JPH08157621A - プリプレグ並びにこれを用いたプリント基板及びカバーレイフィルム - Google Patents

プリプレグ並びにこれを用いたプリント基板及びカバーレイフィルム

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JPH08157621A
JPH08157621A JP33116994A JP33116994A JPH08157621A JP H08157621 A JPH08157621 A JP H08157621A JP 33116994 A JP33116994 A JP 33116994A JP 33116994 A JP33116994 A JP 33116994A JP H08157621 A JPH08157621 A JP H08157621A
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Japan
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prepreg
resin
epoxy resin
dielectric constant
heat
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JP33116994A
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Akira Uragami
明 浦上
Kazuhiko Ohashi
和彦 大橋
Sunao Fukutake
素直 福武
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Japan Gore Tex Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた誘電特性を有するフッ素樹脂多孔体の
電気特性を損なうこと無しに、加工性、接着性、機械的
特性、耐湿性、耐熱性、難燃性、耐薬品性等のプリント
配線板の要求特性を兼ね備え、しかも180℃以下での
汎用プレスでも成形可能で、しかも安価なプリント基
板、及びフレキシブル性及び接着性が良好で且つ優れた
誘電特性を有するカバーレイフィルム並びにそれらの中
間材であるプリプレグを提供する。 【構成】 フッ素樹脂多孔体に比誘電率が3.5以下の
エポキシ樹脂を含浸又はコーティングしてなるプリプレ
グ、並びに該プリプレグ単体若しくは該プリプレグと少
なくとも一層のコア材とからなる積層体、の少なくとも
片面に導電層を形成してなるプリント基板、及び上記プ
リプレグと少なくとも一層の耐熱性フィルムとからなる
カバーレイフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリプレグ並びにこれを
用いたプリント基板及びカバーレイフィルムに関し、特
に低誘電率で成形性、加工性、機械的特性に優れたプリ
ント基板及びカバーレイフィルム並びにその中間材であ
るプリプレグに関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器等に用いられるプリント配線板
用材料としては、熱硬化性の樹脂を使用しているものが
各種知られている。その中で代表的な樹脂は、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミ
ドトリアジン樹脂等である。エポキシ樹脂は、プリント
基板の加工性や電気絶縁性、耐熱性、機械特性、耐薬品
性、耐湿特性に極めて優れていて、しかも安価である。
一方、フェノール樹脂は安価ではあるものの、耐熱性、
機械特性、耐薬品性の面で劣っている。また、ポリイミ
ド樹脂とビスマレイミドトリアジン樹脂は耐湿性の面で
劣り、またプレス成形に200℃以上の温度が必要なた
め特殊な電気プレスを用いる必要があり、設備上コスト
高となり、しかも樹脂自身高価である。従って、価格面
と様々な特性が要求される産業、民生用の電子機器に
は、エポキシ樹脂からなるものが広く使用されている。
【0003】しかし、通常のエポキシ樹脂は比誘電率が
4.8〜5.0と大き過ぎて、高速性能を要求される電
子計算機、あるいは高周波特性が要求される通信機器や
測定機器には使用できない。このような問題を解決する
ものとしては、従来特開平2−175731号公報や特
開平6−100660号公報等に記載されている低誘電
率のエポキシ樹脂組成物を用いるものがある。しかし、
それらは何れも低誘電率化したエポキシ樹脂を誘電率の
大きいガラス等の基材に含浸するため、せっかく低誘電
率化されたエポキシ樹脂の特性が損なわれている。
【0004】これに対して、低誘電率基板には低誘電特
