JP2006045145A - 油性基剤並びにそれを含有する化粧料及び外用剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】皮膚や毛髪に対する親和性、付着性、湿潤性に富み、抱水力に優れ、低価格で製造可能で、耐温度変化性に優れた、ペースト状油性基剤を提供すること、並びにそのペースト状油性基剤を含有した化粧料及び外用剤を提供すること。
【解決手段】グリセリン縮合物とヒドロキシ脂肪酸と直鎖飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、分岐脂肪酸から選ばれる一種または二種以上の脂肪酸と直鎖飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸、分岐二塩基酸から選ばれる一種または二種以上の二塩基酸をエステル化して得られる油性基剤I。また、この油性基剤Iとデキストリン脂肪酸エステルを加えた油性基剤II。また、この油性基剤I及び/又は油性基剤IIを含有する化粧料及び外用剤。
【選択図】なし
【解決手段】グリセリン縮合物とヒドロキシ脂肪酸と直鎖飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、分岐脂肪酸から選ばれる一種または二種以上の脂肪酸と直鎖飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸、分岐二塩基酸から選ばれる一種または二種以上の二塩基酸をエステル化して得られる油性基剤I。また、この油性基剤Iとデキストリン脂肪酸エステルを加えた油性基剤II。また、この油性基剤I及び/又は油性基剤IIを含有する化粧料及び外用剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、ペースト状の油性基剤に関し、さらにはその油性基剤を含有する化粧料及び外用剤に関するものである。
従来、化粧品や医薬部外品や医薬品に用いられてきたペースト状油性基剤として、ラノリンが広く使われてきた。ラノリンは、皮膚に対する親和性、付着性、湿潤性に富んでおり、その抱水力や乳化力からクリームや口紅や軟膏などの化粧品に使用されていた。しかし、天然物特有の臭気や色調に欠点があり、天然物であることから、その年により生産量や品質のばらつきもあった。更には、消費者の植物由来志向への傾向から、動物由来成分であるラノリンの使用量が減少してきている。一方、ラノリンの抱水力や乳化力の高さから、ラノリンの代替になりうる、ラノリンの性質を持った、低価格なペースト状油性基剤の開発が望まれていた。過去にも、ラノリンの代替成分が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照。)が、皮膚や毛髪に対する親和性、付着性、湿潤性や抱水力において、満足のいくものではなく、その不均一性などの理由から、経時的に分離するなどの問題点があった。
特開平6−93288
特開2003−226609
特公昭61−7403
本発明者等は、ラノリンのように、皮膚や毛髪に対する親和性、付着性、湿潤性に富み、抱水力に優れ、低価格で製造可能で、均一で耐温度変化性に優れた、ペースト状油性基剤を開発することを課題とした。
本発明者等は、上記の課題を解決すべく、鋭意研究した結果、グリセリン縮合物とヒドロキシ脂肪酸と直鎖飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、分岐脂肪酸から選ばれる一種または二種以上の脂肪酸と直鎖飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸、分岐二塩基酸から選ばれる一種または二種以上の二塩基酸をエステル化して得られる油性基剤Iと、その油性基剤Iにデキストリン脂肪酸エステルを加えた油性基剤IIに、目的とした性質を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の、グリセリン縮合物とヒドロキシ脂肪酸と直鎖飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、分岐脂肪酸から選ばれる一種または二種以上の脂肪酸と直鎖飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸、分岐二塩基酸から選ばれる一種または二種以上の二塩基酸をエステル化して得られる油性基剤Iと、その油性基剤Iにデキストリン脂肪酸エステルを加えた油性基剤IIは、後に説明はするが、ラノリンに類似した性質を持ち、皮膚に対する親和性、付着性、湿潤性に富み、抱水力に優れ、低価格で合成することが可能で、また、驚くことに、低融点でありながら、優れた耐温度変化性を有していた。
本発明で用いるグリセリン縮合物は、得られる油性基剤の物性面や工業的な入手の容易さなどの理由から、グリセリンの平均縮合度が2から40のグリセリン縮合物が好ましく、さらに好ましくは、平均縮合度4から20のグリセリン縮合物であり、さらに好ましくは、平均縮合度6から12のグリセリン縮合物である。
本発明で用いるヒドロキシ脂肪酸は、得られる油性基剤の物性面や工業的な入手の容易さなどの理由から炭素数8〜30のヒドロキシ脂肪酸であり、好ましくは、炭素数12〜24のヒドロキシ脂肪酸であり、さらに好ましくは、炭素数14〜20のヒドロキシ脂肪酸である。例えば、12−ヒドロキシステアリン酸やリシノ−ル酸などがある。これらのヒドロキシ脂肪酸は、工業的に製造されており、容易に入手できる。
本発明で用いるヒドロキシ脂肪酸は、グリセリン縮合物の水酸基に対して0.4〜1当量用いる必要があり、0.7〜0.9当量用いると抱水性や感触の点でさらに好ましい。
