JP4876807B2 - コアーヤーン縫糸およびその製造方法 - Google Patents
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(1)芯糸となる長繊維糸条の周囲に、その長手方向に沿って鞘糸となる短繊維束が全糸重量比30%〜60%の巻き付きで、ヨリ係数KがK=3.5〜4.5の範囲で下ヨリが付与された、1mm以上の毛羽が250個/10m以下であることを特徴とするコアーヤーン複合繊維糸。
T:コアーヤーン複合繊維糸の1インチ(2.54cm)当たりの撚数
Ne:コアーヤーン複合繊維糸の英式綿番手
で表される。
JIS L1013(1999)に準拠して1水準につき20サンプル測定し、その平均値を算出した。
(2)平均引っ張り破断強度、平均引っ張り破断伸度
計測器工業(株)製STATIMAT MEにより、つかみ長200mm、引張速度100%/minで、1水準につき20サンプルの測定を行い、平均引っ張り破断強力(cN)及び平均引っ張り破断伸度(%)を求めた。
平均引っ張り破断強度(cN/dtex)は平均引っ張り破断強力と(1)で測定した見掛け繊度から算出した。
速度30m/minで解舒しながら静電式コンデンサを使用して、各々の糸の直径に対して1mm以上、3mm以上、5mm以上はみ出ている表面毛羽本数を数えたものである。表中のデータは長さ10m当たりの毛羽数(個/10m)であり、各毛羽長さについてそれぞれ10回測定した平均値である。
計測機工業(株)製 EVENNESS TESTER 80を用いて測定した。
拡大鏡を用いて1インチ(2.54cm)長さのコアーヤーン縫糸から芯糸と鞘糸を分解し、さらに鞘糸の巻き付き短繊維のみを取り出し、その重さ(g)を測定する。その重さを全糸重量に対する重量比率として算出したものである。
カトーテック(株)製KES−FBを用いて測定した。1回の測定に60本の糸を使用し、1本当たりの曲げ硬さ、回復性をわり算で算出する。
A.高速可縫性(前進縫い):T/Cブロード生地を10枚重ねて2m縫製可能なミシン機で、糸切れがなく縫製できる最高回転数(針/分)を測定した。測定は、1000〜5000(針/分)の範囲でテストした。
× :縫製不可もしくは6回以上
△ :2〜5回
○ :1〜2回
○○:0回。
× :6回以上
△ :3〜5回
○ :1〜2回
○○:0回。
△ :毛羽が多い。
○ :毛羽を発見できる。
○○:殆ど毛羽が目立たない。
まず、芯糸となる長繊維糸条の強度が7.1cN/dtexのポリエステルマルチフィラメント56dtex−36フィラメントの糸条を図1のデリベリニップローラ2の手前から供給し、鞘糸となる短繊維束のポリエステル原綿の単繊維繊度が0.8dtex、繊維長が35mmのスライバーを用いて、ローラ方式のドラフト機構を有するリング精紡機に仕掛け、図2の繊維収束デリベリローラ1をフロントローラ3直下に設置して紡出し、ヨリ係数K=4.0に設定し、ヨリ方向はSとし、スピンドル回転数12000rpmとして、綿番手60sのコアーヤーン複合繊維糸を得た。
次に、2子ヨリのコアーヤーンをチーズに巻き上げ、ヨリ止め処理として、95℃で30分間スチームセットを施し、続いてソフトチーズに巻き上げ、60℃で10分精練を行い、リラックス処理後、130℃で40分間のチーズ染色を行い、黒色に仕上げ、コアーヤーン縫糸を製造した。
得られたコアーヤーン縫糸の特性および可縫性評価結果を後述する表1に示した。
芯糸となる長繊維糸条の強度が6.2cN/dtexのポリエステルマルチフィラメント44dtex−18フィラメントと、鞘糸となる短繊維束のポリエステル原綿の単繊維繊度が1.3dtex、繊維長が38mmを使用した以外は、実施例1と同様の方法でコアーヤーン縫糸を仕上げた。
