JP2001031782A - プリプレグおよびこれを用いた積層板 - Google Patents

プリプレグおよびこれを用いた積層板

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JP2001031782A
JP2001031782A JP11204493A JP20449399A JP2001031782A JP 2001031782 A JP2001031782 A JP 2001031782A JP 11204493 A JP11204493 A JP 11204493A JP 20449399 A JP20449399 A JP 20449399A JP 2001031782 A JP2001031782 A JP 2001031782A
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prepreg
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epoxy
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Eiji Motobe
英次 元部
Toshiharu Takada
俊治 高田
Tomoyuki Fujiki
智之 藤木
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特性インピーダンスを均一化しやすくし、半
導体素子や電子回路の誤動作を防止でき、且つ、樹脂ク
ラックや剛性に優れた多層配線基板を形成できるプリプ
レグおよび積層板を提供する。 【解決手段】 プリプレグは、基材に樹脂組成物を含浸
させ硬化させてなるプリプレグにおいて、樹脂硬化物と
基材の誘電率の差が1.0以下であることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子回路基板等に
使用される多層配線基板を構成するプリプレグおよび積
層板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体素子や移動体通信機器等の
電子機器の更なる高機能化・高速化・小型化に伴い、電
気信号の高速化や高密度配線化が進められる中で、従来
のプリプレグや積層板からなる多層配線板基板では、基
材の織り目と交点との比誘電率のばらつきおよび絶縁層
厚みのばらつきによる特性インピーダンスの不均一化が
無視できなくなっている。その結果、信号の一部が反射
されていまい、入力された電気信号が正しく出力側に伝
送されず電子回路や半導体素子の誤動作を起こしてしま
うという問題があった。
【0003】一方、近年の高密度配線に対応する為、樹
脂付き銅箔や樹脂塗工を用いたヒルドアップ工法が採用
されるようになってきている。これらの方法では絶縁層
に基材がないため、基材による誘電率のばらつきが無く
なり、特性インピーダンスの整合性が得やすい方向にな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、絶縁層
が樹脂単独であるため、従来の基材入りのプリプレグと
比較すると、樹脂クラックや剛性に劣るといった問題点
があった。本発明は、上記問題点に鑑み、特性インピー
ダンスを均一化しやすくし、半導体素子や電子回路の誤
動作を防止でき、且つ、樹脂クラックや剛性に優れた多
層配線基板を形成できるプリプレグおよび積層板を提供
することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、以下の構成からなる。本発明の請求項1に係るプ
リプレグは、基材に樹脂組成物を含浸させ硬化させてな
るプリプレグにおいて、樹脂硬化物と基材の誘電率の差
が1.0以下であることを特徴とする。
【0006】本発明の請求項2に係るプリプレグは、請
求項1に加えて、前記基材の誘電率が2.0〜5.0の
範囲にある。本発明の請求項3に係るプリプレグは、請
求項1または2に加えて、前記基材が有機繊維からなる
基材である。本発明の請求項4に係るプリプレグは、請
求項3に加えて、前記有機繊維がアラミド繊維および全
芳香族ポリエステル繊維から選ばれた少なくとも1種で
ある。
【0007】本発明の請求項5に係るプリプレグは、請
求項1から4までのいずれかに加えて、前記樹脂硬化物
量が全体の40〜70wt%である。本発明の請求項6
に係るプリプレグは、請求項1から5までのいずれかに
