WO2005062324A1 - スイッチ機構 - Google Patents

Description

スィッチ機構

技術分野

[0001] この発明は、本発明は、マニュアルで空調装置、特に車両用空調装置の空調をコ ントロールするためのスィッチ機構の構造に関するものである。 背景技術

[0002] 車両用空調装置にお!、て、ケーブル駆動式のスィッチ機構では、スライド式のもの とつまみ型のものとが公知になっている（例えば、特許文献 1及び 2を参照)。そして、 操作性が良く運転する際に安全であるとの理由からスライド式よりもつまみ型のスイツ チ機構の方が主流になってきている（例えば、特許文献 3を参照)。

特許文献 1：特開 2003— 54245号公報

特許文献 2 :特開 2002-172925号公報

特許文献 3：特開 2002— 41164号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] し力しながら、スライド式及びつまみ型のスィッチ機構の構造では、スィッチ本体の 中にプッシュ式スィッチの機構を組み込むことができな 、ので、このスィッチ機構の周 辺に改めてプッシュ式スィッチの機構を追加する必要があった。このため、スィッチが ノ ラバラに配置されることとなっていた。

[0004] また、つまみ型のスィッチ機構では、ドライバーが当該スィッチのつまみ部を持って 回転させる際に、相対的に大きくひねらなければならず、手首や腕を回す角度に無 理が生ずる場合があり、操作時の姿勢が悪くなることから、操作性が悪ぐドライバー にとつて操作時における安全性を必ずしも十分に確保できないという不都合もあった

[0005] そこで、本発明は、マニュアルで空調を操作する形式であっても、複数の機能^^ 約させることができ、且つドライバーに対する操作性にも優れたスィッチ機構を提供 することを目的とするものである。 課題を解決するための手段

[0006] 本発明に係るスィッチ機構は、回転操作が可能なダイヤル部品と、このダイヤル部 品に外挿されて前記ダイヤル部品と一体に回動すると共に外周側面に所定数の歯 が形成された第 1のギアと、所定数の歯が形成されると共に被駆動部材と結線されて この被駆動部材を駆動する第 2のギアとを少なくとも備え、前記第 1のギア力 中継部 品を介して前記ダイヤル部品の回転が前記第 2のギアに伝達されるダイヤル式スイツ チの機構を有することを特徴としている（請求項 1)。ここで、被駆動部材としては、空 調ドア、更に詳しくは、吹出モード切換ドアやエアミックスドアが例示される。第 2のギ ァは、例えば、円弧周面に所定数の歯が形成された扇状をなしている。また、第 2の ギアと空調ドア（吹出モード切替ドア ·エアミックスドア）とは、例えば、ケーブルで結線 されて、当該空調ドアの開閉を行うマニュアルのケーブル駆動式としている。

[0007] そして、本発明に係るスィッチ機構は、前記ダイヤル部品を両側が開口した筒状体 とし、このダイヤル部品内に対し、当該ダイヤル部品の軸方向にスライド可能に収容 されて底部側にプッシュ部を有するスライド部品と、前記プッシュ部と接するスィッチ 部を有する基板とを少なくとも備えたプッシュ式スィッチの機構が組み込まれているこ とを特徴として ヽる（請求項 2)。

[0008] さらに、本発明に係るスィッチ機構は、前記スライド部品の中に点灯表示用部材が 収容されて ヽることを特徴として ヽる（請求項 3)。

発明の効果

[0009] よって、請求項 1に記載の発明によれば、指先を使って回すのみで操作が可能な ダイヤル式スィッチの機構を採用するので、腕を大きくずらす必要のあるスライド式ス イッチ及び、手首や上腕部をひねる必要があるつまみ型スィッチ力 なるスィッチ機 構に比し、操作の際に姿勢がくずれることがなぐ操作性に優れ、ドライバーが運転 する際により一層安全性を確保することができる。

[0010] また、請求項 1に記載の発明によれば、ダイヤル式スィッチの機構を採用した上で、 ダイヤル部品に外挿される第 1のギアにギア歯を形成して、ダイヤル部品の回転を空 調ドアに伝達するための中継部品について、ダイヤル部品の外側にオフセット配置し たことにより、ダイヤル部品を両側が開口した中空の筒状とすることが可能である。こ れに伴い、請求項 2の発明として、ダイヤル部品の円筒状の空間内にプッシュ式スィ ツチの機構を構成するスライド部品を収容することも可能となり、空調機能を各スイツ チ機構に集約させることができる。更にまた、このスライド部品も内部に空洞部を有す ることで、請求項 3の発明として、内部に点灯表示用部材を収容することができる。よ つて、操作装置に対しスィッチ機構や点灯表示用部材が占める割合を減少すること ができるので、操作装置のパネル上のレイアウト設計の自由度が高まる。

