸化物およびβ酸酸化物の定量
 また、上記分析方法にてホップ酸化反応産物に含まれるα酸酸化物、イソα酸酸化物およびβ酸酸化物成分を定量した。具体的には図1Aの矢印A1の分画範囲の総ピーク面積値からイソα酸換算の定量値として上記成分量を算出した。
 また、ホップ酸化反応産物抽出物中のα酸酸化物、イソα酸酸化物およびβ酸酸化物は後述の前処理条件でサンプルを前処理した後、上記HPLC分析で定量した。
ホップ酸化反応産物中の7α-TCOIHsの定量
 7α-TCOIHsはホップ酸化反応産物からクロマトグラフィー等の公知の分画手法により単離精製することができる。
 ホップ酸化反応産物またはその抽出物、および抽出物を含む飲料中の7α-TCOIHsは、単離精製した7α-TCOIHを標準品としてHPLCまたはLC-MS等の手法により定量することが可能である。以下にホップ酸化反応産物中の7α-TCOIHsの分析した例を示す。
 [HPLC条件]
 カラム:L-column2 2.1mm I.D. x 150mm 粒子径3μm
 流速:0.375mL/min
 溶出溶媒A:5mM ギ酸アンモニウム(pH8.5)
 溶出溶媒B:アセトニトリル
 注入量:3μL
 カラム温度:40℃
 検出波長: 270nm
 グラジエントプログラム:
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000007
 図3にホップを60℃120時間酸化処理に付して得たホップ酸化反応産物の分析結果示す。図3中Aが7α-TCOIcoH、Bが7α-TCOIadH、Cが7α-TCOIHに対応する。
 飲料中およびホップ酸化反応産物抽出物中のα酸酸化物、イソα酸酸化物、β酸酸化物分析および7α-TCOIHs分析
[前処理法等]
 ホップ酸化反応産物抽出物を水に溶解又は懸濁させた。次に、水溶液中塩酸濃度が0.1Nとなるように塩酸を添加しpHを下げ、水層の2倍容量のジクロロメタンにてα酸酸化物、イソα酸酸化物およびβ酸酸化物を抽出した。次に、ジクロロメタン抽出液を回収し、窒素気流下でジクロロメタンを蒸発させ、エタノールに溶媒を置換し、HPLC分析に供した。
 ホップ酸化反応産物抽出物におけるα酸酸化物、イソα酸酸化物およびβ酸酸化物の定量値の算出は、ホップ酸化反応産物中のα酸酸化物、イソα酸酸化物およびβ酸酸化物の定量法に記載した方法と同様の方法で行った。ホップ酸化反応産物抽出物を添加した飲料中のα酸酸化物、イソα酸酸化物およびβ酸酸化物についても本方法で測定した。ホップ酸化反応産物抽出物および、ホップ酸化反応産物抽出物を添加した飲料中の7α-TCOIHsについても同様の方法で前処理し、上述したホップ酸化反応産物中の7α-TCOIHsの定量法に従いHPLC分析して定量した。
 ホップ酸化反応産物抽出物中のα酸酸化物、イソα酸酸化物、β酸酸化物量に対する7α-TCOIHs量は、ホップ酸化反応産物調製時の品種、酸化条件、および抽出物の抽出条件によって変動したものの、約1.5~20質量%の範囲であった。
実施例2:香味改善剤(酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物)の調製と分析
2-1:水性媒体抽出物についての分析
 実施例1で用いたホップを、60℃で120時間まで加熱反応時間を保持し、酸化処理に付したホップを得た。得られた生成物を、10%w/vとなるよう水に添加し、50℃で1時間抽出を行った。得られた抽出液1Lをスプレードライヤー(日本ビュッヒ社製;B-290)を用いて、入口温度165~175℃、出口温度80~100℃、液供給量2ml/minの条件にて噴霧乾燥し、25gの粉末物を得た。得られた粉末物1gに水を添加して500gに調整した後、実施例1の方法に従い、HPLCにて測定し、ピーク全体の面積に対するα酸、β酸およびイソα酸のピーク面積の合計のピーク面積比1、および、ピーク全体の面積に対するα酸、β酸およびイソα酸以外(図1Aの矢印A1+A2で分画される範囲に当たる)のピーク面積比2を算出した。
 分析サンプルにおける検出波長270nmで検出される全ピークの合計面積値(mAU・min)中のα酸、β酸、イソα酸のピークの面積値の比率(%)は2%であった。図1Aの矢印A1+A2で分画される範囲のピーク(α酸、β酸のピークを除く)の面積値の比率(%)は、98%であった。すなわち、ホップ酸化反応産物のα酸酸化物、イソα酸酸化物およびβ酸酸化物をピークの面積値の比率(%)として90%以上含有する水抽出物を生成した。
 分析サンプルすなわちホップ酸化反応産物の水抽出液中のα酸酸化物、イソα酸酸化物およびβ酸酸化物の濃度についてイソα酸換算で算出したところ、220ppmであった。そして、水抽出物粉末中のホップ酸化反応産物のα酸酸化物、イソα酸酸化物およびβ酸酸化物濃度は11w/w%であった。
2-2:酸化処理に付したホップ(ホップ酸化反応産物)自体の分析
 2-1で得られた酸化処理に付したホップ(ホップ酸化反応産物)を、実施例1に記載の方法に準じて、前処理およびHPLC分析を行った。次に、ピーク全体ピーク全体の面積に対するα酸、β酸およびイソα酸のピーク面積の合計のピーク面積比1、および、ピーク全体の面積に対するα酸、β酸およびイソα酸以外(図1Aの矢印A1+A2で分画される範囲に当たる)のピーク面積比2を算出した。分析サンプルにおける検出波長270nmで検出される全ピークの合計面積値(mAU・min)中のα酸、β酸、イソα酸のピークの面積値の比率(%)は8.0%であった。図1Aの矢印A1+A2で分画される範囲のピーク(α酸、β酸のピークを除く)の面積値の比率(%)は、92.0%であった。
