WO2001035333A1

WO2001035333A1 - Connecteur de carte

Info

Publication number: WO2001035333A1
Application number: PCT/JP2000/007762
Authority: WO
Inventors: Toshiyasu Ito; Masaaki Oya; Kazutaka Taguti; Takashi Torii; Hideki Kawai
Original assignee: Yamaichi Electronics Co., Ltd.; Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 1999-11-05
Filing date: 2000-11-02
Publication date: 2001-05-17
Also published as: KR20010092773A; DE60037791D1; CN1178159C; CN1335971A; TW487881B; KR100404629B1; US7438598B1; EP1146474B1; DE60037791T2; EP1146474A1; EP1146474A4

Description

明細書

カードコネクタ技術分野

この発明は、携帯電話機、電話機、 P D A (personal digital assistance) 、携帯型オーディオ、デジタルカメラ等の電子機器に取り付けられるカードコネクタ構造に関し、さらに詳しくは 2種類の厚みの異なるカードを好適に装填させることができるカードコネクタに関する。また、この発明は、カードをィジェクトする際にカードの飛び出しによる脱落を防止することのできるカードコネクタに関する。背景技術

携帯電話機、電話機、 PDA、デジタルカメラ等の電子機器においては、メモリあるいは制御回路としての I Cが内蔵された、 S I M (subscriber identity module) カード、 MMC (mul t i media card) 、スマ一卜メディァ（商標）、 S D (super density ： secure digital) 力一ド、メモリステック（商標）などの I Cカードを装着させることで、各種の機能拡張などを行うようにしている。

このように、昨今は、 I Cカードの種類が増え、カードの厚さに関しても異なる規格をもつものが各種出回ってきている。

この種の I Cカードのうちの例えば MM Cカードは、図 1 6および図 1 7 A， 1 7 Bに示すような外観を呈している。

図 1 6および図 1 7A, 1 7 Bに示すように、 MMCカード 1 0は所定の厚み aのカード本体 1 1を有し、その右先端部には誤挿入防止のための略三角形の切欠き部 1 2を有している。カード本体 1 1の底面の先端側には、カード内部の I C回路に接続されている複数の接触パッド 1 3が配されている。

また、 M M Cカード 1 0より厚い厚さ bを有する S Dカード 2 0は、図 1 8および図 1 9 A， 1 9 Bおよび 1 9 Cに示すような形状を呈している。図 1 8および図 1 9 A， 1 9 B、 1 9 Cに示すように、 S Dカード 2 0は、 iMM Cカード 1 0のカード本体 1 1とほぼ同じ厚さ aの上側本体部 2 1を有している。上側本体部 2 1の裏面側には、上側本体部 2 1より僅かに幅が狭い所定厚さの下側本体部 2 3が形成されている。すなわち、 S Dカード 2 0 においては、両側端部に上側本体部 2 1の底面および下側本体部 2 3の底面による段差 2 7がカード側端に沿って形成されており、その厚さ bは、 MM Cカード 1 0の厚さ aよりも厚い。上側本体部 2 1および下側本体部 2 3の右先端部は、誤挿入防止のための切欠き部 2 2を有している。

下側本体部 2 3の先端側には、複数の隔壁（しきり壁） 2 9によって複数の凹部 2 4が形成されており、これらの凹部 2 4にカード内部の I C回路に接続されている接触パッド 2 5が配設されている。各凹部 2 4の深さは下側本体部 2 3の高さとほぼ同じであり、したがって各接触パッド 2 5の表面は、上側本体部 2 1のおもて面から上側本体部 2 1の厚さ aに等しい距離だけ離れて位置している。

このような I Cカードを着脱自在に装着するためのコネクタは、金属製のばね片で構成された複数のコンタクト端子がコネクタ八ゥジング内に設けられ、これら複数のコンタクト端子が、装填された I Cカードの表または裏面に形成された複数の接触パッドに接触することにより、これらの接触を介して、 I Cカードをコネクタが取り付けられた電子機器と電気的に接続するようにしている。 I Cカードの複数の接触パッドには、電源ラインに接続される複数の電源端子と、各種信号を授受するための複数の信号端子とが含まれ、これらがそれぞれカードコネクタの複数のコンタク卜端子を介して電子機器側の電源回路および各種信号処理回路と接続される。ここで、上記したような力一ド表面からカード底面までの厚みが異なる 2 種類の I Cカードを双方とも装填することができる共用コネクタを考えた場合、そのコネクタ構造においては、各カードをその底面でコネクタ八ゥジングに支持させる構造が一般的である。

しかしながら、このような各カードの底面を支持するコネクタハウジング構造では、両カードの厚みが異なるので、カードをコネクタに装着した際、各カードの接触パッドからコネクタのコンタクト端子までの距離が異なることになる。

