WO2003087450A1

WO2003087450A1 - Tissu a velours utilise a des fins de nettoyage

Info

Publication number: WO2003087450A1
Application number: PCT/JP2003/004403
Authority: WO
Inventors: Norio Yoshida
Original assignee: N.I.Teijin Shoji Co.,Ltd.
Priority date: 2002-04-12
Filing date: 2003-04-07
Publication date: 2003-10-23
Also published as: US20050031828A1; KR20040097117A; US7303804B2; DK1496144T3; CN1564888A; CN100342070C; JP3895212B2; TW200306369A; EP1496144A1; TWI307372B; KR100929510B1; EP1496144B1; EP1496144A4; AU2003236296A1; DE60333005D1; ATE471400T1; JP2003306851A

Description

明細書清掃用パイル布帛技術分野

本発明は、清掃用パイル布帛に関するものである。更に詳しく述ベるならば、本発明は、汚れの払拭除去効果及びパイルの耐倒伏性にすぐれたパイル層を有する清掃用パイル布帛に関するものである

背景技術

例えば特公平 5— 32049 号公報及び特開平 3—27149 号公報に記载されているように、清掃用ふきん及び眼鏡拭き布などに、極細繊維糸条を含む起毛布帛、又は、極細繊維糸条から形成されたループパイルタオル地が使用されている。前記極細繊維から形成された起毛層又はループパイル層は、払拭効果は良好であるけれども、パイルの倒伏に対する抵抗性が不十分であって、起毛層又はループパイル層の起毛繊維又はループパイルが倒伏することにより、払拭時の摩擦抵抗が増大し、払拭作業性が低下するという問題が生ずる。この作業性の低下は、払拭用布帛が乾燥状態にあるときよりも、湿潤状態にあるときに、顕著である。

また、例えば特開平 7 — 82656 号公報には、ループパイル層の耐倒伏性を向上させるために、パイル糸条として、捲縮加工糸を含む空気交絡混繊糸条を用いることが記載されている。しかし、このような捲縮加工糸含有混繊糸条により形成されたパイル層を有する布帛を、清掃用途に用いると、パイルの耐倒伏性は改善されるけれども、汚れの払拭除去効果はいまだ不十分であるという問題点がある上述のように汚れの払拭除去効果と耐パイル倒伏性との両方に優れているパイル層を有する清掃用パイル布帛は、従来知られておらず、このため、上記の特性を有する清掃用パイル布帛の開発が望まれていた。発明の開示

本発明の目的は、汚れの払拭除去効果及び耐倒伏性に優れたパイル層を有する清掃用パイル布帛を提供することである。

本発明の清掃用パイル布帛は、織編物基布と、前記基布に織り込まれ、又は編み込まれた複数のパイル糸条とを有し、前記パイル糸条の複数の部分が、前記基布の少なくとも 1面上に伸び出して複数のカットパイルを形成し、それによつてパイル層を形成しており、前記パイル糸条が、芯鞘型複合構造を有し、

前記パイル糸条の芯部が、 5〜55dt exの単繊維繊度を有する少なくとも 1種の、かつ複数の太繊維からなる少なくとも 1本の芯部形成糸条により構成され、また前記パイル糸条の、前記芯部を取りかこむその鞘部が、 0. 01〜2. 5dt ex の単繊維繊度を有する、少なくとも 1種の、かつ複数の細繊維からなる少なくとも 1本の鞘部形成糸条により形成され、

前記基布面上に伸び出ている前記力ットパイルの、パイル長が 2 〜 30mmであることを特徴とするものである。

本発明の清掃用パイル布帛の、前記芯鞘型複合糸条において、少なくとも 1本の前記芯部形成糸条からなる芯部の周面上に、 1本の前記鞘部形成糸条が卷きつけられて、単層カバリング撚糸構造を形成していてもよい。

本発明の清掃用パイル布帛の、前記芯鞘型複合糸条において、少なくとも 1本の前記芯部形成糸条からなる芯部の周面上に、 2本以上の前記鞘部形成糸条が 2層以上に卷きつけられて、多層力パリング撚糸構造を形成していてもよい。

本発明の清掃用パイル布帛の、前記芯鞘型複合糸条において、前記芯部の太繊維の一部分と、前記鞘部の細繊維の一部分とが、互に絡み合つていてもよい。

本発明の清掃用パイル布帛において、前記芯鞘型複合糸条の芯部用太繊維が、天然植物繊維、天然動物繊維、再生繊維、半合成繊維、及び合成繊維から選ばれることが好ましい。

本発明の清掃用パイル布帛において、前記芯鞘型複合糸条の鞘部用細繊維が、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、及びポリプロピレン繊維から選ばれることが好ましい。

