WO1999000632A1

WO1999000632A1 - Appareil de refrigeration pour vehicules

Info

Publication number: WO1999000632A1
Application number: PCT/JP1998/002893
Authority: WO
Inventors: Tutomu Ishikawa; Kunio Miyazaki
Original assignee: Zexel Co., Ltd.
Priority date: 1997-06-30
Filing date: 1998-06-29
Publication date: 1999-01-07
Also published as: US6279334B1; CN1261427A

Description

明細書車両用冷凍装置技術分野

この発明は、車両の冷蔵庫に架装して冷蔵庫内を冷却する車両用冷凍装置に関する。背景技術

この種の従来の車両用冷凍装置として、日本特公開平 9— 9 9 7 7 3号公報には、車両の収納庫（冷蔵庫）内に蒸発器（エバポレータ）を取付け、冷凍庫の外側に凝縮器（コンデンサ）を取り付けて、凝縮器を収納庫の前面に突設させた構成の車両用冷凍装置が開示されている。これらの凝縮器と蒸発器とはそれぞれ突設した収納庫の部分にボルトとナツトとによりそれぞれ取り付けている。

しかしながら、上述した公報に開示の冷凍装置では、凝縮器と蒸発器とを収納庫の前方に突設させているので、収納庫内の庫内容積を減じることを防止できるものの、凝縮器や蒸発器を別途、収納庫に取り付ける構成であるから、取付け作業が煩雑であり、装着に手間がかかるという問題がある。特に、収納庫の内側では蒸発器等の取付け作業を行ない外側では凝縮器等を取り付けるとともに、その他の冷凍サイクルを構成する機器を別途に取付ける必要があり、装着作業が煩雑になる。また、収納庫内側に装着する蒸発機等は、外側に突設された狭いスぺースに取付け作業をすることになるので、装着作業がし難く、装着に時間を要するという問題点がある。

そこで、本発明の目的は、架装が容易で且つ迅速にできる車両用冷凍装置を提供することにある。発明の開示

本発明は、エバポレータと、エバポレータ用ファンと、コンデンサとコンデンサ用ファンとを備え、車両の冷蔵庫内を冷却する車両用冷凍装置において、冷蔵庫と別体のエバポレ一タハウスを備え、エバポレータハゥスの内側にエバポレ一タとエバポレータ用ファンとを取付け、エバポレータハウスの外側にコンデンサ及びコンデンサ用ファンとを取付けて一体の冷凍機ュニットにするとともに、この冷凍機ュニットを車両用冷蔵庫の開口部に取り付けた状態で、前記エバポレータとエバポレータ用ファンとが前記冷蔵庫の内壁面より外側に位置することを特徴とするものである。

この発明では、冷凍サイクルを構成する主要機器のうち、コンデンサを除く、エバポレータ、エバポレータ用ファン、コンデンサ、コンデンサ用ファンとをェバポレータハウスに予め取り付けた一体の冷凍機ュニットとしているので、冷蔵庫への架装は、このエバポレータハウスを基体とする冷凍機ユニットを冷蔵庫の開口部に装着するだけで、容易に且つ迅速にできる。しかも、エバポレータ及びエバポレータフアンは、冷蔵庫の内壁から突設しない構成であるから、冷蔵庫内の庫内容積を減じることがない。この場合、冷蔵庫内側に配置するエバポレータ等は、窪んだ狭いスペースに取り付けるが、これらは冷蔵庫外で予めユニットとして組み付けるので、取付けが容易にできる。

尚、ユニット化する冷凍サイクルの機器には、レシ一バタンク、アキュムレータ、リレーボックス等の冷凍サイクルの補助的機器をも全て含むことが望ましい。本発明において、前記コンデンサ用ファンのモータは、前記エバポレータハウスに取り付けている。

このことによって、前記コンデンサ用ファンは、エバポレータハウスに固定しているから、安定性が良く且つコンデンサの通風を阻害しないため、コンデンサの通風効率を向上させることができる。

本発明において、前記エバポレータハウスは、外側に設けたコンデンサ及びコンデンサ用ファン等の機器を覆うカバ一を備え、このカバーには、走行方向の前面と、上部とに通風穴が形成されているとともに、上部の通風穴の真下に排水穴が形成されている。

このことによって、コンデンサを通風により熱交換するため、カバ一における走行方向の前面と、上部とに通風用の穴を形成しているが、上部の穴から、雪等が入り込むと、カバ一内を落下して、排水穴から排出される。したがって、カバ —内に水が溜まることを防止する。

