WO2013099842A1 - 修飾化ポリロタキサン及びその製造方法、並びに修飾化ポリロタキサンを有して形成される材料 - Google Patents
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Abstract
Description
また、本発明は、該修飾化ポリロタキサンを有して形成される材料、該修飾化ポリロタキサンの製造方法に関する。
特に、直鎖分子にポリエチレングリコール、環状分子にシクロデキストリン、キャッピング基にアダマンタン基からなるポリロタキサンは、ジメチルスルホキシド、強アルカリ水、ジメチルアセトアミド/LiCl溶液、イオン性液体にしか溶解しないため、用途開発の大きな課題になっている。
また、非特許文献1は、種々な修飾基でポリロタキサンの有機溶媒に対する溶解性を検討している。
特許文献2は、アシル基と特定の修飾基の組み合わせによって、ポリロタキサンの有機溶媒に対する溶解性がさらに高められることを開示する。
特許文献3は、シクロデキストリン上にヒドロキシプロピル基を介してカプロラクトン基を修飾した。ヒドロキシプロピル基修飾したポリロタキサンは、溶解性が向上されているので、カプロラクトン基を修飾させるための中間体とすることを開示する。
具体的には、本発明の目的は、溶解性が向上した、高い工業利用性を有する修飾化ポリロタキサンを提供することにある。
また、本発明の目的は、上記目的以外に、又は上記目的に加えて、上記修飾化ポリロタキサンを有する材料を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、上記目的以外に、又は上記目的に加えて、上記修飾化ポリロタキサンの製造方法を提供することにある。
<1> シクロデキストリンの開口部が直鎖状分子によって串刺し状に包接されてなる擬ポリロタキサンの両端にシクロデキストリンが脱離しないように封鎖基を配置してなるポリロタキサンを修飾化した修飾化ポリロタキサンであって、
シクロデキストリンが有する水酸基の少なくとも一部が以下の式(I)(式中、-Rは、-CH2-CH3、-CH2-O-CH3、-CH2-O-CH2-CH3、-CH2-O-CH2-CH2-CH3及び-CH2-O-CH-(CH3)2からなる群から選ばれる少なくとも1種の第1の基である)で表される第1の置換基で置換される、上記修飾化ポリロタキサン。
<4> 上記<1>又は<3>において、修飾化ポリロタキサンのJIS K0070に準ずる水酸基価が440~300mgKOH/g、好ましくは420~320mgKOH/g、より好ましくは400~330mgKOH/gであるのがよい。
<5> 上記<2>において、-X-は、-(CH2)3-、-(CH2)5-、-CH(CH3)-CH2-CH2-及び-(CH2)2-O-(CH2)2-からなる群から選ばれる少なくとも1種のアルキレン基、好ましくは-(CH2)3-、-(CH2)5-、-CH(CH3)-CH2-CH2-からなる群から選ばれる少なくとも1種のアルキレン基、より好ましくは-(CH2)5-であるのがよい。
<7> 上記<2>、<5>又は<6>に記載される修飾化ポリロタキサンが架橋に含まれる架橋形成材料。
<8> 上記<2>、<5>又は<6>に記載される修飾化ポリロタキサンを有して形成される材料。
a)シクロデキストリンの開口部が直鎖状分子によって串刺し状に包接されてなる擬ポリロタキサンの両端にシクロデキストリンが脱離しないように封鎖基を配置してなるポリロタキサンを準備する工程;及び
b)シクロデキストリンが有する水酸基の少なくとも一部を以下の式(I)(式中、-Rは、-CH2-CH3、-CH2-O-CH3、-CH2-O-CH2-CH3、-CH2-O-CH2-CH2-CH3及び-CH2-O-CH-(CH3)2からなる群から選ばれる少なくとも1種である)で表される第1の置換基で置換する工程;
を有する、上記方法。
<11> 上記<9>又は<10>において、第1の置換基の置換率は、シクロデキストリンが有する水酸基の全てが置換された状態を1.0とする場合、0.10~0.60、好ましくは0.20~0.50、より好ましくは0.25~0.45であるのがよい。
<12> 上記<9>~<11>のいずれかにおいて、修飾化ポリロタキサンのJIS K0070に準ずる水酸基価が440~300mgKOH/g、好ましくは420~320mgKOH/g、より好ましくは400~330mgKOH/gであるのがよい。
また、本発明により、上記効果以外に、又は上記効果に加えて、上記修飾化ポリロタキサンを有する材料を提供することができる。
さらに、本発明により、上記効果以外に、又は上記効果に加えて、上記修飾化ポリロタキサンの製造方法を提供することができる。
<シクロデキストリンが有する水酸基の少なくとも一部が上記式(I)で表される第1の置換基で置換される修飾化ポリロタキサン>