この表1より、実施例1では、高速可縫性、自動機対応などのあらゆる工業用途において優れた性能をもっている、さらに家庭用などで使われている複雑なジグザグステッチにも対応可能であった。また、毛羽数は少なく、縫い目の仕上がりは美しく、糸ムラU%は低く糸筋が滑らかであった。実施例2では、原料となる長繊維と短繊維を変更し、長繊維の強度が少し低くなるため、出来上がった縫糸の強度が若干低くなった。そのため、高速可縫性においては3800針/分で糸切れの発生が見られた他、ほぼ実施例1同様の縫い目品位を表した。
次に、実施例1と同様の長繊維糸条、短繊維束を用いて、実施例と同一の撚り係数にて繊維収束デリベリローラのない通常のリング紡績で綿番手60Sのコアーヤーン複合繊維を得て、さらに実施例1と同様の方法でコアーヤーン縫糸を仕上げた。
得られたコアーヤーン縫糸の特性および可縫性評価結果を後述する表1に示した。
実施例1と同様の長繊維糸条、短繊維束を用いて、より係数K=3.2とした以外は、実施例1と同様に繊維収束デリベリローラ1をフロントローラ3直下に設置して紡出し、綿番手60Sのコアーヤーン複合繊維糸を得た。さらに実施例1と同様の方法でコアーヤーン縫糸を仕上げた。
実施例1と同様の長繊維糸条、短繊維束を用いて、より係数K=4.7とした以外は、実施例1と同様に繊維収束デリベリローラ1をフロントローラ3直下に設置して紡出し、綿番手60Sのコアーヤーン複合繊維糸を得た。さらに実施例1と同様の方法でコアーヤーン縫糸を仕上げた。
実施例1と同様の長繊維糸条、短繊維束を用いて、図3,図4のように長繊維糸条をフロントローラ3の手前から供給し、デリベリローラ2〜フロントローラ3のドラフト倍率は1.009と設定したほか、実施例1と同様の方法でコアーヤーン縫糸を仕上げた。
実施例1と同様の長繊維糸条、短繊維束を用いて、図3,図4のように長繊維糸条をフロントローラ3の手前から供給し、デリベリローラ2〜フロントローラ3のドラフト倍率は1.029と設定したほか、実施例1と同様の方法でコアーヤーン縫糸を仕上げた。
2……デリベリニップローラ
3……フロントローラ
4……スネールワイヤ
5……スピンドル
6……コアーヤーン複合繊維糸
7……メッシュエプロン
8……長繊維糸条の供給位置
9……短繊維束
Claims (5)
- 芯糸となる長繊維糸条の周囲に、その長手方向に沿って鞘糸となる短繊維束が全糸重量比30%〜60%の巻き付きで、ヨリ係数KがK=3.5〜4.5の範囲で下ヨリが付与された、1mm以上の毛羽が250個/10m以下であることを特徴とするコアーヤーン複合繊維糸。
- 請求項1に記載のコアーヤーン複合繊維糸が、複数本引き揃えられて、下ヨリとは反対方向に上ヨリが施されてなることを特徴とするコアーヤーン縫糸。
- 平均引っ張り破断強度が4.0cN/dtex以上、曲げ硬さが0.002gfcm2/本以下、曲げ回復性が0.002gfcm/本以下であることを特徴とする請求項2に記載のコアーヤーン縫糸。
- 前記コアーヤーン複合繊維糸の下ヨリ方向がS方向、上ヨリ方向がZ方向であることを特徴とする請求項2または3に記載のコアーヤーン縫糸。
- 請求項1に記載のコアーヤーン複合繊維糸を紡出する際、リング精紡機のフロントローラとスネールワイヤの間にメッシュ部を有する繊維収束用デリベリローラを設け、該デリベリローラのメッシュ部にて繊維束を吸着させながら加撚し、該デリベリローラと該フロントローラの間で1.0倍以下の倍率でドラフトすることを特徴とするコアーヤーン複合繊維糸の製造方法。
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