JP2021107587A - 繊維複合製品及び繊維複合製品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】立体編物に新たな態様で機能を付加した繊維複合製品を提供する。【解決手段】立体編物11に短繊維12を保持させた繊維複合製品10を製造した。立体編物11としては、シングルラッセル編物等を用いることもできるが、メッシュ状の編地である表面地11aと、表面地11aに対して所定の間隔をあけて積層された裏面地11bと、表面地11aと裏面地11bとの間を連結する連結糸11cとを備えたダブルラッセル編地を用い、上記の短繊維12を、表面地11aと裏面地11bとの間に充填するようにすると好ましい。【選択図】 図1

Description

本発明は、立体編物に新たな機能を付与した繊維複合製品に関する。本発明はまた、この繊維複合製品の製造方法にも関する。
従来、立体編物に種々の機能を付加したものが提案されている。例えば、特許文献1には、防炎性と遮熱性を有する繊維構造物が記載されており、同文献の段落0040等には、当該繊維構造物の具体的構造として二重織編物や多重織編物が挙げられている。また、特許文献2には、滑り止め機能と静電気帯電防止機能を有するダブルラッセル編地が記載されている。
特開2004―345102号公報 特開2018―87391号公報
ところが、特許文献1に記載の繊維構造物は、防炎性や遮熱性を付与するために、高価な芳香族ポリアミド繊維を使用する必要があった。また、発泡ポリ塩化ビニル繊維集合体を形成し多重織編物を作製したり、空隙度を制御したりと工程も煩雑であった。また、特許文献2に記載のダブルラッセル編地は、ダブルラッセル編地の表地及び/又は裏地の編糸表面に導電性発泡合成樹脂被膜を形成することと、連結糸に導電性連結糸を使用することによって導電性を付与していた。
すなわち、特許文献1や特許文献2に記載されたような従来の方法では、立体編物を構成する繊維自体に機能性繊維を用いるか、立体編物を構成する繊維の表面に機能剤を付与することで、立体編物を機能化していた。このため、要求性能に対して機能が不足するおそれがあった。また、立体編物における空隙部分には機能を持たせることができず、付加可能な機能が限られるという問題もあった。さらに、複雑な工程や専用の設備等が必要となる場合もあり、コストが高くなりがちであるという問題もあった。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、立体編物に新たな態様で機能を付加した繊維複合製品を提供するものである。また、この繊維複合製品の製造方法を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
立体編物に短繊維を保持させたことを特徴とする繊維複合製品
を提供することによって解決される。
これにより、立体編物に新たな態様で機能を付加した繊維複合製品を提供することができる。すなわち、本発明の繊維複合製品は、立体編物に短繊維を保持させることにより、短繊維間に微細な空間を多数形成することができ、この微細空間により、例えば、優れた液体保持力や泡立ち性能、防音・吸音性能、フィルター性能等を実現することが可能なものとなっている。
加えて、本発明の繊維複合製品は、種々の機能性薬剤や触媒等を保持させることによって機能化を図ることも容易なものとなっている。例えば、消臭剤、抗菌剤、芳香剤、保湿剤、着色剤、親水剤、撥水剤等の機能加工を付与することもできる。加工法としては、立体編物に保持させる短繊維に予めそれらの機能を付与した繊維や粉体状の剤等を混合したり、立体編物に短繊維を保持させた後に液体状の剤をスプレーや含浸したりする方法等が挙げられる。すなわち、従来のように立体編物を構成する繊維自体に加工を施す場合に比べて、手軽かつ低コストに様々な機能加工を施すことができる。こうした加工により、異質の高機能化を図ることが可能である。
本発明の繊維複合製品においては、前記立体編物を、メッシュ状の編地である表面地と、表面地に対して所定の間隔をあけて積層された裏面地と、表面地と裏面地との間を連結する連結糸とを備えたものとし、前記短繊維を、表面地と裏面地との間に充填するようにすると好ましい。これにより、短繊維を立体編物から脱落しにくい状態で確実に保持させることができる。加えて、短繊維を柔らかく膨らんだ状態(短繊維間に多くの微細空間を残した状態)で立体編物に保持させることができる。
本発明の繊維複合製品において、前記立体編物の厚みは、特に限定されない。しかし、立体編物の厚みが薄すぎると、立体編物に十分な量の短繊維を保持させにくくなるおそれがある。また、短繊維間に十分な微細空間が形成されにくくなるおそれもある。このため、前記立体編物の厚みは、2mm以上とすると好ましい。一方、立体編物の厚みが厚すぎると、立体編物の厚み方向における特定の箇所に短繊維が偏在しやすくなり、繊維複合製品の品質が低下するおそれがある。このため、前記立体編物の厚みは、15mm以下とすると好ましい。
本発明の繊維複合製品は、立体編物に短繊維を保持させることができれば、その具体的な製造方法を限定されない。例えば、いわゆるニードルパンチ法やウォータージェット法(水流交絡法)等によって短繊維を立体編物に絡ませることによって、立体編物に短繊維を保持させるようにしてもよい。しかし、ニードルパンチ法やウォータージェット法では、それに用いる短繊維の長さが一般的に32〜78mmと長いため、立体編物に短繊維を絡ませる際に、立体編物の内部に短繊維が入り込みにくいという問題がある。また、ニードルパンチ法で立体編物に短繊維を十分絡ませようとすると、繰り返し何度もパンチする必要があり、工程が長くなりがちであるという問題がある。加えて、パンチする際に、立体編物の編組織や連結糸を傷つけるおそれがある。一方、ウォータージェット法では、水流の力によって立体編物に短繊維を絡ませるため、その後に繊維複合製品を乾燥させる工程をさらに経る必要があり、余分な設備やコストを要するという問題がある。
このため、本発明の繊維複合製品は、前記立体編物の上方に前記短繊維を気流分散させながら、前記立体編物の下方から空気をサクションすることにより、前記立体編物に前記短繊維を保持させるエアレイド工程を経て製造することが好ましい。これにより、少ない工程で効率的に短繊維を立体編物に保持させることができる。本発明の不織布シートには、消臭剤、抗菌剤、芳香剤、保湿剤、着色剤、親水剤、撥水剤などの機能加工を付与することもできる。加工法としては、あらかじめそれらの
