JPWO2018179385A1 - 建設機械 - Google Patents

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Abstract

ペダル操作切換機構(24)は、足踏みペダル(22)を、パイロット弁(17)の回動部(19)の中立位置から足踏みペダル(22)の前側を踏み込む操作と回動部(19)の中立位置から足踏みペダル(22)の後側を踏み込む操作とが可能な前後踏みパターンと、回動部(19)の中立位置から足踏みペダル(22)の前側を踏み込む操作のみが可能な前踏み限定パターンと、回動部(19)の中立位置で足踏みペダル(22)の動作を固定する固定パターンとの3つの動作パターンの何れかの動作パターンに切換え可能としている。

Description

本発明は、オペレータによって足踏み操作される足踏みペダルが設けられた油圧ショベル等の建設機械に関する。
一般に、建設機械の代表例となる油圧ショベルは、自走が可能な下部走行体と、下部走行体に旋回動作が可能に支持された上部旋回体と、上部旋回体の前側に俯仰の動作が可能に設けられたフロント装置とを含んで構成されている。
上部旋回体は、支持構造体をなす旋回フレームを有している。この旋回フレームの左前側には、オペレータが搭乗するキャブが設けられている。キャブ内には、フロア部材の上側に位置して運転席が設けられている。また、フロア部材の前側は、運転席に着座したオペレータが足を置く足置き部となり、この足置き部の前側位置には、下部走行体を操作するための走行用ペダル装置がレバーと共に設けられている。
一般的に、油圧ショベルのフロント装置には、作業具として土砂の掘削作業を行うためのバケットが装備されている。しかし、油圧ショベルは、土砂の掘削作業の他に、建築物の解体作業にも用いられる。この場合、フロント装置には、バケットに代わり、鉄骨を切断するカッター、鉄骨やコンクリート片を移送するグラップル、壁やコンクリート片を破砕するブレーカが装備される(以下、カッター、グラップル、ブレーカを追加作業具という)。
従って、フロア部材の足置き部には、走行用ペダル装置の側方に位置して、追加作業具を操作するための追加ペダル装置が設けられる。この追加ペダル装置は、フロア部材を貫通して設けられた弁ケースを有し、足置き部から突出した弁ケースの上側部位に上,下方向に回動される回動部を有するパイロット弁と、パイロット弁の回動部に前,後方向に延びて設けられた足踏みペダルとを含んで構成されている。
また、足踏みペダルは、パイロット弁の回動部が自由状態の中立位置から前側を踏み込んだ前踏み位置と回動部の中立位置から後側を踏み込んだ後踏み位置との間で足踏み操作されるものである。
ここで、油圧ショベルは、土砂の掘削作業と建築物の解体作業とによってフロント装置に異なる作業具が取付けられる。フロント装置にバケットが取付けられた場合には、追加ペダル装置を操作することはない。一方で、バケットに代えて、フロント装置に追加作業具が取付けられた場合には、油圧アクチュエータの数が増えるために追加ペダル装置の操作が必要になる。
そこで、追加ペダル装置には、足踏みペダルを足踏み操作するときの動作パターンを切換えるペダル操作切換機構を備えたものがある。このペダル操作切換機構は、フロント装置にバケットが取付けられた場合に追加ペダル装置の操作を固定する固定パターンと、フロント装置に追加作業具が取付けられた場合には、追加ペダル装置の固定を解除する操作パターンとに切換えることができる。ペダル操作切換機構の一例としては、足踏みペダルの側方位置に足踏みペダルを覆うことができるペダルカバーを回動可能に設ける構成としたものが知られている(特許文献1)。
特開平11−336129号公報
ところで、特許文献1によるものでは、ペダル操作切換機構は、フロント装置にバケットが取付けられた場合に固定パターンに切換え、フロント装置に追加作業具が取付けられた場合に操作パターンに切換えることができる。ここで、カッターとグラップルとは、掴む(挟む)動作と離す(開く)動作とを行うために、足踏みペダルの前側を踏み込む操作と足踏みペダルの後側を踏み込む操作との2つの操作が必要になる。
しかし、ブレーカは、打撃のオン、オフだけであるから、オペレータは、足踏みペダルの前側を踏み込む操作の1つの操作だけで動作することができる。そこで、ブレーカを使用する場合には、ペダル操作切換機構とは別に、ボルトやピンを予め備え、このボルト、ピンを用いて足踏みペダルの後側を踏み込む操作を規制している。従って、作業具としてブレーカを用いる場合には、ピンの抜き差し作業、ボルト締め作業が必要となり、追加ペダル装置の切換え作業に手間を要してしまうという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、ペダル操作切換機構によって足踏みペダルを3種類の動作パターンに簡単に切換えることができるようにした建設機械を提供することにある。
本発明は、前,後方向の前側にフロント装置が設けられている自走が可能な車体と、前記車体に設けられ、後側に運転席を有すると共に、前側が足置き部となったフロア部材と、前記足置き部の位置で前記フロア部材を貫通して設けられた弁ケースを有し、前記足置き部から突出した前記弁ケースの上側部位に上,下方向に回動される回動部を有するパイロット弁と、前記パイロット弁の前記回動部に前,後方向に延びて設けられ、前記パイロット弁の前記回動部が自由状態の中立位置から前側を踏み込んだ前踏み位置と前記回動部の中立位置から後側を踏み込んだ後踏み位置との間で足踏み操作される足踏みペダルと、前記足置き部と前記足踏みペダルとの間に設けられ、前記足踏みペダルを足踏み操作するときの動作パターンを切換えるペダル操作切換機構とを備えてなる建設機械において、前記ペダル操作切換機構は、前記足踏みペダルを、前記回動部の中立位置から前記足踏みペダルの前側を踏み込む操作と前記中立位置から前記足踏みペダルの後側を踏み込む操作とが可能な第1の動作パターンと、前記回動部の中立位置から前記足踏みペダルの前側を踏み込む操作のみが可能な第2の動作パターンと、前記回動部の中立位置で前記足踏みペダルの動作を固定する第3の動作パターンとの3つの動作パターンのいずれかの動作パターンに切換え可能である。
