JP2822586B2 - インクジェットプリンター - Google Patents

インクジェットプリンター

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JP2822586B2 JP10360290A JP10360290A JP2822586B2 JP 2822586 B2 JP2822586 B2 JP 2822586B2 JP 10360290 A JP10360290 A JP 10360290A JP 10360290 A JP10360290 A JP 10360290A JP 2822586 B2 JP2822586 B2 JP 2822586B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、インクジェットプリンターにおいて、印字
ヘッドのノズルの目詰り等を防止する手段に関し、特
に、ノズルが詰った場合に、そのインクを少量だけ吸引
し、印字性能を回復させ得るようにする制御方法に関す
る。
(従来の技術) コンピュータやワードプロセッサ等のような装置に対
する出力装置としては、レーザービームを用いて感光体
に書込みを行う電子写真方式の装置(レーザービームプ
リンター)、ドットインパクト方式のプリンター、およ
びインクジェットプリンター、等の他に、感熱転写方式
の装置等が用いられている。
前述した各方式のプリンターのうち、ドットインクパ
クト方式は、ワードプロセッサ等の出力装置として最も
多く用いられているものであり、比較的構成が簡単であ
ることや、多数枚の用紙を重ねた状態で印字を行い得る
という特徴があるものの、印字時の騒音が大きい等の問
題がある。
これに対して、レーザービームプリンターは、非常に
高速で鮮明な記録紙を作成することが出来るという特徴
を有するものの、装置が電子複写機等の装置と同様に構
成されるので、装置自体が非常に大型なものとなること
と、高価である等の問題がある。
インクジェットプリンターは、前記2種類のプリンタ
ーとは異なり、印字時の騒音が小さいこと、および印字
の品質が良好である等の特徴を有するもので、装置を小
型に構成することが出来るために、比較的小型のプリン
ターに用いられている。
前記インクジェットプリンターは、インク滴を印字に
必要な時だけ噴出させるタイプのオンデマンド型があ
り、滴噴出は圧力波発生によるもの、電気浸透によるも
の等がある。圧力波の場合の1つにサーマルタイプがあ
り、比較的粘性の小さいインクをインクタンクからノズ
ルの部分に送り出し、該ノズルの部分に配置される加熱
素子により、ノズル内のインクを膨脹させ、噴出させる
ように構成している。
そして、特定の素子を加熱させることにより、そのノ
ズルから噴出されるインクがドット状に用紙に転写され
るようにし、通常のドットインクパクト方式の場合のワ
イヤにより形成されるドットと同様に、多数のインク滴
によるドットを組合せることにより、文字やキャラクタ
ーを表現する手段として用いられている。
ところが、前述したようなインクジェットプリンター
においては、ノズルの先端部でインクが乾燥したり、ノ
ズルからのインクの漏れ出し、ゴミの付着によるノズル
の詰り、その他の原因でインクの吐出不良等が発生する
ことがある。
また、長期間装置を使用しない場合には、多くのノズ
ルの先端部でインクが乾燥してしまい、直ちに再使用す
ることが出来ないという大きな問題が発生する。
そして、前記不都合な現象が発生すると、プリンター
において印字不良が生じて、不良コピーが作成されてし
まうことになる。
そこで、前述したようなノズルの詰り等を防止するた
めに、印字ヘッドの走査方向の一方の端部にメンテナン
スステーションを配置しておき、該ステーションに印字
ヘッドの先端部をカバーするようなキャップを設けるこ
とによって、不使用時にインクの乾燥を防止する等の手
段が用いられている。
さらに、前記キャップには、特開昭57−22064号公報
等に示されるように、インク吸引手段を設け、再使用の
際に印字不良が生じると、吸引手段を作動させて、ノズ
ルに詰ったインクを排除させるようにしている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、前述したような従来の装置において
は、ノズルがインクタンクに直結された状態で、キャッ
プに対する負圧を付与するような手段を用いているため
に、インクの吸引の動作を行う際に、多量のインクを吸
引してしまうという問題がある。
したがって、プリンターの種類によっては、印字に使
用するインクよりも、キャップを介して吸引され、捨て
られるインクの方が多くなってしまう等の他に、キャッ