したがって、厚いカードに合わせてコンタクト端子の弾性力（接圧）を設定すれば、薄いカードのときにはコンタクト端子に所要の接圧を与えることができない。

逆に、薄いカードに合わせてコンタクト端子の接圧を設定すれば、厚いカードの場合、コンタクト端子は過度に変位して応力限界を超えてしまい、接触片が塑性変形してしまうなどの問題がある。

また、このようなカードコネクタにおいては、装着されたカードをコネク夕から取り出すためのィジェクト機構が具えられているものが多い。

そして、この種のイジェクト機構においては、イジェクト動作の際に力一ドが急激に飛び出してカードがコネクタから脱落することを防止するために、弾性変位するブレーキ片を力一ドに押し当て、このブレーキ片によってカードがイジェク卜される方向と逆方向に摩擦力を発生させるようにしている。このようなカード飛び出し防止用のブレーキ片を、厚みが異なる 2種類の I Cカードを装填することができる共用コネクタに配設することを考えた場合、各カードの底面に当接するようにブレーキ片を前記コネクタ内に配設するのが一般的である。

しかし、各カードの底面に当接するようにブレーキ片を配設すると、前記のように厚さが異なるカードが装填される場合は、力一ド底面からブレーキ片を固定支持している支持面までの距離が異なることになる。

したがって、厚いカードに合わせて適切な摩擦力が得られるようにブレーキ片の弾性変位（接圧）を設定すれば、薄いカードのときにはその接圧が小さくなつて摩擦力も減り、カードに対して適切な摩擦力を付与することができない。

逆に、薄いカードが挿入されたときに適切な摩擦力が得られるようにブレーキ片の弹性変位（接圧）を設定した場合は、厚いカードが揷入されたときにブレーキ片が過度に変位して応力限界を超えてしまい、ブレーキ片が塑性変形するなどの問題がある。

この発明はこのような事情を考慮してなされたもので、接触パッドおよびコンタクト端子間の接触信頼性を十分に確保しつつ、厚さの異なる 2種類のカードを同じ接圧をもって装填し得るカードコネクタを提供することを解決課題とする。

またこの発明は、カードをイジェク卜する際に、厚さの異なる 2種類のカードの双方に適切なブレーキ力を付与し、カードの飛び出しを確実に防止し得るカードコネクタを提供することを解決課題とする。発明の開示

この発明の第 1の形態では、上側本体部と、この上側本体部より僅かに幅が狭くかつ先端側に凹部が形成された下側本体部と、前記凹部に設けられる接触パッドとを有し、両側端部に前記上側本体部の底面および前記下側本体部の底面による段差がカード側端に沿って形成されている第 1のカードと、前記第 1のカードの上側本体部とほぼ同じ平面形状及び厚さを有するカード本体部と、この力一ド本体部の底面上であって前記第 1のカードの接触パッドとほぼ同じ平面位置に配設される接触パッドを有する第 2の力一ドとの 2 種類のカードのいずれかを、前記接触パッドがコネクタハウジング内に配されたコンタクト端子と当接するように、コネクタハウジング内に保持する力一ドコネクタにおいて、

コネクタハウジングの両側壁に形成され、前記第 1のカードの上側本体部および前記第 2のカードの力一ド本体部の各側端部を支持してそれらの揷脱移動を案内する一対の案内溝と、これら一対の案内溝で挟まれる空間の下方で前記第 1のカードの下側本体部が収容される空間を画成するための側壁とをコネクタハウジングに形成したことを特徴とする。

厚さが薄い第 2のカードの場合は、そのカード本体部の側端部がコネクタハウジングに形成された一対の案内溝で支持される。

一方、厚さが厚い第 1のカードの場合は、前記第 2のカードのカード本体部とその厚さがほぼ同じである上側本体部の側端、別言すれば段差部が前記一対の案内溝で支持される。そして、第 1のカードの上側本体部から段差を介して下方に突出されている下側本体部は、案内溝で挟まれた空間の下方空間に収容される。

このように本発明によれば、第 1および第 2のカードのいずれが挿入されたときでも、第 1のカードの接触パッドからコネクタのコンタクト端子までの距離と、第 2のカードの接触パッドからコンタク卜端子までの距離とが同じになるように各カードはコネクタ内で支持されるので、どちらのカードが装填されたときでもコンタクト端子の弾性変位量（接圧）は同じになり、これにより両カードについて安定した接触信頼性を確保することができる。この発明の第 2の形態では、上記第 1の形態の発明に対し、前記カードをイジェク卜するイジェクト機構と、前記第 1のカードが装填された際には前記第 1のカードの上側本体部の底面に当接し、かつ前記第 2のカードが装填された際には前記第 2のカードのカード本体部の底面に当接する位置に配設され、カードイジェクトの際にブレーキ力を前記第 1および第 2のカードに作用させる弾性ブレーキ片とをさらに追加するようにしている。かかる第 2の形態の発明においては、カードイジェク卜の際にブレーキ力を前記第 1および第 2の力一ドに作用させるための弾性ブレーキ片は、第 1 のカードが装填された際には前記第 1のカードの上側本体部の底面、すなわち段差部の上側に当接し、かつ前記第 2のカードが装填された際には前記第 2のカードのカード本体部の底面に当接する位置に配設される。