図面の簡単な説明

[0011] [図 1]図 1は、空調の操作装置の一部についてパネル側から見た状態を示す説明図 である。

[図 2]図 2 (a)は、空調の操作装置の一部について側方から見た状態を示す一部透 視図であり、図 2 (b)は、空調の操作装置の一部についてケース側力も見た状態を示 す説明図である。

[図 3]図 3は、空調の操作装置の分解斜視図である。

[図 4]図 4は、この発明に係るスィッチ機構の構成を示す側面図である。

[図 5]図 5は、この発明のスィッチ機構の構成を示す断面図である。

[図 6]図 6は、この発明のスィッチ機構の特にスライド部品の構成を示す断面図である

[図 7]図 7は、この発明のスィッチ機構の構成を示す一部透視斜視図である。

[図 8]図 8は、オートコントロールタイプで FANスィッチとして用いられるスィッチ機構 の構成を示す一部透視斜視図である。

[図 9]図 9は、この発明に係るスライド部品の内部にリードランプを収納した状態を示 すスィッチ機構の断面図である。

符号の説明

[0012] 1 スィッチ機構

3 スィッチ機構

4 ダイヤル部品

4a ギア歯

5 第 1のギア 6 第 2のギア

6a = ,困

7 中継部品

7a ギア

7b ギア

8 スライド咅品

8a 表示部品

8b 基部部品

9 基板

10 スィッチ部

11 プッシュ部

15 パネル

16 ケース

20 ワイヤー

24 空洞部

25 リードランプ

26 表示部

発明を実施するための最良の形態

[0013] 以下、この発明の実施形態を図面により説明する。

[0014] 図 1から図 9において、例えば車両用空調装置の制御を行うための操作装置の一 部を構成するスィッチ機構 1、 2、 3が示されている。スィッチ機構 1は、吹出モードを デフロストモード、デフフットモード、フットモード、バイレべノレモード、ベントモード、ォ ートモードに設定すると共に外気導入モードと内気導入モードとに切り換えるもので ある。また、スィッチ機構 2は、送風能力を切り替えると共に送風機の ONZOFFを行 うものである。更に、スィッチ機構 3は、車室内の設定温度を切り替えると共に自動で 空調制御を行う AUTO制御の ONZOFFを行うものである。

[0015] そして、スィッチ機構 1、 3は、マニュアルタイプのもので、特に図 3及び図 6に示され るように、ダイヤル式スィッチの機構を構成するダイヤル部品 4、第 1のギア 5、第 2の ギア 6及び中継部品 7と、プッシュスィッチの機構を構成するスライド部品 8、基板 9と を有しており、第 2のギア 6を除いて基本的にパネル 15とケース 16との間に配置され ている。

[0016] このうち、ダイヤル部品 4は、図 3に示される様に、両側が開口した筒状体であり、ス ライド部品 8が揷通可能となっていると共に、一方の開口端近傍部位のうちパネル 15 の孔 15aから突出する部位には、指等でつまんで回転し易くするために、凹凸面 4a が環状に形成されている。そして、ダイヤル部品 4の他方の開口端近傍部位は、第 1 のギア 5と嵌合するための嵌合孔 4bが径方向に突出形成されていると共に、軸方向 に沿って延びる切欠き 4cを有する。

[0017] また、スライド部品 8は、吹出モード又は設定温度切替等に関する表示が図 1に示 すように記載された表示部品 8aと、基板 9上のスィッチ 10を ONZOFFするためのプ ッシュ部 11を有する基部部品 8bとの 2部品で構成されて 、るもので、前記ダイヤル 部品 4内をその軸方向に沿って正逆両方向にスライド動作することが可能である。

[0018] スライド部品 8は、この実施形態では、一方側が開放されたカップ状の表示部品 8a に、一方が開放されたカップ状の基礎部品 8bを、各々開口部側が対畤した位置から 挿嵌させることで、図 5、図 9に示されるように、内部に空洞部 24を有するものとして組 み付けられる。また、基部部品 8bは、図 3及び図 5に示される様に、ケース 16に形成 された孔 18及びこの孔 18の周縁から立設した筒状の突起部 19内に収容可能な外 径寸法を有する。

