JP2002371185A - シリコーン組成物および硬化したシリコーン生成物 - Google Patents

シリコーン組成物および硬化したシリコーン生成物

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    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/20Polysiloxanes containing silicon bound to unsaturated aliphatic groups

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた特性を有するシリコーン組成物を提供
すること。 【解決手段】 (A)1分子当たり平均して少なくとも
2個のケイ素結合アルケニル基を含むオルガノポリシロ
キサン;(B)組成物を硬化させるのに十分な濃度の、
1分子当たり平均して少なくとも2個のケイ素結合水素
原子を含むオルガノハイドロジェンポリシロキサン;
(C)有効量の遷移金属化合物;並びに(D)触媒量の
ヒドロシリル化触媒を含むシリコーン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリコーン組成物に
関し、より詳細には少なくとも1個の脂肪族炭素−炭素
多重結合を有するチタンまたはジルコニウム化合物を含
むヒドロシリル化付加硬化性シリコーン組成物に関す
る。本発明は、さらに、この組成物から形成される硬化
したシリコーン生成物に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーンは、高い熱安定性、良好な耐
湿性、優れた可撓性、高いイオン純度、低α粒子放出
量、および様々な支持体に対する良好な接着性等のそれ
らの他に類のない特性の組み合わせのために、様々な用
途で有用である。例えば、シリコーンは、自動車、エレ
クトロニクス、建設、アプライアンスおよび航空宇宙の
各産業界で幅広く使用されている。
【0003】アルケニル含有オルガノポリシロキサン、
オルガノハイドロジェンシロキサン、チタン化合物また
はジルコニウム化合物、およびヒドロシリル化触媒を含
んで成る付加硬化性シリコーン組成物は当該技術分野で
知られている。例えば、Gray等の米国特許第5,36
4,921号明細書には、アルケニル含有ポリジオルガ
ノシロキサン、オルガノハイドロジェンシロキサン、白
金を含有するヒドロシリル化触媒、エポキシ官能性オル
ガノトリアルコキシシラン、アルコキシケイ素化合物、
およびTi−O−CH結合を有するチタン化合物を含ん
で成る、シリコーンゴムに硬化可能な組成物が開示され
ている。
【0004】Angell等の米国特許第5,683,527
号明細書には、アルケニル官能性ポリオルガノシロキサ
ンと;オルガノハイドロジェンシロキサンと;発泡剤
と;白金触媒と;エポキシ官能性化合物、ヒドロキシル
官能性化合物、テトラアルキルオルトシリケート、オル
ガノチタネートおよびアルミニウムまたはジルコニウム
化合物を含む接着促進剤を含んで成る発泡性の硬化性オ
ルガノシロキサン組成物が開示されている。
【0005】Gray等の米国特許第5,595,826号
明細書には、ケイ素結合低級アルケニル基とケイ素結合
水素原子の付加反応により硬化するオルガノポリシロキ
サン組成物が開示されている。この組成物は、エポキシ
官能性化合物と、同一分子内に少なくとも1個のヒドロ
キシ基と水素化ケイ素、アルケニルおよびアクリルから
なる群から選ばれる少なくとも1個の置換基とを有する
化合物、並びにアルミニウム化合物またはジルコニウム
化合物を含む接着促進作用のある混合物を含んで成る。
Moritaの米国特許第4,742,103号明細書には、
エチレン性不飽和基および少なくとも1個のアルコキシ
基を含む有機ケイ素化合物と、アルミニウムまたはジル
コニウムの特定の化合物群から選ばれる少なくとも1種
の化合物とを含んで成る、白金触媒型ヒドロシリル化反
応により硬化可能なオルガノポリシロキサン組成物が開
示されている。
【0006】Collinsのヨーロッパ特許出願第0718
432A1号明細書には、シリコーン樹脂、ヒドロシリ
ル化反応抑制剤および接着促進作用のある添加剤を含ん
で成る、ヒドロシリル化反応により硬化可能な組成物を
含んでなる硬化性コーティング組成物が開示されてい
る。その接着促進作用のある添加剤は、エポキシ官能基
およびアルコキシ官能基を有する有機ケイ素化合物と、
アルケニルシラノールと、有機チタン化合物と、金属キ
レート化合物を含む。Kasuya等のヨーロッパ特許出願第
0596534A2号には、少なくとも2個のアルケニ
ル基を有するポリオルガノシロキサンと、少なくとも2
個のケイ素結合水素原子を有するオルガノポリシロキサ
ンと、1〜20モル%のオルガノシルセスキオキサン単
位、20〜80モル%のジオルガノシロキサン単位およ
び20〜80モル%のトリオルガノシロキシ単位を有
し、1分子当たり少なくとも1個のエポキシ基が存在
し、少なくとも2モル%の有機基がアルケニルであり、
少なくとも5モル%の有機基がケイ素結合アルコキシ基
である有機ケイ素化合物と、有機チタン化合物と、ヒド
ロシリル化反応触媒とを含んで成る硬化性オルガノポリ
シロキサン組成物が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記引用文献には、様
々なチタン化合物およびジルコニウム化合物を含むシリ
コーン組成物が開示されているが、これらの引用文献の
いずれにも本発明の遷移金属化合物は教示されていな
い。本発明のシリコーン組成物は、低VOC(揮発性有
機化合物)含量および調節可能な硬化等の含む多くの長
所を有する。さらに、本発明のシリコーン組成物は、硬
化すると、様々な支持体、特にプラスチックに対する接
着性に優れたシリコーン生成物を形成する。本発明のシ
リコーン組成物には多くの用途があり、特にエレクトロ
ニクス分野での用途がある。例えば、本発明のシリコー
ン組成物は、印刷回路板にダイを取り付けること、電子
デバイスを封入すること、ヒートシンクと電子デバイス
の間のギャップを埋めること、電子デバイスにヒートシ
ンクを取り付けること、または変圧器もしくはコンバー
ター内の巻線を封入することに使用できる。特に、本発
明のシリコーン組成物は、可撓性または剛性支持体に電
子部品を結合させることに有用である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (A)1分子当たり平均して少なくとも2個のケイ素結
合アルケニル基を含むオルガノポリシロキサン; (B)組成物を硬化させるのに十分な濃度の、1分子当
たり平均して少なくとも2個のケイ素結合水素原子を含
むオルガノハイドロジェンポリシロキサン; (C)有効量の、
【0009】
【化8】
【0010】[式中、各R1は独立にヒドロカルビル、
−(R7O)q8、−SiR9 2(OSiR9 2rOSiR
9 3、エポキシ置換ヒドロカルビル、アクリロイルオキシ
置換ヒドロカルビル、メタクリロイルオキシ置換ヒドロ
カルビル、アミノ置換ヒドロカルビルまたはヒドロカル
ビルアミノ置換ヒドロカルビルであるが、R7はヒドロ
カルビレン、R8はヒドロカルビル、R9はヒドロカルビ
ル、qは1〜20、およびrは0〜20であり;各R2
は独立にヒドロカルビル、ハロヒドロカルビル、シアノ
アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルケニル
オキシアルキルオキシ、シアノアルコキシ、メタクリロ
イルオキシアルキルオキシ、アクリロイルオキシアルキ
ルオキシ、アミノまたはヒドロカルビル置換アミノであ
り;各R3は独立に水素、ヒドロカルビル、ハロヒドロ
カルビルまたはアシルであり;各R 4は独立にヒドロカ
ルビル、ハロヒドロカルビルまたはシアノアルキルであ
り;R5は、自由原子価が3,4または5個の炭素原子
で隔てられているアルカンジイルであり;R6は、自由
原子価が2,3または4個の炭素原子で隔てられている
ヒドロカルビレンであり;Mはチタンまたはジルコニウ
ムであり;mは、Mがチタンである場合に0〜3の整数
であるか、またはMがジルコニウムである場合に0〜4
の整数であり;nは、Mがチタンである場合に1〜3の
整数であるか、またはMがジルコニウムである場合に1
〜4の整数であり;そしてpは1または2であるが、1
分子当たり少なくとも1つのR1、R2、R3、R4、R5
またはR6は少なくとも1個の脂肪族炭素−炭素多重結
合を含む]から選ばれる式により表される遷移金属化合
物;並びに (D)触媒量のヒドロシリル化触媒;を含むシリコーン
組成物に関する。
【0011】本発明は、さらに、上記組成物の反応生成
物を含んで成る硬化したシリコーン生成物に関する。本
発明は、さらに、成分(A)、(B)および(D)が同
じパート(part)中に存在しないことを条件として、2
つ以上のパートに成分(A)〜(D)を含んで成るマル
チパート(multi-part)シリコーン組成物に関する。本
明細書において、「脂肪族炭素−炭素多重結合」なる用
語は、脂肪族の炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三
重結合を意味する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のシリコーン組成物は、 (A)1分子当たり平均して少なくとも2個のケイ素結
合アルケニル基を含むオルガノポリシロキサン; (B)組成物を硬化させるのに十分な濃度の、1分子当
たり平均して少なくとも2個のケイ素結合水素原子を含
むオルガノハイドロジェンポリシロキサン; (C)有効量の、
【0013】
【化9】
【0014】[式中、各R1は独立にヒドロカルビル、
−(R7O)q8、−SiR9 2(OSiR9 2rOSiR
9 3、エポキシ置換ヒドロカルビル、アクリロイルオキシ
置換ヒドロカルビル、メタクリロイルオキシ置換ヒドロ
カルビル、アミノ置換ヒドロカルビルまたはヒドロカル
ビルアミノ置換ヒドロカルビルであるが、R7はヒドロ
カルビレン、R8はヒドロカルビル、R9はヒドロカルビ
ル、qは1〜20、およびrは0〜20であり;各R2
は独立にヒドロカルビル、ハロヒドロカルビル、シアノ
アルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルケニル
オキシアルキルオキシ、シアノアルコキシ、メタクリロ
イルオキシアルキルオキシ、アクリロイルオキシアルキ
ルオキシ、アミノまたはヒドロカルビル置換アミノであ
