WO2005037559A1

WO2005037559A1 - インクジェットプリンタ

Info

Publication number: WO2005037559A1
Application number: PCT/JP2004/015268
Authority: WO
Inventors: Hiroyuki Kojima
Original assignee: Seiko Precision Inc.
Priority date: 2003-10-16
Filing date: 2004-10-15
Publication date: 2005-04-28
Also published as: JP3961005B2; DE602004019236D1; US7364260B2; JPWO2005037559A1; EP1674266A4; CN1867452A; EP1674266B1; US20070070116A1; EP1674266A1; CN100537240C

Abstract

　記録媒体を給送する記録媒体給送装置と、給送された記録媒体に対して、印字ヘッドに形成されたノズル面から吐出されたインクによって印字を行う印字装置と、ノズル面を清浄にするクリーニング装置(５０)とを備え、クリーニング装置(５０)が、ワイパーブレード(７５)によりノズル面を拭うワイパーブレード部(７０)と、インク吸収体(６１ｂ，６２ｂ)によりノズル面上のインクを吸収するローラーワイパー部(６０)と、を有する。クリーニング装置（５０）により、ノズル面を十分にクリーニングすることができ、良好な印字品質を保持することができる。

Description

技術分野

[0001] 本発明はクリーニング装置を備; ：関する。

背景技術

[0002] インクジェットプリンタにおいては、良好な印字品質を維持するために印字ヘッドのノズル面をクリーニングするクリー明ニング装置を備えることが不可欠であった。従来のクリーニング装置としては、登録実用新田案第 2543863号公報に記載されているように、ベルト上に配置された複数のワイパーブレードによってノズノレ面を拭い取るものがあった。

[0003] 特許文献 1：登録実用新案第 2543863号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 上述のクリーニング装置のようなワイパーブレードによるクリーニングでは、微細なノズル径を備える印字ヘッドのノズル面を十分にクリーニングすることができず、印字品質の低下につながってレ、た。

課題を解決するための手段

[0005] 上記問題点を解決するために、本発明のインクジェットプリンタにおいては、記録媒体を給送する記録媒体給送装置と、給送された記録媒体に対して、印字ヘッドに形成されたノズル面から吐出されたインクによって印字を行う印字装置と、ノズノレ面を清浄にするクリーニング装置と、を備え、クリーニング装置は、複数のワイパーブレードによりノズノレ面を拭うワイパーブレード部と、インク吸収体を備えるローラー部材によりノズル面上のインクを吸収するローラーワイパー部と、を有することを特徴としている。

[0006] 印字ヘッドは直線状に延びたキャリアガイドに沿って移動可能であり、記録媒体給送装置及びクリーニング装置は、印字ヘッドの移動方向に沿って併設されていることが好ましい。

[0007] ローラーワイパー部はワイパーブレード部よりも記録媒体給送装置に近い側に配置されていることが望ましい。

[0008] ローラーワイパー部は複数のローラー部材を備え、複数のローラー部材はその外周面が互いに圧接しあう状態で配置されてレ、ることが好ましレ、。

[0009] ローラーワイパー部は、ノズル面に接触可能に配置された第 1ローラー部材と、この第 1ローラー部材と接触するがノズノレ面には接触しない位置に配置された第 2ローラ一部材と、を有することが好ましい。

[0010] インク吸収体は多孔質材料を有することが望ましい。

[0011] 第 1ローラー部材および第 2のローラー部材が備えるインク吸収体は、多孔質材料を有し、第 1ローラー部材のインク吸収体が有する多孔質材料は、第 2ローラー部材のインク吸収体が有する多孔質材料よりも粗いことが好ましい。

[0012] ローラー部材には、ノズノレ面と接触するときにノズノレが通過する領域にギャップが形成されていることが好ましぐこのギャップは、ローラー部材をその軸方向において分割し、分割ローラー部材間にスぺーサを配置することにより形成してよい。また、このスぺーサは、取り外し可能にローラー部材に配置するとよい。

[0013] ローラー部材は、移動するノズル面と接触することにより従動可能にされていることが好ましい。

[0014] インク吸収体は、交換可能であることが好ましい。

[0015] ワイパーブレードは、二つの回転軸に卷き回された無端ベルト上に外方に向けて固定され、ノズル面を拭うときにノズルが通過する領域に凹部が形成されていることが好ましい。

