JP5566036B2 - 熱硬化性シリコーン樹脂用組成物 - Google Patents

熱硬化性シリコーン樹脂用組成物 Download PDF

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本発明は、熱硬化性シリコーン樹脂用組成物に関する。さらに詳しくは、光半導体素子の封止加工が可能な半硬化状態を形成できる熱硬化性シリコーン樹脂用組成物、該組成物の半硬化物であるシリコーン樹脂シート、該シートをさらに硬化させた樹脂硬化物、ならびに該組成物を含む光半導体素子封止材料、及び該封止材料により封止されている光半導体装置に関する。
一般照明への応用が検討されている高出力白色LED装置には、耐光性と耐熱性に優れた封止材料が求められており、熱硬化性シリコーン樹脂についての検討が行われている。
例えば、特許文献1では、組成物にオルガノポリシロキサンを導入して、組成物中のケイ素に結合する水素原子とアルケニル基のモル比を特定の範囲に設定することによって、透明性及び絶縁特性に優れる硬化物が得られる樹脂組成物が開示されている。
特許文献2では、1分子中にケイ素原子に結合した少なくとも2個のアルケニル基を有するシリコーンレジンと、1分子中にケイ素原子に結合した少なくとも2個の水素原子を有するオルガノハイドロジェンシラン及び/又はオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含有する樹脂組成物が開示されている。
特許文献3では、SiH基を有するシリコーン樹脂成分として、直鎖状で、ケイ素原子結合水素原子(Si−H基)を分子鎖途中に有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンと、直鎖状で、Si−H基を分子鎖両末端に有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンとを特定量で併用することにより、優れた強度を備えた硬化物を与える組成物が開示されている。
特開2000−198930号公報 特開2004−186168号公報 特開2008−150437号公報
しかしながら、従来の熱硬化性シリコーン樹脂は、耐久性に優れるものの硬化反応させる前は粘性を有する液体からなるものであるため、取り扱いが煩雑となり、さらに、周囲の環境によって粘度が変化する場合があるなど、依然満足できるものではない。
また、シリコーン樹脂は200℃以上の条件下で環状オリゴシロキサンの発生を伴って分解するために耐熱性に劣り、これによってシリコーン樹脂で封止された半導体装置の周囲が汚染されたり、時間と共に発光輝度が低下したりするという問題がある。
本発明の課題は、光透過性、耐熱性及び耐光性に優れるシリコーン樹脂を提供でき、かつ、光半導体の封止加工が可能な半硬化状態を形成できる熱硬化性シリコーン樹脂用組成物、該組成物の半硬化物であるシリコーン樹脂シート、該シートをさらに硬化させた樹脂硬化物、ならびに該組成物を含む光半導体素子封止材料、及び該封止材料により封止されている光半導体装置、を提供することにある。
本発明は、
〔1〕 (1)両末端シラノール型シリコーンオイル、(2)アルケニル基含有ケイ素化合物、(3)オルガノハイドロジェンシロキサン、(4)縮合触媒、及び(5)ヒドロシリル化触媒を含有してなる熱硬化性シリコーン樹脂用組成物であって、前記両末端シラノール型シリコーンオイルが、後述の式(I)で表わされる化合物を含有し、前記アルケニル基含有ケイ素化合物が、後述の式(II)で表わされる化合物を含有し、前記オルガノハイドロジェンシロキサンが、後述の式(III)で表わされる化合物及び式(IV)で表わされる化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有し、前記縮合触媒がテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを含有し、前記ヒドロシリル化触媒が白金−1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体を含有してなる、熱硬化性シリコーン樹脂用組成物、
〔2〕 前記〔1〕記載の組成物を半硬化させてなる、シリコーン樹脂シート、
〔3〕 前記〔2〕記載のシリコーン樹脂シートを硬化させてなる、シリコーン樹脂硬化物、
〔4〕 前記〔1〕記載の組成物を含んでなる光半導体素子封止材料、ならびに
〔5〕 前記〔4〕記載の光半導体素子封止材料又は前記〔2〕記載のシリコーン樹脂シートを用いて光半導体素子を封止してなる、光半導体装置
に関する。
本発明の熱硬化性シリコーン樹脂用組成物は、光透過性、耐熱性及び耐光性に優れるシリコーン樹脂を提供でき、かつ、光半導体素子の封止加工が可能な半硬化状態を形成できるという優れた効果を奏する。
本発明の熱硬化性シリコーン樹脂用組成物は、(1)両末端シラノール型シリコーンオイル、(2)アルケニル基含有ケイ素化合物、(3)オルガノハイドロジェンシロキサン、(4)縮合触媒、及び(5)ヒドロシリル化触媒の各成分を含有するものであって、前記ヒドロシリル化触媒が白金−1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体を含有することに大きな特徴を有する。
