JPH11129736A - 受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造 - Google Patents

受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造

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JPH11129736A
JPH11129736A JP9302136A JP30213697A JPH11129736A JP H11129736 A JPH11129736 A JP H11129736A JP 9302136 A JP9302136 A JP 9302136A JP 30213697 A JP30213697 A JP 30213697A JP H11129736 A JPH11129736 A JP H11129736A
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condenser
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2339/00Details of evaporators; Details of condensers
    • F25B2339/04Details of condensers
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンルーム内に、エンジンおよびラジエ
ータが設置された車両において、ラジエータの空気上流
側に受液器一体型冷媒凝縮器を近接配置する受液器一体
型冷媒凝縮器の搭載構造において、凝縮器の受液器タン
ク内の冷媒が加熱されるのを抑制するとともに、構成の
小型化、簡素化を図る。 【解決手段】 受液器一体型冷媒凝縮器3は、ガス冷媒
を凝縮する凝縮部8と、凝縮部8からの冷媒を気液分離
する受液器タンク37とを備え、受液器タンク37はエ
ンジンEの近傍に配置されている。受液器一体型冷媒凝
縮器3からラジエータ105に向かって送風ファン10
6にて送風されるようになっており、受液器タンク37
とラジエータ105には、これら両者の隙間を閉塞する
断熱材からなる遮熱部材50が貼付けられ、遮熱部材5
0には、受液器タンク37からラジエータ105へ向か
うように溝52が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍サイクルに用
いられる受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用空調装置の冷凍サイクル
では、受液器と凝縮器とは別個独立して配置されてい
る。そのため、部品点数の低減によるコスト低減が困難
であり、また受液器と凝縮器とで互いに取付スペースを
占めるため、省スペースの要望に応えることができない
という不具合があった。
【0003】そこで、上記不具合を解消するために、特
開平4−320771号公報では、凝縮器の出口側ヘッ
ダの壁部に、この出口側ヘッダと同方向に延びる筒状の
受液器を一体に接合し、出口側ヘッダと受液器とを連通
する連通路を設けた、いわゆる受液器一体型冷媒凝縮器
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、本発明者は、
上記従来技術に基づいて受液器一体型冷媒凝縮器を試作
し、この試作した受液器一体型冷媒凝縮器を図6に示す
ように車体100に搭載したところ、後述のような問題
が発生することがわかった。まず、本発明者の試作によ
る、受液器一体型冷媒凝縮器3の車体100への搭載構
造を説明する。図6において、エンジンルーム104の
右側(車両幅方向の一方側)には、エンジンEが配置さ
れており、エンジンルーム104の左側(車両幅方向の
他方側)においては、ラジエータ105が配置され、こ
のラジエータ105は、防振ゴム(図示せず)を介して
車体100に固定される。
【0005】このラジエータ105の前方(風上側)に
は、受液器一体型冷媒凝縮器3が重なるように近接配置
されている。そして、受液器一体型冷媒凝縮器3は、ラ
ジエータ105に図示しない取付ブラケットを介して取
付固定されている。このような配置では、エンジンEと
