WO2003080945A1

WO2003080945A1 - Petite pelle mecanique a balancier

Info

Publication number: WO2003080945A1
Application number: PCT/JP2003/003391
Authority: WO
Inventors: Kiyokazu Tanaka; Shintaro Sakitani; Takayuki Okunishi; Hiroshi Morita; Hiroshi Shimokakiuchi; Yoshiyasu Umezu
Original assignee: Kobelco Construction Machinery Co., Ltd.
Priority date: 2002-03-26
Filing date: 2003-03-20
Publication date: 2003-10-02
Also published as: US7523804B2; EP1489234A4; CN100402762C; EP1489234B1; EP1489234A1; ATE547570T1; AU2003220929A1; US20050166429A1; CN1643223A

Description

明細書

小旋回型ショベル

技術分野

本発明は、上部旋回体の後端が下部走行体の幅外にほとんど出ない状態で旋回する小旋回型ショベルに関するものである。

背景技術

小型油圧ショベルのうち、上部旋回体の後端旋回半径が下部走行体の幅寸法のほぼ 1 / 2に設定されたいわゆる小旋回型ショベルは、上部旋回体の後端が下部走行体の幅外にほとんど突出しない状態で 3 6 0 ° 旋回可能なため、市街地での工事や地下鉄工事のような狭い場所での作業に適している。かかる小旋回型ショベルの場合、旋回時、上部旋回体の- 後端が下部走行体の幅外に突出する通常型の小型油圧ショベルに比べて、上部旋回体の前後方向の長さの制約が厳しく、機器配置スペースが少ないため、通常型の小型油圧ショベルにおける機器レイァゥトをそのまま採用することが困難であった。このため、例えば特開平 1 1 -269931号公報に開示された技術では、キヤノピーで覆われた運転席のフロア下に燃料タンクとバッテリが配置されて、このフロア下のスペースの有効活用を図っている。しかしながら、従来の小旋回型ショベルでは以下のような問題があった。

( 1 ) 近年、外部の騒音や塵埃等から運転者を保護するために外気と遮断されて略密閉構造とされたキャビンが設けられ、その居住性を確保するために空気調和装置が備えられることが多くなつてきたが、小旋回型ショベルの場合には、この空気調和装置の配置スペースがなかった。すなわち大型機の場合には、特開 200 1 - 2953 1 9号公報に開示された技術のように、シートスタンド内に空気調和装置を配置することも可能であるが、小旋回型ショベルでは、シートスタンド下方にエンジンの一部が存在している場合があり、このシートスタンド内に十分なスペースを得ることが困難であった。

したがって、従来の小旋回型ショベルにおいては、上記特開平 1 1 - 26 9931 号公報に開示された技術のように、空気調和装置を設けないか、あるいは、燃料タンクの容量を犠牲にして空気調和装置を設けるか、特開平 9-315138 号公報に開示された技術のように、キャビンの天井に空気調和装置を載せるようにされていた。しかし、燃料タンクの容量を犠牲にしたのでは、給油のインターバルが短くなり、作業効率を阻害する。また、キャビンの天井に空気調和装置を載置した場合には、車高が高くなり、搬送性が悪くなる。

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その第 1の目的とするところは、空気調和装置の配置スペースを確保しつつ、燃料タンクの容量をできるだけ大きくとることにより、旋回フレームのスペースを有効利用することのできる小旋回型ショベルを提供することである。

( 2 ) また、このような小旋回型ショベルについて、例えば特開平 5-12574 号公報のように、エンジンを斜めに配置する技術が開示されている。ここでは、エンジン長手方向の出力軸の一方側に油圧ポンプが接続され、他方側に冷却装置が配置されている。この冷却装置の前方には、作動油タンクが配置され、また油圧ポンプの前方であって、フロア下方にはコントロールバルブが配置されている。

かかる構成では、油圧ポンプと作動油タンクとが大きく離間してしまい、旋回フレーム上に、配管中の最大口径を有するがゆえに細かい曲げが困難なサクション配管の配策等のために大きなスペースを要することとなる。また、コントロールバルブをフロア下に配置したのでは、フロァプレートを取り外す等により、メンテナンスを行う必要があり、コントロールバルブのメンテナンス性が悪くなつてしまうといつた問題があつ/こ。

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その第 2の目的とするところは、エンジンを斜めに配置した場合の問題を解決して、旋回フレームのスペースを有効利用することのできる小旋回型ショベルを提供することである。

( 3 ) さらに、上部旋回体の前端に突出して作業装置を左右および前後方向に揺動自在に枢着している小旋回型ショベルでは、前後方向の機器配置スペースが少ないため、通常型の小型油圧ショベルにおける機器レイアウトをそのまま採用することが困難であった。上述の特開平 1 1 - 269931 号公報に開示された技術では、コントロールバルブなどは旋回フレームの前方に配設されており、次のような欠点があった。

旋回フレームの前方には、作業装置（例えば、ブーム、アーム等で構成される）が配設されており、機器配置スペースを確保するために上部旋回体を前方方向に延ばした場合、前方の旋回半径がより大きくなつてしまい、作業装置による例えば掘削作業等の自由度の点で不利となる。また、上部旋回体の前方には、作業装置の油圧シリンダ等の油圧ァクチユエ一夕に上部旋回体上のコントロールバルブから配策される配管のため、多くのスペースが必要となる。

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その第 3の目的とするところは、上部旋回体の前端に突出して作業装置を左右および前後方向に揺動自在に枢着している小旋回型ショベルにおける旋回フレームの幅方向のスペースを有効利用した機器レイァゥトを実現することである発明の開示

上記第 1の目的を達成するためになされた本発明は、下部走行体上に上部旋回体が縦軸まわりに旋回自在に搭載され、この上部旋回体の後端旋回半径が上記下部走行体の幅寸法のほぼ 1 Z 2に設定され、かつ、この上部旋回体の旋回フレームに機器類が設置される小旋回型ショベルにおいて、上記旋回フレーム上の左右一側に運転室が配置され、この運転室のフロア下の空間におけるショベル幅方向の内側に空気調和装置、外側に燃料タンクがそれぞれ設けられ、この燃料タンクは、上記空気調和装置の少なくとも前面側に延びる延長部を備えたことを特徴とするものである。なお、ほぼ 1 / 2とは、旋回フレームの後端が下部走行体の幅外に出ないか、車幅の 1 / 2 +その 1 0 %の範囲内しか出ないことをいう（以下、同じ）。上記構成によれば、旋回フレーム上の左右一側に運転室が配置され、この運転室のフロア下の空間におけるショベル幅方向の内側に空気調和装置、外側に燃料タンクがそれぞれ設けられ、この燃料タンクには、上記空気調和装置の少なくとも前面側に延びる延長部が備えられているので、従来使用されていなかった空気調和装置の前方等の空スペースを利用して大型の燃料タンクを備えることにより、空気調和装置の配置スぺ —スを確保しつつ、燃料タンクの容量を大きくとることが可能となる。なお、近年、発熱源を持たない燃料タンクについては、加工形状の自由性が大きい合成樹脂製のものが多く採用されるようになった。したがつて、この合成樹脂製の燃料タンクを採用することにより、延長部を備えた複雑なタンク形状であっても、それを容易に形成することが可能となる。

ところで、工事現場で給油されることが多い燃料タンクには、給油時に不純物（砂、泥その他）が混入することがあり、経年により底部に不純物が堆積する。この不純物の堆積は、原動機としてのエンジンへの燃料吸入口を塞いでしまい、そのエンジンを作動不能としてしまう。そこで、上記構成において、上記燃料タンクは、延長部が上記空気調和装置の少なくとも前面側に沿った状態で、上記旋回フレームに着脱可能に取り付けられ、この旋回フレームの外周壁に、上記燃料タンクを出し入れ可能な開口部が設けられた構成とすることが好ましい。この場合、経年により底部に不純物が堆積した場合には、原動機としてのエンジンの作動不良（エンジンダウン）となる前に、旋回フレームから燃料タンクを取り外して外部で洗浄することにより、その燃料タンクの底部に堆積した不純物を除去して、エンジンダウンを予防することができるし、あるいは、万一エンジンダウンしてしまった場合には、旋回フレームから燃料タンクを取り外して外部で洗浄することにより、その燃料タンクの底部に堆積した不純物を除去して、エンジンの作動を再開することもできる。