本発明で用いる直鎖飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、分岐脂肪酸は、得られる油性基剤の物性面や工業的な入手の容易さなどの理由から、炭素数8〜30の直鎖飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、分岐脂肪酸であり、好ましくは、炭素数12〜24の直鎖飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、分岐脂肪酸であり、さらに好ましくは、炭素数14〜20の直鎖飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、分岐脂肪酸である。例えば、直鎖飽和脂肪酸には、カプリル酸、ノナン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エイコ酸、ベヘン酸、テトラコサン酸、ヘキサコサン酸、オクタコサン酸などがあり、不飽和脂肪酸には、ウンデシレン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸などがあり、分岐脂肪酸には、2−エチルヘキサン酸、2−ブチルオクタン酸、2−ヘキシルデカン酸、2−オクチルドデカン酸、2−ウンデシルテトラデカン酸、イソノナン酸、イソステアリン酸などがある。これらの脂肪酸は、工業的に製造されており、容易に入手できる。
本発明で用いる直鎖飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、分岐脂肪酸は、グリセリン縮合物の水酸基に対して、0.15〜0.8当量用いる必要があり、感触や親油性の点で0.2〜0.6当量用いるとより好ましく、0.25〜0.5当量用いるとさらに好ましい。
本発明で用いる直鎖飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、分岐脂肪酸は、得られる油性基剤の水酸基を少なくするために用いられる。こうする事により、得られる油性基剤の界面活性が抑えられ、あらゆる製剤へ容易に配合が可能になり、また、本発明で示した割合に、グリセリン縮合物の水酸基に対して脂肪酸の当量数を制御することにより、油性感のわりにさっぱりとした感触を与える油性基剤が得られる。
本発明で用いる直鎖飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸、分岐二塩基酸は、得られる油性基剤の物性面や工業的な入手の容易さなどの理由から炭素数10〜30の直鎖飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸、分岐二塩基酸であり、好ましくは、炭素数12〜24の直鎖飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸、分岐二塩基酸であり、さらに好ましくは、炭素数14〜20の直鎖飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸、分岐二塩基酸である。例えば、セバシン酸、ドデカン二酸、ブラシル酸、ヘキサデカン二酸、エイコサン二酸、ドコサン二酸、2−ブチルオクタン二酸、8−エチルオクタデカン二酸、ヘキサデセン二酸、エイコサジエン二酸、6−ビニルテトラデカン二酸、8−ビニルオクタデセン二酸などがある。これらの二塩基酸は、工業的に製造されており、容易に入手できる。
本発明で用いる直鎖飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸、分岐二塩基酸は、得られる油性基剤の独特な粘調性の点から、グリセリン縮合物に対して、0.01〜0.5倍モル用いる必要があり、好ましくは、0.05〜0.5倍モル用いる場合であり、さらに好ましくは、0.1〜0.5倍モル用いる場合である。
本発明で用いるデキストリン脂肪酸エステルは、例えば、ラウリン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、イソオクタン酸デキストリンなどがある。
本発明で用いるデキストリン脂肪酸エステルは、油性基剤II中の割合が、0.01〜3.0質量%の場合に透明性、ツヤ、耐温度変化性に特に優れており、より好ましくは0.05〜1質量%用いる場合で、さらに好ましくは、0.1〜0.5質量%の場合である。
従来のペースト状油性基剤は、その融点の低さから、夏場などの気温や室温が高いときには液状になり、冬場などの気温や室温が低いときには、ペースト〜固体に相変化をする。
長期保存時や輸送時に固体から液体、液体から固体の相変化を繰り返す時、この繰り返しにより分離や不均一化などの現象が現れてくる。驚いた事に、本発明の油性基剤Iは、ラノリン様の性質を持ち、均一性、耐温度変化性を有している。また、さらに驚いたことに、本発明の油性基剤Iにデキストリン脂肪酸エステルを加えることで、本発明の油性基剤IIが得られるが、さらに均一性が高まり、ツヤも向上した油性基剤となり、長期保存をしていても分離や不均一化が見られなくなった。
長期保存時や輸送時に固体から液体、液体から固体の相変化を繰り返す時、この繰り返しにより分離や不均一化などの現象が現れてくる。驚いた事に、本発明の油性基剤Iは、ラノリン様の性質を持ち、均一性、耐温度変化性を有している。また、さらに驚いたことに、本発明の油性基剤Iにデキストリン脂肪酸エステルを加えることで、本発明の油性基剤IIが得られるが、さらに均一性が高まり、ツヤも向上した油性基剤となり、長期保存をしていても分離や不均一化が見られなくなった。
本発明の油性基剤I、油性基剤IIは、常温においてペースト状か、皮膚に塗付した時に溶ける融点20〜38℃のものが好ましい。
本発明の油性基剤I、油性基剤IIは、化粧料や外用剤に通常用いられる油脂類、エステル類、炭化水素類、ロウ類、低級アルコール類、高級アルコール類、多価アルコール類、脂肪酸類、界面活性剤、水溶性高分子類、香料、水等と併用することができ、本発明の油性基剤I、油性基剤IIを配合した化粧料や外用剤には、他の老化防止剤、保湿剤、育毛剤、発毛剤、経皮吸収促進剤、紫外線吸収剤、細胞賦活剤、抗炎症剤、美白剤、防腐防カビ剤などを配合することが出来る。
本発明の化粧料は、皮膚用化粧料や頭髪用化粧料やメークアップ用化粧料であり、例えば、化粧水、乳液、エモリエントクリーム、クレンジングクリーム、ボディークリーム、栄養クリーム、ヘアクリーム、ヘアトリートメント、ヘアワックス、ヘアムース、ヘアジェル、ヘアカラー、ポマード、チック、リップスティック、ファンデーション、マスカラ、コンシーラー、グロスなどが挙げられる。
