WO2001053103A1 - Cartouche d'encre, dispositif enregistreur a jet encre utilisant cette cartouche et procede de commande de nettoyage pour tete enregistreuse du dispositif enregistreur - Google Patents

Description

明 細 書 インク力一トリッジおよびこれを用いたィンクジエツ ト式記録装置並びに同装 置における記録へッ ドのクリーニング制御方法 技術分野 ，

この発明は、 例えば記録用紙の幅方向に移動する記録ヘッ ドを備え、 印刷デー 夕に基づいてィンク滴を記録用紙に向かって吐出することで記録用紙上に画像を 印刷するインクジェッ ト式記録装置に関し、 より詳細には、 記録ヘッ ドのノズル 開口からィンクを吸引して記録へッ ドの印字機能を回復させるクリーニング処理 を効果的に実行し得るィンクカートリッジおよびこれを用いたインクジエツ ト式 記録装置、 並びに同装置における記録へッ ドのクリーニング制御方法に関する。 背景技術

インクジエツ ト式記録装置は、 インクカートリッジからのィンクの供給を受け るインクジヱッ ト式記録へッ ドと、 記録用紙を記録へッ ドに対して相対的に移動 させる紙送り手段が備えられ、 キヤリッジに搭載された記録へッ ドを記録用紙の 幅方向に移動させながらインク滴を吐出させることで記録が行われる。

そしてキャリッジ上に、 ブラックインクおよびイエロ一、 シアン、 マゼン夕の 各力ラーインクの吐出が可能な記録へッ ドを搭載し、 ブラックインクによるテキ スト印刷ばかりでなく、 各インクの吐出割合を変えることにより、 フルカラー印 刷を可能としている。

前記した記録へッ ドは、 圧力発生室で加圧したインクをノズルからィンク滴と して記録用紙に吐出させて印刷を行う関係上、 例えばノズル開口からの溶媒の蒸 発に起因するインク粘度の上昇や、 インクの固化により、 また塵埃の付着、 さら には気泡の混入などにより、 印刷不良を起こすという問題を抱えている。

このために、 ノズル開口に目詰まりが生じた場合、 またはインクカートリッジ を交換した場合などには、 キヤッビング手段により記録へッ ドのノズル形成面を 封止し、 吸引ポンプからの負圧によりノズル開口からインクを吸引排出させるこ とで、 ノズル開口等におけるインク固化による目詰まりや、 インク流路内への気 泡の混入によるインク吐出不良を解消する機能が具備されており、 これはクリー ニング操作と呼ばれている。

このクリーニング操作を実行する場合においては、 例えばィンクカートリッジ から記録へッ ドのノズル開口に至るィンク流路内に、 なるべく早いィンクの流れ を発生させることが効果的であり、 これにより増粘したインクと共に、 流路内に 存在する気泡も排出させることができる。

しかしながら、 クリ一ニング操作時においてインクの流速を増大させるには、 大きな負圧を得るために吸引ポンプの能力を増大させる必要がある。 これにはポ ンプの大型化と共に、 ポンプを駆動するモータも大型のものを使用せざるを得ず 、 必然的にコス卜の上昇および装置全体の大型化は免れない。

さらに、 記録ヘッ ドから大量のインクを排出させるために、 インクカートリツ ジの寿命も短くなり、 ユーザに対してランニングコス卜の増大を強いる結果を招 来させる。

そこで、 例えば日本国特開平 4一 1 0 5 5号公報に見られるように、 インク力 —トリッジから記録へッ ドに至るインク流路内に、 開閉可能なバルブュニッ トを 配置し、 クリーニング操作にあたっては、 前記バルブユニッ トを閉弁状態として キヤッビング手段内に負圧を印加し、 キヤッビング手段内の負圧が上昇した時点 で前記バルブュニッ トを開弁させることで、 記録へッ ド内のインクの流速を瞬間 的に高めるように構成した記録装置が提案されている。

この構成によると、 大きな負圧を得るための格別な吸引ポンプを備えることな く、 記録へッドのノズル近傍において固化または増粘したインクを比較的容易に 排出させることができるものと考えられる。 そして、 ノズルからの吸引作用が瞬 間的になされるので、 結果として比較的少ないィンクの排出量でクリーニング効 果を得ることが可能であると考えられる。

ところで、 前記したような記録装置の多くは、 一般にブラックインクおよび力 ラーインクを封入した各インクカートリッジが記録へッ ドを搭載したキヤリッジ 上に、 その上部から着脱可能に装着できるように構成されており、 各カートリツ ジはキヤリッジに上向きに搭載されたィンク導入部としての中空状のィンク供給 針 （以下、 中空針ともいう） を介して、 記録ヘッ ドに対してインクが供給される ように構成されている。

そして、 このような記録装置においては、 記録ヘッ ド内でのインクの流れる流 路は、 非常に微細に構成されており、 したがってインクカートリッジから記録へ ッ ドに供給されるィンクは、 塵埃等の異物の混入のない清浄な状態であることが 要求される。

すなわち、 塵埃等の異物が混入しているような場合においては、 記録ヘッ ドの ィンク流路のなかでも特に狭いィンク供給口や、 ノズル開口部分に異物が詰まる という問題が発生し、 これにより正常なインクの吐出作用が行なえなくなり、 多 くの場合において記録へッドの機能の回復は不可能となる。

そこで、 一般にインク流路における記録ヘッ ドの川上側、 例えば前記中空針と この中空針を支持するへッ ドケースとの間に異物を除去するフィル夕部材を配置 し、 このフィル夕部材によって記録へッ ド側への異物の侵入を防止するようにし ている。

第 1図は、 その状況を断面状態で示したものである。 符号 2 1はその上部にィ ンクカートリッジが装着され、 インクカートリッジ側に貯留されたインクを記録 へッ ド側に導出するための中空針を示す。 この中空針 2 1の上端部は先鋭状にな され、 その一部にインク導出穴 2 1 aが開口されており、 インクカートリッジに 装着されたゴム性のパッキング部材に密着して接合された中空針 2 1は、 そのィ ンク導出穴 2 1 aを介してィンクカートリッジよりインクを導出することができ るように構成されている。 また、 この中空針 2 1の基端部は末広がり状になされ 、 したがって、 その内部にはテ一パ状の空間部 2 1 bが形成されている。

一方、 前記中空針 2 1の基端部を取り付ける記録ヘッドのケース 2 0 a側にも 、 空間部 2 0 f が形成されており、 これらの空間部を挟む前記中空針 2 1の基端 部と、 ヘッ ドケース 2 0 aとの間にはフィル夕部材 2 2が配置されている。 この フィル夕部材 2 2を挟んだ上下に空間部を持たせることにより、 フィル夕部材 2 2の面積を実効的に広く し、 フィル夕部材が持つ動圧 （圧力損失） を抑えるよう に構成している。

第 1図に示した構成からも理解できるように、 中空針 2 1内に形成されたィン ク流路と、 フィル夕部材 2 2とが重力方向に配置されている状態においては、 例 えばィンクを初めて記録へッ ドの流路内へ充填する初期充填動作時においては、 第 1図 （A ) に示したように、 特にフィルタ部材 2 2の上部における中空針 2 1 内に形成されたテ一パ状空間部 2 1 b内に気泡 Aが残留するという現象が発生す る。 また、 インクカートリッジを交換した際にも、 フィル夕部材 2 2の上部にお ける空間部 2 1 bに気泡 Aが侵入し、 空間部 2 1 b内に気泡 Aがとどまるという 現象が発生する。

一方、 前記したように気泡 Aが残留した状態で印字を実行し、 この印字の状態 がフルデュ一ティーである場合 （全てのノズル開口から同時に最高周波数でィン ク滴を吐出する場合） には、 フィルタ部材 2 2の上流側に残留する気泡 Aは、 ィ ンクの流れと共にゆつく りとフィル夕部材 2 2の近傍に移動し、 ィンクの流速と でバランスがとれた状態となる。

そして、 フルデューティ一印字がさらに継続されたような場合には、 気泡 Aが フィル夕部材と接し、 その一部が僅かながらフィル夕部材 2 2を通過して記録へ ッ ド内のインク流路に至り、 この気泡が記録へッ ド内のインク流路内に滞る状態 となる。 このような状態に陥った場合には、 記録ヘッ ド内の気泡が印刷デ一夕に 基づいて圧力室で発生した圧力変化を吸収する、 いわゆるクッション作用を奏し 、 記録へッ ドからのインク滴の吐出が不能に陥るという問題を発生させる。

そこで、 前記したような気泡を排除すべくクリーニング操作が実行されるが、 前記したようにキヤッビング手段内の負圧が上昇するとともに、 インクカートリ ッジ側からインクが流れ込み、 中空針 2 1内のインクの流速はそれ程高くならな い。 これに伴って気泡 Aは中空針 2 1内でフィルタ部材 2 2に接近または密着す るものの、 これを排出させるまでには至らないという問題を抱えている。

この発明は、 前記したような状況に着眼してなされたものであり、 その第 1態 様においては、 記録へッ ドとインク力一トリッジとの流路の延長を招くことなく 、 記録ヘッ ドの上流側を閉塞することができるインクカートリッジ、 特に閉塞手 段がィンク力一トリッジ側に配置された構成、 およびこのインク力一トリッジを 好適に用いることができるィンクジエツ ト式記録装置を提供することを目的とす るものである。 また、 その第 2態様においては、 特に気泡が必ず滞留する前記フィル夕部材よ. りも上流側であるィンクカートリッジ側に、 ィンク流路を閉塞または流路抵抗を 増大させる；とができる流路制御手段を配置することで、 特に中空針内のフィル 夕部材上ににとどまる気泡に対しても、 負圧を効果的に与え、 またこれを瞬間的 に解除させることにより、 気泡がフィル夕部材を通過することができるように構 成したものであり、 これにより気泡の排出効果を増大させることができるィンク カートリッジの構成、 およびこれを好適に用いることができるインクジェヅ ト式 記録装置、 並びに同装置における記録へッドのクリーニング制御方法を提供する ことを目的とするものである。

また、 その第 3態様においては、 同様にインクカートリッジ側に、 インク流路 を閉塞させることができる流路制御手段を配置した構成において、 流路制御手段 が記録装置側のインク導入部の押圧力によって開閉制御される構成を提供し、 こ れにより前記したと同様な作用効果を得ることができるィンク力一トリッジの構 成、 およびこれを好適に用いることができるインクジェッ ト式記録装置、 並びに 同装置における記録へッ ドのクリ一ニング制御方法を提供することを目的とする ものである。 発明の開示

前記した目的を達成するために成されたこの発明にかかる第 1態様においては 、 記録装置に対して着脱可能に装填され、 記録装置側に配置されたインク導入部 を介して記録へッ ドにィンクを供給するようになされると共に、 前記ィンク力一 トリッジに形成され、 記録装置側にインクを供給するインク供給路に、 外部から の圧力を受けて流路を閉塞することができる領域が形成されたインクカートリッ ジが提供される。

この場合、 好ましくはインクを貯留するインク貯留室を備えた容器と、 記録へ ッ ドに連通するインク供給針に接合して、 前記インク貯留室内のィンクを前記記 録へッ ドに供給するインク供給口とが備えられる。

一方、 この発明にかかる前記第 1態様のィンクカートリッジを好適に使用し得 るインクジエツ ト式記録装置においては、 記録装置側にィンクを供給するィンク 供給路に、 外部からの圧力を受けて流路を閉塞することができる領域が形成され たインクカートリッジが着脱可能に装填され、 インクカートリッジにおける前記 領域を押圧することができる部材と、 当該ィンク力一トリッジからインクの供給 を受けて印刷を実行する記録へッ ドと、 前記記録へッ ドを封止することができる キヤヅビング手段と、 当該キヤッビング手段に負圧を供給する負圧発生手段とが 備えられる。

この場合、 好ましくは前記記録ヘッ ドに連通するインク供給針が配置され、 前 記インク供給針にィンク力一トリッジのインク供給口が接合された状態で装填さ れるように構成される。

前記した第 1態様のィンクカートリッジおよびィンクジエツ ト式記録装置の組 み合わせによると、 外部からの圧力を受けて流路を閉塞することができる領域が インクカートリッジに形成され、 当該領域を閉塞した状態で、 負圧発生手段から の負圧を印加するとキヤッビング手段に負圧が蓄積される。 そこで、 前記領域を 開放すると、 インクカートリッジに強い負圧が瞬間的に作用して記録へッドに強 いインクの流れが生じ、 滞留していた気泡が移動し、 引き続き作用する負圧発生 手段からの負圧によるィンクの流れに乗って、 キヤッビング手段に排出される。 また、 前記した目的を達成するために成されたこの発明にかかる第 2態様のィ ンクカートリッジは、 記録装置に対して着脱可能に装填され、 記録装置側に配置 されたインク導入部を介して記録へヅ ドにインクを供給するィンクカートリッジ であって、 インクを貯留するインク貯留室から前記ィンク供給口に向かって形成 されたインク流路には、 ァクチユエ一夕による駆動力を受けてインク流路を閉塞 または流路抵抗を増大させることができる流路制御手段が配置された構成とされ る。

この場合、 好ましくは前記ィンクカートリツジに形成されたィンク供給口には 、 記録装置に装填された状態において、 前記インク導入部に接合するパッキング 部材が配置される。

そして、 前記流路制御手段は、 好ましくは前記ァクチユエ一夕による駆動力を 受けてインク流路を開閉することができる流路開閉手段を構成する。 また、 前記 流路制御手段は、 前記ァクチユエ一夕による駆動力を受けてィンク流路の流路抵 抗を変更することができる流路抵抗変更手段を構成する場合もある。 そして、 好 ましくは前記流路制御手段は、 ァクチユエ一夕の駆動力を受けて変形する弾性素 材により構成されたシール部材により構成され、 前記シール部材の変形によりィ ンク流路を閉塞または流路抵抗を増大させることができるように構成される。 この場合、 好ましい実施の形態においては、 前記ァクチユエ一夕が記録装置上 に配置され、 記録装置に装填された状態において、 前記流路制御手段がァクチュ エー夕の駆動力を受けるように構成される。 また、 他の好ましい実施の形態にお いては、 前記ァクチユエ一夕が、 インクカートリッジ側に搭載された構成とされ る。

そして、 前記したいずれの形態を利用する場合においても、 複数色のインクを それぞれ個別に貯留することができる複数のィンク貯留室を備えたインク力一ト リッジにおいては、 各ィンク貯留室から各ィンク供給口に向かって形成されたそ れそれのィンク流路に、 ァクチユエ一夕による駆動力を受けてインク流路を閉塞 または流路抵抗を増大させることができる流路制御手段を個別に配置することが 望ましい。

加えて、 前記流路制御手段は、 ァクチユエ一夕による駆動力を受けない状態に おいては、 インク流路を開放するように構成されることが望ましい。 そして、 前 記ァクチユエ一夕は、 好ましくは電磁駆動機構により構成される。 また、 前記ァ クチユエ一夕は、 カム機構により構成される場合もある。

さらに、 前記した構成のインクカートリッジにおいては、 5 p p m以下に脱気 したインクを、 前記インク貯留室に封入することが望まれる。 そして、 前記イン クカートリッジの保存状態においては、 好ましくはガスバリア性を有する包装部 材によって減圧包装される。 加えて、 前記流路制御手段をカバー部材によって覆 つた状態で、 前記包装部材によって減圧包装されることが望ましい。

以上のように構成されたこの発明の第 2態様にかかるィンク力一トリッジによ ると、 インクを貯留するインク貯留室からィンク供給口に向かって形成されたィ ンク流路に、 ァクチユエ一夕による駆動力を受けてィンク流路を閉塞または流路 抵抗を増大させることができる流路制御手段が配置されているので、 記録装置側 またはカートリッジ側に配置されたァクチユエ一夕によって、 インクカートリツ ジに配置された流路制御手段を開閉または流路抵抗を変更することができる。 したがって、 特に気泡が必ず滞留する前記したフィル夕部材よりも上流側であ るインクカートリッジ側に、 流路制御手段が配置されているので、 特に中空針内 のフィルダ部材上にとどまる気泡に対しても効果的に負圧を与えることができ、 この結果、 中空針内に滞留している気泡を膨張させるなどの外部圧力が与えるこ とができる。 続いて、 前記ァクチユエ一夕により流路制御手段を動作させて、 負 圧を瞬間的に解除させることにより、 気泡を効率的に排出させることができる。 一方、 前記した第 2態様にかかるィンクカートリッジを好適に用いることがで きるインクジエツ ト式記録装置は、 印刷デ一夕に基づいてノズル開口からインク 滴を吐出するインクジェッ ト式記録へッ ドと、 前記記録へッ ドのノズル形成面を 封止して負圧発生手段からの負圧によりノズル開口よりインクを吸引排出させる ことができるキヤッビング手段と、 ィンク力一トリッジからのィンクを前記記録 へヅドに供給するために、 インク力一トリッジのィンク供給口に接続されるィン ク導入部とが備えられ、 インクカートリッジとして前記した構成のインクカート リッジを搭載したィンクジエツ ト式記録装置であって、 前記キヤッビング手段に よって記録へッ ドのノズル形成面を封止し、 前記負圧発生手段による負圧をキヤ ッビング手段に加えて負圧を蓄積した状態で、 前記ァクチユエ一夕に制御信号を 与える制御手段がさらに具備され、 前記制御手段からァクチユエ一夕に供給され る制御信号に基づいて、 前記インクカートリッジに備えられた流路制御手段を開 放または流路抵抗を低下させるように構成される。