実施例3:酸化処理に付したホップの水性媒体抽出試験
 以下に示される試験方法に従い、実施例2で得た酸化処理に付したホップを水で抽出し、得られた水性媒体抽出物の香味(苦み、不快臭)を評価した。
(試験方法)
(1)pH(4、7、9)および温度(20~100℃)を調整した湯に、酸化処理に付したホップを0.4~10%w/v添加し、30秒~150分抽出した。その後、ろ過により抽出残渣を除去し、水性媒体抽出物を得た。
(2)各水性媒体抽出物を酸化処理に付したホップ0.1%w/v相当になるように水で希釈し、抽出物希釈液の苦味と不快臭を、表4に示される評価基準に従い、パネラー4名により評価した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000008
 結果は、表5に示される通りであった。酸性もしくは中性条件下で抽出することで、苦味に問題がない酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物が得られた。特に、低温・短時間抽出であるとより香味面で良好な傾向が確認された。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000009
 なお、表5に示す他、上記試験方法に準じて温度条件を検討した結果、酸性(pH4)および中性(pH7)ではいずれも、90℃未満で苦味に問題のない酸化処理に付したホップの水性媒体出物が得られた。また、アルカリ性(pH9)では、75℃未満で苦味に問題のない酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物が得られた。
実施例4:酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物の臭気除去処理
 以下に示される試験方法に従い、酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物の臭気除去方法を検討した。
(試験方法)
(1)pH7、50℃の湯に実施例2で調整した酸化処理に付したホップを湯重量に対し10%w/v添加し、10分抽出した。その後、ろ過により抽出残渣を除去し、水抽出物を得た。
(2)水抽出物に対して以下のa~fのいずれかの加工処理を実施した。濃縮・粉末化工程を経たものは、水を添加し、加工処理前後の濃度が同じになるように調整した。なお、加工処理の具体的な手順は、以下の通りである。
 a.煮沸:水抽出物を注いだ容器を大気圧下で加熱し、水抽出物を10分間煮沸させた。
 b.減圧脱気:バキュームポンプ(GAST社製:Model D0A-P704-AA)を用いて水抽出物を減圧度50mmHgで60分脱気処理した。
 c.減圧濃縮:ロータリーエバポレーター(EYELA製;N-1000型)を用い、水抽出物を45℃で60~120分濃縮処理した。
 d.噴霧乾燥:スプレードライヤー(日本ビュッヒ社製;B-290)を用いて、入口温度165~175℃、出口温度80-100℃、液供給量2ml/minの条件にて水抽出物
を噴霧乾燥した。
 e.凍結乾燥:凍結乾燥機(共和真空技術社製;RLEII-206)を用いて、棚温度20~30℃で40~50時間かけて水抽出物の凍結乾燥を行った。
 f.高温短時間加熱処理:水抽出液50mlを水で5000mlまで希釈した液(酸化処理に付したホップ0.1%相当希釈液)をチューブ式UHT殺菌機(MicroThermics社製)で、130~140℃30秒相当で加熱処理した。
(3)加工処理された各抽出物を酸化処理に付したホップ0.1%w/v相当になるよう水で希釈し、加工処理済み抽出物希釈液の苦味と不快臭を、表4に示される評価基準に従い、パネラー4名により評価した。
結果は、表6に示される通りであった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000010
 未処理品に比較し、酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を加熱、減圧または乾燥工程に適用することにより、不快臭が選択的に除去された。
実施例5:酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物含有茶飲料の香味評価
 以下に示される試験方法に従い、酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を含有させた茶飲料の香味評価を行った。
(試験方法)
(1)烏龍茶葉50gを1500gの湯で5分間抽出した。途中、実施例2で得た酸化処理に付したホップ5.5gを添加し、同時に抽出した。抽出・添加条件は表7に記載する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000011
(2)ろ過により抽出残渣を除去した後に水で5000gに希釈し、UHT殺菌処理を経て、茶飲料を調整した。
