JP2000204016A - 透明化粧料 - Google Patents

透明化粧料

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JP2000204016A
JP2000204016A JP11005102A JP510299A JP2000204016A JP 2000204016 A JP2000204016 A JP 2000204016A JP 11005102 A JP11005102 A JP 11005102A JP 510299 A JP510299 A JP 510299A JP 2000204016 A JP2000204016 A JP 2000204016A
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Japan
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oil
hydroxypropylcellulose
acid
transparent
cellulose
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JP11005102A
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English (en)
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Kunihiko Yoshida
邦彦 吉田
Reiji Miyahara
令二 宮原
Akio Nasu
昭夫 那須
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性が高く、経時で透明性が低下すること
なく、塗布時ののび、仕上り等の使用性に優れた透明化
粧料を提供すること。 【解決手段】 12−ヒドロキシステアリン酸と油分と
を含有する透明化粧料において、下記一般式(1)で表
されるセルロース誘導体を含有するゲル組成物であるこ
とを特徴とする透明化粧料。 A−[−0−CH3−C(0H)H−R]n (1) [式中、Aはアルキルセルロース、アルキルアルキルセ
ルロース又はヒドロキシアルキルセルロースからn個の
水酸基を除いた残基。Rは炭素数6〜30の直鎖又は分
岐のアルキル基。nは1以上の整数を表す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透明化粧料に関す
る。さらに詳しくは、12−ヒドロキシステアリン酸と
油分とを含有し、透明性と使用性が格段に改善された透
明化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】油性の透明化粧料は、主に、外観の美し
さ、塗布後の透明感の仕上り等の利点を有するため、種
々の基剤が検討されている。
【0003】中でも、12−ヒドロキシステアリン酸を
含有する透明化粧料については多くの検討がなされてお
り、例えば、特開昭63−119405号公報、特開平
1−163111号公報、特開平2−264707号公
報、特開平4−91010号公報等において、12−ヒ
ドロキシステアリン酸と油分とが配合された透明化粧料
が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、12−
ヒドロキシステアリン酸と油分とが配合された従来の透
明化粧料は、経時で透明性が低下する、塗布時ののびが
重い、ポロポロするような性状を示し塗布後の仕上りが
必ずしも十分ではないという問題点があった。
【0005】本発明者は上述の問題点を改善すべく透明
化粧料について鋭意研究した結果、12−ヒドロキシス
テアリン酸と油分とが配合された従来の透明化粧料に、
特定のセルロース誘導体を配合すると、驚くべきこと
に、透明性が向上し、経時で透明性が低下せず、しか
も、塗布時ののびが良く、優れた仕上りが得られ、使用
性も著しく改善された透明化粧料が得られることを見出
し本発明を完成するに至った。
【0006】本発明は、優れた透明性を有し、経時で透
明性が低下せず、使用性が著しく改善された透明化粧料
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、1
2−ヒドロキシステアリン酸と油分とを含有する透明化
粧料において、下記一般式(1)で表されるセルロース
誘導体を含有するゲル組成物であることを特徴とする透
明化粧料を提供するものである。
【化2】 A−[−0−CH3−C(0H)H−R]n (1) [式中、Aはアルキルセルロース、アルキルアルキルセ
ルロース又はヒドロキシアルキルセルロースからn個の
水酸基を除いた残基。Rは炭素数6〜30の直鎖又は分
岐のアルキル基。nは1以上の整数を表す。]
【0008】また、本発明は、前記セルロース誘導体
が、ヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシヘキサデ
シルエーテル、ヒドロキシプロピルセルロースヒドロキ
シオクタデシルエーテル、ヒドロキシプロピルセルロー
スヒドロキシドデシル/テトラデシルエーテル、ヒドロ
キシプロピルセルロースヒドロキシヘキサデシル/オク
タデシルエーテルからなる群から選ばれた一種または二
種以上のセルロース誘導体であることを特徴とする前記
の透明化粧料を提供するものである。
【0009】さらに、本発明は、前記油分の屈折率が
1.44〜1.54であることを特徴とする前記の透明
化粧料を提供するものである。
【0010】また、本発明は、前記油分が液状ラノリ
ン、流動パラフィン、モノ水素添加ロジンイソステアリ
ン酸グリセリル、メチルフェニルポリシロキサン、ホホ
バ油、マカデミアナッツ油、オクタン酸セチル、パラメ
トキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ヒマシ油、ジイソ
ステアリル酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グ
リセリル、スクワラン、リンゴ酸ジイソステアリル、ト
リイソステアリル酸グリセリルからなる群から選ばれた
一種または二種以上の油分であることを特徴とする前記
の透明化粧料を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳述
する。
【0012】本発明に用いる上記一般式(1)で表され
るセルロース誘導体は、本出願人による特開平8−17
0066号公報に開示されている公知のゲル化剤であ
る。本発明の透明化粧料が極めて高い透明性と経時によ
る透明性が低下しないという効果を有する理由は明確で
はないが、12−ヒドロキシステアリン酸及び油分を含
有する透明組成物は、通常、温度の上昇に伴い、結晶構
造(不透明)−ゲル構造(透明)−液体とその構造が変
って行き、結晶構造からゲル構造へ相転移する温度は室
温より高い領域にある。この透明組成物に上記のセルロ