本発明によれば、ペダル操作切換機構によって足踏みペダルを3種類の動作パターンに簡単に切換えることができる。
本発明の実施の形態に適用される油圧ショベルを示す正面図である。 図1中のキャブの内部を示す横断面図である。 前後踏みパターンに切換えられた追加ペダル装置を図2中の矢示III−III方向から拡大して示す一部破断の断面図である。 追加ペダル装置を図3中の矢示IV−IV方向から見た断面図である。 追加ペダル装置を右前側から見た斜視図である。 追加ペダル装置を分解して示す分解斜視図である。 前後踏みパターンに切換えられた追加ペダル装置の足踏みペダルの前側を踏み込んだ状態をブーツを外して示す正面図である。 前後踏みパターンに切換えられた追加ペダル装置の足踏みペダルの後側を踏み込んだ状態をブーツを外して示す正面図である。 前踏み限定パターンに切換えられた追加ペダル装置をブーツを外して示す正面図である。 前踏み限定パターンに切換えられた追加ペダル装置の足踏みペダルの前側を踏み込んだ状態をブーツを外して示す正面図である。 固定パターンに切換えられた追加ペダル装置をブーツを外して示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る建設機械の代表例として、クローラ式の油圧ショベルを例に挙げ、図1ないし図11に従って詳細に説明する。
図1において、油圧ショベル1は、自走が可能なクローラ式の下部走行体2と、下部走行体2上に旋回が可能に搭載され、下部走行体2と共に車体を構成する上部旋回体3と、上部旋回体3の前,後方向の前側に俯仰の動作が可能に設けられたフロント装置4とにより構成されている。
フロント装置4は、後述する旋回フレーム5の前側に俯仰の動作が可能に取付けられたブーム4Aと、ブーム4Aの先端に上,下方向に回動が可能に取付けられたアーム4Bと、アーム4Bの先端に上,下方向に回動が可能に取付けられた作業具の1つであるバケット4Cと、これらを動作するためのブームシリンダ4D、アームシリンダ4E、バケットシリンダ4Fとにより構成されている。
ここで、バケット4Cは、例えば土砂の掘削作業、土砂の積込み作業に用いられるものである。一方で、油圧ショベル1は、土砂の掘削作業、土砂の積込み作業以外、例えば建築物の解体作業にも用いられる。この場合、フロント装置4のアーム4Bの先端側には、作業具として、鉄骨を切断するカッター、鉄骨やコンクリート片を掴んで移送するグラップル、壁やコンクリート片を破砕するブレーカ(いずれも図示せず)が装備される。
カッターとグラップルは、掴む(挟む)動作と離す(開く)動作とを必要とする作業具の代表例である。一方、ブレーカは、チゼルを破壊対象に連続して衝突するだけの単純なオン、オフ動作となる作業具の代表例である。
上部旋回体3は、支持構造体を形成する旋回フレーム5と、旋回フレーム5の左前側に搭載された後述のキャブ8と、キャブ8の後側に位置して旋回フレーム5に搭載されたエンジン、油圧ポンプ、熱交換器、制御弁(いずれも図示せず)を含む機器を覆う外装カバー6と、旋回フレーム5の後部に取付けられたカウンタウエイト7とを含んで構成されている。
キャブ8は、旋回フレーム5の左前側に搭載されている。このキャブ8は、オペレータが搭乗して各種操作を行う居住空間を画成するものである。キャブ8は、有蓋の箱形状に形成されたキャブボックス9と、キャブボックス9の底部を覆う後述のフロア部材10とにより構成されている。
図2に示すように、フロア部材10は、キャブ8の床面を構成するものである。フロア部材10は、前,後方向に長尺な長方形状の板体として形成されている。フロア部材10のうち、後述の運転席11よりも前側は、足置き部10Aとなっている。この足置き部10Aは、運転席11に着座したオペレータが足を置くスペースとなっている。また、足置き部10Aの前側位置には、左,右方向の中間部に位置する走行ペダル用開口10Bと、走行ペダル用開口10Bの左側に位置する左側の追加ペダル用開口10C(図3参照)と、走行ペダル用開口10Bの右側に位置する右側の追加ペダル用開口(図示せず)とが形成されている。各開口10B,10Cの周囲には、後述する走行用操作レバー・ペダル装置14、追加ペダル装置15をそれぞれ取付けるための複数個のボルト挿通孔(いずれも図示せず)が設けられている。
運転席11は、フロア部材10の前,後方向の中間部に設けられている。この運転席11は、オペレータが着座するものである。また、運転席11の左,右両側には、フロント装置4と旋回装置とを操作するために、左側の作業用操作レバー装置12と、右側の作業用操作レバー装置13とがそれぞれ設けられている。一方、運転席11の前側となるフロア部材10の足置き部10Aには、走行ペダル用開口10Bに位置して下部走行体2を走行させるための左,右の走行用操作レバー・ペダル装置14が設けられている。また、走行用操作レバー・ペダル装置14の左側には、後述する追加ペダル装置15が設けられている。さらに、走行用操作レバー・ペダル装置14の右側には、他の追加ペダル装置34が設けられている。
次に、本発明の特徴部分となる追加ペダル装置15の構成、動作および切換え作業について、詳細に説明するものとする。なお、追加ペダル装置15は、組立作業、組立後の調整作業を容易にするために、フロア部材10の一部を構成するベース板16に対して組み付けられている。
図5、図6に示すように、ベース板16は、前,後方向に長尺な長方形状の板体として形成されている。例えば、ベース板16には、左前位置、左後位置および右後位置の3箇所にボルト挿通孔16Aが形成されている。また、ベース板16の左,右方向の中間位置には、前,後方向に延びた長方形状の弁挿通開口16Bと、弁挿通開口16Bの前側と後側に位置して上,下方向に貫通したボルト挿通孔(図示せず)とが設けられている。弁挿通開口16Bには、後述するパイロット弁17の弁ケース18が挿通されている。各ボルト挿通孔には、パイロット弁17を取付けるための弁取付ボルト・ナット20が挿通されている。さらに、ベース板16の前側位置には、後述の位置決め部材26を取付けるための位置決め部材取付座16Cが左,右方向に間隔をもって設けられている。
