JPWO2018168778A1 - 重合性化合物、重合性液晶混合物、高分子、光学フィルム、光学異方体、偏光板、表示装置、反射防止フィルム、および化合物 - Google Patents

重合性化合物、重合性液晶混合物、高分子、光学フィルム、光学異方体、偏光板、表示装置、反射防止フィルム、および化合物 Download PDF

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Abstract

長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができ、明度および彩度のバランスが良好な光学フィルム等の製造を可能にする重合体の調製に有用な重合性化合物が提供される。本発明の重合性化合物は、下記式(I−1)で示される。〔化1〕〔式(I−1)中、A1およびA2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、B1およびB2は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基、または、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、pおよびqは、それぞれ独立して、0〜2の整数である。〕

Description

本発明は、長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができ、明度および彩度のバランスが良好な光学フィルムおよび光学異方体、並びに、当該光学異方体を用いた偏光板、表示装置、および反射防止フィルムに関するものである。
また、本発明は、上記光学フィルムおよび光学異方体の調製に使用し得る高分子、当該高分子の調製に使用し得る重合性液晶混合物および重合性化合物、並びに、当該重合性化合物の調製に使用し得る化合物に関するものである。
フラットパネル表示装置等の各種装置において用いられている位相差板には、直線偏光を円偏光に変換する1/4波長板や直線偏光の偏光振動面を90度変換する1/2波長板等がある。これらの位相差板は、ある特定の単色光に対しては正確に光線波長の1/4λあるいは1/2λの位相差を与えることが可能なものである。
しかしながら、従来の位相差板には、位相差板を通過して出力される偏光が有色の偏光に変換されてしまうという問題があった。これは、位相差板を構成する材料が位相差について波長分散性を有し、可視光域の光線が混在する合成波である白色光に対しては各波長の偏光状態に分布が生じることから、入力光を全ての波長領域において正確な1/4λあるいは1/2λの位相差の偏光に調整することが不可能であることに起因する。
このような問題を解決するため、広い波長域の光に対して均一な位相差を与え得る広帯域位相差板、いわゆる逆波長分散性を有する位相差板が種々検討されている。
一方、モバイルパソコン、携帯電話等携帯型の情報端末の高機能化および普及に伴い、フラットパネル表示装置の厚みを極力薄く抑えることが求められてきている。その結果、構成部材である位相差板の薄層化も求められている。
薄層化の方法としては、低分子重合性化合物を含有する重合性組成物をフィルム基材に塗布して光学フィルムを形成することにより位相差板を作製する方法が、近年では最も有効な方法とされている。そのため、優れた逆波長分散性を有する光学フィルムを形成可能な重合性化合物またはそれを用いた重合性組成物の開発が多く行われている。
具体的には、広い波長域において一様の偏光変換が可能な偏光板、位相差板等の光学フィルムの製造に使用される重合性化合物が提供されてきた(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2014/010325号
ここで、光学フィルム等には、広い波長域において優れた逆波長分散性を発揮するために、長波長側と短波長側との双方において、波長に比例して位相差値が増大するという理想的な位相差特性を発揮することが求められている。しかし、特許文献1に記載されたような、従来の重合性化合物では、得られる光学フィルム等について、長波長側における逆波長分散性を確保しつつ、短波長側における位相差特性を理想的な位相差特性に更に近づけて短波長側における逆波長分散性を向上させるという点において改善の余地があった。
また、近年、光学フィルム等を用いた表示装置の表示品質を向上させる観点から、光学フィルム等には、明度が最も低くなる位相差と彩度が最も低くなる位相差との差を小さくすることも求められている。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができ、明度および彩度のバランスが良好な光学フィルムおよび光学異方体を形成可能である高分子を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記高分子の調製に使用し得る重合性液晶混合物および重合性化合物、並びに、当該重合性化合物の調製に使用し得る化合物を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができ、明度および彩度のバランスが良好な光学フィルムおよび光学異方体、並びに、当該光学異方体を用いた偏光板、表示装置および反射防止フィルムを提供することを目的とする。
なお、本明細書において、「明度および彩度のバランスが良好である」とは、「明度が最も低くなる位相差と彩度が最も低くなる位相差との差が小さいこと」を意味する。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、下記式(I−1)で示される所定の重合性化合物を使用すれば、長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができ、明度および彩度のバランスが良好な光学フィルムおよび光学異方体を形成可能である高分子が得られ、そして当該高分子により、長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができ、明度および彩度のバランスが良好な光学フィルム等を作製可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記に示す重合性化合物、重合性液晶混合物、高分子、光学フィルム、光学異方体、偏光板、表示装置、反射防止フィルム、および化合物が提供される。
〔1〕下記式(I−1)で示される重合性化合物。
Figure 2018168778
〔式(I−1)中、
Arは、少なくともDを置換基として有する芳香族炭化水素環基、または、少なくともDを置換基として有する芳香族複素環基を表し、
Arは、少なくともDを置換基として有する芳香族炭化水素環基、または、少なくともDを置換基として有する芳香族複素環基を表し、
、Dは、それぞれ独立して、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群より選ばれる少なくとも1つの芳香環を有する、炭素数1〜67の有機基を表し、
Xaは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の有機基を表し、
〜Zは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−O−CH−、−CH−O−、−O−CH−CH、−CH−CH−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−NR20−C(=O)−、−C(=O)−NR20−、−CF−O−、−O−CF−、−CH−CH−、−CF−CF−、−O−CH−CH−O−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−、−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−、−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−、−CH−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−CH−、−CH−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−CH−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=C(CH)−、−C(CH)=N−、−N=N−、または−C≡C−を表し、R20は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
およびAは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
およびBは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基、または、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
〜Yは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−NR21−C(=O)−、−C(=O)−NR21−、−O−C(=O)−O−、−NR21−C(=O)−O−、−O−C(=O)−NR21−、または、−NR21−C(=O)−NR22−を表し、R21およびR22は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
およびGは、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキレン基、および、炭素数3〜20のアルキレン基に含まれるメチレン基(−CH−)の少なくとも一つが−O−または−C(=O)−に置換された基のいずれかの有機基であり、GおよびGの前記有機基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、または、ハロゲン原子に置換されていてもよい。ただし、GおよびGの両末端のメチレン基(−CH−)が−O−または−C(=O)−に置換されることはない。
およびPの一方は、水素原子または重合性基を表し、PおよびPの他方は、重合性基を表し、
pおよびqは、それぞれ独立して、0〜2の整数である。
ただし、B、B、Y、およびYが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
〔2〕前記ArおよびArが、それぞれ独立して、下記式(II−1)〜(II−7)のいずれかで示される、前記〔1〕に記載の重合性化合物。
Figure 2018168778
〔式(II−1)〜(II−7)中、
Axは、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する有機基を表し、Axが有する芳香環は置換基を有していてもよく、
Ayは、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜30の有機基を表し、
Qは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
は、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のN,N-ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ニトロ基、−C(=O)−Ra、−O−C(=O)−Ra、−C(=O)−O−Ra、または−SOaを表し、Raは、炭素数1〜6のアルキル基、又は、炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数1〜6のアルコキシ基を置換基として有していてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基を表し、n1は、0〜3の整数であり、n2は0〜4の整数であり、n3は0または1であり、n4は0〜2の整数である。
ただし、Rが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
〔3〕前記重合性化合物が下記式(III−1)〜(III−6)のいずれかで示される、前記〔2〕に記載の重合性化合物。
Figure 2018168778
〔式(III−1)〜(III−6)中、
〜Z、A、A、B、B、Y〜Y、G、G、P、P、Xa、R、n1、n2、n3、n4、p、およびqは、前記と同じ意味を表す。
AxおよびAxは、それぞれ独立して、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する有機基を表し、AxおよびAxが有する芳香環は置換基を有していてもよく、
AyおよびAyは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜30の有機基を表す。
およびQは、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。
ただし、B、B、Y、Y、およびRが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
〔4〕前記AyおよびAyは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルキニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基、または、置換基を有していてもよい炭素数2〜30の芳香族複素環基である、前記〔3〕に記載の重合性化合物。
〔5〕前記AxおよびAxは、それぞれ独立して、下記式(V)で示される、前記〔3〕または〔4〕のいずれかに記載の重合性化合物。
Figure 2018168778
〔式(V)中、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、−OCF、−O−C(=O)−Rまたは、−C(=O)−O−Rを表し、
は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基を表し、
複数のR〜R同士は、すべて同一であっても、相異なっていてもよく、環を構成する少なくとも1つのC−R〜C−Rは、窒素原子に置き換えられていてもよい。〕
〔6〕前記PおよびPが、それぞれ独立して、下記式(IV)で示される、前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の重合性化合物。
Figure 2018168778
〔式(IV)中、Rは、水素原子、メチル基または塩素原子を表す。〕
〔7〕pおよびqは、いずれも0である、前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の重合性化合物。
〔8〕pおよびqは、いずれも1であり、且つ、BおよびBは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基を表す、前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の重合性化合物。
〔9〕前記式(I−1)で示される重合性化合物が、下記式(VI−1)〜(VI−3)のいずれかで示される、前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の重合性化合物。
Figure 2018168778
〔式(VI−1)〜(VI−3)中、
Xaは、前記と同じ意味を表し、
〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、−OCF、−O−C(=O)−Rまたは、−C(=O)−O−Rを表し、
は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基を表し、
環を構成する少なくとも1つのC−R〜C−Rは、窒素原子に置き換えられていてもよい。
AyおよびAyは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜30の有機基を表し、
およびQは、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
lおよびmは、それぞれ独立して、1〜18の整数を表す。〕
〔10〕Xaが下記式(VII−1)〜(VII−29)のいずれかで表される、前記〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の重合性化合物。
Figure 2018168778
〔11〕前記〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の重合性化合物を主成分として含む、重合性液晶混合物。
〔12〕前記〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の重合性化合物と、下記式(I―1)とは異なる化学構造を有する重合性化合物とを含み、
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって測定された前記〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の重合性化合物の面積値が、前記〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の重合性化合物および前記式(I―1)とは異なる化学構造を有する重合性化合物の面積値の総和に対して50%よりも大きい値である、前記〔11〕に記載の重合液晶混合物。
Figure 2018168778
〔式(I−1)中、
Arは、少なくともDを置換基として有する芳香族炭化水素環基、または、少なくともDを置換基として有する芳香族複素環基を表し、
Arは、少なくともDを置換基として有する芳香族炭化水素環基、または、少なくともDを置換基として有する芳香族複素環基を表し、
、Dは、それぞれ独立して、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群より選ばれる少なくとも1つの芳香環を有する、炭素数1〜67の有機基を表し、
Xaは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の有機基を表し、
〜Zは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−O−CH−、−CH−O−、−O−CH−CH、−CH−CH−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−NR20−C(=O)−、−C(=O)−NR20−、−CF−O−、−O−CF−、−CH−CH−、−CF−CF−、−O−CH−CH−O−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−、−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−、−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−、−CH−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−CH−、−CH−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−CH−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=C(CH)−、−C(CH)=N−、−N=N−、または−C≡C−を表し、R20は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
およびAは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
およびBは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基、または、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
〜Yは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−NR21−C(=O)−、−C(=O)−NR21−、−O−C(=O)−O−、−NR21−C(=O)−O−、−O−C(=O)−NR21−、または、−NR21−C(=O)−NR22−を表し、R21およびR22は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
およびGは、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキレン基、および、炭素数3〜20のアルキレン基に含まれるメチレン基(−CH−)の少なくとも一つが−O−または−C(=O)−に置換された基のいずれかの有機基であり、GおよびGの前記有機基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、または、ハロゲン原子に置換されていてもよい。ただし、GおよびGの両末端のメチレン基(−CH−)が−O−または−C(=O)−に置換されることはない。
およびPの一方は、水素原子または重合性基を表し、PおよびPの他方は、重合性基を表し、
pおよびqは、それぞれ独立して、0〜2の整数である。
ただし、B、B、Y、およびYが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
〔13〕前記〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の重合性化合物と、下記式(I−2)で示される重合性化合物とを含み、
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって測定された前記〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の重合性化合物の面積値が、前記〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の重合性化合物および前記式(I−2)で表される重合性化合物の面積値の総和に対して50%よりも大きい値である、前記〔11〕又は〔12〕に記載の重合性液晶混合物。
Figure 2018168778
〔式(I−2)中、
Arは、少なくともDを置換基として有する芳香族炭化水素環基、または、少なくともDを置換基として有する芳香族複素環基を表し、
は、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群より選ばれる少なくとも1つの芳香環を有する、炭素数1〜67の有機基を表し、
およびZは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−O−CH−、−CH−O−、−O−CH−CH、−CH−CH−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−NR20−C(=O)−、−C(=O)−NR20−、−CF−O−、−O−CF−、−CH−CH−、−CF−CF−、−O−CH−CH−O−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−、−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−、−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−、−CH−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−CH−、−CH−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−CH−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=C(CH)−、−C(CH)=N−、−N=N−、または−C≡C−を表し、R20は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
、A、BおよびBは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基、または、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
〜Yは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−NR21−C(=O)−、−C(=O)−NR21−、−O−C(=O)−O−、−NR21−C(=O)−O−、−O−C(=O)−NR21−、または、−NR21−C(=O)−NR22−を表し、R21およびR22は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
およびGは、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキレン基、および、炭素数3〜20のアルキレン基に含まれるメチレン基(−CH−)の少なくとも一つが−O−または−C(=O)−に置換された基のいずれかの有機基であり、GおよびGの前記有機基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、または、ハロゲン原子に置換されていてもよく、
およびPの一方は、水素原子または重合性基を表し、PおよびPの他方は、重合性基を表し、
p1およびq1は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。
ただし、B、B、YおよびYが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
〔14〕前記Arが下記式(II−1)〜(II−7)のいずれかで示される、前記〔13〕に記載の重合性液晶混合物。
Figure 2018168778
〔式(II−1)〜(II−7)中、
Axは、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する有機基を表し、Axが有する芳香環は置換基を有していてもよく、
Ayは、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜30の有機基を表し、
Qは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
は、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のN,N-ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ニトロ基、−C(=O)−Ra、−O−C(=O)−Ra、−C(=O)−O−Ra、または−SOaを表し、Raは、炭素数1〜6のアルキル基、又は、炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数1〜6のアルコキシ基を置換基として有していてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基を表し、n1は、0〜3の整数であり、n2は0〜4の整数であり、n3は0または1であり、n4は0〜2の整数である。
ただし、Rが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
〔15〕前記PおよびPが、それぞれ独立して、下記式(IV)で示される、前記〔13〕または〔14〕に記載の重合性液晶混合物。
Figure 2018168778
〔式(IV)中、Rは、水素原子、メチル基または塩素原子を表す〕
〔16〕前記〔11〕〜〔15〕のいずれかに記載の重合性液晶混合物を重合して得られる、高分子。
〔17〕前記〔16〕に記載の高分子を構成材料とする、光学フィルム。
〔18〕前記〔16〕に記載の高分子を構成材料とする層を有する、光学異方体。
〔19〕前記〔18〕に記載の光学異方体および偏光フィルムを含む、偏光板。
〔20〕前記〔19〕に記載の偏光板を備える、表示装置。
〔21〕前記〔19〕に記載の偏光板を含む、反射防止フィルム。
〔22〕下記式(XI−1)〜(XI−6)のいずれかで示される、化合物。
Figure 2018168778
〔式(XI−1)〜(XI−6)中、
Xaは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の有機基を表し、
〜Zは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−O−CH−、−CH−O−、−O−CH−CH、−CH−CH−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−NR20−C(=O)−、−C(=O)−NR20−、−CF−O−、−O−CF−、−CH−CH−、−CF−CF−、−O−CH−CH−O−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−、−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−、−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−、−CH−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−CH−、−CH−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−CH−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=C(CH)−、−C(CH)=N−、−N=N−、または−C≡C−を表し、R20は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
およびAは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
およびBは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基、または、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
〜Yは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−NR21−C(=O)−、−C(=O)−NR21−、−O−C(=O)−O−、−NR21−C(=O)−O−、−O−C(=O)−NR21−、または、−NR21−C(=O)−NR22−を表し、R21およびR22は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
およびGは、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキレン基、および、炭素数3〜20のアルキレン基に含まれるメチレン基(−CH−)の少なくとも一つが−O−または−C(=O)−に置換された基のいずれかの有機基であり、GおよびGの前記有機基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、または、ハロゲン原子に置換されていてもよい。ただし、GおよびGの両末端のメチレン基(−CH−)が−O−または−C(=O)−に置換されることはない。
およびPの一方は、水素原子または重合性基を表し、PおよびPの他方は、重合性基を表し、
pおよびqは、それぞれ独立して、0〜2の整数であり、
