JP6417838B2 - 両面粘着テープ、両面粘着テープの製造方法、接着方法、及び分離方法 - Google Patents

両面粘着テープ、両面粘着テープの製造方法、接着方法、及び分離方法 Download PDF

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Description

本発明は、被着体への貼付け、物品間の固定を行った後、一定期間経過後に当該貼付けや固定を容易に解体できる易解体性の両面粘着テープ、当該両面粘着テープの製造方法、当該両面粘着テープによる接着方法、及び当該接着方法により貼り合わされた被着体同士の分離方法に関する。
粘着テープは、作業性に優れる接着信頼性の高い接合手段として、OA機器、IT・家電製品、自動車等の各産業分野での部品固定用途や、部品の仮固定用途、製品情報を表示するラベル用途等に使用されている。近年、地球環境保護の観点から、これら家電や自動車等の各種の産業分野において、使用済み製品のリサイクル、リユースの要請が高まっている。各種製品をリサイクル、リユースする際には、部品の固定やラベルに使用されている粘着テープを剥離する作業が必要となるが、当該粘着テープは製品中の各所に設けられているため、簡易な除去工程による作業コストの低減が要望されている。
易解体性の粘着テープとしては、例えば、接着力が相違する2層以上の粘着層を有する粘着部材が開示されている(特許文献1参照)。当該粘着テープは、重畳構造の粘着層を有する粘着部材における弱粘着層を介して被着体を接合処理することにより、被着体の強固な固着と、当該弱粘着層を剥離面とする容易な解体を実現するとの粘着部材である。しかし当該粘着部材は、複数の粘着剤層を必須の構成とするため製造コストが高くなる問題があった。また、弱粘着層により被着体との接着が行われる構成であるため接着力を高めるには制限があり、強固に物品を固定する用途への展開が困難であった。
他の易解体性の粘着テープとしては、例えば、光照射により発泡する粘着剤組成物として、t−ブチルオキシカルボニル構造を有する発泡性成分を有する発泡性接着剤組成物が開示されている(特許文献2参照)。当該粘着剤組成物を使用した粘着テープは、光照射により発泡することから、貼付後に光照射により被着体からの剥離が可能となる。しかし、当該粘着剤組成物は、光照射が必要なことから、解体には光照射装置が必要となるため設備投資が大きくなり、また、粘着テープが貼り付けられた部分に一定量の光照射が必要となることから、一度に多量の解体を行うことが難しいものであった。
その他、加熱により発泡する熱発泡剤含有粘着剤層を含む粘着テープまたはシートが開示されている(特許文献3参照)。熱発泡剤含有粘着剤層を含む粘着テープは、加熱により発泡することから、貼付後の加熱により被着体からの剥離が可能となる。しかし、比較的高い処理温度で粘着テープを加熱する必要があり、熱により被着体が劣化してしまう場合があった。
特開平10−140093号公報 特開2004−43732号公報 特開2013−79322号公報
本発明が解決しようとする課題は、被着体への貼付けや部品間の固定が可能で、かつ、解体時には簡易に解体可能な両面粘着テープ、当該両面粘着テープの製造方法、当該両面粘着テープによる接着方法、及び当該接着方法により貼り合わされた被着体同士の分離方法を提供することにある。
本発明は以下の態様を含む。
(1)熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤層(A)と、熱収縮性フィルム(B)と、粘着剤層(C)とをこの順に有することを特徴とする両面粘着テープ。
(2)前記熱可塑性エラストマーが、スチレン系、オレフィン系、塩化ビニル系、ウレタン系、エステル系、又はアミド系の熱可塑性エラストマーである前記(1)に記載の両面粘着テープ。
(3)前記熱可塑性エラストマーの1Hz及び23℃における貯蔵弾性率(G23)が1.0×10〜5.0×10Paであり、1Hz及び100℃における貯蔵弾性率(G100)が1.0×10〜5.0×10Paである前記(1)又は(2)に記載の両面粘着テープ。
(4)前記粘着剤層(C)がアクリル系共重合体を含有する前記(1)〜(3)のいずれかに記載の両面粘着テープ。
(5)熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤層(A)と、熱収縮性フィルム(B)と、粘着剤層(C)と、基材フィルム(D)と、粘着剤層(C’)とを、この順に有する前記(1)〜(4)のいずれかに記載の両面粘着テープ。
(6)前記粘着剤層(C’)がアクリル系共重合体を含有する前記(5)に記載の両面粘着テープ。
(7)前記熱収縮性フィルムの主収縮方向の収縮率が、80℃の熱水に10秒間浸漬したときに20%以上である前記(1)〜(6)のいずれかに記載の両面粘着テープ。
(8)熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤層(A)と、熱収縮性フィルム(B)とを貼り合わせ、その後、前記熱収縮性フィルム(B)に粘着剤層(C)を貼り合わせることを特徴とする、前記(1)〜(7)のいずれかに記載の両面粘着テープの製造方法。
(9)被着体同士を前記(1)〜(7)のいずれかに記載の両面粘着テープにより貼り合わせることを特徴とする接着方法。
