JPWO2014132745A1

JPWO2014132745A1 - 動力工具

Info

Publication number: JPWO2014132745A1
Application number: JP2015502822A
Authority: JP
Inventors: 祐貴武田
Original assignee: Hitachi Koki Co Ltd
Current assignee: Koki Holdings Co Ltd
Priority date: 2013-02-28
Filing date: 2014-01-31
Publication date: 2017-02-02
Also published as: WO2014132745A1; US20150367495A1; CN104968476A; DE112014001040T5

Abstract

ユーザーが持つ部分であるハウジング（４０）への振動伝達を大幅に低減できる電動工具を提供するためにグラインダー（１０）のハウジング（４０）の前端には、ハウジング（４０）の前端開口を蓋するインナーカバー（３０）が取り付けられており、そのインナーカバー（３０）の前方側にギヤカバー（２０）がネジ（３６）で取り付けられている。インナーカバー（３０）にギヤカバー（２０）が取り付けられたときに、インナーカバー（３０）とギヤカバー（２０）の固定部に形成される凹形状（６０）に、弾性体（７０）が配置され、さらに、弾性体（７０）にハウジング（４０）の係止部が係止するように嵌め込まれる。

Description

本発明は、動力工具に係り、例えば、円盤状の砥石等の先端工具を回転させて研削、研磨等する動力工具に関する。

コンクリート等の被削材の表面を平らに研削する平面研削作業には、ディスク形（ホイール形）の先端工具を備えた携帯型のグラインダーと呼ばれる動力工具が多く用いられる。

グラインダーを用いた平面研削作業は、先端工具の表面全体を被削材の表面に均一に押し当て、これを前後左右に動かすことにより行われる。その際に、先端工具等で発生した振動がハウジング、つまり作業者の持ち手部分に伝達してしまうという課題がある。

そこで、振動対策として様々な技術が提案されており、例えば、モーターと先端工具の駆動部との間に筒状の弾性体を配置するとともに、モーターの回転軸と駆動軸とを弾性体の内部において自在継ぎ手で接続させた技術がある（例えば特許文献１参照）。
特開昭６２−７４５６４号公報

ところで、特許文献１に開示の技術では、ハンドル部分であるハウジングにおいて振動対策がなされている。しかし、近年、作業現場から一層の対策が求められていた。特に、この種の動力工具では、どうしても振動により作業性の低下や作業誤差が生じてしまうが、施工主等からの精度要求が厳しくなる状況において、一層の振動対策が必要とされていた。

本発明は、以上のような状況に鑑みなされたものであって、上記課題を解決する技術を提供することを目的とする。

本発明の動力工具は、内部に駆動源を有するハウジングと、前記駆動源から延出する出力軸に取り付けられたギヤ機構と、前記ハウジングの前記出力軸の延出方向を覆うインナーカバーと、前記ギヤ機構を覆うギヤカバーと、前記ハウジングと前記インナーカバー及び前記ギヤカバーの少なくとも一方との間に介装された弾性体とを備える。また、前記弾性体は、前記ハウジングと前記インナーカバーとの間に介装されてもよい。また、前記弾性体は、前記ギヤカバーと前記ハウジングとの間に介装されてもよい。また、前記ハウジングと前記インナーカバー及び前記ギヤカバーとの一方側には他方側に突出する係止部が形成され、他方側には前記係止部と嵌合する凹部が形成され、前記弾性体は、前記係止部と前記凹部との間に設けられてもよい。また、前記ハウジングは筒状形状であって、前記弾性体は、前記係止部と前記凹部との間の全周に設けられてもよい。また、前記ハウジングは、第１ハウジングと第２ハウジングからなり、前記弾性体は、前記第１ハウジング及び前記第２ハウジングによって挟まれてもよい。また、前記ハウジングは筒状形状であって、先端部分に内部側に凸状となった係止部が形成されており、前記インナーカバーと前記ギヤカバーの固定領域において、凹状の嵌合部が形成されており、前記弾性体は、断面凹状の形状でリング状に形成されるとともに、前記嵌合部に配置され、前記係止部が、前記嵌合部に配置された断面凹状の形状の前記弾性体に嵌合してもよい。また、前記駆動源の前記出力軸は軸受けによって支持されており、前記軸受けは第２の弾性体を介して前記ハウジングに支持されてもよい。