本発明の清掃用パイル布帛において、前記芯鞘型複合糸条の鞘部形成糸条が、マルチフィラメント糸条から選ばれることが好ましい本発明の清掃用パイル布帛において、前記芯鞘型複合糸条の鞘部形成マルチフィラメント糸条が、仮撚捲縮加工、タスラン加工、及ぴ又はインターレース加工を施されたものであることが好ましい本発明の清掃用パイル布帛において、前記芯鞘型複合糸条の鞘部形成糸条が、 100〜： 1500本のマルチフイラメントにより構成されていることが好ましい。

本発明の清掃用パイル布帛において、前記布帛が、 80〜： L50 での融点を有する熱可塑性合成樹脂を含む熱融着性繊維を含んでいてもよい。

本発明の清掃用パイル布帛において、前記布帛の表側面上のみにパイル層を有し、その裏側面に水透過性樹脂によるコーティング層がさらに形成されていてもよい。図面の簡単な説明

図 1 は、本発明の清掃用パイル布帛の構成の一例を示す断面説明図であり、

図 2は、本発明の清掃用パイル布帛を用いて構成された清掃具の一例を示す説明図であり、

図 3は、図 2に示された清掃具において、清掃布帛部材及びその保持部材の各々と、ファスナーを構成するループ面部材及びフック面部材の各々と接合連結の一例を示す断面説明図であり、

図 4は、本発明の清掃用パイル布帛からなる清掃具用清掃布帛部材と、ファスナ一のループ層付ループ面部材とが縫合連結されている清掃具の一例を示す断面説明図である。

発明を実施するための最良の形態

本発明の清掃用パイル布帛は、織編物からなる基布と、この基布中に織り込まれ、又は編み込まれた複数のパイル糸条とを含み、前記パイル糸条の複数部分が前記基布の少なくとも 1面上に伸び出して、複数の力ットパイルを形成していて、このカツトパイルにより、パイル層が形成されている。

前記パイル糸条は、芯鞘型複合構造を有するものであって、パイル糸条の芯部は、 5〜55dt ex、好ましくは 10〜35dt exの単繊維繊度を有する少なくとも 1種の、かつ複数の太繊維からなる少なくとも 1本の芯部形成糸条により構成されており、またその鞘部は前記芯部を取りかこみ、 0. 01〜2. 5dt ex 、好ましくは 0. 1〜： 1. 5dt ex 、の単繊維繊度を有する少なくとも 1種、かつ複数の細繊維からなる少なくとも 1本の鞘部形成糸条により形成されるものである。本発明の清掃用パイル布帛において、パイル層は、基布の片面のみの上に形成されていてもよく、或は両面上に形成されていてもよい。一般に、パイル糸条の、基布からの糸抜けを防止し、清掃用パィル布帛の製造コストを低くするためには、パイル層が、基布の片面のみの上に形成されていて、その裏側面（反対面）には、パイル層がないことが好ましく、必要により、この裏側面（非パイル層面 ) に、パイル糸条の糸抜け防止処理が施されていてもよく、例えば裏打ち層が形成されていてもよい。

本発明のパイル布帛において、パイル層は、複数のカットパイルのみにより形成され、ループパイルを含まないものである。ノレープパイルがパイル層中に含まれると、それに付着した塵埃の除去が難しく、また清掃中にループパイルが床などの突起部又は突出物に係合して、スムースな清掃作業を妨げやすい。

本発明のパイル布帛において基布面上に伸び出している力ットパィルのパイル長は、 2〜 30mmであり、好ましくは 6〜 25mmである。パィル長が 2 mm未満であると、得られるパイル布帛の汚れの払拭除去性能が不十分になり、またそれが 30mmを超えると、カットパイルが互に絡み合って、このため払拭作業の作業性が不十分になり、力つ汚れの払拭除去効果が不十分になる。

図 1 は本発明の清掃用パイル布帛の一例として、経パイル織物の断面を示すものであって、地経糸 1 — 1及び 1 一 2 と、地緯糸 2力、らなる基布に経パイル糸 3が織り込まれ、その複数の部分が、基布の一表面上に伸び出てパイル長 Lのカツトパイル 3 a を形成している。

パイル布帛は、図 1 に示されているように経パイル織物、及び緯パイル織物のいずれであってもよいし、或はパイル編物であってもよい。カットパイルのパイル長は、 2〜 30mmの範囲内にある限り、均一であっても、不均一であってもよい。

本発明のパイル布帛において、パイル層を形成するパイル糸条は単繊維繊度 5〜55dt exの複数の太繊維から構成された芯部と、単繊維繊度が、 0. 01〜2. 5dt ex の複数の細繊維から構成され、前記芯部の周囲をとりかこみ鞘部とからなる芯鞘型複合糸である。芯部を構成する太繊維の単繊維繊度が 5 dt ex未満であると、得られる力ットパイルの耐倒伏性が不十分になり、得られるパイル布帛の払拭作業性が不十分になり、またそれが 55dt exを超えると、パイル層のこわさが過剰に高くなり、払拭すべき面に対応して変形し得られるその全面を被覆し接触するための柔軟性が不十分になって、払拭面に部分的に接触して払拭面を滑動し、汚れの払拭除去効果が不十分になる。

