JPH09165317A - 水中油型乳化組成物 - Google Patents

水中油型乳化組成物

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JPH09165317A
JPH09165317A JP8237272A JP23727296A JPH09165317A JP H09165317 A JPH09165317 A JP H09165317A JP 8237272 A JP8237272 A JP 8237272A JP 23727296 A JP23727296 A JP 23727296A JP H09165317 A JPH09165317 A JP H09165317A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコーン油、特に高重合ポリシロキサンを
含有するシリコーン油を油相とし、低粘度で経時的に安
定な水中油型乳化組成物を提供する。 【解決手段】 (1)両親媒性物質−カチオン界面活性
剤−水系において常温以上でゲルを形成し得るものの中
から選択された両親媒性物質及びカチオン界面活性剤
と、(2)シリコーン油と、(3)水と、を含み、前記
両親媒性物質及び界面活性剤は、その実質的全量が油滴
界面に存在し、系の粘度が30cps以下であることを
特徴とする。また、シリコーン油の粘度が500cps
以下であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水中油型乳化組成
物、特にシリコーン油を油相とする水中油型乳化組成物
の物性及び安定性等の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】水中油型乳化組成物は化粧料において汎
用されている剤型で、その油相としては様々な油性成分
が用いられているが、その一つにシリコーン油が挙げら
れる。特に毛髪化粧料の分野においては毛髪に対する柔
軟性や潤いの付与や、ドライヤーの熱やブラッシングに
よる毛髪の保護、枝毛の修復・防止等の毛髪のトリート
メント効果を目的として油相にシリコーン油を用いた水
中油型乳化組成物が広く用いられている。
【0003】また、毛髪化粧料の分野においては化粧料
を直接手に取る必要がなく、かつ広い部分に均一に適用
できるエアゾールやディスペンサータイプの製品が使用
の簡便性や手を汚さないという利便性から好まれてい
る。特に、ディスペンサータイプの化粧料は、その容器
が単純な機構であること、エアゾールのように環境に有
害とされるガスを用いないこと等から汎用されている。
【0004】このようなディスペンサータイプの場合、
ディスペンサー容器から霧状に噴霧するために内容物で
ある化粧料が低粘度の液状であることが要求される。し
かも、その使用感としては乳液やクリームのような使用
感で、毛髪をしっとりとさせたり保湿性の高いものが望
まれることが多い。従って、このような乳化組成物をデ
ィスペンサータイプ毛髪化粧料とする場合には、その乳
化安定性とともに系の低粘度安定性、使用感が重要であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術ではこのようなシリコーン油を油相とする水中油型
乳化組成物において、低粘度で安定性の良好な乳化組成
物でありながら、その使用感がしっとりと良好で保湿性
に優れた乳化組成物を得ることは困難であった。例え
ば、低粘度乳化組成物の安定化技術としては、乳化粒子
を微細化する方法(特開昭63−126542)、内油
相と外水相の比重調整による方法等が従来より用いられ
ているが、これらの方法では保湿効果やしっとりとした
使用感を得るために、半固形油分や高級アルコール等の
両親媒性物質を配合すると系の増粘を引き起こしてしま
うという問題点があった。
【0006】また、毛髪化粧料の分野においては、皮膜
形成性を有する高重合メチルポリシロキサンや高重合ア
ミノ変性メチルポリシロキサン等の高重合ポリシロキサ
ンが枝毛修復効果やコート剤として用いられることがあ
るが、このような高重合シリコーン油を水中油型乳化組
成物の油相に配合すると、油相の粘度が著しく上昇する
ために乳化粒子を微細化することが困難となり、上記の
ような従来技術では低粘度で乳化安定性に優れた水中油
型乳化組成物を得ることは特に困難であった。
【0007】本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされ
たものであり、その目的はシリコーン油を油相とし、さ
らにはシリコーン油相中に高重合ポリシロキサンを配合
した場合においても、低粘度でありながら乳化安定性、
粘度安定性等の経時安定性に優れた水中油型乳化組成物
で、しかも使用感がしっとりとして良好な水中油型乳化
組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以前に両
親媒性物質−界面活性剤−水系においてゲルを形成し得
る両親媒性物質及び界面活性剤を用いることにより、低
粘度で水溶液状の物性と、クリーム様のしっとりした使
用感を与え、かつ経時安定性も良好な水中油型乳化組成
物が得られることを報告した(特開平6−27142
1)。そして今回、前記目的を達成するために鋭意検討
を行った結果、ゲルを形成し得る組み合わせとして両親
媒性物質及びカチオン界面活性剤を用い、油相としての
シリコーン油の粘度を調整することにより、例え高重合
メチルポリシロキサンや高重合アミノ変性メチルポリシ
ロキサンのような高重合ポリシロキサンを配合したとし
ても低粘度でしかも経時安定性が良好な組成物が得られ
ることを見出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本出願の請求項1記載の水中油
型乳化組成物は、(1)両親媒性物質−カチオン界面活
性剤−水系において常温以上でゲルを形成し得るものの
中から選択された両親媒性物質及びカチオン界面活性剤
と、(2)シリコーン油と、(3)水と、を含み、前記
両親媒性物質及びカチオン界面活性剤は、その実質的全
量が油滴界面に存在し、系の粘度が30cps以下であ
ることを特徴とする。
【0010】なお、前記シリコーン油の粘度は500c
ps以下であることが好適である。また、前記シリコー
ン油中にはシリコーン油全量に対して0.1重量%以上
の高重合メチルポリシロキサン及び/又は高重合アミノ
変性メチルポリシロキサンを含有することが好適であ
る。また、両親媒性物質がカチオン界面活性剤に対して
モル比で1/2倍量以上配合されることが好適である。
【0011】また、両親媒性物質及びカチオン界面活性
剤の合計量としては、組成物全量に対して0.1〜10
重量%以下であることが好適である。また、両親媒性物
質及びカチオン界面活性剤の合計量に対し、シリコーン
油の配合量は1/2倍量以上であることが好適である。
また、両親媒性物質及びカチオン界面活性剤の境界面存
在量は、DSCによるピーク面積比で90%以上である
ことが好適である。
【0012】また、両親媒性物質及びカチオン界面活性
剤が、両親媒性物質−カチオン界面活性剤水系において
形成するゲルの転移温度が60℃以上であるものの中か
ら選択されることが好適である。また、乳化粒子径が
0.25μm以下であることが好適である。また、両親
媒性物質は炭素鎖長が16以上である高級アルコール及
