JPH09289128A - プリントコイル用多層板の製造方法 - Google Patents
プリントコイル用多層板の製造方法Info
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- JPH09289128A JPH09289128A JP8098954A JP9895496A JPH09289128A JP H09289128 A JPH09289128 A JP H09289128A JP 8098954 A JP8098954 A JP 8098954A JP 9895496 A JP9895496 A JP 9895496A JP H09289128 A JPH09289128 A JP H09289128A
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- coil
- pattern
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- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 向かい合う厚み90〜150μmのコイルパ
ターンの間に厚み40〜80μmの基板間絶縁層を形成
して基板が接着されて製造するプリントコイル用多層板
の製造方法であって、耐電圧が優れたプリントコイルが
得られるプリントコイル用多層板の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 厚み40〜80μmの基板間絶縁層を形
成して接着される、厚み90〜150μmのコイルパタ
ーンを表面に形成した基板の、厚み90〜150μmの
コイルパターンを形成した表面のうち、コイルパターン
を形成した部分を除く表面にダミーパターンを形成し、
コイルパターンを形成した面の基板の面積に対する、コ
イルパターン及びダミーパターンの合計面積の比率を8
0〜95%とする。
ターンの間に厚み40〜80μmの基板間絶縁層を形成
して基板が接着されて製造するプリントコイル用多層板
の製造方法であって、耐電圧が優れたプリントコイルが
得られるプリントコイル用多層板の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 厚み40〜80μmの基板間絶縁層を形
成して接着される、厚み90〜150μmのコイルパタ
ーンを表面に形成した基板の、厚み90〜150μmの
コイルパターンを形成した表面のうち、コイルパターン
を形成した部分を除く表面にダミーパターンを形成し、
コイルパターンを形成した面の基板の面積に対する、コ
イルパターン及びダミーパターンの合計面積の比率を8
0〜95%とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリントコイルの
製造に使用される多層板の製造方法に関するものであ
る。
製造に使用される多層板の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】トランスコイル用やチョークコイル用等
として、プリント配線板の製造方法を用いて製造される
プリントコイルが用いられている。このプリントコイル
は、従来のエナメル線等を巻線して製造したコイルと比
較して薄型化が可能であったり、均一な品質のものが得
られやすいため広い用途に使用されつつある。
として、プリント配線板の製造方法を用いて製造される
プリントコイルが用いられている。このプリントコイル
は、従来のエナメル線等を巻線して製造したコイルと比
較して薄型化が可能であったり、均一な品質のものが得
られやすいため広い用途に使用されつつある。
【0003】このプリントコイルの製造方法としては、
例えば特開昭58−155711号や特開昭60−24
5208号に記載されているような、コイルパターンを
内層に有する多層板を用いる方法で製造されている。
例えば特開昭58−155711号や特開昭60−24
5208号に記載されているような、コイルパターンを
内層に有する多層板を用いる方法で製造されている。
【0004】この方法としては例えば、金属箔張り積層
板等の有機系基板表面の金属箔をエッチングして、図5
に示すような、屈曲したり湾曲した渦巻き状のコイルパ
ターンを形成し、このコイルパターンを形成した複数の
基板と、ガラスクロス等の基材にエポキシ樹脂等の熱硬
化性樹脂を含浸したプリプレグとを用いて、基板表面に
形成したコイルパターンが向かい合うように基板を配置
した後、その基板の間に、プリプレグを挟んで積層し、
必要に応じて上記プリプレグや金属箔をその積層物の片
側又は両側に配して積層した後、加熱加圧することによ
り、コイルパターンの間等に絶縁層を形成して多層板を
製造する。次いでこの多層板に貫通する穴をあけた後、
その多層板の表面及び穴の内部にメッキを行って金属皮
膜を形成して所望のコイルパターンと回路間等を接続
し、次いで必要に応じて多層板の表面にもコイルパター
ンを形成したり、磁芯を挿入する穴を開けたり、ソルダ
ーレジスト層を形成する方法でプリントコイルは製造さ
れている。また、コイルパターンの大きさが小さい場合
には、生産性を高めるために、図6に示すような、基板
表面にコイルパターンを複数形成した基板を用いて多層
板を製造し、最後にコイルパターン毎に切断して製造す
る方法も行われている。
板等の有機系基板表面の金属箔をエッチングして、図5
に示すような、屈曲したり湾曲した渦巻き状のコイルパ
ターンを形成し、このコイルパターンを形成した複数の
基板と、ガラスクロス等の基材にエポキシ樹脂等の熱硬
化性樹脂を含浸したプリプレグとを用いて、基板表面に