(3)表8に示される評価基準に従い、茶飲料の香味(苦味と不快臭、茶感)を、パネラー7名により評価した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000012
(4)茶飲料中を実施例1に記載の条件でHPLC分析に供し、ホップ酸化反応産物の存在を測定した。
 HPLCチャートでは、図1Aの矢印A1で分画される範囲において、図1Aと同様の保持時間付近に特徴的なピークが確認され、茶飲料中にホップ酸化反応産物が含有されていることが確認された。
 なお、上記図1Aと同様の保持時間付近に特徴的なピークとは、α酸酸化物、イソα酸酸化物およびβ酸酸化物に当たるピークである。
 官能評価の結果は、表9に示される通りであった。
 烏龍茶葉とホップ酸化反応産物とを同時抽出し、UHT殺菌処理を経した結果、不快臭を除去でき、香味面で問題がない(わずかな苦味を感じるか苦味をほとんど感じない)酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を含有させた茶飲料を得た。
 また、低温で抽出した方が、苦味は低い傾向が確認された。 
 また、酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を含有させた烏龍茶では、高級烏龍茶を想起する爽快な青い香気を、香料を用いずに付与されたことが確認された。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000013
実施例6:酸化処理に付したホップの水抽出物添加による飲料の香味改善効果
 以下に示される試験方法に従い、酸化処理に付したホップの水抽出物を含有させた飲料の香味評価を行った。
(試験方法)
(1)実施例2で得た香味改善剤の粉末物を、緑茶・無糖紅茶・コーヒー・酸性飲料に添加した。添加率は、粉末物として、0.005w/w%、0.02w/w%、0.08w/w%、0.2w/w%とした。
(2)調整された各飲料を、訓練されたパネラー4名で官能評価を行った。
 官能評価の結果は、表10に示される通りであった。実施例2で得た香味改善剤を添加することにより、「後味や深みが増す」「メリハリがつく」、「上質な香味が付与される」といった特徴が確認された。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000014
実施例7:ホップ酸化反応産物の水性媒体抽出物由来のα酸酸化物、イソα酸酸化物およびβ酸酸化物の構成成分7α-TCOIHに関する分析
 実施例1の記載に従い、7α-TCOIHsはホップ酸化反応産物からクロマトグラフィー等の分画手法により単離・精製した。
 ホップ酸化反応産物またはその水性媒体抽出物中のα酸、イソα酸およびβ酸の酸化成分の構成成分として以下の式に示される7α-トリシクロオキシイソコフムロン(7α-tricyclooxyisocohumulone:7α-TCOIcoH:式1)、7α-トリシクロオキシイソフムロン(7α-tricyclooxyisohumulone:7α-TCOIH:式2)、7α-トリシクロオキシイソアドフムロン(7α-tricyclooxyisoadhumulone:7α-TCOIadH:式3)が含まれることを確認した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000015
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000016
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000017
 また、7α-TCOIHsのうち、単離した7α-TCOIHの精密質量分析結果(m/z 377.1964 [M-H]-、(calcd. for C21H29O6, 377.1970)より、7α-TCOIHの分子式はC21H30O6であると推定された。
 また、7α-TCOIHの1H-NMRの結果は、表11に示す通りであった。さらに、7α-TCOIHの13C-NMR測定および各種2次元NMR測定の結果から7α-TCOIHの平面構造を決定した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000018
 また、6αMeおよび6βMe基のケミカルシフト値、ならびにNOESY測定結果より、C環部の相対立体配置に関しては、式4に示す通り、7位の1-hydroxy-1-methylethyl基がα配置であることが示唆された。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000019
実施例8:酸化処理に付したホップの水抽出物中の7α-TCOIHsと飲料の香味改善効果
 実施例6で用いた香味改善剤の粉末物中の7α-TCOIHs濃度を測定したところ、0.8w/w%含有されていた。すなわち、上記実施例6に香味改善効果が確認された飲料中に7α-TCOIHsは、0.4~16ppm含まれていたことになる。
 したがって、少なくともこの含有量の範囲において緑茶、無糖紅茶、コーヒーおよび酸性飲料の香味改善効果が得られることが明らかとなった。

