JPWO2016199516A1 - コイル内蔵多層基板およびその製造方法 - Google Patents

コイル内蔵多層基板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

複数の基材のうち少なくとも一つの基材に複数回巻回された形状の導体パターンによるコイル部(101)を有し、コイル部(101)の基材の面に沿った所定方向において、最も外側の導体パターン(10a,10c)の幅W4は、最も内側の導体パターン(12)と最も外側の導体パターン(10a,10c)との間の導体パターンの幅W2,W3よりも大きく、最も内側の導体パターン(12)の幅W1は、最も外側の導体パターンと最も内側の導体パターンとの間の導体パターンの幅W2,W3よりも大きく、最も内側の導体パターン(12)の幅W1は、最も内側の導体パターン(12)と、それに隣接する導体パターンとの間隔Waより大きい。

Description

本発明は、コイルを内蔵する多層基板に関し、特に、導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含むコイル内蔵多層基板およびその製造方法に関する。
従来、樹脂多層基板にコイルを設けた、コイル内蔵多層基板に関し、例えば特許文献1には、導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を積層し、加熱プレスすることによって、コイル内蔵多層基板を製造する方法が示されている。
特開2012−195423号公報
このように、熱可塑性樹脂を基材とする多層基板は、複数層分の基材を加熱プレスすることにより接着層を用いずに一括成型できるので、製造工数が少なく、低コストで電子部品や回路基板を構成できる。
一方、熱可塑性樹脂を基材とする多層基板の製造時に樹脂の流動に伴って導体パターンずれが起こりやすいことが課題として挙げられる。すなわち、熱可塑性樹脂による基材を積層して積層体を構成し、この積層体の加熱プレス工程で、基材は樹脂流動する。この樹脂流動に伴って、その基材に形成されていた導体パターンが変形しやすい。導体パターンによってコイルが構成される場合、導体パターンが変形すれば、コイルの電気的特性が変化してしまう。導体パターンの変形の仕方は一定ではないので、得られるコイルの電気的特性にばらつきが生じる。
本発明の目的は、熱可塑性樹脂の基材を用い且つ導体パターンの変形の少ないコイル内蔵多層基板およびその製造方法を提供することにある。
(1)本発明のコイル内蔵多層基板は、
金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有する、コイル内蔵多層基板であって、
前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
(A)前記最も外側の導体パターンの幅は、最も内側の導体パターンと最も外側の導体パターンとの間の導体パターンの幅よりも大きく、
(B)前記最も内側の導体パターンの幅は、最も外側の導体パターンと最も内側の導体パターンとの間の導体パターンの幅よりも大きく、
(C)前記最も内側の導体パターンの幅は、当該最も内側の導体パターンと、それに隣接する導体パターンとの間隔以上であることを特徴とする。
上記構成により、幅の大きな最も外側の導体パターンおよび幅の大きな最も内側の導体パターンにより、流動しようとする樹脂が拘束されるので、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が抑制される。
(2)上記(1)において、前記最も外側の導体パターンと前記最も内側の導体パターンの少なくとも一方に層間接続導体が接続されていることが好ましい。これにより、樹脂は層間接続導体に拘束され、流動樹脂の拘束力がさらに高まる。
(3)本発明のコイル内蔵多層基板は、
金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有する多層基板であって、
前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の、外側に前記導体パターンによる外側ダミーパターン、内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンがそれぞれ配置され、
前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
(D)前記外側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
(E)前記内側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
(F)前記外側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下であり、
(G)前記内側ダミーパターンに隣接する前記コイル部の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間隔は、前記内側ダミーパターンの幅以下であることを特徴とする。
上記構成により、外側ダミーパターンおよび内側ダミーパターンにより、流動しようとする樹脂が拘束されるので、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が抑制される。
(4)上記(3)において、前記外側ダミーパターンおよび前記内側ダミーパターンの少なくとも一方に層間接続導体が接続されていることが好ましい。これにより、樹脂は層間接続導体に拘束され、流動樹脂の拘束力がさらに高まる。
(5)本発明のコイル内蔵多層基板は、
金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有する多層基板であって、
前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に、前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の外側に前記導体パターンによる外側ダミーパターンが配置され、
前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
(B)前記最も内側の導体パターンの幅は、前記コイル部の他の導体パターンの幅よりも大きく、
(C)前記最も内側の導体パターンの幅は、当該最も内側の導体パターンと、それに隣接する導体パターンとの間隔以上であり、
(D)前記外側ダミーパターンの幅は、最も内側の導体パターンと前記外側ダミーパターンとの間の前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
(F)前記外側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記最も内側の導体パターンとそれに隣接する導体パターンとの間隔を除いて、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下である、
ことを特徴とする。
上記構成により、外側ダミーパターンおよび幅の大きな最も内側の導体パターンにより、流動しようとする樹脂が拘束されるので、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が抑制される。
(6)上記(5)において、前記外側ダミーパターンおよび前記最も内側の導体パターンの少なくとも一方に層間接続導体が接続されていることが好ましい。これにより、樹脂は層間接続導体に拘束され、流動樹脂の拘束力がさらに高まる。
(7)本発明のコイル内蔵多層基板は、
導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有する多層基板であって、
前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に、前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の導体パターンによるコイル部を有し、
前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンが配置され、
前記コイル部の前記基材の面に沿った所定方向において、
(A)前記最も外側の導体パターンの幅は、前記コイル部の他の導体パターンの幅よりも大きく、
(E)前記内側ダミーパターンの幅は最も外側の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間の前記コイル部の導体パターンの幅より大きく、
(G)前記内側ダミーパターンに隣接する前記コイル部の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間隔は、前記内側ダミーパターンの幅以下であることを特徴とする。
上記構成により、幅の大きな最も外側の導体パターンおよび内側ダミーパターンにより、流動しようとする樹脂が拘束されるので、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が抑制される。
(8)上記(7)において、前記最も外側の導体パターンおよび前記内側ダミーパターンの少なくとも一方に層間接続導体が接続されていることが好ましい。これにより、樹脂は層間接続導体に拘束され、流動樹脂の拘束力がさらに高まる。
(9)上記(3)(4)(5)または(6)において、前記外側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記外側ダミーパターンの幅以下であることが好ましい。これにより、外側ダミーパターンによる樹脂流動の抑制作用が効果的に高まり、樹脂流動による導体パターンの変形が抑制される。