り;各R3は独立に水素、ヒドロカルビル、ハロヒドロ
カルビルまたはアシルであり;各R 4は独立にヒドロカ
ルビル、ハロヒドロカルビルまたはシアノアルキルであ
り;R5は、自由原子価が3,4または5個の炭素原子
で隔てられているアルカンジイルであり;R6は、自由
原子価が2,3または4個の炭素原子で隔てられている
ヒドロカルビレンであり;Mはチタンまたはジルコニウ
ムであり;mは、Mがチタンである場合に0〜3の整数
であるか、またはMがジルコニウムである場合に0〜4
の整数であり;nは、Mがチタンである場合に1〜3の
整数であるか、またはMがジルコニウムである場合に1
〜4の整数であり;そしてpは1または2であるが、1
分子当たり少なくとも1つのR1、R2、R3、R4、R5
またはR6は少なくとも1個の脂肪族炭素−炭素多重結
合を含む]からなる群から選ばれる式により表される遷
移金属化合物;並びに (D)触媒量のヒドロシリル化触媒;を含む。
【0015】成分(A)は、1分子当たり平均して少な
くとも2個のケイ素結合アルケニル基を含む少なくとも
1種のオルガノポリシロキサンである。このオルガノポ
リシロキサンは、線状、枝分かれ、または樹脂状構造を
有することができる。このオルガノポリシロキサンは、
ホモポリマーまたはコポリマーであることができる。そ
のアルケニル基は、典型的には、2〜約10個の炭素原
子を有し、ビニル、アリル、ブテニルおよびヘキセニル
により例示されるが、これらに限定されない。このオル
ガノポリシロキサン中のアルケニル基は末端、側鎖、ま
たは末端と側鎖位置の両方に位置していてよい。このオ
ルガノポリシロキサン中の残りのケイ素結合有機基は、
脂肪族不飽和を含まない一価炭化水素基および一価ハロ
ゲン化炭化水素基から独立に選ばれる。これらの一価基
は、典型的には1〜約20個の炭素原子を有し、好まし
くは1〜10個の炭素原子を有し、メチル、エチル、プ
ロピル、ペンチル、オクチル、ウンデシルおよびオクタ
デシル等のアルキル;シクロヘキシル等のシクロアルキ
ル;フェニル、トリル、キシリル、ベンジルおよび2−
フェニルエチル等のアリール;並びに3,3,3−トリ
フルオロプロピル、3−クロロプロピル、ジクロロフェ
ニルおよび6,6,6,5,5,4,4,3,3−ノナ
フルオロヘキシル等のハロゲン化炭化水素基により例示
されるが、これらに限定されない。このオルガノポリシ
ロキサン中の脂肪族不飽和を含まない有機基の好ましく
は少なくとも50%、より好ましくは少なくとも80%
はメチルである。分子量および構造に応じて変わる25
℃でのこのオルガノポリシロキサンの粘度は、典型的に
は0.05〜500Pa・s、好ましくは0.1〜20
0Pa・s、より好ましくは0.1〜100Pa・sで
ある。オルガノポリシロキサンの例としては、下記式:
【0016】
【化10】
【0017】(式中、Me,ViおよびPhはそれぞれ
メチル、ビニルおよびフェニルを表し、cはそのポリジ
オルガノシロキサンの粘度が25℃で0.05〜500
Pa・sであるような値である)により表されるポリジ
オルガノシロキサンが挙げられるが、これらに限定され
ない。
【0018】対応するオルガノハロシランの加水分解お
よび縮合または環状ポリジオルガノシロキサンの平衡化
等の本発明のシリコーン組成物において使用するのに好
適なポリジオルガノシロキサンの製造方法は当該技術分
野でよく知られている。オルガノポリシロキサン樹脂の
例としては、実質的にR10 3SiO1/2単位およびSiO
4/2単位からなるMQ樹脂、実質的にR10SiO3/2単位
およびR10 2SiO2/2単位からなるTD樹脂、実質的に
10 3SiO1/2単位およびR10SiO3 /2単位からなる
MT樹脂、並びに実質的にR10 3SiO1/2単位、R10
iO3/2単位およびR10 2SiO2/2単位からなるMTD
樹脂が挙げられる。ここで、各R 10は、一価炭化水素基
および一価ハロゲン化炭化水素基から独立に選ばれる。
10により表される一価基は典型的には1〜約20個の
炭素原子を有し、好ましくは1〜約10個の炭素原子を
有する。一価基の例としては、メチル、エチル、プロピ
ル、ペンチル、オクチル、ウンデシルおよびオクタデシ
ル等のアルキル;シクロヘキシル等のシクロアルキル;
ビニル、アリル、ブテニルおよびヘキセニル等のアルケ
ニル;フェニル、トリル、キシリル、ベンジルおよび2
−フェニルエチル等のアリール;並びに3,3,3−ト
リフルオロプロピル、3−クロロプロピル、ジクロロフ
ェニルおよび6,6,6,5,5,4,4,3,3−ノ
ナフルオロヘキシル等のハロゲン化炭化水素基により例
示されるが、これらに限定されない。このオルガノポリ
シロキサン樹脂中の好ましくは少なくとも3分の1、よ
り好ましくは実質的に全てのR10基がメチルである。好
ましいオルガノポリシロキサン樹脂は、実質的に(CH
33SiO1/2単位およびSiO4/2単位からなり、Si
4/2単位に対する(CH33SiO1/2単位のモル比が
0.6〜1.9であるものである。
【0019】好ましくは、このオルガノポリシロキサン
樹脂は平均約3〜30モル%のアルケニル基を含む。こ
の樹脂中のアルケニル基のモル百分率は、この樹脂中の
シロキサン単位の全モル数に対するこの樹脂中のアルケ
ニル含有シロキサン単位のモル数の比に100を掛けた
ものとして定義される。オルガノポリシロキサン樹脂の
製造方法は当該技術分野で良く知られている。例えば、
好ましいオルガノポリシロキサン樹脂は、Daudt等のシ
リカヒドロゾルキャッピング方法により生成した樹脂コ
ポリマーを少なくとも1種のアルケニル含有末端封鎖剤
で処理することにより製造される。Daudt等の方法は米
国特許第2,676,182号明細書に開示されている
この米国特許明細書の開示を引用によりここに含まれて
いることにし、本発明において使用するのに好適なオル
ガノポリシロキサン樹脂の製造方法を教示する。
【0020】簡単に述べると、Daudt等の方法は、酸性
条件下でシリカヒドロゾルを、トリメチルクロロシラン
等の加水分解可能なトリオルガノシラン、ヘキサメチル
ジシロキサン等のシロキサンまたはそれらの混合物と反
応させ、そしてM単位およびQ単位を有するコポリマー
を回収することを伴う。得られるコポリマーは概して約
2〜約5質量%のヒドロキシル基を含む。
【0021】典型的には2質量%未満のケイ素結合ヒド
ロキシル基を含むこのオルガノポリシロキサン樹脂は、
Daudt等の生成物を、最終生成物において3〜30モル
%のアルケニル基をもたらすのに十分な量のアルケニル
含有末端封鎖剤またはアルケニル含有末端封鎖剤と脂肪
族不飽和を含まない末端封鎖剤との混合物と反応させる
ことにより調製できる。末端封鎖剤としては、シラザ
ン、シロキサンおよびシランが挙げられるが、これらに
限定されない。好適な末端封鎖剤は当該技術分野で知ら
れており、Blizzard等の米国特許第4,584,355
号明細書;Blizzard等の米国特許第4,591,622
号明細書;およびHoman等の米国特許第4,585,8
36号明細書に例示されている。これらの米国特許明細
書の開示は引用によりここに含まれていることにする。
このオルガノポリシロキサン樹脂を製造するために1種
の末端封鎖剤またはそのような薬剤の混合物を使用でき
る。
【0022】成分(A)は、1種のオルガノポリシロキ
サン、または次の特性:構造、粘度、平均分子量、シロ
キサン単位および配列のうちの少なくとも1つが異なる
2種以上のオルガノポリシロキサンを含んでなる混合物
であることができる。成分(B)は、1分子当たり平均
して少なくとも2個のケイ素結合水素原子を含む少なく
とも1種のオルガノハイドロジェンポリシロキサンであ
る。一般的に、成分(A)における1分子当たりのアル
ケニル基の平均数と成分(B)における1分子当たりの
ケイ素結合水素原子の平均数との和が4よりも大きい場
合に架橋が起きると理解されている。このオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサン中のケイ素結合水素原子は、
末端、側鎖、または末端と側鎖の両方に位置することが
できる。
【0023】このオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンはホモポリマーまたはコポリマーであることができ
る。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの構造
は、線状、分枝状、環状または樹脂状であることができ
る。このオルガノハイドロジェンポリシロキサン中に存
在してよいシロキサン単位の例としては、HR11 2Si
1/2単位、R11 3SiO1/2単位、HR11SiO2/2
位、R11 2SiO2/2単位、R11SiO3/2単位およびS
iO4/2単位が挙げられるが、これらに限定されない。
これらの式において、各R11は、成分(A)について先
に定義および例示したような、脂肪族不飽和を含まない
一価炭化水素基および一価ハロゲン化炭化水素基から独
立に選ばれる。好ましくは、このオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサン中に有機基の少なくとも50%はメチ
ルである。
【0024】オルガノハイドロジェンポリシロキサンの
例としては、トリメチルシロキシ末端ポリ(メチルハイ
ドロジェンシロキサン)、トリメチルシロキシ末端ポリ
(ジメチルシロキサン/メチルハイドロジェンシロキサ
ン)、ジメチルハイドロジェンシロキシ末端ポリ(メチ
ルハイドロジェンシロキサン)、ジメチルハイドロジェ
ンシロキシ末端ポリジメチルシロキサン、および実質的
にH(CH32SiO 1/2単位とSiO4/2からなる樹脂
が挙げられるが、これらに限定されない。成分(B)
は、1種のオルガノハイドロジェンポリシロキサン、ま
たは次の特性:構造、平均分子量、粘度、シロキサン単
位および配列のうちの少なくとも1つが異なる2種以上
のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含んでなる
混合物であることができる。
【0025】このシリコーン組成物中の成分(B)の濃
度は、当該組成物を硬化(架橋)させるのに十分な濃度
である。成分(B)の正確な量は、所望の硬化度に依存
する。硬化度は、成分(A)中のアルケニル基のモル数
に対する成分(B)中のケイ素結合水素原子のモル数の
比が増大するにつれて概して増大する。典型的には、成
分(B)の濃度は、組み合わせた成分(A)および
(C)中のアルケニル基1個当たり0.5〜5個のケイ
素結合水素原子を与えるのに十分な濃度である。好まし
くは、成分(B)の濃度は、組み合わせた成分(A)お