び/又は高級脂肪酸よりなることが好適である。なお、
本発明の水中油型乳化組成物は毛髪化粧料として特に好
適である。
【0013】
【本発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
いて詳細に説明する。本発明の水中油型乳化組成物にお
いてはシリコーン油を油相として用いるが、内相である
シリコーン油相と、外相である水相との境界部に、水相
中でゲルを形成し得る両親媒性物質及びカチオン界面活
性剤の実質的全量を存在させることにより、シリコーン
油を低粘度で安定な水中油型乳化組成物とすることがで
きるものである。
【0014】すなわち、一般に水中油型乳化組成物で
は、両親媒性物質と界面活性剤が水相中でゲルを形成
し、基剤を固化させていると考えられている(Barr
y,B.W., J.Colloid Interfa
ce Sci.,28,82−91(1968)等)。
【0015】この水中油型乳化組成物におけるゲル形成
状態は、以下のように記述される(福島正二,セチルア
ルコールの物理化学,フレグランスジャーナル社,19
92,p112〜116)。図1において、水相10中
には油相12が分散されており、該水相10と油相12
の境界面には界面活性剤14及び両親媒性物質16が存
在し、水相10内での油相12の分散状態安定化が図ら
れている。そして、水相10内にはさらに界面活性剤1
4及び両親媒性物質16が存在しており、該界面活性剤
14及び両親媒性物質16の一部はラメラ構造18を水
相中で形成し、ゲル構造が構築され、基剤が固化すると
されている。
【0016】このような水中油型乳化組成物は、強力な
剪断力を有する乳化機で処理を行い、基剤を固化させて
いるゲル構造体を破壊し、例えば図2に示すようにラメ
ラ構造が微細な分散系(ベシクル)20となることによ
り、低粘度の液状の基剤を得ることができる(山口道
広,野田 章,日化,26−32(1989))。しか
しながら、ラメラ構造が微細に分散した系は、凝集によ
るブツの発生やゲル構造の再構築による粘度上昇等の不
安定化の問題がある。
【0017】本発明者らは、特開平6−271421に
おいて両親媒性物質16−界面活性剤14−水10−油
12で構成される水中油型乳化組成物のエマルション粒
子を微細化し、水相中でゲルを形成している両親媒性物
質16及び界面活性剤14をエマルション粒子界面に移
行させ水相中のゲルの量を減少させること、及び安定な
ゲルを形成しゲル構造を破壊した後再びゲル構造を形成
しにくい両親媒性物質及び界面活性剤の組合せを選択す
ることにより、低粘度でしかも経時的に安定な水中油型
乳化組成物を得ることに成功したことを報告した。
【0018】この水中油型乳化組成物においては、図3
に示す様に両親媒性物質16及び界面活性剤14のほぼ
全量を油滴12の界面に移行させることにより、前記両
親媒性物質16及び界面活性剤14はそれぞれエマルシ
ョン粒子界面において安定に保持され、更に水相10中
にはラメラ構造の微細に分散したもの等が存在しないた
め、その凝集によるブツの発生やゲル構造の再構築も生
じ得ない。従って、得られた水中油型乳化組成物は両親
媒性物質を用いて乳化しているにもかかわらず極めて低
粘度で経時安定性に優れている。
【0019】そして、該乳化組成物が一旦塗布される
と、塗擦作用により前記エマルション粒子の機械的な破
壊が生じ、エマルション粒子界面の表面積が著しく低下
する。この結果、水相中には両親媒性物質16及び界面
活性剤14が放出され、両親媒性物質16−界面活性剤
14−水10中でゲル構造を再構築し、クリーム様の使
用感触を付与することができるという画期的なものであ
った。しかしながら、図3に示すような低粘度水中油型
乳化組成物の系において、油相として分子量の比較的大
きいシリコーン油を用いると、シリコーン油の粘度によ
り乳化粒子の微細化が困難になることが判明した。
【0020】そこで、本発明者らはシリコーン油を油相
とした系について詳細に検討した結果、シリコーン油の
粘度を500cps以下とすれば30cpsという低粘
度でも良好な経時安定性が得られることを見出したもの
である。さらに、このような水中油型乳化組成物におい
ては、従来乳化粒子の微細化が困難で、低粘度でしかも
安定な乳化組成物を得ることが困難であった高重合メチ
ルポリシロキサン及び/又は高重合アミノ変性メチルポ
リシロキサンを配合した場合においても低粘度で経時的
に安定な組成物が得ることができる。
【0021】本発明に係る水中油型乳化組成物は、30
cpsという極めて低粘度でしかも経時安定性に優れる
ので、ディスペンサー使用にも十分適用可能である。ま
た、シリコーン油を用いることで毛髪に対する保護やな
めらかさの付与といったトリートメント効果が得られる
とともに、クリーム様のしっとりと使用感を発揮するこ
とができる。さらに高重合ポリシロキサンを配合した場
合には枝毛修復効果も得ることができる。
【0022】本発明において特徴的な、水相−油相境界
面に移行される両親媒性物質及びカチオン界面活性剤
は、両親媒性物質−カチオン界面活性剤−水系において
特異的にゲルを形成する必要がある。特に乳化安定性を
考慮する場合には、ゲルがα−typeであると、その
安定性が良好であり、さらにゲルの転移温度が60℃以
上であることが好適である。なお、ゲルがα−type
であることはX線回折での21.4゜の強い単一のピー
クにより判別できる。
【0023】このように水系で且つ常温以上でゲルを形
成する両親媒性物質−カチオン界面活性剤の組合せとし
て、ステアリルアルコール(両親媒性物質)−塩化ステ
アリルアンモニウム(カチオン界面活性剤)、ベヘニル
アルコール(両親媒性物質)−塩化ベヘニルトリメチル
アンモニウム(カチオン界面活性剤)、ベヘニルアルコ
ール(両親媒性物質)−塩化ステアリルトリメチルアン
モニウム(カチオン界面活性剤)、ベヘニルアルコール
(両親媒性物質)−塩化ジメチルジステアリルアンモニ
ウム(カチオン界面活性剤)、セチルアルコール、ステ
アリルアルコール(両親媒性物質)−塩化ステアリルト
リメチルアンモニウム(カチオン界面活性剤)、ベヘニ
ン酸(両親媒性物質)−塩化ベヘニルトリメチルアンモ
ニウム(カチオン界面活性剤)、ステアリン酸(両親媒
性物質)−ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド
L−グルタミン酸塩(カチオン界面活性剤)、ベヘニル
アルコール(両親媒性物質)−ステアリン酸ジエチルア
ミノエチルアミドクエン酸塩(カチオン界面活性剤)の
組み合わせが好適である。なお、例えばベヘニルアルコ
ール及びステアリルアルコール等の様に、炭素鎖長が長
く、かつ鎖長の異なる組み合わせを用いることにより、
乳化安定性をより向上させることができる。また、本発
明においてはカチオン界面活性剤を用いているので、毛
髪に対して柔軟効果や帯電防止効果等が期待される。
【0024】本発明において両親媒性物質とは、界面活
性を有するがそれ自体は疎水性が強く一般の界面活性剤
ほど界面活性を有さないものであり、例えば高級脂肪
酸、高級脂肪族アルコール、モノグリセリド、グリセロ
ールモノアルキルエーテル、モノアルキルアミン、およ
びステロール骨格を有する化合物(コレステロール、フ
ィトステロール)等がある。
【0025】なお、本発明において、両親媒性物質及び
カチオン界面活性剤の合計量は、組成物全量に対し0.
