JPWO2011065144A1 - 組成物、硬化体および電子デバイス - Google Patents

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Abstract

本発明にかかる組成物は、下記一般式(1)で示される化合物(A)と、下記一般式(2)で示される構造を有する化合物(B)と、を含有する。(R1)nM …(1)【化12】

Description

本発明は、組成物、該組成物から形成された硬化体、および該硬化体を備えた電子デバイスに関する。
水分によって障害を受ける電子デバイス、例えばキャパシタや有機EL素子等は、水分を排除するために密閉した状態で使用する必要がある。しかしながら、このような密閉型の電子デバイスに使用される封止剤のみでは、水分の侵入を完全に阻止することはできない。このため、デバイス内に徐々に侵入する水分を除去する仕組みがなければ、電子デバイスの機能は時間の経過に伴い徐々に低下してしまう。
例えば、代表的な密閉型電子デバイスである有機EL素子は、駆動期間の長期化に伴って、有機EL素子内に進入した水分により輝度や発光効率等の発光特性が徐々に低下するという問題がある。
このような密閉型電子デバイスを外部から侵入する水分から保護する手段として、特開2005−298598号公報や特表2008−518399号公報では、あらかじめデバイス内に有機金属化合物や金属アルコキシド等の水分捕捉剤を配置し、デバイス内部を低湿度環境に保つ技術が検討されている。
しかしながら、このような有機金属化合物や金属アルコキシド等を水分捕捉剤として使用する場合、水と反応することでアルカンやアルコール等の分解生成物を生じる。このような分解生成物がデバイス内部に拡散すると、デバイスを構成する電荷輸送層や有機発光層等の有機材料に吸収されたり、デバイス内に存在する空隙の体積膨張を起こしたりするおそれがある。その結果、デバイスにピンホールが発生し、さらにはデバイスが変形して水分の侵入が促進されてデバイスの寿命が短くなる場合があった。
さらに、一般的には、水分捕捉剤を溶媒に溶解させて塗布液とし、該塗布液をスピンコート等の塗布法により成膜して溶媒を除去することにより成形する必要がある。しかしながら、かかる方法で成形した場合、膜中に溶媒が残留することがある。このような場合、上記の分解生成物と同様、膜中に残留した溶媒がデバイス内部に拡散して、デバイスを構成する電荷輸送層や有機発光層等の有機材料に吸収されたり、デバイス内に存在する空隙の体積膨張を起こしたりするおそれがある。その結果、デバイスにピンホールが発生し、さらにはデバイスが変形して水分の侵入が促進されてデバイスの寿命が短くなる等の問題が生じる可能性があった。そこで、できる限り溶媒が除去された水分捕捉剤の開発が望まれていた。
また、このような水分捕捉剤は、使用環境下(例えば、有機EL照明等では80℃程度)において熱流動により変形したり、水と反応することで不透明化する場合があった。
一方、水分捕捉剤は、通常ガラス基板等の表面に形成されるものであるため、成膜性に優れると共に、ガラス密着性に優れていることが求められる。
そこで、本発明にかかる幾つかの態様は、上記課題を解決することで、吸水性、熱流動性(耐熱性)に優れると共に、透明性、成膜性、およびガラス密着性にも優れた硬化体を形成することができる水分捕捉用組成物、該組成物から形成された硬化体、および該硬化体を備えた電子デバイスを提供するものである。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明にかかる組成物の一態様は、
下記一般式(1)で示される化合物(A)と、
下記一般式(2)で示される構造を有する化合物(B)と、
を含有する。
(R)nM …(1)
(上記式(1)中、Rは、置換もしくは非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、環式アルキル基、アリール基、カルボキシル基およびRO−で表される基から選択される1種である。複数存在するRは同一または異なってもよいが、複数存在するRのうち少なくとも1個は1以上の不飽和結合を有する基である。Rは、置換もしくは非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、環式アルキル基およびアリール基から選択される1種である。nは2〜4の整数であり、Mの原子価に等しい。Mは2〜4価の原子である。)
Figure 2011065144
(上記式(2)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子および有機基から選択される1種である。)
[適用例2]
適用例1において、
前記化合物(A)は、炭素−炭素不飽和結合を有することができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2において、
前記一般式(1)の前記Mは、アルミニウム、ホウ素、マグネシウム、カルシウム、チタン、ジルコニウムおよび亜鉛から選択される少なくとも1種であることができる。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3のいずれか一例において、
前記化合物(B)は、下記一般式(3)で示される繰り返し単位を有するポリシロキサンであることができる。
Figure 2011065144
(上記式(3)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子および有機基から選択される1種である。)
[適用例5]
適用例1ないし適用例4のいずれか一例において、
前記化合物(A)は、下記一般式(4)で示される化合物であることができる。
Figure 2011065144
(上記式(4)中、Rは2価の有機基である。Rは水素原子または1価の有機基である。複数存在するRおよびRは同一または異なってもよい。)
[適用例6]
適用例1ないし適用例5のいずれか一例において、
前記化合物(A)と前記化合物(B)とのヒドロシリル化反応を促進させるための触媒(C)をさらに含有することができる。
[適用例7]
適用例1ないし適用例6のいずれか一例において、
ベンゾチアゾール、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、ジエチルマレート、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリドンおよびN−ビニル−ε−カプロラクタムから選択される少なくとも1種の安定化剤をさらに含有することができる。
[適用例8]
適用例1ないし適用例7のいずれか一例に記載の組成物は、水分を捕捉する用途に使用することができる。
[適用例9]
本発明にかかる硬化体の一態様は、
適用例8に記載の水分捕捉用組成物を用いて形成されたことを特徴とする。
[適用例10]
本発明にかかる電子デバイスの一態様は、
適用例9に記載の硬化体を備えたことを特徴とする。
本発明にかかる組成物は、吸湿性および耐熱性に優れると共に、透明性、成膜性、およびガラス密着性にも優れた硬化体(塗布膜やフィルム等)を形成することができる。該硬化体は、例えば80℃を超える使用環境下においても、熱流動により変形することがない。
さらに、本発明にかかる組成物は、溶媒を含有しない態様を取ることができる。かかる態様によれば、硬化体中に溶媒が残留することがない。したがって、該硬化体を電子デバイス内に搭載することにより、硬化体中に溶媒が残留することによって電子デバイスに生じる弊害、例えばピンホールの発生やデバイスの変形による水分の侵入を防止することができる。
上記硬化体は、有機EL素子等の電子デバイスにおける水分捕捉剤としての用途に好適であり、また透明性に優れる場合には、例えばトップエミッション型の有機EL素子に用いることができる。
