JPH03241058A - 機能性カバリング糸を使用したカーペツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、パイル糸としてマルチフィラメント糸の捲縮
糸いわゆるＢＣＦを主として用いつつ、更に機能性を有
するカーペットに関する。

〈従来の技術〉 カーペットに、その基本的性能であるバルキー性や銅へ
たり性に加えて、機能性例えば帯電防止性、消臭性や抗
菌防臭性などを付与する技術には様々なものがあり、単
にパイル糸の改良によるもツノ他に、基布、バッキング
層、二次基布、ひいては全体の構造にかかわる種々の改
良が提案されている。パイル糸を改良する場合は上記機
能性を付与した繊維を用いる。このとき全構成繊維に機
能性を付与するのは不必要な場合が多くかつコスト高で
もありさらにはカーペットの基本的性能を損なうので好
ましくない。従ってパイル糸を構成する繊維の一部に機
能性繊維を混ぜるか、全構成繊維が機能性を有するパイ
ル糸をカーペット全体のパイル糸中にまばらにまたは間
欠的に屍ぜる事が行われている。前者の場合は単純に均
一混合すると本来パイル糸の表面に存在してこそ最大に
発揮される機能性効果が、内部にも均−ｄ合される為に
、減殺される場合が多く、後者の場合は管理が複雑とな
る。

一方従来からカーペットとりわけタフテッドカーペット
にポリアミドマルチフィラメントからなるＢＣＦが大量
に用いられている。この場合パイル糸としては、各フィ
ラメントのばらけを防止するために一般に１種または２
種以上のＢＣＦに単独でまたは合糸して追撚を施し、次
いで熱セントで撚止めしたものが用いられている。また
ＢＣＦを有孔染色チューブにソフト巻きしてスチームで
もしくは熱水で熱セットまたは染色と同時に熱処理する
方法も使われている。更に近年、空気加工機の普及に伴
い異なる色調のマルチフィラメント糸を合せて絡合させ
るいわゆるインターミングル注によるパイル糸も多く使
われるようになった。

しかし、上記の方法はいずれも満足なものではない。即
ち、撚糸−セット法ではコストが非常に高くなる上に合
撚糸の場合は ■合わせられる複数のＢＣＦの太さが互いに大幅に異な
る場合は張力斑を生じて生産が困難である。

■撚糸されることにより折角の多色模様が限定された模
様にしかならない。

有孔染色チューブへのソフト巻きは加工コストの上昇を
来す。

また空気加工機を用いるインターミングル注ではエア開
繊し一部ピッチで“閉じ”られているヤーンが得られる
が、その閉じ方に斑ができてカーペットの外観と表面の
風合いが満足な物が得られない上、例えば色の異なる２
本のＢＣＦを合わせてインターミングルするとその２色
が混ざってシャープな色差が強調されなくなる。これら
の問題点の対策として本出願人は先にＢＣＦを芯糸とし
これを細い糸で巻き回したカバリング糸をパイル糸とす
るカーペットについて出願した。

〈発明が解決しようとする課題〉 本発明の目的は、パイル糸として主としてＢＣＦを用い
るカーペットの生産に伴う上記問題点を解決すると同時
に簡単な方法で機能性を付与したカーペットを提供する
事にある。

〈課題を解決するための手段〉 上記の目的は主としてＢＣＦからなる芯糸をこれより細
くかつ機能性を有する糸で巻き回したカバリング糸をパ
イル糸となしたカーペットによって達成される。

以下に本発明を更に詳しく説明する。

本発明のカーペットを構成するパイル糸は、芯糸を中空
スピンドルに導入してその周りにこの芯糸より細くかつ
機能性を有する糸（以下「機能性糸」と略称する）を巻
き回して製造したカバリング糸からなることを特徴とす
る。

ここでいう機能性とはカーペット用としてバルキー性・
耐へたり性等の基本的性能以外の望ましい諸機能を指し
具体的には、■ＢＣＦでは到達する事のできぬ高吸水性
■制電性■抗菌防臭性■消臭性などである。以下側々に
ついて述べる。

