明 細 書
ラノ リ ン脂肪酸類、 その分離法並びに
化粧料及び外用薬
技 術 分 野
本発明は、 ラノ リ ン脂肪酸類の分離法、 より詳しく は、 . ラノ リ ン脂肪酸 (以下 「L F」 と略す) 及び該 L Fの炭素 数 1〜 4の低級アルコールエステル中に含まれる ヒ ドロキ シ脂肪酸類 (ヒ ドロキシ脂肪酸及びその炭素数 1〜 4の低 級アルコールエステル、 以下 「H Y」 と略す) と、 非ヒ ド ロキシ脂肪酸類 (非ヒ ドロキシ脂肪酸及びその炭素数 1 〜 4の低級アルコールエステル、 以下 「N H」 と略す) とを 分離し、 更に上記 H Yから α —ヒ ドロキシ脂肪酸類 (以下 「A L F」 と略す) 及び ω —ヒ ドロキシ脂肪酸類 (以下 「W H Y」 と略す) を分離、 精製する方法、 かく して得ら れる各ラノ リ ン脂肪酸類及びそのエステル類並びに之等を 用いた化粧料及び外用薬に関する。
従 来 技 術
例えば、 羊毛の表面に分泌される羊毛脂を鹼化分解して 得られる L Fは、 その約 2 Z 3がイソ及びアンティソの非 ヒ ドロキシ脂肪酸からなり、 残りの約 1 3がヒ ドロキシ 脂肪酸で、 通常の天然脂肪酸に多く見られるノルマル脂肪 酸は非常に少なく、 偶数酸と奇数酸とをほぼ同程度の割合 で含有している。 その典型的な組成を表 1 に示す。 以下特
記なき場合は%は重量%を意味する
表 1
成 分 含有率 (%)
非ヒ ドロキシ酸 ノルマル 12. 1
ィ ソ 22. 1
アンティソ 26. 3
α —ヒ ドロキシ酸 ノルマル 2 1. 8
イ ソ ノ 4. 5
- アンティ ソ 0. 8
ω —ヒ ドロキシ酸 ノルマル 3.. 0
イ ソ 0. 8
アンティソ 1. 3
不 飽 和 酸 2. 1 ·
ポリ ヒ ドロキシ酸 4. 7
合 計 99. 5
L F中に約 3 0〜3 5 %の割合で含まれる炭素数 1 0〜 3 6のヒ ドロキシ脂肪酸の主成分は、 炭素数 1 6の α —ヒ ドロキシ脂肪酸である。 乳酸、 クェン酸、 酒石酸等の短鎖 のヒ ドロキシ脂肪酸は、 乳化性、 保湿性等に優れている他. ア ト ピー性皮膚炎、 魚燐癬、 老化によるシヮ減らし等に効 能が認められているが、 上記の如き長鎖のヒ ドロキシ脂肪 酸の作用は全く知られていない。 また、 L F中に含まれる 他のヒ ドロキシ脂肪酸である ω —ヒ ドロキシ脂肪酸は、 角
質層の水分保持機能の重要な鍵とされる o—ァシルセラ ミ ド類 ( o— acyl ceramides ) の構成成分であるが、 ω— ヒ ドロキシ脂肪酸及びその低級アルコールエステル自体の 作用は知られていない。
α— ヒ ドロキシ脂肪酸、 ω— ヒ ドロキシ脂肪酸及び之等 のエステル等の誘導体は、 医薬品、 化桩品、 外用薬等の分 野を初め、 界面活性剤、 ワ ッ ク ス、 潤滑用グリ一ス等の分 野において各種の用途に用いられ、 その利用は今後ますま す増大するものと考えられるが、 現在一般に使用されてい る長鎖の ヒ ドロキシ脂肪酸は 1 2 — ヒ ドロキシステア リ ン 酸であり、 他の長鎖の α—型及び ω—型の各々濃縮された 脂肪酸は供給されていない。
従来、 L Fは、 ラノ リ ンアルコールに比べて、 その独特 の獣臭と色の濃さゆえに、 化粧品業界ではむしろ敬遠され がちであった。 そこで、 これらの問題点を克服し、 しかも その構成成分である上記ヒ ドロキシ脂肪酸と非ヒ ドロキシ 脂肪酸とを分離する技術及びその用途開発が、 斯界で望ま れている。
L Fの獣臭と色の濃さを克服する方法と しては、 従来、 減圧蒸留法が採用されているが、 この方法ではヒ ドロキシ 脂肪酸と非ヒ ドロキシ脂肪酸とを分離することはできない 一般的な L Fの蒸留では非ヒ ドロキシ脂肪酸とヒ ドロキ シ脂肪酸との分離はできず、 例えば、 初留 3 %を除去した
後、 収率 2 6 %で得られた蒸留脂肪酸は非ヒ ドロキシ分岐 脂肪酸 5 7 . 3 %、 ヒ ドロキシ脂肪酸 1 8 . 8 %の組成で あり、 融点は 4 8 . 4 °Cであつた。 同様に、 収率 6 8 %の 蒸留脂肪酸は非ヒ ドロキシ分岐脂肪酸 5 7 . 5 %、 ヒ ドロ キシ脂肪酸 2 0 . 7 %の組成であり、 融点は 5 2 . 9でで あった。 このように、 通常の蒸留ではヒ ドロキシ脂肪酸の 含有量を 6 0 %以上にすることはできない。
また、 L Fの溶剤分別で低融点部分と高融点部分とを分 画する場合も、 得られる低融点分画 (融点 4 0 °C以下) 中 のヒドロキシ脂肪酸含有量は 1 3〜 3 0 %であり、 溶剤分 別法でもヒ ドロキシ脂肪酸成分と非ヒ ドロキシ脂肪酸成分 を分離することはできない。
更に、 L Fからヒ ドロキシ脂肪酸を分離する方法として は、 L Fをメチルエステルに変換し、 ベンゾール一石油ェ 一テルに溶解後、 アルミナカラムを用いて吸着分離する方 法、 : L Fのェチルエステルやメ チルエステルを、 石油ベン ジンを溶剤としてクロマ トカラムで溶出分離する方法、 ァ ルミナ懸濁法等により分離精製する方法、 多段階の液液抽 出により ヒ ドロキシ脂肪酸を分離する方法等が提案されて いるが、 之等はいずれも尚、 生産性が低く実用的ではない, また、 L Fの用途については、 例えば特開平 4—
1 6 4 0 1 4号には、 融点 4 0 °C以下で炭素数が 1 9以下 のィ ソ及びアンティ ソ脂肪酸を合計 3 0 %以上含有する低
融点 L Fが毛髪用化粧料と して効果のあることが開示され ている。 しかしながら、 この文献に開示の技術は、 非ヒ ド ロキシ脂肪酸と ヒ ドロキシ脂肪酸とを分離せずに、 混合物 のままで利用する技術であり、 しかも、 炭素数 1 9以下の イ ソ及びアンティ ソ脂肪酸を合計 3 0 %以上含有する L F の融点は、 必然的に 4 0 °C以下になるという事実からすれ ば、 融点 4 0 °C以下の低融点 L Fが毛髪化粧料に有効だと いう開示に過ぎない。 また、 上記文献に開示の低融点 L F' はその原料組成、 開示された製造方法、 実施例 (該明細書 中の第 2表) から見て、 炭素数 2 6以上 © ω —脂肪酸を考 慮すれば、 ヒ ドロキシ脂肪酸は 1 3〜 3 0 %の範囲と考え るのが妥当である。
発 明 の 開 示
本発明の目的は、 斯界で望まれている L Fの獣臭と色の 濃さを克服し、 しかもその構成成分であるヒ ドロキシ脂肪 酸と非ヒ ドロキシ脂肪酸とを分離する工業的実施に適した 新しい技術を提供するこ とにある。
また本発明の目的は、 前記文献に開示の低融点 L F とは 組成を異にする新しいヒ ドロキシ脂肪酸組成物及び非ヒ ド ロキシ脂肪酸組成物を提供するこ とにある。
本発明の他の目的は、 上記ヒ ドロキシ脂肪酸及び非ヒ ド ロキシ脂肪酸の各種エステル誘導体を提供することにある c 更に本発明の他の目的は、 上記ヒ ドロキシ脂肪酸及び非
ヒ ドロキシ脂肪酸並びに之等のエステル誘導体の化粧料や 外用薬の有効成分としての利用を提供することにある。
本発明者らは、 上記目的より鋭意研究を重ねた結果、 L F及びその低級アルコールエステル中に含まれるヒ ドロ キシ脂肪酸類 (HY) は、 之等をホウ酸エステルに変換し て減圧蒸留することにより、 非ヒ ドロキシ脂肪酸類 (NH) と分離できるという事実、 及び上記 HYのホウ酸エステル は、 これを加水分解することにより HYに変換でき、 しか もこれは引き続く減圧蒸留により精製された α—ヒ ドロキ シ脂肪酸 (A L F) と ω—ヒ ドロキシ脂肪酸 (WHY) と に分離できるという事実を見出した。
また本発明者らは、 上記 H Y、 NH、 A L F及び WHY のそれぞれが各々それらに特有の化粧料や外用薬として優 れた性質を有することを見出すと共に、 之等のエステル化 物、 例えばステロールエステル等もまた特有の物性を有し 化粧料や外用薬として優れた性質を有することを見出した。
本発明は、 かかる新しい知見に基づいて完成されたもの である
即ち、 本発明によれば、 L F及び該 L Fの炭素数 1〜4 の低級アルコールエステルから選ばれるラノ リ ン脂肪酸類 をホウ酸処理して該ラノ リ ン脂肪酸類中の H Yをホウ酸ェ ステルとし、 次いで減圧蒸留して上記 HYのホウ酸エステ ルとラノ リ ン脂肪酸類中の NHとを分離、 精製する方法、
上記 H Yのホウ酸エステルを加水分解して H Yを得、 更に これを減圧蒸留して A L F及び WH Yを分離する方法が提 供される。
また本発明によれば、 例えば上記方法によって得られる、 新しい組成の NH、 HY、 A L F及び WfiY、 之等の塩類 及び之等のエステル誘導体が提供される。
更に本発明によれば、 上記 NH、 H Y、 A L F及び
WHY. 之等の塩類及び之等のエステル誘導体を含む化粧 料及び外用薬が提供される。
以下、 本発明方法につき詳述すれば、 本発明の N H及び HYの分離法において、 原料と して用いられる L Fと して は、 ラノ リ ンから通常の一般的方法により分離されたもの、 これを通常の方法に従い精製したもののいずれでもよく、 また予め通常の方法に従い、 その構成成分の一部、 例えば ω—ヒ ドロキシ脂肪酸分を分離回収した残りゃ非ヒ ドロキ シ脂肪酸分等を回収した残り等であってもよい。 該 L Fの 炭素数 1〜 4の低級アルコールエステルには、 メ タ ノ ール、 エタノ ール、 プロパノ ール、 イ ソプロノ、。ノ ール、 プタ ノ ー ル、 イ ソブタノ ール等のアルコールエステルが含まれ、 之 等は上記 L Fを常法に従いエステル化することにより得ら れる。 更に本発明の原料は、 上記 L Fとそのエステルとの 混合物であつてもよい。
本発明方法では、 まず上記ラノ リ ン脂肪酸類をホウ酸処
理してこれに含まれる H Y、 即ちヒ ドロキシ脂肪酸及びそ の低級アルコールエステル、 の水酸基をホウ酸エステル化 する。 このホウ酸処理に用いられるホウ酸としては、 例え ば、 ホウ酸 (H 3 B 0 3 ) 、 無水ホウ酸 (B n 0 J ) 等が 挙げられ、 コス トの面からはホウ酸が好ま しい。 このホウ 酸処理は、 原料脂肪酸類に対して約 0 . 5〜 5倍当量 (原 料脂肪酸類の水酸基価により求めた反応当量を基準とする、 以下同じ) 、 好ましく は約 1〜 3倍当量のホウ酸を用い、 約 5 0〜 1 5 0 °C、 好ましくは約 1 0 0〜 1 2 0 °C程度の 温度下で、 約 0 . 5〜 8時間を要して実施される。 ホウ酸 の使用量が上記範囲より少なすぎると、 未反応の H Yが N H中に混入して、 その純度を低下させる。 逆に、 ホウ酸 の使用量が多すぎると、 未反応のホウ酸が処 ¾物中に多く 含まれるので、 その後の除去処理に手間がかかりすぎる。 反応温度が上記範囲より低すぎると、 所望のエステル化反 応が不充分となるか反応に長時間を必要とし、 逆に高すぎ ると、 着色の原因となりあまり好ま しく ない。 上記ホウ酸 エステル化反応は、 常圧下でも、 減圧下でも実施できるが、 通常 1 0 0 トール以下、 好ましく は約 3 ひ〜 1 トールの減 圧条件下で脱水して実施するのが望ましく、 この減圧度が 低い程、 反応は短時間で完了する。
上記ホウ酸処理により、 原料ラノ リ ン脂肪酸類中の H Y はホウ酸エステル化される。 このホウ酸エステルは、 次い
で減圧蒸留操作により、 N H、 即ち非ヒ ドロキシ脂肪酸及 びその低級アルコールエステルから容易に分離できる。
従って、 本発明方法では、 次に減圧蒸留を行ない、 H Y のホウ酸エステル成分と NHとを分離する。 この減圧蒸留 は通常の方法に従い実施できる。 その際採用される減圧度 は、 一般的には 1 トール以下であり、 好ま しく は約 0. 5 〜 0. 0 0 1 トールの範囲内で選 される。 減圧度を低く する程、 蒸留温度は低下し、 留分の着色や臭の発生等を防 止できる。 蒸留温度は、 一般的には約 2 5 0 °C以下、 好ま しく は約 1 2 0〜 2 0 0 °Cの範囲内で選択される。 蒸留温 度は蒸留収率に影響を与え、 上記範囲内では蒸留収率が約 7 0 %以下、 通 約 3 0〜 6 0 %の範囲となり、 本発明の 優れた分離効果が発揮される。 しかるに蒸留温度が 2 5 0 °Cを越えてあま りに高く なると、 蒸留収率が高く なり過ぎ. NH中への H Yの混入が著しく なり、 純度が低下する。 蒸 留温度を上記範囲内で適宜選択するこ とによ り、 色、 融点. 精製純度等において満足な性質を有する所望の H Y及び NHを容易に分離、 回収できる。
かく して得られる NHには、 未反応のホウ酸や H Yのホ ゥ酸エステルが一部混入する場合があるが、 之等は後述す る H Yの脱ホウ酸と同様の方法に従い除去でき、 得られる 精製品が各種用途に利用できる。 また H Yのホウ酸エステ ルは、 これを常法に従い加水分解反応等により脱ホウ酸し
て、 各種用途に適した製品とすることができる。
上記加水分解反応は、 一般的な加水分解反応と同様にし て実施できる。 より具体的には、 例えばメチルアルコール、 エチルアルコール、 プロ ピルアルコール、 イ ソプロ ピルァ ルコール、 ブチルアルコール等のアルコール類やアセ ト ン、 メ チルェチルケ ト ン、 メ チルイソプロピルケ ト ン等のケ ト ン類と水とを組合わせた溶媒を用いて実施できる。 またこ の加水分解反応は、 処理すべき H Yのホゥ酸エステルを予 め水不混和性の適当な溶媒、 例えば、 へキサン、 ヘプタン、 ベンゼン、 トルエン等に溶解し、 これか.ら上記溶媒を用い て所望成分を抽出することによっても実施できる。 また 得られた H Yは、 重要な用途のある A L Fと W H Yとを含 有しており、 本発明者らの研究によれば、 之'等は上記加水 分解後の減圧蒸留により、 それぞれ分離収得できる。 従つ て、 本発明はかかる A L F及び W H Yの分離収得方法をも 提供する。
本発明に従う A L F及び W H Yの分離は、 上記 N Hと H Yとの分離と同様にして減圧蒸留により実施でき、 その 際採用できる減圧度、 蒸留温度、 適当な蒸留収率等も上記 と同様である。 即ち、 減圧度は約 1 トール以下、 好ましく は約 0 . 5〜 0 . 0 0 1 トールの範囲内であり、 蒸留温度 は約 2 5 0 °C以下、 好ましく は約 1 2 0〜 2 0 0 °Cの範囲 内であり、 このとき蒸留収率は約 6 0 %以下、 好ましく は
約 2 0〜 5 0 %となる。 この減圧蒸留では、 蒸留温度が低 く、 蒸留収率が低い程、 得られる留分中の A L F含量は高 く なり、 逆に蒸留温度が高く、 蒸留収率が高い程、 WH Y の回収率が高く なる。
かく して、 本発明の方法で得られる各成分の脂肪酸組成、 物性は以下のごと く まとめることができる。
< NH >
下式 I で表されるィ ソ型脂肪酸 3 0〜 4 5 %、 下式 Πで 表されるアンティソ型脂肪酸 3 0〜 5 0 %、 下式 IIで表さ れるノルマル型脂肪酸 1 0〜 3 0 %を含有し、 上記ィソ型 脂肪酸とアンティソ型脂肪酸との合計量が少なく とも 6 0 %であり且つヒ ドロキシ脂肪酸の含有量が 1 0 %未満であ o
式 I : イ ソ型脂肪酸
C H 3 - C H ( C H n ) n — C O O H
C H 3 n = 6〜 2 6
式 Π : ア ンティ ソ型脂肪酸
C Η 3 - C Η 2 一 C H ( C Η 2 ) n - C O O H
C H 3 n = 6〜 2 6
式 m : ノ ルマル型脂肪酸
C H (C H 2 ) n - C O O H
n = 8〜 2 8
特に上記 NH中、 遊離形態の NHは、 融点 (日本化粧品
原料基準に基く第 2法による) がほぼ 2 5〜 5 5 °Cの範囲 にあり、 酸価 (A V) がほぼ 1 4 0〜 2 1 0の範囲にあり 且つ S Vがほぼ 1 6 0〜 2 1 0の範囲にある。
<H Y >
炭素数 1 4以上の α—ヒ ドロキシ脂肪酸を少なく とも 6 0 %含み、 この内下式 Wで表されるノルマル型 α—ヒ ド ロキシ脂肪酸が 5 0〜 7 ひ%、 下式 Vで表されるィソ型 α ーヒ ドロキシ脂肪酸が 1 0〜 3 0 %及び下式1 VIで表される アンティ ソ型 ーヒ ドロキシ脂肪酸が 0〜 1 5 %で且つ ω —ヒ ドロキシ脂肪酸の含有量が 0〜 1 5 %である。 S Vは ほぼ 1 6 0〜 2 1 0の範囲にあり、 遊離形態の ΗΥの融点 (日本化粧品原料基準に基く第 4法による) は 40°Cを越 え、 ほぼ 5 0〜 8 5 °Cの範囲にある。
式 IV : ノルマル型脂肪酸
C H 3 ― ( C H 2 ) n - C H - C 00 H
O H n = l l〜 2 2 式 V : ィソ型脂肪酸
C H J — C H (CH 2 ) 2n 1- CH- C O O H
CH3 O H n = 5〜: L 0 式 VI: アンティソ型脂肪酸
C H 3 C H 0 C H - (C H2 ) 2 a— i— C H - C 00 H
C H 0 H
n = 4〜 1 0
< A L F >
炭素数 1 4以上のひ —ヒ ドロキシ脂肪酸を少なく とも
6 0 %含有し、 この内上式 IVのノ ルマル型脂肪酸が 5 0〜
7 0 %、 上式 Vのイ ソ型脂肪酸が 1 0〜 3 0 %及び上式1 VI のアンティ ソ型脂肪酸が 0〜 1 5 %で、 ω — ヒ ドロキシ脂 肪酸は 0〜 5 %、 S Vはほぼ 1 6 5〜 2 1 0の範囲、 融点 (遊離形態、 上記第 4法による) は 4 0 °Cを越え、 ほぼ 5 5〜 8 5 °Cの範囲にある。
