JPWO2016076131A1 - 両面粘着テープ、物品及び分離方法 - Google Patents

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Abstract

本発明が解決しようとする課題は、被着体への貼付けや、2以上の被着体の固定に使用可能で、かつ、前記2以上の被着体を分離する際には簡易に解体可能な両面粘着テープを提供することにある。本発明は、バインダー及び熱膨張性微小球を含有する易解体層の両面に、直接または他の層を介して、粘着剤層を有することを特徴とする両面粘着テープに関するものである。また、本発明は、2以上の被着体が前記両面粘着テープによって接着された構成を有することを特徴とする物品に関するものである。

Description

本発明は、被着体への貼付け、物品間の固定を行い、一定期間経過した後に前記貼付けや固定を容易に解くことのできる易解体性の両面粘着テープ、及び、前記両面粘着テープにより貼り合わされた2以上の被着体の分離方法に関する。
粘着テープは、作業性に優れる接着信頼性の高い接合手段として、OA機器、IT機器、家電製品、自動車等の各産業分野での部品固定用途や、部品の仮固定用途、製品情報を表示するラベル用途等に使用されている。近年、地球環境保護の観点から、これらの産業分野において、使用済み製品のリサイクル、リユースの要請が高まっている。各種製品をリサイクル、リユースする際には、部品の固定やラベルに使用されている粘着テープを剥離する作業が必要となるが、前記粘着テープは製品中の各所に設けられているため、簡易な除去工程による作業コストの低減が要望されている。
比較的容易に剥離することのできる粘着テープとしては、例えば、接着力が相違する2層以上の粘着層を有する粘着部材が開示されている(特許文献1参照)。前記粘着テープは、重畳構造の粘着層を有する粘着部材における弱粘着層を介して被着体を接合処理することにより、被着体の強固な固着と、当該弱粘着層を剥離面とする容易な解体を実現するとの粘着部材である。
しかし、前記粘着部材は、複数の粘着剤層を必須の構成とするため製造コストが高くなる問題があった。また、弱粘着層により被着体との接着が行われる構成であるため接着力を高めるには制限があり、強固に物品を固定する用途への展開が困難であった。
特開平10−140093号公報
本発明が解決しようとする課題は、被着体への貼付けや、2以上の被着体の固定に使用可能で、かつ、前記2以上の被着体を分離する際には簡易に解体可能な両面粘着テープを提供することにある。
本発明は、バインダー及び熱膨張性微小球を含有する易解体層の両面に、直接または他の層を介して、粘着剤層を有することを特徴とする両面粘着テープに関するものである。
また、本発明は、2以上の被着体が前記両面粘着テープによって接着された構成を有することを特徴とする物品に関するものである。
また、本発明は、前記物品を構成する前記易解体層を加熱し前記熱膨張性微小球を膨張させることによって、前記物品を構成する2以上の被着体を分離する方法に関するものである。
本発明の両面粘着テープは、被着体への貼付が可能で、2以上の被着体を強固に貼り合わせることができ、前記被着体同士の貼り合わせを解消することで前記物品を解体する際には、加熱により前記2以上の被着体を簡易に分離することができる。
本発明の両面粘着テープの製造方法によれば、本発明の両面粘着テープを製造することができる。
本発明の分離方法によれば、被着体同士の貼り合わせを簡易に分離することができる。
本発明に係る両面粘着テープの実施形態の一例を示す断面図である。 本発明に係る両面粘着テープの実施形態の一例を示す断面図である。 本発明に係る両面粘着テープの製造方法の実施形態の一例を説明する図である。 本発明に係る接着方法の実施形態の一例を説明する図である。 本発明に係る分離方法の実施形態の一例を説明する図である。 被着体の分離の様子を模式的に示した図である。 本発明に係る分離方法の実施形態の一例を示す断面図である。 実施例1の両面粘着テープ及び比較例1の両面粘着テープの製造方法、並びに実施例1の両面粘着テープ及び比較例1の両面粘着テープの構成を説明する図である。 実施例における解体性試験の方法を説明する図である。
≪両面粘着テープ≫
本発明の両面粘着テープは、バインダー及び熱膨張性微小球を含有する易解体層の両面に、直接または他の層を介して、粘着剤層を有することを特徴とするものである。
以下、本発明の両面粘着テープの実施形態の一例を説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係る両面粘着テープの実施形態の一例である。両面粘着テープ1は、バインダー11及び熱膨張性微小球12を含有する易解体層10の両面側に粘着剤層20,21を有する。粘着剤層20,21上には、それぞれ剥離シート30,31が積層されていてもよい。
以下、両面粘着テープの各構成を説明する。
[易解体層]
易解体層10は、バインダー11及び熱膨張性微小球12を含有する。易解体層は、両面粘着テープにより貼り合わせられた2以上の被着体を分離する際に、被着体同士を引き離す等の剥離応力により破断される層である。
上記バインダーとしては、上記熱膨張性微小球が膨張する力によって、容易に解体可能なものを使用することができる。また、前記バインダーとしては、熱可塑性であるものを使用することが好ましい。ここで、熱可塑性とは、前記バインダーの1Hz及び23℃での動的粘弾性スペクトルで測定される貯蔵弾性率G23が1.0×10〜5.0×10Paの範囲であり、1Hz及び120℃での動的粘弾性スペクトルで測定される貯蔵弾性率G120が1.0×10〜5.0×10Paの範囲であるものを指す。
通常の状態では、本発明の両面粘着テープによって被着体同士を強固に接着させるうえで、易解体層を構成するバインダーの1Hz及び23℃での動的粘弾性スペクトルで測定される貯蔵弾性率G23が1.0×10〜5.0×10Paであるものを使用することが好ましく、5.0×10〜5.0×10Paであるものを使用することがより好ましく、5.0×10〜1.0×10Paであるものを使用することがさらに好ましく、1.0×10〜1.0×10Paであるものを使用することが特に好ましい。
また、加熱により被着体同士を容易に分離させるうえで、易解体層を構成するバインダーの1Hz及び120℃での動的粘弾性スペクトルで測定される貯蔵弾性率G120が1.0×10〜5.0×10Paであるものを使用することが好ましく5.0×10〜1.0×10Paであるものを使用することがより好ましく、5.0×10〜5.0×10Paであるものを使用することがさらに好ましく、5.0×10〜5.0×10Paであるものを使用することが特に好ましい。
易解体層のバインダーの前記貯蔵弾性率G120は、前記貯蔵弾性率G23よりも小さいことが好ましい。
前記貯蔵弾性率G23及びG120は、易解体層を構成するバインダーを用いて形成された試験片に対する測定の結果を指す。前記試験片に熱膨張性微小球は含まれない。試験片の厚みは2mmとする。試験片は易解体層に含有されるバインダーをシート上に塗布する等によって得ることができる。