形成したコイルパターンが向かい合うように基板を配置
した後、その基板の間に、プリプレグを挟んで積層し、
必要に応じて上記プリプレグや金属箔をその積層物の片
側又は両側に配して積層した後、加熱加圧することによ
り、コイルパターンの間等に絶縁層を形成して多層板を
製造する。次いでこの多層板に貫通する穴をあけた後、
その多層板の表面及び穴の内部にメッキを行って金属皮
膜を形成して所望のコイルパターンと回路間等を接続
し、次いで必要に応じて多層板の表面にもコイルパター
ンを形成したり、磁芯を挿入する穴を開けたり、ソルダ
ーレジスト層を形成する方法でプリントコイルは製造さ
れている。また、コイルパターンの大きさが小さい場合
には、生産性を高めるために、図6に示すような、基板
表面にコイルパターンを複数形成した基板を用いて多層
板を製造し、最後にコイルパターン毎に切断して製造す
る方法も行われている。
【0005】近年の電子機器の高機能化等に伴い、コイ
ルパターンを形成する金属箔の厚みを厚くして流す電流
容量を大きくしたプリントコイルや、基板と基板の間の
絶縁層の厚みを薄くして、一次巻線側と二次巻線側の距
離を短くすることにより変換効率を高めたプリントコイ
ルが要求されている。
ルパターンを形成する金属箔の厚みを厚くして流す電流
容量を大きくしたプリントコイルや、基板と基板の間の
絶縁層の厚みを薄くして、一次巻線側と二次巻線側の距
離を短くすることにより変換効率を高めたプリントコイ
ルが要求されている。
【0006】しかしこのような、コイルパターンを形成
する金属箔の厚みが厚く、基板と基板の間の絶縁層の厚
みが薄い多層板を用いたプリントコイルは、厚みが薄い
絶縁層の両側のコイルパターン間で耐電圧が低下する場
合があり、電気的信頼性が低いという問題があった。そ
のため、コイルパターンを形成する金属箔の厚みが厚
く、基板と基板の間の絶縁層の厚みが薄い場合であって
も、耐電圧が優れたプリントコイルが得られるプリント
コイル用多層板の製造方法が求められている。
する金属箔の厚みが厚く、基板と基板の間の絶縁層の厚
みが薄い多層板を用いたプリントコイルは、厚みが薄い
絶縁層の両側のコイルパターン間で耐電圧が低下する場
合があり、電気的信頼性が低いという問題があった。そ
のため、コイルパターンを形成する金属箔の厚みが厚
く、基板と基板の間の絶縁層の厚みが薄い場合であって
も、耐電圧が優れたプリントコイルが得られるプリント
コイル用多層板の製造方法が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を改善するために成されたもので、その目的とするとこ
ろは、その中の少なくとも2枚には厚み90〜150μ
mのコイルパターンを表面に形成した複数枚の有機系の
基板と、熱硬化性樹脂をガラスクロスに含浸したプリプ
レグとを用いて、基板表面に形成した厚み90〜150
μmのコイルパターンがプリプレグを間に挟んで向かい
合うように基板及びプリプレグを積層した後、加熱加圧
することにより、向かい合う厚み90〜150μmのコ
イルパターンの間に厚み40〜80μmの基板間絶縁層
を形成して基板が接着されて製造するプリントコイル用
多層板の製造方法であって、耐電圧が優れたプリントコ
イルが得られるプリントコイル用多層板の製造方法を提
供することにある。
を改善するために成されたもので、その目的とするとこ
ろは、その中の少なくとも2枚には厚み90〜150μ
mのコイルパターンを表面に形成した複数枚の有機系の
基板と、熱硬化性樹脂をガラスクロスに含浸したプリプ
レグとを用いて、基板表面に形成した厚み90〜150
μmのコイルパターンがプリプレグを間に挟んで向かい
合うように基板及びプリプレグを積層した後、加熱加圧
することにより、向かい合う厚み90〜150μmのコ
イルパターンの間に厚み40〜80μmの基板間絶縁層
を形成して基板が接着されて製造するプリントコイル用
多層板の製造方法であって、耐電圧が優れたプリントコ
イルが得られるプリントコイル用多層板の製造方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に発明者らは検討を重ねた結果、厚み90〜150μm
のコイルパターンを表面に形成した基板の面積に対す
る、コイルパターン及びその他のパターンの合計面積の
比率が、耐電圧が劣下する原因の一つであることを見い
出し課題を解決した。
に発明者らは検討を重ねた結果、厚み90〜150μm
のコイルパターンを表面に形成した基板の面積に対す
る、コイルパターン及びその他のパターンの合計面積の
比率が、耐電圧が劣下する原因の一つであることを見い
出し課題を解決した。
【0009】本発明の請求項1に係るプリントコイル用
多層板の製造方法は、その中の少なくとも2枚には厚み
90〜150μmのコイルパターンを表面に形成した複
数枚の有機系の基板と、熱硬化性樹脂をガラスクロスに
含浸したプリプレグとを用いて、基板表面に形成した厚
み90〜150μmのコイルパターンがプリプレグを間
に挟んで向かい合うように基板及びプリプレグを積層し
た後、加熱加圧することにより、厚み90〜150μm
のコイルパターンが向かい合う間に厚み40〜80μm
の基板間絶縁層を形成して基板が接着されて製造するプ
リントコイル用多層板の製造方法において、厚み40〜
80μmの基板間絶縁層を形成して接着される、厚み9
0〜150μmのコイルパターンを表面に形成した基板
の、厚み90〜150μmのコイルパターンを形成した
表面のうち、コイルパターンを形成した部分を除く表面
にダミーパターンを形成し、コイルパターンを形成した
面の基板の面積に対する、コイルパターン及びダミーパ
