JPWO2011145390A1 - ワイヤ放電加工装置および薄板製造方法 - Google Patents

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Abstract

被加工物保持具10は、互いに離間して並列されたワイヤ電極2からの放電により被加工物を切断するワイヤ放電加工装置での切断加工時に被加工物8を保持する被加工物保持具であって、被加工物が略隙間なく嵌め込まれる嵌め込み部102が形成され、嵌め込み部に嵌め込まれた被加工物とともに切断加工する際に、被加工物保持具と被加工物とがワイヤ電極と対向する部分のワイヤ電極に沿った長さが被加工物の切断加工中に略一定となる外形を呈する。

Description

本発明は、被加工物保持具、ワイヤ放電加工装置、薄板製造方法、および半導体ウエハ製造方法に関する。
従来、ワイヤ放電加工の方式として、円柱状の被加工物から薄板をスライス加工する場合、1本のワイヤ電極を複数のガイドローラ間に巻回させて並列させることで多数の切断ワイヤ部分を形成し、それぞれの切断ワイヤ部分に個別に給電し、各切断ワイヤ部分と被加工物との間で同時に放電させ、被加工物を一度に複数枚に切断する放電ワイヤソー方式が提案されている。
上述のような構成の放電ワイヤソーでは、安定的に加工を実施するために被加工物を確実に保持する保持手段が必要となる。例えば特許文献1には、円柱状の被加工物の周方向の一部に、軸方向に伸びた導電性の固定用ベースを用意し、固定用ベースと被加工物を、導電性を有する接着剤で固定する技術、すなわち固定用ベースで被加工物を保持する技術が開示されている。
また、特許文献2には、ワイヤと被加工物の間に砥粒を含む加工液を供給し、複数のワイヤ列に被加工物を押しつけながら研磨作用により多数のウエハを切断するマルチワイヤソーにおいて、L字形断面のダミー部材の上に被加工物を搭載し、被切断部に作用する研削抵抗をダミー部材の側面部で支持しつつ、ダミー部材ごと切断を行う技術が開示されている。この方法により、被加工物のセッティング、切断後の被加工物の取り出しを効率的に行うことを提示している。
また、特許文献3には、硬度に差のある異種材料を組合せて作られる複合構造ワークの異種材料を同時に切削あるいは研削加工する場合、硬度あるいは脆性の高い材料の被削内エッジをあらかじめ面取り加工して他方の材料との界面部に溝を生じさせ、共削りや切削、研削を刃物の損傷無く、高精度に加工する技術が開示されている。
特開2000−109397号公報 特許第2765307号公報 特開平5−293711号公報
上記のような、放電ワイヤソー方式では、切断加工中の放電状態を安定的に維持する必要がある。放電状態が不安定化すると、ワイヤと被加工物との間に短絡が発生し、加工面ダメージや、ワイヤ断線が発生する場合がある。加工面ダメージやワイヤ断線は、工作物不良につながるため、生産性向上のためにはこれらを回避する必要がある。
一方、円柱状の被加工物を切断する場合、ワイヤと被加工物とが対向する部分のワイヤに沿った長さ(対向長さ)は、切断加工の進行に伴って変化することとなる。すなわち、円柱状の被加工物の中心を切断する時点で、対向長さが最も大きくなり、そこから離れるにしたがって、対向長さは小さくなる。そして、対向長さが変化することで、切断加工中の放電状態を安定的に維持することが困難となる。
一般的に、ワイヤ放電加工にて最大速度を実現するためには、加工板厚毎に最適な条件を設定する必要がある。しかし、上述した対向長さの変化があるため、最も放電状態が不安定となり易い切断加工開始時の板厚条件を基準に加工条件を設定する必要がある。そのため、被加工物全体を通した加工速度の低下を免れず、加工時間の増大につながるという問題があった。
また、対向長さの変化に伴い加工ギャップが変化するため、加工溝の幅を一定に維持することが困難となる。一般的に、加工溝の幅が変化した状態を加工表面うねりと呼んでおり、後工程である研磨作業にてうねり分を確実に除去する必要がある。そのため、研磨時の除去量を見込んで、加工ピッチを大きく設定する必要があるため、一つのインゴット当たりのウエハ収量が減少し、生産性が悪化するという問題があった。