本発明によると、ユーザーが持つ部分であるハウジングへの振動伝達を低減する動力工具を実現できる。

本発明の第１の実施の形態に係る、グラインダーの全体像を示す側面図である。本発明の第１の実施の形態に係る、ハウジングとギヤカバーの接続部分に着目して拡大したグラインダーの側面図である。本発明の第１の実施の形態に係る、図２のＡ−Ａ断面図である。本発明の第１の実施の形態に係る、図２の領域Ｂの拡大図である。本発明の第２の実施の形態に係る、ハウジングとギヤカバーの接続部分に着目して拡大したグラインダーの側面図である。本発明の第２の実施の形態に係る、ハウジングとギヤカバーの接続部分に着目して拡大したグラインダーの平面図である。

＜第１の実施形態＞図１は、グラインダー１０の全体像を示す側面図であって、一部断面図となっている。また、図２は、図１のハウジング４０とギヤカバー２０の接続部分に着目して拡大した側面図である。さらに、図３は、図２のＡ−Ａ断面図である。なお、図１及び図２で図中右側がグラインダー１０の前方として、図中上側がグラインダー１０の上方として説明する。さらに図４は、図２の領域Ｂを拡大して示した図である。

グラインダー１０は筒形状のハウジング４０を備え、ハウジング４０の内部に駆動源であるモーター５０が収容されている。ハウジング４０の後端部にはバッテリが着脱自在に装着され、このバッテリがスイッチ５４を有する駆動回路を介してモーター５０に接続されている。なお、モーター５０の後側の出力軸５１は、弾性体５６及び軸受け５８により回動自在に固定されている。この弾性体５６は、省略されてもよい。また、ハウジング４０の表面には所定部分に滑り止め等のためのエラストマ４２が取り付けられている。

ハウジング４０の前端には、ハウジング４０の前端開口を蓋するインナーカバー３０が取り付けられており、そのインナーカバー３０の前方側にギヤカバー２０がネジ３６で取り付けられている。さらに、ギヤカバー２０の下側にはパッキングランド１３が取り付けられている。

このギヤカバー２０（パッキングランド１３）からはグラインダー１０の出力軸であるスピンドル１４が突出しており、このスピンドル１４の先端に円盤状の砥石１２等の先端工具が取り付けられている。また、砥石１２の後ろ側の領域を覆うように、研削作業により発生する研削粉等の粉塵の飛散を防止するために、集塵カバー１８が配置されている。

スピンドル１４は、ギヤ２２及びピニオン２６で構成されたギヤ機構（ベベルギヤ）を介して駆動源であるモーター５０に接続されている。また、ギヤカバー２０がギヤ２２及びピニオン２６を覆って収容している。

具体的には、ハウジング４０の内部のモーター５０から前方に延出する出力軸５２には、モーター５０側からファン３８及び傘歯車状のピニオン２６が取り付けられている。ピニオン２６の根元部分には軸受け２８を介して、ピニオン２６（モーター５０の出力軸５２）はインナーカバー３０に支持されて取り付けられている。その結果、ピニオン２６の歯車部分がインナーカバー３０より前方に突出しており、ギヤカバー２０に覆われている。

ギヤカバー２０の下側部分には、ネジ１９でパッキングランド１３が取り付けられており、軸受け１６を介してギヤ２２が回動自在に支持固定されている。つまり、ギヤカバー２０はハウジング４０の軸方向（モーター５０の出力軸５２の延出方向）に直交する略円筒状のパッキングランド１３を備えており、このパッキングランド１３に軸受け１６により回転自在に支持されてギヤカバー２０にはスピンドル１４が設けられ、その先端部分はパッキングランド１３から外部（下側）に向けて突出している。ギヤカバー２０の内部には一対のベベルギヤ（ギヤ２２及びピニオン２６で構成されたギヤ機構）が収容されており、これらのベベルギヤによりモーター５０の回転が９０度方向を変えてスピンドル１４に伝達される。