したがって、この発明では、厚さの異なる第 1および第 2のカードの同じ厚さの部分に弾性ブレーキ片を圧接するようにしているので、第 1および第 2のカードのいずれが装填されたときも、弾性ブレーキ片の変位、すなわち接圧は同じになる。したがって、カードイジェク卜動作の際のブレーキ片によるカードの摩擦抵抗は第 1および第 2のカードに関して同じになり、両カードについて飛び出しが発生することのない安定した排出動作が可能になる。

この発明の他の形態では、案内溝の上壁を形成するハウジング上板に、前記第 1のカードの下側本体部の幅よりも大きな幅を有する開口または高さ方向に凹んだ凹部を形成するようにしている。

したがって、この発明では、第 1のカードを表裏反転する誤挿入が発生したとき、前記開口または凹部によって前記第 1のカードの下側本体部が上方に逃げることができるので、この誤挿入の際にもブレーキ片は正常時と同じだけ変位する。したがって、誤挿入の際の応力限界を超えた不適当なブレーキ片の変位、変形を防止することができる。

また、この発明の他の形態では、厚さの異なる第 1および第 2のカードの同じ厚さの部分に弾性ブレーキ片を圧接するようにしているので、カード装填時に、厚さの異なる第 1および第 2の力一ドに力一ド脱落方向に対する同じブレーキ力を作用させることができる。したがって、二種類のカードを安定かつ確実に保持することができるようになり、これにより予期せぬ外力によってカードが簡単に抜け落ちることがなくなる。図面の簡単な説明

図 1は、この発明に係るカードコネクタの第 1の実施形態の外観構成を示す斜視図である。

図 2は、この発明に係るカードコネクタの図 1の実施形態の水平断面図である。

図 3は、この発明に係るカードコネクタの図 1の実施形態の 3— 3に沿う縦断面図である。

図 4は、この発明に係るカードコネクタの第 1の実施形態を示す正面図である。

図 5は、この発明に係るカードコネクタの第 1の実施形態について、薄型力一ドを揷入した状態を示す図 3と同じ縦断面図である。

図 6は、この発明に係るカードコネクタの第 1の実施形態について、厚型二段カードを挿入した状態を示す図 3と同じ縦断面図である。

図 7は、この発明に係るカードコネクタの第 1の実施形態について、厚型二段カードを挿入した状態を示す斜視図である。

図 8は、この発明に係るカードコネクタの第 2の実施形態を示す平面図である。

図 9は、この発明に係るカードコネクタの第 2の実施形態を示す正面図である。

図 1 0は、この発明に係るカードコネクタの第 2の実施形態を示す部分断面平面図である。

図 1 1は、この発明に係るカードコネクタの第 2の実施形態に関して、カード挿入前の状態を示す断面図である。

図 1 2は、この発明に係るカードコネクタの第 2の実施形態について、薄型カードを挿入した状態を示す断面図である。図 1 3は、この発明に係るカードコネクタの第 2の実施形態について、厚型二段カードを挿入した状態を示す断面図である。

図 1 4は、この発明に係るカードコネクタの第 2の実施形態について、厚型二段カードを揷入した状態を示す正面図である。

図 1 5 Aはこの発明に係るカードコネクタの他の実施形態を示す正面図および図 1 5 Bはその縦断面図である。

図 1 6はこの発明に適用される薄型カードを例示する斜視図である。図 1 7 Aおよび 1 7 Bは、図 1 6の薄型カードのそれぞれ平面図および正面図である。

図 1 8はこの発明に適用される厚型二段カードを例示する斜視図である。図 1 9 A, 1 9 8ぉょび1 9〇は、図 1 8の厚型二段カードのそれぞれ平面図、正面図および側面図である。発明を実施するための最良の形態

以下この発明の実施形態を添付図面にしたがって詳細に説明する。

[第 1の実施形態]

図 1はこの発明にかかるカードコネクタの第 1の実施形態を示す斜視図であり、図 2はその水平断面図であり、図 3は図 1の 3— 3断面図であり、図 4は図 1の矢印 B方向から見た正面図である。