本願は、シクロデキストリンの開口部が直鎖状分子によって串刺し状に包接されてなる擬ポリロタキサンの両端にシクロデキストリンが脱離しないように封鎖基を配置してなるポリロタキサンを修飾化した修飾化ポリロタキサンであって、シクロデキストリンが有する水酸基の少なくとも一部が上記式(I)で表される第1の置換基で置換される、上記修飾化ポリロタキサン(なお、本願において、「シクロデキストリンが有する水酸基の少なくとも一部が上記式(I)で表される第1の置換基で置換される修飾化ポリロタキサン」を単に「第1の修飾化ポリロタキサン」と略記する場合がある)を開示する。
上記範囲であれば、第1の修飾化ポリロタキサンの溶媒に対する溶解性や他の材料との相溶性が向上する傾向にあり、かつ第1の修飾化ポリロタキサンの製造における収率が高くなる傾向にある。特に、上記下限が第1の修飾化ポリロタキサンの溶媒に対する溶解性や他の材料との相溶性と関連する傾向にあり、上記上限が第1の修飾化ポリロタキサンの製造における収率と関連する傾向にある。
具体的には、「第1の修飾化ポリロタキサン中のシクロデキストリンのグルコース由来のC1のプロトン(-O-CH*-O-)及び水酸基(第1の置換基の水酸基及びシクロデキストリン由来の水酸基)由来のプロトン」由来の1Hピークの実測積算量(A:「水酸基等由来のプロトン実測積算量」と略記する)と「第1の置換基特有のプロトン」由来の1Hピークの実測積算量(B:「第1の置換基特有のプロトン実測積算量」)との比から求めることができる。
「第1の置換基特有のプロトン」は、「第1の置換基のRがエチル基(-CH2CH* 3)の該H*」に注目する。この「H*」のピークは、0.87ppm辺りに現れる。「α-CD」の18個の水酸基がすべて第1の置換基に置換されると、この「H*」の数は、(18×3)となる。すべてではなく、ある置換率で置換されると、この「H*」の数は、(18×3×置換率)個となる。
要するに、A/B={24/(18×3×置換率)}であり、ここから、置換率を求めることができる。
なお、上記において、シクロデキストリンがα-CDであり、且つ第1の置換基のRがエチル基(-CH2CH3)の場合を説明したが、それ以外の場合についても、同様に、第1の置換基の置換率を求めることができる。
JIS K0070に準ずる水酸基価が上記範囲にあると、第1の修飾化ポリロタキサンを用いて他の材料と反応させるのに、種々な溶媒に可溶になると同時に、反応基としての水酸基が十分に確保でき、幅広く材料の設計が可能になる点で有利となる傾向にある。なお、他の材料との反応の例として、他の材料との硬化反応(架橋反応)、他の機能性官能基との反応による新たな修飾化などを挙げることができるが、これらに限定されない。
第1の置換基以外の置換基として、-O-アセチル基、-O-プロピオニル基などの-O-アシル基;メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基などのアルキルオキシ基;ブチルカルバモイル基、シクロヘキシルカルバモイル基、フェニルエチルカルバモイル基、アクリロイルオキシエチルカルバモイル基、メタクリロイルオキシエチルカルバモイル基などのアルキル又はアリールカルバモイル基;ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基などのポリアルキルオキシ基;カルボン酸基、アミノ基などの反応性基を有する置換基を挙げることができるが、これらに限定されない。
また、本願は、シクロデキストリンが有する水酸基の少なくとも一部が上記式(II)で表される第2の置換基で置換される修飾化ポリロタキサン(なお、本願において、「シクロデキストリンが有する水酸基の少なくとも一部が上記式(II)で表される第2の置換基で置換される修飾化ポリロタキサン」を単に「第2の修飾化ポリロタキサン」と略記する場合がある)を開示する。
アセチル基分岐を有する炭素数が3~8の直鎖状又は分岐鎖状アルキレン基とは、例えば、-CH(CH3CO)-(CH2)2-を挙げることができるが、これらに限定されない。
エーテル結合を有する炭素数が3~8の直鎖状又は分岐鎖状アルキレン基とは、例えば、-(CH2)2-O-(CH2)2-を挙げることができるが、これらに限定されない。
nは1~200、好ましくは2~100、より好ましくは3~50である。なお、nは、構造上、整数であるが、実際には、後述の開環重合により製造されることが多く、その場合、該開環重合が分散性を有するため、整数には限定されない。nについては、第2の修飾化ポリロタキサンの製造方法において詳述する。
第1及び第2の置換基以外の置換基として、第1の置換基以外の置換基として上述したものを挙げることができるが、それに限定されない。
