JP6658964B2 - 物品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば電子機器をはじめとする様々な物品の製造場面で使用可能な製造方法に関するものである。
接着シートは、例えば各種ディスプレイや、コピー機能やスキャン機能等を備えた複写機や複合機をはじめとする様々な電子機器の製造場面で使用することが検討されている。
前記接着シートとしては、例えば例えば不織布基材の両面に粘着剤層が形成された両面接着テープであって、該両面接着テープの層間破壊面積率が10%以下であり、かつ両面接着テープの引張り強度がMD方向(縦方向)及びTD方向(横方向)共に20N/10mm以上であることを特徴とする両面接着シートが知られている(例えば特許文献1参照)。
一方、近年の前記電子機器の高機能化や高精密化に伴って、その製造場面では、2以上の被着体を僅かなズレもなく厳密に特定された位置に貼付することが求められる場合がある。
前記貼付作業は、通常、手作業で行う場合が多い。手作業で上記貼付を行う場合、一度の貼付作業で厳密な位置に被着体を固定することは難しいため、通常、貼り直し作業を複数回行うことによって、はじめて、所定の位置に被着体を貼付することを実現している。
しかし、従来の接着テープは、最終製品から部品が脱落することなどを防止するうえで非常に優れた接着強度を発現できるように設計されているため、接着テープと被着体とを貼付する際に、ある程度の大きさの荷重を加えると、前記貼り直し作業を行う際にはすでに優れた接着強度が発現されてしまい、前記貼り直し作業を効率よく行うことができない場合があった。
一方、前記貼り直し作業効率を向上させるために前記荷重を小さくして行なうと、被着体と接着テープとのズレや剥がれを引き起こしやすく、それらを適切な位置に仮固定することができない場合があった。
又、被着体と接着テープを十分に固定させるには被着体を十分に密着させる必要があるが、圧着工程における荷重を適切に行わないとテープと被着体が密着せずに接着不足となり圧着後に剥がれを引き起こす場合があった。
特開2001−152111号公報
本発明が解決しようとする課題は、被着体の所定の位置へ接着シートを貼付する際、被着体の変形や割れ等を引き起こすことなく貼り直し作業を行うことができ、前記貼り直し後においては被着体と接着シートとのズレを引き起こしにくいため仮固定性に優れ、かつ、本接着後は経時的な剥がれを引き起こしにくい物品の製造方法を提供することである。
本発明者は、被着体と接着シートとの貼付を2段階の異なる荷重で行うことによって、上記課題を解決することを見出した。
すなわち、本発明は、被着体に接着シートが貼付された構成を有する物品の製造方法であって、前記被着体と前記接着シートとを圧着する工程[1]、及び前記被着体と前記接着シートとを前記工程[1]より重荷重で圧着する工程[2]を有し、前記工程[2]の圧着における荷重を前記接着シートの接着層の23℃における貯蔵弾性率G23で除した値が0.15以上である物品の製造方法に関するものである。
本発明の物品の製造方法であれば、被着体と接着シートは、被着体が薄型で変形や割れ等を引き起こしやすい部材(アルミニウム板、ガラス等)であっても、被着体の変形や割れ等を引き起こすことなく複数回貼り直しを行うことが出来るため、2以上の被着体を僅かなズレもなく厳密に特定された位置に貼付し、接着固定する用途に好適に使用することができる。又、被着体と接着テープを十分に固定させることができることから、経時的な剥がれを引き起こしにくくすることができる。
面接着強度の測定方法を示す概念図である。 仮固定性の評価法を示す概念図である。 貼り直し適性の評価法を示す概念図である。
本発明の物品の製造方法は、被着体に接着シートが貼付された構成を有する物品の製造方法であって、前記被着体と前記接着シートとを圧着する工程[1]、及び前記被着体と前記接着シートとを前記工程[1]より重荷重で圧着する工程[2]を有し、前記工程[2]の圧着における荷重を前記接着シートの接着層の23℃における貯蔵弾性率G23で除した値が0.15以上であることを特徴とする方法である。
本発明の物品の製造方法は、前記工程[2]の圧着における荷重を前記接着シートの接着層の23℃における貯蔵弾性率G23で除した値が0.15以上であることを特徴とする。 強度が必要な用途にはG23の高い接着層を選定すればよいが、一方で接着に要する荷重が必要となる。求める接着強度に応じて接着層のG23は調整されればよいが、固定に要する荷重はG23に応じた荷重の設定で決まる。このため前記範囲になるように荷重を設定する必要がある。
前記工程[2]の圧着における荷重を前記接着シートの接着層の23℃における貯蔵弾性率G23で除した値は0.17以上が好ましく、0.20以上がより好ましく、0.23以上が更に好ましい。また、上記値は200未満であることが好ましく、100未満であることが好ましく、10未満であることが、過度の荷重による被着体の変形を防ぐ観点から好ましい。
前記物品の製造方法は、前記工程[1]及び[2]を順に行うことが好ましく、前記工程[1]の前、前記工程[1]及び工程[2]の間、工程[2]の後、ならびに、前記工程[1]及び[2]とともに、必要に応じて別の工程を有するものであってもよい。
前記工程[1]は、被着体に接着シートを仮固定する工程である。より具体的には、前記工程[1]は、例えば前記被着体の厳密に特定された位置に前記接着シートを貼付することが求められる場合に、前記被着体と前記接着シートの接着層とを接触させ、0.1N/cm〜7N/cmの範囲で荷重する工程である。前記範囲の荷重であれば、一度の貼付作業で厳密な位置に被着体を固定することは難しい場合であっても、糊残りや被着体の変形等を引き起こすことなく、接着シートの貼り直し作業を複数回行うことができ、かつ、前記貼り直し後に被着体と接着シートのズレや剥がれを引き起こさないレベルの仮固定性を付与することができる。