ターンの合計面積の比率を80〜95%とすることを特
徴とする。
多層板の製造方法は、その中の少なくとも2枚には厚み
90〜150μmのコイルパターンを表面に形成した複
数枚の有機系の基板と、熱硬化性樹脂をガラスクロスに
含浸したプリプレグとを用いて、基板表面に形成した厚
み90〜150μmのコイルパターンがプリプレグを間
に挟んで向かい合うように基板及びプリプレグを積層し
た後、加熱加圧することにより、厚み90〜150μm
のコイルパターンが向かい合う間に厚み40〜80μm
の基板間絶縁層を形成して基板が接着されて製造するプ
リントコイル用多層板の製造方法において、厚み40〜
80μmの基板間絶縁層を形成して接着される、厚み9
0〜150μmのコイルパターンを表面に形成した基板
の、厚み90〜150μmのコイルパターンを形成した
表面のうち、コイルパターンを形成した部分を除く表面
にダミーパターンを形成し、コイルパターンを形成した
面の基板の面積に対する、コイルパターン及びダミーパ
ターンの合計面積の比率を80〜95%とすることを特
徴とする。
【0010】本発明の請求項2に係るプリントコイル用
多層板の製造方法は、請求項1記載のプリントコイル用
多層板の製造方法において、厚み40〜80μmの基板
間絶縁層を形成して接着される、厚み90〜150μm
のコイルパターンを表面に形成した基板の、厚み90〜
150μmのコイルパターンを形成した表面のうち、コ
イルパターン及びダミーパターンを除く基板の表面が、
その基板の端面とつながるようにダミーパターンを形成
することを特徴とする。
多層板の製造方法は、請求項1記載のプリントコイル用
多層板の製造方法において、厚み40〜80μmの基板
間絶縁層を形成して接着される、厚み90〜150μm
のコイルパターンを表面に形成した基板の、厚み90〜
150μmのコイルパターンを形成した表面のうち、コ
イルパターン及びダミーパターンを除く基板の表面が、
その基板の端面とつながるようにダミーパターンを形成
することを特徴とする。
【0011】本発明の請求項3に係るプリントコイル用
多層板の製造方法は、請求項1又は請求項2記載のプリ
ントコイル用多層板の製造方法において、ダミーパター
ンの形状が、面積1〜25平方mmの円形及び/又は角
形が複数形成された形状であることを特徴とする。
多層板の製造方法は、請求項1又は請求項2記載のプリ
ントコイル用多層板の製造方法において、ダミーパター
ンの形状が、面積1〜25平方mmの円形及び/又は角
形が複数形成された形状であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係るプリントコイル用多
層板の製造方法を図面に基づいて説明する。図1は本発
明に係るコイルパターン及びダミーパターンの形状の一
実施の形態を説明する図であり、図2は本発明に係るコ
イルパターン及びダミーパターンの形状の他の実施の形
態を説明する図であり、図3は本発明に係るコイルパタ
ーン及びダミーパターンの形状の更に他の実施の形態を
説明する図であり、図4は本発明に係るプリントコイル
用多層板の製造方法の一実施の形態の工程を説明する断
面図である。
層板の製造方法を図面に基づいて説明する。図1は本発
明に係るコイルパターン及びダミーパターンの形状の一
実施の形態を説明する図であり、図2は本発明に係るコ
イルパターン及びダミーパターンの形状の他の実施の形
態を説明する図であり、図3は本発明に係るコイルパタ
ーン及びダミーパターンの形状の更に他の実施の形態を
説明する図であり、図4は本発明に係るプリントコイル
用多層板の製造方法の一実施の形態の工程を説明する断
面図である。
【0013】本発明のプリントコイル用多層板の製造方
法は、その中の少なくとも2枚には厚み90〜150μ
mの導体パターンを表面に形成した複数枚の有機系の基
板と、熱硬化性樹脂をガラスクロスに含浸したプリプレ
グとを用いて、図4(a)に示すように、基板1,1表
面に形成した厚み90〜150μmのコイルパターン
2,2がプリプレグ3を間に挟んで向かい合うように基
板1,1及びプリプレグ3を積層した後、加熱加圧する
ことにより、図4(b)に示すように、厚み90〜15
0μmのコイルパターン2,2が向かい合う間に厚み4
0〜80μmの基板間絶縁層4を形成して基板1,1が
接着され、多層板は製造される。
法は、その中の少なくとも2枚には厚み90〜150μ
mの導体パターンを表面に形成した複数枚の有機系の基
板と、熱硬化性樹脂をガラスクロスに含浸したプリプレ
グとを用いて、図4(a)に示すように、基板1,1表
面に形成した厚み90〜150μmのコイルパターン
2,2がプリプレグ3を間に挟んで向かい合うように基
板1,1及びプリプレグ3を積層した後、加熱加圧する
ことにより、図4(b)に示すように、厚み90〜15
0μmのコイルパターン2,2が向かい合う間に厚み4
0〜80μmの基板間絶縁層4を形成して基板1,1が
接着され、多層板は製造される。
【0014】この厚み40〜80μmの基板間絶縁層4
を形成して接着される、厚み90〜150μmのコイル
パターン2を表面に形成した基板は、図1に示すよう
に、基板1の、厚み90〜150μmのコイルパターン
2を形成した表面のうち、コイルパターン2を形成した
部分を除く表面にダミーパターン5を形成し、コイルパ
ターン2を形成した面の基板1の面積に対する、コイル
パターン2及びダミーパターン5の合計面積の比率を8
0〜95%とすることが重要である。合計面積の比率が
80%未満の場合は、耐電圧が低下する場合があるため
問題となり、95%を越えるようにダミーパターン5を
形成しようとすると、コイルパターン2とダミーパター
