JP5566088B2 - 熱硬化性シリコーン樹脂用組成物 - Google Patents
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Description
〔1〕 (1)両末端シラノール型シリコーンオイル、(2)アルケニル基含有トリアルコキシシラン、(3)オルガノハイドロジェンシロキサン、(4)縮合触媒、及び(5)ヒドロシリル化触媒を含有してなる、熱硬化性シリコーン樹脂用組成物であって、前記両末端シラノール型シリコーンオイルが後述の式(I)で表わされる化合物であり、前記アルケニル基含有トリアルコキシシランが後述の式(II)で表わされる化合物であり、前記オルガノハイドロジェンシロキサンが後述の式(III)で表わされる化合物及び後述の式(IV)で表わされる化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、前記縮合触媒として水酸化テトラメチルアンモニウムを含有し、かつ、両末端シラノール型シリコーンオイルの含有量が組成物中50〜99重量%である、熱硬化性シリコーン樹脂用組成物、
〔2〕 さらに、蛍光体無機粉末を含有してなる、前記〔1〕記載の組成物、
〔3〕 さらに、微粒子を含有してなる、前記〔2〕記載の組成物、
〔4〕 前記〔1〕〜〔3〕いずれか記載の組成物を半硬化させてなる、シリコーン樹脂シート、
〔5〕 前記〔4〕記載のシリコーン樹脂シートを硬化させてなる、シリコーン樹脂硬化物、
〔6〕 前記〔4〕記載のシリコーン樹脂シートを用いて光半導体素子を封止してなる、光半導体装置、
〔7〕 前記〔2〕又は〔3〕記載の組成物を完全硬化させてなるシリコーン樹脂硬化物層に、前記〔1〕記載の組成物を半硬化させたシリコーン樹脂半硬化物層が積層されてなるシリコーン樹脂シート、ならびに
〔8〕 シリコーン樹脂半硬化物層が光半導体素子を封止するように、前記〔7〕記載のシリコーン樹脂シートを用いて封止してなる、光半導体装置
に関する。
(1)両末端シラノール型シリコーンオイル
(2)アルケニル基含有トリアルコキシシラン
(3)オルガノハイドロジェンシロキサン
(4)縮合触媒、及び
(5)ヒドロシリル化触媒
を含有する。
本発明における両末端シラノール型シリコーンオイルとしては、特に限定はないが、各成分との相溶性の観点から、式(I):
で表される化合物が好ましい。なお、本発明においては、両末端シラノール型シリコーンオイルの末端シラノール基が縮合反応を起こすことから、両末端シラノール型シリコーンオイルを縮合反応系モノマーという。
本発明におけるアルケニル基含有トリアルコキシシランとしては、特に限定はないが、各成分との相溶性の観点から、式(II):
R2−Si(OR3)3 (II)
(式中、R2は直鎖又は分枝鎖状のアルケニル基、R3は1価の炭化水素基を示し、但し、3個のR3は同一でも異なっていてもよい)
で表される化合物が好ましい。本発明においては、アルケニル基含有トリアルコキシシランのアルケニル基がヒドロシリル化反応に、アルコキシ基が縮合反応を起こして、樹脂化を行うことから、アルケニル基含有トリアルコキシシランが、縮合反応に関する成分とヒドロシリル化反応に関する成分のいずれとも反応する化合物であり、本発明の組成物を硬化させた場合には、アルケニル基含有トリアルコキシシランを介して、縮合反応に関するモノマーとヒドロシリル化反応に関するモノマーが結合する。
本発明におけるオルガノハイドロジェンシロキサンとしては、特に限定はないが、各成分との相溶性の観点から、式(III):
で表わされる化合物、及び式(IV):
で表わされる化合物、からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。本発明においては、オルガノハイドロジェンシロキサンのSiH基がヒドロシリル化反応を起こすことから、オルガノハイドロジェンシロキサンをヒドロシリル化反応に関するモノマーという。なお、本明細書において、オルガノハイドロジェンシロキサンとは、オルガノハイドロジェンジシロキサンやオルガノハイドロジェンポリシロキサン等、低分子量の化合物から高分子量の化合物まで全ての化合物の総称を意味する。