前記工程[1]における荷重は、0.2N/cm〜6N/cmであることが好ましく、0.3N/cm〜5N/cmであることが、より一層優れた仮固定性と貼り直し作業性とを両立するうえでより好ましい。
なお、本発明でいう荷重は、被着体と接着シートとの界面にかかる力を指す。より具体的には、被着体と接着シートとをプレス機で圧着する場合には、プレス機によって被着体及び接着シートに加えられる力をさす。なお、接着シートの重さに起因した荷重は、通常、0.01N/cm以下であって極めて小さいことから、本発明でいう荷重を算出する際に考慮しない値とした。一方、2個の被着体を接着シートで接着する場合であって、それらをプレス機等で圧着する場合、通常、一方の被着体と接着シートとを予め十分に接着させることによって積層体を製造し、それを、他方の被着体の表面に載置し、例えばプレス機等で圧着させる。この場合、荷重は、プレス機によってそれらに加えられる力と、前記積層体を構成する被着体の質量に由来する力との合計を指す。この場合においても、接着シートの重さに起因した荷重は、通常、0.01N/cm以下であって極めて小さいことから、本発明でいう荷重を算出する際に考慮しない値とした。
前記工程[1]は任意の温度環境で行うことができるが、従来の熱可塑性接着シートのように加熱等を行う必要がなく、想定される作業環境温度の範囲で行うことが好ましく、具体的には−5℃〜40℃の範囲で行うことが好ましく、0℃〜35℃の範囲で行うことがより好ましい。
前記工程[1]において、前記範囲の荷重で被着体と接着シートとを圧着する時間は、作業工程において任意に設定すればよいが、物品を仮固定させるために1秒以上、荷重することが好ましい。一方、物品の生産効率を向上させる上で荷重する時間が長すぎない方がよいことから、前記圧着時間は1秒〜30秒間であることが好ましく、3秒〜25秒間であることがより好ましく、5秒〜20秒間であることがさらに好ましい。
前記工程[1]において、前記範囲の荷重で被着体と接着シートとを圧着する方法としては、市販のプレス機、指圧、加圧ローラー、所定荷重の重りを用いる方法が挙げられる。ここで、被着体として比較的薄型の剛体(薄型のガラス等)を用いる場合、前記プレス機を用いることが好ましい。一方、被着体の曲面部に接着シートを貼付する場合、指で圧着させる方法を採用することが好ましい。
次に前記工程[2]について説明する。
前項工程[2]は被着体と接着シートとを、経時的な剥がれを引き起こさないよう強固に接着させる(本固定)する工程である。より具体的には、前記工程[2]は、例えば前記被着体の厳密に特定された位置に前記接着シートを仮固定した後、10N/cm〜200N/cmの範囲で荷重する工程である。前記範囲の荷重であれば、被着体と接着シートとを強固に接着させることができ、その結果、経時的な剥がれを効果的に防止することができ、かつ、荷重の際に被着体の変形や損傷を効果的に防止することができる。
前記工程[2]における荷重は、10N/cm〜150N/cmの範囲であることが好ましく、11/cm〜125N/cmの範囲であることがより好ましく、12N/cm〜100N/cmの範囲であることが、被着体と接着シートとを強固に接着させることができ、その結果、経時的な剥がれを効果的に防止することができ、かつ、荷重の際に被着体の変形や損傷を効果的に防止することができるためさらに好ましい。
前記工程[2]は任意の温度環境で行うことができるが、従来の熱可塑性接着シートのように加熱等を行う必要がなく、想定される作業環境温度の範囲で行うことが好ましく、具体的には−5℃〜40℃の範囲で行うことが好ましく、0℃〜35℃の範囲で行うことがより好ましい。
前記工程[2]において、前記範囲の荷重で被着体と接着シートとを圧着する時間は、作業工程において任意に設定すればよいが、物品を仮固定させるために1秒以上、荷重することが好ましい。一方、物品の生産効率を向上させる上で荷重する時間が長すぎない方がよいことから、前記圧着時間は1秒〜30秒間であることが好ましく、3秒〜25秒間であることがより好ましく、5秒〜20秒間であることがさらに好ましい。
前記工程[2]において、前記範囲の荷重で被着体と接着シートとを圧着する方法としては、市販のプレス機、指圧、加圧ローラー、所定荷重の重りを接着シートまたは被着体の上部に載置する方法が挙げられる。ここで、被着体として比較的薄型の剛体(薄型のガラス等)を用いる場合、前記プレス機を用いることが好ましい。一方、被着体の曲面部に接着シートを貼付する場合、指で圧着させる方法を採用することが好ましい。
次に本発明の物品の製造方法で使用する接着シートについて説明する。
本発明で使用する接着シートとしては、単層の接着層によって構成されるいわゆる基材レスの接着シート、支持体の片面または両面に、直接または他の層を介して前記接着層を有する接着シートを使用することができる。前記接着シートとしては、支持体の両面に、直接または他の層を介して前記接着層を有する接着シートを使用することが好ましい。
前記接着層としては、周波数1Hz及び23℃における貯蔵弾性率G23が1.0×10Pa〜5.0×10Paの範囲であるものを使用することが好ましく、7.0×10Pa〜3.0×10Paの範囲であるものを使用することがより好ましく、1.0×10Pa〜3.0×10Paの範囲であるものを使用することがさらに好ましく、2.3×10Pa〜2.5×10Paの範囲であるものを使用することがさらに好ましく、4.0×10Pa〜2.3×10Paの範囲であるものを使用することがさらに好ましく、5.0×10Pa〜2.3×10Paの範囲であるものを使用することがさらに好ましく、7.0×10Pa〜2.3×10Paの範囲であるものを使用することが、前記工程[1]を行った際に接着シートと被着体との貼りなおしを比較的容易に行うことができる一方で、被着体からの剥がれやズレを引き起こしにくく(仮固定できる)、前記工程[2]を行うことで前記接着層の表面と被着体との密着性がより一層向上することができ、非常に優れた接着強度を発現できるため特に好ましい。