この場合、 前記インクカートリッジに形成されたインク流路の流路方向が、 キ ャリッジの移動方向とほぼ直交する関係となるように、 インクカートリッジがキ ャリッジに搭載されることが望ましい。

また、 好ましくは前記キヤッピング手段によって記録へッ ドのノズル形成面を 封止し、 前記負圧発生手段による負圧をキヤッビング手段に加えて負圧を蓄積し た状態で、 インクカートリッジに備えられた流路制御手段を開放または流路抵抗 を低下させる動作が、 記録装置に初めてインクを充填する初期充填動作において 実行されるように構成される。

また、 好ましくは前記キヤッピング手段によって記録へッ ドのノズル形成面を 封止し、 前記負圧発生手段による負圧をキヤッビング手段に加えて負圧を蓄積し た状態で、 インクカートリッジに備えられた流路制御手段を開放または流路抵抗 を低下させる動作が、 ユーザによってなされる回復動作の指令が、 所定の印字量 の範囲内において再びなされた場合に実行されるように構成される。

一方、 複数色のィンクをそれぞれ個別に貯留することができるィンク貯留室を 備えた複数のィンクカートリッジが搭載され、 それぞれのインクカー卜リッジに 配置された各流路制御手段を駆動する各ァクチユエ一夕に対して、 制御信号が個 別に供給されるように構成される。

また、 複数色のィンクをそれぞれ個別に貯留することができる複数のインク貯 留室を備えたィンクカートリッジを少なくとも含む複数のインクカートリッジが 搭載された構成においては、 それぞれのィンクカートリッジに配置された各流路 制御手段を駆動する各ァクチユエ一夕に対して、 制御信号が個別に供給されるよ うに構成される。

この場合、 前記ァクチユエ一夕が記録装置に搭載され、 当該ァクチユエ一夕は 、 好ましくは電磁駆動機構により構成される。 また、 前記ァクチユエ一夕は、 力 ム機構により構成される場合もある。

また、 搭載されたインク力一トリッジにおけるインクエンド状態を検出するィ ンクェンド検出手段がさらに具備されていることが好ましく、 この場合において は、 少なくとも負圧発生手段による負圧をキヤッビング手段に加える状態におい ては、 インクエンド状態を検出したィンク流路に備えられた前記流路制御手段を 閉塞状態に保持するように構成される。

この場合、 インクエンド検出手段としては、 少なくとも記録ヘッ ドから吐出し たインク滴を計数することでインクェンド状態と判定するソフ トインクエンド検 出手段、 またはインクが封入されたィンク貯留室の物理的な変化を検出すること でインクェンド状態と判定するハードインクエンド検出手段を好適に利用するこ とができる。

そして、 印刷動作を実行するに際しては、 好ましくはインクエンド状態を検出 したィンク流路に備えられた前記流路制御手段を閉塞状態に保持し、 ィンクェン ド状態以外のィンクを用いるように構成される。 この場合、 インクエンド状態以外のインクのうち、 イェローインクを除いた他 のインクのうち、 最もインク残量の多いインクによって印字動作を実行するよう に構成することが望ましい。

加えて、 インクェンド状態以外のィンクを用いて印刷動作を実行する場合にお いては、 ホストコンピュータに搭載されたプリン夕 ドライバのュ一ティ リティ上 において、 インクェンド以外の他のィンクで印刷することを報知するように構成 することが望ましい。

また、 ィンクェンド状態以外のインクを用いて印刷動作を実行するに際しては 、 ホストコンピュー夕に搭載されたプリン夕 ドライバのュ一ティ リティ上におい て、 ィンクェンド以外の他のインクで印刷を実行するか否かの判断を要求する報 知を行なうように構成することもできる。

さらに前記記録装置においては、 ィンクカートリッジのインク供給口に接続さ 'れるインク導入部として、 好ましくは、 その一部にインク導出穴を開口させた中 空状のインク供給針が用いられる。

さらに、 前記した第 2態様のィンク力一トリッジと記録装置との組み合わせに よりなされる記録ヘッ ドのクリーニング制御方法は、 印刷デ一夕に基づいてノズ ル閧口からインク滴を吐出するインクジエツ ト式記録へッ ドと、 前記記録へッ ド のノズル形成面を封止して負圧発生手段からの負圧によりノズル開口よりインク を吸引排出させることができるキヤッビング手段と、 インクカートリッジからの インクを前記記録へヅ ドに供給するために、 インク力一トリッジのインク供給口 に接続されるィンク導入部とが備えられ、 前記キヤッビング手段によって記録へ ッ ドのノズル形成面を封止し、 インクカートリッジに備えられた流路制御手段を 閉塞または流路抵抗を増大させた状態で負圧発生手段による負圧をキヤッビング 手段内に加えて負圧を蓄積させる負圧蓄積ステップと、 キヤッビング手段内の負 圧が蓄積された状態で、 インクカートリッジに備えられた流路制御手段を開放ま たは流路抵抗を低下させる負圧解除ステップとを実行するようになされる。

この場合、 前記負圧蓄積ステップと前記負圧解除ステップとが、 それぞれの流 路制御手段において同時に実行されるようになされたクリーニング制御方法が好 適に採用される。 また、 前記負圧蓄積ステップと前記負圧解除ステップとが、 特定の流路制御手 段において実行されるようになされるクリ一ニング制御方法も好適に採用するこ とができる。

さらに、 前記負圧解除ステップが、 特定の流路制御手段において実行されるよ うになされるクリ一ニング制御方法も好適に採用することができる。

この場合、 前記特定の流路制御手段における負圧解除ステップは、 好ましくは 色材濃度が高いインクが充填されているインク流路において、 記録装置に搭載さ れた制御プログラムによって実行されるようになされる。

さらに、 前記した負圧解除ステップは、 好ましくは記録装置における印字終了 後の放置時間に応じてなされる。

一方、 好ましくは前記した特定の流路制御手段において実行される負圧解除ス テヅプは、 ホストコンピュータに搭載されたプリン夕 ドライバのユーティ リティ 上において、 または記録装置本体上で設定された指定情報に基づいて実行される ようになされる。

前記したクリーニング制御方法を採用したィンクジエツ ト式記録装置によると 、 キヤッビング手段によってノズル開口よりィンク滴を吸引するクリーニング動 作に連動して、 インクカートリッジのィンク流路に配置された流路制御手段を駆 動し、 カートリッジのィンク流路を閉塞または流路抵抗を増大させるように制御 される。

この状態において、 負圧発生手段としての吸引ポンプが駆動され、 キヤッピン グ手段内に負圧が蓄積された状態で、 ィンクカートリッジに配置された流路制御 手段を開放させる制御シーケンスが実行される。

前記した制御シーケンスの実行により、 特に中空針内のフィル夕部材上にとど まる気泡は、 負圧を受けて膨張する。 この状態で、 中空針よりも上流側で負圧が 瞬間的に解除されるため、 ィンクの早い流れに乗って中空針内のフィル夕部材上 の気泡は、 記録へッ ドを介してキヤッビング手段側に効果的に排出させることが できる。

この場合、 特に中空針内にとどまる気泡以外に、 例えば記録ヘッ ドに形成され たインク流路におけるよどみ部分にとどまる気泡をも効果的にキヤッピング手段 側に排出させることができる。

また、 各インクカートリッジ、 または 1つのカートリッジにおいても、 複数色 のインクを個別に貯留する例えばカラーインク力一トリッジに備えられた各流路 制御手段を、 同時にまたは個別に制御することができる。

したがって、 特定のィンクが収納されたカートリッジに対応する流路制御手段 を、 個別に制御することができるクリーニング制御方法を採用した場合には、 特 定のィンクに対応して効率的にクリーニング動作を実行させることができる。 例えば、 色材濃度が高いブラックインクにおいては、 他のインクに比較すると クリーニング動作の実行によるィンク吐出能力の回復性が低いことが知見されて いる。

したがって、 カラ一インクを吐出するノズル開口における吐出能力が先に回復 することが多く、 このような場合においては、 カラ一インクのみがキヤッビング 手段内に多量に排出されて浪費され、 ブラックインクを吐出するノズル閧口には 負圧が作用しにく くなるという現象が発生する。

したがって、 負圧解除ステップにおいて、 ブラックインクに対応する前記流路 制御手段のみを開放するような制御方法を採用することで、 ブラックインクを吐 出するノズル開口からィンクを排出させることができ、 他のィンクの浪費を抑え つつ、 効率的なクリーニング動作を実行することができる。

また、 前記した目的を達成するために成されたこの発明にかかる第 3態様のィ ンクカートリッジは、 記録装置に対して着脱可能に装填され、 記録装置側に配置 されたインク導入部を介して記録へッ ドにインクを供給するィンク力一トリッジ であって、 前記インクカートリッジに形成されたインク供給口には、 記録装置に 装填された状態において記録装置側のィンク導入部の押圧力を受けて開弁され、 インク貯留室からのインクの供給を可能にする流路制御手段が配置され、 前記流 路制御手段は記録装置側のィンク導入部のさらなる押圧力を受けて閉弁され、 ィ ンク貯留室からのインクの供給を停止することができるように構成される。 この場合、 前記流路制御手段は、 好ましくは記録装置側のインク導入部の押圧 力を受けてインク供給口内を移動するように構成され、 記録装置側のィンク導入 部の押圧力を受けることでィンク供給口に配置された第 1パッキング部材との接 合が解かれて開弁状態とされ、 記録装置側のィンク導入部のさらなる押圧力を受 けてィンク供給口に配置された第 2パッキング部材と接合して閉弁状態となるよ うに構成される。

そして、 好ましくは前記流路制御手段は第 1パッキング部材と接合するように 、 パネ部材によって付勢された構成とされる。

また、 好ましい実施の形態においては、 前記流路制御手段は円盤状部材により 構成され、 且つ前記円盤状部材の一面が第 1パッキング部材に接合することで閉 弁状態とされ、 前記円盤状部材が第 1パッキング部材と第 2パッキング部材との 中間点に位置することで開弁状態とされ、 さらに前記円盤状部材の他面が第 2パ ッキング部材に接合することで閉弁状態とされるように構成される。

さらに、 好ましくは前記流路制御手段は円盤状部材とこの円盤状部材の移動を ガイ ドする軸部材とにより構成され、 前記円盤状部材が前記軸部材の軸方向に移 動されるようにインク供給口に配置された構成とされる。

そして、 前記第 1パッキング部材が、 記録装置側に配置された前記インク導入 部に接合して、 力一トリッジのィンク供給口との間で液密状態が保持されるよう に構成されることが望ましい。

この場合、 好ましい実施の形態においては、 前記第 1パッキング部材が円筒体 を構成し、 記録装置側のインク導入部が中空状のィンク供給針を構成しており、 記録装置側のィンク供給針が、 第 1パッキング部材を構成する前記円筒体の内周 面に接合されるように構成される。

.以上のように構成された第 3態様のィンクカートリッジによると、 記録装置に 装填された状態において、 記録装置側のインク導入部の押圧力を受けて、 インク 供給口に配置された流路制御手段が開弁される。 これにより、 インクカートリツ ジから記録装置に対してインクが供給されるようになされる。

また、 前記流路制御手段は記録装置側のインク導入部のさらなる押圧力を受け た場合に閉弁されるように作用するので、 後述するように、 記録ヘッ ドのクリー ニング動作を実行する場合において、 キヤッビング手段の内部空間に効果的に負 圧を蓄積させることができる。

加えて、 気泡が必ず滞留する前記したフィル夕部材よりも上流側であるインク カートリッジ側に、 流路制御手段が配置されているので、 特に中空針内のフィル 夕部材上にとどまる気泡に対しても効果的に負圧を与えることができ、 この結果 、 中空針内に滞留している気泡を膨張させるなどの外部圧力が与えることができ る。 続いて、 流路制御手段を動作させて、 負圧を瞬間的に解除させることにより 、 気泡を効率的に排出させることができる。

一方、 前記したインクカートリッジは、 記録装置への非装填状態においては、 ィンク供給口に配置された前記流路制御手段によって、 ィンク供給口は閉弁状態 とされる。 したがって、 例えばインクカートリッジの使用途中で記録装置から取 り外した場合であっても、 インクカートリッジからインクが漏出されたり、 また はインクカートリッジ内に空気が侵入するという問題を回避することができる。 それ故、 当該ィンクカートリッジを再び記録装置に装填して利用することが可能 となる。

一方、 前記した第 3態様にかかるィンク力一トリッジを好適に用いることがで きるィンクジエツ ト式記録装置は、 印刷デ一夕に基づいてノズル開口からィンク 滴を吐出するインクジェット式記録へッ ドと、 前記記録へッ ドのノズル形成面を 封止して負圧発生手段からの負圧によりノズル開口よりインクを吸引排出させる ことができるキヤッビング手段と、 インク力一トリッジからのインクを前記記録 へッ ドに供給するために、 インクカートリッジのィンク供給口に接続されるィン ク導入部とが備えられ、 インクカートリッジとして前記した構成のインクカート リッジを搭載したィンクジエツ ト式記録装置であって、 前記記録装置に装填され たインク力一トリッジのインク供給口と、 記録装置のインク導入部との相対位置 を変更することにより、 カートリッジに配置された流路制御手段の開閉弁を制御 するァクチ X—夕がさらに具備され、 前記流路制御手段を閉弁状態とした状態で 、 記録ヘッ ドのノズル形成面を封止した前記キヤッビング手段に負圧を加え、 負 圧が蓄積された状態で、 前記ァクチェ一夕の駆動により前記流路制御手段を閧弁 制御することができるように構成される。

この場合、 前記ァクチ X—夕は、 好ましくは偏心カム機構により構成される。 そして、 好ましくは前記ァクチェ一夕がインクカートリッジを着脱可能に装填す るカートリッジホルダの下底部に配置され、 当該カートリツジホルダには、 装填 されたカートリッジを前記ァクチヱ一夕に向かって付勢する付勢手段が配置され この場合、 好ましくはインクカートリッジを前記ァクチェ一夕に向かって付勢 する付勢手段が、 カートリッジホルダの上部開口を閉塞する蓋体の裏面に配置さ れたバネ部材により構成される。

加えて、 この発明にかかる記録装置においては、 負圧が蓄積された状態で前記 ァクチエー夕の駆動により流路制御手段を開弁制御する動作が、 好ましくは記録 装置に初めてインクを充填する初期充填動作において実行されるようになされる また、 負圧が蓄積された状態で、 前記ァクチェ一夕の駆動により流路制御手段 を開弁制御する動作が、 好ましくはユーザによってなされる回復動作の指令が所 定の印字量の範囲内において再びなされた場合に実行されるようになされる。 さらに、 前記した第 3態様のィンクカートリッジと記録装置との組み合わせに よりなされる記録へッ ドのクリーニング制御方法は、 印刷デ一夕に基づいてノズ ル閧口からインク滴を吐出するインクジエツ ト式記録へッ ドと、 前記記録へッ ド のノズル形成面を封止して負圧発生手段からの負圧によりノズル開口よりィンク を吸引排出させることができるキヤッビング手段と、 インクカートリッジからの ィンクを前記記録へヅ ドに供給するために、 インクカートリッジのインク供給口 に接続されるィンク導入部とが備えられ、 前記記録装置に装填されたィンクカー トリッジのインク供給口と、 記録装置のインク導入部との相対位置を変更するァ クチヱ一夕を駆動させることによって、 カートリッジに配置された流路制御手段 を閉弁制御する閉弁制御ステップと、 前記記録へッ ドのノズル形成面を封止した キヤッビング手段内に、 負圧発生手段による負圧を加えて蓄積させる負圧蓄積ス テツプと、 キヤッビング手段内の負圧が蓄積された状態で、 前記ァクチェ一夕を 駆動させることによって、 カートリッジに配置された流路制御手段を開弁制御し て負圧を解除する負圧解除ステップとを実行するようになされる。

この場合、 前記負圧蓄積ステップと前記負圧解除ステップとが、 それぞれのィ ンクカートリッジにおいて同時に実行されるようになされたクリーニング制御方 法が好適に採用される。 また、 前記負圧蓄積ステップと負圧解除ステップとが、 特定のインクカートリ ッジにおいて実行されるようになされるクリーニング制御方法も好適に採用する ことができる。

さらに、 前記負圧解除ステップが、 特定のインクカートリッジにおいて実行さ れるようになされるクリーニング制御方法も好適に採用することができる。 この場合、 前記特定のインクカートリッジにおける負圧解除ステップは、 好ま しくは色材濃度が高いィンクが貯留されているインクカートリッジにおいて、 記 録装置に搭載された制御プログラムによって実行されるようになされる。 」 さらに前記特定のインクカートリッジにおいて実行される負圧解除ステップは 、 好ましくは、 記録装置における印字終了後の放置時間に応じてなされる。 一方、 前記した特定のインクカートリッジにおいて実行される負圧解除ステツ プは、 ホストコンピュー夕に搭載されたプリン夕ドライバのユーティ リティ上に おいて、 または記録装置本体上で設定された指定情報に基づいて実行されるよう になされる場合もある。