(10)本発明のコイル内蔵多層基板は、
金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有する多層基板であって、
前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の、外側に前記導体パターンによる外側ダミーパターン、内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンがそれぞれ配置され、
前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
(D)前記外側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
(E)前記内側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
(F)前記外側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下であり、
(I)前記内側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下であることを特徴とする。
上記構成により、内側ダミーパターンによる樹脂流動の抑制作用が効果的に高まり、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が抑制される。
(11)本発明のコイル内蔵多層基板は、
金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有する多層基板であって、
前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の、外側に前記導体パターンによる外側ダミーパターン、内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンがそれぞれ配置され、
前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
(A)前記最も外側の導体パターンの幅は、前記コイル部の他の導体パターンの幅よりも大きく、
(E)前記内側ダミーパターンの幅は、最も外側の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間の前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
(I)前記内側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下である、ことを特徴とする。
上記構成により、内側ダミーパターンによる樹脂流動の抑制作用が効果的に高まり、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が抑制される。
(12)上記(1)または(7)において、前記最も外側の導体パターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記最も外側の導体パターンの幅以下であることが好ましい。これにより、最も外側の導体パターンによる樹脂流動の抑制作用が効果的に高まり、樹脂流動による導体パターンの変形が抑制される。
(13)上記(1)から(12)のいずれかにおいて、前記導体パターンのうち前記基材の表面に形成された導体パターンは、前記基材に接触していない面よりも接触している面の表面粗さが大きいことが好ましい。これにより、導体パターンによる流動樹脂の拘束力が高まり、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が効果的に抑制される。また、基材に接触していない面の表面粗さを相対的に小さくすることで、コイル部等の導体損(伝送ロス)を大きくならないようにすることができる。
(14)本発明のコイル内蔵多層基板の製造方法は、
金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有するコイル内蔵多層基板の製造方法であって、
前記複数の基材を用意する第1工程と、
前記複数の基材のうち所定の基材に前記導体パターンを形成する第2工程と、
前記複数の基材を積層して積層体を構成する第3工程と、
前記積層体を加熱プレスして、前記基材を軟化、圧着させる第4工程と、
を有し、
前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
(A)前記最も外側の導体パターンの幅は、最も内側の導体パターンと最も外側の導体パターンとの間の導体パターンの幅よりも大きく、
(B)前記最も内側の導体パターンの幅は、最も外側の導体パターンと最も内側の導体パターンとの間の導体パターンの幅よりも大きく、
(C)前記最も内側の導体パターンの幅は、当該最も内側の導体パターンと、それに隣接する導体パターンとの間隔以上であることを特徴とする。
(15)本発明のコイル内蔵多層基板の製造方法は、
金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有するコイル内蔵多層基板の製造方法であって、
前記複数の基材を用意する第1工程と、
前記複数の基材のうち所定の基材に前記導体パターンを形成する第2工程と、
前記複数の基材を積層して積層体を構成する第3工程と、
前記積層体を加熱プレスして、前記基材を軟化、圧着させる第4工程と、
を有し、
前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の、外側に前記導体パターンによる外側ダミーパターン、内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンがそれぞれ配置され、
前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
(D)前記外側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
(E)前記内側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
(F)前記外側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下であり、
(G)前記内側ダミーパターンに隣接する前記コイル部の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間隔は、前記内側ダミーパターンの幅以下であることを特徴とする。
(16)本発明のコイル内蔵多層基板の製造方法は、
金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有するコイル内蔵多層基板の製造方法であって、
前記複数の基材を用意する第1工程と、
前記複数の基材のうち所定の基材に前記導体パターンを形成する第2工程と、
前記複数の基材を積層して積層体を構成する第3工程と、
前記積層体を加熱プレスして、前記基材を軟化、圧着させる第4工程と、
を有し、
前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に、前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の導体パターンによるコイル部を有し、
前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンが配置され、
前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
(B)前記最も内側の導体パターンの幅は、前記コイル部の他の導体パターンの幅よりも大きく、
(C)前記最も内側の導体パターンの幅は、当該最も内側の導体パターンと、それに隣接する導体パターンとの間隔以上であり、
(D)前記外側ダミーパターンの幅は、最も内側の導体パターンと前記外側ダミーパターンとの間の前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
(F)前記外側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記最も内側の導体パターンとそれに隣接する導体パターンとの間隔を除いて、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下である、
ことを特徴とする。
(17)本発明のコイル内蔵多層基板の製造方法は、
金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有するコイル内蔵多層基板の製造方法であって、
前記複数の基材を用意する第1工程と、
前記複数の基材のうち所定の基材に前記導体パターンを形成する第2工程と、
前記複数の基材を積層して積層体を構成する第3工程と、
前記積層体を加熱プレスして、前記基材を軟化、圧着させる第4工程と、
を有し、
前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に、前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の導体パターンによるコイル部を有し、
前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンが配置され、