前記貯蔵弾性率は、ティ・エイ・インスツルメントジャパン社製の粘弾性試験機(アレス2kSTD)を用いて、直径7.9mmのパラレルプレートに接着層を、前記パラレルプレートで圧縮荷重40〜60gで挟み込み、周波数1Hz、温度領域−60〜150℃、及び、昇温速度2℃/minの条件で、測定された際の23℃下での貯蔵弾性率をG23とした。
また前記接着層としては、被着体に接する面の中心線平均表面粗さRaは、0.3μm〜3.0μmであることが好ましく、0.5μm〜2.8μmであることがより好ましく、0.7μm〜2.5μmの範囲であることがより好ましく、0.7μm〜2.3μmの範囲であることがさらに好ましく、0.7μm〜2.2μmの範囲であることが、前記工程[1]を行った際に接着シートと被着体との貼りなおしを比較的容易に行うことができる一方で、被着体からの剥がれやズレを引き起こしにくく(仮固定できる)、前記工程[2]を行うことで前記接着層の表面と被着体との密着性がより一層向上することができ、非常に優れた接着強度を発現できるため特に好ましい。
なお、前記接着層の中心線表面平均粗さRaは、前記接着層の表面の任意の3箇所(それぞれ50μm×50μm四方の範囲)に対し、KEYENCE製「カラー3Dレーザー顕微鏡・VK−9500」(レンズ倍率50倍、測定モード:超深度、ピッチ:0.05μm、光学ズーム:1.0倍)を用いて表面測定を3回行い測定された中心線平均表面粗さの平均値を、上記接着層被着体に接する面の中心線平均表面粗さRaとした。
以上のように、所定の23℃における貯蔵弾性率G23と中心線平均表面粗さRaを備えた接着シートは、前記工程[1]の軽荷重工程を得た後において、被着体の表面と接着層の凹凸形状のうちの凸部とが接着した状態を維持できるため、前記した接着シートの貼り直しを効率よく行うことができ、かつ、前記接着部の接着力によって被着体からの剥がれやズレを引き起こしにくい。
一方、上記接着シートであれば、前記工程[2]の重荷重工程を経た後に、接着層の凹凸形状が変形し、その全面と被着体とが接着されるため、非常に優れた接着力を発現することができる。
前記接着層としては、例えば常温(およそ25℃以下)において、いわゆる感圧接着性(粘着性)を有する接着層を使用することができる。
前記接着層としては、常温(およそ25℃℃以下)においても、いわゆる感圧接着性(粘着性)を備えた樹脂や必要に応じて使用可能な粘着付与樹脂の接着成分、及び、必要に応じて使用可能なその他の添加剤等を含有するものを使用することが好ましい。
前記接着層を構成する接着成分としては、例えば天然ゴム系重合体、合成ゴム系重合体、アクリル系重合体、シリコーン系重合体、ウレタン系重合体、ビニルエーテル系重合体等が挙げられる。
なかでも、前記接着成分としては、合成ゴム系重合体、アクリル系重合体を使用することが好ましい。
前記合成ゴム系重合体としては、スチレン系ブロック共重合体を使用することが好ましい。前記スチレン系ブロック共重合体は、ポリスチレン単位(a1)とポリオレフィン単位(a2)とを有するトリブロック共重合体、ジブロック共重合体、または、それらの混合物を指す。
前記スチレン系のブロック共重合体としては、例えばポリスチレン−ポリ(イソプロピレン)ブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(イソプロピレン)ブロック−ポリスチレン共重合体、ポリスチレン−ポリ(ブタジエン)ブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(ブタジエン)ブロック−ポリスチレン共重合体、ポリスチレン−ポリ(ブタジエン/ブチレン)ブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(ブタジエン/ブチレン)ブロック−ポリスチレン共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック−ポリスチレン共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン−エチレン/プロピレン)ブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン−エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン共重合体等を使用することができる。なかでも、前記スチレン系のブロック共重合体としては、ポリスチレン単位(a1)とポリイソプレン単位(a2)とを有するブロック共重合体を使用することが好ましく、ポリスチレン−ポリ(イソプロピレン)ブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(ブタジエン)ブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(ブタジエン)ブロック−ポリスチレン共重合体、を使用することがさらに好ましい。
前記アクリル系重合体としては、アクリル単量体の重合体を使用することができる。アクリル単量体としては、(メタ)アクリル酸や、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルや(メタ)アクリル酸n−ブチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等を使用することができる。