受液器タンク37との間の間隙Cが非常に小さくなって
いる。本試作品では、エキゾーストマニホールド(以
下、エキマニと略す)108の輻射熱等、エンジンEか
らの輻射熱または送風ファン106からラジエータ10
5通過後の熱風が回り込むことにより、受液器タンク3
7内部の冷媒が加熱され、圧力が上昇するといった不具
合を防止するために、エンジンEと受液器タンク37と
の間に、金属製の遮熱板90を設けている。それによっ
て、エキマニ108等からの輻射熱又は送風ファン10
6からの熱風を遮断している。
【0006】ここで、遮熱板90の固定は、図6のよう
に、車両フレームFにボルトBでねじ止めする。しか
し、この固定方法では、車両振動等によって、受液器タ
ンク37と遮熱板90とは別個に振動し、両者は相対的
に大きく位置ずれを起こす。それを防ぐには、広い設置
スペースを必要とし、ラジエータ105と遮熱板90と
の隙間を確保する必要があり、送風ファン106からの
熱風が多く回り込む。
【0007】本発明は上記点に鑑み、エンジンルーム内
に、エンジンおよびラジエータが設置された車両におい
て、ラジエータの空気上流側に受液器一体型冷媒凝縮器
を近接配置する受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造にお
いて、凝縮器の受液器タンク内の冷媒が加熱されるのを
抑制するとともに、構成の小型化、簡素化を図ることを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、以下の技術的手段を採用する。すなわち、
請求項1に記載の発明では、エンジンルーム(104)
内に、エンジン(E)およびラジエータ(105)が設
置された車両において、ラジエータ(105)の空気上
流側に受液器一体型冷媒凝縮器(3)を近接配置する受
液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造であって、受液器一体
型冷媒凝縮器(3)は、ガス冷媒を凝縮する凝縮部
(8)と、凝縮部(8)に取付られ凝縮部(8)からの
冷媒を気液分離する受液器タンク(37)とを備え、受
液器タンク(37)はエンジン(E)の近傍に配置され
ており、受液器一体型冷媒凝縮器(3)からラジエータ
(105)に向かって送風ファン(106)にて送風さ
れるようになっており、受液器タンク(37)とラジエ
ータ(105)には、遮熱部材(50)が取り付けられ
ているとともに、遮熱部材(50)と受液器タンク(3
7)との間に、受液器タンク(37)からラジエータ
(105)へ向かう風が通過する通風路(52)が形成
されていることを特徴とする。
【0009】本発明では、遮熱部材(50)は、受液器
タンク(37)とラジエータ(105)に取り付けられ
両者(37、105)と固定されるので、構成の小型
化、簡素化が実現できるとともに、送風ファン(10
6)からの熱風の回り込みを抑制でき、受液器タンク
(37)内の冷媒が加熱されるのを抑制できる。また、
車両振動等によって、受液器タンク(37)と遮熱部材
(50)とが別個に振動することが無くなる。
【0010】また、遮熱部材(50)が断熱性を持つこ
とによって、受液器タンク(37)がエンジン(E)の
輻射熱の影響を受けにくくできるとともに、通風路(5
2)をラジエータ(105)へ向かって風が通ることに
より受液器タンク(37)が冷却され、受液器タンク
(37)内部の冷媒が加熱され、圧力が上昇するといっ
た不具合を防止することができる。
【0011】また、請求項2記載の発明によれば、遮熱
部材(50)は、受液器タンク(37)とラジエータ
(105)との隙間を閉塞するように取り付けられると
ともに、通風路(52)が形成された断熱材からなるか
ら、通風路(52)を遮熱部材(50)自体に形成した
ものとでき、構成の小型化が図れる。ここで、請求項3
に記載の発明によれば、上記の通風路は、受液器タンク
(37)からラジエータ(105)へ向かうように形成
された複数個の溝(52)であることを特徴とする。
【0012】それによって、簡易な構成で通風路を形成
できるとともに、複数個の溝(52)が受液器タンク
(37)からラジエータ(105)へ向かうように形成
されるので、通風路の流量が十分確保でき、さらに、遮