発明の効果

[0016] 本発明によると、微細なノズル径を備えるノズル面を十分にクリーニングすることができ、良好な印字品質を保持することのできるクリーニング装置を備えるインクジェットプリンタを提供することができる。

図面の簡単な説明

[0017] [図 1]本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの構成を示す斜視図である。

[図 2]本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの構成を示す側面図である。

[図 3]図 2の m_m線に沿った一部断面図である。 [図 4]本発明の実施形態に係る印字ヘッドの内部及びノズル面の構成を示す斜視図である。

[図 5]本発明の実施形態に係るクリーニング装置の構成を示す側面図である。

[図 6]本発明の実施形態に係るクリーニング装置の構成を示す斜視図である。

[図 ₇]本発明の実施形態に係るローラーワイパー部の構成を示す図であり、 (_a)は斜視図、（b)は側面図である。

[図 8]本発明の実施形態に係るワイパーブレード部の構成を示す斜視図である。

[図 9]本発明の実施形態に係るノズノレ面がローラーワイパー部及びワイパーブレード部によってクリーニングされている状態を示す図である。

[図 10]本発明の実施形態に係るノズノレ面がワイパーブレード部によってクリーニングされてレ、る状態を示す図である。

[図 11]本発明の実施形態に係るノズノレ面においてローラーワイパー部及びワイパーブレード部によって摺擦または圧接される領域を斜線で示した平面図である。

符号の説明

[0018] 10 インクジェットプリンタ

20 記録媒体給送装置

30 印字装置

31 印字ヘッド

34a ノズノレ面

50 クリーニング装置

60 ローラーワイパー部

61b インク吸収体

62b インク吸収体

70 ワイパーブレード部

75 スクレーパ（ワイパーブレード）

M 記録媒体

発明を実施するための最良の形態

[0019] 以下、本発明に係る実施形態を図面を参照しつつ詳しく説明する。本実施形態に係るインクジェットプリンタ 10は、図 1一図 3に示すように、記録媒体給送装置 20、印字装置 30、メンテナンス部 40を有する。このインクジェットプリンタ 1 0においては、記録媒体給送装置 20が供給する記録媒体 M上に印字装置 30が所定の文字を印字する。メンテナンス部 40は、インクジェットプリンタ 10の起動時、印字結果が不良であって使用者が所定の操作を行ったときに、印字ヘッド 31の清掃、ィンクの充填などを行う。また、インクジェットプリンタ 10の終了時においては、ノズノレ 34 bの乾燥及びノズノレ面 34aの汚染を防止するため、ノズノレ面 34aはメンテナンス部 40 のヘッドメンテナンス装置 42においてキヤッビングされる。なお、記録媒体 Mとしては、フィルム基材、紙、布等を本発明に適用することができる。

[0020] 記録媒体給送装置 20は、図 1一図 3の X方向（印字ヘッド移動方向）において互いに平行に対向して配置された 2枚の地板 21、 22と、軸 23a、 24a、 25aの両端がそれぞれ地板 21、 22に固定されたアルミニウム製のローラー 23、 24、 25と、同様に地板 21、 22に軸 26aの両端が固定されたローラー状のプラテン 26とを有する。

[0021] ローラー 23、 24、 25は、それぞれ、軸 23a、 24a、 25aの外周に摺動回転可能に配置された円筒状回転部 23b、 24b、 25bを備え、プラテン 26は、軸 26aの外周に摺動回転可能に配置された円筒状回転部 26bを備えている。ローラー 23、 24、 25及びプラテン 26は、図 3に示すように、記録媒体給送方向（Y方向）においてその上流側からローラー 23、プラテン 26、ローラー 24、ローラー 25の順に配置され、 Z方向（高さ方向、上下方向）においては、ローラー 23、ローラー 25は同じ高さに、ローラー 24 はローラー 23、ローラー 25よりも高い位置に、プラテン 26はローラー 24よりも高い位置にそれぞれ配置されている。このように配置されたローラー 23、 24、 25及びプラテン 26に記録媒体 Mを卷き回し、ローラー 25を、軸 25aを中心に矢印 A方向（図 3)に所定量回動させると、ローラー 24、プラテン 26、ローラー 23はそれぞれ矢印 B、 C、 D方向に従動して記録媒体 Mに対して Y方向に所定の張力が働く。ローラー 25をさらに回転させると、記録媒体 Μは矢印 E、 Fで示す経路を進行し、 Υ方向に給送される。