前記粘着付与樹脂としては、接着層の強接着性を調整することを目的として、例えば、ロジン系粘着付与樹脂、重合ロジン系粘着付与樹脂、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、ロジンフェノール系粘着付与樹脂、安定化ロジンエステル系粘着付与樹脂、不均化ロジンエステル系粘着付与樹脂、テルペン系粘着付与樹脂、テルペンフェノール系粘着付与樹脂、石油樹脂系粘着付与樹脂等が例示できる。
前記粘着付与樹脂としては、前記したなかでもテルペンフェノール系の粘着付与樹脂を使用することが好ましい。前記テルペンフェノール系粘着付与樹脂としては、従来知られたテルペンモノマーとフェノールとの共重合体のうち、軟化点100℃〜125℃のものを選択し使用することが、前記ゴム系ブロック共重合体等との相溶性を向上させ、その結果、優れた接着性を付与するうえで好ましい。
前記テルペンフェノール系粘着付与樹脂は、前記接着成分である合成ゴム系重合体またはアクリル系重合体の合計100質量部に対して30質量部〜120質量部の範囲で使用することが好ましく、40質量部〜100質量部の範囲で使用することがより一層優れた接着性を付与するうえでより好ましい。
前記接着成分としては、上記接着成分のほかに、必要に応じて架橋剤、その他の添加剤等を含有するものを使用することができる。
前記架橋剤としては、接着層の凝集力を向上させることを目的として、公知のイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、多価金属塩系架橋剤、金属キレート系架橋剤、ケト・ヒドラジド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、シラン系架橋剤、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン系架橋剤等を使用することができる。
前記接着層としては、前記した成分のほかに、必要に応じて発泡剤、熱膨張性バルーン、酸化防止剤、可塑剤、充填剤、顔料、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、防炎剤、難燃剤等を本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
前記支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテルアミドなどのポリアミド系樹脂、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミドなどのポリイミド系樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなどのポリスルホン系樹脂、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトンなどのポリエーテルケトン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド、変性ポリフェニレンオキシドなどの有機樹脂のフィルム、セルロース繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、液晶ポリマー繊維などの有機繊維またはガラス繊維、金属繊維、カーボン繊維などの無機繊維を含む織布または不織布基材、ガラス板、金属箔などの無機材料のフィルム、シートまたは板、およびこれらの積層体などが挙げられる。
また、前記支持体としては、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)等の複合体(コンポジット)を使用することができる。
また、前記支持体としは、例えば、基材として、ガラス繊維を含む織布基材もしくは不織布基材、ガラス繊維複合体、ガラス板などを含むガラス基材、ポリアミド系樹脂フィルム、または、ポリイミド系樹脂フィルムを使用することができる。
前記支持体としては、その表面にコロナ処理が施されたもの、または、プライマー層が設けられたものを使用することが、支持体と接着層との密着性を向上させることができるため好ましい。
また、前記支持体としては、連通口を有する支持体を使用することができる。連通口を有する支持体としては、前記した従来知られている様々な支持体を使用することができ、例えば、紙、不織布、前記プラスチックフィルム等を含む多孔質フィルム、金属メッシュ、パンチングフィルムなどを使用することができる。連通口とは、支持体の第1面と第2面をつなぐ空間的に連続する1または複数の開口部を意味する。
前記支持体としては、1μm〜200μmの厚さを有するものを使用することが好ましく、12μm〜50μmの厚さを有するものを使用することがより好ましい。
前記接着シートとしては、例えば前記支持体の片面側に設けられた前記接着層の厚さが25μm以上であるものを使用することが好ましく、50μm〜120μmであるものを使用することがより好ましく、60μm〜120μmであるものを使用することが、凝集力に優れ、所定の荷重で加圧した際に優れた接着強度を発現する接着シートを得るうえでさらに好ましい。
前記接着シートとしては、例えば前記支持体の両面側に設けられた前記接着層の合計の厚さが50μm以上であるものを使用することが好ましく、50μm〜300μmの範囲であることがより好ましく、100μm〜250μmの範囲であることがさらに好ましく、100μm〜210μmの範囲であることが、凝集力に優れ、所定の荷重で加圧した際に優れた接着強度を発現する接着シートを得るうえでさらに好ましい。
うえでより好ましい。
前記接着シートは、予め、離型ライナーの表面に、ロールコーター等を用いて、前記接着成分を含有する塗工液(接着剤)を塗布し、乾燥することによって接着層を形成し、次いで、前記粘着層を、前記支持体の片面または両面に貼り合せる転写法によって製造することができる。