熱部材(50)において各溝(52)の間は、受液器タ
ンク(37)およびラジエータ(105)との接着面と
なるので、接着面積の確保が容易とできる。因みに、通
風路の流量確保のため、1つの大きい溝とすると接着面
積の確保が困難となる。
【0013】また、請求項4に記載の発明によれば、遮
熱部材(50)は、柔軟性を有する発泡性樹脂又はゴム
であり、受液器タンク(37)とラジエータ(105)
とに貼付けるものであることを特徴とする。本発明で
は、遮熱部材(50)が容易に変形するので、受液器タ
ンク(37)とラジエータ(105)との相対的な配置
状態に係わらず遮熱部材(50)の取付が容易とでき、
また、発泡樹脂が有する高い断熱性により、良好な遮熱
性能が実現できる。
【0014】また、請求項5に記載の発明によれば、受
液器タンク(37)は、ラジエータ(105)よりもエ
ンジン(E)に向かって突出して配置されており、遮熱
部材(50)は、受液器タンク(37)の突出形状に沿
って屈曲しているから、受液器タンク(37)の外周に
沿って通る通風路(50)の距離が長くなり、冷却効果
が向上できる。
【0015】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。本実施形態は、自動車用空調装置の
冷凍サイクルにおける受液器一体型冷媒凝縮器に本発明
を適用したものである。図1に示す自動車用空調装置の
冷凍サイクル1は、冷媒圧縮機2、受液器一体型冷媒凝
縮器3、サイトグラス4、膨張弁5および冷媒蒸発器6
を、冷媒配管7によって順次接続している。
【0017】冷媒圧縮機2は、自動車のエンジンルーム
104内に横置きに設置されたエンジンEにベルトVと
電磁クラッチ(動力断続手段)Dを介して連結されてい
る。この冷媒圧縮機2は、エンジンEの回転動力が伝達
されると、冷媒蒸発器6より内部に吸入した気相(ガ
ス)冷媒を圧縮して、高温高圧の気相冷媒を受液器一体
型冷媒凝縮器3へ吐出する。
【0018】受液器一体型冷媒凝縮器3は、凝縮部8、
受液部9および過冷却部10を一体的に設けている。凝
縮部8は、冷媒圧縮機2の吐出側に接続され、冷媒圧縮
機2より内部に流入した気相冷媒を送風ファン106
(図2参照)等により送られる室外空気と熱交換させて
冷媒を凝縮液化させる凝縮手段として働く。受液部9
は、凝縮部8より内部に流入した冷媒を気相冷媒と液相
冷媒とに気液分離して、液相冷媒のみ過冷却部10に供
給する気液分離手段として働く。過冷却部10は、上側
に配置された凝縮部8より下方に隣接して設けられ、受
液部9より内部に流入した液相冷媒を送風ファン106
(図2参照)等により送られる室外空気と熱交換させて
液相冷媒を過冷却する過冷却手段として働く。
【0019】サイトグラス4は、受液器一体型冷媒凝縮
器3の過冷却部10より下流側に接続され、冷凍サイク
ル1内を循環する冷媒の気液状態を観察して、サイクル
内封入冷媒量の過不足を点検する冷媒量点検手段として
働くものである。このサイトグラス4は、自動車のエン
ジンルーム104内において点検者が視認し易い場所、
例えば受液器一体型冷媒凝縮器3に隣設した冷媒配管7
の途中に単独で架装されている。
【0020】そして、サイトグラス4は、両端部が冷媒
配管7に接続される管状の金属ボディ11、および、こ
の金属ボディ11の上面に形成された覗き窓12に嵌め
込まれた溶着ガラス13等より構成されている。一般に
覗き窓12から気泡が見られるときは冷媒不足であり、
気泡が見られないときは冷媒量が適正量である。膨張弁
5は、冷媒蒸発器6の冷媒入口部側に接続され、サイト
グラス4より流入した高温高圧の液相冷媒を断熱膨張し
て低温低圧の気液二相の霧状冷媒にする減圧手段として
働くもので、本例では冷媒蒸発器6の冷媒出口部の冷媒
過熱度を所定値に維持するよう弁開度を自動調整する温
度作動式膨張弁が用いられている。
【0021】冷媒蒸発器6は、冷媒圧縮機2の吸入側と
膨張弁5の下流側との間に接続され、膨張弁5より内部
に流入した気液二相状態の冷媒をブロワ(図示せず)に
より吹き付けられる室外空気または室内空気と熱交換さ
せて冷媒を蒸発させ、その蒸発潜熱により送風空気を冷
却する冷却手段として働く。次に、受液器一体型冷媒凝
縮器3の構造、および受液器一体型冷媒凝縮器3の車体