追加ペダル装置15は、走行用操作レバー・ペダル装置14の左側に位置してフロア部材10の足置き部10Aに設けられている。追加ペダル装置15は、後述するパイロット弁17、足踏みペダル22およびペダル操作切換機構24によって構成されている。この追加ペダル装置15は、フロント装置4の作業具としてバケット4Cが装備されたときには、動作を固定してフットレストとして用いることができる。また、フロント装置4の作業具としてカッターやグラップルが装備されたときには、足踏みペダル22の前側を踏み込む操作と足踏みペダル22の後側を踏み込む操作とを行うことができる。さらに、フロント装置4の作業具としてブレーカが装備されたときには、足踏みペダル22の前側を踏み込む操作のみを行うことができる。
パイロット弁17は、フロア部材10の一部を構成するベース板16に取付けられ、このベース板16を介してフロア部材10の足置き部10Aに配置されている。パイロット弁17は、減圧弁型のパイロット弁として構成され、制御弁装置(図示せず)に対するパイロット圧の給排を制御するものである。パイロット弁17は、左,右方向で扁平な直方体状の弁ケース18と、弁ケース18の上側部位に設けられ、左,右方向を回動軸線として上,下方向に回動される回動部19とを備えている。
弁ケース18は、足置き部10Aの位置でフロア部材10を貫通して設けられている。具体的には、弁ケース18の上側には、前,後方向に延びて取付フランジ18Aが設けられている。この取付フランジ18Aが弁取付ボルト・ナット20を用いてベース板16に取付けられている。また、弁ケース18には、回動軸21を挟んだ前,後位置に、上,下方向に変位可能なプッシャ18B,18Cが上側に突出して設けられている。さらに、弁ケース18の上側には、後述の回動部19を覆うように蛇腹状のブーツ18Dが設けられている。
また、回動部19は、各プッシャ18B,18C間で左,右方向に延びた回動軸21を介して弁ケース18の上側部位に前,後方向に揺動が可能に取付けられている。回動部19は、前側部位が下向きに回動されたときに前側のプッシャ18Bを押し下げる前当接面19Aと、後側部位が下向きに回動されたときに後側のプッシャ18Cを押し下げる後当接面19Bとを有している。さらに、回動部19の上側には、足踏みペダル22とステー受け部材25とを取付けるための取付ブラケット19Cが一体的に取付けられている。この取付ブラケット19Cの縦面部19C1には前,後方向に間隔をもってねじ孔(溶接ナット)19C2が設けられている。
そして、パイロット弁17は、足踏みペダル22が上,下方向に回動するように足踏み操作されると、各プッシャ18B,18Cが上,下方向に変位する。これにより、バケット4Cに換わるカッター、グラップル、ブレーカを含む追加作業具に圧油を給排する切換弁に油圧パイロット信号を出力する。これにより、足踏みペダル22の足踏み操作に応じて、油圧ポンプから追加作業具に向けて圧油が給排される構成となっている。
足踏みペダル22は、パイロット弁17の回動部19に前,後方向に延びて設けられている。この足踏みペダル22は、パイロット弁17の回動部19が自由状態の中立位置(図3に示す位置)から前側を踏み込んだ前踏み位置(図7に示す位置)と回動部19の中立位置から後側を踏み込んだ後踏み位置(図8に示す位置)との間で足踏み操作されるものである。
足踏みペダル22は、パイロット弁17の回動軸21の上方に位置する折曲げ位置から前側が前踏み板部22Aとなり、折曲げ位置から後側が後踏み板部22Bとなっている。また、足踏みペダル22には、折曲げ位置の裏面側から下向きに延びて取付板部22Cが設けられている。図6に示すように、取付板部22Cの下側位置には、2個のボルト挿通孔22C1が前,後に離間して設けられている。これらのボルト挿通孔22C1は、回動部19を形成する取付ブラケット19Cの縦面部19C1に設けられた2個のねじ孔19C2に対応した位置に設けられている。足踏みペダル22は、各ボルト挿通孔22C1に挿通されたペダル取付ボルト23を取付ブラケット19Cのねじ孔19C2に螺着することにより、ステー受け部材25と一緒に回動部19に取付けられている。
足踏みペダル22には、運転席11に着座したオペレータが左足を乗せることができる。この状態で、足の爪先側によって足踏みペダル22の前踏み板部22Aを下側に踏み込むことにより、パイロット弁17の回動部19の前側を下側に回動することができる。一方、足の踵側によって足踏みペダル22の後踏み板部22Bを下側に踏み込むことにより、パイロット弁17の回動部19の後側を下側に回動することができる。このペダル操作時において、パイロット弁17の回動部19、足踏みペダル22および後述のステー受け部材25は、一緒に回動する。
次に、本発明の特徴部分となるペダル操作切換機構24の構成とペダル操作切換機構24による足踏み操作の動作パターンの切換えを行う手順の一例について説明する。
ペダル操作切換機構24は、回動部19よりも前側に位置して、フロア部材10の足置き部10Aと足踏みペダル22との間に設けられている。このペダル操作切換機構24は、足踏みペダル22を足踏み操作するときの動作パターン(動作の形態)を、第1の動作パターンとしての後述する前後踏みパターンと、第2の動作パターンとしての前踏み限定パターンと、第3の動作パターンとしての固定パターンとの3つの動作パターンの何れかに切換えるものである。ペダル操作切換機構24は、後述のステー受け部材25、位置決め部材26、回動腕27、係合部材29、ばね部材30、規制ステー31および切換操作部32を含んで構成されている。
ステー受け部材25は、後述するペダル操作規制部位36の一部を構成している。ステー受け部材25は、パイロット弁17の回動部19の回動中心、即ち、回動軸21に対して前側に延びて回動部19に設けられている。ステー受け部材25は、回動部19および足踏みペダル22と一体に回動されるものである。図6に示すように、ステー受け部材25は、前,後方向に延びた板体として形成されている。