ン5が接触して電気特性が低下する場合がある。
を形成して接着される、厚み90〜150μmのコイル
パターン2を表面に形成した基板は、図1に示すよう
に、基板1の、厚み90〜150μmのコイルパターン
2を形成した表面のうち、コイルパターン2を形成した
部分を除く表面にダミーパターン5を形成し、コイルパ
ターン2を形成した面の基板1の面積に対する、コイル
パターン2及びダミーパターン5の合計面積の比率を8
0〜95%とすることが重要である。合計面積の比率が
80%未満の場合は、耐電圧が低下する場合があるため
問題となり、95%を越えるようにダミーパターン5を
形成しようとすると、コイルパターン2とダミーパター
ン5が接触して電気特性が低下する場合がある。
【0015】なお、ダミーパターン5の形状としては特
に限定するものではないが、コイルパターン2やダミー
パターン5によって周囲が閉鎖されることにより、コイ
ルパターン2及びダミーパターン5を除く基板の表面6
の部分が孤立して、加熱加圧するときプリプレグの熱硬
化製樹脂が基板1の中央部から端部に向かって流れると
きに、孤立した部分に気泡が残留しないように、図2に
示すように、基板1のコイルパターンを形成した表面の
うち、コイルパターン2及びダミーパターン5を除く基
板の表面6が、その基板1の端面7とつながるようにダ
ミーパターン5を形成すると、成形性が優れ好ましい。
なおここでいう「コイルパターン2及びダミーパターン
5を除く基板の表面6が、その基板1の端面7とつなが
る」とは、コイルパターン2及びダミーパターン5を除
く基板の表面6が、コイルパターン2やダミーパターン
5によって周囲が閉鎖されていないことを表す。また、
図3に示すように、面積1〜25平方mmの円形又は三
角形,四角形等の角形のパターンを複数配して形成する
場合、基板1表面に、ほぼ均一にコイルパターン2及び
ダミーパターン5を配置することができ、特に耐電圧が
優れ好ましい。
に限定するものではないが、コイルパターン2やダミー
パターン5によって周囲が閉鎖されることにより、コイ
ルパターン2及びダミーパターン5を除く基板の表面6
の部分が孤立して、加熱加圧するときプリプレグの熱硬
化製樹脂が基板1の中央部から端部に向かって流れると
きに、孤立した部分に気泡が残留しないように、図2に
示すように、基板1のコイルパターンを形成した表面の
うち、コイルパターン2及びダミーパターン5を除く基
板の表面6が、その基板1の端面7とつながるようにダ
ミーパターン5を形成すると、成形性が優れ好ましい。
なおここでいう「コイルパターン2及びダミーパターン
5を除く基板の表面6が、その基板1の端面7とつなが
る」とは、コイルパターン2及びダミーパターン5を除
く基板の表面6が、コイルパターン2やダミーパターン
5によって周囲が閉鎖されていないことを表す。また、
図3に示すように、面積1〜25平方mmの円形又は三
角形,四角形等の角形のパターンを複数配して形成する
場合、基板1表面に、ほぼ均一にコイルパターン2及び
ダミーパターン5を配置することができ、特に耐電圧が
優れ好ましい。
【0016】なお、本発明はコイルパターン2を表面に
形成した有機系の基板1のうち、少なくとも2枚は厚み
90〜150μmのコイルパターン2を表面に形成した
基板1である場合に限定される。90〜150μmのコ
イルパターン2を表面に形成した基板1の枚数が2枚未
満の場合は、コイルパターン2の断面積が小さくなって
流せる電気容量が低下して電気特性が低下したり、コイ
ルパターン2の幅を大きくして電気容量を満足させよう
とすると多層板の大きさが大きくなって価格的に問題と
なる。
形成した有機系の基板1のうち、少なくとも2枚は厚み
90〜150μmのコイルパターン2を表面に形成した
基板1である場合に限定される。90〜150μmのコ
イルパターン2を表面に形成した基板1の枚数が2枚未
満の場合は、コイルパターン2の断面積が小さくなって
流せる電気容量が低下して電気特性が低下したり、コイ
ルパターン2の幅を大きくして電気容量を満足させよう
とすると多層板の大きさが大きくなって価格的に問題と
なる。
【0017】また、加熱加圧して厚み90〜150μm
のコイルパターン2が向かい合う間に厚み40〜80μ
mの基板間絶縁層を形成する場合に限定される。この基
板間絶縁層の厚みが40μm未満の場合は、耐電圧が低
下する場合があり、80μmを越える場合は、電磁変換
効率等の電気特性が低下する場合がある。
のコイルパターン2が向かい合う間に厚み40〜80μ
mの基板間絶縁層を形成する場合に限定される。この基
板間絶縁層の厚みが40μm未満の場合は、耐電圧が低
下する場合があり、80μmを越える場合は、電磁変換
効率等の電気特性が低下する場合がある。
【0018】本発明に用いられるコイルパターン2を表
面に形成した有機系の基板1としては、片面又は両面に
コイルパターン2を形成した有機系の板であればよく、
例えば、エポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、ポリイミ
ド樹脂系、不飽和ポリエステル樹脂系、ポリフェニレン
エーテル樹脂系等の熱硬化性樹脂や、これらの熱硬化性
樹脂に無機充填材等を配合したもののシートの片面又は
両面に金属箔が張られている板や、ガラス等の無機質繊
維やポリエステル、ポリアミド、木綿等の有機質繊維の
クロス、ペーパー等の基材を、上記熱硬化性樹脂等で接
着し、片面又は両面に金属箔が張られている板等を用い
て、金属箔をエッチングしてコイルパターン2を形成し
たもの、及び、金属箔が張られていない板の表面に金属
メッキを行い、コイルパターン2を形成したもの等が挙
げられる。なお、コイルパターン2を形成する金属とし