また、旋回フレームの外周壁に開口部を設けた場合、この開口部から工事中に発生する土砂等が入り込んで、燃料タンクまわりに堆積するおそれ等がある。そこで、上記旋回フレームの外周壁に、上記開口部を覆うカバ一部がさらに設けられた構成とすることが好ましい。この場合、開口部から土砂等が燃料タンクまわりに入り込みにくくなるとともに、万一の土砂等の直撃から燃料タンクが保護されるので、特に鋼製タンクに比べて衝撃強度の低い合成樹脂製のタンクの場合に好適である。上記第 2の目的を達成するためになされた本発明は、下部走行体上に上部旋回体が縦軸まわりに旋回自在に搭載され、この上部旋回体の後端旋回半径が上記下部走行体の幅寸法のほぼ 1ノ 2に設定され、かつ、この上部旋回体の旋回フレームに機器類が設置される小旋回型ショベルにおいて、上記旋回フレームの後部に動力源が、左右方向に延伸した横長姿勢で、かつ、左右両端が前後に位置ずれした傾斜状態で配置され、上記動力源の左右両端のうちの後方寄りとなる一端側に油圧ポンプが配設されるとともに、この一端側よりも前方寄りとなる他端側に冷却装置が配設され、上記油圧ポンプの前方に所定のスペースを介して燃料タンクが配設され、上記スペースに作動油タンクが配設されたことを特徴とするものである。

上記構成によれば、上記旋回フレームの後部に動力源が、左右方向に延伸した横長姿勢で、かつ、左右両端が前後に位置ずれした傾斜状態で配置されるので、上部旋回体の旋回フレームの後方スペースは動力源のみによってほとんど占有されるということがなくなる。すなわち、動力源は、その機能を満足するために、ほとんど形状が決まってしまうのであるが、かかる傾斜状態で配置することにより、動力源を左右方向から後退させた側の前方に一定のスペース（所定のスペース）を確保することができる。その場合、たとえば、形状の自由度の高い燃料タンクを、動力源の前方に設置された運転室のフロア下に配置し、大型の作動油夕ンクをこの空スペースに配置することができる。このようにして、旋回フレーム上の機器配置に余裕を持たせることができる。

また、上記動力源の左右両端のうちの後方寄りとなる一端側に油圧ポンプが配設されるとともに、この一端側よりも前方寄りとなる他端側に冷却装置が配設され、上記油圧ポンプの前方に所定のスペースを介して燃料タンクが配設され、上記スペースに作動油タンクが配設されたので、旋回フレーム上のサクシヨン配管の引き回しが少なくなり、上記動力源の傾斜配置と相俟って、旋回フレーム上の機器配置にさらに余裕を持たせることが可能となる。

上記動力源の前方において、旋回中心に配置されたスィベルジョイントを挟んで一端側に上記燃料タンク、他端側にコントロ一ルバルブが配置された構成とすることが好ましい。この場合、旋回フレームの最大幅を有効利用した配置が可能となり、燃料タンクの容量が確保されるとともに、コントロールバルブのメンテナンス性が改善される。

さらに、上記旋回フレームの左右一側上面に運転室が配置され、この運転室のフロア下に上記燃料タンクが配置された構成とすることが好ましい。この場合、他の機器類を車高の高い場所に配置できるので、そのレイァゥトが容易化される。

上記作動油タンクは、平面視で、上記旋回フレームの外方に向かって開く扇状に形成されている構成とすることが好ましい。この場合、傾斜配置した動力源と燃料タンク（あるいは運転室）との間で、作動油タンクの最大限の容量を得ることができる。

上記作動油タンクは、少なくとも一部が油圧ポンプの下方に入り込むように形成されている構成とすることが好ましい。この場合、さらに夕ンク容量を稼ぐことができる。

上記旋回フレームは、上記コントロールバルブと上記冷却装置とが設けられた側の端部にメンテナンス用開口部と、この開口部を覆うカバー部とを備えている構成とすることが好ましい。この場合、このカバ一部を開放することでコントロールバルブと冷却装置とを容易にメンテンスすることができる。このようにして、必要な機器のメンテナンスが容易となる。

上記第 3の目的を達成するためになされた本発明は、下部走行体上に上部旋回体が縦軸まわりに旋回自在に搭載され、前記上部旋回体の前端に作業装置が揺動自在に枢着され、前記上部旋回体の後端旋回半径が前記下部走行体の幅寸法のほぼ 1 Z 2に設定され、かつ、この上部旋回体の旋回フレームに機器類が設置される小旋回型ショベルにおいて、前記旋回フレームの後部に、後列側機器として、油圧ポンプ、動力源、冷却装置が左右に並設され、この後列側機器の前方において、前列側機器として、スィベルジョイントを中心とする左右一側にコントロ一ルバルブと作動油タンクが並設され、反対側に燃料タンクが配設されたことを特徴とするものである。

上記構成によれば、上部旋回体の旋回フレームの後部に、後列側機器として、油圧ポンプ、動力源、冷却装置が左右に並設され、この後列側機器の前方において、前列側機器として、スィベルジョイントを中心とする左右一側にコント口ールバルブと作動油タンクが並設され、反対側に燃料タンクが配設されているので、上部旋回体の前端に作業装置が揺動自在に枢着された小旋回型ショベルにおける旋回フレームの幅方向のスペースが有効利用され、旋回フレームの前後方向の中央付近から後方にかけて主要機器が 2列に配置される。その結果、主要機器の配管配置も容易となり、さらに、そのメンテナンス性も向上される。

ところで、旋回モー夕についても、従来は、旋回フレームの前方に配置されていた。そこで、旋回モー夕が、スィベルジョイントと作動油夕ンクとの間に配設された構成とすることが好ましい。この場合、さらに前後方向のスペースが確保されて、機器レイァゥトが容易化される。空気調和装置が、スィベルジョイン卜と燃料タンクとの間に配設された構成とすることが好ましい。この場合、空気調和装置の配置スペースが確保され、そのレイアウトが容易化される。

前記燃料タンクは、前記上部旋回体に設定された運転室フロアの下方に配置される構成とすることが好ましい。この場合、燃料タンクの配置スペースが確保され、そのレイアウトが容易化される。

また、後列側機器は、左右方向に油圧ポンプ、動力源、冷却装置の順に配設され、前列側機器は、左右方向に燃料タンク、スィベルジョイント、作動油タンク、コントロールバルブの順に配設され、前記燃料タンクは、前記上部旋回体に設定された運転室フロア下方に配設されるとともに、前記燃料タンクの後方側に前記油圧ポンプが位置するような構成とすることが好ましい。この場合、上記したような本発明の作用効果に加えて、コントロ一ルバルブから作動油タンクへ圧油を返すリターン配管を短くかつシンプルに配置することができるので、コントロールバルブの背圧を低く抑えることができる。一般に、コントロールバルブの背圧が高いと、圧油の排出抵抗により発熱し、また油圧ポンプからの供給圧にその背圧がかかるので、油圧ポンプの要求動力が大きくなり、省ェネルギー化に逆行する結果となる。また、例えば各油圧ァクチユエ一タの作動時に所望の力が得られない等といった、油圧制御回路全般への悪影響を及ぼすおそれもある。これに対し、本発明では、リターン配管を短くすることで、これらの不具合をなくすことができる。

さらには、油圧ポンプと作動油タンクとを連通するサクション配管、及び、油圧ポンプとコントロールバルブとを連通するデリベリ配管を、後列側機器と前列側機器との間にほぼ直線状に配設することができるため、配管の配策が容易となり、その配管内での圧力損失を抑えることができる。特にサクシヨン配管は管径が大きいため、曲げを少なく配策することは、その配策の容易性を確保する上で有利である。さらに、少しでも上部旋回体上の機器配置スペースを多く得るため、旋回フレームは略円形に形成されることが多いが、本発明によれば、大きなスペースを要する作動油タンクの外側に比較的小さなコントロ一ルバルブを配設したため、このコントロ一ルバルブを旋回フレームの円弧形状に沿って配置でき、スペースの利用効率が向上する。