本発明の外用剤は、医薬用軟膏、医薬用ジェル、医薬用クリームなどが挙げられる。
実施例1
(1)(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリル(油性基剤I)の合成(HSは12−ヒドロキシステアリン酸、Sはステアリン酸、EDはエイコサン二酸を示す。)
平均縮合度10のポリグリセリン1当量に対し、12−ヒドロキシステアリン酸を10当量、ステアリン酸を4当量、エイコサン二酸を0.5当量になるように、反応容器に入れ、触媒に水酸化ナトリウムを総脂肪酸量に対して0.5質量%添加し、窒素雰囲気下、240℃で酸価が5以下になるまで反応させた。冷却後、水酸化ナトリウムと同当量の乳酸を添加し、しばらく90℃で撹拌後、減圧下、脱水した。窒素で常圧に戻した後、珪藻土をろ過助剤に用いてろ過し、収率85%で目的の(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリルを得た。油脂分析値は、酸価3.3、けん化価168.0で、上昇融点は31.0℃であった。
(1)(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリル(油性基剤I)の合成(HSは12−ヒドロキシステアリン酸、Sはステアリン酸、EDはエイコサン二酸を示す。)
平均縮合度10のポリグリセリン1当量に対し、12−ヒドロキシステアリン酸を10当量、ステアリン酸を4当量、エイコサン二酸を0.5当量になるように、反応容器に入れ、触媒に水酸化ナトリウムを総脂肪酸量に対して0.5質量%添加し、窒素雰囲気下、240℃で酸価が5以下になるまで反応させた。冷却後、水酸化ナトリウムと同当量の乳酸を添加し、しばらく90℃で撹拌後、減圧下、脱水した。窒素で常圧に戻した後、珪藻土をろ過助剤に用いてろ過し、収率85%で目的の(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリルを得た。油脂分析値は、酸価3.3、けん化価168.0で、上昇融点は31.0℃であった。
実施例2
(2)(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリル(油性基剤I)の合成(Pはパルミチン酸を示す。)
平均縮合度10のポリグリセリン1当量に対し、12−ヒドロキシステアリン酸を12当量、パルミチン酸を5当量、エイコサン二酸を0.5当量になるように、反応容器に入れ、触媒に水酸化ナトリウムを総脂肪酸量に対して0.5質量%添加し、窒素雰囲気下、240℃で酸価が5以下になるまで反応させた。冷却後、水酸化ナトリウムと同当量の乳酸を添加し、しばらく90℃で撹拌後、減圧下、脱水した。窒素で常圧に戻した後、珪藻土をろ過助剤に用いてろ過し、収率85%で目的の(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリルを得た。油脂分析値は、酸価5.7、けん化価169.1で、上昇融点は27.5℃であった。
(2)(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリル(油性基剤I)の合成(Pはパルミチン酸を示す。)
平均縮合度10のポリグリセリン1当量に対し、12−ヒドロキシステアリン酸を12当量、パルミチン酸を5当量、エイコサン二酸を0.5当量になるように、反応容器に入れ、触媒に水酸化ナトリウムを総脂肪酸量に対して0.5質量%添加し、窒素雰囲気下、240℃で酸価が5以下になるまで反応させた。冷却後、水酸化ナトリウムと同当量の乳酸を添加し、しばらく90℃で撹拌後、減圧下、脱水した。窒素で常圧に戻した後、珪藻土をろ過助剤に用いてろ過し、収率85%で目的の(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリルを得た。油脂分析値は、酸価5.7、けん化価169.1で、上昇融点は27.5℃であった。
実施例3
(3)(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリル(油性基剤I)の合成
平均縮合度10のポリグリセリン1当量に対し、12−ヒドロキシステアリン酸を10当量、ステアリン酸を3当量、エイコサン二酸を0.5当量になるように、反応容器に入れ、触媒に水酸化ナトリウムを総脂肪酸量に対して0.5質量%添加し、窒素雰囲気下、240℃で酸価が5以下になるまで反応させた。冷却後、水酸化ナトリウムと同当量の乳酸を添加し、しばらく90℃で撹拌後、減圧下、脱水した。窒素で常圧に戻した後、珪藻土をろ過助剤に用いてろ過し、収率85%で目的の(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリルを得た。油脂分析値は、酸価4.2、けん化価165.4で、上昇融点は27.5℃であった。
(3)(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリル(油性基剤I)の合成
平均縮合度10のポリグリセリン1当量に対し、12−ヒドロキシステアリン酸を10当量、ステアリン酸を3当量、エイコサン二酸を0.5当量になるように、反応容器に入れ、触媒に水酸化ナトリウムを総脂肪酸量に対して0.5質量%添加し、窒素雰囲気下、240℃で酸価が5以下になるまで反応させた。冷却後、水酸化ナトリウムと同当量の乳酸を添加し、しばらく90℃で撹拌後、減圧下、脱水した。窒素で常圧に戻した後、珪藻土をろ過助剤に用いてろ過し、収率85%で目的の(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリルを得た。油脂分析値は、酸価4.2、けん化価165.4で、上昇融点は27.5℃であった。
実施例4
(4)(2.5−RN/1−M/0.1−DD)テトラグリセリル(油性基剤I)の合成(RNはリシノール酸、Mはミリスチン酸、DDはドコサン二酸を示す。)
平均縮合度4のポリグリセリン1当量に対し、リシノール酸を2.5当量、ミリスチン酸を1当量、ドコサン二酸を0.1当量になるように、反応容器に入れ、触媒に水酸化ナトリウムを総脂肪酸量に対して0.5質量%添加し、窒素雰囲気下、240℃で酸価が5以下になるまで反応させた。冷却後、水酸化ナトリウムと同当量の乳酸を添加し、しばらく90℃で撹拌後、減圧下、脱水した。窒素で常圧に戻した後、珪藻土をろ過助剤に用いてろ過し、収率85%で目的の(2.5−RN/1−M/0.1−DD)テトラグリセリルを得た。油脂分析値は、酸価3.5、けん化価149.7で、ペースト状であった。