このカードコネクタ 1は、携帯電話機、 P D A、携帯型オーディオ、カメラ等の電子機器に配設されるものである。

この図 1乃至図 4に示すコネクタ 1は、先の図 1 6および図 1 7に示した MM Cカードなどの薄型カード 1 0および図 1 8および図 1 9に示した S D カードなどの段差を有する 2段厚型カード 2 0の双方を装填することができる。

図 1〜図 4において、カードコネクタ 1は、樹脂材料などの絶縁体によつて一体成形され側脚部を有する平面視略コ字状のコネクタハウジング 3 0を有している。

ハウジング 3 0の下板 3 1には、バネ片で構成された複数のコンタクト端子 4 0を位置決めして圧入するための複数の圧入溝 3 2が形成されている。これらのコンタクト端子 4 0には、電源用端子、信号用端子などが含まれている。各コンタクト 4 0は、圧入溝 3 2に支持された基部から下板 3 1の上方に片持ちはり状に延びる弾性変形部を有し、その先端側で弧状に突出形成された接点部 4 0 aがカード 1 0， 2 0の複数の接触パッド 1 3， 2 5とそれぞれ圧接する。他方、基部から基端側に形成された各端子部 4 0 bは、電子機器のプリント配線基板のコンタクトパッド等に半田接続される。

各 I Cカード 1 0， 2 0は、ハウジング 3 0の前面に形成されたカード揷入口 3 3を介してコネクタ 1内に挿入される。

ハウジング 3 0には、両側脚部を連結し、挿入された I Cカード 1 0， 2 0の先端部が突き当てられる突き当て壁 3 5 (図 3 ) が形成され、かっこの突き当て壁 3 5と側脚部とが交差する一方の角部には、 I Cカード 1 0， 2 0の切欠き部 1 2 , 2 2を突き当てるべく突出されたコーナ壁 3 6が形成されている。

ここで、 2つの I Cカード 1 0 , 2 0は、ハウジング 3 0の両側脚部の内側側壁に形成された一対の案内溝 5 0 a , 5 0 bによってその両側端部が支持されて揷脱方向に案内される。

一方の案内溝 5 0 aは力一ド揷入口 3 3からコーナ壁 3 6まで延在し、他方の案内溝 5 0 bはカード揷入口 3 3から突き当て壁 3 5まで延在している。各案内溝 5 0 a , 5 O bは、開放部が互いに向合うように、上壁 5 1、側壁 5 2および下壁 5 3によって形成されている。

案内溝 5 0 a , 5 O bの入口部には、カード 1 0 , 2 0が挿入し易いように、上壁 5 1には切欠き 3 7が形成され、側壁 5 2および下壁 5 3には、それぞれテーパ面 3 8および 3 9が形成されている。さらに、各案内溝 5 0 a， 5 0 bの下壁 5 3の端縁から下方にほぼ直角に延在するように第二の側壁 6 0が形成されている。そして、この第二の側壁 6 0に対し第二の底壁が形成され、この第二の底壁の上面は前述の下板 3 1 の上面と面一に形成されている。かくて、これらの平行する第二の側壁 6 0 の間には空間 6 1が形成される。

図 5は、薄型力一ド 1 0がコネクタ 1に挿入された状態を示すものである。薄型カード 1 0がコネクタ 1に挿入されるときには、カード本体部 1 1の両側面は案内溝 5 0 a , 5 0 bの各側壁 5 2によって案内され、また本体部 1 1の底面の両側端部は下壁 5 3で支持案内される。さらに、コネクタ 1のコンタクト端子 4 0の弾性力によるカード 1 0の浮き上がりは、カード本体部 1 1の上面の両側端部が各案内溝 5 0 a , 5 0 bの上壁 5 1で規制されることによって防止されている。

図 6及び図 7は厚型二段カード 2 0がコネクタ 1に揷入された状態を示すものである。

厚型二段力一ド 2 0がコネクタ 1に挿入されるときには、カード 2 0の上側本体部 2 1の両側面が案内溝 5 0 a， 5 0 bの各側壁 5 2によつて案内され、また上側本体部 2 1の底面の両側端部、すなわち段差部 2 7が下壁 5 3 で支持される。さらに、コンタクト端子 4 0の弾性力によるカード 2 0が浮き上がりは、上側本体部 2 1の上面の両側端部が、薄型カード 1 0の場合と同様に、上壁 5 1で規制されることによって防止されている。

さらに、厚型二段カード 2 0の下側本体部 2 3は、第二の側壁 6 0で挟まれた空間 6 1に収容される。すなわち、カード 2 0の下側本体部 2 3の両側面は、第二の側壁 6 0によって案内される。

