JPWO2011089904A1 - 水素生成デバイス - Google Patents

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Abstract

本発明の水素生成デバイス(100)は、透明基板(1)と、透明基板(1)上に配置された透明導電層(2)及び光触媒層(3)によって形成された光触媒電極(4)と、透明導電層(2)と電気的に接続された対極(8)と、光触媒電極(3)と対極(8)との間に設けられた水を含む電解液層と、電解液層を光触媒電極(4)と接する第1電解液層(5)と対極(8)と接する第2電解液層(7)とに分割するセパレータ(6)と、第1電解液層(5)の内部で発生したガスを取り出すための第1ガス取出口(14)と、第2電解液層(7)の内部で発生したガスを取り出すための第2ガス取出口(15)と、を備える。光触媒電極(4)と対極(8)とは、光触媒層(3)の表面と対極(8)の表面とが向かい合うように配置されている。セパレータ(6)は、電解液層中の電解質の透過を可能とし、且つ、電解液層中の水素ガス及び酸素ガスの透過を抑制する。

Description

本発明は、光を用いて水を水素と酸素とに分解することによって水素ガスを得ることを目的とした、水素生成デバイスに関するものである。
従来、光触媒として機能する半導体材料の利用方法として、前記半導体材料に光を照射することにより、水を分解して水素を採取すること、又は、電気エネルギーを採取することが知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許文献1には、光触媒と太陽電池とを重ね合わせた構造を有する、水分解用半導体光電極と、それを用いた水分解用システムとが開示されている。この半導体光電極は、受光面側から順に、光触媒膜と、透明導電膜と、表裏面間を電気的に接続するための電極を備えた透明基板と、透明導電膜と、電解質溶液と、色素担持した酸化チタン層と、金属基板と、水素発生用触媒層と、で構成されている。特許文献1には、この半導体光電極に太陽光を照射することによって水を分解し、水素ガス及び酸素ガスを採取することが開示されている。具体的には、光触媒膜として、酸化チタン、酸化タングステン及び三酸化二鉄からなる群より選択される材料からなる膜を用いることが記載されている。
特許文献2には、光触媒としての多結晶性金属酸化物半導体を備えた、再生型光電気化学電池が開示されている。特許文献2には、多結晶性金属酸化物半導体が腐食せず、可視スペクトルの範囲で(一層詳しくは、太陽光線のスペクトルの範囲で)改善された電気エネルギー収量を有する、光電気化学電池及びその使用法が開示されている。
特開2006−265697号公報 特許第2664194号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている水分解用システムの場合、水分解用半導体光電極において酸素発生箇所である光触媒膜表面と水素発生箇所である水素発生用触媒層表面との間が、半導体光電極自身で隔てられている。そのため、プロトンの移動は半導体光電極の下部に設けられた隙間を通してしか行われず、水素生成に必要な、光触媒膜側から水素発生用触媒層側へのプロトンの移動が十分に起こらない。その結果、水素発生用触媒層近傍でプロトンの拡散律速状態に陥り、光を照射して水素及び酸素の生成反応が進行するにつれて、反応の効率が低下する。また、酸素生成箇所と水素生成箇所との間に気体の混合を防止する機構が備わっていないため、生成した水素ガスと酸素ガスとが相互に混ざり合って分離回収が困難である。
特許文献2に開示されている光電気化学電池及びその使用法は、一般的な色素増感太陽電池の動作原理を利用したものである。すなわち、特許文献2に開示されている技術は、光エネルギーを電気エネルギーに変換して取り出すものであるため、水を分解して水素を取り出す技術としてそのまま利用できない。具体的には、色素担持した酸化チタン層(光触媒としての多結晶性金属酸化物半導体)へ光照射することによって生じた電子と正孔は、外部回路を経由した後、電解質の酸化還元反応によって両者ともに消費されるため、電解質水溶液中の水分子を酸化還元することができない。その結果、光電気化学電池は、酸素及び水素を生成することができない。
そこで、本発明は、上記従来の問題点を鑑み、光触媒による水の分解反応を利用して水素を採取するデバイスとして、水素及び酸素の生成反応の効率が反応の進行に伴って低下することを抑制して水素生成反応の効率を高め、さらに、生成した水素を容易に回収できる、水素生成デバイスを提供することを課題とする。
本発明は、
透明基板と、
前記透明基板上に配置された透明導電層及び前記透明導電層上に配置された光触媒層によって形成された光触媒電極と、
前記透明導電層と電気的に接続された対極と、
前記光触媒電極と前記対極との間に設けられた、水を含む電解液層と、
前記電解液層を、前記光触媒電極と接する第1電解液層と、前記対極と接する第2電解液層とに分割するセパレータと、
前記第1電解液層に接続された、前記第1電解液層の内部で発生した酸素ガス又は水素ガスを取り出すための第1ガス取出口と、
前記第2電解液層に接続された、前記第2電解液層の内部で発生した水素ガス又は酸素ガスを取り出すための第2ガス取出口と、
を備え、
前記光触媒電極と前記対極とは、前記光触媒層の表面と前記対極の表面とが向かい合うように配置されており、
前記セパレータは、前記電解液層中の電解質の透過を可能とし、且つ、前記電解液層中の水素ガス及び酸素ガスの透過を抑制する、
水素生成デバイスを提供する。
本発明の水素生成デバイスによれば、光触媒層の表面と対極の表面との距離が全面にわたって近くなる。したがって、水素生成箇所である光触媒層の表面又は対極の表面へのプロトンの移動及び拡散が、十分に起こる。その結果、水素生成反応の効率が向上する。さらに、電解液層が、電解液層中の電解質は透過させるが、電解液層中で発生した水素ガス及び酸素ガスの透過は抑制するセパレータによって、光触媒層に接する第1電解液層と対極に接する第2電解液層とに分離されている。したがって、光触媒層表面で生成した酸素(又は水素)と対極表面で生成した水素(又は酸素)とが容易に分離でき、生成した水素の回収が容易となる。