貯蔵弾性率G23及びG120は、市販の粘弾性試験機を用いて、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
前記易解体層の厚みは、5μm〜80μmであることが好ましく、5μm〜60μmであることがより好ましく、10μm〜50μmであることがさらに好ましい。易解体層の厚みは、易解体層の厚み方向に無作為に選出した5か所の厚みを測定して得られた平均値とする。易解体層の厚みが上記範囲であることにより、層形成が容易であり易解体性に優れる易解体層とすることができる。
前記易解体層に含まれる前記バインダーとしては、例えば熱可塑性樹脂を使用することが、熱により軟化しやすく解体しやすいため好ましい。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリウレタン(PU)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)等のウレタン系樹脂;ポリカーボネート(PC);ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂等の塩化ビニル系樹脂;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル等のアクリル系樹脂;ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリトリメチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリブチレンナフタレ−ト等のポリエステル系樹脂;ナイロン(登録商標)等のポリアミド系樹脂;ポリスチレン(PS)、イミド変性ポリスチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、イミド変性ABS樹脂、スチレン・アクリロニトリル共重合(SAN)樹脂、アクリロニトリル・エチレン−プロピレン−ジエン・スチレン(AES)樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、シクロオレフィン樹脂等のオレフィン系樹脂;ニトロセルロース、酢酸セルロース等のセルロース系樹脂;シリコーン系樹脂;フッ素系樹脂等の熱可塑性樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、これらのなかでも、特にスチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマーまたはアクリル系樹脂等を使用することが好ましく、スチレン系熱可塑性エラストマーまたはアクリル系樹脂を使用することが特に好ましい。
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン−エチレン−ブチレン共重合体(SEB)等のスチレン系ジブロック共重合体;スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、SBSの水素添加物(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS))、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、SISの水素添加物(スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEPS))、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(SIBS)等のスチレン系トリブロック共重合体;スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン(SBSB)等のスチレン系テトラブロック共重合体;スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン−スチレン(SBSBS)等のスチレン系ペンタブロック共重合体;これら以上の繰り返し単位を有するスチレン系マルチブロック共重合体;スチレン−ブタジエンラバー(SBR)等のスチレン系ランダム共重合体のエチレン性二重結合を水素添加した水素添加物;等が挙げられる。スチレン系熱可塑性エラストマーは市販品を用いてもよい。
前記スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、前記スチレン系トリブロック共重合体及びスチレン系ジブロック共重合体の混合物を使用することが、前記23℃における貯蔵弾性率と前記120℃における貯蔵弾性率、前記23℃での貯蔵弾性率を120℃で測定される貯蔵弾性率で除した時の値を有し、その結果、およそ23℃の常温領域下では2以上の被着体を強固に貼り合わせることができ、かつ、およそ120℃に加熱されることによって容易に2以上の被着体を分離できる粘着テープを得るうえで好ましく、前記スチレン系ジブロック共重合体を前記スチレン系熱可塑性エラストマー全体に対して10質量%〜90質量%の範囲で含有するものを使用することがより好ましく、15質量%〜80質量%の範囲で使用することがさらに好ましく、20質量%〜75質量%の範囲で使用することが特に好ましい。
前記スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、加熱による解体性とをより一層向上させるうえで、1万〜80万の範囲の重量平均分子量を有するものを使用することが好ましく、5万〜50万の範囲の重量平均分子量を有するものを使用することがより好ましく、15万〜45万の範囲の重量平均分子量を有するものを使用することがさらに好ましい。
前記アクリル系樹脂としては、例えば、アルキル(メタ)アクリレートを含む単量体を重合して得られるものを使用することができる。
前記アルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素原子数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを使用することが好ましく、具体的には、ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等を使用することが好ましく、ブチルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレートを単独または組み合わせ使用することがより好ましい。
また、前記単量体としては、前記したもののほかに、アクリルニトリル、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、アクリルアミド、イタコン酸、スチレン、酢酸ビニル等を使用することができる。
前記易解体層に含まれる熱膨張性微小球は、熱の影響により膨張しうるものである。具体的には、前記熱膨張性微小球としては、120℃における熱膨張率が150%以上であるものを使用することが好ましく、120℃における熱膨張率が170%以上であるものを使用することがより好ましく、120℃における熱膨張率が200%以上であるものを使用することがさらに好ましく、120℃おける熱膨張率が220%以上であるものを使用することが特に好ましく、250%以上であるものを使用することが、易解体層を容易に解体でき、その結果、被着体同士の分離を容易に行うことが可能となるため特に好ましい。また、前記膨張率の上限は、特に制限されないが、概ね5000%であることが好ましい。なお、上記熱膨張率は、以下の方法によって算出された値を指す。
