JP2004197167A - 水素製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】太陽エネルギー−水素変換効率に優れ、単セルの性能が他のセルの性能に影響を及ぼさない水素製造装置を提供する。
【解決手段】隔壁8を介して対向配置され、原水Wを収容する電解室1,2と、各電解室1,2に設けられた電極板10とを備える電解槽3と、太陽電池13a,13bとを備え、太陽電池13a,13bから供給される電力により原水Wを電解して水素を生成せしめる。各電解室の上部に原水Wと接触するように設けられた電極板10と、各電極板10上にp型半導体層11とn型半導体層12とが積層され、電解室1と電解室2とではp型半導体層11とn型半導体層12とが逆順に積層されて形成された一対の太陽電池13a,13bと、太陽電池13a,13b上に積層され、太陽電池13a,13bを直列に接続する導電体層14とを備える。太陽電池13a,13bは、起電力の和が電解開始電圧以上である。
【選択図】 図2
【解決手段】隔壁8を介して対向配置され、原水Wを収容する電解室1,2と、各電解室1,2に設けられた電極板10とを備える電解槽3と、太陽電池13a,13bとを備え、太陽電池13a,13bから供給される電力により原水Wを電解して水素を生成せしめる。各電解室の上部に原水Wと接触するように設けられた電極板10と、各電極板10上にp型半導体層11とn型半導体層12とが積層され、電解室1と電解室2とではp型半導体層11とn型半導体層12とが逆順に積層されて形成された一対の太陽電池13a,13bと、太陽電池13a,13b上に積層され、太陽電池13a,13bを直列に接続する導電体層14とを備える。太陽電池13a,13bは、起電力の和が電解開始電圧以上である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解槽に収容された原水を電気分解することにより水素を生成せしめる水素製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃料電池等に用いられる水素を製造する水素製造装置として、イオン交換膜等のイオン伝導性を備える隔膜を介して対向配置された一対の電解室と、各電解室に設けられた一対の電極板とを備える装置が知られている。前記水素製造装置は、外部電源から前記各電極板に電圧を印加することにより、前記電解室に収容された原水を電気分解(電解)することにより水素を生成せしめるものであり、電解効率を高くするために例えば水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ性の原水が用いられる。
【0003】
一方、化石エネルギーの枯渇、地球温暖化防止の観点から、太陽光発電等のような無公害の自然エネルギーの利用が検討されている。そこで、前記水素製造装置の外部電源に太陽電池を用い、該太陽電池で発電した電力を用いて前記原水を電解して水素を製造する技術が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【0004】
しかしながら、前述のように太陽電池を外部電源とすると、該太陽電池と前記各電極板とを接続する導線、コンバータ等の中間変換装置が必要となり、該導線の抵抗により電力損失が生じるために、太陽エネルギーから水素への変換効率を十分に高いものとすることができないという不都合がある。
【0005】
また、前記太陽電池は、一般に数個〜数100個の単セルを単位として直列に接続されたモジュールを形成して使用される。しかしながら、このようにすると、モジュール中に発電性能の低いセルがあったり、日陰などで日照が得られずに発電しないセルがあった場合、モジュール全体の発電性能が低下するため、バイパスダイオードを設ける等の対策が必要となる。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−91639号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる不都合を解消して、太陽エネルギーから水素への変換効率に優れ、単セルの性能が他のセルの性能に影響を及ぼさない水素製造装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明の水素製造装置は、イオンが流通自在の隔壁を介して対向配置され、アルカリ性の原水を収容する第1及び第2の電解室と、各電解室に設けられた第1及び第2の電極板とを備える電解槽と、両電極板に電力を供給する太陽電池とを備え、該太陽電池から供給される電力により該電解槽に収容された原水を電気分解することにより水素を生成せしめる水素製造装置において、各電解室の上部に該原水と接触するように設けられた電極板と、各電極板上にp型半導体層とn型半導体層とが積層され、第1の電解室と第2の電解室とではp型半導体層とn型半導体層との順序が逆になるように積層されて形成された一対の太陽電池と、各電解室に設けられた太陽電池上に、太陽光が該太陽電池に入射自在に積層され、各太陽電池を直列に接続する導電体層とを備え、各太陽電池は、起電力の和が電解開始電圧以上であることを特徴とする。