プ手段の構成が複雑であり、キャップ装置のメンテナン
スが煩雑となること等の問題がある。
さらに、ノズル部分で頑固な目詰りが生じた場合や、
ノズル内き気泡が入った場合には、何度も吸引の動作を
行うことが必要となり、また、負圧の大きなポンプを用
いて吸引力を強くしようとすると、そのポンプを駆動す
るモータを大型のもので構成する必要があることの他
に、装置全体の構成が大型になる等の問題が発生する。
(発明の目的) 本発明は、上記したような従来より用いられている装
置の欠点を解消するもので、ノズルに対して瞬間的な負
圧を加えるようにして、ノズル内に詰ったものを容易に
排除出来るようにする装置と、その駆動手段を提供する
ことを目的としている。
(問題点を解決するための手段および作用) 本発明のインクジェットプリンターは、印字ヘッドに
ノズル手段を設け、印字の必要な時だけインクを噴出さ
せて印字を行う装置に関する。
本発明のインクジェットプリンターにおいては、印字
ヘッドによる走査部の端部に配置したメンテナンスクテ
ーションに、インク吸引手段と、吸引したインクを収容
する捨てインクタンク等とを配置し、インクタンクから
ヘッドの間を接続するインク供給路の途中に、該供給路
を開閉可能なゲート手段を配置している。
そして、前記ゲート手段は、インク吸引を行う場合に
のみ供給路を閉じ、インク吸引手段による負圧が大きく
なった状態で、該ゲートを開くことにより、ノズル部分
でのインクを吸引させるような動作を行うように、その
制御手段を構成している。
本発明のインクジェットプリンターにおいては、ノズ
ルからインクを吸引する際に、インク供給路をゲートに
より閉じた状態でキャップに対する負圧を付与し、その
状態でゲートを開くことによって、瞬間的にノズルから
インクを吸引するようにしている。
したがって、インクがノズル部分から、非常に高速で
吸引させることになり、該ノズル内に詰っているインク
の固化物や気泡等を、確実に吸引除去することが出来る
ものとなる。
さらに、本考案の吸引手段によると、ノズルからの吸
引の作用を瞬間的な作用として行うので、比較的少量の
インクを吸引するだけの作用が行なわれ、余分なインク
を捨てることが防止される。
(実施例) 図示された例に従って、本発明のインクジェットプリ
ンターの構成を説明する。
第1図に示されるように、本発明の印字ヘッド1は、
インクを収容するインクタンク2と、該インクタンク2
からノズルへインクを供給するためのインク供給路3お
よび、ノズル5とから構成される。
前記ノズル5は、従来より用いられているインクジェ
ットプリンターの場合と同様に、多数のノズルを走査方
向の巾方向に列状に配置されているもので、走査巾が約
16mmのもので、190個以上のノズルが縦方向に列設され
る。
そして、各ノズルに対して、加熱素子をそれぞれ配置
し、印字を行うドットに対応したノズルに対して、その
加熱素子を発熱させ、ノズル内のインクを噴出させて、
用紙にドットを書込むようにする。
前記インクタンク2とノズル5とを接続するインク供
給路3に対して、その所定の位置にゲート6を配置し、
該ゲート6をソレノイド7により開閉させるようにす
る。
また、前記印字ヘッド1の走査方向の端部には、メン
テナンスステーションを配置し、該ステーションにノズ
ルの先端部をカバーし、該部分を密閉可能に構成したキ
ャップ10を配置している。
前記キャップ10には、吸引パイプ11を介してポンプ15
が接続され、該ポンプ15には排出パイプ12を介して捨て
インクタンク13が接続され、モータ16によってピストン
を作動させることによって、インクの吸引と排出とを行
い得るようにしている。
前記ポンプ15に対して接続される2本のパイプは、そ
れぞれ一方向弁17、18が設けられており、インクの吸引
と排出の動作のそれぞれに対応して、特定の弁が開くよ
うにされる。
本発明のインクジェットプリンターにおいては、印字
ヘッド1でのインクの詰り等を除去するために、前記キ
ャップ10をノズル5に接続する。そして、前記吸引手段
によりノズルの部分のインク等を吸引する動作を行う
が、その場合には、第2図に示されるようなフローチャ
ートにしたがって、各手段の動作を行わせるようにす
る。
第2図に示されるフローチャートにおいて、ステップ
AからステップBの動作を繰返して、用紙に対する印字
の動作を行うが、所定の印字の作用が終了すると、ステ
ップC、Dに示されるように、印字ヘッドをホームポジ
ションに戻し、ノズルをキャップでカバーして、停止位
置に保持する。
また、印字の途中で、ノズルに詰りやその他の印字不
良が発生した場合にも、印字ヘッド1をホームポジショ
ンに戻すように、ステップC、Dに示される動作を行わ
せる。