よび(C)中のアルケニル基1個当たり0.8〜2個の
ケイ素結合水素原子を与えるのに十分な濃度である。
【0026】オルガノハロシランの加水分解および縮合
等の、線状、分枝状および環状のオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンの製造方法は当該技術分野でよく知ら
れている。オルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂
の製造方法も、米国特許第5,310,843号、米国
特許第4,370,358号および米国特許第4,70
7,531号の各明細書に例示されているようによく知
られている。成分(A)と成分(B)が相溶性であるよ
うに、各成分中の主な有機基が同じであることが好まし
い。この主な有機基がメチルであることが好ましい。
【0027】成分(C)は、
【0028】
【化11】
【0029】から選ばれる式により表される少なくとも
1種の遷移金属化合物である。これらの式中、各R1
独立にヒドロカルビル、−(R7O)q8、−SiR9 2
(OSiR9 2rOSiR9 3、エポキシ置換ヒドロカル
ビル、アクリロイルオキシ置換ヒドロカルビル、メタク
リロイルオキシ置換ヒドロカルビル、アミノ置換ヒドロ
カルビルまたはヒドロカルビルアミノ置換ヒドロカルビ
ルであり、ここでR7はヒドロカルビレン、R8はヒドロ
カルビル、R9はヒドロカルビル、qは1〜20、およ
びrは0〜20であり;各R2は独立にヒドロカルビ
ル、ハロヒドロカルビル、シアノアルキル、アルコキ
シ、アルケニルオキシ、アルケニルオキシアルキルオキ
シ、シアノアルコキシ、メタクリロイルオキシアルキル
オキシ、アクリロイルオキシアルキルオキシ、アミノま
たはヒドロカルビル置換アミノであり;各R3は独立に
水素、ヒドロカルビル、ハロヒドロカルビルまたはアシ
ルであり;各R4は独立にヒドロカルビル、ハロヒドロ
カルビルまたはシアノアルキルであり;R5は、自由原
子価が3,4または5個の炭素原子で隔てられているア
ルカンジイルであり;R6は、自由原子価が2,3また
は4個の炭素原子で隔てられているヒドロカルビレンで
あり;Mはチタンまたはジルコニウムであり;mは、M
がチタンである場合に0〜3の整数であるか、またはM
がジルコニウムである場合に0〜4の整数であり;n
は、Mがチタンである場合に1〜3の整数であるか、ま
たはMがジルコニウムである場合に1〜4の整数であ
り;そしてpは1または2であるが、1分子当たり少な
くとも1つのR1、R2、R3、R4、R5またはR6は少な
くとも1個の脂肪族炭素−炭素多重結合を含む。炭素−
炭素多重結合は、内部または末端位置に位置することが
できる。好ましくは、炭素−炭素多重結合は末端位置に
位置し、より好ましくは炭素−炭素多重結合は式:−C
H=CH2により表される末端基の部分である。1分子
当たり少なくとも1個のR1が少なくとも1個の脂肪族
炭素−炭素多重結合を含むことが好ましい。
【0030】遷移金属化合物の前記式におけるヒドロカ
ルビル基、ハロヒドロカルビル基、シアノアルキル基、
アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルケニルオキシ
アルキルオキシ基、シアノアルコキシ基、メタクリロイ
ルオキシアルキルオキシ基、アクリロイルオキシアルキ
ルオキシ基およびアシル基は典型的には1〜18個の炭
素原子を有し、好ましくは1〜12個の炭素原子を有す
る。R1、R2、R3、R4、R8およびR9により表される
ヒドロカルビル基の例としては、メチル、エチル、プロ
ピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピ
ル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペ
ンチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、2−
メチルブチル、3−メチルブチル、1,2−ジメチルプ
ロピル、2,2−ジメチルプロピル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシ
ル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル等の非分
枝アルキルおよび分枝アルキル;シクロペンチル、シク
ロヘキシルおよびメチルシクロヘキシル等のシクロアル
キル;フェニルおよびナフチル等のアリール;トリルお
よびキシリル等のアルカリール;ベンジルおよびフェネ
チル等のアラルキル;ビニル、アリル、プロペニルおよ
びヘキセニル等のアルケニル;スチリルおよびシンナミ
ル等のアリールアルケニル;並びにエチニルおよびプロ
ピニル等のアルキニルが挙げられるが、これらに限定さ
れない。R1により表されるエポキシ置換ヒドロカルビ
ル基の例としては、グリシジル、エポキシエチル、エポ
キシプロピル、エポキシブチル、1,2−エポキシシク
ロヘキシルおよびエポキシデシルが挙げられるが、これ
らに限定されない。
【0031】R1により表されるアクリロイルオキシ置
換ヒドロカルビル基の例としては、アクリロイルオキシ
エチルおよび−CH2C(CH22CCH=CH23
挙げられるが、これらに限定されない。R1により表さ
れるメタクリロイルオキシ置換ヒドロカルビル基の例と
しては、メタクリロイルオキシエチルおよびメタクリロ
イルオキシプロピルが挙げられるが、これらに限定され
ない。アミノ置換ヒドロカルビル基の例としては、アミ
ノエチル、アミノプロピル、アミノブチルおよび5−ア
ミノペンチルが挙げられるが、これらに限定されない。
ヒドロカルビルアミノ置換ヒドロカルビル基の例として
は、メチルアミノエチル、ジメチルアミノプロピルおよ
びジエチルアミノプロピルが挙げられるが、これらに限
定されない。 式:−(R7O)q8(式中、R7およびR8並びにqは
先に定義したとおり)を有するR1により表される基の
例としては、−CH2OCH3、−CH2CH2OCH3
−OCH2CH2OCH2CH3、−CH2CH2O(CH2
CH2O)3CH2CH=CH2および−CH(CH3)C
2O[CH(CH3)CH2O]3(CH2CH2O)10
2CH=CH2が挙げられるが、これらに限定されな
い。
【0032】式:−SiR9 2(OSiR9 2rOSiR9
3(式中、R9およびrは先に定義したとおり)を有する
1により表される基の例としては、−SiMe2(OS
iMe23OSiMe2Vi、−SiMe2(OSiMe
23OSiMe3、−SiMe2(OSiMe24OSi
Me2Vi、−SiMe2(OSiMeCF33OSiM
2Viおよび−SiMe2(OSiMePh)3OSi
Me2Vi(式中、Meはメチルであり、Viはビニル
である)が挙げられるが、これらに限定されない。
2,R3およびR4により表されるハロヒドロカルビル
基の例としては、トリフルオロメチル、ペンタフルオロ
エチル、ヘプタフルオロプロピルおよび6,6,6,
5,5,4,4,3,3−ノナフルオロヘキシルが挙げ
られるが、これらに限定されない。R2およびR4により
表されるシアノアルキル基の例としては、シアノメチ
ル、シアノエチル、シアノプロピル、シアノブチルおよ
びシアノオクチルが挙げられるが、これらに限定されな
い。R2により表されるアルコキシ基の例としては、メ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブト
キシ、イソブトキシおよびペンチルオキシが挙げられる
が、これらに限定されない。R2により表されるアルケ
ニルオキシ基の例としては、アリルオキシ、プロペニル
オキシ、ヘキセニルオキシおよびデセニルオキシが挙げ
られるが、これらに限定されない。
【0033】R2により表されるアルケニルオキシアル
キルオキシ基の例としては、アリルオキシエチルオキシ
およびアリルオキシプロピルオキシが挙げられるが、こ
れらに限定されない。R2により表されるシアノアルコ
キシ基の例としては、シアノエトキシ、シアノプロポキ
シおよびシアノブトキシが挙げられるが、これらに限定
されない。R2により表されるメタクリロイルオキシア
ルキルオキシ基の例としては、メタクリロイルオキシエ
チルオキシおよびメタクリロイルオキシプロピルオキシ
が挙げられるが、これらに限定されない。R2により表
されるアクリロイルオキシアルキルオキシ基の例として
は、アクリロイルオキシエチルオキシおよびアクリロイ
ルオキシプロピルオキシが挙げられるが、これらに限定
されない。R2により表されるヒドロカルビル置換アミ
ノ基の例としては、メチルアミノ、ジメチルアミノおよ
びジエチルアミノが挙げられるが、これらに限定されな
い。R3により表されるアシル基の例としては、アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、アクリロイル、メタクリ
ロイルおよびステアロイルが挙げられるが、これらに限
定されない。
【0034】R5により表されるアルカンジイル基は典
型的には3〜18個の炭素原子を有し、好ましくは3〜
12個の炭素原子を有する。さらに、このアルカンジイ
ル基の自由原子価は典型的には3、4または5個の炭素
原子により隔てられており、好ましくはアルカンジイル
基の自由原子価は3または4個の炭素原子により隔てら
れている。R5により表されるアルカンジイル基の例と
しては、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−C
2CH2CH2CH2−、−CH2(CH23CH 2−が挙
げられるが、これらに限定されない。R6により表され
るヒドロカルビレン基は典型的には2〜18個の炭素原
子を有し、好ましくは2〜12個の炭素原子を有する。
さらに、このヒドロカルビレン基の自由原子価は典型的
には2、3または4個の炭素原子により隔てられてお
り、好ましくはヒドロカルビレン基の自由原子価は2ま
たは3個の炭素原子により隔てられている。R6により
表されるヒドロカルビレン基の例としては、−CH2
2−、−CH2CH2CH2−、−CH2CH(CH3
−、−CH2(CH32CH2−、o−フェニレン、
【0035】
【化12】
【0036】が挙げられるが、これらに限定されない。
【0037】R7により表されるヒドロカルビレン基は
典型的には1〜18個の炭素原子を有し、好ましくは1
〜12個の炭素原子を有する。R7により表されるヒド
ロカルビレン基の例としては、−CH2−、−CH2CH
2−、−CH2CH2CH2−、−CH2CH(CH3)−、
−CH2C(CH32CH2−、−CH2CH2CH2CH2