ここで、ハウジング４０、インナーカバー３０、ギヤカバー２０及び弾性体７０の固定構造についてより具体的に説明する。

ハウジング４０は、例えば図３に示すように、左右対称に分割可能な二つのハウジング（分割ハウジング）、つまり、第１ハウジング４０ａ及び第２ハウジング４０ｂから構成されている。第１ハウジング４０ａ及び第２ハウジング４０ｂを区別しないときには、単に「ハウジング４０」と称して説明する。なお、ハウジング４０は分割ハウジングではなく筒状ハウジングであってもよい。

ハウジング４０の先端部分は、筒状形状の内部側に突出する凸状の係止部４１が周設されている。係止部４１が形成される位置では、第１ハウジング４０ａ及び第２ハウジング４０ｂが一体となった状態で、断面が略矩形で、断面各辺が若干外側に膨らんだ形状となっている。

また、ハウジング４０の係止部４１には、断面略Ｕ字状の弾性体７０が嵌め込まれるように配置されている。より具体的には、弾性体７０は第１ハウジング４０ａ及び第２ハウジング４０ｂによって挟み込んで固定されており、弾性体７０の略Ｕ字形状の後側端部７１が、ハウジング４０の内面に接触している。また前側端部７２は、ハウジング４０の前端外周面より若干内側に低くなった位置になっており、ハウジング４０の外面に接触している。すなわち、弾性体７０の後側端部７１及び前側端部７２は係止部４１の内側端部よりも外側に位置することにより、弾性体７０がハウジング４０から抜けてしまうことを防止している。

一方、インナーカバー３０は、ハウジング４０の係止部４１（弾性体７０）が係止しする領域において、係止部４１の形状に対応して、断面が略矩形で、断面各辺が若干外側に膨らんだ形状となっている。

さらに、係止部４１が嵌め込まれる構造として、インナーカバー３０の前端部分が内部側（出力軸５２側）に一段低い階段形状３１に形成されている。一方、ギヤカバー２０において、インナーカバー３０と固定される後側の形状では、後端外周面がハウジング４０の前端部分と一致するように形成されている。ただし、ギヤカバー２０の後端外周面とハウジング４０の前端部分との間には弾性体７０が介装されている。

また、ギヤカバー２０の後端部分は、弾性体７０を配置するための形状として、内部側（出力軸５２側）に一段低い階段形状２１に形成されている。

そして、インナーカバー３０にギヤカバー２０が取り付けられたときに、それぞれの階段形状２１、３１とによって凹形状６０が形成される。この凹形状６０部分に、弾性体７０が配置され、さらに、弾性体７０にハウジング４０の係止部４１が係止するように嵌め込まれる。係止部４１と凹形状６０によって嵌合部が形成されており、この構成により、ハウジング４０に対するインナーカバー３０及びギヤカバー２０の抜け止めがなされているため、ハウジング４０と、インナーカバー３０及びギヤカバー２０とは、上記の係止部４１でのみ固定され、ネジ等の固定部材は用いられていない。なお、インナーカバー３０及びギヤカバー２０は第１ハウジング４０ａ及び第２ハウジング４０ｂによって挟み込んでハウジング４０に固定されている。なお、ハウジング４０側に凸状の係止部を設け、インナーカバー３０及びギヤカバー２０側に凹形状６０を設けたが、ハウジング４０側に凹形状、インナーカバー３０及びギヤカバー２０側に凸状係止部を設けてもよい。すなわち、ハウジング４０に対してインナーカバー３０及びギヤカバー２０の抜け止め構造であればよく、その接続部分に弾性体７０を設ければよい。