機能を付与した繊維を混合したり、粉体状の剤を混合したり、液体状の剤をスプレーや含浸したりする方法が挙げられる。また、本発明の不織布シートには、消臭剤、抗菌剤、芳香剤、保湿剤、着色剤、親水剤、撥水剤などの機能加工を付与することもできる。加工法としては、あらかじめそれらの
機能を付与した繊維を混合したり、粉体状の剤を混合したり、液体状の剤をスプレーや含浸したりする方法が挙げられるまた、本発明の不織布シートには、消臭剤、抗菌剤、芳香剤、保湿剤、着色剤、親水剤、撥水剤などの機能加工を付与することもできる。加工法としては、あらかじめそれらの
機能を付与した繊維を混合したり、粉体状の剤を混合したり、液体状の剤をスプレーや含浸したりする方法が挙げられるエアレイド法では、それに用いる短繊維の長さが一般的に3〜15mmと短いため、立体編物に短繊維を絡ませる際に、立体編物の内部に短繊維が入り込みやすいという利点もある。
以上のように、本発明によって、立体編物に新たな態様で機能を付加した繊維複合製品を提供することが可能になる。また、この繊維複合製品の製造方法を提供することも可能になる。
本発明の繊維複合製品を表側から撮影した拡大写真である。 本発明の繊維複合製品をそれに垂直な平面で切断した断面を撮影した拡大写真である。 本発明の繊維複合製品を構成する立体編物を表側から撮影した拡大写真である。 本発明の繊維複合製品を構成する立体編物をそれに垂直な平面で切断した断面を撮影した拡大写真である。 本発明の繊維複合製品を構成する立体編物に対して短繊維を保持させる装置の一例を模式的に表した図である。 本発明の繊維複合製品の各種性能を測定するために作製した試料A0〜A6を撮影した写真である。 本発明の繊維複合製品の各種性能を測定するために作製した試料B0〜B7を撮影した写真である。 本発明の繊維複合製品の各種性能を測定するために作製した試料C0〜C6を撮影した写真である。 本発明の繊維複合製品の各種性能を測定するために作製した試料Z1〜Z7を撮影した写真である。
1.概要
本発明の繊維複合製品の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明の繊維複合製品10を表側から撮影した拡大写真である。図2は、本発明の繊維複合製品10をそれに垂直な平面で切断した断面を撮影した拡大写真である。本発明の繊維複合製品10は、図1及び図2に示すように、立体編物11に短繊維12を保持させたものとなっている。後述するように、本発明の繊維複合製品10は、立体編物11や短繊維12だけでは実現することのできない様々な性能を発揮し得るものとなっている。
本発明の繊維複合製品10は、その用途を特に限定されず、幅広い製品に用いることができる。本発明の繊維複合製品10の用途としては、例えば、洗浄用具や、吸水具や、吸油具や、フィルター材や、建築材料や、マット類や、衣類や、靴や、鞄や、運動用具等を挙げることができる。なかでも、泡立ち性が要求される洗浄用具や、吸水性が要求される吸水具や、吸油性が要求される吸油具、等は、本発明の繊維複合製品10の用途として好適である。というのも、本発明の繊維複合製品10には、後述するように、優れた泡立ち性や吸水性や吸油性を付与することができるからである。洗浄用具としては、食器洗浄用具や、身体洗浄用具や、乗物洗浄用具や、風呂洗浄用具や、トイレ洗浄用具等が挙げられる。また、吸水具としては、タオルや、雑巾や、汗取りパット等が挙げられる。さらに、吸油具としては、家庭用廃油吸収体や、工場用油吸収体や、海洋や河川等の水域に流出した油の吸収体等が挙げられる。
その他、フィルター材としては、加湿器、空気清浄機、エアコン又は掃除機等で用いられる気相用フィルターや、エンジンのオイルフィルター等の油相用フィルターや、浄水器や水処理場等で用いられる水相用フィルターが例示される。また、建築材料としては、断熱材や、防音材や、吸湿材等が例示される。さらに、マット類としては、床用マット(バスマットや玄関マット等)や、寝具用マットや、運動用マット等が例示される。
以下、本発明の繊維複合製品10の各構成要素、製造方法及び用途について、それぞれ詳しく説明する。

2.繊維複合製品の構成要素
2.1 立体編物
本発明の繊維複合製品10において、立体編物11は、繊維複合製品10の基本的な形態を決定するとともに、短繊維12を保持させる担体としての機能を有する部材となっている。
立体編物11は、繊維を編機によって立体的(三次元的)に編み上げることによって形成される。立体編物11としては、ラッセル編物やトリコット編物等の経編物のほか、緯編物であっても立体的に編んだものや、丸編物であっても立体的に編んだもの等が例示される。なかでも、ラッセル編物は、編地が安定しているだけでなく、編組織のバリエーションが多彩で短繊維12の仕様等に応じて最適な編組織のものを選びやすいため、本発明の繊維複合製品10で用いる立体編物11として好適である。
ラッセル編物としては、ダブルラッセル編物や、シングルラッセル編物が例示される。なかでも、ダブルラッセル編物は、立体編物11に保持させた短繊維12が立体編物11から脱落しないように、短繊維12をしっかりと保持させることができるため、本発明の繊維複合製品10で用いる立体編物11として好適である。本実施態様の繊維複合製品10においても、立体編物11は、ダブルラッセル編物を用いている。
図3は、本実施態様の繊維複合製品10を構成するダブルラッセル編物11(立体編物)を表側から撮影した拡大写真である。図4は、本実施態様の繊維複合製品10を構成するダブルラッセル編物11(立体編物)をそれに垂直な平面で切断した断面を撮影した拡大写真である。ダブルラッセル編物11(立体編物)は、図3及び図4に示すように、その表面側を形成する表面地11aと、表面地11aの裏側に所定の間隔をあけて積層された裏面地11bと、表面地11aと裏面地11bとを連結する連結糸11cとで構成されている。連結糸11cは、一定の剛性(コシ)を有しており、表面地11aと裏面地11bとの間に所定の間隔を保ちつつ、表面地11aと裏面地11bとを連結している。