また、加工に伴い発生する加工屑を加工溝から排出するために、被加工物に近接設置した加工液ノズルから加工溝に向けて加工液を噴出させることで加工屑を排出させる場合がある。しかし、加工液ノズルを被加工物に近接配置するためには、上述した対向長さの変化に合わせて加工液ノズルを移動させなければならず、装置の複雑化を招くという問題があった。また、加工液ノズルをうまく近接させられない場合には、ワイヤ断線が生じやすくなるため、ワイヤが断線しにくい低エネルギーでの加工を余儀なくされ、低速な加工とならざるを得ないという問題があった。
そして、特許文献1〜3に開示された技術では、円柱状の被加工物を切断加工する際に、対向長さの変化を抑えることは難しい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ワイヤ電極との対向長さの変化を抑えて、ワイヤ放電加工装置による切断加工中の放電状態を安定的に維持することのできる被加工物保持具を得ることを目的とする。さらに被加工物単体とワイヤ電極の対向長さに応じて、パルス周波数を変更可能である加工電源により加工することにより、高精度な溝加工を実現することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、互いに離間して並列されたワイヤ電極からの放電により被加工物を切断するワイヤ放電加工装置での切断加工時に被加工物を保持する被加工物保持具であって、被加工物が略隙間なく嵌め込まれる嵌め込み部が形成され、嵌め込み部に嵌め込まれた被加工物とともに切断加工する際に、被加工物保持具と被加工物とがワイヤ電極と対向する部分のワイヤ電極に沿った長さが被加工物の切断加工中に略一定となる外形を呈することを特徴とする。
また、被加工物を保持する上記被加工物保持具において、嵌め込み部に嵌め込まれた被加工物とともに切断加工する際に、切断用の加工用電源は、被加工物とワイヤ電極の対向長さWに応じて、パルス周波数を変更可能であることを特徴とする。
本発明によれば、ワイヤ電極との被加工物との対向長さWの変化にも関わらず、ワイヤ放電加工装置による切断加工中の放電状態を安定的に維持し、溝幅を均一に維持することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1に係るワイヤ放電加工装置の構成を示した斜視図である。 図2は、被加工物保持具の構造を示す説明図である。 図3は、被加工物の加工状態の説明図である。 図4−1は、切断加工中における非加工物および被加工物保持具と、ワイヤ電極との関係を示す斜視断面図である。 図4−2は、切断加工中における被加工物および被加工物保持具と、ワイヤ電極との関係を示す横断面図である。 図5−1は、切断加工中の被加工物保持具と加工液ノズルとの位置関係を示す図であって、加工開始直後の状態を示す図である。 図5−2は、切断加工中の被加工物保持具と加工液ノズルとの位置関係を示す図であって、加工終了直前の状態を示す図である。 図6−1は、実施の形態1の変形例1に係る被加工物保持具の斜視図である。 図6−2は、実施の形態1の変形例2に係る被加工物保持具の斜視図である。 図6−3は、実施の形態1の変形例3に係る被加工物保持具の斜視図である。 図7−1は、被加工物の落下防止構造の一例を示す被加工物保持具の斜視図である。 図7−2は、被加工物の落下防止構造の一例を示す被加工物保持具の斜視図である。 図8は、本発明の実施の形態2に係る被加工物保持具の斜視図である。 図9は、本発明の実施の形態3に係る被加工物保持具を用いた切断加工中における非加工物および被加工物保持具と、ワイヤ電極との関係を示す斜視断面図である。 図10−1は、実施の形態3に係る切断加工中における被加工物および被加工物保持具と、ワイヤ電極との関係を示す横断面図である。 図10−2は、実施の形態3に係る切断加工中における被加工物および被加工物保持具と、ワイヤ電極との関係を示す横断面図である。 図11は、加工進行位置により変化する被加工物とワイヤ電極との対向長さWと、対向長さWに応じて制御される加工電源のパルス周波数の推移を示した図である。 図12は、スライス加工された被加工物の断面形状を示した図であって、パルス周波数の制御の有無による断面形状の違いを説明するための図である。