前記したクリーニング制御方法を採用したィンクジエツ ト式記録装置によると 、 キヤッビング手段によってノズル開口よりィンク滴を吸引するクリ一ニング動 作に連動して、 ァクチェ一夕が駆動され、 記録装置に装填されたインク力一トリ ッジのインク供給口と、 記録装置のインク導入部との相対位置が変更されて、 ィ ンクカートリッジに配置された流路制御手段は閉弁制御される。

この状態において、 負圧発生手段としての吸引ポンプが駆動され、 したがって 、 記録へッ ドのノズル形成面を封止状態としているキヤッビング手段内には負圧 が蓄積される。

そして、 キヤッビング手段内に負圧が蓄積された状態で、 再びァクチェ一夕が 駆動され、 記録装置に装填されたインクカートリッジのインク供給口と、 記録装 置のィンク導入部との相対位置を変更させて、 カートリッジに配置された流路制 御手段を開弁制御させるシーケンスが実行される。

前記した制御シーケンスの実行により、 特に中空針内のフィル夕部材上にとど まる気泡は、 負圧を受けて膨張する。 この状態で、 中空針よりも上流側で負圧が 瞬間的に解除されるため、 ィンクの早い流れに乗って中空針内におけるフィル夕 部材上の気泡を記録ヘッ ドを介してキヤッビング手段側に効果的に排出させるこ とができる。

この場合、 特に中空針内にとどまる気泡以外に、 例えば記録ヘッ ドに形成され たインク流路におけるよどみ部分にとどまる気泡をも効果的にキヤッビング手段 側に排出させることができる。

また、 インクカートリッジのインク供給口と、 記録装置のインク導入部との相 対位置を変更することができる前記ァクチェ一夕を、 各ィンク力一トリッジの装 填位置にそれぞれ配置し、 各インクカートリッジ配置された流路制御手段を個別 に制御できるように構成した場合には、 前記した負圧解除ステップを各ィンクカ —トリッジに対応させて実行することができる。 したがって、 この構成によると 特定のインクに対応して効率的にクリーニング動作を実行させることができる。 例えば、 色材濃度が高いブラックインクにおいては、 他のインクに比較すると クリーニング動作の実行によるィンク吐出能力の回復性が低いことが知見されて いる。 したがって、 カラ一インクを吐出するノズル開口における吐出能力が先に 回復することが多く、 このような場合においては、 カラーインクのみがキヤツビ ング手段内に多量に排出されて浪費され、 ブラックインクを吐出するノズル開口 には負圧が作用しにく くなるという現象が発生する。

したがって、 負圧解除ステップにおいて、 ブラックインクに対応する前記流路 制御手段のみを開放するような制御方法を採用することで、 ブラックインクを吐 出するノズル開口からインクを排出させることができ、 他のィンクの浪費を抑え つつ、 効率的なクリーニング動作を実行することができる。 図面の簡単な説明

第 1図は、 記録装置におけるィンクカートリッジの装着機構における部分構成 を示した断面図である。

第 2図は、 この発明にかかるィンクジエツ ト式記録装置の基本構成を示した斜 視図である。

第 3図は、 この発明にかかる第 1態様のインクカートリッジを装填し得る力一 トリッジホルダの構成を示す断面図である。 第 4図は、 第 3図に示したカートリッジホルダに装填されるこの発明にかかる 第 1態様のインクカートリッジを示す断面図である。

第 5図は、 第 4図に示したカートリッジが装填され、 記録ヘッ ドにインクの供 給が可能な状態を示す断面図である。

第 6図は、 閉塞状態におけるィンク供給口近傍を拡大して示す断面図である。 第 7図は、 この発明にかかる第 2態様のインクカートリッジが装填される状態 を示した断面図である。 °

第 8図は、 第 2態様にかかるィンク力一トリッジの第 1の実施の形態を示した 断面図である。

第 9図は、 第 2態様にかかるィンクカートリッジの第 2の実施の形態を示した 断面図である。

第 1 0図は、 第 2態様にかかるインク力一トリッジの第 3の実施の形態を示し た断面図である。

第 1 1図は、 第 8図に示すインクカートリッジの流路制御手段をカバ一部材に よって覆った状態を示す断面図である。

第 1 2図は、 第 1 1図に示した状態のインクカートリッジを包装した状態を示 す断面図である。

第 1 3図は、 第 8図に示したインクカートリッジを用い、 流路制御手段を閉塞 して負圧を蓄圧させる状態を示した記録装置側の一部を含む断面図である。 第 1 4図は、 第 1 3図に示す状態から流路制御手段を開放してインクを排出さ せる状態を示す断面図である。

第 1 5図は、 インク力一トリッジの流路制御手段を閉塞して負圧を蓄圧させる 他の状態を示す断面図である。

第 1 6図は、 第 1 5図に示す状態から流路制御手段を開放してインクを排出さ せる状態を示す断面図である。

第 1 7図は、 クリーニング制御を実行するための制御回路の一例を示したプロ ヅク図である。

第 1 8図は、 第 1 7図に示す制御回路によってなされるクリーニングシ一ケン スを示したフローチャートである.。 第 1 9図は、 第 1 8図に示すクリ一ニングシーケンスにおいて成される負圧の 印加状態を示す特性図である。

第 2 0図は、 マニュアル操作のクリーニング指令が所定の印字量の範囲内にお いて再びなされた場合に実行されるクリーニング動作の制御シーケンスを示した フローチヤ一トである。

第 2 1図は、 第 3態様にかかるインク力一トリッジと、 これが装着されるカー トリッジホルダの構成を示す断面図である。

第 2 2図は、 第 2 1図に示すインクカートリッジがカートリッジホルダに対し て装着される直前の状態を示す部分拡大断面図である。

第 2 3図は、 同じくインクカートリッジがカートリッジホルダに対して装着さ れ、 記録へッ ド側にインクが供給できる状態を示す部分拡大断面図である。 第 2 4図は、 同じく記録へヅド側へのインクの供給が停止された状態を示した 部分拡大断面図である。 発明を実施するための最良の形態

第 2図は以下に説明する第 1ないし第 3態様の各ィンクカートリッジを利用す るインクジェッ ト式記録装置の基本構成を斜視図によって示したものである。 図 中符号 1はキャリッジであり、 このキャリッジ 1はキヤリッジモ一夕 2により駆 動されるタイミングベルト 3を介し、 ガイ ド部材 4に案内されてプラテン 5の軸 方向に往復移動されるように構成されている。

また、 キャリッジ 1の記録用紙 6に対向する面 （下側面） には、 後述する記録 へッ ドが搭載され、 またその上部には記録へッ ドにインクを供給するブラックィ ンクカートリッジ 7、 および力ラーインクカートリッジ 8が着脱可能に装填され ている。

図中符号 9は、 非印刷領域 （ホームポジション） に配置されたキヤッビング手 段であって、 このキヤッビング手段 9は、 記録ヘッ ドが直上に移動した時に上昇 して、 記録へッ ドのノズル形成面を封止することができるように構成されている 。 そして、 キヤヅビング手段 9の下方には、 キヤッビング手段 9の内部空間に対 して、 負圧を与えるための負圧発生手段としての吸引ポンプ 1 0が配置されてい る o

前記キヤッビング手段 9は、 記録装置の休止期間中における記録へッ ドのノズ ル開口の乾燥を防止する蓋体として機能する他、 記録へッ ドに印刷とは関係のな い駆動信号を印加してィンク滴を空吐出させるフラッシング動作時のィンク受け として機能し、 さらに前記吸引ポンプ 1 0からの負圧を記録へッ ドに作用させて 、 記録へッ ドの各ノズル開口よりインクを吸引排出させるクリーニング手段とし ての機能も兼ね備えている。

また、 前記キヤッビング手段 9の印字領域側に隣接して、 ゴムなどの弾性板か らなるワイビング部材 1 1が水平方向に移動できるように配置されており、 必要 に応じて記録へッドの移動経路に進出して、 例えばキヤッビング手段 1 0によつ てィンクを吸引した後の記録へッ ドのノズル形成面をワイビングすることができ るように構成されている。

第 3図は、 第 1態様のインクカートリッジを用いる記録装置における力一トリ ヅジホルダの構成を示したものである。 このカートリッジホルダ 1 3は、 前記し たキャリッジ 1内に構成されており、 一端が記録へッ ド 2 0に連通するインク導 入路 1 4の他端には、 後述する第 1態様のインク力一トリヅジにおけるインク供 給口に挿入されるィンク導入部としてのインク供給針 2 1が植設されている。 ま たインク供給針 2 1に対向させず、 かつその軸線上に交差するようにソレノィ ド 1 5により駆動される作動杵 1 6が配置されている。

第 4図は、 第 3図に示した力一トリッジホルダに装着される第 1態様のインク 力一トリッジを断面図で示したものであって、 例えば前記したブラックインク力 一トリッジ 7の形態を示している。

内部にィンク貯留室を形成する容器 2 0の下部には、 前記したィンク供給針 2 1と係合するィンク供給口 1 8が形成されている。 ィンク供給口 1 8は、 少なく とも前記作動杵 1 6と対向する領域を弾性変形可能なようにゴムなどの材料でィ ンク流路 1 9を備えた筒状体として構成されている。

インク供給口 1 8は、 インク流路 1 9の一端をインク排出口 2 3に連通させて 容器 2 0に固定され、 また下端にインク供給針 2 1が貫通可能な封止フィルム 2 4が貼着されている。 そして、 この実施の形態においては作動杵 1 6と対向する 領域に、 作動杵 1 6のガイ ドと変形領域の確保を兼ねて凹部 2 5が形成されてい ο

一方、 容器 2 0は、 その内部にインクを含浸した多孔質体 2 6を収容し、 開口 部をインク注入口 2 7、 大気連通口 2 8を備えた蓋体 2 9により封止されている ₍ 多孔質体 2 6は、 リブ 3 0によりインクを供給口から内部に突出した凸部 3 1に 弾接されていて、 多孔質体 2 6のインク供給口近傍の毛細管力を高めてインクを インク供給口 1 8に排出しやすく構成されている。

この実施の形態において、 カートリヅジ 7を第 3図に示す力一トリヅジホルダ 8に装填すると、 第 5図に示したようにインク供給針 2 1が、 封止フィルム 2 4 を貫通してインク供給口 1 8に気密的に係合し、 また作動杵 1 6がインク供給口 1 8の変形し易い領域、 つまり凹部 2 5に対向する。

この状態でキヤリッジ 1をキヤッビング手段 9の位置に移動させ、 記録へッ ド 2 0のノズル形成面をキヤッビング手段 9で封止して、 吸引ポンプ 1 0を作動さ せると、 インクカートリッジのィンクが記録へッ ド 2 0から作用する負圧に引か れてィンク供給口 1 8を経由して記録へッ ド 2 0に流れ込む。

これにより記録へッ ド 2 0や、 その他の流路に停滞していた気泡がィンクの流 れに乗ってキヤッビング手段 9に排出され、 記録へッ ド 2 0が印刷可能な状態と なる。

一方、 印刷中に印字不良が生じてィンク滴の吐出能力を回復させる必要が生じ た場合には、 前述と同様にキヤリッジ 1をキヤッビング手段 9の位置に移動させ、 記録へッ ド 2 0をキヤッビング手段で封止する。

ついで、 図示しない制御手段から信号を出力してソレノィ ド 1 5を付勢すると、 第 6図に示したように作動杵 1 6が図中矢印 Bで示したようにインク供給口側に 突出してインク供給口 1 8を弾圧してインク供給路 1 9を閉塞する。

この状態で、 吸引ポンプ 1 0を作動させると、 上流側、 つまりインクカートリ ッジ側が閉塞されているため、 キヤヅビング手段 9に負圧を蓄圧しつつ記録へヅ ド 2 0に強い負圧が作用する。 所定の時間が経過した時点で、 ソレノイ ド 1 5を 消勢すると、 作動杵 1 6が後退してィンク流路 1 9が開放する。

これによりインク力一トリッジに強い負圧が瞬間的に対応して記録へッ ド 2 0 に強いインクの流れが生じ、 停滞していた気泡が移動し、 引き続き作用する吸引 ポンプからの負圧によるインクの流れに乗ってキヤッビング手段 9に排出される < この実施の形態によれば、 インク供給針 2 1と力一トリッジのィンク供給口と の間を閉塞しているため、 インク量の消費を抑え、 かつ短時間に負圧を高めるこ とができる。

また、 弁機構を構成するインク供給口が、 消耗品としてのカートリッジに設け られているため、 力一トリッジを交換する毎に弁機構を構成するィンク供給口が 交換されることとなり、 高い信頼性を確保することができる。

なお、 前記した実施の形態においては、 ソレノイ ドにより閉塞させるようにし ているが、 モー夕により回動される変位部材で閉塞させるようにしても同様の作 用を奏する。 また、 前記した実施の形態においては、 インクを多孔質材に含浸さ せて容器に収容しているが、 容器を液室として構成してィンクを直接収容する形 式のものに適用しても同様の作用を奏することは明らかである。

以上のようにこの発明にかかる第 1態様のィンク力一トリッジおよび記録装置 においては、 記録装置側にインクを供給するインク供給口に、 外部からの圧力に より流路を閉塞することができる領域が形成されているので、 インク供給ロを閉 塞して吸引ポンプを作動させると、 キヤッビング手段に負圧が蓄圧でき、 ついで ィンク供給口を開放することにより記録へッ ドに強いインクの流れを生じさせて 停滞していた気泡を簡単に排除することができる。

また、 弁機構を構成するインク供給口が、 消耗品としてのカートリッジに設け られているため、 力一トリッジを交換する毎に弁機構を構成するインク供給口が 交換されることとなり、 負圧を蓄積させる前記したクリ一ニング動作の実行にお いて、 高い信頼性を確保することができる。

次に第 7図は、 この発明にかかる第 2態様のインクカートリッジと、 これが装 填される記録装置側の一部構成を断面状態で示したものである。 第 7図に示すよ うに、 記録へッ ド 2 0を構成するへッ ドケース 2 0 aの下側面には、 記録へッ ド 2 0のノズル形成面を構成するノズルプレ一ト 2 0 bが配置されており、 このノ ズルプレート 2 0 bには複数のノズル閧ロ 2 0 cが形成されている。

また、 各ノズル開口 2 0 cに対応して圧力室が形成されており、 その上部に配 設された圧電振動子によるァクチユエ一夕 2 0 dが、 へッ ドケース 2 0 a内に配 置されている。 そして、 ノズル開口 2 0 cと圧力室部分から上部に向かってイン ク連絡流路 2 0 eがへッ ドケース 2 0 a内に形成されている。

前記へッ ドケース 2 0 aの上面には、 ィンク導入部を構成する 4本の中空状の インク供給針 2 1が直立状態に配置されており、 前記へッ ドケース 2 0 a内に形 成された各インク連絡流路 2 0 eは、 それぞれ各供給針 2 1内のィンク流路に連 通されている。 なお各供給針 2 1の頂部付近には、 インク導入穴 2 1 aが形成さ れており、 インクカートリッジからのインクは、 このインク導入穴を介して供給 針 2 1内に導入され、 前記ィンク連絡流路 2 0 eを介して記録へッ ドの圧力室部 分に供給されるように構成されている。

第 7図における左端のインク供給針 2 1は、 ブラックインクを受けるものであ り、 このインク供給針 2 1に向かって、 その上部からブラックインクカートリツ ジ 7が装着される。 このブラックインクカートリッジ 7は、 その上部の大半がィ ンク貯留室 7 aになされており、 このインク貯留室 7 aには、 多孔質部材 （フォ ーム） 7 bが収納され、 且つ多孔質部材 7 bにブラックインクが含浸された状態 でィンクが貯留されている。

また、 インク貯留室 7 aの下側部にはインク供給口 7 cが形成され、 このイン ク供給口 7 c内には円環状に形成されたゴム製のパッキング部材 7 dが嵌め込ま れている。 そして、 インク供給口 7 cの下端部にはフィルム部材 7 eが貼着され ており、 カートリッジの保管中において内部のィンク溶媒が揮散しないようにシ —ルされている。

なお、 第 7図に示す第 2形態のインクカートリッジにおいては後で詳細に説明 するように、 前記したインク貯留室 7 aからインク供給口 7 cに向かって水平方 向にィンク流路 7 f が形成されており、 このィンク流路 7 fの途中に流路制御手 段が配置されている。 したがってインク貯留室 7 aからのインクは、 インク流路 7 f を介してィンク供給口 7 cにもたらされる。

前記したブラックインクカートリッジ 7は、 第 7図に示された姿勢のままイン ク供給針 2 1に向かって押し込むことにより、 インク供給口 7 cに貼着されたフ イルム部材 7 eはィンク供給針 2 1によって貫通される。 そして、 インク供給口 7 c内に配置されたパッキング部材 7 dが、 ィンク供給針 2 1の周囲に接合され ることで、 カートリッジ 7は装填状態とされ、 ブラックインクが記録ヘッ ド側に 供給できるように構成されている。