は、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のN,N-ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ニトロ基、−C(=O)−Ra、−O−C(=O)−Ra、−C(=O)−O−Ra、または−SOaを表し、Raは、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数1〜6のアルコキシ基を置換基として有していてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基を表し、n1は、0〜3の整数であり、n2は0〜4の整数であり、n3は0または1であり、n4は0〜2の整数である。
ただし、R、B、B、YおよびYが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
〔23〕下記式(XII−1)〜(XII−3)のいずれかで示される、前記〔22〕記載の化合物。
Figure 2018168778
〔式(XII−1)〜(XII−3)中、
Xaは前記と同じ意味を表し、
lおよびmは、それぞれ独立して、1〜18の整数を表す。〕
本発明によれば、長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができ、明度および彩度のバランスが良好な光学フィルムおよび光学異方体を形成可能である高分子、並びに、当該高分子の調製に有用な重合性化合物、および重合性液晶混合物が提供される。
また、本発明によれば、上記重合性化合物の調製に有用な化合物が提供される。
そして、本発明によれば、長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができ、明度および彩度のバランスが良好な光学フィルムおよび光学異方体、並びに、当該光学異方体を用いた偏光板、表示装置および反射防止フィルムが提供される。
本発明の光学異方体の明度が最も低くなる位相差と彩度が最も低くなる位相差の差を算出する際に用いた想定の光学系を説明するための図である。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明において、「置換基を有していてもよい」とは、「無置換の、または、置換基を有する」の意味である。また、一般式中に含まれるアルキル基や芳香族炭化水素環基等の有機基が置換基を有する場合、当該置換基を有する有機基の炭素数には、置換基の炭素数を含まないものとする。例えば、炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基が置換基を有する場合、炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基の炭素数には、このような置換基の炭素数を含まないものとする。さらに、本発明において、「アルキル基」とは、鎖状(直鎖状または分岐状)の飽和炭化水素基を意味し、「アルキル基」には、環状の飽和炭化水素基である、「シクロアルキル基」は含まれないものとする。
ここで、本発明の重合性化合物、重合性液晶混合物は、特に限定されることなく、例えば本発明の高分子を調製する際に用いることができる。
更に、本発明の高分子は、特に限定されることなく、例えば本発明の光学フィルムの構成材料および本発明の光学異方体が有する層の構成材料として用いることができる。また、本発明の光学異方体は、特に限定されることなく、例えば本発明の偏光板の作製に用いることができる。更に、本発明の偏光板は、特に限定されることなく、例えば本発明の表示装置および反射防止フィルムの作製に用いることができる。
また、本発明の化合物(中間体)は、特に限定されることなく、例えば本発明の重合性化合物を調製する際に用いることができる。
(1)重合性化合物
本発明の重合性化合物は、下記式(A)で示される化合物、好ましくは、下記式(I−1)で示される化合物(以下、「重合性化合物(I−1)」ということがある。)であり、後述する高分子、光学フィルムおよび光学異方体を調製する際に有利に用いることができる。なお、式(A)のZ〜Z、A、A、Ar、Ar、Xaは、それぞれ、式(I−1)のZ〜Z、A、A、Ar、Ar、Xaと同じ意味を表し、式(A)における有機基の少なくとも一方、好ましくは両方は、末端が重合性基である。
Figure 2018168778
Figure 2018168778
なお、後述するように、式(A)で表される化合物、特には、重合性化合物(I−1)を用いることで、長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができ、明度および彩度のバランスが良好な光学フィルム等を有利に製造することができる。
ここで、式(I−1)中、Arは、少なくともDを置換基として有する芳香族炭化水素環基、または、少なくともDを置換基として有する芳香族複素環基である。
また、Arは、少なくともDを置換基として有する芳香族炭化水素環基、または、少なくともDを置換基として有する芳香族複素環基である。
ここで、D、Dは、それぞれ独立して、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群より選ばれる少なくとも1つの芳香環を有する、炭素数1〜67、好ましくは炭素数2〜67の有機基である。すなわち、D、Dは、それぞれ、芳香環のみからなってもよいし、芳香環を有する有機基からなってもよい。
そして、ArおよびArの芳香族炭化水素環基としては、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、アントラセニル−9,10−ジイル基、アントラセニル−1,4−ジイル基、およびアントラセニル−2,6−ジイル基等が挙げられる。
これらの中でも、芳香族炭化水素環基としては、1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン基または2,6−ナフチレン基が好ましく、1,4−フェニレン基が特に好ましい。
また、ArおよびArの芳香族複素環基としては、ベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、1,2−ベンゾイソチアゾール−4,7−ジイル基、ベンゾオキサゾール−4,7−ジイル基、インドール−4,7−ジイル基、ベンゾイミダゾール−4,7−ジイル基、ベンゾピラゾール−4,7−ジイル基、1−ベンゾフラン−4,7−ジイル基、2−ベンゾフラン−4,7−ジイル基、ベンゾ[1,2−d:4,5−d’]ジチアゾリル−4,8−ジイル基、ベンゾ[1,2−d:5,4−d’]ジチアゾリル−4,8−ジイル基、ベンゾチオフェニル−4,7−ジイル基、1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン−4,7−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:5,4−b’]ジチオフェニル−4,8−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェニル−4,8−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:5,4−b’]ジフラニル−4,8−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジフラニル−4,8−ジイル基、ベンゾ[2,1−b:4,5−b’]ジピロール−4,8−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:5,4−b’]ジピロール−4,8−ジイル基、およびベンゾ[1,2−d:4,5−d’]ジイミダゾール−4,8−ジイル基等が挙げられる。
これらの中でも、芳香族複素環基としては、ベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、ベンゾオキサゾール−4,7−ジイル基、1−ベンゾフラン−4,7−ジイル基、2−ベンゾフラン−4,7−ジイル基、ベンゾ[1,2−d:4,5−d’]ジチアゾリル−4,8−ジイル基、ベンゾ[1,2−d:5,4−d’]ジチアゾリル−4,8−ジイル基、ベンゾチオフェニル−4,7−ジイル基、1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン−4,7−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:5,4−b’]ジチオフェニル−4,8−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェニル−4,8−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:5,4−b’]ジフラニル−4,8−ジイル基またはベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジフラニル−4,8−ジイル基が好ましい。
ArおよびArの芳香族炭化水素環基および芳香族複素環基は、D、Dの他に、後述する置換基Rを有していてもよい。
また、本明細書において、「芳香環」とは、Huckel則に従う広義の芳香族性を有する環状構造、すなわち、π電子を(4n+2)個有する環状共役構造、および、チオフェン、フラン、ベンゾチアゾール等に代表される、硫黄、酸素、窒素等のヘテロ原子の孤立電子対がπ電子系に関与して芳香族性を示す環状構造を意味する。
また、前記ArおよびArの中に含まれるπ電子の数は、それぞれ、通常12以上であり、好ましくは12以上36以下であり、より好ましくは12以上30以下である。
なお、DおよびDの、芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、およびフルオレン環等が挙げられる。
これらの中でも、芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環が好ましい。
また、DおよびDの、芳香族複素環としては、例えば、1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン環、1−ベンゾフラン環、2−ベンゾフラン環、アクリジン環、イソキノリン環、イミダゾール環、インドール環、オキサジアゾール環、オキサゾール環、オキサゾロピラジン環、オキサゾロピリジン環、オキサゾロピリダジン環、オキサゾロピリミジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、キノリン環、シンノリン環、チアジアゾール環、チアゾール環、チアゾロピラジン環、チアゾロピリジン環、チアゾロピリダジン環、チアゾロピリミジン環、チオフェン環、トリアジン環、トリアゾール環、ナフチリジン環、ピラジン環、ピラゾール環、ピラノン環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピロール環、フェナントリジン環、フタラジン環、フラン環、ベンゾ[c]チオフェン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオキサジアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアジアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾトリアジン環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾピラゾール環、ペンゾピラノン環、等が挙げられる。
これらの中でも、芳香族複素環としては、フラン環、ピラン環、チオフェン環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環等の単環の芳香族複素環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノリン環、1−ベンゾフラン環、2−ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン環、ベンゾ[c]チオフェン環、チアゾロピリジン環、チアゾロピラジン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾオキサジアゾール環、およびベンゾチアジアゾール環等の縮合環の芳香族複素環が好ましい。
そして、DまたはDである、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する炭素数1〜67の有機基としては、特に限定されることなく、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、式:−C(R)=N−N(R)R、または、式:−C(R)=N−N=C(Rg1)Rで表される基が挙げられる。
なお、上記式中、Rは、水素原子、または、メチル基、エチル基、プロピル基、およびイソプロピル基等の炭素数1〜6のアルキル基を表す。
また、上記式中、RおよびRg1は、それぞれ独立して、水素原子、または、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の有機基を表す。ここで、炭素数1〜30の有機基およびその置換基としては、後述するAyの炭素数1〜30の有機基およびその置換基の具体例として列記したものと同じものが挙げられる。
更に、上記式中、Rは、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する有機基を表す。ここで、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する有機基の具体例としては、後述するAxの炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する有機基の具体例として列記したものと同じものが挙げられる。
具体的には、DまたはDとなる芳香族炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、ピレニル基、およびフルオレニル基等が挙げられる。
これらの中でも、芳香族炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基が好ましい。
また、DまたはDとなる芳香族複素環基としては、フタルイミド基、1−ベンゾフラニル基、2−ベンゾフラニル基、アクリジニル基、イソキノリニル基、イミダゾリル基、インドリニル基、フラザニル基、オキサゾリル基、オキサゾロピラジニル基、オキサゾロピリジニル基、オキサゾロピリダジニル基、オキサゾロピリミジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、キノリル基、シンノリニル基、チアジアゾリル基、チアゾリル基、チアゾロピラジニル基、チアゾロピリジル基、チアゾロピリダジニル基、チアゾロピリミジニル基、チエニル基、トリアジニル基、トリアゾリル基、ナフチリジニル基、ピラジニル基、ピラゾリル基、ピラノニル基、ピラニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピロリル基、フェナントリジニル基、フタラジニル基、フラニル基、ベンゾ[c]チエニル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾトリアジニル基、ベンゾトリアゾリル基、ベンゾピラゾリル基、ペンゾピラノニル基、等が挙げられる。
これらの中でも、芳香族複素環基としては、フラニル基、ピラニル基、チエニル基、オキサゾリル基、フラザニル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基等の単環の芳香族複素環基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、キノリル基、1−ベンゾフラニル基、2−ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、フタルイミド基、ベンゾ[c]チエニル基、チアゾロピリジル基、チアゾロピラジニル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基等の縮合環の芳香族複素環基が好ましい。
およびDの芳香族炭化水素環および芳香族複素環、並びに、DまたはDとなる芳香族炭化水素環基および芳香族複素環基は、置換基を有していてもよい。
かかる置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基、アリル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;トリフルオロメチル基等の少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基;ジメチルアミノ基等の炭素数1〜12のN,N−ジアルキルアミノ基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ニトロ基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基;−OCF;−C(=O)−Rb1;−O−C(=O)−Rb1;−C(=O)−O−Rb1;−SO;等が挙げられる。
ここで、Rb1は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基を表す。
また、Raは、メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;又は、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基等の、炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数1〜6のアルコキシ基を置換基として有していてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基を表す。
これらの中でも、DおよびDの芳香族炭化水素環および芳香族複素環、並びに、DまたはDとなる芳香族炭化水素環基および芳香族複素環基が有する芳香環の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基、および、炭素数1〜6のアルコキシ基、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
なお、DおよびDの芳香族炭化水素環および芳香族複素環、並びに、DまたはDとなる芳香族炭化水素環基および芳香族複素環基は、上述した置換基から選ばれる複数の置換基を有していてもよい。芳香族炭化水素環および芳香族複素環、並びに芳香族炭化水素環基および芳香族複素環基が複数の置換基を有する場合、置換基は同一でも相異なっていてもよい。
b1が置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である場合における炭素数1〜20のアルキル基およびその置換基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基である場合における炭素数2〜20のアルケニル基およびその置換基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基である場合における炭素数3〜12のシクロアルキル基およびその置換基、置換基を有していてもよい炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基である場合における炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基およびその置換基としては、それぞれ後述する、Rが置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である場合における炭素数1〜20のアルキル基およびその置換基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基である場合における炭素数2〜20のアルケニル基およびその置換基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基である場合における炭素数3〜12のシクロアルキル基およびその置換基、置換基を有していてもよい炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基である場合における炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基およびその置換基の具体例として列記したものと同じものが挙げられる。
そして、上述したArおよびArとしては、それぞれ独立して、式:−C(R)=N−N(R)Rあるいは式:−C(R)=N−N=C(Rg1)Rで表される基で置換されたフェニレン基、1−ベンゾフラン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、5−(2−ブチル)−1−ベンゾフラン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、4,6−ジメチル−1−ベンゾフラン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、6−メチル−1−ベンゾフラン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、4,6,7−トリメチル−1−ベンゾフラン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、4,5,6−トリメチル−1−ベンゾフラン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、5−メチル−1−ベンゾフラン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、5−プロピル−1−ベンゾフラン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、7−プロピル−1−ベンゾフラン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、5−フルオロ−1−ベンゾフラン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、フェニル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、4−フルオロフェニル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、4−ニトロフェニル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、4−トリフルオロメチルフェニル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、4−シアノフェニル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、4−メタンスルホニルフェニル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、チオフェン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、チオフェン−3−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、5−メチルチオフェン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、5−クロロチオフェン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、チエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、2−ベンゾチアゾリル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、4−ビフェニル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、4−プロピルビフェニル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、4−チアゾリル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、1−フェニルエチレン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、4−ピリジル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、2−フリル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、ナフト[1,2−b]フラン−2−イル基で置換されたベンゾチアゾール−4,7−ジイル基、5−メトキシ−2−ベンゾチアゾリル基で置換された1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン−4,7−ジイル基、フェニル基で置換された1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン−4,7−ジイル基、4−ニトロフェニル基で置換された1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン−4,7−ジイル基、または、2−チアゾリル基で置換された1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン−4,7−ジイル基等が挙げられる。ここで、R、R、Rg1、Rは前記と同じ意味を表す。
ここで、ArおよびArとしては、それぞれ独立して、下記式(II−1)〜(II−7)の何れかで示される基が好ましい。
Figure 2018168778
上記式(II−1)〜(II−7)中、Axは、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する有機基を表し、Axが有する芳香環は置換基を有していてもよく、Ayは、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜30の有機基を表し、Qは、水素原子または、炭素数1〜6のアルキル基を表す。ここで、Qの炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。
また、Rは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、ターシャリーブチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;炭素数2〜6のアルケニル基;少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基;炭素数2〜12のN,N-ジアルキルアミノ基;メトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ニトロ基;−C(=O)−Ra;−O−C(=O)−Ra;−C(=O)−O−Ra;または−SOaを表し、Raは、メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基、又は、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基等の、炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数1〜6のアルコキシ基を置換基として有していてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基を表す。置換基が複数の場合は、複数の置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。Rとしては、溶解性向上の観点から、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ニトロ基が好ましい。
さらに、n1は、0〜3の整数であり、n2は0〜4の整数であり、n3は0または1であり、n4は0〜2の整数である。そして、n1=0、n2=0、n3=0、n4=0であることが好ましい。
なお、ArおよびArとしては、それぞれ独立して、下記式(ii−1)〜(ii−21)で表される構造がさらに好ましい。なお、下記式においては、結合状態をより明確にすべく、隣接するZ(Arの場合はn=1,2、Arの場合はn=3,4、下記の式では代表例としてn=1,2の場合を示す)を便宜上記載している。式中、Ax、Ay、Q、R、n1、n2、n3、n4は前記と意味を表し、その好適例も前記と同じである。なかでも、式(ii−1)、(ii−2)(ii−10)、(ii−12)が特に好ましい。
Figure 2018168778
Figure 2018168778
Figure 2018168778
Axが有する炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する有機基は、芳香環を複数個有するものであってもよく、芳香族炭化水素環および芳香族複素環を有するものであってもよい。また、芳香族炭化水素環および芳香族複素環を複数有する場合は、それぞれが同じであっても異なっていてもよい。
なお、Axが有する芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、フルオレン環等が挙げられる。
これらの中でも、芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環が好ましい。
また、Axが有する芳香族複素環としては、例えば、1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン環、1−ベンゾフラン環、2−ベンゾフラン環、アクリジン環、イソキノリン環、イミダゾール環、インドール環、オキサジアゾール環、オキサゾール環、オキサゾロピラジン環、オキサゾロピリジン環、オキサゾロピリダジン環、オキサゾロピリミジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、キノリン環、シンノリン環、チアジアゾール環、チアゾール環、チアゾロピラジン環、チアゾロピリジン環、チアゾロピリダジン環、チアゾロピリミジン環、チオフェン環、トリアジン環、トリアゾール環、ナフチリジン環、ピラジン環、ピラゾール環、ピラノン環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピロール環、フェナントリジン環、フタラジン環、フラン環、ベンゾ[c]チオフェン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオキサジアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアジアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾトリアジン環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾピラゾール環、ペンゾピラノン環、ジヒドロピラン環、テトラヒドロピラン環、ジヒドロフラン環、およびテトラヒドロフラン環等が挙げられる。