はじめに、熱膨張性微小球(膨張していないもの)1gをメスフラスコにいれ、水置換法により真比重を測定する。次に、前記熱膨張性微小球1gをギア式オーブンに入れ、120℃下で2分間加熱し膨張させる。
次に、膨張した微小球をメスフラスコにいれ、水置換法により真比重を測定する。
熱膨張後の微小球の真比重に対する膨張前の熱膨張性微小球の真比重の比を算出し100を乗じた値を熱膨張率とした。
上記熱膨張性微小球の膨張開始温度は、特に限定されないが、80℃以上であることが好ましく、85℃〜120℃であることがより好ましく、90℃〜120℃であることが、易解体層を形成する際に膨張させることなく、かつ、2以上の被着体の熱による損傷を引き起こすことなく、それらを分離するうえでさらに好ましい。なお、上記「熱膨張性微小球の膨張開始温度」は、熱膨張性微小球を熱分析装置(「TMA/SS6100」、SII・ナノテクノロジー(株)製)を使用し、膨張法(荷重:0.1N、プローブ:3mmφ、昇温速度:5℃/分)で評価した際の、熱膨張性微小球の膨張が開始した温度である。
上記熱膨張性微小球の最大膨張温度は、特に限定されないが、90℃以上であることが好ましく、90℃〜180℃であることが好ましく、100℃以上〜150℃であることが、2以上の被着体の熱による損傷を引き起こすことなく、それらを分離するうえでさらに好ましい。なお、上記「最大膨張温度」は、熱膨張性微小球を熱分析装置(「TMA/SS6100」、SII・ナノテクノロジー(株)製)を使用し、膨張法(荷重:0.1N、プローブ:3mmφ、昇温速度5℃/分)で評価した際の、熱膨張性微小球の膨張が最大となる温度である。なお、最大膨張温度よりも高い温度にまで加熱された熱膨張性微小球は、通常、収縮し膨張率を低下させるため、上記最大膨張温度よりも高い温度に加熱しないことが好ましい。
なお、前記熱膨張性微小球を製造する際、その製造に使用するカプセルの壁厚や、ガス化物質の含有量等をすべて均一にすることは困難であるため、その膨張開始温度及び最大膨張温度は、一定の範囲を有するのが通常である。
上記熱膨張性微小球の粒子径(膨張前)は、特に限定されないが、加熱した場合に易解体層の解体性をより一層向上させ、かつ、易解体層及び両面粘着テープの薄型化を実現するうえで、1μm〜50μmの範囲内であることが好ましく、3μm〜30μmの範囲内であることがより好ましく、5μm〜20μmの範囲内であることがさらに好ましい。
なお、前記熱膨張性微小球は、通常、異なる粒子径等を有するものの集合である。そのため、前記熱膨張性微小球の粒子径を測定すると、分布(粒度分布)が得られる。本発明では、前記熱膨張性微小球の粒子径(膨張前)は、マルバーン社製粒度分布測定装置「マスターサイザー2000」を使用し、レーザー回折散乱法による測定を10回行うことによって得られた、10の粒度分布に基づく10点の極大値の最大値と最小値を用い、範囲で表すこととする。具体的には、熱膨張性微小球の粒子径(膨張前)を、前記方法で10回測定し得られた10の粒度分布に基づく10点の極大値の最大値が15μmであり、その最小値が9μmであった場合、前記熱膨張性微小球の粒子径(膨張前)は9μm〜15μmと表すこととする。
上記熱膨張性微小球としては、例えば弾性を有するカプセル内に、熱によりガス化する物質を含有するものを使用することができる。
上記熱によりガス化しうる物質としては、80℃〜150℃程度に加熱されることによってガス化しうる物質を使用することが好ましく、具体的にはブタン、イソブタン、プロパン、イソプロパン、イソペンタン、イソオクタン等を使用することがより好ましい。
上記弾性を有するカプセルとしては、例えば90℃〜150℃程度に加熱されることによって軟化するもので構成されるものを使用することができ、具体的には塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスルホン等によって構成されるカプセル状のものが挙げられる。
上記熱膨張性微小球は、例えばコアセルベーション法や界面重合法等の周知慣用の方法により製造することができる。
上記熱膨張性微小球としては、例えば、「マツモトマイクロスフェア」(商品名、松本油脂製薬(株)製)、「マイクロスフィアーエクスパンセル」(商品名、日本フィライト(株)製)、「ダイフォーム」(商品名、大日精化工業(株)製)などの市販品を使用することもできる。
上記熱膨張性微小球の含有量(配合量)は、粘着剤層との良好な密着性と、易解体性とを両立するうえで、前記易解体層に含まれる上記バインダー100重量部に対して、1質量部〜100質量部であることが好ましく、3質量部〜50質量部であることがより好ましく、5質量部〜30質量部であることがさらに好ましい。
[粘着剤層]
粘着剤層20,21は被着体と接着する層である。粘着剤層20,21を構成する粘着剤としては、天然ゴム系重合体、合成ゴム系重合体、アクリル系重合体、シリコーン系重合体、ウレタン系重合体、ビニルエーテル系重合体等を含有するものを使用することができる。前記粘着剤の形態としては、溶剤系、エマルジョン型粘着剤、水溶性粘着剤等の水系、ホットメルト型粘着剤、UV硬化型粘着剤、EB硬化型粘着剤等の無溶剤系等が挙げられる。
前記粘着剤層20,21は、アクリル系共重合体を含有することが好ましい。アクリル系共重合体としては、親水性を付与する(メタ)アクリル酸と、それと共重合可能なその他のモノマーとの共重合体であり、(メタ)アクリル酸とビニルエーテルとを反応させて得られる(メタ)アクリレート等が挙げられる。
粘着剤層の厚みは、5μm〜100μmであることが好ましく、10μm〜80μmであることがより好ましく、30μm〜70μmであることがさらに好ましい。粘着剤層の厚みが上記範囲であると、層形成が容易であり、被着体同士の接着性にも優れるため好ましい。
粘着剤層20,21は、必要に応じて粘着付与樹脂や架橋剤、その他の添加剤等を含有していてもよい。
前記粘着付与樹脂としては、粘着剤層の強接着性を調整することを目的として、例えば、ロジン系粘着付与樹脂、重合ロジン系粘着付与樹脂、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、ロジンフェノール系粘着付与樹脂、安定化ロジンエステル系粘着付与樹脂、不均化ロジンエステル系粘着付与樹脂、テルペン系粘着付与樹脂、テルペンフェノール系粘着付与樹脂、石油樹脂系粘着付与樹脂等が例示できる。
前記架橋剤としては、粘着剤層の凝集力を向上させることを目的として、公知のイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、多価金属塩系架橋剤、金属キレート系架橋剤、ケト・ヒドラジド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、シラン系架橋剤、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン系架橋剤等を使用することができる。