(4)(2.5−RN/1−M/0.1−DD)テトラグリセリル(油性基剤I)の合成(RNはリシノール酸、Mはミリスチン酸、DDはドコサン二酸を示す。)
平均縮合度4のポリグリセリン1当量に対し、リシノール酸を2.5当量、ミリスチン酸を1当量、ドコサン二酸を0.1当量になるように、反応容器に入れ、触媒に水酸化ナトリウムを総脂肪酸量に対して0.5質量%添加し、窒素雰囲気下、240℃で酸価が5以下になるまで反応させた。冷却後、水酸化ナトリウムと同当量の乳酸を添加し、しばらく90℃で撹拌後、減圧下、脱水した。窒素で常圧に戻した後、珪藻土をろ過助剤に用いてろ過し、収率85%で目的の(2.5−RN/1−M/0.1−DD)テトラグリセリルを得た。油脂分析値は、酸価3.5、けん化価149.7で、ペースト状であった。
実施例5
(5)(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリル/DP(油性基剤II)の合成(DPは、パルミチン酸デキストリンを示す。)
実施例1の(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリルと、(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリルに対してパルミチン酸デキストリンが0.2質量%になるようにパルミチン酸デキストリンを反応容器に添加し、窒素雰囲気下、140℃で30分間、混合撹拌した。冷却後、反応容器より取り出し、収率98%で目的の(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリル/DPを得た。油脂分析値は、酸価3.5、けん化価168.9で、上昇融点は32.0℃であった。
(5)(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリル/DP(油性基剤II)の合成(DPは、パルミチン酸デキストリンを示す。)
実施例1の(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリルと、(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリルに対してパルミチン酸デキストリンが0.2質量%になるようにパルミチン酸デキストリンを反応容器に添加し、窒素雰囲気下、140℃で30分間、混合撹拌した。冷却後、反応容器より取り出し、収率98%で目的の(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリル/DPを得た。油脂分析値は、酸価3.5、けん化価168.9で、上昇融点は32.0℃であった。
実施例6
(6)(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリル/DP(油性基剤II)の合成
実施例2の(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリルと、(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリルに対してパルミチン酸デキストリンが0.2質量%になるようにパルミチン酸デキストリンを反応容器に添加し、窒素雰囲気下、140℃で30分間、混合撹拌した。冷却後、反応容器より取り出し、収率98%で目的の(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリル/DPを得た。油脂分析値は、酸価5.9、けん化価169.7で、上昇融点は28.6℃であった。
(6)(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリル/DP(油性基剤II)の合成
実施例2の(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリルと、(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリルに対してパルミチン酸デキストリンが0.2質量%になるようにパルミチン酸デキストリンを反応容器に添加し、窒素雰囲気下、140℃で30分間、混合撹拌した。冷却後、反応容器より取り出し、収率98%で目的の(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリル/DPを得た。油脂分析値は、酸価5.9、けん化価169.7で、上昇融点は28.6℃であった。
実施例7
(7)(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリル/DP(油性基剤II)の合成
実施例3の(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリルと、(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリルに対してパルミチン酸デキストリンが0.1質量%になるようにパルミチン酸デキストリンを反応容器に添加し、窒素雰囲気下、140℃で30分間、混合撹拌した。冷却後、反応容器より取り出し、収率98%で目的の(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリル/DPを得た。油脂分析値は、酸価4.25、けん化価166.4で、上昇融点は28.6℃であった。
(7)(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリル/DP(油性基剤II)の合成