さらに、燃料タンクを運転室フロアの下方に配設したので、上部旋回体上の機器配置スペースを有効利用できる。さらに、運転室フロアとコントロールバルブとの間に作動油タンクが位置するため、コントロールバルブからの作動油の流れ音や絞り音といった騒音が運転室内のォペレ一夕に届いて快適性を減じることがなくなる。

このように、本発明では、機器配置スペースの小さい小旋回型ショべルに効率的に主要機器を配置でき、同時に省エネルギー効果が得られ、油圧回路制御を行なう際にも有利であり、また、ォペレ一夕に伝わる騒音を抑えることもできる。

バッテリが、前記燃料タンクの左右方向の外側に配設された構成とすることが好ましい。この場合、前後方向の機器配置スペースを短くすることができ、後端を車幅内にいれる小旋回型ショベルを構成するのに有利である。また、メンテナンスが必要なバッテリを燃料タンクの外側に配置することにより、バッテリのメンテナンスが容易となり、また、燃料タンクの洗浄等の場合にも、そのバッテリを取り外すことにより、容易に燃料タンクを取り外すことができるようになる。特に燃料タンクのメンテナンスは、バッテリのメンテナンスに比べてその頻度が低いため、この配置は有効となる。

空気調和装置が、前記運転室フロアの上部の例えば運転室シートの下方や、運転室にキャビンを設けた場合にはこのキャビンに配設された構成とすることが好ましい。この場合、運転室フロアの下方のスペースをより有効に利用でき、例えば燃料タンクの容量を大きくとれるようになる。またキヤノピを備えた運転室フロア上を外部に開放した小旋回型ショベルでは、空気調和装置を装備しないが、このような場合であっても、運転室フロアの下方のスペースを有効利用できるようになる。

前記油圧ポンプと前記コントロールバルブとを連通するサクション配管は、前記運転室フロアの下方において導設され、前記コント口一ルバルブと前記運転室フロアの上部に配設されたパイ口ットバルブとを連通するパイ口ット配管は、前記運転室フロアの上部において導設されるような構成とすることが好ましい。この場合、運転室フロアの下方のスぺース内における配管をシンプルに構成することができる。また、パイ口ットバルブは運転席の左右にそれぞれ設けられた操作レバーに一体的に取り付けられているものであるが、このコントロールバルブ側のパイ口ットバルブとコントロールバルブとの間の距離を短くすることができるため、その配管の導設が容易になる。

旋回モー夕が、前記スィベルジョイントの前方或いは後方に配設された構成とすることが好ましい。この場合、容量確保のため、前後長さが. 大きくなる作動油タンクと燃料タンクとの間のスペースをより有効に利用できるようになる。

前記燃料タンクの給油口が、前記燃料タンクの後方でかつ前記油圧ポンプより上方に配設された構成とすることが好ましい。この場合、冷却装置に比べて高さ方向の^；きさが小さい油圧ポンプの上方の空きスぺ一スを有効利用できる。

操作手段の操作に対するァクチユエ一夕の動作パターンを複数のうちから切換える操作パターン切換弁が、前記作動油タンクの前方に配設された構成とすることが好ましい。この場合、コントロールバルブの周辺に切換部を有する要素を集中配置できるので、メンテナンスを一箇所から集中して行なうことができるようになる。

ァクチユエ一夕を動作不能に油圧ロックするための操作ロック弁が、前記コントロールバルブの前方或いは後方の前記作動油タンク近傍に配設された構成とすることが好ましい。この場合も、コントロールバルブの周辺に切換部を有する要素を集中配置できるので、メンテナンスをー箇所から集中して行なうことができるようになる。

図面の簡単な説明

図 1は、小旋回型ショベルの全体構成を示す図である。

図 2は、本発明の実施形態 1に係る小旋回型ショベルのキャビンのフロア下の概略構造を示す説明図であって（燃料タンク固定時）、（a ) は横断面図、（b ) は縦断面図である。

図 3は、本発明の実施形態 1に係る小旋回型ショベルのキャビンのフロア下の概略構造を示す横断面図である（燃料タンク取出時）。

図 4は、本発明の実施形態 1に係る燃料タンクの概略構成を示す斜視図である。

0 図 5は、本発明の実施形態 2に係る小旋回型ショベルのキャビンのフロア下の概略構造を示す説明図であって、（a ) は横断面図、（b ) は縦断面図である。

図 6は、本発明の実施形態 2に係る作動油タンクの概略構成を示す斜視図である。

図 7は、本発明の実施形態 3に係る小旋回型ショベルのキャビンのフロア下の概略構造を示す説明図であって、（a ) は横断面図、（b ) は縦断面図である。

図 8は、本発明の実施形態 4に係る小旋回型ショベルのキャビンのフロア下の概略構造を示す横断面図であって、（a ) は横断面図、（b ) は縦断面図である。

図 9は、本発明の実施形態 5に係る小旋回型ショベルの旋回フレームの詳細構成を示す図であって、（a ) は横断面図、（b ) は縦断面図である。

図 1 0は、図 9の主な配管配置を示す図であって、（a ) は横断面図、 ( b ) は縦断面図である。

発明を実施するための最良の形態

以下、本発明のいくつかの実施形態を、図を参照しつつ説明する。

( a ) 実施形態 1

図 1は小型油圧ショベルのうち、いわゆる小旋回型ショベルの全体構成を示すものであるが、同図において、小旋回型ショベルの車体は、下部走行体 1と、この下部走行体 1上に縦軸まわりに旋回自在に搭載された上部旋回体 2と、上部旋回体 2の前端部より突出して設けられた作業装置支持部に左右揺動自在に枢着されるブーム等により構成される図示しない掘削用アタッチメントと、下部走行体 1に起伏自在に枢着されたドーザ 3等により構成されている。

下部走行体 1は、左右のクロ一ラフレーム 4及びクローラ（いずれも片側のみ図示） 5からなり、両側クロ一ラ 5が、左右の走行モ一夕 7により個別に回転駆動されて走行する。上部旋回体 2は、後端旋回半径が下部走行体 1の幅寸法のほぼ 1ノ 2 に設定された旋回フレーム 8と、カウンタウェイト 9とを備え、この旋回フレーム 8上に、運転室を形成する略密閉構造のキャビン 83と、後述するエンジンやこのエンジンで駆動される油圧ポンプ等の機器類とが設置されてなつている。

このうちのキャビン 83は、周壁として天井、前後壁及び左右側壁を有する箱状に形成されるとともに、外部の騒音や塵埃等から運転者を保護するために外気と遮断されて上記略密閉構造となっており、その居住性を確保するために空気調和装置 85が備えられている。

このような小旋回型ショベルの全体構成については、後述する実施形態 2〜 4についても同様である。

引き続き、図 2 (a) , (b) を参照して、本実施形態 1の特徴となる旋回フレーム 8内の機器レイアウトについて詳述する。なお、図 2 ( a) 中の左を前側、同右を後側、同上を右側、同下を同左側としている図 2 (a) ，（b) に示すように、旋回フレーム 8は、前側を切り落としたやや扁平な円柱台状をなし、その前側から中央部にかけて略左半分にキャビン 83のフロア 84 (運転室下部の平坦部分）が形成されている（図 2 (a) 中の破線でこのフロア 84を示している）。この旋回フレーム 8は、通常型の小型油圧ショベルのそれと比べて、前後が短く、左右が若干長く設定されている。

本実施形態 1では、この旋回フレーム 8の後方にあって、出力軸を左右に向けて横置きされた動力源としてのエンジン（図 2中、 EZGで表示している。） 81と、エンジン 81の前方右側に配設された作動油夕ンク（同じく、 HZT) 82と、エンジン 81の前方左側に配設されたキャビン 83と、キャビン 83のフロア 84下の空間におけるショベル幅方向の内側に配設された空気調和装置（同じく、 AZC) 85と、この外側に配設された燃料タンク（同じく、 FZT) 86とを備えている