前記添加剤としては、必要に応じて本発明の所望の効果を阻害しない範囲で、pHを調整するための塩基(アンモニア水など)や酸、発泡剤、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、ガラスやプラスチック製の繊維・バルーン・ビーズ・金属粉末等の充填剤、顔料・染料等の着色剤、pH調整剤、皮膜形成補助剤、レベリング剤、増粘剤、撥水剤、消泡剤等の公知のものを粘着剤に任意で添加することができる。また、酸触媒、酸発生剤を添加してもよい。
前記酸触媒や酸発生剤は、例えば光や熱の外部刺激による解体性を付与することを目的として使用することができる。前記酸触媒や酸発生剤としては、前記易解体層に使用可能なものとして例示したものと同様のものを使用することができる。
前記粘着剤層の形成に使用可能な前記粘着剤としては、良好な塗工作業性等を維持するうえで溶媒を含有するものを使用することができる。前記溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、ヘキサン等を使用することができる。また、前記粘着剤として水系粘着剤を使用する場合には、前記溶媒として水、または、水を主体とする水性溶媒を使用できる。
剥離シート30及び31としては、例えば、グラシン紙、クラフト紙、クレーコート紙、ポリエチレン等のフィルムをラミネートした紙、ポリビニルアルコールやアクリル酸エステル共重合体等の樹脂を塗布した紙、ポリエステルやポリプロピレン等の合成樹脂フィルム等に、剥離剤であるフッ素樹脂やシリコーン樹脂等を塗布したもの等が挙げられる。
本実施形態の両面粘着テープが有する一対の粘着剤層は、それぞれ同一の構成であってもよく、それぞれ異なる構成であってもよい。
本実施形態の両面粘着テープは、易解体層に熱膨張性微小球が含有されているので、加熱により、易解体層に含有されたバインダーの軟化と、前記熱膨張性微小球の膨張とが生じ、その結果、熱膨張性フィラーを含有しない易解体層を用いた場合と比較してより弱い力で被着体同士の接着を解体することができる。
<第2の実施形態>
図2は、本発明に係る両面粘着テープの実施形態の一例である。両面粘着テープ2は、バインダー11及び熱膨張性微小球12を含有する易解体層10の両面側に粘着剤層20,21を有し、前記易解体層と前記粘着剤層との間の両方に基材フィルム40,41を有する。粘着剤層20,21上には、それぞれ剥離シート30,31が積層されていてもよい。
第2の実施形態の両面粘着テープは、前記<第1の実施形態>の両面テープが、前記易解体層と前記粘着剤層との間の両方に、さらに基材フィルム40,41を有するものである。なお、前記<第1の実施形態>と共通する点については、説明を省略する。
前記基材フィルムとしては、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)、ポリカーボネート、ポリイミドフィルム、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリビニルアルコール等からなるプラスチック系フィルム、パルプ、レーヨン、マニラ麻、アクリロニトリル、ナイロン、ポリエステル等を用いて得られる不織布、紙、布、又は金属箔等が挙げられる。
前記基材フィルムは、両面粘着テープにより貼り合わせられた被着体同士が解体され易解体層が破断された後、両面粘着テープを被着体から剥離する際に、支持体としての役目を果たし得る。
したがって、基材フィルムと両面粘着テープの他の層との接着性(本実施形態においては、基材フィルム40,41と粘着剤層20,21との接着性)及び支持体としての強度を両立しやすいことから、プラスチック系フィルムが好ましく、ポリエステルフィルムがより好ましい。
また、前記基材フィルムと粘着剤層との密着性を向上させることを目的として、基材フィルムの片面または両面に、コロナ処理、プラズマ処理、アンカーコート処理等を施してもよい。
本実施形態の両面粘着テープは、加熱されることによって易解体層に含まれるバインダーが軟化し、かつ、上記熱膨張性微小球が膨張することで、上記易解体層の凝集力が劇的に低下し容易に解体されるため、上記加熱後には、ほとんど力を加えることなく両面粘着テープが解体され、2以上の被着体同士を分離することができる。
また、第2の実施形態の両面粘着テープは、さらに、易解体層と粘着剤層との間に基材フィルムを有する。解体された両面粘着テープは、両面粘着テープの残渣が被着体上に残ってしまう場合がある。特に易解体層のような易解体性の脆い層を有する両面粘着テープでは、被着体上に残った両面粘着テープの残渣を取り除き難い場合がある。しかし、本実施形態の両面粘着テープは、さらに、易解体層と粘着剤層との間に基材フィルムを有するので、基材フィルム部分を捉えて引っ張るなどすることにより、解体された両面粘着テープの残渣全体を、容易に被着体から剥がすことができる。
なお、本実施形態においては、バインダー11及び熱膨張性微小球12を含有する易解体層10、粘着剤層20,21、基材フィルム40,41、及び剥離シート30,31からなる両面粘着テープを例示したが、上記の層構造に加え、さらに任意の層構造を有していてもよい。
例えば、本発明の両面粘着テープとしては、上記基材フィルム40,41と粘着剤層20,21との間、または上記基材フィルム40,41と易解体層10との間に発泡体(フォーム材)層を有するものを使用することができる。前記発泡体層はクッションの役割を果たし、発泡体層を有する両面粘着テープにクッション性を付与することができる。
本発明の両面粘着テープは、例えば被着体としての剛体と剛体の接着、剛体と剛体同士の分離に好適に用いることができる。剛体の被着体としては、例えば、金属板、金属きょう体、金属カバー、ガラス板、プラスチック板等を挙げることができる。本発明の両面粘着テープによって接着される2以上の被着体は、同種類の被着体であっても、異なる種類の被着体同士であってもよい。また、本発明の両面粘着テープによって接着及び分離される被着体同士は、同種類の被着体であっても、異なる種類の被着体同士であってもよい。
本発明の両面粘着テープは、リユースやリサイクル時の部材間の分離に際して、加熱により容易に解体できる。このため、自動車、建材、OA、家電業界などの工業用途における各種製品の部品間固定を行う両面粘着テープとして好適に使用できる。リユースやリサイクル時の多量の部品の分離や、多量のラベル剥離等を行う際にも作業効率が良好である。
本発明の両面粘着テープは、比較的低い加熱温度により解体を実現することも可能である。そのため、特に、熱により部品の劣化が懸念される携帯電話、映像表示機器、コンピュータなどの電気製品の部品間固定を行う両面粘着テープとして好適に使用できる。
≪両面粘着テープの製造方法≫
本発明の両面粘着テープの製造方法は、バインダー及び熱膨張性微小球を含有する易解体層を作製し、該易解体層の一方側に一方の粘着剤層を貼り合わせ、その後、前記易解体層の他方側に他方の粘着剤層を貼り合わせるものである。