薄型カード 1 0においては、図 1 6および図 1 7に示したように、接触パッド 1 3は、カード本体部 1 1の底面上に位置している。

一方、厚型二段カード 2 0においては、図 1 8および図 1 9に示したように、接触パッド 2 5は、上側本体部 2 1の底面上、言い換えれば、下側本体部 2 3に形成された凹部 2 4内に位置している。

また、上記コネクタ構造によれば、高さ方向に関しては、薄型カード 1 0 はその底面が案内溝 5 0 a， 5 0 bの下壁 5 3で支持され、また厚型二段カード 2 0はその上側本体部 2 1の底面が案内溝 5 0 a， 5 0 bの同じく下壁 5 3で支持されている。

したがって、このコネクタ構造によれば、いずれのカード 1 0または 2 0 が挿入されたときでも、接触パッド 1 3または 2 5からコネクタ 1のコン夕クト端子 4 0 aまでの距離が同じになるので、コンタクト端子はどちらのカード 1 0， 2 0によっても同じ弾性変位量が与えられることになる。よつて、両カード 1 0， 2 0にほぼ同じ接圧を付与できるようになり、これにより両カード 1 0 , 2 0についての安定した接触信頼性を得ることができるようになる。

ところで、上記コネクタ構造において、厚型二段カード 2 0のコネクタ 1 に対する左右方向の位置決めは、案内溝 5 0 a， 5 0 bを形成する側壁 5 2、あるいはその下側の第二の側壁 6 0の何れで行うようにしてもよい。薄型カード 1 0および厚型二段カード 2 0の上側本体部 2 1の平面形状の寸法差が小さい場合は、上側の側壁 5 2でカード 2 0の左右方向の位置決めを行うようにすればよく、上記の寸法差が大きい場合は、下側の第二の側壁 6 0でカード 2 0の左右方向の位置決めを行うようにすればよい。

[第 2の実施形態]

つぎに、図 8〜図 1 4に従ってこの発明の第 2の実施形態を説明する。図 8はこの発明にかかるカードコネクタの第 2の実施形態を示す平面図であり、図 9は図 8の矢印 B方向から見た正面図であり、図 1 0は同力一ドコネク夕の一部破断平面図である。

この図 8乃至図 1 0に示すコネクタ 1は、先の図 1 6および図 1 7に示した MM Cなどの薄型カード 1 0および図 1 8および図 1 9に示した S Dカードなどの段差を有する 2段厚型カード 2 0の双方を装填することができる。なお、上述した第 1の実施形態と同一機能部位には同一符号を付し、第 2の実施形態の理解を容易とする。

図 8〜図 1 0において、コネクタハウジング 3 0の下板 3 1には、接触バネ片で構成された複数のコンタクト端子 4 0を位置決めして圧入するための複数の圧入溝 3 2が形成されている。各コンタクト 4 0は片持ちはり状に支持されており、その先端側で突出形成された接点部 4 0 aがカード 1 0， 2 0の複数の接触パッド 1 3， 2 5とそれぞれ圧接する。他方、基端側に形成された各端子部 4 0 bは、電子機器のプリント配線基板のコンタクトパッドに半田接続される。

これらの複数のコンタクト端子 4 0によって、カード 1 0， 2 0と電子機器との電気的接続を行うとともに、それらの弾性力によってカード装填時の適切な力一ド保持力を付与している。

各 I Cカード 1 0 , 2 0は、ハウジング 3 0の前面に形成されたカード挿入口 3 3を介してコネクタ 1内に挿入される。

ハウジング 3 0には、挿入された I Cカード 1 0 , 2 0を突き当てる突き当て壁 3 5が形成され、かっこの突き当て壁 3 5の一方の角部には、 I C カード 1 0， 2 0の切欠き部 1 2， 2 2を突き当てるべく突出されたコーナ壁 3 6が形成されている。

ハウジング 3 0の一側部には、ィジェク卜レバー 2を初期位置及びィジェクト位置の 2つの位置間でカード挿脱方向に沿ってスライド移動自在に案内するレバー保持部 3が案内溝 5 0 aの外側に形成されている。レバー保持部 3はイジェクトレバー 2を三方、または四方で囲繞している。突き当て壁 3 5が形成されているハウジング 3 0の奥側には、カムレバー 4を収容するためのカムレバ一収容部 5が具えられている。カムレバー 4は軸 6を中心にハウジング 3 0の下板 3 1の面に平行な面内で回転可能なように設けられ、その一端側でイジェクトレバー 2の先端部 2 aに当接し、他端側では挿入されたカード 1 0または 2 0の前面壁に当接することができる。これらイジェクトレバー 2、カムレバー 4などによってカード 1 0， 2 0 をイジェク卜するイジェクト機構を構成する。