本発明において、前記エバポレータハウスは、冷蔵庫の開口部に取付け可能な固定手段とを備え、この固定手段は、エバポレータハウスの左右の両側縁部をボノレト ·ナット止めにより、前記ュニットを冷蔵庫に架装している。

このことによって、冷蔵庫の開口部にユニットの左右両側縁部をボルト 'ナツト止めにより固定するだけで簡易且つ迅速に架装できる。しかも、取付け箇所は左右の両側縁部に限られているので、取付け姿勢が楽であり、作業が容易である。本発明において、前記エバポレータは、通風方向と交差する方向に凹所を備え、この凹所にヒータが配置されている。

このことによって、エバポレータは、その凹所に冷蔵庫内を加温するヒータを備えるので、冷蔵庫内を冷却するほか、加温する場合のヒータ用のスペースを別途必要とせず、加温機能を合わせ持った冷凍機ュニットをコンパクトに構成できる。

本発明において、前記冷凍機ユニットは、エバポレータハウスの下端部においてエバポレータハウスの内側から外側に延出するドレン管を備え、このドレン管を樹脂材料で形成している。

このことによって、外気側に延出するドレン管を熱伝導が低い樹脂材料で形成しているので、外気熱がドレン管を伝熱して庫内冷却効率が低下するいわゆるヒ —トプリッジを防止し、庫内の冷却効率を高めることができる。

本発明において、前記コンデンサを車両の走行方向に対して直交させて配置している。

このことによって、コンデンサを直立させているので、従来の斜めにした場合に比較してュニットの幅を小さくでき、ュニットのコンパクト化を図ることがでさる。

本発明において、前記エバポレ一タハウスには、エバポレータ、コンデンサ、エバポレータ用ファン及びコンデンサ用ファンとが任意の数取付け可能であり、それぞれの取付け数に対応する取付け位置に予め取付け部が形成されている。このことによって、各冷蔵車両の仕様に応じて、例えば、 2個のエバポレータ用ファンを取付ける場合や 3個のエバポレータファンを取り付ける場合等に対応して、それぞの場合の取付け位置に予め取付けナツトを設けているので、各種の仕様に対応したュニットを容易に組み立てることができる。

本発明において、前記エバポレータハウスの内面は、下端部ほど冷蔵庫内に向けて傾斜した傾斜面と、傾斜面の下端部に水を受けるドレンパンとを備え、前記エバポレータの各フィンは、その下端縁を冷蔵庫の室内側から前記エバポレータハウスの傾斜面近傍まで、下方に傾斜した第 1傾斜端縁を備えている。

このことによって、エバポレータでは、各フィンの面に沿って落下した結露は、下端縁に達し、下端縁では傾斜した第 1傾斜端縁に沿って下方のエバポレータハウス近傍に集められて、大きな水滴に成長し、エバポレータから容易に落下する。落下した水は、エバポレータハウスの傾斜面に沿ってドレンパンに導かれて、排出される。従って、フィンの下端縁に水が付着したまま凍結して通風を妨げることを防止でき、熱交換効率の低下を防止する。更に、第 1傾斜端縁の水滴は、ェバポレータの傾斜面近傍に案内されるので、フィンから直接ドレンパンに落下して生じる跳ねによる水飛沫を防止する。

本発明において、前記各フィンの下端縁は、前記エバポレータハウス側の側縁部から第 1傾斜端縁側に向けて下方に傾斜した第 2傾斜端縁を備え、前記第 1傾斜端縁と第 2傾斜端縁とが交差する角が形成されている。

このことによって、フィンの下端縁では、第 1傾斜端縁と第 2傾斜端縁とに沿つて流れて下にある角に水が集められ、下の角からエバポレータハウスの傾斜面に水が案内される。フィンの下端部では、第 1傾斜端縁と第 2傾斜端縁とが交差する角を形成する構成であるから、それぞれの傾斜角度を大きくとれるので下端縁の水を容易に集めることができるとともに、フィンの有効面積を稼ぐことがでさる。

本発明において、前記エバポレータハウスの傾斜面には、霜取り用ヒータが配置されている。

このことによって、水が案内されるエバポレータハウスの傾斜面に霜取り用ヒータを備えているので、エバポレータハウスの傾斜面における霜を除去し、霜による冷凍運転時の通風抵抗を低減する。従って、熱交換効率の低下を防止できる。本発明において、前記エバポレータハウスは、その下端部にドレン管を備え、前記ドレンパンはエバポレータハウスの下端部から室内側に向けて突設しており、このドレンパンはドレン管側を下に向けて傾斜されている。

