JP2003088753A - 酸化還元反応装置、水素および酸素の製造方法、二酸化炭素の固定方法、化合物の製造方法、Cu2Oの安定化方法およびCu2Oの安定化液 - Google Patents

酸化還元反応装置、水素および酸素の製造方法、二酸化炭素の固定方法、化合物の製造方法、Cu2Oの安定化方法およびCu2Oの安定化液

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JP2003088753A
JP2003088753A JP2001285776A JP2001285776A JP2003088753A JP 2003088753 A JP2003088753 A JP 2003088753A JP 2001285776 A JP2001285776 A JP 2001285776A JP 2001285776 A JP2001285776 A JP 2001285776A JP 2003088753 A JP2003088753 A JP 2003088753A
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aqueous solution
redox reaction
redox
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Mokichi Nakayama
茂吉 中山
Masahiro Shibata
雅裕 柴田
Susumu Kuwahata
進 桑畑
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可視光領域の波長の光の有するエネルギーの
利用効率が高く、さらに水を分解して水素を発生させる
際の還元力が比較的強く、同時に酸素を発生可能な、光
照射条件下でも安定した電極、特に光触媒電極を用いた
酸化還元反応装置を提供する。 【解決手段】 Cu2Oを表面に含む電極と、Liイオ
ンを含む水溶液と、を備えた酸化還元装置であって、当
該水溶液中に浸漬している当該電極に光を照射すること
によって酸化還元反応を行なう、酸化還元反応装置。こ
こで、Liイオンを含む水溶液は、Liイオンの濃度が
0.1〜10mol/Lの範囲にあり、pHが7〜14
の範囲にあることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光を照射することに
よって酸化還元反応を行なう酸化還元反応装置に関す
る。さらに詳しくは、本発明はCu2Oを表面に含む電
極、特に光触媒電極を用いた酸化還元反応装置に関す
る。
【0002】また、本発明は水素および/または酸素の
製造方法に関する。さらに、本発明は二酸化炭素の固定
方法および化合物の製造方法に関する。加えて、本発明
はCu2Oの安定化方法およびCu2Oの安定化液に関す
る。
【0003】
【従来の技術】第2次世界大戦以降、地球人口の急激な
増加、特に発展途上国を中心とした、生活水準、栄養状
態、衛生環境、医療水準、などの向上による人口爆発が
大きな問題となっている。1950年から1990年の
40年間で、地球の人口は25億人から53億人に倍増
し、このままの人口増加が続けば、2040年ごろには
地球人口は100億人に達すると推測されている。
【0004】この間に人類が消費するエネルギーは等比
級数的に増加し、特に、家庭における家電製品の普及、
工場におけるメカトロニクスの進展などにより、家庭お
よび産業分野における電力消費の伸びも著しい。そし
て、これらの電力消費の増加は現在のところ主に火力発
電によって賄われている。そして、火力発電において
は、石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料がその主なエ
ネルギー源となっている。また、近年のモータリゼーシ
ョンの普及に伴い、自動車などのエンジンにおけるエネ
ルギー源としても化石燃料が大量に消費されている。
【0005】しかし、これらの化石燃料には大きな二つ
の問題がある。一つは資源の枯渇の問題である。もう一
つは燃焼排気ガスに含まれる二酸化炭素による地球温暖
化などの地球環境問題である。特に二酸化炭素による地
球温暖化は深刻であり、このままの状況を放置すれば、
100年後には、約3℃の気温の上昇と約65cmの海
面上昇を引き起こすと予測されている。また、石油や石
炭などの化石燃料を燃焼させると、窒素酸化物や硫黄酸
化物なども二酸化炭素と同時に排出され、窒素酸化物や
硫黄酸化物などは酸性雨の原因となって環境破壊の原因
となる。また、化石燃料に代わる新しいエネルギー源と
して原子力発電が実用化されているが、安全性や廃棄物
処理などの問題を抱えているのが現状である。
【0006】このような状況の下で、資源や地球環境の
問題を解決する有力な一つの方法として、水素をエネル
ギー源として利用する技術が注目されている。水素は燃
焼させても水になるのみであり、窒素酸化物や硫黄酸化
物などを排出しない。また、電気分解により水から水素
を製造することが可能であるため、地球上に存在する膨
大な量の水を原料として利用することができるため、資
源の枯渇の問題も存在しない。
【0007】しかし、水を分解して水素を製造するため
にも一定のエネルギーが必要であることは事実である。
ここで、水を分解して水素を製造するためのエネルギー
源として化石燃料などを用いては、せっかく水素をエネ
ルギー源として用いても、結局は窒素酸化物や硫黄酸化
物などを排出し、資源の枯渇の問題も克服できないこと
になる。そこで、水を分解して水素を得る際のエネルギ
ー源として太陽光をはじめとする光を利用することが、
上記の問題を解決する有力な手段として検討されてい
る。
【0008】そこで、光を利用して水を分解し水素を製
造する際に用い得る技術の一つとして、光触媒により水
を分解して水素を製造する技術が現在注目を集めてい
る。ここで、光触媒とは、ある反応系に存在させて光照
射すると、その反応の進行を促進したり、反応速度を上
昇させたりする触媒のことをいう。光触媒として代表的
な物質は、半導体光触媒である。
【0009】光触媒に限らず、もともと触媒といわれる
物質は、(i)反応速度を高めたり、通常は起こりにく
い反応を起こるようにし、(ii)自身は分解せずに繰
返し作用するという物質であるが、光触媒はこれらの特
性に加えて、(iii)光の力を借りて、通常の熱力学
的な反応では不可能な系の反応を可能とすることができ
るという特性を有する。
【0010】通常の触媒の場合は、反応速度を高める目