これらの中でも、芳香族複素環としては、フラン環、ピラン環、チオフェン環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環等の単環の芳香族複素環;およびベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノリン環、1−ベンゾフラン環、2−ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン環、ベンゾ[c]チオフェン環、チアゾロピリジン環、チアゾロピラジン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾオキサジアゾール環、およびベンゾチアジアゾール環等の縮合環の芳香族複素環が好ましい。
Axが有する芳香環は置換基を有していてもよい。かかる置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基、アリル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;トリフルオロメチル基等の少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基;ジメチルアミノ基等の炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ニトロ基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基;−OCF;−C(=O)−R;−O−C(=O)−R;−C(=O)−O−R;および−SO;等が挙げられる。ここで、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜18の芳香族複素環基を表す。また、Rは、上記と同じ意味を表す。これらの中でも、Axが有する芳香環の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、および、炭素数1〜6のアルコキシ基が好ましい。
なお、Axは、上述した置換基から選ばれる複数の置換基を有していてもよい。Axが複数の置換基を有する場合、置換基は同一でも相異なっていてもよい。
が置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である場合における炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、1−メチルペンチル基、1−エチルペンチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−へキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、およびn−イコシル基等が挙げられる。なお、置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルキル基の炭素数は、1〜12であることが好ましく、4〜10であることが更に好ましい。
が置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基である場合における炭素数2〜20のアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、およびイコセニル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基の炭素数は、2〜12であることが好ましい。
が炭素数1〜20のアルキル基である場合および炭素数2〜20のアルケニル基である場合における置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;ジメチルアミノ基等の炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜20のアルコキシ基;メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基等の、炭素数1〜12のアルコキシ基で置換された炭素数1〜12のアルコキシ基;ニトロ基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基;トリアゾリル基、ピロリル基、フラニル基、チオフェニル基、ベンゾチアゾール−2−イルチオ基等の、炭素数2〜20の芳香族複素環基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜8のシクロアルキル基;シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の炭素数3〜8のシクロアルキルオキシ基;テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、ジオキソラニル基、ジオキサニル基等の炭素数2〜12の環状エーテル基;フェノキシ基、ナフトキシ基等の炭素数6〜14のアリールオキシ基;トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、−CHCF等の、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜12のフルオロアルキル基;ベンゾフリル基;ベンゾピラニル基;ベンゾジオキソリル基;およびベンゾジオキサニル基等が挙げられる。これらの中でも、Rが炭素数1〜20のアルキル基である場合および炭素数2〜20のアルケニル基である場合における置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜20のアルコキシ基;ニトロ基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基;フラニル基、チオフェニル基等の、炭素数2〜20の芳香族複素環基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜8のシクロアルキル基;トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、−CHCF等の、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜12のフルオロアルキル基が好ましい。
なお、Rが炭素数1〜20のアルキル基である場合、炭素数2〜20のアルケニル基である場合には、上述した置換基から選ばれる複数の置換基を有していてもよい。Rの炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基が複数の置換基を有する場合、複数の置換基は互いに同一でも相異なっていてもよい。
が置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基である場合における炭素数3〜12のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられる。これらの中でも、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が好ましい。
が炭素数3〜12のシクロアルキル基である場合における置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;ジメチルアミノ基等の炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基;メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ニトロ基;および、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基等が挙げられる。中でも、Rが炭素数3〜12のシクロアルキル基である場合における置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ニトロ基;および、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基が好ましい。
なお、Rが炭素数3〜12のシクロアルキル基である場合には、複数の置換基を有していてもよい。Rの炭素数3〜12のシクロアルキル基が複数の置換基を有する場合、複数の置換基は互いに同一でも相異なっていてもよい。
が置換基を有していてもよい炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基である場合における炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。これらの中でも、フェニル基が好ましい。
置換基を有していてもよい炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;ジメチルアミノ基等の炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜20のアルコキシ基;メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基等の、炭素数1〜12のアルコキシ基で置換された炭素数1〜12のアルコキシ基;ニトロ基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基;トリアゾリル基、ピロリル基、フラニル基、チオフェニル基等の、炭素数2〜20の芳香族複素環基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜8のシクロアルキル基;シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の炭素数3〜8のシクロアルキルオキシ基;テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、ジオキソラニル基、ジオキサニル基等の炭素数2〜12の環状エーテル基;フェノキシ基、ナフトキシ基等の炭素数6〜14のアリールオキシ基;トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、−CHCF等の、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜12のフルオロアルキル基;−OCF;ベンゾフリル基;ベンゾピラニル基;ベンゾジオキソリル基;ベンゾジオキサニル基等が挙げられる。中でも、炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜20のアルコキシ基;ニトロ基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基;フラニル基、チオフェニル基等の、炭素数2〜20の芳香族複素環基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜8のシクロアルキル基;トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、−CHCF等の、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜12のフルオロアルキル基;−OCFから選ばれる少なくとも1つの置換基が好ましい。
が置換基を有していてもよい炭素数2〜18の芳香族複素環基である場合における炭素数2〜18の芳香族複素環基としては、チエニル基、フリル基、チアゾリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基等が挙げられる。これらの中でも、ベンゾチアゾリル基が好ましい。
置換基を有していてもよい炭素数2〜18の芳香族複素環基の置換基としては、先の置換基を有していてもよい炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基の置換基と同じものが挙げられ、好適例も同様である。
なお、炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜18の芳香族複素環基は、複数の置換基を有していてもよい。炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜18の芳香族複素環基が複数の置換基を有する場合、置換基は同一でも相異なっていてもよい。
ここで、Axが有する芳香環は、同一の、または、相異なる置換基を複数有していてもよく、隣り合った二つの置換基が一緒になって結合して環を形成していてもよい。形成される環は単環であっても、縮合多環であってもよく、不飽和環であっても、飽和環であってもよい。
なお、Axの炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する有機基の「炭素数」は、置換基の炭素原子を含まない芳香族炭化水素環および芳香族複素環自体の炭素数を意味する。
そして、Axの、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する有機基としては、例えば、以下の1)〜5):
1)少なくとも一つの炭素数6〜30の芳香族炭化水素環を有する、炭素数6〜40の炭化水素環基、
2)炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜40の複素環基、
3)炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基の少なくとも1つで置換された、炭素数1〜12のアルキル基、
4)炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基の少なくとも1つで置換された、炭素数2〜12のアルケニル基、および
5)炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基の少なくとも1つで置換された、炭素数2〜12のアルキニル基、
が挙げられる。
上述した1)の、「少なくとも一つの炭素数6〜30の芳香族炭化水素環を有する、炭素数6〜40の炭化水素環基」における芳香族炭化水素環の具体例としては、Axが有する芳香族炭化水素環の具体例として列記したものと同じものが挙げられる。そして、上述した1)の炭化水素環基としては、例えば、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基(フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、ピレニル基、およびフルオレニル基等)、インダニル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル基、並びに、1,4−ジヒドロナフチル基が挙げられる。
上述した2)の、「炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜40の複素環基」における芳香族炭化水素環および芳香族複素環の具体例としては、Axが有する芳香族炭化水素環および芳香族複素環の具体例として列記したものと同じものが挙げられる。そして、上述した2)の複素環基としては、例えば、炭素数2〜30の芳香族複素環基(フタルイミド基、1−ベンゾフラニル基、2−ベンゾフラニル基、アクリジニル基、イソキノリニル基、イミダゾリル基、インドリニル基、フラザニル基、オキサゾリル基、オキサゾロピラジニル基、オキサゾロピリジニル基、オキサゾロピリダジニル基、オキサゾロピリミジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、キノリル基、シンノリニル基、チアジアゾリル基、チアゾリル基、チアゾロピラジニル基、チアゾロピリジニル基、チアゾロピリダジニル基、チアゾロピリミジニル基、チエニル基、トリアジニル基、トリアゾリル基、ナフチリジニル基、ピラジニル基、ピラゾリル基、ピラノニル基、ピラニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピロリル基、フェナントリジニル基、フタラジニル基、フラニル基、ベンゾ[c]チエニル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチオフェニル基、ベンゾトリアジニル基、ベンゾトリアゾリル基、ベンゾピラゾリル基、ペンゾピラノニル基、ジヒドロピラニル基、テトラヒドロピラニル基、ジヒドロフラニル基、およびテトラヒドロフラニル基等)、2,3−ジヒドロインドリル基、9,10−ジヒドロアクリジニル基、1,2,3,4−テトラヒドロキノリル基、ジヒドロピラニル基、テトラヒドロピラニル基、ジヒドロフラニル基、およびテトラヒドロフラニル基が挙げられる。
上述した3)の、「炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基の少なくとも1つで置換された、炭素数1〜12のアルキル基」における炭素数1〜12のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基などが挙げられる。そして、上述した3)における炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基の具体例としては、上述した1)および2)において、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基の具体例として列記したものと同じものが挙げられる。
上述した4)の、「炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基の少なくとも1つで置換された、炭素数2〜12のアルケニル基」における炭素数2〜12のアルケニル基の具体例としては、ビニル基、アリル基などが挙げられる。そして、上述した4)における炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基の具体例としては、上述した1)および2)において、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基の具体例として列記したものと同じものが挙げられる。
上述した5)の、「炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基の少なくとも1つで置換された、炭素数2〜12のアルキニル基」における炭素数2〜12のアルキニル基の具体例としては、エチニル基、プロピニル基などが挙げられる。そして、上述した5)における炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基の具体例としては、上述した1)および2)において、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基の具体例として列記したものと同じものが挙げられる。
なお、上記1)〜5)において列挙した有機基は、1または複数の置換基を有していてもよい。複数の置換基を有する場合は、複数の置換基は互いに同一でも相異なっていてもよい。
かかる置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基、アリル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;トリフルオロメチル基等の少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基;ジメチルアミノ基等の炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ニトロ基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基;−OCF;−C(=O)−Rb;−O−C(=O)−R;−C(=O)−O−Rb;−SO;等が挙げられる。ここでRb、Rは、前記と同じ意味を表し、その好適例も前記と同じである。
これらの中でも、上記1)〜5)において列挙した有機基が有する置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、および、炭素数1〜6のアルコキシ基から選ばれる少なくとも1つの置換基が好ましい。
Axとしての、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する有機基の好ましい具体例を以下に示す。但し、本発明は以下に示すものに限定されるものではない。なお、下記式中、「−」は環の任意の位置からのびるN原子(即ち、式(I−1)のAr、ArにおいてAxと結合するN原子)との結合手を表す。
1)少なくとも一つの炭素数6〜30の芳香族炭化水素環を有する、炭素数6〜40の炭化水素環基の具体例としては、下記式(1−1)〜(1−21)で表される構造が挙げられ、式(1−9)〜(1−21)等で表される炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基が好ましい。
Figure 2018168778
Figure 2018168778
2)炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する、炭素数2〜40の複素環基の具体例としては、下記式(2−1)〜(2−51)で表される構造が挙げられ、式(2−12)〜(2−51)等で表される炭素数2〜30の芳香族複素環基が好ましい。
Figure 2018168778
Figure 2018168778
Figure 2018168778
〔各式中、Xは、−CH−、−NR−、酸素原子、硫黄原子、−SO−または−SO−を表し、
YおよびZは、それぞれ独立して、−NR−、酸素原子、硫黄原子、−SO−または−SO−を表し、
Eは、−NR−、酸素原子または硫黄原子を表す。
ここで、Rは、水素原子、または、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜6のアルキル基を表す。(但し、各式中において酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO−は、それぞれ隣接しないものとする。)〕
3)炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基の少なくとも一つで置換された、炭素数1〜12のアルキル基の具体例としては、下記式(3−1)〜(3−8)で表される構造が挙げられる。
Figure 2018168778
4)炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基の少なくとも一つで置換された、炭素数2〜12のアルケニル基の具体例としては、下記式(4−1)〜(4−5)で表される構造が挙げられる。
Figure 2018168778
5)芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つで置換された、炭素数2〜12のアルキニル基の具体例としては、下記式(5−1)〜(5−2)で表される構造が挙げられる。
Figure 2018168778
なお、上述したAxの好ましい具体例が有する環は、1または複数の置換基を有していてもよい。そして、複数の置換基を有する場合は、複数の置換基は互いに同一でも相異なっていてもよい。かかる置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基、アリル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;トリフルオロメチル基等の少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基;ジメチルアミノ基等の炭素数1〜12のN,N−ジアルキルアミノ基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ニトロ基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基;−OCF;−C(=O)−R;−O−C(=O)−R;−C(=O)−O−R;−SO;等が挙げられる。
ここで、RおよびRは前記と同じ意味を表し、その好適例も前記と同じである。これらの中でも、Axが有する上記環が有する置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、および、炭素数1〜6のアルコキシ基が好ましい。
上述した中でも、Axは、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基、炭素数2〜30の芳香族複素環基、又は前記式(1−9)で示される基であることが好ましい。
そして、Axは、炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基、又は、炭素数4〜20の芳香族複素環基であることがより好ましく、上記式(1−14)、式(1−20)、式(2−27)〜式(2−33)、式(2−35)〜式(2−43)、および、式(2−50)〜(2−51)で示される基のいずれかであることが一層好ましい。
なお、前述した通り、上記の環は1または複数の置換基を有していてもよい。複数の置換基を有する場合は、複数の置換基は互いに同一でも相異なっていてもよい。かかる置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基、アリル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等の少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基;ジメチルアミノ基等の炭素数1〜12のN,N−ジアルキルアミノ基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ニトロ基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基;−C(=O)−R;−O−C(=O)−R;−C(=O)−O−R;−SO;等が挙げられる。
ここで、RおよびRは前記と同じ意味を表し、その好適例も前記と同じである。
これらの中でも、上記環が有する置換基としてはハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、および、炭素数1〜6のアルコキシ基が好ましい。
そして、Axとしては、下記式(V)で表される基が更に好ましい。
Figure 2018168778
ここで、式(V)中、R〜Rはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、−OCF、−O−C(=O)−Rまたは、−C(=O)−O−Rを表し、Rは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基を表す。なかでも、R〜Rが全て水素原子であるか、R〜Rのうちの少なくとも一つが置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基であり、且つ残りが水素原子であることが好ましい。
そして、C−R〜C−R同士は、すべて同一であっても、相異なっていてもよく、環を構成する少なくとも1つのC−R〜C−Rは、窒素原子に置き換えられていてもよい。
ここで、上記式(V)で表される基のC−R〜C−Rのうちの少なくとも1つが窒素原子に置き換えられた基の具体例を下記に示す。但し、C−R〜C−Rのうちの少なくとも1つが窒素原子に置き換えられた基はこれらに限定されるものではない。
Figure 2018168778
〔各式中、R〜Rは、前記と同じ意味を表し、その好適例も前記と同じである。〕
また、上記式(II−1)〜(II−7)および(ii−1)〜(ii−21)で表される基のAyの、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の有機基としては、特に制限されることなく、例えば、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルキニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、−SO、−C(=O)−O−R、−O−C(=O)−R、−C(=O)−R、−CS−NH−R、−NH−C(=O)−O−R、−O−C(=O)−NH−R、置換基を有していてもよい炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基、または、置換基を有していてもよい炭素数2〜30の芳香族複素環基が挙げられる。
ここで、RおよびRは、前記と同じ意味を表し、その好適例も前記と同じである。
なお、Ayが置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である場合における炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基である場合の炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基である場合の炭素数3〜12のシクロアルキル基としては、上述したRが置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である場合における炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基である場合における炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基である場合における炭素数3〜12のシクロアルキル基の具体例として列記したものと同じものが挙げられる。さらに、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基の炭素数は、1〜10であることが好ましく、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基の炭素数は、2〜10であることが好ましく、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基の炭素数は、3〜10であることが好ましい。
更に、Ayが、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルキニル基である場合における炭素数2〜20のアルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基、2−プロピニル基(プロパルギル基)、ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、ペンチニル基、2−ペンチニル基、ヘキシニル基、5−ヘキシニル基、ヘプチニル基、オクチニル基、2−オクチニル基、ノナニル基、デカニル基、7−デカニル基等が挙げられる。
そして、Ayが置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である場合、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基である場合、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基である場合、炭素数2〜20のアルキニル基である場合の置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;ジメチルアミノ基等の炭素数2〜12のN,N−ジアルキルアミノ基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜20のアルコキシ基;メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基等の、炭素数1〜12のアルコキシ基で置換された炭素数1〜12のアルコキシ基;ニトロ基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基;トリアゾリル基、ピロリル基、フラニル基、チオフェニル基等の、炭素数2〜20の芳香族複素環基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜8のシクロアルキル基;シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の炭素数3〜8のシクロアルキルオキシ基;テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、ジオキソラニル基、ジオキサニル基等の炭素数2〜12の環状エーテル基;フェノキシ基、ナフトキシ基等の炭素数6〜14のアリールオキシ基;トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、−CHCF等の、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜12のフルオロアルキル基;ベンゾフリル基;ベンゾピラニル基;ベンゾジオキソリル基;ベンゾジオキサニル基;−O−C(=O)−R;−C(=O)−R;−C(=O)−O−R;−SO;−SR;−SRで置換された炭素数1〜12のアルコキシ基;水酸基;等が挙げられる。ここで、RおよびRは、前記と同じ意味を表し、その好適例も前記と同じである。