すなわち、カード 1 0， 2 0をコネクタ 1内に挿入すれば、カード 1 0， 2 0の前面壁がカムレバー 4の一端を押圧し、カムレバー 4は図 8の破線で示す状態まで回転される。これにより、カムレバー 4の他端側がイジェクトレバー 2の先端部 2 aを押圧し、イジェク卜レバー 2を後退させる。

一方、カードが装填された状態で、イジェクトレバー 2を押圧操作してィジェクトレバー 2を前進させれば、イジェクトレバー 2の先端部 2 aがカムレバー 4の一端側を押圧し、カムレバー 4は図 8の二点鎖線で示す状態まで回転される。この回転の際に、カムレバ一 4の他端面がカード 1 0， 2 0の前面壁を押圧し、この結果カードはイジェクトされる。

2つの I Cカード 1 0 , 2 0は、ハウジング 3 0の内側両側壁に形成された一対の案内溝 5 0 a , 5 0 bによってその両側端部が支持されて揷脱方向に案内される。

一方の案内溝 5 0 aはカード挿入口 3 3からコーナ壁 3 6まで延在し、他方の案内溝 5 0 bはカード揷入口 3 3から突き当て壁 3 5まで延在している。各案内溝 5 0 a， 5 0 bは、上壁 5 1、側壁 5 2および下壁 5 3によって形成されている。また、各案内溝 5 0 a， 5 0 bの下壁 5 3の端縁から下方に延在するように第二の側壁 6 0が形成されている。

さらに、図 1 0および図 1 1に示すように、案内溝 5 0 aの奥側には、弾性バネ片で構成されたブレーキ片 7が配設され、このブレーキ片 7によってカード 1 0 , 2 0がイジェク卜される際にカードにブレーキ力を作用させる _t ブレーキ片 7は、ブレーキ片支持面 7 0に固定される固定部 7 a、カード挿脱方向に沿って延在するばね片部 7 b、カード 1 0， 2 0の底面に当接するべく弧状に突出された先端当接部 7 cを有し、固定部 7 aが固定されることによって片持ち梁状に支持されている。ハウジング 3 0におけるブレーキ片 7の先端当接部 7 cの下側に位置する箇所には、先端当接部 7 cを下方に逃がすための開口 7 1が形成されている。カード 1 0 , 2 0がイジェクトされる際にカードにブレーキ力を有効に作用させるベく、ブレーキ片 7はハウジング 3 0の奥側で固定され、前方側を自由端としている。

ブレーキ片 7が固定されるブレーキ支持面 7 0は、ブレーキ片 7がカードの押圧力によって弾性変形されたとき、所要の突出高さを確保できるように、案内溝 5 0 aの下壁 5 3よりも所定高さだけ低い位置に形成されている。また、ブレーキ片 7のばね片部 7 bおよび先端当接部 7 cの幅は、二段厚型カード 2 0の上側本体部 2 1の側端部の底面、すなわち段差部 2 7の幅にほぼ等しくされている。

図 1 2は、薄型カード 1 0がコネクタ 1に挿入された状態を示すものである。

薄型カード 1 0がコネクタ 1に挿入されるときには、カード本体部 1 1の両側面は案内溝 5 0 a， 5 0 bの各側壁 5 2によって案内され、また本体部 1 1の底面の両側端部は下壁 5 3で支持される。さらにコネクタ 1のコンタクト端子 4 0の弾性力によってカード 1 0が浮き上がらないように力一ド本体部 1 1の上面の両側端部は上壁 5 1で規制される。

さらに、薄型カード 1 0が挿入された際、ブレーキ片 7の先端当接部 7 c は、カード 1 0の底面の側端部によって押圧され、ブレーキ片 7は下方に弾性変形する。したがって、カード 1 0の装填状態においては、ブレーキ片 7 による押圧負荷がカード 1 0の底面に加えられることになり、前述したィジェク卜機構によってカードがイジェク卜される際に、力一ドにブレーキ力を与えることができる。

図 1 3及び図 1 4は厚型二段カード 2 0がコネクタ 1に挿入された状態を示すものである。

厚型二段カード 2 0がコネクタ 1に挿入されるときには、カード 2 0の上側本体部 2 1の両側面は案内溝 5 0 a， 5 0 bの各側壁 5 2によって案内され、また上側本体部 2 1の底面の両側端部、すなわち段差部 2 7は下壁 5 3 で支持される。さらにコンタクト端子 4 0の弾性力によってカード 2 0が浮き上がらないように上側本体部 2 1の上面の両側端部は上壁 5 1で規制される。また、厚型二段カード 2 0の下側本体部 2 3は、第二の側壁 6 0で挟まれたハウジング空間に収容される。