100への搭載構造を詳しく説明する。図2は、その搭
載構造を示す配置構成図であり、図3は、受液器一体型
冷媒凝縮器3のラジエータ105への取付状態を示す構
成図である。
【0022】この受液器一体型冷媒凝縮器3は、例えば
高さが300mm〜400mm、幅が300mm〜60
0mmの大きさで、図2に示すように、自動車のエンジ
ンEが配置されるエンジンルーム104内において、走
行風を受け易い場所、通常は、車体100の最前方部近
傍において、エンジン冷却水冷却用ラジエータ105の
前方(風上側)に重なるように近接配置されている。
【0023】そして、受液器一体型冷媒凝縮器3は、図
3に示すように、その上下端部(図3中、上側2個、下
側2個)に取り付けられた取付ブラケット109を介し
てラジエータ105に固定されている。そして、ラジエ
ータ105は図示しない防振ゴムを介して車体100に
固定されている。なお、受液器一体型冷媒凝縮器3の凝
縮部8の幅は、ラジエータ105の幅と略同一に構成さ
れている。そして、ラジエータ105と凝縮器3とは微
少な間隙(例えば15mm程度)を隔てて配置されてい
る。
【0024】また、ラジエータ105の後方側(風下
側)には、前方側の空気を吸い込む送風ファン106が
配置されており、ラジエータ105の外縁部と送風ファ
ン106の外周部との間には、送風ファン106の吸い
込み空気を確実にラジエータ105に通過させるシュラ
ウド107が設けられている。図1中の矢印は、送風フ
ァン106作動時および車両走行時の空気の流れを示
す。
【0025】受液器一体型冷媒凝縮器3は、熱交換を行
うコア14、このコア14の水平方向の一端側に配され
た第1ヘッダ15、コア14の水平方向の他端側に配さ
れた第2ヘッダ16、および第2ヘッダ16に隣接配置
された受液器タンク37等から構成されている。なお、
図1は受液器一体型冷媒凝縮器3を、その空気下流側、
つまりラジエータ105側からみたものである。
【0026】コア14は、上記した凝縮部8および過冷
却部10よりなり、これらの上端部および下端部に上記
の取付用ブラケット109を取り付けるためのサイドプ
レート17、18が設けられている。凝縮部8は、水平
方向に延びる複数の凝縮用チューブ19およびコルゲー
トフィン20を上下方向に列設してなり、過冷却部10
も、水平方向に延びる複数の過冷却用チューブ21およ
びコルゲートフィン22を上下方向に列設してなる。
【0027】そして、冷媒入口側の第1ヘッダ15から
冷媒は複数の凝縮用チューブ19内を水平方向に流れて
第2ヘッダ16へ流入し、一方、複数の過冷却用チュー
ブ21内を流れる冷媒は、第2ヘッダ16から水平方向
に流れて第1ヘッダ15へ流入する。つまり、Uターン
する形で流れる。第1ヘッダ15は、上下方向に延びる
略円筒形状で、両端が閉塞されている。この第1ヘッダ
15の上側部は、凝縮部8を構成する複数の凝縮用チュ
ーブ19の上流端が接続され、下側部は、過冷却部10
を構成する複数の過冷却用チューブ21の下流端が接続
されている。
【0028】第1ヘッダ15には、サイドプレート1
7、18の一端部、複数の凝縮用チューブ19の上流
端、および、複数の過冷却用チューブ21の下流端が差
し込まれている。第1ヘッダ15には、入口配管30お
よび出口配管32が差し込まれており、この第1ヘッダ
15内に設けたセパレータ28により、第1ヘッダ15
内を上下に仕切る、換言すれば、凝縮部8の上流端のみ
に連通する入口側連通室34と、過冷却部10の下流端
のみに連通する出口側連通室35とに仕切っている。
【0029】入口配管30は、冷媒圧縮機2より吐出さ
れた高温高圧の気相冷媒を入口側連通室34内に流入さ
せるための配管で、出口配管32は、出口側連通室35
内の液相冷媒をサイトグラス4側へ送り出す配管であ
る。第2ヘッダ16は、上下方向に延びる略円筒形状
で、両端が閉塞されている。この第2ヘッダ16の上側
部は凝縮部8を構成する複数の凝縮用チューブ19の下
流端が接続され、下側部は過冷却部10を構成する複数
の過冷却用チューブ21の上流端が接続されている。第
2ヘッダ16には、長円形状の抜き穴(図示せず)が多
数形成され、この多数の抜き穴には、サイドプレート1
7、18の他端部、複数の凝縮用チューブ19の下流
端、および、複数の過冷却用チューブ21の上流端が差