このような構造を有するダブルラッセル編物11に短繊維12を保持させると、図2に示すように、短繊維12が表面地11a及び裏面地11bによって両側から支持されるようになるとともに、表面地11a、裏面地11b及び連結糸11cに短繊維12が複雑に絡み合った状態となる。このため、ダブルラッセル編物11から短繊維12が脱落しにくくすることができ、繊維複合製品10を長期間にわたって所望の効果が奏されるものとすることができる。
立体編物11としてダブルラッセル編物を用いる場合において、表面地11aや裏面地11bの具体的な編組織は、特に限定されないが、通常、多数の目(開口部)を有するメッシュ状の編地とされる。既に述べたように、本実施態様の繊維複合製品10においては、ダブルラッセル編物11の表面地11aと裏面地11bとの間に保持させる構造となっているところ、表面地11a及び裏面地11bをメッシュ状の編地とすることによって、短繊維12を表面地11a及び裏面地11bに対してしっかりと絡ませることができる。また、後述するように、短繊維12は、既に編製されたダブルラッセル編地11に対して後から保持(充填)されるところ、表面地11aの開口部(メッシュ状の編地の目)を通じて短繊維12を充填することも可能になる。
本実施態様の繊維複合製品10においては、図3に示すように、ダブルラッセル編物11の表面地11a及び裏面地11bを、図3に示すように、ハニカムメッシュ状の編地(六角形状の開口部11a(目)を多数有するメッシュ状の編地)によって形成している。図3では、表面地11aが裏面地11bに重なっていて裏面地11bが見えにくくなっているが、裏面地11bも、表面地11aと同様のハニカムメッシュ状の編地となっている。表面地11a及び裏面地11bの目(開口部11a等)の形状としては、上記の六角形状のほか、四角形状や三角形状等、六角形状以外の多角形状や、円形状や楕円形状等とすることもできる。
表面地11aや裏面地11bの目(開口部11a等)の大きさも特に限定されない。しかし、表面地11aや裏面地11bの目を小さくしすぎると、その目の中に短繊維12が入り込みにくくなり、表面地11aや裏面地11bに短繊維12が絡みにくくなるおそれがある。また、本実施態様の繊維複合製品10においては、後述するように、表面地11aの目(開口部11a)を通じて、表面地11aと裏面地11bとの間に短繊維12を充填するところ、表面地11aの目(開口部11a)を小さくすると、表面地11aの目(開口部11a)を通じて短繊維12を充填しにくくなるおそれもある。
このため、表面地11a及び裏面地11bの目の大きさ(目の中心を通る目の差渡し長。差渡し長が一定でない場合には、その最小値。以下同じ。)は、1mm以上とすることが好ましく、1.5mm以上とすることがより好ましく、2mm以上とすることがさらに好ましい。特に、短繊維12を充填する側の生地(表面地11a)の目(開口部11a)の大きさは、3mm以上とすることが好ましく、4mm以上とすることがさらに好ましい。
しかし、その一方で、表面地11aや裏面地11bの目を大きくしすぎても、短繊維12が絡む箇所が少なくなり、表面地11aや裏面地11bに短繊維12が絡みにくくなるおそれがある。また、表面地11aや裏面地11bに必要な強度を付与できなくなるおそれもある。このため、表面地11a及び裏面地11bの目(開口部11a等)の大きさは、20mm以下とすることが好ましい。表面地11a及び裏面地11bの目の大きさは、15mm以下とすることがより好ましく、10mm以下とすることがさらに好ましい。本実施態様の繊維複合製品10において、表面地11a及び裏面地11bの目(六角形状の目)の寸法は、その最小の差渡し長で5mm程度、最大の差渡し長で15mm程度となっている。
立体編物11の厚みも、特に限定されない。しかし、既に述べたように、立体編物11を薄くしすぎると、立体編物11に十分な量の短繊維12を保持させにくくなるおそれがある。このため、立体編物11の厚みは、2mm以上とすることが好ましく、4mm以上とすることがより好ましい。一方、立体編物11を厚くしすぎると、立体編物11の厚み方向において短繊維12が偏在しやすくなるおそれがある。このため、立体編物11の厚みは、15mm以下とすることが好ましく、10mm以下とすることがより好ましい。本実施態様の繊維複合製品10において、ダブルラッセル編物11の厚みは8mm程度となっている。
表面地11a、裏面地11b及び連結糸11cを形成する糸としては、ポリエステル糸やナイロン糸等の合成糸のほか、絹糸や綿糸等の天然糸や、これらを混紡したもの等が例示される。表面地11a、裏面地11b及び連結糸11cを形成する糸の具体的な種類は、繊維複合製品10に要求される仕様等に応じて適宜決定される。表面地11a、裏面地11b及び連結糸11cは、同じ種類の糸によっても形成してもよいし、別々の種類の糸によって形成してもよい。
ただし、表面地11a及び裏面地11bを形成する糸には、それをメッシュ状の生地に編製するためにある程度の柔軟性が要求されるのに対し、連結糸11cには、ダブルラッセル編物11cの立体的な形状を維持するためにある程度の剛性(コシ)が要求される。このため、連結糸11cに用いる糸は、表面地11aや裏面地11bを形成する糸よりも剛性(コシ)のあるものを用いることが多い。
加えて、表面地11aや裏面地11bに短繊維12が絡みやすくすることや、表面地11aや裏面地11bにボリューム感を出すこと等を考慮すると、表面地11a及び裏面地11bを形成する糸は、複数本の糸(繊維)を撚り合わせたマルチフィラメントとすることが好ましいのに対して、連結糸11cに用いる糸は、剛性(コシ)を出すために、太めのマルチフィラメントとすることが好ましい。
このため、表面地11a及び裏面地11bを形成する糸には同じ種類の糸(マルチフィラメント)が用いられても、連結糸11cを形成する糸は、通常、表面地11a及び裏面地11bを形成する糸とは別の種類の糸(モノフィラメント)が用いられる。本実施態様の繊維複合製品10においては、表面地11a及び裏面地11bを、ナイロンとポリエステルの混紡マルチフィラメントで形成する一方、連結糸11cを、ポリエステル100%のモノフィラメントで形成している。