この上で、ステー受け部材25は、前,後方向の後側に位置する矩形状の取付部25Aと、この取付部25Aから位置決め部材26まで延びたカム板部25Bとにより形成されている。また、ステー受け部材25は、カム板部25Bの上側位置に前,後方向に延びる円弧状に形成された後踏み規制部25Cと、後踏み規制部25Cの後側に連続してカム板部25Bに形成され、前側に向けて開口するU字状の固定溝部25Dとを備えている。
取付部25Aには、足踏みペダル22を構成する取付板部22Cの2個のボルト挿通孔22C1に対応する2個のボルト挿通孔25A1が設けられている。従って、ステー受け部材25は、その取付部25Aが足踏みペダル22の取付板部22Cに左側から当接する。この状態で、ステー受け部材25の各ボルト挿通孔25A1、取付板部22Cの各ボルト挿通孔22C1に挿通したペダル取付ボルト23を、取付ブラケット19Cのねじ孔19C2に螺着する。これにより、ステー受け部材25は、足踏みペダル22と一緒に回動部19に取付けることができる。
後踏み規制部25Cは、パイロット弁17の回動部19が自由状態(足が乗っていない状態)となる中立位置で、回動腕27の回動中心(取付軸28)を中心として描かれる円弧に沿って形成されている。これにより、回動腕27が後側に回動したときには、規制ステー31は、後踏み規制部25Cの上側に円滑に移動することができる。
図9に示すように、後踏み規制部25Cは、ペダル操作切換機構24が前踏み限定パターンに切換えられたとき、即ち、回動腕27が後側に回動されて後述の係合部材29が位置決め部材26の中間凹溝部26Eに係合したときに、規制ステー31に対して下側から当接することができる。これにより、後踏み規制部25Cの上面(曲面)は、足踏みペダル22を後踏み操作するときに規制ステー31と当接し、この後踏み操作を規制することができる。
固定溝部25Dは、パイロット弁17の回動部19の中立位置で、後踏み規制部25Cの後側に連続して形成されている。また、固定溝部25Dは、前側に向けて開口するU字状の切欠部として形成されている。これにより、固定溝部25Dは、嵌合した規制ステー31に下側から当接する前踏み当接部25D1と、嵌合した規制ステー31に上側から当接する後踏み当接部25D2とを有している。
図11に示すように、固定溝部25Dは、ペダル操作切換機構24が固定パターンに切換えられたとき、即ち、回動腕27がさらに後側に回動されて係合部材29が位置決め部材26の後凹溝部26Fに係合したときに、規制ステー31を上,下から挟んで固定することができる。これにより、固定溝部25Dは、足踏みペダル22の操作(前踏み動作と後踏み操作の両方)を規制することができる。
位置決め部材26は、後述する動作パターン切換部位35の一部を構成している。位置決め部材26は、回動部19の取付ブラケット19Cの前側で、かつステー受け部材25と対向した位置で、フロア部材10に上方に向けて突設されている。具体的には、図5、図6に示すように、位置決め部材26は、フロア部材10の一部を構成するベース板16の各位置決め部材取付座16C上に左,右方向に延びて設けられた台板26Aと、台板26Aの左,右方向の中間部に上方に向けて突設された縦板部26Bと、縦板部26Bの上側に位置して前側に向けて下がるように円弧状に形成された円弧部26Cと、円弧部26Cの外周側に周方向(前,後方向)に間隔をもって形成された前凹溝部26D、中間凹溝部26Eおよび後凹溝部26Fと、縦板部26Bの上,下方向中間部の後側寄りに左,右方向に貫通して設けられた軸孔26Gと、軸孔26Gよりも下側に位置して縦板部26Bから右側に突出して設けられたばね掛け軸26Hとにより構成されている。
縦板部26Bは、取付ブラケット19Cの前側で、ステー受け部材25の右側に配置され、前,後方向に延びた板体として形成されている。また、軸孔26Gは、回動腕27の取付軸28が挿通されるものである。ばね掛け軸26Hには、ばね部材30の一方が掛止めされる。
ここで、円弧部26Cの外周側に形成された3個の前凹溝部26D、中間凹溝部26Eおよび後凹溝部26Fは、後述する係合部材29が離脱可能に係合するものである。このために、各凹溝部26D,26E,26Fは、例えば係合部材29の直径寸法の3分の1程度が嵌まるような、浅底の円弧溝として形成されている。前凹溝部26Dには、図3に示す前後踏みパターンで係合部材29が係合する。また、中間凹溝部26Eには、図9に示す前踏み限定パターンで係合部材29が係合する。さらに、後凹溝部26Fには、図11に示す固定パターンで係合部材29が係合する。
回動腕27は、動作パターン切換部位35の一部を構成している。回動腕27は、長尺な板体からなり、その長さ方向の基端側には、左,右方向に貫通して軸挿通孔27Aが形成されている。また、回動腕27の長さ方向の中間部には、この長さ方向に延びて長孔27Bが設けられている。この長孔27Bは、後述する係合部材29が前,後方向に動くのを許容するものである。さらに、回動腕27の先端側は、自由端となって位置決め部材26の円弧部26Cの各凹溝部26D,26E,26Fよりも長さ方向の前側に延びている。この回動腕27の先端側には、規制ステー31が取付けられている。回動腕27は、軸挿通孔27Aに取付軸28が挿通され、この取付軸28が位置決め部材26の軸孔26Gに抜止め状態で挿着される。これにより、回動腕27は、位置決め部材26に対して前,後方向に回動可能に設けられている。
係合部材29は、動作パターン切換部位35の一部を構成している。係合部材29は、回動腕27の長孔27Bに対して左,右方向に挿通されている。これにより、係合部材29は、長孔27Bによって回動腕27の長さ方向に移動可能となっている。係合部材29は、長孔27Bに沿って移動することにより、位置決め部材26に設けられた3個の凹溝部26D,26E,26Fに選択的に係合することができる。
ばね部材30は、位置決め部材26と係合部材29との間に設けられている。ばね部材30は、係合部材29を各凹溝部26D,26E,26Fに向けて付勢するものである。ばね部材30は、引張りコイルばねとして形成され、その一端側が位置決め部材26のばね掛け軸26Hの先端部に掛止めされ、他端側が係合部材29の先端部に掛止めされている。このばね部材30による付勢力は、係合部材29が各凹溝部26D,26E,26Fのいずれかに係合した状態で、オペレータの足による強めの力で回動腕27を回動したときに、各凹溝部26D,26E,26Fから係合部材29が離脱するのを許す程度に設定されている。