なお、本願において、分子量分布Mw/Mnは、ゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography、GPC)によって測定することができる。
以下、第1及び第2の修飾化ポリロタキサンに共通する構成要素について、説明する。
<<シクロデキストリン>>
本願において、シクロデキストリンは、直鎖状分子の選択、修飾化ポリロタキサンに求める特性などに依存するが、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリンなどを挙げることができる。
なお、シクロデキストリンは水酸基を有するが、その他の基を有してもよい。なお、「その他の基」として、「第1の置換基以外の置換基」として挙げた基を挙げることができるが、これらに限定されない。
本発明のポリロタキサンの直鎖状分子は、用いるシクロデキストリンの開口部に串刺し状に包接され得るものであれば、特に限定されない。
例えば、直鎖状分子として、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロース系樹脂(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイン、ゼラチン、でんぷん等及び/またはこれらの共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびその他オレフィン系単量体との共重合樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル-スチレン共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートや(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル-メチルアクリレート共重合樹脂などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等;及びこれらの誘導体又は変性体、ポリイソブチレン、ポリテトラヒドロフラン、ポリアニリン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、ナイロンなどのポリアミド類、ポリイミド類、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどのポリジエン類、ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサン類、ポリスルホン類、ポリイミン類、ポリ無水酢酸類、ポリ尿素類、ポリスルフィド類、ポリフォスファゼン類、ポリケトン類、ポリフェニレン類、ポリハロオレフィン類、並びにこれらの誘導体からなる群から選ばれるのがよい。例えばポリエチレングリコール、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール及びポリビニルメチルエーテルからなる群から選ばれるのがよい。特にポリエチレングリコールであるのがよい。
本願の、修飾化ポリロタキサンにおいて、(シクロデキストリン、直鎖状分子)の組合せが、(α-シクロデキストリン由来、ポリエチレングリコール由来)であるのがよい。
本願の、修飾化ポリロタキサンの封鎖基は、擬ポリロタキサンの両端に配置され、用いるシクロデキストリンが脱離しないように作用する基であれば、特に限定されない。
例えば、封鎖基として、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、シルセスキオキサン類、ピレン類、置換ベンゼン類(置換基として、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、スルホニル、カルボキシル、アミノ、フェニルなどを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、置換されていてもよい多核芳香族類(置換基として、上記と同じものを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、及びステロイド類からなる群から選ばれるのがよい。なお、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、シルセスキオキサン類、及びピレン類からなる群から選ばれるのが好ましく、より好ましくはアダマンタン基類又はシクロデキストリン類であるのがよい。