一般的なエポキシ樹脂等の半硬化状態(以下、Bステージともいう)は、通常、熱硬化条件を制御することによって達成される。具体的には、例えば、80℃で加熱してモノマーの架橋反応を一部進行させることにより、Bステージのペレットが調製される。そして、得られたペレットは、所望の成型加工を施した後に、150℃で加熱して完全に硬化させる。一方、付加硬化型の熱硬化性シリコーン樹脂は、主鎖にビニル基を有するシリコーン誘導体と、主鎖にSiH基を有するシリコーン誘導体とを付加反応(ヒドロシリル化反応)させて得られるが、通常、活性の高い白金触媒を用いるために、一度、硬化反応が始まると途中で反応を停止させることが極めて難しく、Bステージを形成することは困難である。また、反応抑制剤によって反応を制御する方法も知られているが、反応抑制剤の種類や使用量によって反応の進行が異なることから、反応抑制剤による制御は容易ではない。
本発明の組成物は、モノマーの架橋反応を反応温度が異なる2種類の反応系、即ち、縮合反応系と付加反応(ヒドロシリル化反応)系とによって行うように、縮合反応に関するモノマーとヒドロシリル化反応に関するモノマーのいずれとも反応し得る化合物を含有することによって、反応温度を調整して架橋反応を制御してBステージのペレットを調製する。即ち、本発明の組成物は、まず縮合反応に関するモノマーを縮合反応させることで半硬化状態の樹脂を調製し、次いでヒドロシリル化反応に関するモノマーを付加反応させることで完全硬化した樹脂を調製することが出来ると推定される。従って、ヒドロシリル化反応を生じさせない限りは、半硬化状態を維持することができ、Bステージでの保存安定性が担保される。また、本発明の組成物は、シリコーンを樹脂モノマーとして用いるために耐熱性と耐光性に優れるものとなる。しかしながら、シリコーン樹脂は酸、アルカリ、金属等によって高温下での分解が促進される。そこで、本発明では、反応性が高い白金−1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体をヒドロシリル化触媒として用いる。かかる反応性が高い触媒を用いると、その添加量を制限することができ、ひいては、シリコーンの分解を促進する金属の添加量を抑制することができ、得られる完全硬化物の耐熱性がさらに良好になる。なお、本明細書において、半硬化物、即ち、半硬化状態(Bステージ)の物とは、溶剤に可溶なAステージと、完全硬化したCステージの間の状態であって、硬化、ゲル化が若干進行し、溶剤に膨潤するが完全に溶解せず、加熱によって軟化するが溶融しない状態である物のことを意味し、全硬化物とは、完全に硬化、ゲル化が進行した状態である物のことを意味する。
本発明の熱硬化性シリコーン樹脂用組成物は、
(1)両末端シラノール型シリコーンオイル
(2)アルケニル基含有ケイ素化合物
(3)オルガノハイドロジェンシロキサン
(4)縮合触媒、及び
(5)ヒドロシリル化触媒
を含有する。
(1)両末端シラノール型シリコーンオイル
本発明における両末端シラノール型シリコーンオイルとしては、特に限定はないが、各成分との相溶性の観点から、式(I):
Figure 0005566036
(式中、Rは炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は水素を示し、nはシリコーンオイルの繰り返し単位数であり、但し、全てのRは同一でも異なっていてもよい)
で表される化合物が好ましい。なお、本発明においては、両末端シラノール型シリコーンオイルの末端シラノール基が縮合反応を起こすことから、両末端シラノール型シリコーンオイルを縮合反応系モノマーという。
式(I)におけるRは、炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は水素を示し、炭化水素基としては、飽和又は不飽和、直鎖、分枝鎖又は環状の炭化水素基が挙げられる。炭化水素基の炭素数は、入手性及び経済性の観点から、1〜20であり、1〜10が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、フェニル基、ナフチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等が例示される。なかでも、透明性及び耐光性の観点から、メチル基が好ましい。なお、式(I)において、全てのRは同一でも異なっていてもよいが、全てメチル基であることが好ましい。
式(I)中のnは、シリコーンオイルの繰り返し単位数を示すが、反応性及び安定性の観点から、好ましくは10,000以下、より好ましくは2,000以下の整数である。
かかる式(I)で表される化合物としては、両末端シラノール型ポリジメチルシロキサン、両末端シラノール型ポリメチルフェニルシロキサン、両末端シラノール型ポリジフェニルシロキサン等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、Rが全てメチル基、nが1,000以下の整数である化合物が好ましい。