以下に、本発明の実施の形態に係る被加工物保持具、ワイヤ放電加工装置、薄板製造方法、および半導体ウエハ製造方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るワイヤ放電加工装置の構成を示した斜視図である。4本のガイドローラ3a〜3dは、互いに軸線方向に平行に離間して配置されている。ワイヤボビン1から繰り出されたワイヤ電極2は、順次、ガイドローラ3a〜3d間を、複数回、互いに微小な間隔を隔てて巻回された後、ワイヤ排出ローラ5より排出される。ここで、ワイヤ電極2のうち、ガイドローラ3aとガイドローラ3bとの間に平行張架された部分が、切断ワイヤ部2aとなる。
被加工物8が保持された被加工物保持具10は、図示しない位置制御装置により切断ワイヤ部2aと微小距離だけ離間させた状態で対向配置した状態が保たれている。加工液ノズル80は、図1に示すように被加工物保持具10と100μm程度離れた状態で近接設置されており、加工溝内に加工液を供給する。加工電源6は、給電子7A,7Bを介して、切断ワイヤ部2aに接続され、微小距離だけ離間した被加工物8との間に電圧を印加して放電を生じさせる。
ここで、切断ワイヤ部2aは、上述のようにガイドローラ3a、3b間に平行張架されたワイヤにより構成されるが、加工電源6も互いに絶縁された複数の加工電源ユニット61から構成される。さらに、給電子7A,7Bも互いに絶縁された複数の給電子ユニット71から構成されている。それぞれの切断ワイヤ部2aには、対応するそれぞれの加工電源ユニット61からそれぞれの給電子ユニット71を介して給電され、それぞれの切断ワイヤには独立して電圧を印加可能な状態となっている。なお、当然ながら、加工電源6が電圧を印加する極性は従来のワイヤ放電加工機と同様に、必要に応じて適宜反転可能となっている。
上述のように、被加工物8が保持された被加工物保持具10は、切断ワイヤ部2aと適正な放電ギャップが維持されるように、図示しない位置制御装置により常に微小間隙を隔てて位置が制御されているので、放電により加工溝が形成されるにしたがって、被加工物8は切断ワイヤ部2aの方向に徐々に送り込まれて加工溝が深くなり、最終的には被加工物8が薄板状に切断加工される。
ここで、被加工物8は、複数の薄板へのスライス加工を要するものであって、例えば、スパッタリングターゲットとなるタングステンやモリブデンなどの金属、各種構造部材として使われる多結晶シリコンカーバイトなどのセラミックス、半導体デバイスウエハとなる単結晶シリコンや単結晶シリコンカーバイトなどの半導体素材、太陽電池ウエハとなる単結晶および多結晶シリコンなどの太陽電池素材などがある。上記のうち、金属は比抵抗が十分に低く、放電加工の適用に支障はない。半導体素材および太陽電池素材として放電加工が可能であるのは、比抵抗が概ね100Ωcm以下、望ましくは10Ωcm以下の素材である。
したがって、本発明における被加工物8としては、金属、もしくは比抵抗が金属と同等から100Ωcm以下、望ましくは10Ωcm以下の範囲の素材、特に上記範囲の比抵抗を有する半導体素材および太陽電池素材が好適である。また、図1の例では、1本のワイヤ電極2を4本のガイドローラに巻回した例について示しているが、この場合に限らず、1本のワイヤ電極2から複数の切断ワイヤ部を形成するものであれば、その具体的な構成については特に限定しないものとする。
また、給電子は、切断ワイヤ部2aに対して、給電子7Aのように、ガイドローラ3bを介して少し離れた状態で設置しても良いし、給電子7Bのように、被加工物8とガイドローラ3aとの間であって被加工物8の近くに設置してもよい。
次に、被加工物8を保持するための被加工物保持具10について説明する。図2は、被加工物保持具10の構造を示す説明図である。図3は、被加工物8の加工状態の説明図である。
被加工物8が半導体材料である場合、図2に示すような円筒形状のインゴットが用いられることが多い。断面形状は正確には円ではなく、結晶方向性を認識するため、オリエンテーションフラットと呼ばれる切り欠き8aを有する場合が多い。
被加工物保持具10には、被加工物8を嵌め込むための嵌め込み部102が形成されている。嵌め込み部102は、切り欠き8aを有する円筒断面形状の被加工物が略隙間無く嵌め込むことができるようになっている。すなわち、被加工物8の断面形状と、嵌め込み部102の断面形状が略等しくなっている。なお、図2では、被加工物8を保持する際の安定性を重視して、切り欠き8aを嵌め込み部102の最下端部に配置する例を示しているが、嵌め込み部102における円周上の切り欠き位置はこれに限られない。例えば、被加工物8の加工終了間際の加工不安定化を軽減するために、嵌め込み部102における切り欠き部分を、加工終了段階の位置とは異なる位置に配置する方法などが考えられる。なお被加工物8は、被加工物8を被加工物保持具10に嵌め込み後、嵌め込み方向の位置がずれないように固定ネジ101により固定することが可能である。固定ネジ101は、被加工物保持具10の側面や天面から嵌め込み部102に向けて貫通するネジ孔に対してねじ込まれ、嵌め込み部102の内面に突出することで被加工物8を固定する。