[0019] 更に、第 1のギア 5は、ダイヤル部品 4の外周面側に嵌合されるもので、両側が開口 した筒状体をなし、ダイヤル部品側の開口端近傍部位は、ダイヤル部品 4の嵌合孔 4 bと嵌合するための突起部 5aを有し、反ダイヤル部品側の開口端近傍部位は、所定 数のギア歯 5bが環状に形成されている。そして、この第 1のギア 5の開口部の内径寸 法は、スライド部品 8がスライド可能に挿通し、かつケース 16の突起部 19に外挿する ように、当該スライド部品 8の外径寸法及び突起部 19の外径寸法よりも大きく採られ ている。突起部 19は、例えば図 9に示される様に、開口端部位において内側に向け て鍵爪 19aが形成されており、基部部材 8bに対し回転可能な状態で係合することが できる。

[0020] 更にまた、第 2のギア 6は、上面から見て扇状を成すもので、その円弧周面に所定 数のギア歯 6aが形成されていると共に、円弧周面と反対側に位置する基部側に回転 軸部 6bが突出形成され、この回転軸部 6bを図 2 (a)に示すケース 16に形成の孔 17 に挿着することにより、回動可能となっている。そして、第 2のギア 6のうち第 1のスイツ チ機構を構成するものは、円弧周面側に連結されたワイヤー 20を介して吹出モード 切換ドア（図示せず）にその回転を伝達し、第 2のギア 6のうち第 3のスィッチ機構を構 成するものは、円弧周面側に連結されたワイヤー 20を介してエアミックスドア（図示せ ず）にその回転を伝達する。

[0021] そして、中 ϋ部品 7は、略軸棒状を成すもので、その一方端側には第 1のギア 5の ギア歯 5bと嚙み合うギア 7aが形成されると共にその他方端側には第 2のギア 6のギア 歯 6aと嚙み合うギア 7bが形成されており、これによつて第 1のギア 5の回転を第 2のギ ァ 6に伝達することを可能としている。そして、この中継部品 7は、使用時には、ケース 16に形成された孔 21に回転可能に挿着され、ギア 7bがケース 16の反対側に突出し た状態となる。

[0022] これに対し、スィッチ機構 2は、オートコントロールタイプのものである力 その構成 に用いられる部品は、図 3に示されるように、ダイヤル式スィッチを構成するダイヤル 部品 4、第 1のギア 5、及び第 3のギア 13及びプッシュスィッチを構成するスライド部品 8であり、多くの部品 4、 5、 8をスィッチ機構 1、 3と共通にしている。即ち、反対から言 えば、マニュアルタイプのスィッチ機構 1、 3において、オートコントロールタイプのスィ ツチ機構 2の機構を採用している。これにより、スィッチ機構 1、 2、 3を構成する部品 の製造工程も共通化されて、製造コストの削減を図ることができる。以下、スィッチ機 構 2固有の配置構成のみについて説明し、スィッチ機構 1、 3と共通する部品並びに 配置構成は同一の符号を付してその説明を省略する。

[0023] このスィッチ機構 2は、主として FANスィッチとして用いられるもので、スィッチ機構 1、 3とは異なりケーブル駆動用のものではないことから、専用の第 3のギア 13を用い ている。この第 3のギア 13は、略軸棒状を成すもので、その一方端側には第 1のギア 5のギア歯 5bと嚙み合うギア歯 13aが形成されており、このギア歯 13aは、ギア 13の 周面の全周ではなぐこの実施形態では半周にわたって形成されている。そして、第

3のギア 13は、ケース 16に形成された孔 22及びこの孔 22の周縁から立設した筒状 の突起部 23内に収容可能な外径寸法を有する。なお、スライド部品 8の表示部品 8a には、送風能力切替に関する表示が図 1に示すように記載されて 、る。

[0024] しかるに、上記の構成によれば、スィッチ機構 1、 2、 3は、例えば以下の手順で組 み付けられる。すなわち、予め表示部材 8aと基部部材 8bとを組み合わせて成るスラ イド部材 8をダイヤル部材 4内に装着した状態とした後、第 1のギア 5を、ダイヤル部材 4に突起部 5aが孔 4bに嵌合するまで外挿する。これにより、ダイヤル部品 4と第 1の ギア 5とは一体に回動する一方で、スライド部材 8がダイヤル部品 4及び第 1のギア 5 により画成された中空室内を軸方向に沿って一定幅でスライド動することができる。