的に対しては反応系の活性化エネルギーを低めるという
方法をとるが、光が関わる触媒は反応の活性化エネルギ
ーを低くするだけではなく、光照射による光励起により
反応性の高い電子および正孔を生じさせるか、あるいは
光励起により不安定な状態を作り出すことにより暗時で
は熱力学的に起こすことのできない反応を引き起こすこ
とが可能となる。したがって、光触媒は光励起した正負
両方の電荷を用いるものと、光励起状態における不安定
な状態を利用するものとに大別される。
【0011】光励起した電荷を用いる代表的な光触媒の
例としては、二酸化チタンを利用した光触媒を挙げるこ
とができる。二酸化チタンのバンドギャップは約3eV
であり、波長に直すと約400nmである。したがっ
て、約400nm以下の紫外線を照射すると半導体内部
の価電子帯に正孔を、伝導帯に電子を生じ、たとえば水
と反応させた場合には、正孔が水を酸化して酸素を生成
させ、電子が水を還元して水素を生成させることができ
る。より正確に述べると、二酸化チタンを光励起する波
長は、二酸化チタンの結晶型により多少異なり、一般に
塗料や化粧品などに用いられるルチル型で415nm、
一般に光触媒に用いられるアナターゼ型で380nm以
下である。
【0012】しかし、二酸化チタンを利用した光触媒に
も難点がある。地表で得られる太陽光は500nm付近
にピークを持つスペクトル分布を示す。また、その分布
は紫外線領域(波長:400nm以下)が約5%、可視
光領域(波長:400〜750nm)が約43%、赤外
線領域(波長:750nm以上)が約52%である。そ
の結果、二酸化チタンを応用した光触媒は、一般的に太
陽光に含まれるエネルギーの5%以下しか利用すること
ができない。
【0013】また、二酸化チタンを利用した光触媒は、
価電子帯の上端が酸素発生電位にくらべてプラス側にあ
るため酸化力は比較的強いが、伝導帯の下端が水素発生
電位よりマイナス側にあるとはいえ非常に近接している
ため、還元力が比較的弱いと考えられる。そのため、二
酸化チタンを利用した光触媒は、水を分解して水素を製
造する工程において用いるにはあまり適さないという問
題がある。
【0014】そこで、太陽光にふくまれるエネルギーを
効率よく利用するため、可視光領域の波長の光の有する
エネルギーを利用することができ、さらに水を分解して
水素を発生させる際の還元力が比較的強い光触媒の開発
が強く望まれている。
【0015】実際、前記の特性を有する光触媒の開発を
目指して、二酸化チタン以外の物質を利用した光触媒の
開発が各方面で検討されている。候補物質としては、具
体的には、酸化スズ(SnO)、硫化カドミウム(Cd
S)、酸化銅(Cu2O)、などの単一な化合物半導体
や、それらの化合物と金属などとの複合触媒、金属錯体
などがあり、これらの光触媒に関しても多くの特許出願
や学術論文などが開示されている。
【0016】たとえば、特開平2−172535号公報
には、新規な水の光分解触媒として、一般式I:〔A
n-1n3n+1-u(式中、Aはアルカリ金属元素、アル
カリ土類金属元素、希土類元素および遷移金属元素から
なる群から選択された一種または2種以上の元素であ
り、BはTi、NbまたはTaから選択された1種また
は2種以上の元素であり、nは1〜7の整数であり、u
は原子団の価数である)で表される層状アニオン原子団
と、層間に存在する水素、アルカリ金属元素、アルカリ
土類元素および3B族元素からなる群から選択された1
種または2種以上のカチオンMとからなり、全体とし
て、化学式II:Mm〔An-1n3n+1〕で表される積
層構造の複合酸化物からなる光触媒が開示されている。
しかし、この化学式IIで表される光触媒は、製造コス
トの低減および触媒活性の向上を目的としており、バン
ドギャップのエネルギーに相当する光の波長領域につい
ては何ら言及していない。
【0017】また、特開平8−89804号公報には、
可視光領域で比較的高い触媒活性を示す光触媒として、
複合酸化物を構成する元素として可視光領域に吸収をも
つ遷移金属元素を用いた光触媒が開示されている。しか
し、この光触媒は、可視光領域で比較的高い活性を示
し、メタノール水溶液の分解反応において水素の発生が
認められているが、水の分解反応については何ら記載さ
れていない。
【0018】さらに、紫外光を照射して水を分解し、水
素と酸素の双方を同時に生成させる光触媒としては、N
iを担持させたK4Nb617が知られている。しかし、
このNiを担持させたK4Nb617は、エネルギーの高
い紫外光を照射したときに水素と酸素の双方を生成させ
るに過ぎず、太陽光を十分有効に利用できるとはいえな
い。
【0019】そして、特開平10−244163号公報
には、可視光領域で触媒活性をもつ光触媒として、可視
光の照射により水を分解し、かつ水素と酸素の双方を同
時に生成させる、1価の銅を含む酸化物が開示されてい
る。しかし、この光触媒は、Cu2OあるいはCuMO2
の粉末を単に水中に分散させただけのものであり、この
ような状態のCu2OあるいはCuMO2の粉末に光を照
射すると、一般にCu 2OあるいはCuMO2は不安定な
物質であるため、光触媒反応により容易にCuに還元さ
れてしまう。すなわち、この光触媒は、自身は分解せず
に繰返し作用するという触媒の本質的な性質を欠いてい
るため、光触媒というにはふさわしくなく、さらに、反
応を長時間維持することができないため、そのままでは
実用化することが非常に困難であるという問題がある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上記の現状に基づき、
本発明の課題は、可視光領域の波長の光の有するエネル
ギーの利用効率が高く、さらに水を分解して水素を発生
させる際の還元力が比較的強く、同時に酸素を発生可能
な、光照射条件下でも安定した電極、特に光触媒電極を
用いた酸化還元反応装置を提供することである。
【0021】また、本発明の別の課題は、可視光領域の
波長の光の有するエネルギーの利用効率が高く、さらに
水を分解して水素を発生させる際の還元力が比較的強
く、同時に酸素を発生可能な、光照射条件下でも安定し
た電極、特に光触媒電極を用いた水素および/または酸
素の製造方法を提供することである。
【0022】さらに、本発明の他の課題は、可視光領域
の波長の光の有するエネルギーの利用効率が高く、さら
に二酸化炭素を固定して他の化合物に変換させる際の還
元力が比較的強く、光照射条件下でも安定した電極、特
に光触媒電極を用いた酸化還元反応装置、二酸化炭素の