このことによって、ドレンパンに溜まった水は、ドレンパンの傾斜に沿って案内され、ドレン管から排出される。従って、ドレンパン内の水は容易に排出できるとともに、ドレンパン内に水が残るのを防止する。

本発明において、前記エバポレ一タ、ドレンパン、ドレン管及び結露防止ヒータは、エバポレータハウスに一体の冷凍機ユニットに組み込まれており、この冷凍機ュニットが車両の冷蔵庫に架装されている。

このことによって、ドレンパン等の各要素を一体の冷凍機ュニットとして組み込んでいるので、冷蔵庫内における各要素の別途取り付け作業を必要とせず、架装が容易である。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の実施の形態にかかる車両用冷凍装置の架装状態を示す概略図である。

図 2は、架装状態における冷凍機ュニットの概略的構成を示す断面図である。図 3は、図 2に示す冷凍機ュニットの概略的構成を示す断面図である。

図 4は、冷凍機サイクルの回路図である。

図 5は、図 2における冷凍機ュニットの詳しい構成を示した縦断面図である。図 6は、図 2における冷凍機ユニットの詳しい構成を示した横断面図である。図 7は、冷凍機ュニットの他の仕様状態を示す断面図である。

図 8は、冷凍機ュニットの他の仕様状態を示す断面図である。

図 9は、冷凍機ュニットの他の仕様状態を示す断面図である。

図 1 ◦は、冷凍機ュニッ卜の架装状態を示す庫内側から見た平面図である。図 1 1は、冷凍機ユニットと冷蔵庫との固定部を示す断面図である。

図 1 2は、冷凍機ユニットと冷蔵庫との固定部の変形例を示す断面図である。図 1 3は、冷凍機ュニットと冷蔵庫との固定部の他の変形例を示す断面図である。

図 1 4は、冷凍機ュニットと冷蔵庫との固定部の他の変形例を示す断面図である。

図 1 5は、カバーの断面図である。

図 1 6は、カバーの平面図である。

図 1 7は、冷凍機ユニットの庫内側を示す断面図である。発明を実施するための最良の形態

以下に、添付図面の図 1乃至図 1 7を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図 1に示すように、本発明の実施の形態にかかる冷凍車両 1は冷蔵庫 (本実施の形態では温蔵機能をも有する） 3を荷台 7に備えており、冷凍機ュニット 9はキャビン 1 1側に突設して配置されている。

ここで、冷凍機が構成する冷凍サイクルについて説明する。図 4に示すように、冷凍サイクルは、コンプレッサ 1 3、コンデンサ 1 5、ドライヤ 1 6、減圧弁 1 7、エバポレータ 1 9、レシーバタンク 2 0、アキュムレータ 2 1 とで冷凍サイクルを形成しており、冷媒はこの順序で流れて、エバポレータを冷却するようになっている。尚、コンプレッサ 1 3の出口からエバポレータ 1 9にバイパスするホットガス配管 6 5を備え、ソレノィドバルブ 1 4の開閉によりエバポレ一タ 1 9の霜取りをおこなえるようになっている。更に、コンデンサ 1 5には、コンデンサ用ファン 2 3、エバポレータ 1 9にはエバポレータ用ファン 2 5が設けられており、それぞれ送風して気体との熱交換をするようになつている。

冷凍機ユニット 9は、上述の冷凍サイクルを構成する冷凍機器のうちコンプレッサ 1 3を除いた、全てを一体のュニット化した構成とし冷蔵庫に架装するものである。尚、コンプレッサ 1 3は、車両のエンジンに連動して駆動するため、車両の荷台 7又はキャビン 1 1に取付けられる。

この冷凍機ユニット 9は、図 2及び図 3に示すように、冷蔵庫 3のキャビン 1 1側に架装されており、冷蔵庫 3の架装位置には予め開口部 2 7が形成されている。冷凍機ユニット 9は、エバポレータハウス 2 9の凹状に形成した内側にエバポレータ 1 9及びエバポレータ用ファン 2 5を収納している。このように、エバポレータハウス 2 9の凹状部分にエバポレータ 1 9とそのファン 2 5を収納しているので、冷凍機ユニット 1 9を架装した状態では、これらが冷蔵庫 3の内壁 3 aよりも外側に位置しており、冷蔵庫 3内の収納容積を狭めることがない。