前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
(A)前記最も外側の導体パターンの幅は、前記コイル部の他の導体パターンの幅よりも大きく、
(E)前記内側ダミーパターンの幅は最も外側の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間の前記コイル部の導体パターンの幅より大きく、
(G)前記内側ダミーパターンに隣接する前記コイル部の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間隔は、前記内側ダミーパターンの幅以下であることを特徴とする。
(18)本発明のコイル内蔵多層基板の製造方法は、
金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有するコイル内蔵多層基板の製造方法であって、
前記複数の基材を用意する第1工程と、
前記複数の基材のうち所定の基材に前記導体パターンを形成する第2工程と、
前記複数の基材を積層して積層体を構成する第3工程と、
前記積層体を加熱プレスして、前記基材を軟化、圧着させる第4工程と、
を有し、
前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に、前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の導体パターンによるコイル部を有し、
前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンが配置され、
前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
(D)前記外側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
(E)前記内側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
(F)前記外側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下であり、
(I)前記内側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下であることを特徴とする。
(19)本発明のコイル内蔵多層基板の製造方法は、
金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有するコイル内蔵多層基板の製造方法であって、
前記複数の基材を用意する第1工程と、
前記複数の基材のうち所定の基材に前記導体パターンを形成する第2工程と、
前記複数の基材を積層して積層体を構成する第3工程と、
前記積層体を加熱プレスして、前記基材を軟化、圧着させる第4工程と、
を有し、
前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に、前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の導体パターンによるコイル部を有し、
前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンが配置され、
前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
(A)前記最も外側の導体パターンの幅は、前記コイル部の他の導体パターンの幅よりも大きく、
(E)前記内側ダミーパターンの幅は、最も外側の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間の前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
(I)前記内側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下である、ことを特徴とする。
上記(14)から(19)の製造方法によれば、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が抑制され、コイルの電気的特性が安定したコイル内蔵多層基板が得られる。
本発明によれば、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が抑制され、電気的特性のばらつきの少ないコイル内蔵多層基板が得られる。
図1は第1の実施形態に係るコイル内蔵多層基板201の保護膜形成前での斜視図である。 図2は第1の実施形態に係るコイル内蔵多層基板201の保護膜形成前での平面図である。 図3(A)は、図2におけるA−A部分に相当する、コイル内蔵多層基板の製造工程での断面図であり、図3(B)は、図2におけるA−A部分に相当するコイル内蔵多層基板201の断面図である。 図4は、コイル内蔵多層基板201の保護膜形成前での断面図である。 図5(A)はコイル部101が形成された基材S1の断面図である。図5(B)は図5(A)における楕円部分の拡大図である。 図6は、第2の実施形態に係るコイル内蔵多層基板を構成する各基材層の平面図である。 図7(A)は、図6におけるA−A部分に相当する、コイル内蔵多層基板の製造工程での断面図であり、図7(B)は、図6におけるA−A部分に相当するコイル内蔵多層基板202の断面図である。 図8は、第3の実施形態に係るコイル内蔵多層基板を構成する各基材層の平面図である。 図9(A)は、図8におけるA−A部分に相当する、コイル内蔵多層基板の製造工程での断面図であり、図9(B)は、図8におけるA−A部分に相当するコイル内蔵多層基板203の断面図である。 図10は第4の実施形態に係るコイル内蔵多層基板204の平面図である。 図11は第5の実施形態に係るコイル内蔵多層基板205の平面図である。 図12は第6の実施形態に係るコイル内蔵多層基板206の平面図である。 図13は第7の実施形態に係るコイル内蔵多層基板207の平面図である。 図14は第8の実施形態に係るコイル内蔵多層基板208の平面図である。
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
《第1の実施形態》
図1は第1の実施形態に係るコイル内蔵多層基板201の保護膜形成前での斜視図である。図2はその平面図である。図3(A)は、図2におけるA−A部分に相当する、コイル内蔵多層基板の製造工程での断面図であり、図3(B)は、図2におけるA−A部分に相当するコイル内蔵多層基板201の断面図である。
コイル内蔵多層基板201は、導体パターンが形成された例えば液晶ポリマーからなる熱可塑性樹脂の基材S1,S2を含む複数の基材が積層されて、導体パターンで構成されるコイルを有する。この導体パターンは熱可塑性樹脂の基材に貼り付けられた金属箔(例えば銅箔)をパターニングしてなるものである。
基材S1には、導体パターン10a,10b,10c,10d,11a,11b,11c,11d,11e,12を含む矩形スパイラル状のコイル部101が形成されている。このコイル部101のコイル軸は基材S1,S2の積層方向を向き、基材S1にコイル軸の周囲に複数回巻回された形状である。
上記コイル部を構成する導体パターンのうち、導体パターン10a,10b,10c,10dは最も外側の導体パターン、導体パターン12は最も内側の導体パターン、11a,11b,11c,11d,11eは最も外側の導体パターンと最も内側の導体パターンとの間にある導体パターンである。
コイル部101の基材S1の面に沿ったX軸方向において(図2中のX−Xラインにおいて)、各導体パターンの幅は次の関係にある。
(A)最も外側の導体パターン10a,10cの幅W4は、最も内側の導体パターン12と最も外側の導体パターンとの間の導体パターン11a,11cの幅W3および導体パターン11eの幅W2よりも大きい(W2<W4,W3<W4)。なお、導体パターンの幅が部分的に変わる場合(例えば導体パターン11cの幅<導体パターン11aの幅)であっても、常にW2<W4,W3<W4の関係を満たすものとする。
(B)最も内側の導体パターン12の幅W1は、最も外側の導体パターン10a,10cと最も内側の導体パターンとの間の導体パターンである導体パターン11a,11cの幅W3および導体パターン11eの幅W2よりも大きい(W2<W1,W3<W1)。なお、導体パターンの幅が部分的に変わる場合(例えば導体パターン11cの幅<導体パターン11aの幅)であっても、常にW2<W1,W3<W1の関係を満たすものとする。
(C)最も内側の導体パターン12の幅W1は、最も内側の導体パターン12と、それに隣接する導体パターン11e,11cとの間隔Wa以上である(Wa≦W1)。なお、導体パターン12の幅W1や間隔Waが部分的に変わる場合であっても、常にWa≦W1の関係を満たすものとする。
(J)最も外側の導体パターン10a,10b,10c,10dと、それに隣接するコイル部101の導体パターンとの間隔(Wd)は、最も外側の導体パターンの幅(W4)以下である(Wd≦W4)。なお、導体パターンの幅(W4)や間隔Wdが部分的に変わる場合であっても、常にWd≦W4の関係を満たすものとする。
基材S2の下面には、図3(A)に示すように、端子電極31,32が形成されている。基材S1,S2には、端子電極31,32を導体パターン10a,12に導通させる層間接続導体21a,21b,22a,22bが形成されている。
図3(A)に示す基材S1,S2を加熱プレスすることによって基材S1,S2の層間を接合して積層体100を構成する。その後、図3(B)に示すように、上記積層体100に、例えばエポキシ樹脂等の保護膜110を形成することにより、コイル部101を保護する。なお、保護膜110の形成は任意である。