性を持ったフッ素系の樹脂からなるものがよく知られて
いる。その中には特開昭62−283694号公報に記
載されている、PTFE多孔質組織体に樹脂液を含浸し
て加圧硬化させたプリント配線基板がある。含浸させる
樹脂液としてはエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アクリル樹脂、トリアジン樹脂、ビスマレ
イミドトリアジン樹脂等が使用される。ただ、ここで使
用されている樹脂は、誘電特性、機械的特性、耐湿性、
耐熱性、難燃性、耐薬品性の何れかの面で劣る。すなわ
ち、これらの樹脂を含浸させた際には、プリント基板に
必要な性能が何れかの点で欠けるという問題がある。
【0005】また、特開平3−166930号公報に
は、接着性の良いエポキシ樹脂やPPO等の熱硬化性樹
脂を多孔質樹脂基材の表面に配した電気用積層板が提案
されている。ただ、ここで用いられている通常のエポキ
シ樹脂は接着性に優れるものの誘電特性が悪いため、せ
っかくの多孔質体の優れた誘電特性が損なわれる。ま
た、熱硬化PPO樹脂は樹脂の溶解に人体に有害なトリ
クロロエチレンを用いる必要があるため、環境面での問
題がある。また、熱硬化PPO樹脂は高価でしかも難燃
性に劣るという問題もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、前記の様に優れた誘電特性を有するフッ素樹脂多孔
体の電気特性を損なうこと無く、加工性、接着性、機械
的特性、耐湿性、耐熱性、難燃性、耐薬品性等のプリン
ト配線板の要求特性を兼ね備え、180℃以下での汎用
プレスでも成形可能で、しかも安価なプリント基板及び
カバーレイフィルム並びにそれらの中間材であるプリプ
レグを提供することある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、フッ素
樹脂多孔体に比誘電率が3.5以下のエポキシ樹脂を含
浸してなることを特徴とするプリプレグが提供され、ま
たフッ素樹脂多孔体の表面に比誘電率が3.5以下のエ
ポキシ樹脂をコーティングしてなることを特徴とするプ
リプレグが提供される。
【0008】また、本発明によれば、前記プリプレグ単
体若しくは該プリプレグと少なくとも一層のコア材とか
らなる積層体、の少なくとも片面に導電層を形成してな
ることを特徴とするプリント基板が提供される。更に、
本発明によれば、前記プリプレグと少なくとも一層の耐
熱性フィルムとからなることを特徴とするカバーレイフ
ィルムが提供される。
【0009】すなわち、本発明のプリント基板は、優れ
た誘電特性を有するフッ素樹脂多孔体に比誘電率が3.
5以下のエポキシ樹脂を含浸若しくはコーティングして
なるプリプレグ単体、又は該プリプレグと少なくとも一
層のコア材とからなる積層体、の少なくとも片面に導電
層を形成したものとしたことから、低誘電率であってし
かも加工性、接着性、機械的特性、耐湿性、耐熱性、難
燃性、耐薬品性等のプリント基板の要求特性を兼ね備え
たものとなる。また、本発明のカバーレイフィルムは、
前記プリプレグと少なくとも一層の耐熱性フィルムとか
らなるものとしたことから、優れた誘電特性と前記プリ
ント基板の要求特性とを兼ね備え、その上フレキシブル
性、接着性が良好なフレキシブルプリント基板、あるい
はリジッドプリント配線板のカバーレイとして有用なも
のとなる。
【0010】以下、本発明を詳しく説明する。本発明で
用いるフッ素樹脂多孔体は、従来公知のものであり、そ
の好ましい樹脂はポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)であるが、その他、テトラフルオロエチレン/ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリフッ化
ビニル、ポリフッ化ビニリデン等も使用し得る。本発明
で好ましく用いるフッ素樹脂多孔体は、テトラフルオロ
エチレンの延伸物からなり、平均細孔直径:100μm
以下、好ましくは50μm以下、空孔率:5〜95%、
好ましくは50〜95%を有するものである。このよう
なものについては、特公昭56−45773号公報、特
公昭56−17216号公報、米国特許第418739
0号明細書に詳述されている。フッ素樹脂多孔体の厚さ
は1μm〜500μmで、好ましくは5μm〜300μ
mである。空孔率は10〜95%で、好ましくは50〜
85%である。
【0011】本発明で使用する低誘電率化されたエポキ
シ樹脂としては、比誘電率が3.5以下のエポキシ基を
持ったものであれば使用できる。例えば、特開平2−1
75731号、特開平5−320314号、特開平6−
246871号、特開平6−106674号公報等に記