図1は、第1の実施形態にかかる有機EL素子の断面を模式的に示す図である。 図2は、第2の実施形態にかかる有機EL素子の断面を模式的に示す図である。 図3は、トリ(2,2−ビス(アリロキシメチル)−1−ブトキシ)アルミニウムのH−NMRスペクトル図である。 図4は、トリ(2−(2−ビニロキシエトキシ)エトキシ)アルミニウムのH−NMRスペクトル図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例をも含む。
1.組成物
本実施の形態にかかる組成物は、
下記一般式(1)で示される化合物(A)(以下、単に「(A)成分」ともいう。)と、下記一般式(2)で示される構造を有する化合物(B)(以下、単に「(B)成分」ともいう。)と、を含有する。
(R)nM …(1)
(上記式(1)中、Rは、置換もしくは非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、環式アルキル基、アリール基、カルボキシル基およびRO−で表される基から選択される1種である。複数存在するRは同一または異なってもよいが、複数存在するRのうち少なくとも1個は1以上の不飽和結合を有する基である。Rは、置換もしくは非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、環式アルキル基およびアリール基から選択される1種である。nは2〜4の整数であり、Mの原子価に等しい。Mは2〜4価の原子である。)
Figure 2011065144
(上記式(2)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子および有機基から選択される1種である。)
以下、本実施の形態にかかる組成物を構成する各成分について説明する。
1.1.化合物(A)
本実施の形態にかかる組成物は、上記一般式(1)で示される化合物(A)を含有する。(A)成分の機能の一つとしては、(A)成分中に存在するR−M結合が水分と反応することにより、水分を捕捉することが挙げられる。このような(A)成分を用いることにより、吸湿性に優れた硬化体を得ることができる。すなわち、本実施の形態にかかる組成物から形成される硬化体を水分を捕捉する用途に用いるためには、該硬化体中に実質的にR−M結合が存在している必要がある。そのためには、本実施の形態にかかる組成物中においても、実質的にR−M結合が存在している必要がある。
上記一般式(1)中、Rは、置換もしくは非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、環式アルキル基、アリール基、カルボキシル基およびRO−で表される基から選択される1種であって、複数存在するRは同一または異なってもよいが、複数存在するRの少なくとも1個は1以上の不飽和結合を有する基である。Rは、RO−で表される基であることが好ましく、Rは、置換もしくは非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、環式アルキル基またはアリール基から選択される1種である。前記R、Rは、直鎖状でも環状でもよいし、分岐鎖を有してもよい。また、前記RまたはRがアルケニル基もしくはアルキニル基である場合において、それぞれ二重結合、三重結合の位置および数は特に制限されない。なお、Rは、目的とする硬化体の特性を考慮して前述した基の中から適宜選択することができる。Rが前述した基であると、(A)成分と後述する(B)成分との相溶性を向上させることができる。その結果、放置しても相分離を抑制することができ、貯蔵安定性が良好な組成物を作製できる。
上記一般式(1)中、nは2〜4の整数であるから、Rは複数存在することになる。ここで、複数存在するRは同一または異なっていてもよいが、複数存在するRのうち少なくとも1個は1以上の不飽和結合を有している。不飽和結合の位置および数は、特に制限されない。R中に1以上の不飽和結合を有することにより、(B)成分中に存在するSi−H結合が開裂して、R中に存在する不飽和結合へ付加反応(いわゆるヒドロシリル化反応)することができる。この反応により、(A)成分と(B)成分とを結合させて固定化することができる。
なお、複数存在するRは、全て不飽和結合を有することがより好ましい。Rの全てが不飽和結合を有すると、(A)成分と後述する(B)成分とを結合させて固定化するに際して、(B)成分と反応せずに残留するR量を低減できる。その結果、Rに由来するアルカンやアルコール等の加水分解成分(RH)の発生を抑制できる。
中に存在する不飽和結合は、炭素−炭素不飽和結合であることが好ましい。炭素−炭素不飽和結合であると、Si−H結合と反応して安定なSi−C結合を生成することができる。その結果、(A)成分が加水分解した場合であっても、Si−C結合は安定であるので、Rに由来するアルカンやアルコール等の加水分解成分(RH)の発生を抑制できる。
さらに、前記炭素−炭素不飽和結合は、エチレン性の不飽和結合であることがより好ましい。エチレン性の不飽和結合は、Si−H結合との反応性に富んでいるため、(A)成分と後述する(B)成分との反応が容易に進行する。その結果、(B)成分と反応せずに残留するR量を低減でき、ひいてはRに由来するアルカンやアルコール等の加水分解成分(RH)の発生を抑制できる。
の炭素数は、好ましくは6〜30であり、より好ましくは10〜20であり、特に好ましくは12〜20である。上記一般式(1)で示される化合物が加水分解することにより、Rに由来するアルカンやアルコール等の加水分解成分(RH)が発生する。しかしながら、Rの炭素数が前記範囲内であると、これらの加水分解成分の沸点が高くなり、アウトガスの成分となりにくく、また後述する(B)成分と均一な混合物を形成しやすいため好ましい。また、Rの炭素数が前記範囲内であると、発生する加水分解成分(RH)が硬化体の可塑剤として作用しないため、熱流動性を増大させない点で好ましい。なお、加水分解成分の沸点は、1気圧において200℃以上であることが好ましく、250℃以上であることがより好ましい。200℃以上であれば、例えば電子デバイス内への加水分解成分の拡散を抑制することができる。
なお、Rが2以上の不飽和結合を有する基である場合、加水分解後も(B)成分との反応生成物の架橋構造が維持され、さらに好ましい。
上記アルキル基としては、例えば、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、テトラメチルヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
上記アルケニル基としては、オクテニル基、ドデセニル基、オクタデセニル基、アリル基等が挙げられる。
上記アルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基、フェニルエチニル基等が挙げられる。
上記環式アルキル基としては、シクロヘキシル基等が挙げられる。
上記アリール基としては、フェニル基、ベンジル基等が挙げられる。
上記一般式(1)中、Mは2〜4価の原子である。このような原子としては、IUPAC周期表における第2族元素、第4族元素、第12族元素、第13族元素、第14族元素があり、具体的にはAl、B、Mg、Zn、Ti、Zr、Si等が挙げられる。これらの中でも、吸湿性に優れており、かつ、水分を捕捉することにより分解した後、着色がなく透明性を保持できる観点から、Alが好ましい。
上記一般式(1)で示される化合物は、下記一般式(4)で示される化合物であることが好ましい。
Figure 2011065144
上記一般式(4)中、Rは、2価の有機基である。2価の有機基としては、置換もしくは非置換の、アルキレン基、オキシアルキレン基であることが好ましい。Rは、水素原子または1価の有機基である。1価の有機基としては、置換もしくは非置換の、アルケニル基、アルキニル基、環式アルキル基、アリール基およびカルボキシル基から選択される1種であることが好ましい。RおよびRは、目的とする硬化体の特性によって適時選択することができる。また、エーテル構造がRやRで示される基中に存在すると、(A)成分と後述する(B)成分との相溶性がより向上するため、硬化体の要求される特性に応じて(A)成分と(B)成分との配合量比を自由にコントロールできる場合がある。さらに、上記一般式(4)で示される化合物がエチレン性の不飽和結合を有するため、Si−H結合と容易に反応することができる。その結果、(A)成分が加水分解することにより発生する低分子量成分の発生を大幅に低減することができる。