鞘部を構成する細繊維の単繊維繊度が O. Oldt ex未満であると、得られるパイル布帛を清掃作業に使用中に、容易に切断され、この切断された細繊維が塵埃を形成する。また、細繊維の単繊維繊度が 2 . 5dt exを超えると、得られるカツトパイルの鞘部の汚れ払拭除去効果が不十分になる。

芯部は、 1本の太繊維糸条から構成されていてもよく、組成、太さなどにおいて、互に同一の、又は異る 2本以上の太繊維糸条の引揃え糸又は撚り糸であってもよく、各太繊維糸条は単一種の太繊維から構成されていてもよく、或は互に混繊された 2種以上の太繊維から構成されていてもよい。芯部を構成する太繊維は、連続フイラメントの形状を有していることが好ましい。

また鞘部は 1本の細繊維糸条から形成されたものであってもよく、或は組成、太さなどにおいて、互に同一の、或は異る 2牢以上の細繊維糸条の引揃え糸又は撚糸から形成されたものであってもよい。各細繊維糸条は、単一種の細繊維から構成されていてもよく、或は互に混繊された 2種以上の細繊維から構成されたものであってもよい。鞘部用細繊維は連続フィラメントの形状を有していることが好ましい。

本発明のパイル布帛のパイル糸条の芯部及び鞘部がともに連続フイラメント糸条により構成されているとき、パイル層の各パイル内の芯部構成フィラメントと、鞘部構成フィラメントとのフィラメント長の差（毛足差）は、 2 mm以下であることが好ましい。パイル糸条中の芯部の太繊維フィラメントの長さが、鞘部の細繊度フィラメントの長さより 2 mm以上長いときは、払拭作業中の払拭すべき表面と、パイル層との間の摩擦抵抗力が低くなり、作業員の疲労は少なくなるが、汚れの払拭除去効果が低くなり、払拭面に汚れ筋目が形成されることがある。また、パイル糸条中の鞘部の細繊度フィラメントの長さが芯部太繊維フイラメントの長さより 2 mm以上長くなると、払拭作業においてパイル層面と、払拭される表面との間の摩擦抵抗力が大きくなり、作業員が疲労しやすくなり、また鞘部細繊度フィラメントの先端部分が互に絡まって、払拭面に汚れ筋目が形成されることがある。

清掃のために払拭すべき表面に凹凸がある場合、又は粗面である場合、或は払拭除去すべき塵埃粒子が大きい場合には、各パイルにおける芯部構成フィラメントの長さが、鞘部構成フィラメントの長さよりも 1. 5〜 0. 5mm 程度長くすると、汚れの払拭除去効果が向上する。また、払拭すべき面の平坦性が良好である場合には、各パイル中の鞘部構成フィラメントの長さが、芯部構成フィラメントの長さとほぼ同じ程度にすると、汚れの払拭除去効果が高くなる。

本発明のパイル布帛に用いられる芯鞘型構造を有する複合糸条の芯部及び鞘部のそれぞれを構成する繊維の種類には制限はなく、例えば、木綿、麻などの天然植物繊維、絹、羊毛などの天然動物繊維、レーヨンなどの再生繊維、セルロースアセテートなどの半合成繊維、ポリエチレンテレフタレート及びポリトリメチレンテレフタレートなどにより代表されるポリエステルの繊維、ポリアミド繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリプロピレン繊維などの合成繊維、などを好ましく用いることができる。特に、芯鞘型複合糸条の芯部及び鞘部の少なくとも一方に、ポリ塩化ビニリデン繊維及び/又はポリプロピレン繊維が含まれていると、払拭作業の際に、清掃用パイル布帛と、払拭される表面との摩擦により静電気を発生し、払拭面から浮遊した塵埃を吸着除去する効果を発揮する。

上記芯部及び鞘部構成繊維には、必要に応じて、かかる繊維に微細孔形成剤、カチオン可染剤、着色防止剤、熱安定剤、難燃剤、蛍光増白剤、艷消し剤、着色剤、帯電防止剤、吸湿剤、抗菌剤、無機微粒子等を 1種又は 2種以上を付着又は含有されていてもよい。さらに、これらの繊維の単繊維断面形状についても特に限定されず、丸、又は三角など異形断面形状を有するものであってもよく、中空部を有するものであってもよく、芯鞘型あるいはサイドバイサイド型コンジユゲート糸であってもよい。

前記の芯部を構成する繊維及び鞘部を構成する繊維の形態に、特に限定はなく、マルチフィラメントであってもよく、ステープルであってもよい。なかでも、汚れの払拭除去効果を向上させるためには、鞘部を構成する繊維としてマルチフィラメントに仮撚捲縮加工を施した仮撚捲縮加工糸が好ましく使用される。また、捲縮加工法としてタスラン加工、ィンターレース加工が用いられたものでもよい。さらに、汚れの払拭除去効果をより向上させるために、鞘部繊維として、糸長方向に単繊維繊度が変動する太細繊維糸、互に繊維繊度の異なる複数のフィラメントからなるコスパンマルチフィラメント糸条、単繊維繊度が異なる 2種以上のマルチフィラメント糸条の引揃え糸条又は燃糸条を用いてもよい。