第2の修飾化ポリロタキサンを有して形成される材料とは、該材料に、第2の修飾化ポリロタキサンが含まれることを意味する。第2の修飾化ポリロタキサンが、材料に含まれる他の物質と結合及び/又は架橋を有しても、有していなくてもよい。なお、第2の修飾化ポリロタキサンは、材料中、他の物質と結合することにより、該第2の修飾化ポリロタキサンの特性を発揮することができる。結合(架橋)された第2の修飾化ポリロタキサンがシクロデキストリン分子に沿って移動可能であるため、応力を均一に分散することができる。架橋点が移動可能であるため、架橋密度を高くしても材料の伸縮性を保持できる。このような特性を利用し、例えば、塗料(コーティング)用材料、アクチュエータ材料、有機分散型エレクトロルミネッセンス材料、熱伝導材料のバインダー、などへの用途が考えられる。また、優れた柔軟性と強度のため、特に低駆動圧アクチュエータ材料やその他圧電素子への応用も大いに期待できる。その他に、電機絶縁材料、電気・電子部品材料、光学材料、摩擦制御材料、医療用生体材料、機械・自動車材料、建築材料、防振・免振材料、制振材料、粘着剤・接着剤、チップ状防振部材、電気機器制振パッド、靴底、スポーツ用品、衣料やスポーツウェアーのクッション材、建築用緩衝材、防音材料自動車、電化製品、家具などの塗料や塗装用材料、自動社の内装材料、印刷版の材料、歯科衛生材料、機械や自動社などの擦動部材、シーリング材、防水材、絶縁材、封止材、伝熱材、導電材のバインダーなどの電子電気材料、化粧品材料、レオロジー制御剤、繊維用材料、医療用生体材料、ゴムの改質剤、などへの応用も考えられる。
なお、架橋の方法は、用いる第2の修飾化ポリロタキサン、存在する場合、用いる第2の修飾化ポリロタキサン以外の物質、などに依存するが、一般的な熱硬化性樹脂の架橋と同じ方法で架橋することができる。例えば、材料に架橋剤を加えて、基材上に塗布して加熱し架橋する方法、モールドに注入し加熱し架橋する方法、加圧して加熱し架橋する方法などを挙げることができるが、これに限定されない。
即ち、E-(1)第2の修飾化ポリロタキサンを準備する工程;
E-(2)架橋剤を準備する工程;及び
E-(3)第2の修飾化ポリロタキサンと架橋剤とを反応させる工程;
を有することにより、架橋形成材料を得ることができる。
(i)既存の架橋剤(多官能イソシアネート化合物など)を使用するか、
(ii)プレポリマーを使用するか、又は
(iii)上記(i)と(ii)とを併用する、
ことができる。
また、プレポリマーのイソシアネート基に活性水素を有する化合物と反応することでイソシアネート基を保護(ブロック)し、ブロックプレポリマーとしてもよい。ブロックプレポリマーにすることで、特定な温度に加熱すると脱保護し、イソシアネート基を再生できる。ブロックプレポリマーにすることによって保存性が優れた一液型の熱硬化性ポリロタキサン含有組成物を提供することができる。また、活性水素を有する化合物の種類によって、反応する温度(架橋温度)も制御できる。脱保護する反応に、触媒を使用するのがよい。
E-(3)工程前に、酸化防止剤、抗菌剤/雑菌剤、UV吸収剤、粘度調整剤、可塑剤、界面活性剤、微粒子などを添加してもよい。
酸化防止剤として、フェノール系酸化防止剤、ポリフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤などを挙げることができるが、これらに限定されない。
抗菌剤/雑菌剤として、銀、亜鉛、銅化合物または錯体及びそのイオン;有機ケイ素化合物;有機リン化合物などを挙げることができるが、これらに限定されない。
粘度調整剤として、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸プロピレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウムなどを挙げることができるが、これらに限定されない。
微粒子として、シリカ;アルミナ、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、ダイアモンド、窒化珪素、二酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、ゼオライト、タルク、炭酸カルシウム、クレイ、ポリマー微粒子などを挙げることができるが、これらに限定されない。
上記の第1の修飾化ポリロタキサンは、次のように製造することができる。
即ち、
a)シクロデキストリンの開口部が直鎖状分子によって串刺し状に包接されてなる擬ポリロタキサンの両端にシクロデキストリンが脱離しないように封鎖基を配置してなるポリロタキサンを準備する工程;及び
b)シクロデキストリンが有する水酸基の少なくとも一部を上記式(I)で表される第1の置換基で置換する工程;
を有することにより、第1の修飾化ポリロタキサンを製造することができる。
なお、シクロデキストリン、直鎖状分子、封鎖基、第1の置換基などの語については、上記と同じ定義を有する。
a)工程は、ポリロタキサンを準備する工程である。この工程は、WO2005/052026号公報などにより得ることができる。
b)-1)ポリロタキサンを適当な溶媒に溶解させる工程;
b)-2)エポキシ基を有する化合物を添加して反応させて、第1の置換基で置換する工程;及び