本発明の実施の形態1に係る水素生成デバイスの構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態1に係る水素生成デバイスに固定支持部材として設けられた第1突起物を、光の照射方向からの視点で示した図である。 本発明の実施の形態2に係る水素生成デバイスの構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態2に係る水素生成デバイスに固定支持部材として設けられた多孔質部材を、光の照射方向からの視点で示した図である。 本発明の実施の形態3に係る水素生成デバイスの構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態3に係る水素生成デバイスに固定支持部材として設けられた枠体を、光の照射方向からの視点で示した図である。 本発明の実施の形態4に係る水素生成デバイスの構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態4に係る水素生成デバイスにおいて、光触媒層を構成する第1のn型半導体層及び第2のn型半導体層の接合前のバンド構造を示す模式図である。 本発明の実施の形態5に係る水素生成デバイスの構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態5に係る水素生成デバイスにおいて、光触媒層を構成する第1のp型半導体層及び第2のp型半導体層の接合前のバンド構造を示す模式図である。 本発明の実施の形態6に係る水素生成デバイスの構成を示す概略図である。 実施例で用いた水素生成デバイスの構成を示す概略図である。 比較例で用いた水素生成デバイスの構成を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施の形態は一例であり、本発明は以下の実施の形態に限定されない。また、以下の実施の形態では、同一部材に同一の符号を付して、重複する説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1の水素生成デバイスについて、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施の形態の水素生成デバイスの構成を示す概略図である。図2は、水素生成デバイスに固定支持部材として設けられた第1突起物を、光の照射方向からの視点で示した図である。
本実施の形態の水素生成デバイス100は、透明基板1と、透明基板1上に配置された光触媒電極4と、対極8と、光触媒電極4と対極8との間に設けられた水を含む電解液層と、前記電解液層を第1電解液層5と第2電解液層7とに分割するセパレータ6とを備えている。第1電解液層5は、光触媒電極4と接する。第2電解液層7は、対極8と接する。
本実施の形態では、対極8は、背面基板9上に配置されている。背面基板9は、透明基板1と対向して配置されている。なお、ここでの「対向して配置される」とは、透明基板1と背面基板9とが互いに向かい合って配置されていることを意味している。したがって、図1に示すような、透明基板1と背面基板9とがほぼ平行に配置された構成のみに限定されない。すなわち、透明基板1と背面基板9とが互いに向かい合って配置されていれば、互いに平行でなくてもよい。また、図1では、透明基板1と背面基板9とがほぼ同じ大きさを有している。しかし、透明基板1と背面基板9とが同じ大きさを有する必要はなく、互いに異なる大きさ及び形状を有していてもよい。
光触媒電極4は、透明基板1上に配置された透明導電層2と、透明導電層2上に配置された光触媒層3と、によって構成されている。
水素生成デバイス100に照射される光の進行方向に沿って説明すると、水素生成デバイス100には、光を照射する側から、透明基板1、透明導電層2、光触媒層3、第1電解液層5、セパレータ6、第2電解液層7、対極8及び背面基板9が、この順に配置されている。すなわち、光触媒電極4と対極8とは、光触媒層3の表面と対極8の表面とが電解液層を介して向かい合うように配置されている。なお、光触媒層3と対極8とは、電解液層を介してそれらの表面が互いに向かい合っていればよい。したがって、図1に示すような、光触媒層3の表面と対極8の表面とがほぼ平行に配置された構成のみに限定されない。すなわち、光触媒層3と対極8とが向かい合って配置されていれば、それらの表面が互いに平行でなくてもよい。また、図1では、光触媒層3と対極8とがほぼ同じ大きさを有する構成が示されている。しかし、光触媒層3と対極8とが同じ大きさを有する必要はなく、互いに異なる大きさ及び形状を有していてもよい。
透明基板1、光触媒電極4(透明導電層2及び光触媒層3)、電解液層(第1電解液層5及び第2電解液層7)、セパレータ6、対極8及び背面基板9は、外枠13によって一体として保持されている。外枠13は、透明基板1、光触媒電極4、セパレータ6、対極8及び背面電極9の外縁と接合されることによって、これら各部材の位置を固定し、これらの部材が照射される光の進行方向に沿って積層された構造となるように、保持している。
透明導電層2と対極8とは、導線10を介して互いに電気的に接続されている。なお、透明導電層2と導線10、並びに、対極8と導線10との電気的接点は、電解液層との接触を防止するために、それぞれ絶縁物11で被覆されている。