前記の芯部を構成する繊維の総繊度、フィラメント数、鞘部を構成する繊維の総繊度、フィラメント数については、特に限定されないが、汚れ払拭除去効果を高めるためには、鞘部を構成するフイラメント糸条のフィラメント数は 100〜 1500本の範囲內にあることが好ましく、 790〜1050本であることがさらに好ましい。

前記イル糸条用芯鞘型複合糸において、鞘部は 2層以上に構成されていてもよい。例えば、前記の芯部繊維糸条の周囲に、鞘部繊維からなる 2層以上の被覆層を重ねてもよい。さらに、必要に応じて、該芯鞘型複合糸に低融点熱融着繊維など他の繊 Ϊが含まれていてもさしつかえない。また、該芯鞘型複合糸の総繊度は、 300〜90 Odt ex の範囲が好ましく、さらに好ましくは 450〜650dt ex であるが、これに限定されるものではない。

本発明に用いられるパイル糸条用芯鞘型複合糸において、芯部の合計繊度は 100〜350dt ex であることが好ましくより好ましくは 2 00〜300dt ex であり、鞘部の合計繊度は 200〜650dt ex であることが好ましく、より好ましくは 250〜450dt ex である。また芯部と鞘部の合計繊度比は、 1 : 1. 3 〜 1 : 1. 7 であることが好ましく、 1 ： 1. 4 〜 1 : 1. 6 であることがより好ましい。芯部が過小である場合には、得られる清掃用パイル布帛の耐倒伏性が不十分になり、清掃作業性が不十分になることがあり、また鞘部が過小である場合には、得られる清掃用パイル布帛の払拭清浄効果及びその均一性が不十分になることがある。

本発明の清掃用パイル布帛に用いられる芯鞘型複合糸の製造方法には制限はなく、例えば芯部を構成する繊維糸条の周りに、鞘部を構成する繊維糸条を巻き付ける力パリング法、芯部構成糸条と鞘部構成糸条とを、ともに空気混繊装置に供給し、芯部構成繊維が芯部に位置し、鞘部構成繊維がそのまわりに位置するように、空気ノズルから空気流を吹き当てて混繊し、繊維を互に交絡させる方法、さらにこれらを仮撚加工に複合した方法などが用いられる。なかでも、芯部繊維糸条の周囲に鞘部繊維糸条が、常法のカバリング機で力パリングされるシングルカノリング撚糸法、またはこのシングル力パリング撚糸法により得られた複合糸の周囲に、さらに鞘部繊維が力バリングされるダブル力パリング撚糸方法などを用いることが好ましい。カバリング方法を採用すると、明瞭な芯鞘構造を有する芯鞘型複合糸を得ることができ、この複合糸を用いて製造されたパイル布帛は、汚れに対して良好な拭き取り効果を発揮する。

なお、前記カバリング撚糸を行う際の撚り数は、 300〜： 1500 T Z mの範囲内にあることが好ましく、より好ましくは 450〜 750 T / mである。さらに、ダブルカパリング撚糸を施す際は、下撚りの方向と上撚りの方向を逆にすると、得られる複合糸の残留トルクが消去され、複合糸の撚り状態が安定になる。

本発明の清掃用立毛布帛の基布を構成する繊維には制限がない。基布を構成する繊維は、前記のパイル糸条（芯鞘型複合糸）を構成する繊維と同じでもよいし、異なっていてもよく、例えば木綿、絹、麻、羊毛等の天然繊維、レーヨンなどの再生繊維、アセテートなどの半合成繊維、ポリエチレンテレフタレートやポリトリメチレンテレフタレートに代表されるポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレンなどの合成繊維を使用することができる。このような基布に、低融点熱融着性繊維が含まれていると、熱仕上げセットにより、容易にパイル糸条を基布に熱融着し、それにより、脱水性を損なうことなく、パイル糸の糸抜けが防止することができる。ここで、低融点熱融着性繊維とは、融点 80〜150 °Cの熱可塑性合成繊維（例えば、変性ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの繊維）である。この低融点熱融着繊維は、低融点ポリマーのみからなるものであってもよく、或は鞘成分が低融点熱融着性ポリマーからなる芯鞘型コンジュゲート繊維であってもよい前記の基布を構成する繊維の形態としては、マルチフィラメント糸条であってもよく、或はステープルファイバーの紡績であってもよいが、汚れの払拭除去効果を向上させるためには、マルチフイラメントに仮撚捲縮加工を施した仮撚捲縮加工糸を用いたものが好ましい。また、基布構成糸条としてマルチフィラメント糸条にタスラン加工、又はインターレース加工が施されたものを用いてもよい。前記の基布を構成する繊維糸条の総繊度、フィラメント数、単繊維繊度に制限はない。また、基布の組織についても、特に限定はなく、公知の織編物を用いることができる。