[0022] 印字装置 30は、図 1一図 3に示すように、印字ヘッド 31、印字ヘッド 31を脱着可能に保持する印字ヘッドキャリア 32、キャリアガイド 33を有する。キャリアガイド 33は X方向に延びた略直方体形状の部材であって、地板 22の窓部 22aを貫通して両端を地板 21及び支持板 44に溶接固定されている。

[0023] 印字ヘッド 31は、図 1一図 4に示すように、略直方体形状の筐体 31a内にヘッド本体 34、インク流路（不図示）及びインクタンク（不図示）が収容されたインクジェットプリンタヘッドである。図 4に示すように、筐体 31aの略長方形の下面 31bの中央に設けた孔部 31cには、ヘッド本体 34の下面であるノズノレ面 34aが嵌合され、このノズル面 34aは下面 3 lbより下方に突出している。略長方形であって撥水処理を施されたノズル面 34aには、その長手方向に沿ってインク射出用のノズル 34bが所定の間隔で一列に複数形成されている。

[0024] 印字ヘッド 31は、印字ヘッドキャリア 32に脱着可能にノズノレ面 34aを下に向けて取り付けられ、印字ヘッドキャリア 32は、キャリアガイド 33の上面に形成されたガイドレール 33aにしたがって X方向に移動可能となってレ、る。

[0025] 印字ヘッドキャリア 32に取り付けられた印字ヘッド 31のノズノレ面 34aの下方には、印字ヘッド 31の移動方向（X方向）に沿ってプラテン 26が配置されている。駆動装置 (不図示）によってノズノレ面 34aの所定のノズル 34bからインクが下向きに吐出されると、円筒状回転部 26bの上側を摺動する記録媒体 M上に所定の印字がなされる。本実施形態の印字ヘッド 31は、キャリアガイド 33の所定位置に配置されるとその位置で印字を行うものである力本発明は印字ヘッド 31が X方向に移動しながら印字を行うタイプのインクジェットプリンタにも適用することができる。

[0026] メンテナンス部 40は、図 1一図 2に示すように、ヘッドメンテナンス装置 42と、タリーユング装置 50を有する。ヘッドメンテナンス装置 42とクリーニング装置 50は、一端面が地板 22の外側面に垂直に固定され X方向に延びる台板 43上に X方向に並べて固定され、その台板 43の他端面には地板 21、 22と平行になるように支持板 44が固定されている。

[0027] ヘッドメンテナンス装置 42は、その上面に、上方が開口となっている中空ゴム製の吸引口 42aを備えている。吸引口 42a内は、ヘッドメンテナンス装置 42の本体部 42b 内に設けたポンプ (不図示）により吸引されて負圧とすることができる。このような吸引口 42aをノズノレ面 34aに押し当てることにより、ノズル面 34aの異物の吸引除去、余分なインクの吸引を行うことができる。

[0028] クリーニング装置 50について、図 5—図 11を参照しつつ説明する。クリーニング装置 50は、本体部 51、ローラーワイパー部（インク吸収部） 60、ワイパーブレード部 70 を有する。クリーニング装置 50は、記録媒体給送装置 20上方に位置していた印字へッド 31がヘッドメンテナンス装置 42へ移動する途中に、記録媒体給送装置 20側からローラーワイパー部 60、ワイパーブレード部 70の順に配置してあり、印字ヘッド 31がクリーニング装置 50の上方を通過させるだけでノズル面 34aの余分なインクを吸収、拭レ、取ることができるものである。