上記一般式(4)で示される化合物の具体例としては、例えば、トリ(2,2−ビス(アリロキシメチル)−1−ブトキシ)アルミニウム、トリ(2−(2−ビニロキシエトキシ)エトキシ)アルミニウム、トリ(2−ドデセノキシ)アルミニウム等が挙げられる。
上記トリ(2,2−ビス(アリロキシメチル)−1−ブトキシ)アルミニウムおよびトリ(2−(2−ビニロキシエトキシ)エトキシ)アルミニウムは、優れた水分捕捉作用を有する新規な化合物であり、それぞれ下記式(5)および下記式(6)で示される構造を有する。特に下記式(5)で示されるトリ(2,2−ビス(アリロキシメチル)−1−ブトキシ)アルミニウムは、水分と反応することにより生成されるアルコールの沸点が1気圧下で258℃であり、使用環境下において揮発しにくいアルコールを生成するという特徴を有している。さらに、下記式(5)および下記式(6)で示される化合物は、いずれも後述する化合物(B)との相溶性にも優れており、透明な組成物を製造することができる。
Figure 2011065144
Figure 2011065144
以下、上記式(5)で示される化合物の製造方法について説明する。
上記式(5)で示される化合物は、トリメチロールプロパンジアリルエーテル2.8〜3.5当量に、トリイソブチルアルミニウムを撹拌しながら少量ずつ添加し、0〜150℃の適度な温度で1時間から4時間反応させることにより容易に製造することができる。その後、常法に従って後処理することによって、上記式(5)で示される化合物が得られる。なお、上記式(5)で示される化合物の製造過程において、生成物中に不可避的に混入する反応液由来の成分や副生成物が混入する場合があるが、上記式(5)で示される化合物を主成分とする生成物であれば、本実施の形態にそのまま適用することができる。
以下、上記式(6)で示される化合物の製造方法について説明する。
上記式(6)で示される化合物は、トリイソプロポキシアルミニウムを乾燥トルエン中に溶解させて、そこに2−(2−ビニロキシエトキシ)エタノールを3〜4当量加え、90℃で所定時間反応させることにより容易に製造することができる。その後、常法に従って後処理することによって、上記式(6)で示される化合物が得られる。なお、上記式(6)で示される化合物の製造過程において、生成物中に不可避的に混入する反応液由来の成分や副生成物が混入する場合があるが、上記式(6)で示される化合物を主成分とする生成物であれば、本実施の形態にそのまま適用することができる。
本実施の形態にかかる組成物中における(A)成分の含有量は、組成物の全質量を100質量%とした場合、好ましくは10質量%以上90質量%以下であり、より好ましくは50質量%以上80質量%以下である。(A)成分の含有量が前記範囲内であると、水分を捕捉する作用を硬化体において効果的に発現させることができるため好ましい。さらに、(A)成分の含有量が前記範囲内であると、組成物に後述するような適度な粘度を付与することができ、硬化体を形成する際の成膜等の作業性が良好となる。
1.2.化合物(B)
本実施の形態にかかる組成物は、上記一般式(2)で示される構造を有する化合物(B)を含有する。かかる化合物(B)は、上記一般式(2)で示される構造を有するポリマーであってもよいし、モノマーであってもよい。
本実施の形態にかかる組成物を硬化させて硬化体を形成する工程において(A)成分と(B)成分とが共存すると、(B)成分中に存在するSi−H結合が開裂して(A)成分中に存在する不飽和結合に付加反応(いわゆるヒドロシリル化反応)することができる。この付加反応によって、(A)成分が(B)成分に固定化された硬化体を形成することができる。このような硬化体を形成することで、(A)成分が吸湿することによって発生する加水分解生成物を低分子量化させることを防止できる。これにより、加水分解生成物の揮発を抑制することができる。なお、本明細書において、「低分子量」とは、分子量が300程度までであることをいう。
なお、(B)成分がモノマーである場合、本実施の形態にかかる組成物を硬化させて硬化体を形成する工程において(B)成分自体が重合反応すると共に、前述した(A)成分と(B)成分とが共重合反応して、(A)成分が(B)成分に固定化された硬化体を形成することができる。もしくは、(B)成分が2官能以上のモノマーである場合には、(B)成分自体が重合反応を起こさなくても架橋がかかり、(A)成分と(B)成分とが相互に結合した硬化体を形成することができる。このような硬化体を形成することで、(A)成分が吸湿することにより発生する加水分解生成物を低分子量化させることを防止できる。これにより、加水分解生成物の揮発を抑制することができる。
なお、(B)成分は、下記一般式(3)で示される構造を有する化合物であることがより好ましい。
Figure 2011065144
(上記式(3)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子および有機基から選択される1種である。)
上記一般式(2)および上記一般式(3)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子および有機基から選択される1種である。なお、Rは、目的とする硬化体の特性を考慮して前述した基の中から適宜選択することができる。Rが前述した基であると、(A)成分と後述する(B)成分との相溶性を向上させることができる。その結果、放置しても相分離を抑制することができ、貯蔵安定性が良好な組成物を作製できる。前記有機基としては、例えば、置換もしくは非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、環式アルキル基またはアリール基が挙げられ、基中にハロゲン原子、エーテル基を含んでいてもよい。これらの有機基は、直鎖状でも環状でもよいし、分岐鎖を有してもよい。また、アルケニル基、アルキニル基において、それぞれ二重結合、三重結合の位置および数は特に限定されない。なお、前記有機基としては、炭素数1〜30の有機基であることが好ましい。Rが炭素数1〜30の有機基であると、(A)成分と(B)成分との相溶性がさらに向上し、貯蔵安定性がさらに良好な組成物を作製できる場合がある。
上記アルキル基としては、例えば、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、テトラメチルヘキサデシル基、オクタデシル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が挙げられる。
上記アルケニル基としては、ビニル基、オクテニル基、ドデセニル基、オクタデセニル基、アリル基等が挙げられる。
上記アルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基、フェニルエチニル基等が挙げられる。
上記環式アルキル基としては、シクロヘキシル基等が挙げられる。
上記アリール基としては、フェニル基、ベンジル基等が挙げられる。