規制ステー31は、後述するペダル操作規制部位36の一部を構成している。規制ステー31は、左,右方向に延びる丸棒体からなり、基端側となる右端部が回動腕27の先端側に一体的に取付けられている。一方、先端側となる左端部は、自由端となって足踏みペダル22を越えた位置まで延びている。
ここで、図3に示すように、係合部材29が位置決め部材26の前凹溝部26Dに係合した第1の動作パターンである前後踏みパターンでは、規制ステー31は、ステー受け部材25の後踏み規制部25Cの先端よりも前側に配置され、規制ステー31はステー受け部材25から外れている。また、図9に示すように、係合部材29が位置決め部材26の中間凹溝部26Eに係合した第2の動作パターンである前踏み限定パターンでは、規制ステー31は、ステー受け部材25の後踏み規制部25Cの上面に当接する位置に配置されている。さらに、図11に示すように、係合部材29が位置決め部材26の後凹溝部26Fに係合した第3の動作パターンである固定パターンでは、規制ステー31は、ステー受け部材25の固定溝部25Dに上,下から挟まれて配置されている。
切換操作部32は、規制ステー31の自由端側(先端側)に設けられている。切換操作部32は、位置決め部材26の各凹溝部26D,26E,26Fに対する係合部材29の係合位置をばね部材30に抗して切換えるものである。例えば、切換操作部32は、長方形状の板体をL字状に折曲げることにより形成されている。切換操作部32は、長尺部32Aと短尺部32Bとを有している。この上で、切換操作部32は、係合部材29が位置決め部材26の中間凹溝部26Eに係合した前踏み限定パターン(図9参照)において、短尺部32Bが上方を向くように長尺部32Aが規制ステー31の先端側に溶接されている。
これにより、切換操作部32は、短尺部32Bをオペレータの靴の爪先で押付けたり、短尺部32Bに靴底を引っ掛けたりして前,後方向に移動することができる。そこで、オペレータは、運転席11に着座したままの状態で、左足によって切換操作部32を操作することにより、ペダル操作切換機構24の動作パターンを切換えることができる。
追加ペダル装置15は、フロア部材10を構成するベース板16に対してパイロット弁17とペダル操作切換機構24とが取付けられている。この上で、パイロット弁17に足踏みペダル22を取付けることにより、追加ペダル装置15をサブ組立体として組立てることができる。そして、図3に示すように、追加ペダル装置15は、フロア部材10の追加ペダル用開口10Cにパイロット弁17を配置した状態で、ベース板16の各ボルト挿通孔16Aに挿通したボルト33(図2、図4参照)を用いてフロア部材10の足置き部10Aに取付けられている。
図2に示すように、他の追加ペダル装置34は、走行用操作レバー・ペダル装置14の右側に位置してフロア部材10の足置き部10Aに設けられている。他の追加ペダル装置34は、追加ペダル装置15と同様の構成および機能を有しているものである。
ここで、図3、図5に示すように、ペダル操作切換機構24は、足踏みペダル22の前,後方向の前側から、前後踏みパターン、前踏み限定パターンおよび固定パターンの順序で動作パターンの切換を行う動作パターン切換部位35と、この動作パターン切換部位35によって前踏み限定パターンに切換えられたとき足踏みペダル22の後踏み操作を規制し、固定パターンに切換えられたとき足踏みペダル22の操作を規制するペダル操作規制部位36とにより構成されている。
即ち、ペダル操作切換機構24について具体的に述べると、動作パターン切換部位35は、位置決め部材26、回動腕27および係合部材29を含んで構成されている。この動作パターン切換部位35は、足踏みペダル22の前,後方向の前側から、前後踏みパターン、前踏み限定パターンおよび固定パターンの順序で動作パターンの切換を行うものである。また、ペダル操作規制部位36は、ステー受け部材25と規制ステー31とを含んで構成されている。このペダル操作規制部位36は、動作パターン切換部位35によって、前踏み限定パターンに切換えられたとき足踏みペダル22の後踏み操作を規制し、かつ固定パターンに切換えられたとき足踏みペダル22の操作を規制するものである。
これにより、動作パターン切換部位35は、前後踏みパターン、前踏み限定パターンおよび固定パターンの順序で動作パターンの切換えを的確に行う機能(作用)を有している。また、ペダル操作規制部位36は、動作パターン切換部位35によって前踏み限定パターンに切換えられたとき足踏みペダル22の後踏み操作を規制し、固定パターンに切換えられたとき足踏みペダル22の操作を規制する機能(作用)を有している。
本実施の形態による油圧ショベル1は、上述の如き構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
まず、オペレータは、キャブ8に搭乗し、運転席11に着座する。運転席11に着座したオペレータは、各走行用操作レバー・ペダル装置14をそれぞれ操作することにより、下部走行体2を走行させることができる。一方、オペレータが、左,右の作業用操作レバー装置12,13をそれぞれ操作することにより、上部旋回体3の旋回動作、フロント装置4のバケット4Cによる土砂の掘削作業を行うことができる。
ここで、油圧ショベル1は、フロント装置4のバケット4Cを用いた土砂の掘削作業の他に、建築物の解体作業にも用いられる。この場合、フロント装置4には、追加作業具として、鉄骨を切断するカッター、鉄骨やコンクリート片を移送するグラップル、壁やコンクリート片を破砕するブレーカが装備される。こられの追加作業具を操作するための追加ペダル装置15は、フロント装置4に装備される作業具に応じてペダル操作切換機構24により動作パターンが切換えられる。
即ち、フロント装置4にバケット4Cが取付けられた場合には、ペダル操作切換機構24を固定パターンに切換える。また、フロント装置4にカッターまたはグラップルが取付けられた場合には、ペダル操作切換機構24を前後踏みパターンに切換える。さらに、フロント装置4にブレーカが取付けられた場合には、前踏み限定パターンに切換える。