Claims (16)

  1.  酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を含有する、香味の改善された飲料。
  2.  前記酸化処理により得られるホップ酸化反応産物のHPLC分析による総ピーク面積に対するイソα酸、α酸およびβ酸のピーク面積の割合が20%以下である、請求項1に記載の飲料。
  3.  前記水性媒体抽出物が臭気除去処理を施されたものである、請求項1または2に記載の飲料。
  4.  飲料中の7α-トリシクロオキシイソコフムロン、7α-トリシクロオキシイソフムロンおよび7α-トリシクロオキシイソアドフムロンの合計含有量が0.00825~44ppmである、請求項1~3のいずれか一項に記載の飲料。
  5.  酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を飲料に含有させる工程を含む、香味の改善された飲料の製造方法。
  6.  前記水性媒体抽出物またはそれを含有する飲料に臭気除去処理を施す工程をさらに含む、請求項5に記載の製造方法。
  7.  飲料中の7α-トリシクロオキシイソコフムロン、7α-トリシクロオキシイソフムロンおよび7α-トリシクロオキシイソアドフムロンの合計含有量が0.00825~44ppmである、請求項5または6に記載の方法。
  8.  酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を飲料に含有させる工程を含む、飲料の香味改善方法。
  9.  前記水性媒体抽出物またはそれを含有する飲料に臭気除去処理を施す工程をさらに含む、請求項8に記載の方法。
  10.  酸化処理に付したホップを水性媒体で抽出する工程を含む、香味改善剤の製造方法。
  11.  前記水性媒体抽出物に臭気除去処理を施す工程をさらに含む、請求項10に記載の製造方法。
  12.  酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を有効成分とする、飲料の香味改善剤。
  13.  臭気除去処理を施されてなる、請求項12に記載の香味改善剤。
  14.  飲料の香味改善剤としての、酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物の使用。
  15.  前記水性媒体抽出物が臭気除去処理を施されてなる、請求項14に記載の使用。
  16.  飲料中の7α-トリシクロオキシイソコフムロン、7α-トリシクロオキシイソフムロンおよび7α-トリシクロオキシイソアドフムロンの合計含有量が0.00825~44ppmである、請求項14または15に記載の使用。
PCT/JP2013/066994 2012-06-20 2013-06-20 酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を含有する飲料 WO2013191258A1 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US14/409,591 US10660351B2 (en) 2012-06-20 2013-06-20 Beverage containing aqueous medium extract of hop subjected to oxidation treatment
BR112014032125A BR112014032125A2 (pt) 2012-06-20 2013-06-20 bebida que contém extrato de meio aquoso de lúpulo submetido ao tratamento de oxidação
EP13806158.5A EP2865744A4 (en) 2012-06-20 2013-06-20 DRINK WITH AN AQUEOUS MEDIA EXTRACT FROM HOPPING USED IN AN OXIDATION
AU2013278296A AU2013278296B9 (en) 2012-06-20 2013-06-20 Beverage containing aqueous medium extract of hops used in oxidation
NZ703843A NZ703843A (en) 2012-06-20 2013-06-20 Beverage containing aqueous medium extract of hop subjected to oxidation treatment
JP2014521513A JP6199287B2 (ja) 2012-06-20 2013-06-20 酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を含有する飲料