(B)成分は、上記一般式(2)で示される繰り返し単位を有するポリマーであることが好ましく、上記一般式(3)で示される繰り返し単位を有するポリシロキサンであることがより好ましい。(B)成分としては、例えば、ポリジハイドロジェンシロキサン、ポリ(メチルハイドロジェンシロキサン)、ポリ(エチルハイドロジェンシロキサン)、ポリ(フェニルハイドロジェンシロキサン)、ポリフェニル(ジメチルハイドロジェンシロキシ)シロキサン、ポリ[(メチルハイドロジェンシロキサン)(ジメチルシロキサン)]コポリマー、ポリ[(メチルハイドロジェンシロキサン)(エチルメチルシロキサン)]コポリマー、ポリ[(メチルハイドロジェンシロキサン)(ジエチルシロキサン)]コポリマー、ポリ[(メチルハイドロジェンシロキサン)(ヘキシルメチルシロキサン)]コポリマー、ポリ[(メチルハイドロジェンシロキサン)(オクチルメチルシロキサン)]コポリマー、ポリ[(メチルハイドロジェンシロキサン)(オクタデシルメチルシロキサン)]コポリマー、ポリ[(メチルハイドロジェンシロキサン)(フェニルメチルシロキサン)]コポリマー、ポリ[(メチルハイドロジェンシロキサン)(ジエトキシシロキサン)]コポリマー、ポリ[(メチルハイドロジェンシロキサン)(ジメトキシシロキサン)]コポリマー、ポリ[(メチルハイドロジェンシロキサン)(3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキサン)]コポリマー、ポリ[(ジハイドロジェンシロキサン)(2−フルオロエトキシメチルシロキサン)]コポリマー、ポリ[(ジハイドロジェンシロキサン)((2−メトキシエトキシ)メチルシロキサン)]コポリマー、ポリ[(ジハイドロジェンシロキサン)(フェノキシメチルシロキサン)]コポリマー、ポリ[(ジハイドロジェンシロキサン)(ナフチルメチルシロキサン)]コポリマー、ポリ[(ジハイドロジェンシロキサン)(4−クロロフェニルメチルシロキサン)]コポリマー、ポリ[(ジハイドロジェンシロキサン)((4−メトキシフェニル)シメチルシロキサン)]コポリマー等が挙げられる。
(B)成分がポリマーである場合の重量平均分子量は、好ましくは300〜100,000であり、より好ましくは1,000〜50,000である。なお、本発明において「重量平均分子量」とは、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)によるポリスチレン換算の重量平均分子量のことである。(B)成分の重量平均分子量が前記範囲内であると、(A)成分が吸湿することにより発生する加水分解生成物の低分子量化を防止することができる。これにより、加水分解生成物の揮発を抑制することができるため好ましい。また、(B)成分の重量平均分子量が前記範囲内であると、(B)成分を添加することで組成物に適度な粘性を付与することができる。これにより、本実施の形態にかかる組成物の成膜等の作業性を向上させることができる。
(B)成分がポリマーでない場合、(B)成分としては、上記一般式(2)で示される構造を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、ジフェニルt−ブチルハイドロシラン、トリベンジルシラン等が挙げられる。
以下、(B)成分の機能について列挙して説明する。
第1に、前述したように、本実施の形態にかかる組成物を硬化させて硬化体を形成する工程において、(A)成分と(B)成分とが反応することにより、(A)成分が(B)成分に固定化された硬化体を形成することができる。その結果、該硬化体中の(A)成分に由来する部位が水分と反応することにより発生する加水分解生成物は、揮発性の高い低分子量のアルコールやアルカン等ではなく、揮発性の低い中分子量ないし高分子量のアルコールやアルカン等の化合物となる。これにより、加水分解生成物の揮発による電子デバイス内への拡散を抑制することができる。
第2に、(B)成分を使用することで組成物を無溶媒化することができる。(B)成分は(A)成分と任意に混ざり合うことができるため、(A)成分を溶解させるための溶媒が不要となる。これにより、前述したような硬化体中に溶媒が残留することによる弊害を防止することができる。
第3に、(B)成分は、硬化体の熱流動性を抑制させることができる。前述したように、本実施の形態にかかる組成物を硬化させて硬化体を形成する工程において、(A)成分と(B)成分とが反応することにより、(A)成分が(B)成分に固定化された硬化体を形成することができる。かかる硬化体は、前述した(A)成分の吸湿能を維持したままで熱流動性を抑制させることができる。
第4に、(B)成分は、(A)成分と任意に混ざり合うことができるため、組成物を硬化させて得られる硬化体の透明性を向上させることができる。
本実施の形態にかかる組成物中における(B)成分の含有量は、組成物の全質量を100質量%とした場合、好ましくは10質量%以上90質量%以下であり、より好ましくは20質量%以上50質量%以下である。(B)成分の含有量が前記範囲内であると、前述した各機能を損なわずに良好な硬化体を形成することができる。
1.3.触媒(C)
本実施の形態にかかる組成物は、(A)成分と(B)成分とのヒドロシリル化反応を促進させるために、触媒(C)(以下、単に「(C)成分」ともいう。)を含有してもよい。触媒(C)としては、白金錯体またはロジウム錯体が好ましい。白金錯体としては、例えば、カルボニルシクロビニルメチルシロキサン白金錯体、白金−オクタナル/オクタノール錯体、シクロビニルメチルシロキサン白金錯体、カルボニルジビニルメチル白金錯体、ジビニルテトラメチルジシロキサン白金錯体等が挙げられる。ロジウム錯体としては、例えば、トリス(ジブチルスルフィド)ロジウムトリクロライド等が挙げられる。
本実施の形態にかかる組成物中における(C)成分の含有量は、組成物の全質量を100質量%とした場合、好ましくは0.0001質量%以上1質量%以下であり、より好ましくは0.001質量%以上0.1質量%以下である。(C)成分の含有量が前記範囲内であると、(A)成分と(B)成分とのヒドロシリル化反応を促進させることができるだけでなく、組成物を硬化させて得られる硬化体の吸湿性や透明性等の基本的な性能を損なわない点で好ましい。
1.4.含有比率(W/W
本実施の形態にかかる組成物において、前記(A)成分の含有量(W)と前記(B)成分の含有量(W)との含有比率(W/W)は、好ましくは0.18以上5以下であり、より好ましくは1以上5以下であり、特に好ましくは1以上4以下である。含有比率(W/W)が前記範囲内であることにより、得られる硬化体は、十分な吸水容量を確保できると共に、優れた耐熱性およびガラス密着性を有することができる。含有比率(W/W)が0.18未満であると、得られる硬化体の吸水容量が小さくなり水分捕捉剤としての機能が十分に発揮されず、成膜性、ガラス密着性の点で劣る傾向がある。一方、含有比率(W/W)が5を超えると、得られる硬化体の吸水容量については十分であるが、耐熱性、成膜性、ガラス密着性の点で劣る傾向がある。
1.5.その他の添加剤
本実施の形態にかかる組成物には、上記(A)成分以外の吸湿剤をさらに添加してもよい。(A)成分以外の吸湿剤は、(B)成分と相溶性を有するものであれば特に制限されない。(A)成分以外の吸湿剤としては、例えばトリヘキシロキシアルミニウム、トリオクチロキシアルミニウム、トリデシロキシアルミニウム、トリドデシロキシアルミニウム、トリオクタデシロキシアルミニウム、トリデシロキシボラン、トリドデシロキシボラン、トリオクタデシロキシボラン、トリデシルアルミニウム、トリドデシルアルミニウム等が挙げられる。
本実施の形態にかかる組成物には、上記(B)成分以外の重合性化合物をさらに添加してもよい。上記(B)成分以外の重合性化合物としては、例えば(メタ)アクリル酸、メタクリル酸メチル(MMA)、メタクリル酸エチル(EMA)、メタクリル酸プロピル(PMA)、メタクリル酸ブチル(BMA)、メタクリル酸エチルヘキシル(EHMA)、メタクリル酸トリメトキシシリルプロピル(TMSPMA)、メタクリル酸ターシャリーブチル(t−BMA)、メタクリル酸水添ブタジエン(株式会社クラレ製、商品名「L1253」)、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ベンジル等のアクリル基を有する重合性化合物;トリエチレングリコールジビニルエーテル等のビニルエーテル基を有する重合性化合物;ビニルシクロヘキセンモノオキサイド等のビニル基を有する重合性化合物、オキセタニル基やオキシラニル基等の環状エーテル基を有する重合性化合物等が挙げられる。これらの重合性化合物は、1種単独あるいは2種以上組み合わせて使用してもよい。