式(I)で表される化合物は、安定性や取り扱い性の観点から、分子量は好ましくは100〜1000,000、より好ましくは100〜100,000であることが望ましい。なお、本明細書において、シリコーン誘導体の分子量は、ゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)により測定される。
両末端シラノール型シリコーンオイルにおける式(I)で表される化合物の含有量は、50重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましく、実質的に100重量%がさらに好ましい。
両末端シラノール型シリコーンオイルの含有量は、組成物中、1〜99重量%が好ましく、50〜99重量%がより好ましく、80〜99重量%がさらに好ましい。
(2)アルケニル基含有ケイ素化合物
本発明におけるアルケニル基含有ケイ素化合物としては、特に限定はないが、各成分との相溶性の観点から、式(II):
−SiX (II)
(式中、Rは置換又は非置換の炭素数2〜20のアルケニル基、Xはハロゲン原子、アルコキシ基又はアセトキシ基を示し、但し、3個のXは同一でも異なっていてもよい)
で表される化合物が好ましい。本発明においては、アルケニル基含有ケイ素化合物のアルケニル基がヒドロシリル化反応に、アルケニル基以外の官能基が縮合反応を起こして、樹脂化を行うことから、アルケニル基含有ケイ素化合物が、縮合反応に関する成分とヒドロシリル化反応に関する成分のいずれとも反応する化合物であり、本発明の組成物を硬化させた場合には、アルケニル基含有ケイ素化合物を介して、縮合反応に関するモノマーとヒドロシリル化反応に関するモノマーが結合する。
式(II)におけるRは、置換又は非置換の炭素数2〜20のアルケニル基を示し、アルケニル基を骨格に含む有機基である。該有機基の炭素数は、入手性及び経済性の観点から、2〜20であり、2〜10が好ましい。具体的には、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノルボルネニル基、シクロヘキセニル基等が例示される。なかでも、ヒドロシリル化反応に対する反応性の観点から、ビニル基が好ましい。
式(II)におけるXは、ハロゲン原子、アルコキシ基又はアセトキシ基を示す。ハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。アルコキシ基の炭素数は、入手性及び経済性の観点から、1〜10が好ましく、1〜6がより好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が例示される。なかでも、縮合反応に対する反応性の観点から、メチル基が好ましい。なお、式(II)において、全てのXは同一でも異なっていてもよいが、全てメトキシ基であることが好ましい。
かかる式(II)で表される化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、プロペニルトリメトキシシラン、ノルボルネニルトリメトキシシラン、オクテニルトリメトキシシラン等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、Rがビニル基、全てのXがメトキシ基である、ビニルトリメトキシシランが好ましい。
アルケニル基含有ケイ素化合物における式(II)で表される化合物の含有量は、50重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましく、実質的に100重量%がさらに好ましい。
アルケニル基含有ケイ素化合物の含有量は、組成物中、0.01〜90重量%が好ましく、0.01〜50重量%がより好ましく、0.01〜10重量%がさらに好ましい。
また、両末端シラノール型シリコーンオイルとアルケニル基含有ケイ素化合物の重量比は、両末端シラノール型シリコーンオイルのSiOH基とアルケニル基含有ケイ素化合物のSiX基を過不足なく反応させる観点から、前記官能基のモル比(SiOH/SiX)が、20/1〜0.2/1が好ましく、10/1〜0.5/1がより好ましく、実質的に当量(1/1)であることがさらに好ましい。前記モル比が、20/1以下であれば、本発明の組成物を半硬化させた際に適度な強靭性を有する半硬化物が得られ、0.2/1以上であれば、アルケニル基含有ケイ素化合物が多くなりすぎず、得られる樹脂の耐熱性が良好となる。
(3)オルガノハイドロジェンシロキサン
本発明におけるオルガノハイドロジェンシロキサンとしては、特に限定はないが、各成分との相溶性の観点から、式(III):
Figure 0005566036
(式中、A、B及びCは構成単位であり、Aが末端単位、B及びCが繰り返し単位を示し、Rは炭素数1〜20の1価の炭化水素基、aは0又は1以上の整数、bは2以上の整数を示し、但し、全てのRは同一でも異なっていてもよい)
で表わされる化合物、及び式(IV):
Figure 0005566036
(式中、Rは炭素数1〜20の1価の炭化水素基、cは0又は1以上の整数を示し、但し、全てのRは同一でも異なっていてもよい)
