JP2000034636A - モップ用芯鞘型長短複合紡績糸およびそれを用いてなるモップ - Google Patents

モップ用芯鞘型長短複合紡績糸およびそれを用いてなるモップ

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JP2000034636A
JP2000034636A JP10204874A JP20487498A JP2000034636A JP 2000034636 A JP2000034636 A JP 2000034636A JP 10204874 A JP10204874 A JP 10204874A JP 20487498 A JP20487498 A JP 20487498A JP 2000034636 A JP2000034636 A JP 2000034636A
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staple
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Shujiro Ueda
周二郎 上田
Kanako Fukuyama
佳永子 福山
Rika Tomie
里香 冨江
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Abstract

(57)【要約】 【課題】拭き取り性とウオッシャブル性が良好で、かつ
防カビ性、リサイクル性、洗濯乾燥性および洗濯耐久性
に優れたモップ用芯鞘型長短複合紡績糸およびモップを
提供する。 【解決手段】総繊度800デニール以下、単繊維繊度3
0デニール以下の熱接着性ポリアミド系フィラメント糸
を芯成分とし、単糸繊度5d以下、繊維長が76mm以
下のポリアミド系ステープル繊維を鞘成分としてなると
ともに、鞘成分のステープル繊維の混率が85〜99.
7重量%であることを特徴とするモップ用芯鞘型長短複
合紡績糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は拭き取り性、ウオッ
シャブル性、更には洗濯耐久性、即乾性、リサイクル性
に優れ、再汚染性の少ない良好な清掃モップ用芯鞘型長
短複合紡績糸およびそれを用いてなるモップに関する。
【0002】
【従来の技術】従来清掃用モップに供される糸として、
木綿100%からなる紡績糸が一般に用いられてきた。
これらモップの要求特性としては、清掃時に床や畳の土
や砂、綿屑などがモップの紡績糸に付着して綺麗にしか
も簡単に掃除ができ、モップ糸が汚れたとき、家庭や回
収して工業的に行う洗濯時にはこれら綿屑などが素早く
落ち、何回もの洗濯に耐え品位低下が少ないことであ
る。
【0003】また近年、資源有効利用の観点よりリサイ
クル性が強く望まれている、木綿モップは清掃時の土や
砂、綿屑などや微細な埃の拭き取り性や、洗濯時に綿屑
などが素早く落ちるウオッシャブル性に優れている反
面、洗濯乾燥性および洗濯耐久性、防カビ性が弱く長期
間使用できない問題があった。さらにリサイクル性に劣
っていた。
【0004】これらの改善を狙って、例えば特開昭63
−9418号公報には、ケン縮加工を施した合繊マルチ
フィラメント糸からなるモップ糸が提案されている。こ
れらは、ケン縮加工を施した合成繊維マルチフィラメン
ト糸はリサイクル性に優れ、バルキー性があり、洗濯後
の乾燥、洗濯耐久性および土や砂の拭き取り性は良好で
あるが、微細な土埃、繊維埃の拭き取り除去性は、長繊
維のため糸の側面に綿屑を付着させる木綿のような毛羽