かく して、 本発明方法によれば、 L Fから簡単な操作で 効率よく、 H Y及び N Hを高純度に分離、. 精製でき、 また、 上記 H Yから、 水酸基の位置の異なる A L F及び W H Yを 濃縮して高純度に分離、 精製できる。 こう して得られた各 脂肪酸成分は、 天然資源から供給されるものであるに加え て、 淡色でほぼ無臭である。 しかも N Hは水酸基を含まな い主と して分岐鎖を持つ物質からなり、 H Yは極性基であ る水酸基を持つ物質からなり、 精製された A L Fはヒ ドロ キシ脂肪酸中の α位に水酸基を持つ物質であり、 また
W H Yは末端 ω位に水酸基を持つ物質である。
本発明方法によれば、 従来 L F中に含まれていた不鹼化 物はホウ酸エステルを調製する際に同時にエステル化され、 続く減圧蒸留の際に揮発し難く なり、 Ν Η分画から容易に 除去できる。 一方、 Η Υ分画中に濃縮された不鹼化物は、 続く蒸留操作の際にかなり除去できるため、 最終的に Η Υ
分画に含まれる不鹼化物量が多く なることはない。
上記各脂肪酸 (遊離形態) はそのカルボキシル基を利用 して常法により塩とすることができる。 かかる塩には、 水 溶性塩、 例えばナ ト リ ゥム塩や力 リ ゥム塩等のアル力 リ金 属塩、 マグネシウム塩やカルシウム塩等のアルカ リ土類金 属塩、 アンモニヴム塩、 モノ一、 ジ—及びト リエタノ一ル ァミ ン塩、 モルホリ ン塩等のァミ ン塩等が含まれる。
かく して得られる本発明の N H、 H Y、 A L F、 W H Y 及び之等の塩類は、 それぞれ上述した特性を有し、 単独で 或は 2種以上を組合わせて、 医薬や医薬.部外品等の外用薬 や、 皮膚用化粧料、 頭髪用化粧料及びメイクアップ用化粧 料等の化粧料に配合でき、 これにより次のような効果を斯 待できる。 ここで頭髪用化粧料は、 毛髪に いる化粧料を 意味し、 具体的にはヘアー トニック、 ヘア一ローショ ン、 へアーク リーム、 シャ ンプー、 リ ンス等を包含する。 メィ クアツプ用化粧料は特に顔に塗布してメイクアツプを施す ための化粧料を意味し、 具体的にはファ ンデーシヨ ン、 口 紅、 マスカラ、 アイ シャ ドー等を含む。 皮膚用化粧料は、 上記以外の身体部位に使用される化粧料を意味し、 具体的 にはク リーム、 乳液、 入浴剤等がこれに含まれる。
即ち、 N H及びその塩は、 分岐脂肪酸を多量に含むため 延展性に優れ、 皮膚表面や毛髪表面に薄膜を形成させ得る また皮膚吸収を妨げないことから、 肌質感、 髪質感に艷ゃ
滑らかさを与える。 更に水酸基を含まないので、 通常の L Fに見られるようなラク ト ンゃラクチ ドの形成がなく、 外用薬ゃク リ ーム等の化粧料に配合した場合の経時的安定 性に優れ、 更に飽和脂肪酸であるので、 加熱時の着色が少 なく、 加えて酸化安定性及び熱安定性にも優れている。
従って、 本発明はかかる N H及びその塩を有効成分と し て含む外用薬及び化粧料をも提供する。 本発明の外用薬及 び化粧料は、 上記有効成分とする N Hが撥水性、 熱安定性、 酸化安定性等に優れている他、 皮膚表面膜を多孔性と して 水蒸気を透過させる作用、 皮膚呼吸を円滑にする作用、 毛 髪を保護する作用、 抗菌作用、 延展性に優れ皮膚表面や毛 髪表面に安定な薄膜を形成する、 塗膜に艷を与える、 柔軟 性を与える等の機能性に優れており、 外用薬、 皮膚用化粧 料及び頭髪用化粧料と して、 肌の滑らかさや髪の櫛通りの 良さ等の肌質感や髪質感を付与できる。 また上記性質に加 えて、 N Hは染料や顔料の分散性に優れており、 本発明化 粧料は、 例えばメイクアップ用化粧料と して、 延びゃ艷等 の優れた使用感を付与できる。 更に N Hは、 通常の L Fに 見られるような水酸基に起因するラク ト ンゃラクチ ドの形 成がないので、 この成分を配合した本発明化粧料は経時的 に安定性な特性を有する。
H Y及びその塩は、 主成分が α -ヒ ドロキシ脂肪酸であ るので、 乳化性や保湿性に優れ、 皮膚角質層の保湿や毛髪
キユウティ クルの保湿に効果があり、 肌や髪の乾燥防止が 期待できる。 また該 H Yは水酸基を有するので極性物質へ の溶解度も向上している。
従って、 本発明はかかる H Y及びその塩並びにこれから 分離される A L F、 W H Y及び之等の塩をそれぞれ有効成 分として含む外用薬及び化粧料をも提供する。 かかる本発 明外用薬及び化粧料は、 上記 H Y、 A L F及び W H Yが、 それぞれ乳化性や保湿性に優れ、 皮膚や毛髪の保湿に効果 があるので、 肌や髪の乾燥防止ゃク リームの安定化に有用 であり、 更に極性溶剤との相溶性があるので、 之等の配合 により、 効果的な外用薬、 皮膚化粧料及び毛髪化粧料とな ひ
特に本発明の上記 N H又はその塩と H Y义はその塩との 混合物、 より詳しく は、 N Hが 4 0 %以上の混合物は、 上 記各成分特有の効果の発現程度をその混合比によつて調節 できるので、 皮膚用化粧料及び頭髪用化粧料に配合するこ とにより、 より効果的な化粧料を与えることができる。 更に、 本発明の A L F、 即ち α —ヒ ドロキシ脂肪酸を少 なく とも 6 0 %以上含有する脂肪酸及びその塩は、 白髪防 止、 頭皮や頭髪の保護や育成に優れた効果を有するので、 これらを配合によれば、 効果的な白髪予防用、 育毛用、 表 皮細胞賦活用、 フケ防止用等の化粧料が得られる。
また本発明者らは、 上記 Η Υ及び A L F並びに之等の塩
が、 表皮細胞の増殖を顕著に促進する作用を奏することを 発見した。 殊に A L F及びその塩についての引続く研究の 結果、 本発明者らはこれが角質層の機能を改善するだけで なく、 メ ラニンの産生を促進する作用を併せ持ち、 白髪防 止に効果のあることを確認し、 更に育毛効果及びフケ防止 効果をを有することを見い出した。 この面からも本発明 A L F及びその塩は、 白髪防止、 頭皮や頭髪の保護や育成 に優れた化粧料、 例えば、 白髪予防用、 育毛用、 表皮細胞 賦活用、 フケ防止用等の化粧料に好適である。
上記した各外用薬及び化粧料は、 本発明の H Y、 N H、 A L F及び W H Y並びに之等の塩を含有させる以外は、 常 法に従い製造することができる。 上記有効成分の配合量は- 特に限定されないが、 通常外用薬では、 約 0 . 1〜 5 0 % (重量%、 以下同じ) 、 好ま しく は約 1 0 %迄、 ク リ ーム タイプの化粧料では約 0 . 1〜 5 0 %、 好ま しく は約 1 5 %迄、 非水系のメイクアツプ化粧料では約 0 . 1〜 8 0 % 好ま しく は約 1〜 4 0 %、 水系のメ イクアツプ化粧料では 約 0 . 1〜 5 0 %、 非水系のオイルタイプの頭髪化粧料で は約 0 . 1〜 9 0 %、 非水系ク リームタイプの頭髪化粧料 では 0 . 1〜 5 0 %、 その他のシャ ンプー、 リ ンス等では 約 0 . 1〜 1 0 %とされるのが適当である。
本発明はまた上述した本発明方法により得られるのと同 等の下記特徴を有する脂肪酸組成物をも提供する。
即ち、 本発明によれば、 ラノ リ ンに由来し、 上式 Iで表 わされるィソ型脂肪酸 3 0〜 4 5 M 上式 Πで表わされる ア ンティソ型脂肪酸 3 0〜 5 0 %、 上式 mで表わされるノ ルマル型脂肪酸 1 0〜 3 0 %を含有し、 上記ィソ型脂肪酸 とァンティソ型脂肪酸との合計が少なく とも 6 0 %であり 且つヒ ドロキシ脂肪酸の含有量が 1 0 %未満である非ヒ ド ロキシ脂肪酸 (以下 「遊離 N H」 と略す) 組成物及びラノ リ ンに由来し、 炭素数 1 4以上の α —ヒ ドロキシ脂肪酸を 少なく とも 6 0 %含み、 この 上式 IVで表わされるノルマ ル型な—ヒ ドロキシ脂肪酸が 5 0〜 7 0 %、 上式 Vで表わ されるイソ型 一ヒ ドロキシ脂肪酸が 1 0〜 3 0 %及び上 式 VIで表わされるアンティ、J a -ヒ ドロキシ型脂肪酸が 0 〜 1 5 %であり且つ ω—ヒ ドロキシ脂肪酸の含有量が 0〜 1 5 %の範囲にあるヒ ドロキシ脂肪酸 (以下 「遊離 Η Υ」 と略す) 組成物が提供される。
本発明の上記遊離 Ν Η組成物は、 融点 (日本化粧品原料 基準に基く第 2法による) がほぼ 2 5〜 5 5 °Cの範囲にあ り、 酸価 ( A V ) がほぼ 1 4 0〜 2 1 0の範囲にあり且つ S Vがほぼ 1 6 0〜 2 1 0の範囲にある特徵を有する。 ま た、 本発明の上記遊離 Η Ύ組成物は、 S Vがほぼ 1 6 ひ〜
2 1 0の範囲にあり、 融点 (日本化粧品原料基準に基く第 4法による) は 4 0 °Cを越え、 ほぼ 5 0〜 8 5 °Cの範囲に ある特徵を有する。
本発明の遊離 H Y及び遊離 N Hは、 それらの有するカル ボキシル基を利用してこれに適当なアルコール類を反応さ せてエステル誘導体とすることができる。 該エステル誘導 体には、 例えばステロールエステル、 糖エステル、 2ェチ ルへキサノ ールエステル、 高級アルコールエステル及び多 価アルコールエステルが包含される。 また、 之等のエステ ル誘導体は、 前記した各脂肪酸の低級アルコールエステル のエステル交換反応によっても収得できる。
以下、 之等エステル誘導体につき順次詳述すれば、 まず ステロールエステルは、 動物起源、 植物起源、 合成による 各種のステロールを用いて製造できる。 かかるステロール の代表例と しては、 例えばコレステロール、 ラノステロ一 ル、 ジヒ ドロラノステロール及び之等の混合物と してのィ ソコ レステロール、 シ トステロール、 スチグマステロール、 カ ンペステロール、 フィ トステロール、 デスモステロール、 7—デヒ ドロコレステロール及び之等の還元物等を例示で き、 之等は単独でも 2種以上混合しても使用できる。
本発明ラノ リ ン脂肪酸 (遊離 H Y及び遊離 N H ) と上記 ステロールとのエステル化反応の条件と しては、 従来公知 のエステル化反応の条件を広く採用でき、 例えば無触媒又 はパラ トルエンスルホン酸、 塩化鍚等の触媒の存在下に、 脂肪酸減量及びステロール混合物を約 1 0 0〜 2 5 0 °C程 度に加熱すればよい。 該反応の終点は、 酸価を測定するこ
とにより知ることができる。
また、 前述した H Y、 N Hが低級アルキルエステルの場 合は、 該脂肪酸低級アルキルエステルとステロールとを必 要に応じてナト リウムメチラー ト等のエステル交換触媒の 存在下にエステル交換反応させることによつても、 目的と するステロールエステルを得ることができる。
糖エステルとしては、 例えばグルコース、 フルク トース、 マンニッ ト、 ソルビト一ル、 ソルビタン等の単糖類4やデン プン糖、 蔗糖等の少糖類のエステルを例示できる。 之等の 糖エステルも、 公知の各種方法に準じて製造できる。 例え ば水酸化ナ ト リ ゥム等を触媒として使用して、 原料脂肪酸 とソルビッ ト等の糖類とを混合し、 窒素ガス気流下で攪拌 しながら加熱すれば、 反応温度約 1 9 0 °Cで所望のソルビ ッ トエステルが、 2 3 0〜 2 5 0 °C付近で所望のソルビ夕 ンエステルが得られる。 また、 蔗糖エステルの場合は、 ジ メ チルホルムア ミ ド ( D M F ) やジメ チルスルホキシ ド ( D M S O ) 等の溶媒を用いる方法や、 少量の乳化剤の共 存下に原料脂肪酸と糖とを微細なェマルジョ ン形態と して 反応させる所諝ミ クロエマルジョ ン法等によつても所望の エステルを得ることができる。
2ェチルへキサノールエステルの場合のエステル化条件 も、 従来公知のエステル化反応の条件と同様でよ く 、 例え ば無触媒又はパラ トルエンスルホン酸等の触媒の存在下に
原料脂肪酸と 2ェチルへキサノ ールとの混合物を約 1 0 0 〜 1 8 0 °C程度に加熱すればよい。 また脂肪酸の低級アル コールエステルを使用 してナ ト リ ゥムメ チラ一 ト等のエス テル交換触媒の存在下にエステル交換反応させるこ とによ つても所望のエステルは製造できる。
高級アルコールエステルには、 炭素数 1 2以上の脂肪族 アルコールのエステルが包含され、 その製造は、 前述した 各種エステルと同様にして行なう こ とができ る。 該エステ ルの製造に用いられるアルコール成分は、 飽和でも不飽和 でもよく、 直鎖状でも分岐鎖状でもよい。 分岐鎖状アルコ —ルの具体例と しては、 例えば下式 VQ及び で表わされる イ ソアルコール及びァンティ ソアルコール ; 之等の混合物 であるラ ノ リ ンアルコール H H (ラ ノ リ ンアルコールから 溶剤分別により得られるステロールを含まない脂肪族高級 アルコール及びグリ コール混合物、 吉川製油社製) ; 合成 分岐アルコール、 例えばへキサデシルアルコール (エツ ソ スタ ンダー ド社製) 、 ェヌ ジヱコール 1 6 0 A、 1 6 0 B 1 8 1 A、 2 0 0 A及び 2 0 0 C (いずれも新日本理化社 製) 、 フ ァイ ンォキソコール 1 8 0 0 (日産化学社製) 、 ォクチル ドデカノ ール (ヘンケル社製) 等を例示でき る。 式 π : イ ソアルコール
C H「 C H (C H。 ) m - Ο Η
C H J m= l l〜 3 3
式观 : アンティ ソアルコール
C H3 - C H2 - C H CC H2 ) m - O H
CHS m= 9〜 3 1
また、 多価アルコールエステルとは、 炭素数 1 0以下で あって且つ 1分子中に水酸基を 2個以上を有する糖以外の アルコールのエステルをいう。 これには、 例えば代表的に はグリセリ ンエステル、 ペンタエリ ス リ ッ トエステル、 ジ ペンタエリ ス リ ッ トエステル及びト リ メ チロールプロパン エステルが包含される。
之等多価アルコールエステルも、 前記各エステル誘導体 と同様にして製造できる。 例えばグリセリ ンエステルの製 造は、 J. A.0. C. S. , vol.62, 1575, 1985に記載の方法に従 う ことができる。 またペンタエリ ス リ ッ トエステル及びジ ペンタエリスリ ッ トエステルは、 窒素気流下に、 約 2 ひ 0 〜 2 5 0 °C、 好ま しく は約 2 3 0〜2 4 0 °Cで加熱攪拌す ることにより製造できる。
上記本発明の遊離 NH組成物及び遊離 HY組成物及び之 等の各エステル誘導体はそれぞれ、 その原料脂肪酸に由来 する特徵を有していると共に、 各エステル誘導体では更に 原料アルコール成分に由来する特徵をも加えられており、 いずれも外用薬及び化粧料として有用である。 上記遊離 NH組成物及び遊離 HY組成物の外用薬及び化粧料と して の有用性については、 前述した通りである。
また之等のエステル誘導体の外用薬及び化粧料と しての 有用性につき詳述すれば、 例えば本発明遊離 H Yのコ レス テロールエステルは、 乳化性、 抱水性及び保湿性に優れて おり、 一方遊離 N Hのコレステロールエステルは皮膚にな じみ易く、 しかも皮膚に吸収され易く皮膚上になんらベタ ツキを残さないものである。
本発明遊離 N Hのグリセリ ンエステル及び遊離 H Yのグ リセリ ンエステルは、 之等を外用'薬用基剤、 皮膚化粧料や 頭髪化粧料に配合することにより肌の滑らかさや髪の櫛通 りの良さ等の肌質感、 髪質感を与えることができる。 しか も、 之等はラノ リ ン或いはラノ リ ンアルコールに起因する アレルギーの問題を克服し得る。
特に、 遊離 N Hは通常の L Fに見られるような水酸基に 起因するラク ト ンゃラクチ ドの形成がないために、 配合さ れたものは経時的に安定な化粧料を与えることができる。 L Fを遊離 N Hと遊離 H Yに分画することにより、 従来の 分画していない L Fを混合物のままグリセリ ンエステルと するより も、 それぞれの脂肪酸の特長を生かした、 しっ と り感ゃさっぱり感を与えることができ、 従来にない外用薬 用基剤、 皮膚化粧料や頭髪化粧料を得ることができる。
本発明遊離 N Hの 2ェチルへキサノールエステルほ、 遊 離 N Hの特徴を維持したままで、 非極性基油に対する相溶 性を改善されており、 比重、 粘度が低く、 皮膚に吸収され
やすく、 また化粧料の油性成分として使用する場合に皮膚 上にベタツキを残さずサラッとした軽い感じを与え得る。 一方、 本発明遊離 H Yの 2ェチルへキサノールエステルは、 遊離 H Yの特徴を維持したままで、 極性溶剤に対する相溶 性を改善され、 皮膚に馴染みやすく、 柔軟性と潤いを付与 できる特徵がある。
本発明遊離 N H及び同遊離 H Yのペンタエリスリ ッ トェ ステルゃジペンタエリ ス リ ッ トエステルは、 ラノ リ ンアル コールにみられる如き了レルギ一の問題がなく、 遊離 N H 及び遊離 H Yのそれぞれの特徵を生かして、 殊に皮膚に対 する優れた延展性、 皮膚への馴染み、 さっぱり感、 しっ と り感等を与え得、 また髪に対しては櫛通りのよさ等を与え 得、 更に得られる化粧料等の経時的安定性を'も保証する。
本発明遊離 N H及び同遊離 H Yの糖エステルは、 そのモ ノエステル含量を自由に調製でき、 種々の H L Bを有する 安全な界面活性剤として、 化粧料及び外用薬に適宜配合で 更に、 本発明遊離 N H及び同遊離 H Yの高級アルコール エステルは、 雲り点が低く、 皮膚に対する優れた延展性
(のび) を付与し、 また各種極性溶媒に対する相溶性にも 優れており、 皮膚呼吸を妨げない低温流動性に富むエステ ルとして、 化粧料分野で常用されている流動パラフィ ンに 代替して有効利用できる。