実施例3の(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリルと、(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリルに対してパルミチン酸デキストリンが0.1質量%になるようにパルミチン酸デキストリンを反応容器に添加し、窒素雰囲気下、140℃で30分間、混合撹拌した。冷却後、反応容器より取り出し、収率98%で目的の(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリル/DPを得た。油脂分析値は、酸価4.25、けん化価166.4で、上昇融点は28.6℃であった。
実施例8
(8)(2.5−RN/1−M/0.1−DD)テトラグリセリル/DR(油性基剤II)の合成(DRは、ラウリン酸デキストリンを示す。)
実施例4の(2.5−RN/1−M/0.1−DD)テトラグリセリルと、(2.5−RN/1−M/0.1−DD)テトラグリセリルに対してラウリン酸デキストリンが0.1質量%になるようにラウリン酸デキストリンを反応容器に添加し、窒素雰囲気下、140℃で30分間、混合撹拌した。冷却後、反応容器より取り出し、収率98%で目的の(2.5−RN/1−M/0.1−DD)テトラグリセリル/DRを得た。油脂分析値は、酸価3.5、けん化価150.2で、ペースト状であった。
(8)(2.5−RN/1−M/0.1−DD)テトラグリセリル/DR(油性基剤II)の合成(DRは、ラウリン酸デキストリンを示す。)
実施例4の(2.5−RN/1−M/0.1−DD)テトラグリセリルと、(2.5−RN/1−M/0.1−DD)テトラグリセリルに対してラウリン酸デキストリンが0.1質量%になるようにラウリン酸デキストリンを反応容器に添加し、窒素雰囲気下、140℃で30分間、混合撹拌した。冷却後、反応容器より取り出し、収率98%で目的の(2.5−RN/1−M/0.1−DD)テトラグリセリル/DRを得た。油脂分析値は、酸価3.5、けん化価150.2で、ペースト状であった。
評価試験
(官能評価試験)
実施例1〜8の油性基剤I及びIIに関して、10名のパネルに皮膚に塗布した場合の、皮膚への馴染み感、伸び、しっとり感、ツヤ、臭いのなさについて評価を行い、良い場合に5点、まあまあ良い場合に4点、普通の場合に3点、やや悪い場合に2点、悪い場合に1点とスコアーを付けた。比較サンプルに天然の精製ラノリンを用いた。表1に、それぞれのスコアーの平均点を示した。
(官能評価試験)
実施例1〜8の油性基剤I及びIIに関して、10名のパネルに皮膚に塗布した場合の、皮膚への馴染み感、伸び、しっとり感、ツヤ、臭いのなさについて評価を行い、良い場合に5点、まあまあ良い場合に4点、普通の場合に3点、やや悪い場合に2点、悪い場合に1点とスコアーを付けた。比較サンプルに天然の精製ラノリンを用いた。表1に、それぞれのスコアーの平均点を示した。
実施例1〜8の油性基剤I及びIIに関して、皮膚への馴染み感、伸び、塗付後のしっとり感、ツヤ、臭いのなさにおいて、天然の精製ラノリンより優れていた。
(抱水力試験)
(抱水力試験)
実施例1〜8の油性基剤I及びIIに関して、英国薬局方・ラノリンの含水価測定法に準じて、抱水力を測定した。試料に対して、抱水した水の量を、百分率で表し、抱水率とした。
すべての油性基剤に関し、精製ラノリンと同等の抱水率を示し、精製ラノリンと同等の抱水力を示した。
実施例9、比較例1:スキンクリーム
(処方)
A相 実施例9 比較例1
テトラオレイン酸POE(60)ソルビット 2.0% 2.0%
モノステアリン酸グリセリル 5.0% 5.0%
ミツロウ 2.5% 2.5%
ベヘニルアルコール65 2.5% 2.5%
実施例1の(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリル
4.0% −
精製ラノリン − 4.0%
精製オリーブスクワラン 10.0% 10.0%
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 6.0% 6.0%
メチルポリシロキサン 350mm2/s 0.2% 0.2%
プロピルパラベン 0.1% 0.1%
B相
2%カルボキシビニルポリマー水溶液 5.0% 5.0%
精製水 57.5% 57.5%
メチルパラベン 0.2% 0.2%
C相
10%トリエタノールアミン水溶液 1.9% 1.9%
精製水 3.1% 3.1%
(調製方法)
A相、B相をそれぞれ80℃に加熱均一に溶解し、C相を室温で均一にする。B相をA相に加え更にC相を加えて撹拌乳化する。35℃まで撹拌冷却しスキンクリームを得た。
(評価)
(処方)
A相 実施例9 比較例1
テトラオレイン酸POE(60)ソルビット 2.0% 2.0%
モノステアリン酸グリセリル 5.0% 5.0%
ミツロウ 2.5% 2.5%
ベヘニルアルコール65 2.5% 2.5%
実施例1の(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリル
4.0% −
精製ラノリン − 4.0%
精製オリーブスクワラン 10.0% 10.0%
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 6.0% 6.0%
メチルポリシロキサン 350mm2/s 0.2% 0.2%
プロピルパラベン 0.1% 0.1%
B相
2%カルボキシビニルポリマー水溶液 5.0% 5.0%
精製水 57.5% 57.5%
メチルパラベン 0.2% 0.2%
C相
10%トリエタノールアミン水溶液 1.9% 1.9%
精製水 3.1% 3.1%
(調製方法)
A相、B相をそれぞれ80℃に加熱均一に溶解し、C相を室温で均一にする。B相をA相に加え更にC相を加えて撹拌乳化する。35℃まで撹拌冷却しスキンクリームを得た。
(評価)
実施例9、及び比較例1のスキンクリームを10名のパネルに、皮膚に塗布した場合の、皮膚への馴染み感、伸び、塗付後のしっとり感、ツヤ、臭いのなさについて評価を行い、良い場合に5点、まあまあ良い場合に4点、普通の場合に3点、やや悪い場合に2点、悪い場合に1点とスコアーを付けた。
表3の結果より、本発明の油性基剤Iを用いたスキンクリームは、皮膚への馴染み感、伸び、塗付後のしっとり感、ツヤ、臭いのなさにおいて、精製ラノリンを用いたスキンクリームより優れていた。
実施例10、比較例2:ボディトリートメント
(処方)
A相 実施例10 比較例2