なお、Ayの炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルキニル基は、上述した置換基を複数有していてもよく、複数の置換基を有する場合は、複数の置換基は互いに同一でも相異なっていてもよい。
また、Ayの、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基、並びに、それらの置換基としては、それぞれAxの芳香族炭化水素環基および芳香族複素環基、並びに、それらの置換基として列記したものと同じものが挙げられる。Ayの炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基および炭素数2〜30の芳香族複素環基は、上記列記したものから選ばれる複数の置換基を有していてもよい。Ayの芳香族炭化水素環基および芳香族複素環基が複数の置換基を有する場合は、複数の置換基は互いに同一でも相異なっていてもよい。さらに、Ayの上記芳香族炭化水素環基の炭素数は、6〜20であることが好ましく、6〜18であることがより好ましく、6〜12であることがさらに好ましい。また、Ayの上記芳香族複素環基の炭素数は、2〜20であることが好ましく、2〜18であることがより好ましい。
上述した中でも、Ayとしては、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルキニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素環基、または、置換基を有していてもよい炭素数2〜18の芳香族複素環基が好ましい。さらに、Ayとしては、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜18のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜18のアルキニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香族炭化水素環基、または、置換基を有していてもよい炭素数2〜18の芳香族複素環基がより好ましい。なかでも、Ayとしては、置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基が特に好ましく、中でも、置換基を有していてもよい炭素数2〜12のアルキル基がさらに特に好ましい。
また、前述した式(I−1)中、Xaは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の有機基を表す。炭素数1〜20の有機基としては、置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルキレン基、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の環状脂肪族基、置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素環基が挙げられる。
Xaの置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、ターシャリーブチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基、アリル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;トリフルオロメチル基等の少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基;ジメチルアミノ基等の炭素数2〜12のN,N-ジアルキルアミノ基;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;ニトロ基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基;−OCF;−C(=O)−R;−C(=O)−O−R;−O−C(=O)−Rまたは−SOaが挙げられる。
aは、メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基、又は、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基等の、炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数1〜6のアルコキシ基を置換基として有していてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基を表す。
は置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基を表す。
置換基が複数の場合は、複数の置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。
Xaの置換基としては、溶解性向上の観点から、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ニトロ基が好ましい。
Xaが上述した置換基を複数有する場合は、置換基は同一でも相異なっていてもよい。
Xaとしては、下記式(VII−1)〜(VII−29)の何れかで表される基であることが好ましく、下記式で表される基は、上述した置換基を有していてもよい。
Figure 2018168778
また、前述した式(I−1)中、Z〜Zは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−O−CH−、−CH−O−、−O−CH−CH、−CH−CH−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−NR20−C(=O)−、−C(=O)−NR20−、−CF−O−、−O−CF−、−CH−CH−、−CF−CF−、−O−CH−CH−O−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−、−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−、−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−、−CH−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−CH−、−CH−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−CH−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=C(CH3)−、−C(CH)=N−、−N=N−、または−C≡C−R20を表し、R20は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。
中でも、ZおよびZは、それぞれ独立して、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−であることが好ましい。
およびZは、それぞれ独立して、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−NR20C(=O)−、−C(=O)−NR20−、−CF−O−、−O−CF−、−CF−CF−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−、−CH−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−CH−、−CH−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−CH−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=C(CH)−、−C(CH)=N−、−N=N−、または、−C≡C−であることが好ましく、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−NR20C(=O)−、−C(=O)−NR20−であることが更に好ましく、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−NR20C(=O)−、−C(=O)−NR20−であることが特に好ましく、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−であることが最も好ましい。
また、前述した式(I−1)中、GおよびGは、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキレン基、および、炭素数3〜20のアルキレン基に含まれるメチレン基(−CH−)の少なくとも一つが−O−または−C(=O)−に置換された基の何れかの有機基であり、GおよびGの前記有機基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、およびハロゲン原子からなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基により置換されていてもよい。なお、「炭素数3〜20のアルキレン基に含まれるメチレン基(−CH−)の少なくとも一つが−O−または−C(=O)−に置換された基」において、−O−は、アルキレン基中の連続したメチレン基を置換しない(すなわち、−O−O−の構造を形成しない)ことが好ましく、−C(=O)−は、アルキレン基中の連続したメチレン基を置換しない(すなわち、−C(=O)−C(=O)−の構造を形成しない)ことが好ましい。更に、GおよびGの両末端のメチレン基(−CH−)が−O−または−C(=O)−に置換されることはない。
ここで、GおよびGの有機基としては、フッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキレン基、または、フッ素原子で置換されていてもよい−(CH−C(=O)−O−(CH−で表される基(式中、j、kはそれぞれ2〜12の整数を表し、好ましくは2〜8の整数を表す。)が好ましく、フッ素原子で置換されていてもよい炭素数2〜12のアルキレン基がより好ましく、無置換の炭素数2〜12のアルキレン基が更に好ましく、−(CH−で表される基(式中、lは2〜12の整数を表し、好ましくは2〜8の整数を表す。)が特に好ましい。
また、前述した式(I−1)中、AおよびAは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、置換基を有していてもよい炭素数2〜20の芳香族基が好ましい。
芳香族基の具体例としては、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、4,4’−ビフェニレン基等の、炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基;フラン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基等の、炭素数2〜20の芳香族複素環基;等が挙げられる。中でも、芳香族基としては、炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基が好ましく、フェニレン基がさらに好ましく、特に、下記式(b)で表される1,4−フェニレン基が好ましい。
Figure 2018168778
(式中、Rおよびn2は前記と同じ意味を表し、その好適例も前記と同じである。)
なお、Rを複数有する場合は、各Rは同一でも相異なっていてもよい。
また、前述した式(I−1)中、BおよびBは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基、または、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、置換基を有していてもよい炭素数5〜20の環状脂肪族基、または、置換基を有していてもよい炭素数2〜20の芳香族基が好ましい。
ここで、BおよびBについての芳香族基は、AおよびAについての芳香族基と同じであり、BおよびBについての芳香族基の置換基も、AおよびAについての芳香族基の置換基と同じである。
環状脂肪族基の具体例としては、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロヘプタン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等の炭素数5〜20のシクロアルカンジイル基;デカヒドロナフタレン−1,5−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基等の炭素数5〜20のビシクロアルカンジイル基等が挙げられる。中でも、環状脂肪族基としては、置換されていてもよい炭素数5〜20のシクロアルカンジイル基が好ましく、シクロヘキサンジイル基がより好ましく、特に、下記式(a)で表されるシクロヘキサン−1,4−ジイル基が好ましい。環状脂肪族基としては、式(a1)で表されるトランス体であっても、式(a2)で表されるシス体であっても、或いは、シス体とトランス体の混合物であってもよいが、式(a1)で表されるトランス体がより好ましい。
Figure 2018168778
(式中、Rおよびn2は前記と同じ意味を表し、その好適例も前記と同じである。)
なお、Rを複数有する場合は、各Rは同一でも相異なっていてもよい。
また、前述した式(I−1)中、Y〜Yは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−NR21−C(=O)−、−C(=O)−NR21−、−O−C(=O)−O−、−NR21−C(=O)−O−、−O−C(=O)−NR21−、または、−NR21−C(=O)−NR22−を表す。ここで、R21およびR22は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。
中でも、Y〜Yは、それぞれ独立して、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−O−、または−O−C(=O)−であることが好ましい。
およびYが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。
また、前述した式(I−1)中、PおよびPの一方は、水素原子または重合性基を表し、PおよびPの他方は、重合性基を表す。ここで、PおよびPは、それぞれ独立して、重合性基を表すことが好ましい。
ここで、PおよびPの重合性基としては、例えば、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等のCH=CR1−C(=O)−O−で表される基(R1は、水素原子、メチル基、または塩素原子を表す。)、ビニル基、ビニルエーテル基、p−スチルベン基、アクリロイル基、メタクリロイル基、カルボキシル基、メチルカルボニル基、水酸基、アミド基、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、アミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、アルデヒド基、イソシアネート基またはチオイソシアネート基などが例示される。中でも、下式(IV)のような、CH=CR1−C(=O)−O−で表される基が好ましく、CH=CH−C(=O)−O−(アクリロイルオキシ基)、CH=C(CH)−C(=O)−O−(メタクリロイルオキシ基)がより好ましく、アクリロイルオキシ基がさらに好ましい。なお、重合性化合物(I−1)中に2つのRが存在する場合、それらは同一でも相異なっていてもよい。さらに、PおよびPは、相異なっていてもよいが、同じ重合性基であることが好ましい。
Figure 2018168778
〔式(IV)中、Rは、水素原子、メチル基または塩素原子を表す〕
ここで、式(I−1)中、pおよびqは、それぞれ独立して、0〜2の整数であり、それぞれ独立して、0または1が好ましく、0がより好ましい。
pおよびqの両方が1である場合、前述した式(I−1)中のBおよびBは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基であることが好ましく、置換基を有していてもよい炭素数5〜20の環状脂肪族基であることがより好ましい。
また、重合性化合物(I−1)は、特に限定されるものではないが、Xaを中心とした対称構造を有する(即ち、ZとZ、ArとAr、ZとZ、AとA、YとY、BとB、pとq、YとY、GとG、PとPが、それぞれ同一である)ことが好ましい。
ここで、本発明の重合性化合物は、下記式(III−1)〜(III−6)のいずれかで示される重合性化合物であることが好ましく、下記式(VI−1)〜(VI−3)のいずれかで示される重合性化合物であることがより好ましい。
Figure 2018168778
〔式(III−1)〜(III−6)中、
〜Z、A、A、B、B、Y〜Y、G、G、P、P、Xa、R、n1、n2、n3、n4、p、およびqは、前記と同じ意味を表し、その好適例も前記と同じである。
なお、n1、n2、n3、n4は、Xaを挟んだ左右で同一でも相異なっていてもよい。
AxおよびAxは、それぞれ独立して、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する有機基を表し、AxおよびAxが有する芳香環は置換基を有していてもよく、AyおよびAyは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜30の有機基を表し、QおよびQは、それぞれ独立して、水素原子または、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Ax、Ax、Ay、Ay、QおよびQの具体例及び好適例は、Ax,Ay,Qと同じである。
ただし、B、B、Y、Y、およびRが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
Figure 2018168778
〔式(VI−1)〜(VI−3)中、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、−OCF、−O−C(=O)−Rまたは、−C(=O)−O−Rを表し、Rは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基を表し、複数のR〜R同士は、すべて同一であっても、相異なっていてもよく、環を構成する少なくとも1つのC−R〜C−Rは、窒素原子に置き換えられていてもよい。
〜Rの具体例および好適例は、式(V)のR〜Rと同じである。
Ay、Ay、QおよびQは、前記と同じ意味を表し、その好適例も前記と同じである。また、lおよびmは、それぞれ独立して、1〜18の整数を表す。〕
上述した重合性化合物(I−1)は、既知の合成反応を組み合わせて合成することができる。即ち、様々な文献(例えば、国際公開第2012/141245号、国際公開第2012/147904号、国際公開第2014/010325号報、国際公開第2013/046781号、国際公開第2013/180217号、国際公開第2014/061709号、国際公開第2014/065176号、国際公開第2014/126113号、国際公開第2015/025793号、国際公開第2015/064698号、特開2015−140302号公報、国際公開第2015/129654号、国際公開第2015/141784号、国際公開第2016/159193号、国際公開第2012/169424号、国際公開第2012/176679号、国際公開第2015/122385号等に記載の方法を参照して合成できる。
(2−1)重合性液晶混合物
本発明の重合性液晶混合物は、上述した重合性化合物(I−1)を主成分として含む混合物であり、当該混合物、および当該混合物を含有する重合性組成物は、後述する高分子、光学フィルムおよび光学異方体を調製する際に有利に用いることができる。前記「主成分」とは、「固形分換算で含有割合が最も多い成分」を意味する。
重合性化合物(I−1)が液晶性を示さない場合、液晶性を示す重合性化合物と混合することで、混合物が液晶性を示すようにすることができる。
前記重合性液晶混合物中における上述した重合性化合物(I−1)の混合比率としては、固形分換算で、50質量%超100質量%未満であることが好ましく、55質量%以上100質量%未満であることがより好ましく、60質量%以上100質量%未満であることが特に好ましい。
重合性化合物(I−1)の混合比率は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって測定することが可能である。
前記重合性液晶混合物中における、上述した重合性化合物(I−1)以外の成分としては、特に制限はなく、例えば、上述した重合性化合物(I−1)の調製の際に生じる副生成物、後述する下記式(I−2)で示される重合性化合物(以下、「重合性化合物(I−2)」ということがある。)、後述する共重合可能な単量体、などの上述した重合性化合物(I−1)とは異なる化学構造を有する重合性化合物が挙げられ、その好適な態様も同じである。
本発明の重合性液晶混合物では、上述したように、重合性化合物(I−1)を主成分として含むが、重合性化合物(I−1)と、重合性化合物(I−1)とは異なる化学構造を有する重合性化合物とを含む場合、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって測定された重合性化合物(I−1)の面積値が、前記重合性化合物(I−1)および前記重合性化合物(I−1)とは異なる化学構造を有する重合性化合物の面積値の総和に対して50%よりも大きい値であることが好ましく、55%以上100%未満であることがより好ましく、60%以上100%未満であることが特に好ましい。
前記面積値が50%よりも大きい値であることで、長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができ、明度および彩度のバランスが良好な光学フィルム等を製造することが可能となり、前記面積値がより好ましい範囲又は特に好ましい範囲であることで、長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができ、明度および彩度のバランスがより良好な光学フィルム等を製造することが可能となる。
(2−2)重合性化合物(I−2)
重合性化合物(I−2)は、下記式(I−2)で示される。
Figure 2018168778
〔式(I−2)中、
Arは、前記Ar、Arと同じ意味を表し、その好適例も同じであり、
およびZは、それぞれ独立して、前記Z〜Zと同じ意味を表し、その好適例も同じであり、
、A、B、およびBは、それぞれ独立して、前記B、およびBと同じ意味を表し、その好適例も同じであり、
〜Yは、それぞれ独立して、前記Y〜Yと同じ意味を表し、その好適例も同じであり、
およびGは、それぞれ独立して、前記GおよびGと同じ意味を表し、その好適例も同じであり、
およびPは、それぞれ独立して、前記PおよびPと同じ意味を表し、その好適例も同じであり、
p1およびq1は、それぞれ独立して、前記pおよびqと同じ意味を表し、その好適例も同じである。
ただし、B〜BおよびY〜Yが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
本発明の重合性液晶混合物では、重合性化合物(I−1)と、重合性化合物(I−2)とを含む場合、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって測定された前記重合性化合物(I−1)の面積値が、前記重合性化合物(I−1)および前記重合性化合物(I−2)の面積値の総和に対して50%よりも大きい値であることが好ましく、55質量%以上100質量%未満であることがより好ましく、60質量%以上100質量%未満であることが特に好ましい。
前記面積値が50%よりも大きい値であることで、長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができ、明度および彩度のバランスがより良好な光学フィルム等を製造することが可能となり、前記面積値がより好ましい範囲又は特に好ましい範囲であることで、長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができ、明度および彩度のバランスがより良好な光学フィルム等を製造することが可能となる。
(2−3)重合性組成物
上記重合性組成物は、少なくとも重合性化合物(I−1)と、重合開始剤とを含み、好ましくは、上述した重合性液晶混合物(重合性化合物(I−1)を主成分として含む混合物)と、重合開始剤と、溶媒とを含有する。
なお、上記重合性組成物は、後述するように、本発明の高分子、光学フィルム、光学異方体の製造原料として有用である。そして、本発明の重合性組成物によれば、長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができ、明度および彩度のバランスがより良好な光学フィルム等を良好に製造することができる。
ここで、重合開始剤は、重合性組成物に含まれている重合性化合物(I−1)の重合反応をより効率的に行う観点から配合される。
そして、用いる重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤、アニオン重合開始剤、カチオン重合開始剤等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤としては、加熱することにより、重合性化合物の重合を開始し得る活性種が発生する化合物である熱ラジカル発生剤;や、可視光線、紫外線(i線など)、遠紫外線、電子線、X線等の露光光の露光により、重合性化合物の重合を開始しえる活性種が発生する化合物である光ラジカル発生剤;のいずれも使用可能であるが、光ラジカル発生剤を使用するのが好適である。
光ラジカル発生剤としては、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、O−アシルオキシム系化合物、オニウム塩系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、ジアゾ系化合物、イミドスルホナート系化合物等を挙げることができる。これらの化合物は、露光によって活性ラジカルまたは活性酸、あるいは活性ラジカルと活性酸の両方を発生する成分である。光ラジカル発生剤は、一種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
アセトフェノン系化合物の具体例としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシル・フェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−オクタン−1,2−ジオン2−(O−ベンゾイルオキシム)等を挙げることができる。
ビイミダゾール系化合物の具体例としては、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等を挙げることができる。
なお、本発明においては、光重合開始剤(光ラジカル発生剤)としてビイミダゾール系化合物を用いる場合、水素供与体を併用することが、感度をさらに改良することができる点で好ましい。
ここで、「水素供与体」とは、露光によりビイミダゾール系化合物から発生したラジカルに対して、水素原子を供与することができる化合物を意味する。水素供与体としては、下記で定義するメルカプタン系化合物、アミン系化合物等が好ましい。
メルカプタン系化合物の具体例としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−2,5−ジメチルアミノピリジン等を挙げることができる。アミン系化合物としては、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノベンゾニトリル等を挙げることができる。
トリアジン系化合物の具体例としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−n−ブトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロメチル基を有するトリアジン系化合物を挙げることができる。
O−アシルオキシム系化合物の具体例としては、1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−ヘプタン−1,2−ジオン2−(O−ベンゾイルオキシム)、1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−オクタン−1,2−ジオン2−(O−ベンゾイルオキシム)、1−〔4−(ベンゾイル)フェニル〕−オクタン−1,2−ジオン2−(O−ベンゾイルオキシム)、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−エタノン1−(O−アセチルオキシム)、1−[9−エチル−6−(3−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−エタノン1−(O−アセチルオキシム)、1−(9−エチル−6−ベンゾイル−9H−カルバゾール−3−イル)−エタノン1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−[9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロフラニルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロピラニルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−5−テトラヒドロフラニルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−5−テトラヒドロピラニルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−{2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)ベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−[9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロフラニルメトキシベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロピラニルメトキシベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−5−テトラヒドロフラニルメトキシベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチル−5−テトラヒドロピラニルメトキシベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、エタノン−1−〔9−エチル−6−{2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)等を挙げることができる。