本発明における縮合触媒としては、シラノール基とアルコキシシリル基との縮合反応を触媒する化合物であれば特に限定はなく、塩酸、酢酸、ギ酸、硫酸等の酸;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等の塩基;アルミニウム、チタン、亜鉛、スズ等の金属系触媒が例示される。なかでも、相溶性及び熱分解性等の観点から、水酸化テトラメチルアンモニウムが好ましい。水酸化テトラメチルアンモニウムは、固体状態のものをそのまま用いてもよいが、取り扱い性の観点から、水溶液又はメタノール溶液として用いることが好ましく、樹脂の透明性の観点から、メタノール溶液を用いることがより好ましい。
本発明におけるヒドロシリル化触媒としては、ヒドロシラン化合物とアルケンとのヒドロシリル化反応を触媒する化合物であれば特に限定はなく、白金黒、塩化白金、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−カルボニル錯体、白金−アセチルアセテート等の白金触媒;パラジウム触媒、ロジウム触媒等が例示される。なかでも、相溶性、透明性及び触媒活性の観点から、白金−カルボニル錯体が好ましい。
ゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算にて求める。
両末端シラノール型シリコーンオイル〔式(I)中のR1が全てメチル基で表わされる化合物、平均分子量11500〕200g(17.4mmol)、アルケニル基含有トリアルコキシシランとしてビニルトリメトキシシラン〔式(II)中のR2がビニル基、R3が全てメチル基で表わされる化合物〕1.75g〔11.8mmol、両末端シラノール型シリコーンオイルのSiOH基とアルケニル基含有トリアルコキシシランのSiOR3基のモル比(SiOH/SiOR3)=35/35〕、及び2−プロパノール20mL(両末端シラノール型シリコーンオイルとアルケニル基含有トリアルコキシシランの総量100重量部に対して8重量部)を攪拌混合後、縮合触媒として水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(濃度10重量%)0.32mL(0.35mmol、両末端シラノール型シリコーンオイル100モルに対して2.0モル)を加え、室温(25℃)で2時間攪拌した。得られたオイルに、オルガノハイドロジェンシロキサン〔式(III)中のR4が全てメチル基、a=10、b=10で表わされる化合物、粘度20mPa・s〕1.50g〔アルケニル基含有トリアルコキシシランのSiR2基とオルガノハイドロジェンシロキサンのSiH基のモル比(SiR2/SiH)=1/1〕、及びヒドロシリル化触媒として白金カルボニル錯体溶液(白金濃度2重量%)1.05mL(白金含有量はオルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対して1.4重量部)を加えて、シリコーン樹脂用組成物を得た。
両末端シラノール型シリコーンオイル〔式(I)中のR1が全てメチル基で表わされる化合物、平均分子量11500〕20g(1.74mmol)、アルケニル基含有トリアルコキシシランとしてビニルトリメトキシシラン〔式(II)中のR2がビニル基、R3が全てメチル基で表わされる化合物〕0.18g〔1.21mmol、両末端シラノール型シリコーンオイルのSiOH基とアルケニル基含有トリアルコキシシランのSiOR3基のモル比(SiOH/SiOR3)=3.5/3.6〕、及び2−プロパノール2.0mL(両末端シラノール型シリコーンオイルとアルケニル基含有トリアルコキシシランの総量100重量部に対して8重量部)を攪拌混合後、縮合触媒として水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(濃度10重量%)0.032mL(0.035mmol、両末端シラノール型シリコーンオイル100モルに対して2.0モル)を加え、室温(25℃)で2時間攪拌した。得られたオイルに、オルガノハイドロジェンシロキサン〔式(III)中のR4が全てメチル基、a=0、b=20で表わされる化合物、粘度20mPa・s〕0.073g〔アルケニル基含有トリアルコキシシランのSiR2基とオルガノハイドロジェンシロキサンのSiH基のモル比(SiR2/SiH)=1/1〕、及びヒドロシリル化触媒として白金カルボニル錯体溶液(白金濃度2重量%)0.10mL(白金含有量はオルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対して2.7重量部)を加えて、シリコーン樹脂用組成物を得た。