がなく拭き取り性が悪く、唯一カットされた糸の先端の
単繊維部分に綿屑が付着するが、ケン縮加工糸のため綿
屑との絡みが強く、洗濯時の綿屑が落ちない欠点を有し
ていた。
【0005】また、特開平9−67731号公報には、
拭き取り性、綿屑の脱落不良の改善を狙ったケン縮加工
を施したポリアミドマルチフィラメント糸を芯に、ポリ
アミドステープルを鞘にしたモップ用長短複合紡績糸が
提案されている。これは、ウオッシャブル性、洗濯乾燥
性、洗濯耐久性リサイクル性に優れているが、芯部のポ
リアミドマルチフィラメント糸を完全に鞘部のポリアミ
ドステープルで覆うことは不可能であり、複合紡績糸側
面よりマルチフィラメント糸の出現があり、微細な土
埃、繊維埃の拭き取り除去性に効果のあるモップ糸側面
のループ、毛羽本数が不足し、木綿モップに比較して微
細な土埃、繊維埃の拭き取り除去性が劣っているのが現
状である。またモップ用原糸の製造は耐久性の面から一
般に双糸加工され、双糸加工に合わせ熱接着性繊維フィ
ラメント糸と撚糸され、綿抜け防止、パイルの形態安定
を図っているが、この熱接着性繊維フィラメント糸はモ
ップ単糸原糸どうしの接着であり、モップ原糸中の単繊
維の開繊不足によるループ、毛羽数の減少と単繊維の接
着不足をおこし、綿抜けによる耐久性の悪化を招いてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかるこれ
らの欠点を改良すべく種々検討した結果、綿屑、微細な
土埃、繊維埃の拭き取り除去性向上には、モップ糸表面
に、ループ、毛羽を多く存在させ、そのループ、毛羽に
綿屑、微細な土埃、繊維埃を付着させるようにし、ま
た、洗濯時に綿屑を簡単に脱落させるために、フィラメ
ントケン縮加工糸を使わず、洗濯時に毛羽すなわち糸表
面の単繊維が適度に切れたり、抜け落ちることでモップ
の必要特性を満足できることをつきとめ、モップ糸素材
をポリアミド繊維に統一し、拭き取り性とウオッシャブ
ル性が良好で、かつ防カビ性、リサイクル性、洗濯乾燥
性および洗濯耐久性に優れたモップ用芯鞘型長短複合紡
績糸およびモップを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に本発明の構成は、総繊度800デニール以下、単繊維
繊度30デニール以下の熱接着性ポリアミド系フィラメ
ント糸を芯成分とし、単糸繊度5d以下、繊維長が76
mm以下のポリアミド系ステープル繊維を鞘成分として
なるとともに、鞘成分のステープル繊維の混率が85〜
99.7重量%であることを特徴とするモップ用芯鞘型
長短複合紡績糸である。
【0008】上記のモップ用芯鞘型長短複合紡績糸にお
いて、芯部の熱接着性繊維ポリアミド系フィラメント糸
の熱水収縮率が8〜40%であることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明を更に詳しく説明する
本発明のモップ用芯鞘型長短複合紡績糸は、熱接着性ポ
リアミド系フィラメント糸とポリアミド系ステープル繊
維との複合糸であって、バルキー性、洗濯耐久性はフィ
ラメント糸が、また拭き取り性とウオッシャブル性はス
テープル繊維がそれぞれ分担するものである。
【0010】本発明の複合糸の素材は、洗濯時の再汚染
防止やリサイクル性からフィラメント糸およびステープ
ル繊維共にポリアミド系繊維からなるものであり、ポリ
アミド系としては、ナイロン6,ナイロン66素材が良
い。ポリエステル系やポリアクリル系繊維では素材的に
再汚染防止ができず、好ましくない。
【0011】綿屑の拭き取り性、更には、ウオッシャブ