加えて、前記樹脂硬化物がエポキシ樹脂組成物の硬化物
である。本発明の請求項7に係る金属箔張り積層板は、
請求項1から6までのいずれかに記載のプリプレグに金
属箔を重ね、加熱加圧成型してなる積層板である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明に係るプリプレグは、基材と、これに樹脂
組成物を含浸させ硬化させた樹脂硬化物との誘電率の差
が1.0以下である。この誘電率の差は、好ましくは
0.5以下、さらに好ましくは0.3以下である。
【0009】本発明で使用する基材は、ガラス繊維、ア
ラミド繊維、(液晶)ポリエステル繊維、ポリイミド繊
維、ポリアクリル繊維等の有機繊維であり、そのクロス
もしくは不織布などを使用することができる。アラミド
繊維としては、ポリパラフェニレンテレフタルアミド
や、コポリパラフェニレン−3,4’−オキシドフェニ
レンテレフタルアミド等の繊維が挙げられる。また、液
晶ポリエステル繊維としては、p−オキシベンゾイルと
6−オキシ−2−ナフトールの共重合体等の全芳香族ポ
リエステル繊維等が挙げられる。
【0010】基材の誘電率が2.0〜5.0の範囲にあ
ると、積層板の低誘電率化がより一層可能となり好まし
く、基材の誘電率が4.0〜5.0の範囲にあると、さ
らに好ましい。例えば、NEガラス使用の繊維やアラミ
ド繊維およびポリエステル繊維を用いた基材が挙げられ
る。基材が有機繊維であると、得られた積層板のレーザ
ー加工性に優れ、また、軽量化にもなり、好ましい。
【0011】さらに、有機繊維が芳香族アラミド繊維あ
るいは全芳香族ポリエステル繊維であると、レーザー加
工性と耐熱性を両立でき、好ましい。本発明で樹脂硬化
物の原料となる樹脂組成物は、特に限定するものではな
く、例えば、樹脂としては、エポキシ樹脂系、フェノー
ル樹脂系、ポリイミド樹脂系、不飽和ポリエステル樹脂
系、ポリプェニレンエーテル樹脂系等の熱硬化性樹脂
や、ポリイミド樹脂系、ポリフェニレンエテール樹脂
系、ポリスルフォン樹脂系等の熱可塑性樹脂が用いら
れ、これらの熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂に無機充填剤
等を配合したものが挙げられる。これらの樹脂組成物が
硬化することによって、樹脂硬化物が得られる。なお、
樹脂組成物が、エポキシ樹脂系の樹脂組成物の場合、電
気特性および接着性のバランスが良好であり好ましい。
【0012】エポキシ樹脂系の樹脂組成物に含有するエ
ポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジアミノジフェ
ニルメタン型エポキシ樹脂、およびこれらのエポキシ樹
脂構造体中の水素原子の一部をハロゲン化することによ
り難燃化したエポキシ樹脂等が挙げられる。また、この
エポキシ樹脂系の樹脂組成物に含有する硬化剤として
は、例えばジシアンジアミド、脂肪族ポリアミド等のア
ミド系硬化剤や、ジアミノジフェニールメタン、トリエ
チレンジアミン等のアミン系硬化剤や、フェノールノボ
ラック樹脂、ビスフエノールA型ノボラック樹脂等のフ
ェノール系硬化剤や、酸無水物類等が挙げられる。
【0013】本発明のプリプレグ中に含まれる樹脂硬化
物の量は、プリプレグ全体の40〜70wt%が好まし
く、さらに好ましくは45〜55wt%である。このよ
うなプリプレグは、樹脂組成物の固形分および基材の合
計重量100重量部に対し、樹脂組成物の固形分が40
〜70重量部となるように含浸させた後、硬化させるこ
とによって得られる。ここで、樹脂組成物の固形分が4
0重量未満の場合は、基材に含浸する樹脂量の面内ばら
つきが生じて、プリプレグやこれから得られる積層板の
耐熱性が低下したり電気特性にばらつきが生じる場合が
ある。一方、樹脂組成物の固形分が70重量部を超える
場合は、プリプレグやこれから得られた積層板の板厚の
ばらつきが大きくなり、特性インピーダンスを含めた電
気特性にばらつきが生じる場合がある。
【0014】本発明の積層板は、上記プリプレグを複数
枚積層し、この片面または両面に銅箔等の金属箔を重ね
て加熱加圧成型して得られるものである。加熱加圧条件
としては、プリプレグ製造に用いられる樹脂組成物の種
類によって異なるが、エポキシ樹脂組成物であれば、温
度を170℃前後、圧力を20〜50kg/cm2 、成
型時間を60〜120分間に設定する。
【0015】
【実施例】(実施例1)エポキシ樹脂としての、エポキ