1〜10重量%配合することが必要である。水相に対し
0.1重量%未満であると、油相を充分に分散させ、低
粘度化することができない場合がある。また、本発明の
水中油型乳化組成物においては塗擦時のエマルションの
機械的な破壊により生じるゲルがクリームに類する使用
感触と保湿効果を与えると考えられ、この点からも組成
物全量に対する両親媒性物質及びカチオン界面活性剤の
合計量が0.1重量%以上、好ましくは1.0重量%以
上であることが好適である。また、10重量%を超えて
配合すると、低粘度の組成物が得られないことがある。
【0026】さらに、両親媒性物質とカチオン界面活性
剤の量的関係としては、両親媒性物質をカチオン界面活
性剤に対してモル比で1/2倍量以上用いることが好適
である。両親媒性物質の配合量がカチオン界面活性剤に
対して少ない場合には塗擦時にクリーム様の使用感と保
湿効果が十分に発揮されないことがある。
【0027】本発明において用いるシリコーン油とは、
例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシ
ロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖
状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサ
ン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチル
シクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロ
ジェンシクロテトラシロキサン等の環状ポリシロキサ
ン、アミノ変性シリコーン油、エポキシ変性シリコーン
油、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーン油、ポリエ
ーテル変性シリコーン油、カルボキシ変性シリコーン
油、アルコール変性シリコーン油、アルキル変性シリコ
ーン油、アンモニウム塩変性シリコーン油、フッ素変性
シリコーン油等の変性シリコーン油等の低粘度シリコー
ン油、トリメチルシロキシケイ酸等の3次元構造若しく
はこれを形成し得るシリコーン樹脂、高重合ジメチルポ
リシロキサン、高重合メチルフェニルポリシロキサン、
高重合メチルビニルポリシロキサン等の高重合メチルポ
リシロキサンや高重合アミノ変性メチルポリシロキサン
等の高重合ポリシロキサンが挙げられる。これらシリコ
ーン油はその1種以上を用いることができるが、油相と
してのシリコーン油の粘度は500cps以下であるこ
とが必要である。シリコーン油の粘度が500cps以
上になると乳化粒子の微細化が困難となり、系が低粘度
とならず、また、乳化安定性の低下、経時的な粘度上昇
を生じやすい。
【0028】高重合ポリシロキサンは樹脂状の非常に高
粘度の物質であり、わずかな添加で系を増粘させるため
にシリコーン油単独の場合よりもさらに乳化粒子の微細
化が困難であった。しかしながら、本発明においてはシ
リコーン油全体としての粘度が500cps以下の粘度
であれば高重合ポリシロキサンを配合することができ、
しかも高重合ポリシロキサンを配合しても安定性が低下
することがなく、経時安定性に優れた水中油型乳化組成
物を得ることができる。
【0029】また、シリコーン油中に高重合ポリシロキ
サンをシリコーン油全量に対して0.1重量%以上配合
した該水中油型乳化組成物においては毛髪修復効果を発
揮することができ、毛髪化粧料として最適である。ま
た、系の粘度が30cps以下と非常に低粘度であるた
めディスペンサー容器にも適している。また、油相量は
両親媒性物質−カチオン界面活性剤の合計量に対し1/
2倍量以上、好ましくは等量以上である。油相量が両親
媒性物質−カチオン界面活性剤の合計量の1/2等量よ
り少ない場合には、乳化状態の経時安定性が悪化する傾
向にある。
【0030】また、乳化粒子径は0.25μm以下、特
に0.20μm以下が好適である。粒子径が0.25μ
mを越えると、低粘度ではクリーミングを生じる恐れが
ある。なお、ここで用いられるエマルションの平均粒子
径は、動的光散乱法により測定されたものであり、具体
的にはNICOMP−270(HIAC/ROYCO社
製)によって測定したものである。
【0031】本発明の水中油型乳化組成物において前記
シリコーン油に加え他の液状油分、固型油分、半固型油
分又は水に難溶性の物質を油相中に配合することも可能
である。例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、
マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリ
ーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小
麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワ
ー油、綿実油、月見草油、エノ油、大豆油、落花生油、
茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ
油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン
酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等の液
体油脂、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム
油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨
脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒ
マシ油等の固型油脂、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロ
ウ、カルナバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロ
ウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カボックロ
ウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラ
ノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元
ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロ
ウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリ
ンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレン
グリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテ
ル等のロウ類、流動パラフィン、オゾケライト、スクワ
レン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワラ
ン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化
水素、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、
ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロ
ピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリ
スチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオク
タン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、
酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアレ
ン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレス
テリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコー
ル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソ
ステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネ
オペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ
−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エ
チルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステ
アリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチル
ヘキシル酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘ
キシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロ
ールプロパン、セチル−2−エチルヘキサノエート、2
−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリ
セリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライ
ド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイ
ル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、
パルミチン酸−2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジ
イソプロピル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2
−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプ
チルウンデシル、エチルラウレート、セパチン酸ジ−2
−エチルヘキシル、ミリスチン酸−2−ヘキシルデシ
ル、パルミチン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸−
2−ヘキシルデシル、セバチル酸ジイソプロピル、コハ
ク酸−2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、
酢酸アミル、クエン酸トリエチル等の合成エステル、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、ベヘン酸(ベヘニル)酸、オレイン酸、12−ヒド
ロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸、ラノ
リン脂肪酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイ
ン酸、エイコサペンタエン酸等の高級脂肪酸、ラウリル
アルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコー
ル、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレ
イルアルコール、セトステアリルアルコール、モノステ
アリルグリセレンエーテル(バチルアルコール)、2−
デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレス
テロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアル
コール、オクチルドデカノール等の直鎖、分岐高級アル
コール、パーフルオロデカリン、パーフルオロヘキサ
ン、トリパーフルオロ−n−ブチルアミン等のパーフル
オロカーボンないしパーフルオロポリエーテル、ビタミ
ンA及びその誘導体、ビタミンD及びその誘導体、ビタ
ミンE及びその誘導体、ビタミンK及びその誘導体等の
ビタミン類、ステロール類、天然及び合成の香料等が挙
げられる。
【0032】また、水に難溶性の物質としては、ユビキ
ノン、ビタミンP等のビタミン類、塩酸クロルヘキシジ
ン、トリクロロカルバニリド、イルガッサンDP300
等の殺菌剤、酢酸デキサメタゾン等の薬剤、パラアミノ
安息香酸(以下PABAと略す)、N,N−ジメチルPAB
Aオクチルエステルなどの紫外線吸収剤、パラベン等の
防腐剤等が挙げられる。
【0033】また、本発明においては更に保湿効果を高
めるために保湿剤を配合することができ、このような保
湿剤としてはエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ト
リグリセリン、テトラグリセリン等のポリグリセリン、
グルコース、マルトース、マルチトール、蔗糖、フルク
トース、キシリトール、イノシトール、ペンタエリスリ
トール、ソルビトール、マルトトリオース、澱粉分解
糖、澱粉分解糖還元アルコール等の糖類、乳酸ナトリウ
ム、2−ピロリドン−5−カルボン酸ナトリウム、ヒア
ルロン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0034】本発明の乳化組成物については、他にも水
相中に各種の成分を配合することができる。そのような
成分の中で水相成分としては、例えばビニルポリピロリ
ドン、N−ビニルピロリドン−N,N−ジメチルアミノ
エチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩等の水溶性
又は水分散性高分子、ビタミンB群、ビタミンC及びそ
の誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等の
ビタミン類などの水溶性活性物質、グルタミン酸ナトリ
ウム、アルギニン、アスパラギン酸、クエン酸、酒石
酸、乳酸などの緩衝剤、EDTAなどのキレート剤など
の他、紫外線吸収剤、各種色素の等が挙げられる。
【0035】本発明の乳化組成物は、上記の必須成分を
有する混合分散液をホモミキサーよりも強力な剪断力を
かけられる乳化機、例えばマントンゴウリン、フレンチ
プレス、コロイドミル、マイクロフルイダイザー、超音
波乳化機など、強力な剪断力で処理することにより、そ
の透明性、安定性を向上させることができる。また、マ
ントンゴウリン、フレンチプレス、マイクロフルイダイ
ザー等の高圧ホモジナイザーを用いる場合には、100
0psi以上の圧力下で乳化するのが好ましいが、さらに
好ましくは3000psi以上が好適である。
【0036】本発明にかかる乳化処理は、系全量を行っ
てもよいし、場合によっては一部を処理し、その後に水
あるいは多価アルコール等の他の配合物により希釈して
もよい。また、乳化時の温度は、系中のカチオン界面活
性剤と両親媒性物質が水とともに形成するゲルの転移温
度以上で行なうのが望ましい。なお、油相中に高重合ポ
リシロキサンを配合する場合には、均一な乳化を速やか
に行うために高重合ポリシロキサンを予め低粘度シリコ
ーン油に溶解し、粘度500cps以下に調整したもの
を油相として用いることが好ましい。
【0037】以下、具体的な実施例を挙げつつ、本発明
をさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例
に限定されるものではない。両親媒性物質及びカチオン界面活性剤の油滴界面におけ
る存在量 前述したように、本発明においてカチオン界面活性剤及
び両親媒性物質の油滴界面における存在量及び水相中へ
の残存量は、保存中の水溶液状物性及び安定性に極めて
重大な影響を与える。
【0038】そこで、本発明者らはまず、簡略化した系
である試験例1,2,3及び4にかかる乳化組成物を製
造し、完成時の物性及びその経時変化について検討を行
った。即ち、両親媒性物質及びカチオン界面活性剤の油
滴界面における存在量は、ゲルの転移のピーク面積変化
により見積もることができる。そこで、転移温度の測定
を示差走査熱量計(DSC)、具体的にはDSC120
(セイコー電子工業株式会社製)を用いて行い、得られ
たDSC昇温曲線に於て観測された吸熱ピークの頂点の
温度を転移温度とした。
【0039】
【表1】 ──────────────────────────────────── 試験例1 試験例2 試験例3 試験例4 ──────────────────────────────────── 1)ステアリルアルコール 2.0 2.0 2.0 2.0 2)塩化ステアリル トリメチルアンモニウム 1.0 1.0 1.0 1.0 3)ジメチルシリコーン − 5.0 5.0 5.0 (20cps) 4)ジプロピレングリコール 10.0 10.0 10.0 10.0 5)イオン交換水 残量 残量 残量 残量 ────────────────────────────────────
【0040】(製法) 試験例1:(1)、(2)、(4)及び(5)を80℃
で撹拌混合し、80℃においてホモミキサーで処理後、
冷却し試料を得た。する。 試験例2〜4:(1)、(2)、(4)及び(5)を8
0℃で撹拌混合する。これに(3)を撹拌しながら混合
し、80℃において、試験例2はホモミキサーを用い、
試験例3は500psiの圧力下で高圧ホモジナイザーを
用い、試験例4は7000psiの圧力下で高圧ホモジナ
イザーを用いて乳化し、それぞれ乳化粒子径の異なる試
料を得た。
【0041】図4にはエマルションの微細化に伴うDS
C昇温曲線の変化が示されている。同図において試験例
1はシリコーン油成分を抜去した系であるが、72℃に
単一の転移ピークが観察された。シリコーン油を抜去し
た系ではエマルションの形成が行なわれないことから、
前記両親媒性物質及びカチオン界面活性剤は水相中でゲ
ルを形成しこの状態が同図に示されることとなる。試験
例2〜4はシリコーン油を油相として配合した系で、乳
化粒子径は、それぞれ1〜5μm,0.18μm,0.