−、−CH2(CH23CH2−、−C(CH32CH2
CH2CH2−およびp−フェニレンが挙げられるが、こ
れらに限定されない。
【0038】本発明の遷移金属化合物の例としては、下
記例2〜8で示す式により表されるものが挙げられる
が、それらに限定されない。本発明の遷移金属化合物
は、チタンおよびジルコニウムのアルコキシド、β−ジ
カルボニルキレート化合物、β−ヒドロキシカルボニル
キレート化合物およびグリコールキレート化合物の周知
の製造方法を使用して製造できる。例えば、代表的な方
法は、C. S. RondestvedtによりThe Encyclopedia of C
hemical Technology, 3rd ed., John Wiley & Sons: Ne
w York, 1983, Vol. 23, pp 177, 179,187, 189および1
90;R. FeldおよびP. L. CoweによりThe Organic Chemi
stry ofTitanates, Butterworth: Washington, 1965, p
p 58-80;並びにBeers等の米国特許第4,438,03
9号明細書に教示されている。m=0である場合の式I
により表される遷移金属化合物は、チタンまたはジルコ
ニウムのアルコキシドを、少なくとも1個の脂肪族炭素
−炭素多重結合を含むヒドロキシ官能性化合物で処理す
ることによって調製できる:
【0039】
【化13】
【0040】(式中、RはC1〜C8アルキルであり、
xは1〜4の値であり、R1は先に定義したとおりであ
るが、1モルのM(OR)4当たり少なくとも1モルの
1OHが少なくとも1個の脂肪族炭素−炭素多重結合
を含む)。M(OR)4に対するR1OHのモル比は1:
1〜4:1またはそれ以上の様々な値をとりうる。例え
ば、式:M(OR14により表される化合物は、生成物
の方に平衡が傾くように4:1を超えるモル比でチタン
またはジルコニウムアルコキシドをR1OHで処理する
ことにより調製できる。
【0041】mが1、2または3であり、かつ、R1
アルキルである場合の式Iにより表される遷移金属化合
物は、式:M(OR)4により表されるチタンまたはジ
ルコニウムアルコキシドを、チタンまたはジルコニウム
アルコキシド1モル当たりmモルの式:R2−C(=
O)−CH(R3)−C(=O)−R4(式中、R、
2、R3、R4およびmは先に定義したとおりであり、
2、R3およびR4の少なくとも1つは少なくとも1個
の脂肪族炭素−炭素多重結合を含む)により表されるβ
−ジカルボニル化合物で処理することにより調製でき
る。R1が高級(炭素原子数が8を超える)アルキル基
である場合の類似の化合物は、得られる遷移金属化合物
を適切なアルコールで処理することによって調製でき
る。mが1、2または3であり、かつ、R1がアルキル
以外のものである場合の式Iにより表される遷移金属化
合物は、式:M(OR)4により表されるチタンまたは
ジルコニウムアルコキシドを、チタンまたはジルコニウ
ムアルコキシド1モル当たりmモルの式:R2−C(=
O)−CH(R3)−C(=O)−R4により表されるβ
−ジカルボニル化合物で処理し、次に4−mモルの式:
1OH(式中、R1は、アルキルを除く先に定義したと
おりのものであり、R、R2、R3、R4およびmは先に
定義した通りであり、R1、R2、R3およびR4の少なく
とも1つは少なくとも1個の脂肪族炭素−炭素多重結合
を含む)により表されるヒドロキシ官能性化合物で処理
することにより調製できる。
【0042】mが4である場合の式Iにより表される遷
移金属化合物は、式:Zr(OR) 4により表されるジ
ルコニウムアルコキシドを、ジルコニウムアルコキシド
1モル当たり4モルの式:R2−C(=O)−CH
(R3)−C(=O)−R4(式中、R、R2、R3および
4は先に定義した通りであり、R2、R3およびR4の少
なくとも1つは少なくとも1個の脂肪族炭素−炭素多重
結合を含む)により表されるβ−ジカルボニル化合物で
処理することにより調製できる。式IIにより表される遷
移金属化合物は、式:R2−C(=O)−CH(R3)−
C(=O)−R4により表されるβ−ジカルボニル化合
物を式:
【0043】
【化14】
【0044】(式中、R2およびR5は先に定義したとお
りである)により表されるβ−ジカルボニル化合物に置
き換えて、式Iにより表される遷移金属化合物の調製に
ついて先に述べた方法を使用して調製できる。式IIIに
より表される遷移金属化合物は、式:R2−C(=O)
−CH(R3)−C(=O)−R4により表されるβ−ジ
カルボニル化合物を式:
【0045】
【化15】
【0046】(式中、R2は先に定義したとおりであ
る)により表されるβ−ヒドロキシカルボニル化合物に
置き換えて、式Iにより表される遷移金属化合物の調製
について先に述べた方法を使用して調製できる。
【0047】pが1であり、かつ、R1がアルキルであ
る場合の式IVにより表される遷移金属化合物は、式:M
(OR)4により表されるチタンまたはジルコニウムア
ルコキシドを、チタンまたはジルコニウムアルコキシド
1モル当たり1モルの式:HO−R6−OH(式中、R
およびR6は先に定義したとおりであり、R6は少なくと
も1個の脂肪族炭素−炭素多重結合を含む)により表さ
れるグリコールで処理することにより調製できる。R1
が高級(炭素原子数が8を超える)アルキル基である場
合の類似の化合物は、得られる遷移金属化合物を適切な
アルコールで処理することによって調製できる。
【0048】pが1であり、かつ、R1がアルキル以外
のものである場合の式IVにより表される遷移金属化合物
は、式:M(OR)4により表されるチタンまたはジル
コニウムアルコキシドを、チタンまたはジルコニウムア
ルコキシド1モル当たり1モルの式:HO−R6−OH
により表されるグリコールで処理し、次いで2モルの
式:R1OH(式中、R、R1およびR6は先に定義した
とおりであり、R1およびR6の少なくとも1つは少なく
とも1個の脂肪族炭素−炭素多重結合を含む)により表
されるヒドロキシ官能性化合物で処理することにより調
製できる。pが2である場合の式IVにより表される遷
移金属化合物は、式:M(OR) 4により表されるチタ
ンまたはジルコニウムアルコキシドを、チタンまたはジ
ルコニウムアルコキシド1モル当たり2モルの式:HO
−R6−OHにより表されるグリコール(式中、Rおよ
びR6は先に定義したとおりであり、R6は少なくとも1
個の脂肪族炭素−炭素多重結合を含む)により表される
グリコールで処理することにより調製できる。
【0049】チタンアルコキシドの例としては、チタン
メトキシド、チタンn−ブトキシド、チタンn−プロポ
キシド、チタンイソプロポキシド(本明細書においてテ
トラ−イソプロピルチタネートともいう)、チタンt−
ブトキシド、チタンイソブトキシド、およびチタン2−
エチルヘキソキシドが挙げられるが、これらに限定され
ない。ジルコニウムアルコキシドの例としては、ジルコ
ニウムn−プロポキシド、ジルコニウムエトキシド、ジ
ルコニウムn−ブトキシドおよびジルコニウムt−ブト
キシドが挙げられるが、これらに限定されない。チタン
およびジルコニウムアルコキシドの製造方法は当該技術
分野でよく知られており、それらの化合物の多くは市販
入手可能である。好ましくは、チタンまたはジルコニウ
ムアルコキシドM(OR)4をヒドロキシ官能性化合
物、β−ジカルボニル化合物、β−ヒドロキシカルボニ
ル化合物、またはグリコールと反応させ、いずれの反応
物よりも低い沸点を有するアルコールROHを生成させ
る。
【0050】ヒドロキシ官能性化合物の例としては、ウ
ンデシレニルアルコール、ViMe 2Si(OSiM
23OSiMe2OH、ジプロピレングリコールプロ
ピルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテ
ル、ポリ(エチレングリコール)モノアリルエーテル、
ポリ(プロピレングリコール)モノアリルエーテル、H
2C=CHCH2(OC361.6OH、H2C=CHCH
2(OCH2CH24OH、およびCH2=CHCH2(O
CH2CH210[OCH2CH(CH3)]4OH(式
中、Meはメチルであり、Viはビニルである)が挙げ
られるが、これらに限定されない。ヒドロキシ官能性化
合物は、1種の化合物単独または2種以上のそれぞれ異
なる化合物の混合物であることができる。式:R1OH
(式中、R1は先に定義したとおりである)により表さ
れるヒドロキシ官能性化合物の製造方法は当該技術分野
でよく知られており、それらの化合物の多くは市販入手
可能である。
【0051】β−ジカルボニル化合物の例としては、メ
チルアセトアセテート、エチルアセトアセテート、エチ
ルトリフルオロアセトアセテート、アリルアセトアセテ
ート、2,4−ペンタンジオン、1,1,1−トリフル
オロペンタンジオン、2,6−ジメチル−3,5−ヘプ
タンジオン、2−(メタクリロイルオキシ)エチルアセ
トアセテート、メチル2−オキソシクロペンタンカルボ
キシレート、メチル2−オキソシクロヘプタンカルボキ
シレートおよび1−ベンゾイルアセトンが挙げられる
が、これらに限定されない。β−ジカルボニル化合物
は、1種の化合物単独または2種以上のそれぞれ異なる
化合物の混合物であることができる。クライゼン縮合等
のβ−ジカルボニル化合物の製造方法は、当該技術分野
でよく知られている。β−ヒドロキシカルボニル化合物
の例としては、サリチル酸メチル、サリチル酸エチルお
よびサリチルアミドが挙げられるが、これらに限定され
ない。β−ヒドロキシカルボニル化合物は1種の化合物
単独または2種以上のそれぞれ異なる化合物の混合物で
あることができる。β−ヒドロキシカルボニル化合物の
製造方法は当該技術分野でよく知られており、それらの
化合物の多くは市販入手可能である。
【0052】グリコールの例としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、2−メチルペンタン−2,4−ジオール、2,2−
ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−
1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−ペン
タンジオール、2−プロピル−1,3−ヘプタンジオー
ル、2−ブチル−1,3−ブタンジオールおよびカテコ
ールが挙げられるが、これらに限定されない。グリコー
ルは1種の化合物単独または2種以上のそれぞれ異なる
化合物の混合物であることができる。グリコールの製造
方法は当該技術分野でよく知られており、それらの化合