【0009】
本発明の水素製造装置では、隔壁を介して対向配置された第1及び第2の電解室の上部に、それぞれ前記原水と接触するようにして前記電極板が設けられ、各電極板の上にはp型半導体層とn型半導体層とが積層されて形成された一対の太陽電池が設けられている。そして、各電解室の太陽電池は、第1の電解室と第2の電解室とではp型半導体層とn型半導体層との順序が逆になるように積層されていて、太陽光が該太陽電池に入射自在に積層された導電体層により直列に接続されている。前記導電体層は、太陽光が前記太陽電池に入射自在となるような間隔を存して設けられたパターン電極であってもよく、ITO等からなる透明導電体層であってもよい。
【0010】
そこで、太陽光が前記太陽電池に入射すると、上層にp型半導体層を備える太陽電池から、上層にn型半導体層を備える太陽電池に電流が流れる。このとき、各太陽電池は、起電力の和が電解開始電圧以上にされているので、各太陽電池を直列に接続することにより電解開始電圧以上の起電力が得られ、前記原水と接触している各電極板に電解開始電圧以上の電圧が印加される。前記一対の太陽電池は、互いの発電効率が異なる場合には、太陽光が入射する面積を調整することにより、発生する電流値を等価にすることができる。
【0011】
この結果、上層にp型半導体層を備える太陽電池に接続された電極板を陽極、上層にn型半導体層を備える太陽電池に接続された電極板を陰極として、前記原水が電解され、前記陽極側では酸素が生成し、前記陰極側では水素が生成する。
【0012】
本発明の水素製造装置によれば、前述のように、各電極室の電極板に直接太陽電池が積層され、各太陽電池が前記導電体層を介して直列に接続されて、所要の電解開始電圧を得るようになっているので、該太陽電池と該電極板とを接続する導線、コンバータ等の中間変換装置を必要とせず、太陽エネルギーから水素への変換効率を高くすることができる。
【0013】
また、本発明の水素製造装置は、複数の前記太陽電池を同一型の半導体層同士で互いに隣接させて列設した電解槽を少なくとも一つ備え、該電解槽の各電解室の一端に原水を供給する原水供給手段と、一方の電解室の他端から水素を含む原水を取り出す水素取出手段と、他方の電解室の他端から酸素を含む原水を取り出す酸素取出手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の水素製造装置は、複数の前記太陽電池を同一型の半導体層同士で互いに隣接させて列設することにより、発電性能の低い太陽電池があったり、日陰などで日照が得られずに発電しない太陽電池があったとしても、他の健全な太陽電池により発電を行うことができ、前記原水の電解を行うことができる。
【0015】
本発明の水素製造装置は、さらに、複数の前記太陽電池が列設される方向と直交する方向に、複数の前記電解槽が配設されていることを特徴とする。このようにすることにより、本発明の水素製造装置は、複数の前記電解槽をユニット化することができる。
【0016】
また、本発明の水素製造装置では、前記電極板に接続され、前記原水中に浸漬される補助電極板を備えることが好ましい。前記補助電極板を備えることにより、電極板と前記原水との接触面積を増加させ、電解効率を高くすることができる。また、何らかの原因により前記電解室内の前記原水の水位が低下した場合にも、電極板と前記原水との接触を確保して、電解を継続することができる。
【0017】
前記電極板または補助電極板は、例えば、少なくとも原水に接触する面が、白金、ニッケル、白金またはニッケルを主成分とする合金、ステンレス鋼から選択されるいずれか1種の金属により形成されていれば、繊維焼結体、粉末焼結体、多孔質体から選択されるいずれか1種の材料により形成されているものであってよい。前記電極板または補助電極板は、前記材料から形成されていることにより、前記原水との接触面積を増加させ、電解効率を高くすることができる。前記材料の表面を白金、ニッケル、白金またはニッケルを主成分とする合金、ステンレス鋼から選択されるいずれか1種の金属とするためには、例えば該材料自体が該金属からなるものであってもよく、該材料の表面に該金属をメッキするようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の水素製造装置において、第1及び第2の電解室の間に設けられる隔壁は、イオンが流通自在であれば、前記原水自体が流通する通路を備えているものであってもよく、イオン交換膜等のイオン伝導性を備える隔膜からなるものであってもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本発明の水素製造装置の一実施形態を示す平面図、図2は図1のII−II線断面図であり、図3、図4は本発明の水素製造装置の他の実施形態を示す平面図、図5乃至図7は本発明の水素製造装置のさらに他の実施形態を示す説明的断面図である。