テトラオレイン酸POE(60)ソルビット 2.0% 2.0%
モノステアリン酸グリセリル 5.0% 5.0%
ミツロウ 2.5% 2.5%
ベヘニルアルコール65 2.5% 2.5%
白色ワセリン 4.0% 4.0%
実施例5の(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリル/DP
4.0% −
精製ラノリン − 4.0%
精製オリーブスクワラン 10.0% 10.0%
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 6.0% 6.0%
メチルポリシロキサン 350mm2/s 0.2% 0.2%
プロピルパラベン 0.1% 0.1%
B相
プロピレングリコール 4.0% 4.0%
2%カルボキシビニルポリマー水溶液 5.0% 5.0%
精製水 46.9% 46.9%
メチルパラベン 0.2% 0.2%
C相
10%トリエタノールアミン水溶液 1.9% 1.9%
精製水 3.1% 3.1%
D相
植物エキス混合物(褐藻エキス、クレマティスエキス、シモツケソウエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス) 0.5% 0.5%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1% 0.1%
精製水 2.0% 2.0%
(調製方法)
(処方)
A相 実施例10 比較例2
テトラオレイン酸POE(60)ソルビット 2.0% 2.0%
モノステアリン酸グリセリル 5.0% 5.0%
ミツロウ 2.5% 2.5%
ベヘニルアルコール65 2.5% 2.5%
白色ワセリン 4.0% 4.0%
実施例5の(10−HS/4−S/0.5−ED)デカグリセリル/DP
4.0% −
精製ラノリン − 4.0%
精製オリーブスクワラン 10.0% 10.0%
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 6.0% 6.0%
メチルポリシロキサン 350mm2/s 0.2% 0.2%
プロピルパラベン 0.1% 0.1%
B相
プロピレングリコール 4.0% 4.0%
2%カルボキシビニルポリマー水溶液 5.0% 5.0%
精製水 46.9% 46.9%
メチルパラベン 0.2% 0.2%
C相
10%トリエタノールアミン水溶液 1.9% 1.9%
精製水 3.1% 3.1%
D相
植物エキス混合物(褐藻エキス、クレマティスエキス、シモツケソウエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス) 0.5% 0.5%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1% 0.1%
精製水 2.0% 2.0%
(調製方法)
A相、B相をそれぞれ80℃に加熱均一に溶解し、C相、D相をそれぞれ室温で均一にする。B相をA相に加え更にC相を加えて撹拌乳化する。撹拌冷却を続け、50℃でD相を加え、35℃まで撹拌冷却しボディトリートメントを得た。
(評価)
(評価)
実施例10、及び比較例2のボディトリートメントを10名のパネルに、皮膚に塗布した場合の、皮膚への馴染み感、伸び、塗付後のしっとり感、ツヤ、臭いのなさについて評価を行い、良い場合に5点、まあまあ良い場合に4点、普通の場合に3点、やや悪い場合に2点、悪い場合に1点とスコアーを付けた。
表4の結果より、本発明の油性基剤IIを用いたボディトリートメントは、皮膚への馴染み感、伸び、塗付後のしっとり感、ツヤ、臭いのなさにおいて、精製ラノリンを用いたボディトリートメントより優れていた。
実施例11、比較例3:シルエットヘアガム
(処方)
A相 実施例11 比較例3
POE(15)オレイルエーテル 1.5% 1.5%
POE(2)オレイルエーテル 1.0% 1.0%
モノステアリン酸グリセリル 1.5% 1.5%
ステアリルアルコール 9.0% 9.0%
実施例2の(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリル
5.0% −
精製ラノリン − 5.0%
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 10.0% 10.0%
メチルポリシロキサン 10mm2/s 2.0% 2.0%
パラアミノ安息香酸オクチルジメチル 0.005% 0.005%
プロピルパラベン 0.1% 0.1%
B相
1、3−ブチレングリコール 5.0% 5.0%
メチルパラベン 0.2% 0.2%
C相
ポリエチレングリコール 0.01% 0.01%
ヒドロキシエチルセルロース 0.5% 0.5%
50%ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体エタノール溶液
2.0% 2.0%
精製水 10.0% 10.0%
D相
ポリクォータニウム−11 8.0% 8.0%
精製水 41.2% 41.2%
E相
D−パントテニルアルコール 0.01% 0.01%
精製水 2.975% 2.975%
(調製方法)
(処方)
A相 実施例11 比較例3
POE(15)オレイルエーテル 1.5% 1.5%
POE(2)オレイルエーテル 1.0% 1.0%
モノステアリン酸グリセリル 1.5% 1.5%
ステアリルアルコール 9.0% 9.0%
実施例2の(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリル
5.0% −
精製ラノリン − 5.0%
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 10.0% 10.0%
メチルポリシロキサン 10mm2/s 2.0% 2.0%
パラアミノ安息香酸オクチルジメチル 0.005% 0.005%
プロピルパラベン 0.1% 0.1%
B相
1、3−ブチレングリコール 5.0% 5.0%
メチルパラベン 0.2% 0.2%
C相
ポリエチレングリコール 0.01% 0.01%
ヒドロキシエチルセルロース 0.5% 0.5%