図4は、コイル内蔵多層基板201の保護膜形成前での断面図である。断面位置は図2におけるA−A部分に相当する。上記加熱プレス時に熱可塑性樹脂である基材S1,S2は樹脂流動するが、基材と導体パターンとの界面では樹脂の流動抵抗は高い。そのため、幅の大きな最も外側の導体パターン10a,10cおよび幅の大きな最も内側の導体パターン12は、加熱プレス時に流動しようとする樹脂を拘束する。
各導体パターンの幅が上記関係にあるので、幅の大きな最も外側の導体パターン10a,10cおよび幅の大きな最も内側の導体パターン12により、流動しようとする樹脂が効果的に拘束される。そのことで、間に挟まれる導体パターン11a,11b,11c,11d,11eも含め、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が抑制される。
しかも最も外側の導体パターン10aと最も内側の導体パターン12に層間接続導体21,22が接続されているので、流動樹脂はこれら層間接続導体21,22によってさらに拘束される。
なお、最も外側の導体パターンと、それに隣接するコイル部の導体パターンとの間隔(Wd)が、最も外側の導体パターンの幅(W4)以下である(Wd≦W4)ことにより、最も外側の導体パターンによる樹脂流動の抑制作用が効果的に高まり、樹脂流動による導体パターンの変形が抑制される。
また、最も外側の導体パターン10a,10cの幅W4は、最も内側の導体パターン12を除く内側の導体パターン11a,11cの幅W3および導体パターン11eの幅W2に対し約1.3倍であることが好ましい。同様に、最も内側の導体パターン12の幅W1は、最も外側の導体パターン10a,10cを除く外側の導体パターンである導体パターン11a,11cの幅W3および導体パターン11eの幅W2に対し約1.3倍であることが好ましい。このことにより、外側の導体パターン10a,10cの幅W4と最も内側の導体パターン12を除く内側の導体パターン11a,11cを導体パターン11eの幅W2に対して十分に大きくできるので、樹脂流動に伴う導体パターンの変形をさらに安定して抑制することできる。また、占有面積当たりの巻回数を確保しつつ、外側の導体パターンの幅を広くすることで、コイル部の導体パターンにおける幅広部分の経路長割合を大きくできるので導体損を低減できる。
本実施形態によれば、後述する内側ダミーパターンや外側ダミーパターンを設ける場合と比較して、コイルの形成領域を広くしやすく、コイルのターン数(巻き数)を多くしやすい。これにより十分なコイル特性を得やすい。
以上に示した例では、コイル部101の基材S1の面に沿ったX軸方向において(図2中のX−Xラインにおいて)、各導体パターンの幅が上記(A)(B)(C)の関係が成り立つものと説明したが、この関係は、X軸方向に限らず、Y軸方向についても適用できる。また、例えば図2においてX軸Y軸方向に対し斜め方向等、コイル部101の基材S1,S2の面に沿った所定方向において同様に適用できる。
図5(A)はコイル部101が形成された基材S1の断面図である。図5(B)は図5(A)における楕円部分の拡大図である。コイル部101を構成する各導体パターンは、基材S1に接触していない面よりも接触している面の表面粗さが大きい。これにより、導体パターンによる流動樹脂の拘束力が高まり、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が効果的に抑制される。また、基材S1に接触していない面の表面粗さを相対的に小さくすることで、コイル部等の導体損(伝送ロス)を大きくならないようにすることができる。
本実施形態のコイル内蔵多層基板201の製造方法は次のとおりである。
[第1工程]
図3(A)に示すように、例えば液晶ポリマーからなる基材S1,S2を用意する。基材S1,S2には、あらかじめ金属箔(例えば銅箔)が貼り付けられている。この金属箔の表面粗さは、それぞれ、基材S1,S2に接している面が接していない面よりも大きい。
[第2工程]
熱可塑性樹脂の基材に貼り付けられた金属箔をフォトリソグラフィなどの技術を用いてパターニングすることにより、基材S1にコイル部101の各種導体パターンを形成する。また、基材S1の金属箔が貼り付けられていない面からレーザ等により貫通孔を空け、その貫通孔に導電性ペーストを充填することにより、層間接続導体21a,22aを形成する。また、基材S2にも基材S1と同様の方法により、金属箔からなる端子電極31,32および導電ペーストからなる層間接続導体21b,22bを形成する。
[第3工程]
基材S1,S2を積層して積層体100を構成する。
[第4工程]
積層体100を加熱プレスして、基材S1,S2を軟化、圧着させる。このとき、貫通孔に充填された導電ペーストが固化(金属化)する。
[第5工程]
上記第1工程〜第4工程は集合基板状態で処理される。この集合基板状態の基材を分断することで、個別のコイル内蔵多層基板201を得る。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、複数層に亘ってコイル部が構成された例を示す。
図6は、第2の実施形態に係るコイル内蔵多層基板を構成する各基材層の平面図である。図7(A)は、図6におけるA−A部分に相当する、コイル内蔵多層基板の製造工程での断面図であり、図7(B)は、図6におけるA−A部分に相当するコイル内蔵多層基板202の断面図である。
コイル内蔵多層基板202は、導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材S1,S2,S3を含む複数の基材が積層されて、導体パターンで構成されるコイルを有する。
基材S1には、導体パターン10a,10b,10c,10d,11a,11b,11c,11d,11e,12を含む矩形スパイラル状のコイル部101が形成されている。基材S2には、導体パターン13a,13b,13c,13d,14a,14b,14c,15を含む矩形スパイラル状のコイル部102が形成されている。
コイル部101を構成する導体パターンのうち、導体パターン10a,10b,10c,10dは最も外側の導体パターン、導体パターン12は最も内側の導体パターン、11a,11b,11c,11d,11eは最も外側の導体パターンと最も内側の導体パターンとの間にある導体パターンである。また、コイル部102を構成する導体パターンのうち、導体パターン13a,13b,13c,13dは最も外側の導体パターン、導体パターン15は最も内側の導体パターン、14a,14b,14cは最も外側の導体パターンと最も内側の導体パターンとの間にある導体パターンである。
コイル部101,102のコイル軸は基材S1,S2の積層方向を向き、基材S1,S2にコイル軸の周囲に複数回巻回された形状である。
基材S3の下面には、図7(A)に示すように、端子電極31,32が形成されている。基材S1,S2,S3には端子電極31を導体パターン10aに導通させる層間接続導体21a,21b,21cが形成されている。基材S2,S3には端子電極32を導体パターン13aに導通させる層間接続導体23b,23cが形成されている。また、基材S1には導体パターン15を導体パターン12に導通させる層間接続導体22が形成されている。
第2の実施形態に係るコイル内蔵多層基板202においても、第1の実施形態と同様に、図7(A)に示す基材S1,S2,S3を加熱プレスすることによって積層体100を構成する。図7(B)に示すように、積層体100は保護膜110で保護される。
本実施形態のように、コイル部は複数の層に亘って構成されている場合には、各層において、上記(A)(B)(C)の関係を満たすことが好ましい。そのことにより、樹脂流動に伴う、コイル部101,102間の層間容量の変化も抑制できる。
《第3の実施形態》
第3の実施形態では、外側ダミーパターンおよび内側ダミーパターンを有するコイル内蔵多層基板の例を示す。
図8は、第3の実施形態に係るコイル内蔵多層基板203を構成する各基材層の平面図である。図9(A)は、図8におけるA−A部分に相当する、コイル内蔵多層基板の製造工程での断面図であり、図9(B)は、図8におけるA−A部分に相当するコイル内蔵多層基板203の断面図である。
コイル内蔵多層基板203は、導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材S1,S2,S3を含む複数の基材が積層されて、導体パターンで構成されるコイルを有する。
基材S1には、矩形スパイラル状の導体パターンによるコイル部103Aが形成されていて、コイル部103Aの外側に導体パターンによる外側ダミーパターン41、内側に導体パターンによる内側ダミーパターン42がそれぞれ形成されている。
基材S2には、矩形スパイラル状の導体パターンによるコイル部103Bが形成されていて、コイル部103Bの外側に導体パターンによる外側ダミーパターン43、内側に導体パターンによる内側ダミーパターン44がそれぞれ形成されている。
なお、本明細書における「ダミーパターン」とは、コイルを形成する導体パターンと電気的に接続されておらず、電気的に独立しているパターンであることを意味する。
コイル部103Aの基材S1の面に沿ったX軸方向において(図8中のA−Aラインにおいて)、各導体パターンの幅は次の関係にある。
(D)外側ダミーパターンの41幅W4’はコイル部103Aの導体パターンの幅W2,W3よりも大きい(W2<W4’,W3<W4’)。なお、導体パターンの幅が部分的に変わる場合であっても、常にW2<W4’,W3<W4’の関係を満たすものとする。