上記各エステル誘導体の外用薬及び化粧料と しての利用 は.、 前述した本発明 H Y、 N H、 A L F及び WH Yと略々 同様にして行なう ことができ、 之等の配合量をほぼ同様の ものとすることができる。
発明を実施するための最良の形態
本発明を以下の実施例によつて更に詳しく説明するが、 之等実施例は本発明の範囲を限定するものではない。 また- 各例により得られる生成物の物性は、 日本化粧品原料基準 に基き求められたものであり、 融点は特記しない限り上記 基準の第 2法 (上昇融点) によるものとする。
まず、 実施例 1〜 1 3 と してラノ リ ン脂肪酸類の分離法 の例を挙げる。
実施例 1
6 7 4. 3 gのラノ リ ン脂肪酸メ チルエステル (水酸基 価 4 9. 4 ) に 4 5. 2 gのホウ酸 (H 3 B 03 ) を加え. 減圧下、 1 1 0°Cで 6時間反応させた。 次に、 この反応物 3 5 4. 2 gを減圧蒸留 (蒸留温度 1 7 0で、 減圧度
0. 1 トール) して、 主留分と して 1 4 1. 2 g (回収率 3 9. 9重量%) の非ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステル ( S 1 ) を、 残渣と して 2 1 3. 0 g (回収率 6 0. 1重 量%) のヒ ドロキシ脂肪酸メ チルエステルのホウ酸エステ ルを得た。
更に、 上記ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステルのホウ酸ェ
ステルを加水分解後、 水洗してホウ酸を除去して、 ヒ ドロ キシ脂肪酸メチルエステル (S 2) を得た。
上記で得られた S 1 (水洗により混入するホウ酸を除去 したもの) 及び S 2の分析結果を次に示す。
但し、 臭いの評価は、 1 0人の評価者による官能試験に よって行い、 原料ラノ リ ン脂肪酸の評価を基準として、 以 下のように判定した (評価者の平均点による表示) 。
◎…著しい改善が認められ、 ほぼ無臭である。
〇…改善は見られるが、 ラノ リ ン脂肪酸特有の臭いが感じ られる。
X…改善が認められない。
また純度は、 ガスク ロマ トグラフィ 一分析による。 く非 ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステル (S 1 ) >
色調 (G H) = 1以下、 酸価 = 0. 2、 S V = 1 9 5. 8、 水酸基価 = 4. 4、 曇り点 = 2 1°C、 不餘化物 = 0. 4重 量%、 臭 =◎、 純度 = 9 0. 3重量%
< ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステル (S 2) >
色調 (GH) = 1 8以上、 酸価= 1. 3、 S V =
1 6 9. 6、 水酸基価 = 8 3. 2、 融点 = 4 7. 6 °G 実施例 2
実施例 1のラノ リ ン脂肪酸メ チルエステル 4 7 5 0 gに 3 1 8. 7 gのホウ酸を加え、 同様に反応させた。 次に、 この反応物 4 8 4 0 gを減圧蒸留 (蒸留温度 1 9 0 °C、 減
圧度 0. 0 1 トール) して、 主留分と して 2 5 0 0 g (回 収率 5 1. 7重量%) の非ヒ ドロキシ脂肪酸メ チルエステ ルを、 残渣と して 2 3 4 0 g (回収率 4 8. 3重量%) の ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステルのホウ酸エステルを得た。 之等を実施例 1 と同様に精製し、 非ヒ ドロキシ脂肪酸メチ ルエステル ( S 3 ) 及びヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステル (S 4 ) を得た。
上記で得られた S 3及び S 4を、 実施例 1 と同様にして 分析した結果を次に示す。
く非ヒ ドロキシ脂肪酸メ チルエステル (S 3 ) >
色調 (G H) = 3、 酸価 = 0. 1、 S V = 1 7 3. 1、 水 酸基価 = 1 5. 1、 P 0 V = 3. 1、 融点 = 3 0. 6 °C. 不鹼化物 = 0. 8重量%、 臭 =◎、 純度 = 8 9. 1重量%、 ヒ ドロキシ脂肪酸含有量 = 3. 3重量%
〈ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステル ( S 4 ) >
色調 (G H) = 1 8以上、 酸価 = 2. 5、 S V =
1 4 0. 1、 水酸基価 = 1 0 4. 0、 融点 = 4 3. 6 °C、 純度 = 6 3. 0重量%
実施例 3
5 0 0 gのラ ノ リ ン脂肪酸ェチルエステル (水酸基価 4 7. 2 ) に 4 5 , 3 gのホウ酸を加え、 実施例 1 と同様 の条件で処理して以下のェチルエステルを得た。
く非ヒ ドロキシ脂肪酸ェチルエステル ( S 5 ) 〉
色調 (GH) = 3、 酸価 = 0. 2、 水酸基価 = 1 0. 1、 曇り点 = 2 0 °C、 不鹼化物 = 0. 5重量%、 臭 =◎、 純度 = 8 9. 8重量%
< ヒ ドロキシ脂肪酸ェチルエステル (S 6 ) 〉
色調 (G H) = 1 8以上、 酸価 = 2. 0、 水酸基価 =
8 4. 2、 融点 = 4 6. 3 °C
実施例 4
4 0 0 gのラノ リ ン脂肪 ィソプロ ピルエステル (水酸 基価 4 5. 0) に 1 1. 2 gの無水ホゥ酸 ( B 2 03 ) を 加え、 減圧下、 1 0 0 °Cで 3時間反応さ甘た。 次に、 減圧 蒸留 (蒸留温度 1 40°C、 減圧度 0. 5 トール) して、 主 留分として 1 5 7. 9 g (回収率 3 9. 4重量 の非ヒ ドロキシ脂肪酸イ ソプロ ピルエステルを、 残' と して
2 42. l g (回収率 6 0. 6重量%) のヒ ドロキシ脂肪 酸イ ソプロ ピルエステルのホウ酸エステルを得、 之等を実 施例 1 と同様に精製して、 次の非ヒ ドロキシ脂肪酸ィソプ 口ピルエステル (S 7 ) 及びヒ ドロキシ脂肪酸イソプロピ ルエステル ( S 8 ) を得た。
く非ヒ ドロキシ脂肪酸ィ ソプロ ビルエステル ( S 7 ) > 色調 (G H) = 1以下、 酸価 = 0. 2、 S V = 1 3 9. 3, 水酸基価 = 9. 7、 曇り点 = 1 2 °C、 不験化物 = 0. 8重 量%、 臭 =◎、 純度 = 8 9. 9重量%
く ヒ ドロキシ脂肪酸イ ソプロ ピルエステル ( S 8 ) >
色調 (G H) = 1 8以上、 酸価 = 0. 3、 S V =
1 3 9. 3、 水酸基価 = 7 7. 5、 融点 = 5 7. 2 °C、 純 度 = 6 1. 4重量%
実施例 5
5 0 0 gのラノ リ ン脂肪酸ブチルエステル (水酸基価 . 4 2. 8) に 4 5. 0 gのホウ酸を加え、 実施例 1 と同様 の条件で処理して、 次のプチルエステルを得た。
く非ヒ ドロキシ脂肪酸ブチルエステル ( S 9 ) >
色調 (GH) = 3、 酸価 = 0. 3、 水酸基価 = 8. 1、 曇 り点 = 1 2 °C、 不鹼化物 = 0. 8重量%、 臭 =◎、 純度 = 8 9. 1重量%
く ヒ ドロキシ脂肪酸プチルエステル (S 1 0 ) >
色調 (G H) = 1 8以上、 酸価 = 1. 5、 水酸基価- 7 4. 0、 融点 = 5 8. 4 °C
実施例 6
5 0 0 gのラノ リ ン脂肪酸 (水酸基価 5 0. 1 ) に 1 8. 4 gのホウ酸を加え、 減圧下、 1 2 0 °Cで 6時間反 応させた。 次に、 この反応物 3 8 3. 5 gを減圧蒸留 (蒸 留温度 1 7 0 °C、 減圧度 0. 0 2 トール) して、 主留分と して 9 3. 2 g (回収率 2 4. 3重量 の非ヒ ドロキシ 脂肪酸を、 残渣と して 2 9 0. 3 g (回収率 7 5. 7重量 %) のヒ ドロキシ脂肪酸のホウ酸エステルを得、 之等を実 施例 1 と同様に精製して、 次の非ヒ ドロキシ脂肪酸
(S I 1 ) 及びヒ ドロキシ脂肪酸 (S 1 2 ) を得た。
く非ヒ ドロキシ脂肪酸 (S 1 1 ) :>
色調 (G H) = 3、 酸価 = 1 9 5. 3、 S V = 1 9 9. 7、 水酸基価 = 1 3. 0、 融点= 3 4. 7°C、 不験化物 =
1. 6重量%、 臭 =◎、 純度 = 8 9. 4重量%
< ヒ ドロキシ脂肪酸 (S 1 2) >
色調 (GH) = 1 8以上、 酸価 = 6 8. 7、 S V =
1 5 7. 4、 水酸基価- 5 3. 1、 融点 = 6 0. 6 °C 実施例 7
実施例 2で得たヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステルのホウ 酸エステル 5 0 0 gを、 1 0 0 0 m 1のノルマルへキサン に加熱溶融させ、 その後、 3 0 0 m lの含水メ タノールで 4回洗浄してホウ酸エステルを分解し、 ホヴ酸を除去した 後、 ノルマルへキサンを回収して、 3 9 0 gのヒ ドロキシ 脂肪酸メ チルエステル (水酸基価 1 0 4. 0) を得た。
上記のヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステルを減圧蒸留 (蒸 留温度 1 6 0°C、 減圧度ひ. 1 トール) し、 主留分として 1 3 0. 7 g (回収率 3 3. 5重量 の α— ヒ ドロキシ 脂肪酸メチルエステル (S 1 3 ) を、 残渣として
2 5 9. 3 g (回収率 6 6. 5重量%) の ω—ヒ ドロキシ 脂肪酸メチルエステル (S 1 4) を得た。
く なーヒ ドロキシ脂肪酸メ チルエステル ( S 1 3 ) > 色調 (GH) = 1以下、 酸価 = 1. 1、 S V= 1 8 0. 1,
水酸基価 = 1 6 4. 3、 融点 = 3 3. 6 °C、 不鹼化物 = 3. 2重量%、 臭 =◎、 純度 = 8 1. 0 %
く ω— ヒ ドロキシ脂肪酸メ チルエステル ( S 1 4 ) > 色調 (G Η) = 1 8以上、 酸価 = 2. 5、 S V =
1 1 9. 8、 水酸基価 = 6 8. 1、 融点 = 5 0. 8 °C 実施例 8
実施例 7で残渣と して得られた ω—ヒ ドロキシ脂肪酸メ チルエステル 2 0 0 gを減圧蒸留 (蒸留温度 2 0 0 °C、 減 圧度 0. 1 トール) し、 主留分と して 1 4. 6 g (回収率 7. 3重量%) の ω—ヒ ドロキシ脂肪酸メ チルエステル ( S 1 5 ) と 1 8 5. 4 gの蒸留残渣を得た。
く ω— ヒ ドロキシ脂肪酸メ チルエステル ( S 1 5 ) > 色調 (GH) = 1 1、 酸価 = 0. 8、 S V = 1 2 0. 0、 水酸基価 = 9 0. 3、 融点 = 8 0. 4 °C、 臭 =◎、 純度 = 5 2. 4重量%
実施例 9
石油エーテル溶液による溶剤分別で固形部と して予め ω —ヒ ドロキシ脂肪酸を分取除去したラノ リ ン脂肪酸メチル エステル (水酸基価 6 4. 0 ) 3 5 0 gに無水ホウ酸 1 5. 3 gを加え、 1 0 0°Cで 2時間反応させた。 次に、 この反応物 3 4 4. 5 gを減圧蒸留 (蒸留温度 1 9 0 °C、 減圧度 0. 0 0 5 トール) して、 主留分と して 1 7 5. 4 g (回収率 5 0. 9重量%) の非ヒ ドロキシ脂肪酸メ チル
エステル画分を、 残渣と して 1 6 9. 1 g (回収率
49. 1重量%) のヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステル画分 を得た。 各画分を実施例 1 と同様に精製して、 次の非ヒ ド ロキシ脂肪酸メチルエステル (S 1 6) 及びヒ ドロキシ脂 肪酸メチルエステル ( S 1 7 ) を得た。
く非ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステル (S 1 6) >
色調 (G H) = 1、 酸価 = 0. 3、 S V = 1 7 8. 0、 水 酸基価 = 8. 5、 融点 = 3 1. 3 °C (遊離形態の融点 = · 49. 8 °C) 、 不餘化物 = 0. 8重量%、 臭 =◎、 純度 =
9 0. 2重量%、 ヒ ドロキシ脂肪酸含有量 = 1. 6重量%
< ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステル (S 1 7) >
色調 (GH) = 1 8以上、 酸価- 2. 1、 S V =
1 5 2. 0、 水酸基価 = 1 1 2. 3、'融点 = 4 1. 8 °C
実施例 1 ひ
実施例 9で残渣として得られたヒ ドロキシ脂肪酸メチル エステルのホウ酸エステル 1 6 0 gを、 1 2 0 m lのメ チ ルェチルケトンに加熱溶融させ、 次に、 6 0 m lの温水で
4回洗浄してホウ酸エステルを分解して、 ホウ酸を除去し た後、 メチルェチルケ ドンを回収して、 1 2 8 gのヒ ドロ キシ脂肪酸メ チルエステル (水酸基価 1 0 2. 3 ) を得た。
上記ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステルを減圧蒸留 (蒸留 4 温度 1 6 0°C、 減圧度 0. 1 トール) し、 主留分として
4 5. 0 g (回収率 3 5. 2重量%) の α—ヒ ドロキシ脂
肪酸メチルエステル ( S 1 8 ) と 8 3. 0 gの蒸留残渣を 得た。
く α— ヒ ドロキシ脂肪酸メ チルエステル ( S 1 8 ) > 色調 (G H) = 1以下、 酸価 = 0. 5、 水酸基価- 1 6 3. 9、 融点 = 3 4. 1 °C、 臭 =◎、 純度 =
8 0. 6重量%
実施例 1 1
実施例 2で得られた非ヒ ドロキシ脂肪酸メ チルエステル 実施例 7で得られた α—ヒ ドロキシ脂肪酸メ チルエステル 及び実施例 8で得られた ω—ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエス テルのそれぞれを、 苛性ソーダ水溶液で加水分解し、 それ ぞれ非ヒ ドロキシ脂肪酸、 α—ヒ ドロキシ脂肪酸及び ω— ヒ.ドロキシ脂肪酸を得た。 各分析値'を以下に示す。
<非ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 1 9 ) >
色調 (G H) = 1以下、 酸価 = 1 7 7. 8、 S V =
1 8 8. 3、 水酸基価 = 1 1. 0、 融点 = 4 8. 9 °C、 純 度 = 9 2. 0重量%、 ヒ ドロキシ脂肪酸含有量 == 2. 4重 量%
< α—ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 0) 〉
色調 (G Η) = 3、 酸価 = 1 7 1. 3、 水酸基価 =
1 5 1. 9、 融点 = 7 9. 6 °C、 透明融点 = 7 5. 4 °C、 鹼化価 = 1 8 3. 6
< ω— ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 1 ) >
色調 (G H) = 9、 酸価 = 1 1 0. 5、 水酸基価 =
1 0 1. 5、 融点 = 1 1 5. 8 °C
実施例 1 2
融点 5 4. 9 °Cのラノ リ ン脂肪酸をメ チルエステル化し て酸価 0. 6、 験化価 1 6 5. 3、 水酸基価 44. 2、 不 髌化物価 1. 8%、 色調 (G H) 1 4の原料メチルエステ ルを得た。 この原料メチルエステル 1 8. 7 k gにホウ酸 0. 6 2 k gを加え、 実施例 1 と同様にしてホウ酸エステ ルを調製した。 これを減圧蒸留 (蒸留温度 1 9 0°C、 0. 0 5 トール) し、 非ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステル 画分 5 3 %と、 残渣としてヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステ ノレ 8. 8 k g (4 7 %) を得た。 残澄のホウ酸エステルを 加水分解してホウ酸を除去し、 色調 (GH) 1 8以上、 酸 価 1. 3、 水酸基価 7 8. 1、 融点 5 6. 9 °Cのヒ ドロキ シ脂肪酸メ チルエステルを得た。
このヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステル 5. 5 k gを減圧 蒸留 (蒸留温度 1 6 0°C、 0. 0 5 トール) し、 α— ヒ ド ロキシ脂肪酸メチルエステル 1. 4 k gを得た。 更にこれ を実施例 1 1 と同様にして加水分解して、 次の α—ヒ ドロ キシ脂肪酸 (S 2 2) を得た。
く α—ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 2 ) >
色調 (GH) = 4 -、 酸価 = 1 8 4. 2、 水酸基価 =
1 6 9. 4、 験化価 = 1 7 4. 6、 融点 = 7 0. 3 °C、 透
明融点 = 7 6. 5 °C、 不鹼化物 = 1. 4重量%、 純度 = 8.2. 8重量%
実施例 1 3