また、 カラーインクカートリッジ 8には、 第 7図に示すように左から順にシァ ン、 マゼン夕、 イェローの各カラ一インクを個別に収納するインク貯留室が形成 されて、 これらが一体に形成されており、 それぞれの構成は前記したブラックィ ンクカートリッジ 7と同様の構成とされている。 したがって、 それぞれの構成の 詳細な説明は省略する。 なお、 このカラーインクカートリッジ 8においても、 第 7図に示された姿勢のまま、 記録へッ ド 2 0のへッ ドケース 2 0 a上に樹立され た残りの 3本のインク供給針 2 1に向かって押し込むことにより、 同様に装填状 態とされ、 3本のインク供給針 2 1を介して、 各カラーインクが記録ヘッ ド側に 供給できるように構成されている。

第 8図は、 第 2態様のインクカートリッジにおける第 1の実施の形態を示して おり、 前記したインク力一トリッジにおけるィンク貯留室のほぼ中央部において 切断した状態の縦断面図で示されている。 なお、 第 8図に示したカートリッジは 、 代表してブラックインクカートリッジ 7を示しているが、 これは、 カラ一イン クカートリッジにおいても同様の構成になされている。 また、 以下に示す各図に おいては、 すでに説明した各部に相当する部分を同一符号で示している。

前記したインク貯留室 7 aの出口部分にはカートリッジフィル夕 7 gが配置さ れており、 このフィル夕 7 gの直下には開口 7 hを形成した弁座部材 7 iが配置 されている。 さらに、 弁座部材 7 iに形成された前記開口 7 hの直下には、 流路 制御手段を構成するシール部材 7 jが配置されている。 このシール部材 7 jは、 ゴム等の弾性素材により円盤状に形成されており、 このシール部材 7 jの下方よ り上方に押し上げる駆動力を受けることにより、 シール部材 7 jのほぼ中央部が 変形して弁座部材 7 iに形成された前記開口 7 hを閉塞することができるように 構成されている。

すなわち、 図に示した実施の形態においては、 前記シール部材 7 jは、 後述す るァクチユエ一夕による駆動力を受けない状態においては、 ィンク流路を開放す るように構成されている。 そして、 弁座部材 7 iに形成された前記開口 7 hを介 してィンク貯留室 7 aから導出されるィンクは、 インク力一トリッジの下底部近 傍に水平方向に形成された前記ィンク流路 7 f に導出され、 ィンク流路 7 f を介 して前記したィンク供給口 7 cに向かって導出されるように構成されている。 次に第 9図は、 第 2態様のインクカートリッジにおける第 2の実施の形態を示 しており、 同様にィンク力一トリッジにおけるインク貯留室のほぼ中央部におい て切断した状態の縦断面図で示されている。 この第 9図に示されたインク力一ト リッジ 7には、 流路制御手段を構成するシール部材 7 jを、 その下方より上方に 押し上げる駆動力を与えるァクチユエ一夕 3 2が配置されている。 この実施の形 態におけるァクチユエ一夕 3 2には、 電磁駆動機構 3 3が備えられており、 例え ば電磁駆動機構 3 3に通電されることにより、 電磁駆動機構に配置された作動子 3 4が前記シール部材 7 jを上方に押し上げる駆動力を与えるようになされる。 これにより、 弁座部材 7 iに形成された前記開口 7 hを閉塞し、 結果としてィ ンク流路 7 f が閉塞されるようになされる。 また、 電磁駆動機構 3 3への通電を 解除することにより、 電磁駆動機構 3 3に配置された前記作動子 3 4は、 図示せ ぬパネ部材の付勢力によって第 9図に示すように復帰し、 弁座部材 7 iに形成さ れた前記開口 7 hを開放するように作用する。 換言すれば、 この第 9図に示す実 施の形態においては、 ァクチユエ一夕 3 2への通電または非通電により、 インク 流路を開閉することができる流路開閉手段、 すなわち電磁弁を構成している。 次に第 1 0図は、 第 2態様のィンク力一トリッジにおける第 3の実施の形態を 示しており、 同様にインクカートリッジにおけるィンク貯留室のほぼ中央部にお いて切断した状態の縦断面図で示されている。

この第 1 0図に示されたィンク力一トリッジ 7には、 流路制御手段を構成する シール部材 7 jを、 その下方より上方に押し上げる駆動力を与えるァクチユエ一 夕 3 2として、 偏心カムを備えたカム機構 3 5が採用されている。 したがって、 このカム機構 3 5を軸 3 5 aを中心に回転させることにより、 作動子 3 4はシー ル部材 7 jを上方に押し上げるように作用する。

これにより、 弁座部材 7 iに形成された前記開口 7 hを閉塞し、 結果としてィ ンク流路 7 f が閉塞されるようになされる。 また、 カム機構 3 5を軸 3 5 aを中 心にさらに同方向に 1 8 0度回転させるか、 元の方向に戻すことにより、 作動子 3 4は図示せぬパネ部材の付勢力によって第 1 0図に示すように復帰し、 弁座部 材 7 iに形成された前記開口 7 hを開放するように作用する。

したがって、 カム機構 3 5の回転位置に応じて、 流路制御手段としてのシール 部材 7 j と、 弁座部材 7 iに形成された前記開口 7 hとの距離を調整することが できる。 これにより、 インク流路の流路抵抗を変更することができる流路抵抗変 更手段を構成している。

なお、 第 8図ないし第 1 0図に示した第 2態様にかかる各ィンクカートリヅジ 7は、 それぞれブラックインクを貯留したインク貯留室が 1のものについて説明 したが、 複数色のィンクをそれぞれ個別に貯留することができる複数のインク貯 留室を備えたカラ一インクカートリッジ 8においても、 各インク貯留室から各ィ ンク供給口に向かって形成されたそれぞれのィンク流路に、 それぞれのァクチュ エー夕による駆動力を個別に受けてインク流路 7 f を閉塞または流路抵抗を増大 させることができる流路制御手段が配置された構成とされる。

以上説明したこの発明にかかる第 2態様のィンクカートリッジにおいては、 ィ ンク貯留室 7 aから流路制御手段を構成する弁座部材 7 iとシール部材 7 j、 並 びにカートリッジの下底部に水平方向に形成されたィンク流路 7 f を介してィン ク供給口 7 cにインクを導く比較的複雑な構成になされている。 したがって、 ィ ンクカートリッジの前記した各構成部材の一部に形成されるよどみ部分等に気泡 が残留し易いという問題を抱えることになる。

これに対処するためには、 ィンクカートリッジ内に封入されるィンクとしては 、 脱気度の高いものが望まれ、 5 p p m以下に脱気したインクを封入することで 、 カートリッジの各構成部材のよどみ部分等に発生し得る気泡を効果的にィンク 溶媒中に溶解できることが知見された。

また、 前記インクカートリッジをメーカ側から出荷する場合、 換言すれば、 力 —トリッジの保存状態において、 ガスバリア性を有する包装部材によって減圧包 装することも効果的である。

第 1 2図は、 ガスバリア性を有する包装部材 3 9によって減圧包装した状態を 模式的に示したものである。 なお、 第 1 2図においては包装部材 3 9は原形構造 を示しており、 したがって、 インクカートリッジ 7と包装部材 3 9との間には十 分な隙間が形成された状態で描かれている。 しかしながら、 減圧包装した場合に は、 前記包装部材 3 9は大気圧に押されて収縮し、 インクカートリッジ 7の表面 に、 密着された状態になされる。

また、 第 8図に示したインクカートリッジのように、 記録装置側に配置された ァクチユエ一夕によって^路制御手段を構成するシール部材 7 jが駆動される構 成においては、 包装部材 3 9によって減圧包装した場合には、 脆弱なシール部材 7 jが包装部材 3 9によって密着状態とされる。 このために、 カートリッジの取 扱時等において、 シール部材 7 jに外力が加わりシール部材 7 jを破損させると いう問題が発生し得る。

そこで、 第 1 1図に示されたように流路制御手段を構成するシール部材 7 jを 、 カバー部材によって覆った状態で、 第 1 2図に示すように減圧包装することが 望ましい。 すなわち、 第 1 1図に示されたように粘着テープ 3 6の一面に、 剛性 を有するカバ一部材 3 7が貼着されており、 このカバ一部材 3 7がシール部材 7 jの露出部分を覆うようにして、 前記粘着テープ 3 6がカートリッジの外郭面に 貼着されている。

そして、 粘着テープ 3 6の端部には、 厚紙 3 8が貼着されており、 粘着テープ 3 6の端部において、 粘着テープ 3 6が力一卜リヅジの外郭面に貼着されるのを 阻止するように構成されている。

この構成によって、 ユーザが当該カートリッジを使用する際において、 前記厚 紙 3 8を把持して力一トリッジの外郭面から粘着テープ 3 6と共にカバー部材 3 7を容易に剥離することができ、 インクカートリッジの交換操作を容易にするこ とができる。

一方、 第 1 3図は第 8図に示した第 1の実施の形態にかかるインクカートリッ ジを利用する場合において組み合わされる記録装置の構成を示しており、 記録装 置においてクリ一ニング動作が実行される状態を示したものである。 第 8図に示 したィンク力一トリッジを利用する場合においては、 記録装置側のキヤリッジ上 に、 カートリッジに配置されたシール部材 7 jを駆動するためのァクチユエ一夕 3 2が具備される。 この第 1 3図に示すァクチユエ一夕 3 2は、 第 9図に示した 例と同様に電磁駆動機構 3 3により、 電磁弁を構成している。 なお、 キャリッジ 上に搭載されるァクチユエ一夕 3 2は、 第 1 0図に示したように偏心カムを備え たカム機構 3 5を採用することもできる。

ここで、 インクカートリッジが記録装置のキャリッジ上に装着された場合、 ィ ンクカートリッジに形成された前記ィンク流路 7 f の流路方向が、 キヤリッジの 移動方向とほぼ直交する関係になされる。

このような関係とすることで、 力一トリッジ側のィンク流路 7 f に存在するィ ンクが、 キヤリッジの往復移動に伴う慣性を受ける度合いを低減できるようにな されている。

換言すれば、 カートリッジに形成された前記インク流路 7 f の流路方向が、 キ ャリッジの移動方向と同一方向の関係になされた場合には、 キヤリッジの移動に 伴う流路 7 f 内におけるインクの慣性により、 記録へッ ドからのィンクの吐出安 定性を損なうことになる。

第 1 3図における符号 9は、 前記したキヤッビング手段を示している。 このキ ャッビング手段 9は、 上面が開放されてほぼ方形状に形成されたキヤップケース 9 aと、 このキャップケース 9 a内に収納され、 ゴムなどの弾性素材により形成 されたキヤップ部材 9 bとが具備され、 キヤップ部材 9 bはその上側縁がキヤッ プケース 9 aよりも若干突出した状態に形成されて、 記録へッ ドのノズルプレー ト 2 0 bのシール面を構成している。

そして、 キヤップ部材 9 bの内底部には多孔質材料により形成されたィンク吸 収材 9 cが収納されている。

前記キヤップケース 9 aはスライダ 9 d上に保持されており、 このスライダ 9 dは、 キャリッジ 1がホームポジション側へ移動することに伴って、 上昇できる ように構成されている。 これにより、 第 1 3図および第 1 4図に示されたように 記録へッ ドのノズル形成面を構成するノズルプレート 2 0 bは、 キヤップ部材 9 bによって封止されるようになされる。

また、 キャリッジがホームポジションから印字領域側に移動した場合には、 図 示せぬパネ部材の作用によって、 前記した動作とは逆にキヤッビング手段 9は記 録へッ ドの封止を解いて降下するように作用する。

また、 前記キャップケース 9 aを貫通するようにして、 キヤッビング手段の内 底部には吸引口が形成されており、 この吸引口には負圧発生手段として作用する チューブポンプ 1 0を構成するチューブ 1 0 aの一端が接続されている。

ここで、 前記したァクチユエ一夕 3 2を構成する電磁駆動機構 3 3に通電した 場合、 作動子 3 4が押し上げられてカートリッジ側のシール部材 7 jは、 弁座部 材に形成された開口 7 hを閉塞する。

この状態で前記チュ一ブポンプ 1 0が駆動されると、 キヤッピング手段 9の内 部空間に負圧が蓄積される。 この負圧はインク力一トリッジ側の前記シール部材

7 jまで作用し、 この経路が負圧状態になされる。 そして、 負圧が十分に蓄積さ れるとインク供給針 2 1内にとどまる気泡 A 1は第 1 3図に示すように負圧によ り膨張する。

この状態で、 ァクチユエ一夕 3 2を構成する電磁駆動機構 3 3への通電が遮断 されると、 第 1 4図に示されたようにカートリッジ側のシール部材 7 jは、 弁座 部材に形成された開口 7 hを解放し、 これによつて瞬間的にィンクの早い流れが 発生する。 したがって、 インク供給針 2 1内の気泡 A 1は、 第 1 4図に示すよう にフィルタ部材 2 2を通過し、 この際に微小な泡となってキヤッビング手段 9側 に排出される。

次に第 1 5図および第 1 6図は、 クリーニング動作の実行により、 記録ヘッ ド 2 0に形成されたィンク流路におけるよどみ部分にとどまる気泡をも排出させる 様子を示したものであり、 第 1 5図および第 1 6図において第 1 3図および第 1 4図と同一部分は同一符号で示している。

記録へヅ ド 2 0におけるへヅ ドケースには、 第 7図に基づいて説明したように 、 各色のインクをインク連絡流路 2 0 eを介して、 圧電振動子によるァクチユエ 一夕 2 0 dが配置された圧力室に導入するように構成されている。 したがって、 これらの構成要素を配置する関係でィンクの流れは相当に複雑となる。 そして、 各所によどみ部分が発生することは免れず、 このよどみ部分には、 第 1 5図に模 式的に示されたように気泡 A 2がとどまることになる。

このような、 よどみ部分にとどまる気泡 A 2においても、 第 1 5図に示すよう に負圧を加えた場合に、 気泡 A 2を膨張させてよどみ部分から動きやすい状態を 与えることができる。 そして、 第 1 6図に示したように力一トリッジ側のシール 部材 7 jの閉弁状態を開放すると、 インクの瞬間的な早い流れによって、 前記気 泡 A 2をキヤッビング手段 9側に排出させることができる。

第 1 7図は、 前記したクリーニング制御を実行するための制御回路の一例を示 したブロック図である。 なお、 第 1 7図においては、 すでに.説明した各部に相当 する部分を同一符号で示している。 第 1 7図に示すように負圧発生手段としての 前記チューブポンプ 1 0を構成するチューブ 1 0 aの一端は、 前記したようにキ ャッビング手段 9に接続されており、 その他端は廃液タンク 1 2に接続されてい る。 これにより前記したクリーニング動作によって、 キヤッビング手段 9の内部 空間に排出されたィンク廃液は、 チューブポンプ 1 0を介して廃液タンク 1 2に 廃棄することができる。

第 1 7図に示す符号 4 0はホストコンピュータであり、 このホストコンピュー 夕 4 0にはプリン夕 ドライバ 4 1が搭載されている。 そして、 プリン夕 ドライノヽ" 4 1のュ一ティ リティ上で、 入力装置 4 2およびディスプレイ 4 3を利用して、 周知の用紙サイズ、 モノクロ/カラ一印刷の選択、 記録モードの選択、 フォント 等のデータおよび印刷指令等が入力されるように構成されている。

さらに、 この実施の形態においては、 入力装置 4 2およびディスプレイ 4 3を 利用して、 後述するようにィンクカートリッジに配置されたシール部材 7 jを駆 動するための各ァクチユエ一夕 3 2の動作タイミングが指定できるようにも構成 されている。

前記入力装置 4 2における印刷指令の入力により、 プリン夕 ドライバ 4 1から は、 記録装置に搭載された印刷制御手段 4 4に対して印刷データが送出されるよ うに構成されている。 この印刷制御手段 4 4は、 前記したホストコンピュータ 4 0から転送される印刷データに基づいてビッ トマップデータを生成し、 このビヅ トマップデータに基づいてへッド駆動手段 4 5により駆動信号を発生させて、 記 録ヘッ ド 2 0からィンクを吐出させる機能を備えている。

前記ヘッ ド駆動手段 4 5は、 印刷データに基づく駆動信号の他に、 フラッシン グ制御手段 4 6からのフラッシング指令信号を受けてフラッシング操作のための 駆動信号を記録へッ ド 2 0に出力するようにも構成されている。

符号 4 7はクリーニング制御手段であり、 このクリーニング制御手段 4 7から の指令によりポンプ駆動手段 4 8が動作して、 吸引ポンプ 1 0を駆動制御するよ うに構成されている。 また、 クリーニング制御手段 4 7には、 印刷制御手段 4 4 、 クリーニングシーケンス制御手段 4 9、 およびクリーニング指令検知手段 5 0 よりクリーニング指令信号が供給されるように構成されている。