載されたものがあり、いずれも従来公知のものである。
また、樹脂の性能を補うため、本発明の効果を損なわな
い程度に従来公知の二官能エポキシ樹脂、多官能エポキ
シ樹脂、他の熱硬化性樹脂あるいは官能基を有する熱可
塑性樹脂を併用することも可能である。具体的には、ビ
スフェノールAのグリシジルエーテル、フェノールノボ
ラックのグリシジルエーテル、クレゾールノボラックの
グリシジルエーテル、シアネート樹脂、マレイミド樹脂
等がある。
【0012】上記エポキシ樹脂に添加して用いる硬化剤
にはジシアンジアミドの他フェノール系やシアネート系
等が挙げられるが、硬化後に上記の性能を有するもので
あればこれらに限定することなく使用できる。硬化時間
をコントロールするために、硬化促進剤を使用すること
もできる。例えば、イミダゾール類、三級アミン類、リ
ン系化合物類等がある。上記エポキシ樹脂を溶かすため
の有機溶剤にはアセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系の溶
剤、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水
素系溶剤、メチルセロソルブ、イソブチルセロソルブ、
プロピレングリコールモノメチルエーテル等の各種グリ
コールエーテル系溶剤、エチルセロソルブアセテート、
酢酸エチル等のエステル系溶剤、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,Nジメチルアセトアミド、N−メチル−
2−ピロリドン等のアミド系溶剤等があり、これらは何
種類かを併用することもできる。
【0013】本発明においては、前記フッ素樹脂多孔体
に低誘電率化されたエポキシ樹脂が含浸若しくはコーテ
ィングされ、プリプレグが形成される。含浸若しくはコ
ーティングにより製造されたプリプレグの模式断面は、
それぞれ図1、図2で示される。図中、1はフッ素樹脂
多孔体、2は低誘電率化エポキシ樹脂を表わす。低誘電
率化されたエポキシ樹脂をフッ素樹脂多孔体に含浸若し
くはコーティングする方法には、真空、キスロール、ス
クイズ、ディップ、フローコート等の方法がある。含浸
させる樹脂は、粘度を下げるために上記した有機溶剤で
溶解希釈されるか、又は加熱溶融される。樹脂率(含浸
率)は30〜90重量%好ましくは50〜80重量%で
ある。表面にコーティングする厚さは500μm以下、
好ましくは10μmから100μmである。
【0014】得られたこれらのプリプレグは、これを単
数あるいは複数用い表面と内部コア材に導体層を形成し
た多層プリント回路基板用のプリプレグに使用できる。
また、これらのプリプレグは、単独若しくは少なくとも
1層のコア材を含み、少なくとも片面に導体層を形成し
た片面あるいは両面プリント回路基板用としても使用で
きる。これらのプリント基板に関する積層構成は、例え
ば図3〜5で示される。図3はプリプレグ7の両面に導
電層4を形成させる場合、図4はプリプレグ7の両面に
コア材3を介して導電層4を形成させる場合、及び図5
はコア材3の両面に内層回路5を設け、その上にプリプ
レグ7を介して導電層4を形成させる場合を、それぞれ
示す。
【0015】上記のコア材には、ガラス繊維、アラミド
繊維等からなる織布や不織布等に熱硬化性樹脂を含浸し
たものがある。ここで言う熱硬化性樹脂としては、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエス
テル樹脂、アクリル樹脂、トリアジン樹脂、ビスマレイ
ミドトリアジン樹脂等や低誘電率化エポキシ樹脂が使用
される。また、コア材には、ポリイミドフィルム、ポリ
エステルフィルム等の耐熱性フィルムからなるもの、ま
たアルミニウム等の金属コアやセラミックス等からなる
ものがある。
【0016】これらのプリプレグは、ポリイミドフィル
ムやポリエステルフィルム等の耐熱フィルムに樹脂をB
−ステージ状態のまま張り付けフレキシブル性、接着性
の良い低フローで優れた誘電特性を持ったフレキシブル
プリント基板あるいはリジッドプリント配線板のカバー
レイとして使用できる。この場合のカバーレイフィルム
の模式断面は図6で示される。図中、6は耐熱性フィル
ム、7はプリプレグを表わす。
【0017】プリプレグの積層成形には、一般の180
℃以下の蒸気プレスを用いることが可能であり、もちろ
ん高温仕様のオイル熱媒プレスや電気プレスを用いるこ
とが可能である。また、熱ロールやオートクレーブによ
っても成形可能である。積層成形後はエッチングにより
回路を形成しプリント配線板となる。なお、本発明のプ
リプレグの内、フッ素樹脂多孔体に比誘電率が3.5以
下のエポキシ樹脂を含有したものを用いて得られたプリ