2 なお、 8 0 1はコントロールバルブ（同じく、 C/V) 、 80 2は操作パターン切換弁（同じく、 MZV) 、 8 0 3は旋回モータ（同じく、 S/M) 、 8 04はスィベルジョイント（同じく、 S/J) 、 8 0 5はバッテリ（同じく、 BAT) 、 8 0 7は油圧ポンプ（同じく、 P) 、 8 0 8はラジェ一夕（同じく、 RZD) 、 8 0 9はオイルクーラ（同じく、 0/C) である。

エンジン 8 1は、たとえばディーゼルエンジンであって、上記出力軸の一端には油圧ポンプ 8' 0 7が接続され、他端には図略のファンが取り付けられており、このファンによってラジェ一夕 8 0 8と、ォイルク一ラ 8 0 9とが空冷されるようになっている。

作動油タンク 8 2は、各油圧機器の作動油を貯留する鋼板製のタンクである。そして、図示はしていないが、給油口が旋回フレーム 8の外周壁にまで延びており、同タンクへの給油ができる。また、排油口が旋回フレーム 8の下方から作業者がアクセスできる位置にキャップ止めされており、メンテナンス時には、作業者がそのキャップを外して、排油を回収できる。

空気調和装置 8 5は、そのユニット（コンデンサとエアコンディショナ一ユニットがあるが、ここではコンデンサは無視する。以下、同じ。 ) の一部はシートスタンド 8 7内に突出させているものの、その大部分はキャビン 8 3のフロア 84下に設置されている（以下、このフロア下に設定された部分を、単に空気調和装置 8 5という）。

燃料タンク 8 6は、エンジン 8 1の燃料を貯留する複雑な形状のタンクであって、たとえば加工性に優れる合成樹脂製のものである。この燃料タンク 8 6は、キャビン 8 3のフロア 84下というきわめて狭いスぺースに、空気調和装置 8 5とともに設置されているので、全体的に扁平な形状となっており、従来は十分な容量を確保できなかった。そこで、本実施形態 1では、この燃料タンク 8 6は、空気調和装置 8 5の少なくとも前面側に延びる延長部を備えるような構造とし、この延長部によつて従来よりも大きな容量をとれるようにした。

3 具体的には、燃料タンク 8 6は、図 4に示すように、 L字状に形成された天井面 8 6 aおよび底面 8 6 bと、それぞれ矩形状に形成された前面 8 6 c、左側面 8 6 d、後面 8 6 e , 8 6 f および右側面 8 6 g， 8 6 hとからなっており、左側面 8 6 gと後面 8 6 f とが空気調和装置 8 5の前面と左側面とにそれぞれ沿うような形状になっている。この L字状のような複雑な形状であっても、合成樹脂性のタンクの場合には、たとえば射出成型することで容易に形成することができる。

そして、天井面 8 6 aの前方右側には、燃料タンク 8 6内の燃料量を検出するためのセンサ 8 6 3が設けられており、燃料が少なくなつたときには、このセンサ 8 6 3からの信号を受けてキャビン 8 3内に警告ランプを点灯等するようになっている。

このセンサ 8 6 3は、たとえばフロートスィッチからなっており、後述するタンク取出し時にはタンクと一体となって取り出されるようになつている。そのために、センサ 8 6 3は、図示しないコネクタを介して旋回フレーム 8内の導設電線に接続されている。そして、タンクの取出し時にはこのコネクタが切り離されて同タンクが外部に取り出されるようになっている。

また、天井面 8 6 aの後方左側にはキャップ 8 6 4で閉塞された給油口 8 6 5が突出している。この給油口 8 6 5は、旋回フレーム 8の外壁にまで延びており、タンクを所定位置に設置した状態で、キャップ 8 6 4を外して同タンクへの給油ができるようになつている。

また、燃料吸入口 8 6 6が天井面 8 6 aの適所に設けられており、この燃料吸入口 8 6 6は、旋回フレーム内のエンジン 8 1の燃料供給装置に至る導設配管と、図示しないジョイントを介して接続されている。そして、タンクの取出し時にはこのジョイントが切り離されて同タンクが外部に取り出されるようになつている。なお、燃料吸入口 8 6 6の位置は、ショベルが傾斜面で作業をする場合でも、空気の吸入を防止するために、できるだけショベルの旋回中心付近に設けるのが好ましいが、上記センサ 8 6 3の場合とは異なり、燃料吸入口 8 6 6にタンク内での適

4 当な導設配管を備えることで対応できる。

本実施形態 1では、特にタンク内への異物混入を考慮して、燃料タンク 8 6はたとえば図略のバンドによって、旋回フレーム 8に脱着可能に取り付けられており、このバンドを外して燃料タンク 8 6を旋回フレ一ム 8の外方へ取り出すことができるようになつている。このために、燃料タンク 8 6の適所に、タンク取出し用の把持部等を設けておいてもよい。

また、これに伴い、旋回フレーム 8は、燃料タンク 8 6の取出し方向に、この燃料タンク 8 6をセンサ 8 6 3とともに取り出し可能な大きさの開口部 8 6 1を設けるとともに、燃料タンク 8 6の非取り出し時にこの開口部 8 6 1を覆うためのカバ一部 8 6 2を設けている。このカバー部 8 6 2は、外壁と同材質の鋼板製であり、外壁の開口部 8 6 1の周囲にポルト締めされているが、この開口部 8 6 1に対して開閉自在にヒンジ止め等してもよい。

さらに、旋回フレーム 8上の燃料タンク 8 6を引き出す際のタンク底部の摩擦力を少なくして、タンクを外部に引出し易くするとともに、再度もとの位置に正確に復帰させるようにその移動ルートに、スライド用レール等を設けておくこととしてもよい。

その他、旋回フレーム 8上には、上記各機器等を連結する無数の導設配管ゃ導設電線が配置されているが、図中では、それらの配置を表示していない。ただし、各機器の配置はこの導設配管ゃ導設電線が極力短くなるように決定されるのはいうまでもない。

以下、燃料タンクのメンテナンスの概略手順について、説明する。図 2 ( a ) に示すように、燃料タンク 8 6は、空気調和装置 8 5の前面と左側面との 2面に沿って取り付けられており、その位置で旋回フレーム 8に上記バンドで固定されている。

メンテナンスに際しては、まず作業者は、旋回フレーム 8のカバー部 8 6 2を開いて、その開口部 8 6 1から燃料タンク 8 6のセンサ 8 6 3 のコネクタを旋回フレーム 8内の導設電線から切り離すとともに、燃料

5 吸入口 8 6 6のジョイントを旋回フレーム 8内の導設配管から切り離し、燃料タンク 8 6の固定バンドを取り外す。そして、旋回フレーム 8上の固定位置から、その開口部 8 6 1を介して、図中の手前に燃料タンク 8 6を引っ張り出す。

そして、外部に取り出した燃料タンク 8 6に燃料吸入口 8 6 6のジョィントに簡易ポンプ等を接続して残燃料を完全に抜き取り、タンク内部をケロシン等で洗浄して、異物を取り除く。これにより、その燃料タンク 8 6の底部に堆積した不純物を除去する。

しかる後、上記と逆手順でもとの位置に復帰してバンドで固定し、燃料タンク 8 6のセンサ 8 6 3のコネクタを旋回フレーム 8内の導設電線と接続するとともに、燃料吸入口 8 6 6のジョイントを旋回フレーム 8 内の導設配管と接続してから、開口部 8 6 1をカバ一部 8 6 2で閉じるこのようにして、エンジン 8 1が作動不能（エンジンダウン）となる前に、旋回フレーム 8から燃料タンク 8 6を取り外して外部で洗浄することにより、その燃料タンク 8 6の底部に堆積した不純物を除去して、エンジンダウンを予防することができるし、あるいは、万一エンジンダゥンしてしまった場合には、旋回フレーム 8から燃料タンク 8 6を取り外して外部で洗浄することにより、その燃料タンク 8 6の底部に堆積した不純物を除去して、エンジン 8 1の作動を再開することができる。また、カバ一部 8 6 2により開口部 8 6 1から土砂等が燃料タンク 8 6まわりに入り込みにくくするとともに、万一の土砂等の直撃から燃料タンク 8 6を保護することもできる。