以上で述べた立体編物11は、従来用いられている編機(主に経編機)を用いて編成することができる。編製した後の立体編物11には、通常、熱処理が施される。これにより、立体編物11の目止めを行って、立体編物11のほつれやズレを防止することが可能になる。また、この熱処理の前段階として、立体編物11に樹脂加工を行う場合もある。これにより、上記の目止めをより確実に行うだけでなく、立体編物11の硬さ調整を行うことや、立体編物11の堅牢性を高めることや、立体編物11に風合を出すこと等も可能になる。この樹脂加工に用いる樹脂は、特に限定されないが、通常、アクリルエマルジョン系バインダーや、NBR系バインダーや、SBR系バインダー等の水系バインダーが用いられる。樹脂加工を行う際には、さらに機能剤や顔料等を付着させることで、得られる立体編物11のさらなる高機能化を図る場合もある。
2.2 短繊維
短繊維12は、立体編物11を高機能化された繊維複合製品10とするためものとなっている。具体的には、不織布状に集積した多数の短繊維12が絡み合ってできる多数の微細空間によって、立体編物11に、優れた液体保持性や泡立ち性や防音・吸音性能やフィルター性能等の各種機能を付与するものとなっている。
短繊維12は、その具体的な種類を特に限定されない。短繊維12としては、例えば、合成樹脂繊維等の樹脂繊維のほか、綿や麻やウールやレーヨン等の天然繊維や、パルプ等を使用することができる。樹脂繊維は、熱で溶融し相互に接着することが可能な熱接着性繊維(熱可塑性樹脂により形成された繊維)と、それ以外の非熱接着性繊維とに大別される。後述するように、熱処理によって短繊維12を立体編物11に定着させる場合には、短繊維12の少なくとも一部に熱接着性繊維を採用するようにする。
このような熱接着性繊維としては、例えば、ポリオレフィン繊維(不飽和カルボン酸類でグラフト化されたものを含む)や、ポリエステル繊維や、ポリビニルアルコール繊維等が例示される。ポリオレフィン繊維としては、ポリエチレン繊維やポリプロピレン繊維等が例示される。また、ポリエステル繊維としては、ポリエチレンテレフタラート(PET)繊維等が例示される。
熱接着性繊維には、全体が同じ種類の樹脂で形成されたものを用いてもよいが、芯鞘型や偏芯サイドバイサイド型等の複合繊維を用いると好ましい。この場合には、繊維内層部(芯部)を構成するポリマーが、繊維外周部(鞘部)を構成するポリマーよりも高融点であることが好ましい。このような組み合わせとしては、例えば、芯ポリエステル/鞘ポリエチレン、芯ポリプロピレン/鞘ポリエチレン、芯ポリエステル/鞘ポリプロピレン等が挙げられる。
短繊維12は、1種類のみを用いてもよいし、複数種類を混合して用いてもよい。あるいは、後の実施例でも説明するように、短繊維12を複数回に分けて立体編物11に保持させて、組成が異なる複数の短繊維12の層が積層された状態とすることもできる。
短繊維12の長さは、特に限定されない。しかし、短繊維12が短すぎると、短繊維12同士や、短繊維12と立体編物11が絡みにくくなり、短繊維12が立体編物11にしっかりと保持されにくくなるおそれがある。このため、短繊維12の長さは、2mm以上とすることが好ましい。短繊維12の長さは、2.5mm以上とすることがより好ましく、3mm以上とすることがさらに好ましい。
しかし、その一方で、短繊維12が長すぎると、短繊維12を立体編物11の内部に充填しにくくなるおそれがある。また、後述するエアレイド工程で短繊維12を気流分散させる際に短繊維12がほぐれにくくなり、短繊維12を立体編物11に保持させた際に塊状の部分ができてしまうおそれもある。このような塊状の部分は、繊維複合製品10の品質低下の原因となり得る。このため、短繊維12の長さは、15mm以下とすることが好ましい。短繊維12の長さは、12mm以下とすることがより好ましく、8mm以下とすることがさらに好ましい。本実施態様の繊維複合製品10において、短繊維12の長さは、3〜5mm程度となっている。
短繊維12の太さは、繊維複合製品10の用途等によっても異なり、特に限定されない。短繊維12を細くすると、使用する短繊維12の本数が多くなるので、脱落する短繊維12を少なくできるというメリットがある。また、繊維複合製品10の風合いや肌触りを柔らかくできるというメリットもある。これに対し、短繊維12を太くすると、短繊維12間の空隙が大きくなって、通気性が良くなるというメリットがある。短繊維12の太さは、これらの定性的な要素と、繊維複合製品10に要求される仕様とを考慮しながら適宜決定される。
ただし、短繊維12を細くしすぎると、短繊維12が不織布状に集積しにくくなって、繊維複合製品10の生産性が低下するおそれがある。このため、短繊維12の繊度は、通常、0.1dtex以上とされる。短繊維12の繊度は、0.2dtex以上とすることが好ましい。一方、短繊維12を太くしすぎると、短繊維12が脱落しやすくなるおそれがある。また、繊維複合製品10が硬くなり、繊維複合製品10を人の肌に触れる用途で使用する場合には、肌触りが低下するおそれもある。このため、短繊維12の繊度は、通常、100dtex以下とされる。短繊維の繊度は、80dtex以下とすることが好ましく、60dtex以下とすることがより好ましい。
2.3 その他
本発明の繊維複合製品10には、消臭機能や、抗菌機能や、芳香機能や、保湿機能や、親水機能や、撥水機能や、触媒機能等の各種機能を付加することもできる。これらの機能は、所望の機能を予め付与した繊維で立体編物11や短繊維12を形成しておくことや、所望の機能を有する薬剤や触媒等を繊維複合製品10に付着させこと等によって、付与することができる。

3.製造方法(立体編物に対する短繊維の保持)
本発明の繊維複合製品10において、立体編物11に対して短繊維12を保持させる方法としては、ニードルパンチ法や、ウォータージェット法(水流交絡法)や、エアレイド法を例示することができる。しかし、既に述べたように、ニードルパンチ法やウォータージェット法では、それに用いる短繊維の長さが一般的に32〜78mmと長いため、立体編物に短繊維を絡ませる際に、立体編物の内部に短繊維が入り込みにくいという問題がある。また、ニードルパンチ法には、時間を要するという欠点や、立体編物11が傷つくおそれがあるという欠点がある。さらに、ウォータージェット法には、乾燥が必要になるという欠点がある。