図3は、本発明に係る両面粘着テープの製造方法の実施形態の一例である。まず、粘着剤層を構成する粘着剤、易解体層を構成するバインダー及び熱膨張性微小球の混合物を用意する。次に、図3に示すように、アプリケーターを用いて、剥離シート32,34上に粘着剤を塗布して粘着剤層20,21を形成し、剥離シート33上にバインダー及び熱膨張性微小球の混合物を塗布して易解体層10を形成する。次いで、易解体層10の一方の面に粘着剤層20を貼り合わせた後、易解体層10の他方の面に粘着剤層21を貼り合わせ、本発明に係る両面粘着テープを得る。
上記両面粘着テープの製造は、前記熱膨張性微小球の膨張を抑制するうえで、80℃以下の温度で行うことが好ましく、40℃〜80℃の温度で行うことが好ましく、50℃〜80℃の範囲で行うことがより好ましい。
本実施形態の両面粘着テープの製造方法では、製造する両面粘着テープの2つの粘着剤層20,21が同一の構成であるので、易解体層と粘着剤層とを個別に成形して貼り合わせることで、粘着剤層の成形の工程は一度でよく、効率良く両面粘着テープを製造することができる。
≪接着方法・分離方法≫
本発明の接着方法は、被着体同士を本発明の両面粘着テープにより貼り合わせるものである。
また、本発明の分離方法は、前記易解体層を加熱し、本発明の接着方法により貼り合わされた前記被着体同士を分離させるものである。
図4は、本発明の接着方法の実施形態の一例である。図4に示すように、両面粘着テープの両面の粘着層20,21に被着体50,51を接触させ、被着体同士を貼り合わせ、接着させる。
図5は、本発明に係る分離方法の実施形態の一例である。
まず、両面粘着テープを加熱する。両面粘着テープの加熱は貼り合わされた前記被着体及び両面粘着テープ全体を加熱することにより行ってもよい。すると、易解体層10のバインダー11が熱により軟化し、かつ、熱膨張性微小球12が膨張する。このとき被着体50,51同士を分離させる方向に両面粘着テープに力をかけることで、両面粘着テープに剥離応力がかけられる。本発明の両面粘着テープの易解体層には熱膨張性微小球が含有されているので、加熱等によってそれが膨張した場合に、被着体同士を容易に分離させることができる。
図6は、本発明の分離方法と別法とにおける、被着体の分離の様子の一例を模式的に示した図である。図6(a)は、本発明の分離方法の一例であり、両面粘着テープの易解体層10に熱膨張性微小球12が含有されている場合を示している。図6(b)は、両面粘着テープの易解体層10に熱膨張性微小球12が含有されていない場合を示している。
図6(b)に示すように、易解体層10に熱膨張性微小球12が配合されていない場合では、バインダー11にかかる応力が分散し、バインダー11の層は解体され難い。
一方、本発明の分離方法では、両面粘着テープの易解体層10に熱膨張性微小球12が含有されているので、それが加熱により膨張することによって、図6(a)に示すように、バインダー11にかかる応力が集中し、易解体層に熱膨張性微小球12が配合されていない場合と比較して、少ない力で易解体層を解体することができ、その結果、容易に2以上の被着体を分離することができる。
上記分離方法で行う加熱は、使用する熱膨張性微小球や作業環境に応じて適宜選択できるが、85℃〜150℃であることが好ましく、90℃〜120℃であることがより好ましい。本発明の両面粘着テープは、通常の使用環境(概ね80℃以下)では解体等することなく、被着体同士を強固に接着することができる一方で、前記以上の温度に加熱した場合には、易解体層を容易に解体でき、その結果、被着体を容易に分離することが可能である。
前記加熱方法としては、例えば乾燥機やハロゲンランプを用い、前記両面粘着テープを直接または間接的に加熱する方法が挙げられる。
前記加熱の際に、前記両面粘着テープにハロゲンランプを接近または接触させてもよく、被着体にハロゲンランプを接近または接触させることによって前記粘着テープを間接的に加熱してもよい。例えば、前記両面粘着テープの端部が前記被着体の端部よりも外側に出ている場合、前記両面粘着テープの端部にハロゲンランプを接近または接触させてもよい。
前記加熱工程では、ハロゲンランプ等を備えた加熱装置を用い、前記両面粘着テープの温度が80℃〜130℃になるまで加熱することが好ましく、85℃〜125℃になるまで加熱することがより好ましく、90℃〜120℃になるまで加熱することがさらに好ましい。また、前記加熱は20秒以内であることが好ましく、15秒以内であることがより好ましく、10秒以内であるという比較的短時間に行うことがさらに好ましい。
具体的には、前記ハロゲンランプや乾燥機を用いた加熱工程が、20秒以内に前記両面粘着テープの温度を100℃にする工程であることが、物品の解体効率を向上でき、かつ被着体の熱による変形などを防止できるため好ましい。
また、ハロゲンランプを備えた加熱装置としては、例えば一定面積を短時間で加熱可能な“平行光型ハロゲンランプヒーター“、局所的な加熱が可能な集光型ハロゲン型ランプ等を使用することができ、平行光型ハロゲンランプヒーターを使用することが、広い範囲を一度に加熱することができるため、加熱時間を上記した時間にまで短縮することができる。
前記平行光型ハロゲンランプヒーターが一度に加熱可能な面積は、10cm〜500cm程度であることが好ましい。また、平行光型ハロゲンランプヒーター等の加熱装置は、携帯可能な大きさ及び重さであることが、上記物品の解体作業の効率化を向上させるうえで好ましい。前記重さは、3kg以下であることが好ましく、2kg以下であることが好ましく、0.1kg〜1kgであることがさらに好ましい。
前記方法で加熱された前記物品は、それを構成する2以上の被着体に対しほとんど力を加えずとも、または、弱い力を加えることによって容易に解体される。
本発明の両面粘着テープは、60℃以下の温度領域下において非常に優れた接着力を有するため、例えばコピー機能やスキャン機能を備えた複写機や複合機等の電子機器を構成する透明天板と、そのきょう体との固定に使用することができる。
前記透明天板としては、一般のコピー機能やスキャン機能を搭載した複写機や複合機に設置される透明天板を使用することができる。
前記透明天板としては、例えばガラスまたはプラスチックからなる透明板状剛体を使用することができる。前記プラスチックとしては、例えばアクリル板、ポリカーボネート板等を使用することができる。
前記透明天板としては、それが設置される複写機等の形状に合ったものを使用できるが、通常は、正方形または長方形であるものを使用することが好ましい。
前記両面粘着テープは、例えば長方形の前記透明天板であれば、対向する2辺の端部に沿って、貼付されることが好ましい。その際、前記粘着テープは、前記透明天板の辺の長さに対応した覆記載に裁断したものを使用できるが、例えば幅が0.5mm〜20mmで、長さが0.1mm〜2.0mmであるものを使用することが好ましい。
また、本発明の両面粘着テープは、もっぱら、携帯電子機器を構成する部材の固定に使用することができる。前記部材としては、例えば電子機器を構成する2以上のきょう体またはレンズ部材が挙げられる。