次に、ペダル操作切換機構24による動作パターンの切換手順について、図3ないし図11を参照しつつ説明する。
まず、フロント装置4にカッター、グラップルのように、追加ペダル装置15の操作で開閉動作を行う作業具が取付けられた場合について述べる。この場合には、図3に示すように、ペダル操作切換機構24は、係合部材29が位置決め部材26の前凹溝部26Dに係合した前後踏みパターンとなっている。前後踏みパターンでは、規制ステー31がステー受け部材25の後踏み規制部25Cの先端よりも前側に外れている。
従って、図7に示すように、オペレータは、パイロット弁17の回動部19の中立位置から前踏み板部22Aを踏み込む。これにより、足踏みペダル22と一緒に回動部19の前側は、下向きに回動することができる。この前踏み操作では、回動部19によって弁ケース18の前側に位置するプッシャ18Bを押動することができる。
一方、図8に示すように、オペレータは、回動部19の中立位置から後踏み板部22Bを踏み込む。これにより、足踏みペダル22と一緒に回動部19の後側は、下向きに回動することができる。この後踏み操作では、回動部19によって弁ケース18の後側に位置するプッシャ18Cを押動することができる。
次に、フロント装置4にブレーカのように、追加ペダル装置15の操作で打撃のオン、オフ(駆動、停止)動作を行う作業具が取付けられた場合について述べる。この場合には、足踏みペダル22の前踏み板部22Aを回動部19の中立位置から踏み込んだときをオン(駆動)とし、前踏み板部22Aが中立位置に戻ったときをオフ(停止)とすることができる。従って、ブレーカは、足踏みペダル22の前踏み操作だけで動作することができる。
そこで、フロント装置4にブレーカを装備した場合には、ペダル操作切換機構24を前踏み限定パターンに切換える。ペダル操作切換機構24を前後踏みパターンから前踏み限定パターンに切換える場合には、オペレータは、足踏みペダル22の左側に配置された切換操作部32に靴底を引っ掛けて後側(オペレータ側)に移動する。このとき、回動腕27には、長孔27Bが設けられているので、係合部材29は、ばね部材30に抗して前側(先端側)に移動することができる。この結果、ばね部材30の付勢力に抗して位置決め部材26の前凹溝部26Dから係合部材29離脱し、後側に位置する中間凹溝部26Eに係合することができる。これにより、足先の簡単な操作でペダル操作切換機構24を前踏み限定パターンに切換えることができる。
図9に示すように、ペダル操作切換機構24の前踏み限定パターンでは、規制ステー31がステー受け部材25の後踏み規制部25Cの上面に当接している。これにより、足踏みペダル22の後踏み板部22Bを踏み込む後踏み操作するときに、ステー受け部材25は、規制ステー31に当接するので、この後踏み操作、即ち、ステー受け部材25と足踏みペダル22が後側に回動するのを規制することができる。
一方、図10に示すように、ペダル操作切換機構24の前踏み限定パターンでは、パイロット弁17の回動部19の中立位置から前踏み板部22Aを踏み込むことにより足踏みペダル22と一緒に回動部19の前側を下向きに回動することができる。
次に、フロント装置4にバケット4Cのように、追加ペダル装置15の操作を必要としない作業具が取付けられた場合について述べる。この場合には、足踏みペダル22の操作を規制(固定)し、足踏みペダル22をフットレストとして利用できるようにする。
そこで、フロント装置4にバケット4Cを装備した場合には、ペダル操作切換機構24を固定パターンに切換える。ペダル操作切換機構24を前踏み限定パターンから固定パターンに切換える場合には、オペレータは、切換操作部32に靴底を引っ掛けて後側(オペレータ側)に移動する。これにより、ばね部材30の付勢力に抗して係合部材29を位置決め部材26の中間凹溝部26Eから後凹溝部26Fに移動することができ、ペダル操作切換機構24を固定パターンに切換えることができる。
図11に示すように、ペダル操作切換機構24の固定パターンでは、規制ステー31がステー受け部材25の固定溝部25Dに嵌合している。これにより、足踏みペダル22を前踏み操作するときには、固定溝部25Dの前踏み当接部25D1に規制ステー31を下側から当接することができる。また、足踏みペダル22を後踏み操作するときには、固定溝部25Dの後踏み当接部25D2に規制ステー31を上側から当接することができる。従って、足踏みペダル22の操作を規制して固定することができる。
かくして、本実施の形態によれば、ペダル操作切換機構24は、足踏みペダル22を、パイロット弁17の回動部19の中立位置から足踏みペダル22の前側を踏み込む操作と回動部19の中立位置から足踏みペダル22の後側を踏み込む操作とが可能な前後踏みパターンと、回動部19の中立位置から足踏みペダル22の前側を踏み込む操作のみが可能な前踏み限定パターンと、回動部19の中立位置で足踏みペダル22の動作を固定する固定パターンとの3つの動作パターンの何れかの動作パターンに切換えることができる。
従って、ペダル操作切換機構24は、フロント装置4にバケット4Cが取付けられた場合に固定パターンに切換えることができる。また、フロント装置4に掴む(挟む)動作と離す(開く)動作とを必要とするカッター、グラップルが取付けられた場合に前後踏みパターンに切換えることができる。さらに、フロント装置4にオン、オフの操作で駆動されるブレーカが取付けられた場合に前踏み限定パターンに切換えることができる。
これにより、フロント装置4にブレーカが取付けられた場合には、ペダル操作切換機構24により、ブレーカの操作に適した前踏み限定パターンに切換えることができる。この結果、ペダル操作切換機構24によって足踏みペダル22を3種類の動作パターンに簡単に切換えることができる。