で表わされる化合物、からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。本発明においては、オルガノハイドロジェンシロキサンのSiH基がヒドロシリル化反応を起こすことから、オルガノハイドロジェンシロキサンをヒドロシリル化反応に関するモノマーという。なお、本明細書において、オルガノハイドロジェンシロキサンとは、オルガノハイドロジェンジシロキサンやオルガノハイドロジェンポリシロキサン等、低分子量の化合物から高分子量の化合物まで全ての化合物の総称を意味する。
式(III)で表わされる化合物は、構成単位A、B及びCによって構成され、Aが末端単位、B及びCが繰り返し単位であり、水素が繰り返し単位に含まれている化合物である。
式(III)におけるR、即ち、構成単位AにおけるR、構成単位BにおけるR、及び構成単位CにおけるRは、いずれも炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示し、飽和又は不飽和、直鎖、分枝鎖又は環状の炭化水素基が挙げられる。炭化水素基の炭素数は、入手性及び経済性の観点から、1〜20であり、1〜10が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、フェニル基、ナフチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等が例示される。なかでも、透明性及び耐光性の観点から、メチル基が好ましい。なお、式(III)において、全てのRは同一でも異なっていてもよく、構成単位に関係なく、それぞれ独立して上記炭化水素基を示す。
構成単位Aは末端単位であり、式(III)中に2個含まれる。
構成単位Bの繰り返し単位数、即ち、式(III)中のaは、0又は1以上の整数を示すが、反応性の観点から、好ましくは1〜1,000、より好ましくは1〜100の整数である。
構成単位Cの繰り返し単位数、即ち、式(III)中のbは、2以上の整数を示すが、反応性の観点から、好ましくは2〜10,000、より好ましくは2〜1,000の整数である。
aとbの和は、2〜10,000が好ましく、2〜2,000がより好ましい。また、aとbの比(a/b)は、1,000/1〜1/1,000が好ましく、100/1〜1/100がより好ましい。
かかる式(III)で表される化合物としては、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン-CO-メチルハイドロジェンポリシロキサン、エチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン-CO-メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、Rがメチル基、aが0、bが2以上の整数である化合物が好ましい。
式(III)で表される化合物は、安定性や取り扱い性の観点から、分子量は好ましくは100〜1,000,000、より好ましくは100〜100,000であることが望ましい。
式(IV)で表される化合物は、水素を末端に有する化合物である。
式(IV)におけるRは、炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示し、飽和又は不飽和、直鎖、分枝鎖又は環状の炭化水素基が挙げられる。炭化水素基の炭素数は、入手性及び経済性の観点から、1〜20であり、1〜10が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、フェニル基、ナフチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等が例示される。なかでも、透明性及び耐光性の観点から、メチル基が好ましい。なお、式(IV)において、全てのRは同一でも異なっていてもよいが、全てメチル基であることが好ましい。
式(IV)中のcは、0又は1以上の整数を示すが、反応性及び安定性の観点から、好ましくは0〜10,000、より好ましくは0〜2,000の整数である。
かかる式(IV)で表される化合物としては、両末端ヒドロシリル型ポリジメチルシロキサン、両末端ヒドロシリル型ポリメチルフェニルシロキサン、両末端ヒドロシリル型ポリジフェニルシロキサン等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、Rが全てメチル基、cが1〜1,000の整数である化合物が好ましい。
式(IV)で表される化合物は、安定性や取り扱い性の観点から、分子量は好ましくは100〜1,000,000、より好ましくは100〜100,000であることが望ましい。
オルガノハイドロジェンシロキサンにおける、式(III)及び式(IV)で表される化合物の総含有量は、50重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましく、実質的に100重量%がさらに好ましい。
オルガノハイドロジェンシロキサンの含有量は、組成物中、0.1〜99重量%が好ましく、0.1〜90重量%がより好ましく、0.1〜80重量%がさらに好ましい。
また、アルケニル基含有ケイ素化合物とオルガノハイドロジェンシロキサンの重量比は、アルケニル基含有ケイ素化合物のSiR基とオルガノハイドロジェンシロキサンのSiH基を過不足なく反応させる観点から、前記官能基のモル比(SiR/SiH)が、20/1〜0.1/1が好ましく、10/1〜0.2/1がより好ましく、10/1〜0.5/1がさらに好ましく、実質的に当量(1/1)であることがさらに好ましい。前記モル比が、20/1以下であれば、本発明の組成物を半硬化させた際に適度な強靭性があり、0.1/1以上であれば、オルガノハイドロジェンシロキサンが多くなりすぎず、得られる樹脂の耐熱性及び強靭性が良好となる。