前記携帯電子機器としては、例えば前記部材としてきょう体と、レンズ部材またはその他きょう体の一方とが、前記両面粘着テープを介して接合された構造を有するものが挙げられる。
前記部材の固定は、例えば、前記きょう体またはレンズ部材の一方と、他方のきょう体またはレンズ部材とを、前記両面粘着テープを介して積層した後、一定期間養生させる方法が挙げられる。
図7は、本発明に係る分離方法の実施形態の一例である。まず、上記の図6で示したような分離方法を行う。このとき被着体50,51上には、解体された両面粘着テープの残渣が残っている。次いで、両面粘着テープを冷却する。その後基材フィルム41部分を引っ張ることで、基材フィルムと両面粘着テープの他の層とが一体となった状態で、両面粘着テープの残渣全体を被着体から剥がすことができる。
冷却は、加熱によって軟化された両面粘着テープの残渣中のバインダーの軟化の程度が低下し、両面粘着テープの残渣を取り除き扱いやすい状態となる温度にまで適宜冷却すればよく、35℃以下であることが好ましく、25℃以下であることがさらに好ましい。
[製造例1]易解体層(1)
重量平均分子量20万のスチレン−イソプレンブロック共重合体S(トリブロック共重合体とジブロック共重合体との混合物。前記混合物の全量に対する前記ジブロック共重合体の占める割合は52質量%。前記スチレン−イソプレンブロック共重合体の全体に占めるポリスチレン単位の質量割合は15質量%、ポリイソプレン単位の質量割合は85質量%)を100質量部、C5石油系粘着付与樹脂(軟化点100℃、数平均分子量885)を40質量部、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂(軟化点125℃、数平均分子量880)を30質量部、液状粘着付与樹脂としてHV−100(JX日鉱日石株式会社製、低分子量ポリブテン)を5質量部、熱膨張性微小球としてマツモトマイクロスフィアーF−48(松本油脂製薬株式会社製、120℃における熱膨張率が370%、膨張開始温度90℃〜100℃、最大膨張温度125℃〜135℃、粒子径(膨張前)9μm〜15μm)を10質量部の配合比で混合したものを、トルエンに溶解することによって合成ゴム溶液を得た。
前記溶液を、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが40μmmとなるように、剥離シートの表面に塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって易解体層(1)を製造した。
[製造例2]易解体層(2)
マツモトマイクロスフィアーF−48の代わりにマイクロスフィアーエクスパンセル053−40(日本フィライト株式会社製、120℃における熱膨張率が350%、膨張開始温度96℃〜103℃、最大膨張温度138℃〜146℃、粒子径(膨張前)10μm〜16μm)を10質量部使用したこと以外は、前記製造例1と同様の方法で易解体層(2)を製造した。
[製造例3]易解体層(3)
マツモトマイクロスフィアーF−48の代わりにマイクロスフィアーエクスパンセル031−40(日本フィライト株式会社製、120℃における熱膨張率が450%、膨張開始温度81℃〜95℃、最大膨張温度120℃〜135℃、粒子径(膨張前)10μm〜16μm)を10質量部使用したこと以外は、前記製造例1と同様の方法で易解体層(3)を製造した。
[製造例4]易解体層(4)
マツモトマイクロスフィアーF−48の代わりにマツモトマイクロスフィアーFN―80GSD(松本油脂製薬株式会社製、120℃における熱膨張率が220%、膨張開始温度100℃〜110℃、最大膨張温度125℃〜135℃、粒子径(膨張前)6μm〜10μm)を10質量部使用したこと以外は、前記製造例1と同様の方法で易解体層(4)を製造した。
[製造例5]易解体層(5)
スチレン−イソプレンブロック共重合体Sの代わりに、重量平均分子量30万のスチレン−イソプレンブロック共重合体T(トリブロック共重合体とジブロック共重合体との混合物。前記混合物の全量に対する前記ジブロック共重合体の占める割合は20質量%。前記スチレン−イソプレンブロック共重合体の全体に占めるポリスチレン単位の質量割合は15質量%、ポリイソプレン単位の質量割合は85質量%)を用いたこと以外は、製造例1と同様の方法で易解体層(5)を製造した。
[製造例6]易解体層(6)
マツモトマイクロスフィアーF−48(松本油脂製薬株式会社製)の使用量を10質量部から20質量部に変更したこと以外は、製造例1と同様の方法で易解体層(6)を製造した。
[製造例7]易解体層(7)
マツモトマイクロスフィアーF−48(松本油脂製薬株式会社製)の使用量を10質量部から5質量部に変更したこと以外は、製造例1と同様の方法で易解体層(7)を製造した。
[製造例8]易解体層(8)
易解体層の厚さを40μmから20μmに変更したこと以外は、製造例1と同様の方法で易解体層(8)を製造した。
[製造例9]易解体層(9)
LA2250(株式会社クラレ製、アクリル系熱可塑性エラストマー)100質量部と、マツモトマイクロスフィアーF−48(松本油脂製薬株式会社製、120℃における熱膨張率が370%、膨張開始温度90℃〜100℃、最大膨張温度125℃〜135℃、粒子径(膨張前)9μm〜15μm)10質量部とトルエンとを混合することによって不揮発分40質量%のアクリル樹脂組成物を得た。
前記アクリル樹脂組成物を、アプリケーターを用い、乾燥後の厚さが40μmとなるように、剥離シートの表面に塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって易解体層(9)を製造した。
[製造例10]易解体層(10)
攪拌機、還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、ブチルアクリレート44.9質量部、2−エチルヘキシルアクリレート50質量部、アクリル酸2質量部、酢酸ビニル3質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.1質量部、及び、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.1質量部を、酢酸エチル100質量部に溶解し、70℃で10時間重合することによって、重量平均分子量80万のアクリル系共重合体溶液を得た。次に、前記アクリル系共重合体100質量部に対して、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂(軟化点125℃、数平均分子量880)30質量部を添加し、酢酸エチルを加えて混合することによって、不揮発分45質量%のアクリル系共重合体組成物(1)を得た。
前記アクリル系共重合体組成物(1)100質量部と、「コロネートL−45」(日本ポリウレタン工業(株)製、イソシアネート系架橋剤、固形分45質量%)を1.1質量部と、マツモトマイクロスフィアーF−48(松本油脂製薬株式会社製、120℃における熱膨張率が370%、膨張開始温度90℃〜100℃、最大膨張温度125℃〜135℃、粒子径(膨張前)9μm〜15μm)10質量部とを混合したものを、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが40μmとなるように、剥離シートの表面に塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって易解体層(10)を形成した。