物の多くは市販入手可能である。チタンまたはジルコニ
ウムアルコキシドと、ヒドロキシ官能性化合物、β−ジ
カルボニル化合物、β−ヒドロキシカルボニル化合物ま
たはグリコールとの反応は、大気湿分の不在下で行われ
ることが好ましい。これは、反応物を導入する前に、反
応器を乾燥した不活性ガス、例えば窒素でパージし、そ
の後、反応器内を不活性ガス雰囲気に保つことにより行
うことができる。
【0053】チタンまたはジルコニウムアルコキシド
を、典型的には、室温で、ヒドロキシ官能性化合物、β
−ジカルボニル化合物、β−ヒドロキシカルボニル化合
物、またはグリコールにより処理する。チタンまたはジ
ルコニウムアルコキシドからアルコキシドの置換により
生成したアルコールがいずれの反応物よりも低い沸点を
有する場合、その低沸点アルコールを連続的に除去する
ことにより平衡は生成物の方に傾く。例えば、低沸点ア
ルコールは、適度な温度で減圧下で蒸留することにより
除去できる。チタンまたはジルコニウムアルコキシド
に、ヒドロキシ官能性化合物、β−ジカルボニル化合
物、β−ヒドロキシカルボニル化合物またはグリコール
をゆっくり添加することによって、チタンまたはジルコ
ニウムアルコキシドをそれらの化合物により処理するこ
とが好ましい。β−ジカルボニル化合物、β−ヒドロキ
シカルボニル化合物またはグリコールを最初に添加し、
続いてヒドロキシ官能性化合物を添加することが好まし
い。反応混合物を、例えば各添加工程の間に攪拌するこ
とによって、かき混ぜることが好ましい。上記反応は典
型的には稀釈剤の不在下で行われるが、混合前に反応物
の1種以上を炭化水素溶剤に溶解させることができる。
炭化水素溶剤の例としてはペンタン、ヘキサン、シクロ
ヘキサン、トルエンおよびキシレンが挙げられる。
【0054】成分(C)は、シリコーン組成物中に有効
量で存在する。本明細書において、「有効量」なる用語
は、成分(C)の濃度が、シリコーン組成物が硬化し
て、前記遷移金属化合物を欠く同様な組成物または脂肪
族炭素−炭素多重結合を持たない遷移金属化合物を含む
同様な組成物と比較してプラスチック支持体に対する接
着性が改良された生成物を形成する量を意味する。改良
された接着性は、接着結合強度の増加または破壊様式が
接着破壊から凝集破壊に変化することにより示される。
成分(C)の濃度は、組成物の全質量を基準にして、典
型的には0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜6質
量%である。成分(C)の濃度が約0.1質量%未満で
ある場合には、硬化したシリコーン生成物は典型的には
接着性の実質的な改良は示さない。成分(C)の濃度が
約10質量%を超える場合には、硬化したシリコーン生
成物は典型的には接着性のさらなる実質的な改良は示さ
ない。
【0055】成分(D)は成分(A)および成分(C)
と成分(B)との付加反応を促進するヒドロシリル化触
媒である。このヒドロシリル化触媒は、白金族金属を含
む周知のヒドロシリル化触媒、白金族金属を含む化合
物、またはミクロカプセル化された白金族金属含有触媒
のうちのいずれであってもよい。白金族金属としては、
白金、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、オスミウム
およびイリジウムが挙げられる。白金族金属は、ヒドロ
シリル化反応におけるその高い活性に基づいて、好まし
くは白金である。好ましいヒドロシリル化触媒として
は、引用によりその開示がここに含まれていることにす
るWillingにより米国特許第3,419,593号明細
書に開示されたクロロ白金酸と特定のビニル含有オルガ
ノシロキサンの錯体が挙げられる。この種類に属する好
ましい触媒は、クロロ白金酸と1,3−ジエテニル−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの反応生成
物である。
【0056】ヒドロシリル化触媒は、熱可塑性樹脂中に
封入された白金族金属を含むミクロカプセル化された白
金族金属含有触媒であってもよい。ミクロカプセル化さ
れたヒドロシリル化触媒を含む組成物は、周囲条件下で
長期間、典型的には数カ月以上も安定であることに加
え、熱可塑性樹脂の融点または軟化点よりも高い温度で
比較的急速に硬化する。ミクロカプセル化されたヒドロ
シリル化触媒およびその製造方法は、米国特許第4,7
66,176号明細書およびその中で引用されている文
献、並びに米国特許第5,017,654号明細書に例
示されているように当該技術分野でよく知られている。
【0057】成分(D)の濃度は、成分(A)および
(C)と成分(B)の付加反応を触媒するのに十分な濃
度である。典型的には、成分(D)の濃度は、成分
(A)、(B)および(C)の合計質量を基準にして、
0.1〜1000ppmの白金族金属、好ましくは1〜
500ppmの白金族金属、より好ましくは5〜150
ppmの白金族金属を与えるのに十分な濃度である。白
金族金属の濃度が0.1ppm未満であると、硬化速度
は非常に遅い。1000ppmを超える白金族金属の使
用は、硬化速度の容易に認められる増加をもたらさない
ために、経済的でない。追加成分が先に述べたような改
良された接着性を有するシリコーン生成物を形成するの
を妨げないことを条件に、シリコーン組成物は追加成分
を含んでよい。追加成分の例としては、ヒドロシリル化
触媒抑制剤、例えば、3−メチル−3−ペンテン−1−
イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン、
3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、1−エ
チニル−1−シクロヘキサノール、2−フェニル−3−
ブチン−2−オール、ジアルキルフマレート、ジアルケ
ニルフマレート、ジアルコキシアルキルフマレート、マ
レエート、シクロビニルシロキサン、およびアミン;染
料;顔料;接着促進剤、例えば米国特許第4,087,
585号および第5,194,649号明細書に教示さ
れている接着促進剤;酸化防止剤;熱安定剤;紫外線安
定剤;難燃剤;流れ調節剤;反応性稀釈剤;沈殿防止
剤;充填剤、例えばヒュームドシリカ、焼成シリカ、湿
式法シリカ、石英粉末、酸化チタン、ヒュームド酸化チ
タン、炭酸カルシウム、珪藻土、クレー、タルク、酸化
鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホ
ウ素、ダイヤモンド粉末、銅粉末、金粉末、銀粉末、銀
被覆銅、ニッケル粉末、金被覆銅粉末およびカーボンブ
ラック;アルコール捕捉剤、例えば4−(トリメチルシ
リルオキシ)−3−ペンテン−2−オンおよびN−(t
−ブチルジメチルシリル)−N−メチルトリフルオロア
セトアミド;乾燥剤、例えばゼオライト、無水硫酸アル
ミニウム、分子ふるい(好ましくは10Å以下の細孔径
を有するもの)、多孔質珪藻土、シリカゲルおよび活性
炭;水素吸収性物質、例えば微粒のパラジウム、白金ま
たはそれらの合金;並びに発泡剤、例えば、水、メタノ
ール、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンジル
アルコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール、1,7−ヘプタンジオールおよびシラノー
ルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】本発明のシリコーン組成物は、成分(A)
〜(D)を1つのパートに含むワンパート(one-part)
組成物であるか、または代わりに、成分(A)、(B)
および(D)が同じパートに存在しないことを条件に、
成分(A)〜(D)を2つ以上のパートに含むマルチパ
ート組成物であることができる。例えば、マルチパート
シリコーン組成物は、成分(A)の一部と成分(C)お
よび(D)の全部を含む第1パートと、成分(A)の残
りの部分と成分(B)の全部を含む第2パートから成る
ことができる。ワンパートシリコーン組成物は、典型的
には、有機溶剤の助けによってまたは有機溶剤の助けな
しに成分(A)〜(D)と任意成分とを周囲温度で上記
割合で組み合わせることにより調製される。シリコーン
組成物を即座に使用する場合には種々の成分の添加順序
は厳密ではないが、組成物の早期硬化を避けるためにヒ
ドロシリル化触媒を約30℃未満の温度で最後に添加す
ることが好ましい。また、各パートに割り当てた個々の
成分を組み合わせることによりマルチパートシリコーン
組成物を調製することができる。
【0059】混合は、回分式または連続式で、混練、ブ
レンディングおよび攪拌等の当該技術分野で周知の技術
のいずれによっても達成できる。個々の装置は、各成分
の粘度および最終的なシリコーン組成物の粘度により決
定される。このシリコーン組成物は、様々な固体支持体
に適用できる。固体支持体としては、金属、例えばアル
ミニウム、金、銀、錫、鉛、ニッケル、銅および鉄、並
びにそれらの合金;シリコン;フルオロカーボンポリマ
ー、例えばポリテトラフルオロエチレンおよびポリフッ
化ビニル;ポリアミド、例えばナイロン(Nylon(商
標));ポリイミド;エポキシ樹脂;ポリエステル;ポ
リカーボネート;ポリフェニレンオキシド;セラミッ
ク;並びにガラスが挙げられるが、これらに限定されな
い。本発明に係る硬化したシリコーン生成物は、上記成
分(A)〜(D)を含むシリコーン組成物の反応生成物
を含む。このシリコーン組成物は、およそ室温から約2
50℃までの温度、好ましくはおよそ室温から約200
℃までの温度、より好ましくはおよそ室温から約150
℃までの温度で適切な時間で硬化できる。例えば、この
シリコーン組成物は、典型的には、150℃で約1時間
未満で硬化する。
【0060】本発明のシリコーン組成物は、低VOC
(揮発性有機化合物)含量および調節可能な硬化等の多
くの利点を有する。さらに、このシリコーン組成物は硬
化すると、様々な支持体、特にプラスチックに対する接
着性に優れたシリコーン生成物を形成する。多くの用途
に対して有機溶剤を必要としない本発明のシリコーン組
成物は非常に低いVOC含量を有する。従って、本発明
のシリコーン組成物は、溶剤系シリコーン組成物に付随
する健康上、安全性、環境上の危害を避ける。さらに、
本発明の無溶剤組成物は、典型的には、溶剤系シリコー
ン組成物よりも硬化の間の収縮が少ない。さらに、本発
明のシリコーン組成物は、検出可能な副生成物の形成な
しに、室温から適度に高温までの温度で急速に硬化す
る。実際に、このシリコーン組成物の硬化速度は、触媒
および/または任意の抑制剤の濃度を調節することによ