なお、 クリ一ニング指令検知手段 5 0には操作スィツチ 5 1が接続されており 、 このスィッチ 5 1をユーザが例えばプッシュ操作することにより、 前記検知手 段 5 0を介してクリーニング制御手段 4 7が起動し、 マニュアルによるクリ一二 ング操作が実行されるように構成されている。

また、 前記したホストコンピュータ 4 0における入力装置 4 2の操作によって も、 印刷制御手段 4 4を介してクリーニング制御手段 4 7が起動し、 マニュアル によるクリーニング操作が実行されるように構成されている。

一方、 前記クリーニングシーケンス制御手段 4 9は、 ホストコンピュータ 4 0 およびクリーニング指令検知手段 5 0より指令信号を受けて、 ァクチユエ一夕駆 動手段 5 2およびキヤリッジ駆動手段 5 3に対して制御信号を送出することがで きるように構成されている。

そして、 ァクチユエ一夕駆動手段 5 2は、 インクカートリッジ 7におけるシー ル部材 7 jを駆動する前記したァクチユエ一夕 3 2に制御信号を送出し、 ィンク カートリッジ 7のインク流路 7 f を閉塞または流路抵抗を増大させる、 もしくは その逆の動作がなされるように機能する。

また、 キヤリッジ駆動手段 5 3はクリーニングシーケンス制御手段 4 9からの 指令を受けてキヤリッジモー夕 2を駆動し、 記録へッ ド 2 0をキヤッビング手段 9の直上に移動させて、 キヤッビング手段 9によって記録へッ ドのノズル形成面 が封止されるように制御する。

第 1 8図は、 以上説明した記録装置の構成によってなされる記録へッ ドのクリ —ニング動作を示したフローチャートであり、 以下、 第 1 7図に示すブロック図 と共にクリーニング動作のシーケンスを説明する。 例えば、 記録装置に配置され た操作スィツチ 5 1の操作により、 またはホストコンピュー夕 4 0における入力 装置 4 2の操作によってクリーニング動作の指令を受けた場合には、 これをクリ —ニングシーケンス制御手段 4 9が受けて、 クリーニングシーケンス制御手段 4 9より各制御信号が出力されることによりクリーニング動作がスタートする。 そして、 クリーニングシーケンス制御手段 4 9よりキャリッジ駆動手段 5 3に 指令信号が送出され、 これによりキャリッジモー夕 2が駆動され、 キャリッジ 1 をその移動経路に進入したワイビング部材上を移動させることにより、 ステップ S 1 1に示すように記録へッ ド 2 0のノズル形成面は、 ワイピング部材 1 1によ りワイビングされる。

続いて、 ステップ S 1 2に示すようにキャリッジ 1は、 ホームポジション側に 移動し、 これに伴ってステップ S 1 3に示すように、 記録ヘッ ド 2 0のノズル形 成面がキヤッビング手段 9によってキヤヅビングされる。

これと同時に、 ステップ S 1 4に示すように流路制御手段が閉弁される。 すな わち、 クリーニングシーケンス制御手段 4 9より、 ァクチユエ一夕駆動手段 5 2 に指令信号が送出され、 これにより、 前記したァクチユエ一夕 3 2が駆動されて インクカートリッジ 7における流路制 fi手段を構成するシール部材 7 は、 ィン ク流路 7 f を閉塞させるように作用する。

続いて、 ステップ S 1 5に示すように吸引ポンプ 1 0の駆動が開始される。 こ れは第 1 7図に示すシーケンス制御手段 4 9よりクリーニング制御手段 4 7に制 御信号が送出され、 クリーニング制御手段 4 7よりポンプ駆動手段 4 8に指令信 号が送出されることによってなされる。 これにより、 吸引ポンプ 1 0が駆動され 、 キヤッビング手段 1 0の内部空間に負圧が印加され、 その負圧は序々に増大す る。

この状態で、 ステップ S 1 6に示すように吸引ポンプ 1 0の駆動開始後の所定 時間 （ 1 ) の経過を待ち、 キヤッビング手段 9に与えられる負圧が最大またはそ の近辺になった状態において、 ステップ S 1 7に示すように流路制御手段、 すな わちインクカートリッジ 7におけるシール部材 7 jが開弁される。 この場合、 シ 一ケンス制御手段 4 9は前記した所定時間 （ 1 ) の管理をなすと共に、 ァクチュ エー夕 3 2に制御信号を送出することによって、 ィンクカートリッジ 7における シール部材 7 jの閧弁動作を実行させる。

そして、 シール部材 7 jの開弁後、 ステップ S 1 8に示すように所定時間 （ 2 ) の経過が待たれ、 ステップ S 1 8において所定時間 （2 ) が経過したと判定さ れるとステップ S 1 9に示すように吸引ポンプ 1 0の駆動が停止される。

この場合、 シーケンス制御手段 4 9は前記した所定時間 （2 ) の管理をなすと 共に、 クリーニング制御手段 4 7に制御信号を送出することによって、 吸引ボン プ 1 0の駆動動作を停止させるように作用する。

前記ステップ S 1 5乃至ステップ S 1 9に示した制御シーケンスによってなさ れるキヤッビング手段 9に印加される負圧の変化状態が第 1 9図に示されている

。 すなわち、 第 1 9図に示すように吸引ポンプ 1 0の駆動が開始されると、 キヤ ッビング手段 9の内部空間における負圧は図示のような軌跡をとつて急激に上昇 する。

そして、 所定時間 （ 1 ) が経過して負圧が最大またはその近辺となった状態に おいて、 カートリッジ 7におけるシール部材 7 jが開弁される。 これにより前記 負圧は急激に開放されて大気圧に近ずく。 しかしながら吸引ポンプ 1 0は継続し て駆動されているので、 負圧は大気圧までは降下せず、 所定の負圧の状態に推移 する。

そして、 カートリッジ 7におけるシール部材 7 jの開弁から所定時間 （2 ) が 経過した時に吸引ポンプの駆動が停止され、 前記負圧は大気圧まで降下する。 第 1 9図に示した負圧特性で理解できるように、 前記した所定時間 （ 1 ) の経 過時点においてシール部材 7 jが開弁されることにより、 インクカートリッジか ら記録へッ ド 7のノズル開口に至るィンク流路に、 ィンクの早い流れが発生する 。 このインクの早い流れによってインク流路内に滞留したり、 張り付き状態でと どまる気泡を、 膨張させたりインク流路から剥離させることができる。

そして、 前記所定時間 （2 ) の期間においても吸引ポンプ 1 0の駆動が継続さ れインクの吸引が引き続いてなされるため、 剥離された気泡をインクの流れにし たがって排出させることができる。

第 1 8図に戻り、 ステップ S 2 0においては、 キヤッビング手段 9による記録 へッ ド 2 0のキヤッビングが解除される。 そして、 ステップ S 2 1に示すように 吸引ポンプ 1 0が一時的に駆動し停止される。 これにより、 キヤッビング手段 9 内に排出されたインク廃液は、 吸引ポンプ 1 0を介して廃液タンク 1 2に廃棄さ れる。 これに続くステップ S 2 2においては、 ィンクの吸引回数が所定回数実行され たか否かが判定され、 所定回数に満たない場合には、 前記したステップ S 1 3乃 至ステップ S 2 1が繰り返し実行される。 そして、 ステップ S 2 2においてィン クの吸引回数が所定回数実行されたと判定されると、 ステップ S 2 3に示すよう にワイビング動作が実行され、 記録へッ ドのノズル形成面に付着しているインク がワイビング部材 1 1によって払拭される。

そして、 ステップ S 2 4に示すように、 記録へッ ド 2 0はキヤヅピング手段 9 によって封止され、 印刷データの到来を待つ状態とされる。 なお、 前記したステ ップ S 2 2においては、 インクの吸引回数が所定回数実行されたか否かを判定し ているが、 1回の吸引動作により十分に回復効果が得られるのであれば、 このス テツプ S 2 2の判定ステップは不要である。

以上説明したクリーニング動作は、 記録装置に配置された操作スィッチ 5 1の 操作により、 またはホストコンピュ一夕 4 0における入力装置 4 2の操作によつ て実行されるマニュアルクリーニング動作について説明しているが、 例えば記録 装置に初めてィンクを充填する初期充填動作において、 前記したクリーニング動 作が実行されるようにプログラミングされていることは効果的である。

このように、 記録装置に初めてインクを充填する初期充填動作においては、 前 記したようにィンク導入針内、 および記録へッ ドのィンク流路内に多くの気泡が 残留し易い。

したがって、 初めて記録ヘッドの流路内にインクを充填する場合には、 これに 用いられるインクの脱気度が高いことが望ましい。 しかし、 インクの脱気度を高 めるには限界があると共に、 初期充填後の流路内のィンクは空気層と置き換えら れながら充填されるため、 脱気度が急激に低下する。

したがって、 このような観点から初期充填動作時において気泡を確実に排出さ せることはきわめて重要であり、 これにより安定した印字動作を保証することに 寄与できる。

一方、 ユーザによってなされるマニュアルクリーニングの指令が、 所定の印字 量の範囲内において再びなされた場合に、 前記したクリーニング動作が実行され るようにプログラミングされていることも効果的である。 このように、 所定の印字量の範囲内において再びマニュアルクリーニングの指 令がなされるという場合は、 ユーザが印字不良を認識して再度クリーニング動作 を実行されるケースが多く、 このような場合は、 例えば記録ヘッ ドの流路内に比 較的大きな気泡が流れ込み、 インクの充填性に障害を与えている状態に陥ってい る可能性がある。

第 2 0図は、 前記したようにマニュアルクリーニングの指令が、 所定の印字量 の範囲内において再びなされた場合に、 前記したクリーニング動作が実行される 制御シーケンスの一例を示している。

第 2 0図に示した動作シーケンスの特徴とするところは、 前回のクリーニング 動作の実行後の印字量に応じてステップ S 3 6において、 どのモードのクリ一二 ングを実行させるかを判断し管理する C L 2カウン夕 （K K ) を備えており、 3 つのクリ一ニングモードのいずれかを選択するように制御される。

そして、 C L 2カウン夕 （K K ) の値を置き換えて、 各クリーニングモードの パラメ一夕をセットし、 ステップ S 4 1において、 それに応じたクリーニング動 作が実行されるようになされる。

この第 2 0図に示した動作シーケンスは、 記録装置に配置された操作スィッチ 5 1の操作により、 またはホストコンピュー夕 4 0における入力装置 4 2の操作 によって実行されるマニュアルによるクリーニング動作指令が発せられた時に起 動される。

まず、 ステップ S 3 1においては、 例えば印刷制御手段 4 4に格納されている 印字履歴が参照され、 記録装置の動作電源がオンされて以来、 1パス以上の印字 がなされたか否かが判定される。 このステップにおいて、 1パス以上の印字がな されていない （N o ) と判定されると、 ステップ S 3 5に移行し、 C L 1モード のパラメ一夕がセッ 卜される。

この C L 1モードは、 クリーニングの種類を示すものであり、 この C L 1モー ドが最も吸引量が少ないモードである。 また、 後述する C L 2モード、 および C L 3モードになるにしたがって、 吸引量が多くなされる。 この場合、 吸引量に変 えて、 吸引速度を変更するようにしてもよい。

このように吸引量を変更させるのは、 例えば軽い印字障害の状態においても一 律に大量のインクを消費させるのを避ける意味合いがあり、 これにより無闇にィ ンクを浪費するのが避けられる。

そして、 ステップ S41に移りクリーニング動作が実行される。 すなわち、 記 録装置の動作電源がオンされた直後において、 クリーニング動作の指示を受けた 場合には、 吸引量が最も少ないモードであるこの C L 1モ一ドのクリーニング動 作が実行される。

前記ステップ S 31において、 1パス以上の印字がなされている （Ye s) と 判定されると、 ステップ S 32に移り、 前回のクリーニング動作後から 1パス以 上の印字がなされたか否かが判定される。 ここで、 1パス以上の印字がなされて いない （No) と判定されると、 前記と同様にステップ S 35に進み CL 1モー ドによるクリーニングが実行される。

また、 ステップ S 32において前回のクリーニング動作後から 1パス以上の印 字がなされた （Ye s) と判定された場合には、 ステップ S 33において前回の クリーニング動作後からの印字量が 5ページ以下であるか否かが判定される。 ここで、 前回のクリーニング動作実行後における印字ページ数が 5ページ以下 ではない （No) と判定されると、 ステップ S 34に移行し、 CL 2カウン夕の KKを "1"にセッ 卜し、 前記したステップ S 35に移行する。 ここで、 前記 C L2カウン夕の KKは、 クリーニング選択動作においてクリーニングモ一ドの選 択順を次のとおりに実行させるカウン夕である。

すなわち、 先ず KK= 1に定義し直した後、 CL 1モードをセヅ 卜し、 第 1ク リ一ニングモード （CL 1) を実行するようにしたとする。 続いてクリーニング 動作に入る場合には ΚΚ二 1と定義されているので、 ΚΚ=2に定義し直した後 、 C L 2モードをセッ トし、 第 2クリーニングモード （C L 2 ) を実行するよう になされる。

同様に次にクリーニング動作に入る場合には ΚΚ= 2と定義されているので、 ΚΚ= 0に定義し直した後、 CL3モ一ドをセッ トし、 第 3クリーニングモード (CL3) を実行するようになされる。 このように、 CL 1 CL 2 CL3の 繰り返しがなされ、 CL 1 CL 2 CL3となるにしたがって吸引量が増大さ れ、 より強力なクリーニング動作を実行することになる。 換言すればクリーニング動作が続けて実行されるということは、 印字状態がな かなか正常に復帰しないということとなり、 より強力なクリーニング動作にシフ トさせる必要が生じ、 前記したような制御がなされるように設定されている。 前記したように、 ステップ S 33において前回のクリーニング動作実行後にお ける印字ページ数が 5ページ以下ではない （No) と判定される場合において、 再びユーザによりクリーニング指令が入力される場合は、 先のクリ一ニング動作 で、 印字状態の回復が成し遂げたものの、 新たな不具合の発生によりクリーニン グ動作が必要になったものと判断して CL 2のカウン夕 KKを "1" にセヅ トし 、 CL 1に設定するようになされている。

一方、 前記ステップ S 33において、 前回のクリーニング動作実行後における 印字ページ数が 5ページ以下である （Ye s) と判定された場合においては、 ス テツプ S 36において C L 2カウン夕の値が検証される。

ここで、 KK = 3である場合には、 前記したステップ S 34に移行し、 ΚΚ = 1である場合には、 ステップ S 37に移行し、 CL 2カウン夕の ΚΚを " 2" に セッ トし、 次に続くステップ S 38において、 CL 2モードのパラメ一夕をセッ トさせる。

したがって、 ステップ S 38に続くステップ S 4 1におけるクリーニング動作 は、 ステップ S 38においてセヅ 卜された第 2クリーニングモード （CL 2) が 実行される。 そして、 前記ステップ S 36において ΚΚ= 2であると判定される と、 ステップ S 39に移行し、 C L 2カウン夕の ΚΚを " 3" にセッ トし、 次に 続くステップ S 40において、 CL 3モードのパラメ一夕をセットさせる。

したがって、 ステップ S 40に続くステップ S 4 1におけるクリーニング動作 は、 ステップ S 40においてセッ 卜された第 3クリーニングモード （CL 3) が 実行される。

第 20図に示した動作シーケンスによると、 マニュアルによるクリーニング動 作の指令があった場合、 前回のクリーニング動作後の印字量に応じてクリーニン グ動作が選択されるようになされる。 これによつて、 状態に応じた最適なクリー ニング動作がなされ、 またィンクの浪費を抑えることができる。

以上説明したクリーニング動作は、 ブラックインク力一トリッジにおける流路 制御手段としてのシール部材、 および力ラーインクカートリッジのそれぞれ 3つ のシール部材が同時に閉弁および開弁される場合を前提にしている。

すなわち、 キヤッビング手段によって記録ヘッ ドのノズル形成面を封止し、 ィ ンクカートリッジに備えられたシール部材を閉塞させた状態で吸引ポンプによる 負圧をキヤッビング手段内に加えて負圧を蓄積させる負圧蓄積ステップと、 キヤ ッビング手段内の負圧が蓄積された状態で、 ィンクカートリッジに備えられたシ ール部材を閧放させる負圧解除ステップとが、 それぞれ同時になされる前提で説 明している。

ところで、 色材濃度が高いインク、 例えばブラックインクは他の色のインクに 比較してクリーニング動作による回復性が低いという問題を有している。 したが つて、 前記したような制御がなされた場合、 カラ一インクが扱われるノズルが先 行して回復し、 カラ一インクが益々キヤヅビング手段内に排出されて、 ブラック インクを扱うノズルに対する負圧が作用しにく くなるという現象が発生する。 そこで、 このような問題に対処するために、 各ァクチユエ一夕 3 2によって流 路制御手段としてのそれぞれのシール部材を、 独立して制御する形態を採用する ことが好ましい。

この場合、 負圧蓄積ステップと前記負圧解除ステップとが、 特定の流路におけ るシール部材のみを駆動させるように制御することができ、 また、 負圧蓄積ステ ップは同時に、 負圧解除ステップのみが特定の流路においてなされるように制御 することもできる。 これにより、 特定のインクが貯留されたカートリッジのみに 負圧を作用させてクリ一ニング動作を実行することができる。