被加工物保持具10は、被加工物8を保持した状態で、被加工物8とともにワイヤ放電加工装置によって切断される。すなわち、被加工物保持具10も被加工物8と同様に、金属、もしくは比抵抗が金属と同等から100Ωcm以下、望ましくは10Ωcm以下の範囲の材質で構成される。被加工物保持具10の材質は、被加工物8と同じ組成を有する材料が好ましいが、経済性を考慮に入れて、黄銅や鉄系材料など、一般的に使用される構造材料を使用しても問題ない。
図4−1は、切断加工中における被加工物8および被加工物保持具10と、ワイヤ電極2との関係を示す斜視断面図である。図4−2は、切断加工中における被加工物8および被加工物保持具10と、ワイヤ電極2との関係を示す横断面図である。被加工物保持具10の外形は、直方体形状を呈する。被加工物保持具10が直方体形状を呈することで、図4−1に示すように、被加工物保持具10と被加工物8とがワイヤ電極2と対向する部分の、ワイヤ電極2に沿った対向長さWJ21を、切断加工中は略一定とすることができる。なお、以下の説明において、被加工物を含む被加工物保持具とワイヤ電極との対向長さを「対向長さWJ」とし、被加工物単体とワイヤ電極との対向長さを「対向長さW」とし、被加工物保持具単体とワイヤ電極との対向長さを「対向長さJ」とする。
図5−1は、切断加工中の被加工物保持具10と加工液ノズル80との位置関係を示す図であって、加工開始直後の状態を示す図である。図5−2は、切断加工中の被加工物保持具10と加工液ノズル80との位置関係を示す図であって、加工終了直前の状態を示す図である。被加工物保持具10の外形が直方体形状を呈することで、図5に示すように、切断加工の進度に関わらず、加工液ノズル80と被加工物保持具10との距離が変わりにくくなり、加工液ノズル80と被加工物保持具10とが近接設置されている状態を維持しやすくなる。なお、被加工物保持具10の外形は直方体形状に限られない。上記二つの条件のうち、特に切断加工中の対向長さを略一定とすることのできる形状であることが好ましい。
本実施の形態1で示すワイヤ放電加工装置では、被加工物保持具10の嵌め込み部102に被加工物8を嵌め込み、給電子ユニット71を介してパルス上の加工用電圧をワイヤ電極2に印加し、被加工物8が保持された被加工物保持具10をそのワイヤ電極2の方向に送り込むことで、被加工物8が切断され、複数の薄板が製造される。被加工物8として、半導体材料を用いることで、半導体ウエハを製造することもできる。
以上説明したように、本発明の被加工物保持具10を使用した場合、切断加工中のワイヤ電極2と被加工物8の対向長さWJ21は、切断加工が進行したとしても、略一定の値となる。そのため、加工条件の設定が容易となり、加工速度の向上と加工の安定化との両立を図れるような条件を決定しやすくなる。また、図4−2に示すように、切断加工の進行にともなう極間状態が一定であるため、加工ギャップが変化せず加工溝81(図4−2を参照)幅を略一定に維持することができる。そのため、加工表面のうねりも最小化することが可能であり、後工程である研磨工程での研磨量を最小限にすることが期待される。研磨時の除去量が小さくなるほど、加工ピッチ幅82を小さくすることができるため、一つのインゴット当たりのウエハ収量が増加し、生産性の向上を図ることができる。
また、図5−1、図5−2に示すように、切断加工が進行したとしても、加工液ノズル80は被加工物保持具10と近接した状態が保たれるため、加工液を加工溝内に流通させることにより加工溝から加工屑を排出し、加工溝内のワイヤ電極を冷却する作用を維持できるので、ワイヤの断線を抑えて安定的な加工の継続が可能となる。
以上のように、切断加工中において対向長さWJ21が略一定となるので、複数の並列ワイヤにおいて同時に放電加工するような複雑な加工システムにおいても、複数のワイヤの加工状態を安定化することができる。また、定常加工中の加工条件を一定に維持できるため、加工ギャップが一定となり、複数の狭スリットを高精度に同時に加工する効果を有する。