し込まれている。
【0030】第2ヘッダ16内に設けられたセパレータ
42により、第2ヘッダ16内を上下に仕切る、換言す
れば、凝縮部8の下流端のみに連通する連通室46と、
過冷却部10の上流端のみに連通する連通室47とに仕
切っている。これら両連通室46、47の側方(外側)
には、上下方向に延びる略円筒形状(両端が閉塞されて
いる)を呈する受液器タンク37が位置しており、この
受液器タンク37の内部に受液部9を構成する気液分離
室48が形成されている。
【0031】なお、連通室46は、その底部近く(凝縮
部8の最下部)に設けられた冷媒流入口44にて気液分
離室48の冷媒液面9a(この液面9aはサイクル内へ
の冷媒封入量が通常の適正量であるときの液面である)
より下方、換言すれば、気液分離室48内の液冷媒貯留
部位に連通している。さらに、気液分離室48は、その
底部近く(換言すれば冷媒流入口44より下方位置)に
設けられた冷媒流出口45にて下流側連通室47に連通
している。
【0032】なお、冷媒流入口44は、上流側連通室4
6の下部(凝縮部8の最下部)で開口し、上流側連通室
46内の冷媒を気液分離室48内の液面9aより下方の
液冷媒貯留部に流入させる冷媒流入手段をなすものであ
る。冷媒流出口45は、冷媒流入口44より下方で開口
し、気液分離室48内の液冷媒を下流側連通室47内に
流出させる冷媒流出手段をなす。気液分離室48は、上
流側連通室46より内部に流入した冷媒を気相冷媒と液
相冷媒とに分離して液相冷媒のみを下流側連通室47へ
送り出す役割を果している。
【0033】次に、本発明の要部である遮熱部材50に
ついて述べる。図2に示すように、上記の受液器タンク
37は、エンジンEのエキゾーストマニホルド(以下、
エキマニと略す)108の近傍に配置されており、エキ
マニ108と受液器タンク37との間の間隙Cが非常に
小さくなっている。本実施形態では、エンジンEと受液
器タンク37との間に、断熱性かつ柔軟性を有する発泡
性樹脂(発泡成形されたゴム等)又はゴム等からなる板
状の遮熱部材50を設けている。この遮熱部材50は、
受液器タンク37の外周面とラジエータ105の外縁部
とを覆うように(図3参照)貼付けられ、これら両者3
7、105の隙間を閉塞するようになっている。
【0034】図4は、遮熱部材50単体の構成を示すも
のである。遮熱部材50のうち受液器タンク37および
ラジエータ105との貼付け面51には、この貼付け面
51の全体に渡って平行な複数個の溝(通風路)52が
形成されており、貼付け面51のうち溝52以外の部位
には、受液器タンク37およびラジエータ105に遮熱
部材50を接着するための粘着材53を備えている。
【0035】そして、遮熱部材50は、溝52が受液器
タンク37からラジエータ105へ向かうように、受液
器タンク37およびラジエータ105に粘着材53によ
って貼付けられる。ここで、受液器タンク37は、ラジ
エータ105よりもエキマニ108に向かって突出して
配置されているが、遮熱部材50は、受液器タンク37
の突出形状に沿って屈曲するように貼付けられる。
【0036】これらの溝52により、受液器タンク37
外周面と遮熱部材50との間において、受液器タンク3
7の突出形状に沿って受液器タンク37からラジエータ
105へと向かう風の通路が形成される。そして、エン
ジンEが起動すると、送風ファン106が回転し、受液
器一体型冷媒凝縮器3からラジエータ105に向かって
空気が流れると、同時に、これらの溝52内を受液器タ
ンク37からラジエータ105へ空気が流れるようにな
っている。
【0037】このように、本実施形態では、遮熱部材5
0は、受液器タンク37とラジエータ105に貼付ける
だけで両者37、105と固定されるので、広い設置ス
ペースを必要とせずに構成の小型化、簡素化が実現でき
るとともに、送風ファン106からの熱風の回り込みを
抑制でき、受液器タンク37内の冷媒が加熱されるのを
抑制できる。また、車両振動等によって、受液器タンク
37と遮熱部材50とが別個に振動することが無くな
り、遮熱部材50は剥がれにくい。
【0038】また、本実施形態においては、受液器タン
ク37とエキマニ108との間は、断熱性の遮熱部材5
0によって遮蔽されているので、受液器タンク37がエ