ル性を向上させるために、ステープルのポリアミド系繊
維の単繊維の繊度は5d以下のものを採用する。単繊維
が5dを越えると、単繊維1本の切断強度、曲げ剛性が
高過ぎて、洗濯時に綿屑や大型屑が脱落しにくくなり、
鞘成分のステープルの毛羽本数が少なくなり、微細な土
埃、繊維埃の拭き取り除去性が低下して好ましくない、
毛羽本数を多くする観点から1〜2dの範囲がより好ま
しい。
【0012】ステープル繊維の繊維長は76mm以下の
ものを採用する。繊維長が76mmを越えると、単繊維
切断箇所の減少にともない、モップ糸の毛羽が減少して
微細な土埃、繊維埃の拭き取り除去性が低下する。特に
51mm以下が好ましい。
【0013】一方、芯成分である熱接着性ポリアミド系
フィラメント糸のトータル繊度は800D以下のものを
採用する。トータル繊度が800Dを越えると、接着成
分が多くなり、モップ糸として芯成分の比率が高くな
り、鞘成分の拭き取り作用成分が減少して、土や砂の拭
き取り性が低下して好ましくない。
【0014】また、熱接着性ポリアミド系フィラメント
糸を構成する単繊維繊度は30d以下のものを採用す
る。単繊維繊度が30dを越えると、複合糸の加工性の
悪化を招き、鞘成分のステープルとの接触点が少なくな
り、ステープル繊維の接着性が弱く、ステープル繊維の
脱落が多くなり、洗濯耐久性、モップの耐久性が低下す
る。また、本発明においては、上記熱接着性ポリアミド
系フィラメント糸の熱水収縮率(沸騰水収縮率)は、バ
ルキー性から8〜40%の範囲のものを採用する。沸騰
水収縮率が8%より小さい場合は、染色時の熱処理にお
いてモップ糸の収縮が小さく、バルキー性が劣り、モッ
プ糸としてのボリュームがなくなり、モップ1本の糸量
が増大する他、モップ糸表面へのループ、毛羽の出現が
減少し、拭き取り性が低下する。また、収縮率が40%
より大きいと、モップ糸が嵩高になりすぎ、ケン縮発現
性が大きく、発現ループと単繊維のケン縮が大きくな
り、綿屑との絡合性が強くなり、綿屑のウオッシャブル
性、微細な土埃、繊維埃の拭き取り除去性を低下させ
る。なお、熱水収縮率(沸騰水収縮率)は、JIS−L
−1037,5に示される方法に基づいて測定したもの
である。
【0015】一方、ステープル繊維の混率は、85〜9
9.7重量%の範囲とする。混率が85重量%より小さ
いと、ループ個数、毛羽本数が少なく、綿屑の除去性や
土砂の拭き取り性が劣る。また、ステープル繊維の混率
が99.7重量%を越えると、芯部の収縮成分が不足
し、モップ糸としてのボリュウムがなくなって品位が劣
り、拭き取り性はよいが、ステープル繊維の接着性が弱
くなるとともに、ステープル繊維の脱落が多くなり、モ
ップの耐久性が低下する。
【0016】本発明に供される熱接着性ポリアミド系フ
ィラメント糸は、加熱により接着性を有するものであ
り、共重合ナイロン、たとえば、ナイロン6,ナイロン
66,ナイロン610,ナイロン12の4者の共重合体
である東レ(株)製の¨エルダー¨[東レ(株)登録商
標]などが適用できる。低温熱接着ができ一般に繊維同
士の接着や縫製の合理化などに使用されている。
【0017】熱接着性ポリアミド系フィラメント糸を紡
績糸の芯部に配置させることにより、単糸中心部での融
着によるステープル繊維との接着効果を高め、収縮効果
をも高め、バルキー性を向上させるものである。
【0018】上記の“エルダー”糸を使用する場合、複
合紡績糸の熱処理は、通常のポリアミド繊維の染色条件
である、酸性染料による98℃×45分で兼ねることが
できる。ただし、60℃から90℃への昇温速度は0.