また、光ラジカル発生剤として、市販品をそのまま用いることもできる。具体例としては、BASF社製の、商品名:Irgacure907、商品名:Irgacure184、商品名:Irgacure369、商品名:Irgacure651、商品名:Irgacure819、商品名:Irgacure907、および、商品名:IrgacureOXE02、並びに、ADEKA社製の、商品名:アデカアークルズN1919T等が挙げられる。
前記アニオン重合開始剤としては、アルキルリチウム化合物;ビフェニル、ナフタレン、ピレン等の、モノリチウム塩またはモノナトリウム塩;ジリチウム塩やトリリチウム塩等の多官能性開始剤;等が挙げられる。
また、前記カチオン重合開始剤としては、硫酸、リン酸、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のプロトン酸;三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化チタン、四塩化スズのようなルイス酸;芳香族オニウム塩または芳香族オニウム塩と、還元剤との併用系;が挙げられる。
これらの重合開始剤は一種単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、上記重合性組成物において、重合開始剤の配合割合は、重合性組成物に含まれる重合性化合物100質量部に対し、通常、0.1〜30質量部、好ましくは0.5〜10質量部である。
また、上記重合性組成物には、表面張力を調整するために、界面活性剤を配合するのが好ましい。当該界面活性剤としては、特に限定はないが、通常、ノニオン系界面活性剤が好ましい。当該ノニオン系界面活性剤としては、市販品を用いればよく、例えば、含フッ素基、親水性基、および親油性基含有オリゴマーであるノニオン系界面活性剤、例えば、AGCセイミケミカル社製のサーフロンシリーズ(S242、S243、S386、S611、S651など)、DIC社製のメガファックシリーズ(F251、F554、F556、F562、RS−75、RS−76−Eなど)、ネオス社製のフタージェントシリーズ(FTX601AD、FTX602A、FTX601ADH2、FTX650Aなど)等が挙げられる。また、これらの界面活性剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
ここで、上記重合性組成物において、界面活性剤の配合割合は、重合性組成物に含まれる重合性化合物100質量部に対し、通常、0.01〜10質量部、好ましくは0.01〜2質量部である。
更に、上記重合性組成物には、重合性化合物、重合開始剤、界面活性剤の他、本発明の効果に影響が出ない範囲で、他の成分が更に含まれていてもよい。他の成分としては、金属、金属錯体、染料、顔料、蛍光材料、燐光材料、レベリング剤、チキソ剤、ゲル化剤、多糖類、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗酸化剤、イオン交換樹脂、酸化チタン等の金属酸化物等が挙げられる。
また、他の成分としては、他の共重合可能な単量体も挙げられる。具体的には、特に限定されるものではなく、例えば、4−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)安息香酸−4’−メトキシフェニル、4−(6−メタクリロイルオキシヘキシルオキシ)安息香酸ビフェニル、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)安息香酸−4’−シアノビフェニル、4−(2−メタクリロリルオキシエチルオキシ)安息香酸−4’−シアノビフェニル、4−(2−メタクリロリルオキシエチルオキシ)安息香酸−3’,4’−ジフルオロフェニル、4−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)安息香酸ナフチル、4−アクリロイルオキシ−4’−デシルビフェニル、4−アクリロイルオキシ−4’−シアノビフェニル、4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノビフェニル、4−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−メトキシビフェニル、4−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−(4’’−フルオロベンジルオキシ)−ビフェニル、4−アクリロイルオキシ−4’−プロピルシクロヘキシルフェニル、4−メタクリロイル−4’−ブチルビシクロヘキシル、4−アクリロイル−4’−アミルトラン、4−アクリロイル−4’−(3,4−ジフルオロフェニル)ビシクロヘキシル、4−(2−アクリロイルオキシエチル)安息香酸(4−アミルフェニル)、4−(2−アクリロイルオキシエチル)安息香酸(4−(4’−プロピルシクロヘキシル)フェニル)、商品名「LC−242」(BASF社製)、トランス−1,4−ビス[4−[6−(アクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ]フェニル]シクロヘキサンジカルボキシレート、並びに、特開2007−002208号公報、特開2009−173893号公報、特開2009−274984号公報、特開2010−030979号公報、特開2010−031223号公報、特開2011−006360号公報および特開2010−24438号公報、国際公開第2012/141245号、国際公開第2012/147904号、国際公開第2012/169424号、国際公開第2012/76679号、国際公開第2013/180217号、国際公開第2014/010325号、国際公開第2014/061709号、国際公開第2014/065176号、国際公開第2014/126113号、国際公開第2015/025793号、国際公開第2015/064698号、国際公開第2015/122384号、国際公開第2015/122385号に開示されている化合物等の共重合可能な単量体が挙げられる。
これらの他の成分の配合割合は、重合性組成物に含まれる重合性化合物100質量部に対し、通常、0.005〜50質量部である。
上記重合性組成物は、通常、重合性化合物、重合開始剤、および、所望により配合される他の成分等の所定量を、適当な有機溶媒に混合・溶解させることにより、調製することができる。
用いる有機溶媒としては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸ブチル、酢酸アミル等の酢酸エステル類;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;1,4−ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン等のエーテル類;等が挙げられる。
(3)高分子
本発明の高分子は、上述した重合性化合物(I−1)、上述した重合性液晶混合物、または、上述した重合性組成物を重合して得られるものである。
ここで、「重合」とは、通常の重合反応のほか、架橋反応を含む広い意味での化学反応を意味するものとする。
そして、本発明の高分子は、通常、重合性化合物(I−1)に由来する単量体単位(例えば、繰り返し単位(I−1)’)を有している。
以下に、一例として、PおよびPとしてCH=CR1−C(=O)−O−で表される重合性基を有する重合性化合物(I−1)を用いた場合の繰り返し単位(I−1)’の構造を示す。
Figure 2018168778
〔式(I−1)’中のAr、Ar、Z、Z、Z、Z、A、A、B、B、Y、Y、Y、Y、G、G、R、p、およびqは、前記と同じ意味であり、その好適例も同じである。〕
なお、本発明の高分子は、上述した重合性化合物(I−1)、または、上述した重合性液晶混合物を用いて調製しているので、光学フィルム等の構成材料として良好に用いることができる。
また、本発明の高分子は、特に限定されることなく、フィルム状、粉体状、粉体が集合した層状などの用途に応じた任意の形状にして使用することができる。
具体的には、高分子のフィルムは、後述する光学フィルムおよび光学異方体の構成材料として良好に用いることができ、高分子の粉は、塗料、偽造防止物品、セキュリティ物品等に利用することができ、高分子の粉よりなる層は、光学異方体の構成材料として良好に用いることができる。
そして、本発明の高分子は、具体的には、(α)適当な有機溶媒の存在下、上述した重合性化合物(I−1)、上述した重合性液晶混合物、または、上述した重合性組成物の重合反応を行った後、目的とする高分子を単離し、得られる高分子を適当な有機溶媒に溶解して溶液を調製し、この溶液を適当な基板上に塗工して得られた塗膜を乾燥後、所望により加熱することにより得る方法、(β)上述した重合性化合物(I−1)、上述した重合性液晶混合物、または、上述した重合性組成物を有機溶媒に溶解し、この溶液を、公知の塗工法により基板上に塗布した後、脱溶媒し、次いで加熱または活性エネルギー線を照射することにより重合反応を行う方法等により好適に製造することができる。なお、上述した重合性化合物(I−1)を単独で重合してもよい。
前記(α)の方法において重合反応に用いる有機溶媒としては、不活性なものであれば、特に制限されない。例えば、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素;シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸ブチル、酢酸アミル等の酢酸エステル類;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル類;等が挙げられる。
これらの中でも、取り扱い性に優れる観点から、沸点が60〜250℃のものが好ましく、60〜150℃のものがより好ましい。
また、前記(α)の方法において、単離した高分子を溶解するための有機溶媒、および、前記(β)の方法で用いる有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶剤;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶剤;テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル、1,3−ジオキソラン等のエーテル系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶剤;等が挙げられる。これらの中でも、取り扱いが容易な点から、溶媒の沸点が60〜200℃のものが好ましい。これらの溶剤は単独でも用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記(α)および(β)の方法において用いる基板としては、有機、無機を問わず、公知慣用の材質のものを使用することができる。例えば、有機材料としては、ポリシクロオレフィン〔例えば、ゼオネックス、ゼオノア(登録商標;日本ゼオン社製)、アートン(登録商標;JSR社製)、および、アペル(登録商標;三井化学社製)〕、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、セルロース、三酢酸セルロース、ポリエーテルスルホン等が挙げられ、無機材料としては、シリコン、ガラス、方解石等が挙げられる。
また、用いる基板は、単層のものであっても、積層体であってもよい。
基板としては、有機材料からなる基板が好ましく、有機材料をフィルム状にした樹脂フィルムが更に好ましい。
なお、基板としては、後述する光学異方体の作製に用いられる基板等も挙げられる。
また、(α)の方法において高分子の溶液を基板に塗布する方法、および、(β)の方法において重合反応用の溶液を基板に塗布する方法としては、公知の方法を用いることができる。具体的には、例えば、カーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ロールコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法、印刷コーティング法、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、キャップコーティング法等を用いることができる。
更に、前記(α)および(β)の方法における乾燥または脱溶媒の方法としては、自然乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥、減圧加熱乾燥等を用いることができる。
乾燥温度は、溶媒を脱溶媒することができれば、特に制限はないが、下限温度に関しては、一定の温度を安定的に得られるという観点から、50℃以上であることが好ましく、70℃以上であることがより好ましい。
乾燥温度の上限温度に関しては、基板に悪影響を与えない範囲という観点から、200℃以下であることが好ましく、195℃以下であることがより好ましい。
また、上述した重合性化合物(I−1)、上述した重合性液晶混合物、または上述した重合性組成物を重合させる方法としては、活性エネルギー線を照射する方法や熱重合法等が挙げられるが、加熱を必要とせず、室温で反応が進行することから活性エネルギー線を照射する方法が好ましい。なかでも、操作が簡便なことから、紫外線等の光を照射する方法が好ましい。
紫外線等の光を照射する温度は、液晶相を維持できる温度であれば、特に制限はないが、下限温度に関しては、光重合を安定的に進行させることができるという観点から、15℃以上であることが好ましく、20℃以上であることがより好ましい。
紫外線等の光を照射する温度の上限温度に関しては、基板に悪影響を与えない範囲という観点から、200℃以下であることが好ましく、195℃以下であることがより好ましい。
ここで、光の照射時の温度は、30℃以下とすることが好ましい。光照射強度は、通常、1W/m〜10kW/mの範囲、好ましくは5W/m〜2kW/mの範囲である。
上述のようにして得られた高分子は、基板から転写して使用することも、基板から剥離して単体で使用することも、基板から剥離せずにそのまま光学フィルム等の構成材料等として使用することもできる。
また、基板から剥離した高分子は、既知の方法で粉砕して粉体状にしてから使用することもできる。
以上のようにして得られる本発明の高分子の数平均分子量は、好ましくは500〜500,000、更に好ましくは5,000〜300,000である。該数平均分子量がかかる範囲にあれば、高い硬度が得られ、取り扱い性にも優れるため望ましい。高分子の数平均分子量は、単分散のポリスチレンを標準試料とし、テトラヒドロフランを溶離液としてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
そして、本発明の高分子によれば、長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができる、明度および彩度のバランスがより良好な光学フィルム等を得ることができる。
(4)光学フィルム
本発明の光学フィルムは、本発明の高分子および/又は重合性化合物を用いて形成され、光学的な機能を有する層を含む。光学的な機能とは、単なる透過、反射、屈折、複屈折などを意味する。そして、本発明の光学フィルムは、本発明の高分子を光学的な機能を有する層の主たる構成材料とする光学フィルムであるか、或いは、光学的な機能を有する層が本発明の重合性化合物を含有する光学フィルムでありうる。好ましくは、本発明の高分子を構成材料とする光学フィルムは、光学的な機能を有する層の全構成成分を100質量%とした場合に本発明の高分子の占有割合が50質量%超である。また、好ましくは、本発明の重合性化合物を含む光学フィルムは、光学的な機能を有する層の全構成成分を100質量%とした場合に、本発明の重合性化合物を0.01質量%以上含有する。
ここで、本発明の光学フィルムは、配向膜を有していてもよい配向基板上に形成されたままの形態(配向基板/(配向膜)/光学フィルム)、配向基板とは異なる透明基板フィルム等に光学フィルムを転写した形態(透明基板フィルム/光学フィルム)、または、光学フィルムに自己支持性がある場合には光学フィルム単層形態(光学フィルム)のいずれの形態であってもよい。
なお、配向膜および配向基板としては、後述する光学異方体と同じ基板および配向膜を用いることができる。
そして、本発明の光学フィルムは、(A)本発明の重合性化合物を含む溶液、または、重合性液晶混合物の溶液を配向基板上に塗布し、得られた塗膜を乾燥し、熱処理(液晶の配向)、並びに、光照射および/または加熱処理(重合)を行う方法や、(B)本発明の重合性化合物、または重合性液晶混合物を重合して得られる液晶性高分子の溶液を配向基板上に塗布し、任意に得られた塗膜を乾燥する方法や、(C)本発明の重合性化合物および樹脂を含む溶液を配向基板上に塗布し、得られた塗膜を乾燥する方法により製造することができる。
本発明の光学フィルムは、光学異方体、液晶表示素子用配向膜、カラーフィルター、ローパスフィルター、光偏光プリズム、各種光フィルター等に用いることができる。
なお、本発明の光学フィルムは、Mueller Matrix Polarimeter Axoscanで測定した波長400nm、410nm、420nm、430nm、440nm、450nm、550nm、600nm、650nm、700nm、750nm、800nmにおける位相差から求められる、下記波長分散比が理想値に近いことが好ましい。具体的には、400nmにおける波長分散比の理想値は0.7273であり、410nmにおける波長分散比の理想値は0.7455であり、420nmにおける波長分散比の理想値は0.7636であり、430nmにおける波長分散比の理想値は0.7818であり、440nmにおける波長分散比の理想値は0.8000であり、450nmにおける波長分散比の理想値は0.8182であり、600nmにおける波長分散比の理想値は1.0909であり、650nmにおける波長分散比の理想値は1.1818であり、700nmにおける波長分散比の理想値は1.2727であり、750nmにおける波長分散比の理想値は1.3636であり、800nmにおける波長分散比の理想値は1.4545である。
また、本発明の光学フィルムにおいて、420nmにおける波長分散比が0.60〜0.82であることが好ましく、440nmにおける波長分散比が0.75〜0.85であることが好ましい。
(400nmにおける波長分散比)=(400nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(410nmにおける波長分散比)=(410nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(420nmにおける波長分散比)=(420nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(430nmにおける波長分散比)=(430nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(440nmにおける波長分散比)=(440nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(450nmにおける波長分散比)=(450nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(600nmにおける波長分散比)=(600nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(650nmにおける波長分散比)=(650nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(700nmにおける波長分散比)=(700nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(750nmにおける波長分散比)=(750nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(800nmにおける波長分散比)=(800nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
本発明の光学フィルムにおいて、明度が最も低くなる位相差と彩度が最も低くなる位相差との差としては、特に限定されることなく、例えば、5.5nm以下であり、3.5nm以下であることが好ましい。
(5)光学異方体
本発明の光学異方体は、本発明の高分子を構成材料とする層を有する。
本発明の光学異方体は、例えば、基板上に配向膜を形成し、該配向膜上に、さらに、本発明の高分子からなる層(液晶層)を形成することによって、得ることができる。なお、本発明の光学異方体は、基板上に本発明の高分子からなる層(液晶層)を直接形成したものであってもよいし、本発明の高分子からなる層(液晶層)のみからなるものであってもよい。
なお、高分子からなる層は、フィルム状の高分子からなるものであってもよいし、粉体状の高分子の集合体であってもよい。
ここで、配向膜は、重合性化合物を面内で一方向に配向規制するために基板の表面に形成される。
配向膜は、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等のポリマーを含有する溶液(配向膜用組成物)を基板上に膜状に塗布し、乾燥させ、そして一方向にラビング処理等することで、得ることができる。
配向膜の厚さは0.001〜5μmであることが好ましく、0.001〜1.0μmであることがさらに好ましい。
ラビング処理の方法は、特に制限されないが、例えばナイロン等の合成繊維、木綿等の天然繊維からなる布やフェルトを巻き付けたロールで一定方向に配向膜を擦る方法が挙げられる。ラビング処理した時に発生する微粉末(異物)を除去して配向膜の表面を清浄な状態とするために、ラビング処理後に配向膜をイソプロピルアルコール等によって洗浄することが好ましい。
また、ラビング処理する方法以外に、配向膜の表面に偏光紫外線を照射する方法によっても、面内で一方向に配向規制する機能を持たせることができる。
配向膜を形成する基板としては、ガラス基板、合成樹脂フィルムからなる基板等が挙げられる。前記合成樹脂としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、および、脂環式オレフィンポリマーなどの熱可塑性樹脂が挙げられる。
脂環式オレフィンポリマーとしては、特開平05−310845号公報、米国特許第5179171号明細書に記載されている環状オレフィンランダム多元共重合体、特開平05−97978号公報、米国特許第5202388号明細書に記載されている水素添加重合体、特開平11−124429号公報(国際公開99/20676号)に記載されている熱可塑性ジシクロペンタジエン系開環重合体およびその水素添加物等が挙げられる。
本発明において、配向膜上に本発明の高分子からなる液晶層を形成する方法としては、前記本発明の高分子の項で記載したのと同じ方法(前記(α)および(β))が挙げられる。
得られる液晶層の厚みは、特に制限はないが、通常1〜10μmである。
なお、本発明の光学異方体の一種としては、特に限定されることなく、位相差板、視野角拡大板等が挙げられる。
なお、本発明の光学異方体は、Mueller Matrix Polarimeter Axoscanで測定した波長400nm、410nm、420nm、430nm、440nm、450nm、550nm、600nm、650nm、700nm、750nm、800nmにおける位相差から求められる、下記波長分散比が理想値に近いことが好ましい。具体的には、400nmにおける波長分散比の理想値は0.7273であり、410nmにおける波長分散比の理想値は0.7455であり、420nmにおける波長分散比の理想値は0.7636であり、430nmにおける波長分散比の理想値は0.7818であり、440nmにおける波長分散比の理想値は0.8000であり、450nmにおける波長分散比の理想値は0.8182であり、600nmにおける波長分散比の理想値は1.0909であり、650nmにおける波長分散比の理想値は1.1818であり、700nmにおける波長分散比の理想値は1.2727であり、750nmにおける波長分散比の理想値は1.3636であり、800nmにおける波長分散比の理想値は1.4545である。
また、本発明の光学異方体において、420nmにおける波長分散比が0.60〜0.82であることが好ましく、440nmにおける波長分散比が0.75〜0.85であることが好ましい。
(400nmにおける波長分散比)=(400nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(410nmにおける波長分散比)=(410nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(420nmにおける波長分散比)=(420nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(430nmにおける波長分散比)=(430nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(440nmにおける波長分散比)=(440nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(450nmにおける波長分散比)=(450nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(600nmにおける波長分散比)=(600nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(650nmにおける波長分散比)=(650nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(700nmにおける波長分散比)=(700nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(750nmにおける波長分散比)=(750nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(800nmにおける波長分散比)=(800nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
本発明の光学異方体において、明度が最も低くなる位相差と彩度が最も低くなる位相差との差としては、特に限定されることなく、例えば、5.5nm以下であり、3.5nm以下であることが好ましく、2.5nm以下であることがより好ましく、0.5nm以下であることが特に好ましい。
(6)偏光板等
本発明の偏光板は、本発明の光学異方体および偏光フィルムを含むものである。
本発明の偏光板の具体例としては、偏光フィルム上に、直接またはその他の層(ガラス板等)を介して、本発明の光学異方体が積層されてなるものが挙げられる。
偏光フィルムの製造方法は特に限定されない。PVA系の偏光フィルムを製造する方法としては、PVA系フィルムにヨウ素イオンを吸着させた後に一軸に延伸する方法、PVA系フィルムを一軸に延伸した後にヨウ素イオンを吸着させる方法、PVA系フィルムへのヨウ素イオン吸着と一軸延伸とを同時に行う方法、PVA系フィルムを二色性染料で染色した後に一軸に延伸する方法、PVA系フィルムを一軸に延伸した後に二色性染料で染色する方法、PVA系フィルムへの二色性染料での染色と一軸延伸とを同時に行う方法が挙げられる。また、ポリエン系の偏光フィルムを製造する方法としては、PVA系フィルムを一軸に延伸した後に脱水触媒存在下で加熱・脱水する方法、ポリ塩化ビニル系フィルムを一軸に延伸した後に脱塩酸触媒存在下で加熱・脱水する方法などの公知の方法が挙げられる。
本発明の偏光板においては、偏光フィルムと本発明の光学異方体とが、接着剤(粘着剤を含む)からなる接着層を介して接していてもよい。接着層の平均厚みは、通常0.01μm〜30μm、好ましくは0.1μm〜15μmである。前記接着層は、JIS K7113による引張破壊強度が40MPa以下となる層であることが好ましい。
接着層を構成する接着剤としては、アクリル接着剤、ウレタン接着剤、ポリエステル接着剤、ポリビニルアルコール接着剤、ポリオレフィ系接着剤、変性ポリオレフィン接着剤、ポリビニルアルキルエーテル接着剤、ゴム接着剤、塩化ビニル・酢酸ビニル接着剤、スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体(SBS共重合体)接着剤、その水素添加物(SEBS共重合体)接着剤、エチレン・酢酸ビニル共重合体およびエチレン−スチレン共重合体などのエチレン接着剤、並びに、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸エチル共重合体およびエチレン・アクリル酸エチル共重合体などのアクリル酸エステル接着剤などが挙げられる。
本発明の偏光板は、本発明の光学異方体を用いていることから、長波長側の逆波長分散性を確保しつつ、短波長側の逆波長分散性を向上させることができ、明度および彩度のバランスがより良好なものである。
また、本発明の偏光板を用いることにより、パネルを備える表示装置、反射防止フィルムを好適に製造することができる。前記パネルとしては、液晶パネル、有機エレクトロルミネッセンスパネルが挙げられる。前記表示装置としては、偏光板と液晶パネルとを備えるフラットパネル表示装置、液晶パネルと有機エレクトロルミネッセンスパネルとを備える有機エレクトロルミネッセンス表示装置が挙げられる。
(7)化合物
本発明の化合物は、下記式(XI−1)〜(XI−6)のいずれかで表される化合物でありうる。以下、下記式(XI−1)で示される化合物を「化合物(XI−1)」と、下記式(XI−2)で表される化合物を「化合物(XI−2)」と、下記式(XI−3)で表される化合物を「化合物(XI−3)」と、下記式(XI−4)で表される化合物を「化合物(XI−4)」と、
下記式(XI−5)で表される化合物を「化合物(XI−5)」と、下記式(XI−6)で表される化合物を「化合物(XI−6)」とそれぞれ称することがある。
Figure 2018168778
式(XI−1)〜(XI−6)中、Xa、Z〜Z、A、A、B、B、Y〜Y、G、G、P、P、p、q、R、およびn1、n2、n3、n4は、前記と同じ意味を表し、その好適例も前記と同じである。
ただし、R、B、B、YおよびYが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。
式(XI−1)〜(XI−6)で表される化合物は、上述した式(X−1)〜(X−6)で表される化合物を材料として、既知の合成反応を組み合わせて合成することができる。即ち、様々な文献(例えば、国際公開第2012/141245号、国際公開第2012/147904号、国際公開第2014/010325号、国際公開第2013/046781号、国際公開第2013/180217号、国際公開第2014/061709号、国際公開第2014/065176号、国際公開第2014/126113号、国際公開第2015/025793号、国際公開第2015/064698号、特開2015−140302号公報、国際公開第2015/129654号、国際公開第2015/141784号、国際公開第2016/159193号等、国際公開第2012/169424号、国際公開第2012/176679号、国際公開第2015/122385号に記載の方法を参照して合成できる。