縮合反応に関するモノマーとヒドロシリル化反応に関するモノマー、即ち、両末端シラノール型シリコーンオイルとオルガノハイドロジェンシロキサンの重量比(両末端シラノール型シリコーンオイル/オルガノハイドロジェンシロキサン)は、シート化した際の粘弾性の観点から、99.9/0.1〜1/99が好ましく、99.9/0.1〜50/50がより好ましく、99.9/0.1〜90/10がさらに好ましい。
(4)縮合触媒
本発明における縮合触媒としては、両末端シラノール型シリコーンオイルのシラノール基とアルケニル基含有ケイ素化合物のアルケニル基以外の官能基との縮合反応を触媒する化合物であれば特に限定はないが、相溶性及び熱分解性の観点から、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドが好ましい。テトラメチルアンモニウムヒドロキシドは、150℃以上でメタノールとトリメチルアミンに分解して揮発するため、硬化後の樹脂に不純物として残らない。
本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド以外の他の縮合触媒を含有してもよい。他の縮合触媒としては、塩酸、酢酸、ギ酸、硫酸等の酸;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基;アルミニウム、チタン、亜鉛、スズ等の金属系触媒が例示される。縮合触媒における、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの含有量は、20重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましく、実質的に100重量%であることがさらに好ましい。
組成物における縮合触媒の含有量は、両末端シラノール型シリコーンオイル100モルに対して、0.1〜50モルが好ましく、1.0〜5モルがより好ましい。
(5)ヒドロシリル化触媒
本発明におけるヒドロシリル化触媒は、白金−1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体を含有する。
本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、白金−1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体以外の他のヒドロシリル化触媒を含有してもよい。他のヒドロシリル化触媒としては、白金黒、塩化白金、塩化白金酸、白金−カルボニル錯体、白金−アセチルアセテート等の白金触媒;パラジウム触媒、ロジウム触媒等が例示される。ヒドロシリル化触媒における、白金−1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体の含有量は、20重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましく、実質的に100重量%であることがさらに好ましい。
白金−1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体は反応性が非常に高いことから、本発明の組成物におけるヒドロシリル化触媒の含有量を低減することが出来る。組成物におけるヒドロシリル化触媒の含有量は、白金量換算で、オルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対して、1.0×10-4〜5重量部が好ましく、1.0×10-4〜0.5重量部がより好ましい。
本発明の熱硬化性シリコーン樹脂用組成物は、上記以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、老化防止剤、変性剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明の熱硬化性シリコーン樹脂用組成物は、(1)両末端シラノール型シリコーンオイル、(2)アルケニル基含有ケイ素化合物、(3)オルガノハイドロジェンシロキサン、(4)縮合触媒、及び(5)ヒドロシリル化触媒の各成分を含有するものであれば、特に限定なく調製することができるが、本発明の組成物は、縮合反応とヒドロシリル化反応の各反応機構に応じて反応温度及び時間を適当に選択し、反応を進行、完結させる観点から、縮合反応に関する成分を予め混合してから、ヒドロシリル化反応に関する成分を混合してもよい。
縮合反応に関する成分の混合は、(1)両末端シラノール型シリコーンオイル、(2)アルケニル基含有ケイ素化合物、及び(4)縮合触媒、必要に応じて、有機溶媒などの添加剤を、好ましくは0〜60℃で5分〜24時間攪拌することにより行うことができる。なお、アルケニル基含有ケイ素化合物は、縮合反応、ヒドロシリル化反応のいずれにも関する成分であるが、縮合反応の方がヒドロシリル化反応より低温で反応が開始されることから、(1)両末端シラノール型シリコーンオイルと同時に混合されることが好ましい。