本実施の形態にかかる組成物には、安定化剤をさらに添加してもよい。安定化剤を添加することにより、本実施の形態にかかる組成物のゲル化を抑制でき、貯蔵安定性が良好となる。安定化剤としては、例えば、硫黄化合物、リン化合物、アルキン化合物、マレイン酸誘導体、含窒素化合物等が挙げられる。具体的には、ベンゾチアゾール、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、ジエチルマレート、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム(いずれも東京化成工業株式会社より入手可能)等が挙げられる。これらの安定化剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。これらの安定化剤を使用することにより、ゲル化時間を適切にコントロールできるため貯蔵安定性に優れる組成物を得ることができ、しかも良好な硬化体を作製することができる。
安定化剤の含有量は、安定化剤を除いた組成物の全質量を100質量部とした場合、好ましくは0.01質量部以上5質量部以下、より好ましくは0.05質量部以上2質量部以下、特に好ましくは0.05質量部以上1質量部以下である。安定化剤の含有量が前記範囲にあると、組成物の貯蔵安定性が良好となるため十分な常温可使時間が得られると共に、組成物の硬化性も損なわれない点で好ましい。
また、本実施の形態にかかる組成物には、必要に応じて伝熱性を高めるために伝熱性のフィラーを混合してもよい。本実施の形態にかかる組成物が用いられる、有機EL素子を複数配置した有機EL照明装置は発熱するため、素子近傍の温度が高くなることに起因して、輝度や発光効率等の発光特性に悪影響を与えるという不都合が生じることがある。しかし、伝熱性のフィラーを混合することにより放熱性を高めて、水分から素子を保護すると同時に発熱による弊害からも素子を保護することができるため好ましい。
伝熱性のフィラーとしては、無機粒子等の公知のフィラーを使用することができる。また、伝熱性のフィラーとして無機粒子を使用する場合、本実施の形態にかかる組成物を用いて形成された硬化体の熱伝導性を向上させるだけでなく、(A)成分が吸湿により分解されて発生する成分(分解生成物)を吸着させて、硬化体の内部に該分解生成物を捕捉しておくことができる。これにより、前記分解生成物が硬化体の可塑剤として作用することを防止することができる。すなわち、本実施の形態にかかる組成物を用いて形成された硬化体は、例えば80℃を超える使用環境下においても、熱流動により変形することがない。さらに無機粒子の他の機能としては、本実施の形態にかかる組成物を用いて形成された硬化体の機械的強度を向上させること、該硬化体の吸湿能を高めること等が挙げられる。
本発明において、「無機粒子」とは、炭素原子を構造の基本骨格に有する有機化合物以外の化合物から形成された粒子をいうが、炭素の同素体から形成された粒子は含まれる。
無機粒子の材質としては、金属酸化物または金属窒化物であることが好ましい。金属酸化物としては、例えばシリカ(シリカゲルを含む)、スメクタイト、ゼオライト、アルミナ、酸化チタン、ジルコニア、マグネシア、放熱材料用に使用される各種ガラス粉末等が挙げられる。金属窒化物としては、例えば窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等が挙げられる。また、金属酸化物や金属窒化物ではないが、炭化ケイ素、炭化ホウ素、活性炭を無機粒子として使用することもできる。これらの中でも、熱流動性を抑制する観点から、アルミナ、シリカ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、マグネシア、炭化ケイ素、炭化ホウ素およびスメクタイトから選択される少なくとも1種の粒子であることが好ましく、さらに熱伝導性に優れている観点から、アルミナおよび/または窒化ホウ素の粒子であることが特に好ましい。これらの無機粒子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本実施の形態において使用されるシリカ粒子の作製方法は、特に限定されず、従来の公知の方法を適用することができる。例えば、特開2003−109921号公報や特開2006−80406号公報に記載のシリカ粒子分散液の製造方法に準じて作製することができる。また、従来の公知の方法として、ケイ酸アルカリ水溶液からアルカリを除去することによりシリカ粒子を作製する方法がある。ケイ酸アルカリ水溶液としては、一般に水ガラスとして知られているケイ酸ナトリウム水溶液、ケイ酸アンモニウム水溶液、ケイ酸リチウム水溶液、ケイ酸カリウム水溶液等が挙げられる。また、ケイ酸アンモニウムとしては、水酸化アンモニウム、テトラメチルアンモニウム水酸化物からなるケイ酸塩が挙げられる。
本実施の形態において使用されるシリカ粒子は、疎水変性されているものが好ましい。「疎水変性」とは、シリカ粒子に存在するシラノール基(−SiOH)の水素原子がアルキル基等の疎水基(−R)に置換されることをいう。シリカ粒子の表面に存在するシラノール基は、上記(A)成分と反応することにより本実施の形態にかかる組成物から形成される硬化体の吸水能を低下させる傾向がある。したがって、シリカ粒子の表面に存在するシラノール基を疎水変性することにより、硬化体の吸水能の低下を抑制することができる。また、シリカ粒子の疎水変性を行うことにより、混合する際のシリカ粒子の分散性が向上する。
無機粒子の形状については、特に限定されず、球状または楕円球状であってもよいし、多角体状であってもよい。また、無機粒子は、多孔質粒子であってもよいし、内部が空洞化したコア・シェル粒子であってもよい。
無機粒子の平均粒径は、好ましくは5〜5,000nmであり、より好ましくは5〜2,000nmであり、さらに好ましくは5〜500nmであり、特に好ましくは5〜100nmである。平均粒径が前記範囲内にあると、本実施の形態にかかる組成物を用いて形成された硬化体の熱流動による変形を防止することができる。特に平均粒径が5〜100nmであると、透明性に優れた硬化体を形成できる点で有利である。平均粒径が前記範囲内であると、組成物に後述するような適度な粘度を付与することが容易となり、硬化体を形成する際の作業性(塗布性等)が良好となる。さらに、平均粒径が前記範囲内であると、無機粒子が分解生成物を捕捉するのに十分な表面積を有することになり、これにより前記硬化体の熱流動による変形を抑制することができるため好ましい。
なお、無機粒子の平均粒径は、BET法を用いて測定した比表面積から算出されたものであることが好ましいが、これに限定されず他の公知の方法により測定することもできる。
また、無機粒子の平均粒径は、本実施の形態にかかる組成物から形成された硬化体を回収し、該硬化体を切断し、その切断面を電子顕微鏡等で観察することにより測定することもできる。かかる方法で測定することにより、硬化体形成後においても無機粒子の平均粒径を測定することができる。
本実施の形態にかかる組成物中における無機粒子の含有量は、組成物の全質量を100質量%とした場合、硬化体の熱伝導性を向上させる観点では、好ましくは0.1質量%以上80質量%以下であり、より好ましくは20質量%以上60質量%以下である。さらに、硬化体の透明性を確保する観点では、好ましくは0.1質量%以上20質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以上10質量%以下である。なお、無機粒子の含有量が0.1質量%以上であれば、熱流動により変形しない硬化体を得ることができる。
1.6.組成物の製造方法
本実施の形態にかかる組成物は、(A)成分および(B)成分、必要に応じて(C)成分、その他の添加剤を混合することにより製造することができる。これらの成分を混合する方法は、特に制限されないが、(B)成分(必要に応じて(C)成分、その他の添加剤を加えたもの)を撹拌しながら(A)成分を少量ずつ添加して溶解させることで本実施の形態にかかる組成物を得ることができる。