さらに、式(XI−1)で表される化合物の中でも、下記式(XII−1)で表される化合物が好ましい。また、式(XI−2)、式(XI−3)、式(XI−6)で表される化合物の中でも、下記式(XII−2)で表される化合物が好ましい。また、式(XI−4)、式(XI−5)で表される化合物の中でも、下記式(XII−3)で表される化合物が好ましい。
Figure 2018168778
式(XII−1)〜(XII−3)中、Xaは前記と同じ意味を表し、その好適例も同じである。lおよびmは、それぞれ独立して、1〜18の整数を表す。
そして、式(XII−1)〜(XII−3)で表される化合物は、既知の合成反応を組み合わせて合成することができる。即ち、様々な文献(例えば、国際公開第2012/141245号、国際公開第2012/147904号、国際公開第2014/010325号、国際公開第2013/046781号、国際公開第2013/180217号、国際公開第2014/061709号、国際公開第2014/065176号、国際公開第2014/126113号、国際公開第2015/025793号、国際公開第2015/064698号、特開2015−140302号公報、国際公開第2015/129654号、国際公開第2015/141784号、国際公開第2016/159193号、国際公開第2012/169424号、国際公開第2012/176679号、国際公開第2015/122385号等に記載の方法を参照して合成できる。
式(XII−1)〜(XII−3)におけるCHO部分を既知の合成反応を適用することで、式(XII−1)〜(XII−3)で表される化合物から上述した重合性化合物(I−1)を得ることができる。
以下、本発明を、実施例によりさらに詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施例により何ら制限されるものではない。
(合成例1:化合物1(式(VI−1)で表される化合物の一例)の合成)
Figure 2018168778
・・・化合物1
<ステップ1:中間体Aの合成>
Figure 2018168778
温度計を備えた3口反応器に、窒素気流中、アジピン酸10g(68.4mmol)と、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド18.9g(136.9mmol)と、N,N−ジメチルアミノピリジン836mg(6.84mmol)と、クロロホルム250mlとを投入した。この溶液を氷浴下にて、0℃に冷却した後、そこへ、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド20.7g(164.3mmol)を加えた。その後、25℃にて20時間攪拌した。反応終了後、生じた沈殿物をろ過した。得られたろ物を500mlのメタノールに投入して、室温下にて、1時間撹拌洗浄した。再びろ過を行い、メタノール500mlでろ物を洗浄して、白色固体として中間体Aを16g得た。収率は62.8モル%であった。中間体Aの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):10.84(s、2H)、10.25(s、2H)、7.35(d、2H、J=3.0Hz)、7.29(dd、2H、J=3.0Hz、9.0Hz)、7.02(d、2H、J=9.0Hz)、2.65−2.60(m、4H)、1.75−1.69(m、4H)。
<ステップ2:中間体B(式(XII−1)で表される化合物の一例)の合成
Figure 2018168778
・・・中間体B
温度計を備えた3つ口反応器において、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体A:5.0g(12.9mmol)と、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)9.45g(32.3mmol)と、N,N−ジメチルアミノピリジン15.9mg(0.13mmol)とをN−メチルピロリドン200mlに加えた。そこへ、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩7.4g(38.8mmol)を25℃にて、撹拌しながらゆっくり加えた。その後、25℃にて15時間撹拌して反応を行った。反応終了後、得られた反応液に蒸留水1リットルと飽和食塩水100mlを加え、酢酸エチル500mlで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて溶媒を250ml留去した後、得られた有機層をメタノール2リットルにゆっくり滴下した。析出した固体をろ過して集めた。得られた固体を真空乾燥させて、白色固体として中間体Bを8.59g得た。収率は72.3モル%であった。中間体Bの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm): 10.19(s、2H)、8.16(d、4H、J=9.0Hz)、7.68(d、2H、J=3.0Hz)、7.42(dd、2H、J=3.0Hz、9.0Hz)、7.35(d、2H、J=9.0Hz)、6.99(d、4H、J=9.0Hz)、6.41(dd、2H、J=1.5Hz、17.0Hz)、6.13(dd、2H、J=10.5Hz、17.0Hz)、5.83(dd、2H、J=1.5Hz、10.5Hz)、4.19(t、4H、J=6.5Hz)、4.07(t、4H、J=6.5Hz)、2.70−2.68(m、4H)、1.94−1.83(m、8H)、1.76−1.71(m、4H)、1.59−1.45(m、8H)。
<ステップ3:中間体Cの合成>
Figure 2018168778
温度計を備えた4つ口反応器において、窒素気流中、2-ヒドラジノベンゾチアゾール2.00g(12.1mmol)をジメチルホルムアミド20mlに溶解した。この溶液に、炭酸カリウム8.36g(60.5mmol)と、1−ヨードヘキサン3.08g(14.5mmol)とを加え、50℃で7時間撹拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、反応液を水200mlに投入し、酢酸エチル300mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ別した後、ロータリーエバポレーターにて酢酸エチルを減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=75:25(容積比))により精製し、白色固体として中間体Cを2.10g得た。収率は69.6モル%であった。中間体Cの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz、CDCl、TMS、δppm):7.60(dd、1H、J=1.0、8.0Hz)、7.53(dd、1H、J=1.0、8.0Hz)、7.27(ddd、1H、J=1.0、8.0、8.0Hz)、7.06(ddd、1H、J=1.0、8.0、8.0Hz)、4.22(s、2H)、3.74(t、2H、J=7.5Hz)、1.69−1.76(m、2H)、1.29−1.42(m、6H)、0.89(t、3H、J=7.0Hz)。
<ステップ5:化合物1(式(VI−1)で表される化合物の一例)の合成>
温度計を備えた4つ口反応器において、窒素気流中、前記ステップ2で合成した中間体B:3.0g(3.21mmol)と、前記ステップ3で合成した中間体C:2.0g(8.03mmol)と、(±)−10−カンファースルホン酸74mg(0.32mmol)とをテトラヒドロフラン100mlおよびエタノール10mlの混合溶液に加えた。この溶液を50℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応液を冷却して、10質量%の重曹水500mlに投入して、酢酸エチル300mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて溶媒を除去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:テトラヒドロフラン=90:10(容積比))により精製して、淡黄色固体として化合物1を3.06g得た。収率は68.3モル%であった。目的物(化合物1)の構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.15(d、4H、J=9.0Hz)、7.78(d、2H、J=3.0Hz)、7.61(d、2H、J=8.0Hz)、7.54−7.52(m、4H)、7.29−7.25(m、2H)、7.23(d、2H、J=9.0Hz)、7.16(dd、2H、J=3.0Hz、9.0Hz)、7.07(ddd、2H、J=1.0Hz、8.0Hz、8.0Hz)、7.00(d、4H、J=9.0Hz)、6.42(dd、2H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.14(dd、2H、J=10.5Hz、17.5Hz)、5.84(dd、2H、J=1.5Hz、10.5Hz)、4.19(t、4H、J=6.5Hz)、4.06(t、4H、J=6.5Hz)、4.02(t、4H、J=7.5Hz)、2.77−2.75(m、4H)、2.02−2.01(m、4H)、1.89−1.85(m、4H)、1.77−1.71(m、4H)、1.57−1.46(m、12H)、1.16−1.03(m、12H)、0.77(t、6H、J=7.0Hz)。
(合成例2:化合物2(式(VI−1)で表される化合物の他の一例)の合成)
Figure 2018168778
・・・化合物2
<ステップ1:中間体D(式(X−1)で表される化合物の一例)の合成>
Figure 2018168778
温度計を備えた3口反応器において、窒素気流中、こはく酸10g(84.7mmol)と、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド23.4g(169.4mmol)と、N,N−ジメチルアミノピリジン1.04g(8.5mmol)とをクロロホルム250mlに加えた。この溶液を氷浴下にて、0℃に冷却した後、そこへ、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド25.7g(203.3mmol)を加えた。その後、25℃にて20時間攪拌して反応を行った。反応終了後、生じた沈殿物をろ過した。得られたろ物を500mlのメタノールに投入して、室温下にて、1時間撹拌洗浄した。再びろ過を行い、メタノール500mlでろ物を洗浄して、白色固体として中間体Dを19.6g得た。収率は64.6モル%であった。中間体Dの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):10.93(s、2H)、9.85(s、2H)、7.34(d、2H、J=2.5Hz)、7.27(dd、2H、J=2.5Hz、9.0Hz)、7.01(d、2H、J=9.0Hz)、3.01(s、4H)。
<ステップ2:中間体E(式(XII−1)で表される化合物の他の一例)の合成>
Figure 2018168778
・・・中間体E
温度計を備えた3つ口反応器において、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体D:5.0g(14.0mmol)と、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)10.2g(34.9mmol)と、N,N−ジメチルアミノピリジン17.1mg(0.14mmol)とをN−メチルピロリドン200mlに加えた。そこへ、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩8.0g(41.9mmol)を25℃にて、撹拌しながらゆっくり加えた。その後、25℃にて12時間撹拌して反応を行った。反応終了後、得られた反応液に蒸留水1リットルと飽和食塩水100mlを加え、クロロホルム250mlで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて溶媒を250ml留去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:テトラヒドロフラン=90:10(容積比))により精製して、白色固体として中間体Eを8.8g得た。収率は69.3モル%であった。中間体Eの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl,TMS,δppm):10.19(s、2H)、8.16(d、4H、J=8.8Hz)、7.70(d、2H、J=2.8Hz)、7.44(dd、2H、J=2.8Hz、8.8Hz)、7.36(d、2H、J=8.8Hz)、6.99(d、4H、J=8.8Hz)、6.41(dd、2H、J=1.6Hz、17.6Hz)、6.13(dd、2H、J=10.4Hz、17.6Hz)、5.83(dd、2H、J=1.6Hz、10.4Hz)、4.19(t、4H、J=6.4Hz)、4.07(t、4H、J=6.4Hz)、3.05(s、4H)、1.89−1.82(m、4H)、1.77−1.70(m、4H)、1.59−1.43(m、4H)、1.32−1.25(m、4H)。
<ステップ3:化合物2(式(VI−1)で表される化合物の他の一例)の合成>
温度計を備えた4つ口反応器において、窒素気流中、前記ステップ2で合成した中間体E:3.0g(3.31mmol)と、前記合成例1のステップ3と同様にして合成した中間体C:2.06g(8.28mmol)と、(±)−10−カンファースルホン酸76mg(0.33mmol)とを、テトラヒドロフラン100mlおよびエタノール10mlの混合溶液に加えた。この溶液を50℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応液を冷却して、10質量%の重曹水500mlに投入して、酢酸エチル300mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて溶媒を除去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:テトラヒドロフラン=90:10(容積比))により精製して、淡黄色固体として化合物2を2.99g得た。収率は66モル%であった。目的物(化合物2)の構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm): 8.11(d、4H、J=9.0Hz)、7.89(d、2H、J=2.5Hz)、7.61(d、2H、J=8.0Hz)、7.45(dd、2H、J=0.5Hz、8.0Hz)、7.40(s、2H)、7.29−7.24(m、4H)、7.18(dd、2H、J=2.5Hz、8.0Hz)、7.08(ddd、2H、J=1.0Hz、8.0Hz、8.0Hz)、6.99(d、4H、J=9.0Hz)、6.42(dd、2H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.14(dd、2H、J=10.5Hz、17.5Hz)、5.84(dd、2H、J=1.5Hz、10.5Hz)、4.20(t、4H、J=6.5Hz)、4.06(t、4H、J=6.5Hz)、3.83(t、4H、J=7.5Hz)、3.13(s、4H)、1.89−1.84(m、4H)、1.77−1.71(m、4H)、1.59−1.38(m、12H)、1.11−0.99(m、12H)、0.76(t、6H、J=7.5Hz)。
(合成例3:化合物3(式(VI−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成)
Figure 2018168778
・・・化合物3
<ステップ1:中間体F(式(X−1)で表される化合物の他の一例)の合成>
Figure 2018168778
・・・中間体F
温度計を備えた3口反応器において、窒素気流中、グルタル酸10g(75.7mmol)と、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド20.9g(151.4mmol)と、N,N−ジメチルアミノピリジン928mg(7.6mmol)とをクロロホルム250mlに加えた。この溶液を氷浴下にて、0℃に冷却した後、そこへ、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド22.9g(181.7mmol)を加えた。その後、25℃にて20時間攪拌した。反応終了後、反応液をロータリーエバポレーターにて溶媒を濃縮した。この反応液にメタノール500mlを加えて固体を析出させ、生じた固体をろ過した。得られたろ物を500mlのメタノールに投入して、室温下にて、1時間撹拌洗浄した。再びろ過を行い、メタノール500mlでろ物を洗浄して、白色固体として中間体Fを18.3g得た。収率は64.9モル%であった。中間体Fの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm): 10.93(brs、2H)、9.85(s、1H)、9.85(s、1H)、7.34(d、2H、J=3.0Hz)、7.28−7.25(m、2H)、7.01(d、2H、J=9.0Hz)、2.75(t、4H、J=7.5Hz)、2.21(quin、2H、J=7.0Hz)。
<ステップ2:中間体G(式(XII−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成>
Figure 2018168778
・・・中間体G
温度計を備えた3つ口反応器において、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体F:5.0g(13.4mmol)と、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)9.8g(33.57mmol)と、N,N−ジメチルアミノピリジン16.4mg(0.13mmol)とをN−メチルピロリドン200mlに加えた。そこへ、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩7.7g(40.28mmol)を25℃にて、撹拌しながらゆっくり加えた。その後、25℃にて12時間撹拌して反応を行った。反応終了後、得られた反応液に蒸留水1リットルと飽和食塩水100mlを加え、クロロホルム250mlで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて溶媒を250ml留去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:テトラヒドロフラン=90:10(容積比))により精製して、白色固体として中間体Gを7.7g得た。収率は62.5モル%であった。中間体Gの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm): 10.19(s、2H)、8.16(d、4H、J=9.0Hz)、7.69(d、2H、J=2.5Hz)、7.43(dd、2H、J=2.5Hz、9.0Hz)、7.36(d、2H、J=9.0Hz)、6.99(d、4H、J=9.0Hz)、6.41(dd、2H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.13(dd、2H、J=10.5Hz、17.5Hz)、5.83(dd、2H、J=1.5Hz、17.5Hz)、4.19(t、4H、J=6.5Hz)、4.07(t、4H、J=6.5Hz)、2.79(t、4H、J=7.5Hz)、2.23(quin、2H、J=7.5Hz)、1.88−1.83(m、4H)、1.76−1.71(m、4H)、1.59−1.45(m、8H)。
<ステップ3:化合物3(式(VI−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成>
温度計を備えた4つ口反応器において、窒素気流中、前記ステップ2で合成した中間体G:3.0g(3.26mmol)と、前記合成例1のステップ3と同様にして合成した中間体C:1.06g(4.24mmol)と、(±)−10−カンファースルホン酸77mg(0.33mmol)とを、テトラヒドロフラン100mlおよびエタノール10mlの混合溶液に加えた。この溶液を50℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応液を冷却して、10質量%の重曹水500mlに投入して、酢酸エチル300mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて溶媒を除去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:テトラヒドロフラン=90:10(容積比))により精製して、淡黄色固体として化合物3を2.9g得た。収率は64.8モル%であった。目的物(化合物3)の構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):8.17(d、4H、J=9.0Hz)、7.81(d、2H、J=3.0Hz)、7.63−7.61(m、4H)、7.58(dd、2H、J=0.5Hz、8.0Hz)、7.30−7.23(m、4H)、7.19(dd、2H、J=3.0Hz、9.0Hz)、7.09(ddd、2H、J=1.0Hz、8.0Hz、8.0Hz)、7.00(d、4H、J=9.0Hz)、6.42(dd、2H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.14(dd、2H、J=10.5Hz、17.5Hz)、5.83(dd、2H、J=1.5Hz、10.5Hz)、4.19(t、4H、J=6.5Hz)、4.09−4.05(m、8H)、2.86(t、4H、J=7.5Hz)、2.32(quin、2H、J=7.5Hz)、1.89−1.83(m、4H)、1.77−1.71(m、4H)、1.58−1.45(m、12H)、1.17−1.04(m、12H)、0.77(t、6H、J=7.0Hz)。
(合成例4:化合物4(式(VI−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成)
Figure 2018168778
・・・化合物4
<ステップ1:中間体H(式(X−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成>
Figure 2018168778
・・・中間体H
温度計を備えた3口反応器において、窒素気流中、ピメリン酸10g(62.4mmol)と、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド17.2g(124.9mmol)と、N,N−ジメチルアミノピリジン757mg(6.2mmol)とを、クロロホルム250mlに加えた。この溶液を氷浴下にて、0℃に冷却した後、そこへ、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド18.9g(149.9mmol)を加えた。その後、25℃にて20時間攪拌した。反応終了後、得られた反応液に蒸留水500mlと飽和食塩水100mlを加え、クロロホルム300mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。得られた有機層をロータリーエバポレーターにて溶媒を濃縮した。この溶液にメタノール500mlを加えて固体を析出させ、生じた固体をろ過した。得られたろ物を500mlのメタノールに投入して、室温下にて、1時間撹拌洗浄した。再びろ過を行い、メタノール500mlでろ物を洗浄して、白色固体として中間体Hを16.7g得た。収率は66.7モル%であった。中間体Hの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm):10.91(s、2H)、9.83(s、2H)、7.32(d、2H、J=3.0Hz)、7.24(dd、2H、J=3.0Hz、9.0Hz)、7.00(d、2H、J=9.0Hz)、2.62(t、4H、J=7.5Hz)、1.86−1.80(m、4H)、1.59−1.53(m、2H)。
<ステップ2:中間体I(式(XII−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成>
Figure 2018168778
・・・中間体I
温度計を備えた3つ口反応器において、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体H:5.0g(12.5mmol)と、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)9.1g(31.22mmol)と、N,N−ジメチルアミノピリジン16.4mg(0.13mmol)とを、N−メチルピロリドン200mlに加えた。そこへ、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩7.2g(37.46mmol)を25℃にて、撹拌しながらゆっくり加えた。その後、25℃にて12時間撹拌して反応を行った。反応終了後、得られた反応液に蒸留水1リットルと飽和食塩水100mlを加え、クロロホルム250mlで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて溶媒を250ml留去した後、得られた有機層をメタノール2リットルにゆっくり滴下した。析出した固体をろ過して集めた。得られた固体を真空乾燥させて、白色固体として中間体Iを8.3g得た。収率は70.2モル%であった。中間体Iの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm): 10.19(s、2H)、8.15(d、4H、J=9.0Hz)、7.67(d、2H、J=3.0Hz)、7.41(dd、2H、J=3.0Hz、9.0Hz)、7.35(d、2H、J=9.0Hz)、6.99(d、4H、J=9.0Hz)、6.41(dd、2H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.13(dd、2H、J=10.5Hz、17.5Hz)、5.83(dd、2H、J=1.5Hz、10.5Hz)、4.19(t、4H、J=6.5Hz)、4.07(t、4H、J=6.5Hz)、2.65(t、4H、J=7.5Hz)、1.88−1.82(m、8H)、1.76−1.71(m、4H)、1.61−1.45(m、10H)。
<ステップ3:化合物4(式(VI−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成>
温度計を備えた4つ口反応器において、窒素気流中、前記ステップ2で合成した中間体I:3.0g(3.16mmol)と、前記合成例1のステップ3と同様にして合成した中間体C:1.02g(4.11mmol)と、(±)−10−カンファースルホン酸74mg(0.32mmol)とを、テトラヒドロフラン100mlおよびエタノール10mlの混合溶液に加えた。この溶液を50℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応液を冷却して、10質量%の重曹水500mlに投入して、酢酸エチル300mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて溶媒を除去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:テトラヒドロフラン=90:10(容積比))により精製して、淡黄色固体として化合物4を2.65g得た。収率は59.4モル%であった。目的物(化合物4)の構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm): 8.16(d、4H、J=9.0Hz)、7.77(d、2H、J=3.0Hz)、7.66(s、2H)、7.63−7.61(m、4H)、7.31−7.28(m、2H)、7.22(d、2H、J=8.5Hz)、7.14(dd、2H、J=3.0Hz、9.0Hz)、7.12−7.09(m、2H)、6.99(d、4H、J=9.0Hz)、6.42(dd、2H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.13(dd、2H、J=10.5Hz、17.5Hz)、5.83(dd、2H、J=1.5Hz、10.5Hz)、4.19(t、4H、J=6.5Hz)、4.13(t、4H、J=7.5Hz)、4.06(t、4H、J=6.5Hz)、2.72(t、4H、J=7.5Hz)、1.96−1.83(m、8H)、1.77−1.63(m、6H)、1.57−1.45(m、12H)、1.19−1.07(m、12H)、0.78(t、6H、J=6.5Hz)。
(合成例5:化合物5(式(VI−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成)
Figure 2018168778
・・・化合物5
<ステップ1:中間体J(式(X−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成>
Figure 2018168778
・・・中間体J
温度計を備えた3口反応器において、窒素気流中、1,6−ヘキサンジカルボン酸10g(57.4mmol)と、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド15.9g(114.8mmol)と、N,N−ジメチルアミノピリジン696mg(5.7mmol)とを、クロロホルム250mlに加えた。この溶液を氷浴下にて、0℃に冷却した後、そこへ、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド17.4g(137.8mmol)を加えた。その後、25℃にて20時間攪拌した。反応終了後、得られた反応液に蒸留水500mlと飽和食塩水100mlを加え、クロロホルム300mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。得られた有機層をロータリーエバポレーターにて溶媒を濃縮した。この溶液にメタノール500mlを加えて固体を析出させ、生じた固体をろ過した。得られたろ物を500mlのメタノールに投入して、室温下にて、1時間撹拌洗浄した。再びろ過を行い、メタノール500mlでろ物を洗浄して、灰色固体として中間体Jを13.8g得た。収率は58.2モル%であった。中間体Jの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm): 10.91(s、2H)、9.85(s、1H)、9.85(s、1H)、7.32(d、2H、J=2.5Hz)、7.24(dd、2H、J=2.5Hz、9.0Hz)、7.00(d、2H、J=9.0Hz)、2.59(t、4H、J=7.5Hz)、1.81−1.78(m、4H)、1.51−1.48(m、4H)。
<ステップ2:中間体K(式(XII−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成>
Figure 2018168778
・・・中間体K