本発明のカバリング糸の製造に用いられる機能性糸とし
ては高吸水性を有する繊維からなり、カーペットに望ま
しい吸湿、吸汗性を庸すもので、２０°Ｃ１６５％ＲＨ
における吸湿率が５％以上の繊維を用いる。例えば綿糸
、麻糸、毛糸、絹糸等の天然繊維や各種の化学的に変成
された及び／又は構造的に吸水性を与えられた合成繊維
が含まれる。

本発明のカバリング糸の製造に用いられる機能性糸の他
の例としては、制電性を有する繊維であってカーペット
の上の人体への静電気の蓄積を妨げて不快な／ヨツクを
防いだりまたＯＡ事務機への障害を防いだりする機能を
有するもので、望ましくは導電性を有することが条件で
あり、例えば金属繊維、金属メツキ繊維、炭素繊維等で
ある。

しかしインチリヤとしての本来の機能の上からは、合成
繊維中に金属、金属化合物、カーボンなどを繊維軸方向
に連続して含有せしめたものが好適で、４０％ＲＨ下１
ｋｖ直流電圧での電気抵抗値が１０１！Ω／ｃｍ以下の
ものが用いられる。またこれらの導電性繊維を巻き回し
たカバリング糸をパイル糸として用いる時は、カーペッ
トのバッキング層にも導電性を持たすことが望ましい。

本発明のカバリング糸に用いられる機能性糸の他の例は
、抗菌防臭性を有する繊維からなる糸であって、肝等の
腐敗を防いだり、ダニ等の繁殖を押さえる効果を示すも
ので、カーペットの衛生性を向上する。代表的な繊維と
しては銅を含有する繊維がある。

また、本発明のカバリング糸の製造に用いられる機能性
糸の他の例は、消臭性を有する繊維からなる糸で、悪臭
物質を固定化または不活性化する物質を含有するを用い
ると、カーペットの快適性を向上する。代表的な消臭物
質の例としては、植物抽出のフラボメイド系成分含有物
質、鉄フタロシアニン錯化合物、鉄アスコルビン酸配位
化合物がある。

この機能性を有する巻き回し糸としては上記のような性
能を有するナイロンやポリエステルのマルチフィラメン
ト糸もしくはモノフィラメント糸または天然もしくは合
成繊維のスパンヤーンが用いられる。巻き回す糸の太さ
はフィラメント糸の１６は、１０〜３００デニール、ス
パンヤーンの場合は、例えば綿紡糸、麻紡糸や毛紡糸の
相当する細番手のものが用いられる。巻回回数は４０〜
２５０回八が一般的へある。

なお本発明のカーペットを構成するパイル糸の芯糸とし
ては、熱可塑性合成繊維のマルチフィラメント捲縮糸で
あって、公知の捲縮加工法すなわち加熱流体噴射法、賦
型法、押込法、擦過法等により加工されたものであり、
ＢＣＦと呼ばれる場合もある。

熱可塑性合成繊維としてはナイロンが主に使われるがポ
リエステル、アクリル、ボＩＪプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル等の嵩高捲縮加工の適用できる糸は何でも使用でき
、またその構成単繊維の形態としては、異形断面糸、中
空糸、複合繊維等のカーペット用の各種繊維、またはこ
れらの混合品が用いられる。

またその一部又は全部が着色されていてもよい。

また少量の機能性繊維例えば制電性繊維、消臭繊維、抗
菌防臭性繊維等が屈ぜられていてもよＬＸ０捲縮糸の太
さは５００〜２５０００デニールまたこれを構成する単
繊維の太さは３〜５０デニールのものが用０られる。

さらに、特定の風合いないし意匠効果を発現さすために
この捲縮糸に通常の無捲縮のマルチフィラメント糸およ
び／または天然らしくは合成繊維の短繊維のスライバー
やフィルムヤーン等を合糸してもよい。

こうして得られるカバリング糸をノくイル糸としてカー
ペットを作成する。アキスミンスターカーペット、ウィ
ルトンカーペット、ブラ゛ノセルカーペノト等も作成で
きるが、もつとも−膜内には通常のタフティングマシン
をもちいてループノくイルまたはカットパイルタフテッ
ドカーペットを得る。