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012139219 2012-06-20
JP2012-139219 2012-06-20

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2013191258A1 true WO2013191258A1 (ja) 2013-12-27

Family

ID=49768850

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2013/066994 WO2013191258A1 (ja) 2012-06-20 2013-06-20 酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を含有する飲料

Country Status (7)

Country Link
US (1) US10660351B2 (ja)
EP (1) EP2865744A4 (ja)
JP (1) JP6199287B2 (ja)
AU (1) AU2013278296B9 (ja)
BR (1) BR112014032125A2 (ja)
NZ (1) NZ703843A (ja)
WO (1) WO2013191258A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017153419A (ja) * 2016-03-02 2017-09-07 サッポロビール株式会社 飲料の製造方法及び飲料の香味向上方法
WO2018181103A1 (ja) * 2017-03-27 2018-10-04 キリン株式会社 脂肪酸含有量の低減した酸化ホップ組成物の製造方法
JP2020083835A (ja) * 2018-11-28 2020-06-04 キリンホールディングス株式会社 精神疲労抑制用組成物

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017179354A1 (ja) * 2016-04-12 2017-10-19 キリン株式会社 認知機能改善用組成物
EP3769774A4 (en) * 2018-03-23 2021-12-29 Kirin Holdings Kabushiki Kaisha Composition for reducing deterioration of mental function

Citations (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5070512A (ja) 1973-10-29 1975-06-12
JPS5959623A (ja) 1982-09-29 1984-04-05 Daigo Eiyou Kagaku Kk 抗糖尿病剤
JPS611374A (ja) * 1984-04-12 1986-01-07 スコティッシュ アンド ニューキャッスル パブリック リミティド カンパニー ビ−ルの苦味の増強方法
JP2001131080A (ja) 1999-11-02 2001-05-15 Asahi Breweries Ltd ホップより得られる体重増加抑制物質
JP2001321166A (ja) 2000-05-17 2001-11-20 Asahi Breweries Ltd ホップより得られるリパーゼ阻害物質
WO2003068205A1 (fr) * 2002-02-14 2003-08-21 Kirin Beer Kabushiki Kaisha Compositions et aliments ameliorant le metabolisme des lipides
JP2007089439A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Kirin Brewery Co Ltd 後熟ホップを使用した発酵アルコール飲料の製造方法
JP2008136367A (ja) 2006-11-30 2008-06-19 Asahi Soft Drinks Co Ltd 茶飲料
JP2008212041A (ja) 2007-03-02 2008-09-18 Asahi Breweries Ltd 発泡性アルコール飲料の製造方法
JP2008228634A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Kirin Brewery Co Ltd 発酵アルコール飲料製造用後熟ホップの製造方法
WO2009050905A1 (ja) * 2007-10-19 2009-04-23 Sapporo Breweries Limited 呈味改善用組成物、これを添加した飲食物、及びこれらの製造方法
JP2010268774A (ja) 2009-05-25 2010-12-02 Suntory Holdings Ltd 麦茶入り飲料
WO2010143719A1 (ja) * 2009-06-12 2010-12-16 キリンホールディングス株式会社 ホップエキスのアルカリ分解産物およびその用途
JP2011083266A (ja) 2009-10-19 2011-04-28 Taiyu Shinko Kosha:Kk ホップ組成物及びその製造方法
WO2012081675A1 (ja) * 2010-12-15 2012-06-21 キリンホールディングス株式会社 ホップ酸化反応産物、その製造法および用途
WO2012081676A1 (ja) * 2010-12-15 2012-06-21 キリンホールディングス株式会社 ホップエキス酸化反応物、その製造法および用途