ては、電気的信頼性より銅が好ましい。なお、この基板
1は、必要に応じて内部にもコイルパターン2や他の回
路パターンを有していてもよく、また、その壁面に導電
皮膜を形成した穴を有していてもよい。
面に形成した有機系の基板1としては、片面又は両面に
コイルパターン2を形成した有機系の板であればよく、
例えば、エポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、ポリイミ
ド樹脂系、不飽和ポリエステル樹脂系、ポリフェニレン
エーテル樹脂系等の熱硬化性樹脂や、これらの熱硬化性
樹脂に無機充填材等を配合したもののシートの片面又は
両面に金属箔が張られている板や、ガラス等の無機質繊
維やポリエステル、ポリアミド、木綿等の有機質繊維の
クロス、ペーパー等の基材を、上記熱硬化性樹脂等で接
着し、片面又は両面に金属箔が張られている板等を用い
て、金属箔をエッチングしてコイルパターン2を形成し
たもの、及び、金属箔が張られていない板の表面に金属
メッキを行い、コイルパターン2を形成したもの等が挙
げられる。なお、コイルパターン2を形成する金属とし
ては、電気的信頼性より銅が好ましい。なお、この基板
1は、必要に応じて内部にもコイルパターン2や他の回
路パターンを有していてもよく、また、その壁面に導電
皮膜を形成した穴を有していてもよい。
【0019】本発明に用いられるプリプレグは、熱硬化
性樹脂をガラスクロスに含浸したものであり、その熱硬
化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂系、フェノー
ル樹脂系、ポリイミド樹脂系、不飽和ポリエステル樹脂
系、ポリフェニレンエーテル樹脂系等の単独、変性物、
混合物のように、熱硬化性樹脂全般が挙げられ、必要に
応じてシリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、
タルク等の無機質粉末充填材や、ガラス繊維、パルプ繊
維、合成繊維、セラミック繊維等の繊維質充填材を含有
していてもよい。なお、この熱硬化性樹脂は、ガラスク
ロスに含浸された後、必要に応じて加熱乾燥されていて
もよい。
性樹脂をガラスクロスに含浸したものであり、その熱硬
化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂系、フェノー
ル樹脂系、ポリイミド樹脂系、不飽和ポリエステル樹脂
系、ポリフェニレンエーテル樹脂系等の単独、変性物、
混合物のように、熱硬化性樹脂全般が挙げられ、必要に
応じてシリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、
タルク等の無機質粉末充填材や、ガラス繊維、パルプ繊
維、合成繊維、セラミック繊維等の繊維質充填材を含有
していてもよい。なお、この熱硬化性樹脂は、ガラスク
ロスに含浸された後、必要に応じて加熱乾燥されていて
もよい。
【0020】なお、厚み90〜150μmのコイルパタ
ーン2が向かい合う基板1の間に積層したプリプレグ中
の熱硬化性樹脂の比率は、熱硬化性樹脂及びガラスクロ
スの合計100重量部に対し、熱硬化性樹脂の量が60
〜90重量部であると好ましい。
ーン2が向かい合う基板1の間に積層したプリプレグ中
の熱硬化性樹脂の比率は、熱硬化性樹脂及びガラスクロ
スの合計100重量部に対し、熱硬化性樹脂の量が60
〜90重量部であると好ましい。
【0021】基板1の間にプリプレグを挟んで積層した
後、加熱加圧する条件としては、プリプレグの熱硬化性
樹脂が硬化する条件で適宜調整して加熱加圧すればよい
が、加圧の圧力が高いとコイルパターン2に歪みが発生
して複数枚の基板1,1・・間で位置ズレが発生して電
気特性が低下する場合があるため、成形性を満足する範
囲内で、できるだけ低圧で加圧することが好ましい。な
お、加熱加圧を300Torr以下の減圧雰囲気下で行
うと、成形性が良好となり好ましい。
後、加熱加圧する条件としては、プリプレグの熱硬化性
樹脂が硬化する条件で適宜調整して加熱加圧すればよい
が、加圧の圧力が高いとコイルパターン2に歪みが発生
して複数枚の基板1,1・・間で位置ズレが発生して電
気特性が低下する場合があるため、成形性を満足する範
囲内で、できるだけ低圧で加圧することが好ましい。な
お、加熱加圧を300Torr以下の減圧雰囲気下で行
うと、成形性が良好となり好ましい。
【0022】加熱加圧した後、必要に応じて、図4
(c)に示すように、加熱加圧して得られた多層板に、
コイルパターン2を貫通する穴10を形成し、この穴1
0にメッキ等により導電性物質11を付与して、所望の
コイルパターン2間や他の回路パターン間を電気的に接
続したり、表層の金属箔をエッチングして、表層回路1
2を形成したり、表層回路12の上にソルダーレジスト
層を形成してプリントコイルの製造を行う。
(c)に示すように、加熱加圧して得られた多層板に、
コイルパターン2を貫通する穴10を形成し、この穴1
0にメッキ等により導電性物質11を付与して、所望の
コイルパターン2間や他の回路パターン間を電気的に接
続したり、表層の金属箔をエッチングして、表層回路1
2を形成したり、表層回路12の上にソルダーレジスト
層を形成してプリントコイルの製造を行う。
【0023】なお、厚み90〜150μmのコイルパタ
ーン2を形成した基板1は2枚に限定されるものではな
く、更に複数の90〜150μmのコイルパターン2を
形成した基板1をプリプレグを挟んで積層していてもよ
いし、厚み90μm未満のコイルパターンを形成した基
板1を積層していてもよい。また、プリプレグを間に挟
んで向かい合うように基板1及びプリプレグを積層した