さらに、二段厚型カード 2 0が挿入された際、ブレーキ片 7の先端当接部 7 cは、カード 2 0の上側本体部 2 1の底面の両側端部、すなわち段差部 2 7によって押圧され、前記同様、下方に弾性変形する。したがって、カード 2 0の装填状態においては、ブレーキ片 7による押圧負荷がカード 2 0の段差部 2 7に加えられることになり、このときにもカード 2 0がイジェクトされる際に、カードに適切なブレーキ力を与えることができる。

このように上記コネクタ構造によれば、厚さの異なる二種類のカード 1 0 , 2 0の同じ厚さの部分に弾性ブレーキ片 7を下方から押し当てるように弾性ブレーキ片 7を配設しているので、二種類のカード 1 0 , 2 0のいずれが装填されたときでも、弾性ブレーキ片 7の変位は同じになる。すなわち、ブレーキ片 7によるカード 1 0， 2 0に対する接圧はほぼ同じになる。したがって、イジェク卜機構によるイジェクト動作の際に、ブレーキ片 7の弾性力による二種類のカード 1 0、 2 0の摩擦抵抗は同じになり、両カードについて安定した排出動作が可能になる。さらに、この弾性ブレーキ片 7は、カード装填時においても、予期せぬ外力によるカードの脱落を防止するためのブレーキ片としても機能するので、より安定にカードを保持することができるようになる。

[他の実施形態]

図 1 5 Aおよび図 1 5 Bはこの発明の他の実施形態を示すもので、この実施形態においては、コネクタハウジング 3 0の案内溝 5 0 a， 5 0 bの上壁 5 1を形成する上板 5 5の開口幅 W 1を、二段厚型カード 2 0の下側本体部 2 3の底面の幅 W 2より大きくかつ上側本体部 2 1の幅 W 3よりも小さく設定するようにしている（図 1 5 Aおよび 1 5 B参照、なお、図図 1 5 Aおよび 1 5 Bには二段厚型カード 2 0が表裏反転して挿入された状態が示されている。）。

したがって、この構成によれば、二段厚型カード 2 0を表裏反転して誤挿入した場合でも、二段厚型カード 2 0は、カード 2 0の下側本体部 2 3が上板 5 5に形成された開口幅 W 1の開口に嵌まり込んだ状態で、上側本体部 2 1が案内溝 5 0 a， 5 0 bでガイドされてコネクタ 1内に挿入される。この結果、カード 2 0を表裏反転して誤挿入した場合とカード 2 0を正常に挿入した場合との、ブレーキ片 7の弾性変位量は同じになる。したがって、誤挿入の際に、ブレーキ片 7に応力限界を超えた不適切な変位を与えることがなくなり、ブレーキ片 7の塑性変形などを確実に防止することができる。なお、上記実施形態においては、イジェクト機構を有するカードコネクタに本発明を適用するようにしたが、本発明にかかるブレーキ片 7をイジェクト機構を持たないカードコネクタに適用するようにしてもよい。すなわち、この種のコネクタにおいては、基本的には、複数のコンタクト端子 4 0による圧接力によってカードの脱落が抑制されているが、より確実かつ安定にカードを保持するためにイジェクト機構を持たない力一ドコネクタに上記ブレーキ片 7を設け、このブレーキ片 7をカード装填の際のカード脱落方向に対するブレーキ力を作用させるものとして機能させるようにしてもよい。また、上記実施形態では、コネクタハウジング 3 0の上板 5 5は、案内溝 5 0 a , 5 0 bおよび突き当て壁 3 5の近傍のみを覆うようにしたが、上板がカードの全面、あるいは殆どの部分を覆うようにしてもよい。この際には、上記のように、カード 2 0が表裏反転された誤挿入に対処するべく、上板 5 5に、二段厚型カード 2 0の下側本体部 2 3を嵌まり込ませる（上方に逃がす）ための高さ方向に凹んだ凹部を形成するようにすればよい。

さらに、コネクタハウジングを、例えば板金加工された金属製の上側ハウジングと、澍脂製の下部ハウジングというように、複数のハウジング部材で構成するようにしてもよい。

また、コネクタを上下反転してプリント配線基板に配設するようにした場合に、プリント配線基板にコネクタの上板壁を兼ねさせるようにしてもよい。さらに、上記実施形態では、厚型二段カード 2 0として S Dカードを例にとり、薄型カードとして MM Cカードを例にとったが、本発明を他の任意の種類のカードに適用するようにしてもよい。産業上の利用可能性

この発明によれば、厚さの異なる 2種類のカードのいずれが挿入されたときでも、両カードの接触パッドからコネクタのコンタクト端子までの距離が同じになるように各カードはコネクタ内で支持されるので、コンタク卜端子はどちらのカードによっても同じ弾性変位量が与えられることになり、両カードについて安定した接触信頼性を確保することができる。