以上説明したように、本実施形態 1では、上部旋回体 2の旋回フレーム 8上の左右一側にキャビン 8 3が配置され、このキャビン 8 3のフロァ 8 4下の空間におけるショベル幅方向の内側に空気調和装置 8 5、外側に燃料タンク 8 6がそれぞれ設けられ、この燃料タンク 8 6は、空気調和装置 8 5の少なくとも前面側に延びる延長部を備えているので、従来使用されていなかった空気調和装置 8 5の前方の空スペースを利用して大型の燃料タンク 8 6を備えることにより、空気調和装置 8 5の配置スペースが確保されつつ、燃料タンク 8 6の容量をできるだけ大きくとることができるようになる。したがって、燃料タンク 8 6の容量を確保して、給油のインターバルを長くし、作業効率を向上させることができる。

なお、上記実施形態 1では、燃料タンク 8 6の形状を平面視で L字状に形成し、空気調和装置 8 5の前面と左側面とに沿うようになしているが、場合によっては、前後両面と左側面の 3面に沿うようにしてもよい (この場合には、燃料タンクは平面視でコの字状となる）。また、旋回フレーム 8の全体が上記とは左右逆配置となる場合には、そのような配置に応じた形状のタンクとしてもよいのはもちろんである（この場合には、燃料タンクは空気調和装置の前面（および後面）と左側面とに沿うようになる）。

(b) 実施形態 2

以下、図 5 (a) ，（b) を参照して、本実施形態 2の特徴となる旋回フレーム 8内の機器レイアウトについて詳述する。なお、図 5 (a) 中の左を前側、同右を後側、同上を右側、同下を同左側としており、便宜上図 5 (a) , (b) 中における上記実施形態 1と共通する要素には同一の番号を付している。

図 5 (a) , (b) に示す、旋回フレーム 8の形状は、実施形態 1と同じである。図 5 (a) 中の破線でフロア 84を示している

本実施形態 2では、旋回フレーム 8の後部に動力源としてのエンジン (E/G) 8 1が、左右方向に延伸した横長姿勢ではあるが、その長手方向が旋回フレーム 8の左右方向の中心線とは所定の角度をなすようにして、左右両端が前後に位置ずれした傾斜状態で配置される構成とした。そして、この傾斜状態のエンジン 8 1の前方寄りとなるお端側（一端側）に冷却装置としてのラジェ一夕（RZD) 8 0 8と同冷却装置としてのオイルクーラ（〇/C) 80 9とが外方に向かって順に並べて配設されるとともに、この右端よりも後方寄りとなる左端側（他端側）に油

7 圧ポンプ（P) 8 0 7が配設され、エンジン 8 1の前方において、旋回フレーム 8の旋回中心に配置されたスィベルジョイント（S/J ) 8 0 4を挟んで右側に旋回モ一夕（SZM) 80 3とコントロールバルブ（ C/V) 8 0 1とが順に並べて配設されるとともに、その左側に空気調和装置（A/C) 8 5と燃料タンク 8 6とが順に並べて配設され、油圧ポンプ 8 0 7と燃料タンク 8 6との間に形成される空間（所定のスぺ一スに相当）内に作動油タンク（H/T) 82が配設される構成とした。なお、 8 0 2は操作パターン切換弁（M/V) 、 80 5はバッテリ（B AT) である。ここで、スィベルジョイント 8 04を中心に機器配置をしたのは、旋回フレーム 8の最大幅となる外周壁付近にまで燃料タンク 86とコントロールバルブ 8 0 1とをそれぞれ寄せて配置することができ、これにより、燃料タンク 8 6の容量を確保するとともに、コント口 —ルバルブ 8 0 1のメンテナンス性の改善を図ることなどが可能となるからである。

エンジン 8 1は、その左右に延びる出力軸の左端に油圧ポンプ 8 0 7 が接続されている。

作動油タンク 82は、上記エンジン 8 1の斜め配置によって生じた、油圧ポンプ 807と燃料タンク 8 6との間のスペース内に収まるように、平面視で、旋回フレーム 2の外方に向かって開く扇状に形成されている。

具体的には、作動油タンク 8 2は、図 6に示すように、扇状に形成された天井面 82 aおよび底面 82 b、旋回フレーム 8の外壁に沿って、所定の曲率をもって屈曲された左側面 8 2 d、それぞれ矩形状に形成された前面 8 2 c、後面 8 2 e、右側面 8 2 f とからなっている。

ところで、図 5 (b) に示すように、油圧ポンプ 8 0 7は、通常、その下方にスペースが存在するが、そのスペースをさらに利用することとしてもよい。例えば、図 6の二点鎖線で示すように、作動油タンク 8 2 の後面 8 2 eの左側下部に、突出部 8 2 1を設けることができる。この突出部 8 2 1は、油圧ポンプ 8 0 7の下方に入り込む高さで、かつ、ェンジン 8 1の本体に接触しない寸法形状とされる。これにより、作動油タンク 8 2の最大限の容量を得ることができる。なお、旋回フレーム 8 上のその他の機器配置によっては、油圧ポンプ 8 0 7の下方に作動油タンク 8 2の全体を収めるような構成としてもよい。

そして、図示はしていないが、給油口が旋回フレーム 8の外周壁にまで延びており、同タンク 8 2への給油ができる。また、排油口が旋回フレーム 8の下方から作業者がアクセスできる位置にキヤップ止めされており、メンテナンス時には、作業者がそのキャップを外して、排油を回収できる。

空気調和装置 8 5は、そのュニットの一部はシートスタンド 8 7内に突出させているものの、その大部分は旋回フレーム 8のキャビン 8 3のフロア 8 4下に設置されている。

燃料タンク 8 6は、図示はしていないが、給油口が旋回フレーム 8の外周壁にまで延びており、同タンク 8 6への給油ができる。この燃料タンク 8 6は、空気調和装置 8 5とともに、キャビン 8 3のフロア 8 4下に配置されているが、その加工性のよさから、そのような狭隘な場所においてもレイアウトが容易である。そして、その他の機器類を車高の高い場所に配置できるので、そのレイアウトを容易化する。

その他、旋回フレーム 8の右側には、コントロールバルブ 8 0 1ゃラジエー夕 8 0 8、オイルクーラ 8 0 9等をメンテナンス可能な大きさの開口部 8 1 1が設けられており、非メンテナンス時にこの開口部 8 1 1 を覆うためのカバ一部 8 1 2を設けている。このカバー部 8 1 2は、外壁と同材質の鋼板製であり、外壁の開口部 8 1 1の周囲にポルト締めされているが、この開口部 8 1 1に対して開閉自在にヒンジ止め等してもよい。そして、このカバ一部 8 1 2を開放することにより、必要な機器のメンテナンスが容易にできる。

以上説明したように、本実施形態 2では、旋回フレーム 8の後部にェンジン 8 1が、左右方向に延伸した横長姿勢で、かつ、左右両端が前後に位置ずれした傾斜状態で配置されるので、上部旋回体の旋回フレーム

9 の後方スぺ一スはエンジン 8 1のみによってほとんど占有されるということがなくなる。すなわち、エンジン 8 1は、その機能を満足するために、ほとんど形状が決まってしまうのであるが、かかる傾斜状態で配置することにより、動力源を左右方向から後退させた側の前方に一定のスペースを確保することができる。その場合、たとえば、形状の自由度の高い燃料タンク 8 6を、エンジン 8 1の前方に設置されたキャビン 8 3 のフロア 8 4下に配置し、大型の作動油タンク 8 2をこの空スペースに配置することができる。このようにして、旋回フレーム上の機器配置に余裕を持たせることができる。