り都合良く調整できる。
【0061】重要なことは、本発明のシリコーン組成物
が、硬化すると、前記遷移金属化合物を欠く同様な組成
物または脂肪族炭素−炭素多重結合を持たない遷移金属
化合物を含む同様な組成物と比較してプラスチック支持
体に対する接着性が驚くべきほど改良されたシリコーン
生成物を形成することである。改良された接着性は、接
着結合強度の増加または破壊様式が接着破壊から凝集破
壊に変化することにより示される。本発明のシリコーン
組成物は多くの用途を有し、特にエレクトロニクス分野
で有用である。例えば、本発明のシリコーン組成物は、
印刷回路板にダイを取り付けること、電子デバイスを封
入すること、ヒートシンクと電子デバイスの間のギャプ
を埋めること、電子デバイスにヒートシンクを取り付け
ること、または変圧器もしくはコンバーター内の巻線を
封入することに使用できる。特に、このシリコーン組成
物は、可撓性または剛性支持体に電子部品を結合させる
ことに有用である。
【0062】
【実施例】以下の実施例により本発明のシリコーン組成
物をさらに例示するが、これらの実施例は特許請求の範
囲に記載の本発明を限定するものではない。特に断らな
い限り、実施例に記載の全ての部および百分率は質量に
基づく。 試薬 実施例において以下の化学物質を使用した:ω−ウンデ
シレニルアルコール(10−ウンデセン−1−オール、
98%)はAldrich[ウィスコンシン州ミルウォーキー
(Milwaukee)所在]から入手可能。 式:
【0063】
【化16】
【0064】により表されるチタンジイソプロポキシド
ビス(エチルアセトアセテート)は、DuPont[デラウェ
ア州ウィルミントン(Wilmington)所在]によりTYZOR D
Cの名称で販売されている。アリルアルコールプロポキ
シレートは式:H2C=CHCH2(OC36nOH
(式中、nは1.6の平均値を有する)により表され、
この化合物は、5mPa・sの粘度(ブルックフィール
ド、25℃)および約140〜160の平均M n(数平
均分子量)を有する。この化合物はAldrich(ウィスコ
ンシン州ミルウォーキー所在)から入手可能である。ア
リルアセトアセテート(98%)はAldrich(ウィスコ
ンシン州ミルウォーキー所在)から入手可能である。 式:n−C36OC36OC36OHにより表されるジ
プロピレングリコールプロピルエーテルはAldrich(ウ
ィスコンシン州ミルウォーキー所在)から入手可能であ
る。 式:(i−C37O)4Tiにより表されるテトラ−イ
ソプロピルチタネートはDuPont(デラウェア州ウィルミ
ントン所在)によりTYZOR TPTの名称で販売されてい
る。 式:(n−C374Zrにより表されるテトラ−n−
プロピルジルコネートはDuPont(デラウェア州ウィルミ
ントン所在)によりTYZOR NPZの名称で販売されてい
る。エチル4,4,4−トリフルオロアセトアセテート
(99%)はAldrich(ウィスコンシン州ミルウォーキ
ー所在)から入手可能である。ウンデシルアルコール
(1−ウンデカノール、98+%)はAldrich(ウィスコ
ンシン州ミルウォーキー所在)から入手可能である。シ
リコーン基材は、35%のポリマーAと65%のシリカ
から成る混合物を6754Paの圧力のもと温度80℃
でNeulinger RDH(商標)ミキサー内で40分間加熱す
ることにより調製されたシリコーン/シリカ粉末ブレン
ドである。ポリマーAは、25℃で約0.45Pa・s
の粘度を有するジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチ
ルシロキサンである。シリカは、U.S. Silica[ウェス
トバージニア州バークレースプリングス(Berkeley Spr
ings)所在]によりMIN-U-SIL 5の名称で販売されてい
るシリカ粉末である。このシリカは、5μmの最大粒子
径(98%<5μm)、1.6μmのメジアン粒子径、
41のタップ密度、31の非タップ密度、および2.6
5の比重を有する。触媒は、1%の1,1−ジエテニル
−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの白金
(IV)錯体、92%のポリマーAおよび7%のテトラメ
チルジビニルジシロキサンからなる混合物である。架橋
剤は1分子当たり平均して3個のジメチルシロキサン単
位および5個のメチルハイドロジェンシロキサン単位を
有し、かつ、約0.8%のケイ素結合水素原子を含むト
リメチルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサン/メチ
ルハイドロジェンシロキサン)である。樹脂/ポリマー
ブレンドは、(i)CH2=CH(CH32SiO1/2
位、(CH33SiO1/2単位およびSiO4/2単位から
実質的に成り、SiO4/2単位のモル数に対するCH2
CH(CH32SiO1/2単位と(CH33SiO1/2
位の合計モル数のモル比が約0.7であり、約22,0
00の重量平均分子量および約5の分散度を有し、約
1.8質量%(約5.5モル%)のビニル基を含むオル
ガノポリシロキサン樹脂27%と、(ii)ポリマーB、
すなわち25℃で約55Pa・sの粘度を有するジメチ
ルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン71%と
から成る混合物である。抑制剤は2−メチル−3−ブチ
ン−2−オールである。
【0065】支持体 以下の支持体から7.62cm×2.54cm(3イン
チ×1インチ)の寸法の平らなパネルを切り出した。F
R−4は、Laird Plastics[フロリダ州ウェストパーム
ビーチ(West PalmBeach)所在]から入手可能な厚さ約
0.152cm(約0.06インチ)の銅張りFR−4
(ガラス繊維強化エポキシ)積層板のエポキシ側であ
る。PCは、Exotic Automation & Supply[ミシガン州
ファーミントンヒルズ(Fermington Hills)所在]によ
りHYZOD Mの名称で販売されている厚さ約0.635c
m(約0.25インチ)のビスフェノールAポリカーボ
ネートシートである。PBTは、Boedeker Plastics, I
nc.[テキサス州シャイナー(Shiner)所在]によりHYD
EX 4101(ホワイト)の名称で販売されている厚さ約
0.635cm(約0.25インチ)のポリ(ブチレン
テレフタレート)樹脂シートである。N66は、Boedek
er Plastics, Inc.(テキサス州シャイナー所在)によ
り入手可能な厚さ約0.635cm(約0.25イン
チ)のナイロン101型6/6ポリアミド樹脂押出シー
トである。PPOは、Boedeker Plastics, Inc.(テキ
サス州シャイナー所在)によりNORYL EN-265(ブラッ
ク)の名称で販売されている厚さ約0.635cm(約
0.25インチ)のスチレン変性ポリ(フェニレンオキ
シド)シートである。PSは、The Dow Chemical Compa
ny[ミシガン州ミッドランド(Midland)所在]によりQ
UESTRA WA 206の名称で販売されている厚さ約0.31
8cm(約0.125インチ)の40%ガラス繊維入り
結晶性ポリマー(シンジオタクチックポリスチレン)シ
ートである。Alは、厚さ約0.160cm(約0.0
63インチ)のアルミニウムパネル(2024 T3, タイプA
R)である。SSは、Q-Panel Lab Products[オハイオ
州クリーブランド(Cleveland)所在]から入手可能な
厚さ約0.160cm(約0.063インチ)の304
ステンレススチール合金(タイプSS-34)パネルであ
る。Cuは、Laird Plastics(フロリダ州ウェストパー
ムビーチ所在)から入手可能な厚さ約0.152cm
(約0.06インチ)の銅張りFR−4(ガラス繊維強
化エポキシ)積層板の銅側である。
【0066】支持体の清浄化 ナイロン以外のプラスチック支持体を、まず、薄い石鹸
溶液を入れた超音波槽中で洗浄してマシン油および他の
炭化水素残留物を除去し、次いで清浄な水の中ですすい
だ。使用直前に、各プラスチック支持体を、イソプロピ
ルアルコールを染み込ませたKimwipe(商標)使い捨て
ワイパーで試験面を拭うことにより繰り返しきれいにし
た。最後の清浄化段階で、TECHNICLOTH TX604クリーン
ルームワイパー[The Texwipe Company, ニュージャー
ジー州アッパーサドルリバー(Upper Saddle River)所
在]を使用して試験面にイソプロピルアルコールを塗布
した。各ナイロン支持体の試験面に、イソプロピルアル
コールを吹付け、Kimwipeで拭き取り、アセトンを吹付
け、そしてTECHNICLOTH TX604クリーンルームワイパー
で拭き取った。金属支持体は、ヘプタンと、それに続い
てイソプロピルアルコールを使用して同様に清浄にし
た。全ての支持体を、シリコーン組成物の適用前に少な
くとも20分間風乾させた。
【0067】引掻き接着(scrape adhesion)試験用試
験片の作製 調製されたばかりのシリコーン組成物を、清浄にした支
持体の表面に,フィルム厚が約0.0635cm(約
0.025インチ)となるように、ドクターブレードに
より掻き落とした。次に、被覆された支持体を強制通風
炉中で温度70℃で30分間加熱(例9〜15および比
較例2〜5)するか、または温度155℃で35分間
(比較例6および例16)し、次に、室温に放冷した。
支持体に、剃刀の刃を用いて、シリコーン層を突き抜け
て支持体に達する約0.635cm(約0.25イン
チ)離れた2本の平行な線を刻んだ。
【0068】引掻き接着性の測定 両端が丸いステンレススチール製マイクロスパチュラ
(Fisherbrand 21-401-5)を、上記の2本の平行な刻ん
だ線の間の硬化したシリコーン表面にその表面と約30
°の角度をなすように接触させた。支持体の表面からシ
リコーン生成物を引掻き取ろうと試みて、2本の刻んだ
線の間の跡に沿ってスパチュラに手で力を加えた。破壊
様式を、接着破壊、凝集破壊、またはこれらの組み合わ
せとして報告する。接着破壊は、破壊をもたらすのに必
要とした相対的な力の目安として弱い、中程度、または
強いにさらに分類した。接着破壊は、支持体からのシリ
コーン生成物のきれいな脱着(剥離)を示す。凝集破壊
は、シリコーン生成物自体の破壊(割れ)および支持体
への残留物の付着を示す。
【0069】重ね剪断継手の作製 調製されたばかりの脱気されたシリコーン組成物を、ラ
ップ容量を満たすのに十分な量で、第1支持体の片面に