5〜0.6℃/分程度にするのが収縮率、熱融着性の安
定化から好ましい。
【0019】次に、本発明に供される複合糸の製造方法
は特に限定されないが、複合紡績糸の芯に熱接着性ポリ
アミド系フィラメント糸を、鞘部にポリアミド系ステー
プル繊維を配置させることにより、熱接着性繊維の染色
時の熱処理による融着および収縮によるステープル繊維
のループの発現、毛羽立ち向上、およびステープル繊維
1本1本の接着効率が向上して、モップの耐久性向上と
なり、バルキー性があり、糸表面に短繊維の多くの毛羽
で覆われた紡績糸を得ることができ、拭き取り性とウオ
ッシャブル性に優れた紡績糸とすることができる。
【0020】図1は、本発明の芯鞘型複合紡績糸を製造
する精紡において、ドラフト、加撚する概要を示すもの
である。
【0021】精紡機にセットされたステープル繊維束A
はトランペット1を経てバックローラ2に供給され、エ
プロンドラフト3を経たのち一対のテーパーフロントロ
ーラー4a、4bに把持される。一方、芯部を形成する
フィラメント糸Bはテンション装置を経てフロントロー
ラ供給側のガイド5を経たのちテーパーフロントローラ
ー4a、4bに供給される。
【0022】この一対のテーパーフロントローラー4
a、4bでは、それぞれ送出し量の高い側(径の大きい
側)へはトランペット1を介してステープル繊維束Aを
供給し、送出し量の低い側(径の小さい側)へはガイド
5を介してフィラメント糸Bを供給する。次いでフロン
トローラー4a、4bに把持されながら出てきたステー
プル繊維束Aとフィラメント糸Bを間隔3〜12mmの
範囲にとって合体させ、フィラメント糸Bを芯にステー
プル繊維束Aを被覆させながら芯鞘型複合紡績糸6に形
成し、これにリング7、トラベラ8で実撚を付与しなが
らボビン9に巻き取る。
【0023】上記製造法において、ステープル繊維束A
としてポリアミド系ステープルを用いフロントローラー
の送出し量の大きい大径部側へ供給し、フィラメント糸
Bとして熱接着性ポリアミド系フィラメント糸をガイド
を経てフロントローラの送出し量の低い小径部側へ供給
し、両者を合体させ、熱接着性ポリアミド系フィラメン
ト糸の回りにステープル繊維束を巻き付かせつつ施撚す
る方法によって得ることができる。紡績糸の撚数はフィ
ラメント糸とステープル繊維との絡合性、すなわち毛羽
状態やステープル繊維の引抜き抵抗を調整できることか
ら、綿屑の除去性をみて撚係数K(綿式)を設定するの
がよい。撚係数Kは2.0〜6.0の範囲がよい。番手
は特に限定されず、市販モップ糸の規格に合わせ、本発
明の紡績糸を1本、あるいは数本あわせ撚糸すればよ
い。数本あわせ撚糸する時に熱接着性フィラメント糸を
挿入し、撚糸固定するのが一般的であるが、本発明糸は
単糸中に熱接着性繊維が含まれており、省略することが
できる、最終モップの形態安定化をはかる観点から、必
要により撚糸固定するのがよい。また本発明糸を用いて
なる清掃用モップ糸は、原着でもよいが、染色、仕上げ
加工、オイリング加工、再汚染防止SR加工など施すの
が良い。
【0024】
【実施例】次に実施例により本発明の効果を説明する。
【0025】[実施例1]ステープル繊維成分としてポ
リアミド系(東レ(株)製ナイロン6)1.5d×38
mmのステープル100%をカードから通常の短紡方式
によりスライバー、粗糸を作成し精紡に仕掛けた。
【0026】一方、熱接着性ポリアミド系(東レ(株)
製ナイロン・゛エルダー゛)マルチフィラメント糸30
0D−24フィラメント、100D−10フィラメン
ト、50D−10フィラメント、30D−1フィラメン
ト、沸騰水収縮率35%のものを用いた。図1に示すよ
うに、精紡機のテーパーフロントローラの大径部よりド
ラフトされたステープル100%粗糸を紡出させ、一方
フィラメント糸はテンション装置を通し、供給ガイドを
経てテーパフロントローラの小径部に通し、繊維束間隔
を5mmにとり両者を合体させ、フィラメント糸の回り
にステープル繊維束を巻き付かせ、実撚を付与し、通常
のリング・トラベラで複合糸を得る方法を用いた。
【0027】上記複合紡績法でステープル繊維の混紡率
が、100、99.8、99.7、94.4、85、8
4(比較例1、比較例2、実施例1、実施例2、実施例