(10)前記熱収縮性フィルム(B)を熱収縮させることを特徴とする、前記(9)に記載の接着方法により貼り合わされた前記被着体同士の分離方法。
本発明の両面粘着テープは、被着体への貼付が可能で、被着体同士を貼り合わせることができ、被着体同士の貼り合わせを解消して解体する際には加熱により被着体同士の貼り合わせを簡易に分離することができる。
本発明の両面粘着テープの製造方法によれば、本発明の両面粘着テープを製造することができる。
本発明の接着方法によれば、被着体同士を貼り合わせることができる。
本発明の分離方法によれば、被着体同士の貼り合わせを簡易に分離することができる。
本発明に係る両面粘着テープの実施形態の一例を示す断面図である。 本発明に係る両面粘着テープの実施形態の一例を示す断面図である。 本発明に係る両面粘着テープの製造方法の実施形態の一例を説明する図である。 本発明に係る接着方法の実施形態の一例を説明する図である。 本発明に係る分離方法の実施形態の一例を説明する図である。 被着体の分離の様子を模式的に示した図である。 実施例1の両面粘着テープ及び比較例1の両面粘着テープの製造方法、並びに実施例1の両面粘着テープ及び比較例1の両面粘着テープの構成を説明する図である。 実施例における接着性試験の方法を説明する図である。 実施例における解体性試験の方法を説明する図である。
≪両面粘着テープ≫
本発明の両面粘着テープは、熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤層(A)と、熱収縮性フィルム(B)と、粘着剤層(C)とを、この順に有する。
以下、本発明の両面粘着テープの実施形態の一例を説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係る両面粘着テープの実施形態の一例である。両面粘着テープ1は、剥離シート(E)と、熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤層(A)と、熱収縮性フィルム(B)と、粘着剤層(C)と、剥離シート(E’)とが、この順に積層されている。
本実施形態の両面粘着テープは、被着体への貼付けや部品間の固定が可能で、かつ、解体時には、加熱により熱収縮性フィルム(B)が熱収縮するので、この収縮力によって簡易に解体が可能となる。
[粘着剤層(A)]
粘着剤層(A)は被接着体と接着する層であり、熱可塑性エラストマーを含有する。粘着剤層(A)は、熱可塑性エラストマーを含有するので、熱収縮性フィルムを加熱して熱収縮させることで、引きずられて収縮する。
熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
熱可塑性エラストマーとしては、これらのなかでも、特にスチレン系熱可塑性エラストマーが、好ましい。
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン−エチレン−ブチレン共重合体(SEB)等のスチレン系AB型ジブロック共重合体;スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、SBSの水素添加物(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS))、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、SISの水素添加物(スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEPS))、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(SIBS)等のスチレン系ABA型トリブロック共重合体;スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン(SBSB)等のスチレン系ABAB型テトラブロック共重合体;スチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエン−スチレン(SBSBS)等のスチレン系ABABA型ペンタブロック共重合体;これら以上のAB繰り返し単位を有するスチレン系マルチブロック共重合体;スチレン−ブタジエンラバー(SBR)等のスチレン系ランダム共重合体のエチレン性二重結合を水素添加した水素添加物;等が挙げられる。スチレン系熱可塑性エラストマーは市販品を用いてもよい。
粘着剤層(A)としては、熱可塑性エラストマーを単独で、またその他の粘着剤、粘着付与剤等と併用して形成することができる。
通常状態で被着体同士を良好に固定させるとの観点から、粘着剤層(A)を構成する熱可塑性エラストマーの1Hz及び23℃での動的粘弾性スペクトルで測定される貯蔵弾性率(G23)が1.0×10〜5.0×10Paであることが好ましく5.0×10〜5.0×10Paであることがより好ましく、5.0×10〜1.0×10Paであることがさらに好ましい。
また、加熱により被着体同士を容易に分離させるとの観点から、粘着剤層(A)を構成する熱可塑性エラストマーの1Hz及び100℃での動的粘弾性スペクトルで測定される貯蔵弾性率(G100)が1.0×10〜5.0×10Paであることが好ましく5.0×10〜1.0×10Paであることがより好ましく、5.0×10〜5.0×10Paであることがさらに好ましい。