04μmであった。シリコーン油を油相とした場合にお
いても、乳化粒子の微細化とともにDSC曲線は高温側
のピークが減少し、試験例4では最も低温のピークのみ
となっており、粒子径が小さくなる過程において水相中
のゲルを構成する両親媒性物質及びカチオン界面活性剤
がエマルションの界面積の増大にともない界面に移行
し、水相中の両成分が減少することを示唆している。
【0042】なお、ここでエマルションの平均粒子径測
定は、粒子径が1μm以上の場合は顕微鏡観察により行
なった。平均粒子径が、1μm以下の場合は動的光散乱
法により測定を行い、具体的にはNICOMP−270
(HYAC/ROYCO社製)を用いた。平均粒子径が
0.04μmの試験例4のDSC曲線は、63℃に単一
の転移ピークのみとなっていることから、両親媒性物質
及びカチオン界面活性剤はそのほとんどがエマルション
の界面に移行している状態を示しており、粒子径が増大
していくにつれて高温側のピークの割合が大きくなって
いることは水相中のゲル構成物質の量即ち両親媒性物質
及びカチオン界面活性剤の量が増大していることを示し
ている。ここで、水溶液状の外観と商品レベルでの安定
性を保証する上で、DSC曲線が低温側ピークのみとな
ることが望ましいが、高温側ピークの面積が全体の10
%程度存在していても良い。
【0043】以上のように製造された試験例1,2,3
及び4にかかる乳化組成物は、下記のような物性及び使
用感を有していた。
【表2】 ──────────────────────────────────── 試験例1 試験例2 試験例3 試験例4 ──────────────────────────────────── 乳化粒子径 − 1〜5μm 0.18μm 0.04μm ──────────────────────────────────── 直後粘度 1600cps 3200cps 25cps 15cps ──────────────────────────────────── 40℃1か月後 − ○ △ ○ 安定性 (粘度上昇) ────────────────────────────────────
【0044】前記表2より明らかなように、試験例2は
粘度が高く水溶液状の物性は得られない。さらに試験例
3は、粘度が低くなり水溶液状の物性に近づくが、両親
媒性物質及びカチオン界面活性剤が水相中に残存するこ
とから安定性(経時の粘度上昇等)は悪化する。これに
対して試験例4は、低粘度で水溶液状の物性を有し、且
つその安定性も良好で優れた使用感触を得ることができ
た。
【0045】油相の粘度 次に、本発明者等は本発明にかかる油相の粘度と乳化粒
子径、経時安定性についての検討を行った。即ち、本発
明に係る乳化組成物の内相であるシリコーン油相の粘度
が大きいと、乳化粒子の微細化が困難となるため、低粘
度で、しかも経時的に安定な組成物を得ることが困難と
なる恐れがある。
【0046】そこで、本発明者らは、次の処方に基づき
異なる粘度のシリコーン油を用いて水中油型乳化組成物
を製造した。
【表3】 ──────────────────────────────────── 1)ベヘニルアルコール 1.5 1.5 1.5 1.5 2)塩化ベヘニル トリメチルアンモニウム 1.0 1.0 1.0 1.0 3)ジメチルシリコーン 20.0 19.99 19.9 19.5 (20cps) 4)高重合シ゛メチルホ゜リシロキサン* 0.0 0.01 0.1 0.5 5)1,3-フ゛チレンク゛リコール 20.0 20.0 20.0 20.0 6)イオン交換水 40.0 40.0 40.0 40.0 7)イオン交換水 残量 残量 残量 残量 ──────────────────────────────────── 油相の粘度(cps) 20 21 25 50 直後の乳化粒子径(μm) 0.18 0.18 0.19 0.19 直後の性状 低粘度液状 低粘度液状 低粘度液状 低粘度液状 経時安定性(40℃1ヶ月) ○ ○ ○ ○ 枝毛修復効果 × △ ○ ◎ ────────────────────────────────────
【表4】 ──────────────────────────────────── 1)ベヘニルアルコール 1.5 1.5 1.5 2)塩化ベヘニル トリメチルアンモニウム 1.0 1.0 1.0 3)ジメチルシリコーン 19.0 18.0 15.0 (20cps) 4)高重合シ゛メチルホ゜リシロキサン* 1.0 2.01 5.0 5)1,3-フ゛チレンク゛リコール 20.0 20.0 20.0 6)イオン交換水 40.0 40.0 40.0 7)イオン交換水 残量 残量 残量 ──────────────────────────────────── 油相の粘度(cps) 220 400 620 直後の乳化粒子径(μm) 0.20 0.21 0.25 直後の性状 低粘度液状 低粘度液状 増粘ゲル化 経時安定性(40℃1ヶ月) ○ ○ × 枝毛修復効果 ◎ ◎ ◎ ──────────────────────────────────── *高重合シ゛メチルホ゜リシロキサン:下記化1においてn≒10,000のものを用いた 。
【化1】
【0047】<枝毛修復効果の評価基準> ◎:枝毛修復効果が感じられる ○:枝毛修復効果がやや感じられる △:枝毛修復効果がほとんど感じられない ×:枝毛修復効果が全く感じられない
【0048】(製法)(1),(2),(5)及び
(6)を80℃で撹拌混合する。これに、予め(3)及
び(4)を混合したものを撹拌しながら混合し、80℃
において、10000psiの圧力下において、高圧ホモ
ジナイザーを用い乳化した後、(7)を加え冷却し試料
を得た。
【0049】表3及び表4から明らかなように、高重合
ポリシロキサンの配合量の増大に伴って油相の粘度が著
しく増大して乳化粒子の微細化が妨げられ、シリコーン
油相の粘度が500cpsを超えると低粘度で安定な乳
化組成物を得ることができない。これに対して、シリコ
ーン油の粘度が500cps以下の場合には低粘度液状
の水中油型乳化組成物が得られ、その経時安定性も良好
で、高重合ポリシロキサンを配合しなかった場合と遜色
なかった。従って、低粘度で経時安定性の良好な水中油
型乳化組成物を得るためには油相としてのシリコーン油
の粘度が500cps以下であることが好適である。
【0050】また、高重合メチルポリシロキサンの配合
量がシリコーン油全量(20重量%)に対して0.1重
量%以上配合した場合には枝毛修復効果が向上する。よ
って、高重合ポリシロキサンによる十分な枝毛修復効果
を得るためには該高重合ポリシロキサンをシリコーン油
全量に対し0.1重量%以上、好ましくは0.5重量%
以上配合することが好適であり、このような組成物は毛
髪化粧料として特に好適である。
【0051】両親媒性物質と界面活性剤の合計量と油の
量の比 次に、本発明者らは両親媒性物質と界面活性剤の合計量
と油の量の比について検討を行った。即ち、前述したよ