1.7.組成物の物性および用途
本実施の形態にかかる組成物は、20℃における粘度が50〜500,000cPであることが好ましい。粘度が前記範囲内であることにより、組成物をODF法やディスペンス法により直接、素子基板へ塗布し、硬化させることができる。これにより、本実施の形態にかかる組成物をフィルム状等の成形体としてあらかじめ作製しておき、それを素子へ組み込む工程を経る必要がなくなるので、工程を簡略化することができる。また、本実施の形態にかかる組成物に光酸発生剤等を添加して、感光性を付与すれば、微細なパターニングが可能となる。なお、上記粘度は、フォーリング・ニードル法により測定される値を示す。
本実施の形態にかかる組成物は、(A)成分を含有する硬化体を形成することができるため、水分を捕捉する用途に使用することができる。本実施の形態にかかる組成物は、有機EL素子、有機TFT、有機太陽電池、有機CMOSセンサー等の水分捕捉剤として用いることができ、特に有機EL素子の水分捕捉剤に好適に用いられる。
2.硬化体
本発明において「硬化体」とは、上記組成物を使用に適する形状に成膜もしくは成形し、さらに加熱または光照射することにより、もとの組成物よりも粘度または硬度が上昇したものをいう。
本実施の形態にかかる硬化体は、例えば上記組成物をガラス基板等の基材上に塗布して成膜した後、加熱または光照射して硬化させることにより得られる。当該硬化体は、R−M結合を有する(A)成分を含有している。このR−M結合が水分と反応することにより水分を捕捉し、本願発明の作用効果を奏することができるのである。したがって、当該硬化体を水分を捕捉する用途に用いるためには、該硬化体中に実質的にR−M結合が存在している必要がある。
塗布方法としては、スピンコータ、ロールコータ、スプレーコータ、ディスペンサ、インクジェット装置を用いる方法等が挙げられる。
硬化の際の温度は、例えば、40℃〜250℃であることが好ましく、50℃〜150℃であることがより好ましい。特に(C)成分を用いる場合には、前記範囲の温度に加熱することで良好な硬化体を作製することができる。
得られた硬化体の形状は、特に限定されないが、例えばフィルム形状を有する。該硬化体がフィルム形状を有する場合、その膜厚は、例えば5〜100μmであることが好ましい。
本実施の形態にかかる硬化体中における(A)成分の含有量は、硬化体の全質量を100質量%とした場合、好ましくは10質量%以上90質量%以下、より好ましくは50質量%以上80質量%以下である。(A)成分の含有量が前記範囲内であると、水分を捕捉する機能を十分に発現させることができるため好ましい。さらに、(A)成分の含有量が前記範囲内であると、成膜性が良好となり、硬化体に透明性を付与しやすくなる点で好ましい。
3.電子デバイス
本実施の形態にかかる電子デバイスは、上記硬化体を電子デバイスの内部に備えている。水分を嫌う電子デバイスであれば、いかなる電子デバイスにも上記硬化体を搭載することができる。以下、代表的な密閉型電子デバイスである有機EL素子の一例について図面を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施形態にかかる有機EL素子100の断面を模式的に示す図である。図1に示すように、有機EL素子100は、有機EL層10と、有機EL層を収納して外気から遮断するための構造体20と、構造体20内に形成された捕捉剤層30と、からなる。
有機EL層10は、有機材料からなる有機発光材料層が、互いに対向する一対の電極の間に挟持されてなる構造であればよく、例えば陽極/電荷(正孔)輸送剤/発光層/陰極等の公知の構造をとることができる。
捕捉剤層30は、上記組成物の硬化体である。捕捉剤層30は、図1に示すように、有機EL層10と離間して形成されている。
図1中、構造体20は、基板22と、封止キャップ24と、接着剤26とからなる。基板22としてはガラス基板等、封止キャップ24としてはガラスからなる構造体等が挙げられる。なお、構造体20の構造は、有機EL層10を収納することができればよく、特に限定されない。
図2は、第2の実施形態にかかる有機EL素子200の断面を模式的に示す図である。図2に示すように、有機EL素子200は、構造体20内に形成された捕捉剤層30が有機EL層10に密着させるように形成されている点で、有機EL素子100とは異なる。捕捉剤層30は、揮発性成分の残留や発生が少ない硬化体であるため、有機EL層10の表示特性を損なうことがない。また、捕捉剤層30は、有機EL層10へ水分が進入することを防止すると共に、有機EL層10を保護することもできる。
4.実施例
以下、本発明に関して実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
4.1.化合物(A)
4.1.1.トリ(2,2−ビス(アリロキシメチル)−1−ブトキシ)アルミニウムの合成
500mLの三口フラスコに、トリメチロールプロパンジアリルエーテル(ダイソー株式会社製、商品名「ネオアリルT−20」)162.0g[756mmol]を仕込み、撹拌しながら少量ずつトリイソブチルアルミニウム50.0g[252.7mmol]をグローボックス中で滴下した。1時間そのまま撹拌した後、120℃で90分間撹拌した。温度を120℃に保ちつつ、真空ポンプによって減圧しながら未反応の原料を留去し、室温まで冷却してトリ(2,2−ビス(アリロキシメチル)−1−ブトキシ)アルミニウム(以下、「TMDE−3」という)164.0gを無色透明油状物として得た。収率は、定量的であった。
図3は、得られたTMDE−3のH−NMRスペクトル図である。H−NMR測定においては、内部標準物質としてトルエン−d8(ピークδ2.1付近)を用いた。図3により、得られた化合物は、上記式(5)で示される化学構造を有することが示された。
また、仕込み量をトリメチロールプロパンジアリルエーテル162.0g[756mmol]、トリイソブチルアルミニウム60.0g[303.2mmol]に変更したこと以外は、上記の方法と同様にしてトリ(2,2−ビス(アリロキシメチル)−1−ブトキシ)アルミニウムを含有する混合物(以下、「TMDE−3B」という)172.0gを得た。得られたTMDE−3BをTMDE−3と同様にH−NMR測定した結果、上記式(5)で示される化学構造を有する化合物を含有する混合物であることが分かった。
さらに、仕込み量をトリメチロールプロパンジアリルエーテル194.4g[907mmol]、トリイソブチルアルミニウム50.0g[252.7mmol]に変更したこと以外は、上記の方法と同様にしてトリ(2,2−ビス(アリロキシメチル)−1−ブトキシ)アルミニウムを含有する混合物(以下、「TMDE−3C」という)194.0gを得た。得られたTMDE−3CをTMDE−3と同様にH−NMR測定した結果、上記式(5)で示される化学構造を有する化合物を含有する混合物であることが分かった。
このようにして得られたトリ(2,2−ビス(アリロキシメチル)−1−ブトキシ)アルミニウム(TMDE−3)およびTMDE−3を含有する混合物(TMDE−3B、TMDE−3C)を以下に示す実施例および比較例において、(A)成分として使用した。
4.1.2.トリ(2−(2−ビニロキシエトキシ)エトキシ)アルミニウムの合成
200mLの三口フラスコに、トリイソプロポキシアルミニウム15.0g[73.4mmol]および乾燥トルエン45mLを仕込み、乾燥窒素雰囲気下で攪拌しながらトリイソプロポキシアルミニウムを溶解した。そこへ、2−(2−ビニロキシエトキシ)エタノール33.0mL[257mmol]加え、90℃で10分間保った後、温度をそのまま13.3kPaにて反応で出てくる2-プロパノールを留去し、133Paにて未反応の2−(2−ビニロキシエトキシ)エタノールを留去した。このようにして、トリ(2−(2−ビニロキシエトキシ)エトキシ)アルミニウム(以下、「DEGV−3」という)32gを無色透明油状物として得た。収率は、定量的であった。