積層物の片側又は両側にプリプレグや金属箔を積層して
いてもよい。なお、これらの場合にも、厚み90〜15
0μmのコイルパターン2が向かい合う間に厚み40〜
80μmの基板間絶縁層を形成して接着される部分の基
板1は、厚み90〜150μmのコイルパターン2を形
成した表面のうち、コイルパターン2を形成した部分を
除く表面にダミーパターンを形成し、コイルパターン2
を形成した面の基板1の面積に対する、コイルパターン
2及びダミーパターンの合計面積の比率を80〜95%
とすることが重要である。
ーン2を形成した基板1は2枚に限定されるものではな
く、更に複数の90〜150μmのコイルパターン2を
形成した基板1をプリプレグを挟んで積層していてもよ
いし、厚み90μm未満のコイルパターンを形成した基
板1を積層していてもよい。また、プリプレグを間に挟
んで向かい合うように基板1及びプリプレグを積層した
積層物の片側又は両側にプリプレグや金属箔を積層して
いてもよい。なお、これらの場合にも、厚み90〜15
0μmのコイルパターン2が向かい合う間に厚み40〜
80μmの基板間絶縁層を形成して接着される部分の基
板1は、厚み90〜150μmのコイルパターン2を形
成した表面のうち、コイルパターン2を形成した部分を
除く表面にダミーパターンを形成し、コイルパターン2
を形成した面の基板1の面積に対する、コイルパターン
2及びダミーパターンの合計面積の比率を80〜95%
とすることが重要である。
【0024】
(実施例1)銅箔厚さ105μm、絶縁部の厚さ0.1
mmのエポキシ樹脂両面銅張り積層板[松下電工株式会
社製、品名 R1766]を2枚用いて、その2枚の基
板の銅箔を一方の面のみエッチングして、一方の面に導
体の幅1mm、エッチング除去部の幅1mmの渦巻き状
コイルパターン6個と、ダミーパターンとして、図3に
示すような、多数の面積12平方mmの円形のパターン
をコイルパターンを形成した部分を除く表面に形成した
基板を得た。
mmのエポキシ樹脂両面銅張り積層板[松下電工株式会
社製、品名 R1766]を2枚用いて、その2枚の基
板の銅箔を一方の面のみエッチングして、一方の面に導
体の幅1mm、エッチング除去部の幅1mmの渦巻き状
コイルパターン6個と、ダミーパターンとして、図3に
示すような、多数の面積12平方mmの円形のパターン
をコイルパターンを形成した部分を除く表面に形成した
基板を得た。
【0025】得られた基板のコイルパターンを形成した
面の基板の面積に対する、コイルパターン及びダミーパ
ターンの合計面積の比率を求めたところ85%であっ
た。なおこの比率は、コイルパターンを形成する前の基
板の重量と、一方の面のみエッチングしてコイルパター
ン及びダミーパターンを形成した後の重量と、一方の面
のみエッチングしてコイルパターン及びダミーパターン
を形成した面の銅箔を全面除去した後の重量を、上記と
同様のエポキシ樹脂両面銅張り積層板を用いて、重量を
測定して計算することにより求めた。
面の基板の面積に対する、コイルパターン及びダミーパ
ターンの合計面積の比率を求めたところ85%であっ
た。なおこの比率は、コイルパターンを形成する前の基
板の重量と、一方の面のみエッチングしてコイルパター
ン及びダミーパターンを形成した後の重量と、一方の面
のみエッチングしてコイルパターン及びダミーパターン
を形成した面の銅箔を全面除去した後の重量を、上記と
同様のエポキシ樹脂両面銅張り積層板を用いて、重量を
測定して計算することにより求めた。
【0026】また、厚み0.04mmのガラスクロス
[旭シュエーベル株式会社製、品名1080]に、下記
のエポキシ樹脂2種類、硬化剤、硬化促進剤及び溶剤2
種類よりなるエポキシ系樹脂を、乾燥後の熱硬化性樹脂
の量が、熱硬化性樹脂及びガラスクロスの合計100重
量部に対し、70重量部となるように調整して含浸した
後、最高温度180℃で加熱乾燥してプリプレグAを製
造した。 ・エポキシ樹脂1:エポキシ当量が500であるテトラ
ブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂[東都化成株式
会社製、商品名YDB−500]を固形分として94重
量部 ・エポキシ樹脂2:エポキシ当量が220であるクレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂[東都化成株式会社製、
商品名YDCN−220]を固形分として13重量部 ・硬化剤:ジシアンジアミドを2.8重量部 ・硬化促進剤:2−エチル−4−メチルイミダゾールを
0.1重量部 ・溶剤1:N,N−ジメチルホルムアミドを55重量部 ・溶剤2:メチルエチルケトンを200重量部。
[旭シュエーベル株式会社製、品名1080]に、下記
のエポキシ樹脂2種類、硬化剤、硬化促進剤及び溶剤2
種類よりなるエポキシ系樹脂を、乾燥後の熱硬化性樹脂
の量が、熱硬化性樹脂及びガラスクロスの合計100重
量部に対し、70重量部となるように調整して含浸した
後、最高温度180℃で加熱乾燥してプリプレグAを製
造した。 ・エポキシ樹脂1:エポキシ当量が500であるテトラ
ブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂[東都化成株式
会社製、商品名YDB−500]を固形分として94重
量部 ・エポキシ樹脂2:エポキシ当量が220であるクレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂[東都化成株式会社製、
商品名YDCN−220]を固形分として13重量部 ・硬化剤:ジシアンジアミドを2.8重量部 ・硬化促進剤:2−エチル−4−メチルイミダゾールを