例えば、 前記したブラックインクカートリッジおよびカラ一インクカートリッ ジのそれぞれのインク流路に備えられた各シール部材を、 同時に閉弁制御して負 圧を加えると共に、 ブラックインク力一トリッジにおけるシール部材を閧弁制御 することで、 色材濃度が高いブラックインクのノズルに対してのみ、 負圧により インクを排出させることができる。 これにより、 ブラックインクを扱うノズルに 対して集中的にクリーニング動作を実行させることができる。

前記した特定のィンクを扱うノズルに対するクリーニング動作の実行は、 記録 装置に搭載された制御プログラムによって実行されるようになさていることが好 ましい。 さらにこの場合、 記録装置における印字終了後の放置時間に応じて、 特 定のインクを扱うノズルに対するクリ一ニング動作が実行されるようにプログラ ムされていることが望ましい。

そして、 前記した特定のインクに対応するクリーニング動作は、 好ましくは、 ホストコンピュータに搭載されたプリン夕 ドライバのユーティ リティ上において 、 または記録装置本体に配置された図示せぬ操作ボタン等で指定することができ るように構成し、 この指定情報に基づいて特定のィンクに対応してクリーニング 動作が実行されるように構成されていることが望ましい。

以上の説明は、 インクカートリッジのインク流路にそれぞれ配置された流路制 御手段を開閉弁制御することで、 効率的なクリーニング動作を実行させる点に主 体をおいて説明したが、 前記流路制御手段を個別に開閉弁制御することができる 構成を利用して、 次に示すような制御も実現させることができる。

例えば、 記録装置には、 これに搭載されたインクカートリッジにおけるインク エンド状態を検出するインクエンド検出手段が具備されており、 少なくとも、 負 圧発生手段による負圧をキヤッビング手段に加える状態においては、 ィンクェン ド状態を検出したインク流路 7 f に備えられた前記流路制御手段、 すなわち、 シ —ル部材 7 jを閉塞状態に保持するように制御すると、 クリーニング動作による ィンクの排出によって、 インク室内のィンクを完全に空状態にするのを防止する ことができる。

すなわち、 実施の形態に示したように、 各インク室 7 aに多孔質部材 （フォー ム） 7 bが収納され、 この多孔質部材 7 bにインクが含浸された状態で貯留され ている構成の力一トリッジにおいては、 インクが完全に空状態となった場合には 、 大気連通孔から大気が流入する結果、 負圧を加えることは不可能となる。 また、 流路内が空状態となることで、 その後の気泡の排出性が損なわれること になる。 したがって、 インクエンド状態を検出した場合においては、 それに対応 するシール部材 7 jを個別に閉塞状態に保持するように制御することで、 前記し たような問題の発生を防止することができる。

前記したインクエンド検出手段としては、 実施の形態のように多孔質部材 7 b にインクが含浸された状態で貯留されている力一トリヅジ （フォーム力一トリッ ジ） においては、 ソフトインクエンド検出手段を利用することができる。

このソフ 卜インクェンド検出手段は、 印刷動作およびフラッシング動作におい て、 記録へッ ドから吐出されたィンク滴を計数することによるインクの使用量、 また前記したクリーニング動作によって消費したィンク量も演算して、 これらを 合算することで、 ィンクェンド状態を認識するようになされる。

また、 実施の形態として示していないが、 可撓性素材により形成されたインク パック内にインクを封入して貯留する構成のィンク力一トリッジにおいては、 前 記インクパックの物理的な変化を機械的に検出することで、 ィンクェンド状態と 判定するハ一ドィンクェンド検出手段を用いることができる。 このハードインク ェンド検出手段によりインクェンドを検出した際に、 前記した制御を実行させる ことで、 インクパック形式のカートリッジを利用した記録装置においても、 同様 の作用効果を得ることができる。

さらに、 実施の形態として示すフォームカートリッジにおいて、 複数色を一体 に形成した例えばカラ一ィンクカートリヅジにおいては、 そのうちの一色でもィ ンクェンド状態となると、 他のィンクは使用せずに当該カートリッジを交換させ る運用がなされていたが、 前記したように個別に流路制御手段、 すなわち、 シ一 ル部材 7 jを備えた構成とした場合、 ィンクェンド状態に達していない他のィン クを有効に利用するような運用も実行することができる。

すなわち、 印刷動作を実行するに際しては、 インクエンド状態を検出したイン ク流路に備えられた前記流路制御手段を閉塞状態に保持し、 ィンクェンド状態以 外のインクを用いることができる。

この場合、 イェローインクのみにおいては、 識別が困難であるため、 インクェ ンド状態以外のインクのうち、 イェローインクを除いた他のインクのうち、 最も インク残量の多いィンクによって印刷動作を実行するように構成することが好ま しい。

さらに、 前記したようにィンクェンド状態以外のィンクを用いて印刷動作を実 行する場合においては、 ホス トコンピュー夕に搭載されたプリン夕 ドライバのュ 一ティ リティ上において、 ィンクェンド以外の他のィンクで印刷することを報知 するように構成することが望ましい。 また、 ィンクェンド状態以外のインクを用いて印刷動作を実行するに際しては 、 ホストコンピュー夕に搭載されたプリン夕 ドライバのュ一ティ リティ上におい て、 ィンクェンド以外の他のインクで印刷を実行するか否かの判断を要求する報 知を行なうように構成した記録装置も好適に利用することができる。

例えば、 ブラックインクカートリッジがインクェンド状態となった場合には、 シアン、 マゼン夕、 およびイエロ一の各インクを用いてコンポジッ トブラックで 印刷を行なうことも可能であり、 ユーザは前記した判断要求を認識して、 コンポ ジッ トブラックによる印刷を指令することも可能となる。

以上の説明で明らかなように、 この発明にかかる第 2態様のインクカートリッ ジによると、 ィンク貯留室からインク供給口に向かって形成されたインク流路に 、 ァクチユエ一夕による駆動力を受けてインク流路を閉塞または流路抵抗を増大 させることができる流路制御手段を配置したので、 記録装置側またはカートリッ ジ側に配置されたァクチユエ一夕によって、 インクカートリッジに配置された流 路制御手段を開閉または流路抵抗を変更することができる。

したがって、 キヤッビング手段の内部空間に負圧を蓄積した状態で流路制御手 段を開放することで、 例えばインク供給針内のフィル夕部材上に滞留する気泡を 効果的に排出させることができる。

また、 この発明にかかるクリーニング制御方法を採用したィンクジヱッ ト式記 録装置によると、 前記した第 2態様のインクカートリッジを利用することで、 効 果的なクリーニング動作を実行させることができると共に、 各色のインクに対応 して個別に各流路制御手段が制御できるので、 特定のインクに対応して効率的に クリ一ニング動作を実行させることができる。

次に、 この発明にかかる第 3態様のィンクカートリッジおよびこれを利用する 記録装置について説明する。 第 2 1図はキヤリッジに配置されたカートリヅジホ ルダと、 これに装填されたこの発明にかかる第 3態様のィンクカートリヅジの構 成を一部を破断した状態で示したものである。

まず、 カートリッジホルダ 6 1は、 上部が開放されてインクカートリッジを着 脱することができる開口を備えたホルダケース 6 2と、 このホルダケースの一端 部にヒンジ機構 6 2 aを介して前記開口を開閉することができるできる蓋体 6 3 が具備されている。

この蓋体 6 3の自由端側端部は U字状に形成されて、 ホルダケース側に形成さ れた係合部 6 2 bに係止されるフック部 6 3 aが形成され、 両者の係合により蓋 体 6 3はカートリッジホルダを閉じた状態を維持できるように構成されている。 そして、 前記蓋体 6 2の裏面には、 ホルダ内に装填された後述するインク力一 トリッジを下底部の方向に付勢するリーフ状のパネ部材 6 4が取り付けられてい る。 またカートリッジホルダ 6 1を構成する前記ホルダケース 6 2の下側面には 、 記録ヘッ ド 2 0が取り付けられている。

そして、 装填されたィンクカ一トリッジからこの記録へッ ド 2 0に対してィン クを供給することができるィンク導入部としての中空状のインク供給針 2 1がホ ルダケースの下底部から上方に向かって配置されている。

一方、 前記カートリッジホルダ 6 1内に装着されたインクカートリッジは、 例 えば前記したブラックィンクカートリッジ 7を示している。 このィンクカートリ ッジ 7には前記した第 2態様のィンク力一トリッジと同様に、 インク貯留室 7 a が形成され、 その内部に多孔質部材 7 bが収納されて、 この多孔質部材 7 bにィ ンクを含浸した状態で保持している。

なお、 前記したカラーインクカートリッジ 8においては、 イエロ一、 マゼン夕 、 シアンの各ィンクを貯留できる独立したインク貯留室が並列状態に備えられて いる点で、 ブラックインクカートリッジ 7と相違しているが、 後述する各構成は ほぼ同一になされている。

前記カートリッジ 7の下底部には、 インク供給口 6 5が形成されている。 そし て、 このインク供給口 6 5に接合される、 インク供給針 2 1によって、 カートリ ッジより引き出されたインクはフィル夕部材 2 2を介して記録へッ ド 2 0に供給 されるように構成されている。 また、 インク供給口 6 5内には、 後で詳細に説明 するようにインク供給針 2 1による相対的な押圧力を受けて閧弁され、 ィンク貯 留室からのインクの供給を可能にする流路制御手段 6 7が収納されている。 前記ィンクカートリヅジ 7は、 力一トリッジホルダ 6 2内に収納された第 2 1 図に示す状態において、 前記したパネ部材 6 4の作用によって下底部の方向に付 勢されており、 一方、 ホルダ 6 2の下底部にはァクチェ一夕としての偏心カム機 構 3 2が配置されている。 したがって、 前記偏心カム機構 3 2の回転駆動によつ て、 カートリヅジ 7はホルダ 6 2内を上下方向に移動することができるように構 成されている。

第 2 2図ないし第 2 4図は、 前記した力一トリッジホルダの下底部の構成と、 これに装填されたィンク力一トリッジの下底部の構成を拡大して示したものであ る。 第 2 2図はインクカー卜リッジがカートリッジホルダに対して装着される直 前の状態を示しており、 第 2 3図は力一トリッジが力一トリッジホルダに対して 装着され、 記録ヘッ ド側にインクが供給できる状態を示しており、 さらに第 2 4 図はカートリッジが力一トリッジホルダに装着された状態で、 前記偏心カム機構 3 2の回転駆動によって、 インク貯留室からのインクの供給が停止された （流路 制御手段 6 7が閉弁された） 状態を示している。

なお、 第 2 2図ないし第 2 4図においては、 すでに説明した各部に相当する部 分は同一符号で示している。

第 2 2図ないし第 2 4図に示されたように、 インクカートリッジ 7におけるィ ンク供給口 6 5は円筒状の容積が形成されており、 その出口開口部分には円筒状 に形成された第 1パヅキング部材 7 1が嵌め込まれている。 また、 インク供給口 6 5の最奥部にも円筒状に形成された第 2パッキング部材 7 2が嵌め込まれてい る

前記した流路制御手段 6 7は、 円盤状部材 6 7 aと、 この円盤状部材の移動を ガイ ドする軸部材 6 7 bとにより構成されており、 この軸部材 6 7 bを受ける軸 受体 7 3が、 前記第 2パッキング部材 7 2の内部空間に突出するように形成され ている。 これにより、 流路制御手段 6 7を構成する前記円盤状部材 6 7 aが、 前 記軸部材 6 7 bの軸方向に移動できるように配置されている。

また、 前記円盤状部材 6 7 aとインク供給口 6 5における最奥部との間には、 前記軸部材 6 7 bを捲装するようにしてコイル状のパネ部材 7 4が配置されてお り、 このパネ部材 7 4の付勢力により、 前記円盤状部材 6 7 aはインク供給口 6 5の出口方向に付勢されている。

この構成によって第 2 2図に示すように、 力一トリッジがカートリッジホルダ 6 1に装着される以前においては、 円盤状部材 6 7 aの一面が前記第 1パッキン グ部材 7 1に接合し、 閉弁状態を保持することができるように構成されている。 前記した作用によって、 インクカートリッジは、 記録装置への非装填状態にお いては、 インク供給口 6 5に配置された前記円盤状部材 6 7 aによって、 イング 供給口は閉弁状態とされる。 したがって、 例えばカートリッジの使用途中で記録 装置から取り外した場合であっても、 カートリッジからインクが漏出したり、 ま たはィンク力一トリッジ内に空気が侵入するという問題を回避することができる 。 それ故、 当該カートリッジを再び記録装置に装填して利用することが可能とな る。

一方、 インクカートリッジがカートリヅジホルダ 6 1内に装着された場合には 、 第 2 3図に示されたようにインクカートリッジに形成された前記インク供給口 6 5には、 力一トリッジホルダに配置された前記ィンク供給針 2 1が相対的に進 入する。

このためにィンク供給口 6 5に配置された円盤状部材 6 7 aはィンク供給針 2 1の先端部によって押し上げられ、 前記円盤状部材 6 7 aと第 1パッキング部材 7 1との接合が解かれて開弁状態とされる。

これと同時に、 ィンク供給針 2 1は円筒状に形成された第 1パッキング部材 7 1の内周面に接合して、 力一トリッジのインク供給口 6 5との間で液密状態が保 持される。

第 2 3図に示した状態は、 ァクチェ一夕としての偏心カム機構 3 2は、 軸芯 3 2 aに対して遠い位置にあるカム面が、 上部に向かった状態とされており、 した がってインクカートリッジは、 このカム面に当接されて第 2 3図に示した状態に 保持される。

この状態においては、 円盤状部材 6 7 aが第 1パッキング部材 7 1と第 2ノ ッ キング部材 7 2との中間点に位置している。 したがって、 当該カートリッジのィ ンク貯留室より、 前記軸受体 7 3に形成されたインク流通穴 7 3 aを介してイン ク供給針 2 1側にィンクが導出され、 ィンク供給針 2 1を介して記録へッ ド 2 0 側にインクが供給される。 したがって、 この状態において記録装置の印字動作を 実行することができる。

第 2 3図に示した状態で、 ァクチェ一夕としての前記偏心カム機構 3 2がほぼ 9 0度回転駆動されると、 第 2 4図に示されたようにインクカートリッジ 7は、 カートリッジホルダ 6 1の蓋体 6 3に配置された前記パネ部材 6 4の付勢力によ り、 さらに力一トリッジホルダの下底部の方向に移動する。

このために、 第 1パッキング部材 7 1の内周面に接合している前記ィンク供給 針 2 1は、 さらにインク供給口 6 5の奥側に相対的に進入する。 したがって、 円 盤状部材 6 7 aはィンク供給針 2 1の先端部によってさらに押し上げられ、 前記 円盤状部材 6 7 aの裏面が第 2パッキング部材 7 2に接合し閉弁状態とする。 こ れにより、 インク貯留室からのインクの供給は停止される。

したがって、 以上の構成によると、 カートリッジホルダの下底部に配置された 前記偏心カム機構 3 2を、 9 0度の範囲で往復回転駆動させることで、 第 2 3図 に示す開弁状態および第 2 4図に示す閉弁状態に制御することができる。

以下の説明は、 前記した作用によってもたらされる開閉弁機能を利用して、 効 果的にクリーニング動作を実行するようにした形態を示している。

すなわち、 クリーニング動作は、 第 2 4図に示したように円盤状部材 6 7 aの 裏面が第 2パッキング部材 7 2に接合して閉弁状態とされた状態において実行さ れる。 そして、 第 1図に示すキャリッジ 1はホームポジションに移動され、 これ により記録へッ ドのノズル形成面は前記キヤッピング手段 9によって封止される ο

この状態で前記吸引ポンプ 1 0が駆動されると、 キヤッピング手段 9の内部空 間に負圧が蓄積される。 このように、 負圧が十分に蓄積されるとインク供給針 2 1内にとどまる気泡は負圧により膨張する。

この状態で、 前記偏心カム機構 3 2を 9 0度回転駆動させると、 第 2 3図に示 されたように開弁状態となり、 これによつて瞬間的にインクの早い流れが発生す る。 したがって、 インク供給針 2 1内の気泡は、 フィル夕部材 2 2側に一気に引 き寄せられ、 フィル夕部材 2 2を通過してキヤッビング手段 9側に排出される。 なお、 この作用によって、 例えば記録ヘッ ド 2 0におけるヘッ ドケースに形成 されたインク流路におけるよどみ部分にとどまる気泡をも効果的に排出させるこ とができる。

前記した負圧の蓄積によるクリーニング動作の実行は、 前記した第 1 7図によ る制御回路によって、 同様に実現させることができる。 すなわち、 第 1 7図に示 したァクチェ一夕駆動手段 5 2は、 前記したァクチェ一夕としての偏心カム機構 3 2を回転駆動させて、 カートリッジ内の流路制御手段を構成する前記円盤状部 材 6 7 aを相対移動させるようになされ、 これにより、 開弁または閉弁状態が設 定できるように作用する。