[0029] ローラーワイパー部 60は、図 5—図 7に示すように、軸 61a、 62aを Z方向に並べて配置された同一形状の二つのローラー部材 61 (第 1ローラー部材）、ローラー部材 62 (第 2ローラー部材)からなる。軸 61a、 62aはプラスチック材料を成型により形成した。ローラー部材 61、 62は、それぞれ、軸 61a、 62aの周りを摺動しつつ回転可能なゥレタン製の円筒状のインク吸収体 61b、 62bを備える。軸 61a、 62aは、一端を本体部 51の背面板 52に固定され、他端には円柱部材 61c、 62cが固定されており、この円柱部材 61c、 62cによりインク吸収体 61b、 62bはそれぞれ抜け止められている。軸 61aと軸 62aの配置間隔は、インク吸収体 61bの半径とインク吸収体 62bの半径とをカロ算したものより小さく設定してある。このため、インク吸収体 61bとインク吸収体 62 bは、互いに圧接しあい、その弾性により変形した状態で接触している。なお、ローラ一部材 61、 62は同一形状でなくてもよ例えばローラー部材 61よりも外径が大きなローラー部材 62を採用すると、ローラー部材 62においてより多くのインクを保持すること力 Sできる。また、ローラー部材 61、 62は、互いに接触し、かつ、 Z方向においてその軸 61aが軸 62aよりも高い位置にあれば、軸 61a及び軸 62aが Z軸上に並んでいなくても良い。さらに、配置するローラー部材の数は三以上であってもよレ、。また、インク吸収体 61b、 62bは多孔質材料であれば、ウレタン以外の材料で形成してもよい。さらに、インク吸収体 61b、 62bは、その径方向において、外周面から一定の範囲を多孔質材料とし、それ以外の部分を多孔質以外の材料で構成してもよレ、。

[0030] インク吸収体 61b及びインク吸収体 62bは、それぞれ、軸方向中央で第一^ fンク吸収体 61bl、第二インク吸収体 61b2及び第一インク吸収体 62bl、第二インク吸収体 62b2に 2分害 ijされてレ、る。第一^ fンク吸収体 61blと第二インク吸収体 61b2との間、及び、第一/ fンク吸収体 62blと第二インク吸収体 62b2との間には、それぞれ、ブラスチック製の円板状のスぺーサ 61d、 62dが配置されている。スぺーサ 61d、 62dはプラスチック材料を成型することにより形成したものである。スぺーサ 61d、 62dは同一の外形形状を有し、それぞれ、軸 61a、 62aに同心状に接着固定されている。このスぺーサ 61d、 62dにより、第二インク吸収体 61b2、 62b2の軸 61a、 62aの方向への移動が制限され、かつ、第一^ fンク吸収体 61blと第二インク吸収体 61b2との間に最小間隔 L1のギャップ力及び、第一インク吸収体 62blと第二インク吸収体 62b2との間に最小間隔 L2 (L1 =L2)のギャップが形成される。ここで、円柱部材 61c、 62c を、それぞれ、第一インク吸収体 61bl、第一インク吸収体 62blに接するように配置固定すると、第一インク吸収体 61bl、第一インク吸収体 62blの軸 61a、 62aの方向への移動が制限される。このため、第一インク吸収体 61blと第二インク吸収体 61b2 との間の間隔、及び、第一インク吸収体 62blと第二インク吸収体 62b2との間の間隔を一定値（Ll、 L2)に保つことができる。なお、スぺーサ 61d、 62dは、それぞれ軸 6 la、 62aと一体の部材として成型で形成してもよい。

ノズル面 34aは、印字ヘッド 31がメンテナンスのためキャリアガイド 33に沿ってへッドメンテナンス装置 42に向力う途中、及び、メンテナンスを終えて印字のために記録媒体給送装置 20の上方に向力途中において、インク吸収体 61bに圧接しながら所定方向へ移動する。移動するノズノレ面 34aに圧接されたインク吸収体 6 lbは従動回転し、これに伴ってインク吸収体 62bも従動回転する。スぺーサ 61dは、ノズノレ面 34a とインク吸収体 61bが圧接しているときに、ノズル 34bが通る経路に位置するように配置されている（図 11参照）。さらに、 L1はノズル 34bよりも所定量だけ大きくしてある。このため、ノズノレ面 34aがインク吸収体 61bに圧接しながら移動しているとき、一列をなすノズノレ 34b及びその列から所定幅の範囲には、インク吸収体 61bは接触していなレ、。したがって、インク吸収体 61bをノズノレ 34bに直接圧接させないことによってノズル 34bに異物を混入させたり、ノズル 34bに傷を付けたりするおそれがなぐかつ、ノズノレ面 34a上のノズノレ 34bから離れた部分の余分なインクを吸収することができる。また、インク吸収体 6 lbを回転可能なローラー形状としているため、次にノズル面 34a 力 Sインク吸収体 61bに接するのは前回のインク吸収で用いた部分とは異なる部分となるため、スムーズにインクの吸収を行うことができる。同様に、インク吸収体 62bを回転可能なローラー形状としているため、インク吸収後、次にインク吸収体 61bがインク吸収体 62bに接する部分は前回のインク吸収で用いた部分とは異なる部分となるため、スムーズにインクの吸収、保持を行うことができる。