実施例 1 2 と同じ原料メチルエステル 1 0 5 k g及びホ ゥ酸 2. 7 k gを用い、 実施例 1 と同様にしてホウ酸エス テルを調製した。 これを減圧蒸留 (蒸留温度 1 7 0 °C、
0. 0 5 トール) し、 非ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステル 画分 1 ( 3 8. 0 %) 及び残渣 1を得た。
上記残渣 1を更に減圧蒸留 (蒸留温度 1 9 5 °C、
0. 0 1 トール) して、 非ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステ ル画分 2 ( 1 6. 9 %) 及び残渣 2 ( 4 3. 0 %) を得た。
上記残渣 2のホウ酸エステルを加水分解してホウ酸を除 去し、 ヒ ドロキシ脂肪酸メ チルエステル 4 5. 9 k gを得 た。 このヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステルを減圧蒸留 (蒸 留温度 1 6 0。C、 0. 0 3 トール) し、 色調 (G H) 1 +、 酸価 0. 2、 水酸基価 1 6 2. 9、 融点 6 3. 9 °Cの α— ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステルを得た。
これを実施例 1 1 と同様に加水分解し、 次の α—ヒ ドロ キシ脂肪酸 ( S 2 3 ) を得た。
く α—ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 3 ) >
色調 (G Η) = 3 +、 酸価 = 1 7 9. 9、 水酸基価 =
1 7 5. 9、 鹼化価 = 1 9 0. 6、 融点 6 3. 9 °C、 透明 融点 = 7 8. 6 °C、 不鹼化物 = 1. 2重量%
上記各実施例で得られた脂肪酸の組成を、 ガスクロマ ト グラフィ 一分析により調べた結果を表 2〜表 5に示す。
2
実施例番号 EX.1 EX.3 EX.4 EX.5
SI S5 S7 S9 蒸留温度 (で) 170 170 140 170 蒸留減圧度(ト-ル) 0.1 0.1 0, 5 0.1 蒸留収率 (重量%) 39.9 39.6 39.4 39.0 非ヒ ドロキシ部
n-C12〜 Q (偶数) 18.1 18.0 17.8 17.5 n- C15〜C19 (奇数) 1.6 1.5 1.2 1.0 iso - C12〜C30 35.1 34.5 32; 6 32.1 antei so- C11〜 1 35.5 36.2 38.3 38.5 sub total 90.3 90.2 89.9 89.1 ヒ ド ロ キ シ部
n-C 〜(: 20 (偶数) 0.8 1.0 1.3 1.4 n- C15〜(; 17 (奇数)
iso- C14〜 C24 0.1 0.1 0.3 0.3 anteiso - C15〜C25
sub to t a 1 0, 9 1.1 1.6 1.7 その他 8.8 8.7 8.5 9.1
表 3
実施例番号 EX.6 EX.1 EX.9 EX.10 ο
1
S»<料 p己 Sll S13 S16 S18 蒸留温度 (°c) no 160 190 160 蒸留減圧度(ト-ル) 0.02 0.1 0.005 0.1 蒸留収率 (重量 24.3 33.5 50.9 35.2 非ヒ ドロキシ部
n-CU〜 Q (偶数) 18.6 2.4 17.8 2.5 n-C15〜(; 19 (奇数) 1.6 1.1
i so- C12〜 0 34.2 4.7 33.2 4.2 anteiso-Cll〜C31 35.0 5.3 37.9 5.8 sub total 89.4 12.4 90.2 12.5 ヒ ド ロ キ シ部
n-C14〜C20 (偶数) 2.4 58.1 1.9 57.8 n - C15〜(; Π (奇数) 3.5 3.5
16.9 0.4 Π.0 anteiso - C15〜C25 2.6 2.3 sub total 2.4 81.0 2.3 80.6 その他 8.2 6.6 7.5 6.9
q o
o o
4
実施例番号 EX.12 EX.13 試^! " p己"^ S22 S23 o o
非ヒ ドロキシ部
n - C12〜n0(偶数) 3.5 3.0
3.9 2.7 a n t e i' s o - C 11〜 C31 3.4 3.5 ヒ ドロキシ部
n- C14〜C2Q (偶数) 54.6 55.9 n- C15〜C17 (奇数) 3.2 3.2
22.1 21.8 a n t e i s o - C 15〜 C25 3.0 3.3 その他 6.3 6.6
5
実施例番号 EI.8
試料記号 SI 5
蒸留温度 (°C) 200
蒸留減圧度 (ト ール ) ; 0.1
M) 7.3
ヒ ドロキシ部
ノルマル
ω - C 28 17.0
ω - C 30 29.4
ω— C 32 3.4
ω - C 34 2.6
口 5T 52.4
その他 47.6
次に、 上記で得られた本発明の非ヒ ドロキシ脂肪酸、 ヒ ドロキシ脂肪酸及びその塩を配合した化粧料を、 実施例 1 4〜 3 5 と して示す。
実施例 1 4〜 1 9及び比較例 1〜 6
下記表 6〜 8に示すよ う に、 実施例 5の S 9、 S 1 0、 実施例 1 1の S 1 9、 S 2 0、 S 2 1を用いて、 皮膚用化 粧料であるバニシングク リ ーム、 ェモリエン トローショ ン (栄養乳液) 、 ェモリエン トク リーム (栄養ク リーム') を それぞれ調製した (E X. 1 4〜 1 9 ) 。
また、 上記に代えてステアリ ン酸ゃラノ リ ン脂肪酸及び それらのエステル等を用い、 同様にして比較皮膚用化粧料 を調製した (R E F . 1〜 6 ) 。
尚、 以下の表では配合する成分を下記記号にて表示する SA ステアリン 酸
LF ラ ン脂肪酸
SALC ステアリルアルコール
SABt ステアリン チル
LFIPA ラノリン脂肪酸イソフ' ロ ル モノステアリン 酸ク'リセリル
TCP ' トコフェロール
P0BZ ハ' ラオキシ安息香酸エステル
GLY ク' リセリン
PG ロヒ' レンク' リコール
KOH 水酸化カリウム
MOEO10 ホ' リオキシエチレン(10)ぞノォレイン酸エステル PGMSA フ' 口ヒ' レンク * リコールモノステアレート
EOGEIO ホ' リオキシエチレン(10)セチルエーテル
PAIPA ハ'ルミチン イソフ' ロヒ'ル
AAGA 酢酸ラ ン
MCWAX マイクロクリス夕リンワックス
CANWAX キャンテ' リラワックス '
TiO 酸化チタン
PIG 着色無機顔料
CSALC セトステアリルアルコール
LL 液状ラ ン
CMC カルホ,キシ チルセルロースナトリウム
ODL オタチルド τ カノール
MYIPA ミリスチン 酸イソフ' ロピル
CAWAX カルハ *ナヮッタス
MCWAX マイクロクリスタリンワックス
R201 赤色 201 号
R20 赤色 202 号
YA1 黄色了ル ゥムキレート
R223 赤色 号
EtOH95 95%エタノ-ル
ISA イソステァ1)ン 酸
L-Mnt -メントール
EOPODTD ホ' リオキシエチレン (12)ホ。 リオキシフ' ロピ レン (6)テ' シルテトラテ' シル DL-TCP dl- a - トコフエロール
13BG 1, 3-7'チレンク' リコール
EOCO20 ホ' リオキシエチレン (20)セスキォレ-ト
ABGDO ァホ'力' に 油
TGLY 牛脂脂肪酸卜 ' WW
PWAX. ハ'ラフィン
, Si シリコンオイル
EOBA20 ホ' リオキジエチレン(20)へ'へニルエーテル
EOTOAS60 ホ. リオキシエチレン(60)テトラオレイン 酸ソルヒ'
EOLHSTEA ホ' リオキジエチレン(3) ラウリル硫酸トリエタノ-ルァミン(40J
LHSNa ラウリル硫酸ナトリウム (30%)
LDEAD ラウロイルシ'エタノールアミド
DSAPEG シ'ステアリン 酸ホ' リエチレンク' リコ-ル
LA ラノリンアルコール
P70 ハ, ラフィン
MOEO ホ' リオキジエチレンモ レイン酸エステル
TEA トリエタノ-ルァミン
CHO コレステロール
ODL 軟質ラ ン脂肪酸ォクチル Γ τ シル
TCP 醉酸 d — α — トコフ Iロール
MSEOS モノステアリン 酸ホ' リオキシエチレン、ノルビタン (Ε 020)
OALC ォレイルアルコール
CLBH 高融点ラ ) ')ン脂肪酸コレス n -ルエステル
LEE03 ホ' リエキシエチレンラウリルエ-テル (3E.0. )
LEB023 ホ' リエキシエチレンラウリルエーテル (23E.0. )
LDEAM ラウリン酸シ'ェタノ-ルァミト'
BEALC へ,へニルアルコール
TOEOS ホ' リオキシエチレン (40) テトラオレイン 酸ソルヒ* yト BHT 酸化防止剤
BG 1, 3 -フ'チレンク'リコール
PAB 防腐, 殺菌剤
GEALC セチルアルコール
SS6.5 ショ糖ステアレ-ト (HLB = 6.5 )
HYECE ヒト'ロキシェチルセルロース
LHSAM ラウリル硫酸アンモニゥム
LADBE ヤシ油脂肪酸ァミト'フ'ロピルへ'夕イン
PPG5 PPG 5 Ceteth 10 Phosphate
PROTE 動物性蛋白加水分解物
6
成分名 EX.14 EX.15 REF.1 REF.2
A SA 10.0
LF 10.0
S 1 9 2.0
S 2 0 10.0 8.0
SALC 4.0 4.0 4.0 4.0
SABt 8.0
LFIPA 8.0
S 9 8.0 1.0
S 1 0 7.0
GLYMSA 2.0 2.0 2.0 2.0
TCP 0.2 0.2 ' 0.2 0.2
POBZ 0.1 0.1 0.1 0.1
B GLY 4.0 4.0 4.0 4.0
PG 10.0 10.0 10.0 10.0
KOH 0.4 0.4 0.4 0.4 精製水 61.3 61.3 3 61.3 合 計 100.0 100.0 100.0 100.0 製法 : A、 Bをそれぞれ別々に加えて 7 0 °Cに加温し、 Aを Bに撹拌しながら徐々に添加し、 しばら く撹拌を行つ た後、 ホモミキサーで均一に乳化し、 撹拌しながら室温ま で冷却した。
7
成分名 EX.16 EX.17 REF.3 REF.4
A SA 一一一 一一一一 0.2 ____
LF 一一 0.2
S 1 9 : 0.1
S 2 1 0.2 0.1 ;
セタノール 1.5 1.5 1..5 1.5 ワセリン 3.0 3.0 3.0 3.0
LA 2.0 2.0 2, 0 2.0
P70 10.0 10.0 10.0 10.0
MOEOIO 2.0 2.0 2.0 2.0
TCP 0.2 - .0.2 0.2 0.2
POBZ 0.1 0.1 0.1 ' 0.1
B GLY 3.0 3.0 3.0 3.0
PG υ 5 0 ϋ · υ
TEA 1.0 1.0 1.0 1.0
72.0 72.0 72.0 72.0 51 100.0 100.0 100.0 100.0 製法:上記と同じ
8
成分名 EX.18 EX.19 REF.5 REF.6
A ミツロウ 2.0 2.0 2.0 2.0
SALC 5.0 5.0 5.0 5.0
SA 8.0
LF 8.0
S 1 9 3.0
S 2 0 8.0 5.0
スクワレン 10.0 10.0 10.0 10.0
PGMSA 3.0 3.0 3..0 3.0
EOCE10 1.0 1.0 1.0 1.0
TCP 0.2 0.2 0.2 0.2
POBZ 0.1 0.1 0.1 ' 0.1
GLY 4.0 4.0 4.0 4.0
B PR 8 0 U s 0 » n 8 0 U
TEA 1.0 1.0 1.0 1.0 精製水 57.1 57.7 57.1 57.7 合 計 100.0 100.0 100.0 100.0
製法 : 上記と同じ。
上で調製した ( 1 ) バニシングク リーム、 ( 2 ) ェモリ ェン トローシ ョ ン、 ( 3 ) ェモ リ エン トク リ ームを、 女性 (年齢 1 9〜 5 5 ) 1 0名に使用させて、 ク リ ームの状態 肌への延び、 使用感について問診で調べた。 その結果を表
9に示す
9
ク 'J -ムの状態 肌への延び 使 用 感 良い 悪い 良い 悪い 良い 悪い
EX.14 9 1 8 2 10 0
EX.15 9 1 9 1 10 0
REF; 1 1 9 2 8 0 10
U 2 5 5 6 + 4 5 5
EX.16 8 2 7" 3 T 3
EX.17 8 2 7 3 . 8 2
REF.3 2 8 3 7 3 7
REF, 4 6 5 5 4 6
EX.18 9 1 8 2 9 1
EX.19 10 0 9 1 10 0
REF.5 1 9 2 8 1 9
REF.6 3 1 5 5 4 6 実施例 2 0〜 2 5及び比較例 7〜 1 2
下記表 1 0〜 1 2に示すように、 実施例 4の S 7、 S 8、 実施例 5の S 9、 S 1 0、 実施例 1 1の S 1 9及び S 2 0 をそれぞれ用いて、 メイクアツプ甩化粧料であるフ ァ ンデ ーシヨ ン (油性軟膏型、 乳液状) 及び口紅 (スティ ック型) を調製した (E X. 2 0〜 2 5) 。 'また、 上記に代えて、 パルミ チン酸、 ステア リ ン酸、 ミ リ スチン酸、 ラノ リ ン脂
肪酸及びそれらのエステル、 ヒマ シ油等を用いて、 同様の メイクアツプ用化粧料を調製した (R E F. 7〜 1 2 ) 。
表 1 0
成分名 EX.20 EX.21 REF.7 REF.8
基剤
P70 24.2 24.2 24.2 24.2
PAIPA 15.0
LFIPA 15.0
S 7 15.0 5.0
S 8 10.0
セ夕ノ ール 2.0 2.0 2.0 2.0
AAGA 3.0 3.0 3.0 3.0
MCWAX 1.0 7.0 7.0 ' 7.0 ォソ'ケライト 8.0 8.0 8.0 8.0
CAWAX 0.5 0.5 0.5 0.5
TCP 0.2 0.2 0.2 0.2
P0BZ 0.1 0.1 0.1 0.1
顔料
TiO 15.0 15.0 15.0 15.0
カオリン 15.0 15.0 15.0 15.0 タルク 6.0 6.0 6.0 6.0
PIG 4.0 4.0 4.0 4.0
口 PT 100.0 100.0 100.0 100.0
製法 : 顔料を混合する。 別に基剤を混合し加熱融解して 均一にする。 融解した基剤に顔料を加える。 混合物をロ ー ルミルで練る。 調色した後、 撹拌しながら室温まで冷却し 容器に入れて放冷する。
表 1 1
成分名 EX.22 EX.23 REF.9 REF.10 基剤 A
SA 2.4
LF —― 2.4
S 1 9 1.2
S 2 0 2.4 1.2
PGMSA 2.0 2.0 2.0 2.0
CSALC 0.2 0.2 0.2 0.2
LL 2.0 2.0 2.0 2.0
P70 3.0 3.0 3.0 3.0
MAI PA 8.5
LFIPA 8.5
S 7 4.0
S 8 8.5 4.5
TCP 0.2 0.2 0.1 0.2
POBZ 0.1 0.1 0.1 0.1
(続き)
成分名 EX.22 EX. 23 REF.9 REF. 10
基剤 B
CMC 0.2 0. 2 0.2 0. 2
へ' ントナイト 0.5 0. 5 0.5 0. 5
PG 4.0 4. 0 4.0 4. 0
TEA 1. 1 1. 1 1. 1 1. 1
精製水 63.8 63.8 63. 8 63. 8
顔料
TiO 8.0 8. 0 8. 0 . 8. 0
タルク 4.0 4. 0 4.0 4. 0
PIG 適量 週量 適量 適量
合 . 計 100.0 100. 0 100. 0 100. 0
製法 : 下記 1〜 5によ つた。
1. 顔料を調製し、 よく混合、 粉砕する。
2. 別に基剤 Aを混合し加熱融解する。
3. 基剤 Bは、 精製水を 7 0 °Cにし、 これにベン トナイ ト を加え、 これに予めプロピレングリ コールに分散させた力 ルポキシルメチルセルロースナ ト リ ゥムを加えて溶解し、 これに ト リエタノールア ミ ンを加えて溶解し、 調製する。
4. 1の顔料を 3の基剤 Bに撹拌しながら加える。 加え終 つたらコロイ ドミ ルに通す。
5. 4の顔料分散液を 7 5 °C、 2の基剤 Aを 8 0 °Cに加熱
した後、 2を 4に撹拌しながら加えた後、 そのまま撹拌し ながら室温まで冷却する。
表 1 2
成分名 II.24 EX.25 REF.11 REF.12
基剤
ヒマシ 40.6 40.6
S 9 , 10.0 ————
S 1 0 40.6 30. &
ミツロウ 5.0 5.0 5.0 5.0
ラバン 5.0 5.0 5.0 5.0
ODL 15.0 15.0 15.0 15.0
MYIPA 一- 10.0
LFI PA 10 0
S 7 10.0 6.0
S 8 10.0 4.0
CA腿 X 7.0 7.0 T.0 ?.0
CAfAX 2.0 2.0 2.0 1.0
ォ、,ケライト 4.0 4.0 4.0 4.0
MCWAX 6.0 6.0 6.0 6.0
TCP 0.2 0.2 0.2 0.2
POBZ 0.1 0.1 0.1 0.1
5
2 (続き)
成分名 EX.24 EX.25 REF.11 REF.12
顔料
ΤίΟ 1.0 1.0 1.0 1.0
R201 1.0 1.0 1.0 1.0
R202 2.0 2.0 2.0 2.0
YA1 1.0 1.0 1.0 1.0
R223 0.1 0.1 0.1 0.1
合 計 •100.0 100.0 100.0 100.0 製法 : 基剤を混合し加熱融解して均一にする。 これに顔 料を加えてロールミ ルで混練し均一に分散させた後、 再融 解し脱泡して容器に流し込み入れ急冷して固める。