b)-3)反応生成物の精製分離する工程。
なお、b)-2)工程の触媒として、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルアミノピリジンなどの塩基を用いることができる。
b)-2)工程の条件は、用いるポリロタキサン、用いる溶媒、用いるエポキシ基を有する化合物などに依存するが、例えば、室温から150℃で、1時間から24時間、という条件を挙げることができるが、これらに限定されない。
第2の修飾化ポリロタキサンは、上記製法で得られた第1の修飾化ポリロタキサンをさらに修飾することにより得ることができる。
即ち、上記a)工程及びb)工程の後に、
c)第1の置換基を基点として、ラクトンモノマーを開環重合し、水酸基の少なくとも一部が、上記式(II)で表される第2の置換基で置換する工程をさらに有することにより、第2の修飾化ポリロタキサンを得ることができる。
なお、nは、上述した通りの定義を有する。nは、構造上、整数であるが、ラクトンモノマーの開環重合により製造され、該開環重合が分散性を有するため、整数には限定されない。次に、ラクトンモノマーとしてε-カプロラクトンモノマーを用い、第1の置換基としてヒドロキシブチル基を用いる場合を例として、nの算出方法を記載する。
c)-1)第1の修飾化ポリロタキサンをラクトンモノマーに溶解する工程;及び
c)-2)重合反応を開始、成長する工程。
溶媒を用いる場合、該溶媒として、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサンなどの環状エーテル類;ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、それらの混合溶媒などを挙げることができるが、これらに限定されない。
ラクトンモノマーとして、好ましくは、ε-カプロラクトン、γ-バレロラクトン、α-メチル-γ-ブチロラクトン、γ-ブチロラクトンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であるのがよい。
反応における圧力は、特に限定されないが、通常、大気圧で行うのがよい。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
直鎖分子:ポリエチレングリコール(重量平均分子量3.5万)、環状分子:α-シクロデキストリン(以下、単に「α-CD」と略記する場合がある)、封鎖基:アダマンタンアミン基からなるポリロタキサン(以下、単に「APR」と略記する場合がある)をWO2005/052026号公報に記載されている方法で作製した。なお、1H-NMR測定(400MHz JEOL JNM-AL400(日本電子株式会社製)。以降、1H-NMR測定は、この装置による)によって計算されたAPRの包接率は0.25である。なお、包接率は、α-CDがポリエチレングリコールにより串刺し状に包接される際にα-CDが最大限に包接される量を1として得た(Macromolecules 1993, 26, 5698-5703を参照こと。なお、この文献の内容はすべて本明細書に組み込まれる)。計算されたAPRの水酸基の量は13.3mmol/gである。
1.5N NaOH水溶液100mlを反応容器に入れ、APR10gを溶解した。反応溶液を室温(約20℃)に保持しながら、ブチレンオキシド20g(0.28mol)を20分かけて滴下し、続いて20時間撹拌した。反応溶液を6N塩酸で中和した。この溶液を透析チューブ(分画分子量12,000)にて、48時間、水道水流水下で透析した。さらに、精製水中で3時間2回行った。凍結乾燥を行い、得られたヒドロキシブチル化APR1(以下、「ヒドロキシブチル化APR」を単に『BAPR』と略記する場合がある)の収量は12gであった。
GPCにより、重量平均分子量Mwは150,000、分子量分布Mw/Mnは1.2であった。
1H-NMR、(DMSO-d6、400MHz)、δ(ppm)0.87(t、14.0H)、1.27(broad、4.7H)、1.44(broad、4.7H)、3.0-4.0(m、115H)、4.0-6.0(m、24.0H)。
実施例1において、ブチレンオキシドの量を30g(0.42mol)に変えた以外、実施例1と同様な方法により、BAPR2を12.1g合成した。
GPCにより、重量平均分子量Mwは154,000、分子量分布Mw/Mnは1.2であった。 ヒドロキシブチル基の置換率を、上述の方法により、具体的には実施例1とほぼ同様に、1H-NMRにより測定し求めたところ、0.33であった。計算上の[OH]は10.3mmol/gである。なお、JIS K0070に準ずる水酸基価は400mgKOH/gであった。