また、エンジン 8 1の左右両端のうちの後方寄りとなる一端側に油圧ポンプ 8 0 7が配設されるとともに、この一端側よりも前方寄りとなる他端側にラジェ一夕 8 0 8とオイルクーラ 8 0 9とが配設され、油圧ポンプ 8 0 7の前方に上記所定のスペースを介して燃料タンク 8 6が配設され、このスペースに作動油タンク 8 2が配設されたので、旋回フレ一ム 8上のサクション配管の引き回しが少なくなり、上記エンジン 8 1の傾斜配置と相俟って、旋回フレーム 8上の機器配置にさらに余裕を持たせることが可能となる。

なお、上記実施形態 2では、作動油タンク 8 2の形状を平面視で扇状に形成しているが、その他の大容量を実現しうるあらゆる形状をとることができる。また、旋回フレーム 8の全体が上記とは左右逆配置としてもよく、そのような配置に応じた形状のタンクとしてもよいのはもちろんである。

また、上記実施形態 2では、旋回モ一夕 8 0 3をコントロールバルブ 8 0 1とスィベルジョイント 8 0 4との間に配設したが、旋回モータ 8 0 3は必ずしも大型機器とはいえないことから、旋回モータ 8 0 3を別の場所に配置してもよい。

また、上記実施形態 2では、空気調和装置 8 5をスィベルジョイント 8 0 4と燃料タンク 8 6との間に配設したが、キャビン 8 3を設けていないような場合には、この空気調和装置 8 5を装備する必要がないので、その場合には、さらに機器配置の余裕が生じることとなる。

ところで、上記実施形態 1 , 2では、図 1において、上部旋回体 2の前端に突出して作業装置を左右および前後方向に揺動自在に枢着していることは必ずしも前提とされないのであるが、以下に述べる実施形態 3 〜 5は、その上部旋回体 2の前端に突出して作業装置を左右および前後方向に揺動自在に枢着している小旋回型ショベルについての発明に係るものである。以下説明する。

(c ) 実施形態 3

以下、図 7 (a) , (b) を参照して、本実施形態 3の特徴となる旋回フレーム 8内の機器レイアウトについて詳述する。なお、図 7 ( a) 中の左を前側、同右を後側、同上をお側、同下を同左側としており、便宜上図 7 (a) , (b) 中における上記実施形態 1 , 2と共通する要素には同一の番号を付している。

図 7 ( a) , (b) に示す、旋回フレーム 8の形状は、実施形態 1， 2と同じである。図 7 (a) 中の破線でフロア 8 4を示している。

本実施形態 3では、この旋回フレ一ム 8の後部に、後列側機器として、油圧ポンプ（P) 8 0 7、エンジン（E/G) 8 1、ラジェ一夕（R /Ό) 8 0 8、オイルクーラ（OZC) 8 0 9が左側から右側にかけて順に並べて配設され、この後列側機器の前方において、前列側機器として、スィベルジョイント（SZJ ) 8 0 4を中心とする右側に旋回モ一夕（SZM) 8 0 3と作動油タンク（HZT) 8 2とコントロールバルブ（C/V) 8 0 1とが順に並べて配設され、左側に空気調和装置（A ZC) 8 5と燃料タンク（FZT) 8 6とが順に並べて配設された構成としている。なお、 8 0 2は操作パターン切換弁（MZV) 、 8 0 5はバッテリ（BAT) である。

作動油タンク 8 2は、その排油口が旋回フレーム 8の下方から作業者がアクセスできる位置にキャップ止めされており、メンテナンス時には、作業者がそのキャップを外して、排油を回収できる。

空気調和装置 8 5は、そのュニットの一部はシートスタンド 8 7内に突出させているものの、その大部分は旋回フレーム 8のキャビン 8 3のフロア 84下に設置されている。

燃料タンク 8 6は、図示はしていないが、給油口が旋回フレーム 8の外周壁にまで延びており、同タンクへの給油ができる。

以上説明したように、本実施形態 3では、上部旋回体 2の旋回フレーム 8の後部に、後列側機器として、油圧ポンプ 8 0 7、エンジン 8 1、ラジェ一夕 8 0 8、オイルクーラ 8 0 9が左側から右側にかけて順に並ベて配設され、この後列側機器の前方において、前列側機器として、スィベルジョイント 8 04を中心とする右側に旋回モー夕 8 0 3と作動油タンク 8 2とコントロールバルブ 8 0 1とが順に並べて配設され、左側に空気調和装置 8 5と燃料タンク 8 6とが順に並べて配設されているので、上部旋回体 2の前端に作業装置が揺動自在に枢着された小旋回型ショベルにおける旋回フレーム 8の幅方向のスペースが有効利用され、旋回フレーム 8の前後方向の中央付近から後方にかけて主要機器が 2列に配置される。その結果、主要機器の配管配置も容易となり、さらに、そのメンテナンス性も向上される。また、空気調和装置 8 5や燃料タンク 8 6の設置スペースを確保して、そのレイァゥトを容易化することもでさる。

(d) 実施形態 4

ところで、上記実施形態 3において、前列側機器に対し、後列側機器のみを 1 8 0 ° 回転させて配置してもよい。本実施形態 4は、かかる点に着目してなされたものであって、以下、図 8 (a) ， (b) を参照して説明する。なお、図 8 (a) 中の左を前側、同右を後側、同上をお側、同下を左側としており、便宜上上記実施形態 3と共通する要素には、同一番号を付してその重複記載を極力省略している。

図 8 (a) , (b) に示すように、本実施形態 4では、上部旋回体 2 の旋回フレーム 8の後部に、後列側機器として、冷却装置としてのオイルクーラ（OZC) 80 9、同冷却装置としてのラジェ一夕（RZD) 8 0 8、動力源としてのエンジン（EZG) 8 1、油圧ポンプ（P) 8 0 7が左側から右側にかけて順に並べて配設され、この後列側機器の前方において、前列側機器として、スィベルジョイント（S/J) 804 を中心とする右側に旋回モータ（S/M) 8 0 3と作動油タンク（H/ T) 82とコントロールバルブ（C/V) 8 0 1とが順に並べて配設され、左側に空気調和装置（A/C) 8 5と燃料タンク（FZT) 86とが順に並べて配設された構成としている。なお、 8 0 2は操作パターン切換弁（M/V) 、 8 0 5はバッテリ（BAT) である。

作動油タンク 8 2、空気調和装置 8 5、燃料タンク 8 6などは、上記実施形態 1と同様のものであり、その他、旋回フレーム 8上には、上記各機器を連結する無数の配管や電気ケーブルが配置されている点についても同様である。

本実施形態 4では、油圧ポンプ 80 7の直ぐ前方に作動油タンク 8 2 が配設されているので、油圧ポンプ 8 0 7と作動油タンク 8 2との間に接続される図略のサクション配管の長さが短縮される。このサクシヨン配管は大口径であるので、その配置が容易化されることによるメリツトは大きい。本実施形態 4のその他の構成は上記実施形態 3と同様であるので、本実施形態 4においても上記実施形態 3の作用効果と同様の作用効果が得られることはもちろんである。

なお、上記実施形態 3, 4の左右逆配置としてもよいし、さらに、操作パターン切換弁 8 0 2ゃバッテリ 8 0 5を配列に含めることとしてもよい。

また、上記実施形態 3, 4では、旋回モータ 8 0 3をスィベルジョイント 804と作動油タンク 8 2との間に配設して、前後方向にできるだけ大きなスペースを確保することとしたが、この場合も同様に、旋回モ一夕 80 3を上記前列側機器から外すこととしてもよい。

また、上記実施形態 3, 4では、空気調和装置 8 5をスィベルジョイント 804と燃料タンク 8 6との間に配設することによって、上部旋回体 2の前端に作業装置が揺動自在に枢着された小旋回型ショベルにおける空気調和装置 8 5の設置スペースを確保したが、キャビン 8 3を設けていないような場合には、空気調和装置 85を上記前列側機器から外すことができる。

(e) 実施形態 5

上記実施形態 3, 4では、いずれも空気調和装置 85をキャビン 83 のフロア 84の下方に配設しているが、この空気調和装置 85をキヤビン 83のフロア 84上に配設することもできる。本実施形態 5は、かかる点に着目してなされたものであって、以下、図 9 (a) , (b) 及び図 10 (a) , (b) を参照して説明する。なお、図 9 (a) 及び図 1 0 (a) 中の左を前側、同右を後側、同上を右側、同下を左側としており、便宜上上記実施形態 3， 4と共通する要素には、同一番号を付して、その重複説明を極力省略している。