【0020】
本実施形態の水素製造装置は、図1に示すように、電解室1,2が対向配置された電解槽3と、電解室1,2に原水を供給する原水導管4と、電解室1から水素を含む原水を取り出す水素取出導管5と、電解室2から酸素を含む原水を取り出す酸素取出導管6とを備えている。
【0021】
電解槽3は、図2に示すように、耐アルカリ性樹脂からなり上方が開口した箱形部材7を備え、箱形部材7は内部に設けられたイオン伝導性隔膜8により、アルカリ性の原水Wを収容する電解室1,2が画成されている。この結果、電解室1,2は、イオン伝導性隔膜8を介して対向配置されている。
【0022】
箱形部材7は、上方の開口部に図示しない小段差を備え、該小段差に係合して該開口部に嵌着された耐アルカリ性シール部材9と、シール部材9に支持されて電解室1,2の上部で原水Wに接触する電極板10とを備えている。電極板10は、少なくとも原水Wに接触する面が白金、ニッケル、白金またはニッケルを主成分とする合金、ステンレス鋼等の金属からなり、例えばニッケル等の金属繊維焼結体からなる。また、電極板10は、少なくとも表面が前記金属からなるものであれば、粉末焼結体、多孔質体であってもよい。
【0023】
電解室1では、電極板10上にn型半導体11とp型半導体12とが積層されてn型ベース太陽電池13aを形成しており、電解室2では、電極板10上に、電解室1とは逆順にp型半導体12とn型半導体11とが積層されてp型ベース太陽電池13bを形成している。そして、太陽電池13a,13bは、太陽電池13a,13b上に例えば銀薄膜、アルミニウムペースト、銀ペースト、カーボンペースト、銅箔等により形成されるパターン電極14またはITO等の透明導電膜により直列に接続されている。尚、電解室1側の電極板10、太陽電池13aと、電解室2側の電極板10、太陽電池13bとの間には絶縁部材15が配設されている。太陽電池13aは起電力0.9VのGaAs太陽電池、太陽電池13bは起電力1.7VのGaAs太陽電池であり、発生する電流値が等価であって、起電力の和が原水Wの電解開始電圧以上とされている。
【0024】
パターン電極14上には、透明ガラスからなる保護部材16が装着されている。保護部材16は、ボルト17により箱形部材7に螺着されるステンレスカバー18によりシール部材9に圧接されており、保護部材16とシール部材9との間にはOリング19が配設されている。尚、ステンレスカバー18は、太陽電池13a,13bが太陽光を受光するための窓部18aを備えている。
【0025】
前記構成を備える水素製造装置によれば、太陽電池13a,13bにより発電が行われると、太陽電池13aから太陽電池13bに電流が流れ、直列に接続された太陽電池13a,13bにより原水Wの電解開始電圧以上の起電力が得られる。この結果、電解室1側の電極板10は原水Wに電子を供給する陰極として作用し、電解室2側では電極板10は原水Wから電子が供給される陽極として作用する。そして、原水導管4から供給される原水Wの電解により、電解室1側では水素が生成し、電解室2側では酸素が生成する。尚、原水Wとしては、例えば10〜30重量%の濃度の水酸化カリウム水溶液が用いられる。
【0026】
前記電解により生成した水素と酸素とは原水Wに溶解した状態で、それぞれ水素取出導管5、酸素取出導管6により取り出される。水素取出導管5から取り出された水素は、原水Wと分離された後、例えば直ちに燃料電池の燃料として使用され、あるいは一旦水素吸蔵合金等に貯蔵された後、必要に応じて供給される。
【0027】
また、酸素取出導管6から取り出された酸素は、原水Wと分離された後、例えば工業用酸素、医療用酸素、燃料電池用燃料等の用途に使用される。
【0028】
図3は、本実施形態の水素製造装置の変形例を示す図である。前記水素製造装置は、図3に示すように、対向配置された電解室1,2が、同一型の半導体層同士で互いに隣接させて列設した複数の太陽電池13a,13bを備えるものであってもよい。各電解室1,2の構成は、複数の太陽電池13a,13bを備えることを除いて、図2と同一である。
【0029】
電解室1,2の一方の端部には、原水Wを供給する原水導管4が接続されている。また、電解室1の他方の端部には、水素を含む原水を取り出す水素取出導管5が接続されており、電解室2の他方の端部には、酸素を含む原水を取り出す酸素取出導管6が接続されている。
【0030】
図3の水素製造装置では、それぞれ3個ずつの太陽電池13a,13bが同一型の半導体層同士で互いに隣接して列設された例を示しているが、電解室1,2は少なくとも2個ずつの太陽電池13a,13bを備えていればよく、さらに多数の太陽電池13a,13bを備えていてもよい。
【0031】