そして、 この第 1 7図による制御回路によってなされる記録へッ ドのクリー二 ング動作についても、 第 1 8図に示した動作シーケンスにしたがって実行される 例えば、 記録装置に配置された操作スィッチ 5 1の操作により、 またはホスト コンピュータ 4 0における入力装置 4 2の操作によるクリーニング動作の指令を 受けた場合には、 これをクリーニングシーケンス制御手段 4 9が受けて、 クリ一 ニングシーケンス制御手段 4 9より各制御信号が出力されることによりクリー二 ング動作がスタートする。

そして、 クリーニングシーケンス制御手段 4 9よりキヤリッジ駆動手段 5 3に 指令信号が送出されることによりキヤリッジモー夕 2が駆動され、 キヤリッジ 1 はその移動経路に進入したワイビング部材上を通過させることにより、 ステップ S 1 1に示すように記録へッ ド 2 0のノズル形成面は、 ワイビング部材 1 1によ りワイビングされる。

続いて、 ステップ S 1 2に示すようにキャリッジ 1は、 なおもホームポジショ ン側に移動し、 これに伴ってステップ S 1 3に示すように、 記録ヘッ ド 2 0のノ ズル形成面がキヤッピング手段 9によってキヤッビングされる。

これと同時に、 ステップ S 1 4に示すように流路制御手段が閉弁される。 すな わち、 クリーニングシーケンス制御手段 4 9より、 ァクチェ一夕駆動手段 5 2に 指令信号が送出され、 前記したァクチェ一夕としての偏心カム 3 2が駆動される 。 その結果、 インクカートリッジ 7における流路制御手段を構成する円盤状部材 6 7 aは、 第 2パッキング部材 7 2を封止し閉弁状態とする。

続いて、 ステップ S 1 5に示すように吸引ポンプ 1 0の駆動が開始される。 こ れは第 1 7図に示すシーケンス制御手段 4 9よりクリーニング制御手段 4 7に制 御信号が送出され、 クリーニング制御手段 4 7よりポンプ駆動手段 4 8に指令信 号が送出されることによってなされる。 これにより、 吸引ポンプ 1 0が駆動され 、 キヤッビング手段 9の内部空間に負圧が印加され、 その負圧は蓄積されて増大 する。

この状態で、 ステップ S 1 6に示すように吸引ポンプ 1 0の駆動開始後の所定 時間 （ 1 ) の経過を待ち、 キヤッビング手段 9に与えられる負圧が最大またはそ の近辺に蓄積された状態において、 ステップ S 1 7に示すように流路制御手段、 すなわちィンク力一トリッジ 7における円盤状部材 6 7 aが開弁される。

この場合、 シーケンス制御手段 4 9は前記した所定時間 （ 1 ) の管理をなすと 共に、 ァクチェ一夕 3 2に制御信号を送出することによって、 インクカートリツ ジ 7における円盤状部材 6 7 aの閧弁動作を実行させる。

そして、 円盤状部材 6 7 aの開弁後、 ステップ S 1 8に示すように所定時間 （ 2 ) の経過が待たれ、 ステップ S 1 8において所定時間 （ 2 ) が経過したと判定 されるとステップ S 1 9に示すように吸引ポンプ 1 0の駆動が停止される。 この 場合、 シーケンス制御手段 4 9は前記した所定時間 （ 2 ) の管理をなすと共に、 クリ一ニング制御手段 4 7に制御信号を送出することによって、 吸引ポンプ 1 0 の駆動動作を停止させるように作用する。

前記ステップ S 1 5乃至ステップ S 1 9に示した制御シーケンスによってなさ れるキヤッビング手段 9に印加される負圧の変化状態も、 前記した第 1 9図と同 様に表すことができる。 すなわち、 第 1 9図に示すように吸引ポンプ 1 0の駆動 が開始されると、 キヤッピング手段 9の内部空間における負圧は比較的急峻に上 昇する。 そして所定時間 （ 1 ) が経過して負圧が最大またはその近辺となった状 態において、 カートリッジ 7における円盤状部材 6 7 aが開弁される。

これにより前記負圧は急激に開放されて大気圧に近ずく。 しかしながら吸引ポ ンプ 1 0は継続して駆動されているので、 負圧は大気圧までは上昇せず、 所定の 負圧の状態に推移する。 そして、 カートリッジ 7における円盤状部材 6 7 aの開 弁から所定時間 （ 2 ) が経過した時に吸引ポンプの駆動が停止され、 前記負圧は 大気圧まで上昇する。

第 1 9図に示した負圧特性で理解できるように、 前記した所定時間 （ 1 ) の経 過時点において円盤状部材 6 7 aが閧弁されることにより、 インクカートリッジ から記録へッ ド 7のノズル開口に至るインク流路に、 インクの早い流れが発生す る。 このインクの早い流れによってィンク流路内に滞留している気泡を効果的に 動かすことができる。

そして、 前記所定時間 （2 ) の期間においても吸引ポンプ 1 0の駆動が継続さ れインクの吸引が引き続いてなされるため、 前記気泡をィンクの流れにしたがつ て排出させることができる。

第 1 8図に戻り、 ステップ S 2 0においては、 キヤヅビング手段 9による記録 ヘッ ド 2 0のキヤッビングが解除される。 そして、 ステップ S 2 1に示すように 吸引ポンプ 1 0が一時的に駆動し停止される。 これにより、 キヤッビング手段 9 内に排出されたインク廃液は、 吸引ポンプ 1 0を介して廃液タンク 1 2に廃棄さ れる。

これに続くステップ S 2 2においては、 ィンクの吸引回数が所定回数実行され たか否かが判定され、 所定回数に満たない場合には、 前記したステップ S 1 3乃 至ステップ S 2 1が繰り返し実行される。 そして、 ステップ S 2 2においてィン クの吸引回数が所定回数実行されたと判定されると、 ステップ S 2 3に示すよう にワイビング動作が実行され、 記録へッ ドのノズル形成面に付着しているィンク がワイピング部材 1 1によって払拭される。 そして、 ステップ S 2 4に示すよう に、 記録ヘッ ド 2 0はキヤッビング手段 9によって封止され、 印刷デ一夕の到来 を待つ状態とされる。

以上説明した第 3態様のカートリッジを利用したクリーニング動作は、 記録装 置に配置された操作スィツチ 5 1の操作により、 またはホストコンピュータ 4 0 における入力装置 4 2の操作によって実行されるマニュアルクリーニング動作に ついて説明しているが、 例えば記録装置に初めてィンクを充填する初期充填動作 において、 前記したクリーニング動作が実行されるようにプログラミングされて いることは効果的である。

このように、 記録装置に初めてインクを充填する初期充填動作においては、 ィ ンク供給針内、 および記録へッ ドのィンク流路内に多くの気泡が残留し易い。 したがって、 初めて記録ヘッ ドの流路内にインクを充填するには、 インクの脱 気度が高いことが望ましい。 しかしながら、 インクの脱気度をある程度以上に高 めるには限界があると共に、 初期充填後の流路内のィンクは空気層と置き換えら れながら充填されるため、 脱気度が急激に低下する。

このような観点から初期充填動作時において気泡を確実に排出させることはき わめて重要であり、 これにより安定した印字動作を保証することに寄与できる。 一方、 第 2態様のカートリッジを利用した場合と同様に、 ユーザによってなさ れるマニュアルクリーニングの指令が、 所定の印字量の範囲内において再びなさ れた場合に、 前記したクリーニング動作が実行されるようにプログラミングされ ていることも効果的である。

このように、 所定の印字量の範囲内において再びマニュアルクリ一ニングの指 令がなされるという場合は、 ユーザが印字不良を認識して再度クリーニング動作 を実行されるケースが多く、 このような場合は、 例えば記録ヘッ ドの流路内に比 較的大きな気泡が流れ込み、 インクの充填性に障害を与えている状態に陥ってい る可能性がある。

そこで、 前記したようにマニュアルクリーニングの指令が、 所定の印字量の範 囲内において再びなされた場合に、 前記したクリーニング動作が実行される制御 シーケンスとして第 2 0図に示した場合と同様の制御ルーチンを実行させるのも 効果的である。 なお、 第 2 0図に示した制御ルーチンは、 第 2態様のインク力一 トリッジを利用した場合の採用例として既に説明しており、 したがって重複する 説明は割愛する。

以上説明したクリーニング動作は、 例えばブラックインクカートリッジおよび カラーインク力一トリッジにおけるそれぞれの流路制御手段としての円盤状部材 6 7 aが同時に閉弁および閧弁される場合を前提にしている。

すなわち、 キヤッビング手段によって記録ヘッ ドのノズル形成面を封止し、 各 インクカートリッジに備えられた円盤状部材 6 7 aを閉弁させた状態で吸引ボン プによる負圧をキヤッビング手段内に加えて負圧を蓄積させる負圧蓄積ステップ と、 キヤッビング手段内の負圧が蓄積された状態で、 各インクカートリッジに備 えられた円盤状部材 6 7 aを開弁させる負圧解除ステップとが、 それぞれ同時に なされる前提で説明している。

ところで、 色材濃度が高いインク、 例えばブラックインクは他の色のインクに 比較してクリーニング動作による回復性が低いという問題を有している。 したが つて、 前記したような制御がなされた場合、 カラーインクが扱われるノズルが先 行して回復し、 カラ一インクが益々キヤッビング手段内に排出されて、 ブラック インクを扱うノズルに対する負圧が作用しにく くなるという現象が発生する。 そこで、 このような問題に対処するために、 各ァクチェ一夕 3 2によって流路 制御手段としてのそれぞれの円盤状部材 6 7 aをインクカートリッジ毎に独立し て制御する形態を採用することが好ましい。

この場合、 負圧蓄積ステップと前記負圧解除ステップとが、 特定のインクカー トリッジにおける円盤状部材 6 7 aのみを駆動させるように制御することができ 、 また、 負圧蓄積ステップは同時に、 または負圧解除ステップのみが特定の流路 においてなされるように制御することもできる。

これにより、 特定のィンクが貯留されたインクカートリッジのみに負圧を作用 させてクリーニング動作を実行することができる。

例えば、 前記したブラックインクカートリッジおよびカラーインクカートリヅ ジのそれぞれのインク供給口に備えられた各円盤状部材 6 7 aを、 同時に閉弁制 御して負圧を加えると共に、 ブラックインク力一トリッジにおける円盤状部材 6 7 aを開弁制御することで、 色材濃度が高いブラックインクのノズルに対しての み、 負圧によりインクを排出させることができ、 これによりブラックインクを扱 うノズルに対して集中的にクリーニング動作を実行させることができる。

前記した特定のィンクを扱うノズルに対するクリーニング動作の実行は、 記録 装置に搭載された制御プログラムによって実行されるようになさていることが好 ましい。 さらにこの場合、 記録装置における印字終了後の放置時間に応じて、 特 定のィンクを扱うノズルに対するクリーニング動作が実行されるようにプログラ ムされていることが望ましい。

そして、 前記した特定のインクに対応するクリーニング動作は、 好ましくは、 ホストコンピュー夕に搭載されたプリン夕ドライバ上のュ一ティ リティにおいて 、 または記録装置本体に配置された図示せぬ操作ボタン等で指定することができ るように構成し、 この指定情報に基づいて特定のインク力一トリッジに対応して クリーニング動作が実行されるように構成されていることが望ましい。 なお、 前記した実施の形態においては、 カートリッジホルダに配置されたァク チェ一夕としての偏心カム機構 3 2を電気的に制御して回転駆動させることを前 提にして説明しているが、 この偏心カム機構 3 2は、 例えば手動で駆動させるこ ともできる。 また、 前記ァクチェ一夕を電気的に制御する場合においては、 実施 の形態のように偏心カム機構を用いずに、 例えば電磁プランジャーなどを用いる こともできる。

以上の説明で明らかなように、 この発明にかかる第 3態様のインクカートリッ ジによると、 記録装置に装填された状態において記録装置側のインク導入部の押 圧力を受けて閧弁され、 記録装置側のィンク導入部のさらなる押圧力を受けて閉 弁される流路制御手段を備えたので、 ィンク導入部の押圧力に応じて流路制御手 段を開閉させることができる。 したがって、 キヤヅビング手段の内部空間に負圧 を蓄積した状態で流路制御手段を開放することで、 例えばインク供給針内にとど まる気泡を効果的に排出させることができる。

また、 この発明にかかるクリーニング制御方法を採用したィンクジエツ ト式記 録装置によると、 前記した第 3態様のインクカートリッジを利用することで、 効 果的なクリーニング動作を実行させることができると共に、 各力一トリッジ毎に 個別に各流路制御手段が制御することができるので、 特定のインクに対応して効 率的にクリーニング動作を実行させることができる。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 記録装置に対して着脱可能に装填され、 記録装置側に配置されたインク導入 部を介して記録へッ ドにインクを供給するィンク力一トリッジであって、 前記インクカートリッジに形成され、 記録装置側にインクを供給するインク供 給路に、 流路を閉塞することができる領域が形成されたィンクカートリッジ。

2 . インクを貯留するインク貯留室を備えた容器と、 記録ヘッ ドに連通するイン ク供給針に接合して、 前記インク貯留室内のインクを前記記録へッ ドに供給する ィンク供給口とが備えられた請求の範囲第 1項記載のインクカートリッジ。

3 . 記録装置側にインクを供給するインク供給路に、 流路を閉塞することができ る領域が形成されたインクカートリッジが着脱可能に装填され、 インクカートリ ッジにおける前記領域を押圧することができる部材と、 当該ィンクカートリッジ からインクの供給を受けて印刷を実行する記録へッ ドと、 前記記録へッ ドを封止 することができるキヤッビング手段と、 当該キヤッビング手段に負圧を供給する 負圧発生手段とを備えたインクジエツ ト式記録装置。

4 . 前記記録ヘッ ドに連通するインク供給針が配置され、 前記インク供給針にィ ンクカートリッジのィンク供給口が接合された状態で装填されるように構成され た請求の範囲第 3項記載のィンクジエツ ト式記録装置。

5 . 記録装置に対して着脱可能に装填され、 記録装置側に配置されたインク導入 部を介して記録へヅ ドにインクを供給するインク力一トリッジであって、 インクを貯留するインク貯留室から前記ィンク供給口に向かって形成されたィ ンク流路には、 ァクチユエ一夕による駆動力を受けてインク流路を閉塞または流 路抵抗を増大させることができる流路制御手段が配置されてなるィンクカートリ ヅジ。

6 . 前記インクカートリッジに形成されたインク供給口には、 記録装置に装填さ れた状態において、 前記インク導入部に接合するパッキング部材が配置された請 求の範囲第 5項記載のィンク力一トリッジ。

7 . 前記流路制御手段が、 前記ァクチユエ一夕による駆動力を受けてインク流路 を開閉することができる流路開閉手段を構成した請求の範囲第 5項記載のインク カートリツジ。

8 . 前記流路制御手段が、 前記ァクチユエ一夕による駆動力を受けてインク流路 の流路抵抗を変更することができる流路抵抗変更手段を構成した請求の範囲第 5 項記載のィンク力一トリヅジ。

9 . 前記流路制御手段は、 ァクチユエ一夕の駆動力を受けて変形する弾性素材に より構成されたシール部材により構成され、 前記シール部材の変形によりインク 流路を閉塞または流路抵抗を増大させることができるように構成された請求の範 囲第 5項記載のインクカー卜リッジ。

1 0 . 前記ァクチユエ一夕が記録装置上に配置され、 記録装置に装填された状態 において、 前記流路制御手段がァクチユエ一夕の駆動力を受けるように構成され た請求の範囲第 5項記載のィンク力一トリッジ。

1 1 . 前記ァクチユエ一夕が、 インクカートリッジ側に搭載されてなる請求の範 囲第 5項記載のインクカートリッジ。

1 2 . 複数色のインクをそれぞれ個別に貯留することができる複数のィンク貯留 室を備えたィンクカートリッジであって、 各ィンク貯留室から各ィンク供給口に 向かって形成されたそれぞれのィンク流路に、 ァクチユエ一夕による駆動力を受 けてインク流路を閉塞または流路抵抗を増大させることができる流路制御手段が 個別に配置されてなる請求の範囲第 5項記載のインクカー卜リッジ。

1 3 . 前記流路制御手段は、 ァクチユエ一夕による駆動力を受けない状態におい ては、 インク流路を閧放するように構成された請求の範囲第 5項記載のインク力 —トリッジ。

1 4 . 前記ァクチユエ一夕が、 電磁駆動機構により構成された請求の範囲第 5項 記載のインクカートリッジ。 .