エバポレータハウス 2 9は、断熱材でできており、アルミ板間に発泡樹脂を封入して断熱性を付与している。また、エバポレータ用ファン 2 5はエバポレータの上に配置しており、エバポレータ 1 9を下方から上方に向けて通過し熱交換した風を上方から冷蔵庫内に吹き出すようになつている。

エバポレータハウス 2 9の外側には、コンデンサ 1 5及びコンデンサ用ファン 2 3が取付けられて、これらはキヤビン側に突設されている。コンデンサ 1 5は、本実施の形態では、高効率コンデンサを用いており、送風方向 Aに対して略直角に配置し、突設スペースを小さくして、冷凍機ュニットの小型化が図られている。更に、エバポレータハウス 2 9には、コンデンサ 1 5及びコンデンサ用ファン 2 3を覆うカバ一 3 1が取付けられている。このカバー 3 1には、図 5及び図 1 5、図 1 6に示すように、キヤビン 1 1側の正面部と上部とに送風口 3 3、 3 5 が形成されており、車両の進行方向から受けた風をコンデンサ 1 5に通過させた後、上方に排出して熱交換を行っている。上部の送風口 3 5及び正面の送風口 3 3には、網 3 7が設けられており、ごみや雪等がカバー 3 1内に浸入するのを防止する。更に、カバ— 3 1の下部には、上部の送風口 3 5の真下に対応する位置に排出穴 3 9が形成されており、雪や雨が上部の送風口 3 5から網を通って落下してきた場合に、雪や雨をカバ一内に溜めずに排出する。尚、下部の排出穴 3 9 には網が設けられておらず、雪等が引っ掛からずに容易に排出できるようになている。

図 6を参照して、冷凍機ュニット 9の構成を更に詳述する。本実施の形態では、 2個のエバポレータ用ファン 2 5が並列に配置されており、各ファン 2 5はそれぞれ 1対のシロッコファン（クロスフローファン）が取付けられている。一対のシロッコファンには 1個のモータ 4 1の軸が共有されている。

一方、エバポレータハウス 2 9の外側に取付けられているコンデンサ 1 5は、並列に 2個配置されており、各コンデンサ 1 5に対応して 2個のファンがエバポレータハウス 2 9に固定されている。コンデンサ 1 5をエバポレータハウス 2 9 に取り付けることによって、安定して固定できる。また、モータ等が通風の邪魔にならず、熱交換効率が良い。エバポレータハウスには、上述した冷凍サイクルの主要機器の他、アキュムレータ 2 1、ドライヤ 1 6、レシーバタンク 2 0、減圧弁 1 7、リレーボックス 4 3ゃヒュ一ズボックス 4 5等を取付けており、コンプレッサ 1 3を除く殆どの冷凍機器が冷凍機ュニット 9に纏められている。このようにコンプレッサ 1 3を除く殆どの冷凍機器を纏めてユニット化することで、一体ユニット 9をそのまま取付け固定するだけで容易に且つ短時間で車両への架装ができる。また、各機器が纏められているので、メンテナンスも容易である。

更に、本実施の形態では、図 7乃至図 9に示すように、冷凍機ユニット 9は、車両によって要求される容量や能力に応じて、コンデンサ 1 5やエバポレータ用ファン 2 5の取付け個数を変えられるようになつている。即ち、図 7には、 3個のエバポレータ用ファン 2 5 a、 2 5 b、 2 5 c と、 3個のコンデンサ用ファン 2 3 a、 2 3 b、 2 3 c とが取付け固定されており、図 8には、 2個のエバポレータ用ファン 2 5 a、 2 5 b と、 1個のコンデンサ 1 5及び 1個のコンデンサ用ファン 2 3とが取付け固定されており、図 9には、 3個のエバポレ一タ用ファン 2 5 a、 2 5 b、 2 5 c と、 2個のコンデンサ用ファン 2 3 a、 2 3 bとが取付け固定されている。これらの種々の仕様に対応させて、エバポレータハウスには、それぞれの場合にエバポレータ用ファン 2 5やコンデンサ用ファン 2 3を取り付ける位置に予めナツトとボルト用穴が形成されており、いずれの取付け位置でも取付けられるようになつている。従って、エバポレータハウス 2 9を種々の仕様に用いることができ、仕様に応じた冷凍機器の取付けも容易にできる。