さらに、パイル糸条の糸抜け防止効果をさらに高めるために、前記基布の片面（表面）上にのみパイル層を形成し、他の面（裏面）を非パイル面とし、この非パイル裏面上に、ポリウレタン又はメラミン樹脂がコーティング処理されていることが好ましい。このとき、コーティング層は、水を容易に透過させることができるように、ドット状に形成されていると、得られるパイル布帛の脱水性を高めることができる。

本発明の清掃用パイル布帛は、例えば下記方法により製造することができる。まず、前記芯鞘型複合糸を経パイル糸又は緯パイル糸として用いて、ループパイルを有するループパイル布帛を作製する。ループパイル布帛の布帛組織に制限はなく、ループパイル布帛には、例えば、パイル織機により得られる片面パイル、. 両面パイル、二重ビロードなどのパイル織物、並びにトリコット編機、ラッセル編機、シンカーパイル編機、シール編機により得られるパイル編物を包含される。次に、前記ループパイル布帛に、プレ熱セット、染色、及び仕上げ熱セットを施した後、このループパイル布帛のループパイルに、剪断処理及び必要により針布起毛処理を施し、所定の長さのカットパイルを有するパイル層を形成する。なお、染色は、カットパイル層を形成した後に施してもよい。さらに、本発明のパィル布帛に、必要に応じて、平滑剤、抗菌剤及び/又は消毒剤を付与してもよい。

上記方法により製造された本発明の清掃用パイル布帛において、パイルを形成するパイル糸条は、太い単繊維繊度を有する太繊維から構成された芯部と、細い単繊維繊度を有する細繊維から構成された鞘部とから構成されているので、芯部が、パイルを支持する柱となってパイルの直立性（こわさ、剛性）が高まり、パイルの耐倒伏性が向上する。同時に、パイルの鞘部は、細い単糸繊度を有するため、優れた汚れ払拭除去効果を示す。

本発明の清掃用パイル布帛は、清掃具の払拭清掃用布帛部材として有用なものである。このような清掃具の一例を下記に示す。

すなわち、この清掃具は前記本発明の清掃用パイル布帛からなる清掃布帛部材と、前記清掃用パイル布帛を保持する 1面を有する保持部材と、

前記清掃布帛部材と前記保持部材とを接合するファスナーとを有し、

前記ファスナーが互に脱着自在に面接合する 2つの接合面部材を有し、

前記清掃布帛部材の、前記パイル層が形成されていない 1面上に、前記ファスナーの接合面部材の一方が、その接合面が外側に位置するように固定されており、

前記保持部材の清掃布帛保持面上に、前記ファスナーの接合面部材の他方が、その接合面が外側に位置するように固定されており、前記清掃布帛部材と、前記保持部材とが、前記ファスナーを介して、脱着自在に接合されているものである。

例えば、図 2に示されている清掃具 11において、取手 12と、それに固定、又は回転可能に連結された布帛保持板 13とからなる保持部材 14を有し、この保持部材 14の布帛保持板 13の一面 13 a と、清掃布帛部材 16とはファスナ一 15を介して脱着自在に接合される。ファスナー 15は保持部材に固定されたファスナー接合面部材 17と、清掃布帛部材 16に固定されたファスナ一接合面部材 18とから構成され、この接合面部材 17と 18とは、互に着脱自在に面接合するものである。また清掃布帛部材 16は、基布 19とその 1面から伸び出ている複数のカットパイル 20 a力らなるパイノレ層 20とら構成されるものである。ファスナー接合面部材 18は、清掃布帛部材 16の、パイル層の反対側のパイル層を有していない表面上に取り付けられている。従って、ファスナー 15の、 2つの接合面部材 17及び 18、すなわち保持部材 14の保持板 13に取り付けられている接合面部材 17は、清掃布帛部材 16に取り付けられている接合面部材 18に接合し、かつそれから脱離することができる。

前記ファスナーにおいて、その 2つの接合面部材 17， 18の一方が、基布と、その 1面上に伸び出ている多数のループとを有するループ面部材であって、前記清掃布帛部材のパイル層が形成されていない 1面上に、前記多数のループが外側に位置するように固定されており、