1 5 . 前記ァクチユエ一夕が、 カム機構により構成された請求の範囲第 5項記載 のインクカートリツジ。

1 6 . 5 p p m以下に脱気したインクを、 前記インク貯留室に貯留した請求の範 囲第 5項記載のインクカートリッジ。

1 7 . 前記インクカートリッジの保存状態において、 ガスバリア性を有する包装 部材によつて減圧包装された請求の範囲第 5項記載のィンクカートリッジ。

1 8 . 前記流路制御手段をカバ一部材によって覆った状態で、 前記包装部材によ つて減圧包装された請求の範囲第 5項記載のィンクカートリッジ。

1 9 . 印刷デ一夕に基づいてノズル開口からインク滴を吐出するィンクジエツ ト 式記録へッ ドと、 前記記録へッ ドのノズル形成面を封止して負圧発生手段からの 負圧によりノズル開口よりインクを吸引排出させることができるキヤッビング手 段と、 インクカートリッジからのインクを前記記録ヘッ ドに供給するために、 ィ ンク力一トリッジのインク供給口に接続されるインク導入部とが備えられ、 前記 インクカートリッジとして請求の範囲第 5項ないし第 1 8項のいずれかに記載さ れたインク力一トリッジを搭載したィンクジエツ 卜式記録装置であって、 前記キヤッビング手段によって記録へッ ドのノズル形成面を封止し、 前記負圧 発生手段による負圧をキヤッビング手段に加えて負圧を蓄積した状態で、 前記ァ クチユエ一夕に制御信号を与える制御手段がさらに具備され、 前記制御手段から ァクチユエ一夕に供給される制御信号に基づいて、 前記ィンクカートリッジに備 えられた流路制御手段を開放または流路抵抗を低下させるように構成したインク ジエツ ト式記録装置。

2 0 . 前記インクカートリッジに形成されたインク流路の流路方向が、 キヤリツ ジの移動方向とほぼ直交する関係となるように、 ィンク力一トリッジがキヤリッ ジに搭載された請求の範囲第 1 9項記載のインクジエツ ト式記録装置。

2 1 . 前記キヤッビング手段によって記録ヘッ ドのノズル形成面を封止し、 前記 負圧発生手段による負圧をキヤッビング手段に加えて負圧を蓄積した状態で、 ィ ンク力一トリッジに備えられた流路制御手段を開放または流路抵抗を低下させる 動作が、 記録装置に初めてィンクを充填する初期充填動作において実行されるよ うに構成した請求の範囲第 1 9項記載のインクジエツト式記録装置。

2 2 . 前記キヤッビング手段にょづて記録ヘッ ドのノズル形成面を封止し、 前記 負圧発生手段による負圧をキヤッビング手段に加えて負圧を蓄積した状態で、 ィ ンク力一トリッジに備えられた流路制御手段を開放または流路抵抗を低下させる 動作が、 ユーザによってなされる回復動作の指令が、 所定の印字量の範囲内にお いて再びなされた場合に実行されるように構成した請求の範囲第 1 9項記載のィ ンクジエツ ト式記録装置。

2 3 . 複数色のィンクをそれぞれ個別に貯留することができるインク貯留室を備 えた複数のインク力一トリッジが搭載され、 それぞれのィンクカートリッジに配 置された各流路制御手段を駆動する各ァクチユエ一夕に対して、 制御信号が個別 に供給されるように構成した請求の範囲第 1 9項記載のィンクジエツ ト式記録装

2 4 . 複数色のインクをそれぞれ個別に貯留することができる複数のィンク貯留 室を備えたインクカートリッジを少なくとも含む複数のィンク力一トリッジが搭 載され、 それぞれのインクカートリッジに配置された各流路制御手段を駆動する 各ァクチユエ一夕に対して、 制御信号が個別に供給されるように構成した請求の 範囲第 1 9項記載のインクジエツ ト式記録装置。

2 5 . 前記ァクチユエ一夕が記録装置に搭載された構成において、 当該ァクチュ エー夕が電磁駆動機構により構成された請求の範囲第 1 9項記載のインクジエツ ト式記録装置。

2 6 . 前記ァクチユエ一夕が記録装置に搭載された構成において、 当該ァクチュ エー夕がカム機構により構成された請求の範囲第 1 9項記載のィンクジエツ ト式 記録装置。

2 7 . 搭載されたインクカートリッジにおけるインクェンド状態を検出するィン クエンド検出手段がさらに具備され、 少なくとも、 負圧発生手段による負圧をキ ャッビング手段に加える状態においては、 ィンクェンド状態を検出したインク流 路に備えられた前記流路制御手段を閉塞状態に保持するように構成した請求の範 囲第 1 9項記載のインクジエツ ト式記録装置。

2 8 . 前記インクエンド検出手段として、 少なくとも記録ヘッ ドから吐出したィ ンク滴を計数することでインクェンド状態と判定するソフトインクェンド検出手 段、 またはインクが封入されたィンク貯留室の物理的な変化を検出することでィ ンクェンド状態と判定するハードインクェンド検出手段を用いた請求の範囲第 2 7項記載のインクジエツ ト式記録装置。

2 9 . 印刷動作を実行するに際しては、 インクエンド状態を検出したインク流路 に備えられた前記流路制御手段を閉塞状態に保持し、 インクエンド状態以外のィ ンクを用いるように構成した請求の範囲第 2 7項記載のィンクジエツ ト式記録装

3 0 . インクエンド状態以外のインクのうち、 イェローインクを除いた他のイン クのうち、 最もインク残量の多いインクによって印刷動作を実行するように構成 した請求の範囲第 2 9項記載のィンクジエツ ト式記録装置。

3 1 . インクエンド状態以外のィンクを用いて印刷動作を実行する場合において は、 ホストコンピュー夕に搭載されたプリン夕 ドライバのユーティ リティ上にお いて、 インクェンド以外の他のィンクで印刷することを報知するように構成した 請求の範囲第 2 9項記載のィンクジエツ ト式記録装置。

3 2 . インクェンド状態以外のィンクを用いて印刷動作を実行するに際しては、 ホストコンピュー夕に搭載されたプリン夕 ドライバのュ一ティ リティ上において 、 インクェンド以外の他のィンクで印刷を実行するか否かの判断を要求する報知 を行なうように構成した請求の範囲第 2 9項記載のィンクジェッ ト式記録装置。

3 3 . インクカートリッジのインク供給口に接続されるインク導入部が、 その一 部にィンク導出穴を開口させた中空状のインク供給針である請求の範囲第 1 9項 記載のインクジエツ ト式記録装置。

3 4 . 印刷デ一夕に基づいてノズル開口からィンク滴を吐出するィンクジエツ ト 式記録へッ ドと、 前記記録へッ ドのノズル形成面を封止して負圧発生手段からの 負圧によりノズル開口よりィンクを吸引排出させることができるキヤッビング手 段と、 インクカートリッジからのインクを前記記録ヘッ ドに供給するために、 ィ ンク力一トリッジのインク供給口に接続されるインク導入部とが備えられ、 前記 インクカートリッジとして請求の範囲第 5ないし請求の範囲第 1 8のいずれかに 記載されたインクカートリッジを搭載したィンクジエツ ト式記録装置における記 録へッ ドのクリーニング制御方法であって、

前記キヤッビング手段によって記録へッ ドのノズル形成面を封止し、 インク力 —トリッジに備えられた流路制御手段を閉塞または流路抵抗を増大させた状態で 負圧発生手段による負圧をキヤッビング手段内に加えて負圧を蓄積させる負圧蓄 積ステツプと、

キヤッビング手段内の負圧が蓄積された状態で、 インクカートリッジに備えら れた流路制御手段を開放または流路抵抗を低下させる負圧解除ステップと、 を実行するようになされたィンクジヱッ ト式記録装置における記録へッ ドのクリ 一二ング制御方法。

3 5 . 前記負圧蓄積ステップと前記負圧解除ステップとが、 それぞれの流路制御 手段において同時に実行されるようになされた請求の範囲第 3 4項記載のインク ジエツ ト式記録装置における記録へッ ドのクリ一ニング制御方法。

3 6 . 前記負圧蓄積ステップと前記負圧解除ステップとが、 特定の流路制御手段 において実行されるようになされた請求の範囲第 3 4項記載のィンクジヱッ ト式 記録装置における記録へッ ドのクリーニング制御方法。

3 7 . 前記負圧解除ステップが、 特定の流路制御手段において実行されるように なされた請求の範囲第 3 4項記載のインクジエツト式記録装置における記録へッ ドのクリーニング制御方法。

3 8 . 前記特定の流路制御手段における負圧解除ステップは、 色材濃度が高いィ ンクが充填されているィンク流路において、 記録装置に搭載された制御プログラ ムによって実行されるようになされた請求の範囲第 3 7項記載のィンクジヱヅ ト 式記録装置における記録へッ ドのクリーニング制御方法。

3 9 . 前記負圧解除ステップは、 記録装置における印字終了後の放置時間に応じ てなされる請求の範囲第 3 7項記載のィンクジエツ ト式記録装置における記録へ ッドのクリーニング制御方法。

4 0 . 前記特定の流路制御手段において実行される負圧解除ステップは、 ホス ト コンピュータに搭載されたプリン夕ドライバのユーティ リティ上において、 また は記録装置本体上で設定された指定情報に基づいて実行されるようになされた請 求の範囲第 3 7項記載のインクジエツ ト式記録装置における記録へッドのクリー ニング制御方法。

4 1 . 記録装置に対して着脱可能に装填され、 記録装置側に配置されたインク導 入部を介して記録へッ ドにィンクを供給するィンク力一トリヅジであって、 前記インクカートリッジに形成されたインク供給口には、 記録装置に装填され た状態において記録装置側のィンク導入部の押圧力を受けて開弁され、 インク貯 留室からのインクの供給を可能にする流路制御手段が配置され、 前記流路制御手 段は記録装置側のィンク導入部のさらなる押圧力を受けて閉弁され、 ィンク貯留 室からのィンクの供給を停止することができるように構成されたィンクカートリ ッ ジ。

4 2 . 前記流路制御手段は、 記録装置側のインク導入部の押圧力を受けてインク 供給口内を移動するように構成され、 記録装置側のィンク導入部の押圧力を受け ることでィンク供給口に配置された第 1パッキング部材との接合が解かれて開弁 状態とされ、 記録装置側のィンク導入部のさらなる押圧力を受けてインク供給口 に配置された第 2パッキング部材と接合して閉弁状態となるように構成した請求 の範囲第 4 1項記載のィンクカートリッジ。

4 3 . 前記流路制御手段は第 1パッキング部材と接合するように、 パネ部材によ つて付勢された請求の範囲第 4 2項記載のインクカートリッジ。

4 4 . 前記流路制御手段は円盤状部材により構成され、 且つ前記円盤状部材のー 面が第 1パッキング部材に接合することで閉弁状態とされ、 前記円盤状部材が第

1パッキング部材と第 2パッキング部材との中間点に位置することで閧弁状態と され、 さらに前記円盤状部材の他面が第 2パッキング部材に接合することで閉弁 状態とされる請求の範囲第 4 2項記載のインクカートリッジ。

4 5 . 前記流路制御手段は円盤状部材とこの円盤状部材の移動をガイ ドする軸部 材とにより構成され、 前記円盤状部材が前記軸部材の軸方向に移動されるように ィンク供給口に配置された請求の範囲第 4 4項記載のインクカートリッジ。

4 6 . 前記第 1パッキング部材が記録装置側に配置された前記インク導入部に接 合して、 カートリッジのインク供給口との間で液密状態が保持されるように構成 した請求の範囲第 4 2項記載のィンクカートリッジ。

4 7 . 前記第 1パッキング部材が円筒体を構成し、 記録装置側のインク導入部が 中空状のインク供給針を構成しており、 記録装置側のインク供給針が、 第 1パッ キング部材を構成する前記円筒体の内周面に接合されるように構成した請求の範 囲第 4 6項記載のィンク力一トリッジ。

4 8 . 印刷データに基づいてノズル開口からィンク滴を吐出するィンクジエツ ト 式記録へッ ドと、 前記記録へッドのノズル形成面を封止して負圧発生手段からの 負圧によりノズル開口よりインク吸引排出させることができるキヤッビング手段 と、 インクカートリッジからのインクを前記記録ヘッ ドに供給するために、 イン クカートリッジのィンク供給口に接続されるインク導入部とが備えられ、 前記ィ ンクカートリッジとして請求の範囲第 4 1項ないし第 4 7項のいずれかに記載さ れたインクカートリッジを搭載したィンクジヱッ ト式記録装置であって、 前記記録装置に装填されたインクカートリッジのインク供給口と、 記録装置の ィンク導入部との相対位置を変更することにより、 力一トリッジに配置された流 路制御手段の開閉弁を制御するァクチェ一夕がさらに具備され、 前記流路制御手 段を閉弁状態とした状態で、 記録へッ ドのノズル形成面を封止した前記キヤツビ ング手段に負圧を加え、 負圧が蓄積された状態で、 前記ァクチェ一夕の駆動によ り前記流路制御手段を開弁制御することができるように構成したインクジェッ ト 式記録装置。

4 9 . 前記ァクチェ一夕が、 偏心カム機構により構成された請求の範囲第 4 8項 記載のインクジヱ ト式記録装置。 '

5 0 . 前記ァクチヱ一夕が、 インクカートリッジを着脱可能に装填する力一トリ ッジホルダの下底部に配置され、 当該カートリッジホルダには、 装填されたカー トリッジを前記ァクチェ一夕に向かって付勢する付勢手段が配置された請求の範 囲第 4 8項記載のィンクジエツ ト式記録装置。

5 1 . インク力一トリッジを前記ァクチェ一夕に向かって付勢する付勢手段が、 力一トリッジホルダの上部開口を閉塞する蓋体の裏面に配置されたパネ部材であ る請求の範囲第 5 0項記載のインクジエツ ト式記録装置。

5 2 . 負圧が蓄積された状態で、 前記ァクチェ一夕の駆動により前記流路制御手 段を閧弁制御する動作が、 記録装置に初めてィンクを充填する初期充填動作にお いて実行されるように構成した請求の範囲第 4 8項記載のインクジエツ ト式記録

5 3 . 負圧が蓄積された状態で、 前記ァクチェ一夕の駆動により前記流路制御手 段を開弁制御する動作が、 ユーザによってなされる回復動作の指令が所定の印字 量の範囲内において再びなされた場合に実行されるように構成した請求の範囲第 4 8項記載のインクジエツ ト式記録装置。

5 4 . 印刷デ一夕に基づいてノズル開口からィンク滴を吐出するィンクジエツ ト 式記録へッ ドと、 前記記録へッ ドのノズル形成面を封止して負圧発生手段からの 負圧によりノズル開口よりインクを吸引排出させることができるキヤッビング手 段と、 インクカートリッジからのインクを前記記録ヘッ ドに供給するために、 ィ ンクカー卜リッジのインク供給口に接続されるインク導入部とが備えられ、 前記 インク力一トリッジとして請求の範囲第 4 1項ないし請求の範囲第 4 7項のいず れかに記載されたィンク力一トリッジを搭載したィンクジエツ ト式記録装置にお ける記録へッ ドのクリ一ニング制御方法であって、

前記記録装置に装填されたインクカートリッジのィンク供給口と、 記録装置の インク導入部との相対位置を変更するァクチヱ一夕を駆動させることによって、 カートリッジに配置された流路制御手段を閉弁制御する閉弁制御ステップと、 前記記録へッ ドのノズル形成面を封止したキヤッビング手段内に、 負圧発生手 段による負圧を加えて蓄積させる負圧蓄積ステップと、

キヤッビング手段内の負圧が蓄積された状態で、 前記ァクチェ一夕を駆動させ ることによって、 カートリッジに配置された流路制御手段を閧弁制御して負圧を 解除する負圧解除ステップと、

を実行するようになされたィンクジエツ ト式記録装置における記録へッ ドのクリ 一二ング制御方法。

5 5 . 前記負圧蓄積ステップと前記負圧解除ステップとが、 それぞれのインク力 一トリッジにおいて同時に実行されるようになされた請求の範囲第 5 4項記載の インクジエツ ト式記録装置における記録へッ ドのクリーニング制御方法。

5 6 . 前記負圧蓄積ステップと負圧解除ステップとが、 特定のインクカートリツ ジにおいて実行されるようになされた請求の範囲第 5 4項記載のィンクジエツ ト 式記録装置における記録へッ ドのクリーニング制御方法。

5 7 . 前記負圧解除ステップが、 特定のインクカートリッジにおいて実行される ようになされた請求の範囲第 5 4項記載のィンクジエツ ト式記録装置における記 録へッ ドのクリ一二ング制御方法。

5 8 . 前記特定のインクカートリッジにおける負圧解除ステップは、 色材濃度が 高いィンクが貯留されているインクカートリッジにおいて、 記録装置に搭載され た制御プログラムによって実行されるようになされた請求の範囲第 5 7項記載の インクジエツ ト式記録装置における記録へッ ドのクリーニング制御方法。

5 9 . 前記負圧解除ステップは、 記録装置における印字終了後の放置時間に応じ てなされる請求の範囲第 5 7項記載のィンクジエツ ト式記録装置における記録へ ッ ドのクリ一二ング制御方法。

6 0 . 前記特定のィンク力一トリヅジにおいて実行される負圧解除ステップは、 ホストコンピュ一夕に搭載されたプリン夕ドライバのユーティ リティ上において 、 または記録装置本体上で設定された指定情報に基づいて実行されるようになさ れた請求の範囲第 5 7項記載のインクジエツ ト式記録装置における記録へッ ドの クリ一ニング制御方法。