固定方法および当該化合物の製造方法を提供することで
ある。
【0023】加えて、本発明のさらに別の課題は、光照
射条件下でのCu2Oの安定化方法およびCu2Oの安定
化液を提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するには、可視光領域の波長の光の有するエネ
ルギーを利用可能であり、水を分解して水素を発生させ
る際の還元力が比較的強いCu2Oを利用した光触媒を
電極として用い、さらに、不安定な物質であるCu2
を光照射条件下でも安定化させることができればよいと
の着想を得、鋭意検討を重ねた。そして、検討の末に、
Liイオンを含む水溶液を用いることにより、Cu2
を光照射条件下でも安定化させることができることを見
出した。
【0025】さらに、本発明者らは、Liイオンを含む
水溶液中に浸漬させたCu2Oを利用した電極、特に光
触媒電極として用いることにより、二酸化炭素を固定す
ることができることも見出し、本発明を完成させた。
【0026】すなわち、本発明は、Cu2Oを表面に含
む電極と、Liイオンを含む水溶液と、を備えた酸化還
元装置であって、当該水溶液中に浸漬している当該電極
に光を照射することによって酸化還元反応を行なう、酸
化還元反応装置である。
【0027】ここで、Cu2Oを表面に含む電極は、C
2Oの皮膜を有する導電体であることが好ましい。ま
た、Cu2Oを表面に含む電極は、平均膜厚が0.1〜
10μmの範囲にあるCu2Oの皮膜を有する導電体で
あることが望ましい。さらに、Cu2Oを表面に含む電
極は、Cuを表面に有する導電体を熱焼成したものであ
ることが推奨される。
【0028】そして、Cu2Oを表面に含む電極は、板
状、フィルム状、テープ状、線状、棒状、コイル状、多
孔体状よりなる群から選ばれる一種または二種以上の形
状であることが好ましい。さらに、Cu2Oを表面に含
む電極は、光触媒として機能することが望ましい。
【0029】また、Liイオンを含む水溶液は、Li塩
を含有する水溶液であることが好ましい。さらに、Li
イオンを含む水溶液は、Liイオンの濃度が0.1〜1
0mol/Lの範囲にあることが望ましい。そして、L
iイオンを含む水溶液は、pHが7〜14の範囲にある
ことが推奨される。
【0030】また、本発明の酸化還元反応装置は、太陽
光を照射することによって酸化還元反応を行なう酸化還
元反応装置であることが好ましい。さらに、本発明の酸
化還元反応装置は、Cu2Oを表面に含む電極と、当該
電極に導電体を用いて接続された別の電極とを有してい
てもよい。
【0031】さらに、本発明の酸化還元反応装置は、酸
化還元反応によって水を分解し、水素を生成する酸化還
元反応装置であってもよい。あるいは、本発明の酸化還
元反応装置は、酸化還元反応によって水を分解し、水素
と酸素とを生成する酸化還元反応装置であってもよい。
【0032】そして、本発明の酸化還元反応装置は、酸
化還元反応によって二酸化炭素を固定する酸化還元反応
装置であってもよい。また、本発明の酸化還元反応装置
は、酸化還元反応によって二酸化炭素を、メタン、メタ
ノール、ホルムアルデヒド、ギ酸、シュウ酸、よりなる
群から選ばれる一種または二種以上の化合物に変換する
酸化還元反応装置であってもよい。
【0033】また、本発明は、Liイオンを含む水溶液
中で、Cu2Oを表面に含む電極に光を照射することに
よって、酸化還元反応により水を分解して水素を生成さ
せることを特徴とする水素の製造方法を含む。さらに、
本発明は、Liイオンを含む水溶液中で、Cu2Oを表
面に含む電極に光を照射することによって、酸化還元反
応により水を分解して水素と酸素とを生成させることを
特徴とする水素および酸素の製造方法を含む。
【0034】さらに、本発明は、Liイオンを含む水溶
液中で、Cu2Oを表面に含む電極に光を照射すること
によって、酸化還元反応により二酸化炭素を固定する方
法を含む。そして、本発明は、Liイオンを含む水溶液
中で、Cu2Oを表面に含む電極に光を照射することに
よって、酸化還元反応により二酸化炭素を固定すること
による、メタン、メタノール、ホルムアルデヒド、ギ
酸、シュウ酸、よりなる群から選ばれる一種または二種
以上の化合物の製造方法を含む。
【0035】加えて、本発明は、Liイオンの濃度が
0.1〜10mol/Lの範囲にあり、pHが7〜14
の範囲にある水溶液中にCu2Oを浸漬することを特徴
とする光照射条件下でのCu2Oの安定化方法を含む。
また、本発明は、Liイオンの濃度が0.1〜10mo
l/Lの範囲にあり、pHが7〜14の範囲にある、光
照射条件下でのCu2Oの安定化液を含む。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を示して本発明
をより詳細に説明する。
【0037】<電極の説明>本発明はCu2Oを表面に
含む電極と、Liイオンを含む水溶液と、を備えた酸化
還元装置であって、当該水溶液中に浸漬している当該電
極に光を照射することによって酸化還元反応を行なう、
酸化還元反応装置である。
【0038】ここで、本発明の酸化還元反応装置に用い
られるCu2Oを表面に含む電極(本明細書において、
当該電極をCu2O電極と呼称することとする)は、当
該表面に存在するCu2Oの部分(本明細書において表
面Cu2O部位と呼称することとする)が純粋なCu2
のみからなる必要はなく、たとえば、一般に半導体にド
ープされるような不純物を含んでいてもよい。
【0039】また、Cu2O電極は、Cu2Oの皮膜を有
する導電体であることが好ましいが、Cu2O電極は、
Cu2Oを表面の少なくとも一部に含んでいればよく、
必ずしもCu2O電極の全表面がCu2Oの皮膜で被覆さ
れている必要は無い。たとえば、平板状のCu2O電極
であれば、一方の面だけがCu2Oの皮膜で被覆されて
いてもよい。とはいえ、酸化還元反応を効率よく進行さ
せるためには、Cu2Oと反応物質が接触する表面積が
大きいことが好ましいため、Cu2O電極は、全表面が
Cu2Oで被覆されている方が好ましい。
【0040】また、Cu2O電極は、Cu2O以外の部分
(すなわち、Cu2O電極の全表面がCu2Oの皮膜で被
覆されている場合においては電極の内部)の材質は、特
に限定されず、導電体であれば使用可能である。具体例
としては、銅、鉄、ニッケル、クロム、白金、などの金
属、あるいは、炭素などを、好適に使用可能である。
【0041】また、Cu2O電極は、当該表面を被覆す
るCu2Oの皮膜(本明細書においてCu2O皮膜と呼称
することとする)の平均膜厚が0.1〜10μmの範囲