有機溶媒としては、特に限定はないが、シリコーン誘導体と縮合触媒の相溶性を高める観点から、2−プロパノールが好ましい。
有機溶媒の存在量は、両末端シラノール型シリコーンオイルとアルケニル基含有ケイ素化合物の総量100重量部に対して、3〜20重量部が好ましく、5〜10重量部がより好ましい。3重量部以上であると反応進行性が良好であり、20重量部以下であると組成物の硬化段階における発泡が低減される。
なお、上記混合によって、両末端シラノール型シリコーンオイルのSiOH基とアルケニル基含有ケイ素化合物のSiX基の縮合反応の一部が開始されてもよく、縮合反応の進行度は、H−NMR測定によって、アルケニル基含有ケイ素化合物のSiX基に由来するピーク又は両末端シラノール型シリコーンオイルのSiOH基に由来するピークの消失程度によって確認することができる。
次に、ヒドロシリル化反応に関する成分として、(3)オルガノハイドロジェンシロキサン、及び(5)ヒドロシリル化触媒を、上記の縮合反応に関する成分の混合物に混合する。本発明の組成物は、縮合反応とヒドロシリル化反応の2種類の反応を行って硬化物を得る際に、縮合反応のみを行って半硬化状態の成形物を調製することが可能であることから、ヒドロシリル化反応に関する成分は、上記の縮合反応に関する成分の混合物に、均一に混合されるのであれば、混合方法に特に限定はない。
かくして得られた本発明の組成物の25℃における粘度は、好ましくは10〜100,000mPa・s、より好ましくは1,000〜20,000mPa・sである。本明細書において、粘度は、B形粘度計を用いて測定することができる。
本発明の組成物は、耐熱性と耐光性に優れるシリコーン誘導体を主成分として含有するために、光半導体素子の封止材料として好適に用いられる。従って、本発明は、本発明の組成物を含む光半導体素子封止材料、及び該封止材料を用いて光半導体素子を封止した、光半導体装置を提供する。
本発明の熱硬化性シリコーン樹脂用組成物は、例えば、表面を剥離処理した離型シート(例えば、ポリエチレン基材)の上にキャスティング、スピンコーティング、ロールコーティングなどの方法により、適当な厚さに塗工し、溶媒の除去が可能な程度の温度で加熱して乾燥することによりシート状に成形することができる。加熱温度は、使用される溶媒の種類によって一概には決定されないが、本発明の組成物は、この加熱によって、溶媒の除去に加えて、縮合反応を完結させて、半硬化状(Bステージ)のシリコーン樹脂シートを調製することができる。従って、本発明はまた、本発明の熱硬化性シリコーン樹脂用組成物を半硬化させた、シリコーン樹脂シートを提供する。なお、本明細書において、「反応の完結」とは、反応に関与する官能基の80%以上が反応した場合のことを意味し、縮合反応においては、前述のH−NMRによって残存するSiX基量又はSiOH基量を測定することによって確認することができる。
加熱温度は、40〜120℃が好ましく、80〜100℃がより好ましい。加熱時間は、0.1〜60分が好ましく、0.1〜15分がより好ましい。
本発明のシリコーン樹脂シートは、例えば、光半導体装置を調製する際に、基板に実装された光半導体素子を完全に包埋させ、かつ、ボンディングワイヤーを変形、損傷させずに封止するために、25℃における引張り弾性率が、好ましくは1,000〜1,000,000Pa、より好ましくは5,000〜500,000Paである。なお、本明細書において、引張り弾性率は、後述の実施例に記載の方法に従って測定することができる。
また、本発明のシリコーン樹脂シートは、経済性及び取り扱い性の観点から、半硬化状態のまま25℃で24時間以上保存できることが好ましく、25℃で24時間保存後の本発明のシリコーン樹脂シートは、保存前の引張り弾性率を100%とした場合、好ましくは80〜120%、より好ましくは90〜110%の弾性率を有することが望ましい。
本発明のシリコーン樹脂シートは、半硬化状態であるために、例えば、光半導体素子の上にそのまま積層させて封止加工した後、高温で加熱して樹脂シートを完全に硬化させることにより光半導体装置を調製することができる。この樹脂シートの完全硬化は、ヒドロシリル化反応に関する成分が反応することにより実施される。よって、本発明の別態様として、本発明のシリコーン樹脂シートを硬化させたシリコーン樹脂硬化物を提供する。
シートを基板に積層させてから封止加工する方法は、特に限定はないが、例えば、ラミネーターを用いて、好ましくは100〜200℃、0.01〜10MPaで、より好ましくは120〜160℃、0.1〜1MPaで、5〜600秒間加熱することにより圧着させてから封止加工する方法が例示される。
封止加工の加熱温度は、120℃超250℃以下が好ましく、150〜200℃がより好ましい。加熱時間は、0.5〜24時間が好ましく、2〜6時間がより好ましい。
なお、ヒドロシリル化反応の進行度は、IR測定によって、オルガノハイドロジェンシロキサンのSiH基に由来するピークの吸収程度によって確認することができ、吸収強度が初期値(硬化反応前)の20%を下回った場合に、ヒドロシリル化反応が完結して全硬化している。