前記接合面部材の他方が、基材と、その 1面上に伸び出ている多数のフックとを有するフック面部材であって、前記保持部材の清掃布帛保持面上に、前記多数のフックが外側に位置するように固定されていることが好ましい。例えば図 3に示されている、清掃布帛部材 16の基布 19のパイル層が形成されていない面 19 a上に、ファスナ一の接合面部材 18としてループ面部材が接合固定されており、このループ面部材 18は基布 21 とそれから外側に伸び出ている多数のループ 22 aからなるループ層 22とから構成され、ループ面部材 18の基布 21が、清掃用布帛部材 16 の基布 19の面 19 aに接合固定されている。また、保持部材 14の保持板 13の保持面 13 aに、ファスナーの接合面部材としてフック面部材 17が接合固定されており、このフック面部材 17は、基布 23と、それから外側に伸び出ている多数のフック 24 aからなるフック層 24と力ら構成されている。ループ面部材 18と、フック面部材 17によりファスナー 15が構成され、ループ面部材 18のループ 22 a と、フック面部材 17のフック 24 a とは脱着自在に係合連結することができる。

上記の清掃具において、ループ面部材を、清掃布帛部材に接合固定するに際し、前記清掃布帛部材の基布に、前記ループ面部材の基布が、縫糸による縫合により固定されており、但し、前記ループ面部材に前記フック面部材が接合されたとき、前記フック面部材の多数フックが、前記鏠合鏠糸の、前記ループ面部材の基布上に位置する部分に接触することのないことが好ましい。

図 4において、清掃布帛部材 16の基布 19と、ループ面部材 18の基布 21とは複数個所 25 aにおいて縫合縫糸 25によって縫合固定されているが、この縫糸は、ループ 22 aの根元において、ループ面部材 18 の基布 21を清掃布帛部材の基布に縫合していて、ループ層 22内に伸び出ていることはないから、ループ面部材 18のループ 22 a と、フック面部材 17のフック 24 a とを係合連結したときに、フック 24 aが鏠糸 25に接触して、フック 24 a とループ 22 a との係合を妨げることはない。

また、図 4に図示されているように、ループ面部材 18に対向するフック面部材 17の多数のフック 24 aのうち、ループ面部材 18の縫合部 25 a及びその近傍部分に対向する部分を予め除去しておいて、フック 24 a と縫合部 25 a との接触を防止することが好ましい。

フック面部材 17のフック 24 aが、ループ面部材 18の縫合部 25 a の近傍のループ 22 a と係合連結すると、ループ面部材 18の基布 21の縫合部 25 aの近傍部分が、縫合により動き難くされているため、この部分において係合したループ 22 a とフック 24 a とを分離するには大きな力が必要になるという問題を生ずる。さらに、このような係合、分離を繰り返すと、ループ 22 aに毛羽立ちを生じ、切断されやすくなるという問題を生ずる。しかし、ループ面部材の、縫合部 25 a 及びその近傍部分に対向するフックを予め除去しておけば、上記問題点を解決することができる。さらに、清掃布帛部材 16の基布 19及びそれに接合しているループ面部材 18の基布 21の周辺部 26は、縫糸により、縫合補強されていてもよく、或は周辺部 26を細布の布帛テープで包み、これを縫糸により縫合する（パイピング）などの手段により補強されていてもよレ、。

上記例示の清掃具は、必要に応じて清掃布帛部材を、保持部材から分離して、交換することができ、また、洗浄して再使用することもできる。実施例

本発明を下記実施例によりさらに説明する。但し、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の清掃用パイル布帛の性能を下記の方法で測定した。

<汚れの払拭除去効果〉

まず、黒色リノリューム床面（0. 27m ² )を 2週間室内に放置し、ほこりを手に付着する程度にたまらせた。ついで、該床面上を、寸法 37cm Xl2c_mの清掃布帛片を用いて男子の作業員の手動により、 1 回拭き取った。汚れの払拭除去効果は、 7人の評価人により下記 3 段階に分類した。

優： 80%以上除去できた。

良： 50%以上 80%未満除去できた。

不可： 50%未満除去。

くパイルの耐倒伏性 >

パイル布帛のパイル層上に 1.4 g /cm² のおもりによる圧縮力を 10分間付加し、圧縮力を除去した後のパイル層の倒伏状態を 7名の評価人により目視評価し、下記 3段階に分類した。

優：パイルの倒伏がほとんど認められない。

良：パイルの倒伏が少ない。

不可：パイルの倒伏がはなはだしい。

く清掃布帛と床との摩擦〉

リノリューム床面上に、供試清掃布帛片（寸法 37cmXl2cm) を置き、これに男子作業員により手動により払拭操作を行い、摩擦抵抗を 7名の評価人により官能評価し、下記 2段階に分類した。

軽い：摩擦抵抗が小さい。

重い：摩擦抵抗が大きい。

く汚れ払拭除去斑〉

前記 <汚れの払拭除去効果 >試験と同様にして、ほこりが付着したリノリユーム製床面に供試清掃布帛片により 1往復の払拭清掃を施し、残存している汚れ斑を 7名の評価者により目視評価し、下記 3段階に分類した。