1H-NMR、(DMSO-d6、400MHz)、δ(ppm)0.87(t、17.8H)、1.27(broad、5.9H)、1.44(broad、5.9H)、3.0-4.0(m、120H)、4.0-6.0(m、24.0H)。
実施例1において、ブチレンオキシドの量を30g(0.42mol)及び1.5N NaOH水溶液の量を50mlに変えた以外、実施例1と同様な方法により、BAPR3を11.8g合成した。
GPCにより、重量平均分子量Mwは180,000、分子量分布Mw/Mnは1.2であった。ヒドロキシブチル基の置換率を上述の方法により、1H-NMRにより測定し求めたところ、0.35であった。計算上の[OH]は10.1mmol/gである。
1H-NMR、(DMSO-d6、400MHz)、δ(ppm)0.87(t、18.9H)、1.27(broad、6.3H)、1.44(broad、6.3H)、3.0-4.0(m、122H)、4.0-6.0(m、24.0H)。
実施例2において、反応温度を50℃、反応時間を5時間に変更した以外、実施例2と同様な方法により、BAPR4を12.0g合成した。
GPCにより、重量平均分子量Mwは185,000、分子量分布Mw/Mnは1.2であった。なお、GPC測定において、3時間以上では変化がなくなるため、3.5時間を反応終点とした。ヒドロキシブチル基の置換率を1H-NMRにより測定し求めたところ、0.40であった。計算上の[OH]は9.8mmol/gである。
1H-NMR、(DMSO-d6、400MHz)、δ(ppm)0.87(t、21.6H)、1.27(broad、7.2H)、1.44(broad、7.2H)、3.0-4.0(m、125H)、4.0-6.0(m、24.0H)。
1.5N NaOH水溶液50mlを反応容器に入れ、APR10gを溶解した。反応溶液を室温(20℃)に保持しながら、グリシジルエチルエーテル20g(0.20mol)を20分かけて滴下し、続いて20時間撹拌した。反応溶液を6N塩酸で中和した。この溶液を透析チューブ(分画分子量12,000)にて、48時間、水道水流水下で透析した。さらに、精製水中で3時間2回行った。凍結乾燥を行い、ヒドロキシプロピルエチルエーテル化APR1(以下、「ヒドロキシプロピルエチルエーテル化APR」を単に『EGAPR』と略記する場合がある)を得た。EGAPR1の収量は12gであった。
GPCにより、重量平均分子量Mwは158,000、分子量分布Mw/Mnは1.3であった。ヒドロキシプロピルエチルエーテル基の置換率を1H-NMRにより測定し求めたところ、0.35であった。計算上の[OH]は9.1mmol/gである。
1H-NMR、(DMSO-d6、400MHz)、δ(ppm)1.10(t、18.8H)、3.0-4.0(m、157H)、4.0-6.0(m、24.0H)。
実施例5において、グリシジルエチルエーテルの量を30g(0.30mol)に変更した以外、実施例5と同様な方法により、EGAPR2を11.0g合成した。
GPCにより、重量平均分子量Mwは203,000、分子量分布Mw/Mnは1.3であった。ヒドロキシプロピルエチルエーテル基の置換率を1H-NMRにより測定し求めたところ、0.44であった。計算上の[OH]は8.3mmol/gである。なお、JIS K0070に準ずる水酸基価は325mgKOH/gである。
1H-NMR、(DMSO-d6、400MHz)、δ(ppm)1.10(t、23.7H)、3.0-4.0(m、173H)、4.0-6.0(m、24.0H)。
1.5N NaOH水溶液50mlを反応容器に入れ、APR10gを溶解した。反応溶液を室温(20℃)に保持しながら、グリシジルイソプロピルエーテル20g(0.17mol)を20分かけて滴下し、続いて20時間撹拌した。反応溶液を6N塩酸で中和した。この溶液を透析チューブ(分画分子量12,000)にて、48時間、水道水流水下で透析した。さらに、精製水中で3時間2回行った。凍結乾燥を行い、ヒドロキシプロピルイソプロピルエーテル化APR1(以下、「ヒドロキシプロピルイソプロピルエーテル化APR」を単に『IGAPR』と略記する場合がある)を得た。IGAPR1の収量は11.7gであった。
GPCにより、重量平均分子量Mwは154,000、分子量分布Mw/Mnは1.3であった。ヒドロキシプロピルイソプロピルエーテル基の置換率を1H-NMRにより測定し求めたところ、0.25であった。計算上の[OH]は9.7mmol/gである。
1H-NMR、(DMSO-d6、400MHz)、δ(ppm)1.07(d、27.1H)、3.0-4.0(m、133H)、4.0-6.0(m、24.0H)。
実施例7において、グリシジルイソプロピルエーテルの量を30g(0.26mol)に変更した以外、実施例7と同様な方法により、IGAPR2を12.0g合成した。