ース誘導体を配合すると、この相転移温度が下がり室温
領域でもゲル構造をとるようになり、このことが高い透
明性と経時による透明性が低下しないという本発明の効
果につながっていると考えられる。さらに、上記のセル
ロース誘導体を配合することにより、透明性に関する優
れた効果を発揮すると同時に従来の透明化粧料の使用性
も改善されるという格別の効果を発揮する。
【0013】一般式(1)で表されるセルロース誘導体
は、エチルセルロース、メチルセルロース、メチルエチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース等のアルキルセルロース、アルキ
ルアルキルセルロース又はヒドロキシアルキルセルロー
スの一種又は二種以上をアルカリ触媒下で1、2−エポ
キシアルカンと反応することにより得られる。
【0014】一般式(1)において、Aの具体例として
は、例えば、エチルセルロース、メチルセルロース、メ
チルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロースの残基及びこれらの混合
物の残基が挙げられる。
【0015】Rは炭素数6〜30の直鎖又は分岐脂肪酸
に由来する炭化水素基を表わし、その具体例としては、
例えば、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル
基、ミリスチル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、
オクタデシル基などの直鎖アルキル基、2−エチルヘキ
シル基、2−ヘキシルデシル基、2−デシルミリスチル
基、イソステアリル基、2、7−ジメチルヘキサデシル
基などの分岐アルキル基が挙げられる。
【0016】nはセルロース誘導体のグルコースに付加
した1、2−エポキシアルカンの数を表わす。グルコー
ス1単位について平均で約2個の水酸基に1、2−エポ
キシアルカンが付加したセルロース誘導体が好ましく、
セルロース誘導体の分子量は、数平均分子量で2000
〜300000であり、好ましくは10000〜100
000である。
【0017】本発明においては、ヒドロキシプロピルセ
ルロースヒドロキシヘキサデシルエーテル、ヒドロキシ
プロピルセルロースヒドロキシオクタデシルエーテル、
ヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシドデシル/テ
トラデシルエーテル、ヒドロキシプロピルセルロースヒ
ドロキシヘキサデシル/オクタデシルエーテルの一種ま
たは任意の二種以上が好ましく用いられる。
【0018】セルロース誘導体の配合量は、通常、透明
化粧料全量に対して0.01〜30重量%程度が好まし
く、さらに好ましくは0.01〜10重量%である。こ
れは0.01重量%未満では透明性が悪くなるためであ
り、30重量%を越えると系への溶解性が極端に悪くな
るためである。
【0019】本発明に用いる12−ヒドロキシステアリ
ン酸は、リシノール酸に水素添加したもので12位の炭
素に不斉水酸基を有する飽和脂肪酸であり、ヒマシ油を
水素添加して得られる水添ヒマシ油を加水分解すること
により製造される。また、ヒマシ油を加水分解すること
により得られるヒマシ油脂肪酸に水素添加することによ
っても得られる。本発明においては市販品を利用出来
る。
【0020】12−ヒドロキシステアリン酸の配合量
は、目的とする透明化粧料の用途により適宜決定される
が、通常、透明化粧料全量に対して0.1〜50重量%
程度が好ましく、さらに好ましくは0.5〜30重量%
である。これは0.1重量%未満では、極端に低粘度と
なって製品としての使用に耐えないためであり、50重
量%を越えると透明性に劣るためである。
【0021】本発明に用いる油分は12−ヒドロキシス
テアリン酸と共に配合されて透明化粧料を得られるもの
であれば特に限定されず、通常、化粧料に配合される各
種の油分を用いることが出来る。以下に具体例を例示す
る。
【0022】液体油脂としては、例えば、アボガド油、
ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロ
コシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴ
マ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ
油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆
油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ
油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、
トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリ
セリン等が挙げられる。
【0023】固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤ
シ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化
牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化
油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
【0024】ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カン
デリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロ
ウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラ
ノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、
サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリ
ン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラ
ノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテ
ル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロ
ールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコー
ル、 POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げ
られる。
【0025】炭化水素油としては、例えば、流動パラフ
ィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフ
ィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリ
スタリンワックス等が挙げられる。
【0026】高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘ
ン(ベヘニン)酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トー
ル酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、
エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸
(DHA)等が挙げられる。
【0027】高級アルコールとしては、例えば、ラウリ
ルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコー
ル、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレ
イルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖ア
ルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチル
アルコール)、2-デシルテトラデシノール、ラノリンア
ルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシ
ルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチル
ドデカノール等の分枝鎖アルコール等があげられる。
【0028】合成エステル油としては、ミリスチン酸イ
ソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチル
ドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブ
チル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、
オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシ
ル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステ
アリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、 1
2-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2-エチル
ヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトー
ル脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグ
リコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リン
ゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グ
リセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプ
ロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパ
ン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトー
ル、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソス
テアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘ
キサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミ
リスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸
グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイ
ン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘ
プチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロ
イル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、ア
ジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレー
ト、セバシン酸ジ−2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-
ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジ
ピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、
コハク酸2-エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、
クエン酸トリエチル等が挙げられる。
【0029】シリコーン油としては、例えば、ジメチル
ポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチ
ルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサ
ン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロ
キサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキ
サンなどの環状ポリシロキサン等が挙げられる。
【0030】油分は、上記の一種または任意の二種以上
を用いることが出来るが、屈折率が1.4〜1.6の油
分及び混合油分が好ましく、さらに好ましくは屈折率が
1.44〜1.54の油分及び混合油分である。具体的
には、液状ラノリン、流動パラフィン、モノ水素添加ロ
ジンイソステアリン酸グリセリル、メチルフェニルポリ
シロキサン、ホホバ油、マカデミアナッツ油、オクタン
酸セチル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、
ヒマシ油、ジイソステアリル酸グリセリル、トリ2−エ
チルヘキサン酸グリセリル、スクワラン、リンゴ酸ジイ
ソステアリル、トリイソステアリル酸グリセリルが好ま
しい。
【0031】なお、本発明において屈折率とは、ガラス
板上に油分を2gとり、金ベラを用いて均一なスラリー
状になるまで練り合わせたものを精密アッベ屈折計(A
TAGO社製 タイプ:3T)を用いて20℃で測定し
た値である。
【0032】油分の配合量は特に制限されないが、通
常、10〜99.9重量%、好ましくは、20〜99.