50%ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体エタノール溶液
2.0% 2.0%
精製水 10.0% 10.0%
D相
ポリクォータニウム−11 8.0% 8.0%
精製水 41.2% 41.2%
E相
D−パントテニルアルコール 0.01% 0.01%
精製水 2.975% 2.975%
(調製方法)
Aを80℃に加熱均一に溶解し、Bを50〜60℃で均一に溶解させ常温に戻す。CをBに加え均一分散させる。Dに撹拌しながら(B+C)を加え、80℃で均一溶解する。Eを常温で撹拌均一にする。Aを(B+C+D)に加え、撹拌混合する。50℃以下でEを加え、35℃まで撹拌冷却する。
(評価)
(評価)
実施例11、及び比較例3のシルエットヘアガムを10名のパネルに、頭髪に塗布した場合の、頭髪への馴染み感、伸び、塗付後のしっとり感、ツヤ、臭いのなさについて評価を行い、良い場合に5点、まあまあ良い場合に4点、普通の場合に3点、やや悪い場合に2点、悪い場合に1点とスコアーを付けた。
表5の結果より、本発明の油性基剤Iを用いたシルエットヘアガムは、頭髪への馴染み感、伸び、塗付後のしっとり感、ツヤ、臭いのなさにおいて、精製ラノリンを用いたシルエットヘアガムより優れていた。
実施例12、比較例4:ヘアーワックス
(処方)
A相 実施例12 比較例4
POE(60)硬化ヒマシ油 3.0% 3.0%
モノステアリン酸グリセリル 4.0% 4.0%
ポリエチレングリコール1540 4.0% 4.0%
ポリエチレングリコール6000 4.0% 4.0%
パルミチン酸セチル 4.0% 4.0%
セタノール 3.0% 3.0%
白色ワセリン 8.0% 8.0%
実施例6の(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリル/DP
7.0% −
精製ラノリン − 7.0%
イソステアリルイソステアレート 4.0% 4.0%
メチルポリシロキサン 350mm2/s 6.0% 6.0%
プロピルパラベン 0.1% 0.1%
B相
グリセリン 20.0% 20.0%
メチルパラベン 0.2% 0.2%
精製水 32.7% 32.7%
(調製方法)
A,Bを80℃に加熱均一に溶解する。BをAに加え撹拌乳化する。40℃まで撹拌しながら冷却する。
(評価)
(処方)
A相 実施例12 比較例4
POE(60)硬化ヒマシ油 3.0% 3.0%
モノステアリン酸グリセリル 4.0% 4.0%
ポリエチレングリコール1540 4.0% 4.0%
ポリエチレングリコール6000 4.0% 4.0%
パルミチン酸セチル 4.0% 4.0%
セタノール 3.0% 3.0%
白色ワセリン 8.0% 8.0%
実施例6の(12−HS/5−P/0.5−ED)デカグリセリル/DP
7.0% −
精製ラノリン − 7.0%
イソステアリルイソステアレート 4.0% 4.0%
メチルポリシロキサン 350mm2/s 6.0% 6.0%
プロピルパラベン 0.1% 0.1%
B相
グリセリン 20.0% 20.0%
メチルパラベン 0.2% 0.2%
精製水 32.7% 32.7%
(調製方法)
A,Bを80℃に加熱均一に溶解する。BをAに加え撹拌乳化する。40℃まで撹拌しながら冷却する。
(評価)
実施例12、及び比較例4のヘアーワックスを10名のパネルに、頭髪に塗布した場合の、頭髪への馴染み感、伸び、塗付後のしっとり感、ツヤ、臭いのなさについて評価を行い、良い場合に5点、まあまあ良い場合に4点、普通の場合に3点、やや悪い場合に2点、悪い場合に1点とスコアーを付けた。
表6の結果より、本発明の油性基剤IIを用いたヘアーワックスは、頭髪への馴染み感、伸び、塗付後のしっとり感、ツヤ、臭いのなさにおいて、精製ラノリンを用いたヘアーワックスより優れていた。
実施例13、比較例5:ヘアトリートメント
(処方)
A相 実施例13 比較例5
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 2.4% 2.4%
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 0.8% 0.8%
セタノール 5.0% 5.0%
オレイルアルコール 1.0% 1.0%
モノステアリン酸グリセリル 1.0% 1.0%
オリーブ油 2.0% 2.0%
トコフェロール 0.05% 0.05%
プロピルパラベン 0.1% 0.1%
メチルパラベン 0.2% 0.2%
メチルポリシロキサン 100mm2/s 1.0% 1.0%
メチルポリシロキサン 1000mm2/s 0.5% 0.5%
実施例3の(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリル
1.0% −
精製ラノリン − 1.0%
B相
精製水 84.95% 84.95%
(調製方法)
A,Bをそれぞれ80℃に加熱して均一溶解する。BをAに加え撹拌乳化する。35℃まで撹拌しながら冷却する。
(評価)
(処方)
A相 実施例13 比較例5
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 2.4% 2.4%
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 0.8% 0.8%
セタノール 5.0% 5.0%
オレイルアルコール 1.0% 1.0%
モノステアリン酸グリセリル 1.0% 1.0%
オリーブ油 2.0% 2.0%
トコフェロール 0.05% 0.05%
プロピルパラベン 0.1% 0.1%
メチルパラベン 0.2% 0.2%
メチルポリシロキサン 100mm2/s 1.0% 1.0%
メチルポリシロキサン 1000mm2/s 0.5% 0.5%
実施例3の(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリル
1.0% −
精製ラノリン − 1.0%
B相
精製水 84.95% 84.95%
(調製方法)
A,Bをそれぞれ80℃に加熱して均一溶解する。BをAに加え撹拌乳化する。35℃まで撹拌しながら冷却する。
(評価)