また、嵌め込み部102に嵌め込まれた被加工物8が固定ネジ101により固定されているので、被加工物8の位置ずれを抑えることができ、加工の不安定化を抑えることができる。
なお、切断加工中の対向長さWJ21は、被加工物8を実際に切断している間に略一定であればよく、被加工物保持具10の切断が開始されてから被加工物8に到達するまでの間や、被加工物8の切断後は、対向長さWJ21が変化しても構わない。すなわち、被加工物保持具10の外形を構成する領域のうち、ワイヤ電極2に沿った方向で被加工物8を挟む領域同士が、略平行に形成されていればよい。
図6−1は、実施の形態1の変形例1に係る被加工物保持具10の斜視図である。本変形例1では、嵌め込み部102を貫通孔として被加工物保持具10に形成している。嵌め込み部102を貫通孔とすることで、被加工物保持具10に嵌め込み部102を形成する際の加工を容易化することができる。また、被加工物8を固定ネジ101で固定することで、貫通孔からの被加工物8の抜け落ちを防ぐことができる。
図6−2は、実施の形態1の変形例2に係る被加工物保持具10の斜視図である。本変形例2では、嵌め込み部102を含むように被加工物保持具10の側面から形成された分割面104で、被加工物保持具10が分割可能となっている。分割状態で嵌め込み部102を形成することができるため、嵌め込み部102の形状精度を向上させることができる。また、分割された被加工物保持具10で被加工物8を挟み込むことで被加工物8を保持することができるので、ほとんど隙間のできない嵌め込み部102に被加工物8を挿入する場合に比べて、作業を容易にすることができる。なお、被加工物8を保持した状態での分割部分は、隙間が無い状態が望ましいが、被加工物8の大部分が覆われていれば、数十μm程度の隙間が空いていても構わない。
図6−3は、実施の形態1の変形例3に係る被加工物保持具10の斜視図である。本変形例3では、嵌め込み部102を含むように被加工物保持具10の天面および底面から形成された分割面104で、被加工物保持具10が分割可能となっている。すなわち、本変形例3では、被加工物保持具10の分割方向が縦方向となっている。分割方向を縦方向とすることで、切断加工において、ワイヤ電極2が被加工物8に到達するまでは(分割面104のうち天面から嵌め込み部102に至るまで)、対向長さWJ21が一定である必要はなく、したがって、図6−3に示すように、分割面104の合わせ面に数ミリ程度の隙間が生じても問題が生じにくい。また、分割面104の合わせ面に隙間を設けても、加工液ノズル80と被加工物保持具10との間隔は代わらないので、加工液の流通に与える影響も少ない。このように、分割面104の合わせ面に隙間を設けることで、加工終了時に被加工物8から被加工物保持具10を外す作業が容易になる。また、分割面104に要求される加工精度が抑えられるので、被加工物保持具10の製造コストを抑えることができる。
図7−1は、被加工物8の落下防止構造の一例を示す被加工物保持具10の斜視図である。貫通孔として形成された嵌め込み部102の一端側で、固定ネジ101で被加工物8を固定し、他端側を蓋105で塞ぐことで、切断加工後の被加工物8の落下を防ぐことができる。蓋105は、被加工物保持具10に貼り付けられてもよいし、ネジなどで被加工物保持具10に固定されてもよい。
図7−2は、被加工物8の落下防止構造の一例を示す被加工物保持具10の斜視図である。貫通孔として形成された嵌め込み部102の両端側で、固定ネジ101で被加工物8を固定することで、切断加工後の被加工物8の落下を防ぐことができる。なお、固定ネジ101は、切断加工時にワイヤ電極2などと干渉しない位置に設ける必要がある。
実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2に係る被加工物保持具の斜視図である。本実施の形態2では、1つの被加工物保持具110に対して、複数の嵌め込み部102が形成されている。また、複数の嵌め込み部102は、ワイヤ電極2に対して平行に並列されて形成されている。被加工物保持具110の外形は、実施の形態1と同様に、直方体形状を呈している。この被加工物保持具110によれば、複数の被加工物8を同時に、かつ安定的に加工することが可能となる。
実施の形態3.