前記塗工液(接着剤)の形態としては、溶剤系、エマルジョン型粘着剤、水溶性粘着剤等の水系、ホットメルト型粘着剤、UV硬化型粘着剤、EB硬化型粘着剤等の無溶剤系等が挙げられる。
前記接着層の被着体に接する面に所定の中心線平均表面粗さRaを付与する方法としては、前記離型ライナーとして、その離型処理面の中心平均表面粗さが、好ましくは0.3μm〜3.0μm、より好ましくは0.5μm〜2.8μm、より好ましくは0.7μm〜2.5μm、より好ましくは1.0μm〜2.3μm、さらに好ましくは1.5μm〜2.2μmの範囲である離型ライナーを用いる方法が挙げられる。具体的には、前記範囲の中心平均表面粗さを有する離型ライナーの離型処理面に、前記塗工液(接着剤)を塗布し、乾燥させることによって接着層を形成し、それを、必要に応じて前記支持体の表面に貼り合せ、前記離型ライナーを除去する方法が挙げられる。
上記方法によって、前記離型処理面の中心平均表面粗さと同じ、それと同程度、または、やや大きめの中心線表面粗さが前記接着層の表面に転写される。
前記離型ライナーとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂フィルム、発泡フィルム、和紙、洋紙、グラシン紙等の紙、不織布、金属箔、及び、それらを組み合わせ積層したフィルムのうち、離型処理面が前記範囲の中心線平均表面粗さを有するものを使用することができる。
前記離型ライナーの離型処理面の形状は、前記フィルムの表面をサンドブラスト処理等することによって付与することができる。また、前記離型ライナーの離型処理面の形状は、前記樹脂とマット材との混合物をフィルム状に成形して得られたフィルム等を使用することができる。
また、本発明の物品の製造方法としては、2以上の被着体が接着シートで接着された構成を有する物品の製造方法が挙げられ、具体的には、一方の被着体に接着シートを貼付し、2N/cm以上の荷重で圧着し積層体を製造する工程、前記積層体の接着シート側の面と、他方の被着体とを、0.1N/cm〜7N/cmの範囲の荷重で圧着する工程[3]、及び、前記積層体と他方の被着体とを10N/cm〜200N/cmの荷重で圧着する工程[4]を有し、前記工程[4]の圧着における荷重を前記接着シートの接着層の23℃における貯蔵弾性率G23で除した値が0.15以上であることを特徴とする物品の製造方法が挙げられる。
一方の被着体と接着シートとを圧着し積層体を製造する工程では、それらを2N/cm以上の荷重で圧着することが好ましく、2N/cm〜80N/cmの範囲で圧着することが好ましい。
前記積層体と他方の被着体とを圧着する工程[3]及び工程[4]は、それぞれ前記した工程[1]及び[2]と同様の方法で行うことができる。なお、上記工程[4]において、他方の被着体の表面(上側)に、前記積層体を載置し圧着してもよく、前記積層体を接着シート側の面が上側となるように置き、その面に他方の被着体を載置し圧着してもよいが、他方の被着体の表面(上側)に、前記積層体を載置し圧着する方法であることが好ましい。
本発明の物品の製造方法は、前記工程[1]を行った場合には貼り直し作業を効率よく行うことができる一方で、前記工程[2]を行った場合には、非常に優れた接着強度を発現するため、被着体が薄型で変形や割れ等を引き起こしやすい部材の貼り直し、接着固定に好適に使用することができる。
前記被着体としては、ガラス、アルミニウム等の金属、アクリル、ポリカーボネート等の樹脂からなるプラスチック等が挙げられる。
本発明の物品の製造方法で得られる面接着強度としては、例えば前記接着シートを1辺(外形)の長さが14mmの正方形で、幅2mmの額縁状に裁断し、前記裁断した接着シートを、長さ15mm、幅15mm及び厚さ5mm、重さ1.3gの直方体である透明アクリル板に貼付し、次に、中心部に直径10mmの穴を有する縦20mm、横50mm及び厚さ1mmのステンレス板(SUS304)と、前記試験片の接着シート側の面とを、それらの中心が一致するように貼付し、前記圧着工程[3]、前記圧着工程[4]の圧着を行った後、直径8mmのステンレス製のプローブを備えた引張試験機(エイアンドディ社製テンシロンRTA−100、圧縮モード)を用いて、前記プローブが、前記ステンレス板(SUS304)の穴をとおして、10mm/分の押し込み速度で前記アクリル板に力を加えた際に、ステンレス板から剥がれた時の強度が25N/cm以上であることが好ましく、30N/cm以上であることがより好ましく、40N/cm以上であることがさらに好ましく、50N/cm以上であることが被着体を強固に接着させ経時での剥がれを防止するうえで特に好ましい。
本発明の製造方法によって得られた物品は、例えば画像表示装置にポリカーボネート製の加飾パネルを接合した車載ディスプレイ用などの車載用途、化粧シートを接合した家具、フローリング材を接合した床下材などの家具、建材用途が挙げられる。
以下に実施例により具体的に説明する。
(調製例1)接着剤(a−1)
攪拌機、還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、ブチルアクリレート44.9質量部、2−エチルヘキシルアクリレート50質量部、アクリル酸2質量部、酢酸ビニル3質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.1質量部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.1質量部とを酢酸エチル100質量部に溶解し、70℃で10時間重合することによって、重量平均分子量80万のアクリル系共重合体Z溶液を得た。
次に、アクリル系共重合体Z100質量部に対して、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂D−135(荒川化学工業株式会社製)30質量部を添加し、酢酸エチルを加えて混合