この発明によれば、厚さの異なる第 1および第 2の力一ドの同じ厚さの部分に弾性ブレーキ片を押し当てるようにしているので、第 1および第 2のカードのいずれが装填されたときも、弾性ブレーキ片の変位は同じになり、これにより力一ドイジェクト動作の際のブレーキ片によるカードの摩擦抵抗は第 1および第 2のカードに関して同じになり、両カードについて飛び出しが発生することのない安定した排出動作が可能になる。

またこの発明では、二段厚型力一ドを表裏反転する誤挿入が発生しても、ハウジング上板に形成した開口または凹部を介して二段厚型カードの下側本体部が上方に逃げることができるので、誤挿入の際にもブレーキ片は正常時と同じ弾性変位を行い、これにより応力限界を超えた不適当なブレーキ片の変位、変形を防止することができる。

また、この発明では、カード装填時に、弾性ブレーキ片によってカードにカード脱落方向に対するブレーキ力を作用させているので、カードを安定かつ確実に保持することができるようになり、これにより予期せぬ外力によつてカードが簡単に抜け落ちることがなくなる。

Claims

請求の範囲

1 . 上側本体部と、この上側本体部より僅かに幅が狭くかつ先端側に凹部が形成された下側本体部と、前記凹部に設けられる接触パッドとを有し、両側端部に前記上側本体部の底面および前記下側本体部の底面による段差がカード側端に沿って形成されている第 1のカードと、

前記第 1のカードの上側本体部とほぼ同じ平面形状及び厚さを有するカード本体部と、このカード本体部の底面上であって前記第 1のカードの接触パッドとほぼ同じ平面位置に配設される接触パッドとを有する第 2のカードと、

の 2種類のカードのいずれかを、前記接触パッドがコネクタハウジング内に配されたコンタクト端子と当接するように、コネクタハウジング内に保持するカードコネクタにおいて、

コネクタハウジングの両側壁に形成され、前記第 1のカードの上側本体部および前記第 2の力一ドのカード本体部の各側端部を支持してそれらの挿脱移動を案内する一対の案内溝と、

これら一対の案内溝で挟まれる空間の下方で前記第 1のカードの下側本体部が収容される空間を画成するための側壁と、

がコネクタハウジングに形成されていることを特徴とするカードコネクタ。

2 . 前記側壁は、前記第 1のカードの下側本体部の側面を案内する部位に形成されていることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のカードコネクタ。

3 . 前記カードをイジェクトするイジェクト機構と、

前記第 1のカードが装填された際には前記第 1のカードの上側本体部の底面に当接し、かつ前記第 2のカードが装填された際には前記第 2のカードのカード本体部の底面に当接する位置に配設され、カードイジェク卜の際にブレーキ力を前記第 1および第 2のカードに作用させる弾性ブレーキ片と、をさらに具えることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のカードコネク夕。

4 . 前記弾性ブレーキ片は、前記案内溝の奥方であって、かつ案内溝の底壁より所定高さ分だけ低い位置で固定されていることを特徴とする請求の範囲第 3項に記載のカードコネクタ。

5 . 前記案内溝の上壁を形成するハウジング上板には、前記第 1のカードの下側本体部の幅よりも大きな幅を有する開口が形成されていることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のカードコネクタ。

6 . 前記案内溝の上壁を形成するハウジング上板には、前記第 1のカードの下側本体部の幅よりも大きな幅を有し高さ方向に凹んだ凹部が形成されていることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のカードコネクタ。

7 . 前記第 1のカードが装填された際には前記第 1のカードの上側本体部の底面に当接し、かつ前記第 2のカードが装填された際には前記第 2のカードのカード本体部の底面に当接する位置に配設され、前記第 1および第 2のカードにカード脱落方向に対するブレーキ力を作用させる弾性ブレーキ片をさらに具えるようにしたことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のカードコネクタ。

8 . 前記弾性ブレーキ片は、前記案内溝の奥方であって、かつ案内溝の底面壁より所定高さ分だけ低い位置で固定されていることを特徴とする請求の範囲第 7項に記載のカードコネクタ。

9 . 前記案内溝の上壁を形成するハウジング上板に、前記第 1のカードの下側本体部の幅よりも大きな幅を有する開口が形成されていることを特徴とする請求の範囲 7に記載の力一ドコネクタ。

1 0 . 前記案内溝の上壁を形成するハウジング上板に、前記第 1のカードの下側本体部の幅よりも大きな幅を有し高さ方向に凹んだ凹部が形成されていることを特徴とする請求の範囲 7に記載の力一ドコネクタ。