[0032] インク吸収体 61b及びインク吸収体 62bは多孔質のウレタン材料から形成している、孔の大きさはインク吸収体 61bの方がインク吸収体 62bよりも大きレ、ものとしている。すなわち、インク吸収体 61bの方力 Sインク吸収体 62bよりも粗い多孔質を用いている。このため、大きな孔を有するインク吸収体 6 lbにおいてノズル面 34aから余分のインクを吸収しやすぐインク吸収体 6 lbで吸収したインクはインク吸収体 62bに転移し、インク吸収体 62bは孔が小さいためインクを保持しやすい。インク吸収体 61b、 62bは、所定量を吸収したところで、例えば円柱部材 61c、 62cを除去して軸 61a、 6 2aから引き抜くことにより、交換可能である。もちろん、インク吸収体 61b、 62bの一方のみを交換することも可能である。

[0033] ワイパーブレード部 70は、図 5、 6、 8に示すように、駆動ローラー 71および従動口一ラー 72、駆動ローラー 71及び従動ローラー 72の外周に卷き回されたゴム製の無端ベルト 73、駆動ローラー 71を回転駆動するためのモータ 74、無端ベルト 73上において外方へ向力うように所定間隔で配置された複数のスクレーパ（ワイパーブレード） 75を有する。駆動ローラー 71、従動ローラー 72は、背面板 52と前板 53とによつて回転可能に支持された回転軸 71a、 72aを Y方向に向けた状態で、 X方向に並べて配置されている。複数のスクレーバ 75は、略長方形のゴム製の板状部材であって、その一辺が固定具 76を介して無端ベルト 73に固定され、互いに所定間隔で配置されている。複数のスクレーバ 75はそれぞれ無端ベルト 73に対して垂直となるように固定されている。モータ 74から駆動ローラー 71に動力が与えられると、駆動ローラー 71は回転軸 71aを中心に回転し、これによつて駆動ローラー 71に卷き回された無端ベルト 73が移動を開始し従動ローラー 72が従動回転を始める。

[0034] 図 8に示すように、スクレーパ 75の 4辺のうちで無端ベルト 73から最も遠い位置にある辺 75aの中央には、無端ベルト 73側へ所定の幅 L3をもって凹んだ凹部 75bが設けられている。ノズノレ面 34aは、印字ヘッド 31がメンテナ：

に沿ってヘッドメンテナンス装置 42に向力う途中、及び、メンテナンスを終えて印字のために記録媒体給送装置 20の上方に向力途中において、移動する複数の辺 75 aに摺擦又は押し当てながら所定方向へ移動する。凹部 75bは、ノズノレ面 34aと辺 75 aが摺擦してレ、るときに、ノズル 34bが通る経路に位置するように配置されてレ、る（図 1 1参照）。さらに、 L3はノズノレ 34bよりも所定量だけ大きくしてある。このため、ノズル面 34aが辺 75aに摺擦しながら移動しているとき、一列をなすノズル 34b及びその列から所定幅の範囲には、辺 75aは接触していなレ、。したがって、辺 75aを圧接させることによってノズル 34bに異物を混入させたり、ノズル 34bに傷を付けたりするおそれがな、かつ、ノズル面 34a上のノズル 34bから離れた部分の余分なインクを拭い取ることができる。

[0035] 以上述べたようにクリーニング装置 50にローラーワイパー部 60とワイパーブレード部 70を設けたことにより、ノズノレ面 34a上の余分なインクや異物を、ローラー部材 61 で吸収し、かつ、スクレーパ 75で拭い取ることができるため、ノズル面 34を清浄な状態にすること力 Sできる。また、ローラーワイパー部 60をワイパーブレード部 70よりも記録媒体給送装置 20側に配置したことにより、ヘッドメンテナンス装置 42でのメンテナンス、及び、ワイパーブレード部 70での余分なインクや異物のかき取り処理の後に、ノズル面 34に余分なインクや異物が残存していたとしても、ローラー部材 61によってこれらを吸収することができる。このため、ノズノレ面 34を清浄な状態にして記録媒体給送装置 20側へ印字ヘッド 31を送り出すことができ、高い印字品質を実現することができる。