かくして、本発明のシリコーン樹脂硬化物が得られるが、本発明の組成物は、ヒドロシリル化触媒として、白金−1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体を含有するために、高温下での熱分解が抑制される。本発明のシリコーン樹脂硬化物の200℃、24時間保存後の安定性は、97%以上が好ましく、99%以上がより好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定されるものではない。
〔シリコーン誘導体の分子量〕
ゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算にて求める。
実施例1
両末端シラノール型シリコーオイル〔式(I)中のRが全てメチル基で表わされる化合物、平均分子量11,500〕200g(17.4mmol)、アルケニル基含有ケイ素化合物としてビニルトリメトキシシラン〔式(II)中のRがビニル基、Xが全てメトキシ基で表わされる化合物〕1.75g〔11.8mmol、両末端シラノール型シリコーンオイルのSiOH基とアルケニル基含有ケイ素化合物のSiX基のモル比(SiOH/SiX)=35/35〕、及び2−プロパノール20mL(両末端シラノール型シリコーンオイルとアルケニル基含有ケイ素化合物の総量100重量部に対して8重量部)を攪拌混合後、縮合触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(濃度10重量%)0.32mL(0.35mmol、両末端シラノール型シリコーンオイル100モルに対して2.0モル)を加え、室温(25℃)で1時間攪拌した。得られたオイルに、オルガノハイドロジェンシロキサン〔式(III)中のRが全てメチル基、a=0、b=2で表わされる化合物、粘度20mPa・s〕1.50g〔アルケニル基含有ケイ素化合物のSiR基とオルガノハイドロジェンシロキサンのSiH基のモル比(SiR/SiH)=1/1〕、及びヒドロシリル化触媒として白金−1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(白金濃度2重量%)0.10mL(白金含有量はオルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対して0.14重量部)を加えて、実施例1のシリコーン樹脂用組成物を得た。
実施例2
両末端シラノール型シリコーオイル〔式(I)中のRが全てメチル基で表わされる化合物、平均分子量3,000〕20g(6.67mmol)、アルケニル基含有ケイ素化合物としてビニルトリメトキシシラン〔式(II)中のRがビニル基、Xが全てメトキシ基で表わされる化合物〕0.66g〔4.45mmol、両末端シラノール型シリコーンオイルのSiOH基とアルケニル基含有ケイ素化合物のSiX基のモル比(SiOH/SiX)=13/13〕、及び2−プロパノール2.0mL(両末端シラノール型シリコーンオイルとアルケニル基含有ケイ素化合物の総量100重量部に対して8重量部)を攪拌混合後、縮合触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(濃度10重量%)0.032mL(0.035mmol、両末端シラノール型シリコーンオイル100モルに対して0.5モル)を加え、室温(25℃)で1時間攪拌した。得られたオイルに、オルガノハイドロジェンシロキサン〔式(III)中のRが全てメチル基、a=0、b=2で表わされる化合物、粘度20mPa・s〕0.63g〔アルケニル基含有ケイ素化合物のSiR基とオルガノハイドロジェンシロキサンのSiH基のモル比(SiR/SiH)=1/1〕、及びヒドロシリル化触媒として白金−1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(白金濃度2重量%)0.01mL(白金含有量はオルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対して0.04重量部)を加えて、実施例2のシリコーン樹脂用組成物を得た。
比較例1
オルガノハイドロジェンシロキサン〔式(III)中のRが全てメチル基、a=0、b=2で表わされる化合物、粘度20mPa・s〕20g、1,3,5,7-テトラビニル-1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン1.2g(3.5mmol)、白金−1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(白金濃度2重量%)0.01mL(白金含有量はオルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対して0.02重量部)をよく混合して、比較例1のシリコーン樹脂用組成物を得た。
比較例2
実施例1において、白金−1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(白金濃度2重量%)を0.10mL用いる代わりに、白金−カルボニル錯体(Gelest社製、SIP6829.2、白金濃度2重量%)を0.1mL用いる以外は、実施例1と同様にして、比較例2のシリコーン樹脂用組成物を得た。