図4は、得られたDEGV−3のH−NMRスペクトル図である。H−NMR測定においては、内部標準物質としてトルエン−d8(ピークδ2.1付近)を用いた。図4により、得られた化合物は、上記式(6)で示される化学構造を有することが示された。
このようにして得られたトリ(2−(2−ビニロキシエトキシ)エトキシ)アルミニウム(DEGV−3)を以下に示す実施例において、(A)成分として使用した。
4.2.化合物(B)
以下に示す実施例および比較例において、市販されている下記の化合物を化合物(B)として使用した。
・ポリメチルハイドロジェンシロキサン(アヅマックス株式会社製、商品名「HMS−991」)
・ポリエチルハイドロジェンシロキサン(アヅマックス株式会社製、商品名「HES−992」)
・ポリフェニル(ジメチルハイドロジェンシロキシ)シロキサン(アヅマックス株式会社製、商品名「HDP−111」)
4.3.触媒(C)
以下に示す実施例および比較例において、市販されている下記の化合物を触媒(C)として使用した。
・シクロビニルメチルシロキサン白金錯体(アヅマックス株式会社製、商品名「SIP6832.0」、3質量%メチルビニルシロキサン含有品)
・カルボニルジビニルメチル白金錯体(アヅマックス株式会社製、商品名「SIP6832.0」、3質量%ビニルメチル環状シロキサン含有品)
4.4.安定化剤
以下に示す実施例および比較例において、市販されている下記の化合物を安定化剤として使用した。
・ベンゾチアゾール(東京化成工業株式会社製)
・トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト(東京化成工業株式会社製)
・1−エチニル−1−シクロヘキサノール(東京化成工業株式会社製)
・ジエチルマレート(東京化成工業株式会社製)
・N−メチルピロリドン(東京化成工業株式会社製)
・N−ビニル−ε−カプロラクタム(東京化成工業株式会社製)
4.5.その他の添加剤
以下に示す実施例および比較例において、市販されている下記の化合物を添加剤として使用した。
・トリドデシルアルミニウム(ケムチュラ株式会社製、商品名「TA0365」)
・ポリジメチルシロキサン(アヅマックス株式会社製、商品名「DMS−T21」)
・アルミニウムイソプロポキシド(シグマ アルドリッチ ジャパン株式会社製)
4.6.実施例および比較例
4.6.1.フィルムの作製
下記のようにして、実施例1〜18および比較例1〜5において評価するフィルムを作製した。
まず、露点−60℃以下、酸素5ppm以下のグローブボックス中で、所定量の化合物(A)に相当する成分および化合物(B)に相当する成分を混合し、十分に撹拌して均一な溶液とした。そこに、所定量の安定化剤を添加し、さらに均一な溶液となるまで撹拌した。その後、所定量の触媒(C)を添加して、表1または表2に記載の組成物A〜Vを得た。
次いで、得られた組成物をガラス基板上に塗布し、80℃または100℃の温度で30分または1時間または3時間加熱することにより熱硬化させてフィルムを成形した。組成物A〜Vの組成を、表1および表2に示す。
Figure 2011065144
Figure 2011065144
なお、表1および表2における成分の略称は、それぞれ下記の成分を表す。
・「TMDE−3」;トリ(2,2−ビス(アリロキシメチル)−1−ブトキシ)アルミニウム(前記「4.1.1.」項で合成したもの)
・「TMDE−3B」;トリ(2,2−ビス(アリロキシメチル)−1−ブトキシ)アルミニウムを含有する混合物(前記「4.1.1.」項で合成したもの)
・「TMDE−3C」;トリ(2,2−ビス(アリロキシメチル)−1−ブトキシ)アルミニウムを含有する混合物(前記「4.1.1.」項で合成したもの)
・「DEGV−3」;トリ(2−(2−ビニロキシエトキシ)エトキシ)アルミニウム(前記「4.1.2.」項で合成したもの)
・「TD−3」;トリドデシルアルミニウム
・「(i−PrO)3Al」:アルミニウムイソプロポキシド
・「PMHS」;ポリメチルハイドロジェンシロキサン
・「PEHS」;ポリエチルハイドロジェンシロキサン
・「PPMHS」;ポリフェニル(ジメチルハイドロジェンシロキシ)シロキサン
・「PMS」;ポリジメチルシロキサン
・「BT」;ベンゾチアゾール
・「TDBPP」;トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト
・「ECHO」;1−エチニル−1−シクロヘキサノール
・「DEM」;ジエチルマレート
・「NMP」;N−メチルピロリドン
・「VC」;N−ビニル−ε−カプロラクタム
4.6.2.評価方法
上記「4.6.1.フィルムの作製」で得られた各フィルムについて、吸湿性、透明性、成膜性、ガラス密着性および貯蔵安定性(ゲル化時間)を下記の方法により評価した。なお、熱流動性は、下記の方法により別途フィルムを作製して評価した。その結果を表1および表2に併せて示す。
(1)吸湿性
内径3cmのガラスシャーレに、実施例、比較例の各フィルムで厚さが0.6mmのものを作製し、湿度計と温度計を装着した内容積800cmのデシケーターに、先に作製したフィルムをガラスシャーレごと入れ、デシケーター内部の湿度と温度の変化を測定した。測定により得られた相対湿度(Hr、%)、摂氏温度(Tc、℃)の値から下記式(7)により絶対湿度(Ha、%)を求めた。そして、測定開始時の絶対湿度Ha(0h)から2時間後の絶対湿度Ha(2h)の減少割合を吸水率とし、吸水率を下記式(8)により算出して評価した。
Ha=4.0×10−3{exp(6.4×10−2・Tc)}Hr …(7)
吸水率(%)=100×(Ha(0h)−Ha(2h))/Ha(0h) …(8)
吸水率(%)は、20%以上が好ましく、30%以上がより好ましく、40%以上が特に好ましい。
(2)熱流動性(耐熱性)
まず、組成物A〜Vのいずれか1種をサンプル管中に適量入れて、80℃で60分間加熱することにより、膜厚2mmのフィルムを前記サンプル管の底部に作製した。次に、大気中で前記フィルムを十分に吸湿させた後、さらに蓋を閉めシールし、サンプル管の底部が上(成膜面が上)となるように固定した状態で85℃の環境下に静置した。その後336時間経過した時点のフィルムの状態を観察した。なお、熱流動性の評価基準は、フィルムに変化が認められなかった場合を「○」、フィルムが下方へ垂れて変形が認められた場合を「×」とした。
(3)透明性
上記「4.6.1.フィルムの作製」で得られたフィルムについて、目視により白濁が生じないものを「○」、白濁するものを「×」とした。なお、透明性の要求されるトップエミッション型の有機EL等の用途に適用する場合には、透明性が良好なものが好ましい。
(4)成膜性
上記「4.6.1.フィルムの作製」で得られたフィルムについて、目視によりフィルムにクラックおよび凹凸が発生していないものを「○」、フィルムにクラックまたは凹凸が認められた場合を「×」とした。なお、有機EL等の用途に適用する場合には、クラックおよび凹凸の発生が抑制されているものが好ましい。
(5)ガラス密着性
上記「4.6.1.フィルムの作製」で得られたフィルムについて、大気中でガラスから剥離しないものを「○」、剥離するものを「×」とした。なお、ガラス基板への密着性が要求される表示材料等の用途に適用する場合は、ガラス密着性が良好なものが好ましい。
(6)貯蔵安定性
組成物の調製後、すぐに得られた組成物を透明ガラス容器に少量加え、密閉して保管した。組成物をガラス容器に加えてから組成物に流動性が認められなくなった時点までの経過時間をゲル化時間として評価した。流動性の確認は、ガラス容器を傾けて、そのときの組成物の状態を目視で観察することにより行った。
4.6.3.評価結果
表1および表2の結果から、実施例1〜18の組成物から形成されたフィルムによれば、いずれの組成物も化合物(A)および化合物(B)を含有するため、優れた吸湿性および耐熱性を有していることが分かった。また、実施例1〜18の組成物によれば、透明性、成膜性、ガラス密着性にも優れているフィルムが得られることが分かった。