にあることが好ましく、0.5〜5μmの範囲にあれば
さらに好ましい。平均膜厚が0.1μm未満の場合には
Cu2Oが十分Cuを被覆することができず、局部電池
の形成によりCuが溶解してしまう傾向があり、平均膜
厚が10μmを超えるとCu2O単一の皮膜を作製する
ことは技術的に難しく、不純物としてCuOも生成して
しまう傾向がある。
【0042】さらに、Cu2O電極は、Cuを表面に有
する導電体を熱焼成したものであることが推奨される。
ここで、熱焼成とは、金属などを酸素を含有する雰囲気
内で加熱して酸化させることを示すものとする。また、
Cuを熱焼成して表面にCu 2Oを選択的に生成させる
方法としては、低温焼成法と高温焼成法とがある。
【0043】低温焼成法では、酸素を含有する雰囲気内
で100℃〜250℃の範囲の温度領域で加熱を行なう
が、所定の膜厚を得るのに長時間を要するため高温焼成
法の方が好ましい。たとえば、大気中200℃での熱処
理では、0.1μm以上の膜厚を得るのに8時間以上の
時間がかかる。
【0044】さらに、高温焼成法には、(i)大気中で
熱焼成した後直ちに水で冷却する方法、(ii)大気中
での熱焼成に引続き不活性ガスで再度加熱する方法、な
どがある。大気加熱だけでは不純物としてCuOも生成
するため、二段目の処理でCuOをCuに還元するので
ある。
【0045】また、Cuを表面に有する導電体を高温焼
成法で熱焼成してCu2O電極を製造する場合には、熱
焼成の温度は900〜1200℃の範囲にあることが好
ましく、950〜1100℃の範囲にあればさらに好ま
しい。熱焼成温度が900℃未満の場合には十分なCu
2Oの膜厚が得られない傾向があり、熱焼成温度が12
00℃を超えると、荒いCuO皮膜が生成し、二段目の
処理で得られるCu2Oが脱落してしまう傾向がある。
【0046】そして、Cuを表面に有する導電体を高温
焼成法で熱焼成してCu2O電極を製造する場合には、
熱焼成の時間は0.1〜30分の範囲にあることが好ま
しく、1〜10分の範囲にあればさらに好ましい。熱焼
成時間が0.1分未満の場合には十分なCu2Oの膜厚
が得られない傾向があり、熱焼成時間が30分を超える
と、一段目の処理で得られるCuOの量が多過ぎ、二段
目の処理で十分還元しきれない傾向がある。
【0047】さらに、Cuを表面に有する導電体を高温
焼成法で熱焼成してCu2O電極を製造する場合には、
Cu以外の部分(すなわち、導電体の全表面がCuの皮
膜で被覆されている場合においては導電体の内部)の材
質は、熱焼成温度よりも融点の高い、耐熱性のあるもの
を用いることが好ましい。また、Cuのみからなる導電
体を熱焼成して表面にCu2O皮膜を作成し、Cu2O電
極を製造してもよい。
【0048】また、Cuを表面に有する導電体を熱焼成
してCu2O電極を製造する場合には、周囲の雰囲気と
しては、通常の空気を用いてもよく、また、純粋な酸素
を用いてもよく、酸素濃度を高めた空気を用いてもよ
い。
【0049】そして、Cu2O電極の形状としては、特
に限定されるものではないが、板状、フィルム状、テー
プ状、線状、棒状、コイル状、多孔体状よりなる群から
選ばれる一種または二種以上の形状であることが好まし
い。なお、酸化還元反応を効率よく進行させるために
は、Cu2Oと反応物質が接触する表面積が大きいこと
が好ましいため、Cu2O電極の形状としては、板状、
フィルム状、多孔体状などの表面積の大きい形状が特に
好ましい。
【0050】Cu2O電極の形状としては、小さな体積
で大きな表面積が得られることから、これらの形状の中
でも、多孔体状の一種である三次元網目状構造多孔体が
最も好ましい。ここで、三次元網目状構造多孔体とは、
シリカゲルや活性炭のような、多数の微小な間隙が互い
につながりあって網目状の構造を形成する多孔体状の形
状のことを示すものとする。
【0051】さらに、Cu2O電極は、光触媒として機
能することが望ましい。すなわち、Cu2O電極は、
(i)反応速度を高めたり、通常は起こりにくい反応を
起こるようにし、(ii)自身は分解せずに繰返し作用
し、(iii)光の力を借りて、通常の熱力学的な反応
では不可能な系の反応を可能とすることができるという
特性を有するものであることが好ましい。
【0052】別の表現でいえば、Cu2O電極は、光を
照射すると半導体内部の価電子帯に正孔を、伝導帯に電
子を生じ、たとえば水と反応させた場合には、正孔が水
を酸化して酸素を生成させ、電子が水を還元して水素を
生成させるというメカニズムを有するものであることが
好ましい。
【0053】また、Cu2O電極は、光照射条件下で水
を分解して水素および酸素を製造することが可能となる
ように、表面に存在するCu2Oの部分の価電子帯の上
端と伝導帯の下端との幅(本明細書において、バンドギ
ャップと呼称することとする)が、水の電解電圧の理論
値である1.23Vよりも大きいことが好ましい。さら
に、価電子帯の上端が酸素発生電位にくらべてプラス側
にあり、伝導帯の下端が水素発生電位よりマイナス側に
あることが好ましい。
【0054】ここで、表面Cu2O部位が純粋なCu2
のみからなる場合には、図1に示すように、価電子帯の
上端が酸素発生電位にくらべてプラス側にあり、伝導帯
の下端が水素発生電位よりマイナス側にあるため、水素
と酸素をともに生成可能となるので好ましい。
【0055】なお、図1は、半導体の伝導帯(CB)下
端と、価電子帯(VB)上端を示す相対電位図である。
図1においては、比較のために、代表的なp型半導体G
aPとn型半導体TiO2の例を併記してある。そし
て、理論的に、CB下端とVB上端の間の電位範囲では
種々の電気化学反応が起こるとされている。ただし、C
B下端とVB上端の近接領域では、反応は起こり得る
が、反応は非常に進みにくいとされている。
【0056】ここで、図1を見れば分かるように、Cu
2O電極は伝導帯の下端が約−1.1V、価電子帯の上
端が約+0.8Vであり、2H++2e-→H2の式で表
わされる水素の発生反応が起こり得るバンド準位となっ
ている。特にTiO2に比べると、顕著に水素の発生反
応が起こりやすいであろうことは容易に想像がつく。一
方、Cu2O電極は、4OH-→O2+2H2O+4e-
式で表わされる酸素の発生反応が起こり得るバンド準位
となっているが、酸素の発生電位と価電子帯の上端との
距離があまり大きくないため、水素の発生反応に比べる
と起こりにくいであろうと予測される。他方、CO3 2-
+8H++6e-→CH3OH+2H2Oの式で表わされる
炭酸ガスが水に溶解して生成した炭酸イオンのメタノー
