JP5895563B2 - 水素製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水素製造装置に関するものである。
従来、太陽エネルギーを利用して水を電気分解することによって水素を製造する水素製造装置の開発が行われているが、近年は、高性能の半導体光触媒を使用して水を電気分解する技術の研究が進んでいる(例えば、非特許文献1及び2参照。)。
このような水素製造装置によって製造された水素を貯蔵して、例えば、燃料電池システム等に供給するようにすることは、不安定な自然エネルギーである太陽エネルギーを水素という貯蔵可能な安定した形態のエネルギーに変換して利用することを意味し、化石資源に依存しないエネルギー社会の実現に貢献することとなる。
佐山和弘、「触媒」、Vol.47、 No. 4 (2005) 、p.267 Y.Miseki et al. Phys. CHEM. Lett. (2010)1 、1196-1200
しかしながら、前記従来の水素製造装置においては、光触媒粉末の水素発生効率が必ずしも高いものでないことや、十分な量の水素を製造するためには、水分解で得られた生成ガスを分離したりする必要性から装置サイズを大きくしなければならない。そのため建物の屋根、壁面等のような狭く不定形の場所に設置することも困難である。
本発明は、前記従来の水素製造装置の問題点を解決して、光触媒を凝縮し作成した電極、すなわち光触媒電極を作成することで水分解装置を小型化することができ、水素を高い効率で製造することができ、小型で任意の配置形態で複数個連結することができ、かつ生成ガスを電解質膜を介して容易に分離することができ、種々の面積の種々の形状のスペースに配設することができる水素製造装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の水素製造装置においては、陰極部材と、光触媒を含む陽極部材とを有し、前記光触媒が光を受光することによって水を電気分解して水素及び酸素を生成する水素製造装置であって、前記陰極部材及び陽極部材を保持するとともに、内部に電解液収容空間を形成するフレームと、前記陽極部材と導通する電気的接続部とを有し、前記陽極部材は、一方の面に光触媒を付着させた基板と、前記一方の面に形成されるとともに、他方の面にまで延長して形成された導電膜とを備え、前記電気的接続部は、前記基板の周辺部において前記他方の面に形成された導電膜に接触する導電板に接続されている。
請求項1の構成によれば、基板を小型化することができ、電気抵抗を低くすることができ、水素を高い効率で製造することができる。また、水素製造装置同士を容易に接続することができるので、任意の個数の水素製造装置を任意の配置形態で連結することができ、種々の面積の種々の形状のスペースに水素製造装置を配設することができる。
請求項2の構成によれば、構造を簡素化することができる。
請求項3の構成によれば、導電板と導電膜とが確実に導通する。
請求項4の構成によれば、簡単な構造でありながら、導電板と導電膜とが確実に導通し、かつ、導電板及び基板をフレームによって確実に保持することができる。
本発明の実施の形態における水素製造装置を示す斜視図である。 本発明の実施の形態における水素製造装置を含む水素製造システムの構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態における水素製造装置の動作原理を説明する図である。 本発明の実施の形態における水素製造装置の分解図である。 本発明の実施の形態における水素製造装置の二面図である。 本発明の実施の形態における水素製造装置の断面図であり図5におけるA−A矢視断面図である。 本発明の実施の形態における水素製造装置の要部拡大断面図であり図6におけるB部拡大図である。 本発明の実施の形態における水素製造装置を複数個連結する前の状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態における水素製造装置を複数個連結した状態を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態における水素製造装置を示す斜視図、図2は本発明の実施の形態における水素製造装置を含む水素製造システムの構成を示す概略図、図3は本発明の実施の形態における水素製造装置の動作原理を説明する図である。