水素生成デバイス100は、光触媒層3に光が照射されることによって電解液層中の水を分解し、酸素及び水素を発生させる。本実施の形態では、後述のとおり、光触媒層3にn型半導体を用いている。このため、光触媒層3の表面上では酸素24が、対極8の表面上では水素25が、それぞれ発生する。水素生成デバイス100には、電解液層の内部で発生したガスを取り出すためのガス取出口が設けられている。光触媒層3と接している第1電解液層5には、第1電解液層5の内部で発生したガスを取り出す第1ガス取出口14が接続されている。対極8と接している第2電解液層7には、第2電解液層7の内部で発生したガスを取り出すための第2ガス取出口15が接続されている。本実施の形態では、第1ガス取出口14は酸素ガス取出口となり、第2ガス取出口15は水素ガス取出口となる。第1ガス取出口14及び第2ガス取出口15は、外枠13を貫通するように、それぞれ第1電解液層5及び第2電解液層7の上部に接続されている。なお、図1中、23はシール材を示している。
次に、水素生成デバイス100の各構成について、具体的に説明する。
透明基板1には、可視光領域の光、さらに望ましくは可視光領域の周辺波長を含めた光が透過する材料を用いる。透明基板1の材料としては、例えば、ガラス及び樹脂が挙げられる。透明基板1の厚さは、より多くの光量を光触媒層3に到達させるために、5mm以下が好ましい。一方、力学的強度の理由から、透明基板1の厚さは、2mm以上が好ましい。
透明導電層2には、可視光領域の光、さらに望ましくは可視光領域の周辺波長を含めた光が透過し、且つ、導電性を有する材料を用いる。透明導電層2の材料としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)及びフッ素ドープ酸化スズ(FTO)が挙げられる。これにより、照射した可視光領域の光(さらに望ましくは可視光領域の周辺波長を含めた光)が、光触媒層3に到達する。
光触媒層3は、n型半導体によって形成されている。光触媒層3は、光照射によって励起して、水を分解する必要がある。そのため、伝導帯のバンドエッジ準位が水素イオンの標準還元準位である0V以下であり、且つ、価電子帯のバンドエッジ準位が水の標準酸化電位1.23V以上である半導体によって形成されていることが好ましい。このような半導体としては、チタン、タングステン、鉄、銅、タンタル、ガリウム及びインジウムのうち一つもしくは複数の元素を含む酸化物、酸窒化物及び窒化物と、これらにアルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンを添加したものと、金属の表面に鉄、銅、銀、金又は白金等を担持したものとが、有効に用いられる。特に、金属の表面に鉄、銅、銀、金又は白金等を担持したものは、過電圧が小さいため好ましい。また、伝導帯のバンドエッジ準位が水素イオンの標準還元準位0V以下の物質からなる膜と、価電子帯のバンドエッジ準位が水の標準酸化電位1.23V以上の物質からなる膜とを互いに接合した積層膜も、有効に用いられる。一例として、例えばWO3/ITO/Si積層膜等が有効に用いられる。
光触媒層3の厚さは、光入射面側で生じたホールが反対側の面(第1電解液層5との界面)へ効率良く移動できるように、100μm以下が好ましい。また、入射した光を十分に吸収する必要があるため、光触媒層3の厚さは0.2μm以上が好ましい。
なお、本実施の形態では光触媒層3にn型半導体を用いたが、p型半導体を用いてもよい。その場合は、光触媒層3の表面から水素が発生し、対極8の表面から酸素が発生する水素生成デバイスとなる。
対極8には、導電性を有し、水素生成反応(光触媒層3がp型半導体からなる場合は、酸素生成反応)に活性な材料を用いる。対極8の材料としては、水の電気分解用の電極として一般的に用いられるカーボン及び貴金属が挙げられる。具体的には、カーボン、白金、白金担持カーボン、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びニッケル等を採用できる。対極8の全体形状は、特に限定されない。対極8は、平板、穴あき板状及びメッシュ状のような貫通孔を有する平板、及び、櫛形状のような切れ込みが設けられた平板等、どのような形状のものでも用いることができる。しかし、対極8の全体が光触媒層3と向かい合うことができるように、対極8の全体形状は、光触媒層3とほぼ同様の形状を有することが好ましい。対極8の光触媒層3と向かい合う表面の面積(対極8が空隙を有する場合は、空隙部分も含む対極8の外形の面積)と、光触媒層3の対極8と向かい合う表面の面積とは、互いに異なっていてもよい。しかし、望ましくは、対極8の表面と光触媒層3の表面とが全体的に向かい合うように、これらの面積がほぼ同等であることが好ましい。
対極8は、透明基板1、透明導電層2、光触媒層3及びセパレータ6を透過して対極8に到達した光が、対極8の表面で反射するような構成を有していてもよい。例えば、対極8の表面における光反射率が高くなるように、対極8の材料を適宜選択する、あるいは、対極8に表面形状を工夫する(例えば、表面に鏡面仕上げを施す)等を行ってもよい。この構成の場合、対極8の表面で反射した光は、再び光触媒層3に入射して、光触媒層3の光励起に寄与する。したがって、対極8をこのような構成とすることで、光の利用効率がさらに向上する。対極8によって反射した光を利用する構成の場合、セパレータ6が高い光透過率を有する材料からなることが好ましい。
セパレータ6は、電解液層中の電解質を透過させ、且つ、電解液層中の水素ガス及び酸素ガスの透過を抑制する機能を有する。このような機能を有する材料であれば、どのような材料でもセパレータ6として用いることが可能である。セパレータ6の材料としては、例えば、高分子固体電解質等の固体電解質が挙げられる。高分子固体電解質としては、ナフィオン(登録商標)等のイオン交換膜が挙げられる。セラミック多孔体をセパレータ6に利用することもできる。また、光入射側の表面に、高い反射率を有する金属膜が設けられたセラミック多孔体を、セパレータ6に利用してもよい。このような金属膜により、透明基板1、透明導電層2及び光触媒層3を透過してセパレータ6に到達した光が反射される。反射された光は、再び光触媒層3に入射して、光触媒層3の光励起に寄与する。したがって、光の利用効率がさらに向上する。