また、図4は、本実施形態の水素製造装置の他の変形例の一部を示す図である。前記水素製造装置は、図4に示すように、複数の太陽電池13a,13bが列設される方向と直交する方向に、複数の電解槽3が配設されている。電解槽3の各電解室1,2の構成は、複数の太陽電池13a,13bを備えることを除いて、図2と同一である。
【0032】
図4の水素製造装置では、1本の原水導管4が分岐して、各電解槽3の電解室1,2の一方の端部に原水Wを供給するようになっている。また、各電解槽3の電解室1の他方の端部から水素を含む原水を取り出す水素取出導管5と、電解室2の他方の端部から酸素を含む原水を取り出す酸素取出導管6とは、下流側でそれぞれ合流して、1本の水素取出導管5、酸素取出導管6とされている。
【0033】
次に、電解槽3の変形例について説明する。
【0034】
図5に示す電解槽3は、電極板10に接続された補助電極板24を備えることを除いて、図2に示す電解槽3と全く同一の構成を備えている。補助電極板24は、逆V字型の形状の頂点で電極板10に接続され、該頂点から下方に広がる両先端部が、電解室1,2に収容される原水Wに浸漬されている。
【0035】
補助電極板24は、少なくとも原水Wに接触する面が白金、ニッケル、白金またはニッケルを主成分とする合金、ステンレス鋼等の金属からなり、例えばニッケル等の金属繊維焼結体からなる。また、電極板10は、少なくとも表面が前記金属からなるものであれば、粉末焼結体、多孔質体であってもよい。
【0036】
また、図6、図7に示す電解槽3は、図2に示すイオン伝導性隔膜8に代えて、それ自体はイオン導伝性を備えない隔壁25a,25bを備えることを除いて、図2に示す電解槽3と全く同一の構成を備えている。図6に示す隔壁25aは、下部が箱形部材7の底部に設けられた凹部26に、凹部26の底部との間に間隙27を存して挿入されている。図6に示す電解槽3では、電解室1,2に収容された原水Wは、間隙27を通路として相互に流通することができ、これにより電解室1,2で生成したイオンが隔壁25aを介して相互に流通自在とされている。
【0037】
また、図7に示す隔壁25は、それ自体に電解室1,2に収容された原水Wが相互に流通できる通路28を備えている。従って、図7の隔壁25bでは、通路28により電解室1,2で生成したイオンが隔壁25bを介して相互に流通自在とされている。
【0038】
次に、本実施形態の水素製造装置における太陽エネルギーを水素に変換する場合の変換効率を、太陽電池を外部電源とする従来の水素製造装置と比較した。本実施形態の水素製造装置としては、図3の構成を備えるものを用いた。また、前記従来の水素製造装置は、電解室に備えられた電極板が導線を介して外部の太陽電池に接続されており、該導線の途中には中間変換装置としてコンバータを備えている。
【0039】
前記太陽電池は、本実施形態の水素製造装置、従来の水素製造装置とも、GaAs太陽電池であり、光電変換効率が10%、15%、18%、20%の4種類の太陽電池を用いた。また、日照条件は午前中I.5時間、1kwh/m2とした。結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1から、太陽電池13a,13bを電極板10に直接積層して設けた本実施形態の水素製造装置は、電解室に備えられた電極板が導線を介して外部の太陽電池に接続されている従来の水素製造装置に比較して、太陽エネルギーから水素への変換効率に優れていることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水素製造装置の一実施形態を示す平面図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】本発明の水素製造装置の他の実施形態を示す平面図。
【図4】本発明の水素製造装置の他の実施形態を示す平面図。
【図5】本発明の水素製造装置のさらに他の実施形態を示す平面図。
【図6】本発明の水素製造装置のさらに他の実施形態を示す平面図。
【図7】本発明の水素製造装置のさらに他の実施形態を示す平面図。
【符号の説明】
1,2…電解室、 3…電解槽、 4…原水供給手段、 5…水素取出手段、6…酸素取出手段、 8,25a,25b…隔壁、 10…電極板、 11…n型半導体層、 12…p型半導体層、 13a,13b…太陽電池、 14…導電体層、 24…補助電極板。
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解槽に収容された原水を電気分解することにより水素を生成せしめる水素製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃料電池等に用いられる水素を製造する水素製造装置として、イオン交換膜等のイオン伝導性を備える隔膜を介して対向配置された一対の電解室と、各電解室に設けられた一対の電極板とを備える装置が知られている。前記水素製造装置は、外部電源から前記各電極板に電圧を印加することにより、前記電解室に収容された原水を電気分解(電解)することにより水素を生成せしめるものであり、電解効率を高くするために例えば水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ性の原水が用いられる。