(E)内側ダミーパターン42の幅W1’はコイル部103Aの導体パターンの幅W2,W3よりも大きい(W2<W1’,W3<W1’)。なお、導体パターンの幅が部分的に変わる場合であっても、常にW2<W1’,W3<W1’の関係を満たすものとする。
(F)外側ダミーパターンと、それに隣接するコイル部の導体パターンとの間隔(Wd)は、コイル部の導体パターン間の間隔(Wc)以下である(Wd≦Wc)。なお、間隔Wd,Wcが部分的に変わる場合であっても、常にWd≦Wcの関係を満たすものとする。
(G)内側ダミーパターンに隣接するコイル部の導体パターンと内側ダミーパターンとの間隔(Wa)は、内側ダミーパターンの幅(W1’)以下である(Wa≦W1’)。なお、間隔Waや内側ダミーパターンの幅W1’が部分的に変わる場合であっても、常に(Wa≦W1’)の関係を満たすものとする。
上記関係はコイル部103Bについても同様であることが好ましいが、必ずしも全ての条件を満たさなくても構わない。すなわち、本願発明はコイル内蔵多層基板中に1層以上、上記の関係を満たす層があれば効果を奏することができる。
基材S3の下面には、図9(A)に示すように、端子電極31,32が形成されている。基材S1,S2,S3には、端子電極31をコイル部103Aの外周端に導通させる層間接続導体21a,21b,21cが形成されている。基材S2,S3には端子電極32をコイル部103Bの外周端に導通させる層間接続導体23b,23cが形成されている。また、基材S1には外側ダミーパターン41,43同士を導通させる層間接続導体24A,24B、内側ダミーパターン42,44同士を導通させる層間接続導体25がそれぞれ形成されている。基材S1には、コイル部103Aの内周端とコイル部103Bの内周端とを接続する層間接続導体26が形成されている。
第3の実施形態に係るコイル内蔵多層基板203においても、第1の実施形態と同様に、図9(A)に示す基材S1,S2,S3を加熱プレスすることによって積層体100を構成する。図9(B)に示すように、積層体100は保護膜110で保護される。
上記加熱プレス時に熱可塑性樹脂である基材S1,S2,S3は樹脂流動するが、基材と導体パターンとの界面では樹脂の流動抵抗は高い。そのため、外側ダミーパターン41,43および内側ダミーパターン42,44は、加熱プレス時に流動しようとする樹脂を拘束する。
各導体パターンの幅が上記関係にあるので、幅の大きな外側ダミーパターン41,43および内側ダミーパターン42,44により、流動しようとする樹脂が効果的に拘束される。そのことで、間に挟まれるコイル部103A,103Bの導体パターンも含め、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が抑制される。
しかも外側ダミーパターン41,43および内側ダミーパターン42,44に層間接続導体24A,24B,25が接続されているので、流動樹脂はこれら層間接続導体24A,24B,25によってさらに拘束される。
なお、外側ダミーパターン41の幅W4’はコイル部103Aの導体パターンの幅W2,W3に対し約1.3倍であることが好ましい。同様に、内側ダミーパターン42の幅W1’はコイル部103Aの導体パターンの幅W2,W3に対し約1.3倍であることが好ましい。このことにより、外側ダミーパターン41の幅W4’と内側ダミーパターン42の幅W1’の幅をコイル部103Aの導体パターンの幅W2,W3に対して十分に大きくできるので、樹脂流動に伴う導体パターンの変形をさらに安定して抑制することできる。
以上に示した例では、コイル部103A,103Bの基材S1,S2の面に沿ったX軸方向において(図8中のA−Aラインにおいて)、各導体パターンの幅が上記(D)(E)(F)(G)の関係が成り立つものと説明したが、この関係は、X軸方向に限らず、Y軸方向についても適用できる。また、例えば図8においてX軸Y軸方向に対し斜め方向等、コイル部103A,103Bの基材S1,S2の面に沿った所定方向において同様に適用できる。
本実施形態のように、コイル部が複数の層に亘って構成されている場合には、各層において、上記(D)(E)(F)(G)の関係を満たすことが好ましい。
《第4の実施形態》
第4の実施形態では、内側ダミーパターンが無く外側ダミーパターンが有るコイル内蔵多層基板の例を示す。
図10は第4の実施形態に係るコイル内蔵多層基板204の平面図である。コイル内蔵多層基板204は、導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材が積層された積層体100を有する。
積層体100には、矩形スパイラル状の導体パターンによるコイル部104が形成されていて、コイル部104の外側に導体パターンによる外側ダミーパターン41が形成されている。
コイル部104の積層体100の面に沿ったX軸方向において(図10中のX−Xラインにおいて)、各導体パターンの幅は次の関係にある。
(B)最も内側の導体パターン12の幅W1は、コイル部104の他の導体パターンの幅W2,W3よりも大きい(W2<W1,W3<W1)。
(C)最も内側の導体パターン12の幅W1は、最も内側の導体パターン12と、それに隣接する導体パターン11e,11cとの間隔Wa以上である(Wa≦W1)。なお、導体パターンの幅が部分的に変わる場合であっても、常に(Wa≦W1)の関係を満たすものとする。
(D)外側ダミーパターン41の幅W4’はコイル部104の導体パターンの幅W2,W3よりも大きい(W2<W4’,W3<W4’)。なお、導体パターンの幅が部分的に変わる場合であっても、常にW2<W4’,W3<W4’の関係を満たすものとする。
(F)外側ダミーパターン41と、それに隣接するコイル部の導体パターンとの間隔Wdは、前記コイル部の導体パターン間の間隔Wc以下である(Wd≦Wc)。なお、間隔Wd,Wcが部分的に変わる場合であっても、常にWd≦Wcの関係を満たすものとする。
第4の実施形態に係るコイル内蔵多層基板204においても、第1の実施形態と同様に、複数の基材を加熱プレスすることによって積層体を構成する。この加熱プレス時に熱可塑性樹脂である基材は樹脂流動するが、外側ダミーパターン41および最も内側の導体パターン12は、加熱プレス時に流動しようとする樹脂を拘束する。
各導体パターンの幅が上記関係にあるので、幅の大きな外側ダミーパターン41および幅の大きな最も内側の導体パターン12により、流動しようとする樹脂が効果的に拘束される。そのことで、間に挟まれる導体パターン11a,11b,11c,11d,11eも含め、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が抑制される。
本実施形態によれば、外側ダミーパターン41を備えることにより、コイル部104の導体パターンの幅等だけで導体パターンの幅や間隔を定める場合に比較して、導体パターンの形状や配置の自由度が高い。
《第5の実施形態》
第5の実施形態では、外側ダミーパターンが無く内側ダミーパターンが有るコイル内蔵多層基板の例を示す。
図11は第5の実施形態に係るコイル内蔵多層基板205の平面図である。コイル内蔵多層基板205は、導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材が積層された積層体100を有する。
積層体100には、矩形スパイラル状の導体パターンによるコイル部105が形成されていて、コイル部105の内側に導体パターンによる内側ダミーパターン42が形成されている。
コイル部105の積層体100の面に沿ったX軸方向において(図11中のX−Xラインにおいて)、各導体パターンの幅は次の関係にある。
(A)最も外側の導体パターンの幅W4は、コイル部105の他の導体パターンの幅W2,W3よりも大きい(W2<W4,W3<W4)。
(E)内側ダミーパターン42の幅W1’はコイル部105の導体パターンの幅W2,W3よりも大きい(W2<W1’,W3<W1’)。
(G)内側ダミーパターン42に隣接するコイル部105の導体パターンと内側ダミーパターン42との間隔(Wa)は、内側ダミーパターン42の幅(W1’)以下である(Wa≦W1’)。
(I)内側ダミーパターン42と、それに隣接するコイル部105の導体パターンとの間隔(Wa)は、コイル部105の導体パターン間の間隔(Wb)以下である(Wa≦Wb)。
複数の基材を加熱プレスすることによって積層体を構成する。この加熱プレス時に熱可塑性樹脂である基材は樹脂流動するが、外側ダミーパターン41および最も内側の導体パターン12は、加熱プレス時に流動しようとする樹脂を拘束する。
各導体パターンの幅が上記関係にあるので、幅の大きな内側ダミーパターン42および幅の大きな最も外側の導体パターン10a,10b,10c,10dにより、流動しようとする樹脂が効果的に拘束される。そのことで、間に挟まれる導体パターン11a,11b,11c,11d,11eも含め、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が抑制される。特に、本実施形態では、内側ダミーパターン42と、それに隣接するコイル部105の導体パターンとの間隔(Wa)は、コイル部105の導体パターン間の間隔(Wb)以下、(Wa≦Wb)であるので、内側ダミーパターン42による樹脂流動の抑制作用が効果的に高まる。そのため、コイル部105のうち内側ダミーパターン42に隣接する部分の変形が効果的に抑制される。
本実施形態によれば、内側ダミーパターン42を備えることにより、コイル部105の導体パターンの幅等だけで導体パターンの幅や間隔を定める場合に比較して、導体パターンの形状や配置の自由度が高い。
《第6の実施形態》
第6の実施形態では、外側ダミーパターンおよび内側ダミーパターンを有するコイル内蔵多層基板の例を示す。