これに対し、エアレイド法では、立体編物11の上方に短繊維12を気流分散させながら、立体編物11の下方から空気をサクションすることにより、立体編物11に短繊維12を保持させるため、少ない工程で効率的に短繊維12を立体編物11に保持させることができるというメリットがある。本発明の不織布シートには、消臭剤、抗菌剤、芳香剤、保湿剤、着色剤、親水剤、撥水剤などの機能加工を付与することもできる。加工法としては、あらかじめそれらの
機能を付与した繊維を混合したり、粉体状の剤を混合したり、液体状の剤をスプレーや含浸したりする方法が挙げられる。また、本発明の不織布シートには、消臭剤、抗菌剤、芳香剤、保湿剤、着色剤、親水剤、撥水剤などの機能加工を付与することもできる。加工法としては、あらかじめそれらの
機能を付与した繊維を混合したり、粉体状の剤を混合したり、液体状の剤をスプレーや含浸したりする方法が挙げられるまた、本発明の不織布シートには、消臭剤、抗菌剤、芳香剤、保湿剤、着色剤、親水剤、撥水剤などの機能加工を付与することもできる。加工法としては、あらかじめそれらの
機能を付与した繊維を混合したり、粉体状の剤を混合したり、液体状の剤をスプレーや含浸したりする方法が挙げられるこのため、本実施態様の繊維複合製品10では、エアレイド法を用いて、立体編物11に短繊維12を保持させている。エアレイド法では、それに用いる短繊維の長さが一般的に3〜15mmと短いため、立体編物に短繊維を絡ませる際に、立体編物の内部に短繊維が入り込みやすいという利点もある。
具体的には、図5に示す装置を用いて立体編物11に短繊維12を保持させている。図5は、本発明の繊維複合製品10を構成する立体編物11に対して短繊維12を保持させる装置の一例を模式的に表した図である。図5に示す装置は、上記のエアレイド法による工程(エアレイド工程)を行うエアレイド機50と、エアレイド機50を通過した後のウェブ(繊維複合製品10)に熱処理(熱処理工程)を行う熱処理機60とで構成されている。
以下、エアレイド機50によるエアレイド工程と、熱処理器60による熱処理工程とについて詳しく説明する。
3.1 エアレイド機(エアレイド工程)
エアレイド機50は、図5に示すように、繊維捕集用ネット51の上に載せられた立体編物11の上方で短繊維12を気流分散させるとともに、繊維捕集用ネット51の下側に配置した吸引機52で、立体編物11の上側の空気を短繊維12とともに立体編物11側へサクションすることで、立体編物11に短繊維12を保持させるエアレイド工程を行うものとなっている。このエアレイド工程は、必要に応じて、複数回繰り返される場合もある。エアレイド工程を終えた立体編物11は、図示省略の送り手段によって、図5の紙面左側から紙面右側へと送られる。
3.2 熱処理機(熱処理工程)
熱処理機60は、上記のエアレイド工程を経た立体編物11及び短繊維12に熱を加えることで、短繊維12と短繊維12、又は、短繊維12と立体編物11とを熱接着させて、短繊維12を立体編物11に定着させる熱処理工程を行うものとなっている。熱処理機60による加熱温度は、立体編物11や短繊維12を形成する熱接着性合成繊維の融点よりも高ければ特に限定されない。しかし、上記の熱接着を確実に行うことができるようにするためには、加熱温度は、上記の熱接着性合成繊維の融点よりも、15〜40℃程度高い温度とすることが好ましい。
3.3 その他の工程
本発明の繊維複合製品10の製造方法においては、必要に応じて、上述したエアレイド工程や熱処理工程以外の工程を追加することもできる。例えば、エアレイド工程を経た立体編物11をプレスするプレス工程を追加することができる。エアレイド工程の終盤で立体編物11に集積した短繊維12は、エアレイド工程の序盤で立体編物11に集積した短繊維12よりも、立体編物11から脱落しやすいところ、このプレス工程を実行することによって、エアレイド工程の終盤で立体編物11の上に集積した短繊維12も立体編物11にしっかりと保持させることができる。
さらに、立体編物11の上面(上記の繊維捕集用ネットに載置されるのとは反対側の面。以下同じ。)よりも上側に形成された短繊維12の層(余剰層)を剥がす余剰層剥離工程を行ってもよい。本発明の繊維複合製品10は、この余剰層が残ったままの状態であっても、製品として利用することができるところ、この余剰層を剥離することによって、図1に示すように、繊維複合製品10の上面に立体編物11が現れるようにし、繊維複合製品10の上面の見た目を特徴的にすることができる。また、そのときに剥離した余剰層を本発明の繊維複合製品10とは別の製品(不織布製品)として利用することも可能になる。立体編物11の上面から剥離した余剰層の下面側には、立体編物11の組成に応じた凹凸が形成される。
また、上述した熱処理工程は、ケミカルバインダー処理工程で置き換えることもできる。ここで、ケミカルバインダー処理工程とは、エアレイド工程を経た立体編物11及び短繊維12をケミカルバインダーで処理することによって、短繊維12と短繊維12、又は、短繊維12と立体編物11とを接着する工程である。このケミカルバインダー処理は、通常、立体編物11及び短繊維12にケミカルバインダーを散布又は塗布するか、ケミカルバインダー液に立体編物11及び短繊維12を含侵させることによって行う。この場合に用いるケミカルバインダーとしては、例えば、ホットメルト接着剤、ラテックス系接着剤、エマルジョン系接着剤、樹脂パウダー接着剤等が挙げられる。これらの接着剤の具体的な組成としては、ポリオレフィン系、ポリ酢酸ビニル系、ポリアクリル酸エステル系、合成ゴム系、ポリウレタン系、エポキシ樹脂系、熱硬化型樹脂系等を例示することができる。

4.実験
本発明の繊維複合製品の各種性能を評価するために実験を行った。具体的には、繊維複合製品の通気度、保水量、保油量、引張強度、剛軟度、泡立ち性、圧縮率、クッション性等について評価を行った。
4.1 試料の作製
実験に先立ち、まず、複数種類の試料を作製した。具体的には、後述する試料A0〜A6、試料B0〜B7、試料C0〜C6及び試料Z1〜Z7の計30種類の試料を作製した。各資料の具体的な仕様等は、以下の通りである。
4.1.1 試料A0〜A6
図6は、本発明の繊維複合製品の各種性能を測定するために作製した試料A0〜A6を撮影した写真である。図6における各試料の大きさは、いずれも約5cm×約5cmである。