粘着剤層(A)を構成する熱可塑性エラストマーの前記貯蔵弾性率(G100)は、前記貯蔵弾性率(G23)よりも小さいことが好ましい。貯蔵弾性率(G100)及び貯蔵弾性率(G23)は、市販の粘弾性試験機を用いて、後述の実施例に記載の方法で測定することができる。
粘着剤層(A)の厚みは、5〜100μmであることが好ましく、10〜80μmであることがより好ましく、30〜70μmであることがさらに好ましい。粘着剤層(A)の厚みは、無作為に選択した5か所の厚みを測定して得られた平均値とする。粘着剤層(A)の厚みが上記範囲であることにより、層形成が容易であり易解体性に優れる粘着剤層(A)とすることができる。
また、粘着剤層(A)においては、酸触媒や酸発生剤を含有することで、光や熱の外部刺激による解体性を付与することもできる。酸触媒としては、p−トルエンスルホン酸やベンゼンスルホン酸等の芳香族スルホン酸、脂肪族スルホン酸などの有機酸や、塩酸や硫酸等の無機酸等を例示できる。また、酸発生剤としては、各種の熱酸発生剤や光酸発生剤を使用できる。熱酸発生剤としては、熱酸発生剤としては、例えば、スルホニウム塩、ベンゾチアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩を使用することができ、光酸発生剤としては、例えば4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルベンジルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルベンジルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、及び3−ベンジルベンゾチアゾリウム ヘキサフルオロアンチモネート等から適宜選択して使用することができる。例えばN−ヒドロキシナフタルイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドトリフラート、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル−4−メチルフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニル−2,4,6−トリメチルフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ビス(tert−ブチルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、ビス(tert−ブチルフェニル)ヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ビフェニルヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、フェニル−(3−ヒドロキシ−ペンタデシルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、及びフェニル−(3−ヒドロキシペンタデシルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート等から適宜選択して使用することができる。
なかでも、光酸発生剤は、光と熱の二種の外部刺激により粘着剤層を好適に解体できる一方で、粘着剤組成物として保管する際や、粘着テープとして物品を固定した際には容易に分解や解体が生じにくく、安定した保存性や粘着特性を保持できるため、特に好ましく使用できる。特に、N−ヒドロキシナフタルイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステルやビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン等の酸発生剤単独での熱分解温度が概ね150℃以上のものは安定性が良く、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン等の加熱により気体を発生する光酸発生剤は、特に高い解体性を実現しやすく、N−ヒドロキシナフタルイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル等の100℃程度の加熱よっても気体を発生しにくい光酸発生剤は、熱安定性の高い粘着剤層を得やすく、また、骨格中にベンゼン環やナフタレン環構造等の光吸収性の構造を有する光酸発生剤は、少ない光照射時間や少ない含有量で好適な解体性を実現できることから、それぞれ好ましく使用できる。
粘着剤層(A)における熱可塑性エラストマーの配合割合は、40〜95重量%であることが好ましく、45〜90量%であることがより好ましく、50〜85重量%であることがさらに好ましい。
[熱収縮性フィルム(B)]
熱収縮性フィルム(B)を形成する樹脂としては、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、非晶性環状オレフィン樹脂、スチレンブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂、ウレタン樹脂若しくはこれらの共重合体樹脂などが挙げられ、一般に市販されている熱収縮性フィルムを用いることができる。