このような構成を採用することで、研削作業時において発生する砥石１２の振動等を、弾性体７０で吸収遮断することができる。つまり、ギヤカバー２０の振動がハウジング４０に直接伝達してしまうこと、また、インナーカバー３０を介してハウジング４０に間接的に伝達してしまうことを防止又は大幅に低減できる。その結果、ユーザーが持つ部分であるハウジング４０への振動伝達を大幅に低減できる。また、弾性体７０は、凹状の形状となっていることから、ギヤカバー２０の上下前後の振動を両方とも効果的に吸収できる。さらに、モーター５０の後方側の軸受け５８を弾性体５６を介して支持しているため、モーター５０の回転子は弾性体５６と弾性体５７とによってハウジング４０に対して浮いている状態となるため、モーター５０の回転による振動がハウジング４０に伝達することも抑制することができる。さらに、弾性体７０はハウジング４０（係止部４１）の全周（前後、左右、上下）に亘って設けられるため、あらゆる方向からのハウジング４０への振動伝達を抑制することができる。

＜第２の実施形態＞本実施形態は第１の実施形態の変形例であり、主に異なる部分に異なる符号を付して説明する。図５は、本実施形態のグラインダー１１０のハウジング１４０とギヤカバー１２０の接続部分に着目して拡大した側面図である。また、図６は、図５に示したグラインダー１１０の先端部分の領域の平面図であり、半分はハウジング１４０を取り除いた上で一部断面を示している。

第１の実施形態と異なる部分は、弾性体１７０の態様にある。具体的には、弾性体１７０の断面形状が円形であって、ハウジング１４０とインナーカバー１３０との間にのみ介装されている。一方、ギヤカバー１２０とハウジング１４０との間には弾性体７０は介装されておらず、ギヤカバー２０とハウジング１４０とはわずかに離間している。

このような構成とすることで、第１の実施形態と同様に、ギヤカバー１２０からインナーカバー１３０を介してハウジング１４０に伝わる振動を低減することができる。

以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせ等にいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。例えば、上記の実施形態では、動力工具としグラインダーについて例示したが、他にポリッシャーについても適用することができる。

１０、１１０グラインダー
１３パッキングランド
２０、１２０ギヤカバー
２１、３１階段形状
２２ギヤ
２６ピニオン
３０、１３０インナーカバー
４０、１４０ハウジング
４０ａ第１ハウジング
４０ｂ第２ハウジング
４１係止部
５０モーター
５２出力軸
５６、５７、７０、１７０弾性体
６０凹形状

Claims

内部に駆動源を有するハウジングと、前記駆動源から延出する出力軸に取り付けられたギヤ機構と、前記ハウジングの前記出力軸の延出方向を覆うインナーカバーと前記ギヤ機構を覆うギヤカバーと、前記ハウジングと前記インナーカバー及び前記ギヤカバーの少なくとも一方との間に介装された弾性体とを備えることを特徴とする動力工具。
前記弾性体は、前記ハウジングと前記インナーカバーとの間に介装されていることを特徴とする請求項１に記載の動力工具。
前記弾性体は、前記ギヤカバーと前記ハウジングとの間に介装されていることを特徴とする請求項１又は２に記載の動力工具。
前記ハウジングと前記インカーカバー及び前記ギヤカバーとの一方側には他方側に突出する係止部が形成され、他方側には前記係止部と嵌合する凹部が形成され、前記弾性体は、前記係止部と前記凹部との間に設けられていることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載の動力工具。
前記ハウジングは筒状形状であって、前記弾性体は、前記係止部と前記凹部との間の全周に設けられていることを特徴とする請求項４に記載の動力工具。
前記ハウジングは、第１ハウジングと第２ハウジングからなり、前記弾性体は、前記第１ハウジング及び前記第２ハウジングによって挟まれていることを特徴とする請求項５に記載の動力工具。
前記ハウジングは筒状形状であって、先端部分に内部側に凸状となった係止部が形成されており、前記インナーカバーと前記ギヤカバーの固定領域において、凹状の嵌合部が形成されており、前記弾性体は、断面凹状の形状でリング状に形成されるとともに、前記嵌合部に配置され、前記係止部が、前記嵌合部に配置された断面凹状の形状の前記弾性体に嵌合することを特徴とする請求項１乃至６のいずれか１項に記載の動力工具。
前記駆動源の前記出力軸は軸受けによって支持されており、前記軸受けは第２の弾性体を介して前記ハウジングに支持されていることを特徴とする請求項１乃至７のいずれか１項に記載の動力工具。