0.1重量部 ・溶剤1:N,N−ジメチルホルムアミドを55重量部 ・溶剤2:メチルエチルケトンを200重量部。
【0027】次いでこの基板に粗化処理を行った後、基
板表面に形成した厚み105μmのコイルパターンが向
かい合うように基板を配置した後、その基板の間に厚み
上記プリプレグAを2枚挟んで積層し、次いでこの積層
物を金属プレートで挟み、最高温度170℃、圧力3M
Paの条件で90分加熱加圧して多層板を得た。
板表面に形成した厚み105μmのコイルパターンが向
かい合うように基板を配置した後、その基板の間に厚み
上記プリプレグAを2枚挟んで積層し、次いでこの積層
物を金属プレートで挟み、最高温度170℃、圧力3M
Paの条件で90分加熱加圧して多層板を得た。
【0028】得られた多層板をコイルパターンのある部
分で切断してコイルパターンの断面を露出し、切断面を
研磨した後、100倍の顕微鏡により観測して、厚み1
05μmのコイルパターンが向かい合う部分の基板間絶
縁層の厚みを5カ所測定して平均値を求めたところ70
μmであった。
分で切断してコイルパターンの断面を露出し、切断面を
研磨した後、100倍の顕微鏡により観測して、厚み1
05μmのコイルパターンが向かい合う部分の基板間絶
縁層の厚みを5カ所測定して平均値を求めたところ70
μmであった。
【0029】(実施例2)乾燥後の熱硬化性樹脂の量
が、熱硬化性樹脂及びガラスクロスの合計100重量部
に対し、65重量部となるように調整して含浸してプリ
プレグBを製造したこと、及び、基板表面に形成した厚
み105μmのコイルパターンが向かい合うように基板
を配置した後、その基板の間に、プリプレグBを2枚挟
んで積層したこと、及び、加熱加圧を50Torrの減
圧雰囲気下で行ったこと以外は実施例1と同様にして多
層板を得た。
が、熱硬化性樹脂及びガラスクロスの合計100重量部
に対し、65重量部となるように調整して含浸してプリ
プレグBを製造したこと、及び、基板表面に形成した厚
み105μmのコイルパターンが向かい合うように基板
を配置した後、その基板の間に、プリプレグBを2枚挟
んで積層したこと、及び、加熱加圧を50Torrの減
圧雰囲気下で行ったこと以外は実施例1と同様にして多
層板を得た。
【0030】得られた多層板を実施例1と同様にして、
厚み105μmのコイルパターンが向かい合う部分の基
板間絶縁層の厚みを測定したところ65μmであった。
厚み105μmのコイルパターンが向かい合う部分の基
板間絶縁層の厚みを測定したところ65μmであった。
【0031】(比較例1)基板の銅箔を一方の面のみエ
ッチングして、一方の面に導体の幅1mm、エッチング
除去部の幅1mmの渦巻き状コイルパターン6個のみ形
成した基板を用いたこと以外は実施例1と同様にして多
層板を得た。得られた基板のコイルパターンを形成した
面の基板の面積に対する、コイルパターンの比率を求め
たところ50%であった。
ッチングして、一方の面に導体の幅1mm、エッチング
除去部の幅1mmの渦巻き状コイルパターン6個のみ形
成した基板を用いたこと以外は実施例1と同様にして多
層板を得た。得られた基板のコイルパターンを形成した
面の基板の面積に対する、コイルパターンの比率を求め
たところ50%であった。
【0032】得られた多層板を実施例1と同様にして、
厚み105μmのコイルパターンが向かい合う部分の基
板間絶縁層の厚みを測定したところ50μmであった。
厚み105μmのコイルパターンが向かい合う部分の基
板間絶縁層の厚みを測定したところ50μmであった。
【0033】(比較例2)面積12平方mmの円形のパ
ターンの数を減らすことによりダミーパターンの形状を
変更して形成した基板を用いたこと以外は実施例1と同
様にして多層板を得た。得られた基板のコイルパターン
を形成した面の基板の面積に対する、コイルパターン及
びダミーパターンの合計面積の比率を求めたところ70
%であった。
ターンの数を減らすことによりダミーパターンの形状を
変更して形成した基板を用いたこと以外は実施例1と同
様にして多層板を得た。得られた基板のコイルパターン
を形成した面の基板の面積に対する、コイルパターン及
びダミーパターンの合計面積の比率を求めたところ70
%であった。
【0034】得られた多層板を実施例1と同様にして、
厚み105μmのコイルパターンが向かい合う部分の基
板間絶縁層の厚みを測定したところ60μmであった。
厚み105μmのコイルパターンが向かい合う部分の基
板間絶縁層の厚みを測定したところ60μmであった。
【0035】(評価、結果)実施例1,2及び比較例
1,2で得られた多層板の耐電圧及び耐熱性を測定し
た。耐電圧の測定は、用いた2枚の基板のコイルパター
ンを、各々銅張り積層板の絶縁部であった部分及びコイ
ルパターンを形成しなかった面の銅箔を削り取ることに
より一部を露出させた。次いでこの多層板を23±5℃
に保温されたオイル中に浸漬した状態で、用いた2枚の
基板のコイルパターンの間に、一部露出したコイルパタ
ーンの部分から毎秒100Vの昇圧条件で電圧を印加
し、絶縁破壊が起きる電圧を測定した。耐熱性の測定
は、JIS C6481に従い、オーブンで60分処理
した。
1,2で得られた多層板の耐電圧及び耐熱性を測定し
た。耐電圧の測定は、用いた2枚の基板のコイルパター
ンを、各々銅張り積層板の絶縁部であった部分及びコイ
ルパターンを形成しなかった面の銅箔を削り取ることに
より一部を露出させた。次いでこの多層板を23±5℃
に保温されたオイル中に浸漬した状態で、用いた2枚の
基板のコイルパターンの間に、一部露出したコイルパタ
ーンの部分から毎秒100Vの昇圧条件で電圧を印加