この熱収縮性フィルムの主収縮方向の収縮率は、80℃の熱水に10秒間浸漬したときに20%以上であることが好ましく、特に30%以上のものが好ましい。また、熱収縮性フィルムの厚みは5〜80μmであることが好ましく、特に10〜50μmであることが好ましい。
[粘着剤層(C)]
粘着剤層(C)は熱収縮性フィルム(B)と、粘着剤層(A)の反対側で接着する層であり、被着体への貼付が可能である。粘着剤層(C)は、加熱により熱収縮性フィルム(B)が熱収縮しても、収縮しない性質を有することが好ましく、熱可塑性エラストマー成分を含有しないことが好ましい。また、本実施形態の両面粘着テープが有する粘着剤層(A)及び粘着剤層(C)のゴム弾性は互いに異なることが好ましい。熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤層(A)は、熱収縮性フィルムを加熱して熱収縮させることで引きずられて収縮するけれども、粘着剤層(C)は熱収縮性フィルムが熱収縮しても収縮しないため、加熱するだけで剥離するか、又は弱い力で被着体同士の接着を解体することができる。
粘着剤層(C)を構成する粘着剤は、ポリマーの種類として、天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ウレタン系、ビニルエーテル系等が挙げられる。また、粘着剤の形態としては、溶剤系、エマルジョン型粘着剤、水溶性粘着剤等の水系、ホットメルト型粘着剤、UV硬化型粘着剤、EB硬化型粘着剤等の無溶剤系等が挙げられる。
なかでも粘着剤層(C)はアクリル系共重合体を含有することが好ましい。アクリル系共重合体は、親水性を付与する(メタ)アクリル酸と、それと共重合可能なその他のモノマーとの共重合体であり、(メタ)アクリル酸とビニルエーテルとを反応させて得られる(メタ)アクリレート等が挙げられる。
粘着剤層(C)の厚みは、5〜100μmであることが好ましく、10〜80μmであることがより好ましく、30〜70μmであることがさらに好ましい。粘着剤層(C)の厚みが上記範囲であると、層形成が容易であり且つ被着体同士の接着性にも優れるため好ましい。
粘着剤層(C)は、必要に応じて粘着付与樹脂や架橋剤、酸触媒や酸発生剤、その他の添加剤等を含有していてもよい。
(粘着付与樹脂)
粘着剤層(C)においては、得られる粘着剤層の強接着性を調整するために粘着付与樹脂を使用しても良い。本発明に使用する粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン系、重合ロジン系、重合ロジンエステル系、ロジンフェノール系、安定化ロジンエステル系、不均化ロジンエステル系、テルペン系、テルペンフェノール系、石油樹脂系等が例示できる。
(溶媒)
粘着剤層(C)においては、粘着剤組成物に通常使用される溶媒を使用でき、例えば、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、ヘキサン等を使用できる。また、水系粘着剤組成物とする場合には、水又は、水を主体とする水性溶媒を使用できる。
(架橋剤)
粘着剤層(C)においては、得られる粘着剤層の凝集力を向上させる目的で、架橋剤を使用することも好ましい。架橋剤としては、公知のイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、多価金属塩系架橋剤、金属キレート系架橋剤、ケト・ヒドラジド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、シラン系架橋剤、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン系架橋剤等が使用できる。
(添加剤)
粘着剤層(C)においては、酸触媒や酸発生剤を含有することで、光や熱の外部刺激による解体性を付与することもできる。酸触媒や酸発生剤としては、上述の粘着剤層(A)と同様のものを使用することができる。
粘着剤層(C)においては、添加剤として、必要に応じて本発明の所望の効果を阻害しない範囲で、pHを調整するための塩基(アンモニア水など)や酸、発泡剤、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、ガラスやプラスチック製の繊維・バルーン・ビーズ・金属粉末等の充填剤、顔料・染料等の着色剤、pH調整剤、皮膜形成補助剤、レベリング剤、増粘剤、撥水剤、消泡剤等の公知のものを粘着剤組成物に任意で添加することができる。
[剥離シート]
剥離シート(E)、(E’)としては、例えば、グラシン紙、クラフト紙、クレーコート紙、ポリエチレン等のフィルムをラミネートした紙、ポリビニルアルコールやアクリル酸エステル共重合体等の樹脂を塗布した紙、ポリエステルやポリプロピレン等の合成樹脂フィルム等に、剥離剤であるフッ素樹脂やシリコーン樹脂等を塗布したもの等が挙げられる。
<第2の実施形態>
図2は、本発明に係る両面粘着テープの実施形態の一例である。両面粘着テープ2は、熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤層(A)と、熱収縮性フィルム(B)と、粘着剤層(C)と、基材フィルム(D)と、粘着剤層(C’)とが、この順に積層されている。