次に、冷凍機ユニット 9と冷蔵庫 3との架装について説明する。図 1 0に冷凍機ユニット 9を架装した冷蔵庫の内側を示すように、本実施の形態では、エバポレ一タハウス 2 9の周縁部 2 9 bは矩形を形成しており、その左右の両側縁部のそれぞれに、 3ケ所の上中下の部分に、合計 6 力所で冷蔵庫の開口部 2 7にボルト 4 7にて固定されている。このように、冷凍機ユニット 9は、左右の両側部において、ボルト 4 7により庫内側から固定するだけで、容易に架装することができる。また、架装時には、左右の 3カ所づつでボルト締めをおこなうだけであり、上下の縁部におけるボルト締めがないから作業姿勢も楽であり、架装作業が容易である。尚、図 1 0において、符号 4 9は庫内側カバーであり、符号 5 1は庫内空気の取り入れ口、符号 5 3は庫内空気の吹き出し口である。また、ボルト 4 7の周囲はパテ 5 5により庫内雰囲気の漏れを防止している。

エバポレータハウス 2 9 と冷蔵庫の開口部 2 7の周囲 2 7 a とのボルト 4 7による固定は、図 1 1に示すように、冷蔵庫の外側に設けたアングル 5 7を介し、庫内側からボルト 4 7を挿通してエバポレータハウス 2 9に固定している。固定の手段は、これに限らず、種々変形可能であり、例えば、図 1 2に示すように、エバポレータハウス 2 9が位置する冷蔵庫の外側からボルト 4 7を挿通して庫内側をナット 5 0にて締め付け固定するものであってもよい。また、図 1 3に示すように、エバポレータハウス 2 9の端面にボルト 4 7の頭を固定しておき、庫内側からナット 5 0で締めつけ固定するものであってもよい。更に、図 1 4に示す例では、エバポレ一タハウス 2 9の端面にナット 5 0を固定しておき、庫内側からボルトの先を挿通して固定する構成を示したものである。

図 1 7は、エバポレータハウス 2 9の庫内側に配置したエバポレ一タ 1 9の配置状態を示している。エバポレータハウス 2 9の内側において、その下部は下方ほど庫内側に傾斜しており、エバポレータ 1 9の下にはドレンパン 6 1が設けられている。ドレンパン 6 1はエバポレータ 1 9の延出方向に沿って、冷蔵庫内の左右に延出しており、その左右位置夫々にドレンパン 6 1内の水を排出するドレン管 6 3が設けられている。

ドレンパン 6 1は、ドレン管 6 3が設けられているエバポレータハウスの斜面 2 9 a側を低くするように、傾斜角度 Sを持って傾斜されており、ドレンパン 6 1に溜まった水をドレン管 6 3に案内するようになっている。これにより、ドレンパン内の水は容易に排出できるとともに、ドレンパン内に水が残るのを防止している。

ドレン管 6 3は、本実施の形態では、熱伝導率の低い榭脂材料で形成されており、冷蔵庫内と冷蔵庫外との断熱が図れており、特に、冷蔵庫の内外で温度差が高い場合に、外熱の導入を防止し、いわゆるヒートブリッジの発生による冷蔵効率の低下を防止している。

エバポレータ 1 9は、多数の積層したフィン 6 2に冷媒管 6 4を揷通して構成しており、各フィン 6 2は、その下端縁 6 2 a力 S、エバポレ一タハウス 2 9側から室内側に傾斜されており、本実施の形態では、室内側の第 1傾斜端縁 6 6と、エバポレータハウス 2 9側の第 2傾斜端縁 6 8とが交差して角 7 0を形成している。第 1傾斜端縁 6 6は、室内側の側縁 7 2からエバポレータハウス 2 9側を下方に傾斜しており、第 2傾斜端縁 6 8は、エバポレータ側の側縁 7 4から室内（庫内）側に向けて下方に傾斜しており、第 1傾斜端縁 6 6 と第 2傾斜端縁 6 8 との傾斜が交差して角 7 0を形成している。この角 7 0は、フィン 6 2の最下端の位置にある。更に、第 1傾斜端縁 6 6は第 2傾斜端縁 6 8に比較して短く、角 7 0 はエバポレータハウスの傾斜面 2 9 aに近接して位置されている。

第 1傾斜端縁 6 6 と第傾斜端縁 6 8 との傾斜角度 R及び Tは、それぞれ特に限定するものではないが、 2 0乃至 4 0 ° が好ましく、本実施の形態では約 3 0 ° である。傾斜角度が 2 0 ° より小さいと十分な排水作用が得られず、 4 0 ° より大きいとフィンの有効面積が少なくなり過ぎるからである。