5重量%の範囲で、目的とする透明化粧料に応じて適宜
決定される。
【0033】本発明に言う透明化粧料とは、光路長10
mmのセルに充填し冷却固化させたものを25℃にて1
時間放置した後、分光光度計で900nmの光の透過率
が少なくとも50%以上のものである。
【0034】本発明の透明化粧料の剤形はゲル組成物で
あり、その製品形態としては、例えば、口紅、リップグ
ロス、リップクリーム、アイシャドー等のメーキャップ
化粧料、ヘアスチック、ポマード等の毛髪化粧料等を挙
げることができる。
【0035】本発明の透明化粧料は、上記必須成分の他
に本発明の効果を阻害しない範囲内において、必要に応
じて、保湿剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、高
分子、界面活性剤、色素、顔料、粉末、薬剤、アルコー
ル、溶剤、香料などを適宜配合し、目的とする製品形態
に応じて常法により製造することが出来る。
【0036】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。本発明は以下の実施例によってなんら限定
されるものでない。配合量は特に記載がない限り重量%
である。
【0037】「実施例1〜4、比較例1:透明口紅」
「表1」に示す油分(メチルフェニルポリシロキサン、
液状ラノリン、モノ水素添加ロジンジイソステアリン酸
グリセリル)に、一般式(1)のセルロース誘導体を加
え、95℃で加熱して溶解させた後、12−ヒドロキシ
ステアリン酸、香料、着色剤(赤色223号)を加え
て、85〜95℃に加熱し、良く撹拌して均一にした。
これを口紅用金型に流し込み、冷却固化して透明口紅を
得た。
【0038】一般式(1)のセルロース誘導体は、実施
例1ではヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシヘキ
サデシルエーテル、実施例2ではヒドロキシプロピルセ
ルロースヒドロキシオクタデシルエーテル、実施例3で
はヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシドデシル/
テトラデシルエーテル、実施例4ではヒドロキシプロピ
ルセルロースヒドロキシヘキサデシル/オクタデシルエ
ーテルを使用した。比較例1は、セルロース誘導体を配
合しない従来の透明化粧料である。
【0039】なお、ヒドロキシプロピルセルロースヒド
ロキシヘキサデシルエーテルは、ヒドロキシプロピルセ
ルロースをアルカリ触媒下で1、2−エポキシヘキサデ
カンと反応させることにより得られたものを使用した。
ヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシオクタデシル
エーテルは、ヒドロキシプロピルセルロースをアルカリ
触媒下で1、2−エポキシオクタデカンと反応させるこ
とにより得られたものを使用した。ヒドロキシプロピル
セルロースヒドロキシドデシル/テトラデシルエーテル
は、ヒドロキシプロピルセルロースをアルカリ触媒下で
1、2−エポキシドデカン、1、2−エポキシテトラデ
カンと反応させることにより得られたものを使用した。
ヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシヘキサデシル
/オクタデシルエーテルは、ヒドロキシプロピルセルロ
ースをアルカリ触媒下で1、2−エポキシヘキサデカ
ン、1、2−エポキシオクタデカンと反応させることに
より得られたものを使用した。
【0040】「表1」の透明口紅について以下の試験を
行い、結果を併せて「表1」に示した。
【0041】「透明性試験」光路長10mmのセルに試
料を流し込み、冷却固化させたものを、25℃に一時間
放置したもの及び1ケ月放置したものについて、分光光
度計(日本分光工業社製Ubest−55)にて900
nmでの透過率を測定し、以下の判定基準により透明性
を判定した。 <判定基準> (透過率) (判定) 50%以上 ◎ 25%以上50%未満 ○ 1%以上25%未満 △ 1%未満 ×
【0042】「使用性試験」塗布時ののび、塗布後の仕
上りについて、 専門パネル20名による実使用試験を
行い官能評価により評価した。塗布時ののびのスコア
は、軽い(5点)、やや軽い(4点)、普通(3点)、
やや重い(2点)、重い(1点)、の5段階で評価し、
仕上りは、良い(5点)、やや良い(4点)、普通(3
点)、やや悪い(2点)、悪い(1点)の5段階で評価
し、20名のスコアの平均値を求め、以下の判定基準に
より判定した。 <判定基準> (スコア平均値) (判定) 4.0〜5.0 ◎ 3.0〜4.0 ○ 2.0〜3.0 △ 1.0〜2.0 ×
【0043】