[0036] このような構成のインクジェットプリンタ 10においては、制御回路（不図示）から印字ヘッド 31に対して印字開始信号が送られると、印字ヘッドキャリア 32はキャリアガイド 33に沿って X方向に移動して、所定の印字位置で停止する。印字ヘッドキャリア 32 の位置の検出は、周知の光学式の検出装置（不図示）によって行う。

[0037] つづいて、記録媒体給送装置 20により印字ヘッド 31の下方を移動する記録媒体 Mに対して、印字ヘッド 31から射出されたインクで印字を行う。

[0038] 印字結果が不良であって、印字ヘッド 31のメンテナンスが必要となった場合は、使用者が所定の操作を行うことにより印字ヘッド 31を保持する印字ヘッドキャリア 32をキャリアガイド 33に沿って X方向に移動させてヘッドメンテナンス装置 42においてノズノレ面 34a上の異物の吸弓 |、インクの再充填などのメンテナンスを行う。メンテナンスが終了し、印字を再開するときは、ふたたび印字ヘッドキャリア 32を記録媒体給送装置 20の上方へもどす。このように印字ヘッドキャリア 32を記録媒体給送装置 20の上方力もヘッドメンテナンス装置 42へ移動させるとき、ノズノレ面 34aは、図 9及び図 10 に示すように、まずローラー部材 61に圧接し（図 9)、つづいてスクレーパ 75に摺擦する（図 10)。また、印字ヘッドキャリア 32をヘッドメンテナンス装置 42から記録媒体給送装置 20へ移動するときは、まずスクレーパ 75に摺擦し、つづいてローラー部材 61に圧接する。

[0039] 第一インク吸収体 61bl、第二インク吸収体 61b2との間にスぺーサ 61dを配置したことにより、第一インク吸収体 61bl、第二インク吸収体 61b2は、インク吸収体 61bとノズル面 34aが圧接したとき、ノズル 34bを含んで所定の幅を有するノズル近傍領域 35 (図 11)の外側領域 36、 37においてノズル面 34aと接触し、ノズル近傍領域 35にはインク吸収体 61bは接触しなレ、。また、辺 75aの中央に凹部 75bを配置したことにより、辺 75aは、スクレーパ 75とノズノレ面 34aが摺接したとき、ノズル 34bを含んで所定の幅を有するノズノレ近傍領域 35 (図 11)の外側領域 36、 37においてノズル面 34a と接触し、ノズル近傍領域 35には辺 75aは接触しなレ、。このため、ノズル 34bから所定距離離れた外側領域 36、 37上の余分なインクはスクレーパ 75により搔き取られまたはインク吸収体 61bにより吸収され、さらに、外側領域 36、 37上の異物はスクレーノ 75により搔き取られる。一方、ノズル近傍領域 35上のインクは、ノズル面 34aに施された撥水処理及びインクの表面張力によってノズノレ 34b内に引き戻され、または、外側領域 36、 37へ流れてスクレーバ 75により搔き取られまたはインク吸収体 61bにより吸収される。

[0040] 本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなぐ改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。例えば、上記実施形態において、スぺーサ 61d， 62dを軸 61a, 62aに接着固定または一体に形成する例について説明した力スぺーサ 61d, 62dは、軸 61a， 62aに例えば螺合させて取り外し可能に取り付けるようにしてもよい。例えば、スぺーサ 61d, 62dをナット状にして、軸 61a, 62aにねじ部を形成する。このようにスぺーサ 61d, 62dを軸 61a, 62a力ら取り外し可肯とすることにより、円柱咅材 61c, 62c側力みてスぺーサ 61d, 62dの奥側に位置する第二インク吸収体 61b 2, 62b2の交換が容易になる。

[0041] さらに、スぺーサ 61d， 62dの取付位置の調整範囲を含めた所定範囲に軸 61a， 6 2aのねじ部を形成するようにしてもょレ、。このようにスぺーサ 6 Idの取付位置を調整できるようにすると、スぺーサ 61dをノズル 34bが通る経路に正確に位置するように配置すること力 Sできる。