【0003】
一方、化石エネルギーの枯渇、地球温暖化防止の観点から、太陽光発電等のような無公害の自然エネルギーの利用が検討されている。そこで、前記水素製造装置の外部電源に太陽電池を用い、該太陽電池で発電した電力を用いて前記原水を電解して水素を製造する技術が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【0004】
しかしながら、前述のように太陽電池を外部電源とすると、該太陽電池と前記各電極板とを接続する導線、コンバータ等の中間変換装置が必要となり、該導線の抵抗により電力損失が生じるために、太陽エネルギーから水素への変換効率を十分に高いものとすることができないという不都合がある。
【0005】
また、前記太陽電池は、一般に数個〜数100個の単セルを単位として直列に接続されたモジュールを形成して使用される。しかしながら、このようにすると、モジュール中に発電性能の低いセルがあったり、日陰などで日照が得られずに発電しないセルがあった場合、モジュール全体の発電性能が低下するため、バイパスダイオードを設ける等の対策が必要となる。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−91639号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる不都合を解消して、太陽エネルギーから水素への変換効率に優れ、単セルの性能が他のセルの性能に影響を及ぼさない水素製造装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明の水素製造装置は、イオンが流通自在の隔壁を介して対向配置され、アルカリ性の原水を収容する第1及び第2の電解室と、各電解室に設けられた第1及び第2の電極板とを備える電解槽と、両電極板に電力を供給する太陽電池とを備え、該太陽電池から供給される電力により該電解槽に収容された原水を電気分解することにより水素を生成せしめる水素製造装置において、各電解室の上部に該原水と接触するように設けられた電極板と、各電極板上にp型半導体層とn型半導体層とが積層され、第1の電解室と第2の電解室とではp型半導体層とn型半導体層との順序が逆になるように積層されて形成された一対の太陽電池と、各電解室に設けられた太陽電池上に、太陽光が該太陽電池に入射自在に積層され、各太陽電池を直列に接続する導電体層とを備え、各太陽電池は、起電力の和が電解開始電圧以上であることを特徴とする。
【0009】
本発明の水素製造装置では、隔壁を介して対向配置された第1及び第2の電解室の上部に、それぞれ前記原水と接触するようにして前記電極板が設けられ、各電極板の上にはp型半導体層とn型半導体層とが積層されて形成された一対の太陽電池が設けられている。そして、各電解室の太陽電池は、第1の電解室と第2の電解室とではp型半導体層とn型半導体層との順序が逆になるように積層されていて、太陽光が該太陽電池に入射自在に積層された導電体層により直列に接続されている。前記導電体層は、太陽光が前記太陽電池に入射自在となるような間隔を存して設けられたパターン電極であってもよく、ITO等からなる透明導電体層であってもよい。
【0010】
そこで、太陽光が前記太陽電池に入射すると、上層にp型半導体層を備える太陽電池から、上層にn型半導体層を備える太陽電池に電流が流れる。このとき、各太陽電池は、起電力の和が電解開始電圧以上にされているので、各太陽電池を直列に接続することにより電解開始電圧以上の起電力が得られ、前記原水と接触している各電極板に電解開始電圧以上の電圧が印加される。前記一対の太陽電池は、互いの発電効率が異なる場合には、太陽光が入射する面積を調整することにより、発生する電流値を等価にすることができる。
【0011】
この結果、上層にp型半導体層を備える太陽電池に接続された電極板を陽極、上層にn型半導体層を備える太陽電池に接続された電極板を陰極として、前記原水が電解され、前記陽極側では酸素が生成し、前記陰極側では水素が生成する。
【0012】
本発明の水素製造装置によれば、前述のように、各電極室の電極板に直接太陽電池が積層され、各太陽電池が前記導電体層を介して直列に接続されて、所要の電解開始電圧を得るようになっているので、該太陽電池と該電極板とを接続する導線、コンバータ等の中間変換装置を必要とせず、太陽エネルギーから水素への変換効率を高くすることができる。
【0013】