温度計を備えた3つ口反応器において、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体J:5.0g(12.1mmol)と、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)8.82g(30.2mmol)と、N,N−ジメチルアミノピリジン14.7mg(0.12mmol)とを、N−メチルピロリドン200mlに加えた。そこへ、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩6.95g(36.2mmol)を25℃にて、撹拌しながらゆっくり加えた。その後、25℃にて12時間撹拌して反応を行った。反応終了後、得られた反応液に蒸留水1リットルと飽和食塩水100mlを加え、クロロホルム250mlで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて溶媒を除去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:テトラヒドロフラン=90:10(容積比))により精製して、白色固体として中間体Kを8.0g得た。収率は68.8モル%であった。中間体Kの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl,TMS,δppm): 10.19(s、2H)、8.16(d、4H、J=8.8Hz)、7.67(d、2H、J=2.8Hz)、7.41(dd、2H、J=2.8Hz、8.8Hz)、7.35(dd、2H、J=8.8Hz)、6.99(d、4H、J=8.8Hz)、6.41(dd、2H、J=1.6Hz、17.6Hz)、6.13(dd、2H、J=10.4Hz、17.6Hz)、5.83(dd、2H、J=1.6Hz、10.4Hz)、4.19(t、4H、J=6.4Hz)、4.07(t、4H、J=6.4Hz)、2.62(t、4H、J=7.2Hz)、1.89−1.70(m、12H)、1.57−1.44(m、12H)。
<ステップ3:化合物5(式(VI−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成>
温度計を備えた4つ口反応器において、窒素気流中、前記ステップ2で合成した中間体K:3.0g(3.12mmol)と、前記合成例1のステップ3と同様にして合成した中間体C:1.01g(4.05mmol)と、(±)−10−カンファースルホン酸72mg(0.31mmol)とを、テトラヒドロフラン100mlおよびエタノール10mlの混合溶液に加えた。この溶液を50℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応液を冷却して、10質量%の重曹水500mlに投入して、酢酸エチル300mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて溶媒を除去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:テトラヒドロフラン=90:10(容積比))により精製して、淡黄色固体として化合物5を2.7g得た。収率は60.8モル%であった。目的物(化合物5)の構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm): 8.16(d、4H、J=9.0Hz)、7.77(d、2H、J=3.0Hz)、7.68(s、2H)、7.64−7.62(m、4H)、7.32−7.28(m、2H)、7.23(d、2H、J=9.0Hz)、7.15−7.10(m、4H)、6.99(d、4H、J=9.0Hz)、6.41(dd、2H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.13(dd、2H、J=10.5Hz、17.5Hz)、5.83(dd、2H、J=1.5Hz、10.5Hz)、4.19(t、4H、J=6.5Hz)、4.14(t、4H、J=7.5Hz)、4.06(t、4H、J=6.5Hz)、2.68(t、4H、J=7.5Hz)、1.90−1.83(m、8H)、1.77−1.71(m、4H)、1.59−1.45(m、16H)、1.19−1.08(m、12H)、0.78(t、6H、J=6.5Hz)。
(合成例6:化合物6(式(VI−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成)
Figure 2018168778
・・・化合物6
<ステップ1:中間体L(式(X−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成>
Figure 2018168778
・・・中間体L
温度計を備えた3つ口反応器において、窒素気流中、トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸:10g(58.1mmol)と、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド16.0g(116mmol)と、N,N−ジメチルアミノピリジン710mg(5.8mmol)とを、クロロホルム350mlに加えた。そこへ、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド17.6g(139mmol)を15℃にて、強撹拌しながらゆっくり滴下した。その後、25℃にて6時間撹拌して反応を行った。反応終了後、生じた沈殿物をろ過した。得られたろ物を500mlのメタノールでろ物を洗浄した。更に、得られたろ物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=90:10(容積比))により精製して、白色固体として中間体Lを18g得た。収率は75.1モル%であった。中間体Lの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):10.78(s、2H)、10.26(s、2H)、7.34(d、2H、J=3.0Hz)、7.29(dd、2H、J=3.0Hz、9.0Hz)、7.03(d、2H、J=9.0Hz)、2.65−2.58(m、2H)、2.18−2.12(m、4H)、1.62−1.52(m、4H)。
<ステップ2:中間体M(式(XII−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成>
Figure 2018168778
・・・中間体M
温度計を備えた3つ口反応器において、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体L:5.0g(12.1mmol)と、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)8.77g(30mmol)と、N,N−ジメチルアミノピリジン14.7mg(0.12mmol)とを、N−メチルピロリドン200mlに加えた。そこへ、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩6.9g(36mmol)を25℃にて、撹拌しながらゆっくり加えた。その後、25℃にて12時間撹拌して反応を行った。反応終了後、得られた反応液に蒸留水1リットルと飽和食塩水100mlを加え、クロロホルム250mlで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて溶媒を除去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:テトラヒドロフラン=90:10(容積比))により精製して、白色固体として中間体Mを6.45g得た。収率は55.5モル%であった。中間体Mの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm): 10.07(s、2H)、8.12(d、4H、J=9.0Hz)、7.72(d、2H、J=3.0Hz)、7.59(dd、2H、J=3.0Hz、9.0Hz)、7.54(d、2H、J=9.0Hz)、7.14(d、4H、J=9.0Hz)、6.33(dd、2H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.18(dd、2H、J=10.5Hz、17.5Hz)、5.94(dd、2H、J=1.5Hz、10.5Hz)、4.12(t、4H、J=7.0Hz)、4.11(t、4H、J=6.5Hz)、2.75−2.69(m、2H)、2.25−2.18(m、4H)、1.80−1.74(m、4H)、1.68−1.60(m、8H)、1.50−1.39(m、8H)。
<ステップ3:化合物6(式(VI−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成>
温度計を備えた4つ口反応器において、窒素気流中、前記ステップ2で合成した中間体M:3.0g(3.12mmol)と、前記合成例1のステップ3と同様にして合成した中間体C:1.01g(4.05mmol)と、(±)−10−カンファースルホン酸72mg(0.31mmol)とを、テトラヒドロフラン100mlおよびエタノール10mlの混合溶液に加えた。この溶液を50℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応液を冷却して、10質量%の重曹水500mlに投入して、酢酸エチル300mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて溶媒を除去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:テトラヒドロフラン=90:10(容積比))により精製して、淡黄色固体として化合物6を2.58g得た。収率は58.1モル%であった。目的物(化合物6)の構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm): 8.18(d、4H、J=9.0Hz)、7.79(d、2H、J=2.5Hz)、7.74(s、2H)、7.69−7.64(m、4H)、7.34−7.31(m、2H)、7.27−7.25(m、2H)、7.18−7.14(m、4H)、7.00(d、4H、J=9.0Hz)、6.42(dd、2H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.14(dd、2H、J=10.5Hz、17.5Hz)、5.84(dd、2H、J=1.5Hz、10.5Hz)、4.21−4.17(m、8H)、4.06(t、4H、J=6.5Hz)、2.75−2.68(m、2H)、2.42−2.40(m、4H)、1.89−1.85(m、4H)、1.80−1.73(m、8H)、1.63−1.46(m、12H)、1.22−1.10(m、12H)、0.79(t、6H、J=6.5Hz)。
(合成例7:化合物7(式(VI−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成)
Figure 2018168778
・・・化合物7
<ステップ1:中間体N(式(X−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成>
Figure 2018168778
・・・中間体N
温度計を備えた3つ口反応器において、窒素気流中、テレフタル酸:10g(60.2mmol)と、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド16.6g(120mmol)と、N,N−ジメチルアミノピリジン735mg(6.0mmol)とを、クロロホルム300mlに加えた。そこへ、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド18.2g(144.5mmol)を15℃にて、強撹拌しながらゆっくり滴下した。その後、25℃にて12時間撹拌して反応を行った。反応終了後、生じた沈殿物をろ過した。得られたろ物を500mlのメタノールに投入して、室温下にて、1時間撹拌洗浄した。再びろ過を行い、メタノール500mlでろ物を洗浄して、淡黄色固体として中間体Nを12.3g得た。収率は50.3モル%であった。中間体Nの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):10.88(s、2H)、10.30(s、2H)、8.31(s、4H)、7.58(d、2H、J=3.0Hz)、7.52(dd、2H、J=3.0Hz、9.0Hz)、7.10(d、2H、J=9.0Hz)。
<ステップ2:中間体O(式(XII−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成>
Figure 2018168778
・・・中間体O
温度計を備えた3つ口反応器において、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体N:5.0g(12.3mmol)と、4−(6−アクリロイル−ヘクス−1−イルオキシ)安息香酸(DKSH社製)9.0g(30.8mmol)と、N,N−ジメチルアミノピリジン14.7mg(0.12mmol)とを、N−メチルピロリドン200mlに加えた。そこへ、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩7.09g(37mmol)を25℃にて、撹拌しながらゆっくり加えた。その後、25℃にて12時間撹拌して反応を行った。反応終了後、得られた反応液に蒸留水1リットルと飽和食塩水100mlを加え、クロロホルム250mlで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて溶媒を除去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:テトラヒドロフラン=90:10(容積比))により精製して、白色固体として中間体Oを7.07g得た。収率は60.2モル%であった。中間体Oの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm): 10.24(s、2H)、8.37(s、4H)、8.19(d、4H、J=9.0Hz)、7.86(d、2H、J=3.0Hz)、7.59(dd、2H、J=3.0Hz、9.0Hz)、7.45(d、2H、J=9.0Hz)、7.01(d、4H、J=9.0Hz)、6.41(dd、2H、J=1.5Hz、17.0Hz)、6.13(dd、2H、J=10.5Hz、17.0Hz)、5.83(dd、2H、J=1.5Hz、10.5Hz)、4.19(t、4H、J=6.5Hz)、4.08(t、4H、J=6.5Hz)、1.89−1.84(m、4H)、1.77−1.71(m、4H)、1.58−1.45(m、8H)。
<ステップ3:化合物7(式(VI−1)で表される化合物のさらに他の一例)の合成>
温度計を備えた4つ口反応器において、窒素気流中、前記ステップ2で合成した中間体O:3.0g(3.14mmol)と、前記合成例1のステップ3と同様にして合成した中間体C:1.02g(4.08mmol)と、(±)−10−カンファースルホン酸72mg(0.31mmol)とを、テトラヒドロフラン100mlおよびエタノール10mlの混合溶液に加えた。この溶液を50℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応液を冷却して、10質量%の重曹水500mlに投入して、酢酸エチル300mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにて溶媒を除去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:テトラヒドロフラン=90:10(容積比))により精製して、淡黄色固体として化合物7を2.32g得た。収率は52.1モル%であった。目的物(化合物7)の構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,CDCl,TMS,δppm): 8.44(s、4H)、8.20(d、4H、J=9.0Hz)、7.97(dd、2H、J=1.5Hz、1.5Hz)、7.78(s、2H)、7.65−7.63(m、4H)、7.34(d、4H、J=1.5Hz)、7.33−7.30(m、2H)、7.13(ddd、2H、J=1.0Hz、7.5Hz、7.5Hz)、7.02(d、4H、J=9.0Hz)、6.42(dd、2H、J=1.5Hz、17.5Hz)、6.14(dd、2H、J=10.5Hz、17.5Hz)、5.84(dd、2H、J=1.5Hz、10.5Hz)、4.20(t、8H、J=6.5Hz)、4.07(t、4H、J=6.5Hz)、1.90−1.84(m、4H)、1.77−1.72(m、4H)、1.64−1.46(m、12H)、1.23−1.10(m、12H)、0.80(t、6H、J=6.5Hz)。
(比較合成例1:化合物X(式(I−2)で表される重合性化合物の一例)の合成)
Figure 2018168778
・・・化合物X
<ステップ1:中間体Pの合成>
Figure 2018168778
・・・中間体P
温度計を備えた3口反応器に、窒素気流中、トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸17.98g(104.42mmol)と、テトラヒドロフラン(THF)180mlとを投入した。そこへ、メタンスルホニルクロリド6.58g(57.43mmol)を加え、反応器を水浴に浸して反応液内温を20℃とした。次いで、トリエチルアミン6.34g(62.65mmol)を、反応液内温を20〜30℃に保持しながら、10分間かけて滴下した。滴下終了後、全容を25℃で2時間さらに攪拌した。
得られた反応液に、4−(ジメチルアミノ)ピリジン0.64g(5.22mmol)と、4−(6−アクリロイルオキシ−ヘクス−1−イルオキシ)フェノール(DKSH社製)13.80g(52.21mmol)とを加え、再度反応器を水浴に浸して反応液内温を15℃とした。そこへ、トリエチルアミン6.34g(62.65mmol)を、反応液内温を20〜30℃に保持しながら、10分間かけて滴下し、滴下終了後、全容を25℃でさらに2時間攪拌した。反応終了後、反応液に蒸留水1000mlと飽和食塩水100mlを加え、酢酸エチル400mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにてろ液から溶媒を蒸発除去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(THF:トルエン=1:9(体積比))により精製することで、白色固体として中間体Pを14.11g得た。収率は65モル%であった。中間体Pの構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):12.12(s,1H)、6.99(d,2H,J=9.0Hz)、6.92(d,2H,J=9.0Hz)、6.32(dd,1H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.17(dd,1H,J=10.0Hz,17.5Hz)、5.93(dd,1H,J=1.5Hz,10.0Hz)、4.11(t,2H,J=6.5Hz)、3.94(t,2H,J=6.5Hz)、2.48−2.56(m,1H)、2.18−2.26(m,1H)、2.04−2.10(m,2H)、1.93−2.00(m,2H)、1.59−1.75(m,4H)、1.35−1.52(m,8H)。
<ステップ2:中間体X1の合成>
Figure 2018168778
・・・中間体X1
温度計を備えた3口反応器に、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体P:4.00g(9.56mmol)と、THF60mlとを投入し、均一な溶液とした。そこへ、メタンスルホニルクロリド1.12g(9.78mmol)を加え、反応器を水浴に浸して反応液内温を20℃とした。次いで、トリエチルアミン1.01g(9.99mmol)を、反応液内温を20〜30℃に保持しながら、5分間かけて滴下し、滴下終了後、全容を25℃でさらに2時間攪拌した。得られた反応液に、4−(ジメチルアミノ)ピリジン0.11g(0.87mmol)、および、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド0.60g(4.35mmol)を加え、再度反応器を水浴に浸して反応液内温を15℃とした。そこへ、トリエチルアミン1.10g(10.87mmol)を、反応液内温を20〜30℃に保持しながら、5分間かけて滴下し、滴下終了後、全容を25℃で2時間さらに攪拌した。反応終了後、反応液に蒸留水400mlと飽和食塩水50mlを加え、酢酸エチル750mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにてろ液から溶媒を蒸発除去した後、得られた残留物をTHF100mlに溶解させた。その溶液にメタノール500mlを加えて結晶を析出させ、析出した結晶をろ取した。得られた結晶をメタノールで洗浄後、真空乾燥させて、白色固体として中間体X1を2.51g得た。収率は62モル%であった。中間体X1の構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(500MHz,DMSO−d,TMS,δppm):10.02(s,1H)、7.67(d,1H,J=3.0Hz)、7.55(dd,1H,J=3.0Hz,8.5Hz)、7.38(d,1H,J=8.5Hz)、6.99−7.04(m,4H)、6.91−6.96(m,4H)、6.32(dd,2H,J=1.5Hz,17.5Hz)、6.17(dd,2H,J=10.0Hz,17.5Hz)、5.93(dd,2H,J=1.5Hz,10.0Hz)、4.11(t,4H,J=6.5Hz)、3.95(t,4H,J=6.5Hz)、2.56−2.81(m,4H)、2.10−2.26(m,8H)、1.50−1.76(m,16H)、1.33−1.49(m,8H)。
<ステップ3:化合物X(式(I−2)で表される重合性化合物の一例)の合成>
温度計を備えた4つ口反応器において、窒素気流中、前記合成例1のステップ3と同様にして合成した中間体C697mg(2.37mmol)と、前記ステップ2で合成した中間体X1:2.00g(2.13mmol)とを、クロロホルム35mlに溶解させた。この溶液に、(±)−10−カンファースルホン酸49mg(0.21mmol)を加え、50℃で3時間撹拌した。反応終了後、反応液を、水100mlおよび5%炭酸水素ナトリウム水溶液50mlの混合水に投入し、酢酸エチル250mlで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ別した後、ロータリーエバポレーターにて酢酸エチルを減圧留去して、白色固体を得た。この白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=88:12(容積比))により精製し、白色固体として化合物Xを2.33g得た。収率は93.5モル%であった。目的物(化合物X)の構造はH−NMRで同定した。1H-NMRスペクトルデータを下記に示す。
H−NMR(400MHz、CDCl、TMS、δppm): 7.75(d、1H、J=2.5Hz)、7.67−7.70(m、3H)、7.34(ddd、1H、J=1.0Hz、7.0Hz、7.5Hz)、7.17(ddd、1H、J=1.0Hz、7.5Hz、7.5Hz)、7.12(d、1H、J=9.0Hz)、7.10(dd、1H、J=2.5Hz、9.0Hz)、6.99(d、2H、J=9.0Hz)、6.98(d、2H、J=9.0Hz)、6.88(d、4H、J=9.0Hz)、6.40(dd、2H、J=1.5Hz、17.0Hz)、6.13(dd、2H、J=10.5Hz、17.5Hz)、5.82(dd、2H、J=1.5Hz、10.5Hz)、4.30(t、2H、J=8.0Hz)、4.18(t、4H、J=6.5Hz)、3.95(t、4H、J=6.5Hz)、2.58−2.70(m、4H)、2.31−2.35(m、8H)、1.66−1.82(m、18H)、1.31−1.54(m、14H)、0.90(t、3H、J=7.0Hz)。
<相転移温度の測定>
化合物1〜7および化合物Xをそれぞれ5mg計量し、固体状態のまま、ラビング処理を施したポリイミド配向膜付きのガラス基板(E.H.C.Co.,Ltd.製、商品名:配向処理ガラス基板)2枚に挟んだ。この基板をホットプレート上に載せ、50℃から200℃まで昇温した後、再び50℃まで降温した。昇温、降温する際の組織構造の変化を偏向光学顕微鏡(ニコン社製、ECLIPSE LV100POL型)で観察した。
測定した相転移温度を下記表1に示す。
表1中、「C」はCrystal、「N」はNematic、「I」はIsotropicをそれぞれ表す。ここで、Crystalとは、試験化合物が固相にあることを、Nematicとは、試験化合物がネマチック液晶相にあることを、Isotropicとは、試験化合物が等方性液体相にあることを、それぞれ示す。
Figure 2018168778
<重合性液晶組成物の調製>
(実施例1〜5)
合成例1〜5で得た化合物1〜5のそれぞれ0.5gと、比較合成例1で合成した化合物X0.5gと、光重合開始剤アデカアークルズN1919T(ADEKA社製)43mgと、界面活性剤メガファックF−562(DIC株式会社製)を1質量%含むシクロペンタノンおよび1,3−ジオキソランの混合溶媒(混合比(質量比):シクロペンタノン/1,3−ジオキソラン=4/6)300mgとを、別途調製した、1,3−ジオキソラン2.05gおよびシクロペンタノン1.37gの混合溶媒に溶解させた。この溶液を0.45μmの細孔径を有するディスポーサブルフィルターでろ過し、重合性組成物1〜5をそれぞれ得た。
(実施例6)
合成例6で得た化合物6:1.0gと、光重合開始剤アデカアークルズN1919T(ADEKA社製)43mgと、界面活性剤メガファックF−562(DIC株式会社製)を1質量%含むシクロペンタノンおよび1,3−ジオキソランの混合溶媒(混合比(質量比):シクロペンタノン/1,3−ジオキソラン=4/6)300mgとを、別途調製した、1,3−ジオキソラン2.05gおよびシクロペンタノン1.37gの混合溶媒に溶解させた。この溶液を0.45μmの細孔径を有するディスポーサブルフィルターでろ過し、重合性組成物6を得た。
(実施例7)
合成例7で得た化合物7:1.0gと、光重合開始剤アデカアークルズN1919T(ADEKA社製)43mgと、界面活性剤メガファックF−562(DIC株式会社製)を1質量%含むシクロペンタノンおよび1,3−ジオキソランの混合溶媒(混合比(質量比):シクロペンタノン/1,3−ジオキソラン=4/6)300mgとを、別途調製した、1,3−ジオキソラン2.4g、シクロペンタノン1.6g、およびクロロホルム8gの混合溶媒に溶解させた。この溶液を0.45μmの細孔径を有するディスポーサブルフィルターでろ過し、重合性組成物7を得た。
(比較例1)
比較合成例1で得た化合物X1.0gと、光重合開始剤アデカアークルズN1919T(ADEKA社製)43mgと、界面活性剤メガファックF−562(DIC株式会社製)を1質量%含むシクロペンタノンおよび1,3−ジオキソランの混合溶媒(混合比(質量比):シクロペンタノン/1,3−ジオキソラン=4/6)300mgとを、別途調製した、1,3−ジオキソラン2.05gおよびシクロペンタノン1.37gの混合溶媒に溶解させた。この溶液を0.45μmの細孔径を有するディスポーサブルフィルターでろ過し、重合性組成物1rを得た。
<重合性液晶組成物の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による分析>
1)分析サンプルの調製
実施例1〜5で調製した重合性組成物1〜5をそれぞれ0.1gサンプリングした。そして、サンプリングしたそれぞれに対して、テトラヒドロフラン10gを加えて、それぞれ希釈した。その溶液を下記条件にて、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析した。化合物1〜5のそれぞれと化合物Xの面積比を分析して、表1−2にまとめた。
なお、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)の分析条件は、前記式(I−1)で表される重合性化合物と(I―1)とは異なる化学構造を有する重合性化合物が分離できている条件であれば、特に制限されない。
Figure 2018168778
2)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析条件
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)装置:アジレント1200シリーズ(アジレント社製)。
カラム:ZORBAX Eclipse XDB−C18、4.6mm×100mm、1.8μm(アジレント社製)。
流速:1.0ml/min。
打ちこみ量:1.2μl。
検出:UV254nm。
移動相条件:下記表1−3に示す。
Figure 2018168778
重合性化合物1〜5は、それぞれ、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による分析による面積値で化合物1〜5が50%超含まれていることが確認された。
<光学特性の評価>
(i)重合性組成物による液晶層の形成
ラビング処理されたポリイミド配向膜の付与された透明ガラス基板(商品名:配向処理ガラス基板;E.H.C.Co.,Ltd.製)に、上述のようにして得られた重合性組成物1〜7および1rのそれぞれを下記表2−1に示すように♯6または#8のワイヤーバーを使用して塗布し、塗膜を得た。得られた塗膜を、下記表2−1に示す温度で1分間乾燥した後、同表に示す温度で1分間配向処理し、液晶層を形成した。
(ii)光学異方体の形成
上記(i)で作製した液晶層の塗布面側から下記表2−1に示す温度下で2000mJ/cmの紫外線をにて照射して重合させ、波長分散測定用の試料である透明ガラス基板付光学異方体を得た。ここで、光学異方体(液晶性高分子膜)の膜厚は、透明ガラス基板付光学異方体の光学異方体に針で傷をつけ、その段差を表面形状測定装置DEKTAK150型(株式会社アルバック製)で測定して計測した。結果を表2−1に示す。
(iii)位相差の測定
上記(ii)で得られた試料につき、波長400nmから800nm間の位相差を、Mueller Matrix Polarimeter Axoscan(Axometrics社製)を用いて測定した。波長550nmにおける位相差を表2−1に示す。
(iv)波長分散の評価
測定した位相差を用いて以下のように算出される波長分散比から波長分散を評価した。結果を表2−2に示す。
(400nmにおける波長分散比)=(400nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(410nmにおける波長分散比)=(410nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(420nmにおける波長分散比)=(420nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(430nmにおける波長分散比)=(430nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(440nmにおける波長分散比)=(440nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(450nmにおける波長分散比)=(450nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(600nmにおける波長分散比)=(600nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(650nmにおける波長分散比)=(650nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(700nmにおける波長分散比)=(700nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(750nmにおける波長分散比)=(750nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