3、比較例3)重量%となるように変更して、紡出番手
が綿番手で1S、撚数4.0T/インチ(撚係数4)
で、ステープル100%の比較例1は綿番手1.06、
とができる。紡績糸の撚数はフィラメント糸とステープ
ル繊維との絡合性、すなわち毛羽状態やステープル繊維
の引抜き抵抗を調整できることから、綿屑の除去性をみ
て撚係数K(綿式)を設定するのがよい。撚係数Kは
2.0〜6.0の範囲がよい。番手は特に限定されず、
市販モップ糸の規格に合わせ、本発明の紡績糸を1本、
あるいは数本あわせ撚糸すればよい。数本あわせ撚糸す
る時に熱接着性フィラメント糸を挿入し、撚糸固定する
のが一般的であるが、本発明糸は単糸中に熱接着性繊維
が含まれており、省略することができる、最終モップの
形態安定化をはかる観点から、必要により撚糸固定する
のがよい。また本発明糸を用いてなる清掃用モップ糸
は、原着でもよいが、染色、仕上げ加工、オイリング加
工、再汚染防止SR加工など施すのが良い。
【0028】
【実施例】次に実施例により本発明の効果を説明する。
【0029】[実施例1]ステープル繊維成分としてポ
リアミド系(東レ(株)製ナイロン6)1.5d×38
mmのステープル100%をカードから通常の短紡方式
によりスライバー、粗糸を作成し精紡に仕掛けた。
【0030】一方、熱接着性ポリアミド系(東レ(株)
製ナイロン・゛エルダー゛)マルチフィラメント糸30
0D−24フィラメント、100D−10フィラメン
ト、50D−10フィラメント、30D−1フィラメン
ト、沸騰水収縮率35%のものを用いた。図1に示すよ
うに、精紡機のテーパーフロントローラの大径部よりド
ラフトされたステープル100%粗糸を紡出させ、一方
フィラメント糸はテンション装置を通し、供給ガイドを
経てテーパフロントローラの小径部に通し、繊維束間隔
を5mmにとり両者を合体させ、フィラメント糸の回り
にステープル繊維束を巻き付かせ、実撚を付与し、通常
のリング・トラベラで複合糸を得る方法を用いた。
【0031】上記複合紡績法でステープル繊維の混紡率
が、100、99.8、99.7、94.4、85、8
4(比較例1、比較例2、実施例1、実施例2、実施例
3、比較例3)重量%となるように変更して、紡出番手
が綿番手で1S、撚数4.0T/インチ(撚係数4)
で、ステープル100%の比較例1は綿番手1.06、
撚数4.12T/インチ(撚係数4)を含む複合糸を得
た。
【0032】ステープル繊維の混紡率が84重量%のも
のは熱接着性ポリアミド系フィラメント糸300デニー
ル2本と100デニール2本と50デニール1本を合わ
せ850デニールとしてステープル繊維束4460デニ
ールとを合わせ複合化した。
【0033】これら複合糸を2本合わせ、上撚りを付与
し、基布に植込み清掃用モップを作成した。なお、ステ
ープル100%の比較例1だけは、熱接着性繊維ポリア
ミド系マルチフィラメント糸300D−24フィラメン
トを2本と合わせて上撚りを付与し、基布に植込み清掃
用モップを作成した。
【0034】得られたモップを用いて20名のパネラー
で実際に床面の清掃実用テストを行わせ、綿屑および土
や砂、微細な土埃、繊維埃の拭き取り除去性を目視にて
評価した。耐久性として清掃使用および洗濯を50回反
復し、モップ糸の繊維損傷および品位劣化やモップ糸の
先端ほつれ、やせ細りの発生を評価し、ウオッシャブル
性として示した。耐久性は洗濯50回反復後、モップル
ープの毛羽数、形態変化度、およびモープループの減量
度合いを目視により判定した。
【0035】また乾燥性の評価は、上記各水準を市販の
コットン100重量%モップ対比で評価したものであ
り、同一条件で脱水した後、恒温槽(100℃)20分
後の湿り状態を官能評価した。
【0036】各評価の結果を表1に示す。結果は3段階
で評価し、「良い」から「悪い」まで、◎、○、×で表
中に示した。
【0037】表1の結果から、ステープル繊維100重
量%と99.8重量%使いの比較例1、比較例2は綿屑
の拭き取り性、および、ウオッシャブル性は良好である
が、モップ糸先端のやせ細りが起こり品位劣化がみられ
モップ糸としての耐久性が劣っていた。
【0038】またステープル繊維84重量%使いの比較