背面基板9は、絶縁性を有する材質、例えばガラスやプラスチックによって形成できる。背面基板9の厚さは、例えば2〜5mmとできる。なお、本実施の形態では、対極8を支持する背面基板9を設けたが、背面基板9を設けない構成とすることも可能である。例えば、対極8が金属板によって形成され、且つ対極8の外側に露出する面が絶縁膜で被覆されている場合は、背面基板9を設ける必要はない。
第1電解液層5及び第2電解液層7を構成する電解液は、水を含む電解液であればよく、酸性であってもよいしアルカリ性であってもよい。第1電解液層5及び第2電解液層7の厚さは、それぞれ、2〜10mmの範囲内であることが好ましい。これにより、プロトンの移動及び拡散が十分に行われる。さらに、第1電解液層5及び第2電解液層7をこのような厚さとすることは、水素生成デバイス全体の重量を小さくすることにも繋がるので、力学的強度の面からも望ましい。
外枠13には、保持している各部材の変形を防ぐために、十分な強度を有する材料を使用する。例えば、プラスチック、金属及びセラミックス等が好適である。
水素生成デバイス100には、さらに、セパレータ6の位置を固定し、且つ、セパレータ6を支持する固定支持部材として、第1突起部12aと第2突起部12bとが設けられている。固定支持部材は、セパレータ6が、光触媒層3の表面及び対極8の表面と、所定の間隔を隔てて配置されるように、セパレータ6を固定及び支持するためのものである。すなわち、固定支持部材によって、光触媒層3の表面とセパレータ6との間隔と、対極8の表面とセパレータ6との間隔とが、セパレータ6の全面にわたって一様に保たれている。なお、光触媒層3の表面とセパレータ6との間隔、及び、対極8の表面とセパレータ6との間隔は、特に限定されない。例えば、両間隔に大きな差があってもよい。このような構成の一例として、例えばセパレータ6がナフィオン(登録商標)のような柔らかい材料からなり、光触媒層3の表面又は対極8の表面と非常に近接した位置に配置された構成が挙げられる。なお、この場合、セパレータ6と近接している光触媒層3(又は対極8)の表面で発生したガスによって、セパレータ6がたわむ。このセパレータ6のたわみによって、セパレータ6と光触媒層3(又は対極8)の表面との間に第1電解液層5(又は第2電解液層7)が形成されることになる。したがって、光触媒層3(又は対極8)と電解液との接触には何ら問題はない。しかし、一方の電極とセパレータ6との間隔が極端に狭いと、生成した気泡がこの間隔内に付着してしまい気体収集が困難になる場合がある。そのため、好ましくは、両間隔がほぼ同じになるようにセパレータ6を設置することである。固定支持部材には、固定支持部材自体が変形することなく、セパレータ6をたわませずに支持することができる丈夫さを有し、且つ、絶縁性を有する材料を用いることができる。例えば、プラスチック、セラミックス、絶縁被覆した金属等が挙げられる。また、固定支持部材は、セパレータ6と電解液との接触を妨げることなく、セパレータ6を介して第1電解液層5−第2電解液層7間でのイオンの移動が効率良く行われるように、十分な間隙を有する構造である必要がある。
第1突起部12aは、光触媒層3の表面に設けられている。第2突起部12bは、対極8の表面に設けられている。図2に示すように、光の照射方向の視点で第1突起部12aを見た場合、第1突起部12aは、セパレータ6の表面に対して均等に配置されるように、複数設けられている。第2突起部12bは、セパレータ6を間に挟んで第1突起部12aと一致する位置にそれぞれ設けられている。すなわち、セパレータ6の表面に対して垂直な方向から見ると、第1突起部12aと第2突起部12bとは、互いに重なる位置に配置されている。光触媒層3の表面における酸素生成反応と、対極8の表面における水素生成反応と、セパレータ6を介するイオンの移動とを妨げないように、第1突起部12a及び第2突起部12bによって覆われる光触媒層3、対極8及びセパレータ6の表面積を決定することが望ましい。第1突起部12a及び第2突起部12bによって覆われる光触媒層3の表面積、対極8の表面積及びセパレータ6の表面積は、それぞれ、前記各表面の全面積に対して、例えば10%以下が好ましく、2%以下がより好ましい。これにより、第1突起部12a及び第2突起部12bを設けても、電解液が光触媒層3の表面、対極8の表面及びセパレータ6の表面と十分に接触できる。そのため、光触媒層3の表面における酸素生成反応、対極8の表面における水素生成反応、及び、セパレータ6を介してのイオンの移動が妨げられない。
次に、水素生成デバイス100の動作について説明する。
水素生成デバイス100では、透明基板1及び透明導電層2を透過した光が、光触媒層3に入射する。光触媒層3の光励起により、光触媒層3において、伝導帯に電子が、価電子帯にホールが生じる。このとき生じたホールは、光触媒層3の表面(第1電解液層5との界面)側に移動する。これにより、光触媒層3の表面で、水分子が酸化されて酸素が発生する(下記反応式(1))。一方、電子は透明導電層2に移動する。透明導電層2に移動した電子は、導線10を介して対極8側に移動する。対極8の内部を移動して対極8の表面(第2電解液層7との界面)に到達した電子は、対極8の表面付近に供給されたプロトンと反応し(下記反応式(2))、水素が発生する。水素生成デバイス100では、光触媒層3の表面と対極8の表面とが電解液層を介して向かい合う構成となっている。そのため、光触媒層3の表面と対極8の表面との間の距離が、両表面の全体にわたって、従来の構成よりも短くなっている。これにより、水素生成反応が生じる対極8の表面へのプロトンの移動及び拡散が、十分に起こる。その結果、水素生成反応が進行しても、対極8の表面近傍に効率良くプロトンが供給されるので、反応進行に伴う反応効率の低下を抑制できる。生成した酸素及び水素は、それぞれ、第1ガス取出口14及び第2ガス取出口15から採取される。水分解反応の進行に伴う、第1電解液層5と第2電解液層7との間でのイオンの移動は、セパレータ6を介して行われる。
4h++2H2O → O2↑+4H+ (1)
4e-+4H+ → 2H2↑ (2)