実施例13、及び比較例5のヘアトリートメントを10名のパネルに、頭髪に塗布した場合の、頭髪への馴染み感、伸び、塗付後のしっとり感、ツヤ、臭いのなさについて評価を行い、良い場合に5点、まあまあ良い場合に4点、普通の場合に3点、やや悪い場合に2点、悪い場合に1点とスコアーを付けた。
表7の結果より、本発明の油性基剤Iを用いたヘアトリートメントは、頭髪への馴染み感、伸び、塗付後のしっとり感、ツヤ、臭いのなさにおいて、精製ラノリンを用いたヘアトリートメントより優れていた。
実施例14、比較例6:リップスティック
(処方)
実施例14 比較例6
カルナウバロウ 10.0% 10.0%
ミツロウ 15.0% 15.0%
実施例7の(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリル/DP
5.0% −
精製ラノリン − 5.0%
セタノール 5.0% 5.0%
ヒマシ油 65.0% 65.0%
(調製方法)
全ての成分を80℃にて均一溶解し、混合撹拌する。リップ型に流しこみ、冷却後、型から取り外す。
(評価)
(処方)
実施例14 比較例6
カルナウバロウ 10.0% 10.0%
ミツロウ 15.0% 15.0%
実施例7の(10−HS/3−S/0.5−ED)デカグリセリル/DP
5.0% −
精製ラノリン − 5.0%
セタノール 5.0% 5.0%
ヒマシ油 65.0% 65.0%
(調製方法)
全ての成分を80℃にて均一溶解し、混合撹拌する。リップ型に流しこみ、冷却後、型から取り外す。
(評価)
実施例14、及び比較例6のリップスティックを10名のパネルに、唇に塗布した場合の、唇への馴染み感、伸び、塗付後のしっとり感、ツヤ、臭いのなさについて評価を行い、良い場合に5点、まあまあ良い場合に4点、普通の場合に3点、やや悪い場合に2点、悪い場合に1点とスコアーを付けた。
表8の結果より、本発明の油性基剤IIを用いたリップスティックは、唇への馴染み感、伸び、塗付後のしっとり感、ツヤ、臭いのなさにおいて、精製ラノリンを用いたリップスティックより優れていた。
実施例15、比較例7:コンシーラー(スティックタイプ)
(処方)
A相 実施例15 比較例7
実施例8の(2.5−RN/1−M/0.1−DD)テトラグリセリル/DR
6.0% −
精製ラノリン − 6.0%
パラフィン 10.0% 10.0%
セレシン 6.0% 6.0%
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 12.0% 12.0%
水添ポリデセン 16.0% 16.0%
B相
ファンデーションベース(黒酸化鉄、黄酸化鉄、赤酸化鉄、酸化チタン、
タルクの混合物をシリコーン処理したもの) 30.0% 30.0%
メチルポリシロキサン 10mm2/s 12.0% 12.0%
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 8.0% 8.0%
[調製方法]
A、Bをそれぞれ80℃で溶解する。AとBを良く混合後、型に流し込み、冷却後、型から取り外す。
(評価)
(処方)
A相 実施例15 比較例7
実施例8の(2.5−RN/1−M/0.1−DD)テトラグリセリル/DR
6.0% −
精製ラノリン − 6.0%
パラフィン 10.0% 10.0%
セレシン 6.0% 6.0%
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 12.0% 12.0%
水添ポリデセン 16.0% 16.0%
B相
ファンデーションベース(黒酸化鉄、黄酸化鉄、赤酸化鉄、酸化チタン、
タルクの混合物をシリコーン処理したもの) 30.0% 30.0%
メチルポリシロキサン 10mm2/s 12.0% 12.0%
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 8.0% 8.0%
[調製方法]
A、Bをそれぞれ80℃で溶解する。AとBを良く混合後、型に流し込み、冷却後、型から取り外す。
(評価)
実施例15、及び比較例7のコンシーラーを10名のパネルに、皮膚に塗布した場合の、皮膚への馴染み感、伸び、塗付後のしっとり感、ツヤ、臭いのなさについて評価を行い、良い場合に5点、まあまあ良い場合に4点、普通の場合に3点、やや悪い場合に2点、悪い場合に1点とスコアーを付けた。
表9の結果より、本発明の油性基剤IIを用いたコンシーラーは、皮膚への馴染み感、伸び、塗付後のしっとり感、ツヤ、臭いのなさにおいて、精製ラノリンを用いたコンシーラーより優れていた。
Claims (8)
- (A)グリセリン縮合物
(B)炭素数8〜30のヒドロキシ脂肪酸
(C)炭素数8〜30の直鎖飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、分岐脂肪酸から選ばれる一種または二種以上の脂肪酸
(D)炭素数10〜30の直鎖飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸、分岐二塩基酸から選ばれる一種または二種以上の二塩基酸
上記成分(A)、(B)、(C)、(D)をエステル化反応して得られる油性基剤Iであり、かつ、(A)の水酸基に対して、(B)が0.4〜1当量、(C)が0.15〜0.8当量であり、かつ、(A)に対して0.01〜0.5倍モルの(D)である油性基剤I。 - (A)が平均重合度10のポリグリセリン、(B)がヒドロキシステアリン酸、(C)がステアリン酸及び/又はパルミチン酸、(D)がエイコサン二酸である請求項1に記載の油性基剤I。
- 請求項1〜2のいずれかに記載の油性基剤Iにデキストリン脂肪酸エステルを加えた油性基剤II。
- デキストリン脂肪酸エステルが、油性基剤II中に0.01〜3.0質量%である請求項3記載の油性基剤II。
- 請求項1〜2のいずれかに記載の油性基剤Iを含有する化粧料。
- 請求項3〜4のいずれかに記載の油性基剤IIを含有する化粧料。
- 請求項1〜2のいずれかに記載の油性基剤Iを含有する外用剤。
- 請求項3〜4のいずれかに記載の油性基剤IIを含有する外用剤。
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