図9は、本発明の実施の形態3に係る被加工物保持具を用いた切断加工中における非加工物および被加工物保持具と、ワイヤ電極との関係を示す斜視断面図である。加工溝幅を数マイクロメートル単位でコントロールし、加工形状を高精度化するためには、図9に示すような構成形態にて、加工プロセスを実施する必要がある。図9の構成では、ワイヤ電極2と被加工物8の対向長さW22に応じて、加工電源6のパルス周波数を変更可能としている。
被加工物8と被加工物保持具10の材質が同等である場合、加工中の対向長さWJ21が一定であれば、ワイヤ電極2と被加工物8間の加工ギャップは略一定となり、高精度な加工が実現可能である。しかし、現実的には、被加工物8の材質は難加工材であり、かつ生産コストを低減させるという観点から、被加工物保持具10には入手性の良い材料を選択する事が一般的である。
被加工物保持具10の材料選定基準は、被加工物8の材料と放電加工特性(加工速度)がなるべく等しいものを選定することが重要である。しかし、同一材料の選択ができないため、放電加工特性を同一にすることは困難である。
例えば、被加工物保持具10の材料が、被加工物8の材料よりも放電加工特性が良好である場合、残存する被加工物8の対向長さW22の変化が、加工結果に対して支配的になる。被加工物8の形状が図に示すような円筒状である場合、対向長さW22は加工深さに応じて変化する。対向長さW22が増加するほど、加工電源6のパルス周波数を増加させることにより、加工量を一定化し、加工ギャップを一定に保つことができる。
一方、被加工物8の材料が、被加工物保持具10の材料よりも放電加工特性が良好である場合、残存する被加工物保持具10の対向長さJ23の変化が、加工結果に対して支配的になる。その場合には、被加工物8の形状が円筒状である場合、対向長さW22が増加するほど、加工電源6のパルス周波数を減少させることにより、加工ギャップを一定に保つことができる。
ただし、一般的に入手性の良い材料は、被加工物8の材料より放電加工特性が良好であるため、対向長さW22が増加するほど、加工電源6のパルス周波数を増加させることにより、加工量を一定化し、加工ギャップを一定に保つことができる。
図10−1,10−2は、切断加工中における被加工物8および被加工物保持具10と、ワイヤ電極2との関係を示す横断面図である。被加工物8を被加工物保持具10と一体化して加工することにより、被加工物8を安定に加工することが可能である。しかし、被加工物8の材質が難加工材であり、加工物保持具10の材料が難加工材よりも放電加工特性(加工速度)が良好である場合、加工溝81の形状の傾向を拡大すると、図10−1に示すような数十マイクロメートル以上の形状誤差が生じていることが確認できる。
この形状誤差の原因は、被加工物8を含む被加工物保持具10とワイヤ電極2と加工物との対向長さWJ21において、被加工物8とワイヤ電極との対向長さW22が大きくなるほど加工効率が低下し、実質の加工取代が減少するためであると考えられる。そのため、加工溝81の形状において、前記被加工物8とワイヤ電極2との対向長さW22が大きい箇所ほど溝幅が減少し、前記被加工物8とワイヤ電極との対向長さW22が小さい箇所では、加工効率が相対的に増加し、溝幅が増加する。
図10−2は、被加工物8とワイヤ電極2との対向長さW22に応じて、周波数を変更した場合の加工溝形状を示している。対向長さW22が大きい場所ではパルス周波数を増加させ、対向長さW22が小さい場所ではパルス周波数を低下させることにより、加工深さに関わらず加工効率の一定化を図ることができ、加工溝幅の均一化を図ることができる。
なお、被加工物8の材質が、加工物保持具10の材料よりも放電加工特性(加工速度)が良好である場合、図10−1に示す溝形状傾向は逆になり、中央部が膨らむ傾向となる。溝幅を一定にするための制御も、対向長さW22が大きい場所ではパルス周波数を低下させ、対向長さW22が小さい場所ではパルス周波数を増加させることにより、加工深さに関わらず加工効率の一定化を図ることができ、加工溝幅の均一化を図ることができる。
図11は、加工進行位置により変化する被加工物8とワイヤ電極2との対向長さW22と、対向長さW22に応じて制御される加工電源6のパルス周波数の推移を示した図である。図11では、矢印に示す方向で加工を進行させた場合を示している。また、被加工物8の材質が難加工材であり、加工物保持具10の材料が前記難加工材よりも放電加工特性(加工速度)が良好である場合を示している。