従来の水素生成デバイスは、光触媒層に効率良く光を照射するために、光触媒層が光照射側を向くように構成されていた。これに対し、本実施の形態の水素生成デバイス100は、光触媒層3が電解液層を挟んで対極8と向かい合う構成を有する。このような構成では、透明基板1及び透明導電層2を通過して減衰した光が光触媒層3に照射される。したがって、本実施の形態の水素生成デバイス100は、光の照射効率という点のみから見れば、従来の水素生成デバイスよりも望ましくないと考えられる。また、水素生成デバイス100では、光触媒層3において、酸素生成反応が生じる面と光の入射面とが異なる。そのため、光励起によって生じたホールは、光触媒層3内部を反対側の表面まで移動しなければならない。これらの理由から、光触媒層3が電解液層を挟んで対極8と向かい合う構成は、一見したところ、水素生成効率がそれほど高くない構成のように予想される。しかし、この予想に反し、水素生成デバイス100は、水素生成箇所である対極8の表面へのプロトンの移動及び拡散を十分に実現し、水素生成効率を従来の水素生成デバイスよりも向上させることが可能となった。
また、水素生成デバイス100では、電解液層が、セパレータ6によって、光触媒層3に接する第1電解液層5と、対極8に接する第2電解液層7とに分離されている。セパレータ6は、電解液層中の電解質は透過させるが、電解液層中で発生した水素ガス及び酸素ガスの透過は抑制する。これにより、光触媒層3の表面で生成した酸素と、対極8の表面で生成した水素とを、容易に分離できる。
また、水素生成デバイス100は、透明基板1上に透明導電層2及び光触媒層3を積層した部品と、背面基板9上に対極8を形成した部品と、セパレータ6とを、外枠13により一体化することによって組み立てることができる。このように、水素生成デバイス100は、従来の水素生成デバイスよりも組み立てが容易であり、且つ、部品点数も少なくてすむというメリットがある。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の水素生成デバイスについて、図3及び図4を用いて説明する。図3は、本実施の形態の水素生成デバイスの構成を示す概略図である。図4は、水素生成デバイスに固定支持部材として設けられた多孔質部材を、光の照射方向からの視点で示した図である。
本実施の形態の水素生成デバイス200は、固定支持部材の形状が異なる点以外は、実施の形態1の水素生成デバイス100と同様の構成を有する。そのため、ここでは、固定支持部材として設けられた多孔質部材16についてのみ説明する。
水素生成デバイス200には、セパレータ6の第1電解液層5側の表面に、絶縁体材料からなる多孔質部材16が配置されている。多孔質部材16は、セパレータ6と接合されており、且つ、外枠13に固定されている。このような構成により、多孔質部材16は、セパレータ6の位置を固定し、且つ、支持できる。なお、図4では、多孔質部材16とセパレータ6とが重ね合わされていることを分かりやすく示すために、多孔質部材16とセパレータ6との位置をずらして示している。しかし、本実施の形態では、光の照射方向から見た場合に多孔質部材16とセパレータ6との位置が重なるように配置されている。
水素生成デバイス200において、図3では、セパレータ6の第1電解液層5側に多孔質部材16を設けているが、多孔質部材16の配置位置はこれに限られない。多孔質部材16は、セパレータ6のどちらか一方の片面側に配置されていてもよいし、両面側に配置されていてもよい。これにより、セパレータ6と光触媒層3との間隔、及び、セパレータ6と対極8との間隔を、セパレータ6の面全体にわたって一様に保つことができる。
多孔質部材16は、実施の形態1で説明した固定支持部材と同様に、電解液を十分に透過させる機能を有し、セパレータ6をたわませずに支持することのできる丈夫さを有し、且つ、絶縁性を有する材料によって形成できる。例えば、素焼き板、セラミックスハニカム、発泡セラミックス及び多孔質プラスチック等が利用できる。第1電解液層5と第2電解液層7との間で、セパレータ6を介して十分なイオンの移動が行われるように、多孔質部材16の空隙率は例えば50〜90%が好ましい。
水素生成デバイス200の動作は、実施の形態1で説明した水素生成デバイス100の場合と同じであるため、ここでは説明を省略する。
水素生成デバイス200によれば、実施の形態1の水素生成デバイス100と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3の水素生成デバイスについて、図5及び図6を用いて説明する。図5は、本実施の形態の水素生成デバイスの構成を示す概略図である。図6は、水素生成デバイスに固定支持部材として設けられた枠体を、光の照射方向からの視点で示した図である。
本実施の形態の水素生成デバイス300は、固定支持部材の形状が異なる点以外は、実施の形態1の水素生成デバイス100と同様の構成を有する。そのため、ここでは、固定支持部材として設けられた枠体17についてのみ説明する。
水素生成デバイス300には、セパレータ6の第1電解液層5側の表面に、絶縁体材料からなる枠体17が設けられている。枠体17は、セパレータ6と接合されており、且つ、外枠13に固定されている。このような構成により、枠体17は、セパレータ6の位置を固定し、且つ、支持できる。なお、図6に示すように、本実施の形態では枠体17の形状を格子状としているが、これに限定されない。枠体17は、セパレータ6を介するイオンの移動を妨げない形状であれば、どのような形状でも構わない。例えば、枠体17によって覆われるセパレータ6の表面積を、セパレータ6の全面積に対して10%以下、好ましくは2%以下とできれば、枠体17の設置によるイオンの移動への影響はほとんど問題にはならない。
水素生成デバイス300において、図5では、セパレータ6の第1電解液層5側に枠体17を設けているが、枠体17の配置位置はこれに限られない。枠体17は、セパレータ6のどちらか一方の片面側に配置されていてもよいし、両面側に配置されていてもよい。これにより、セパレータ6と光触媒層3との間隔、及び、セパレータ6と対極8との間隔を、セパレータ6の面全体にわたって一様に保つことができる。