図において、10は本実施の形態における水素製造装置としての水素製造モジュールであり、太陽光等の光を受光して電解液を含む水を酸化することによって酸素を生成する光触媒と、水分解にて生成されたプロトンを還元して水素を生成する低電圧電気分解とを組み合わせたものである。具体的には、前記水素製造モジュール10は、WO3 (酸化タングステン)から成る光触媒を一面に付着させたガラス等の透明基板を備える陽極部材21と、耐食性の強い鋼などの導電性金属から成る陰極部材31とを有し、図3に示されるような動作原理に従って水素を生成する。なお、前記光触媒の材料は、必ずしもWO3 に限定されるものでなく、TiO2 (二酸化チタン)、SrTiO3 (チタン酸ストロンチウム)、BaTiO3 (チタン酸バリウム)、ZrO(酸化亜鉛)、SnO2 (二酸化錫(すず))、CdS(硫化カドミウム)等の任意の物質を選択することができる。
図3において、74は太陽等の光源であり、該光源74からの光は陽極部材21を照射する。また、64は陽極部材21と陰極部材31との間に所定の電圧を印加するための電池等の外部電源であって、導電線63を介して、陽極部材21及び陰極部材31に接続されている。なお、前記所定の完全水分解する半導体のバンドギャップできまる。例えば、酸化タングステン電極ならば0.8〔V〕程度の印加電圧で完全水分解が可能である。すなわち、水中に配設された陽極部材21の表面からは酸素が生成され、水中に配設された陰極部材31の表面からは水素が生成される。
図2に示されるように、前記外部電源64に加えて、水素製造モジュール10には水循環管路61、水素排出管路66、酸素排出管路68、照度センサ71、水位ゲージ72等が接続されている。
そして、前記水循環管路61を介して、水素製造モジュール10内に水が供給される。また、前記水循環管路61には、水循環ポンプ62a、流量調整弁62b等が配設され、水位ゲージ72が検出した水素製造モジュール10内の水位が適切な値となるように、水素製造モジュール10内への水の供給量及び排出量が制御される。なお、前記水循環管路61には、必要に応じて、フィルタ、リザーブタンク、水源からの管路等を配設することができる。
また、水素製造モジュール10で生成された水素は、水素排出管路66を通って排出され、水素タンク67内に貯蔵される。該水素タンク67内に貯蔵された水素は、例えば、発電のために燃料電池装置に燃料ガスとして供給してもよいし、動力を得るために水素エンジンに、さらには熱エネルギー源としての燃料ガスとして供給してもよい。
さらに、水素製造モジュール10で生成された酸素は、酸素排出管路68を通って排出され、酸素タンク69内に貯蔵される。該酸素タンク69内に貯蔵された酸素は、例えば、発電のために燃料電池装置に酸化ガスとして供給してもよいし、他の用途に使用してもよい。
図1に示されるように、本実施の形態における水素製造モジュール10は、六面体状、具体的には、直方体状の形状を備える。望ましくは、図1における上側の面及び下側の面が正方形であり、該正方形の四辺に接続された四面、すなわち、四つの側面が横長の長方形である。具体的には、水素製造モジュール10は、内側フレーム12と、該内側フレーム12の外側に配設された外側フレーム11とを含む六面体状、すなわち、直方体状のフレームを有する。なお、前記内側フレーム12は、上方内側フレーム12Uと下方内側フレーム12Lとを含み、前記外側フレーム11は、上方外側フレーム11Uと下方外側フレーム11Lとを含んでいる。
そして、前記上方外側フレーム11Uには、貫通する窓部13が形成されている。図に示される例では、正方形である。そして、前記窓部13内には、陽極部材21の背面が露出している。これにより、上方外側フレーム11Uの上側の面を照射する光源74からの光は、窓部13を通過して陽極部材21を照射する。そして、前記光源74からの光は、前記陽極部材21の透明基板を透過して該透明基板の表面に付着する光触媒を照射する。その結果、水素製造モジュール10内の水に接している陽極部材21の表面から酸素が生成される。
また、水素製造モジュール10の側面の長手方向中心付近では、外側フレーム11の一部が欠落し、内側フレーム12が露出している。そして、水素製造モジュール10の側面の長手方向中心における内側フレーム12の側面には、該側面を厚さ方向に貫通する管路接続部としての側面導孔(こう)14が形成されている。該側面導孔14は、上方内側フレーム12Uに形成された上側側面導孔14Uと、下方内側フレーム12Lに形成された下側側面導孔14Lとを含んでいる。前記側面導孔14は、水素製造モジュール10の内部と外部とを連通する導通孔であり、その外側端部には、図示されない管路接続継ぎ手、すなわち、ジョイントを接続することができる。そして、図1に示されるように、前記側面導孔14には、図示されないジョイントを介して、水循環管路61、水素排出管路66、酸素排出管路68等の管路が接続される。なお、前記側面導孔14の外側端部には、ジョイントに代えて、図示されない栓、蓋(ふた)等の閉鎖具を接続することもできる。これにより、所望の側面導孔14を閉鎖することができる。