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2613593A1 (de) * 1975-04-02 1976-10-21 Dev Tech Centre Rech Verfahren zur behandlung von hopfen
GB8607258D0 (en) * 1986-03-24 1986-04-30 Brewing Res Found Production of beer
GB8723135D0 (en) * 1987-10-02 1987-11-04 Steiner Hops Ltd Preparation of isomerised hop pellets
US6020019A (en) * 1996-03-26 2000-02-01 Miller Brewing Company Hydrogenation of hop soft resins using CO2
JP5242165B2 (ja) * 2005-12-08 2013-07-24 キリンホールディングス株式会社 イソフムロン類包接体およびそれを含有する組成物
AU2007330743B2 (en) * 2006-12-07 2013-08-01 Inbev S.A. Spent hop products, their content in stilbenes and their use as antioxidant for comestible production
JP5888705B2 (ja) * 2010-05-21 2016-03-22 ミラー ブリューイング インターナショナル、インコーポレイテッド ホップ酸及びその誘導体の製造

Patent Citations (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5070512A (ja) 1973-10-29 1975-06-12
JPS5959623A (ja) 1982-09-29 1984-04-05 Daigo Eiyou Kagaku Kk 抗糖尿病剤
JPS611374A (ja) * 1984-04-12 1986-01-07 スコティッシュ アンド ニューキャッスル パブリック リミティド カンパニー ビ−ルの苦味の増強方法
JP2001131080A (ja) 1999-11-02 2001-05-15 Asahi Breweries Ltd ホップより得られる体重増加抑制物質
JP2001321166A (ja) 2000-05-17 2001-11-20 Asahi Breweries Ltd ホップより得られるリパーゼ阻害物質
WO2003068205A1 (fr) * 2002-02-14 2003-08-21 Kirin Beer Kabushiki Kaisha Compositions et aliments ameliorant le metabolisme des lipides
JP2007089439A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Kirin Brewery Co Ltd 後熟ホップを使用した発酵アルコール飲料の製造方法
JP2008136367A (ja) 2006-11-30 2008-06-19 Asahi Soft Drinks Co Ltd 茶飲料
JP2008212041A (ja) 2007-03-02 2008-09-18 Asahi Breweries Ltd 発泡性アルコール飲料の製造方法
JP2008228634A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Kirin Brewery Co Ltd 発酵アルコール飲料製造用後熟ホップの製造方法
WO2009050905A1 (ja) * 2007-10-19 2009-04-23 Sapporo Breweries Limited 呈味改善用組成物、これを添加した飲食物、及びこれらの製造方法
JP2010268774A (ja) 2009-05-25 2010-12-02 Suntory Holdings Ltd 麦茶入り飲料
WO2010143719A1 (ja) * 2009-06-12 2010-12-16 キリンホールディングス株式会社 ホップエキスのアルカリ分解産物およびその用途
JP2011083266A (ja) 2009-10-19 2011-04-28 Taiyu Shinko Kosha:Kk ホップ組成物及びその製造方法
WO2012081675A1 (ja) * 2010-12-15 2012-06-21 キリンホールディングス株式会社 ホップ酸化反応産物、その製造法および用途
WO2012081676A1 (ja) * 2010-12-15 2012-06-21 キリンホールディングス株式会社 ホップエキス酸化反応物、その製造法および用途

Non-Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
DE CLERCK J: "The process of wort boiling", BREWERS DIGEST, vol. 42, no. 3, 1967, pages 96 - 99, XP008176040 *
GARCIA-VILLALBA R ET AL.: "Analysis of Hop Acids and Their Oxidized Derivatives and Iso-alpha-acids in Beer by Capillary Electrophoresis-Electrospray Ionization Mass Spectrometry", J. AGRIC. FOOD CHEM., vol. 54, no. 15, 2006, pages 5400 - 5409, XP055128817 *
INTELMANN D ET AL.: "On the Autoxidation of Bitter-Tasting Iso-alpha-acids in Beer", J. AGRIC. FOOD CHEM., vol. 58, no. 8, 2010, pages 5059 - 5067, XP055181827 *
LAM KC ET AL.: "Aging of hops and their contribution to beer flavor", J. AGRIC. FOOD CHEM., vol. 34, no. 4, 1986, pages 763 - 770, XP055181812 *
PEACOCK V: "Fundamentals of hop chemistry", TECHNICAL QUARTERLY - MASTER BREWERS ASSOCIATION OF THE AMERICAS, vol. 35, no. 1, 1998, pages 4 - 8, XP008175904 *
See also references of EP2865744A4 *
SRECEC S ET AL.: "HOP PELLETS TYPE 90: INFLUENCE OF MANUFACTURE AND STORAGE ON LOSSES OF alpha-ACIDS", ACTA ALIMENT., vol. 38, no. 1, 2009, pages 141 - 147, XP008175915 *
TANIGUCHI Y ET AL.: "Identification and Quantification of the Oxidation Products Derived from alpha-Acids and beta-Acids During Storage of Hops (Humulus lupulus L.)", J. AGRIC. FOOD CHEM., vol. 61, no. 12, 27 March 2013 (2013-03-27), pages 3121 - 3130, XP055181837 *
VERZELE M ET AL.: "High performance liquid chromatography analysis of colupulone oxidation products in hops and in beer", JOURNAL OF THE AMERICAN SOCIETY OF BREWING CHEMISTS, vol. 41, no. 2, 1983, pages 57 - 60, XP008175914 *
WARTGEN K ET AL.: "Tricyclooxyisohumulone: a new autoxidation product of humulone", PLANTA MEDICA, vol. 57, no. 5, 1991, pages 498 - 499, XP000574311 *