[製造例11]易解体層(11)
ブチルアクリレート44.9質量部と2−エチルヘキシルアクリレート50質量部とアクリル酸2質量部と酢酸ビニル3質量部と4−ヒドロキシブチルアクリレート0.1質量部との代わりに、ブチルアクリレート20質量部及び2−エチルヘキシルアクリレート74.9質量部を使用すること以外は、製造例10と同様の方法で易解体層(11)を形成した。
[比較製造例1]中芯層(1)
マツモトマイクロスフィアーF−48(松本油脂製薬株式会社製)を使用しなかったこと以外は、製造例1と同様の方法で中芯層(1)を製造した。
[比較製造例2]中芯層(2)
マツモトマイクロスフィアーF−48(松本油脂製薬株式会社製)を使用しないこと以外は、製造例9と同様の方法で中芯層(2)を製造した。
[比較製造例3]中芯層(3)
マツモトマイクロスフィアーF−48(松本油脂製薬株式会社製)を使用しないこと以外は、製造例10と同様の方法で中芯層(3)を製造した。
[比較製造例4]中芯層(4)
マツモトマイクロスフィアーF−48(松本油脂製薬株式会社製)を使用しないこと以外は、製造例11と同様の方法で中芯層(4)を製造した。
[調製例1]粘着剤層(1)
攪拌機、還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、ブチルアクリレート44.9質量部、2−エチルヘキシルアクリレート50質量部、アクリル酸2質量部、酢酸ビニル3質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.1質量部、及び、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.1質量部を、酢酸エチル100質量部に溶解し、70℃で10時間重合することによって、重量平均分子量80万のアクリル系共重合体溶液を得た。次に、前記アクリル系共重合体100質量部に対して、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂(軟化点125℃、数平均分子量880)30質量部を添加し、酢酸エチルを加えて混合することによって、不揮発分45質量%のアクリル系共重合体組成物(1)を得た。
前記アクリル系共重合体組成物(1)100質量部と、「コロネートL−45」(日本ポリウレタン工業(株)製、イソシアネート系架橋剤、固形分45質量%)1.1質量部とを混合して得た粘着剤を、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが50μmとなるように、剥離シートの表面に塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって粘着剤層(1)を形成した。
(実施例1)
図8(a)に示すように、前記粘着剤層(1)22を厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム42に貼り合わせた(貼合品)。
一方、別の粘着剤層(1)23と易解体層(1)15とを厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム43の両面にそれぞれ貼り合わせた。次に、上記易解体層(1)15の表面の剥離シートを除去して、先に作製した前記ポリエチレンテレフタレートフィルム42及び粘着剤層(1)22の貼合品に貼り合わせた後、4kgf/cmで加圧しラミネートすることによって、実施例1の両面粘着テープを作製した。
(実施例2)
上記易解体層(1)に代えて、上記易解体層(2)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、実施例2の両面粘着テープを作製した。
(実施例3)
上記易解体層(1)に代えて、上記易解体層(3)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、実施例3の両面粘着テープを作製した。
(実施例4)
上記易解体層(1)に代えて、上記易解体層(4)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、実施例4の両面粘着テープを作製した。
(実施例5)
上記易解体層(1)に代えて、上記易解体層(5)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、実施例5の両面粘着テープを作製した。
(実施例6)
片側の16μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの代わりに、厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルムと厚さ100μmのポリオレフィン系発泡体との積層体を使用し、発泡体側が易解体層に接するようにしたこと以外は実施例1と同様にして、実施例6の両面粘着テープを作製した。
(実施例7)
上記易解体層(1)に代えて、上記易解体層(6)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、実施例7の両面粘着テープを作製した。
(実施例8)
上記易解体層(1)に代えて、上記易解体層(7)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、実施例8の両面粘着テープを作製した。
(実施例9)
上記易解体層(1)に代えて、上記易解体層(8)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、実施例9の両面粘着テープを作製した。
(実施例10)
上記易解体層(1)に代えて、易解体層(9)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、実施例10の両面粘着テープを作製した。
(実施例11)
上記易解体層(1)に代えて、上記易解体層(10)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、実施例11の両面粘着テープを作製した。
(実施例12)
上記易解体層(1)に代えて、上記易解体層(11)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、実施例12の両面粘着テープを作製した。
(比較例1)
上記易解体層(1)に代えて、上記中芯層(1)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、比較例1の両面粘着テープを作製した。
(比較例2)
上記易解体層(1)に代えて、上記中芯層(2)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、比較例2の両面粘着テープを作製した。
(比較例3)
上記易解体層(1)に代えて、上記中芯層(3)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、比較例3の両面粘着テープを作製した。