キマニ108およびエンジンEからの輻射熱の影響を受
けにくくできる。さらに、溝52を通る風により受液器
タンク37を冷却することができるので、受液器タンク
37内部の冷媒が加熱され、圧力が上昇するといった不
具合を防止することができる。
【0039】また、本実施形態によれば、溝52という
簡易な構成で通風路を形成できるとともに、複数個の溝
52としているので、通風路の流量が十分確保できる。
さらに、遮熱部材50の貼付け面51において各溝52
の間が接着面となるので、接着面積の確保が容易とでき
る。因みに、通風路の流量確保のため、1つの大きい溝
とすると接着面積の確保が困難となる。
【0040】また、本実施形態によれば、遮熱部材50
は、断熱性かつ柔軟性を有する発泡性樹脂であるため一
体成形できるので、安価で大量に製造することができ
る。さらに、その柔軟性によって遮熱部材50が容易に
変形するので、図2に示すように、受液器タンク37が
ラジエータ105から突出した配置であっても、遮熱部
材50の取付が容易とできる。
【0041】また、本実施形態によれば、遮熱部材50
は、受液器タンク37の突出形状に沿って屈曲している
から、受液器タンク37の外周に沿って通る溝52の距
離が長くなり、流れる空気と受液器タンク37との接触
時間、接触量が多くでき、冷却効果が向上できる。ま
た、本実施形態によれば、遮熱部材50は、エンジンE
に対して、受液器タンク37とラジエータ105との隙
間を閉塞しているので、エキマニ108およびエンジン
Eからの熱風が、受液器一体型冷媒凝縮器3とラジエー
タ105との間に入り込むのを防止できる。
【0042】なお、上記した冷凍サイクル1の作動につ
いては公知であるため、この説明は省略する。 (他の実施形態)なお、上記実施形態では、通風路を複
数の溝52にて構成していたが、例えば、遮熱部材内部
に設けられる一もしくは複数個の貫通孔としてもよい。
【0043】また、遮熱部材は、発泡樹脂等に限定され
るものではなく、断熱性かつ柔軟性を有する材料にて構
成されていればよい。例えば、金属膜にて外周形状を構
成し、その内部に断熱材を充填したものとしても、柔軟
性に優れ貼付けが容易なものとできる。また、上記実施
形態では、遮熱部材50は受液器タンク37とラジエー
タ105に取り付けられていたが、図5に示すように、
受液器タンク37とラジエータ105とにステーSを介
してボルトBでネジ止め固定し通風路を形成するものと
してもよい。図5中、遮熱部材50をステーSを介し
て、受液器タンク37とラジエータ105とに対して隙
間を開けることで通風路を形成している。
【0044】このように、遮熱板50は、受液器タンク
37とラジエータ105とに固定されているので、受液
器タンク37と遮熱板50の振動数は同一の振動数とな
る。従って、課題の欄に示したような受液器タンク37
と遮熱板50との位置ずれを防止することができる。な
お、遮熱部材50は金属製でもよいが、熱伝導性の小さ
いものが好ましい。
【0045】また、本発明は、受液器一体型冷媒凝縮器
3とラジエータ105の配置が図2のような位置のもの
に限定されるものではなく、受液器タンク37がエンジ
ンEの輻射熱による影響を受けるような位置にあるもの
であれば、適用可能である。図2では、受液器一体型冷
媒凝縮器3における送風を受ける面が車両前後方向を向
いているが、例えば、この面が車両左右方向を向いたも
のでもよい。
【0046】また、上記実施形態では、1つの送風ファ
ン106にて受液器一体型冷媒凝縮器3およびラジエー
タ105に送風していたが、受液器一体型冷媒凝縮器3
およびラジエータ105のそれぞれに送風ファンを設け
て送風してもよい。また、送風ファンの位置は、受液器
一体型冷媒凝縮器3の車両前方側でもよく、受液器一体
型冷媒凝縮器3とラジエータ105との間であってもよ
い。
【0047】また、上記実施形態では、受液器一体型冷
媒凝縮器3における冷媒の流れは、第1ヘッダ15から
流入し第2ヘッダ16でUターンして第1ヘッダ15か
ら流出する形で流れているが、例えば、入口配管を第2
ヘッダ16に設け、冷媒が第2ヘッダ16から流入し凝
縮部8を流れ第1ヘッダ15で転流し凝縮部8を流れ、
第2ヘッダ15でさらに転流して過冷却部10を流れて
第1ヘッダ15から流出する、つまりSターンする形で