し、絶縁破壊が起きる電圧を測定した。耐熱性の測定
は、JIS C6481に従い、オーブンで60分処理
した。
【0036】結果は、表1に示した通り、各実施例は各
比較例と比較して耐電圧が優れており、耐電圧は同等で
あることが確認された。
比較例と比較して耐電圧が優れており、耐電圧は同等で
あることが確認された。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明に係るプリントコイル用多層板の
製造方法は、向かい合う厚み90〜150μmの導体パ
ターンの間に挟んで積層したプリプレグのガラスクロス
が、重量15〜60g/平方mのガラスクロスであり、
かつ、そのプリプレグの枚数が2〜5枚であるため、耐
電圧が優れたプリント配線板を得ることができる。
製造方法は、向かい合う厚み90〜150μmの導体パ
ターンの間に挟んで積層したプリプレグのガラスクロス
が、重量15〜60g/平方mのガラスクロスであり、
かつ、そのプリプレグの枚数が2〜5枚であるため、耐
電圧が優れたプリント配線板を得ることができる。
【図1】本発明に係るコイルパターン及びダミーパター
ンの形状の一実施の形態を説明する図である。
ンの形状の一実施の形態を説明する図である。
【図2】本発明に係るコイルパターン及びダミーパター
ンの形状の他の実施の形態を説明する図である。
ンの形状の他の実施の形態を説明する図である。
【図3】本発明に係るコイルパターン及びダミーパター
ンの形状の更に他の実施の形態を説明する図である。
ンの形状の更に他の実施の形態を説明する図である。
【図4】本発明に係るプリントコイル用多層板の製造方
法の一実施の形態の工程を説明する断面図である。
法の一実施の形態の工程を説明する断面図である。
【図5】コイルパターンの一従来例を説明する図であ
る。
る。
【図6】コイルパターンの他の従来例を説明する図であ
る。
る。
1 基板 2 コイルパターン 3 プリプレグ 4 基板間絶縁層 5 ダミーパターン
Claims (3)
- 【請求項1】 その中の少なくとも2枚には厚み90〜
150μmのコイルパターンを表面に形成した複数枚の
有機系の基板と、熱硬化性樹脂をガラスクロスに含浸し
たプリプレグとを用いて、基板表面に形成した厚み90
〜150μmのコイルパターンがプリプレグを間に挟ん
で向かい合うように基板及びプリプレグを積層した後、
加熱加圧することにより、厚み90〜150μmのコイ
ルパターンが向かい合う間に厚み40〜80μmの基板
間絶縁層を形成して基板が接着されて製造するプリント
コイル用多層板の製造方法において、厚み40〜80μ
mの基板間絶縁層を形成して接着される、厚み90〜1
50μmのコイルパターンを表面に形成した基板の、厚
み90〜150μmのコイルパターンを形成した表面の
うち、コイルパターンを形成した部分を除く表面にダミ
ーパターンを形成し、コイルパターンを形成した面の基
板の面積に対する、コイルパターン及びダミーパターン
の合計面積の比率を80〜95%とすることを特徴とす
るプリントコイル用多層板の製造方法。 - 【請求項2】 厚み40〜80μmの基板間絶縁層を形
成して接着される、厚み90〜150μmのコイルパタ
ーンを表面に形成した基板の、厚み90〜150μmの
コイルパターンを形成した表面のうち、コイルパターン
及びダミーパターンを除く基板の表面が、その基板の端
面とつながるようにダミーパターンを形成することを特
徴とする請求項1記載のプリントコイル用多層板の製造
方法。 - 【請求項3】 ダミーパターンの形状が、面積1〜25
平方mmの円形及び/又は角形が複数形成された形状で
あることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のプリ
ントコイル用多層板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8098954A JPH09289128A (ja) | 1996-04-19 | 1996-04-19 | プリントコイル用多層板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8098954A JPH09289128A (ja) | 1996-04-19 | 1996-04-19 | プリントコイル用多層板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09289128A true JPH09289128A (ja) | 1997-11-04 |
Family
ID=14233494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8098954A Pending JPH09289128A (ja) | 1996-04-19 | 1996-04-19 | プリントコイル用多層板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09289128A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN105470243A (zh) * | 2014-09-29 | 2016-04-06 | 瑞萨电子株式会社 | 半导体装置 |
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-
1996
- 1996-04-19 JP JP8098954A patent/JPH09289128A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040309 |