した後、日本ポリウレタン工業(株)製「コロネートL−45」(イソシアネート系架橋剤、固形分45質量%)を1.1質量部添加し15分攪拌し接着剤(a−1)を得た。
(調製例2)接着剤(a−2)
重量平均分子量30万のスチレン−イソプレンブロック共重合体Y(トリブロック共重合体とジブロック共重合体との混合物。前記混合物の全量に対する前記ジブロック共重合体の占める割合は20質量%。前記スチレン−イソプレンブロック共重合体Yの全体に占めるポリスチレン単位の質量割合は20質量%、ポリイソプレン単位の質量割合は80質量%)100質量部、C5石油系粘着付与樹脂(軟化点100℃、数平均分子量885)40質量部を混合したものを、トルエンに溶解することによって接着剤(a−2)を得た
(調製例3)接着剤(a−3)
重量平均分子量30万のスチレン−ブタジエンブロック共重合体X(トリブロック共重合体とジブロック共重合体との混合物。前記混合物の全量に対する前記ジブロック共重合体の占める割合は50質量%。前記スチレン−ブタジエンブロック共重合体の全体に占めるポリスチレン単位の質量割合は30質量%、ポリブタジエン単位の質量割合は70質量%)100質量部、テルペンフェノール系粘着付与樹脂(軟化点115℃、数平均分子量1000)100質量部を混合したものを、トルエン200質量部に溶解することによって接着剤(a−3)を得た。
(調製例4)接着剤(a−4)
重量平均分子量30万のスチレン−ブタジエンブロック共重合体X(トリブロック共重合体とジブロック共重合体との混合物。前記混合物の全量に対する前記ジブロック共重合体の占める割合は50質量%。前記スチレン−ブタジエンブロック共重合体の全体に占めるポリスチレン単位の質量割合は30質量%、ポリブタジエン単位の質量割合は70質量%)80質量部、テルペンフェノール系粘着付与樹脂(軟化点115℃、数平均分子量1000)80質量部を混合したものを、トルエン200質量部に溶解することによって接着剤(a−4)を得た。
(調製例5)接着剤(a−5)
重量平均分子量30万のスチレン−ブタジエンブロック共重合体X(トリブロック共重合体とジブロック共重合体との混合物。前記混合物の全量に対する前記ジブロック共重合体の占める割合は50質量%。前記スチレン−ブタジエンブロック共重合体の全体に占めるポリスチレン単位の質量割合は30質量%、ポリブタジエン単位の質量割合は70質量%)65質量部、テルペンフェノール系粘着付与樹脂(軟化点115℃、数平均分子量1000)100質量部を混合したものを、トルエン200質量部に溶解することによって接着剤(a−5)を得た。
(調製例6)接着剤(a−6)
重量平均分子量30万のスチレン−ブタジエンブロック共重合体X(トリブロック共重合体とジブロック共重合体との混合物。前記混合物の全量に対する前記ジブロック共重合体の占める割合は50質量%。前記スチレン−ブタジエンブロック共重合体の全体に占めるポリスチレン単位の質量割合は30質量%、ポリブタジエン単位の質量割合は70質量%)65質量部、テルペンフェノール系粘着付与樹脂(軟化点115℃、数平均分子量1000)100質量部を混合したものを、トルエン200質量部に溶解することによって接着剤(a−6)を得た。
Figure 0006658964
<接着テープの作製>
(作製例1)
前記接着剤(a−1)を、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが88μmとなるように、中心線平均表面粗さRaが1.63μmの離型ライナーの表面に塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって接着層を形成した。前記接着層を、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム両面に貼り合せた後、40N/cmで加圧しラミネートすることによって、接着シート1を得た。
(作製例2)
前記接着剤(a−2)を、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが88μmとなるように、中心線平均表面粗さRaが1.63μmの離型ライナーの表面に塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって接着層を形成した。前記接着層を、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム両面に貼り合せた後、40N/cmで加圧しラミネートすることによって、接着シート2を得た。
(作製例3)
前記接着剤(a−3)を、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが88μmとなるように、中心線平均表面粗さRaが1.63μmの離型ライナーの表面に塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって接着層を形成した。前記接着層を、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム両面に貼り合せた後、40N/cmで加圧しラミネートすることによって、接着シート3を得た。
(作製例4)
前記接着剤(a−4)を、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが88μmとなるように、中心線平均表面粗さRaが1.63μmの離型ライナーの表面に塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって接着層を形成した。前記接着層を、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム両面に貼り合せた後、40N/cmで加圧しラミネートすることによって、接着シート4を得た。