優：残存汚れ斑がほとんど認められない。

良：残存汚れ斑が少ない。

不可：残存汚れ斑が多い。実施例 1

芯部構成用フィラメント糸条として、ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント、ヤーンカウント： 220dtexZl0fil 、単繊維繊度： 22dtexを用意した。また鞘部構成用フィラメント糸条（ 1 ) として、分割型複合マルチフィラメント糸条の仮撚捲縮加工糸（ポリエチレンテレフタレート //ナイロン： 50/50%) 168dtex/40 複合 fil ( 1複合フィラメントが 16極細フィラメントに分割可能型 ) を用意し、また、鞘部構成用マルチフィラメント糸条（ 2 ) として、ポリエチレンテレフタレートフイラメント糸条の仮撚捲縮加工糸、ヤーンカウント： 84dte_X/72fil と、分割型複合マルチフイラメント糸条の仮撚捲縮加工糸 (ポリエチレンテレフタレート/ナイロン： 50/50%) 84dtexZ20複合 fil ( 1複合フィラメントが 16極細フィラメントに分割可能型）とを各 1本の引き揃えたものを用意した。

上記芯部用マルチフィラメント糸条の周囲に、上記鞘部用マルチフィラメント糸条 ( 1 ) をダブルカパリング撚糸機を使用して、 S 方向に 600 T Z mの下撚りをかけながらカパリングし、さらにその上に、前記鞘部用マルチフィラメント糸条（ 2 ) を Z方向に 600T Zmの上撚りをかけながら力パリングすることにより芯鞘型複合糸を作製した。

次に、基布の地経糸用として、ポリエチレンテレフタレート仮撚捲縮加工糸、ヤーンカウント： SSOdtex ^Sfil を用い、また、基布の地緯糸用として、ポリエチレンテレフタレート仮撚捲縮加工糸と、芯成分がポリエチレンテレフタレートからなり、かつ鞘成分が低融点変性ポリエステル（融点 165°C) からなる芯鞘型コンジュゲ一ト熱融着性マルチフィラメント、ヤーンカウント： 280dtex/16 fil 、との合撚糸（撚り数： Z80T/m) を用い、前記芯鞘型複合糸を経パイル糸として用いて、織物密度が地経糸 163本 / 3. 79cm、経パイル糸 54本/ 3. 79 cm, 地緯糸 53本 / 3. 79 cmの経二重織物を作製した。

この経二重織物に、ピンテンターによるプレ熱セット、染色、及び仕上げ熱セットを施した後、ループパイル層に剪毛仕上げを施すことにより、カットパイル長 9〜 15mmのパイル布帛を作製した。上記製織及び加工工程中に鞘部用複合マルチフィラメント糸条（ 1 ) ，（ 2 ) の各分割型複合フィラメントは、それぞれ 16極細フィラメント（糸条（ 1 ) の場合、単フィラメント繊度： 0. 263dt exに、また糸条（ 2 ) の場合、単フィラメント繊度： 0. 26dt ex) に分割された。

このパイル布帛から寸法 37cm X l2cmの清掃布帛片を採取し、これを水に浸し、軽く絞って、木製床面を左右前後方向へと拭き取ったところ（湿式）、パイル層のパイルの倒伏はなく（優）、床面をスムースに動かすことができ（軽い）、しかも汚れの払拭除去斑のない（優）清掃ができた。

さらに、図 2〜 4に示されている保持部材つき清掃具を作成するために前記パイル布帛から寸法 37cm X 12cmの清掃布帛片を採取した。別に基布の面上にファスナーループパイル層を有するファスナーループ面部材を用意した。前記清掃布帛片のパイル層のない面と、ループ面部材のループ層のない面とを対向させて縫い合わせて清掃布帛部材を作製した。別に取っ手つきプラスチック製保持板の外側面上に、基布とその一面上にフック層を有するファスナーフック面部材の非フック層面を接合固定して、保持部材を作製した。清掃布帛部材上のパイル層と、保持部材上のフック層とを重ねて係合連結させて清掃具を組み立てた。この清掃具を用いて、前記と同様の湿式で床面清掃したところ、汚れ払拭除去性が良好で（良）、パイル層のパイルの耐倒伏性もすぐれており（優）、パイル層と床面との摩擦抵抗が小さく（軽い）、汚れ払拭除去斑が少なかった（優）。実施例 2

実施例 1 と同様にして清掃用パイル布帛を作製した。但し、鞘部用マルチフィラメント（ 1 ) として、 16分割型仮撚捲縮加工糸（ポリプロピレンナイロン： 50/50%) 168dtex/40fil を用い、鞘部用マルチフィラメント（ 2 ) に用いた 16分割型仮撚捲縮加工糸（ポリエチレンテレフタレート Zナイロン： 50/50%) 84dtex/20fi 1 を 16分割型仮撚捲縮加工糸（ポリプロピレン //ナイロン： 50ノ 50 %) 84dtex/20fil に変え、さらに基布の地緯糸として、ポリェチレンテレフタレート仮撚捲縮加工糸を単独で用いた。そして、得られたパイル布帛の非パイル層面にウレタン系樹脂を、多数の点状（島状）にコーティングした。