さらに、水素製造モジュール10の側面の長手方向中心における内側フレーム12と外側フレーム11との境界には、電気的接続部としての電極接続部42が配設されている。該電極接続部42は、外側フレーム11の側面の外方に延出する凸状端子部42aと、外側フレーム11の側面から内方に凹入する凹状端子部42bとを含んでいる。前記電極接続部42には、図示されない電気接続部材、すなわち、電気コネクタを接続することができる。そして、図1に示されるように、前記電極接続部42には、図示されない電気コネクタを介して、外部電源64からの導電線63等の電線が接続される。なお、水素製造モジュール10の隣接する側面同士では、凸状端子部42aと凹状端子部42bとの配置の仕方が逆転するようになっている。つまり、図1に示される例で、左側の側面では凸状端子部42aが下方に位置し凹状端子部42bが上方に位置するように配置されているのに対して、右側の側面では凸状端子部42aが上方に位置し凹状端子部42bが下方に位置するように配置されている。
次に、前記水素製造モジュール10の内部構造について説明する。
図4は本発明の実施の形態における水素製造装置の分解図、図5は本発明の実施の形態における水素製造装置の二面図、図6は本発明の実施の形態における水素製造装置の断面図であり図5におけるA−A矢視断面図、図7は本発明の実施の形態における水素製造装置の要部拡大断面図であり図6におけるB部拡大図である。なお、図5において、(a)は平面図、(b)は側面図であり、図7において、(a)は本実施の形態の構造を示す図、(b)は比較例の構造を示す図である。
図4に示されるように、水素製造モジュール10は、下側から、下方外側フレーム11L、陰極部材31、下方内側フレーム12L、分離膜51、上方内側フレーム12U、陽極部材21、集電部材41及び上方外側フレーム11U、の順に重ねられた複数の部材を有する。
そして、前記上方外側フレーム11Uは、樹脂等の材料から成る一体的に形成された部材であり、平板部11aと側板部11bとを備える。前記平板部11aは、外形が正方形の平板状部材であるが、中央に正方形の大きな窓部13が形成されているので、口の字状の形状を備える矩(く)形フランジ状となっている。
また、前記側板部11bは、前記平板部11aの四つの側縁から下方に向けて直交するように延出する二対の平板状部材である。そして、各側板部11bの長手方向中心には、略矩形の切欠き部11cが形成されている。さらに、互いに対向する一対の側板部11bにおける切欠き部11cの両側からは、一対の係合腕部11dが下方に向けて延出し、他の一対の側板部11bにおける切欠き部11cの両側には、前記係合腕部11dを収容する一対の係合溝部11fが形成されている。なお、各係合腕部11dの下端には係合爪部11eが形成され、各係合溝部11fの上端には前記係合爪部11eと係合する係合凹部11gが形成されている。
本実施の形態において、下方外側フレーム11Lは、前記上方外側フレーム11Uと実質的に同じ構造を備え、上下逆様に配置された部材である。そして、図4に示される状態から、上方外側フレーム11Uと下方外側フレーム11Lとを接近させて互いに結合すると、一方の係合腕部11dが相手方の係合溝部11fに収容され、係合爪部11eが係合凹部11gと係合する。これにより、図5に示されるように、上方外側フレーム11Uと下方外側フレーム11Lとが互いに結合して、離間不能となり、単一の外側フレーム11として機能する。
前記陽極部材21は、図7(a)に示されるように、外形が正方形の平板状の透明基板である基板22の下面に導電膜23を形成し、さらに、該導電膜23の下面に光触媒を付着させた部材である。また、前記基板22の上面における周辺部には、前記下面に形成した導電膜23と連続するように導電膜23が形成されている。つまり、該導電膜23は、基板22の下面に形成されるとともに、上面にまで延長して形成されている。具体的には、基板22の上面に形成された導電膜23は、基板22の側面に形成された導電膜23を介して、基板22の下面に形成された導電膜23と接続されている。
そして、基板22の上面における周辺部に形成された導電膜23に接するように、導電板としての集電部材41が配設されている。該集電部材41は、金属等の導電性の材料から成る一体的に形成された部材であり、口の字状の形状を備える矩形フランジ状の平板部41aを含み、該平板部41aの下面の少なくとも一部が、前記基板22の上面における周辺部において前記導電膜23に接触する。