シ当量が220であるクレゾールノボラック型エポキシ
樹脂(東都化成株式会社製、商品名YDCN−220)
20重量部およびエポキシ当量が500であるテトラブ
ロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会
社製、商品名YDB−500)76.5重量部、硬化剤
としてのジシアンジアミド(試薬)3重量部、硬化促進
剤としてのベンジルジメチルアミン(試薬)0.5重量
部を配合してエポキシ1を調製した。このエポキシ1
を、メチルエチルケトンを40重量部、N,N’−ジメ
チルホルムアミドを20重量部の溶剤に溶解させ、樹脂
組成物としてのエポキシ樹脂ワニス(エポキシ1ワニ
ス)を調製した。
【0016】基材としては、NEガラスからなるガラス
繊維織物(日東紡績株式会社製、商品名WEX983)
を用いた(以下、この基材をガラス織物1とする)。こ
の基材に、溶剤乾燥後の樹脂組成物の量が、樹脂組成物
および基材の合計100重量部に対し、55重量部とな
るように調製してエポキシ1ワニスを含浸させた後、1
50℃で10分加熱してプリプレグを作製した。
【0017】このプリプレグを1枚あるいは8枚重ね、
さらにその両側に18μmあるいは35μm厚の銅箔を
重ね、これを170℃、30kg/平方cm、120分
の条件で加熱加圧成型することによって、銅張り積層板
を得た。 (実施例2)エポキシ樹脂としての、エポキシ当量が5
00であるテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹
脂(ダウケミカル株式会社製、商品名DER511)5
3.7重量部およびエポキシ当量が200であるクレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、
商品名YDCN702)23重量部、フェノール系硬化
剤としてのフェノール性水酸基当量105のフェノール
ノボラック樹脂(荒川化学工業株式会社製、商品名タマ
ノール752)23.3重量部、硬化促進剤としての2
−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成工業株式
会社製)0.1重量部を配合してエポキシ2を調製し
た。このエポキシ2をメチルエチルケトンを60重量部
の有機溶剤に溶解させ、樹脂組成物としてのエポキシ樹
脂ワニス(エポキシ2ワニス)を調製した。
【0018】基材として、実施例1と同じ基材を用い、
この基材に実施例1と同じ条件でエポキシ2ワニスを含
浸させ、加熱してプリプレグを作製した。さらに実施例
1と同じ条件で成形することによって、銅張り積層板を
得た。 (実施例3)エポキシ樹脂としての、エポキシ当量が2
20であるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都
化成株式会社製、商品名YDCN−220)15.6重
量部およびエポキシ当量が500であるテトラブロモビ
スフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、
商品名YDB−500)59重量部、硬化剤としてのジ
シアンジアミド(試薬)2重量部、硬化促進剤としての
ベンジルジメチルアミン(試薬)0.4重量部、添加剤
としての酸化チタン粒子(ルチル型、平均粒径1.8μ
m)23重量部を配合してエポキシ3を調製した。この
エポキシ3を、メチルエチルケトンを40重量部および
N,N’−ジメチルホルムアミドを20重量部の溶剤に
溶解させ、樹脂組成物としてのエポキシ樹脂ワニス(エ
ポキシ3ワニス)を調製した。
【0019】基材としては、Eガラスからなるガラス繊
維織物(日東紡績株式会社製、商品名WEA−116
E)を用いた(以下、この基材をガラス織物2とす
る)。この基材に実施例1と同じ条件でエポキシ3ワニ
スを含浸させ、加熱してプリプレグを作製した。さらに
実施例1と同じ条件で成形することによって、銅張り積
層板を得た。
【0020】(実施例4)基材としては、アラミド繊維
による不織布(デュポン社製、商品名サーマウント)を
用いた(以下、この基材をアラミド不織布1とする)。
これに実施例2と同じエポキシ2ワニスを実施例1と同
じ条件で含浸させ、加熱してプリプレグを作製した。さ
らに実施例1と同じ条件で成形することによって、銅張
り積層板を得た。
【0021】(実施例5)基材としては、アラミド繊維
による不織布(王子製紙社製、商品名テクノーラ)を用