枠体17は、実施の形態1で説明した固定支持部材と同様に、電解液を十分に透過させる機能を有し、セパレータ6をたわませずに支持することのできる丈夫さを有し、且つ、絶縁性を有する材料によって形成できる。例えば、プラスチック、セラミックス、絶縁被覆した金属等が挙げられる。
水素生成デバイス300の動作は、実施の形態1で説明した水素生成デバイス100の場合と同じであるため、ここでは説明を省略する。
水素生成デバイス300によれば、実施の形態1の水素生成デバイス100と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4の水素生成デバイスについて、図7及び図8を用いて説明する。図7は、本実施の形態の水素生成デバイスの構成を示す概略図である。図8は、本実施の形態の水素生成デバイスにおいて、光触媒層を構成する第1のn型半導体層及び第2のn型半導体層の接合前のバンド構造を示す模式図である。
本実施の形態の水素生成デバイス400は、光触媒層が2層構造を有する点以外は、実施の形態1の水素生成デバイス100と同様の構成を有する。そのため、ここでは、光触媒層の構成についてのみ説明する。
本実施の形態における水素生成デバイス400の光触媒層は、光を照射する側から順に配置された、第1のn型半導体層18及び第2のn型半導体層19によって構成されている。図8に示すように、真空準位を基準として、第2のn型半導体層19の伝導帯及び価電子帯のバンドエッジ準位(ECB2、EVB2)は、それぞれ、第1のn型半導体層18の伝導帯及び価電子帯のバンドエッジ準位(ECB1、EVB1)よりも大きい。さらに、真空準位を基準として、第1のn型半導体層18のフェルミ準位(EFB1)は、第2のn型半導体層19のフェルミ準位(EFB2)よりも大きい。
このような関係を有する第1のn型半導体層18及び第2のn型半導体層19を互いに接合させると、第1のn型半導体層18と第2のn型半導体層19との接合面において、互いのフェルミ準位が一致するようにキャリアが移動する。このことにより、バンドエッジの曲がりが生じる。第2のn型半導体層19の伝導帯のバンドエッジ準位及び価電子帯のバンドエッジ準位(ECB2、EVB2)は、それぞれ、第1のn型半導体層18における伝導帯のバンドエッジ準位及び価電子帯のバンドエッジ準位(ECB1、EVB1)よりも大きい。さらに、第1のn型半導体層18のフェルミ準位(EFB1)は、第2のn型半導体層19のフェルミ準位(EFB2)よりも大きい。これらの関係により、第1のn型半導体層18と第2のn型半導体層19との接合面にショットキー障壁が生じない。
第1のn型半導体層18内部で、光励起により、電子とホールとが生成する。生成した電子は、第1のn型半導体層18の伝導帯に移動する。生成したホールは、バンドエッジの曲がりに沿って、価電子帯を第2のn型半導体層19の表面(第2のn型半導体層19と第1電解液層5との界面)まで移動する。したがって、電子及びホールは、ショットキー障壁により妨げられることなく、効率的に電荷分離される。これにより、光励起により第1のn型半導体層18内部で生成した電子とホールとが再結合する確率が低くなる。ホールは、効率良く第2のn型半導体層19の表面まで移動するので、光の照射による水素生成反応の量子効率がより向上する。
第1のn型半導体層18としては、例えば、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化ニオブ、酸化亜鉛及びタンタル酸カリウム等が好適に用いられる。第2のn型半導体層19としては、例えば、硫化カドミウム、酸窒化タンタル及び窒化タンタル等が好適に用いられる。具体的な組み合わせとしては、例えば、第1のn型半導体層18として酸化チタン(アナタース型)を、第2のn型半導体層19として硫化カドミウムを用いることが、好適である。
水素生成デバイス400の動作は、実施の形態1で説明した水素生成デバイス100の場合と同じであるため、ここでは説明を省略する。
水素生成デバイス400によれば、実施の形態1の水素生成デバイス100と同様の効果を得ることができる。ただし、上記のとおり、水素生成デバイス400では、光触媒層が2層のn型半導体層によって構成されている。この構成により、水素生成デバイス400では、実施の形態1の水素生成デバイス100と比較して、光触媒層内での電子と正孔との電荷分離が促進される。したがって、光触媒層の表面での酸素生成反応及び対極8表面での水素生成反応がより加速されるという効果が得られる。
なお、本実施の形態では、実施の形態1の水素生成デバイス100の光触媒層3を2層のn型半導体層によって構成した形態を説明した。しかし、実施の形態2の水素生成デバイス200及び実施の形態3の水素生成デバイス300の光触媒層3についても、同様に、本実施の形態の構成を適用できる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5の水素生成デバイスについて、図9及び図10を用いて説明する。図9は、本実施の形態の水素生成デバイスの構成を示す概略図である。図10は、本実施の形態の水素生成デバイスにおいて、光触媒層を構成する第1のp型半導体層及び第2のp型半導体層の接合前のバンド構造を示す模式図である。
本実施の形態の水素生成デバイス500は、光触媒層が2層構造を有する点以外は、実施の形態1の水素生成デバイス100と同様の構成を有する。そのため、ここでは、光触媒層の構成についてのみ説明する。
本実施の形態における水素生成デバイス500の光触媒層は、光を照射する側から順に配置された、第1のp型半導体層20及び第2のp型半導体層21によって構成されている。本実施の形態では、光触媒層をp型半導体によって形成しているので、実施の形態1〜4とは異なり、光触媒層で水素生成反応が起こり、対極8で酸素生成反応が起こる。したがって、第1電解液層5に接続された第1ガス取出口14は水素ガス取出口、第2電解液層7に接続された第2ガス取出口15は酸素ガス取出口となる。