また、安定化剤を添加しない実施例13では約15分間でゲル化したのに対し、安定化剤を添加した実施例7〜12では、1週間以上ゲル化しなかった。この結果より、安定化剤を添加することにより貯蔵安定性が飛躍的に向上することが分かった。
実施例2の組成物には、TMDE−3だけでなく吸湿剤のTD−3も添加されているが、TD−3の添加によりフィルムの性能に影響を及ぼすことはなかった。
実施例3の組成物の含有比率(W/W)は、0.18である。これにより、吸水率が30%となり実施例1や実施例2の組成物と比較すると低下する傾向が認められたが、製品としては良品の範疇であった。
実施例5では、化合物(B)を末端にSi−H基が存在するPPMHSへと変更した。これにより、フィルムの性能に影響を及ぼすことはなかった。
実施例6では、触媒(C)をカルボニルジビニルメチル白金錯体へと変更した。これにより、フィルムの性能に影響を及ぼすことはなかった。
実施例14および実施例15では、化合物(A)としてTMDE−3を含有する混合物を用いた。これらの実施例では、実施例12とほぼ同等の結果が得られ、化合物(A)としてTMDE−3を含有する混合物を用いることによりフィルムの性能に影響を及ぼすことはなかった。
実施例16および実施例17では、TMDE−3に代えてDEGV−3を用いた。その結果、TMDE−3を用いた場合に比べて硬化時間が長くなるものの、化合物(A)としてDEGV−3を用いることによりフィルムの性能に影響を及ぼすことはなかった。
これに対して、比較例1は、化合物(A)の代わりに吸湿剤として一般的に使用されている酸化カルシウム(CaO)を使用した例である。この酸化カルシウムは、化合物(B)中に溶解せずに分散された状態であった。比較例1では、溶液が硬化せずにフィルム状とならなかったため、吸水率を測定することができなかった。
比較例2は、化合物(A)の代わりに吸湿剤として一般的に使用されている酸化バリウム(BaO)を使用した例である。この酸化バリウムは、化合物(B)中に溶解せずに分散された状態であった。比較例2では、比較例1と同様に溶液が硬化せずにフィルム状とならなかったため、吸水率を測定することができなかった。
比較例3は、化合物(B)の代わりにSi−H基を有しないPMSを使用した例である。比較例3では、Si−H基を有しないPMSが化合物(A)と反応することができず、膜中成分の分子量が増大しないため流動性を抑制させることができなかった。このためフィルムを形成することができず、吸水率を測定することもできなかった。透明性、成膜性、ガラス密着性についても同様に評価することができなかった。
比較例4は、化合物(A)の代わりに吸湿剤のTD−3を使用した例である。比較例4では、TD−3中の有機基が不飽和結合を有しないため、化合物(B)とヒドロシリル化反応することができなかった。したがって、硬化体中の成分の分子量が増大しないため流動性を抑制させることができず、フィルムの変形が認められた。さらに、熱流動性の試験において、低分子量のアルカンやアルコールが発生することによるフィルムの変形も認められた。吸水率、透明性、成膜性、ガラス密着性については膜を形成できないため評価することができなかった。
比較例5は、化合物(A)の代わりに吸湿剤の(i−PrO)3Alを使用した例である。比較例5では、(i−PrO)3Al中の有機基が不飽和結合を有しないため、化合物(B)とヒドロシリル化反応することができなかった。したがって、硬化体中の成分の分子量が増大しないため流動性を抑制させることができず、フィルムの変形が認められた。さらに、熱流動性の試験において、低分子量のアルコールが発生することによるフィルムの変形も認められた。吸水率、透明性、成膜性、ガラス密着性については膜を形成できないため評価することができなかった。
以上の結果より、化合物(A)および化合物(B)を含有する組成物から形成されたフィルムは、吸水率および耐熱性に優れると共に、透明性、成膜性、ガラス密着性にも優れていることが分かった。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10…有機EL層、20…構造体、22…基板、24…封止キャップ、26…接着剤、30…捕捉剤層、100…有機EL素子

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)で示される化合物(A)と、
    下記一般式(2)で示される構造を有する化合物(B)と、
    を含有する、組成物。
    (R)nM …(1)
    (上記式(1)中、Rは、置換もしくは非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、環式アルキル基、アリール基、カルボキシル基およびRO−で表される基から選択される1種である。複数存在するRは同一または異なってもよいが、複数存在するRのうち少なくとも1個は1以上の不飽和結合を有する基である。Rは、置換もしくは非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、環式アルキル基およびアリール基から選択される1種である。nは2〜4の整数であり、Mの原子価に等しい。Mは2〜4価の原子である。)
    Figure 2011065144
    (上記式(2)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子および有機基から選択される1種である。)
  2. 請求項1において、
    前記化合物(A)は、炭素−炭素不飽和結合を有する、組成物。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記一般式(1)の前記Mは、アルミニウム、ホウ素、マグネシウム、カルシウム、チタン、ジルコニウムおよび亜鉛から選択される少なくとも1種である、組成物。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項において、
    前記化合物(B)は、下記一般式(3)で示される繰り返し単位を有するポリシロキサンである、組成物。
    Figure 2011065144
    (上記式(3)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子および有機基から選択される1種である。)
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項において、
    前記化合物(A)は、下記一般式(4)で示される化合物である、組成物。
    Figure 2011065144
    (上記式(4)中、Rは2価の有機基である。Rは水素原子または1価の有機基である。複数存在するRおよびRは、同一または異なってもよい。)
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項において、
    前記化合物(A)と前記化合物(B)とのヒドロシリル化反応を促進させるための触媒(C)をさらに含有する、組成物。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項において、
    ベンゾチアゾール、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、ジエチルマレート、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリドンおよびN−ビニル−ε−カプロラクタムから選択される少なくとも1種の安定化剤をさらに含有する、組成物。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の水分捕捉用組成物。
  9. 請求項8に記載の水分捕捉用組成物を用いて形成された、硬化体。
  10. 請求項9に記載の硬化体を備えた、電子デバイス。
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