得られたパイル布帛から採取した清掃布帛片を乾式で用いて床面を左右前後方向に払拭したところ、清掃布帛片と床面との摩擦による静電気の発生により、細かな塵埃を除去することができ、汚れの払拭除去性に優れ（優）、また、パイルの倒伏がなく (優）、床面上をスムースに滑動することができ（軽い）、汚れのしかも払拭除去斑のない（優）清掃ができた。

比較例 1

実施例 1 と同様にして清掃用パイル布帛を作製した。但し、芯部フィラメント糸条を使用せず、鞘部用フィラメント糸条（ 1 ) と鞘部用フィラメント糸条（ 2 ) のみにより、カツトパイルを形成した前記パイル布帛から採取した清掃布帛片を用い、乾式で、床面上に、左右前後方向に動かして、汚れ払拭除去操作を行った、パイルの倒伏が発生し、パイルの絡み合いが発生した。また、前記パイル布帛から採取した清掃用布帛片を水に浸し、軽く絞って、床面を左右前後方向に動かして払拭を行ったところ、ノィルの倒伏が発生し (不可) 、倒伏したパイルを倒伏方向に反対方向に起こしても、倒伏から回復せず、清掃作業性が著しく低下、汚れの払拭除去斑が発生した（不可）。産業上の利用可能性

本発明によれば、優れた拭き取り性と、パイルの耐倒伏性とを兼備した清掃用立毛布帛が提供される。かかる清掃用立毛布帛は、その特性を生かし床拭きモップ、壁拭きモップ、浴槽バス拭き、洗車用汚れ落としクロス、塗装表面の研磨布、玄関マット、クリーンルーム玄関マツトなど多方面に有効に活用できる。

Claims

請求の範囲

1 . 織編物基布と、前記基布に織り込まれ、又は編み込まれた複数のパイル糸条とを有し、前記パイル糸条の複数の部分が、前記基布の少なくとも 1面上に伸び出して複数の力ットパイルを形成し、それによつてパイル層を形成しており、

前記パイル糸条が、芯鞘型複合構造を有し、

前記パイル糸条の芯部が、 5 ~ 55dt exの単繊維繊度を有する少なくとも 1種の、かつ複数の太繊維からなる少なくとも 1本の芯部形成糸条により構成され、また前記パイル糸条の、前記芯部を取りかこむその鞘部が、 0. 01〜2. 5dt ex の単繊維繊度を有する、少なくとも 1種の、かつ複数の細繊維からなる少なくとも 1本の鞘部形成糸条により形成され、

前記基布面上に伸び出ている前記力ットパイルの、パイル長が 2 〜 30mmであることを特徴とする清掃用パイル布帛。

2 . 前記芯鞘型複合糸条において、少なくとも 1本の前記芯部形成糸条からなる芯部の周面上に、 1本の前記鞘部形成糸条が卷きつけられて、単層カバリング撚糸構造を形成している、請求の範囲第

1項に記載の清掃用パイル布帛。

3 . 前記芯鞘型複合糸条において、少なくとも 1本の前記芯部形成糸条からなる芯部の周面上に、 2本以上の前記鞘部形成糸条が 2 層以上に卷きつけられて、多層カバリング撚糸構造を形成している、請求の範囲第 1項に記載の清掃用パイル布帛。

4 . 前記芯鞘型複合糸条において、前記芯部の太繊維の一部分と、前記鞘部の細繊維の一部分とが、互に絡み合つている、請求の範囲第 1項に記載の清掃用パイル布帛。

5 . 前記芯鞘型複合糸条の芯部用太繊維が、' 天然植物繊維、天然動物繊維、再生繊維、半合成繊維、及び合成繊維から選ばれる、請求の範囲第 1項に記載の清掃用パイル布帛。

6 . 前記芯鞘型複合糸条の鞘部用細繊維が、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、及びポリプロピレン繊維から選ばれる、請求の範囲第 1項に記載の清掃用パイル布帛。

7 . 前記芯鞘型複合糸条の鞘部形成糸条が、マルチフィラメント糸条から選ばれる、請求の範囲第 1項に記載の清掃用パイル布帛。

8 . 前記芯鞘型複合糸条の鞘部形成マルチフィラメント糸条が、仮撚捲縮加工、タスラン加工、及び Z又はインターレース加工を施されたものである、請求の範囲第 7項に記載の清掃用パイル布帛。

9 . 前記芯鞘型複合糸条の鞘部形成糸条が、 100〜1500本のマルチフィラメントにより構成されている、請求の範囲第 7項に記載の清掃用パイル布帛。

10. 前記布帛が、 80〜： 150 °Cの融点を有する熱可塑性合成樹脂を含む熱融着性繊維を含む、請求の範囲第 1項に記載の清掃用パイル帛。

11. 前記布帛の表側面上のみにパイル層を有し、その裏側面に、水透過性樹脂によるコーティング層がさらに形成されている、請求の範囲第 1 〜 9項のいずれか 1項に記載の清掃用パイル布帛。