ント配線板は、スルーホールめつきを行うに当って、エ
ッチング処理(例えばテトラエッチ処理:金属Naをナ
フタリンのテトラヒドロフラン溶液に加えて出来る錯化
合物溶液で処理すること)を行う必要が無いという効果
がある。
【0018】以上述べたように、本発明によって、低誘
電率で且つプリント配線基板の様々な要求特性を満足し
て、しかも一般条件で成形可能な安価なトータルバラン
スに優れた低誘電率材料を得ることができる。その上、
本発明の基板には前記したように数多くの長所があり、
産業上非常に有利に使用可能である。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0020】実施例1 エポキシ当量395の低誘電率化されたエポキシ樹脂
[住友化学工業(株)製スミエポキシ LDX−412
7]とOH当量320の特殊フェノール硬化剤[日本石
油化学(株)製 PP−700−300]を当量比1で
添加し、更に固形分100部に対して0.2部の硬化促
進剤(2−エチル−4−メチルイミダゾール)を添加し
(この樹脂の硬化後の誘電率は3.1であった)、メチ
ルエチルケトンで固形分が40重量%になるまで希釈し
た。この時のワニスの粘度は20センチポイズで、ゲル
タイム(170℃)は350秒であることを確認した。
このようにして得られたワニスを、延伸多孔質PTFE
フィルム(厚さ200μm、空孔率70%、平均孔径
0.5μm)にキスロールコーターを用いて含浸、乾燥
(150℃×10分)させ、プリプレグを作製した。こ
のプリプレグの含浸率は70重量%、ゲルタイムは22
0秒であった。このプリプレグを8枚重ね、その両面に
電解銅箔35μmを重ねて加熱加圧成形(温度180℃
×90分、圧力20kg/cm2)し、厚さ1.6mm
の銅張積層板を得た。比誘電率と誘電正接、銅箔ピール
強度、半田耐熱性の測定はJIS C 6481に従っ
て行ない、難燃性はUL−94の垂直法に従って行なっ
た測定結果を表1に示す。
【0021】実施例2 エポキシ当量430の低誘電率化されたエポキシ樹脂
[三井石油化学工業(株)製 KPE3119]と水酸
基当量221の特殊硬化剤[三井石油化学工業(株)製
KPN3118]を当量比1で添加し、更に固形分1
00部に対して1部の硬化促進剤(2−エチル−4−メ
チルイミダゾール)を添加し、メチルセロソルブ/ME
K(重量比3/1)で固形分が60重量%になるまで希
釈した。この時のワニスの粘度は110センチポイズ
で、ゲルタイム(170℃)は310秒であることを確
認した。このようにして得られたワニスを、延伸多孔質
PTFEフィルム(厚さ200μm、空孔率70%、平
均孔径0.5μm)にキスロールコーターを用いてフィ
ルムの両面にコーティングし、乾燥(150℃×10
分)させ、プリプレグを作製した。このプリプレグのコ
ーティングの厚さは片面20μm、ゲルタイムは210
秒であった。このプリプレグを12枚重ね、その両面に
電解銅箔35μmを重ねて加熱加圧成形(温度180℃
×90分、圧力20kg/cm2)し、厚さ1.6mm
の銅張積層板を得た。実施例1と同様の測定をした結果
を表1に示す。
【0022】実施例3 実施例1で得られたプリプレグ5枚と導電回路を形成し
た厚さ0.1mmのガラスエポキシコア材[FR4 三
菱ガス化学(株)製 EL−170]4枚とを交互に重
ね、電解銅箔18μmを重ねて、500*500mmの
ピンラミネーション用の金型を用い加熱加圧成形(温度
180℃×90分、圧力20kg/cm2)し、厚さ
1.4mmの10層の多層プリント配線基板を得た。こ
の基板にφ0.4mmのスルーホールメッキと基板表面
のパターンエッチングの加工を行ない、熱衝撃試験(M
IL−STD−202F−102A:−65℃ 30
分、125℃ 30分)を行なった結果、300サイク
ル以上に耐えるプリント配線基板であることが確認出来
た。
【0023】実施例4 実施例1で得られたプリプレグ14枚を重ねた両面に厚
さ0.1mmの低誘電率ガラスエポキシプリプレグ[住
友ベークライト(株)製 EL−6777]を1枚づつ
重ね、更にその両面に電解銅箔35μmを重ねて、加熱
加圧成形(温度180℃×90分、圧力20kg/cm
2)し、厚さ1.6mmの銅張積層板を得た。この基板
の比誘電率は2.8(at:1MHz)、誘電正接0.
008(at:1MHz)、で曲げ強度は25kg/m
2の測定結果が得られた。従って、低誘電率でしかも
機械的強度に優れていることが確認出来た。
【0024】実施例5 実施例1で得られたプリプレグの片面に厚さ25μmの
ポリイミドフィルムを1枚重ね、もう一方の面に厚さ1
00μmの離型紙を入れて加熱ロールを用いプリラミネ
ート(温度100℃、速度0.5m/min、線圧0.