また、本発明の水素製造装置は、複数の前記太陽電池を同一型の半導体層同士で互いに隣接させて列設した電解槽を少なくとも一つ備え、該電解槽の各電解室の一端に原水を供給する原水供給手段と、一方の電解室の他端から水素を含む原水を取り出す水素取出手段と、他方の電解室の他端から酸素を含む原水を取り出す酸素取出手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の水素製造装置は、複数の前記太陽電池を同一型の半導体層同士で互いに隣接させて列設することにより、発電性能の低い太陽電池があったり、日陰などで日照が得られずに発電しない太陽電池があったとしても、他の健全な太陽電池により発電を行うことができ、前記原水の電解を行うことができる。
【0015】
本発明の水素製造装置は、さらに、複数の前記太陽電池が列設される方向と直交する方向に、複数の前記電解槽が配設されていることを特徴とする。このようにすることにより、本発明の水素製造装置は、複数の前記電解槽をユニット化することができる。
【0016】
また、本発明の水素製造装置では、前記電極板に接続され、前記原水中に浸漬される補助電極板を備えることが好ましい。前記補助電極板を備えることにより、電極板と前記原水との接触面積を増加させ、電解効率を高くすることができる。また、何らかの原因により前記電解室内の前記原水の水位が低下した場合にも、電極板と前記原水との接触を確保して、電解を継続することができる。
【0017】
前記電極板または補助電極板は、例えば、少なくとも原水に接触する面が、白金、ニッケル、白金またはニッケルを主成分とする合金、ステンレス鋼から選択されるいずれか1種の金属により形成されていれば、繊維焼結体、粉末焼結体、多孔質体から選択されるいずれか1種の材料により形成されているものであってよい。前記電極板または補助電極板は、前記材料から形成されていることにより、前記原水との接触面積を増加させ、電解効率を高くすることができる。前記材料の表面を白金、ニッケル、白金またはニッケルを主成分とする合金、ステンレス鋼から選択されるいずれか1種の金属とするためには、例えば該材料自体が該金属からなるものであってもよく、該材料の表面に該金属をメッキするようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の水素製造装置において、第1及び第2の電解室の間に設けられる隔壁は、イオンが流通自在であれば、前記原水自体が流通する通路を備えているものであってもよく、イオン交換膜等のイオン伝導性を備える隔膜からなるものであってもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本発明の水素製造装置の一実施形態を示す平面図、図2は図1のII−II線断面図であり、図3、図4は本発明の水素製造装置の他の実施形態を示す平面図、図5乃至図7は本発明の水素製造装置のさらに他の実施形態を示す説明的断面図である。
【0020】
本実施形態の水素製造装置は、図1に示すように、電解室1,2が対向配置された電解槽3と、電解室1,2に原水を供給する原水導管4と、電解室1から水素を含む原水を取り出す水素取出導管5と、電解室2から酸素を含む原水を取り出す酸素取出導管6とを備えている。
【0021】
電解槽3は、図2に示すように、耐アルカリ性樹脂からなり上方が開口した箱形部材7を備え、箱形部材7は内部に設けられたイオン伝導性隔膜8により、アルカリ性の原水Wを収容する電解室1,2が画成されている。この結果、電解室1,2は、イオン伝導性隔膜8を介して対向配置されている。
【0022】
箱形部材7は、上方の開口部に図示しない小段差を備え、該小段差に係合して該開口部に嵌着された耐アルカリ性シール部材9と、シール部材9に支持されて電解室1,2の上部で原水Wに接触する電極板10とを備えている。電極板10は、少なくとも原水Wに接触する面が白金、ニッケル、白金またはニッケルを主成分とする合金、ステンレス鋼等の金属からなり、例えばニッケル等の金属繊維焼結体からなる。また、電極板10は、少なくとも表面が前記金属からなるものであれば、粉末焼結体、多孔質体であってもよい。
【0023】
電解室1では、電極板10上にn型半導体11とp型半導体12とが積層されてn型ベース太陽電池13aを形成しており、電解室2では、電極板10上に、電解室1とは逆順にp型半導体12とn型半導体11とが積層されてp型ベース太陽電池13bを形成している。そして、太陽電池13a,13bは、太陽電池13a,13b上に例えば銀薄膜、アルミニウムペースト、銀ペースト、カーボンペースト、銅箔等により形成されるパターン電極14またはITO等の透明導電膜により直列に接続されている。尚、電解室1側の電極板10、太陽電池13aと、電解室2側の電極板10、太陽電池13bとの間には絶縁部材15が配設されている。太陽電池13aは起電力0.9VのGaAs太陽電池、太陽電池13bは起電力1.7VのGaAs太陽電池であり、発生する電流値が等価であって、起電力の和が原水Wの電解開始電圧以上とされている。
【0024】