GPCにより、重量平均分子量Mwは168,000、分子量分布Mw/Mnは1.3であった。ヒドロキシプロピルイソプロピルエーテル基の置換率を1H-NMRにより測定し求めたところ、0.39であった。計算上の[OH]は8.4mmol/gである。なお、JIS K0070に準ずる水酸基価は330mgKOH/gであった。
1H-NMR、(DMSO-d6、400MHz)、δ(ppm)1.07(d、42.1H)、3.0-4.0(m、154H)、4.0-6.0(m、24.0H)。
<HAPR1の調製>
1.5N NaOH水溶液250mlを反応容器に入れ、APR50gを溶解した。反応溶液を5℃に保持しながら、プロピレンオキシド65g(1.12mol)を50分かけて滴下し、続いて20時間撹拌した。反応溶液を6N塩酸で中和した。この溶液を透析チューブ(分画分子量12,000)にて、48時間、水道水流水下で透析した。さらに、精製水中で3時間2回行った。凍結乾燥を行い、ヒドロキシプロピル化APR1(以下、ヒドロキシプロピル化APR」を単に『HAPR』と略記する場合がある)を得た。HAPR1の収量は55gであった。
GPCにより、重量平均分子量Mwは110,000、分子量分布Mw/Mnは1.3であった。ヒドロキシプロピル基の置換率を1H-NMRにより測定し求めたところ、0.33であった。計算上の[OH]は10.8mmol/gである。
1H-NMR、(DMSO-d6、400MHz)δ(ppm)1.0(s、17.8H)、3.0-4.0(m、94H)、4.0-6.0(m、24.0H)。
<HAPR2の調製>
比較例1において、プロピレンオキシドの量を110gに変えた以外、比較例1と同様な方法でHAPR2を合成した。
GPCにより、重量平均分子量Mwは120,000、分子量分布Mw/Mnは1.3であった。ヒドロキシプロピル基の置換率を1H-NMRにより測定し求めたところ、0.50であった。計算上の[OH]は9.7mmol/gである。
1H-NMR、(DMSO-d6、400MHz)δ(ppm)1.0(s、27.1H)、3.0-4.0(m、105H)、4.0-6.0(m、24.0H)。
実施例1~8の第1の修飾化ポリロタキサン、並びに比較例1~2のHAPR1及びHAPR2の各溶媒への溶解性/親和性を評価した。
溶解性/親和性の評価は、次のように行った。各試料である固体ポリロタキサンを、各種溶媒に0.5wt%となるように添加し、室温で撹拌子により激しく撹拌し、溶解性を評価した。評価において、次の指標を用いた。
○:溶解する。
△:溶け残りが少しある。
×:溶けない。
これらの結果を表1に示す。
また、本発明の材料の合成において、実施例4に示したように、加熱により、反応時間を短縮できるとともに置換率が少し向上することを確認した。
<第2の修飾化ポリロタキサンの調製>
実施例1~実施例8で得られた第1の修飾化ポリロタキサンを原料として用いて、それぞれ第2の修飾化ポリロタキサン(実施例9:BAPR1-g-PCL;実施例10:BAPR2-g-PCL;実施例11:BAPR3-g-PCL;実施例12:BAPR4-g-PCL;実施例13:EGAPR1-g-PCL;実施例14:EGAPR2-g-PCL;実施例15:IGAPR1-g-PCL;実施例16:IGAPR2-g-PCL)を調製した。
第1の修飾化ポリロタキサン(実施例Y(Yは1~8を表す))5.0gを三口フラスコに入れ、窒素をゆっくり流しながら、ε-カプロラクトン22.5gを導入した。100℃、30分間メカニカル撹拌機によって均一に撹拌した後、反応温度を130℃まで上げ、予めトルエンで薄めた2-エチルヘキサン酸スズ(50wt%溶液)0.40gを添加し、6時間反応させ、溶媒を除去し、反応生成物を得た。赤外線吸収スペクトル(IR、Nicolet6700 FT-IR(サーモフィッシャー製))を測定した結果、1736cm-1のエステル由来のピークが見られた。また、ガスクロマトグラフィー(GC-2014 株式会社島津製作所製)による分析結果、未反応のε-カプロラクトンの量は投入量に対して1.0wt%以下であった。
粘度は、デジタル粘度計TVB-10(TOYO SANGYO製)を用いて測定した。表2における値は、40℃、35wt%キシレン溶液を用いたときの「mPa・s」として記載する。
グラインドゲージ試験(表2中、「GG試験」と略記する):第2の修飾化ポリロタキサンの35wt%のキシレン溶液を準備し、グラインドメータGW-3098M(太佑機材製)を用いて該溶液をブレードで引き、その直後の異物の有無を目視で確認し、以下のように評価した。
○:異物無し。
△:僅かに異物あり。
×:明らかに異物あり。
比較例1のHAPR1、比較例2のHAPR2を用いて、実施例9~16と同様な方法により、ε-カプロラクトンの開環グラフト重合を行い、ポリカプロラクトンでグラフト化したグラフトポリロタキサン(比較例3:HAPR1-g-PCL;及び比較例4:HAPR2-g-PCL)を得た。これの物性についても表2に示す。