上記で調製した ( 1 ) 油性軟膏型フア ンデーシヨ ン、 (2 ) 乳液状フア ンデーシヨ ン、 ( 3 ) ステイ ク型口紅を 皮膚用化粧料の場合と同様に試験した。 その結果を表 1 3 に示す。
タトムの状態 肌への延び 使 用 感 良 L 、 悪い 良い 悪い 良い 悪い
EX. 20 8 2 10 0 9 1
EX. 21 9 1 10 0 ' 10 0
REF. 7 2 8 1 9 1 9
E F. 8 5 5 5 5 5 5
EX. 22 10 0 9 1 9 1
EX. 23 1 0 0 9 1 10 0
RE F. 9 1 9 1 9 1 9
RE F. 1 0 4 6 4 6 4 6
EX. 24 8 2 8 2 9 1
EX. 25 9 1 9 1 10 0
RE F. 11 2 8 2 8 1 9
RE F. 12 5 5 4 6 4 6
実施例 2 6〜 3 3及び比較例 1 3〜 2 0
下記表 1 4〜 1 7に示すように、 実施例 3の S 5、 S 6 実施例 4の S 7、 S 8、 実施例 5の S 9、 S 1 0、 実施例 1 1の S 1 9、 S 2 0、 S 2 1のそれぞれを用いて、 頭髪 用化粧料であるヘアー トニック、 ヘアーローショ ン、 ヘア 一ク リ一ム及ぴ液状ク リ一ムシャ ンプーを調製した (E X 2 6〜 3 3 ) o. また、 上記成分に代えて、 パルミチン酸、 ステアリ ン酸、 イソステアリ ン酸、 ラノ リ ン脂肪酸及びそ
れらのエステル、 牛脂脂肪酸 ト リ グリセリ ド、 ヒマ シ油等 を用いて、 同様の頭髪用化粧料を調製した (R E F . 1 3
2 0 )
4
成分名 EX.26 EX.27 REF.13 REF.14
EtOH95 70.0 70.0 70.0 70.0
ヒマシ 油 1. 0
LFIPA 1. 0
S 5 0.5
S 6 1.0 0.5
ISA 0. 1
LF 0.1
S 1 9 0.1
S 2 0 0.1
L-Mnt 0.1 0.1 0.1 0.1
EOPODTD 1. 0 1. 0 1. 0 1. 0
DL-TCP 0、 2 0.2 0.2 0.2
13BG 3. 0 3. 0 3. 0 3. 0
POBZ 0. 1 0. 1 0. 1 0. 1
精製水 24.6 24.6 24.6 24.6 口 nl 100.0 100.0 100.0 100.0
製法 : 常温でエタノール可溶成分及び水可溶成分をそれ ぞれ撹拌しながら均一に溶解し、 エタノ一ル溶液に水溶液
を加え均一にした後、 濾過して仕上げる
表 1 5
成分名 EX.28 EX.29 REF.15 REF.16 ヒマシ 油 1.0
LAIPA 1.0
S 9 0.5
S 1 0 1.0 0.5
SA 4.0
LF 4.0
S 1 9 1.5
S 2 0 2.5 3.0
S 2 1 1.0
セダノール 0.5 0.5 0.5 " 0.5
EOCO20 1.0 1.0 1.0 1.0
DL-TCP 0.1 0.1 0.1 0.1
GLY 5.0 5.0 5.0 5.0
POBZ 0.1 0.1 0.1 0.1
EtOH95 10.0 10.0 10.0 10.0 精製水 78.3 78.3 78.3 78.3 合 計 10&.0 100.0 100.0 100.0 製法 : 上記と同じ。
1丄 fi 0
ϋ γ q π p γ q 1 P P 1 0?¾ 7J ¾ IJ A. ΐ) 丄 p ρ p 1 p R β Γ , 10
A ς A 4. U
L Γ ¾ 丄 y h . n U U, 0
o ώ n 9
u L, 0 Q ώ 丄 n U. 4 κ
Έ / / ル ϋ. u 0. u 0, U o. U p n z o. u o. u L 0. 1) 0. U r W A A 4, U 4. U 4, U 4, 1)
D r n ft
A A n
D b 1J U 0. u C
T p i A
L P 1 r Λ I U. U
Q O C 1丄 n u, n u
D U, o
0 1 U, L n 9 Π 0 r n U R D A A 9 Π U 1丄, ! R) 丄, D 11, ί R) 丄, !)
F LifivTlnvAASfiUdU 1 f) 1丄 * n u 1丄, fl u 1丄, n u
L M 0 A 丄 1, 0 R 1丄, ! ζ) 丄, 0 1
丄, 0
T r
1レ p f η U. 9 L U. L U, L u. z
P l
u7 (1 1 υ, 丄 n U · 1丄 u . 丄
B 13BG 5.0 5.0 5.0 5.0
精製水 39.5 39.5 39.5 39.5 合 計 100.0 100.0 100.0 100.0 製法 : Aを混合し 8 0 °C加温溶解する。 別に Bを約 8 5
°Cにし、 撹拌しながら Bに Aを加え、 そのまま室温まで冷 却する。
表 1 7
成分名 EX.32 EX. 33 REF. 19 REF.20
PA1PA 一 1.0
LFIPA 1.0
S 7 1.0 0.2
S 8 0.8
E0LHSTEA 0.0 30.0 30.0 30.0
LffSNa 15.0 15.0 15.0. 15.0
LDEAD 3.0 3.0 3.0 3.0
DSAPEG 2.0 2.0 2.0 2.0
TCP 0.2 0.2 0.2 0.2
POBZ 0.2 0.2 0.2 0.2
精製水 48.6 48.6 48.6 48.6
合 計 100.0 100.0 100.0 100.0
製法: 各成分を 7 0〜 8 0 °Cで加温溶解して均一にし、 撹拌しながら室温まで冷却する。
上記で調製した (1 ) ヘア一 トニック、 (2 ) ヘアー口 ーシヨ ン、 ( 3 ) ヘアーク リーム、 ( 4 ) 液状ク リームシ ヤ ンブーを、 女性 (年齢 1 9〜 5 5 ) 1 0名及び男性 (年 齢 2 0〜 6 5 ) 1 ひ名に使用させて調べた。 その結果を表 1 8に示す。
1 8
髮 © つ や く し通り性 使 用 感 良い 悪い 良い 悪い 良い 悪い
EX.26 16 4 16 4 16 4
EX.27 14 6 14 6 14 6
REF.13 8 12 8 12 8 12
REF.14 6 14 6 14 6 14
EX.28 19 1 18 2 18 2
EX.29 19 1 18 2 18 2
REF.15 8 12 8 12 . 8 12
REF.16 9 11 8 12 10 10
EX.30 9 1 19 1 19 1
EX.31 9 1 19 1 19 1
REF. Π 2 18 1 19 1 19
REF.18 8 12 6 14 8 12
EX.32 17 3 16 4 17 3
EX.33 16 4 16 4 18 2
REF.19 4 16 4 16 4 16
REF.20 10 10 8 12 10 10
実施例 3 4
本例では、 非ヒ ドロキシ脂肪酸 (S 1 1 ) を用いて 乳 化型マスカラを調製した。 その成分を表 1 9 に示す。
表 1 9
成分名 配合:
A 非ヒ ドロキシ脂肪酸 (S 5 . 0
P 7 0 5 . 0 . ミ ツロウ 3 . 0
セタノ ール 2 . 0 カーボンブラック 2 . 0
B L H S N a 0 . 3
P G 3 . 0 ヒ ドロキシェチルセルロース 0 , 2 P A B 微
香料 微
精製水
製法 : A及び Bの各成分を、 別々に加熱して均一に混合 する。 Bに Aを加え、 均一に撹拌して冷却し、 乳化型マス カラを得る。 なお、 非ヒ ドロキシ脂肪酸 (S 1 1 ) に代え て、 α —ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 3 ) を用いても、 同様の 乳化型マスカラが得られる。
実施例 3 5
本例では、 -非ヒ ドロキシ脂肪酸 (S 1 9 ) を用いて、 ォ
ィルタイプ入浴剤を調製した。 その成分を表 2 0に示す 表 2 0
成分名 配合
非ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 1 9 ) 1 0. 0 オリーブ油 1 0. 0
M Y I P A 5. 0
L D E A M 3. 0 香料 慨
P A B .慨
P 7 0 適
製法 : 上記成分を加熱して均一に溶解した後、 冷却し、 オイルタイプ入浴剤を得る。 なお、 非ヒ ドロキシ脂肪酸
( S 1 9 ) に代えて、 α—ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 3 ) を 用いても、 同様のオイルタイプ入浴剤が得られる。
次に、 本発明の分離法で得られた α—ヒ ドロキシ脂肪酸 が角化細胞増殖及びメ ラニン産生を促進する作用を示すと 共に白髪防止及び育毛 · フケ防止に効果のあることを試験 例 1〜 4で検証する。
試験例 1
本試験例では、 実施例 1 1で得た非ヒ ドロキシ脂肪酸 (S 1 9 ) 及び α—七 ドロキシ脂肪酸 ( S 2 0 ) 並びに ( S 2 0 ) のナ ト リ ウム塩及びアンモニゥム塩を、 角化細 胞増殖促進作用について試験した。
培養細胞
角化細胞は培養細胞と して確立されている S V 4 0 トラ ンスフォームヒ トケラチノサイ トを用いた。
試験方法
ク リーンベンチ内において、 滅菌した牛胎仔血清 2. 5 m 1、 ケラチノサイ ト基本培地 7 5 m 1、 抗生物質 0. 8 m 1を入れ、 そこに 1. 6 x 1 0 " 個の角化細胞を撒き、 6穴プレー トに 3 m 1づっ分注して、 炭酸ガス培養器中、 ' 5 %炭酸ガスを含む雰囲気下、 3 7 °Cで培養した。 24時 間後培養液を除去し、 ケラチノサイ ト基本培地 1. 5 m 1、 ダルベッコ変法イーグル最少栄養培地 1. 5 m 1、 リ ノ一 ル酸 5 β g、 脂肪酸フ リー牛血清アルブミ ン 1 0 0 ^ gノ m 1 を入れ、 試験物質を最終濃度が 0. l ^ gZm l、
1. 0 # gZm 1 になるように添加し、 1週間培養した。 培養後、 培養液を除去し、 0. 0 2 %E D TA、 次いで、 0. 2 5 %ト リプシンを含むダルベッ コのリ ン酸緩衝液を 加え剥離した。 次いで、 これらを除去し、 各穴にダルべッ コのリ ン酸緩衝液を l m 1を入れ、 懸濁して血球計算盤で 細胞数を計測した。
試験結果
各試験物質の細胞増殖促進作用を、 対照 (投与濃度 = 0. 0 β g/m 1 ) の細胞増殖率を 1 0 0とする百分率で 表して評価した。 その結果を表 2 1に示す。
試験物質 試験物質投与' 度( β g/ml)
0. 0 0. 1 1. 0 10. 0
S 2 0 100 140 200 140
S 2 0 — N a塩 100 130 190 140
S 2 0 - N H 4 塩 100 150 205 130
表 .
S 1 9 100 150 110 120 表 2 1から明らかなように 62、 非ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 1 9 ) では投与濃度が 0. 1 gZm 1 という低濃度 で角化細胞の増殖率が 1. 5倍に、 α—ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 0 ) 及びその塩ではいずれも、 投与濃度が 1. 0 g /m I の場合に角化細胞がほぼ 2倍以上に増殖してお り、 細胞増殖に対する顕著な作用が認^られた。 試験例 2 本試験例では、 実施例 1 1で得た非ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 1 9 ) 及び α—ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 0 ) を、 メ ラ 二ン産生促進作用について試験した。 培養細胞 メ ラニン産生を評価する細胞しては、 B 1 6マウスメ ラ ノ一マ培養細胞を用いた。 試験方法
Β 1 6 マウスメラノーマ細胞を、 試験物質を含んだ 1 0 %牛胎児血清含有ィーグル Μ Ε Μ培地で 3 日間培養した。
培養後、 細胞を ト リプシンにより剥離し、 遠沈してぺレッ 卜にした。 メラニン色素の産生度を、 対照と肉眼で比較し 判定した。 その結果を表 2 2 に示す。
* [判定基準]
一 :対照と同程度のメ ラニン色素を産生
士 : わずかにメラニン色素の産生を促進
+ : 明らかにメラニン色素の産生を促進
表 2 2
試験物質 ( β g , / m 1 )
1 10 25 5 0
S 1 9 士 +
S 2 0 + . + +
表 2 2から明らかなように、 非ヒ ドロキシ脂肪酸
( S 1 9 ) は 5 0 g m 1 、 ーヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 0 ) は 1 0 gノ m 1 より高濃度で、 明らかにメラ ニン産生促進作用を示すことが認められた。
試験例 3
本試験例では、 実施例 1 1で得た α—ヒ ド口キシ脂肪酸 ( S 2 0 ) を用いてヘア トニッ クを調製し、 白髪防止効果 について試験した。
調製方法
表 2 3に示す成分のうち、 9 9 %エチルアルコールに残 りの成分を溶解し、 濾過してヘア トニック試験品を得た。
また、 有効成分である α —ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 0 ) を加えなかった以外は同様にして、 ヘア トニッ ク対照品を 得た。
表 2 3
成分名 配合量
S 2 0 3 . 0
P G 3 . 0
ポ リオキシエチ レン硬化ヒマシ油 3 . 0
香料 0 . 1
9 9 %エチルアルコール 残 部
試験方法
白髪のある 2 0名の男性 ( 3 5〜 5 5才) に、 1 曰 2回 (朝、 夜) 、 連続 3ヶ月間、 ヘア トニッ ク試験品及び対照 品をそれぞれハーフへッ ド法で左右頭皮に別々に使用させ 塗布部位の状態を試験前後で比較し、 白髪防止、 改善効果 を調べた。 その結果を表 2 4に示す。
表 2 4
評 価 段 階 判定
試験品がよい 1 0
" " ややよい 8
変わらない 2
対照品がややよい 0
" よい 0
表 2 4から明らかなように、 なーヒ ドロキシ脂肪酸
( S 2 0 ) を配合した、 試験品は、 対照品 (有効成分無添 加の組成物) と比較して、 白髪の量を少なぐすることがで き、 著しい白髪防止効果を示すことがわかった。
試験例 4
本例では、 試験例 3で調製したヘア トニッ ク試験品及び 対照品を用いて、 育毛、 フケ防止効果について試験した。 試験方法
フケ症の男子被験者 (1 0〜 2 0才代) 2 0名及び拔毛 が比較的多い男性型脱毛症の男子被験者.(3 0〜 4 0才代) 2 0名に、 試験例 3のヘア トニック試験品及びヘア トニッ ク対照品を、 各 1. 0名に 1 日 2回、 連続 3ヶ月間使用させ 症状の改善度を評価した。 その結果を表 2 5 (フケ症) 及 び表 2 6 (男性型脱毛症) に示す。
表 2 5
へアトニ ク A使用群 ヘアトニ B使用群
フケが著しく減った 6 0
" かなり減つた 2 0
" やや減つた 2 1
変化なし 0 9
フケが増えた 0 0
表 2 6
ヘアトニック A使用群 ヘアトニック B使用群
抜毛が著しく減った 5 0
" かなり減つた 3 0
" やや減った 2 2
変化なし 0 7
抜毛が増加した 0 . 1
表 2 5から明らかなように、 α— ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 0 ) を配合したヘア トニッ ク試験品には、 育毛、 フ ケ防止効果が認められた。
更に、 以下の実施例 3 6〜 4 3では、 実施例 1 1〜 1 3 で得た a一ヒ ド.ロキシ脂肪酸 ( S 2 0) 、 ( S 2 2 ) 、 ( S 2 3 ) 及びその塩を配合した各種の頭髪用化粧料を例 示する。
実施例 3 6
本例では、 表 2 3の S 2 0を S 2 2に代えてヘア トニッ クを調製した。
実施例 3 7
本例では、 α—ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 0 ) のア ンモニ ゥム塩を用いて、 ヘアク リ ームを調製した。 その成分を表 2 7に示す。
表 2 7
成分名 配合量
A S 2 0 * アンモニゥム塩 5. 0
流動パラフィ ン 1 0. 0 セタノ 一ノレ 3. 0
G L YM S A 3. 0
B P G 1 0. 0
パラォキシ安息香酸メ チル 0. 2 精製水 残 部 製法 : A及び Bを別々に加熱溶解し、 8 0 °Cに保持する。 Bに Aを撹拌しながら加え、 冷却し、 ヘアク リームを得る。 実施例 3 8
本例では、 α—ヒ ドロキシ脂肪酸 (S 2 0) を用いて、 ヘアオイルを調製した。 その成分を表 2 8に示す。
表 2 8
成分名 配合量
S 2 0 9. 0 ォリーブ油 1 0. 0 スク ヮラ ン 残 部 製法 : スク ワラ ンに残りの成分を溶解し、 ヘアオイルを 得る。
実施例 3 9
本例では、 α— ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 3 ) のカ リ ウム
塩を用い、 ヘアシャ ンプーを調製した。 その成分を表 2 9 に示す。
表 2 9
成 分 名 配合量
S 2 3 * カ リ ウム塩 2. 0 L H S N a 1 5. 0 L D E A M 6. 0 P G 7. 0
D S A P E G 2. 0 安息香酸ナ ト リ ウム 0. 3 クェン酸 0.