図12は第6の実施形態に係るコイル内蔵多層基板206の平面図である。
コイル内蔵多層基板206は、導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材が積層された積層体100を有する。
積層体100には、矩形スパイラル状の導体パターンによるコイル部106が形成されていて、コイル部106の外側に導体パターンによる外側ダミーパターン41、内側に導体パターンによる内側ダミーパターン42がそれぞれ形成されている。
コイル部106の積層体100の面に沿ったX軸方向において(図12中のX−Xラインにおいて)、各導体パターンの幅は次の関係にある。
(D)外側ダミーパターンの41幅W4’はコイル部103Aの導体パターンの幅W2,W3よりも大きい(W2<W4’,W3<W4’)。
(E)内側ダミーパターン42の幅W1’はコイル部103Aの導体パターンの幅W2,W3よりも大きい(W2<W1’,W3<W1’)。
(F)外側ダミーパターンと、それに隣接するコイル部の導体パターンとの間隔(Wd)は、コイル部の導体パターン間の間隔(Wc)以下である(Wd≦Wc)。
(G)内側ダミーパターンに隣接するコイル部の導体パターンと内側ダミーパターンとの間隔(Wa)は、内側ダミーパターンの幅(W1’)以下である(Wa≦W1’)。
また、各導体パターンの幅は次の関係でもある。
(H)外側ダミーパターン41と、それに隣接するコイル部106の導体パターンとの間隔(Wd)は、外側ダミーパターン41の幅(W4’)以下である(Wd≦W4’)。
各導体パターンの幅が上記関係にあるので、第3の実施形態、第5の実施形態と同様の作用により、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が抑制される。特に、本実施形態では、外側ダミーパターン41と、それに隣接するコイル部106の導体パターンとの間隔(Wd)は、外側ダミーパターン41の幅(W4’)以下であることにより、外側ダミーパターン41による樹脂流動の抑制作用が効果的に高まる。そのため、コイル部106のうち外側ダミーパターン41に隣接する部分の変形が効果的に抑制される。
《第7の実施形態》
第7の実施形態では、外側ダミーパターンおよび内側ダミーパターンを有するコイル内蔵多層基板の例を示す。
図13は第7の実施形態に係るコイル内蔵多層基板207の平面図である。
コイル内蔵多層基板207は、導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材が積層された積層体100を有する。
積層体100には、矩形スパイラル状の導体パターンによるコイル部107が形成されていて、コイル部107の外側に導体パターンによる外側ダミーパターン41、内側に導体パターンによる内側ダミーパターン42がそれぞれ形成されている。
コイル部107の積層体100の面に沿ったX軸方向において(図13中のX−Xラインにおいて)、各導体パターンの幅は次の関係にある。
(D)外側ダミーパターンの41幅W4’はコイル部103Aの導体パターンの幅W2,W3よりも大きい(W2<W4’,W3<W4’)。
(E)内側ダミーパターン42の幅W1’はコイル部103Aの導体パターンの幅W2,W3よりも大きい(W2<W1’,W3<W1’)。
(F)外側ダミーパターン41と、それに隣接するコイル部の導体パターンとの間隔(Wd)は、コイル部の導体パターン間の間隔(Wc)以下である(Wd≦Wc)。なお、本実施形態では、間隔Wbと間隔Wcとは同一箇所の間隔である。
(I)内側ダミーパターン42と、それに隣接するコイル部107の導体パターンとの間隔(Wa)は、コイル部107の導体パターン間の間隔(Wb)以下である(Wa≦Wb)。
各導体パターンの幅が上記関係にあるので、第3の実施形態と同様の作用により、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が抑制される。特に、本実施形態では、内側ダミーパターン42と、それに隣接するコイル部107の導体パターンとの間隔(Wa)は、コイル部107の導体パターン間の間隔(Wb)以下、(Wa≦Wb)であるので、内側ダミーパターン42による樹脂流動の抑制作用が効果的に高まる。そのため、コイル部107のうち内側ダミーパターン42に隣接する部分の変形が効果的に抑制される。
《第8の実施形態》
第8の実施形態では、外側ダミーパターンおよび内側ダミーパターンを有するコイル内蔵多層基板の例を示す。
図14は第8の実施形態に係るコイル内蔵多層基板208の平面図である。第7の実施形態で図13に示したコイル内蔵多層基板207とは、内側ダミーパターン42の形状が異なる。本実施形態では、内側ダミーパターン42は矩形リング状である。このように内側ダミーパターン42は1つの面状に広がっていなくても、線幅W1”が相対的に大きければよい。各導体パターンの幅は次の関係にある。
(D)外側ダミーパターンの41幅W4’はコイル部103Aの導体パターンの幅W2,W3よりも大きい(W2<W4’,W3<W4’)。
(E)内側ダミーパターン42の幅W1”はコイル部103Aの導体パターンの幅W2,W3よりも大きい(W2<W1”,W3<W1”)。
(F)外側ダミーパターン41と、それに隣接するコイル部の導体パターンとの間隔(Wd)は、コイル部の導体パターン間の間隔(Wc)以下である(Wd≦Wc)。なお、本実施形態では、間隔Wbと間隔Wcとは同一箇所の間隔である。
(I)内側ダミーパターン42と、それに隣接するコイル部107の導体パターンとの間隔(Wa)は、コイル部107の導体パターン間の間隔(Wb)以下である(Wa≦Wb)。
各導体パターンの幅が上記関係にあるので、樹脂流動に伴う導体パターンの変形が抑制される。特に、本実施形態では、内側ダミーパターンの内側は開口しているので、本コイル内蔵多層基板を高周波帯で用いる場合に、コイル部108のコイル開口を通る磁束が、内側ダミーパターン42で妨げられ難い。そのため、インダクタンスの低下が抑制される。
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。例えば、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、コイル内蔵多層基板は、他の構成要素を多層基板内部に含んでいてもよい。例えば、グランド導体、コンデンサ導体等を含んでいてもよい。
また、コイル内蔵多層基板は、表面に電子部品が実装されていてもよいし、内部に電子部品を内蔵していてもよい。
また、コイルを形成する導体パターンの巻き数は、本発明に記載した要件を満たす限り制限はない。
S1,S2,S3…基材
10a,10b,10c,10d,11a,11b,11c,11d,11e,12…導体パターン
13a,13b,13c,13d,14a,14b,14c,15…導体パターン
21,22…層間接続導体
21a,21b,21c…層間接続導体
22a,22b…層間接続導体
23b,23c…層間接続導体
24A,24B,25,26…層間接続導体
31,32…端子電極
41,43…外側ダミーパターン
42,44…内側ダミーパターン
100…積層体
101,102…コイル部
103A,103B…コイル部
104,105…コイル部
110…保護膜
201〜205…コイル内蔵多層基板

Claims (19)

  1. 金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有する、コイル内蔵多層基板であって、
    前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
    前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
    前記コイル部の、前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
    前記最も外側の導体パターンの幅は、最も内側の導体パターンと最も外側の導体パターンとの間の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記最も内側の導体パターンの幅は、最も外側の導体パターンと最も内側の導体パターンとの間の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記最も内側の導体パターンの幅は、当該最も内側の導体パターンと、それに隣接する導体パターンとの間隔以上であることを特徴とする、コイル内蔵多層基板。
  2. 前記最も外側の導体パターンと前記最も内側の導体パターンの少なくとも一方に層間接続導体が接続されている、請求項1に記載のコイル内蔵多層基板。
  3. 金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有する多層基板であって、
    前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
    前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
    前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の、外側に前記導体パターンによる外側ダミーパターン、内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンがそれぞれ配置され、
    前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