【表1】 ----------------------------------------------------------------------- 実施例 実施例 実施例 実施例 比較例 1 2 3 4 1 -----------------------------------------------------------------------セルロース 誘導体 3 3 3 3 - 12-ヒト゛ロキシステアリン酸 10 10 10 10 10メチルフェニルホ゜リシロキサン 30 30 30 30 30 液状ラノリン 20 20 20 20 20モノ 水素添加ロシ゛ンシ゛イソステアリン酸ク゛リセリル 36.8 36.8 36.8 36.8 39.8 赤色223号 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 香料 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 ----------------------------------------------------------------------- 透明性 ◎ ◎ ◎ ◎ ○ 透明性(1ケ月後) ◎ ◎ ◎ ◎ △ のび ○ ○ ○ ○ △ 仕上り ◎ ◎ ◎ ◎ × -----------------------------------------------------------------------
【0044】「表1」から分かるように、セルロース誘
導体を配合した実施例1、2、3、4の透明口紅は、セ
ルロース誘導体を配合していない比較例1に比べて、透
明性が高く、経時で透明性が低下することなく、さら
に、塗布時ののび、仕上りにおいて優れた結果を示して
おり、従来の透明化粧料に対して格別顕著に優れた効果
を有している。
【0045】「実施例5〜7」「表2」に示す透明口紅
を常法に従い製造し、上記と同様の試験を行い評価し
た。結果を併せて「表2」に示す。実施例5〜7の透明
口紅は、透明性が高く、経時で透明性が低下することな
く、さらに、塗布時ののび、仕上りにおいて優れたもの
であった。
【0046】
【表2】 ----------------------------------------------------------------------- 実施例 5 6 7 -----------------------------------------------------------------------ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルセルロースヒト゛ロキシヘキサテ゛シルエーテル 3 3 1 12-ヒト゛ロキシステアリン酸 10 10 10メチルフェニルホ゜リシロキサン 20 30 30 液状ラノリン 20 11.8 20モノ 水素添加ロシ゛ンシ゛イソステアリン酸ク゛リセリル 11.8 - 38.8シ゛イソステアリン 酸ク゛リセリル - 15 - 流動ハ゜ラフィン 5 15 -マカテ゛ミアナッツオイル 5 - -トリ 2-エチルヘキサン酸ク゛リセリル 10 - -スクワラン 10 - -リンコ゛ 酸シ゛イソステアリル 5 10 -ハ゜ラメトキシケイ 皮酸2-エチルヘキシル - 5 - だいだい色201号 0.05 - - 赤色218号 0.05 0.05 - 赤色223号 - 0.05 0.1 香料 0.1 0.1 0.1 ----------------------------------------------------------------------- 透明性 ◎ ◎ ◎ 透明性(1ケ月後) ◎ ◎ ◎ のび ○ ○ ◎ 仕上り ◎ ◎ ◎ -----------------------------------------------------------------------
【0047】以下に本発明の透明化粧料のその他の実施
例を示す。いずれの透明化粧料も、透明性が高く、経時
で透明性が低下することなく、さらに、塗布時ののび、
仕上りにおいて優れたものであった。
【0048】「実施例8:透明リップグロス」ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルセルロースヒト゛ロキシヘキサテ゛シルエーテル 3 12-ヒト゛ロキシステアリン酸 9メチルフェニルホ゜リシロキサン 20 液状ラノリン 30モノ 水素添加ロシ゛ンシ゛イソステアリン酸ク゛リセリル 27.9 流動ハ゜ラフィン 10 香料 0.1
【0049】「実施例9:透明リップクリーム」ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルセルロースヒト゛ロキシヘキサテ゛シルエーテル 3 12-ヒト゛ロキシステアリン酸 10メチルフェニルホ゜リシロキサン 20 液状ラノリン 10モノ 水素添加ロシ゛ンシ゛イソステアリン酸ク゛リセリル 36.3 流動ハ゜ラフィン 20メントール 0.5ヒ゛タミン E 0.1 香料 0.1