半硬化物の調製(実施例1〜2及び比較例2)
上記で得られた実施例1〜2及び比較例2の組成物を用いて、半硬化物を調製した。具体的には、前記組成物を2軸延伸ポリエステルフィルム(三菱化学ポリエステル社製、50μm)上に500μmの厚さに塗工し、80℃で10分加熱して、シート状の半硬化物(シート)を調製した。
全硬化物の調製
上記で得られた実施例1〜2及び比較例2のシートは150℃で4時間加熱して、比較例1の組成物は150℃で1時間加熱して、調製した。
光半導体装置の作製
青色LEDが実装された基板に、実施例1〜2又は比較例2のシートを被せ、減圧下、160℃に加熱し、0.2MPaの圧力で封止加工後、150℃で4時間加熱することにより、樹脂を完全に硬化させた。比較例1の組成物は前記基板にそのままポッティングし、150℃で1時間加熱することにより、樹脂を完全に硬化させた。
得られた全硬化物、光半導体装置について、以下の試験例1〜3に従って、特性を評価した。結果を表1に示す。
試験例1(光透過率)
各全硬化物の波長450nmにおける光透過率(%)を、分光光度計(U−4100、日立ハイテク社製)を用いて測定した。
試験例2(耐熱性)
各全硬化物を150℃の温風型乾燥機内に静置し、24時間経過後の全硬化物の外観を目視で観察し、保存前の状態から変色のないものを「○」、あるものを「×」とした。また、200℃の温風型乾燥機内に静置し、24時間経過後の全硬化物の重量を保存前の重量で除した値を残存率(%)とした。保存後の外観の変化がなく、残存率が高いほど耐熱性に優れることを示す。
試験例3(耐光性)
各半導体装置に300mAの電流を流してLED素子を点灯させ、試験開始直後の輝度を瞬間マルチ測光システム(MCPD-3000、大塚電子社製)により測定した。その後、LED素子を点灯させた状態で放置し、300時間経過後の輝度を同様にして測定し、下記式により輝度保持率を算出して、耐光性を評価した。輝度保持率が高いほど、耐光性に優れることを示す。
輝度保持率(%)=(300時間経過後の輝度/試験開始直後の輝度)×100
Figure 0005566036
結果、実施例の組成物は、比較例に比べて、半硬化状態を形成でき、かつ、光透過性、耐熱性、耐光性のいずれもが優れるという優れた封止材料であることが分かる。
本発明の熱硬化性シリコーン樹脂用組成物は、例えば、液晶画面のバックライト、信号機、屋外の大型ディスプレイや広告看板等の半導体素子を製造する際に好適に用いられる。

Claims (5)

  1. (1)両末端シラノール型シリコーンオイル、(2)アルケニル基含有ケイ素化合物、(3)オルガノハイドロジェンシロキサン、(4)縮合触媒、及び(5)ヒドロシリル化触媒を含有してなる熱硬化性シリコーン樹脂用組成物であって、前記両末端シラノール型シリコーンオイルが、式(I):
    Figure 0005566036
    (式中、R は炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示し、nはシリコーンオイルの繰り返し単位数で10000以下の整数であり、但し、全てのR は同一でも異なっていてもよい)
    で表わされる化合物を含有し、
    前記アルケニル基含有ケイ素化合物が、式(II):
    −SiX (II)
    (式中、R は非置換の炭素数2〜20のアルケニル基、Xはハロゲン原子、アルコキシ基又はアセトキシ基を示し、但し、3個のXは同一でも異なっていてもよい)
    で表わされる化合物を含有し、
    前記オルガノハイドロジェンシロキサンが、式(III):
    Figure 0005566036
    (式中、A、B及びCは構成単位であり、Aが末端単位、B及びCが繰り返し単位を示し、R は炭素数1〜20の1価の炭化水素基、aは0又は1以上の整数、bは2以上の整数を示し、但し、全てのR は同一でも異なっていてもよい)
    で表わされる化合物、及び式(IV):
    Figure 0005566036
    (式中、R は炭素数1〜20の1価の炭化水素基、cは0又は1以上の整数を示し、但し、全てのR は同一でも異なっていてもよい)
    で表わされる化合物、からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有し、
    前記縮合触媒がテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを含有し、
    前記ヒドロシリル化触媒が白金−1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体を含有してなる、熱硬化性シリコーン樹脂用組成物。
  2. 請求項1記載の組成物を半硬化させてなる、シリコーン樹脂シート。
  3. 請求項記載のシリコーン樹脂シートを硬化させてなる、シリコーン樹脂硬化物。
  4. 請求項1記載の組成物を含んでなる光半導体素子封止材料。
  5. 請求項記載の光半導体素子封止材料又は請求項記載のシリコーン樹脂シートを用いて光半導体素子を封止してなる、光半導体装置。
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