試料A0〜A6のうち、試料A0は、ラッセル編み機を用いて編製したシングルラッセル編物であって、その一面側に多数の玉状の凸部が繰り返し形成されたものとなっている。このため、試料A0のシングルラッセル編物は、三次元的な構造を有する立体編物となっている。上述した短繊維は、試料A0のシングルラッセル編物には保持させていない。このため、試料A0は、本発明の繊維複合製品の技術的範囲には含まれないものとなっている。
一方、残りの試料A1〜A6は、試料A0のシングルラッセル編物に短繊維を保持させたものとなっており、本発明の繊維複合製品の技術的範囲に含まれるものとなっている。試料A1〜A6においては、いずれも、シングルラッセル編物を上記の玉状の凸部が上側となるように繊維捕集用ネットに載せた状態で上述したエアレイド工程を行うことによって、シングルラッセル編物に短繊維を保持させた。ただし、試料A1〜A6では、シングルラッセル編物に保持させる短繊維の種類等を異ならせている。具体的には、短繊維の種類を、下記表1に示すように変えている。
Figure 2021107587
ここで、上記表1における「短繊維α」は、帝人株式会社製の熱接着性複合繊維「TJ04V4」(芯PET/鞘ポリエチレン、繊度1.7dtex、繊維長3mm)を指し、「短繊維β」は、株式会社インターナショナル・ペーパー・ジャパン製の粉砕パルプ「NF405」を指し、「短繊維γ」は、極細繊維(芯ポリプロピレン/鞘ポリエチレン、繊度0.2dtex、繊維長3mm)を指し、「短繊維δ」は、帝人株式会社製の熱接着性複合繊維「TJ04C2」(芯PET/鞘共重合ポリエステル、繊度56dtex、繊維長5mm)を指している。
また、上記表1の「単層」の欄に短繊維の種類を記載した試料A1〜A5については、それらの試料A1〜A5が、単一の組成の短繊維を用いた1回又は複数回のエアレイド工程を経たものであることを意味している。一方、上記表1の「複層」の欄に短繊維の種類を記載した試料A6については、その試料A6が、「下層」の組成の短繊維を用いたエアレイド工程を経た後に、「上層」の組成の短繊維を用いたエアレイド工程を更に経たものであることを意味している。さらに、上記表1の「組成」の欄に複数種類の短繊維が記載されている試料A2,A3,A6については、それらの試料A2,A3,A6が、同欄に記載された複数種類の短繊維を同欄に記載の割合で予め混合してからエアレイド工程を行ったものであることを意味している。
4.1.2 試料B0〜B7
図7は、本発明の繊維複合製品の各種性能を測定するために作製した試料B0〜B7を撮影した写真である。図7における各試料の大きさは、いずれも約5cm×約5cmである。
試料B0〜B7のうち、試料B0は、ラッセル編み機を用いて編製したダブルラッセル編物であって、その厚みが約8mmのものとなっている。このダブルラッセル編物は、表面地と裏面地と連結糸とからなる三次元的な構造を有する立体編物となっている。上述した短繊維は、試料B0のダブルラッセル編物には保持させていない。このため、試料B0は、本発明の繊維複合製品の技術的範囲には含まれないものとなっている。
一方、残りの試料B1〜B7は、試料B0のダブルラッセル編物に短繊維を保持させたものとなっており、本発明の繊維複合製品の技術的範囲に含まれるものとなっている。試料B1〜B7においては、いずれも、ダブルラッセル編物を表面地が上側となるように繊維捕集用ネットに載せた状態で上述したエアレイド工程を行うことによって、ダブルラッセル編物に短繊維を保持させた。ただし、試料B1〜B7では、ダブルラッセル編物に保持させる短繊維の種類等を異ならせている。具体的には、短繊維の種類を、下記表2に示すように変えている。下記表2の表の見方は、上記の「4.1.1 試料A0〜A6の作製」で説明した表1の見方と同様である。
Figure 2021107587
4.1.3 試料C0〜C6
図8は、本発明の繊維複合製品の各種性能を測定するために作製した試料C0〜C6を撮影した写真である。図8における各試料の大きさは、いずれも約5cm×約5cmである。
試料C0〜C6のうち、試料C0は、ラッセル編み機を用いて編製したダブルラッセル編物であって、その厚みが約3mmのものとなっている。このダブルラッセル編物も、上記の試料B0〜B7で用いたダブルラッセル編物と同様、表面地と裏面地と連結糸とからなる三次元的な構造を有する立体編物となっている。上述した短繊維は、試料C0のダブルラッセル編物には保持させていない。このため、試料C0は、本発明の繊維複合製品の技術的範囲には含まれないものとなっている。
一方、残りの試料C1〜C6は、試料C0のダブルラッセル編物に短繊維を保持させたものとなっており、本発明の繊維複合製品の技術的範囲に含まれるものとなっている。試料C1〜C6においては、上記の試料B1〜B7と同様、エアレイド工程を行うことによって、ダブルラッセル編物に短繊維を保持させた。ただし、試料C1〜C6では、ダブルラッセル編物に保持させる短繊維の種類等を異ならせている。具体的には、短繊維の種類を、下記表3に示すように変えている。下記表3の表の見方は、上記の「4.1.1 試料A0〜A6の作製」で説明した表1の見方と同様である。
Figure 2021107587
4.1.4 試料Z1〜Z7
図9は、本発明の繊維複合製品の各種性能を測定するために作製した試料Z1〜Z7を撮影した写真である。図9における各試料の大きさは、いずれも約5cm×約5cmである。
試料Z1〜Z7は、上述したエアレイド工程によって短繊維を集積したものではあるが、繊維捕集用ネットに立体編物を載せることなく短繊維を集積したものである。すなわち、試料Z1〜Z7は、いずれも、立体編物を有さない不織布そのものとなっており、本発明の繊維複合製品の技術的範囲には含まれないものとなっている。ただし、試料Z1〜Z7では、集積させる短繊維の種類等を異ならせている。具体的には、短繊維の種類を、下記表4に示すように変えている。下記表4の表の見方は、上記の「4.1.1 試料A0〜A6の作製」で説明した表1の見方と同様である。
Figure 2021107587
4.2 評価方法
既に述べたように、本実験では、繊維複合製品の通気度、保水量、保油量、引張強度、剛軟度、泡立ち性、圧縮率、クッション性等について評価を行うところ、評価項目及びそれらの評価方法は、以下の通りである。
4.2.1 通気度
各試料の通気度を、大栄科学精器製作所製のフラジール形通気度試験機「AP−360SM」を使用し、JIS L1096A法(フラジール法)に従って測定した。