両末端シラノール型シリコーンオイル〔式(I)中のR1が全てメチル基で表わされる化合物、平均分子量3000〕20g(6.67mmol)、アルケニル基含有トリアルコキシシランとしてビニルトリメトキシシラン〔式(II)中のR2がビニル基、R3が全てメチル基で表わされる化合物〕0.66g(4.45mmol、両末端シラノール型シリコーンオイルのSiOH基とアルケニル基含有トリアルコキシシランのSiOR3基のモル比(SiOH/SiOR3)=13/13〕)、及び2−プロパノール2.0mL(両末端シラノール型シリコーンオイルとアルケニル基含有トリアルコキシシランの総量100重量部に対して8重量部)を攪拌混合後、縮合触媒として水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(濃度10重量%)0.032mL(0.035mmol、両末端シラノール型シリコーンオイル100モルに対して0.5モル)を加え、室温(25℃)で2時間攪拌した。得られたオイルに、オルガノハイドロジェンシロキサン〔式(III)中のR4が全てメチル基、a=10、b=10で表わされる化合物、粘度20mPa・s〕0.63g〔アルケニル基含有トリアルコキシシランのSiR2基とオルガノハイドロジェンシロキサンのSiH基のモル比(SiR2/SiH)=1/1〕、及びヒドロシリル化触媒として白金カルボニル錯体溶液(白金濃度2重量%)0.10mL(白金含有量はオルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対して0.32重量部)を加えて、シリコーン樹脂用組成物を得た。
両末端シラノール型シリコーンオイル〔式(I)中のR1が全てメチル基で表わされる化合物、平均分子量11500〕100g(8.70mmol)、アルケニル基含有トリアルコキシシランとしてビニルトリメトキシシラン〔式(II)中のR2がビニル基、R3が全てメチル基で表わされる化合物〕0.86g(5.8mmol、両末端シラノール型シリコーンオイルのSiOH基とアルケニル基含有トリアルコキシシランのSiOR3基のモル比(SiOH/SiOR3)=17/17〕)、及び2−プロパノール10mL(両末端シラノール型シリコーンオイルとアルケニル基含有トリアルコキシシランの総量100重量部に対して8重量部)を攪拌混合後、縮合触媒として水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(濃度10重量%)0.16mL(0.17mmol、両末端シラノール型シリコーンオイル100モルに対して2.0モル)を加え、室温(25℃)で2時間攪拌した。得られたオイルに、オルガノハイドロジェンシロキサン〔式(III)中のR4が全てメチル基、a=10、b=10で表わされる化合物、粘度20mPa・s〕2.25g〔アルケニル基含有トリアルコキシシランのSiR2基とオルガノハイドロジェンシロキサンのSiH基のモル比(SiR2/SiH)=1/3〕、及びヒドロシリル化触媒として白金カルボニル錯体溶液(白金濃度2重量%)0.53mL(白金含有量はオルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対して0.47重量部)を加えて、シリコーン樹脂用組成物を得た。
両末端シラノール型シリコーンオイル〔式(I)中のR1が全てメチル基で表わされる化合物、平均分子量11500〕100g(8.70mmol)、アルケニル基含有トリアルコキシシランとしてビニルトリメトキシシラン〔式(II)中のR2がビニル基、R3が全てメチル基で表わされる化合物〕0.86g(5.8mmol、両末端シラノール型シリコーンオイルのSiOH基とアルケニル基含有トリアルコキシシランのSiOR3基のモル比(SiOH/SiOR3)=17/17〕)、及び2−プロパノール10mL(両末端シラノール型シリコーンオイルとアルケニル基含有トリアルコキシシランの総量100重量部に対して8重量部)を攪拌混合後、縮合触媒として水酸化テトラメチルアンモニウムのメタノール溶液(濃度10重量%)0.19mL(0.17mmol、両末端シラノール型シリコーンオイル100モルに対して2.0モル)を加え、室温(25℃)で2時間攪拌した。得られたオイルに、オルガノハイドロジェンシロキサン〔式(III)中のR4が全てメチル基、a=10、b=10で表わされる化合物、粘度20mPa・s〕0.75g〔アルケニル基含有トリアルコキシシランのSiR2基とオルガノハイドロジェンシロキサンのSiH基のモル比(SiR2/SiH)=1/1〕、及びヒドロシリル化触媒として白金カルボニル錯体溶液(白金濃度2重量%)0.53mL(白金含有量はオルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対して1.4重量部)を加えて、シリコーン樹脂用組成物を得た。