この際、上記機能性糸で巻き回した力／シリング糸を必
ずしも全部のパイル糸として用いる必要は無く、製品カ
ーペットの所望の機能性が得られる限り、通常の巻き回
し糸を用いたカッくリング糸と混用しても良い。かくし
て撚糸、熱セットあるいはインターミングル加工を行な
っていない捲縮糸を使用して、尚且つ良好なタフト性を
もってばらけとへたりが少なくかつ所望の機能性を有す
るタフテッドカーペットを得ることができる。

〈実施例１〉 ナイロン６糸条を加熱流体噴射加工ノズルより所突仮に
噴射して製造した２４００ｄ／１６０ｆのＢＣＦ糸を第
１図のように中空スピンドルに導入し、細番手３０／ｌ
相当の麻紡糸で８０ｔ／ｍ巻き回してカバリング糸を得
た。これ、をカットパイル用タフト機にて基布にｌ／Ｉ
ＯＣ、ステッチ１３２７インチ及びパイル高さ８■でタ
フトし、次いで酸性染料で染色した。

得られたカットパイルタフテッドカーペットはカットパ
イルの腰のある外観を呈し、かつ麻のもつンヤリ感をも
備えた上品な風合いであった。

〈実施例２〉 実施例１のナイロンＢＣＦを一旦巻き取ったのち赤およ
び緑の２色のチーズに染め分け、その２種を平行して実
施例１と同様に中空スピンドルに導入し、酸化第２錫微
粉末を含有し４ｏ″Ｃ下１ｋｖ直流電圧での電気抵抗が
５ｘｌＯ”Ω／Ｃ−の１５１１１ｄのポリエステルフィ
ラメントで５０ｔ／ｓ巻き回してカバリング糸を得た。

これをループパイル用タフト機にて基布に１／８Ｇ　、
ステッチ８コ／インチ及びパイル高さ１２Ｉｌｌ１１で
タフトし、ループパイルタフテッドカーペットを得た。

得られたループパイルカーペットは鮮明な２色の微細模
様の柄と良好な訓電性を示した。

〈発明の効果〉 マルチフィラメントの捲縮糸を機能性を有する細い糸で
巻き回したカバリング糸をパイル糸として用いることに
より、従来捲縮糸に必要であった撚りセットや熱セット
あるいはインターミングル加工を省略しつつ美麗かつ機
能性を有するカーペットを得る事ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は捲縮糸を中空スピンドルに供給して、本発明の
カーペットに用いるカバリング糸を得る装置の模式図で
ある。 １・・・・捲縮糸 ２・・・・細い機能性糸 ３・・・・・ガイド ４・・・・・・中空スピンドル ５・・・・・カバリング糸

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）パイルがカバリング糸からなり、該カバリング糸
   の芯糸が主として捲縮フィラメント糸、巻回し糸が芯糸
   より細くかつ機能性を有する糸よりなるカバリング糸で
   あるカーペット。
2. （２）請求項（１）のカーペットにおいて、該カバリン
   グ糸の巻回し糸が吸水性の繊維よりなる事を特徴とする
   カーペット。
3. （３）請求項（１）のカーペットにおいて、該カバリン
   グ糸の巻回し糸が４０％ＲＨ下１ＫＶ直流電圧における
   電気抵抗値が１０＾１＾２Ω／ｃｍ以下の制電性を有す
   る事を特徴とするカーペット。
4. （４）請求項（１）のカーペットにおいて、該カバリン
   グ糸の巻回し糸が、銅を含む事によつて抗菌防臭性を有
   する事を特徴とするカーペット。
5. （５）請求項（１）のカーペットにおいて、該カバリン
   グ糸の巻回し糸が、植物抽出フラボノイド系成分、鉄フ
   タロシアニン錯化合物または鉄アスコルビン酸配位化合
   物の少なくとも１種を含有する消臭性繊維である事を特
   徴とするカーペット