[0025] 次に、スィッチ機構 1、 3では、中継部品 7をケース 16の孔 21に回動可能に揷通す ると共に、第 1のギア 6を他の部品 4、 8と組み付けられた状態で、突起部 19に回動可 能に外挿する。これにより、第 1のギア 5のギア歯 5aと中継部品 7のギア 7aとが嚙み合 つた状態で、ダイヤル部品 4、スライド部品 8、第 1のギア 5の組付体と中継部品 7とは ケース 16に装着される。このように装着された状態において、中 «I部品 7は、第 1の ギア 5及びダイヤル部品 4に対しその外周側にオフセットされた位置にある。

[0026] これに対し、スィッチ機構 2は、第 3のギア 13をケース 16の突起部 22の開口部に回 動可能に挿通すると共に、第 1のギア 6を他の部品 4、 8と組み付けられた状態で、突 起部 19に回動可能に外挿する。これにより、第 1のギア 5のギア歯 5aと第 3のギア 13 のギア歯 13aとが嚙み合った状態で、ダイヤル部品 4、スライド部品 8、第 1のギア 5の 糸且付体と第 3のギア 13とはケース 16に装着される。このように装着された状態におい て、第 3のギア 13は、ダイヤル部品 4の回転中心に対しその径方向にオフセットされ た位置にあるので、第 3のギア 13の中心軸 13bを FANスィッチとして利用可能である

[0027] 最後に、第 2のギア 6の回転軸部 6bをケース 16の孔 17にスライド部品 8等とは反対 側から回転可能に挿通させ、第 2のギア 6の円弧面側に、一方が吹出モード切換ドア やエアミックスドアと結線されたワイヤー 20を連結すると共に、パネル 15を、各孔 15a がダイヤル部品 4に外挿するようにしてケース 16と嵌合し、ネジ止めなどで固定し、更 に、ケース 16の第 2のギア 6側にスィッチ部 10を有する基板 9を配置する。

[0028] 以上により、スィッチ機構 1、 3によれば、ケーブル駆動式のマニュアルタイプであつ ても、ダイヤル部品 4を用い、し力も、このダイヤル部品 4に第 1のギア 5を外嵌させる ことで、ダイヤル部品 4及び第 1のギア 5に対し外周側にオフセットされた中継部材 7 を用 、ることで、ダイヤル部品 4の内部にプッシュスィッチの機構をなすスライド部品 8 を組み込むことができる。

[0029] このため、スライド式又はつまみ型のスィッチ機構に比べて、どの角度力 でも楽に ダイヤル部品 4を回転させることができ、ドライバーにとって操作性の向上を図ること ができる。また、スライド式又はつまみ型のスィッチ機構とは異なり、周辺にプッシュス イッチを追加する必要がなぐよってスィッチをバラバラに配置する必要性もなくる、し 力も、 1つのスィッチ機構 1又は 3に対し、空調機器の ON/OFF機能やインジケータ の配置等によって、機能^^中させることも可能となる。更には、中継部材 7の回転軸 を第 1のギア 5に対し外接させるオフセットすることができるので、スィッチ機構 1、 3の /J、型ィ匕ち図ることができる。

[0030] 尚、図 9に示されるように、スライド部品 8は、空洞部 24を有することから、必要に応 じてリードランプ 25 (この実施形態では発光ダイオード）が配置されており、表示部材 8aに表示部 26を設けることで、スィッチの投入状態を示したり、夜間のライト点灯時 にスィッチの場所を示す示すように点灯させても良 、ものである。

Claims

請求の範囲

[1] 回転操作が可能なダイヤル部品と、このダイヤル部品に外挿されて前記ダイヤル部 品と一体に回動すると共に外周側面に所定数の歯が形成された第 1のギアと、所定 数の歯が形成されると共に被駆動部材と結線されてこの被駆動部材を駆動する第 2 のギアとを少なくとも備え、前記第 1のギアから中継部品を介して前記ダイヤル部品 の回転が前記第 2のギアに伝達されるダイヤル式スィッチの機構を有することを特徴 とするスィッチ機構。

[2] 前記ダイヤル部品を両側が開口した筒状体とし、このダイヤル部品内に対し、当該ダ ィャル部品の軸方向にスライド可能に収容されて底部側にプッシュ部を有するスライ ド部品と、前記プッシュ部と接するスィッチ部を有する基板とを少なくとも備えたプッシ ュ式スィッチの機構が組み込まれて 、ることを特徴とする請求項 1に記載のスィッチ 機構。

[3] 前記スライド部品の中に点灯表示用部材が収容されていることを特徴とする請求項 2 に記載のスィッチ機構。