なお、前記平板部41aの外側面であって互いに対向する一対の側板部41bにおける長手方向中心には凹状端子部42bが形成され、他の一対の側板部41bにおける長手方向中心には外方に向けて膨出する膨出部41cが形成されるとともに、該膨出部41cに凸状端子部42aが接続されている。前記膨出部41cは、上方外側フレーム11Uと下方外側フレーム11Lとが互いに結合した状態において、前記上方外側フレーム11Uの切欠き部11c内に収容される。
仮に、前記構成の基板22及び集電部材41を使用しないとすると、外部電源64を基板22の導電膜23に電気的に接続するためには、図7(b)に示されるように、下面に導電膜23が塗布された基板22を上方外側フレーム11U及び上方内側フレーム12Uの側面よりも外方に突出させる必要がある。この場合、基板22の導電膜23に一般的な電気コネクタを接続することができず、外部電源64からの導電線63を接続することが困難である。また、後述するように水素製造モジュール10同士を接続することも、困難である。さらに、一般的に電気抵抗が高い導電膜23を導電経路として使用する距離が長くなり、電気導電性が低下してしまう。
これに対して、本実施の形態においては、前記構成の基板22及び集電部材41を使用するので、これらの問題点を解決することができる。
また、前記上方内側フレーム12Uは、樹脂等の材料から成る一体的に形成された部材であり、前記上方外側フレーム11Uの平板部11aと同様に、口の字状の形状を備える矩形フランジ状となっているが、前記上方外側フレーム11Uの平板部11aよりも厚肉(上下方向の寸法が大きい)の部材である。そして、上面側及び下面側に位置する平面部12aには、中心の開口部55Uを囲繞(にょう)するように連続した矩形環状のシール収容溝12dが形成されている。該シール収容溝12d内には、O−リング等のシール部材53が収容されている。また、前記上方内側フレーム12Uの互いに対向する一対の側板部12bにおける長手方向中心には外方に向けて膨出する膨出部12cが形成されるとともに、該膨出部12cには上側側面導孔14Uが形成されている。
そして、前記集電部材41の平板部41aは、基板22とともに、上方外側フレーム11Uの平板部11aと上方内側フレーム12Uの平面部12aとによって、上下から挟持される。
また、本実施の形態において、下方内側フレーム12Lは、前記上方内側フレーム12Uと実質的に同じ構造を備え、前記上方内側フレーム12Uとの間に分離膜51を挟み込むようになっている。なお、該分離膜51は、プロトン交換膜等のイオン交換膜であって、酸素及び水素が透過不能な膜である。
前記陽極部材21及び分離膜51によって上下が画定され、かつ、上方内側フレーム12Uによって周囲が画定された水素製造モジュール10の内部空間、すなわち、上方内側フレーム12Uの開口部55Uに相当する空間は、水を分解して酸素を生成する酸素生成空間として機能する。また、前記陰極部材31及び分離膜51によって上下が画定され、かつ、下方内側フレーム12Lによって周囲が画定された水素製造モジュール10の内部空間、すなわち、下方内側フレーム12Lの開口部55Lに相当する空間は、水を分解して水素を生成する水素生成空間として機能する。したがって、酸素排出管路68は上側側面導孔14Uに接続され、水素排出管路66は下側側面導孔14Lに接続される。
また、前記陰極部材31は、鋼等の導電性金属から成る平板状の一体的に形成された部材である。そして、その上面31aには、エキスパンドメタル、金網、発泡金属等から成る多孔導電部材32が付着している。該多孔導電部材32は表面積が広い部材であるので、前記多孔導電部材32を上面31aに付着させることによって、陰極部材31の表面積を拡大したこととなり、水素の生成効率が上昇する。なお、前記多孔導電部材32は、省略することもできる。
そして、前記陰極部材31の互いに対向する一対の側板部31bにおける長手方向中心には凹状端子部42bが形成され、他の一対の側板部31bにおける長手方向中心には外方に向けて膨出する膨出部31cが形成されるとともに、該膨出部31cに凸状端子部42aが接続されている。前記膨出部31cは、上方外側フレーム11Uと下方外側フレーム11Lとが互いに結合した状態において、該下方外側フレーム11Lの切欠き部11c内に収容される。なお、前記陰極部材31は、陽極部材21と異なり、それ自体が導電性金属から成る部材なので、集電部材41に相当する部材を使用することなく、凸状端子部42a及び凹状端子部42bを直接形成することができる。換言すると、前記陰極部材31は、集電部材41の機能を兼ね備えるものである。