(作製例5)
前記接着剤(a−5)を、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが88μmとなるように、中心線平均表面粗さRaが1.63μmの離型ライナーの表面に塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって接着層を形成した。前記接着層を、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム両面に貼り合せた後、40N/cmで加圧しラミネートすることによって、接着シート5を得た。
(作製例6)
前記接着剤(a−6)を、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが88μmとなるように、中心線平均表面粗さRaが1.63μmの離型ライナーの表面に塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって接着層を形成した。前記接着層を、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム両面に貼り合せた後、40N/cmで加圧しラミネートすることによって、接着シート6を得た。
(実施例1)
23℃の環境下で接着シート1を、1辺(外形)の長さが14mmの正方形で幅2mmの額縁状に裁断した。
前記裁断した接着シートの片側の離型ライナーを剥がし、長さ15mm、幅15mm及び厚さ5mm、重さ1.3gの直方体である透明アクリル板及び前記接着シートに、プレス機を用いて50N/cmの荷重を10秒間加えて貼付した後、前記加圧した状態を解いた。その際、前記裁断した接着シートの1辺が、前記透明アクリル板の1辺15mmに対応するようにした後、もう一方の離型ライナーを剥がした。
次に、23℃の環境下、中心部に直径10mmの穴を有する縦30mm、横65mm及び厚さ5mmで、重さ90gのステンレス板(SUS304)と、前記接着シートが貼付されたアクリル板の接着シート側の面とを、それらの中心が一致するように重ね、それらをプレス機で、前記接着シートにかかる荷重が1.0N/cmとなるような力で10秒間荷重した(圧着工程[3])。
前記荷重した状態を解いた後、それらをプレス機で、前記接着シートにかかる荷重が15N/cmとなる力で10秒間荷重した(圧着工程[4])。その後、前記荷重された状態を解くことで物品を得た。
(実施例2)
接着シートに代えて接着シート2を用いたこと以外は実施例1と同様の方法で物品を得た。
(実施例3)
接着シート1に代えて接着シート3を用いたこと以外は実施例1と同様の方法で物品を得た。
(実施例4)
接着シート1に代えて接着シート4を用いたこと以外は実施例1と同様の方法で物品を得た。
(実施例5)
接着シート1に代えて接着シート5を用い、圧着工程[4]における荷重を25N/cmとしたこと以外は実施例1と同様の方法で物品を得た。
(実施例6)
接着シート1に代えて接着シート6を用い、圧着工程[4]における荷重を50N/cmとしたこと以外は実施例1と同様の方法で物品を得た。
(実施例7)
圧着工程[3]における荷重を5N/cmとしたこと以外は実施例3と同様の方法で物品を得た。
(実施例8)
圧着工程[3]における荷重を5N/cmとしたこと以外は実施例5と同様の方法で物品を得た。
(比較例1)
圧着工程[4]における荷重を5.0N/cmとしたこと以外は実施例4と同様にして物品を作製した。
(比較例2)
圧着工程[4]における荷重を10N/cmとしたこと以外は実施例5と同様にして物品を作製した。
(比較例3)
圧着工程[4]における荷重を15N/cmとしたこと以外は実施例6と同様にして物品を作製した。
〔接着層の被着体に接する面の中心線平均表面粗さRaの測定方法〕
作製例で得た接着シートを構成する接着層に積層された剥離ライナーを剥離し、接着層の被着体に接する中心線平均表面粗さRaを以下の方法で測定した。
前記接着層の表面の任意の3箇所(それぞれ50μm×50μm四方の範囲)に対し、KEYENCE製「カラー3Dレーザー顕微鏡・VK−9500」(レンズ倍率50倍、測定モード:超深度、ピッチ:0.05μm、光学ズーム:1.0倍)を用いて表面測定を行い、その中心線平均表面粗さRaを測定した。前記測定で得られた3点の中心線平均表面粗さRaの平均値を上記接着層の被着体に接する面の中心線平均表面粗さRaとした。
〔接着層の動的粘弾性測定〕
作製例で得た接着シートの製造に使用した接着剤を、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが100μmとなるように、離型ライナーの表面に塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって、厚さ100μmの接着層を、それぞれ複数枚形成した。
上記で得た接着層を重ねあわせることによって、厚さ2mmの接着層からなる試験片を、それぞれ作成した。
ティ・エイ・インスツルメントジャパン社製の粘弾性試験機(アレス2kSTD)に、直径7.9mmのパラレルプレートを装着した。前記試験片を、前記パラレルプレートで圧縮荷重40〜60gで挟み込み、周波数1Hz、温度領域−60〜150℃、及び、昇温速度2℃/minの条件で、23℃下での貯蔵弾性率G23を測定した。
〔圧着工程[4]の荷重を貯蔵弾性率G23で除した値〕
実施例及び比較例に記載の圧着工程[4]における荷重を実施例及び比較例に記載の接着シートに用いた接着層の貯蔵弾性率G23で除した値を算出した。
〔圧着工程[4]後の面接着強度〕