パターン電極14上には、透明ガラスからなる保護部材16が装着されている。保護部材16は、ボルト17により箱形部材7に螺着されるステンレスカバー18によりシール部材9に圧接されており、保護部材16とシール部材9との間にはOリング19が配設されている。尚、ステンレスカバー18は、太陽電池13a,13bが太陽光を受光するための窓部18aを備えている。
【0025】
前記構成を備える水素製造装置によれば、太陽電池13a,13bにより発電が行われると、太陽電池13aから太陽電池13bに電流が流れ、直列に接続された太陽電池13a,13bにより原水Wの電解開始電圧以上の起電力が得られる。この結果、電解室1側の電極板10は原水Wに電子を供給する陰極として作用し、電解室2側では電極板10は原水Wから電子が供給される陽極として作用する。そして、原水導管4から供給される原水Wの電解により、電解室1側では水素が生成し、電解室2側では酸素が生成する。尚、原水Wとしては、例えば10〜30重量%の濃度の水酸化カリウム水溶液が用いられる。
【0026】
前記電解により生成した水素と酸素とは原水Wに溶解した状態で、それぞれ水素取出導管5、酸素取出導管6により取り出される。水素取出導管5から取り出された水素は、原水Wと分離された後、例えば直ちに燃料電池の燃料として使用され、あるいは一旦水素吸蔵合金等に貯蔵された後、必要に応じて供給される。
【0027】
また、酸素取出導管6から取り出された酸素は、原水Wと分離された後、例えば工業用酸素、医療用酸素、燃料電池用燃料等の用途に使用される。
【0028】
図3は、本実施形態の水素製造装置の変形例を示す図である。前記水素製造装置は、図3に示すように、対向配置された電解室1,2が、同一型の半導体層同士で互いに隣接させて列設した複数の太陽電池13a,13bを備えるものであってもよい。各電解室1,2の構成は、複数の太陽電池13a,13bを備えることを除いて、図2と同一である。
【0029】
電解室1,2の一方の端部には、原水Wを供給する原水導管4が接続されている。また、電解室1の他方の端部には、水素を含む原水を取り出す水素取出導管5が接続されており、電解室2の他方の端部には、酸素を含む原水を取り出す酸素取出導管6が接続されている。
【0030】
図3の水素製造装置では、それぞれ3個ずつの太陽電池13a,13bが同一型の半導体層同士で互いに隣接して列設された例を示しているが、電解室1,2は少なくとも2個ずつの太陽電池13a,13bを備えていればよく、さらに多数の太陽電池13a,13bを備えていてもよい。
【0031】
また、図4は、本実施形態の水素製造装置の他の変形例の一部を示す図である。前記水素製造装置は、図4に示すように、複数の太陽電池13a,13bが列設される方向と直交する方向に、複数の電解槽3が配設されている。電解槽3の各電解室1,2の構成は、複数の太陽電池13a,13bを備えることを除いて、図2と同一である。
【0032】
図4の水素製造装置では、1本の原水導管4が分岐して、各電解槽3の電解室1,2の一方の端部に原水Wを供給するようになっている。また、各電解槽3の電解室1の他方の端部から水素を含む原水を取り出す水素取出導管5と、電解室2の他方の端部から酸素を含む原水を取り出す酸素取出導管6とは、下流側でそれぞれ合流して、1本の水素取出導管5、酸素取出導管6とされている。
【0033】
次に、電解槽3の変形例について説明する。
【0034】
図5に示す電解槽3は、電極板10に接続された補助電極板24を備えることを除いて、図2に示す電解槽3と全く同一の構成を備えている。補助電極板24は、逆V字型の形状の頂点で電極板10に接続され、該頂点から下方に広がる両先端部が、電解室1,2に収容される原水Wに浸漬されている。
【0035】
補助電極板24は、少なくとも原水Wに接触する面が白金、ニッケル、白金またはニッケルを主成分とする合金、ステンレス鋼等の金属からなり、例えばニッケル等の金属繊維焼結体からなる。また、電極板10は、少なくとも表面が前記金属からなるものであれば、粉末焼結体、多孔質体であってもよい。
【0036】
また、図6、図7に示す電解槽3は、図2に示すイオン伝導性隔膜8に代えて、それ自体はイオン導伝性を備えない隔壁25a,25bを備えることを除いて、図2に示す電解槽3と全く同一の構成を備えている。図6に示す隔壁25aは、下部が箱形部材7の底部に設けられた凹部26に、凹部26の底部との間に間隙27を存して挿入されている。図6に示す電解槽3では、電解室1,2に収容された原水Wは、間隙27を通路として相互に流通することができ、これにより電解室1,2で生成したイオンが隔壁25aを介して相互に流通自在とされている。
【0037】
また、図7に示す隔壁25は、それ自体に電解室1,2に収容された原水Wが相互に流通できる通路28を備えている。従って、図7の隔壁25bでは、通路28により電解室1,2で生成したイオンが隔壁25bを介して相互に流通自在とされている。
【0038】