うに本発明に係る乳化組成物においては、両親媒性物質
及び界面活性剤の実質的全量が油滴界面に移行させる必
要がある。乳化粒子の微細化には限界が有り、油の配合
量が少ないと相対的に界面積量は小さくなる。このた
め、両親媒性物質と界面活性剤を十分に界面に移行させ
ることが困難となり、結果としてゲル構成成分が残存
し、乳化組成物の安定性を著しく悪化させる恐れがあ
る。
【0052】そこで、次の処方に基づき化粧料として好
適な水中油型乳化組成物を製造し、それぞれの乳化粒子
径及び経時安定性について検討を行った。
【表5】 ──────────────────────────────────── 1)ベヘニルアルコール 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 2)塩化ベヘニル トリメチルアンモニウム 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 3)ジメチルシリコーン 1.0 1.25 2.5 5 10 20 (20cps) 4)ジプロピレングリコール 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 5)イオン交換水 残量 残量 残量 残量 残量 残量 ──────────────────────────────────── 乳化粒子径 0.023 0.025 0.030 0.044 0.100 0.180 経時安定性(40℃1ヶ月) × ○ ○ ○ ○ ○ ────────────────────────────────────
【0053】(製法)(1),(2),(4)及び
(5)を80℃で撹拌混合する。これに、(3)を撹拌
しながら混合し、80℃において、7000psiの圧力
下において、高圧ホモジナイザーを用い乳化した後、冷
却し試料を得た。前記表5より明らかなように、界面活
性剤−両親媒性物質の合計量(2.5%)に対し、油相
であるジメチルシリコーンを1.0〜20.0重量%に
変化させると、該ジメチルシリコーンの量が少ないほど
乳化粒子径は小さくなるにもかかわらず、経時安定性は
むしろ低下することが理解され、界面活性剤−両親媒性
物質の合計量と油相の比は1/0.5以上、好ましくは
1/1以上であることが示唆される。なお、この傾向は
高重合ポリシロキサンを含有するシリコーン油(500
cps以下)を用いた場合においても同様であった。
【0054】両親媒性物質と界面活性剤の量 さらに、本発明者らは、両親媒性物質と界面活性剤の合
計量とクリーム様の感触及び保湿効果について検討する
ため、以下のような試験を行った。
【表6】 ──────────────────────────────────── 1)ベヘニルアルコール 0.06 0.08 0.2 1.0 2)塩化ベヘニル トリメチルアンモニウム 0.03 0.04 0.1 0.5 3)ジメチルシリコーン 8.0 8.0 8.0 8.0 (20cps) 4)シ゛フ゜ロヒ゜レンク゛リコール 10.0 10.0 10.0 10.0 5)イオン交換水 残量 残量 残量 残量 ──────────────────────────────────── 直後の性状 低粘度液状 低粘度液状 低粘度液状 低粘度液状 クリーム様の使用感 × ○ ◎ ◎ 保湿効果 × ○ ◎ ◎ ────────────────────────────────────
【表7】 ──────────────────────────────────── 1)ベヘニルアルコール 2.0 3.0 5.0 7.0 2)塩化ベヘニル トリメチルアンモニウム 1.0 1.5 2.5 3.5 3)ジメチルシリコーン 8.0 8.0 8.0 8.0 (20cps) 4)シ゛フ゜ロヒ゜レンク゛リコール 10.0 10.0 10.0 10.0 5)イオン交換水 残量 残量 残量 残量 ──────────────────────────────────── 直後の性状 低粘度液状 低粘度液状 低粘度液状 増粘 クリーム様の使用感 ◎ ◎ ◎ ◎ 保湿効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ────────────────────────────────────
【0055】<クリーム用の使用感触の評価基準> ◎:クリーム様の使用感触が感じられる ○:クリーム様の使用感触がやや感じられる △:クリーム様の使用感触がほとんど感じられない ×:クリーム様の使用感触が全く感じられない
【0056】<保湿効果の評価基準> ◎:保湿効果が感じられる ○:保湿効果がやや感じられる △:保湿効果がほとんど感じられない ×:保湿効果が全く感じられない
【0057】(製法)(1),(2),(4)及び
(5)を80℃で撹拌混合する。これに、(3)を撹拌
しながら混合し、80℃において、10000psiの圧
力下で高圧ホモジナイザーを用い乳化した後、冷却し試
料を得た。
【0058】表6及び表7より明らかなように、カチオ
ン界面活性剤−両親媒性物質の合計量を0.09〜1
0.5重量%と変化させると、カチオン界面活性剤−両
親媒性物質の合計量が少ないほどしっとり感が損われ、
また、該合計量が著しく多くなると系の粘度が上昇し、
低粘度組成物が得られず、製造も困難となることがあ
る。従って、両親媒性物質とカチオン界面活性剤の合計
量は0.1重量%以上、好ましくは0.3重量%以上、
10重量%以下であることが示唆される。
【0059】さらに、本発明者らは、両親媒性物質と界
面活性剤のモル比とクリーム様の感触及び保湿効果につ
いて検討するため、以下のような試験を行った。
【表8】 ──────────────────────────────────── (1)塩化ステアリル トリメチルアンモニウム 0.81 0.72 0.30 (2)ステアリルアルコール 0.19 0.28 0.70 (3)ジメチルシリコーン 8.0 8.0 8.0 (20cps) (4)シ゛フ゜ロヒ゜レンク゛リコール 10.0 10.0 10.0 (5)イオン交換水 残量 残量 残量 ──────────────────────────────────── 成分(1)のモル数/成分(2)のモル数 0.3 0.5 3 ──────────────────────────────────── 直後の性状 低粘度液状 低粘度液状 低粘度液状 クリーム様の使用感 × ○ ◎ 保湿効果 × ○ ◎ ────────────────────────────────────
【0060】(製法)(1),(2),(4)及び
(5)を80℃で撹拌混合する。これに、(3)を撹拌
しながら混合し、80℃において、10000psiの圧
力下で高圧ホモジナイザーを用い乳化した後、冷却し試
料を得た。
【0061】表8より明らかなように、カチオン界面活
性剤と両親媒性物質のモル比を1:3と変化させると、
カチオン界面活性剤に対する両親媒性物質のモル比が小
さいほど、しっとりとした使用感及び保湿効果は損なわ