第2の実施形態の両面粘着テープは、前記<第1の実施形態>の両面粘着テープに、さらに基材フィルム(D)と、粘着剤層(C’)とを有するものである。なお、前記<第1の実施形態>と共通する点については、説明を省略する。
本実施形態の両面粘着テープは、被着体への貼付けや部品間の固定が可能で、かつ、解体時には、加熱により熱収縮性フィルム(B)が熱収縮するので、この収縮力によって簡易に解体が可能となる。粘着剤層(C)と、基材フィルム(D)と、粘着剤層(C’)とをこの順に有するので、熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤層(A)は、熱収縮性フィルムを加熱して熱収縮させることで引きずられて収縮するけれども、粘着剤層(C)は熱収縮性フィルムが熱収縮しても収縮しないため、加熱するだけで剥離するか、又は弱い力で被着体同士の接着を解体することができる。
[基材フィルム(D)]
基材フィルム(D)としては、熱収縮性フィルム(B)よりも収縮し難いフィルムであれば限定されず、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリスチレン、ABS、ポリカーボネート、ポリイミドフィルム、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリビニルアルコール等からなるプラスチック系フィルム、パルプ、レーヨン、マニラ麻、アクリロニトリル、ナイロン、ポリエステル等からなる不織布、紙、布、又は金属箔等があげられる。基材フィルム(D)は、両面粘着テープにより貼り合わせられた被着体同士が解体され、熱収縮性フィルム(B)と、粘着剤層(C)との間が破断された後、両面粘着テープを被着体から剥離する際に、支持体としての役目を果たし得る。したがって基材フィルム(D)と両面粘着テープの他の層との接着性(本実施形態においては、基材フィルム(D)と粘着剤層(C)(C’)との接着性)及び支持体としての強度を両立しやすいことから、プラスチック系フィルムが好ましく、ポリエステルフィルムがより好ましい。また、基材フィルム(D)を80℃の熱水に10秒間浸漬したときの収縮率は、熱収縮性フィルム(B)を80℃の熱水に10秒間浸漬したときの収縮率よりも小さく、20%未満であることが好ましく、10%未満であることがより好ましく、5%未満であることが特に好ましい。
また、基材フィルム(D)と粘着剤層(C)(C’)との密着性を向上させることを目的に、基材フィルム(D)の片面または両面に、コロナ処理、プラズマ処理、アンカーコート処理等を施しても良い。
なお、本実施形態においては、熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤層(A)と、熱収縮性フィルム(B)と、粘着剤層(C)と、基材フィルム(D)と、粘着剤層(C’)とが、この順に積層されている両面粘着テープ2を例示したが、上記の層構造に加え、更に、任意の層構造を有していてもよい。
例えば、上記基材フィルム(D)の片面又は両面に発泡体(フォーム剤)層が設けられていてもよい。発泡体層はクッションの役割を果たし、発泡体層を有する両面粘着テープにクッション性を付与することができる。
本実施形態の両面粘着テープは、剥離シートを貼り合わせる直塗り法や、剥離シート上にいったん粘着剤組成物をコーティングし、乾燥工程を経た後、基材に転写する転写法により製造できる。基材を有さない場合には、剥離シート上に粘着剤組成物をコーティングし、他の剥離シートを貼り合わせる方法により製造できる。
本発明の両面粘着テープの製造方法は、熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤層(A)と、熱収縮性フィルム(B)とを貼り合わせ、その後、前記熱収縮性フィルム(B)に粘着剤層(C)を貼り合わせることを特徴とする。
図3は、本発明に係る両面粘着テープの製造方法の実施形態の一例である。まず、粘着剤層(A)を構成する粘着剤、及び粘着剤層(C)を構成する粘着剤を用意する。次に、図3に示すように、アプリケーターを用いて、剥離シート上に粘着剤を塗布して粘着剤層(A)及び粘着剤層(C)をそれぞれ形成する。次いで、粘着剤層(A)の上の面に熱収縮性フィルム(B)を貼り合わせた後、熱収縮性フィルム(B)の上の面に粘着剤層(C)を貼り合わせ、本発明に係る両面粘着テープを得る。
本実施形態の両面粘着テープの製造方法では、製造する両面テープの2つの粘着剤層が同一の構成であるので、熱収縮性フィルム(B)と粘着剤層とを個別に成形して貼り合わせることで、粘着剤層の成形の工程は一度でよく、効率良く両面粘着テープを製造することができる。
≪接着方法・分離方法≫
本発明の接着方法は、被着体同士を本発明の両面粘着テープにより貼り合わせることを特徴とする。
また、本発明の分離方法は、本発明の接着方法により貼り合わされた被着体同士の分離方法であって、熱収縮性フィルム(B)を熱収縮させることを特徴とする。
図4は、本発明に係る接着方法の実施形態の一例である。図4に示すように、両面粘着テープの両面の粘着層に被着体(F)(F’)を接触させ、被着体同士を貼り合わせ、接着させる。