パルス周波数の最大値A、および最小値Bは、あらかじめ基礎実験により取得されているものとする。周波数Aは、被加工物8を加工する際の被加工物8とワイヤ電極2との対向長さW22が最大の場合に、断線しない最大パルス数が一般的に選定される。なお、その場合の加工ギャップをaとする。
次に、パルス周波数Bは、被加工物保持具10を加工する際に、加工ギャップがaとなるような周波数が選定される。同一加工条件であれば、被加工物保持具10を加工する際の加工ギャップは、被加工物8を加工する際の加工ギャップよりも大きいため、一般的にパルス周波数Bはパルス周波数Aよりも小さい値にする必要がある。
また、加工進行位置に応じて被加工物8とワイヤ電極2との対向長さW22は変化するが、被加工物8の断面形状を把握しておけば、対向長さW22を予め算出することが可能である。被加工物8とワイヤ電極2との対向長さW22の最大値をLmaxとすると、対向長さLに応じたパルス周波数は以下の式(1)により算出される。
パルス周波数 = B + (A−B)L/Lmax (1)
パルス周波数の算出は、加工前に予め算出されていてもよいし、加工中に算出されてもよい。算出されたパルス周波数は、例えば図1に示す記憶部50に記憶される。また、制御部51は、算出されたパルス周波数に基づいて、加工用電圧のパルス周波数を変更させる。パルス周波数の変更は、対向長さW22の変化に応じて、速やかに変更することが望ましいが、制御構成を簡略化するために、段階的に変化させても良い。なお、被加工物8を加工する際のワイヤ送り速度は、一般的には一定速度に制御されている。
なお、制御部51が、切断加工の開始から加工が安定するまでの区間において、パルス周波数とワイヤ電極2の送り速度との比率を維持した状態で、徐々にパルス周波数とワイヤ電極2の送り速度とを増加させていくように構成してもよい。この場合、制御部51が、パルス周波数とワイヤ電極2の送り速度とを増加させていく増加部として機能する。
図12は、図11に示す制御によりスライス加工された被加工物8の断面形状を示した図である。パルス周波数の制御が無い場合、図12(a)に示すように、断面形状は中央部が盛り上がる傾向となる。一方、パルス周波数の制御を実施することにより、図12(b)のように断面形状の平坦度を向上させることが可能である。
以上のように、本発明にかかわる被加工物保持具、ワイヤ放電加工装置、薄板製造方法、および半導体ウエハ製造方法は、多並列で高精度な溝加工を実現する上で有用である。
1 ワイヤボビン
2 ワイヤ電極
2a 切断ワイヤ部
3a〜3d ガイドローラ
5 ワイヤ排出ローラ
6 加工電源
7A,7B 給電子
8 被加工物
8a 切り欠き
10 被加工物保持具
21 対向長さWJ
22 対向長さW
23 対向長さJ
50 記憶部
51 制御部
61 加工電源ユニット
71 給電子ユニット
80 加工液ノズル
81 加工溝
82 加工ピッチ幅
101 固定ネジ
102 嵌め込み部
104 分割面
105 蓋
110 被加工物保持具
A パルス周波数
B パルス周波数
Lmax 対向長さ

Claims (17)

  1. 互いに離間して並列されたワイヤ電極からの放電により被加工物を切断するワイヤ放電加工装置での切断加工時に前記被加工物を保持する被加工物保持具であって、
    前記被加工物が略隙間なく嵌め込まれる嵌め込み部が形成され、
    前記嵌め込み部に嵌め込まれた前記被加工物とともに切断加工する際に、前記被加工物保持具と前記被加工物とが前記ワイヤ電極と対向する部分の前記ワイヤ電極に沿った長さが前記被加工物の切断加工中に略一定となる外形を呈することを特徴とする被加工物保持具。
  2. 前記外形が直方体形状であることを特徴とする請求項1に記載の被加工物保持具。
  3. 前記嵌め込み部は、貫通孔であることを特徴とする請求項1または2に記載の被加工物保持具。
  4. 前記ワイヤ電極による切断箇所から離れた位置に設けられて、前記嵌め込み部に嵌めこまれた前記被加工物を固定する固定手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の被加工物保持具。
  5. 前記固定手段は、前記被加工物保持具の外側から差し込まれ、前記嵌め込み部の内側に突出可能とされたネジであることを特徴とする請求項4に記載の被加工物保持具。