図10に示すように、真空準位を基準として、第2のp型半導体層21の伝導帯及び価電子帯のバンドエッジ準位(ECB2、EVB2)は、それぞれ、第1のp型半導体層20の伝導帯及び価電子帯のバンドエッジ準位(ECB1、EVB1)よりも小さい。さらに、真空準位を基準として、第1のp型半導体層20のフェルミ準位(EFB1)は、第2のp型半導体層21のフェルミ準位(EFB2)よりも小さい。
このような関係を有する第1のp型半導体層20及び第2のp型半導体層21を互いに接合させると、第1のp型半導体層20と第2のp型半導体層21との接合面において、互いのフェルミ準位が一致するようにキャリアが移動する。このことにより、バンドエッジの曲がりが生じる。第2のp型半導体層21の伝導帯のバンドエッジ準位及び価電子帯のバンドエッジ準位(ECB2、EVB2)は、それぞれ、第1のp型半導体層20における伝導帯のバンドエッジ準位及び価電子帯のバンドエッジ準位(ECB1、EVB1)よりも小さい。さらに、第1のp型半導体層20のフェルミ準位(EFB1)は、第2のp型半導体層21のフェルミ準位(EFB2)よりも小さい。これらの関係により、第1のp型半導体層20と第2のp型半導体層21との接合面にショットキー障壁が生じない。
第1のp型半導体層20内部で、光励起により、電子とホールとが生成する。生成したホールは、第1のn型半導体層20の価電子帯に移動する。生成した電子は、バンドエッジの曲がりに沿って、伝導帯を第2のp型半導体層21の表面(第2のp型半導体層21と第1電解液層5との界面)まで移動する。したがって、電子及びホールは、ショットキー障壁により妨げられることなく、効率的に電荷分離される。これにより、光励起により第1のp型半導体層20内部で生成した電子とホールとが再結合する確率が低くなる。電子は効率良く第2のp型半導体層21の表面まで移動するので、光の照射による水素生成反応の量子効率がより向上する。
第1のp型半導体層20としては、例えば、酸化第一銅等が好適に用いられる。第2のp型半導体層21としては、例えば、硫化銅インジウム、セレン化銅インジウムガリウム等が好適に用いられる。具体的な組み合わせとしては、例えば、第1のp型半導体層20として酸化第一銅を、第2のp型半導体21として硫化銅インジウムを用いると好適である。
水素生成デバイス500の動作は、実施の形態1で説明した水素生成デバイス100の場合と同じであるため、ここでは説明を省略する。
水素生成デバイス500によれば、実施の形態1の水素生成デバイス100と同様の効果を得ることができる。ただし、上記のとおり、水素生成デバイス500では、光触媒層が2層のp型半導体層によって構成されている。この構成により、水素生成デバイス500では、実施の形態1の水素生成デバイス100と比較して、光触媒層内での電子と正孔との電荷分離が促進される。したがって、光触媒層の表面での水素生成反応及び対極8の表面での酸素生成反応が、より加速される。
なお、本実施の形態では、実施の形態1の水素生成デバイス100の光触媒層3を2層のp型半導体層によって構成した形態を説明した。しかし、実施の形態2の水素生成デバイス200及び実施の形態3の水素生成デバイス300の光触媒層3についても、同様に、本実施の形態の構成を適用できる。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6の水素生成デバイスについて、図11を用いて説明する。図11は、本実施の形態の水素生成デバイスの構成を示す概略図である。
本実施の形態の水素生成デバイス600には、透明導電層2と対極8との電気的な接続経路である導線10上に、バイアス電圧を印加するための電源装置22が設けられている。なお、水素生成デバイス600は、この点を除いて、実施の形態1の水素生成デバイス100と同様の構成を有する。水素生成デバイス600では、光照射と同時にバイアス電圧が印加される。これにより、光触媒層3の表面での酸素生成反応及び対極8の表面での水素生成反応が、より加速される。
なお、本実施の形態では、実施の形態1の水素生成デバイス100に対してバイアス電圧を印加する構成を適用した。しかし、実施の形態2〜5で説明した全ての水素生成デバイスについても、同様に、本実施の形態の構成を適用できる。
(実施例)
本発明の実施例について、具体的に説明する。実施例として、図12に示した水素生成デバイス700を用いた。この水素生成デバイス700は、固定支持部材(第1突起部12a及び第2突起部12b)が設けられていない点を除き、実施の形態6で説明した水素生成デバイス600と同様の構成を有していた。ただし、導線10には、得られた光電流を測定するための電流計26が接続されていた。
透明基板1にはガラス基板(縦50mm×横30mm×厚さ2.5mm)を用いた。このガラス基板上に、透明導電層2として、ITO膜をスパッタ法で作製した。ITO膜上に、光触媒層3として、厚さ0.5μmの酸化チタン膜(アナタース型)を、スパッタ法で作製した。
背面基板9にはガラス基板(縦50mm×横30mm×厚さ2.5mm)を用いた。このガラス基板上に、対極8として、白金膜をスパッタ法で作製した。
透明基板1上に透明導電層2及び光触媒層3が設けられた部品と、背面基板9上に対極8が設けられた部品とを、間にセパレータ6を介して、光触媒層3と対極8とが向かい合う向きで対向させた。これらの部品を、外枠13によって一体的に保持した。光触媒層3の表面と対極8の表面との間の距離は、15mmであった。セパレータ6は、光触媒層3の表面及び対極8の表面からほぼ等距離であって、且つ、これらの表面とほぼ平行になるように配置した。セパレータ6には、電解液層中のプロトンの透過を可能とし、且つ、電解液層中に発生した酸素及び水素の透過を抑制するイオン交換膜(「ナフィオン」(デュポン社製))を用いた。セパレータ6は、透明基板1及び背面基板9とほぼ同じ形状及び同じ大きさを有していた。