5kg/cm)し、カバーレイフィルムを作製した。こ
のカバーレイの比誘電率は3.0(at:1MHz)
で、接着強度は1.5kg/cmであった。また、この
カバーレイを用いて両面フレキシブルプリント配線板に
加熱加圧成形機を用いて(温度180℃×90分、圧力
10kg/cm2)積層した。低誘電率、低フローでし
かも接着強度、耐屈曲性、パターンのカバレジ性に優れ
ていることが確認出来た。
【0025】比較例1 エポキシ当量471の臭素化エポキシ樹脂[三井石油化
学工業(株)製 エポミックR232M80]とエポキ
シ当量212のオクトクレゾールノボラック型エポキシ
樹脂[日本化薬(株)製 EOCN−102S]を固形
分換算9対1で混合し、当量比1でジシアンジアミドを
添加し、更に固形分100部に対して0.2部の硬化促
進剤(2−エチル−4−メチルイミダゾール)を添加し
(この樹脂の硬化後の比誘電率は4.5であった)、メ
チルエチルケトンで固形分が45重量%になるまで希釈
した。この時のワニスの粘度は22センチポイズで、ゲ
ルタイム(170℃)は330秒であることを確認し
た。このようにして得られたワニスを、延伸多孔質PT
FEフィルム(厚さ200μm、空孔率70%、平均孔
径0.5μm)にキスロールコーターを用いて含浸、乾
燥(150℃×10分)させ、プリプレグを作製した。
このプリプレグを8枚重ね、その両面に電解銅箔35μ
mを重ねて加熱加圧成形(温度180℃×90分、圧力
20kg/cm2)し、厚さ1.6mmの銅張積層板を
得た。実施例1と同様の測定をした結果を表1に示す。
【0026】比較例2 実施例1で使用した低誘電率エポキシ樹脂からなるワニ
スを、厚さ0.18mmのEガラスクロス[日東紡績
(株)製 WEA18K−107BZ]にディップ、ス
クイズ含浸機を用いて含浸、乾燥(150℃×10分)
して、プリプレグを作製した。このプリプレグを8枚重
ね、その両面に電解銅箔35μmを重ねて加熱加圧成形
(温度180℃×90分、圧力20kg/cm2)し、
厚さ1.6mmの銅張積層板を得た。実施例1と同様の
測定をした結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】請求項3のプリント基板は、フッ素樹脂
多孔体に比誘電率が3.5以下のエポキシ樹脂を含浸又
はコーティングしてなるプリプレグ単体若しくは該プリ
プレグと少なくとも一層のコア材とからなる積層体、の
少なくとも片面に導電層を形成したものとしたことか
ら、次のような卓越した効果を奏する。 (イ)優れた誘電特性を有するフッ素樹脂多孔体の電気
特性を損なうこと無しに、加工性、接着性、機械的特
性、耐湿性、耐熱性、難燃性、耐薬品性等のプリント配
線板の要求特性を兼ね備えている。 (ロ)180℃以下での汎用プレスでも成形可能で、極
めて安価に製造できる。
【0029】請求項4のカバーレイフィルムは前記プリ
プレグと少なくとも一層の耐熱性フィルムとからなるも
のとしたことから、フレキシブル性及び接着性が良好で
且つ優れた誘電特性を有するフレキシブルプリント基板
あるいはリジッドプリント配線板のカバーレイとして極
めて有用である。
【0030】請求項1又は2のプリプレグは、フッ素樹
脂多孔体に比誘電率が3.5以下のエポキシ樹脂を含浸
又はコーティングしてなるものとしたことから、前記プ
リント基板及びカバーレイ用の中間材として極めて有用
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】フッ素樹脂多孔体にエポキシ樹脂を含浸してな
る本発明のプリプレグの模式断面図である。
【図2】フッ素樹脂多孔体表面にエポキシ樹脂をコーテ
ィングしてなる本発明のプリプレグの模式断面図であ
る。
【図3】本発明のプリント基板の代表的積層構成例を示
す図である。
【図4】本発明のプリント基板の別の代表的積層構成例
を示す図である。
【図5】本発明のプリント基板の更に別の代表的積層構
成例を示す図である。
【図6】本発明のカバーレイフィルムの模式断面図であ
る。
【符号の説明】
1 フッ素樹脂多孔体 2 低誘電率エポキシ樹脂 3 コア材 4 導電層 5 内層回路 6 耐熱性フィルム 7 本発明のプリプレグ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素樹脂多孔体に比誘電率が3.5以
    下のエポキシ樹脂を含浸してなることを特徴とするプリ
    プレグ。
  2. 【請求項2】 フッ素樹脂多孔体の表面に比誘電率が
    3.5以下のエポキシ樹脂をコーティングしてなること
    を特徴とするプリプレグ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のプリプレグ単体
    若しくは該プリプレグと少なくとも一層のコア材とから
    なる積層体、の少なくとも片面に導電層を形成してなる
    ことを特徴とするプリント基板。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載のプリプレグと少
    なくとも一層の耐熱性フィルムとからなることを特徴と
    するカバーレイフィルム。
JP33116994A 1994-12-08 1994-12-08 プリプレグ並びにこれを用いたプリント基板及びカバーレイフィルム Pending JPH08157621A (ja)

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Cited By (8)

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