前述したように、ノズルに詰り等が発生したり、長期
間の休止期間の経過後に、ノズルの先端部のクリーニン
グを行ったり、詰ったものを除去するためには、ノズル
からのインクの吸引を行う。
その際に、前記ステップDのキャップによりノズルを
閉じた状態で、ステップEに示されるように、ソレノイ
ド7をオンにし、ゲート6を作動させて吸引パイプ11を
閉じるようにする。
次いで、ステップF〜Hのように、ポンプ15を作動さ
せて、キャップ10の部分に対する負圧を付与し、その負
圧が最大になった時点で、ゲート6を開いてインク供給
路3を解放する。
そして、前記ノズル5からキャップでの負圧によっ
て、インクや詰っているものを瞬間的に吸引し、その吸
引したインク等をポンプ15に収容する。
そして、ポンプに回収されたインク等を弁17を閉じ、
開の弁18を開き、ピストンの押出し作用によって、排出
パイプ12を介して捨てインクタンク13に向けて送り出す
ようにする。なお、第1図に示される実施例の場合に
は、2つの弁が一方向弁として構成されているので、前
記弁に対する開閉の動作は自動的に行なわれることにな
る。
前述したノズルからのインクの吸引の動作は、ステッ
プIに示されるように、印字が良好に行い得る状態にな
るまで複数回継続して行なわれる。そして、クリーニン
グが行なわれた後で、尚も印字するものが残っている場
合には、ステップJからステップAに移行し、印字の動
作を継続することになる。
前述したような本発明のノズルに対するクリーニング
の動作は、ノズルを長期間不使用の状態においた後で、
プリンターを再使用する場合や、印字の途中でノズルに
インクが固着して印字不良が発生したり、ノズルに気泡
が入って印字不良が発生した場合等の、いずれの場合に
も適用される動作である。
そして、前述したように、インク供給路を閉じて印字
ヘッドの部分に負圧を付与した状態で、該インク供給路
を解放し、瞬間的にノズルからインクを吸引する動作を
行うことにより、ノズルの先端部や、ノズル内の異物を
吸引除去させることが出来るものとなる。
また、前記本発明の実施例において、インク供給路に
設けるゲート手段や、そのゲートの駆動機構、ポンプの
種類、および、モータ等の駆動手段は、キャップに対す
る負圧の設定を良好に行い得るものであれば、他の任意
の機構を採用することが出来る。
(発明の効果) 本発明のインクジェットプリンターは、上記したよう
な構成を有するものであるから、ノズルからインクを吸
引する際に、インク供給路をゲートにより閉じた状態で
キャップに対する負圧を付与し、その状態でゲートを開
くことによって、瞬間的にノズルからインクを吸引する
ので、負圧の設定手段を簡単な機構のもので構成するこ
とが出来、装置を小型に構成することが出来る。
また、本発明の装置においては、インクがノズル部分
から非常に高速で吸引されることになり、該ノズル内に
詰っているインクの固化物や気泡等を、確実に吸引除去
することが可能である。
さらに、本考案の吸引手段によると、ノズルからの吸
引の作用を瞬間的な作用として行うので、比較的少量の
インクが吸引されるだけであり、余分にインクを捨てる
等の不都合が発生することを防止出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のインクジェットプリンターの主要部の
構成を示す説明図であり、第2図は本発明の装置におけ
るクリーニングの動作を示すフローチャートである。 図中の符号 1……印字ヘッド、2……インクタンク、3……インク
供給路、5……ノズル、6……ゲート、7……ソレノイ
ド、10……キャップ、11……吸引パイプ、12……排出パ
イプ、13……捨てインクタンク、15……ポンプ、16……
モータ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印字ヘッドにノズル手段を設け、印字の必
    要な時だけインクを噴出させて印字を行う装置におい
    て、 前記印字ヘッドの走査部の端部に配置するメンテナンス
    ステーションに、インク吸引手段と、吸引したインクを
    収容する捨てインクタンクとを配置し、インク供給路の
    途中に該供給路を開閉可能なゲート手段を配置するとと
    もに、 該ゲート手段は、インク吸引を行う場合にのみ供給路を
    閉じ、インク吸引手段による負圧が大きくなった状態
    で、該ゲートを開くことにより、ノズル部分でのインク
    を負圧によって吸引させるような動作を行うように、そ
    の制御手段を構成することを特徴とするインクジェット
    プリンター。
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