このように、下端縁 6 2 _aを傾斜させているので、フィン 6 2の表面に結露した水あるいは氷が融解した水は、フィン 6 2の表面に沿って下方に流れ、下端縁 6 2 aで集まって、大きな水滴となりやすい。しかも、その最下端の角 7 0を傾斜面 2 9 a近傍に位置させているので、水滴は傾斜面 2 9 aに落下し、直接ドレンパン 6 1に落下することがない。しかも、フィン 6 2の形状を、下端縁に角 7 0を形成するように、下方に突設させた形状としているのでフィンの有効面積を稼ぐことができる。

エバポレータ 1 9では、各フィン 6 2の下端 6 2 aは、上述のように、その下端部側に面積を稼いだ形状としているので、エバポレータ 1 9の上端部では、下側に延出する分だけ凹んだ凹部 6 4を形成している。この凹部 6 4には、ヒータコア 9 0が設置されており、庫内を加温する場合には、このヒータコア 9 0に温水を通水させる構成になっている。

ヒータコア 9 0は、送風方向 Bに交差させて配置して所定の熱交換面積を必要とするため、所定の面積を有するスペースを必要とするが、本実施の形態では、エバポレータ 1 9の凹部に配置しているので、別途ヒータ一用のスペースを必要としないので、装置の小型化を図ることができる。更に、本実施の形態では、エバポレータハウスの傾斜面 2 9 a及びドレンパン - 6 1にはデフロスト時のホットガス配管 6 5が配置されており、霜取り時に、高温冷媒を通過させて、エバポレータハウスの傾斜面における結露水の凍結やドレンパン内の凍結を解かすようになつている。このホットガス配管 6 5は、傾斜面 1 9 a全体に渡って蛇行して配置している。尚、ホットガス配管 6 5は高温冷媒に限らず、電熱線により発熱させるものであってよい。

次に、本実施の形態における作用を説明する。冷凍機ユニットの製造は、冷凍サイクルを形成する主要機器のうち、コンデンサを除く、エバポレータ、エバポレータ用ファン、コンデンサ、コンデンサ用ファン等の冷凍機器をエバポレータハウスに取り付け、一体のユニットを構成する。かかるユニットは工場の出荷段階で容易に製造することができる。

次に、冷凍機ユニット 9を冷蔵庫へ架装するが、冷蔵庫への架装は、冷凍機ュニット 9のカバ一 3 1を外した状態で、エバポレータハウス 2 9を冷蔵庫の開口部 2 7にボルト止めする。この架装時には、上述したように、エバポレータハウス 2 9の両側をボルト固定するだけで容易に装着できる。そして、装着後、エバポレ一タハウス 2 9にカバー 3 1を取り付ける。

エバポレータ 2 9の冷凍運転時または、霜取り運転時に、フィン 6 2に結露した水または溶解した水は、フィン 6 2の面に沿って、下方に流れ、フィン 6 2の下端緣 6 2 aに集められる。下端縁 6 2 aに集められた水滴は、下端縁 6 2 aにおいて、冷蔵庫の内側に位置する第 1傾斜端 6 6では、その傾斜に沿って、角 7 0に向かって移動し、更に、水滴が大きくなつて角 7 0に達する。一方、第 2傾斜端縁 6 8においても同様に下端縁に集められた水滴は、傾斜に沿って移動して角 7 0に達する。下方に向けた尖った角 7 0にフィン 6 2の水滴が集められるので、角 7 0では更に水滴を大きく成長させて、落下しやすくなる。

このように、本実施の形態では、フィン 6 2の下端縁が水切り性が良いから、残った水滴が冷凍運転時に凍ってプリッジを形成して通風抵抗になることを防止し、熱交換効率の低減を防止するものである。

角 7 0から、落下した水は、エバポレータハウス 2 9の傾斜面 2 9 aに受け止められ、傾斜面に沿って落下して、ドレンパン 6 1に到達する。ドレンパン 6 1 に溜められた水は、その一側に設けられたドレン管 6 3に案内されて、冷蔵庫 3 の外に排出される。ドレンパン 6 1では、ドレン管 6 3が配置されているエバポレータハウス側を下にしてその底面が傾斜されているので、容易にドレン管 6 3 に水を案内するとともに、ドレンパン内に水が残るのを防止する。