香料 0. 5 精製水 部 製法 : 精製水に残りの成分を投入し、 8 0 °Cにて加熱溶 解し、 冷却してヘアシャ ンプーを得る。
実施例 4 0
本例では、 α—ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 0 ) を用いて、 白髪防止用へア トニッ クを調製した。 その成分を表 3 0に 示す。
表 3 0 成 分 名 配合量
S 2 0 3 . 0 ェチゾレアノレコ 一ル 0 ポ リオキシエチレンォレイルァルコ一ル 0
L— M n 香料 精製水 製法:上記成分を均一に溶解し、 白髪防止用ヘア トニッ クを得る。 実施例 4 1 本例では、 a—ヒ ドロキシ脂肪酸 (S 2 2 ) を用いて、 白髪防止用へァク リームを調製した。 その成分を 7表 3 1に 微適 o 2 o.
示す。 表 3 1 成 分 名 配合量
A S 2 2 5 . 0 流動バラフィ ン 2 0 . 0 セ夕ノ ール 5 . 0 モノ ステアリ ン酸ソルビ夕 ン 1 . 0 M S E 0 S 1 . 0
B 防腐剤 微 量 精製水 M 量
製法 : A及び Bを、 別々に加熱して均一に溶解する。 B に Aを投入し、 均一に撹拌しながら冷却し、 白髪防止用へ ァク リームを得る。
実施例 4 2
本例では、 α —ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 3 ) を用い、 白 髪防止用シャ ンプーを調製した。 その成分を表 3 2に示す 表 3 2
成 分 名 配合:
S 2 3 2 , 0
L S H N a 5 , 0
L D E A M 5 , 0
D S A P E G 2 0
P A B m 香料 微 製法 : 上記成分を加熱して均一に溶解した後、 冷却して 白髪防止用シヤ ンブーを得る。
実施例 4 3
本例では、 α —ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 2 0 ) を用いて、 白髪防止用リ ンスを調製した。 その成分を表 3 3 に示す。
表 3 3
成 分 名 配合量
A S 2 0 1. 0 塩化ステアリルト リメチルアンモニゥム 1. 0 ステアリルアルコール 4. 0
G L YM S A 2. 0
P 7 0 2. 0
B 精製水
P G 5. 0
P A B 微 量 製法: A及び Bを、 別々に加熱して均一に溶解する。 B に Aを投入し、 均一に撹拌しながら冷却し、 白髪防止用リ ンスを得る。
以下にステロールエステルの製造例及びこれを配合した 化粧料の調製例 (実施例 44〜48) を示す。
製造例 1
撹拌機、 温度計、 窒素ガス吹込み管及び水分離器を備え た 2 Lの 4ッロフラスコに実施例 1 1の非ヒ ドロキシ脂肪 酸 (S 1 9) を 3 0 0 gとコレステロール 3 7 0 gを仕込 む。 次いで触媒としてパラ ルエンスルホン酸を非ヒ ドロ キシ脂肪酸仕込量の 1 %加え、 窒素ガス吹込下によく撹拌 しつつ減圧下に 1 2 0〜 2 0 0 °Cで約 5時間反応させた。 反応終了後、 触媒を炭酸ソーダで中和し、 活性白土を用い
て脱色後濾過して白土と触媒を除去し、 次いで 2 0 0 °Cで 減圧下に水蒸気を吹き込んで脱臭を行い、 同時に微量残存 する未反応のコ レステロールを除去して目的とする非ヒ ド ロキシ脂肪酸のコ レステロールエステル ( S 2 4 )
5 9 2. 4 gを得た。
製造例 2
製造例 1記載のフラスコに実施例 1 1の α— ヒ ドロキン 脂肪酸 ( S 2 0 ) 3 0 0 gとコ レステロール 3 6 7. 3 g を加え、 製造例 1 と同様にして目的とする α—ヒ ドロキシ 脂肪酸コ レステロールエステル ( S 2 5 ) 5 4 2. 0 gを 得た。
得られた S 2 4及び S 2 5の一般性状を表 3 4に示す。
表 3 4
試料記号 S 2 4 S 2 5
酸価 0.1 0.4
けん化価 80. 89.0
水酸基価 17.8 76.2
融点( °c) ' 55.6 45.2
色調 (GH) 1 以下 1 以下
実施例 4 4 WZO型スキンク リ ームの調製
S 2 5 1. 0 % レシチン 0. 5
ヮセ リ ン 5. 0
Y 0 F C 0 F E— 1 (注 1 ) 1 0. 0 水 残部
(注 1 ) : 分子蒸留ラノ リ ン脂肪酸と 2—才クチルドデ *力ノールとのエステルを分別、 精製した液状油 (吉川製油 社製) 。
上記各成分を用いて、 良好な性状の WZO型スキンク リ ームを調製した。
実施例 4 5 OZW型乳液の調製
S 2 4 0. 2 % p 7 0 8. 0 レシチン 2. 0 水 残部 上記各成分を用いて、 良好な性状の WZO型乳液を調製 した。
実施例 4 6 スキンケアク リーム
S 2 5 5 % 白色ペト ロラタム 1 5
Y 0 F C 0 F E— 1 0 1 (注 2) 1 5 ビ一ズワ ッ クス 2 0
S A 0 0
T E A 5
G L Y 8 0 マグネシウムステアレー ト 2 0 0
水 残部
(注 2 ) : 分子蒸留ラノ リ ン脂肪酸と 2 —ォクチル ドデ 力ノールとのエステルを分別、 精製した固形部のペース ト 状油 (吉川製油社製) 。
上記各成分を用いて、 良好な性状のスキンケアク リーム 調製した。
実施例 4 7 コール ドク リ ーム
P 7 0 5 0 . 0 % 密ロウ 1 5 . 0
S 2 4 5 . 0 ホウ砂 0 . 8 水 残部 香料
上記各成分を用いて、 良好な性状のコールドク リ ームを 調製した。
実施例 4 8 口紅
ォ レイルアルコール 2 5 . 6 % セタノ ール 5 . 0 ヒマシ油 3 1 . 0 密ロウ 6 . 0 ペ ト ロラタム 5 . 0
C A W A X 5 . 0
S 2 5 4 . 0
ラノ リ ン 1 0 . 0
ェォシン酸 0 . 4
顔料. 8 . 0
香料 適量
上記各成分を用いて、 良好な性状の口紅を調製した。
本発明の性能を知る一端として試料 S 2 4の製品につい て女性 1 0人に試用試験を依頼した。 試験方法は就寝前に 試料を手の甲に塗布し、 塗布時の試料の拡張性、 皮膚への 吸収性及び皮膚表面に残る好ま しく ない油状の感触の有無 等について及び翌日起床時の皮膚表面の滑らかさ、 しなや かさやしっとり した潤い等の感触についての感想を調査し た結果ほぼ全員が塗布時の皮膚への吸収性がよいため不快 な液状感触を残さない点、 及び起床時の皮膚表面の感触の 良さを認めており、 本発明の所期の目的が達成ざれている ことが判った。
以下、 本発明 2ェチルへキサノールエステルの製造例を、 ラノ リ ン脂肪酸を原料とした同エステルの製造例 (比較例) と共に示し、 次いで之等を配合した化粧料の調製例 (実施 例 4 9〜 5 2 ) を示す。
製造例 3
撹拌機、 温度計、 窒素ガス吹込み管、 検水管を備えた 1 Lの 4っロフラスコに非ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 1 9 ) を 3 1 6 g、 2ェチルへキサノールを 1 4 3 g仕込み、 触媒
と してパラ トルエンスルホン酸を 5 g加え、 窒素ガス吹込 み下に撹拌しながら 1 0 0〜 1 5 0 °Cで 5時間反応させた < 反応終了後、 触媒を炭酸ソーダで中和し、 活性白土を用い て脱色後濾過し、 次いで 1 5 0 °Cで減圧下に水蒸気を吹き 込んで脱臭を行い目的とする非ヒ ドロキシ脂肪酸 2ェチル へキサノールエステル ( S 2 6 ) 4 0 5 gを得た。
製造例 4
製造例 3に記載のフラスコに α—ヒ ドロキシ脂肪酸メチ ル (酸価 0. 9、 けん化価 1 7 5. 4、 水酸基価
1 6 7. 9、 融点 3 2. 4°C) を 3 2 0 g、 2ェチルへキ サノールを 1 4 3 g仕込み、 触媒と してナ ト リ ウムメチラ ー ト 2 gを加え、 窒.素ガス吹込み下に撹拌しながら 1 0 0 〜 1 5 0 °Cで 5時間反応させた。 反応終了後、 触媒を常法 の水洗により除去し、 活性白土を用いて脱色後濾過し、 次 いで 1 5 0 °Cで減圧下に水蒸気を吹き込んで脱臭を行い目 的とする α— ヒ ドロキシ脂肪酸 2ェチルへキサノールエス テル (S 2 7 ) 4 0 0 gを得た。
比較例 2 1
非ヒ ドロキシ脂肪酸 ( S 1 9 ) に代え、 蒸留ラノ リ ン脂 肪酸 (酸価 1 8 7、 水酸基価 4 2. 7、 融点 4 9. 2 ) 3 0 0 gを用いた以外は、 製造例 3と同じ条件にて反応、 精製を行った。 蒸留ラノ リ ン脂肪酸の 2ェチルへキサノー ルエステル ( S 2 8) の収量は 3 9 0 gであった。
表 3 5に上記製造例 3、 製造例 4及び比較例 2 1で製造 した各エステルの一般分析値を示す。
表 35 —般分析値
A V S V 0 H V P 0 V C P
S 2 6 0. 1 139. 5 4. 2 1. 2 19 °C
S 27 0. 6 137. & 114. 9 1. 8 9 °C
S 2 8 0.1 2. 1 13 。c
表 3 6には製造例 3、 製造例 4及び比較例 2 1で製造し 各エステルの比重及び粘度を示す o
表 3 6 —般性状
比重(40 °C) 粘度(40 °C)
S 2 6 13. 8 es t
S 2 7 22. 1 est
S 2 8 0. 8712 14. 4 es t
非ヒ ドロキシ脂肪酸のエステルは比重、 粘度が低く化粧 料の油性成分として使用する場合ベタツキを残さずサラッ とした軽い感じを与える。
表 3 7には製造例 3、 製造例 4及び比較例 2 1で製造し た各エステルの溶剤、 油脂及び流動パラフィ ンに対する相 溶性 (5 gZl 0 Om 1 ) を示す。
表 3 7 エステルの相溶性
5g/100ml S 2 6 S 2 7 S 2 8
99.5 タノ-ル X 〇 △
(20°C- 2日間) (沈殿) (透明) (微濁)
95.0¾, エタノ-ル X 〇 X
(20°C- 2日間) (沈殿) (透明) (沈殿) オリ-ブ油 〇 〇 〇
(10°C- 2日間) (透明) (透明) (透明) 流動バラフイン (P - 70) 〇 X X
(-5°C- 2日間) (透明) (沈殿) ( 濁) 表 3 7のエステルの相溶性のテス ト結果から、 非ヒ ドロ キシ脂肪酸の 2ェチルへキサノールエステルは低温におい ても非極性の流動パランフィ ンとの相溶性が良い。 一方、 ひーヒ ドロキシ脂肪酸の 2ェチルへキサノ ールエステルは 極性溶剤に対する溶解性が高く、 含水エタノール
(9 5. 0 %エタノール) とも良く相溶した。 通常、 実際 の処方に際しては可溶化剤を使用するため、 配合時には更 に相溶性は良く なる。
実施例 4 9 ク リームの調製
スク ヮラ ン 2 3. 0 %
セタノ ーノレ 7. 0
コレステロール 2. 0
S 2 7 1 0. 0
酢酸 d 1 — α— ト コフエロール 0. 2
モノ ステア リ ン酸ゾルビタ ン 3. 5
モノ ステア リ ン酸ポ リオキシェチ
レンソルビタ ン ( Ε 02 0モル) 6. 5
プロ ピレングリ コール 5. 0
パラォキシ安息香酸エステル 0. 2
香料 微量
精製水 42. 6
合計 0 0. 0
上記組成のク リームを調製した。 得られたク リームは良 好なつやのある W/0型のク リームであり、 長期にわたり 安定で、 かつ肌馴染みの良い優れた使用感であった。
実施例 5 0 ヘアーク リームの調製 '
油相
ミ ツロウ 3. 0 % 流動パラフィ ン 5. 0 マイ ク ロク リ スタ リ ンワ ッ クス 5. 0 ベへニルァルコ一ル 1. 0
S 2 6 1 5. 0 ポ リオキシエチレン (2 0) ベへニルエーテル
2 · 0 ポ リオキシエチレン (4 0) テ トラオレイ ン酸ソルビ ッ 卜 1. 0
ステア リ ン酸モノ グリ セ リ ンエステル 2. 5
酸化防止剤
水相
1 , 3—ブチレングリ コール 5. 0 % 防腐 ·殺菌剤 適量
香料
精製水を加えて 1 0 0. 0 % 上記組成のヘアーク リームを調 した 。 得られたへヤー ク リームはきめの細かい乳液状の W/0型ク リームであり、 長期間安定であり、 使用に際してべ ト付かず、 ソフ トな感 じを与えた。
実施例 51 ヘアーオイルの調製
流動パラフィ ン (7 0秒) 3 3. 0 % ヒマシ油 3 3. 0
S 2 6 34. 0
香料
香料可溶化剤
色素、 酸化防止剤
上記組成のヘアーオイルを調製した。 得られたヘアオイ ルは使用に際してべ ト付かず、 適度の光沢を与えた。
実施例 52 軟膏状油性フ ァ ンデーシ ョ ンの調製
基剤
流動パラフィ ン 1 3. 0 %
S 2 7 1 5 . 0 ォクチルドデカノール 7 . 0 酢酸ラノ リ ン 4 . 0 マイクロク リ スタ リ ンワ ッ クス 1 2 . 0 セレシン 7 . 0 ステアリ ン酸モノエタノ ルァミ ド、 2 . 0 酸化防止剤、 防腐剤、 殺 剤
顔料
酸化チタ ン 5 . 0 タルク 5 . 0 カオリ ン 6 . 0 無機顔料 4 . 0 香料 遍量 上記組成の軟膏状油性ファンデーショ ンを調製した。 得 られた油性ファ ンデーショ ンは皮膚へののび、 付着性が良 く、 化粧くずれがしなかった。
本発明品と従来品とを比較するため、 実施例 4 9、 5 0 5 1及び 5 2において用いた S 2 6及び S 2 7を、 S 2 8 に置き換えた対応する比較品 2 2、 2 3、 2 4及び 2 5を 試作し、 その使用感を比較した。
比較試験は、 実施例 4 9及び実施例 5 2で得た本発明 □ については 1 0人の女性を対象に試用試験を行い、 使用時 の使用感を比較した。 また、 実施例 5 0及び実施例 5 1で
得た本発明品については 1 0人の男性を対象に試用試験を 行い.、 使用時の使用感を比較した。
その結果、 実施例 4 9及び実施例 5 2の本発明品は、 全 員の女性が皮膚になじみ易く、 しなやかで、 しっ とり した 潤い感があることを認めた。 また、 実施树 5 0及び実施例 5 1の本発明品は、 全員の男性が、 ベタ付きがなく、 サラ ッ と した使用感を認めた。
以下、 ペンタエ リ ス リ ツ トエステル及びジペンタエ リ ス リ ッ トエステルの製造例及びこれを配合した化粧料の調製 例 (実施例 5 3〜 5 5 ) を示す。
製造例 5
製造例 1 と同じ装置を用いて非ヒ ドロキシ脂肪酸 (酸価 2 0 2. 4、 ゲン化価 2 0 3. 7、 水酸基価 1 4. 9、 融 点 3 5. 7 °C) 1 5 0 g ( 0. 5 6モル) とペンタエリ ス リ ッ ト 3 8. 1 g ( 0. 2 8モル) を窒素気流下に加熱攪 拌し、 2 2 0 °C〜 2 4 0 °Cで 2〜 3時間反応し、 酸価が 2 以下になるのを確認した後、 8 0 °Cまで放冷し、 活性白土 4 g、 濾過助剤 0. 5 gを添加して、 この温度を維持した まま約 3 0分間攪拌を続けた。 その後、 加圧濾過により非 ヒ ドロキシ脂肪酸べンタエリ ス リ ツ トエステル ( S 2 9 ) 1 7 8 gを得た。
また、 脂肪酸をラノ リ ン脂肪酸 (L F ) に代えて同様に して、 ラノ リ ン脂肪酸べンタエ リ ス リ ッ トエステル
(L F P) を得た。
製造例 6
製造例 5と同様にして、 同非ヒ ドロキシ脂肪酸 1 5 0 g ( 0. 5 6モル) とジぺンタエリ スリ ッ ト 47. 4 g
(0. 1 9モル) を窒素気流下に加熱攪拌し、 2 2 0 °C〜 2 4 0 °Cで 2〜 3時間反応し、 酸価が 2以下になるのを確 認した後、 8 0°Cまで放冷し、 活性.白土 4 g、 濾過助剤 0. 5 gを添加してこの温度を維持したまま約 3 0分攪拌 を続け、 その後加圧濾過により非ヒ ドロキシ脂肪酸ジペン タエリ スリ ッ トエステル (S 3 0 ) 1 8 7. 5 gを得た。 製造例 7
製造例 5と同様にしてに α—ヒ ドロキシ脂肪酸 (S 2 2) 1 5 0 g ( 0. 4 9モル) とペンタエリ スリ ッ ト 3 4. 0 g (0. 2 5モル) を加え、 製造例 5 と同様に反応させ、 α—ヒ ドロキシ脂肪酸べン夕エリ ス リ ッ トエステル
(S 3 1 ) 1 6 8 gを得た。
製造例 8
製造例 5 と同様にして S 2 2の 1 5 0 g (0. 4 9モル) とジぺンタエリスリ ッ ト 4 0. 6 g ( 0. 1 6モル) を加 え、 製造例 5 と同様に反応させ、 α—ヒ ドロキシ脂肪酸ジ ペンタエリ スリ ッ トエステル ( S 3 2 ) 1 7 5 gを得た。