図 9 (a) ，（b) に示すように、本実施形態 5では、旋回フレーム 8の後部に、後列側機器として、上記実施形態 3と同様に、油圧ポンプ (P) 807、動力源としてのエンジン（E/G) 8 1、冷却装置としてのラジェ一夕（RZD) 808、同冷却装置としてのオイルクーラ（ 0/0 809が左側から右側にかけて順に並べて配設されている。この後列側機器の前方において、前列側機器として、スィベルジョイント (SZJ) 804とを中心とする右側に作動油タンク（HZT) 82とコント口一ルバルブ（CZV) 80 1とが順に並べて配設され、左側に燃料タンク（FZT) 86が配設されている。なお、 85は空気調和装置（A/C) 、 802は操作パターン切換弁（MZV) 、 803は旋回モータ（S/M) 、 805はバッテリ（BAT) 、 81 0は操作ロック弁としてのソレノィドバルブ (S/V) である。

バッテリ 805は、燃料タンク 86の左外側に配設されている。これにより、前後方向の機器配置スペースを短くすることができ、後端を車幅内にいれる小旋回型ショベルを構成するのに有利である。また、バッテリ 805のメンテナンスが容易となり、また、燃料タンク 86の洗浄等の場合にも、そのバッテリ 805を取り外すことにより、容易に燃料タンク 86を取り外すことができるようになる。特に燃料タンク 86のメンテナンスは、バッテリ 8 0 5のメンテナンスに比べてその頻度が低いため、この配置は有効となる。

空気調和装置 8 5は、キャビン 8 3のフロア 8 4上の例えばシートス夕ンド 8 7内に配置されている。これにより、フロア 8 4の下方のスぺ —スをより有効に利用でき、例えば燃料タンク 8 6の容量を大きくとれるようになる。なお、空気調和装置 8 5は、キャビン 8 3の天井部に配置することも可能であり、特にシートスタンド 8 7内に限定されるものではない。この場合も、フロア 8 4下に主要機器を配置できるため、燃料タンク 8 6の容量を大きく確保できる。

旋回モータ 8 0 3は、スィベルジョイント 8 0 4の前方に配設されている。これにより、容量確保のため、前後長さが大きくなる作動油タンク 8 2と燃料タンク 8 6との間のスペースをより有効に利用できるようになる。なお、旋回モ一タ 8 0 3をスィベルジョイント 8 0 4の後方に配置してもよい。

燃料タンク 8 6は、できるだけ大容量とするために、旋回フレーム 8 の左外側にあるパッテリ 8 0 5の設置スペースを窪ませ、平面視で L字状に形成されている。この燃料タンク 8 6の後方に、上記油圧ポンプ 8 0 7が位置するようになっている。そして、給油口 8 1 1が旋回フレーム 8の外周壁にまで延びており、同タンクへの給油ができる。これにより、油圧ポンプ 8 0 7の上方の空きスペースを有効利用できる。

操作パターン切換弁 8 0 2は、操作手段としての操作レバー 8 1 5 ( 図 1 0 ( b ) 参照。）の操作に対するァクチユエ一夕（図略）の動作パターンを複数のうちから切換えるものであって、作動油タンク 8 2の前方に配設されている。

ソレノィドバルブ 8 1 0は、上記ァクチユエ一夕を動作不能に油圧口ックするもので、このソレノイドバルブ 8 1 0は、コントロールバルブ 8 0 1の前方の作動油タンク 8 2近傍に配設されている。これにより、コントロ一ルバルブ 8 0 1の周辺に切換部を有する要素を集中配置できるので、メンテナンスを一箇所から集中して行なうことができるようになる。

本実施形態 5の構成における配管配置について、以下説明する。図 1 0 ( a ) ， ( b ) に示すように、油圧ポンプ 8 0 7とコント口一ルバルブ 8 0 1とを連通するサクション配管 8 1 2は、フロア 8 4の下方において導設され、コントロールバルブ 8 0 1とフロア 8 4の上部に配設されたパイロットバルブ（P Z V ) 8 1 4とを連通するパイロット配管 8 1 3は、フロア 8 4の上部において導設されるようになつている。この場合、フロア 8 4の下方のスペースの配管をシンプルに構成することができる。また、パイロットバルブ 8 1 4はシトスタンド 8 7の左右の操作ボックス 8 1 7にそれぞれ設けられた操作レバ一 8 1 5に一体的に取り付けられているものであるが、パイ口ットバルブ 8 1 4とコントロ一ルバルブ 8 0 1との間の距離を短くすることができるため、そのパイロッ卜配管 8 1 3の配策が容易になる。

なお、 8 1 5は操作レバ一であって、前記操作パターン切換弁 8 0 2 を複数の動作パターンの中から所望の動作パ夕一ンでァクチユエ一夕が動作するように切換えておくことにより、前記操作レバー 8 1 5の操作により、上記切換えられた動作パターンでァクチユエ一夕を動作させることができるようになつている。これにより、オペレータは所望の動作パターンでァクチユエ一夕を動作させることができるので便利である。

また、 8 1 6は操作ロックレバーであって、この操作ロックレバー 8 1 6の操作により、ソレノイドバルブ 8 1 0がオンされて、パイロット配管 8 1 3の管路が閉じるようになつている。これにより、オペレータがキャビン 8 3から退出したときには、ァクチユエ一夕が動作不能となつて安全である。ただし、パイロット配管 8 1 3の代わりに図示しないメイン配管の管路を閉じるようにしてもよい。

以上説明したように、本実施形態 5によれば、上記実施形態 3 , 4における作用効果に加えて、コントロールバルブ 8 0 1から作動油タンク 8 2へ圧油を返すリターン配管（図略）を短くかつシンプルに配置することができるので、コントロールバルブ 8 0 1の背圧を低く抑えることができる。一般に、コントロールバルブ 8 0 1の背圧が高いと、圧油の排出抵抗により発熱し、また油圧ポンプ 8 0 7からの供給圧にその背圧がかかるので、油圧ポンプ 8 0 7の要求動力が大きくなり、省エネルギ —化に逆行する結果となる。また、例えば各油圧ァクチユエ一夕の作動時に所望の力が得られない等といった、油圧制御回路全般への悪影響を及ぼすおそれもある。これに対し、本実施形態 5では、前記リターン配管を短くすることで、これらの不具合をなくすことができる。

さらには、油圧ポンプ 8 0 7と作動油タンク 8 2とを連通するサクション配管 8 1 2、及び、油圧ポンプ 8 0 7とコントロールバルブ 8 0 1 とを連通するデリベリ配管（図略、ただし、上記サクシヨン配管に沿つて導設できる。）を、後列側機器と前列側機器との間にほぼ直線状に配設することができるため、配管の配策が容易となり、上記実施形態 4と比べると、配管長さは長くなるものの、直線状に配管できるので、その配管内での圧力損失を抑えることができる。特にサクション配管 8 1 2 は管径が大きいため、曲がりを少なくするように配策することは、その配策の容易性を確保し、圧力損失を抑える上で有利である。さらに、少しでも上部旋回体 2上の機器配置スペースを多く得るため、旋回フレーム 8は上述したような略円柱台形に形成されることが多いが、本実施形態 5によれば、大きなスペースを要する作動油タンク 8 2の外側に比較的小さなコントロールバルブ 8 0 1を配設したため、このコントロールバルブ 8 0 1を旋回フレーム 8の円弧形状に沿って配置でき、スペースの利用効率が向上する。

さらに、燃料タンク 8 6をフロア 8 4の下方に配設したので、上部旋回体 2上の機器配置スペースを有効利用できる。さらに、キャビン 8 3 のフロア 8 4とコントロールバルブ 8 0 1との間に作動油タンク 8 2が位置するため、コントロールバルブ 8 0 1からの作動油の流れ音や絞り音といった騒音がこの作動油タンク 8 2に遮られて、キャビン 8 3内のオペレータに届いて快適性を減じることがなくなる。