    前記外側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記内側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記外側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下であり、
    前記内側ダミーパターンに隣接する前記コイル部の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間隔は、前記内側ダミーパターンの幅以下であることを特徴とする、コイル内蔵多層基板。
  4. 前記外側ダミーパターンおよび前記内側ダミーパターンの少なくとも一方に層間接続導体が接続されている、請求項3に記載のコイル内蔵多層基板。
  5. 金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有する多層基板であって、
    前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
    前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に、前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
    前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の外側に前記導体パターンによる外側ダミーパターンが配置され、
    前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
    前記最も内側の導体パターンの幅は、前記コイル部の他の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記最も内側の導体パターンの幅は、当該最も内側の導体パターンと、それに隣接する導体パターンとの間隔以上であり、
    前記外側ダミーパターンの幅は、最も内側の導体パターンと前記外側ダミーパターンとの間の前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記外側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記最も内側の導体パターンとそれに隣接する導体パターンとの間隔を除いて、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下であることを特徴とするコイル内蔵多層基板。
  6. 前記外側ダミーパターンおよび前記最も内側の導体パターンの少なくとも一方に層間接続導体が接続されている、請求項5に記載のコイル内蔵多層基板。
  7. 金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有する多層基板であって、
    前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
    前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に、前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の導体パターンによるコイル部を有し、
    前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンが配置され、
    前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
    前記最も外側の導体パターンの幅は、前記コイル部の他の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記内側ダミーパターンの幅は最も外側の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間の前記コイル部の導体パターンの幅以上であり、
    前記内側ダミーパターンに隣接する前記コイル部の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間隔は、前記内側ダミーパターンの幅以下であることを特徴とするコイル内蔵多層基板。
  8. 前記最も外側の導体パターンおよび前記内側ダミーパターンの少なくとも一方に層間接続導体が接続されている、請求項7に記載のコイル内蔵多層基板。
  9. 前記外側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記外側ダミーパターンの幅以下である、請求項3、4、5または6に記載のコイル内蔵多層基板。
  10. 金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有する多層基板であって、
    前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
    前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
    前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の、外側に前記導体パターンによる外側ダミーパターン、内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンがそれぞれ配置され、
    前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
    前記外側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記内側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記外側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下であり、
    前記内側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下である、ことを特徴とするコイル内蔵多層基板。
  11. 金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有する多層基板であって、
    前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
    前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
    前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンがそれぞれ配置され、
    前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
    前記最も外側の導体パターンの幅は、前記コイル部の他の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記内側ダミーパターンの幅は、最も外側の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間の前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記内側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下である、ことを特徴とするコイル内蔵多層基板。
  12. 前記最も外側の導体パターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記最も外側の導体パターンの幅以下である、請求項1または7に記載のコイル内蔵多層基板。
  13. 前記導体パターンのうち前記基材の表面に形成された導体パターンは、前記基材に接触していない面よりも接触している面の表面粗さが大きい、請求項1から12のいずれかに記載のコイル内蔵多層基板。
  14. 金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有するコイル内蔵多層基板の製造方法であって、
    前記複数の基材を用意する第1工程と、
    前記複数の基材のうち所定の基材に前記導体パターンを形成する第2工程と、
    前記複数の基材を積層して積層体を構成する第3工程と、
    前記積層体を加熱プレスして、前記基材を軟化、圧着させる第4工程と、
    を有し、
    前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
    前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
    前記コイル部の、前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
    前記最も外側の導体パターンの幅は、最も内側の導体パターンと最も外側の導体パターンとの間の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記最も内側の導体パターンの幅は、最も外側の導体パターンと最も内側の導体パターンとの間の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記最も内側の導体パターンの幅は、当該最も内側の導体パターンと、それに隣接する導体パターンとの間隔以上であることを特徴とする、コイル内蔵多層基板の製造方法。