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017153419A (ja) * 2016-03-02 2017-09-07 サッポロビール株式会社 飲料の製造方法及び飲料の香味向上方法
WO2018181103A1 (ja) * 2017-03-27 2018-10-04 キリン株式会社 脂肪酸含有量の低減した酸化ホップ組成物の製造方法
JP2020083835A (ja) * 2018-11-28 2020-06-04 キリンホールディングス株式会社 精神疲労抑制用組成物
JP7173465B2 (ja) 2018-11-28 2022-11-16 キリンホールディングス株式会社 精神疲労抑制用組成物

Also Published As

Publication number Publication date
BR112014032125A2 (pt) 2017-06-27
AU2013278296B2 (en) 2017-06-15
NZ703843A (en) 2017-07-28
US20150245649A1 (en) 2015-09-03
US10660351B2 (en) 2020-05-26
JP6199287B2 (ja) 2017-09-20
EP2865744A4 (en) 2016-06-22
EP2865744A1 (en) 2015-04-29
JPWO2013191258A1 (ja) 2016-05-26
AU2013278296B9 (en) 2017-07-13
AU2013278296A1 (en) 2015-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5917228B2 (ja) ビール様飲料用風味改善剤
JP5685280B2 (ja) ホップ苞を使用したビールテイスト飲料の製造方法
JP6199287B2 (ja) 酸化処理に付したホップの水性媒体抽出物を含有する飲料
TWI524852B (zh) 降低麥芽飲料之穀物氣味之方法
JP4214517B2 (ja) 香味改善剤、香料組成物およびそれを含有するビール様飲料
TW201726004A (zh) 啤酒風味飲料
JP6604779B2 (ja) ホップ加工品の製造方法、及びビールテイスト飲料
JP6199288B2 (ja) ホップ酸化反応産物抽出物含有発泡性飲料
TWI781267B (zh) 飲料及其製造方法
JP7297519B2 (ja) 麦汁及び/又は麦芽エキス由来臭マスキング剤
JP6945282B2 (ja) 不快臭の消臭方法、並びに、加工食品の製造方法
JP6284359B2 (ja) 発酵麦芽飲料
JP6231604B2 (ja) ビール様飲料用風味改善剤
Gong et al. Characterisation of antioxidant activities and volatile profiles of pineapple beer during the brewing process.
EP3296384B1 (en) Hop extract and method for producing same
JP7325443B2 (ja) 飲料及び飲料の製造方法
KR102600744B1 (ko) 초피를 포함하는 맥주 및 이의 제조방법
JP7166755B2 (ja) ホップ香気を著しく増強することなく味の厚みを付与した発酵アルコール飲料の製法
JP6294662B2 (ja) 発酵麦芽飲料
JP2019110843A (ja) 果実由来のフルーツ香気とホップ香気が共存し、かつ、渋味の低減された発酵アルコール飲料の製法

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 13806158

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2014521513

Country of ref document: JP

Kind code of ref document: A

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2013278296

Country of ref document: AU

Date of ref document: 20130620

Kind code of ref document: A

REG Reference to national code

Ref country code: BR

Ref legal event code: B01A

Ref document number: 112014032125

Country of ref document: BR

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 14409591

Country of ref document: US

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 112014032125

Country of ref document: BR

Kind code of ref document: A2

Effective date: 20141219