実施例及び比較例に記載の圧着工程[4]後の物品を、直径8mmのステンレス製のプローブを備えた引張試験機(エイアンドディ社製テンシロンRTA−100、圧縮モード)にセットした。前記プローブが、前記物品を構成するステンレス板(SUS304)の穴をとおして、前記物品を構成するアクリル板に力を加えた際に、前記アクリル板が前記ステンレス板から剥がれた時の強度(N/cm)を23℃とで測定した。なお、前記プローブがアクリル板を押す速度は10mm/分に設定した。
〔圧着工程[3]後の仮固定性〕
実施例及び比較例に記載の圧着工程[3]を行った後の物品を、ステンレス板が下になるように平面に載置し、アクリル板を親指と中指でつまみ前記物品を垂直方向に持ち上げ空中で10秒間保持した。前記10秒間にステンレス板からアクリル板が脱落したか否かを目視で確認した(図2参照)。
上記仮固定性試験を10回行い、下記基準で評価した。
A:試験10回中、全てステンレス板が落下しなかった。
B:試験10回中、1〜2回ステンレス板が落下した。
C:試験10回中、3〜5回ステンレス板が落下した。
D:試験10回中、6〜10回ステンレス板が落下した。
〔圧着工程[3]後の貼り直し適性〕
実施例、及び比較例に記載の圧着工程[3]後の物品を、ステンレス板が下になるように平面台に載置し、アクリル板を親指と中指でつまみ、ステンレス板を他方の手で押さえながらアクリル板をおよそ30m/minの速度で垂直方向に引張った際にアクリル板がステンレス板から剥がせるか否かを確認した。
上記貼り直し適性試験を10回行い下記基準で評価した。
A:試験10回中、全てアクリル板を剥がすことが出来た。
B:試験10回中、8〜9回アクリル板を剥がすことが出来た。
C:試験10回中、3〜7回アクリル板を剥がすことが出来た。
D:試験10回中、アクリル板を剥がせたのが2回以下であった。
Figure 0006658964
Figure 0006658964
上記結果より、本発明である実施例1〜8では、いずれも仮固定性、貼り直し適性に優れ、本接着後においても強固な面接着強度を有することが分かる。一方、圧着工程[4]([2])の荷重を貯蔵弾性率G23で除した値が0.15未満である比較例1〜3では、いずれも本接着後における面接着強度が弱くなってしまうことが分かる。
1 透明アクリル板
2 裁断された接着シート
3 ステンレス板(SUS304)
4 プローブ
5 平面台

Claims (14)

  1. 被着体に、周波数1Hzで測定した23℃における貯蔵弾性率G23が1.0×10Pa〜2.5×10Paの接着層を有する接着シート(但し熱接着シートを除く)が貼付された構成を有する物品の製造方法であって、前記被着体と前記接着シートとを圧着する工程[1]、及び前記被着体と前記接着シートとを前記工程[1]より重荷重で圧着する工程[2]を有し、前記工程[2]の圧着における荷重を前記接着シートの接着層の23℃における貯蔵弾性率G23で除した値が0.15以上0.375以下であることを特徴とする物品の製造方法。
  2. 前記接着層が、25℃以下で感圧接着性(粘着性)を有する接着層である請求項1に記載の物品の製造方法。
  3. 前記接着シートの接着層が、合成ゴム系重合体またはアクリル系重合体を含むものである請求項1または2に記載の物品の製造方法。
  4. 前記接着シートの接着層が、さらに粘着付与樹脂を含むものである請求項3に記載の物品の製造方法。
  5. 前記工程[1]を2回以上行った後に前記工程[2]を行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の物品の製造方法。
  6. 前記工程[1]の圧着における荷重が0.1N/cm〜7N/cmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の物品の製造方法。
  7. 前記工程[2]の圧着における荷重が10N/cm50N/cmである請求項1〜6のいずれか1項に記載の物品の製造方法。
  8. 前記工程[1]の圧着方法が−5℃〜40℃の温度環境で1秒〜30秒間、圧着する方法であり、かつ、前記工程[2]の圧着方法が−5℃〜40℃の温度環境で1秒〜30秒間、圧着する方法である請求項1〜7のいずれか1項に記載の物品の製造方法。
  9. 前記接着層の前記被着体に接する面の中心線平均表面粗さRaが0.2μm〜5.0μmの範囲である請求項1〜8のいずれか1項に記載の物品の製造方法。
  10. 2以上の被着体が、周波数1Hzで測定した23℃における貯蔵弾性率G23が1.0×10Pa〜2.5×10Paの接着層を有する接着シート(但し熱接着シートを除く)によって接着された構成を有する物品の製造方法であって、一方の被着体に接着シートを貼付、圧着することで積層体を製造する工程、前記積層体の接着シート側の面と他方の被着体とを圧着する工程[3]、及び前記積層体と他方の被着体とを工程[3]より重荷重で圧着する工程[4]を有し、前記工程[4]の圧着における荷重を前記接着シートの接着層の23℃における貯蔵弾性率G23で除した値が0.15以上0.375以下であることを特徴とする物品の製造方法。
  11. 前記接着層が、25℃以下で感圧接着性(粘着性)を有する接着層である請求項10に記載の物品の製造方法。
  12. 前記接着層が、合成ゴム系重合体またはアクリル系重合体を含むものである請求項10または11に記載の物品の製造方法。
  13. 前記接着シートの接着層が、さらに粘着付与樹脂を含むものである請求項10に記載の物品の製造方法。
  14. 前記工程[3]の圧着における荷重が0.1N/cm〜7N/cmであり、かつ、前記工程[4]の圧着における荷重が10N/cm50N/cmである請求項10〜13のいずれか1項に記載の物品の製造方法。
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