いた(以下、この基材をアラミド不織布2とする)。こ
れに実施例1と同じエポキシ1ワニスを実施例1と同じ
条件で含浸させ、加熱してプリプレグを作製した。さら
に実施例1と同じ条件で成形することによって、銅張り
積層板を得た。
【0022】(実施例6)基材としては、1500デニ
ールの全芳香族ポリエステル繊維(株式会社クラレ製、
商品名ベクトラン)を織機を用いて織成して得られた秤
量70g/平方mの織物を用いた(以下、この基材をポ
リエステル織物1とする)。これに実施例1と同じエポ
キシ1ワニスを実施例1と同じ条件で含浸させ、加熱し
てプリプレグを作製した。さらに実施例1と同じ条件で
成形することによって、銅張り積層板を得た。 (実施例7)基材としては、1500デニールの全芳香
族ポリエステル繊維(株式会社クラレ製、商品名ベクト
ラン)を約5mm長に切断し、この短繊維を用いて製紙
法で抄造することによって得られた秤量70g/平方m
の不織布を用いた(以下、この基材をポリエステル不織
布1とする)。これに実施例1と同じエポキシ1ワニス
を実施例1と同じ条件で含浸させ、加熱してプリプレグ
を作製した。さらに実施例1と同じ条件で成形すること
によって、銅張り積層板を得た。
【0023】(実施例8)ポリイミド樹脂(チバガイギ
ー社製、商品名ケルイミド601、以下ポリイミド1と
する。)100重量部を、N−メチルピロリドン50重
量部の溶媒に溶解させ、樹脂組成物としてのポリイミド
樹脂ワニスを調製した。このポリイミド樹脂ワニスを実
施例4と同じアラミド不織布1の基材に実施例1と同じ
条件で含浸させ、加熱してプリプレグを作製した。
【0024】このプリプレグを8枚重ね、さらにその両
側に18μmあるいは35μm厚の銅箔を重ね、これを
200℃、30kg/平方m、180分の条件で加熱加
圧成型することによって、銅張り積層板を得た。 (比較例1)実施例3と同じガラス織物2を基材として
用い、これに実施例1と同じエポキシ1のワニスを実施
例1と同じ条件で含浸させ、加熱してプリプレグを作製
した。さらに実施例1と同じ条件で成型することによっ
て、銅張り積層板を得た。
【0025】(比較例2)実施例1と同じエポキシ1ワ
ニスを18μmあるいは35μm厚の銅箔マット面上に
100μm厚になるように塗布・乾燥後、樹脂付き銅箔
を作製した。 (誘電率評価および曲げ強度評価)誘電率は、実施例1
〜8および比較例1で得られた銅張り積層板(プリプレ
グ8枚使用品)と比較例2の樹脂付き銅箔を樹脂面が張
り合わせになるよう2枚重ね、実施例1と同じ条件で成
形し、銅張り積層板を得た。さらにその銅張り積層板の
表面の金属層をエッチングして除去した後、その両側に
樹脂付き銅箔を樹脂面が内側になるよう重ね、上記と同
じ操作を3回繰り返し、板厚約0.8mmの銅張り積層
板を作製し、JIS C−6481に準じて測定を行っ
た。
【0026】(特性インピーダンス評価)特性インピー
ダンスは、実施例1〜8および比較例1で得られた銅張
り積層板(プリプレグ1枚使用品)と比較例2の樹脂付
き銅箔を1枚用い、実施例1と同じ条件で成形した銅張
り積層板を、図1に示した配線パターンをエッチング法
により作製し、その両側に各実施例および各比較例のプ
リプレグおよび樹脂付き銅箔を重ね、各例と同じ条件で
成形したものをサンプルとして用い、インピーダンスア
ナライザイーを用いて回路巾100μmの配線パターン
(図1)において、任意の位置で100箇所測定し、そ
のバラツキを3σ(シグマ)で示した。
【0027】(レーザー加工性評価)レーザー加工性
は、実施例1〜8および比較例1で得られた銅張り積層
板(プリプレグ1枚使用品)と比較例2の樹脂付き銅箔
を1枚用い、実施例1と同じ条件で成形した銅張り積層
板の表面の金属筋層をエッチングして除去した後、レー
ザー加工機(住友重機社製、GS500H)を用いて、
炭酸ガスレーザーにて直径0.1mmの穴明け加工を行
った。そしてその穴を目視で観察し、穴の形状がほぼ円
形の場合を「○」とし、変形している場合を「×」とし
た。なお、レーザーの照射条件は、パルスエネルギー
1.4mJ/平方mmで3回照射した。
【0028】上記の各測定結果を表1および表2に示
す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】表1および表2にみられるように、各実施
例のものは、基材と樹脂硬化物の誘電率の差が1.0以
上の比較例1のものに比べて特性インピーダンスのばら