前記下方外側フレーム11L、陰極部材31、下方内側フレーム12L、分離膜51、上方内側フレーム12U、陽極部材21、集電部材41及び上方外側フレーム11Uを組み合わせ、上方外側フレーム11Uと下方外側フレーム11Lとが互いに結合した水素製造モジュール10の内部には、図6に示されるように、陽極部材21及び陰極部材31によって上下が画定され、かつ、上方内側フレーム12U及び下方内側フレーム12Lによって周囲が画定された水素製造モジュール10の電解液収容空間としての内部空間55が形成される。そして、該内部空間55には、側面導孔14に接続された水循環管路61を介して、電解液としての水が供給される。
また、前記内部空間55は、分離膜51によって、上方内側フレーム12Uの開口部55Uに相当する酸素生成空間と、下方内側フレーム12Lの開口部55Lに相当する水素生成空間とに分離される。そして、酸素生成空間からは、上側側面導孔14Uに接続された酸素排出管路68を介して、生成された酸素が排出され、水素生成空間からは、下側側面導孔14Lに接続された水素排出管路66を介して、生成された水素が排出される。
図6に示されるように、上方内側フレーム12Uの上面側及び下面側の平面部12aに形成されたシール収容溝12d内にはシール部材53が収容されているので、前記上面側及び下面側の平面部12aと陽極部材21及び分離膜51との間は、液密乃至気密に封止されている。したがって、酸素生成空間内の水又は酸素が、上方内側フレーム12Uの平面部12aと陽極部材21及び分離膜51との間から漏出することはない。
同様に、下方内側フレーム12Lの上面側及び下面側の平面部12aに形成されたシール収容溝12d内にはシール部材53が収容されているので、前記上面側及び下面側の平面部12aと分離膜51及び陰極部材31との間は、液密乃至気密に封止されている。したがって、水素生成空間内の水又は水素が、下方内側フレーム12Lの平面部12aと分離膜51及び陰極部材31との間から漏出することはない。
なお、図に示される例においては、陽極部材21の上面が窓部13から直接外気に露出するようになっているが、必要に応じて、透明の板状乃至膜状の保護部材乃至補強部材を陽極部材21の上面を覆うように配設することもできる。
次に、前記水素製造モジュール10を複数個連結する方法について説明する。
図8は本発明の実施の形態における水素製造装置を複数個連結する前の状態を示す斜視図、図9は本発明の実施の形態における水素製造装置を複数個連結した状態を示す斜視図である。
本実施の形態における水素製造モジュール10は、前述のように、上側の面及び下側の面が正方形であり、該正方形の四辺に接続された四面、すなわち、四つの側面が横長の長方形である。そして、対向する一対の側面においては、凸状端子部42aが上方に位置し凹状端子部42bが下方に位置するとともに、対向する他の一対の側面においては、凸状端子部42aが下方に位置し凹状端子部42bが上方に位置する。つまり、隣接する側面同士では、凸状端子部42aと凹状端子部42bとの上下の位置関係が逆転するようになっている。なお、凸状端子部42a及び凹状端子部42bの横方向の位置、すなわち、前記側面の長手方向に関する位置は、すべての側面において同様であって、長手方向中心である。また、上側側面導孔14U及び下側側面導孔14Lの位置は、すべての側面において同様であって、長手方向中心である。
そこで、複数個の水素製造モジュール10を連結する場合には、図8に示されるように、隣接する水素製造モジュール10同士の互いに対向する側面の一方において凸状端子部42aが下方に位置し凹状端子部42bが上方に位置し、他方において凸状端子部42aが上方に位置し凹状端子部42bが下方に位置するように、水素製造モジュール10の姿勢を調整する。なお、すべての水素製造モジュール10の陽極部材21が同じ方向(図に示される例では上方)を向くように、水素製造モジュール10の姿勢を調整する。
そして、図9に示されるように、隣接する水素製造モジュール10同士の側面同士を対面させて前記隣接する水素製造モジュール10同士を連結すると、一方の水素製造モジュール10の凸状端子部42aが他方の水素製造モジュール10の凹状端子部42b内に進入して、凸状端子部42aと凹状端子部42bとが互いに電気的に接続される。なお、前記側面同士は、図9に示されるように、互いに当接していてもよいし、当接せずに離間していてもよい。これにより、隣接する水素製造モジュール10の陽極部材21同士が、各々の集電部材41を介して、電気的に接続され、かつ、陰極部材31同士が互いに電気的に接続される。