このように、水滴は角 7 0から直接ドレンパン 6 1に落下させることなく、ェバポレータ 2 9の傾斜面が受けて、これに案内させる構成なので、落下による水飛沫を防止する。

発明は上述した実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。

例えば、図 1 7に示すように、ドレン管 6 3内にも発熱ヒータ 7 8を配置して、ドレンィ管 6 3内の凍結による詰まりを防止する構成であってもよい。産業上の利用可能性

以上のように、本発明による車両用冷凍装置は、低温状態で商品や荷物を運搬するための冷蔵庫を備える自動車等に適用され、冷蔵庫内の冷却をおこなう装置として用いられる。

Claims

請求の範囲

1 . エバポレータと、エバポレータ用ファンと、コンデンサとコンデンサ用ファンとを備え、車両の冷蔵庫内を冷却する車両用冷凍装置において、

冷蔵庫と別体のエバポレータハウスを備え、エバポレータハウスの内側にエバポレータとエバポレータ用ファンとを取付け、エバポレータハウスの外側にコンデンサ及びコンデンサ用ファンとを取付けて一体の冷凍機ュニットにするとともに、この冷凍機ュニットを車両用冷蔵庫の開口部に取り付けた状態で前記エバポレ一タとエバポレータ用ファンとが前記冷蔵庫の内壁面より外側に位置することを特徴とする車両用冷凍装置。

2 . 前記コンデンサ用ファンのモータを前記エバポレータハウスに取り付けたことを特徴とする請求の範囲 1に記載の車両用冷凍装置。

3 . 前記エバポレータハウスは、外側に設けたコンデンサ及びコンデンサ用ファン等の機器を覆うカバーを備え、このカバーには、走行方向の前面と、上部とに通風穴が形成されているとともに、上部の通風穴の真下に排水穴が形成されていることを特徴とする請求の範囲 1に記載の車両用冷凍装置。

4 . 前記エバポレータハウスは、冷蔵庫の開口部に取付け可能な固定手段とを備え、この固定手段は、エバポレータハウスの左右の両側縁部をボルト 'ナット止めにより、前記冷凍機ュニットを冷蔵庫に架装することを特徴とする請求の範囲 1に記載の車両用冷凍装置。

5 . 前記エバポレータは、通風方向と交差する方向に凹所を備え、この囬所にヒ —タが配置されていることを特徴とする請求の範囲 1に記載の車両用冷凍装置。

6 . 前記冷凍機ユニットは、エバポレータハウスの下端部においてエバポレータハウスの内側から外側に延出するドレン管を備え、このドレン管を樹脂材料で形成したことを特徴とする請求の範囲 1に記載の車両用冷凍装置。

7 . 前記コンデンサを車両の走行方向に対して直交させて配置したことを特徴とする請求の範囲 1に記載の車両用冷凍装置。

8 . 前記エバポレータハウスには、エバポレータ、コンデンサ、エバポレータ用ファン及びコンデンサ用ファンとが任意の数取付け可能であり、それぞれの取付け数に対応する取付け位置に予め取付け部が形成されていることを特徴とする請求の範囲 1に記載の車両用冷凍装置。

9 . 前記エバポレータハウスの内面は、下端部ほど冷蔵庫内に向けて傾斜した傾斜面と、傾斜面の下端部に水を受けるドレンパンとを備え、前記エバポレータの各フィンは、その下端縁を冷蔵庫の室内側から前記エバポレータハウスの傾斜面近傍まで、下方に傾斜した第 1傾斜端縁を備えることを特徴とする請求の範囲 1 に記載の車両用冷凍装置。

1 0 . 前記各フィンの下端縁は、前記エバポレ一タハウス側の側縁部から第 1傾斜端縁側に向けて下方に傾斜した第 2傾斜端縁を備え、前記第 1傾斜端縁と第 2 傾斜端縁とが交差する角が形成されていることを特徴とする請求の範囲 9に記載の車両用冷凍装置。

1 1 . 前記エバポレータハウスの傾斜面には、霜取り用ヒータが配置されていることを特徴とする請求の範囲 9に記載の車両用冷凍装置。

1 2 . 前記エバポレータハウスは、その下端部にドレン管を備え、前記ドレンパンはエバポレータハウスの下端部から室内側に向けて突設しており、このドレンパンはドレン管側を下に向けて傾斜されていることを特徴とする請求の範囲 9に記載の車両用冷凍装置。