(800nmにおける波長分散比)=(800nmにおける位相差値)/(550nmにおける位相差値)
<明度が最も低くなる位相差と彩度が最も低くなる位相差の差の測定>
明度が最も低くなる位相差と彩度が最も低くなる位相差の差を、上記(iii)で測定した位相差を用いて、シミュレーションを行って求めた。
シミュレーションは、図1に示すように、直線偏光子/液晶高分子膜/理想ミラーをこの順に積層した光学系を想定して実施した。ここで、直線偏光子の吸収軸と液晶高分子膜の遅相軸のなす角度は45°と想定した。
<<STEP.1>>
(ii)で測定した各波長λ(nm)における位相差Re(λ)を用いて、波長λ=380nmから780nmまでの波長分散:Re(λ)/Re(550)の値を5nm刻みで算出した。直接データが測定できなかった波長については、近傍の2点のデータから線形補完することにより算出した。
この波長分散の値を用いて、波長λ=550nmにおける位相差値をRe1(550)とした場合の各波長λ(nm)の位相差値:
Re1(λ)=Re1(550)×Re(λ)/Re(550)
を算出した。
<<STEP.2>>
図1の光学系において、直線偏光子の法線方向から入射した波長λ(nm)の光の反射率R(λ)は(式1)により表される。
Figure 2018168778
・・・(式1)
ここで、Tは直線偏光子の吸収軸方向の透過率、Tは直線偏光子の吸収軸方向に垂直な方向における透過率、eは自然対数、iは虚数単位、δ(λ)は液晶高分子膜の波長λ(nm)における面内位相差をRe(λ)とすると2πRe(λ)/λで表される値である。TとTは波長λ(nm)に依存する値であり、本シミュレーションに用いたTとTの値を表3に示す。また、||で表すかっこは絶対値を算出するという意味である。
(式1)及びSTEP.1で求めた各波長λの位相差値Re1(λ)を用いて、波長λ=380nm〜780nmまでの位相差R(λ)を5nm刻みで算出した。
<<STEP.3>>
STEP.2で求めた位相差R(λ)と以下の(式2)〜(式4)を用いて、三刺激値X、Y、Zを算出した。
Figure 2018168778
Figure 2018168778
Figure 2018168778
ここで、S(λ)は光源のスペクトルであり本シミュレーションではD65光源の値を使用した。また、x(λ)、y(λ)、z(λ)は等色関数を表す。
<<STEP.4>>
STEP.3で算出した三刺激値X、Y、Zを用いて、CIE 1976L色空間の明度L、a、bを算出した。算出には以下の(式5)〜(式7)を用いた。
Figure 2018168778
Figure 2018168778
Figure 2018168778
ここで、X、Y、Zはそれぞれ、(式8)〜(式10)で算出される三刺激値である。
Figure 2018168778
Figure 2018168778
Figure 2018168778
また、f(X/X)、f(Y/Y)、f(Z/Z)はそれぞれ、(式11−1)〜(式13−2)で表される。
Figure 2018168778
Figure 2018168778
Figure 2018168778
Figure 2018168778
Figure 2018168778
Figure 2018168778
さらに、得られたa、bの値から(式14)を用いて彩度Cを算出した。
Figure 2018168778
<<STEP.5>>
位相差Re1(550)=110〜180nmの間で0.1nm毎にSTEP.1からSTEP.4を繰り返し、それぞれの位相差における明度L、彩度Cを算出した。そして、明度L、彩度Cが最も小さくなる位相差Re1(550)をそれぞれ求め、その差を検討した。
なお、明度が最も低くなる位相差と彩度が最も低くなる位相差との差は小さい方が好ましい。
明度が最も低くなる位相差と彩度が最も低くなる位相差との差を表4に示す。
表2−2から、実施例1〜7、即ち、化合物1〜7を含む重合性組成物1〜7を用いて形成した光学異方体では、波長400nmから450nmの短長長側で波長分散比の理想値との乖離が小さくなっており、改善が見られることが分かる。
また、表2−2から、長波長側で波長分散比の理想値との乖離が最小限にとどめられていることが分かる。
さらに、表4から、明度が最も低くなる位相差と彩度が最も低くなる位相差の差が小さくなっており、改善が見られることが分かる。
以上より、400nmから800nmの領域において、実施例1〜7では、比較例1より好ましい偏光変換が可能な光学異方体の作製が可能となっていることが分かる。
Figure 2018168778
Figure 2018168778
Figure 2018168778
Figure 2018168778

Claims (23)

  1. 下記式(I−1)で示される重合性化合物。
    Figure 2018168778
    〔式(I−1)中、
    Arは、少なくともDを置換基として有する芳香族炭化水素環基、または、少なくともDを置換基として有する芳香族複素環基を表し、
    Arは、少なくともDを置換基として有する芳香族炭化水素環基、または、少なくともDを置換基として有する芳香族複素環基を表し、
    、Dは、それぞれ独立して、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群より選ばれる少なくとも1つの芳香環を有する、炭素数1〜67の有機基を表し、
    Xaは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の有機基を表し、
    〜Zは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−O−CH−、−CH−O−、−O−CH−CH、−CH−CH−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−NR20−C(=O)−、−C(=O)−NR20−、−CF−O−、−O−CF−、−CH−CH−、−CF−CF−、−O−CH−CH−O−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−、−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−、−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−、−CH−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−CH−、−CH−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−CH−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=C(CH)−、−C(CH)=N−、−N=N−、または−C≡C−を表し、R20は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
    およびAは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
    およびBは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基、または、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
    〜Yは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−NR21−C(=O)−、−C(=O)−NR21−、−O−C(=O)−O−、−NR21−C(=O)−O−、−O−C(=O)−NR21−、または、−NR21−C(=O)−NR22−を表し、R21およびR22は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
    およびGは、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキレン基、および、炭素数3〜20のアルキレン基に含まれるメチレン基(−CH−)の少なくとも一つが−O−または−C(=O)−に置換された基のいずれかの有機基であり、GおよびGの前記有機基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、または、ハロゲン原子に置換されていてもよい。ただし、GおよびGの両末端のメチレン基(−CH−)が−O−または−C(=O)−に置換されることはない。
    およびPの一方は、水素原子または重合性基を表し、PおよびPの他方は、重合性基を表し、
    pおよびqは、それぞれ独立して、0〜2の整数である。
    ただし、B、B、Y、およびYが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
  2. 前記ArおよびArが、それぞれ独立して、下記式(II−1)〜(II−7)のいずれかで示される、請求項1に記載の重合性化合物。
    Figure 2018168778
    〔式(II−1)〜(II−7)中、
    Axは、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する有機基を表し、Axが有する芳香環は置換基を有していてもよく、
    Ayは、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜30の有機基を表し、
    Qは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
    は、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のN,N-ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ニトロ基、−C(=O)−Ra、−O−C(=O)−Ra、−C(=O)−O−Ra、または−SOaを表し、Raは、炭素数1〜6のアルキル基、又は、炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数1〜6のアルコキシ基を置換基として有していてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基を表し、n1は、0〜3の整数であり、n2は0〜4の整数であり、n3は0または1であり、n4は0〜2の整数である。
    ただし、Rが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
  3. 前記重合性化合物が下記式(III−1)〜(III−6)のいずれかで示される、請求項2に記載の重合性化合物。
    Figure 2018168778
    〔式(III−1)〜(III−6)中、
    〜Z、A、A、B、B、Y〜Y、G、G、P、P、Xa、R、n1、n2、n3、n4、p、およびqは、前記と同じ意味を表す。
    AxおよびAxは、それぞれ独立して、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する有機基を表し、AxおよびAxが有する芳香環は置換基を有していてもよく、
    AyおよびAyは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜30の有機基を表す。
    およびQは、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    ただし、B、B、Y、Y、およびRが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
  4. 前記AyおよびAyは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルキニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜30の芳香族炭化水素環基、または、置換基を有していてもよい炭素数2〜30の芳香族複素環基である、請求項3に記載の重合性化合物。
  5. 前記AxおよびAxは、それぞれ独立して、下記式(V)で示される、請求項3または4に記載の重合性化合物。
    Figure 2018168778
    〔式(V)中、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、−OCF、−O−C(=O)Rまたは、−C(=O)−O−Rを表し、
    は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基を表し、
    複数のR〜R同士は、すべて同一であっても、相異なっていてもよく、環を構成する少なくとも1つのC−R〜C−Rは、窒素原子に置き換えられていてもよい。〕
  6. 前記PおよびPが、それぞれ独立して、下記式(IV)で示される、請求項1〜5のいずれかに記載の重合性化合物。
    Figure 2018168778
    〔式(IV)中、Rは、水素原子、メチル基または塩素原子を表す。〕
  7. pおよびqは、いずれも0である、請求項1〜6のいずれかに記載の重合性化合物。
  8. pおよびqは、いずれも1であり、且つ、BおよびBは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基を表す、請求項1〜6のいずれかに記載の重合性化合物。
  9. 前記式(I−1)で示される重合性化合物が、下記式(VI−1)〜(VI−3)のいずれかで示される、請求項1〜7のいずれかに記載の重合性化合物。
    Figure 2018168778
    〔式(VI−1)〜(VI−3)中、
    Xaは前記と同じ意味を表し、
    〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、−OCF、−O−C(=O)−Rまたは、−C(=O)−O−Rを表し、
    は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素数5〜18の芳香族炭化水素環基を表し、
    環を構成する少なくとも1つのC−R〜C−Rは、窒素原子に置き換えられていてもよい。
    AyおよびAyは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜30の有機基を表し、
    およびQは、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
    lおよびmは、それぞれ独立して、1〜18の整数を表す。〕
  10. Xaが下記式(VII−1)〜(VII−29)のいずれかで表される、請求項1〜9のいずれかに記載の重合性化合物。
    Figure 2018168778
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の重合性化合物を主成分として含む、重合性液晶混合物。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載の重合性化合物と、下記式(I―1)とは異なる化学構造を有する重合性化合物とを含み、
    高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって測定された前記請求項1〜10のいずれかに記載の重合性化合物の面積値が、前記請求項1〜10のいずれかに記載の重合性化合物および前記式(I―1)とは異なる化学構造を有する重合性化合物の面積値の総和に対して50%よりも大きい値である、請求項11に記載の重合性液晶混合物。
    Figure 2018168778
    〔式(I−1)中、
    Arは、少なくともDを置換基として有する芳香族炭化水素環基、または、少なくともDを置換基として有する芳香族複素環基を表し、
    Arは、少なくともDを置換基として有する芳香族炭化水素環基、または、少なくともDを置換基として有する芳香族複素環基を表し、
    、Dは、それぞれ独立して、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群より選ばれる少なくとも1つの芳香環を有する、炭素数1〜67の有機基を表し、
    Xaは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の有機基を表し、
    〜Zは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−O−CH−、−CH−O−、−O−CH−CH、−CH−CH−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−NR20−C(=O)−、−C(=O)−NR20−、−CF−O−、−O−CF−、−CH−CH−、−CF−CF−、−O−CH−CH−O−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−、−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−、−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−、−CH−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−CH−、−CH−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−CH−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=C(CH)−、−C(CH)=N−、−N=N−、または−C≡C−を表し、R20は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
    およびAは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
    およびBは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基、または、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
    〜Yは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−NR21−C(=O)−、−C(=O)−NR21−、−O−C(=O)−O−、−NR21−C(=O)−O−、−O−C(=O)−NR21−、または、−NR21−C(=O)−NR22−を表し、R21およびR22は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
    およびGは、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキレン基、および、炭素数3〜20のアルキレン基に含まれるメチレン基(−CH−)の少なくとも一つが−O−または−C(=O)−に置換された基のいずれかの有機基であり、GおよびGの前記有機基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、または、ハロゲン原子に置換されていてもよい。ただし、GおよびGの両末端のメチレン基(−CH−)が−O−または−C(=O)−に置換されることはない。
    およびPの一方は、水素原子または重合性基を表し、PおよびPの他方は、重合性基を表し、
    pおよびqは、それぞれ独立して、0〜2の整数である。
    ただし、B、B、Y、およびYが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
  13. 請求項1〜10のいずれかに記載の重合性化合物と、下記式(I−2)で示される重合性化合物とを含み、
    高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって測定された前記請求項1〜10のいずれかに記載の重合性化合物の面積値が、前記請求項1〜10のいずれかに記載の重合性化合物および前記式(I−2)で表される重合性化合物の面積値の総和に対して50%よりも大きい値である、請求項11又は12に記載の重合性液晶混合物。
    Figure 2018168778
    〔式(I−2)中、
    Arは、少なくともDを置換基として有する芳香族炭化水素環基、または、少なくともDを置換基として有する芳香族複素環基を表し、
    は、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群より選ばれる少なくとも1つの芳香環を有する、炭素数1〜67の有機基を表し、
    およびZは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−O−CH−、−CH−O−、−O−CH−CH、−CH−CH−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−NR20−C(=O)−、−C(=O)−NR20−、−CF−O−、−O−CF−、−CH−CH−、−CF−CF−、−O−CH−CH−O−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−、−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−、−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−、−CH−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−CH−、−CH−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−CH−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=C(CH)−、−C(CH)=N−、−N=N−、または−C≡C−を表し、R20は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
    、A、BおよびBは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基、または、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
    〜Yは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−NR21−C(=O)−、−C(=O)−NR21−、−O−C(=O)−O−、−NR21−C(=O)−O−、−O−C(=O)−NR21−、または、−NR21−C(=O)−NR22−を表し、R21およびR22は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
    およびGは、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキレン基、および、炭素数3〜20のアルキレン基に含まれるメチレン基(−CH−)の少なくとも一つが−O−または−C(=O)−に置換された基のいずれかの有機基であり、GおよびGの前記有機基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、または、ハロゲン原子に置換されていてもよく、
    およびPの一方は、水素原子または重合性基を表し、PおよびPの他方は、重合性基を表し、
    p1およびq1は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。
    ただし、B、B、YおよびYが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
  14. 前記Arが下記式(II−1)〜(II−7)のいずれかで示される、請求項13に記載の重合性液晶混合物。
    Figure 2018168778
    〔式(II−1)〜(II−7)中、
    Axは、炭素数6〜30の芳香族炭化水素環および炭素数2〜30の芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも一つの芳香環を有する有機基を表し、Axが有する芳香環は置換基を有していてもよく、
    Ayは、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜30の有機基を表し、
    Qは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
    は、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のN,N-ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ニトロ基、−C(=O)−Ra、−O−C(=O)−Ra、−C(=O)−O−Ra、または−SOaを表し、Raは、炭素数1〜6のアルキル基、又は、炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数1〜6のアルコキシ基を置換基として有していてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基を表し、n1は、0〜3の整数であり、n2は0〜4の整数であり、n3は0または1であり、n4は0〜2の整数である。
    ただし、Rが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
  15. 前記PおよびPが、それぞれ独立して、下記式(IV)で示される、請求項13または14に記載の重合性液晶混合物。
    Figure 2018168778
    〔式(IV)中、Rは、水素原子、メチル基または塩素原子を表す〕
  16. 請求項11〜15のいずれかに記載の重合性液晶混合物を重合して得られる、高分子。
  17. 請求項16に記載の高分子を構成材料とする、光学フィルム。
  18. 請求項16に記載の高分子を構成材料とする層を有する、光学異方体。
  19. 請求項18に記載の光学異方体および偏光フィルムを含む、偏光板。
  20. 請求項19に記載の偏光板を備える、表示装置。
  21. 請求項19に記載の偏光板を含む、反射防止フィルム。
  22. 下記式(XI−1)〜(XI−6)のいずれかで示される、化合物。
    Figure 2018168778
    〔式(XI−1)〜(XI−6)中、
    Xaは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の有機基を表し、
    〜Zは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−O−CH−、−CH−O−、−O−CH−CH、−CH−CH−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−NR20−C(=O)−、−C(=O)−NR20−、−CF−O−、−O−CF−、−CH−CH−、−CF−CF−、−O−CH−CH−O−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−、−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−、−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−、−CH−CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH−CH−、−CH−CH−O−C(=O)−、−C(=O)−O−CH−CH−、−CH=CH−、−N=CH−、−CH=N−、−N=C(CH)−、−C(CH)=N−、−N=N−、または−C≡C−を表し、R20は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
    およびAは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
    およびBは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい環状脂肪族基、または、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、
    〜Yは、それぞれ独立して、単結合、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−NR21−C(=O)−、−C(=O)−NR21−、−O−C(=O)−O−、−NR21−C(=O)−O−、−O−C(=O)−NR21−、または、−NR21−C(=O)−NR22−を表し、R21およびR22は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、
    およびGは、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキレン基、および、炭素数3〜20のアルキレン基に含まれるメチレン基(−CH−)の少なくとも一つが−O−または−C(=O)−に置換された基のいずれかの有機基であり、GおよびGの前記有機基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、または、ハロゲン原子に置換されていてもよい。ただし、GおよびGの両末端のメチレン基(−CH−)が−O−または−C(=O)−に置換されることはない。
    およびPの一方は、水素原子または重合性基を表し、PおよびPの他方は、重合性基を表し、
    pおよびqは、それぞれ独立して、0〜2の整数であり、
    は、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜12のN,N-ジアルキルアミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ニトロ基、−C(=O)−Ra、−O−C(=O)−Ra、−C(=O)−O−Ra、または−SOaを表し、Raは、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数1〜6のアルコキシ基を置換基として有していてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素環基を表し、n1は、0〜3の整数であり、n2は0〜4の整数であり、n3は0または1であり、n4は0〜2の整数である。
    ただし、R、B、B、YおよびYが複数存在する場合、それぞれ同一であっても、相異なっていてもよい。〕
  23. 下記式(XII−1)〜(XII−3)のいずれかで示される、請求項22記載の化合物。
    Figure 2018168778
    〔式(XII−1)〜(XII−3)中、
    Xaは前記と同じ意味を表し、
    lおよびmは、それぞれ独立して、1〜18の整数を表す。〕
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