流れるものとしてもよい。
【0048】以上述べてきたように、本発明は、受液器
一体型冷媒凝縮器に基づくものであるが、受液器タンク
がエンジンの近傍にあるような車両搭載構造に使用し
て、効果的である。このことから、本発明は、エンジン
ルームのスペースの小さい軽自動車等に用いて好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる自動車用空調装置の
冷凍サイクルを示す構成図である。
【図2】上記実施形態における受液器一体型冷媒凝縮器
の車体への搭載構造を示す上面図である。
【図3】上記受液器一体型冷媒凝縮器のラジエータへの
取付状態を示す図である。
【図4】上記実施形態における遮熱部材の構成図であ
る。
【図5】本発明の他の実施形態における受液器一体型冷
媒凝縮器の車体への搭載構造を示す上面図である。
【図6】本発明者が試作した受液器一体型冷媒凝縮器の
車両への搭載構造を示す上面図である。
【符号の説明】
3…受液器一体型冷媒凝縮器、8…凝縮部、37…受液
器タンク、50…遮熱部材、52…溝、104…エンジ
ンルーム、105…ラジエータ、106…送風ファン、
E…エンジン。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンルーム(104)内に、エンジ
    ン(E)およびエンジン冷却水冷却用のラジエータ(1
    05)が設置された車両において、前記ラジエータ(1
    05)の空気上流側に受液器一体型冷媒凝縮器(3)を
    近接配置する受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造であっ
    て、 前記受液器一体型冷媒凝縮器(3)は、ガス冷媒を凝縮
    する凝縮部(8)と、前記凝縮部(8)に取付られ前記
    凝縮部(8)からの冷媒を気液分離する受液器タンク
    (37)とを備え、 前記受液器タンク(37)は前記エンジン(E)の近傍
    に配置されており、 前記受液器一体型冷媒凝縮器(3)から前記ラジエータ
    (105)に向かって送風ファン(106)にて送風さ
    れるようになっており、 前記受液器タンク(37)と前記ラジエータ(105)
    には、遮熱部材(50)が取り付けられているととも
    に、前記遮熱部材(50)と前記受液器タンク(37)
    との間に、前記受液器タンク(37)から前記ラジエー
    タ(105)へ向かう風が通過する通風路(52)が形
    成されていることを特徴とする受液器一体型冷媒凝縮器
    の搭載構造。
  2. 【請求項2】 前記遮熱部材(50)は、前記受液器タ
    ンク(37)と前記ラジエータ(105)との隙間を閉
    塞するように取り付けられるとともに、前記通風路(5
    2)が形成された断熱材からなることを特徴とする請求
    項1に記載の受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造。
  3. 【請求項3】 前記通風路は、前記受液器タンク(3
    7)から前記ラジエータ(105)へ向かうように形成
    された複数個の溝(52)であることを特徴とする請求
    項2に記載の受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造。
  4. 【請求項4】 前記遮熱部材(50)は、柔軟性を有す
    る発泡性樹脂又はゴムであり、前記受液器タンク(3
    7)と前記ラジエータ(105)とに貼付けるものであ
    ることを特徴とする請求項2または3に記載の受液器一
    体型冷媒凝縮器の搭載構造。
  5. 【請求項5】 前記受液器タンク(37)は、前記ラジ
    エータ(105)よりも前記エンジン(E)に向かって
    突出して配置されており、 前記遮熱部材(50)は、前記受液器タンク(37)の
    突出形状に沿って屈曲していることを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれか1つに記載の受液器一体型冷媒凝
    縮器の搭載構造。
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