【0050】「実施例10:透明アイシャドー」ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルセルロースヒト゛ロキシヘキサテ゛シルエーテル 2 12-ヒト゛ロキシステアリン酸 5メチルフェニルホ゜リシロキサン 20 液状ラノリン 20トリ 2-エチルヘキサン酸ク゛リセリル 28.9 流動ハ゜ラフィン 20マイカ 2 雲母チタン 1ヘ゛ンカ゛ラ 1 香料 0.1
【0051】「実施例11:透明ヘアチック」ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルセルロースヒト゛ロキシヘキサテ゛シルエーテル 3 12-ヒト゛ロキシステアリン酸 10メチルフェニルホ゜リシロキサン 40 液状ラノリン 20モノ 水素添加ロシ゛ンシ゛イソステアリン酸ク゛リセリル 10 流動ハ゜ラフィン 16.9 香料 0.1
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、12−ヒドロキシステ
アリン酸と油分とを含有する透明化粧料に、特定のセル
ロース誘導体を含有させることにより、透明性を向上さ
せ得ると同時に経時で透明性が低下することなく、さら
に、塗布時ののび、仕上り等の使用性に優れた透明化粧
料を提供することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/032 A61K 7/032 7/11 7/11 C08K 5/00 C08K 5/00 5/09 5/09 C08L 1/28 C08L 1/28 83/04 83/04 91/00 91/00 (72)発明者 那須 昭夫 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 Fターム(参考) 4C083 AA121 AB232 AB432 AC021 AC241 AC242 AC341 AC351 AC391 AC421 AC422 AC842 AD151 AD152 AD261 AD262 AD281 AD511 AD512 CC13 CC14 CC32 DD01 DD21 DD31 EE06 EE07 4J002 AB032 AE001 AE031 AE051 AF021 BB031 BB201 CH051 CP031 CP041 EC000 EC066 ED026 EF056 EF057 EH036 EH046 EH056 FD010 FD050 FD070 FD090 FD180 FD200 FD310 GB00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 12−ヒドロキシステアリン酸と油分と
    を含有する透明化粧料において、下記一般式(1)で表
    されるセルロース誘導体を含有するゲル組成物であるこ
    とを特徴とする透明化粧料。 【化1】 A−[−0−CH3−C(0H)H−R]n (1) [式中、Aはアルキルセルロース、アルキルアルキルセ
    ルロース又はヒドロキシアルキルセルロースからn個の
    水酸基を除いた残基。Rは炭素数6〜30の直鎖又は分
    岐のアルキル基。nは1以上の整数を表す。]
  2. 【請求項2】 前記セルロース誘導体が、ヒドロキシプ
    ロピルセルロースヒドロキシヘキサデシルエーテル、ヒ
    ドロキシプロピルセルロースヒドロキシオクタデシルエ
    ーテル、ヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシドデ
    シル/テトラデシルエーテル、ヒドロキシプロピルセル
    ロースヒドロキシヘキサデシル/オクタデシルエーテル
    からなる群から選ばれた一種または二種以上のセルロー
    ス誘導体であることを特徴とする請求項1記載の透明化
    粧料。
  3. 【請求項3】 前記油分の屈折率が1.44〜1.54
    であることを特徴とする請求項1または2記載の透明化
    粧料。
  4. 【請求項4】 前記油分が液状ラノリン、流動パラフィ
    ン、モノ水素添加ロジンイソステアリン酸グリセリル、
    メチルフェニルポリシロキサン、ホホバ油、マカデミア
    ナッツ油、オクタン酸セチル、パラメトキシケイ皮酸2
    −エチルヘキシル、ヒマシ油、ジイソステアリル酸グリ
    セリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、スクワ
    ラン、リンゴ酸ジイソステアリル、トリイソステアリル
    酸グリセリルからなる群から選ばれた一種または二種以
    上の油分であることを特徴とする請求項3記載の透明化
    粧料。
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