透明導電層2と対極8とを導線10で電気的に接続し、接続経路上にバイアス電圧を印加するための電源装置22を設けた。さらに、外枠13を貫通するように、第1ガス取出口14及び第2ガス取出口15を設けた。電解液には、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いた。
以上のように作製した本実施例の水素生成デバイス700に対し、透明基板1側から強度100Wのキセノンランプを用いて光を照射した。このとき、同時に、電源装置22を用いて0.5Vのバイアス電圧を印加した。透明導電層2と対極8との間に流れる光電流を測定したところ、1.57mAであった。
(比較例)
比較例として、図13に示す水素生成デバイス800を作製した。この水素生成デバイス800では、透明導電層2と光触媒層3とによって構成された光触媒電極4を、透明導電層2と対極8とを対向させる向きで、且つ、セパレータ6の表面上に設置した。さらに、光触媒電極4の下部には、電解液中のプロトン移動のための隙間(縦10mm×横30mm)を設けた。
光触媒電極4の配置及びその形状以外は、実施例の水素生成デバイス700と同様に、比較例の水素生成デバイス800を作製した。この水素生成デバイス800に対して実施例と同じ条件で光を照射したところ、透明導電層2と対極8との間に流れる光電流は0.57mAであった。
以上のとおり、電解液層を介して光触媒層と対極とを対向させる本発明の水素生成デバイスによれば、光触媒層を光照射側に向けて配置する従来の水素生成デバイスよりも、高い光電流が流れた。すなわち、本発明の水素生成デバイスによれば、水素生成反応の効率が向上した。
本発明の水素生成デバイスは、光の照射による水素生成反応の量子効率を向上させることができるので、燃料電池への水素供給源等として好適に利用できる。

Claims (10)

  1. 透明基板と、
    前記透明基板上に配置された透明導電層及び前記透明導電層上に配置された光触媒層によって形成された光触媒電極と、
    前記透明導電層と電気的に接続された対極と、
    前記光触媒電極と前記対極との間に設けられた、水を含む電解液層と、
    前記電解液層を、前記光触媒電極と接する第1電解液層と、前記対極と接する第2電解液層とに分割するセパレータと、
    前記第1電解液層に接続された、前記第1電解液層の内部で発生した酸素ガス又は水素ガスを取り出すための第1ガス取出口と、
    前記第2電解液層に接続された、前記第2電解液層の内部で発生した水素ガス又は酸素ガスを取り出すための第2ガス取出口と、
    を備え、
    前記光触媒電極と前記対極とは、前記光触媒層の表面と前記対極の表面とが向かい合うように配置されており、
    前記セパレータは、前記電解液層中の電解質の透過を可能とし、且つ、前記電解液層中の水素ガス及び酸素ガスの透過を抑制する、
    水素生成デバイス。
  2. 前記透明基板、前記光触媒電極、前記電解液層、前記セパレータ及び前記対極を一体として保持する外枠をさらに備えた、請求項1に記載の水素生成デバイス。
  3. 前記セパレータの位置を固定し、且つ、前記セパレータを支持する固定支持部材をさらに備え、
    前記固定支持部材は、前記セパレータが、前記光触媒層の表面及び前記対極の表面と、所定の間隔を隔てて且つ平行に配置されるように、前記セパレータを固定及び支持する、請求項1に記載の水素生成デバイス。
  4. 前記固定支持部材が、前記光触媒層の表面に設けられた第1突起物及び前記対極の表面に設けられた第2突起物であり、
    前記第1突起物及び前記第2突起物は、前記セパレータを間に挟んで互いに一致する位置に設けられている、
    請求項3に記載の水素生成デバイス。
  5. 前記透明基板、前記光触媒電極、前記電解液層、前記セパレータ及び前記対極を一体として保持する外枠をさらに備え、
    前記固定支持部材が、前記光触媒層と前記セパレータとの間及び前記対極と前記セパレータとの間から選ばれる少なくとも何れか一方の位置に設けられ、且つ、前記外枠に保持された多孔質部材である、
    請求項3に記載の水素生成デバイス。
  6. 前記透明基板、前記光触媒電極、前記電解液層、前記セパレータ及び前記対極を一体として保持する外枠をさらに備え、
    前記固定支持部材が、前記光触媒層と前記セパレータとの間及び前記対極と前記セパレータとの間から選ばれる少なくとも何れか一方の位置に設けられ、且つ、前記外枠に保持された枠体である、
    請求項3に記載の水素生成デバイス。
  7. 前記対極の形状は、平板、貫通孔を有する平板又は切れ込みが設けられた平板である、請求項1に記載の水素生成デバイス。
  8. 前記光触媒層が、前記透明導電層側から順に配置された第1のn型半導体層及び第2のn型半導体層によって形成されており、
    真空準位を基準として、
    (I)前記第2のn型半導体層における伝導帯及び価電子帯のバンドエッジ準位が、それぞれ、前記第1のn型半導体層における伝導帯及び価電子帯のバンドエッジ準位よりも大きく、且つ、
    (II)前記第1のn型半導体層のフェルミ準位が、前記第2のn型半導体層のフェルミ準位よりも大きい、
    請求項1に記載の水素生成デバイス。
  9. 前記光触媒層が、前記透明導電層側から順に配置された第1のp型半導体層及び第2のp型半導体層によって形成されており、
    真空準位を基準として、
    (I)前記第2のp型半導体層における伝導帯及び価電子帯のバンドエッジ準位が、それぞれ、前記第1のp型半導体層における伝導帯及び価電子帯のバンドエッジ準位よりも小さく、且つ、
    (II)前記第1のp型半導体層のフェルミ準位が、前記第2のp型半導体層のフェルミ準位よりも小さい、
    請求項1に記載の水素生成デバイス。
  10. 前記透明導電層と前記対極との電気的な接続経路上に設けられた、バイアス電圧を印加するための電源装置をさらに備えた、
    請求項1に記載の水素生成デバイス。
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