ルへの変換反応の電位と、伝導帯の下端との距離は大き
いため、この反応は非常に起こりやすいものと予測され
る。
【0057】そして、Cu2O電極は、太陽光の有する
エネルギーを利用可能であるように、太陽光の有するエ
ネルギーの大きな部分を占める可視光領域の波長の光の
有するエネルギーを利用可能であることが好ましい。こ
こで、表面Cu2O部位が純粋なCu2Oのみからなる場
合には、当該バンドギャップは約2eVであることか
ら、波長400〜750nmの範囲にある可視光の領域
の光のエネルギーのうち約600nm以下の波長の光の
エネルギーが利用できることとなり、可視光の領域の光
のエネルギーの大部分および紫外光領域の光のエネルギ
ーの全てを利用可能であるため、好ましい。
【0058】Cu2O電極の光触媒としての特性は、価
電子帯の上端と伝導帯の下端の値によって大きく左右さ
れるが、これらの値は、表面Cu2O部位にドープする
不純物の種類と量により調整することができる。
【0059】<水溶液の説明>本発明は、Cu2Oを表
面に含む電極と、Liイオンを含む水溶液と、を備えた
酸化還元装置であって、当該水溶液中に浸漬している当
該電極に光を照射することによって酸化還元反応を行な
う、酸化還元反応装置である。
【0060】Cu2Oは不安定な物質であるため、通常
は、光照射条件下で自らが生成した電子により還元さ
れ、Cuに変化してしまう。そのため、Liイオンを含
む水溶液中に浸漬しなければ、長時間にわたりその光触
媒としての機能を発揮することはできない。しかし、本
発明の酸化還元反応装置に用いられるLiイオンを含む
水溶液(本明細書において、当該水溶液をLi水溶液と
呼称することとする)中にCu2Oを浸漬すれば、光照
射条件下でもCu2Oが電子によりCuに還元されるの
を抑制することができるため、Cu2Oに長時間にわた
り光触媒としての機能を発揮させ、酸化還元反応を行な
うことができる。
【0061】ここで、Li水溶液は、Li塩を含有する
水溶液であることが好ましい。ここで、Li塩として
は、特に限定するものではなく、水に溶解し、さらに水
溶液とした場合に電解してLiイオンを生成するもので
あれば従来公知のものを用いることができる。Li塩の
具体例としては、LiCl、LiOH、LiNO3、L
2SO4などが挙げられる。
【0062】さらに、Liイオンを含む水溶液は、Li
イオンの濃度が0.1〜10mol/Lの範囲にあるこ
とが好ましく、0.2〜5mol/Lの範囲にあればさ
らに好ましい。Liイオンの濃度が0.1mol/L未
満の場合には、LiイオンによるCu2Oの安定化効果
がほとんど認められない傾向があり、Liイオンの濃度
が10mol/Lを超えると、使用するLi塩が溶解し
きれない傾向がある。
【0063】そして、Liイオンを含む水溶液は、pH
が7〜14の範囲にあることが好ましく、8〜13の範
囲にあればさらに好ましい。pHが7未満の場合にはC
uそのものが溶解する傾向があり、pHが14を超える
とCu2Oがイオン化する傾向がある。
【0064】<照射する光の説明>本発明の酸化還元反
応装置に照射する光は、特に限定されず、Cu2O電極
の表面Cu2O部位に含まれるCu2Oを励起状態にして
正孔と電子を発生させ、酸化還元反応を起こさせる波長
の光を含んでいればよい。表面Cu2O部位に含まれる
Cu2Oが純粋なCu2Oである場合には、当該バンドギ
ャップは約2eVであり約600nm以下の波長の光に
よって励起されるため、約600nm以下の波長を含む
光を用いることが好ましい。具体例としては、太陽光、
白熱電球の光、蛍光灯の光、紫外線ランプの光などを好
適に用いることができる。
【0065】なお、本発明の酸化還元反応装置は、太陽
光を照射することによって酸化還元反応を行なう酸化還
元反応装置であることが好ましい。太陽光はコストの面
と環境に対する負荷の面から優れたエネルギー源である
ためである。
【0066】<装置の構造の説明>本発明の酸化還元反
応装置は、Cu2O電極と、当該電極に導電体を用いて
接続された別の電極(本明細書において、対電極と呼称
することとする)とを有していてもよい。ここで、対電
極の材質としては、特に限定されるものではなく、一定
の強度を有し水溶液中において安定である導電体であれ
ば好適に使用可能である。具体例としては、白金、鉄、
ニッケル、クロムなどの金属や、炭素などを用いた電極
を使用可能である。
【0067】また、本発明の酸化還元反応装置において
は、Cu2O電極はLiイオン水溶液に浸漬している必
要があるが、対電極はCu2O電極と同じLiイオン水
溶液に浸漬していてもよく、別の水溶液に浸漬していて
もよい。
【0068】<酸化還元反応の説明>本発明は、Liイ
オンを含む水溶液中で、Cu2Oを表面に含む電極に光
を照射することによって、酸化還元反応により水を分解
して水素を生成させることを特徴とする水素の製造方法
を含む。
【0069】ここで、Cu2O電極の表面Cu2O部位が
純粋なCu2Oのみからなる場合には、バンドギャップ
は約2eVであることから、水の電解電圧が可能とな
り、さらに、伝導帯の下端が水素発生電位よりマイナス
側にあるため、水素を生成することができる。
【0070】この場合、酸化還元反応により水を分解し
て水素を生成させるには、本発明の酸化還元反応装置の
Cu2O電極に、Cu2O電極の表面Cu2O部位に含ま
れるCu2Oを励起状態にして正孔と電子を発生させ、
酸化還元反応を起こさせる波長を含む光を照射するだけ
でよい。照射する光の具体例としては、太陽光、白熱電
球の光、蛍光灯の光、紫外線ランプの光などを好適に用
いることができる。
【0071】さらに、本発明は、Liイオンを含む水溶
液中で、Cu2Oを表面に含む電極に光を照射すること
によって、酸化還元反応により水を分解して水素と酸素
とを生成させることを特徴とする水素および酸素の製造
方法を含む。
【0072】ここでも、Cu2O電極の表面Cu2O部位
は、価電子帯の上端が酸素発生電位にくらべてプラス側
にあり、伝導帯の下端が水素発生電位よりマイナス側に
あることが好ましい。そして、表面Cu2O部位が純粋
なCu2Oのみからなる場合には、図1に示すように、
価電子帯の上端が酸素発生電位にくらべてプラス側にあ
り、伝導帯の下端が水素発生電位よりマイナス側にある
ため、水素と酸素をともに生成することができる。
【0073】この場合、酸化還元反応により水を分解し
て水素および酸素を生成させるには、本発明の酸化還元
反応装置のCu2O電極に、Cu2O電極の表面Cu2