れた。従って両親媒性物質はカチオン界面活性剤に対し
てモル比で1/2倍量以上配合されることが好ましいこ
とが示唆される。なお、これらの傾向は高重合ポリシロ
キサンを含有するシリコーン油(500cps以下)を
用いた場合においても同様であった。
【0062】乳化粒子径 次に、本発明者等は本発明にかかる油相の乳化粒子径と
安定性についての検討を行った。即ち、本発明に係る乳
化組成物の内相にあたる油相の乳化粒子径が大きい場合
には、粘度の上昇により水溶液状の物性が損なわれた
り、安定性(クリーミング等)を悪化させる恐れがあ
る。
【0063】そこで、本発明者らは、次の処方に基づき
皮膚外用剤として好適な水中油型乳化組成物を製造し
た。この際、マントンゴーリンを用い乳化を行ったが、
その剪断力を調整し、各乳化粒子径を調整した。 (1)ベヘニルアルコール 1.5重量% (2)塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 1.0 (3)ジメチルシリコーン(20cps) 20.0 (4)ジプロピレングリコール 10.0 (5)イオン交換水 残 量
【0064】(製法)(1)、(2)、(4)及び
(5)を80℃で攪拌混合する。これに(3)を攪拌し
ながら混合し、80℃において種々の圧力下において高
圧ホモジナイザーを用い乳化したのち冷却し、乳化粒子
径の異なる試料を得た。
【0065】
【表9】 ──────────────────────────────────── 乳化粒子径 直後の性状 安定性(40℃1ヶ月) ──────────────────────────────────── 0.18μ 低粘度液状 ○ 0.20μ 低粘度液状 ○ 0.25μ 低粘度液状 ○ 0.28μ 低粘度液状 ×(クリーミング、粘度上昇) ────────────────────────────────────
【0066】前記表9より明らかなように、乳化粒子径
が0.25μm程度までは安定性は極めて良好であるの
に対し、乳化粒子径が0.25μmを越えると製造時低
粘度であったものが経時的に粘度が上昇し、また、クリ
ーミングを生じるなど安定性が悪化する。なお、この傾
向は高重合ポリシロキサンを含有するシリコーン油(5
00cps以下)を用いた場合においても同様であっ
た。従って、本発明にかかる乳化組成物において好適な
乳化粒子径は、0.25μm以下、好ましくは0.20
μm以下である。
【0067】
【実施例】以下に、本発明にかかる組成物の具体例を示
す。 実施例1 ヘアブロー (1)ベヘニルアルコール 0.8重量% (2)塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 0.4 (3)ジメチルポリシロキサン(6cps) 2.5 (4)高重合メチルポリシロキサン 0.05 (前記化1中、n=10,000のもの) (5)1,3−ブチレングリコール 5.0 (6)イオン交換水 40.0 (7)イオン交換水 残 部
【0068】(製法)(1)、(2)、(5)及び
(6)を80℃で攪拌混合する。これに予め(3)、
(4)を混合したもの(粘度35cps)を攪拌しなが
ら混合し、ホモミキサーで予備乳化した後、80℃にお
いて10000psiの圧力下で高圧ホモジナイザ−を用
いて乳化し、(7)を攪拌混合して冷却し、透明で低粘
度のヘアブローを得た。
【0069】得られたヘアブローのエマルションの平均
粒子径を動的光散乱法で測定したところ0.04μm、
粘度は10cpsであり、経時安定性も良好であった。
また、このヘアブロー溶液をアトマイザーに充填し、実
際に毛髪に使用したところ、良好な噴霧性を有し、ま
た、毛髪に対してしっとりとした感触と枝毛修復効果を
得ることができた。
【0070】 実施例2 ヘアブロー (1)ステアリン酸 1.0重量% (2)ベヘン酸 0.5 (3)塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 0.5 (4)ジメチルポリシロキサン(20cps) 9.0 (5)アミノ変性高分子シリコーン 1.0 (下記化2中、R1、R2がメチル基、R3が−(CH2)3N(CH3)2、m= 9,000、n=5のもの) (6)ジプロピレングリコール 10.0 (7)イオン交換水 40.0 (8)防腐剤 適 量 (9)イオン交換水 残 部
【0071】
【化2】 (製法)(1)、(2)、(3)、(6)及び(7)を
80℃で攪拌混合する。これに予め(4)、(5)を混
合したもの(粘度380cps)を攪拌しながら混合
し、ホモミキサーで予備乳化した後、80℃において1
0000psiの圧力下で高圧ホモジナイザ−を用いて乳
化し、(8)を溶解した(9)を攪拌混合して冷却し、
透明で低粘度のヘアブローを得た。
【0072】得られたヘアブローのエマルションの平均
粒子径を動的光散乱法で測定したところ0.13μm、
粘度は20cpsであり、経時安定性も良好であった。
また、このヘアブロー溶液をアトマイザーに充填し、実
際に毛髪に使用したところ、良好な噴霧性を有し、ま
た、毛髪に対してしっとりとした感触と枝毛修復効果を
得ることができた。
【0073】 実施例3 ヘアブロー (1)ベヘニルアルコール 2.0重量% (2)ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド 1.0 (3)ジメチルポリシロキサン(20cps) 4.7 (4)アミノ変性高分子シリコーン 0.3 (前記化2中、R1、R2がメチル基、R3が−(CH2)3NH2、m=10, 000、n=10のもの) (5)ジプロピレングリコール 10.0 (6)グリセリン 5.0 (7)クエン酸 0.5 (8)イオン交換水 40.0 (9)防腐剤 適 量 (10)イオン交換水 残 部
【0074】(製法)(1)、(2)及び(5)〜
(8)を80℃で攪拌混合する。これに予め(3)、
(4)を混合したもの(粘度180cps)を攪拌しな
がら混合し、ホモミキサーで予備乳化した後、80℃に
おいて10000psiの圧力下で高圧ホモジナイザ−を
用いて乳化し、(9)を溶解した(10)を加え冷却
し、透明で低粘度のヘアブローを得た。
【0075】得られたヘアブローのエマルションの平均
粒子径を動的光散乱法で測定したところ0.06μm、
粘度は10cpsであり、経時安定性も良好であった。
また、このヘアブロー溶液をアトマイザーに充填し、実
際に毛髪に使用したところ、良好な噴霧性を有し、ま
た、毛髪に対してしっとりとした感触と枝毛修復効果を
得ることができた。
【0076】 実施例4 ヘアトリートメント (1)ベヘニルアルコール 1.7重量% (2)塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 0.8 (3)ジメチルポリシロキサン(6cps) 10.0 (4)ジメチルポリシロキサン(20cps) 9.0 (5)高重合メチルポリシロキサン 1.0 (前記化1中、n=6,000のもの) (6)1,3−ブチレングリコール 5.0 (7)グリセリン 10.0 (8)防腐剤 適 量 (9)香料 適 量 (10)イオン交換水 残 部