実施例1で得られた樹脂用組成物100gに、イットリウムアルミニウムガーネット蛍光体(YAG蛍光体)19gを添加し、室温(25℃)で1時間攪拌して、蛍光体含有シリコーン樹脂用組成物を得た。
実施例1で得られた樹脂用組成物100gに、イットリウムアルミニウムガーネット蛍光体(YAG蛍光体)19gを添加し混合後、シリカ粒子(デンカ社製、FB-7SDC、平均粒子径5.8μm)30gを添加して、室温(25℃)で1時間攪拌して、蛍光体−シリカ微粒子含有シリコーン樹脂用組成物を得た。
2液混合型のシリコーンエラストマー(旭化成ワッカーシリコーン社製、LR7665)のA液10gとB液10gをよく混合して、シリコーン樹脂用組成物を得た。
実施例6において、イットリウムアルミニウムガーネット蛍光体(YAG蛍光体)を添加する樹脂の種類を、一般的なシリコーン樹脂(旭化成ワッカーシリコーン社製、LR7665)に変更する以外は、実施例6と同様にして、蛍光体含有シリコーン樹脂用組成物を得た。
実施例6において、イットリウムアルミニウムガーネット蛍光体(YAG蛍光体)を添加する樹脂の種類を、一般的なシリコーン樹脂(信越化学工業社製、KER-2500)に変更する以外は、実施例6と同様にして、蛍光体含有シリコーン樹脂用組成物を得た。
実施例6において、イットリウムアルミニウムガーネット蛍光体(YAG蛍光体)を添加する樹脂の種類を、一般的なシリコーン樹脂(東レダウコーニング社製、OE-6336)に変更する以外は、実施例6と同様にして、蛍光体含有シリコーン樹脂用組成物を得た。
上記で得られた実施例1〜5又は比較例1の組成物を用いて、半硬化物を調製した。
上記で得られた実施例1〜5又は比較例1のシート状の半硬化物を用いて、150℃で5時間加熱して、調製した。また、上記以外の実施例6〜7又は比較例2〜4の組成物を2軸延伸ポリエステルフィルム(三菱樹脂社製、50μm)上に100μmの厚さに塗工し、150℃で5時間加熱して、シート状の完全硬化物を調製した。
実施例1〜5又は比較例1の半硬化シリコーン樹脂シートを用いて、青色LEDが実装された基板に被せ、減圧下、160℃に加熱し、0.2MPaの圧力で封止加工した。得られた装置は、150℃で5時間加熱することにより、樹脂を完全に硬化させた。
青色LEDが実装された基板に、実施例6〜7又は比較例2〜4のシートを用いて封止加工した光半導体装置を作製した。具体的には、実施例6〜7又は比較例2〜4の完全硬化状態の膜厚100μmのシート上に、実施例6〜7のシート調製に用いた組成物から蛍光体無機粉末及びシリカ微粒子を除いた組成物(蛍光体・シリカ非含有組成物、即ち実施例1の組成物)を膜厚500μmで塗工し、80℃で10分加熱して、実施例6〜7又は比較例2〜4のシートに封止層を設けた(全体厚み600μm)。青色LEDの上に、上記で得られたシートを半硬化物側(蛍光体・シリカ非含有組成物側)がLEDチップ側に来るようにして載置し、真空プレス装置を用いて、160℃で5分間加熱し、0.1MPaの圧力で封止加工後、150℃で5時間加熱することにより、樹脂を完全に硬化させて、光半導体装置を作製した。なお、実施例6〜7のシート調製に用いた組成物から蛍光体無機粉末及びシリカ微粒子を除いた組成物は、実施例1の組成物である。
25℃、1気圧の条件下でレオメータを用いて測定した。
動的粘弾性測定装置(DMS-200、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)にて、せん断時の粘弾性測定を行い、測定結果より、25℃の貯蔵弾性率を樹脂シートの引張り弾性率として、各半硬化物を室温(25℃)で放置し、24時間後の弾性率変化を調べた。保存前の弾性率を100%とした場合、24時間経過後の弾性率の変化率が3%未満である場合(保存後の弾性率が97%超、103%未満)を「◎」、3〜20%である場合(保存後の弾性率が80〜97%、103〜120%)を「○」、20%を超える場合(保存後の弾性率が80%未満、120%超)を「×」とした。