部位に含まれるCu2Oを励起状態にして正孔と電子を
発生させ、酸化還元反応を起こさせる波長を含む光を照
射するだけでよい。照射する光の具体例としては、太陽
光、白熱電球の光、蛍光灯の光、紫外線ランプの光など
を好適に用いることができる。
【0074】さらに、本発明は、Liイオンを含む水溶
液中で、Cu2Oを表面に含む電極に光を照射すること
によって、酸化還元反応により二酸化炭素を固定する方
法を含む。すなわち、本発明は、Liイオンを含む水溶
液中で、Cu2Oを表面に含む電極に光を照射すること
によって、酸化還元反応により二酸化炭素を固定して、
メタン、メタノール、ホルムアルデヒド、ギ酸、シュウ
酸、よりなる群から選ばれる一種または二種以上の化合
物を製造する方法を含む。
【0075】ここでも、Cu2O電極の表面Cu2O部位
は、光照射条件下で二酸化炭素をメタノールに変換して
固定することが可能となるように、バンドギャップが二
酸化炭素をメタン(上記の群のうちで最も変換のエネル
ギーの小さい化合物)に変換して固定する際に必要な電
圧の理論値である約0.2V よりも大きいことが好ま
しい。さらに、価電子帯の上端が酸素発生電位にくらべ
てプラス側にあり、伝導帯の下端がメタン発生電位より
マイナス側にあることが好ましい。そして、表面Cu2
O部位が純粋なCu2Oのみからなる場合には、図1に
示すように、価電子帯の上端が酸素発生電位にくらべて
プラス側にあり、伝導帯の下端がメタン発生電位よりマ
イナス側にあるため、二酸化炭素をメタンなどに変換し
て固定することができる。
【0076】この場合、酸化還元反応により二酸化炭素
を固定するには、本発明の酸化還元反応装置のCu2
電極に、Cu2O電極の表面Cu2O部位に含まれるCu
2Oを励起状態にして正孔と電子を発生させ、酸化還元
反応を起こさせる波長を含む光を照射し、さらに図4の
ようにCu2O電極の浸漬しているLiイオン水溶液中
に二酸化炭素を吹込むか、あるいは空気中から二酸化炭
素を自然に溶解させることにより、二酸化炭素をメタン
などに変換して固定することができる。照射する光の具
体例としては、太陽光、白熱電球の光、蛍光灯の光、紫
外線ランプの光などを好適に用いることができる。
【0077】ここで、Cu2O電極の光触媒としての特
性は、価電子帯の上端と伝導帯の下端の値によって大き
く左右されるが、これらの値は、表面Cu2O部位にド
ープする不純物の種類と量により調整することができ
る。
【0078】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0079】<実施例1>Cu2Oの皮膜で被覆したC
u線からなる電極(本明細書において、Cu2O/Cu
電極と呼称することとする)を、長さ10cm、直径1
mmのCu線を1000℃で1分間、空気中で酸化し、
直ちに水で冷却させることにより調製した。得られたC
2O/Cu電極のCu2O皮膜の平均厚みをボルタンメ
トリー法を用いて測定したところ、約1μmであった。
【0080】次に、図2に示すように、得られたCu2
O/Cu電極を、Pt電極と導線で電流が流れるように
接続し、Cu2O/Cu電極の浸漬している1mol/
LのLiCl水溶液と、Pt電極の浸漬している1mo
l/LのLiCl水溶液とを隔てる位置に電子のみを透
過させる半透膜を設けて、酸化還元反応装置を作製し
た。
【0081】<実施例2>実施例1で調製したものと同
じCu2O/Cu電極を用いて、1mol/LのLiC
l水溶液の代わりに1mol/LのLiOH水溶液を用
いたことを除いては、同様の条件で酸化還元反応装置を
作製した。
【0082】<比較例1>実施例1で調製したものと同
じCu2O/Cu電極を用いて、1mol/LのLiC
l水溶液の代わりに1mol/LのKCl水溶液を用い
たことを除いては、同様の条件で酸化還元反応装置を作
製した。
【0083】<比較例2>実施例1で調製したものと同
じCu2O/Cu電極を用いて、1mol/LのLiC
l水溶液の代わりに1mol/LのNaCl水溶液を用
いたことを除いては、同様の条件で酸化還元反応装置を
作製した。
【0084】<比較例3>実施例1で調製したものと同
じCu2O/Cu電極を用いて、1mol/LのLiC
l水溶液の代わりに1mol/LのKOH水溶液を用い
たことを除いては、同様の条件で酸化還元反応装置を作
製した。
【0085】<比較例4>実施例1で調製したものと同
じCu2O/Cu電極を用いて、1mol/LのLiC
l水溶液の代わりに1mol/LのNaOH水溶液を用
いたことを除いては、同様の条件で酸化還元反応装置を
作製した。
【0086】<性能評価>実施例1〜2および比較例1
〜4で得られた酸化還元反応装置において、参照電極と
してAg/AgCl電極を用い、ボルタンメトリー法に
よりCu2O被膜の還元測定を行った。Cu2Oの浸漬面
積は約1cm2であり、浸漬電位から1mV/sの速度
で負方向へ電位を掃引した。
【0087】図3において、縦軸は、還元反応に伴う電
流を表わしており、単位はA/cm 2に相当する。ま
た、Evs.Ag/AgClは、Ag/AgClを参照
電極としたときの電位を表わしており、単位はV(ボル
ト)である。さらに、下向きのピークは、その電位にお
いてCu2OからCuへ還元反応が生じていることを示
している。
【0088】図3を見て分かるように、A(塩化物イオ
ンの系)、B(水酸化物イオンの系)いずれの系におい
ても、実施例1〜2では、比較例1〜4にくらべて下向
きのピークの位置、すなわちCu2Oの還元電位が−
0.2V負方向へ移動したことがわかる。ここで、Cu
2Oの還元電位は負方向にある方が還元されにくく安定
であるといえるので、実施例1〜2では、比較例1〜4
にくらべてCu2Oが安定化しているといえる。すなわ
ち、実施例1〜2では、Liイオン水溶液に浸漬するこ
とにより、光触媒の機能を果たすCu2Oが安定化した
と考えられる。また、結果は省略するが、pHを変化さ
せて測定したところ、Liイオン水溶液のpHが中性〜
アルカリ性の範囲においては、ほぼ同様の傾向を示し
た。
【0089】実施例1〜2および比較例1〜4で得られ
た酸化還元反応装置に、500WのXeランプ(紫外線
カットのため、350nmのカットフィルターを使用)
を光源として用いて可視光領域の波長を含む光を照射
し、(i)Cu2O/Cu電極におけるCu2Oの安定
性、(ii)水の電解による水素および酸素の生成能
力、(iii)二酸化炭素の固定能力の各項目につい
て、下記の測定方法に従って測定した。結果を表1に示
す。