図5は、本発明に係る分離方法の実施形態の一例である。
まず、両面粘着テープを加熱する。両面粘着テープの加熱は貼り合わされた前記被着体(F)(F’)全体を加熱することにより行ってもよい。すると、熱収縮性フィルム(B)が熱により収縮する。このとき、粘着剤層(A)には熱可塑性エラストマーを含有するので、粘着剤層(A)は、熱収縮性フィルムの熱収縮に引きずられて収縮する。ところが、粘着剤層(C)の側は、収縮することができないので、両面粘着テープに剥離応力がかけられる。結果、弱い力で被着体(F)(F’)同士の接着を解体することができる。
熱解体を行う際の加熱の条件は、熱収縮性フィルム(B)が十分熱収縮して、良好な解体性を実現できる温度にて行われればよいが、60〜120℃であることが好ましく、65〜110℃であることがより好ましく、70〜100℃であることがさらに好ましい。
図6は、本発明に係る分離方法の実施形態の一例である。まず、上記の図5で示したような分離方法を行う。このとき被着体(F)(F’)上には、解体された両面粘着テープの残渣が残っている。次いで、両面粘着テープを冷却する。その後基材フィルム部分を引っ張ることで、基材フィルム(D)と粘着剤層(C)(C’)とが一体となった状態で、被着体(F’)から剥がすことができる。粘着剤層(A)及び熱収縮性フィルム(B)の残渣も容易に被着体(F)から剥がすことができる。
冷却は、加熱によって軟化された両面粘着テープの残渣中の粘着剤層(A)及び粘着剤層(C)(C’)の軟化の程度が低下し、両面粘着テープの残渣を取り除き扱いやすい状態となる温度にまで適宜冷却すればよく、35℃以下であることが好ましく、25℃以下であることがさらに好ましい。
本発明の両面粘着テープの被着体は特に制限されないが、剛体と剛体の接着、及び該剛体同士の分離に好適に用いることができる。剛体の被着体としては、例えば、金属板、金属筐体、金属カバー、ガラス板、プラスチック板等を挙げることができる。
本発明の両面粘着テープによって接着される被着体同士は、同種類の被着体であっても、異なる種類の被着体同士であってもよい。また、本発明の両面粘着テープによって接着及び分離される被着体同士は、同種類の被着体であっても、異なる被着体であってもよい。
本発明の両面粘着テープは、リユースやリサイクル時の部材間の分離に際して、加熱により容易に解体できる。このため、自動車、建材、OA、家電業界などの工業用途における各種製品の部品間固定を行う両面粘着テープとして好適に使用できる。リユースやリサイクル時の多量の部品の分離や、多量のラベル剥離等を行う際にも作業効率が良好である。
本発明の両面粘着テープは、低い加熱温度により解体を実現することも可能である。そのため、特に、熱により部品の劣化が懸念される携帯電話、映像機器、コンピュータなどの電気製品の部品間固定を行う両面粘着テープとして好適に使用できる。
〔粘着剤層の動的粘弾性(貯蔵弾性率)測定〕
両面粘着テープの合成ゴム系粘着剤層の製造に使用した粘着剤を、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが100μmとなるように、離型ライナーの表面に塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって、厚さ100μmの粘着剤層を、それぞれ複数枚形成した。次に、同一の粘着剤を用いて得た粘着剤層を重ねあわせることによって、厚さ2mmの粘着剤層からなる試験片を、それぞれ作成した。
ティ・エイ・インスツルメントジャパン社製の粘弾性試験機(アレス2kSTD)に、直径7.9mmのパラレルプレートを装着した。前記試験片を、前記パラレルプレートで圧縮荷重50gで挟み込み、周波数1Hz、温度領域−60〜150℃、及び、昇温速度2℃/minの条件で、23℃下での貯蔵弾性率(G23)及び100℃下での貯蔵弾性率(G100)を測定した。
(製造例1)
合成ゴム系粘着剤層である粘着剤層(A1)の形成方法
重量平均分子量20万のスチレン−イソプレンブロック共重合体S(トリブロック共重合体とジブロック共重合体との混合物。前記混合物の全量に対する前記ジブロック共重合体の占める割合は52質量%。前記スチレン−イソプレンブロック共重合体の全体に占めるポリスチレン単位の質量割合は15質量%、ポリイソプレン単位の質量割合は85質量%。)100質量部、C5石油系粘着付与樹脂(軟化点100℃、数平均分子量885)40質量部、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂(軟化点125℃、数平均分子量880)30質量部、液状粘着付与樹脂としてHV−100(JX日鉱日石株式会社製、低分子量ポリブテン)5質量部を混合したものを、トルエンに溶解することによって粘着剤を得た。前記粘着剤を、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが50μmとなるように、離型ライナーの表面に塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって合成ゴム系粘着剤層である粘着剤層(A1)を形成した。合成ゴム系粘着剤層である粘着剤層(A1)を構成する熱可塑性エラストマーの、1Hz及び23℃における貯蔵弾性率(G23)は、500,000Paであり、1Hz及び100℃における貯蔵弾性率(G100)は、150,000Paであった。