また、一方の水素製造モジュール10の上側側面導孔14U及び下側側面導孔14Lは、図示されないジョイントを介して、他方の水素製造モジュール10の上側側面導孔14U及び下側側面導孔14Lと接続される。これにより、図9に示されるように、隣接する水素製造モジュール10の酸素生成空間同士が互いに連通し、水素生成空間同士も互いに連通する。
さらに、必要に応じて、隣接する水素製造モジュール10の外側フレーム11同士を、図示されないロッド、ワイヤ、帯、紐(ひも)等の連結部材によって、離間しないように連結することができる。
なお、図に示される例では、水素製造モジュール10の数が4個であるが、水素製造モジュール10の数は2個若しくは3個でもよく、また、5個以上であってもよい。また、図に示される例では、複数個が連結された水素製造モジュール10の集合の平面上の外形は、正方形であるが、長方形であってもよいし、いかなる形状であってもよく、水素製造モジュール10の集合を設置する場所の形状等に適合するように任意に決定することができる。例えば、水素製造モジュール10の集合を住宅の切り妻状の屋根上に設置する場合には、外形が概略三角形乃至台形となるように、決定することができる。
このように、本実施の形態において、水素製造モジュール10は、陰極部材31と、光触媒を含む陽極部材21とを有し、陰極部材31と陽極部材21との間に電圧を印加するとともに光触媒が光を受光することによって水素及び酸素を生成する。そして、水素製造モジュール10は、陰極部材31及び陽極部材21を保持するとともに、内部に電解液収容空間としての内部空間55を形成するフレームとしての外側フレーム11及び内側フレーム12と、陽極部材21と電気的に導通する電気的接続部としての電極接続部42とを有し、陽極部材21は、一方の面に光触媒を付着させた基板22と、一方の面に形成されるとともに、他方の面にまで延長して形成された導電膜23とを備え、電極接続部42は、基板22の周辺部において他方の面に形成された導電膜23に接触する導電板としての集電部材41に接続されている。
これにより、基板22を小型化することができ、一般的に電気抵抗が高い導電膜23を導電経路として使用する距離を短くすることができるので、水素を高い効率で製造することができる。また、水素製造モジュール10全体を小型化することができる。さらに、水素製造モジュール10同士を容易に接続することができ、任意の個数の水素製造モジュール10のフレーム同士を任意の配置形態で連結することができ、種々の面積の種々の形状のスペースに水素製造モジュール10を配設することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明は、水素製造装置に利用することができる。
10 水素製造モジュール
11 外側フレーム
12 内側フレーム
21 陽極部材
22 基板
23 導電膜
31 陰極部材
41 集電部材
42 電極接続部
55 内部空間

Claims (4)

  1. 陰極部材と、光触媒を含む陽極部材とを有し、前記光触媒が光を受光することによって水を電気分解して水素及び酸素を生成する水素製造装置であって、
    前記陰極部材及び陽極部材を保持するとともに、内部に電解液収容空間を形成するフレームと、
    前記陽極部材と導通する電気的接続部とを有し、
    前記陽極部材は、一方の面に光触媒を付着させた基板と、前記一方の面に形成されるとともに、他方の面にまで延長して形成された導電膜とを備え、
    前記電気的接続部は、前記基板の周辺部において前記他方の面に形成された導電膜に接触する導電板に接続されている
    ことを特徴とする水素製造装置。
  2. 前記電解液収容空間は、その上端及び下端が前記陽極部材及び陰極部材によって画定され、
    前記一方の面は、前記基板の電解液収容空間側の面である
    請求項1に記載の水素製造装置。
  3. 前記他方の面に形成された導電膜は、前記基板の側面に形成された導電膜を介して、前記一方の面に形成された導電膜と接続されている
    請求項1又は2に記載の水素製造装置。
  4. 前記フレームは、前記電解液収容空間の周囲を画定する内側フレームと、該内側フレームの外側に配設される外側フレームとを備え、
    前記基板の周辺部及び導電板は重ねられて前記内側フレームと外側フレームとの間に配設される
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素製造装置。
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