【0077】(製法)(1)、(2)、(6)〜(8)
及び(10)を80℃で攪拌混合する。これに予め
(3)〜(5)及び(9)を混合したもの(粘度115
cps)を攪拌しながら混合し、ホモミキサーで予備乳
化した後、80℃において10000psiの圧力下で高
圧ホモジナイザ−を用いて乳化して冷却し、低粘度のヘ
アトリートメントを得た。
【0078】得られたヘアトリートメントのエマルショ
ンの平均粒子径を動的光散乱法で測定したところ0.2
0μm、粘度は25cpsであり、経時安定性も良好で
あった。また、このヘアトリートメント溶液をアトマイ
ザーに充填し、実際に毛髪に使用したところ、良好な噴
霧性を有し、また、毛髪に対してしっとりとした感触と
枝毛修復効果を得ることができた。
【0079】 実施例5 ヘアブロー (1)ベヘニルアルコール 0.9重量% (2)塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 0.3 (3)ジメチルポリシロキサン(100cps) 2.5 (4)ジメチルポリシロキサン(20cps) 1.5 (5)1,3−ブチレングリコール 10.0 (6)イオン交換水 40.0 (7)イオン交換水 残 部
【0080】(製法)(1)、(2)、(5)及び
(6)を80℃で攪拌混合する。これに予め(3)及び
(4)を混合したもの(粘度65cps)を攪拌しなが
ら混合し、ホモミキサーで予備乳化した後、80℃にお
いて8000psiの圧力下で高圧ホモジナイザ−を用い
て乳化し、(7)を加えて冷却し、透明で低粘度のヘア
ブローを得た。
【0081】得られたヘアブローのエマルションの平均
粒子径を動的光散乱法で測定したところ0.04μm、
粘度は10cpsであり、経時安定性も良好であった。
また、このヘアブロー溶液をアトマイザーに充填し、実
際に毛髪に使用したところ、良好な噴霧性を有し、ま
た、毛髪に対してしっとりとした感触を得ることができ
た。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる水
中油型乳化組成物によれば、油相としてシリコーン油、
特に高重合ポリシロキサンを含有するシリコーン油を用
いた場合においても、該シリコーン油相の粘度を好適に
調整し、且つ両親媒性物質及びカチオン界面活性剤の実
質的全量を油相と水相の境界面に存在させることにより
低粘度でしかも経時的に安定な水中油型乳化組成物が得
られる。また、水溶液状の物性を有しながら、クリーム
様のしっとりとした使用感及び保湿効果が得られ、特に
高重合ポリシロキサンを配合した場合には毛髪に対する
枝毛修復効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な水中油型乳化組成物の乳化状態の概念
図である。
【図2】一般的な水中油型乳化組成物の乳化安定性の悪
化要因の説明図である。
【図3】本発明にかかる水中油型乳化組成物の乳化状態
の説明図である。
【図4】本発明にかかる水中油型乳化組成物のDSC昇
温曲線の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 兵頭 美穂 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両親媒性物質−カチオン界面活性剤−水
    系において常温以上でゲルを形成し得るものの中から選
    択された両親媒性物質及びカチオン界面活性剤と、 シリコーン油と、 水と、 を含み、 前記両親媒性物質及びカチオン界面活性剤は、その実質
    的全量が油滴界面に存在し、 系の粘度が30cps以下であることを特徴とする水中
    油型乳化組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成物において、シリコ
    ーン油の粘度が500cps以下であることを特徴とす
    る水中油型乳化組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の組成物において、
    前記シリコーン油中にはシリコーン油全量に対して0.
    1重量%以上の高重合メチルポリシロキサン及び/又は
    高重合アミノ変性メチルポリシロキサンを含むことを特
    徴とする水中油型乳化組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の組成物に
    おいて、両親媒性物質及びカチオン界面活性剤の合計量
    が、組成物全量に対して0.1〜10重量%以下である
    ことを特徴とする水中油型乳化組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の組成物に
    おいて、両親媒性物質がカチオン界面活性剤に対してモ
    ル比で1/2倍量以上配合されたことを特徴とする水中
    油型乳化組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかに記載の組成物に
    おいて、両親媒性物質及びカチオン界面活性剤の合計量
    に対し、シリコーン油が1/2倍量以上配合されたこと
    を特徴とする水中油型乳化組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の組成物
    において、両親媒性物質及びカチオン界面活性剤の境界
    面存在量は、DSCによるピーク面積比で90%以上で
    あることを特徴とする水中油型乳化組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れかに記載の組成物に
    おいて、両親媒性物質及びカチオン界面活性剤が、両親
    媒性物質−カチオン界面活性剤−水系において形成する
    ゲルの転移温度が60℃以上であるものの中から選択さ
    れることを特徴とする水中油型乳化組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8の何れかに記載の組成物に
    おいて、乳化粒子径が0.25μm以下であることを特
    徴とする水中油型乳化組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9記載の組成物において、
    両親媒性物質は炭素鎖長が16以上である高級アルコー
    ル及び/又は高級脂肪酸よりなることを特徴とする水中
    油型乳化組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10記載の水中油型毛髪化
    粧料。
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