(製造例2)
合成ゴム系粘着剤層である粘着剤層(A2)の形成方法
重量平均分子量20万のスチレン−イソプレンブロック共重合体S(トリブロック共重合体とジブロック共重合体との混合物。前記混合物の全量に対する前記ジブロック共重合体の占める割合は20質量%。前記スチレン−イソプレンブロック共重合体の全体に占めるポリスチレン単位の質量割合は13質量%、ポリイソプレン単位の質量割合は87質量%。)100質量部、C5石油系粘着付与樹脂(軟化点100℃、数平均分子量885)40質量部、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂(軟化点125℃、数平均分子量880)30質量部、液状粘着付与樹脂としてHV−100(JX日鉱日石株式会社製、低分子量ポリブテン)5質量部を混合したものを、トルエンに溶解することによって粘着剤を得た。前記粘着剤を、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが50μmとなるように、離型ライナーの表面に塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって合成ゴム系粘着剤層である粘着剤層(A2)を形成した。合成ゴム系粘着剤層である粘着剤層(A2)を構成する熱可塑性エラストマーの、1Hz及び23℃における貯蔵弾性率(G23)は、550,000Paであり、1Hz及び100℃における貯蔵弾性率(G100)は、170,000Paであった。
(製造例3)
アクリル系粘着剤層である粘着剤層(C)(C’)の形成方法
攪拌機、寒流冷却器、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、ブチルアクリレート44.9質量部、2−エチルヘキシルアクリレート50質量部、アクリル酸2質量部、酢酸ビニル3質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.1質量部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.1質量部とを酢酸エチル100質量部に溶解し、70℃で10時間重合することによって、重量平均分子量80万のアクリル系共重合体溶液を得た。次に、アクリル系共重合体100質量部に対して、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂(軟化点125℃、数平均分子量880)30質量部を添加し、酢酸エチルを加えて混合することによって、不揮発分45質量%の粘着剤を得た。
前記粘着剤100質量部に対し、日本ポリウレタン工業(株)製「コロネートL−45」(イソシアネート系架橋剤、固形分45質量%)を1.1質量部添加し15分攪拌した後、アプリケーターを用いて、乾燥後の厚さが50μmになるように、剥離シート上に塗布し、85℃下で5分間乾燥させることによってアクリル系粘着剤層である粘着剤層(C)(C’)を形成した。
(実施例1)
図7(a)に示すように、合成ゴム系粘着剤層である粘着剤層(A1)を厚さ40μmの熱収縮性ポリスチレンフィルム(三菱樹脂株式会社製270−41S)に貼り合わせた。
一方、アクリル粘着剤の粘着剤層(C)(C’)を厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの両面に貼り合わせ、片側の剥離シートを除去して前記ポリスチレンフィルム+ゴム系粘着層の貼合品に貼り合わせた後、4kgf/cmで加圧しラミネートすることによって、両面粘着テープを作製した。
(実施例2)
上記熱収縮性ポリスチレンフィルム(三菱樹脂株式会社製270−41S)に代えて、熱収縮性ポリスチレンフィルム(CI化成株式会社製:EPS45T、厚さ60μm、80℃温水10秒浸漬時の収縮率29%)としたこと以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを作製した。
(実施例3)
上記熱収縮性ポリスチレンフィルム(三菱樹脂株式会社製270−41S)に代えて、熱収縮性ポリスチレンフィルム(CI化成株式会社製:EPS45TD、厚さ50μm、80℃温水10秒浸漬時の収縮率33%)としたこと以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを作製した。
(実施例4)
上記合成ゴム系粘着剤層である粘着剤層(A1)に代えて、合成ゴム系粘着剤層である粘着剤層(A2)としたこと以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを作製した。
(比較例1)
図7(b)に示すように、熱収縮性ポリスチレンフィルムを16μmのポリエチレンテレフタレートフィルムとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを作製した。
Figure 0006417838
上記実施例及び比較例にて得られた両面粘着テープについて、以下の評価を行った。得られた結果を表1に示した。
<常温時の接着性試験>