得られた完全硬化物シートについて、オートグラフ(島津製作所社製)を用いて引張り弾性率(MPa)を求めて評価した。引っ張り弾性率が高いほど弾性が高く、熱サイクル試験による品質保証が高いことを示す。
得られた完全硬化物シートに対し、460nm単波長の励起光をシート平面に対して垂直方向より入射し、シートを透過した励起光及びシート中の蛍光体より発せられ透過した蛍光を、積分球と瞬間マルチ測光システム(MCPD-3000、大塚電子社製)を用いて全光束の光学スペクトルを検出した。得られた光学スペクトルから輝度の指標となるY値を測定した。
得られた完全硬化物シートに対し、一定の青色光を照射し、透過した青色光と発光した黄色光とを検出して、色度を評価した。具体的には、CIE色度 y座標で色度をシート上の任意の10ポイントについて測定して、最大色度と最小色度の差を最大色度差として算出して評価した。最大色度差が小さいほど色度安定性が高いことを示す。
各完全硬化物の波長450nmにおける光透過率(%)を、分光光度計(U−4100、日立ハイテク社製)を用いて測定した。光透過率が高いほど光透過性に優れることを示す。
各完全硬化物を150℃の温風型乾燥機内に静置し、100時間経過後の完全硬化物の外観を目視で観察し、保存前の状態から変色のないものを「○」、あるものを「×」とした。
各光半導体装置の封止前後の状態を光学顕微鏡で観察し、光半導体素子が完全に包埋され、ボンディングワイヤーに変形、損傷がないものを「○」、あるものを「×」とした。
各光半導体装置に300mAの電流を流してLED素子を点灯させ、試験開始直後の輝度を瞬間マルチ測光システム(MCPD-3000、大塚電子社製)により測定した。その後、LED素子を点灯させた状態で放置し、300時間経過後の輝度を同様にして測定し、下記式により輝度保持率を算出して、耐光性を評価した。輝度保持率が高いほど、耐光性に優れることを示す。
輝度保持率(%)=(300時間経過後の輝度/試験開始直後の輝度)×100
Claims (10)
- (1)両末端シラノール型シリコーンオイル、(2)アルケニル基含有トリアルコキシシラン、(3)オルガノハイドロジェンシロキサン、(4)縮合触媒、及び(5)ヒドロシリル化触媒を含有してなる、熱硬化性シリコーン樹脂用組成物であって、前記両末端シラノール型シリコーンオイルが、式(I):
で表わされる化合物であり、
前記アルケニル基含有トリアルコキシシランが、式(II):
R2−Si(OR3)3 (II)
(式中、R2は直鎖又は分枝鎖状のアルケニル基、R3は1価の炭化水素基を示し、但し、3個のR3は同一でも異なっていてもよい)
で表わされる化合物であり、
前記オルガノハイドロジェンシロキサンが、式(III):
で表わされる化合物、及び式(IV):
で表わされる化合物、からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
前記縮合触媒として水酸化テトラメチルアンモニウムを含有し、
かつ、両末端シラノール型シリコーンオイルの含有量が組成物中50〜99重量%である、熱硬化性シリコーン樹脂用組成物。 - ヒドロシリル化触媒として白金−カルボニル錯体を含有する、請求項1記載の組成物。
- さらに、蛍光体無機粉末を含有してなる、請求項1又は2記載の組成物。
- さらに、組成物から形成される樹脂シートの弾性率を向上するための微粒子を含有してなる、請求項3記載の組成物。
- 微粒子がシリカである、請求項4記載の組成物。
- 請求項1〜5いずれか記載の組成物を半硬化させてなる、シリコーン樹脂シート。
- 請求項6記載のシリコーン樹脂シートを硬化させてなる、シリコーン樹脂硬化物。
- 請求項6記載のシリコーン樹脂シートを用いて光半導体素子を封止してなる、光半導体装置。
- 請求項3〜5いずれか記載の組成物を完全硬化させてなるシリコーン樹脂硬化物層に、請求項1又は2記載の組成物を半硬化させてなるシリコーン樹脂半硬化物層が積層されてなるシリコーン樹脂シート。
- 半硬化させた組成物からなる層が光半導体素子を封止するように、請求項9記載のシリコーン樹脂シートを用いて封止してなる、光半導体装置。
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