上記製造例 5、 6、 7及び 8で得られた各エステルの分 析値を表 3 8に示す。
3 8 一般分析値
試料 pCl GH AV sv OHV MP (X)
S 2 9 2 1. 6 178. 0 165. 1 30. 5
S 3 0 2 1.2 157. 8 226.9 44. 2
S 3 1 4 2. 0 170. 0 192. 0 45.2
S 3 2 4 2. 0 145.6 235.6 58.2
L F P 8 4.6 154.8 140.6 45. 0
実施例 5 3
製造例 5、 6、 7及び 8で得た各エステルを乳化剤と し て用い、 WZOク リーム用乳化剤と しての性能評価を行な うために下記処方例でク リームを作り、 その安定性及び使 用感をテス ト した。 結果を表 3 9に示す。
但し使用感は、 1 0人の評価者による官能^験 (評価者 の平均点による表示) で評価したものであり、 該評価は非 ヒ ドロキシ脂肪酸と 一ヒ ドロキシ脂肪酸とに分画してい ないラノ リ ン脂肪酸のペンタエ リ ス リ ッ トエステル
(L F P) を配合した場合を基準と して、 次のこ とを示す
◎…著しい改善が認められる。
〇〜 L F Pを配合した場合とほぼ同じ。
X…改善が認められない。
ク リ 一ム処方
油性成分 A
乳化剤 2 0. 0 %
セチメレアフレコ一ノレ 1 5 0
ォゾケライ ト 3 0 0
固形パラフィ ン 2 0 0
ワセ リ ン 2 0 0
パラフィ ン油 2 5 0 0
水相 B
硫酸マグネシゥム 5 0
グリセリ ン 3 0 0
水 6 0 8 0
香料 2 0 製法 : 油性成分 A、 水相 Bをそれぞれ別々に加えて 7 0 °Cに加温し、 Aを攪拌しながら、 Bを徐々に添加する。 暫 く攪拌を行なった後、 ホモミキサーで均一に乳化し、 攪拌 しながら室温まで冷却する。 表 3 9 ク リームの安定性、 使用感 使 用 感 ク リーム内容 乳化安定性 のび しっとり感 さっぱり感
S 2 9配合品 極めて良好 ◎ 〇 ◎
S 3 0配合品 極めて良好 ◎ 〇 ◎
S 3 1配合品 極めて良好 ◎ ◎ 〇
S 3 2配合品 極めて良好 ◎ ◎ 〇
L A 配合品 良 好 〇 〇 〇
L F P配合品 良 好 〇 〇 〇
L F 配合品 乳化不能 X X X
実施例 5 4
ェモリエン トロ ー シ ョ ン、 ク リ ーム及び口紅の処方に
S 2 9から S 3 2をそれぞれ配合し、 また比較例と して
L F P又は L Aを代わりに配合した例を表 4 0、 表 4 1及 び表 4 2にそれぞれ示す。
4 0 ェモ リ エ ン ト ロ ー シ ヨ ン
成分名 配合 1 配合 2 配合 3 配合 4 比較 1 比較 2
A S29 2. 0
S30 2. 0
S31 2 0
S32 2. 0
LFP 2. 0
LA 2.0 ステアリン酸 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 セタノ-ル 1.5 1.5 1. 5 1.5 1.5 1.5 ワセリン 3. 0 3. 0 3. 0 3. 0 3. 0 3.0
P70 10.0 10. 0 10. 0 10. 0 10. 0 10. 0
M0E0 2. 0 2. 0 2. 0 2. 0 2. 0 2. 0 香料 0.4 0. 0.4 0.4 0.4 0.4 防腐剤 量 適量 適量 適量 適量 M
B ク♦ リセリン 3. 0 3. 0 3.0 3. 0 3. 0 3.0
PG 5. 0 5.0 5.0 5. 0 5. 0 5. 0
TEA 1.0 1.0 1. 0 1.0 1. 0 1. 0 精製水 70. 0 70. 0 70. 0 70. 0 70. 0 70.0 合 計 100. 0 100. 0 100. 0 100. 0 100. 0 100. 0
製法 : A、 Bをそれぞれ別々に加えて 7 0 °Cに加温し、 A を攪拌しながら、 Bを徐々に添加する。 暫く攪拌を行なつ た後、 ホモミキサ一で均一に乳化し、 攪拌しながら室温ま で冷却する。
表 1 ク リ一ム
成分名 配合 5 配合 6 配合 7 配合 8 比較 3 比較 4
A S29 3.5
S30 -- 3.5 一一 . -- 一一 --
S31 -- 一一 3.5
S32 3.5 --
LFP " 3.5 一一
LA 3.5 スクヮラン 23.0 23.0 23.0 23.0 23.0 23.0 セ夕ノール 7.0 7.0 7.0 7.0 7.0 7.0
CH0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0
0DL 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0
TCP 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2
MS EOS 6.5 6.5 6.5 6.5 6.5 6.5
B PG 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
POBZ 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 香料 慨里 厥虐 慨里 微量 慨直 慨崖 精製水 42.6 42.6 42.6 42.6 42.6 42.6
A =4- α p 1 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 製法 : 配合例 1と同じ製法。
表 4 2 口紅
成分名 配合 9 配合 10 配合 11 配合 12 比較 5 比較 6 基剤
S 29 6.0 -- -- -- -- --
S30 -- 6.0 -- -- -- --
S31 -- -- 6.0 -- -- --
S32 -- -- -- 6.0 ― --
LFP -- -- -- -- 6.0 --
LA 一- -- -- -- 一- 6.0
0ALC 25.6 25.6 25.6 25.6 25.6 25.6 セ夕ノール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 ヒマシ油 31.0 31.0 31.0 31.0 31.0 31.0 密ロウ 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 へ'テロラ夕ム 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 カルナハ *ロウ 7.0 1.0 7.0 7.0 7.0 7.0 CLEH 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 ェォシン酸 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 0.4 顔料 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 香料
合 計 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 製法 : 基剤成分を混合し加熱溶解して均一にする。 これ に顔料を加えてロールミルでねり均一に分散させた後、 再 融解し脱泡して容器に流し込み急冷して固める。
上記処方で調整したェモ リ エン ト ロー シ ョ ン、 ク リーム
及び口紅を 1 0人の評価者に使用して貰い、 官能試験の結 果 (評価者の平均点による表示) を表 7に示した。
表 4 3 処方品の状態、 及び使用感
g合番号 タトムの状 i 肌、唇への延び さっぱり感 しっとり感 配合 1 ◎ ◎ ◎ 〇 配合 2 ◎ ◎ ◎ 〇 配合 3 ◎
〇 ◎
配合 4 ◎ ◎ 〇 ◎
比較 1 〇 〇 〇 〇 比較 2 X X X. X
配合 5 ◎ ◎ ◎ 〇 配合 6 ◎ ◎ ◎ 〇 配合 7 ◎ ◎ ' 〇 ' ◎
配合 8 ◎ ◎ 〇 ◎
比較 3 〇 〇 〇 〇 比較 4 X X X X
配合 9 ◎ ◎ ◎ 〇 配合 1 0 ◎ ◎ ◎ 〇 配合 1 1
◎ 〇 ◎
配合 1 2 ◎ ◎ 〇 ◎
比較 5 〇 〇 〇 〇 比較 6 X X X X
実施例 5 5
ヘアソ リ ッ ド及びヘアク リ ームの配合に、 S 2 9から S 3 2をそれぞれ配合し、 その使用感を L F P、 L Aを代 わりに配合して作成した比較例 7及び 8 と対比した。
結果を表 4 4及び表 4 5にそれぞれ示す。
表 4 4 ヘアーソ リ ッ ド 成分 配合 13 配合 14 配合 15 配合 16 比較 7 比較 8
S29 2.7 一 -. 一 - 一- -- -一
S30 2.7 一 - 一― ― - 一一
S31 ―一 - - 2.7 一- ― - 一―
S32 2.7
LFP 2.7
LA 2.7
P70 20.0 20.0 20.0 20.0 20.0 20.0
LEE03 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
LEE023 6.0 6.0 6.0 6.0 6.0 6.0
LDEAM 6.0 6.0 6.0 6.0 6.0 6.0 精製水 60.3 60.3 60.3 60.3 60.3 60.3 合計 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0
4 5 へアーク リ ーム
成分 配合 17 配合 18 配合 19 配合 20 比較 9 比較 10 油相
829 15.0
S 30 15 0
S31 15.0
S 32 15.0
LFP 15.0
LA 15.0 ヌロウ 3.0 3.0 3.0 3.0 3.0 3.0
Ρ70 15.0 15.0 15.0 15.0 . 15.0 15.0
MCWAX 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0
BEALC 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0
Ε0ΒΑ20 2, 0 2.0 2.0 2.0' •2.0 2.0
T0E0S 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0
GLYMSA 2.5 .2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 週量 週量 適量 適量 週量 « 氷相
Ιι 5. υ 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 ϋ
避厦 m.mm-. 迴直 M.M. 週量 香料 適量 適量 適量 適量 適量 適量 精製水 50.5 50.5 50.5 50.5 50.5 50.5 合計 100.0 100.0 100.00 100.0 100.0 100.0
9 上記で調整したヘアソ リ ッ ド及びへアローショ ンを女性 (年.齢 1 9〜 5 5 ) 1 0名及び男性 (年齢 2 0〜 6 5 ) 1 0名に使用させて調べた。 配合品と比較品の結果を表 46に示す。
表 46
髪の艷 櫛通り性 使用感
配合 良い 悪い 良い 悪い 良い 悪い 配合 13 18 2 18 2 18 2 配合 14 16 4 16 4 16 4 配合 15 15 5 12 8 . 15 5 配合 16 15 5 12 8 15 5 比較 7 8 12 8 12 10 10 比較 8 4 16 5 15 4. 16 配合 17 16 4 16 4 16 4 配合 18 15 5 15 5 15 5 配合 19 12 8 13 7 12 8 配合 20 13 1 14 6 13 7 比較 9 9 11 8 12 10 10 比較 10 6 14 6 14 6 14 以下、 グリセ リ ンエステルの製造例、 得られたエステル を配合した化粧料の処方例 (実施例 56〜 5 8) を示す。
尚、 非ヒ ドロキシ脂肪酸とグリセリ ン或いはヒ ドロキシ 脂肪酸とグリセリ ンとのエステル化反応によれば、 モノ 一
ジー、 ト リ —及び之等の混合エステルが得られる。 一般的 方法によれば、 モノエステル 3 0〜 9 0 %、 ジエステル 3 0〜 5 0 %及びト リエステル 1〜 1 5 %からなる組成の エステルが得られる。
製造例 9
製造例 1 と同様の装置を用いて製造例 5と同じ非ヒ ドロ キシ脂肪酸 1 2 0 gを窒素気流下に加熱溶解し、 ヨウ化テ トラェチルアンモニゥム 1. l l gを添加した。 温度が
1 0 6 °Cに到達したらグリ シドール 4 9. 7 gを約 3時間 かけて添加した。 添加終了後、 反応温度を.1 0 6〜 1 1 0 でに維持し反応の熟成を行なった。 反応終了後、 8 0°Cま で放冷し活性白土 5. g、 濾過助剤 1. 2 gを添加して約
3 0分攪拌後、 加圧濾過し、 非ヒ ドロキシ脂肪酸グリセラ イ ド (S 3 3 ) 1 6 0 gを得た。
同様にして脂肪酸をラノ リ ン脂肪酸に代えてラノ リ ン脂 肪酸グリセライ ド (L F G L) を得た。
製造例 1 0
製造例 1に記載のフラスコに非ヒ ドロキシ脂肪酸
( S 1 9 ) 1 2 0 gとグリセリ ン 1 8. 4 gを 2 0 0 °Cで 5時間反応した後、 製造例 9と同様に加圧濾過し、 非ヒ ド ロキシ脂肪酸ダリセライ ド (S 3 4) 1 0 1. 6 gを得た。 製造例 1 1
脂肪酸を非ヒ ドロキシ脂肪酸メ チルエステル (けん化価
1 9 4. 4、 水酸基価 1 9. 3、 曇点 1 9. 0 °C) 1 2 0 gにグリセリ ン 1 4. 0 gを加え、 ナ ト リ ウムメチラー ト 1. 6 gを触媒として添加し、 1 5 0〜 2 0 0 °Cで 4時間 反応させた後、 製造例 1 と同様に加圧濾過し、 非ヒ ドロキ シ脂肪酸グリ セライ ド ( S 3 5 ) 7 2 gを得た。
製造例 1 2
脂肪酸を S 2 2の 1 2 0 gに代えグリ シ ドール 4 5. 3 gを使用した以外は、 製造例 1 と同じ条件で反応させ、 同 様に加圧濾過を行い α—ヒ ドロキシ脂肪酸グリセライ ド
( S 3 6 ) 1 5 8 gを得た。
製造例 1 3
製造例 9 と同様 ίこしてヒ ドロキシ脂肪酸 (酸価
1 8 4. 9、 水酸基価 1 6 5. 0、 融点 6 3. 3 °C)
1 2 0 gにグリセリ ン 1 9. 1 gを加え、 窒素気流下、 1 6 0〜 2 0 0 °Cで 3時間反応した後、 加圧濾過を行ない ヒ ドロキシ脂肪酸グリセリ ド ( S 3 7 ) 9 2. 8 gを得た。 製造例 1 4
製造例 1に記載のフラスコにヒ ドロキシ脂肪酸メチルェ ステル (けん化価 1 7 9. 5、 水酸基価 1 1 1. 4、 融点 2 8. 0 °C) 1 2 0 gにグリセ リ ン 3 8. 9 gを加え、 製 造例 3 と同様に反応を行ないヒ ドロキシ脂肪酸グリセリ ド ( S 3 8 ) 9 3. 0 gを得た。
製造例 9から製造例 1 4で得られた各エステルの分析値
を表 47に示す,
4 7 一般分析値
GH AV SV 0HV
S33 2 0.7 151.9
S34 2 4.9 160.5 169.5
S35 0.6 191.7 49.9
S36 2 0.6 148.4
S37 3 + 5.? 161.5 285.1
S38 3 + 1. 176.6 179.2
LFGL 6 0.6 147.6 . 103.8 実施例 5 6
また製造例 9から製造例 1 4で得られたサンプルについ て、 水溶性試験を行なうために水添加時の状態を観察した, 結果を表 4 8に示す。 試験はサンプル 2 gをビーカー中で 加熱溶解し、 7 0 °Cの蒸留水 1 0 O m 1を添加後、 その温 度を保って約 1時間攪拌し、 その後放冷して行なった。
表 4 8 水との相互作用
試料名 水溶液の状態 安 定 性
S 3 3 液 晶 3ヶ月以上安定
S 3 4 ェマルジョ ン 分離する
S 3 5 ェマルジョ ン 分離する
S 3 6 液 晶 3ヶ月以上安定
S 3 7 ェマルジョ ン 3ヶ月以上安定
S 3 8 ェマルジ ョ ン 分離する
GLYMSA ェマルジョ ン 室温放置で分離する 尚、 ステア リ ン酸モノ グリ セ リ ド' (GLYMSA)と しては、 花王 (株) 製ェキセルを使用した。
実施例 5 7
S 3 3から S 3 8及び比較と して L F G L及び L Aを用 いてハン ドク リ ーム、 ク レンジングク リ ーム及び口紅に配 合した例を表 4 9、 表 5 0及び表 5 1 にそれぞれ示す。
表 4 9 ノヽン ドク リ ーム 成分名 配合 1 配合 2 配合 3 配合 4
A S 3 3 12. 0
S 3 4 - 12. 0
S 3 5 ― 12. 0
S 3 6 -- 12. 0
• S 3 7 --