ペダル操作切換機構24は、動作パターン切換部位35とペダル操作規制部位36とから構成されている。即ち、位置決め部材26、回動腕27および係合部材29からなり、足踏みペダル22の前,後方向の前側から、前後踏みパターン、前踏み限定パターンおよび固定パターンの順序で動作パターンの切換を行う動作パターン切換部位35と、ステー受け部材25と規制ステー31とならなり、動作パターン切換部位35によって、前踏み限定パターンに切換えられたとき足踏みペダル22の後踏み操作を規制し、かつ固定パターンに切換えられたとき足踏みペダル22の操作を規制するペダル操作規制部位36とにより構成されている。
従って、動作パターン切換部位35は、前後踏みパターン、前踏み限定パターンおよび固定パターンの順序で動作パターンの切換えを的確に行うことができる。また、ペダル操作規制部位36は、動作パターン切換部位35によって前踏み限定パターンに切換えられたとき足踏みペダル22の後踏み操作を規制することができる。また、固定パターンに切換えられたとき足踏みペダル22の操作を規制することができる。
ペダル操作切換機構24は、パイロット弁17の回動部19の回動中心となる取付軸28よりも前側に位置して足踏みペダル22と一緒にパイロット弁17の回動部19に設けられ、回動部19および足踏みペダル22と一体に回動されるステー受け部材25と、ステー受け部材25と対向した位置でフロア部材10を構成するベース板16に上方に向けて突設され、上部が円弧部26Cとなって当該円弧部26Cの外周側に周方向に間隔をもって3個の凹溝部26D,26E,26Fを有する位置決め部材26と、基端側が位置決め部材26の円弧部26Cの中心側に回動可能に取付けられ、長さ方向の中間部に長孔27Bが設けられると共に、先端側が自由端となって円弧部26Cの各凹溝部26D,26E,26Fの位置よりも長さ方向の前側に延びた回動腕27と、回動腕27の長孔27Bに回動腕27の長さ方向に移動可能に設けられ、3個の凹溝部26D,26E,26Fに選択的に係合する係合部材29と、回動腕27の先端側に設けられ、ステー受け部材25に当接したときに、足踏みペダル22の足踏み操作を規制する規制ステー31とにより構成されている。従って、3個の凹溝部26D,26E,26Fに対し、係合部材29を選択的に係合することにより、ペダル操作切換機構24を3種類の動作パターンに切換えることができる。
位置決め部材26と係合部材29との間には、係合部材29を各凹溝部26D,26E,26Fに向けて付勢するばね部材30が設けられている。また、規制ステー31には、位置決め部材26の各凹溝部26D,26E,26Fに対する係合部材29の係合位置をばね部材30に抗して切換えることができる切換操作部32が設けられている。従って、係合部材29は、ばね部材30の付勢力によって各凹溝部26D,26E,26Fに的確に係合することができる。この上で、切換操作部32を操作することにより、ばね部材30に抗して係合部材29の係合位置、動作パターンを切換えることができる。
さらに、ステー受け部材25は、前,後方向に延びた板体として形成されている。また、ステー受け部材25は、板体の前側に位置して設けられペダル操作切換機構24が前踏み限定パターンに切換えられ、後踏み操作するときに規制ステー31が当接する後踏み規制部25Cと、後踏み規制部25Cの後側に連続して板体に形成され、ペダル操作切換機構24が固定パターンに切換えられたときに規制ステー31が嵌合して足踏みペダル22を固定する固定溝部25Dとを備えている。これにより、ステー受け部材25は、規制ステー31を後踏み規制部25Cと固定溝部25Dとの間で円滑に移動することができる。
なお、実施の形態では、ステー受け部材25を、足踏みペダル22と一緒にパイロット弁17の回動部19の取付ブラケット19Cに取付けた場合を例に挙げて説明している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、ステー受け部材25を足踏みペダル22に取付ける構成としてもよい。
また、実施の形態では、フロント装置4のバケット4Cをカッター、グラップル、ブレーカに交換した場合におけるペダル操作切換機構24の動作パターンの切換について説明している。しかし、本発明はこれに限らず、フロント装置4にバケット4C、カッター、グラップル、ブレーカ以外の作業具を装備した場合にも、ペダル操作切換機構24によって動作パターンを切換える構成としてもよい。
さらに、実施の形態では、自走が可能な建設機械としてクローラ式の油圧ショベル1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばホイール式の油圧ショベル、油圧クレーン等に適用することもできる。
1 油圧ショベル(建設機械)
2 下部走行体(車体)
3 上部旋回体(車体)
4 フロント装置
10 フロア部材
10A 足置き部
11 運転席
15 追加ペダル装置
16 ベース板(フロア部材)
17 パイロット弁
18 弁ケース
19 回動部
21 回動軸(回動中心)
22 足踏みペダル
24 ペダル操作切換機構
25 ステー受け部材
25C 後踏み規制部
25D 固定溝部
26 位置決め部材
26D 前凹溝部
26E 中間凹溝部
26F 後凹溝部
27 回動腕
27B 長孔
29 係合部材
30 ばね部材
31 規制ステー
32 切換操作部
35 動作パターン切換部位
36 ペダル操作規制部位
本発明は、前,後方向の前側にフロント装置が設けられている自走が可能な車体と、前記車体に設けられ、後側に運転席を有すると共に、前側が足置き部となったフロア部材と、前記足置き部の位置で前記フロア部材を貫通して設けられた弁ケースを有し、前記足置き部から突出した前記弁ケースの上側部位に上,下方向に回動される回動部を有するパイロット弁と、前記パイロット弁の前記回動部に前,後方向に延びて設けられ、前記パイロット弁の前記回動部が自由状態の中立位置から前側を踏み込んだ前踏み位置と前記回動部の中立位置から後側を踏み込んだ後踏み位置との間で足踏み操作される足踏みペダルと、前記足置き部と前記足踏みペダルとの間に設けられ、前記足踏みペダルを足踏み操作するときの動作パターンを切換えるペダル操作切換機構とを備えてなる建設機械において、前記ペダル操作切換機構は、前記パイロット弁の前記回動部の回動中心よりも前側に位置して前記回動部と前記足踏みペダルのいずれか一方に設けられ、前記回動部および前