なお、上記実施形態 5では、空気調和装置 8 5を装備したキャビン 8 3を設けた場合について説明したが、キヤノピを備えたフロア 8 4上を外部に開放した小旋回型ショベルでは、空気調和装置 8 5を装備していない。しかし、そのような場合であっても、上記のようにフロア 8 4下に主要機器を配置する構成をとることで、そのフロア 8 4下のスペースを有効利用できる。

また、ソレノイドバルブ 8 1 0は、コントロールバルブ 8 0 1の後方であってもよいし、バッテリ 8 0 5は燃料タンク 8 6の後方側の左端であってもよく、その場合の燃料タンク 8 6の窪みはこの配置に応じた部位に形成されることとなる。

また、上記実施形態 1〜 5では、動力源としてエンジン 8 1を使用した場合を説明したが、エンジン 8 1以外の動力源であってもよく、例えば動力源として電動モ一夕が使用される場合は、冷却装置としてのラジェ一タ 8 0 8は不要となる。また、ラジェ一夕 8 0 8とオイルクーラ 8 0 9とは同一平面上に並列配置してもよい。

また、上記実施形態 1〜 5を適宜組み合わせ適用することもできる。例えば実施形態 1における空気調和装置 8 5の前面側に延びる延長部を備えた燃料タンク 8 6を実施形態 2〜4に採用することができ、その場合には、相乗した作用効果を奏することができる。

また、上記実施形態 1〜 5では、小旋回型ショベルとして小型油圧ショベルについて説明したが、その他の小旋回型の建設機械であっても、本発明を適用することができる。

産業上の利用可能性

以上のように、本発明は、上部旋回体の後端が下部走行体の幅外にほとんど出ない状態で旋回する小旋回型ショベルに有用であり、上部旋回体の前端に作業装置が揺動自在に枢着された小旋回型ショベルにも好適である。

Claims

請求の範囲

1 . 下部走行体上に上部旋回体が縦軸まわりに旋回自在に搭載され、この上部旋回体の後端旋回半径が上記下部走行体の幅寸法のほぼ 1 Z 2に設定され、かつ、この上部旋回体の旋回フレームに機器類が設置される小旋回型ショベルにおいて、上記旋回フレーム上の左右一側に運転室が配置され、この運転室のフロア下の空間におけるショベル幅方向の内側に空気調和装置、外側に燃料タンクがそれぞれ設けられ、この燃料タンクは、上記空気調和装置の少なくとも前面側に延びる延長部を備えたことを特徴とする小旋回型ショベル。

2 . 上記燃料タンクは、延長部が上記空気調和装置の少なくとも前面側に沿った状態で、上記旋回フレームに着脱可能に取り付けられ、この旋回フレームの外周壁に、上記燃料タンクを出し入れ可能な開口部が設けられたことを特徴とする請求項 1記載の小旋回型ショベル。

3 . 上記旋回フレームの外周壁に、上記開口部を覆うカバー部がさらに設けられたことを特徴とする請求項 2記載の小旋回型ショベル。

4 . 下部走行体上に上部旋回体が縦軸まわりに旋回自在に搭載され、この上部旋回体の後端旋回半径が上記下部走行体の幅寸法のほぼ 1 / 2に設定され、かつ、この上部旋回体の旋回フレームに機器類が設置される小旋回型ショベルにおいて、

上記旋回フレームの後部に動力源が、左右方向に延伸した横長姿勢で、かつ、左右両端が前後に位置ずれした傾斜状態で配置され、

上記動力源の左右両端のうちの後方寄りとなる一端側に油圧ポンプが配設されるとともに、この一端側よりも前方寄りとなる他端側に冷却装置が配設され、

上記油圧ポンプの前方に所定のスペースを介して燃料タンクが配設され、

上記スペースに作動油タンクが配設されたことを特徴とする小旋回型ショベル。

5 . 上記動力源の前方において、旋回中心に配置されたスィベルジョイントを挟んで一端側に上記燃料タンク、他端側にコント口一ルバルブが配置されたことを特徴とする請求項 4記載の小旋回型ショベル。

6 . 上記旋回フレームの左右一側上面に運転室が配置され、この運転室のフロア下に上記燃料タンクが配置されたことを特徴とする請求項 4記載の小旋回型ショベル。

7 . 上記作動油タンクは、平面視で、上記旋回フレームの外方に向かって開く扇状に形成されていることを特徴とする請求項 4記載の小旋回型ショベル。

8 . 上記作動油タンクは、少なくとも一部が油圧ポンプの下方に入り込むように形成されていることを特徴とする請求項 4記載の小旋回型ショベル。

9 . 上記旋回フレームは、上記コントロールバルブと上記冷却装置とが設けられた側の端部にメンテナンス用開口部と、この開口部を覆うカバー部とを備えていることを特徴とする請求項 5記載の小旋回型ショベル。

1 0 . 下部走行体上に上部旋回体が縦軸まわりに旋回自在に搭載され、前記上部旋回体の前端に作業装置が揺動自在に枢着され、前記上部旋回体の後端旋回半径が前記下部走行体の幅寸法のほぼ 1 / 2に設定され、かつ、この上部旋回体の旋回フレームに機器類が設置される小旋回型ショベルにおいて、

前記旋回フレームの後部に、後列側機器として、油圧ポンプ、動力源、冷却装置が左右に並設され、

この後列側機器の前方において、前列側機器として、スィベルジョイン卜を中心とする左右一側にコントロールバルブと作動油タンクが並設され、反対側に燃料タンクが配設されたことを特徴とする小旋回型ショベル。

1 1 . 旋回モータが、スィベルジョイントと作動油タンクとの間に配設されたことを特徴とする請求項 1 0記載の小旋回型ショベル。

1 2 . 空気調和装置が、スィベルジョイントと燃料タンクとの間に配設されたことを特徴とする請求項 1 0記載の小旋回型ショベル。

1 3 . 前記燃料タンクは、前記上部旋回体に設定された運転室フロアの下方に配置されることを特徴とする請求項 1 0記載の小旋回型ショベル。

1 4 . 後列側機器は、左右方向に油圧ポンプ、動力源、冷却装置の順に配設され、前列側機器は、左右方向に燃料タンク、スィベルジョイン卜、作動油タンク、コントロールバルブの順に配設され、前記燃料タンクは、前記上部旋回体に設定された運転室フロア下方に配設されるとともに、前記燃料タンクの後方側に前記油圧ポンプが位置するようにしたことを特徴とする請求項 1 0記載の小旋回型ショベル。

1 5 . バッテリが、前記燃料タンクの左右方向の外側に配設されたことを特徴とする請求項 1 0記載の小旋回型ショベル。

1 6 . 空気調和装置が、前記運転室フロアの上部に配設されたことを特徴とする請求項 1 4記載の小旋回型ショベル。

1 7 . 前記油圧ポンプと前記コントロールバルブとを連通するサクシヨン配管は、前記運転室フロアの下方において導設され、前記コントロールバルブと前記運転室フロアの上部に配設されたパイ口ッ卜バルブとを連通するパイロッ卜配管は、前記運転室フロアの上部において導設されるようにしたことを特徴とする請求項 1 4記載の小旋回型ショべル。

1 8 . 旋回モータが、前記スィベルジョイントの前方或いは後方に配設されたことを特徴とする請求項 1 4記載の小旋回型ショベル。

1 9 . 前記燃料タンクの給油口が、前記燃料タンクの後方でかつ前記油圧ポンプより上方に配設されたことを特徴とする請求項 1 4記載の小旋回型ショベル。

2 0 . 操作手段の操作に対するァクチユエ一夕の動作パターンを複数のうちから切換える操作パ夕一ン切換弁が、前記作動油タンクの前方に配設されたことを特徴とする請求項 1 4記載の小旋回型ショベル。

2 1 . ァクチユエ一夕を動作不能に油圧ロックするための操作口

3 ック弁が、前記コントロールバルブの前方或いは後方の前記作動油タンク近傍に配設されたことを特徴とする請求項 1 4記載の小旋回型ショべル。