図8は、接着性試験の方法を説明する図である。23℃の環境下、実施例1及び比較例1で得た両面粘着テープを、1辺(外形)の長さが14mmの正方形で、幅2mmの額縁状に裁断した。前記裁断した両面粘着テープ102を、長さ15mm、幅15mm及び厚さ2mmの直方体であるアクリル板101に貼付した。その際、前記裁断した両面粘着テープ102の1辺が、前記アクリル板101の1辺15mmに対応するように貼付したものを試験片101とした。次に、中心部に直径10mmの穴を有する縦20mm、横50mm及び厚さ1mmのSUS板103と、前記試験片101の粘着テープ側の面とを、それらの中心が一致するように貼付し、プレス機を用いて80N/cmで10秒加圧した後、前記加圧した状態を解き、23℃の環境下で1時間静置することによって試験片102を作製した。次に、直径8mmのステンレス製のプローブ104を備えた引張試験機(エイアンドディ社製テンシロンRTA−100、圧縮モード)を用意した。前記プローブ104が、前記試験片102を構成するSUS板103の穴をとおして、前記試験片102を構成する試験片101に力を加えた際に、前記試験片101がSUS板103からはがれた時の強度(N/cm)を測定した。なお、前記プローブ104が試験片101を押す速度は10mm/分に設定した。
<加熱時の接着性試験>
環境温度を23℃から85℃に代えた以外は、上記常温時の接着性試験と同様にして、接着性試験を行った。
<加熱時の解体性試験>
図9は、解体性試験の方法を説明する図である。まず、実施例1及び比較例1で得た両面粘着テープを、1辺(外形)の長さが20mmの正方形状に裁断した。前記裁断した両面粘着テープ202を、長さ100mm、幅30mm及び厚さ1mmのSUS板201に貼付した。その次に、SUS板201’を前記両面粘着テープ202とSUS板201とが貼付された面と反対側の面に貼付し、5kg荷重ローラーで1往復加圧したものを試験片とした。作成した試験片を各温度条件下に30分放置したものを取り出し、SUS板201,201’の両端を手で持ち、垂直方向に引き剥がした際のSUS板の分離し易さを評価した。評価結果を表1に示す。
尚、評価基準は下記とした。
◎:既に剥がれている(自然分離)
○:SUS板同士を容易に分離させることができる/引き剥がす力が <2N/cm
△:力を入れればSUS板同士を分離させることができる/引き剥がす力が 2〜20N/cm
×:SUS板同士を分離させることができない
(A)…粘着剤層
(B)…熱収縮性フィルム
(C),(C’)…粘着剤層
(E),(E’)…剥離シート
(D),(D’)…基材フィルム
(F),(F’)…被着体
1,2…両面粘着テープ
101…アクリル板
102…両面粘着テープ
103…SUS板
104…プローブ
201,201´…SUS板
202…両面粘着テープ

Claims (10)

  1. 熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤層(A)と、熱収縮性フィルム(B)と、粘着剤層(C)とをこの順に有し、加熱により、熱収縮性フィルム(B)と粘着剤層(C)との間で分離することを特徴とする両面粘着テープ。
  2. 前記熱可塑性エラストマーが、スチレン系、オレフィン系、塩化ビニル系、ウレタン系、エステル系、又はアミド系の熱可塑性エラストマーである請求項1に記載の両面粘着テープ。
  3. 前記熱可塑性エラストマーの1Hz及び23℃における貯蔵弾性率(G23)が1.0×10〜5.0×10Paであり、1Hz及び100℃における貯蔵弾性率(G100)が1.0×10〜5.0×10Paである請求項1又は2に記載の両面粘着テープ。
  4. 前記粘着剤層(C)がアクリル系共重合体を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の両面粘着テープ。
  5. 熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤層(A)と、熱収縮性フィルム(B)と、粘着剤層(C)と、基材フィルム(D)と、粘着剤層(C’)とを、この順に有する請求項1〜4のいずれかに記載の両面粘着テープ。
  6. 前記粘着剤層(C’)がアクリル系共重合体を含有する請求項5に記載の両面粘着テープ。
  7. 前記熱収縮性フィルムの主収縮方向の収縮率が、80℃の熱水に10秒間浸漬したときに20%以上である請求項1〜6のいずれかに記載の両面粘着テープ。
  8. 熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤層(A)と、熱収縮性フィルム(B)とを貼り合わせ、その後、前記熱収縮性フィルム(B)に粘着剤層(C)を貼り合わせることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の両面粘着テープの製造方法。
  9. 被着体同士を請求項1〜7のいずれかに記載の両面粘着テープにより貼り合わせることを特徴とする接着方法。
  10. 前記熱収縮性フィルム(B)を熱収縮させることを特徴とする、請求項9に記載の接着方法により貼り合わされた前記被着体同士の分離方法。
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