[0042] また、円柱部材 61c, 62cは、軸 61a, 62aに螺合させて取り外し可能に取り付けるようにしてもよレ、。例えば、円柱部材 61c, 62cをナット状にして、軸 61a, 62aにねじ部を形成する。このように、円柱部材 61c， 62cを取り外し可能にすると、インク吸収体 61b, 62bの交換が容易になる。

[0043] 本出願は、 2003年 10月 16日に出願された、日本国特許出願特願 2003—35612

5に基づく。本明細書中に、上記日本国特許出願の明細書、特許請求の範囲、図面全体が参照として含まれる。

産業上の利用可能性

[0044] 本発明は、微細なノズル径を有するノズル面を備えたインクジェットプリンタにも利用すること力 Sできる。

Claims

請求の範囲

[1] 記録媒体 (M)を給送する記録媒体給送装置 (20)と、給送された前記記録媒体 (M) に対して、印字ヘッド (31)に形成されたノズノレ面 (34a)から吐出されたインクによって印字を行う印字装置 (30)と、前記ノズノレ面 (34a)を清浄にするクリーニング装置 (50)とを備えるインクジェットプリンタであって、

前記クリーニング装置 (50)は、複数のワイパーブレード (75)により前記ノズノレ面 (34 a)を拭うワイパーブレード部 (70)と、インク吸収体 (61b, 62b)を備えるローラー部材 (6 1 , 62)により前記ノズル面 (34a)上のインクを吸収するローラーワイパー部 (60)と、を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。

[2] 前記印字ヘッド (31)は、直線状に延びたキャリアガイド (33)に沿って移動可能であり、前記記録媒体給送装置 (20)及び前記クリーニング装置 (50)は、前記印字ヘッド（ 31)の移動方向に沿って併設されている請求項 1記載のインクジェットプリンタ。

[3] 前記ローラーワイパー部 (60)は、前記ワイパーブレード部 (70)よりも前記記録媒体給送装置 (20)に近い側に配置されている請求項 2記載のインクジェットプリンタ。

[4] 前記ローラーワイパー部 (60)は、複数のローラー部材 (61， 62)を備え、前記複数のローラー部材 (61 , 62)はその外周面が互いに圧接しあう状態で配置されてレ、る請求

[5] 前記ローラーワイパー部 (60)は、前記ノズノレ面 (34a)に接触可能に配置された第 1 ローラー部材 (61)と、この第 1ローラー部材 (61)と接触するが前記ノズノレ面 (23a)には接触しなレ、位置に配置された第 2ローラー部材 (62)と、を有する請求項 4記載のインクジェットプリンタ。

[6] 前記インク吸収体 (61b, 62b)は、多孔質材料を有する請求項 1記載のインクジエツ

[7] 前記第 1ローラー部材 (61)および前記第 2のローラー部材 (62)が備えるインク吸収体 (61b， 62b)は、多孔質材料を有し、前記第 1ローラー部材 (61)のインク吸収体 (61 b)が有する多孔質材料は、前記第 2ローラー部材 (62)のインク吸収体 (62b)が有する多孔質材料よりも粗い請求項 5記載のインクジェットプリンタ。

[8] 前記ローラー部材 (61)には、ノズル面 (34a)と接触するときにノズル (34b)が通過する領域にギャップが形成されている請求項 1記載のインクジェットプリンタ。

[9] 前記ギャップは、前記ローラー部材 (61)をその軸方向において分割し、分割ローラ一部材 (61bl， 61b2)間にスぺーサ (61d)を配置することにより形成してなる請求項 8

[10] 前記スぺーサ (61d)は、取り外し可能に前記ローラー部材 (61)に配置されている請求項 9記載のインクジェットプリンタ。

[11] 前記ローラー部材 (61)は、移動する前記ノズノレ面 (34a)と接触することにより従動可能にされている請求項 1記載のインクジェットプリンタ。

[12] 前記インク吸収体 (61b, 62b)は、交換可能である請求項 1記載のインクジェットプリンタ。

[13] 前記ワイパーブレード (75)は、二つの回転軸 (71a, 72a)に卷き回された無端ベルト (73)上に外方に向けて固定され、前記ノズル面 (34a)を拭うときにノズル (34b)が通過する領域に凹部 (75b)が形成されている請求項 1記載のインクジェットプリンタ。