次に、本実施形態の水素製造装置における太陽エネルギーを水素に変換する場合の変換効率を、太陽電池を外部電源とする従来の水素製造装置と比較した。本実施形態の水素製造装置としては、図3の構成を備えるものを用いた。また、前記従来の水素製造装置は、電解室に備えられた電極板が導線を介して外部の太陽電池に接続されており、該導線の途中には中間変換装置としてコンバータを備えている。
【0039】
前記太陽電池は、本実施形態の水素製造装置、従来の水素製造装置とも、GaAs太陽電池であり、光電変換効率が10%、15%、18%、20%の4種類の太陽電池を用いた。また、日照条件は午前中I.5時間、1kwh/m2とした。結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1から、太陽電池13a,13bを電極板10に直接積層して設けた本実施形態の水素製造装置は、電解室に備えられた電極板が導線を介して外部の太陽電池に接続されている従来の水素製造装置に比較して、太陽エネルギーから水素への変換効率に優れていることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水素製造装置の一実施形態を示す平面図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】本発明の水素製造装置の他の実施形態を示す平面図。
【図4】本発明の水素製造装置の他の実施形態を示す平面図。
【図5】本発明の水素製造装置のさらに他の実施形態を示す平面図。
【図6】本発明の水素製造装置のさらに他の実施形態を示す平面図。
【図7】本発明の水素製造装置のさらに他の実施形態を示す平面図。
【符号の説明】
1,2…電解室、 3…電解槽、 4…原水供給手段、 5…水素取出手段、6…酸素取出手段、 8,25a,25b…隔壁、 10…電極板、 11…n型半導体層、 12…p型半導体層、 13a,13b…太陽電池、 14…導電体層、 24…補助電極板。
Claims (9)
- イオンが流通自在の隔壁を介して対向配置され、アルカリ性の原水を収容する第1及び第2の電解室と、各電解室に設けられた第1及び第2の電極板とを備える電解槽と、両電極板に電力を供給する太陽電池とを備え、該太陽電池から供給される電力により該電解槽に収容された原水を電気分解することにより水素を生成せしめる水素製造装置において、
各電解室の上部に該原水と接触するように設けられた電極板と、
各電極板上にp型半導体層とn型半導体層とが積層され、第1の電解室と第2の電解室とではp型半導体層とn型半導体層との順序が逆になるように積層されて形成された一対の太陽電池と、
各電解室に設けられた太陽電池上に、太陽光が該太陽電池に入射自在に積層され、各太陽電池を直列に接続する導電体層とを備え、
各太陽電池は、起電力の和が電解開始電圧以上であることを特徴とする水素製造装置。 - 複数の前記太陽電池を同一型の半導体層同士で互いに隣接させて列設した電解槽を少なくとも一つ備え、
該電解槽の各電解室の一端に原水を供給する原水供給手段と、
一方の電解室の他端から水素を含む原水を取り出す水素取出手段と、
他方の電解室の他端から酸素を含む原水を取り出す酸素取出手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の水素製造装置。 - 複数の前記太陽電池が列設される方向と直交する方向に、複数の前記電解槽が配設されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の水素製造装置。
- 前記電極板は、少なくとも原水に接触する面が、白金、ニッケル、白金またはニッケルを主成分とする合金、ステンレス鋼から選択されるいずれか1種の金属により形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の水素製造装置。
- 前記電極板は、繊維焼結体、粉末焼結体、多孔質体から選択されるいずれか1種の材料により形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の水素製造装置。
- 前記電極板に接続され、前記原水中に浸漬される補助電極板を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の水素製造装置。
- 前記補助電極板は、少なくとも原水に接触する面が、白金、ニッケル、白金またはニッケルを主成分とする合金、ステンレス鋼から選択されるいずれか1種の金属により形成されていることを特徴とする請求項6記載の水素製造装置。
- 前記補助電極板は、繊維焼結体、粉末焼結体、多孔質体から選択されるいずれか1種の材料により形成されていることを特徴とする請求項6または請求項7記載の水素製造装置。
- 前記隔壁は、イオン伝導性を備える隔膜からなることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の水素製造装置。
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