記足踏みペダルと一体に回動されるステー受け部材と、前記ステー受け部材と対向した位置で前記フロア部材から上方に向けて突設され、上部が円弧部となって当該円弧部の外周側で周方向に間隔をもって3個の凹溝部が設けられた位置決め部材と、基端側が前記位置決め部材の円弧部の中心に回動可能に取付けられ、長さ方向の中間部に長孔が設けられると共に、先端側が自由端となって前記円弧部の各凹溝部の位置よりも長さ方向の前側に延びた回動腕と、前記回動腕の前記長孔に前記回動腕の長さ方向に移動可能に設けられ、前記3個の凹溝部に選択的に係合する係合部材と、前記回動腕の先端側に設けられ、前記ステー受け部材に当接することにより、前記足踏みペダルの足踏み操作を規制する規制ステーとにより構成され、前記ペダル操作切換機構は、前記足踏みペダルを、前記回動部の中立位置から前記足踏みペダルの前側を踏み込む操作と前記中立位置から前記足踏みペダルの後側を踏み込む操作とが可能な第1の動作パターンと、前記回動部の中立位置から前記足踏みペダルの前側を踏み込む操作のみが可能な第2の動作パターンと、前記回動部の中立位置で前記足踏みペダルの動作を固定する第3の動作パターンとの3つの動作パターンのれかの動作パターンに切換え可能である。

Claims (6)

  1. 前,後方向の前側にフロント装置が設けられている自走が可能な車体と、
    前記車体に設けられ、後側に運転席を有すると共に、前側が足置き部となったフロア部材と、
    前記足置き部の位置で前記フロア部材を貫通して設けられた弁ケースを有し、前記足置き部から突出した前記弁ケースの上側部位に上,下方向に回動される回動部を有するパイロット弁と、
    前記パイロット弁の前記回動部に前,後方向に延びて設けられ、前記パイロット弁の前記回動部が自由状態の中立位置から前側を踏み込んだ前踏み位置と前記回動部の中立位置から後側を踏み込んだ後踏み位置との間で足踏み操作される足踏みペダルと、
    前記足置き部と前記足踏みペダルとの間に設けられ、前記足踏みペダルを足踏み操作するときの動作パターンを切換えるペダル操作切換機構とを備えてなる建設機械において、
    前記ペダル操作切換機構は、
    前記足踏みペダルを、前記回動部の中立位置から前記足踏みペダルの前側を踏み込む操作と前記中立位置から前記足踏みペダルの後側を踏み込む操作とが可能な第1の動作パターンと、前記回動部の中立位置から前記足踏みペダルの前側を踏み込む操作のみが可能な第2の動作パターンと、前記回動部の中立位置で前記足踏みペダルの動作を固定する第3の動作パターンとの3つの動作パターンの何れかの動作パターンに切換え可能であることを特徴とする建設機械。
  2. 前記ペダル操作切換機構は、前記足踏みペダルの前,後方向の前側から、前記第1の動作パターン、前記第2の動作パターンおよび前記第3の動作パターンの順序で動作パターンの切換を行う動作パターン切換部位と、
    前記動作パターン切換部位によって、前記第2の動作パターンに切換えられたとき前記足踏みペダルの後踏み操作を規制し、かつ前記第3の動作パターンに切換えられたとき前記足踏みペダルの操作を規制するペダル操作規制部位とにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の建設機械。
  3. 前記ペダル操作切換機構は、
    前記パイロット弁の前記回動部の回動中心よりも前側に位置して前記回動部と前記足踏みペダルのいずれか一方に設けられ、前記回動部および前記足踏みペダルと一体に回動されるステー受け部材と、
    前記ステー受け部材と対向した位置で前記フロア部材から上方に向けて突設され、上部が円弧部となって当該円弧部の外周側で周方向に間隔をもって3個の凹溝部が設けられた位置決め部材と、
    基端側が前記位置決め部材の円弧部の中心に回動可能に取付けられ、長さ方向の中間部に長孔が設けられると共に、先端側が自由端となって前記円弧部の各凹溝部の位置よりも長さ方向の前側に延びた回動腕と、
    前記回動腕の前記長孔に前記回動腕の長さ方向に移動可能に設けられ、前記3個の凹溝部に選択的に係合する係合部材と、
    前記回動腕の先端側に設けられ、前記ステー受け部材に当接することにより、前記足踏みペダルの足踏み操作を規制する規制ステーとにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の建設機械。
  4. 前記位置決め部材、前記回動腕および前記係合部材は、前記足踏みペダルの前,後方向の前側から、前記第1の動作パターン、前記第2の動作パターンおよび前記第3の動作パターンの順序で動作パターンの切換を行う動作パターン切換部位を構成し、
    前記ステー受け部材と前記規制ステーとは、前記動作パターン切換部位によって、前記第2の動作パターンに切換えられたとき前記足踏みペダルの後踏み操作を規制し、かつ前記第3の動作パターンに切換えられたとき前記足踏みペダルの操作を規制するペダル操作規制部位を構成していることを特徴とする請求項3に記載の建設機械。
  5. 前記位置決め部材と前記係合部材との間には、前記係合部材を前記各凹溝部に向けて付勢するばね部材が設けられ、
    前記規制ステーには、前記位置決め部材の各凹溝部に対する前記係合部材の係合位置を前記ばね部材に抗して切換えることができる切換操作部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の建設機械。
  6. 前記ステー受け部材は、前,後方向に延びた板体として形成され、
    前記ステー受け部材は、
    前記板体の前側に位置して設けられ前記ペダル操作切換機構が前記第2の動作パターンに切換えられ、後踏み操作するときに前記規制ステーが当接する後踏み規制部と、
    前記後踏み規制部の後側に連続して前記板体に形成され、前記ペダル操作切換機構が前記第3の動作パターンに切換えられたときに前記規制ステーが嵌合して前記足踏みペダルを固定する固定溝部とを備えていることを特徴とする請求項3に記載の建設機械。
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