  6. 前記貫通孔を塞ぐ蓋を備えることを特徴とする請求項3に記載の被加工物保持具。
  7. 前記被加工物保持具は、前記嵌め込み部を含む分割面で分割可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の被加工物保持具。
  8. 前記嵌め込み部が、並列する前記ワイヤ電極に対して平行して複数形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の被加工物保持具。
  9. 互いに離間して並列して設けられ、さらに被加工物に対向するように設けられたワイヤ電極と、
    パルス状の加工用電圧を発生させる加工用電源と、
    前記複数のワイヤ電極のそれぞれに対して電気的に接続され、前記ワイヤ電極と前記被加工物との間にそれぞれ前記加工用電圧を印加する複数の給電子ユニットと、
    前記被加工物が略隙間なく嵌め込まれる嵌め込み部が形成され、前記嵌め込み部に嵌め込まれた前記被加工物とともに前記ワイヤ電極によって切断加工する際に、前記被加工物保持具と前記被加工物とが前記ワイヤ電極と対向する部分の前記ワイヤ電極に沿った長さが前記被加工物の切断加工中に略一定となる外形を呈する被加工物保持具と、を備えることを特徴とするワイヤ放電加工装置。
  10. 前記加工用電源は、前記被加工物と前記ワイヤ電極とが対向する部分の長さに応じて、パルス周波数を変更することを特徴とする請求項9に記載のワイヤ放電加工装置。
  11. 放電加工ギャップが略一定となるように、前記被加工物と前記ワイヤ電極とが対向する長さに応じてパルス周波数を算出する手段をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載のワイヤ放電加工装置。
  12. 放電加工ギャップが略一定となるように、予め算出したパルス周波数のデータを記憶する手段をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載のワイヤ放電加工装置。
  13. 切断加工の開始から加工が安定するまでの区間において、パルス周波数とワイヤ電極の送り速度との比率を維持した状態で、徐々にパルス周波数とワイヤ電極の送り速度とを増加させていく増加手段を備えることを特徴とする請求項10に記載のワイヤ放電加工装置。
  14. 互いに離間して並列されたワイヤ電極からの放電により被加工物を切断するワイヤ放電加工装置での切断加工時に前記被加工物を保持する被加工物保持具に形成されて、被加工物を略隙間なく嵌め込み可能な嵌め込み部に前記被加工物を嵌め込み、
    前記ワイヤ電極と前記被加工物保持具との間に、前記ワイヤ電極のそれぞれに対して電気的に接続された複数の給電子ユニットを介してパルス状の加工用電圧を印加する薄板製造方法であって、
    前記被加工物保持具は、前記被加工物保持具ごと前記被加工物を切断する際に、前記被加工物保持具と前記被加工物とが前記ワイヤ電極と対向する部分の前記ワイヤ電極に沿った長さが前記被加工物の切断加工中に略一定となる外形を呈することを特徴とする薄板製造方法。
  15. 前記被加工物と前記ワイヤ電極とが対向する長さに応じて、加工用電圧のパルス周波数を変更することを特徴とする請求項14に記載の薄板製造方法。
  16. 互いに離間して並列されたワイヤ電極からの放電により被加工物を切断するワイヤ放電加工装置での切断加工時に前記被加工物を保持する被加工物保持具に形成されて、被加工物を略隙間なく嵌め込み可能な嵌め込み部に前記被加工物を嵌め込み、
    前記切断ワイヤ電極と前記被加工物保持具との間に、前記ワイヤ電極のそれぞれに対して電気的に接続された複数の給電子ユニットを介してパルス状の加工用電圧を印加する半導体ウエハ製造方法であって、
    前記被加工物保持具は、前記被加工物保持具ごと前記被加工物を切断する際に、前記被加工物保持具と前記被加工物とが前記ワイヤ電極と対向する部分の前記ワイヤ電極に沿った長さが前記被加工物の切断加工中に略一定となる外形を呈することを特徴とする半導体ウエハ製造方法。
  17. 前記被加工物と前記ワイヤ電極とが対向する長さに応じて、加工用電圧のパルス周波数を変更することを特徴とする請求項16に記載の半導体ウエハ製造方法。
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