4.2.2 保水量
各試料の保水量を、
[1] 各試料を約5cm×約5cmに切断し、その重量(乾燥重量)を測定する。
[2] 各試料を1分間水に漬ける。
[3] 45度に傾斜させたプラスチック板の上に各試料を載せて1分間水切りを行う。
[4] 各試料の重量(湿重量)を測定する。
[5] 各試料の乾燥重量と湿重量とから各試料の単位面積当たりの保水量を算出する。
という手順で測定した。
4.2.3 保油量
各試料の保油量を、
[1] 各試料を約5cm×約5cmに切断し、その重量(乾燥重量)を測定する。
[2] 各試料を1分間油に漬ける。
[3] 水平に設置した金網の上に各試料を載せて1分間油切りを行う。
[4] 各試料の重量(湿重量)を測定する。
[5] 各試料の乾燥重量と湿重量とから各試料の単位面積当たりの保油量を算出する。
という手順で測定した。
4.2.4 厚さ
各試料の厚さを、大栄科学精器製作所製のデジタル厚さ測定器「FS−60DS」を用いて測定した。測定端子は、50mmφのものを使用した。測定時の荷重は、3gf/cmとした。
4.2.5 引張強度
各試料の引張強度を、JIS L1913に従って測定した。試験片の大きさは約25mm×約150mmとし、縦方向(MD)の測定結果と横方向(CD)の測定結果とを別々に集計した。試験時のつかみ間隔は100mmとし、引張速度は300mm/minとした。
4.2.6 剛軟度
各試料の剛軟度を、JIS L1913(カンチレバー法)に従って測定した。試験片の大きさは約25mm×約150mmとし、縦方向(MD)の測定結果と横方向(CD)の測定結果とを別々に集計した。
4.2.7 泡立ち性
各試料の泡立ち性を、以下の方法で評価した。すなわち、家庭用洗剤の最終濃度が2.5%となるように家庭用洗剤を水に希釈した液に、約5cm×約5cmに切断した各試料を浸漬した後、各試料を手で揉んで泡立ち性を官能評価した。泡立ち性は、非常に良い(◎)、良い(○)、普通(△)、悪い(×)の4段階で評価した。
4.2.8 圧縮率及び圧縮弾性率
各試料の圧縮率及び圧縮弾性率を、JIS L1096及びJIS L1913に定められた測定方法に準拠して測定した。ただし、各試料は、約5cm×約5cmとし、それらを重ねず1枚だけで測定した。測定は、各試料につき2枚を用意し、2回ずつ測定を行った。T及びT’を測定する際の初荷重(標準圧力)は25gf/cmとし、Tを測定する際の負荷荷重(一定圧力)は250gf/cmとした。Tの測定前に試験片に負荷荷重をかける時間は5分間とし、Tの測定後、負荷荷重から初荷重に戻してからT’を測定するまでの放置時間は2分間とした。加圧子は400cmのものを用いた。測定されたT、T及びT’の値から、JIS L1096及びJIS L1913と同様の方法で圧縮率と圧縮弾性率とを算出し、2回の測定で得られた値の平均値を求めた。
4.2.9 クッション性
各試料のクッション性の評価を、以下の要領で行った。すなわち、圧縮率が30%未満かつ圧縮弾性率が80%よりも大きい場合には、クッション性が良好(○)と評価した。また、圧縮率が30%未満かつ圧縮弾性率が80%以下の場合、又は、圧縮率が30%以上かつ圧縮弾性率が80%よりも大きい場合には、クッション性が中程度(△)と評価した。さらに、圧縮率が30%以上かつ圧縮弾性率が80%以下の場合には、クッション性が不良(×)と評価した。
4.3 結果
試料A0〜A6の評価結果を表5に、試料B0〜B7の評価結果を表6に、試料C0〜C6の評価結果を表7に、試料Z1〜Z7の評価結果を表8に、それぞれ示す。既に述べたように、本発明の技術的範囲に属するもの(実施例)は、試料A1〜A6、試料B1〜B7及び試料C1〜C6であり、本発明の技術的範囲に属さないもの(比較例)は、試料A0,B0,C0及び試料Z1〜Z7である。
Figure 2021107587
Figure 2021107587
Figure 2021107587
Figure 2021107587
上記表5〜7に示すように、本発明の技術的範囲に属する試料A1〜A6、試料B1〜B7及び試料C1〜C6は、目付が250〜750g/mの範囲にあり、通気度が50〜450cc/cm/secの範囲にあり、保水量が1000〜6000g/mの範囲にあり、保油量が2500〜7500g/mの範囲にあり、引張強度(MD)が4kgf/25mm以上の範囲にあり、圧縮率が10〜40%の範囲にあり、圧縮弾性率が70〜90%の範囲にある。また、引張強度(MD)及び引張強度(CD)、並びに、剛軟度(MD)及び剛軟度(CD)については、測定不能の試料もあったため、その上限は不明であるが、本発明の技術的範囲に属する試料A1〜A6、試料B1〜B7及び試料C1〜C6は、引張強度(MD)が4kgf/25mm以上であり、引張強度(CD)が10kgf/25mm以上であり、剛軟度(MD)が60mm以上であり、剛軟度(CD)が80mm以上である。
4.4 考察
4.4.1 試料A0〜A6について
まず、立体編物として同じシングルラッセル編物を用いた試料A0〜A6について考察する。上記表5に示されるように、本発明の繊維複合製品(実施例)に係る試料A1〜A6の剛軟度は、縦方向(MD)と横方向(CD)のいずれにおいても、比較例に係る試料A0の剛軟度よりも高くなっている。このことから、立体編物としてシングルラッセル編物を用いる場合には、本発明の繊維複合製品のように、立体編物に短繊維を保持させた方が、立体編物担体よりも硬い構造体が得られることが分かった。
4.4.2 試料B0〜B7について
次に、立体編物として同じダブルラッセル編物(厚さ約8mm)を用いた試料B0〜B7について考察する。上記表6に示されるように、本発明の繊維複合製品(実施例)に係る試料B1〜B7の保水量及び保油量は、比較例に係る試料B0よりも大幅に増加している。この傾向は、上記表5の試料A0〜A6や、上記表7の試料C0〜C6でも見られるが、試料B0〜B7の場合、この傾向がより顕著に表れている。
すなわち、試料A0〜A6では、シングルラッセル編物に短繊維を保持させることで、保水量が1.9〜3.9倍程度、保油量で1.8〜2.5倍程度、試料C0〜C6では、ダブルラッセル編物(厚さ3mm)に短繊維を保持させることで、保水量が3.5〜9.7倍程度、保油量で1.9〜2.7倍程度にしかなっていないのに対し、試料B0〜B7では、ダブルラッセル編物(厚さ8mm)に短繊維を保持させることで、保水量が6.0〜19.7倍程度、保油量で3.6〜9.2倍程度と大幅に上昇している。