適用した。接合ライン厚さを調節するためのシムを使用
して、第2の同じ支持体の片面を第1支持体の上に載せ
て、PS(重ね合わせ面積:2.54cm×1.27c
m)を除き2.54cm×2.54cm(1インチ×1
インチ)の大きさの重ね合わせ面積とした。これらの支
持体に十分な圧力を加えて接合ライン厚さを0.063
5cm(0.025インチ)とした。試料を155℃の
強制通風炉中で35分間加熱し、次に室温に放冷した。
ラップ領域から剃刀の刃を用いて過剰のシリコーンを注
意深く取り除いた。
【0070】重ね剪断接着性の測定 継手の重ね剪断接着性を、0.85mm/s(2インチ
/分)のクロスヘッド速度で動作する4448.2N
(1000lbf)トランスデューサーを備えたMTS Si
ntech 5/G引張試験機[MTS Systems Corporation, ミネ
ソタ州エデンプレイリー(Eden Prairie)所在]を使用
して周囲条件で求めた。最大剪断応力について報告する
値は、同じように作製された試験片に対して行った3回
の測定の平均を表す。報告する破壊様式は、試験片の各
々について観察したものである。
【0071】例1 温度計、機械的攪拌機および還流冷却器を備えた2リッ
トル三つ口フラスコに、窒素下で1,3−ジビニルテト
ラメチルジシロキサン(300.56g)、ZnCl2
(40.39g)および無水酢酸(150.98g)を
順に加えた。2時間の間に、混合物の温度は80℃から
100℃に徐々に上昇した。フラスコを氷浴中に入れる
ことにより混合物を50℃に冷却し、そしてこの混合物
に乾燥トルエン(478.21g)を添加した。添加完
了後、混合物を40℃で4.5時間攪拌した。熱源を除
去し、無水酢酸ナトリウム(67.56g)を混合物に
加え、そして混合物を室温で一晩攪拌し続けた。混合物
の液相を蒸留(50℃,1mmHg,133.3Pa)
し、式:ViMe2Si(OSiMe23OSiMe2
Ac(式中、Viはビニル、Meはメチル、およびOA
cはアセトキシである)により表されるアセトキシペン
タシロキサンを得た。このアセトキシ化合物を、水(1
3.83g)中の炭酸水素ナトリウム(7.00g)の
溶液に滴下添加した。気体の発生が止んだ後、水性混合
物をn−ペンタンにより抽出した。組み合わせた有機抽
出物を硫酸ナトリウムにより乾燥させ、濾過し、そして
減圧下で濃縮すると、1−ヒドロキシ−1,1,3,
3,5,5,7,7,9,9−デカメチル−9−ビニル
ペンタシロキサンが得られた。
【0072】例2 以下の手順に従って接着促進剤を調製した。窒素下にあ
るガラス反応容器内で、2:1のモル比でω−ウンデシ
レニルアルコールをチタンジイソプロポキシドビス(エ
チルアセトアセテート)に滴下添加した。添加完了後、
反応混合物の圧力を徐々に約5mmHg(667Pa)
にした。混合物を約50℃に加熱して、イソプロピルア
ルコール副生成物の除去を促進した。一連のドライアイ
ストラップおよび液体窒素トラップ内に捕集された揮発
性物質の質量がイソプロピルアルコールの理論収量の少
なくとも90%であると見積もられたときに、反応が完
了したと見なした。捕集された物質のガスクロマトグラ
フィーによる分析から、凝縮物が少なくとも90%のイ
ソプロピルアルコールを含んでいたことが確認された。
反応生成物(残留物)について得られたNMRスペクト
ル(1Hおよび13C)は、式:
【0073】
【化17】
【0074】により表される化合物に一致していた。 例3 ω−ウンデシレニルアルコールの代わりにアリルアルコ
ールプロポキシレートを使用して、例2の方法を使用し
て接着促進剤を調製した。反応生成物(残留物)につい
て得られたNMRスペクトル(1Hおよび13C)は、
式:
【0075】
【化18】
【0076】(式中、nは1.6の平均値を有する)に
より表される化合物に一致していた。 例4 ω−ウンデシレニルアルコールの代わりに1−ヒドロキ
シ−1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカメ
チル−9−ビニルペンタシロキサン(例1)を使用し
て、例2の方法を使用して接着促進剤を調製した。反応
生成物(残留物)について得られたNMRスペクトル(
1Hおよび13C)は、式:
【0077】
【化19】
【0078】により表される化合物に一致していた。 例5 窒素下にあるガラス反応容器内で、1:3:1のモル比
でアリルアセトアセテートおよびジプロピレングリコー
ルプロピルエーテルをテトラ−イソプロピルチタネート
に順に滴下添加した。イソプロピルアルコール副生成物
を例2に記載のように除去した。反応生成物(残留物)
について得られたNMRスペクトル(1Hおよび13C)
は、式:
【0079】
【化20】
【0080】により表される化合物に一致していた。 例6 窒素下にあるガラス反応容器内で、4:1のモル比でω
−ウンデシレニルアルコールをテトラ−イソプロピルチ
タネートに滴下添加した。イソプロピルアルコール副生
成物を例2に記載のように除去した。反応生成物(残留
物)について得られたNMRスペクトル(1Hおよび13
C)は、式:
【0081】
【化21】
【0082】により表される化合物に一致していた。 例7 窒素下にあるガラス反応容器内で、2:2:1のモル比
でエチルアセトアセテートおよびアリルアルコールプロ
ポキシレートをテトラ−n−プロピルジルコネートに順
に滴下添加した。イソプロピルアルコール副生成物を例
2に記載のように除去した。反応生成物(残留物)につ
いて得られたNMRスペクトル(1Hおよび13C)は、
式:
【0083】
【化22】
【0084】(式中、nは1.6の平均値を有する)に
より表される化合物に一致していた。 例8 窒素下にあるガラス反応容器内で、2:2:1のモル比
でエチルトリフルオロアセトアセテートおよびアリルア
ルコールプロポキシレートをテトラ−イソプロピルチタ
ネートに順に滴下添加した。イソプロピルアルコール副
生成物を例2に記載のように除去した。反応生成物(残
留物)について得られたNMRスペクトル(1Hおよび
13C)は、式:
【0085】
【化23】
【0086】(式中、nは1.6の平均値を有する)に
より表される化合物に一致していた。 比較例1 ω−ウンデシレニルアルコールの代わりにウンデシルア
ルコールを使用して、例2の方法を使用して接着促進剤
を調製した。反応生成物(残留物)について得られたN
MRスペクトル(1Hおよび13C)は、式:
【0087】
【化24】
【0088】により表される化合物に一致していた。 比較例2 4オンスポリプロピレンカップ内で109.54部のシ
リコーン基材、0.032部のポリマーAおよび0.4
3部の触媒を組み合わせることによりシリコン組成物の
パートAを調製した。これらの成分を、Hauschild AM-5
01(商標)デンタルミキサーを使用して3回の連続する
12秒間のサイクルで混合した。4オンスポリプロピレ
ンカップ内で101.40部のシリコーン基材、0.0
73部のポリマーAおよび2.54部の架橋剤を組み合
わせることによりパートBを調製し、次いでパートAに
ついて先に述べたようにこれらの成分を混合した。ポリ
スチレン計量皿上で等しい質量部のパートAおよびパー
トBを組み合わせ、そしてテフロン(商標)被覆スパチ
ュラを使用して約30秒間混合した。硬化したシリコー
ン生成物の引掻き接着性を表1に示す。
【0089】例9 比較例2のパートA(5.00部)と例2の接着促進剤
0.425部をポリスチレン計量皿のある領域で組み合
わせた。比較例2のパートB(5.00部)と架橋剤
0.182部をその計量皿の隣接する領域で組み合わせ
た。次に、テフロン被覆スパチュラを使用して2つの部
分を約30秒間混合した。硬化したシリコーン生成物の
引掻き接着性を表1に示す。
【0090】例10 比較例2のパートA(5.00部)と例3の接着促進剤
0.428部をポリスチレン計量皿のある領域で組み合
わせた。比較例2のパートB(5.00部)と架橋剤
0.199部をその計量皿の隣接する領域で組み合わせ
た。次に、テフロン被覆スパチュラを使用して2つの部
分を約30秒間混合した。硬化したシリコーン生成物の
引掻き接着性を表1に示す。
【0091】例11 比較例2のパートA(4.00部)と例4の接着促進剤
0.340部をポリスチレン計量皿のある領域で組み合
わせた。比較例2のパートB(4.00部)と架橋剤
0.103部をその計量皿の隣接する領域で組み合わせ
た。次に、テフロン被覆スパチュラを使用して2つの部
分を約30秒間混合した。硬化したシリコーン生成物の
引掻き接着性を表1に示す。
【0092】例12 比較例2のパートA(4.00部)と例5の接着促進剤
0.336部をポリスチレン計量皿のある領域で組み合
わせた。比較例2のパートB(4.00部)と架橋剤
0.069部をその計量皿の隣接する領域で組み合わせ
た。次に、テフロン被覆スパチュラを使用して2つの部
分を約30秒間混合した。硬化したシリコーン生成物の
引掻き接着性を表1に示す。
【0093】例13 比較例2のパートA(4.00部)と例6の接着促進剤
0.345部をポリスチレン計量皿のある領域で組み合
わせた。比較例2のパートB(4.00部)と架橋剤
0.243部をその計量皿の隣接する領域で組み合わせ
た。次に、テフロン被覆スパチュラを使用して2つの部
分を約30秒間混合した。硬化したシリコーン生成物の
引掻き接着性を表1に示す。
【0094】例14 比較例2のパートA(4.00部)と例7の接着促進剤
0.342部をポリスチレン計量皿のある領域で組み合
わせた。比較例2のパートB(4.00部)と架橋剤
0.152部をその計量皿の隣接する領域で組み合わせ
た。次に、テフロン被覆スパチュラを使用して2つの部
分を約30秒間混合した。硬化したシリコーン生成物の
引掻き接着性を表1に示す。
【0095】例15 比較例2のパートA(5.00部)と例8の接着促進剤
0.423部をポリスチレン計量皿のある領域で組み合
わせた。比較例2のパートB(5.00部)と架橋剤
0.156部をその計量皿の隣接する領域で組み合わせ
た。次に、テフロン被覆スパチュラを使用して2つの部
分を約30秒間混合した。硬化したシリコーン生成物の
引掻き接着性を表1に示す。
【0096】比較例3 比較例2のパートA(5.00部)とチタンジイソプロ
ポキシドビス(エチルアセトアセテート)0.205部
をポリスチレン計量皿のある領域で組み合わせた。比較
例2のパートB(5.00部)をその計量皿の隣接する
領域に置いた。次に、テフロン被覆スパチュラを使用し
て2つの部分を約30秒間混合した。硬化したシリコー
ン生成物の引掻き接着性を表1に示す。