S 3 8
Ik ―
LFGL ―
セ夕ノール 2. 0 2, 0 2. 0 2. 0
P70 1. 0 1. 0 1. 0 1. 0
B GLY 10. 0 10. 0 10. 0 10. 0
PAB 0. 1 0. 1 0. 1 0. 1 香料 0. 4 0. 4 0. 4 0. 4
74, 5 74. 5 74. 5 74. 5 口 計 100. 0 100. 0 100. 0 100. 0
4 9
八 八
成分名 配合 5 配合 6 比較 1 比較 2
A S 3 3
S 3 4
S 3 5
S 3 6
S 3 7 12.0
S 3 8 12.0
LA 12.0
LFGL 12.0
セ夕ノール 2.0 2.0 2.0 2.0
P70 1.0 1.0 1.0 1..0
B GLY 10.0 10.0 10.0 - 10.0
PAB 0.1 0.1 0.1 0.1
香料 0.4 0.4 0.4 0.4
74.5 74.5 74.5 74.5
合 計 100.0 100.0 100.0 100.0 製法 : Α、 Βをそれぞれ別々に加えて 7 0 °Cに加温し、 Aを攪拌しながら、 Bを徐々に添加する。 暫く攪拌を行な つた後、 ホモミキサーで均一に乳化し、 攪拌しながら室温 まで冷却する。
表 5 0 ク レンジングク リ一ム
成分名 配合? 配合 8 配合 9 配合 10
A S 3 3 10.0
S 3 4 10.0
S 3 5 10.0
S 3 6 10.0 S 3 7
S 3 8
LA
LFGL
PTO 30.0 30.0 30.0 30.0 ミツロウ 10.0 10.0 10.0 . 10.0
B ホウ砂 0.5 0.5 0.5 0.5
ΡΑΒ 微量 - 慨里m 慨直 慨直 香料 潘慨县虽 慨里 m慨m厘- 慨直 精製水 49.5 49.5 49.5 49.5 合 計 100.0 100.0 100.0 100.0
.5 0 (続き)
f
成分名 配合 11 配合 12 比較 3 比較 4
A d o
S 3 4
S 3 5
S 3 6
4
S 3 7 10.0
S 3 8 10.0
I LA A 10.0
LFGL 10.0 n n ts
P70 30.0 30.0 30.0 30.0
4
ロウ 10.0 10.0 10.0 10.0
B ホウ砂 0.5 0, 5 0.5 0.5
PAB 微量 慨 M 微量 慨 m 香料 m
m里 微量 慨重 慨虽 精製水 49.5 49.5 49.5 49.5 合 計 100.0 100.0 100.0 100.0 法 : 配合例 1 と同じ製法。
表 5 1 口紅 成分名 配合 13 配合 14 配合 15 配合 16 基剤
S 3 3 6.0 一一
S 3 4 6.0
一—
S 3 5 6.0
一一
S 3 6 6.0
― —―
S 3 7
―
S 3 8 一一 一一
―
LA 一一 一― - 一一 一—
LFGL 一 一 —一
0ALC 25.6 25.6 - 25.6 セ夕ノ-ル 5.0 5.0 5.0 5.0 ヒマシ 31.0 31.0 31.0 31.0 蜜ロワ 8.0 8.0 8.0 8.0 へ" テロラ夕ム 5.0 5.0 5.0 5.0 カルナハ * ロウ 7.0 7.0 7.0 7.0
CLEH 4.0 4.0 4.0 4.0 ェォシン酸 0.4 0.4 0.4 0.4 顔料 8.0 8.0 8.0 8.0 香料 適量 適量 適量 八口 PI 100.0 100.0 100.0 100.0
0 1
5 1 (続き)
成分名 配合 17 配合 18 比較 5 比較 6 基剤
S 3 3 一- - - 一 - 一一
S 3 4 -一 - - -- 一一
S 3 5 一一 一― 一一 一一
S 3 6 一- -― 一一 ——
S 3 7 6.0 一一 一一 一一
S 3 8 -― 6.0 -- 一一
LA -- 一 - 6.0 . ——
LFGL ― - 一 - 一 - 6.0 セ夕ノール 5.0 5.0 5.0 5.0
ヒマシ 油 31.0 31.0 31.0 31.0 蜜ロウ 8.0 8.0 8.0 8.0 へ'テロラ夕ム 5.0 5.0 5.0 5.0 カルナハ *ロウ 7.0 7.0 7.0 7.0
CLEH 4.0 4.0 4.0 4.0 ェォシン酸 0.4 0.4 0.4 0.4 顔料 8.0 8.0 8.0 8.0 香料 適量 適量 適量 MM
合 計 100.0 100.0 100.0 100.0 製法 : 基剤成分を混合し加熱溶解して均一にする。 これ に顔料を加えてロールミ ルでねり均一に分散させた後、 再
0 2 融解し脱泡して容器に流し込み急冷して固める。
上記処方で調整したハン ドク リーム、 クレ ン ジ ングク リ ーム及び口紅を 1 0人の評価者に使用してもらい、 官能試 験の結果 (評価者の平均点による表示) を表 5 2に示した 表 5 2 処方品の状態及び使用感 配合例 クリ-ムの状態 肌、唇への延び さっぱり感 しっとり感 配合例 1 ◎ ◎ ◎ 〇 配合例 2 ◎ ◎ ◎ 〇 配合例 3 ◎ ◎ ◎ 〇 配合例 4 ◎ ◎ 〇. ◎
配合例 5 ◎ ◎ 〇 ◎
配合例 6 ◎ ◎ 〇 ◎
比較例 1 X X X X 比較例 2 〇 〇 〇 〇 配合例 7 ◎ ◎ ◎ 〇 配合例 8 ◎ ◎ ◎ 〇 配合例 9 ◎ ◎ ◎ 〇 配合例 1 0 ◎ ◎ 〇 ◎
配合例 1 1 ◎ ◎ 〇 ◎
比較例 3 X X X X 比較例 4 〇 〇 〇 〇 配合例 1 3 ◎ ◎ ◎ 〇
0 3
2 (続き) 処方品の状態及び使用感 配合例 クリームの状態 肌、唇への延び さつばり感 しっとり感 配合例 1 4 ◎ ◎ ◎ 〇 配合例 1 5 ◎ ◎ ◎ 〇 配合例 1 6 ◎ ◎ 〇 ◎ 配合例 1 7 ◎ ◎ 〇 ◎ 配合例 1 8 ◎ ◎ 〇 ◎ 比較例 5 X X X X
比較例 6 〇 〇 〇 〇 実施例 5 8
下記表 5 3記載の処方の液体整髪料に、 S 3 3から S 3 8、 L F G L及び L Aのそれぞれを配合し、 その使用 感を検討した。
結果を表 5 3に示す。
0 4
表 5 3 液体整髪料 成分名 配合 19 配合 20 配合 21 配合 22
S 3 3 30
S 3 4 30
S 3 5 30
S 3 6 30
S 3 7
S 3 8
LA
LFGL
エタノ-ル 50 50 50 50 精製水 20 20 20 20 香料 . 微: 色素 微量
合 計 100 100 100 100
表 5 3 (続き)
成分名 配合 23 配合 24 比較 7 比較 8
S 3 3
S 3 4
S 3 5
S 3 6
S 3 7 30
S 3 8 30
LA 30
LFGL 30 エタノ-ル 50 50 50 50 精製水 20 20 20 20 香料 微 微
色素 慨
合 計 100 100 100 100 製法 : 表 5 3の成分を充分攪拌混合後、 濾過して製品と する。
上記で調整した液体整髪料を女性 (年齢 1 9〜 5 5 ) 1 0名、 及び男性 (年齢 2 0〜 6 5 ) 1 0名に使用させて 調べた。 配合品と比較品の結果を表 5 4に示す。
0 6
5 4
櫛通り性 使用感
配合 良い 悪い 良い 悪い 良い 悪い 配合 19 18 2 IT 3 19 1 配合 20 18 2 17 3 19 1 配合 21 17 3 16 4 18 1
配合 22 18 2 17 3 18 2 配合 23 18 2 18 2 Π 3 配合 24 18 2 17 3 17 3 比較 7 4 16 3 17 . 2 18 比較 8 0 20 0 20 1 19 以下、 本発明ショ糖エステルの製造例を挙げ、 次いで之 等を配合した化粧料の調製例 (実施例 5 9〜 6 4) を示す。 製造例 1 5
ショ糖 3 4 2 gに非ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステル (GH = 1—、 A V = 0. 3、 S V = 1 9 4. 4、 0 H V
= 1 9. 3、 C P =1 9 ° ( 、 I V = 4. 9、 ヒ ドロキシ I 肪酸含有量 = 4. 9 8 % ) 9 6 を加え、 混合物を D MF 1. 5 ^に溶かし、 6 ひでに加温後、 ナト リ ウムメチラー ト 0. 07モルを触媒として加え、 60°eで 3時間反応さ せ、 次いで、 1 0〜2 0 mmH gにて沸騰湯浴上で D M F の 2 Z3を留去し、 残液を 3 5 O m lのへキサンで 8回抽
出し、 未反応のメ チルエステルを除去した。 抽出残液を 5 倍容のァセ ト ンで希釈し、 未反応のショ糖を沈澱させ、 除 去し、 アセ ト ンを留去し、 4倍量の水に溶かした後、 5 % 食塩水を加え、 9 0 °Cに加温し、 上層に分離した粗ショ糖 エステル ( 1 0 0 g ) を分離し乾燥した。 これをシリ カゲ ルカラムクロマ トにより更に精製して、 ショ糖エステル ( S 3 9 ) 6 2 gを I P A分画と して得た。
上記において用いた脂肪酸成分 ¾ α - ヒ ドロキシ脂肪酸 メチルエステルに代え、 同様にして α—ヒ ドロキシ脂肪酸 のショ糖エステル ( S 4 0) を得た。
得られた各エステルの組成を T L C— F I D (ィア ト 口 スキャ ン、 ャ トロン社) により分析した。
上記エステル組成と共に、 S 3 9及び S 4 0の一般分析 値及び性状を表 5 5に示す。
表 5 5
S 3 9 S 4 0
A V 0. 1 0. 1
S V 118.1 108.2
0 H V 523.0 663.0
透明融点 95.0 103. 0
エステル組成 モノエステル 64. 1 76.0
シ *エステル 7.3' 8.5 トリエステル 28.6 15.4
0 8 また表 5 6に S 3 9及び S 4 0の各種溶媒に対する相溶 性を示す。 但し表中 SCは透明溶解を、 STは半透明溶解を、 P は部分溶解 (濁り又は 1部に沈澱有り) を、 S は固化を. I は不溶をそれぞれ示す。
表 5 6 相溶性
S 3 9 S 4 0
si料濃度 ( %) 1% 3¾ 1¾ 3¾
水 20°C ST ST sc ST
70°C ST ST sc sc
EtOH95 20°C P P sc . P
70°C P P sc P
PG 20。C sc sc sc sc
70°C sc sc sc sc
0ALC 20°C sc ST ST ST
70°C sc sc ST sc
P70 20°C I I I I
70°C I I I I 上記ショ糖エステルは反応条件を代えることによりモノ エステル含有量を変化させ得、 種々の H L Bのものを調製 できる。 ショ糖エステルは食品工業分野においては安全な 親水性の乳化剤として多ぐ使われているが、 それ以外にも 皮膚科学的に無害であり、 生体に対して無毒であり、 目的
0 9
に応じた界面活性を有するものを得られる等の理由で化粧 品用の界面活性剤と して使用することができる。
実施例 5 9 0ノ Wェマルジ ヨ ンの調製
下記各配合処方にて OZWェマルジョ ンを調製した。
表 5 7
成分名 配合 1 配合 2
P70 、20.0 20.0
CEALC 1.0 1.0
S 3 9 0.5
S 4 0 0.5
SS6.5 3.0 3.0
HYECE 0.5 0.5
PG 4.0 4.0
精製水 71.0 71.0 製法 : HYECE を精製水及び PGに溶かし、 8 0 °Cに加熱す る。 また P7D 、 CEA'LC 及びショ糖エステルを混ぜ撹拌しな がら 8 0°Cに加熱する。 上記油相に上記水相を徐々に加え、 混合終了後 1 5分撹拌した後撹拌しながら冷却して、 ク リ ームを得る。
かく して、 光沢のある安定なェマルジヨ ンが得られ、 こ のものはこの種 OZWェマルジ ョ ンにありがちな放置後の 粒子生成も認められなかつた。
実施例 6 0 コ ンディ ショニングシャ ンプーの調製
下記各配合成分を緩く加熱しながら混合し、 Ρ Ηを
6. 0〜 6. 5に調節して、 ユンディ シ ョニングシャ ンプ 一を調製した。
表 5 8
成分名 配合 3 配合 4
LHSAM 10.0 15.0
LADBE 10.0 10.0
PPG5 2.0 2.0
S 3 9 20.0
S 4 0 15.0
P 0TE . 2.0 2.0
54.0 54.0 シ ョ糖ェステルを配合することにより刺激性がな く櫛通 り、 髪の湿潤性に優れたシヤ ンプ一を得ることができる。 製造例 1 6
製造例 1と同様にして、 非ヒ ドロキシ脂肪酸 (本発明遊 離 ΝΗ、 酸価 = 2 0 6. 4、 ゲン化価 =2 0 8. 6、 GH = 2、 0 Η V = 23. 3、 融点 = 3 3. 6 ) 1 0 0 gと、 ェヌ ジエコール 20 0 A 1 1 4 g及びパラ トルエンスル ホン酸 1 gを仕込み、 9 5〜 1 0 0でで 4時間反応させた, 反応後、 触媒及び未反応の NHを中和、 脱酸、 水洗して、
非ヒ ドロキシ脂肪酸のェヌ ジェコールエステル ( S 4 1 ) 2 0 0 gを得た。
また、 上記脂肪酸を、 本発明 α—ヒ ドロキシ脂肪酸に代 *え、 同様にして α—ヒ ドロキシ脂肪酸のェヌ ジエコールェ ステル ( S 4 2 ) 1 7 9 gを得た。
また上記においてァルコール成分と してォレイルアルコ ール 9 8. 6 gを用いて同様にして、 非ヒ ドロキシ脂肪酸 のォレイルアルコールエステル ( S 4 3 ) 1 8 8 gを得た 得られた各エステルの一般分析値を表 5 9に示す。
表 5 9 —般分析値
S 4 1 S 4 2 S 4 3
GH 1 以下 1 以下 1 以下
AV 0.1 0.1 0.1
SV 99.4 94.8 107.0
0HV 15.5 101.3 9.5
P0V 1.0 0.9 1.0
CP (粧) - 10°C以下 rc 28°C
粘度(4ϋ °C \ 23.1 est 36.3 est 20.5 est また各エステルの所定温度下での、 各種溶媒との相溶性
( l gZ2 0 m】 ) を表 6 0 (相溶性を示す略号は表 5 6 に同じ) に示す。
表 · 6 0 栢溶性
エステル S 4 1 s 4 2 s 4 3
溶媒 ET 00 P70 ET 00 P70 ET 00 P70
30°C SC SC SC SC se SC SC SC SC
20°C P SC SC SC SC SC P SC SC
10。C SC SC SC SC SC SC SC
5。C SC SC SC SC SC P SC
-5°C S SC P SC SC s P
-10°C SC s SC
ET : 99.556エタノ ール
00 : ォリーブ油
P70 : 流動パラフィ ン
S 4 1の曇り点 (C P) は— 1 0 °C以下と非常に低く、 皮膚に塗布した時の感触も伸びがあり、 軽い感じを与える, S 4 2 も 7°Cと同様に低い C Pを持つと共に、 極性の溶媒. オイルに対する相溶性が S 4 1より優れる特徵がある。 従 つて、 之等のエステルは通常の基油としてだけでなく、 低 温流動性に富むエステルと して、 流動点が約— 1 2°Cの流 動パラフィ ンの代わりに用いて、 相溶性に優れるだけでな く、 流動パラフィ ンに比し水蒸気透過性に優れ、 皮膚呼吸 を妨げない非常に優れた化粧料を得ることができる。
また化粧料の配合処方にォリーブ油等の植物油、 ォレイ ルアルコール等の極性のある成分を用いる場合には、 之等
との相溶性の点から S 4 2を選ぶ方がいい場合もある。
実施例 6 1 バニシングク リ ームの調製
表 6に示す実施例 1 4の処方において、 S 1 9に代えて 上記で得た S 4 1及び S 4 2のそれぞれを配合して、 バニ シングク リ ームを調製した。
実施例 6 2 スキンク リ ームの調製
実施例 4 4において、 Y 0 F C 0 F E— 1に代えて、 上記で得た S 4 1及び S 4 2のそれぞれを配合して、 スキ ンク リームを調製した。
実施例 6 3 フ ァ ンデーシ ョ ン及び口紅の調製
表 1 0に示す実施例 2 0の処方、 表 1 1に示す実施例 2 3の処方及び表 1 2に示す実施例 2 4の処方において、 それぞれ S 7に代えて上記で得た S 4 1及び S 4 2のそれ ぞれを用いて、 油性軟膏型フア ンデーシヨ ン、 乳液状ファ ンデーシ ヨ ン及び口紅を調製した。
かく して得られた各化粧料は、 パネラーによる試用の結 果、 ク リ一ムの伏態、 肌へののび及び使用感のいずれにお いても良好なものであった。
実施例 6 4 ヘアーク リームの調製
表 1 6に示す実施例 3 0の処方において、 S 5に代えて 上記で得た S 4 1及び S 4 2のそれぞれを用いて、 ヘアー ク リームを調製した。
かく して得られたク リームのパネラーによる試用結果は、
髪のつや、 櫛通り性及び使用感のいずれにおいても良好で めったひ