つきが小さくなることが確認される。また実施例1、2
および実施例4〜8のものは基材の誘電率が5.0以上
である実施例3および比較例1のものに比べ、基板の誘
電率が低くなることが確認される。また基材に有機繊維
を用いた実施例4〜8のものは基材にガラス繊維を用い
た実施例1〜3および比較例1のものに比べ、レーザー
加工性に優れていることが確認される。また、基材を用
いていない比較例2のものに比べて実施例1〜8のもの
は曲げ強度が非常に高いことのが確認される。
【0032】
【発明の効果】上記のように本発明にかかるプリプレグ
は、基材に樹脂組成物を含浸させ硬化させてなるプリプ
レグにおいて、樹脂硬化物と基材の誘電率の差が1.0
以下であることを特徴とするので、特性インピーダンス
のばらつきが制御し易く、すなわち、特性インピーダン
スを均一化しやすくし、半導体素子や電子回路の誤動作
を防止できるものである。且つ、基材を用いている為、
曲げ強度が高く、樹脂クラックが生じにくく、剛性に優
れた多層配線基板を形成できるものである。
【0033】上記基材として誘電率が2.0〜5.0の
範囲であるプリプレグを用いれば、上記の効果に加え、
基板の低誘電率化を可能とすることができるものであ
る。上記基材が有機繊維からなる基材であれば、上記の
効果に加え、基板のレーザー加工性に優れた多層配線板
を形成できるものである。上記有機繊維が芳香族アラミ
ド繊維あるいは全芳香族ポリエステル繊維であるプリプ
レグを用いれば、上記の効果に加え、レーザー加工性と
耐熱性を両立することができるものである。
【0034】プリプレグの樹脂硬化物量を40〜70w
t%に調整することによって、基材中での樹脂硬化物の
分散の均一性を確保することができると共にプリプレグ
の厚みのばらつきを小さくすることができるものであ
る。上記樹脂硬化物がエポキシ樹脂組成物の硬化物であ
るプリプレグを用いれば、上記の効果に加え、コストや
接着性等に優れた多層配線板を形成できるものである。
【0035】本発明にかかる積層板は、上記プリプレグ
に金属箔を重ね、加熱加圧成型してなるため、特性イン
ピーダンスのばらつきが制御し易く、半導体素子や電子
回路の誤動作を防止でき、曲げ強度が高く、樹脂クラッ
クが生じにくく、剛性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】特性インピーダンス評価に用いるサンプルを示
す概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤木 智之 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AB04 AB05 AB06 AB07 AB09 AD23 AD27 AD28 AD31 AE01 AE04 AG03 AG16 AG19 AH21 AK14 AL09 AL12 AL13 4J002 AA02W BG03X CC03W CD05W CD06W CD13W CF00X CF18X CF21W CL06X CM04W CM04X DL006 FA04X FA06X FD01X GF00 GQ05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材に樹脂組成物を含浸させ硬化させて
    なるプリプレグにおいて、樹脂硬化物と基材の誘電率の
    差が1.0以下であることを特徴とする、プリプレグ。
  2. 【請求項2】 前記基材の誘電率が2.0〜5.0の範
    囲にある、請求項1に記載のプリプレグ。
  3. 【請求項3】 前記基材が有機繊維からなる基材であ
    る、請求項1または2に記載のプリプレグ。
  4. 【請求項4】 前記有機繊維がアラミド繊維および全芳
    香族ポリエステル繊維から選ばれた少なくとも1種であ
    る、請求項3に記載のプリプレグ。
  5. 【請求項5】 前記樹脂硬化物量が全体の40〜70w
    t%である、請求項1から4までのいずれかに記載のプ
    リプレグ。
  6. 【請求項6】 前記樹脂硬化物がエポキシ樹脂組成物の
    硬化物である、請求項1から5までのいずれかに記載の
    プリプレグ。
  7. 【請求項7】 請求項1から6までのいずれかに記載の
    プリプレグに金属箔を重ね、加熱加圧成型してなる、金
    属箔張り積層板。
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