【0097】比較例4 比較例2のパートA(5.00部)とチタンジイソプロ
ポキシドビス(エチルアセトアセテート)0.417部
をポリスチレン計量皿のある領域で組み合わせた。比較
例2のパートB(5.00部)をその計量皿の隣接する
領域に置いた。次に、テフロン被覆スパチュラを使用し
て2つの部分を約30秒間混合した。硬化したシリコー
ン生成物の引掻き接着性を表1に示す。
【0098】比較例5 比較例2のパートA(4.00部)と比較例1の接着促
進剤0.333部をポリスチレン計量皿のある領域で組
み合わせた。比較例2のパートB(4.00部)をその
計量皿の隣接する領域に置いた。次に、テフロン被覆ス
パチュラを使用して2つの部分を約30秒間混合した。
硬化したシリコーン生成物の引掻き接着性を表1に示
す。
【0099】
【表1】
【0100】比較例6 4オンスポリプロピレンカップ内で60.91部の樹脂
/ポリマーブレンドを36.61部のシリカ、2.08
部の架橋剤、0.21部の抑制剤および0.20部の触
媒で順に処理することによりシリコーン組成物を調製し
た。各成分の添加後、Hauschild AM-501デンタルミキサ
ーを使用して混合物を12秒間ブレンドした。様々な支
持体に対する硬化したシリコーン生成物の引掻き接着性
と、PSに対するシリコーン生成物の重ね剪断接着性を
それぞれ表2および表3に示す。
【0101】例16 4オンスポリプロピレンカップ内で比較例6のシリコー
ン組成物25.00部に例3の接着促進剤0.515部
および架橋剤0.223部を順に添加した。各成分の添
加後、Hauschild AM-501デンタルミキサーを使用して混
合物を12秒間ブレンドした。様々な支持体に対する硬
化したシリコーン生成物の引掻き接着性と、PSに対す
るシリコーン生成物の重ね剪断接着性をそれぞれ表2お
よび表3に示す。
【0102】
【表2】
【0103】
【表3】
フロントページの続き (72)発明者 マイケル アンドリュー ラッツ アメリカ合衆国,ミシガン 48628,ホー プ,イースト サイコ ロード 408 Fターム(参考) 4J002 CP03W CP04X CP12W CP14W DA117 EC076 FD147 GJ00 GQ00 GQ01 GQ05

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)1分子当たり平均して少なくとも
    2個のケイ素結合アルケニル基を含むオルガノポリシロ
    キサン; (B)組成物を硬化させるのに十分な濃度の、1分子当
    たり平均して少なくとも2個のケイ素結合水素原子を含
    むオルガノハイドロジェンポリシロキサン; (C)有効量の、 【化1】 [式中、各R1は独立にヒドロカルビル、−(R7O)q
    8、−SiR9 2(OSiR9 2rOSiR9 3、エポキシ
    置換ヒドロカルビル、アクリロイルオキシ置換ヒドロカ
    ルビル、メタクリロイルオキシ置換ヒドロカルビル、ア
    ミノ置換ヒドロカルビルまたはヒドロカルビルアミノ置
    換ヒドロカルビルであるが、R7はヒドロカルビレン、
    8はヒドロカルビル、R9はヒドロカルビル、qは1〜
    20、およびrは0〜20であり;各R2は独立にヒド
    ロカルビル、ハロヒドロカルビル、シアノアルキル、ア
    ルコキシ、アルケニルオキシ、アルケニルオキシアルキ
    ルオキシ、シアノアルコキシ、メタクリロイルオキシア
    ルキルオキシ、アクリロイルオキシアルキルオキシ、ア
    ミノまたはヒドロカルビル置換アミノであり;各R3
    独立に水素、ヒドロカルビル、ハロヒドロカルビルまた
    はアシルであり;各R 4は独立にヒドロカルビル、ハロ
    ヒドロカルビルまたはシアノアルキルであり;R5は、
    自由原子価が3,4または5個の炭素原子で隔てられて
    いるアルカンジイルであり;R6は、自由原子価が2,
    3または4個の炭素原子で隔てられているヒドロカルビ
    レンであり;Mはチタンまたはジルコニウムであり;m
    は、Mがチタンである場合に0〜3の整数であるか、ま
    たはMがジルコニウムである場合に0〜4の整数であ
    り;nは、Mがチタンである場合に1〜3の整数である
    か、またはMがジルコニウムである場合に1〜4の整数
    であり;そしてpは1または2であるが、1分子当たり
    少なくとも1つのR1、R2、R3、R4、R5またはR6
    少なくとも1個の脂肪族炭素−炭素多重結合を含む]か
    ら選ばれる式により表される遷移金属化合物;並びに (D)触媒量のヒドロシリル化触媒;を含むシリコーン
    組成物。
  2. 【請求項2】 前記オルガノポリシロキサンがポリジオ
    ルガノシロキサンである請求項1記載のシリコーン組成
    物。
  3. 【請求項3】 成分(B)の濃度が、組み合わせた成分
    (A)および(C)中のアルケニル基1個当たり0.5
    〜5個のケイ素結合水素原子を与えるのに十分な濃度で
    ある請求項1記載のシリコーン組成物。
  4. 【請求項4】 前記遷移金属化合物中の少なくとも1個
    のR1が少なくとも1個の脂肪族炭素−炭素多重結合を
    含む請求項1記載のシリコーン組成物。
  5. 【請求項5】 R1が、−CH2(CH28CH=CH2
    および−[CH(CH3)CH2O]nCH2CH=CH2
    (式中、nは1.6の平均値を有する)から選ばれる式
    により表される請求項4記載のシリコーン組成物。
  6. 【請求項6】 前記遷移金属化合物中の炭素−炭素多重
    結合が末端位置に位置する請求項1記載のシリコーン組
    成物。
  7. 【請求項7】 前記遷移金属化合物中の炭素−炭素多重
    結合が、式:−CH=CH2により表される末端基の部
    分である請求項6記載のシリコーン組成物。
  8. 【請求項8】 前記遷移金属化合物が式: 【化2】 (式中、R1、R2、R3、R4およびmは先に定義したと
    おりである)により表される請求項1記載のシリコーン
    組成物。
  9. 【請求項9】 R2が−OCH2CH3であり、R3が−H
    であり、R4がCH3である請求項8記載のシリコーン組
    成物。
  10. 【請求項10】 前記遷移金属化合物が、式: 【化3】 (式中、R1、R2、R5およびnは先に定義したとおり
    である)により表される請求項1記載のシリコーン組成
    物。
  11. 【請求項11】 前記遷移金属化合物が、式: 【化4】 (式中、R1、R2およびnは先に定義したとおりであ
    る)により表される請求項1記載のシリコーン組成物。
  12. 【請求項12】 前記遷移金属化合物が、式: 【化5】 (式中R1、R6およびpは先に定義したとおりである)
    により表される請求項1記載のシリコーン組成物。
  13. 【請求項13】 前記遷移金属化合物の濃度が組成物の
    全質量を基準にして0.1〜10質量%である請求項1
    記載のシリコーン組成物。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の組成物の反応生成物を
    含んでなる硬化したシリコーン生成物。
  15. 【請求項15】 請求項4記載の組成物の反応生成物を
    含んでなる硬化したシリコーン生成物。
  16. 【請求項16】 請求項6記載の組成物の反応生成物を
    含んでなる硬化したシリコーン生成物。
  17. 【請求項17】 請求項8記載の組成物の反応生成物を
    含んでなる硬化したシリコーン生成物。
  18. 【請求項18】 請求項10記載の組成物の反応生成物
    を含んでなる硬化したシリコーン生成物。
  19. 【請求項19】 請求項11記載の組成物の反応生成物
    を含んでなる硬化したシリコーン生成物。
  20. 【請求項20】 請求項12記載の組成物の反応生成物
    を含んでなる硬化したシリコーン生成物。
  21. 【請求項21】 下記成分(A)、(B)および(D)
    が同じパート中に存在しないことを条件に、 (A)1分子当たり平均して少なくとも2個のケイ素結
    合アルケニル基を含むオルガノポリシロキサン; (B)組成物を硬化させるのに十分な濃度の、1分子当
    たり平均して少なくとも2個のケイ素結合水素原子を含
    むオルガノハイドロジェンポリシロキサン; (C)有効量の、 【化6】 【化7】 [式中、各R1は独立にヒドロカルビル、−(R7O)q
    8、−SiR9 2(OSiR9 2rOSiR9 3、エポキシ
    置換ヒドロカルビル、アクリロイルオキシ置換ヒドロカ
    ルビル、メタクリロイルオキシ置換ヒドロカルビル、ア
    ミノ置換ヒドロカルビルまたはヒドロカルビルアミノ置
    換ヒドロカルビルであるが、R7はヒドロカルビレン、
    8はヒドロカルビル、R9はヒドロカルビル、qは1〜
    20、およびrは0〜20であり;各R2は独立にヒド
    ロカルビル、ハロヒドロカルビル、シアノアルキル、ア
    ルコキシ、アルケニルオキシ、アルケニルオキシアルキ
    ルオキシ、シアノアルコキシ、メタクリロイルオキシア
    ルキルオキシ、アクリロイルオキシアルキルオキシ、ア
    ミノまたはヒドロカルビル置換アミノであり;各R3
    独立に水素、ヒドロカルビル、ハロヒドロカルビルまた
    はアシルであり;各R 4は独立にヒドロカルビル、ハロ
    ヒドロカルビルまたはシアノアルキルであり;R5は、
    自由原子価が3,4または5個の炭素原子で隔てられて
    いるアルカンジイルであり;R6は、自由原子価が2,
    3または4個の炭素原子で隔てられているヒドロカルビ
    レンであり;Mはチタンまたはジルコニウムであり;m
    は、Mがチタンである場合に0〜3の整数であるか、ま
    たはMがジルコニウムである場合に0〜4の整数であ
    り;nは、Mがチタンである場合に1〜3の整数である
    か、またはMがジルコニウムである場合に1〜4の整数
    であり;そしてpは1または2であるが、1分子当たり
    少なくとも1つのR1、R2、R3、R4、R5またはR6
    少なくとも1個の脂肪族炭素−炭素多重結合を含む]か
    らなる群から選ばれる式により表される遷移金属化合
    物;並びに (D)触媒量のヒドロシリル化触媒;を含むマルチパー
    トシリコーン組成物。
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