(比較例4)
上記易解体層(1)に代えて、上記中芯層(4)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして、比較例4の両面粘着テープを作製した。
上記実施例及び比較例にて得られた両面粘着テープについて、以下の評価を行った。得られた結果を表1、表2に示した。
<常温時の180度引き剥がし接着力>
180度引き剥がし接着力は、JIS Z 0237に従い測定した。
両面粘着テープの一方の面の剥離シートを剥がし、その粘着剤層を、厚さ50μmのアルミニウム箔で裏打ちした。前記裏打ちした粘着テープを幅20mm幅に切断した後、他方の面の剥離シートを剥がし、その粘着剤層にSUS板の脱脂処理した平滑な表面に貼り合わせたものを試験片とした。
前記試験片を、23℃環境下で30分放置した後、同環境下で、テンシロン引張試験機[株式会社エーアンドデイ製、型式:RTM−100]を用い、前記試験片を構成する両面粘着テープを、SUS板から、180度方向に300mm/分の速度で引き剥がした際の接着力を測定した。
<加熱後の180度引き剥がし接着力>
180度引き剥がし接着力は、JIS Z 0237に従い測定した。
両面粘着テープの一方の面の剥離シートを剥がし、その粘着剤層を、厚さ50μmのアルミニウム箔で裏打ちした。前記裏打ちした粘着テープを幅20mm幅に切断した後、他方の面の剥離シートを剥がし、その粘着剤層にSUS板の脱脂処理した平滑な表面に貼り合わせたものを試験片とした。
前記試験片を、120℃環境下で30分放置した後、同環境下で、テンシロン引張試験機[株式会社エーアンドデイ製、型式:RTM−100]を用い、前記試験片を構成する両面粘着テープを、SUS板から、180度方向に300mm/分の速度で引き剥がした際の接着力を測定した。
<加熱後の解体性試験>
図9は、解体性試験の方法を説明する図である。まず、実施例及び比較例で得た両面粘着テープを、1辺(外形)の長さが20mmの正方形状に裁断した。前記裁断した両面粘着テープ202を、長さ100mm、幅30mm及び厚さ1mmのSUS板201の脱脂処理した平滑な表面に貼付した。
次に、SUS板201’の脱脂処理した平滑な表面を前記両面粘着テープ202とSUS板201とが貼付された面と反対側の面に貼付し、5kg荷重ローラーで1往復加圧したものを試験片とした。
作製した試験片を、120℃環境下に30分放置したものを23℃下に取り出し、15秒以内にSUS板201及び201’の両端を手で持ち、垂直方向に引き剥がした際のSUS板の分離し易さを評価した。
○:両面粘着テープが易解体層内で破断したことで、何ら力を加えることなく2枚のSUS板が分離されていた。その結果、何ら力を加えることなく試験片を解体することができた。
△:2枚のSUS板は接着されていたものの、わずかな力を加えたことによってそれらを分離することができ、前記試験片を解体することができた。
×:両手で相当の力を加えなければ2枚のSUS版を分離し前記試験片を解体することができなかった。
<易解体層及び中芯層を構成するバインダーの動的粘弾性(貯蔵弾性率)測定>
易解体層及び中芯層の製造に使用したバインダーをトルエンに溶解したものを、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが100μmとなるように、離型ライナーの表面に塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって、厚さ100μmのバインダー層を、複数枚形成した。
次に、同一のバインダーを用いて得たバインダー層を重ねあわせることによって、厚さ2mmのバインダー層からなる試験片を作成した。
ティ・エイ・インスツルメントジャパン社製の粘弾性試験機(アレス2kSTD)に、直径7.9mmのパラレルプレートを装着した。前記試験片を、前記パラレルプレートで圧縮荷重50gで挟み込み、周波数1Hz、温度領域−60〜150℃、及び、昇温速度2℃/minの条件で、23℃下での貯蔵弾性率(G23)及び120℃下での貯蔵弾性率(G120)を測定した。
Figure 2016076131
Figure 2016076131
Figure 2016076131
1,2…両面粘着テープ
10…易解体層
11…バインダー
12…熱膨張性微小球(膨張前)
12’…熱膨張性微小球(膨張後)
20,21…粘着剤層(1)
30,31,32,33,34…剥離シート
40,41…基材フィルム
50,51…被着体
3,4…両面粘着テープ
14…熱膨張性微小球(膨張前)
15…易解体層(1)
16…中芯層(1)
22,23…粘着剤層(1)
42,43…ポリエチレンテレフタレートフィルム

Claims (12)

  1. バインダー及び熱膨張性微小球を含有する易解体層の両面側に粘着剤層を有することを特徴とする両面粘着テープ。
  2. 前記バインダーが熱可塑性樹脂である請求項1に記載の両面粘着テープ。
  3. 前記バインダーの1Hz及び23℃での動的粘弾性スペクトルで測定される貯蔵弾性率G23が1.0×10〜5.0×10Paの範囲であり、1Hz及び120℃での動的粘弾性スペクトルで測定される貯蔵弾性率G120が1.0×10〜5.0×10Paの範囲である請求項1または2に記載の両面粘着テープ。
  4. 前記バインダーが、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマーまたはアクリル系樹脂である請求項1〜3のいずれか1項に記載の両面粘着テープ。
  5. 前記スチレン系熱可塑性エラストマーが、スチレン系ジブロック共重合体及びスチレン系トリブロック共重合体を含有し、前記スチレン系ジブロック共重合体が、前記スチレン系熱可塑性エラストマー全体に対して10質量%〜90質量%の範囲で含有するものである請求項4に記載の両面粘着テープ。
  6. 前記熱膨張性微小球の120℃における熱膨張率が150%以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の両面粘着テープ。
  7. 前記熱膨張性微小球が、弾性を有するカプセル内に、熱によりガス化する物質を含有するものである請求項1〜6のいずれかに記載の両面粘着テープ。
  8. 前記易解体層と前記粘着剤層との間の少なくとも一方に基材フィルムを有する請求項1〜7のいずれかに記載の両面粘着テープ。
  9. 前記易解体層と前記粘着剤層との間の両方に基材フィルムを有する請求項8に記載の両面粘着テープ。
  10. 前記粘着剤層の少なくとも一方がアクリル系共重合体を含有する請求項1〜9のいずれかに記載の両面粘着テープ。
  11. 2以上の被着体が、請求項1〜10のいずれかに記載の両面粘着テープによって接着された構成を有することを特徴とする物品。
  12. 請求項11の物品を構成する前記易解体層を加熱し前記熱膨張性微小球を膨張させることによって、前記物品を構成する2以上の被着体を分離する方法。
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