例3はループ、毛羽本数が少なく、綿屑や微細な土埃、
繊維埃の除去性やウオッシャブル性が劣っていた。ステ
ープル繊維99.7重量%(実施例1)94.4重量%
(実施例2)85重量%(実施例3)使いのモップは、
ループ、単繊維毛羽が多く出現して微細な埃の除去性が
非常に優れていて、綿屑の除去性、ウオッシャブル性、
耐久性も良好で優れたモップであった。
【0039】[実施例4、実施例5、実施例6、比較例
4、比較例5、比較例6]ステープル繊維成分の繊維長
として102〜44mm、デニールとして7〜1.5デ
ニールを表2のように組み合わせ実施例1と同一複合紡
績法でステープル繊維/フィラメント糸の混紡率が9
4.4/5.6重量%の複合糸を用い、それぞれモップ
を作成し、実施例1と同様の実用評価を実施した。結果
を表2に示した。表2からステープルの繊維長は76m
m以下でないと、モップ糸表面の毛羽数が少なく拭き取
り性が劣りだめであった。(比較例4、5)また繊維長
が76mm以下であっても単繊維のデニールが7デニー
ルの比較例6は洗濯による綿屑の脱落性、微細な土埃、
繊維埃の拭き取り除去性が悪くウオッシャブル性が劣る
ものであった。単繊維のデニールが5デニール、繊維長
76mm(実施例4)、3デニールで51mm(実施例
5)、1.5デニールで44mm(実施例6)のモップ
はモップ糸表面のループ、毛羽数が多く微細な埃や綿屑
の除去性、ウオッシャブル性、洗濯耐久性に優れ良好な
高品質のモップであった。
【0040】
【表1】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明の芯鞘型長短複合紡績糸は、コッ
トンモップと同様、綿屑および土や砂、微細埃の拭き取
り性、綿屑のウオッシャブル性に優れ、しかもコットン
の欠陥であるリサイクル性、洗濯によるモップ糸の損傷
が改善でき耐久性が大幅に向上する。さらに、コットン
100%品に比べ乾燥性、防カビ性が良く、衛生面や乾
燥に用いるエネルギーの削減にも効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合糸を得るための製造方法の一実施
例を示す斜視図である。
【符号の説明】 A:ステープル繊維粗糸 B:熱接着性フィラメント糸 1:トランペット 2:バックローラ 3:エプロンローラ 4a:テーパフロントトップローラ 4b:テーパフロントボトムローラ 5:ガイド 6:複合糸 7:リング 8:トラベラー 9:ボビン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B074 EE01 4L036 MA06 MA15 MA33 MA35 MA39 PA21 PA31 PA46 RA03 RA10 RA25 UA25 UA26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】総繊度800デニール以下、単繊維繊度3
    0デニール以下の熱接着性ポリアミド系フィラメント糸
    を芯成分とし、単糸繊度5d以下、繊維長が76mm以
    下のポリアミド系ステープル繊維を鞘成分としてなると
    ともに、鞘成分のステープル繊維の混率が85〜99.
    7重量%であることを特徴とするモップ用芯鞘型長短複
    合紡績糸。
  2. 【請求項2】芯部の熱接着性繊維ポリアミド系フィラメ
    ント糸の熱水収縮率が8〜40%であることを特徴とす
    る請求項1に記載のモップ用芯鞘型長短複合紡績糸。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のモップ用芯鞘型長
    短複合紡績糸を用いてなることを特徴とするモップ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007239110A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Teramoto Corp マットおよびその製造方法、モップおよびその製造方法、並びにパイル糸
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