【0090】<測定方法> (i)Cu2O/Cu電極におけるCu2Oの安定性試験 任意の電位規制下で500WのXeランプ(紫外線カッ
トのため、350nmのカットフィルターを使用)を光
源として用いて可視光領域の波長を含む光を照射しなが
ら、北斗電工社製、HZ−3000を用いて、ボルタン
メトリー法により、光電流を測定して、既知の手法によ
りCu2O量を求めた。測定電位は、浸漬電位からスタ
ートして、水素発生反応が起こるまで、負方向へ1mV
/sの速度で変化させながら測定した。得られた測定結
果を、下記の基準に従って評価した。なお、参照電極と
してはAg/AgCl参照電極を用いた。Liイオンを
用いた水溶液中で光照射実験を行った場合、実験後でも
Cu2Oの還元ピークの面積がほとんど変化しなかった
ので、LiイオンによるCu2Oの安定化効果が確認さ
れた。 ○:Cu2Oの安定化効果が明らかである △:Cu2Oの安定化効果が若干見られる ×:Cu2Oの安定化効果が見られない (ii)水の電解による水素および酸素の生成能力試験 500WのXeランプ(紫外線カットのため、350n
mのカットフィルターを使用)を光源として用いて可視
光領域の波長を含む光を、酸化還元反応装置のCu2
/Cu電極表面に対して照射し、図5に示すような装置
を用いて、発生した水素ガスおよび酸素ガスを捕集袋に
吸引した。次に、島津製作所製、GC−8A、GC−1
4Aを用いて、捕集されたサンプルのガスクロマトグラ
フィー分析を行ない、生成した水素および酸素の検出確
認を行ない、下記の基準に従って評価した。 ◎:水素および酸素の発生が確認され、長時間発生が持
続した ○:水素および酸素の発生が確認されたが、長時間発生
が持続なかった △:水素または酸素のどちらか一方の発生が確認された ×:水素の発生も酸素の発生も確認されなかった (iii)二酸化炭素の固定能力試験 500WのXeランプ(紫外線カットのため、350n
mのカットフィルターを使用)を光源として用いて可視
光領域の波長を含む光を、酸化還元反応装置のCu2
/Cu電極表面に対して照射時間を変化させて照射し、
図5に示すような装置を用いて、光照射前後の密閉容器
中の空気を捕集袋に吸引した。次に、島津製作所製、G
C−14Aを用いて、捕集されたサンプルのガスクロマ
トグラフィー分析を行ない、空気中から混入した二酸化
炭素の減少の検出確認を行ない、下記の基準に従って評
価した。 ○:二酸化炭素の減少が確認され、長時間減少が持続し
た △:二酸化炭素の減少が確認されたが、長時間減少が持
続しなかった ×:二酸化炭素の減少が確認されなかった
【0091】
【表1】
【0092】ここで、表1より、実施例1〜2では、比
較例1〜4にくらべて水素および酸素の発生が確認さ
れ、長時間発生が持続したことがわかる。これは、Li
イオン水溶液に浸漬することにより、光触媒の機能を果
たすCu2Oが安定化したためであると考えられる。
【0093】さらに、表1より、実施例1〜2では、比
較例1〜4にくらべて二酸化炭素の減少が確認され、長
時間減少が持続したことがわかる。これは、Liイオン
水溶液に浸漬することにより、光触媒の機能を果たすC
2Oが安定化したためであると考えられる。
【0094】今回開示された実施の形態および実施例は
すべての点で例示であって制限的なものではないと考え
られるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではな
くて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と
均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれるこ
とが意図される。
【0095】
【発明の効果】上記の結果より、本発明においては、L
iイオンを含む水溶液中に浸漬しているCu2Oを表面
に含む電極に光を照射することによって酸化還元反応を
行なうことにより、可視光領域の波長の光の有するエネ
ルギーの利用効率が高く、さらに水を分解して水素を発
生させる際の還元力が比較的強いという優れた特性を持
ちながら、光照射条件下で不安定であるという欠点を有
していたCu2Oを、光照射条件下においても長時間安
定化することに成功したといえる。
【0096】それゆえ、本発明の酸化還元反応装置は、
可視光領域の波長の光の有するエネルギーの利用効率が
高く、さらに水を分解して水素を発生させる際の還元力
が比較的強く、しかも長時間連続して酸化還元反応が可
能な、酸化還元反応装置であるといえる。
【0097】また、本発明の酸化還元反応装置は、可視
光領域の波長の光の有するエネルギーの利用効率が高
く、さらに還元力が比較的強いため、二酸化炭素を固定
する反応に用いることが可能である。
【0098】さらに、本発明の酸化還元反応装置におい
ては、Cu2Oが長時間光触媒としての活性を維持しつ
づけるため、長時間連続した酸化還元反応を行ない、水
素などの有用なエネルギー源を製造したり、二酸化炭素
のような温暖化ガスを固定したり、メタンをはじめとす
る有用な化学物質を製造することができる。
【0099】そして、本発明において用いられているL
iイオンを含む水溶液は、光照射条件下でCu2Oを安
定化する能力に優れているため、光照射条件下における
Cu2Oの安定化液として使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Cu2O、GaP、TiO2の三種類の半導体
のバンド準位と、水素の発生反応、酸素の発生反応、二
酸化炭素のメタノールへの変換反応の起こり得る電位と
を対応させて比較した図である。
【図2】 本発明の酸化還元反応装置を用いて水素およ
び/または酸素を発生させる際の製造装置の模式図であ
る。
【図3】 Cu2O/Cu電極におけるCu2Oの安定性
試験の結果を表わすグラフである。
【図4】 本発明の酸化還元反応装置を用いて二酸化炭
素を固定する際の製造装置の模式図である。
【図5】 水素および酸素の発生の確認および二酸化炭
素の減少の確認を行なうために用いることができるよう
な構造に改造した、本発明の酸化還元反応装置の模式図
である。
【符号の説明】
5 Cu、7 Cu2O、9 Pt、11 容器、11
a 密閉容器、13,13a,13b 銅線、15 半
透膜、17 Liイオン水溶液、19 Liイオン水溶
液、21 光、23 水素、25 酸素、27 二酸化
炭素、31 電流計、33a,33b,33c,33d
パイプ、35a,35b 弁、37真空ポンプ、39