<第2の修飾化ポリロタキサンを有して形成される架橋体>
第2の修飾化ポリロタキサンを用いて、ポリオールのプレポリマーによる架橋で熱硬化エラストマーを作製した。作製に必要なプレポリマーの合成例を以下に示す。
1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(三井化学社製タケネート600)2.80kgを反応槽に入れ、窒素気流下で攪拌しながら80℃に昇温した。ポリカーボネートジオール(ポリアルキレンカーボネートジオール、デュラノール(登録商標)T-5650J(旭化成ケミカルズ株式会社製、Mn:800;1,5-ペンタンジオール及び/又は1,6-ヘキサンジオールを繰返し単位とする。以降、単に「ポリカーボネートジオール デュラノール(登録商標)T5650J」と略記する)4.98kgを70℃に温め、上記反応槽へ、4時間かけてゆっくりと滴下した後、更に3時間攪拌して、両末端にイソシアネート基変性したポリカーボネートジオール及び1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを有するプレポリマー1(P1)(7.78kg)を得た。
上記で得たP1(7.78kg)を反応槽に入れ、窒素気流下で攪拌しながら100℃に昇温した。これにε-カプロラクタム(2.04kg)を入れて6時間攪拌して、ポリカーボネートの両末端のイソシアネート基をε-カプロラクタムで保護したブロックプレポリマー1(BP1)を得た。FT-IR(Nicolet6700 FT-IR)で測定した結果、2250cm-1付近におけるイソシアネート基由来のピークが消失していることから、イソシアネート基が保護されたことを確認した。
実施例10のBAPR2-g-PCLを用いて、表3に示した組成比で各成分を混合し、80℃で脱泡した後、半径30mm、高さ15mmの円柱のモールドに入れて150℃のオーブン内で5時間、反応を行い、架橋体E-1を得た。赤外分光法により、BAPR2-g-PCLのOH基に由来する3450cm-1付近でのピークの減少から、BP1のイソシアネート基とBAPR2-g-PCLのOH基とが反応し、架橋が形成されたことを確認した。
<<架橋体E-2の合成>>
実施例16のIGAPR2-g-PCLを用いて、表3に示した組成比で各成分を混合し、室温で脱泡した後、テフロン(登録商標)モールドに入れて50℃で1日放置した。モールドから取り出し、80℃で減圧乾燥を行い、架橋体E-2を得た。
<<架橋体H-1の合成>>
比較例4のHAPR2-g-PCLを用いて、実施例17と同様な方法で反応を行い、架橋体H-1を得た。
<<架橋体H-2の合成>>
比較例4のHAPR2-g-PCLを用いて、実施例18と同様な方法で反応を行い、架橋体H-2を得た。
なお、それぞれの測定項目は、次のように測定した。
50%モジュラス、100%モジュラス、最大応力、破断伸張の測定は、測定する架橋体をダンベル3号形試験片又はダンベル7号形試験片とし、室温でJIS K6251に準じた方法で測定した。
圧縮永久歪(100℃、24時間)は、測定する架橋体を円柱試験片(半径30mm、厚み15mm)とし、JIS K6262に準じた方法で測定した。
Claims (11)
- 前記第1の置換基の置換率は、前記シクロデキストリンが有する水酸基の全てが置換された状態を1.0とする場合、0.10~0.60である請求項1記載の修飾化ポリロタキサン。
- 前記-X-は、-(CH2)3-、-(CH2)5-、-CH(CH3)-CH2-CH2-及び-(CH2)2-O-(CH2)2-からなる群から選ばれる少なくとも1種のアルキレン基である請求項2記載の修飾化ポリロタキサン。
- 前記修飾化ポリロタキサンの分子量分布が2.0以下である請求項2又は4記載の修飾化ポリロタキサン。
- 請求項2、4又は5記載の修飾化ポリロタキサンが架橋に含まれる架橋形成材料。
- 請求項2、4又は5記載の修飾化ポリロタキサンを有して形成される材料。
- 前記b)工程の置換は、前記水酸基の少なくとも一部と、1,2-ブチレンオキシド、グリシジルメチルエーテル、グリシジルエチルエーテル、グリシジルプロピルエーテル及びグリシジルイソプロピルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種の第1の化合物とを反応させて行う請求項8記載の方法。
- 前記c)工程において、ラクトンモノマーが、ε-カプロラクトン、γ-バレロラクトン、α-メチル-γ-ブチロラクトン及びγ-ブチロラクトンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を用いて、前記開環重合を行う請求項10記載の方法。
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