1 3 . 前記エバポレータ、前記ドレンパン、前記ドレン管及び前記結露防止ヒータは、前記エバポレータハウスに一体の冷凍機ユニットに組み込まれており、この冷凍機ュニットが車両の冷蔵庫に架装されていることを特徴とする請求項 1 2 に記載の車両用冷凍装置。

WO 99/00632 ^ _ ^ _ PCT/JP98/02893

補正書の請求の範囲

[ 1 9 9 8年 1 2月 8日（0 8 . 1 2 . 9 8 ) 国際事務局受理：出願当初の請求の範囲 1 は補正された；出願当初の請求の範囲 2— 4及び 7は取り下げられた；他の請求の範囲は変更なし。（2頁） ]

1 . (補正後）エバポレー夕と、エバポレータ用ファンと、コンデンサとコンデンサ用ファンとを備え、車両の冷蔵庫内を冷却する車両用冷凍装置において、冷蔵庫と別体のエバポレー夕ハウスを備え、エバポレー夕ハウスの内側にエバポレータとエバポレータ用ファンとを取付け、エバポレータハウスの外側にコンデンサ及びコンデンサ用ファンとを取付けて一体の冷凍機ュニッ卜にするとともに、この冷凍機ュニットを車両用冷蔵庫の開口部に取付けた状態で前記エバポレ —夕とエバポレータ用ファンとが前記冷蔵庫の内壁面より外側に位置し、前記ェバポレータハウスは、外側に設けたコンデンサ及びコンデンサ用ファン等の機器を覆うカバーを備え、このカバーには、走行方向の前面と、上部とに通風穴が形成されているとともに、上部の通風穴の真下に排水穴が形成されていることを特徵とする請求の範囲 1に記載の車両用冷凍装置。

2 . (削除）

3 . (削除）

4 . (削除）

5 . 前記エバポレータは、通風方向と交差する方向に凹所を備え、この凹所にヒ一夕が配置されていることを特徴とする請求の範囲 1に記載の車両用冷凍装置。

6 . 前記冷凍機ユニットは、エバポレー夕ハウスの下端部においてエバポレータハウスの内側から外側に延出するドレン管を備え、このドレン管を樹脂材料で形成したことを特徴とする請求の範囲 1に記載の車両用冷凍装置。

7 . (削除）

8 . 前記エバポレータハウスには、エバポレータ、コンデンサ、エバポレー夕用ファン及びコンデンサ用ファンとが任意の数取付け可能であり、それぞれの取付け数に対応する取付け位置に予め取付け部が形成されていることを特徴とする請求の範囲 1に記載の車両用冷凍装置。

9 . 前記エバポレータハウスの内面は、下端部ほど冷蔵庫内に向けて傾斜した傾斜面と、傾斜面の下端部に水を受けるドレンパンとを備え、前記エバポレー夕の各フィンは、その下端縁を冷蔵庫の室内側から前記エバポレータハウスの傾斜面

- 15- 補正された用紙（条約第 19条）近傍まで、下方に傾斜した第 1傾斜端縁を備えることを特徴とする請求の範囲 1 に記載の車両用冷凍装置。

1 0 . 前記各フィンの下端縁は、前記エバポレータハウス側の側縁部から第 1傾斜端縁側に向けて下方に傾斜した第 2傾斜端縁を備え、前記第 1傾斜端縁と第 2 傾斜端縁とが交差する角が形成されていることを特徴とする請求の範囲 9に記載の車両用冷凍装置。

1 3 . 前記エバポレー夕、前記ドレンパン、前記ドレン管及び前記結露防止ヒー夕は、前記エバポレータハウスに一体の冷凍機ュニッ卜に組み込まれており、この冷凍機ュニッ卜が車両の冷蔵庫に架装されていることを特徴とする請求項 1 2 に記載の車両用冷凍装置。

- 16- 捕正された用紙（条約第 19条）

条約 1 9条に基づく説明書請求の範囲第 1 項は、第 2項及び第 3 項を合せた内容に限定したものであり、カバ一において、走行方向の前面と上部に通風穴を形成するとともに上部の通風孔の真下に排水穴を形成したことを明確にした。

引用例には、カバーの上部の通風穴の真下に排水穴が形成されていることの記載がない。

本発明は、カバ一の上部の穴から、雪等が入り込むと、雪などはカバ— 内を落下して排水穴から排出されるので、カバ一内に水が溜まることを防止するという効果を得たものである。