また、上記表2及び上記表4に示すように、試料B1の短繊維は試料Z1の短繊維と同じ、試料B2の短繊維は試料Z2の短繊維と同じ・・・というように、試料B1〜B7で用いた短繊維は、それぞれ、試料Z1〜Z7で用いた短繊維と同じである。このため、試料B1〜B7の保水量及び保油量は、ダブルラッセル編物(厚さ8mm)のみの試料B0の保水量(290g/m)及び保油量(820g/m)に、それぞれ、短繊維のみの試料Z1〜Z7の保水量及び保油量を加えた値からそれ程大きくはならないはずである。
にもかかわらず、試料B1の保水量(2506g/m)は、試料B0の保水量(290g/m)に試料Z1の保水量(794g/m)を加えた値(1084g/m)よりも大きく、試料B1の保油量(3556g/m)は、試料B0の保油量(820g/m)に試料Z1の保油量(1228g/m)を加えた値(2048g/m)よりも大きくなっている。すなわち、試料B1の保水量は、予想される値の約2.3倍となっており、試料B1の保油量は、予想される値の約1.7倍となっている。
同様の倍率を、他の試料B2〜B7についても算出すると、試料B2については、保水量で約1.8倍、保油量で約1.7倍となり、試料B3については、保水量で約1.7倍、保油量で約1.6倍となり、試料B4については、保水量で約3.3倍、保油量で約2.2倍となり、試料B5については、保水量で約3.4倍、保油量で約2.7倍となり、試料B6については、保水量で約2.5倍、保油量で約2.4倍となり、試料B7については、保水量で約2.9倍、保油量で約2.6倍となる。
これと同様の傾向は、他の試料A1〜A6や試料C1〜C7でも見受けられるものの、試料B1〜B7については、その倍率がより大きくなっており、特に、試料B4〜B7では大きくなっている。試料B1〜B7で用いたダブルラッセル編物(厚さ8mm)によってより多くの短繊維が保持され、それが薄くならない状態で支持されたことで、多数の微細空間が形成され、毛細管現象等が発生しやすい状態が発現したこと等に起因するものと推測される。
また、上記表2を見ると、比較例に係る試料B0の泡立ち性の評価は、「×(悪い)」のに対し、本発明の繊維複合製品(実施例)に係る試料B1〜B7の泡立ち性の評価は、「△(普通)」以上となっている。特に、試料B6,B7の泡立ち性の評価は、「◎(非常に良い)」となっている。この傾向は、他の試料A1〜A6や試料C1〜C7でも見受けられるものの、試料B1〜B7については、その評価の差が特に大きくなっている。
4.4.3 試料C0〜C6について
次に、立体編物として同じダブルラッセル編物(厚さ約3mm)を用いた試料C0〜C6について考察する。上記表7に示されるように、本発明の繊維複合製品(実施例)に係る試料C1〜B6は、比較例に係る試料C0よりも、保水量、保油量及び泡立ち性等で優れている。ただし、その程度は、上述した試料B1〜B7の場合よりも限定的となっている。このことから、保水量、保油量及び泡立ち性等を考慮すると、短繊維を保持させる立体編物は、ある程度厚みのあるものを使用した方がよいことが分かった。
4.4.5 試料Z1〜Z7
最後に、立体編物を用いることなく短繊維を集積させた試料Z1〜Z7について考察する。試料Z1〜Z7(上記表8を参照。)は、試料A1〜A6(上記表5を参照。)における同じ組成の短繊維を用いた試料と比較すると、通気度が高くなっているものの、試料B1〜B7における同じ組成の短繊維を用いた試料や、試料C1〜C6における同じ組成の短繊維を用いた試料と比較すると、通気度が低くなっている。換言すると、シングルラッセル編物に短繊維を保持させた試料A1〜A6は、不織布よりも通気度が劣るものの、ダブルラッセル編物に短繊維を保持させた試料B1〜B7及び試料C1〜C6は、不織布よりも通気度に優れている。このことから、繊維複合製品の通気度を高めるためには、立体編物として、シングルラッセル編物よりもダブルラッセル編物を用いた方が好ましいことが分かった。
また、試料Z1〜Z7(上記表8を参照。)は、試料A1〜A6(上記表5を参照。)における同じ組成の短繊維を用いた試料や、試料B1〜B7(上記表6を参照。)における同じ組成の短繊維を用いた試料や、試料C1〜C6(上記表7を参照。)における同じ組成の短繊維を用いた試料と比較すると、概ねクッション性に劣っていることが分かる。逆に言うと、本発明の繊維複合製品に係る試料A1〜A6、試料B1〜B7及び試料C1〜C6は、不織布単体(試料Z1〜Z7)よりも、クッション性に優れることが分かった。
4.5 まとめ
以上の実験結果から、立体編物に短繊維を保持させた本発明に係る繊維複合製品は、立体編物のみを用いた場合や、短繊維のみを用いた場合には得ることができない保水性や泡立ち性やクッション性等を発現できるものであることが分かった。また、それらの性質は、繊維複合製品に用いる立体編物や短繊維の種類を変更することによって、変化させることができることも分かった。
10 繊維複合製品
11 ダブルラッセル編物(立体編物)
11a 表面地
11a 開口部
11b 裏面地
11c 連結糸
12 短繊維
50 エアレイド機
51 繊維捕集用ネット
52 吸引機
60 熱処理機

Claims (5)

  1. 立体編物に短繊維を保持させたことを特徴とする繊維複合製品。
  2. 前記立体編物が、
    メッシュ状の編地である表面地と、
    表面地に対して所定の間隔をあけて積層された裏面地と、
    表面地と裏面地との間を連結する連結糸と
    を備えたものとされ、
    前記短繊維が、表面地と裏面地との間に充填された
    ことを特徴とする請求項1記載の繊維複合製品。
  3. 前記立体編物の厚みが2mm以上15mm以下である請求項1又は2記載の繊維複合製品。
  4. 立体編物に短繊維を保持させる繊維複合製品の製造方法。
  5. 前記立体編物の上方に前記短繊維を気流分散させながら、前記立体編物の下方から空気をサクションすることにより、前記立体編物に前記短繊維を保持させるエアレイド工程を経る
    ことを特徴とする請求項4記載の繊維複合製品の製造方法。
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