捕集袋。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 9/04 C07C 9/04 27/04 27/04 31/04 31/04 47/04 47/04 53/02 53/02 55/06 55/06 (72)発明者 桑畑 進 大阪府吹田市山田丘2−1 大阪大学大学 院工学研究科内 Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 BA48A BB04A BB04B BC31A BC31B CB02 CB07 CB70 CB72 CC33 EA07 FB40 4G075 AA02 AA04 AA05 AA14 BA04 BA06 CA20 CA32 CA51 CA54 DA02 DA18 EB31 EC21 EE04 EE07 EE12 FA02 FB04 FC11 4H006 AA02 AA04 AC11 AC41 AC45 AC46 BA05 BA30 BA95 BD81 BE41

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cu2Oを表面に含む電極と、Liイオ
    ンを含む水溶液と、を備えた酸化還元装置であって、当
    該水溶液中に浸漬している当該電極に光を照射すること
    によって酸化還元反応を行なう、酸化還元反応装置。
  2. 【請求項2】 Cu2Oを表面に含む電極は、Cu2Oの
    皮膜を有する導電体であることを特徴とする請求項1に
    記載の酸化還元反応装置。
  3. 【請求項3】 Cu2Oを表面に含む電極は、平均膜厚
    が0.1〜10μmの範囲にあるCu2Oの皮膜を有す
    る導電体であることを特徴とする請求項1に記載の酸化
    還元反応装置。
  4. 【請求項4】 Cu2Oを表面に含む電極は、Cuを表
    面に有する導電体を熱焼成したものであることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の酸化還元反応装
    置。
  5. 【請求項5】 Cu2Oを表面に含む電極は、板状、フ
    ィルム状、テープ状、線状、棒状、コイル状、多孔体状
    よりなる群から選ばれる一種または二種以上の形状であ
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の酸
    化還元反応装置。
  6. 【請求項6】 Cu2Oを表面に含む電極は、光触媒と
    して機能することを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載の酸化還元反応装置。
  7. 【請求項7】 Liイオンを含む水溶液は、Li塩を含
    有する水溶液であることを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかに記載の酸化還元反応装置。
  8. 【請求項8】 Liイオンを含む水溶液は、Liイオン
    の濃度が0.1〜10mol/Lの範囲にあることを特
    徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の酸化還元反応
    装置。
  9. 【請求項9】 Liイオンを含む水溶液は、pHが7〜
    14の範囲にあることを特徴とする請求項1〜8のいず
    れかに記載の酸化還元反応装置。
  10. 【請求項10】 太陽光を照射することによって酸化還
    元反応を行なうことを特徴とする請求項1〜9のいずれ
    かに記載の酸化還元反応装置。
  11. 【請求項11】 Cu2Oを表面に含む電極と、当該電
    極に導電体を用いて接続された別の電極とを有すること
    を特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の酸化還
    元反応装置。
  12. 【請求項12】 酸化還元反応によって水を分解し、水
    素を生成することを特徴とする請求項1〜11のいずれ
    かに記載の酸化還元反応装置。
  13. 【請求項13】 酸化還元反応によって水を分解し、水
    素と酸素とを生成することを特徴とする請求項1〜11
    のいずれかに記載の酸化還元反応装置。
  14. 【請求項14】 酸化還元反応によって二酸化炭素を固
    定することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記
    載の酸化還元反応装置。
  15. 【請求項15】 酸化還元反応によって二酸化炭素を、
    メタン、メタノール、ホルムアルデヒド、ギ酸、シュウ
    酸、よりなる群から選ばれる一種または二種以上の化合
    物に変換することを特徴とする請求項1〜11のいずれ
    かに記載の酸化還元反応装置。
  16. 【請求項16】 Liイオンを含む水溶液中で、Cu2
    Oを表面に含む電極に光を照射することによって、酸化
    還元反応により水を分解して水素を生成させることを特
    徴とする水素の製造方法。
  17. 【請求項17】 Liイオンを含む水溶液中で、Cu2
    Oを表面に含む電極に光を照射することによって、酸化
    還元反応により水を分解して水素と酸素とを生成させる
    ことを特徴とする水素および酸素の製造方法。
  18. 【請求項18】 Liイオンを含む水溶液中で、Cu2
    Oを表面に含む電極に光を照射することによって、酸化
    還元反応により二酸化炭素を固定する方法。
  19. 【請求項19】 Liイオンを含む水溶液中で、Cu2
    Oを表面に含む電極に光を照射することによって、酸化
    還元反応により二酸化炭素を固定することによる、メタ
    ン、メタノール、ホルムアルデヒド、ギ酸、シュウ酸、
    よりなる群から選ばれる一種または二種以上の化合物の
    製造方法。
  20. 【請求項20】 Liイオンの濃度が0.1〜10mo
    l/Lの範囲にあり、pHが7〜14の範囲にある水溶
    液中にCu2Oを浸漬することを特徴とする光照射条件
    下でのCu2Oの安定化方法。
  21. 【請求項21】 Liイオンの濃度が0.1〜10mo
    l/Lの範囲にあり、pHが7〜14の範囲にある、光
    照射条件下でのCu2Oの安定化液。
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