  15. 金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有するコイル内蔵多層基板の製造方法であって、
    前記複数の基材を用意する第1工程と、
    前記複数の基材のうち所定の基材に前記導体パターンを形成する第2工程と、
    前記複数の基材を積層して積層体を構成する第3工程と、
    前記積層体を加熱プレスして、前記基材を軟化、圧着させる第4工程と、
    を有し、
    前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
    前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
    前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の、外側に前記導体パターンによる外側ダミーパターン、内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンがそれぞれ配置され、
    前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
    前記外側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記内側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記外側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下であり、
    前記内側ダミーパターンに隣接する前記コイル部の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間隔は、前記内側ダミーパターンの幅以下であることを特徴とする、コイル内蔵多層基板の製造方法。
  16. 金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有するコイル内蔵多層基板の製造方法であって、
    前記複数の基材を用意する第1工程と、
    前記複数の基材のうち所定の基材に前記導体パターンを形成する第2工程と、
    前記複数の基材を積層して積層体を構成する第3工程と、
    前記積層体を加熱プレスして、前記基材を軟化、圧着させる第4工程と、
    を有し、
    前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
    前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に、前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
    前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の外側に前記導体パターンによる外側ダミーパターンが配置され、
    前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
    前記最も内側の導体パターンの幅は、前記コイル部の他の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記最も内側の導体パターンの幅は、当該最も内側の導体パターンと、それに隣接する導体パターンとの間隔以上であり、
    前記外側ダミーパターンの幅は、最も内側の導体パターンと前記外側ダミーパターンとの間の前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記外側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記最も内側の導体パターンとそれに隣接する導体パターンとの間隔を除いて、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下であることを特徴とする、コイル内蔵多層基板の製造方法。
  17. 金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有するコイル内蔵多層基板の製造方法であって、
    前記複数の基材を用意する第1工程と、
    前記複数の基材のうち所定の基材に前記導体パターンを形成する第2工程と、
    前記複数の基材を積層して積層体を構成する第3工程と、
    前記積層体を加熱プレスして、前記基材を軟化、圧着させる第4工程と、
    を有し、
    前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
    前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に、前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の導体パターンによるコイル部を有し、
    前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンが配置され、
    前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
    前記最も外側の導体パターンの幅は、前記コイル部の他の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記内側ダミーパターンの幅は最も外側の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間の前記コイル部の導体パターンの幅以上であり、
    前記内側ダミーパターンに隣接する前記コイル部の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間隔は、前記内側ダミーパターンの幅以下であることを特徴とする、コイル内蔵多層基板の製造方法。
  18. 金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有するコイル内蔵多層基板の製造方法であって、
    前記複数の基材を用意する第1工程と、
    前記複数の基材のうち所定の基材に前記導体パターンを形成する第2工程と、
    前記複数の基材を積層して積層体を構成する第3工程と、
    前記積層体を加熱プレスして、前記基材を軟化、圧着させる第4工程と、
    を有し、
    前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
    前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
    前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の、外側に前記導体パターンによる外側ダミーパターン、内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンがそれぞれ配置され、
    前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
    前記外側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記内側ダミーパターンの幅は前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記内側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下であり、
    前記外側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下である、ことを特徴とする、コイル内蔵多層基板の製造方法。
  19. 金属箔からなる導体パターンが形成された熱可塑性樹脂の基材を含む複数の基材が積層されて、前記導体パターンで構成されるコイルを有するコイル内蔵多層基板の製造方法であって、
    前記複数の基材を用意する第1工程と、
    前記複数の基材のうち所定の基材に前記導体パターンを形成する第2工程と、
    前記複数の基材を積層して積層体を構成する第3工程と、
    前記積層体を加熱プレスして、前記基材を軟化、圧着させる第4工程と、
    を有し、
    前記コイルは、前記基材の積層方向にコイル軸を有し、
    前記複数の基材のうち少なくとも一つの基材に前記コイル軸の周囲に複数回巻回された形状の前記導体パターンによるコイル部を有し、
    前記コイル部が形成される基材に、前記コイル部の内側に前記導体パターンによる内側ダミーパターンがそれぞれ配置され、
    前記コイル部の前記基材の面に沿った任意の少なくとも直交2軸方向において、
    前記最も外側の導体パターンの幅は、前記コイル部の他の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記内側ダミーパターンの幅は、最も外側の導体パターンと前記内側ダミーパターンとの間の前記コイル部の導体パターンの幅よりも大きく、
    前記内側ダミーパターンと、それに隣接する前記コイル部の導体パターンとの間隔は、前記コイル部の導体パターン間の間隔以下である、ことを特徴とする、コイル内蔵多層基板の製造方法。
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